JP5203804B2 - 紙製ワイパー - Google Patents

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本発明は、紙製ワイパーに関する。
従来、コットン繊維を主体とするコットン層の両面に、短繊維ウェブ層が積層されてなる拭き布が知られている(例えば、特許文献1参照。)。
特開2006−316361号公報
しかしながら、上記特許文献1の場合、コットン繊維は拭き布の中間層側に主に配合されているため、拭き残しが生じやすく、良好な仕上げ拭きや磨き上げができないことがあるという問題があった。
本発明の目的は、より好適な拭き取り性を有する紙製ワイパーを提供することである。
以上の課題を解決するため、請求項1に記載の発明は、
コットン繊維と繊度が0.05〜1.0dtexである極細繊維とパルプとが含まれ、前記コットン繊維の繊維長が5mm以上、15mm以下であり、湿式抄紙により製造された化繊混抄紙が、所定の繊維層の片面又は両面に設けられたことを特徴とする紙製ワイパーであって、
前記化繊混抄紙は、前記コットン繊維、前記極細繊維、前記パルプ、及びバインダー繊維からなり、
前記化繊混抄紙に含まれる全繊維に対して、
前記コットン繊維の配合率は、5質量%以上、30質量%以下であり、
前記極細繊維の配合率は、30質量%以上、55質量%以下であり、
前記パルプの配合率は、5質量%以上、50質量%以下であり、
前記バインダー繊維の配合率は、3質量%以上、20質量%以下であることを特徴とする。
請求項に記載の発明は、請求項1に記載の紙製ワイパーにおいて、
前記化繊混抄紙の厚みが、30〜400μmであることを特徴とする。
請求項に記載の発明は、請求項1又は2に記載の紙製ワイパーであって、
前記化繊混抄紙が、1層又は複数層積層されたことを特徴とする。
請求項に記載の発明は、請求項1〜3の何れか一項に記載の紙製ワイパーにおいて、
前記紙製ワイパーの米坪は、40g/m以上、140g/m以下であることを特徴とする。
本発明によれば、化繊混抄紙は、コットン繊維と極細繊維とパルプとを含み、そのコットン繊維は、コットン繊維特有の異形断面を有するとともに、5mm以上15mm以下の好適な繊維長を有しているので、汚れを良好に掻き取ることができ、またその汚れを拭き取ることができる。
また、紙製ワイパーは、コットン繊維と極細繊維とパルプとが含まれる化繊混抄紙を備えているので、異形断面を有するコットン繊維によって、汚れを良好に掻き取ることができ、またその汚れを拭き取ることができる。
特に、コットン繊維は、水分と油分をともに吸い取ることができるので、この化繊混抄紙および紙製ワイパーは、水性汚れと油性汚れを良好に拭き取ることができ、好適な拭き取り性を有している。
以下、本発明に係る紙製ワイパーの実施形態について詳細に説明する。
紙製ワイパー1は、図1に示すように、所定の繊維層である中間層3と、その中間層3の両面に設けられた表面層2とを備えており、中間層3と表面層2とが一体化されて紙製ワイパー1が形成されている。
なお、本発明に係る紙製ワイパーは、中間層3の両面に表面層2が設けられた3層構造であることに限らず、中間層3の片面に表面層2が設けられた2層構造の紙製ワイパーであってもよく、また、表面層2が1層又は複数層積層されてなる紙製ワイパーであってもよい。
中間層3と表面層2とは、それぞれ公知の湿式抄紙技術により抄紙して形成することができる。すなわち中間層3と表面層2は、パルプ、各種繊維及び添加物等を含む抄紙原料を湿紙の状態とした後に、ドライヤーなどにより乾燥して形成することができる。
この紙製ワイパー1を形成する場合、各層を含む紙を多層抄きによって抄造してもよいが、好ましくは各層を個別の紙として抄造した後、各層の紙を重ねて厚み方向に圧縮加熱加工を施すことにより接合して一体化することが好ましい。
中間層3は、パルプとバインダー繊維等からなる化繊混抄紙であり、紙製ワイパー1の芯地となるとともに、紙製ワイパー1で拭き取った液体を吸収して保持する吸収層として機能する。
パルプは、例えば、グランドウッドパルプ(GP),プレッシャーライズドグランドウッドパルプ(PGW),サーモメカニカルパルプ(TMP)等の機械パルプ、針葉樹高歩留り未晒クラフトパルプ(HNKP;N材),針葉樹晒クラフトパルプ(NBKP;N材、NB材),広葉樹未晒クラフトパルプ(LUKP;L材),広葉樹晒クラフトパルプ(LBKP、L材)等の化学パルプ、デインキングパルプ(DIP),ウェイストパルプ(WP)等の古紙パルプやセミケミカルパルプ(CP)などを用いることができ、これらパルプの中から一種または二種以上を適宜選択して用いることができる。
通常の場合、填料や異物を含まない化学パルプが好適であり、特にNBKPを100質量%用いることが好ましいが、一部LBKPを配合することも可能である。
一般的にLBKPよりもNBKPの方が、繊維長が長く繊維太さが太いため、NBKPが多い程、強度が高く嵩高となるとともに、吸水性や吸油性が良好となり、水分や油分の保持性も良好となる。なお、NBKPとLBKPとを混合して用いる場合、NBKPの配合量は70質量%以上であることが好ましい。
この中間層3におけるパルプの配合量は10〜85質量%、特に35〜70質量%とすることが好ましい。パルプの配合量が少な過ぎると親水性が不十分となり、多過ぎるとバインダー繊維などの化繊量の低下による嵩不足となり液吸収量及び吸収速度が不足する。
バインダー繊維は、中間層3中のパルプなどの繊維を相互に融着させる熱融着繊維であって、例えば、鞘部に芯部より融点の低い樹脂を用いた芯鞘構造の熱融着繊維である、芯/鞘=PP(ポリプロピレン)/PP(ポリプロピレン)、PP(ポリプロピレン)/PE(ポリエチレン)、PET(ポリエチレンテレフタレート)/低融点PET等の複合繊維や、低融点PET繊維、PP繊維などを用いることができ、特にPET系の複合繊維が好適である。勿論、芯鞘構造でない単一成分の熱融着繊維であってもよい。
バインダー繊維(熱融着繊維)としては、80〜140℃で熱融着機能を発揮するものが好適である。ここで熱融着とは、溶融又は軟化による接着機能のことである。
一般に、抄紙工程におけるドライヤーパートでは80〜140℃の温度範囲の中から適宜の温度が選択される。従って、この温度範囲で熱融着機能を発揮するバインダー繊維を乾燥抄紙原料中に混合しておけば、抄紙工程のドライヤーパートで溶融して熱融着機能が発揮される。よって、ドライヤーによる乾燥処理など抄紙工程における一連の工程のなかで極めて容易に、バインダー繊維を繊維接着剤として機能させることが可能である。また、このようなバインダー繊維を含有していると、厚み方向の圧縮加熱加工により中間層3と表面層2とを接合する際、中間層3中のバインダー繊維を表面層2の繊維に対して融着させることにより、層間の接合も行うことができる。なお、上記範囲よりもバインダー繊維の熱融着温度が低いと抄紙工程等において過度の溶融等のために中間層3が硬くなり、高過ぎると抄紙工程等において熱融着が不十分となり強度が低いものとなる。
このバインダー繊維の繊度は適宜定めることができるが、通常の場合0.5〜20dtex、特に1〜5dtexとすることが好ましい。バインダー繊維が細過ぎると強度不足となり、太過ぎると繊維強度が強くても繊維本数が少なくなる為、結果として熱融着部分が少なくなり強度不足となる。
また、バインダー繊維の繊維長は適宜定めることができるが、通常の場合2〜10mm、特に3〜7mmとすることが好ましい。バインダー繊維が短過ぎると強度不足となり、長過ぎると抄紙困難となる。
また、中間層3におけるバインダー繊維の配合量は適宜定めることができるが、通常の場合、5〜40質量%、特に10〜35質量%とすることが好ましい。バインダー繊維の配合量が少な過ぎると強度不足なり、多過ぎると剛直で硬いシートとなる。
なお、中間層3にはパルプとバインダー繊維の他に、クリンプ繊維などを適宜配合し、中間層3の嵩や硬さ等を調整するようになっている。
そして、この中間層3の米坪は、20〜80g/mであることが好ましい。
また、中間層3の厚みは、200μm〜1000μmとされるが、特に250〜800μmとすることが好ましい。中間層3の密度が低過ぎると嵩不足となり、高過ぎると繊維構造が密になりすぎ、いずれの場合も液吸収量が不十分となる。
なお、中間層3は、3〜30cm/gの比容積を有することが好ましい。より好適な比容積は6〜20cm/gである。中間層3の比容積が3cm/g未満であると、嵩高性、柔軟性、吸収量が不十分となり、30cm/gを超えると液保持性が不足する。
また、中間層3はクレープ加工されていることが好ましい。それにより柔らかくなり嵩が高まる。
さらに、中間層3には、湿潤紙力剤、粘剤、分散剤、接着剤、剥離剤等の抄紙用薬品を適宜用いてもよい。
表面層2は、少なくともコットン繊維と極細繊維が含まれる繊維層であり、コットン繊維と極細繊維とパルプ等からなる化繊混抄紙である。
表面層2のパルプは、中間層3のパルプと基本的に同種のものであるが、異なる種類のパルプを用いてもよい。
この表面層2におけるパルプの配合量は、5質量%以上、50質量%以下であることが好ましく、特に30質量%以上、40質量%以下であることが好ましい。
パルプの配合量が少な過ぎると親水性が不十分となり、多過ぎると極細繊維量の低下による紙製ワイパー1の表面の微細化が不十分となる。
コットン繊維は、異形断面を有する天然繊維であり、水分と油分をともに良好に吸収することができる繊維である。
この紙製ワイパー1に用いるコットン繊維の繊維長は、5mm以上、15mm以下であることが好ましい。繊維長が、5mm以上15mm以下であるコットン繊維(コーマノイル)は、紡績には使用できない短繊維であり、未利用繊維とも呼ばれ、産業廃棄物として捨てられてしまうものである。つまり、その未利用繊維を紙製ワイパー1に利用することで、資源の有効活用に関するメリットがある。
なお、紡績に用いられるコットン繊維の繊維長は、通常30〜40mm程度のものである。
また、コットン繊維の繊維太さは一般的に10〜20μmである。
そして、表面層2におけるコットン繊維の配合量は、5質量%以上、45質量%以下であることが好ましく、特に10質量%以上、20質量%以下であることが好ましい。
コットン繊維の配合量が少な過ぎると水分や油分の吸収性が低下し、多過ぎると極細繊維量の低下による汚れの掻き取り性が不十分になる。
極細繊維は、例えば、レーヨン、アセテート、トリアセテート、ナイロン6、ナイロン66、ビニロン、ビニリデン、ポリ塩化ビニル、ポリエステル、アクリル、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリウレタン、アラミド、ポリビニルアルコールなどの有機高分子繊維等を用いることができる。中でもアクリル繊維が好適である。
極細繊維としては、繊度が0.05〜1.0dtex、繊維長2〜10mmものが用いられる。特に好ましい繊度は0.08〜0.6dtexであり、繊維長は3〜7mmである。極細繊維の繊度を上記範囲とした訳は、繊維が細過ぎると湿式抄紙が困難となり、太過ぎると紙製ワイパー1の表面の微細化が不十分となるためである。また、極細繊維の繊維長が長過ぎると抄紙が困難となり、短過ぎると紙粉として脱落し易くなる不具合が生じるためである。
そして、表面層2における極細繊維の配合量は、10質量%以上、60質量%以下であることが好ましく、特に40質量%以上、50質量%以下であることが好ましい
極細繊維の配合量が少な過ぎると紙製ワイパー1の表面の微細化が不十分となり、多過ぎると表面層2の繊維構造が密になり過ぎるとともに、コットン繊維量やパルプ量の低下により紙製ワイパー1の表面における水分や油分の吸収性が不十分となり、液吸収速度が低下してしまうためである。
また、表面層2には、極細繊維とは別にバインダー繊維を含有させることが好ましい。
表面層2のバインダー繊維は、中間層3のバインダー繊維と同様のものを適宜選択して用いることができる。
この表面層2におけるバインダー繊維の配合量は適宜定めることができるが、通常の場合、3〜20質量%、特に5〜15質量%とすることが好ましい。バインダー繊維の配合量が少な過ぎるとコットン繊維等の融着が不十分となり、多過ぎると硬くなり極細繊維の柔軟性が阻害されてしまう。
そして、この表面層2の米坪は10〜120g/mであることが好ましく、特に20〜40g/mであることが好ましい。
また、表面層2の厚みは、30〜400μmとされるが、特に60〜300μmとすることが好ましい。
表面層2の米坪及び厚みをこの範囲とした訳は、繊維層の密度が低過ぎると極細繊維を用いたとしても紙製ワイパー1の表面の微細化が不十分となり、高過ぎると繊維構造が密になり過ぎるとともにコットン繊維量の低下により表面における水分や油分の吸収性が不十分となり、液吸収速度が低下してしまうためである。
また、表面層2はクレープ加工されていることが好ましい。それにより柔らかくなり嵩が高まることに加え、表面が凹凸となることで、液吸収速度が速くなる。
さらに、表面層2には、湿潤紙力剤、粘剤、分散剤、接着剤、剥離剤等の抄紙用薬品を適宜用いてもよい。
そして、この中間層3と表面層2とを積層した状態で圧縮過熱加工を施すことにより、中間層3の両面に表面層2を一体化して紙製ワイパー1を形成する。この紙製ワイパー1の米坪は40g/m以上、140g/m以下であることが好ましく、特に60〜120g/mであることが好ましい。なお、紙製ワイパー1の米坪が140g/mを越えると、嵩高過ぎるため拭き取り作業がしにくくなるデメリットがある。
中間層3と表面層2との接合一体化は、各層の厚み方向の圧縮加熱加工を平面的に見て散点状又は格子状に施すことによりバインダー繊維の熱融着機能を発揮させて行うことが好ましいが、バインダー繊維を溶かす薬液散布や接着剤等によって接合一体化されていてもよい。
特に、各層の厚み方向の圧縮加熱加工を施すことにより、各層の接合とともに、紙製ワイパー1の表面に凹凸を付与し、拭き取り性能を向上せさせることが好ましい。
この圧縮加熱加工における加熱温度は、バインダー繊維の融着温度に応じて適宜定めることができ、例えば80〜140℃とすることができる。また、これよりも高い温度で接合を行うことにより、バインダー繊維以外の化繊(例えば、クリンプ繊維など)を含めて熱融着することもできる。
厚み方向の圧縮加熱加工は、具体的にはエンボス加工やヒートシール加工、超音波シール等により行うことができる。エンボス加工は、対応する凹凸模様の付いた一対のロール若しくはプレート間、或いは凹凸模様の付いたロール若しくはプレートと凹凸模様を有しないロール若しくはプレートとの間に、対象シートを挟んで加熱及び加圧を行うことにより、対象シートに凹凸模様を形成する加工である。
次に、表1、表2に示す実施例および比較例を挙げて、本発明をより具体的に説明するが、勿論本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。なお、特に断らない限り、例中の%は質量%を示す。
なお、以下の実施例1〜7および比較例1〜7における紙製ワイパーは、パルプ65%、PETバインダー繊維10%、PEクリンプ繊維25%配合であって米坪40g/mの中間層3の両面に、下記配合率の表面層2を配した三層構造の紙製ワイパーである。
[実施例1]
紙製ワイパーにおける表面層として、コットン繊維20%、極細繊維40%、パルプ30%、バインダー繊維10%の配合率のものを用いた。
このような紙製ワイパーの品質評価結果を表1に示す。
[実施例2]
紙製ワイパーにおける表面層として、コットン繊維5%、極細繊維55%、パルプ30%、バインダー繊維10%の配合率のものを用いた。
このような紙製ワイパーの品質評価結果を表1に示す。
[実施例3]
紙製ワイパーにおける表面層として、コットン繊維45%、極細繊維15%、パルプ30%、バインダー繊維10%の配合率のものを用いた。
このような紙製ワイパーの品質評価結果を表1に示す。
[実施例4]
紙製ワイパーにおける表面層として、コットン繊維40%、極細繊維10%、パルプ40%、バインダー繊維10%の配合率のものを用いた。
このような紙製ワイパーの品質評価結果を表1に示す。
[実施例5]
紙製ワイパーにおける表面層として、コットン繊維5%、極細繊維60%、パルプ25%、バインダー繊維10%の配合率のものを用いた。
このような紙製ワイパーの品質評価結果を表1に示す。
[実施例6]
紙製ワイパーにおける表面層として、コットン繊維30%、極細繊維55%、パルプ5%、バインダー繊維10%の配合率のものを用いた。
このような紙製ワイパーの品質評価結果を表1に示す。
[実施例7]
紙製ワイパーにおける表面層として、コットン繊維10%、極細繊維30%、パルプ50%、バインダー繊維10%の配合率のものを用いた。
このような紙製ワイパーの品質評価結果を表1に示す。
[比較例1]
紙製ワイパーにおける表面層として、コットン繊維0%、極細繊維60%、パルプ30%、バインダー繊維10%の配合率のものを用いた。
このような紙製ワイパーの品質評価結果を表2に示す。
[比較例2]
紙製ワイパーにおける表面層として、コットン繊維1%、極細繊維59%、パルプ30%、バインダー繊維10%の配合率のものを用いた。
このような紙製ワイパーの品質評価結果を表2に示す。
[比較例3]
紙製ワイパーにおける表面層として、コットン繊維60%、極細繊維10%、パルプ20%、バインダー繊維10%の配合率のものを用いた。
このような紙製ワイパーの品質評価結果を表2に示す。
[比較例4]
紙製ワイパーにおける表面層として、コットン繊維39%、極細繊維1%、パルプ50%、バインダー繊維10%の配合率のものを用いた。
このような紙製ワイパーの品質評価結果を表2に示す。
[比較例5]
紙製ワイパーにおける表面層として、コットン繊維5%、極細繊維80%、パルプ5%、バインダー繊維10%の配合率のものを用いた。
このような紙製ワイパーの品質評価結果を表2に示す。
[比較例6]
紙製ワイパーにおける表面層として、コットン繊維24%、極細繊維65%、パルプ1%、バインダー繊維10%の配合率のものを用いた。
このような紙製ワイパーの品質評価結果を表2に示す。
[比較例7]
紙製ワイパーにおける表面層として、コットン繊維10%、極細繊維20%、パルプ60%、バインダー繊維10%の配合率のものを用いた。
このような紙製ワイパーの品質評価結果を表2に示す。
Figure 0005203804
Figure 0005203804
なお、紙製ワイパーの品質評価における「拭き取り性」は、各紙製ワイパーの上に500gのおもりを乗せた条件で、所定の板面に付着させた500μlの水(蒸留水)、100μlの油(シリコンオイル)、50μlの汚れ(カーボン、牛脂、シリコンオイル)をそれぞれ拭き取り、拭き残りの状態を目視にて評価した。非常に良好に拭き取れたものを◎、比較的良く拭き取れたものを○、やや拭き残りが生じるものを△、拭き取り性が悪いものを×とした。
また、「吸収性」は、10cm×10cmの大きさにカットした各紙製ワイパーを水、油に3分間つけた後、網上に引き上げ30秒放置後の重量を測定して評価した。水吸収性は、1mあたりの吸収量が750g/m以上ものを◎、700g/m以上750g/m未満のものを○、650g/m以上700g/m未満のものを△、650g/m未満のものを×とした。油吸収性は、1mあたりの吸収量が900g/m以上ものを◎、850g/m以上900g/m未満のものを○、850g/m未満のものを△とした。
また、「強度」は、JIS P 8113に準じた引張強度の規格によって評価した。4000cN/25mm以上を◎、3500cN/25mm以上4000cN/25mm未満のものを○、3500cN/25mm未満のものを△とした。
このように、本発明に係る紙製ワイパー1の両面には、コットン繊維と極細繊維が含まれる表面層2が備えられており、コットン繊維が適量配合されているので、異形断面を有するコットン繊維と極細繊維とによって、より好適に汚れの拭い取りや掻き取りを行うことが可能になる。
特に、コットン繊維は、水分と油分をともに吸い取ることができるので、この紙製ワイパー1によって水性汚れと油性汚れを良好に拭き取ることができる。
従って、紙製ワイパー1は、より好適な拭き取り性を有する拭き布として使用することができる。
次に、表3に示す実施例および比較例を挙げて、本発明をより具体的に説明する。
なお、以下の実施例8〜13および比較例8における表面層は、実施例1の配合率(コットン繊維20%、極細繊維40%、パルプ30%、バインダー繊維10%)のものである。また、中間層は、パルプ65%、PETバインダー繊維10%、PEクリンプ繊維25%配合であって米坪40g/mのものである。
[実施例8]
米坪20g/mの表面層を、中間層の両面に設け、米坪80g/mの紙製ワイパーとした。
このような紙製ワイパーの品質評価結果を表3に示す。
[実施例9]
米坪10g/mの表面層を、中間層の両面に設け、米坪60g/mの紙製ワイパーとした。
このような紙製ワイパーの品質評価結果を表3に示す。
[実施例10]
米坪60g/mの表面層を、中間層の片面に設け、米坪100g/mの紙製ワイパーとした。
このような紙製ワイパーの品質評価結果を表3に示す。
[実施例11]
米坪30g/mの表面層を、3層積層し、米坪90g/mの紙製ワイパーとした。
このような紙製ワイパーの品質評価結果を表3に示す。
[実施例12]
米坪40g/mの表面層を、1層積層し、米坪40g/mの紙製ワイパーとした。
このような紙製ワイパーの品質評価結果を表3に示す。
[実施例13]
米坪50g/mの表面層を、中間層の両面に設け、米坪140g/mの紙製ワイパーとした。
このような紙製ワイパーの品質評価結果を表3に示す。
[比較例8]
米坪60g/mの表面層を、中間層の両面に設け、米坪160g/mの紙製ワイパーとした。
このような紙製ワイパーの品質評価結果を表3に示す。
Figure 0005203804
このように、本発明に係る紙製ワイパーの両面または片面には、コットン繊維と極細繊維が含まれる表面層が備えられており、コットン繊維が適量配合されているので、異形断面を有するコットン繊維と極細繊維とによって、より好適に汚れの拭い取りや掻き取りを行うことが可能になる。
また、本発明に係る紙製ワイパーは、コットン繊維と極細繊維が含まれる表面層が積層されてなり、コットン繊維が適量配合されているので、異形断面を有するコットン繊維と極細繊維とによって、より好適に汚れの拭い取りや掻き取りを行うことが可能になる。
特に、コットン繊維は、水分と油分をともに吸い取ることができるので、この紙製ワイパーによって水性汚れと油性汚れを良好に拭き取ることができる。
従って、上記のような紙製ワイパーは、より好適な拭き取り性を有する拭き布として使用することができる。
なお、本発明の適用は上述した実施形態に限定されることなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。
本発明に係る紙製ワイパーを示す断面図である。
符号の説明
1 紙製ワイパー
2 表面層(化繊混抄紙)
3 中間層(繊維層)

Claims (4)

  1. コットン繊維と繊度が0.05〜1.0dtexである極細繊維とパルプとが含まれ、前記コットン繊維の繊維長が5mm以上、15mm以下であり、湿式抄紙により製造された化繊混抄紙が、所定の繊維層の片面又は両面に設けられたことを特徴とする紙製ワイパーであって、
    前記化繊混抄紙は、前記コットン繊維、前記極細繊維、前記パルプ、及びバインダー繊維からなり、
    前記化繊混抄紙に含まれる全繊維に対して、
    前記コットン繊維の配合率は、5質量%以上、30質量%以下であり、
    前記極細繊維の配合率は、30質量%以上、55質量%以下であり、
    前記パルプの配合率は、5質量%以上、50質量%以下であり、
    前記バインダー繊維の配合率は、3質量%以上、20質量%以下であることを特徴とする紙製ワイパー
  2. 前記化繊混抄紙の厚みが、30〜400μmであることを特徴とする請求項1記載の紙製ワイパー
  3. 前記化繊混抄紙が、1層又は複数層積層されたことを特徴とする請求項1又は2に記載の紙製ワイパー。
  4. 前記紙製ワイパーの米坪は、40g/m以上、140g/m以下であることを特徴とする請求項1〜3の何れか一項に記載の紙製ワイパー。
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