JP5204080B2 - エンジンの可変動弁装置 - Google Patents

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Description

本発明は、弁ばねで閉弁方向にばね付勢される機関弁に連動、連結されるとともにカム当接部が設けられるカムフォロワが、カムシャフトの軸線に沿う一定の位置に配置され、第1ベース円部ならびに第1ベース円部から外側方に突出する第1カム山部を有する第1カムが、前記カム当接部に当接することを可能として前記カムシャフトに固定され、第2ベース円部ならびに前記カムシャフトの軸方向から見て第1カムの外周面よりも外側方に位置するようにして第2ベース円部から外側方に突出する第2カム山部を有する第2カムが、前記カム当接部への当接を可能として第1カムに近接する作動位置と、前記カム当接部への当接を不能として第1カムから遠ざかる非作動位置との間での軸方向移動を可能とするとともに軸線まわりの相対回転を不能として前記カムシャフトに支承され、前記カムシャフトの軸方向に沿う駆動力を発揮する駆動手段が第2カムに連結されるエンジンの可変動弁装置に関する。
閉弁方向にばね付勢された機関弁にカムフォロワが連動、連結され、カムシャフトの軸線方向で前記カム当接部に対応した位置で第1カムがカムシャフトに固定され、第1カムとは別体である第2カムが、前記カム当接部に当接する位置ならびに前記カム当接部との当接を回避する位置間で移動することを可能としつつ前記カムシャフトに相対回転不能に設けられるようにしたエンジンの可変動弁装置が、特許文献1で知られている。
特開2009−185639号公報
ところが、上記特許文献1で開示されたものでは、カムフォロワのカム当接部に当接させるべく第2カムを移動させている途中でカム当接部が第2カムの第1カム側の角部に当接したときに、第2カムを第1カムから離反させる側に向けてカム当接部から第2カムに作用する力に対抗するだけの軸方向駆動力が第2カムに付与されていないときに、第2カムおよび第1カム間の段差をカム当接部が落下して、カム当接部が第1カムに衝撃的に接触することによる打音が生じる可能性があるとともに、第2カムの第1カム側の角部に摩耗が生じる可能性がある。
本発明は、かかる事情に鑑みてなされたものであり、第2カムを第1カム側に近接移動させたときにカム当接部が第1カムに衝撃的に接触することを防止し、打音の発生を抑えるとともに第2カム側の摩耗を抑え得るようにしたエンジンの可変動弁装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明は、弁ばねで閉弁方向にばね付勢される機関弁に連動、連結されるとともにカム当接部が設けられるカムフォロワが、カムシャフトの軸線に沿う一定の位置に配置され、第1ベース円部ならびに第1ベース円部から外側方に突出する第1カム山部を有する第1カムが、前記カム当接部に当接することを可能として前記カムシャフトに固定され、第2ベース円部ならびに前記カムシャフトの軸方向から見て第1カムの外周面よりも外側方に位置するようにして第2ベース円部から外側方に突出する第2カム山部を有する第2カムが、前記カム当接部への当接を可能として第1カムに近接する作動位置と、前記カム当接部への当接を不能として第1カムから遠ざかる非作動位置との間での軸方向移動を可能とするとともに軸線まわりの相対回転を不能として前記カムシャフトに支承され、前記カムシャフトの軸方向に沿う駆動力を発揮する駆動手段が第2カムに連結されるエンジンの可変動弁装置において、第1ベース円部および第2ベース円部が、カムシャフトの軸線を中心とした同一半径の円弧に沿うように形成され、第2カム山部の第1カム側の側面に、第1カム側に向かうにつれてムシャフトの半径方向に沿う内方位置となるように傾斜した傾斜面が形成され、その傾斜面の第1カム側の端縁が、第1カムの外周のうち該傾斜面に対応する部分よりもカムシャフトの半径方向内方位置に配置されることを第1の特徴とする。
また本発明は、第1の特徴の構成に加えて、前記駆動手段が、第2カムを第1カム側に押す押圧力を発揮するアクチュエータと、該アクチュエータによる押圧力とは反対側に向けて第2カムを付勢する付勢部材とで構成され、第2カムが第1カムに近接移動している途中で前記カム当接部が前記傾斜面に当接したときに、前記弁ばねから前記機関弁および前記カムフォロワのカム当接部を介して第2カムに作用するばね力の軸方向分力ならびに前記付勢部材による付勢力の和が、前記アクチュエータが発揮する押圧力よりも小さくなるように前記傾斜面の傾斜角度が設定されることを第2の特徴とする。
本発明は、第2の特徴の構成に加えて、前記カムシャフトの軸線と、前記傾斜面とがなす角度が15度〜25度に設定されることを第3の特徴とする。
本発明は、第1〜第3の特徴の構成のいずれかに加えて、前記傾斜面が、前記カムシャフトの軸線上の一点を頂点とするとともに第2ベース円部の外周面よりも半径方向内方で第2カムの第1カム側端面と交差する仮想円錐面に沿うようにして、第2カムの全周にわたって形成されることを第の特徴とする。
本発明は、第1〜第の特徴の構成のいずれかに加えて、前記カム当接部が、前記カムフォロワに軸支されるローラであり、該ローラの少なくとも第2カム側端部外周縁に、前記傾斜面に対応して傾斜した面取り部が形成されることを第の特徴とする。
さらに本発明は、第1〜第の特徴の構成のいずれかに加えて、前記機関弁が排気弁であり、第1カムが、エンジンの排気行程で前記排気弁を開弁するための排気カムであり、第2カムが、エンジンの圧縮行程で前記排気弁を一時的に開弁するための排ガス再循環用カムであることを第の特徴とする。
なお実施の形態の排気弁25が本発明の機関弁に対応し、実施の形態の排気側第1カム31が本発明の第1カムに対応し、実施の形態の排気側第2カム33が本発明の第2カムに対応し、実施の形態の排気側ロッカアーム39が本発明のカムフォロワに対応し、実施の形態のローラ56が本発明のカム当接部に対応し、実施の形態のコイルばね62が本発明の付勢部材に対応し、実施の形態のソレノイド64が本発明のアクチュエータに対応する。
本発明の第1の特徴によれば、第2カムに設けられた第2カム山部の第1カム側の側面に、第1カム側に向かうにつれてカムシャフトの半径方向に沿う内方位置となるように傾斜した傾斜面が形成されるので、カムフォロワのカム当接部に当接させるべく第2カムを移動させている途中でカム当接部が第2カム山部に当接し、カム当接部から第2カムに作用する力によって第2カムが第1カムから離反する側に移動したとしても、カム当接部は傾斜面に当接しつつ第1カムに当接するように滑るだけであるので、カム当接部の落下による該カム当接部の第1カムへの衝撃的な接触を防止し、打音の発生を抑えることができるとともに、第2カムの摩耗の発生を抑えることができる。その上、第1および第2ベース円部が、カムシャフトの軸線を中心とした同一半径の円弧に沿うように形成されるので、カム当接部が第1および第2ベース円部のいずれかに当接している状態での第2カムの軸方向移動時に打音が生じることはない。しかも前記傾斜面の第1カム側の端縁が、第1カムの外周のうち傾斜面に対応する部分よりもカムシャフトの半径方向内方位置にあるので、カム当接部が傾斜面に当接している状態で第2カムを作動位置から非作動位置に移動させるときに、カム当接部が傾斜面から第1カム側に段差をもって落下することがないようにすることができる。
また本発明の第2の特徴によれば、第2カムが第1カムに近接移動している途中でカム当接部が傾斜面に当接しても第2カムが第1カムから離反する側に戻ることを防止し、カム当接部の当接箇所が傾斜面から第1カム側に移動してしまうことがないようにして、打音の発生を防止することができる。
本発明の第3の特徴によれば、カムシャフトの軸線と、傾斜面とがなす角度を15度〜25度に設定することで、第2カムの軸方向幅を極力拡げないようにしつつ、打音の発生を防止することができる。
本発明の第の特徴によれば、カムシャフトの軸線上の一点を頂点とするとともに第2ベース円部の外周面よりも半径方向内方で第2カムの第1カム側端面と交差する仮想円錐面に沿うように傾斜面が形成されるので、第1および第2ベース円部を同一半径の円弧状に形成しつつ傾斜面の第1カム側の端縁が第1ベース円部よりもカムシャフトの半径方向内方位置にある構造を、傾斜面および第2ベース円部間に段差が生じることがないようにして実現することができる。
本発明の第の特徴によれば、カム当接部であるローラの少なくとも第2カム側端部外周縁に、第2カムの傾斜面に対応して傾斜した面取り部が形成されるので、ローラが第2カムに点接触することがなく、ローラの第2カムへの接触面圧を小さくして第2カム山部の摩耗を抑えることができる。
さらに本発明の第の特徴によれば、第1カムを排気カムとし、第2カムを排ガス再循環用カムとすることで、第2カムをカム当接部に当接させる状態では、排ガスによって混合気の燃焼室内での燃焼を活性化させ、NOx排出量の低減、エンジン出力の向上および燃費の低減等を図ることができる。
自動二輪車の側面図である。 図1と同一方向から見たエンジンの要部縦断面図である。 図2の3−3線断面図である。 図3の4矢示部拡大図である。 吸気弁および排気弁の開弁リフト特性を示す図である。 図4の6ー6線断面図である。 図2の7矢視図である。 図7の8−8線断面図である。 図4の9−9線断面図である。 排気側第2カムの斜視図である。 排気側第1および第2カムの一部を拡大して示す断面図である。 実施例2の排気側第2カムの斜視図である。
以下、本発明の実施の形態について、添付の図面を参照しながら説明する。
本発明の実施例1について図1〜図11を参照しながら説明すると、先ず図1において、この自動二輪車の車体フレームFには、エンジンEおよび燃料タンクTが搭載されるものであり、その前端には、操向ハンドル2が上部に連結されるフロントフォーク1を介して前輪Wfが支持され、車体フレームFの略中央部には、後輪Wrを支持するスイングアームSAが上下揺動可能に枢支連結され、スイングアームSAおよび車体フレームF間にはリヤクッションRが設けられる。またエンジンEの駆動力はチェーン伝動機構4を介して後輪Wrに伝達される。
車体フレームFは、前記フロントフォーク1を操向可能に支承するヘッドパイプHと、該ヘッドパイプHから下方に延びて前記エンジンEの前方を通るダウンチューブDTと、前記ヘッドパイプHから後下がりに延びてエンジンEの上方および後方を通って下方に延びるメインフレームMFと、そのメインフレームMFの中間部に前端が固着されて後方に延びるシートチューブSTと、このシートチューブSTの中間部およびメインフレームMFの後部間を連結するバックチューブBTとを備える。前記メインフレームMFの後部および前記ダウンチューブDTの下部間に、エンジンEが支持されており、シートチューブSTにはタンデム型のシートSが支持される。
図2および図3において、前記エンジンEのエンジン本体10は、クランクケース11、シリンダブロック12、シリンダヘッド13およびヘッドカバー14を相互に結合して構成され、シリンダブロック12は、ピストン15を摺動自在に嵌合せしめるシリンダボア16を有してクランクケース11に結合され、前記ピストン15の頂部を臨ませる燃焼室17を前記シリンダブロック12との間に形成するシリンダヘッド13がシリンダブロック12に結合され、前記シリンダブロック12とは反対側から前記シリンダヘッド13にヘッドカバー14が結合される。しかもシリンダヘッド13およびヘッドカバー14間には、弾性材料から成るガスケット9が介装される。
前記シリンダヘッド13には、その一側面に開口する吸気ポート18と、シリンダヘッド13の他側面に開口する排気ポート19とが設けられ、前記吸気ポート18に通じる吸気通路20を形成する吸気管21が前記シリンダヘッド13に接続され、該吸気管21には燃料噴射弁22が付設される。
また前記シリンダヘッド13には、前記吸気ポート18および前記燃焼室17間の連通・遮断を切り換える吸気弁24と、前記排気ポート19および前記燃焼室17間の連通・遮断を切換える排気弁25とが開閉作動可能に配設されており、吸気弁24および排気弁25は弁ばね26,27で閉弁方向に付勢される。さらに前記シリンダヘッド13には、前記燃焼室17に先端を臨ませる点火プラグ23が取付けられる。
図4を併せて参照して、前記吸気弁24および前記排気弁25は、前記シリンダヘッド13および前記ヘッドカバー14間に形成される動弁室28に収容される動弁機構29で開閉駆動されるものであり、この動弁機構29は、前記吸気弁24および排気弁25間に配置されるとともに吸気カム30および排気側第1カム31が設けられるカムシャフト32と、排気側第1カム31とはカムプロフィルを異ならせるとともに前記カムシャフト32の外周に軸方向に移動可能として相対回転不能に装着される排気側第2カム33と、前記カムシャフト32と平行な軸線を有してシリンダヘッド14に支持される吸気側および排気側ロッカシャフト36,37と、前記吸気カム30に従動して吸気弁24を開閉駆動するようにして吸気側ロッカシャフト36に揺動自在に支承される吸気側ロッカアーム38と、前記排気側第1カム31もしくは前記排気側第2カム33に従動して排気弁25を開閉駆動するようにして排気側ロッカシャフト37に揺動自在に支承される排気側ロッカアーム39とを備え、シリンダヘッド13で支持される。
前記シリンダヘッド13には、第1軸受孔40を有する第1支持部42と、第1軸受孔40と同軸である第2軸受孔41を有する第2支持部43とが一体に設けられる。前記カムシャフト32の一端部は第1軸受孔40の内周との間に第1ボールベアリング44を介在させて第1支持部42で回転可能に支承され、前記カムシャフト32の他端寄りの部分は第2軸受孔41を回転自在に貫通するものであり、第2軸受孔41の内周およびカムシャフト32間には第2ボールベアリング45が介装される。而してカムシャフト32は、第1および第2ボールベアリング44,45の内輪に圧入され、前記吸気カム30および前記排気側第1カム31は、吸気カム30を第1ボールベアリング44側に配置するとともに排気側第1カム31を第2ボールベアリング45側に配置するようにして第1および第2ボールベアリング44,45間で前記カムシャフト32に一体に形成され、排気側第2カム33は排気側第1カム31を前記吸気カム30との間に挟む位置で前記カムシャフト32に装着される。
前記カムシャフト32には、図示しないクランクシャフトからの回転動力が調時伝動機構47を介して伝達されるものであり、この調時伝動機構47は、前記カムシャフト32の第2ボールベアリング45からの突出端部に固定される被動スプロケット48と、前記クランクシャフトに固設される駆動スプロケット(図示せず)とに、無端状のカムチェーン50が巻き掛けられて成り、カムチェーン50は、シリンダブロック12、シリンダヘッド13およびヘッドカバー14にわたって形成されたチェーン走行通路51内に走行可能に収納される。
図2に注目して、前記吸気カム30は、前記カムシャフト32の軸線を中心とする円弧状のベース円部30aと、該ベース円部30aよりも外側方に突出するようにしてベース円部30aの周方向両端間を結ぶカム山部30bとを有し、前記排気側第1カム31は、前記カムシャフト32の軸線を中心とする円弧状の第1ベース円部31aと、第1ベース円部31aよりも外側方に突出するようにして第1ベース円部31aの周方向両端間を結ぶ第1カム山部31bとを有し、前記吸気カム30および排気側第1カム31は、前記カム山部30bおよび第1カム山部31bの位相を相互にずらせるようにして前記カムシャフト32に固着される。
前記吸気側ロッカシャフト36で揺動可能に支承された吸気側ロッカアーム38の一端部には吸気カム30に転がり接触するローラ52が軸支され、該吸気側ロッカアーム36の他端部には吸気弁24のステムエンド24aに当接するタペットねじ53が進退位置を調節可能として螺合される。
前記排気側ロッカシャフト37で揺動可能に使用された排気側ロッカアーム39の一端部には、カム当接部であるローラ56が、前記排気側第1カム31および排気側第2カム33に転がり接触することを可能として軸支され、該排気側ロッカアーム39の他端部には排気弁25のステムエンド25aに当接するタペットねじ54が進退位置を調節可能として螺合される。而して前記排気側第1カム31は、前記カムシャフト32の軸線に沿う方向で前記排気側ロッカアーム39のローラ56に対応する位置で前記カムシャフト32に固定される。
前記排気側第2カム33は、前記排気側第1カム31に近接して排気側ロッカアーム39のローラ56に当接する作動位置(図3および図4の実線で示す位置)と、前記排気側第1カム31から遠ざかって前記排気側ロッカアーム39のローラ56との当接を回避する非作動位置(図4の鎖線で示す位置)との間で、前記カムシャフト32の軸線方向に移動することを可能としつつ該カムシャフト32の軸線まわりの相対回動を不能としてカムシャフト32の外周に嵌装、支持される。
前記排気側第2カム33は、燃焼室17から排出される排ガスの一部を燃焼室17に戻すように前記排気弁25を開弁駆動する排ガス再循環用カムであり、前記カムシャフト32の軸線を中心とする円弧状の第2ベース円部33aと、前記カムシャフト32の軸方向から見て排気側第1カム31の外周面よりも外側方に位置するようにして第2ベース円部33aから外側方に突出する第2カム山部33bとを有し、排気側第2カム33の第2ベース円部33aならびに排気側第1カム31の第1ベース円部31aは、前記カムシャフト32の軸線を中心とした同一半径の円弧に沿うように形成される。
図5を併せて参照して、前記排気側第2カム33の第2カム山部33bは、吸気カム30におけるカム山部30bの閉弁終期に対応した位相で第2ベース円部33aからわずかに突出するものであり、第2カム山部33bの周方向両端は滑らかな曲線を描くようにして第2ベース円部33aに連なる。而して排気側第2カム33が排気側ロッカアーム39のローラ56に当接する作動位置に移動したときに、排気側ロッカアーム39は排気側第1カム31の第1カム山部31bによって排気弁25を開弁作動せしめるように回動した後に排気側第1カム31の第1ベース円部31aに当接することで閉弁状態を保持するのであるが、吸気弁24が閉弁作動する際の終期に、排気側第2カム33の第2カム山部33bによって排気弁25をわずかに開弁させるように排気側ロッカアーム39がわずかに回動する。これにより圧縮行程で排気弁25を一時的に開弁することが可能となり、排ガスによって混合気の燃焼室17内での燃焼を活性化させ、NOx排出量の低減、エンジン出力の向上および燃費の低減等を図ることができる。
一方、排気側第2カム33が排気側ロッカアーム39のローラ56との接触を回避する非作動位置に移動したときには、排気側ロッカアーム39は排気側第1カム31だけで回動駆動され、排気弁25は排気側第1カム31のカムプロフィルに対応した作動態様で開閉作動することになる。すなわち排気側第1カム31のカムプロフィルに対応した排気弁25の開閉作動態様と、排気側第1カム31のカムプロフィルに対応して開閉作動しつつ本来閉弁している時期に一時的な開弁状態を得るようにした排気弁25の作動態様とを、カムシャフト32の軸線方向に沿う排気側第2カム33の移動によって切換えることができる。
前記カムシャフト32は、同軸の中心孔57を有して中空に形成されており、被動スプロケット48には前記中心孔57に対応した中心孔48aが設けられる。またカムシャフト32には、前記被動スプロケット48とは反対側で前記中心孔57の端部を閉じるボルト58が同軸に螺合される。
排気側第2カム33は、カムシャフト32の軸方向に沿う駆動力を発揮する駆動手段55に連結されるものであり、この駆動手段55は、排気側第2カム33を排気側第1カム31側に押す押圧力を発揮するアクチュエータであるソレノイド64と、該ソレノイド764による押圧力とは反対側に向けて排気側第2カム33を付勢する付勢部材であるコイルばね62とを備える。
前記カムシャフト32の前記中心孔57には、前記ボルト58に対向する小径軸部59aを一端部に同軸に有するロッド59が軸方向の移動を可能として同軸に挿入され、ロッド59の他端は前記被動スプロケット48から突出される。
また排気側第2カム33が配置される部分で前記カムシャフト32には、前記中心孔57の内周面および前記カムシャフト32の外周面間を結ぶとともに前記カムシャフト32の軸方向に長く延びる一対のガイド孔60,60が、図6で示すように、前記中心孔57の軸線Cに直交する軸線を有してカムシャフト32に設けられており、カムシャフト32の外周に軸方向の移動を可能として装着される前記排気側第2カム33および前記ロッド59が、前記ガイド孔60…を貫通しつつガイド孔60…内を前記軸線Cに沿う方向に摺動する単一の連結ピン61で連結される。
前記ロッド59および前記ボルト58間には、前記ロッド59の小径軸部59aを囲繞するコイルばね62が縮設されており、ロッド59は、前記排気側第2カム33を非作動位置とする側に前記戻しばね62で付勢される。
図7および図8を併せて参照して、前記クランクケース11、シリンダブロック12およびシリンダヘッド13は、クランクケース11に螺合される複数本たとえば4本の通しボルト68,68…で締結され、ヘッドカバー14は、シリンダヘッド13との間に弾性材料から成るガスケット9を介在させて、複数本たとえば2本のボルト90,90でシリンダヘッド13に締結されており、各ボルト90…およびヘッドカバー14間には弾性部材89…が介装される。
前記被動スプロケット48から突出した前記ロッド59の他端部には、回動レバー67が連接されるものであり、この回動レバー67は、前記シリンダヘッド13および前記ヘッドカバー14に支持される支軸66に回動可能に支承される。
前記シリンダヘッド13には、前記支軸66の一端部を圧入せしめる有底の圧入孔91を有する軸支持部92が一体に設けられ、前記ヘッドカバー14には、前記支軸66の他端部を嵌合、支持するための支持孔93を有する軸支持部94が、前記シリンダヘッド13側の軸支持部92に対応して設けられる。
前記回動レバー67は、前記支軸66を貫通せしめて前記シリンダヘッド13および前記ヘッドカバー14の軸支持部92,94にそれぞれ摺接する一対の基板部67a,67bと、それらの基板部67a,67b間を連結する連結板部67cと、該連結板部67cの前記シリンダヘッド13側寄りの部分から前記ロッド59側に延びるとともに先端部を前記ロッド59に当接せしめる腕部67dと、前記連結板部67cの前記ヘッドカバー14寄りの部分からシリンダヘッド13と反対側に延びるアクチュエータ連結腕部67eとを一体に有する。
ところで、前記ヘッドカバー14を除くエンジン本体10に設けられているカムチェーン通路51に対応して前記ヘッドカバー14には開口部95が設けられ、前記回動レバー67のアクチュエータ連結部67eは前記開口部95を貫通して動弁室28から外方に突出する。
一方、前記開口部95に対応した部分で前記ヘッドカバー14の外面には、外方に突出した突部14aが一体に突設されており、この突部14aには、前記開口部95を中間部に開口させる円形孔96が、前記支軸66、前記カムシャフト32および前記ロッド59の軸線と平行な平面と直交する軸線を有するようにして設けられる。
前記突部14aには、前記円形孔96の一端を気密に閉じる蓋部材97が螺合されるとともに、前記ソレノイド64の取付け板98が、前記円形孔96の他端を気密に閉じるようにして一対のボルト99,99によって締結される。而してソレノイド64は、図8で示すように、前記シリンダヘッド13および前記ヘッドカバー14の結合方向69に沿う方向から見て該ソレノイド64の全体を前記ヘッドカバー14に重ねるようにして、すなわちヘッドカバー14からソレノイド64が外側にはみ出すことがないようにして、ヘッドカバー14の突部14aに取付けられる。また前記突部14aの近傍で前記ヘッドカバー14には、側方に張り出す被締結部14bが一体に設けられており、この被締結部14bはボルト100によって前記シリンダヘッド13に締結され、ボルト100および被締結部14b間には、前記ボルト90…およびヘッドカバー14間に介装される前記弾性部材89…と同様の弾性部材(図示せず)が介装される。すなわちヘッドカバー14は、2本のボルト90…と、ソレノイド64の近傍に配置される被締結部14bに挿通されるボルト100とによってシリンダヘッド13に締結されることになる。
前記ヘッドカバー14の突部14aと、該突部14aに設けられる円形孔66の両端を閉じるようにして前記突部14aに固定される蓋部材97および取付け板98とは、前記開口部95を介して前記動弁室28に通じる調節室101を形成する。
前記ソレノイド64は、前記ロッド59の軸線と直交して前記支軸66の軸線を通る平面に平行な軸線を有するとともに軸線方向に移動可能な出力軸65を有しており、その出力軸65が前記調節室101内に突入され、前記回動レバー67におけるアクチュエータ連結部67eの先端部が前記調節室101内で前記出力軸65に連接される。
しかも前記アクチュエータ連結部67eの先端部には、前記ソレノイド64の作動に伴う回動レバー67の回動量を調節する調節機構102が、前記調節室101に収容されるようにして設けられる。
前記調節機構102は、前記アクチュエータ連結部67eの先端部に固着されるウエルドナット103と、該ウエルドナット103に螺合されてアクチュエータ連結部67eを貫通するタペットねじ104と、該タペットねじ104に螺合して前記ウエルドナット103に当接、係合される止めナット105とで構成されており、前記タペットねじ104が前記出力軸65の先端に当接する。而して前記止めナット105を緩めることによってタペットねじ104の軸方向進退位置を調節することができ、それにより、ソレノイド64の作動に応じた前記回動レバー67の回動量すなわちロッド59の移動量が調節されることになる。
而して前記ソレノイド64が通電によって励磁されると出力軸65の突出量が大きくなり、それによって前記回動レバー67が回動し、ロッド59がコイルばね62のばね力に抗して軸方向に移動することで排気側第2カム33が排気側第1カム31に近接した作動位置に移動し、前記ソレノイド64が非通電状態になると、ロッド59がコイルばね62のばね力によって軸方向に移動することで排気側第2カム33が排気側第1カム31から遠ざかった非作動位置に移動することになる。
図9および図10を併せて参照して、排気側第2カム33における第2カム山部33bの排気側第1カム31側の側面には、排気側第1カム31側に向かうにつれてカムシャフト32の半径方向に沿う内方位置となるように傾斜した傾斜面71Aが形成される。なお図9および図10では、傾斜面71Aであることを明確化するために傾斜面71Aに斜線を施して図示しているが、これは断面を示すものではない。
しかも排気側第2カム33が非作動位置から作動位置に移動するべく排気側第1カム31に近接移動している途中で、排気側ロッカアーム39のローラ56が、図11で示すように前記傾斜面71Aに当接したときには、弁ばね27から排気弁25および前記排気側ロッカアーム39の前記ローラ56を介して排気側第2カム33に作用するばね力の軸方向分力F1(図4参照)と、コイルばね62によるばね力F2(図4参照)とが非作動位置側に向けて排気側第2カム33に作用し、ソレノイド64が発揮する押圧力が作動位置側に向けて排気側第2カム33に作用するのであるが、前記軸方向分力F1およびばね力F2の和が、ソレノイド63による押圧力よりも小さくなるように傾斜面71Aの傾斜角度が設定されるものであり、前記カムシャフト32の軸線と、前記傾斜面71Aとがなす角度αは、5度〜45度、望ましくは15度〜25度に設定される。
ここで前記角度αを小さくすると、前記ローラ56が傾斜面71Aに当接することによって排気側第2カム33に作用する前記軸方向分力が小さくなって望ましいのであるが、小さくなり過ぎると、カムシャフト32の軸方向に沿う排気側第2カム33の幅が大きくなり過ぎるので、前記角度αは5度以上、望ましくは15度以上に設定される。また前記角度αが大きくなると、前記ローラ56が傾斜面71Aに当接することによって排気側第2カム33に作用する前記軸方向分力が大きくなってしまうので、前記角度αは45度以下、望ましくは25度以下に設定される。
しかも前記傾斜面71Aの排気側第1カム31側の端縁71Aaは、排気側第1カム31の外周のうち前記傾斜面71Aに対応する部分よりもカムシャフト32の半径方向内方位置に配置されるものであり、前記カムシャフト32の軸線上の一点を頂点とするとともに第2ベース円部33aの外周面よりも半径方向内方で排気側第2カム33の排気側第1カム31側端面と交差する仮想円錐面72に沿うようにして、前記傾斜面71Aが、排気側第2カム33の全周にわたって形成される。
また前記排気側ロッカアーム39に軸支されるローラ56の少なくとも排気側第2カム33側端部外周縁、この実施の形態ではローラ56の軸方向両端部外周縁に、前記傾斜面71Aに対応して傾斜した面取り部56a,56aが形成される。
次にこの実施例1の作用について説明すると、排気側第1カム31が、エンジンEの排気行程で排気弁25を開弁するための排気カムであり、排気側第2カム33が、エンジンEの圧縮行程で排気弁25を一時的に開弁するための排ガス再循環用カムであるので、排気側第2カム33をローラ56に当接させる状態では、排ガスによって混合気の燃焼室17内での燃焼を活性化させ、NOx排出量の低減、エンジン出力の向上および燃費の低減等を図ることができる。
しかも排気側第2カム33に設けられた第2カム山部33bの排気側第1カム31側の側面に、排気側第1カム31側に向かうにつれてカムシャフト32の半径方向に沿う内方位置となるように傾斜した傾斜面71Aが形成されるので、排気側ロッカアーム39のローラ56に当接させるべく排気側第2カム33を移動させている途中で前記ローラ56が第2カム山部33bに当接し、ローラ56から排気側第2カム33に作用する力によって排気側第2カム33が排気側第1カム31から離反する側に移動したとしても、前記ローラ56は傾斜面71Aに当接しつつ排気側第1カム31に当接するように滑るだけであるので、ローラ56の落下によって該ローラ56が排気側第1カム31に衝撃的に接触することがなく、打音の発生を抑えるとともに排気側第2カム33の摩耗を抑えることが可能となる。
また駆動手段55は、排気側第2カム33排気側第1カム31側に押す押圧力を発揮するソレノイド64と、該ソレノイド64による押圧力とは反対側に向けて排気側第2カム33を付し得するコイルばね62とを備えており、排気側第2カム33が排気側第1カム31に近接移動している途中で前記ローラ56が前記傾斜面71Aに当接したときに、弁ばね27から排気弁25および排気側ロッカアーム39のローラ56を介して排気側第2カム33に作用するばね力の軸方向分力ならびに前記コイルばね62による付勢力の和が、前記ソレノイド64が発揮する押圧力よりも小さくなるように傾斜面71Aの傾斜角度が設定されるので、排気側第2カム33が排気側第1カム31に近接移動している途中でローラ56が傾斜面71Aに当接しても排気側第2カム33が排気側第1カム31から離反する側に戻ることを防止し、ローラ56の当接箇所が傾斜面71Aから排気側第1カム31側に移動してしまうことがないようにして、打音の発生を防止することができる。
またカムシャフト32の軸線と、傾斜面71Aとがなす角度αを15度〜25度に設定することで、排気側第2カム33の軸方向幅を極力拡げないようにしつつ、打音の発生を防止することができる。
また排気側第1カム31の第1ベース円部31および排気側第2カム33の第2ベース円部33aが、カムシャフト32の軸線を中心とした同一半径の円弧に沿うように形成されるので、ローラ56が第1および第2ベース円部31a,33aのいずれかに当接している状態での排気側第2カム33の軸方向移動時に打音が生じることはない。
しかも傾斜面71Aの排気側第1カム31側の端縁71Aaが、排気側第1カム31の外周のうち傾斜面71Aに対応する部分よりもカムシャフト32の半径方向内方位置にあるので、ローラ56が傾斜面71Aに当接している状態で排気側第2カム33を作動位置から非作動位置に移動させるときに、ローラ56が傾斜面71Aから排気側第1カム31側に段差をもって落下することがないようにすることができる。
またカムシャフト32の軸線上の一点を頂点とするとともに第2ベース円部33aの外周面よりも半径方向内方で排気側第2カム33の排気側第1カム31側端面と交差する仮想円錐面72に沿うように傾斜面71Aが形成されるので、第1および第2ベース円部31a,33aを同一半径の円弧状に形成しつつ傾斜面71Aの排気側第1カム31側の端縁71Aaが第1ベース円部31aよりもカムシャフト32の半径方向内方位置にある構造を、傾斜面71Aおよび第2ベース円部33a間に段差が生じることがないようにして実現することができる。
さらにローラ56の少なくとも排気側第2カム33側端部外周縁に、排気側第2カム33の傾斜面71Aに対応して傾斜した面取り部56aが形成されるので、ローラ56が排気側第2カム33に点接触することがなく、ローラ56の排気側第2カム33への接触面圧を小さくして第2カム山部33bの摩耗を抑えることができる。
本発明の実施例2について図12を参照しながら説明するが、実施例1に対応する部分には同一の参照符号を付して図示するのみとし、詳細な説明は省略する。
排気側第2カム33の排気側第1カム31(実施例1参照)側の側面には、排気側第1カム31側に向かうにつれてカムシャフト32(実施例1参照)の半径方向に沿う内方位置となるように傾斜した傾斜面71Bが形成される。この傾斜面71Bは、排気側第2カム33の外周面を基準としつつ排気側第2カム33の全周にわたって同一幅となるように形成されるものであり、前記カムシャフト32の軸線と、前記傾斜面71Bとがなす角度αは、5度〜45度、望ましくは15度〜25度に設定される。
このような実施例2によっても、ローラ56(実施例1参照)の落下によって該ローラ56が排気側第1カム31に衝撃的に接触することがなく、打音の発生を抑えることが可能となる。
以上、本発明の実施の形態について説明したが、本発明は上記実施の形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明を逸脱することなく種々の設計変更を行うことが可能である。
たとえば上記実施の形態では機関弁を排気弁25とした場合について説明したが、機関弁を吸気弁24とした場合にも本発明を適用することができる。
25・・・・機関弁である排気弁
27・・・・弁ばね
31・・・・第1カムである排気側第1カム
31a・・・第1ベース円部
31b・・・第1カム山部
32・・・・カムシャフト
33・・・・第2カムである排気側第2カム
33a・・・第2ベース円部
33b・・・第2カム山部
39・・・・カムフォロワである排気側ロッカアーム
55・・・・駆動手段
56・・・・カム当接部であるローラ
56a・・・面取り部
62・・・・付勢部材であるコイルばね
64・・・・アクチュエータであるソレノイド
71A,71B・・・傾斜面
72・・・・仮想円錐面
E・・・・・エンジン

Claims (6)

  1. 弁ばね(27)で閉弁方向にばね付勢される機関弁(25)に連動、連結されるとともにカム当接部(56)が設けられるカムフォロワ(39)が、カムシャフト(32)の軸線に沿う一定の位置に配置され、第1ベース円部(31a)ならびに第1ベース円部(31a)から外側方に突出する第1カム山部(31b)を有する第1カム(31)が、前記カム当接部(56)に当接することを可能として前記カムシャフト(32)に固定され、第2ベース円部(33a)ならびに前記カムシャフト(32)の軸方向から見て第1カム(31)の外周面よりも外側方に位置するようにして第2ベース円部(33a)から外側方に突出する第2カム山部(33b)を有する第2カム(33)が、前記カム当接部(56)への当接を可能として第1カム(31)に近接する作動位置と、前記カム当接部(56)への当接を不能として第1カム(31)から遠ざかる非作動位置との間での軸方向移動を可能とするとともに軸線まわりの相対回転を不能として前記カムシャフト(32)に支承され、前記カムシャフト(32)の軸方向に沿う駆動力を発揮する駆動手段(55)が第2カム(33)に連結されるエンジンの可変動弁装置において、
    第1ベース円部(31a)および第2ベース円部(33a)が、カムシャフト(32)の軸線を中心とした同一半径の円弧に沿うように形成され、
    第2カム山部(33b)の第1カム(31)側の側面に、第1カム(31)側に向かうにつれてムシャフト(32)の半径方向に沿う内方位置となるように傾斜した傾斜面(71A,71B)が形成され
    その傾斜面(71A,71B)の第1カム(31)側の端縁が、第1カム(31)の外周のうち該傾斜面(71A,71B)に対応する部分よりもカムシャフト(32)の半径方向内方位置に配置されることを特徴とするエンジンの可変動弁装置。
  2. 前記駆動手段(55)が、第2カム(33)を第1カム(31)側に押す押圧力を発揮するアクチュエータ(64)と、該アクチュエータ(64)による押圧力とは反対側に向けて第2カム(33)を付勢する付勢部材(62)とを備え、第2カム(33)が第1カム(31)に近接移動している途中で前記カム当接部(56)が前記傾斜面(71A,71B)に当接したときに、前記弁ばね(27)から前記機関弁(25)および前記カムフォロワ(39)のカム当接部(56)を介して第2カム(33)に作用するばね力の軸方向分力ならびに前記付勢部材(62)による付勢力の和が、前記アクチュエータ(64)が発揮する押圧力よりも小さくなるように前記傾斜面(71A,71B)の傾斜角度が設定されることを特徴とする請求項1記載のエンジンの可変動弁装置。
  3. 前記カムシャフト(32)の軸線と、前記傾斜面(71A,71B)とがなす角度が15度〜25度に設定されることを特徴とする請求項1または2記載のエンジンの可変動弁装置。
  4. 前記傾斜面(71A)が、前記カムシャフト(32)の軸線上の一点を頂点とするとともに第2ベース円部(33a)の外周面よりも半径方向内方で第2カム(33)の第1カム(31)側端面と交差する仮想円錐面(72)に沿うようにして、第2カム(33)の全周にわたって形成されることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のエンジンの可変動弁装置。
  5. 前記カム当接部が、前記カムフォロワ(39)に軸支されるローラ(56)であり、該ローラ(56)の少なくとも第2カム(33)側端部外周縁に、前記傾斜面(71A,71B)に対応して傾斜した面取り部(56a)が形成されることを特徴とする請求項1〜のいずれか1項に記載のエンジンの可変動弁装置。
  6. 前記機関弁が排気弁(25)であり、第1カム(31)が、エンジン(E)の排気行程で前記排気弁(25)を開弁するための排気カムであり、第2カム(33)が、エンジン(E)の圧縮行程で前記排気弁(25)を一時的に開弁するための排ガス再循環用カムであることを特徴とする請求項1〜のいずれか1項に記載のエンジンの可変動弁装置。
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