JP5201738B2 - 圧電振動子、および振動ジャイロ - Google Patents

圧電振動子、および振動ジャイロ Download PDF

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Description

本発明は、圧電振動子、および圧電振動子を用いた振動ジャイロに関し、特に、基部とこの基部から延びる駆動脚および検出脚を有する圧電振動子とこの圧電振動子を用いた振動ジャイロに関する。
水晶振動子等の圧電振動子を用いた発振器は、電子・通信分野に用いるクロックや基準周波数等の周波数源等の各種電子装置など広い分野で使用されている。例えば、圧電振動子を角速度センサとして用いて、角速度に応じたコリオリ力による振動を検出することによって移動体の角速度を検出する振動ジャイロを構成することができ、航空機、車両等の移動体の姿勢制御やナビゲーション等に用いられる。
圧電振動子として、駆動脚と検出脚とを基部に対して互いに反対方向に延在させた構成が知られている(特許文献1参照)。図26(a)に示す圧電振動子101は、一対の駆動脚103a,103bと一対の検出脚104a,104bとを基部102に対して互いに反対方向に延在させる構成としている。この圧電振動子101では、一対の駆動脚103a,103bを駆動脚が形成する面内において互いに逆相に振動させ、圧電振動子の対称軸を中心に回転角速度ωにより生じるコリオリ力の作用によって、前記面内と直交する面内で互いに逆相で誘起される振動を検出脚104a,104bで検出する。
図26(a)の構成では、駆動脚と検出脚とを基部102で固定しているため、検出時において基部102の中心線が捻れやすく検出感度が低いという問題がある。そこで、駆動脚や検出脚の本数を増やした構成が提案されている。図26(b)は、検出脚の本数を増加させた例を示している。この圧電振動子111の構成例では、基部112の一方向に駆動脚113a,113bを備え、基部112の前記した方向と反対側の方向に検出脚114a〜114dが設けられる。
基部に対して駆動脚と検出脚とを互いに反対方向に延在させる構成では、両脚部が反対側に延びる構成であるため、圧電振動子を小型化することが困難であるという問題がある。
一方、圧電振動子として、駆動脚と検出脚とを基部に対して一方向に延在させた構成も知られている(特許文献2〜4参照)。図26(c)は、駆動脚123a、123bと検出脚124とを基部122に対して一方向に延在させた圧電振動子121の構成例を示している。
圧電振動子を用いた振動ジャイロでは、圧電振動子の駆動振動面にある軸の周りに角速度ωが加わったときこの角速度ωに比例したコリオリ力が駆動振動方向と直交する方向に生じ、その結果圧電振動子は駆動振動方向と直交する方向の振動成分を持つようになる。振動ジャイロはこの駆動振動方向と直交する方向の振動成分を検出することで角速度ωを検出する。
角速度ωが0であるときの検出出力は0であることが求められるが、駆動脚の励振に起因して検出方向に振動が発生する漏れ振動と呼ばれる振動が発生することがある。理想的には、駆動方向に励振された駆動脚の振動成分は駆動方向のみであり、駆動振動モードの共振周波数fdと検出モードの共振周波数fsとの差である離調度Δfは小さいほど検出感度が大となり良いが、実際には圧電振動子の製作精度や内部あるいは外部の結合によって誤差を含み漏れ振動が生じ、この漏れ振動は離調度Δfが小さいほど大きくなるので、離調度Δfの大きさは、感度と漏れ振動の大きさの双方が適度になる様に設定される。
この漏れ振動は、検出出力や感度の低下の要因となる。従来、圧電振動子の検出出力や感度の低下を抑制するために、離調度Δfの調整や、漏れ振動を小さくするトリミングが行われている。
上記した特許文献2〜4に示す構成例では、振動脚の質量をトリミングすることによって調整することが開示されている。特許文献2では、ヤスリ、ルータ、レーザー等を用いて駆動脚の質量を除去し、特許文献3では、テープに研磨材を埋め込む構成が開示されている。また、特許文献4では、複数のレーザー光を用いることが開示されている。
特開平11−14373号公報 特開2000−337880号公報 特開2002−243451号公報 特開2004−93158号公報
上述したように、駆動脚と検出脚とを基部に対して互いに反対方向に延在させた構成では小型化が困難であるという課題があり、また、駆動脚と検出脚とを基部に対して一方向に延在させた構成では、小型化の課題は解消されるものの、振動脚の質量をトリミングするために加工を行う必要があり、加工を行うために時間がかかり、コストが高くなるという問題がある。
また、基部に対して一方向に駆動脚と検出脚を延在させる圧電振動子の構成において、従来の駆動の態様では、漏れ振動によって角速度が加わらない状態であっても出力が発生する他、コリオリ力によって角速度を検出する検出モードにおいて検出出力が駆動脚の振動の影響を受けるという問題がある。
図27、28は駆動脚の駆動モードと検出モードおよび漏れ振動を説明するための図である。なお、図27(a),28(a)は基部に対して一方向に駆動脚と検出脚を延在させる圧電振動子の構成例を示し、図27(b)〜(d),28(b)〜(d)は駆動脚と検出脚の断面図および斜視図を示し、図27(b),28(b)は駆動モードを示し、図27(c),28(c)は検出モードを示し、図27(d),28(d)は漏れ振動状態を示している。
駆動モードは、複数の駆動脚(図27(a),28(a)では2脚の駆動脚を示す)が形成する面内において駆動脚を逆相で駆動する(図27(b),28(b)中の反対方向の矢印)振動モードである。角速度により生じるコリオリ力によって、駆動脚は前記した面と直交する方向(面外方向)に振動する。検出モードは駆動脚、検出脚ともに面外方向に振動するモードであり、駆動脚は面外方向に逆相で振動するモードである。角速度が加わると、検出脚はコリオリ力によって生じた駆動脚の振動と検出モードが共振することで検出を行う(図27(c),28(c))。
ここで、駆動脚は、通常、製造における形成誤差によって断面形状の対称性からのずれを有する。これによって、駆動脚はX軸に対して角度を有して振動する。(図27(d),28(d))。この駆動脚の断面形状の非対称性による振動は逆相となるため、角速度が加わらない状態には誤検出となり、検出モードでは駆動脚の振動が拡大されることになる。
そこで、本発明は従来の問題を解決し、圧電振動子において小型化が可能であり、かつ、漏れ振動を小さくすることを目的とする。
また、漏れ振動の抑制を、振動脚の質量をトリミングするといった加工を要することなく可能とすることを目的とし、トリミング加工を不要とすることで加工時間や加工コストを低減させることを目的とする。
本発明は、圧電振動子の駆動脚や検出脚がそれぞれ共振振動する固有振動において、各固有振動の振動方向、共振周波数間の周波数差を設定することで、駆動脚の振動が検出脚に漏れにくくし、圧電振動子の漏れ振動を抑制する。これは、圧電振動子において、駆動脚の振動方向と検出脚の振動方向とを直交させること、駆動モードの共振周波数と駆動脚が面外方向へ逆相で振動するモードの共振周波数との周波数差を十分に大きくすることによって、駆動脚のもれ振動が検出脚に伝わりにくくすることで漏れ振動を抑制する。
本発明の発明者は、駆動モードの共振周波数と面外方向に駆動脚が振動する共振周波数との間の周波数差と漏れ量との間にこれらの積を一定として変化する関係があることを確認した。これに基づいて駆動脚から検出脚への漏れ振動において、駆動モードの共振周波数と駆動脚が面外方向へ逆相で振動するモードの共振周波数との周波数差を大きくすることで駆動脚の振動が検出脚に漏れにくくなる。
この各振動脚(駆動脚および検出脚)の固有振動における振動方向や共振周波数は、圧電振動子を設計する際に予め定めることができるものであって、漏れ振動を抑制するために行う振動脚のトリミングのような加工を要さない。
また、各振動脚の共振周波数が設定値からずれた場合であっても、この共振周波数のずれは振動脚の振幅変化として現れるに過ぎず、駆動脚から検出脚に対して不要振動が漏れるという漏れ振動には影響することはない。
本発明の圧電振動子において、圧電振動子の駆動脚や検出脚の固有振動において、各固有振動の振動方向や共振周波数の差を設定する態様として複数の態様とすることができる。
本発明の圧電振動子の各態様は、少なくとも2本の駆動脚と、この2本の駆動脚が形成する面内に設けた少なくとも1本の検出脚とを備える。この駆動脚および検出脚は、各固定端を共通に固定する基部を備え、検出脚は、駆動脚が基部から延出する延出方向と反対側において基部から突出しないように設けられる。
ここで、検出脚と基部との位置関係は、駆動脚が基部から延出する延出方向と反対側において、基部の端部位置を境とし、検出脚の先端部分をこの境から駆動脚側とし、駆動脚と反対側には突出しないようするものである。この検出脚と基部との位置関係を上記関係とすることによって、駆動脚および検出脚は基部の端部位置を境として同じ側に配置され、境を超して反対側には延在しない。これにより、圧電振動子の長さは、駆動脚あるいは検出脚の延出方向の長い方の長さと、基部の延出方向の長さとの和となるため、従来のように、駆動脚と検出脚とを基部の両側に延出させた構成と比較して短くすることができる。
本発明の圧電振動子の第1の態様は、上記した構成の駆動脚と検出脚を備え、駆動脚が面内方向と直交する方向に逆相で振動する振動モードの共振周波数(fa)と、駆動脚が面内方向に逆相で振動する振動モードの共振周波数(fb)とを周波数帯域において分離して設定し、これにより駆動脚から検出脚への漏れ振動の振動伝達を低減する。
第1の態様では、駆動脚と検出脚とは、ともに駆動脚が形成する面内方向と直交する方向(面外方向)に振動する固有振動において、駆動脚の共振周波数(fa)と、駆動脚の共振周波数(fb)とを周波数帯域において分離することで、駆動脚が共振周波数(fa)の振動モードで振動した際に、その振動が検出脚に漏れる漏れ量を低減させ、漏れ振動の影響を抑制する。
本発明の圧電振動子の第2の態様は、第1の態様と同様の構成の駆動脚と検出脚を備え、駆動脚が面内方向において逆相で振動する振動モードの第1の共振周波数(fb)と、検出脚が面内方向と直交する方向で振動する振動モードの共振周波数(fc)との周波数差の絶対値(|fb−fc|)は、駆動脚の第1の共振周波数(fb)と、駆動脚が面内方向と直交する方向に逆相で振動する振動モードの駆動脚の第2の共振周波数(fa)との周波数差の絶対値(|fb−fa|)よりも小さい周波数関係とする。
第2の態様では、|fb−fa|の周波数差を相対的に大きくすることで、駆動脚のコリオリ力による強制振動がバタ脚振動モードと呼ばれる駆動脚が面内方向と直交する方向(面外方向)に互いに逆相で振動する振動は誘起せず、|fb−fc|の周波数差を相対的に小さくすることで、検出脚を駆動脚の強制振動と共振させて、角速度の検出を行う。
本発明の圧電振動子の第3の態様は、第1の態様と同様の構成の駆動脚と検出脚を備え、駆動脚が面内方向と直交する方向に逆相でほぼ同振幅で振動する振動モードの共振周波数(fa)と、検出脚が面内方向と直交する方向に振動する振動モードの共振周波数(fc)とを大きく異ならせ、駆動脚が面内方向と直交する方向に同相で振動する振動モードの共振周波数(fB)と、検出脚が前記面内方向と直交する方向に振動する振動モードの共振周波数(fc)とをほぼ同等とする周波数関係とする。
第3の態様では、駆動脚が面内方向と直交する方向に逆相で振動する振動モードの共振周波数(fa)と、検出脚の振動モードの共振周波数(fc)とを大きく異ならせることで、バタ脚振動モードと呼ばれる駆動脚の面外方向で互いに逆相で振動する振動が検出脚に影響しないようにする。一方、駆動脚が面外方向に同相で振動する振動モードの共振周波数(fB)と、検出脚が面外方向に振動する振動モードの共振周波数(fc)とをほぼ同等とすることで、駆動脚に断面形状の非対称性が含まれる場合であっても、駆動脚に生じてしまう面外振動は逆相であり、共振周波数fBのモードは駆動脚が面外方向に同相で振動するモードなので、振動方法が逆方向となるため、面外振動の拡大を抑制し、漏れ振動を抑制することができる。
本発明の圧電振動子の第4の態様において、基部は駆動脚および検出脚を固定する固定部と、この固定部を支持部に連結すると共に駆動脚の延出方向に延出する連結部とを備える。この連結部は、固定部に固定された駆動脚と検出脚とを支持部に対して捻転自在とする。
この第4の態様では、駆動モードにおいて、駆動脚は、複数の駆動脚が形成する面内において逆相で駆動する。検出モードにおいて、角速度によりコリオリ力が生じると、駆動脚は前記面内と直交する面外方向に逆相にコリオリ力を受け、連結部の捻転によって揺動する。しかし、駆動脚は固定部と一体になって動くため固定部に対しては屈曲振動せず、面内と直交する面外方向には振動しない。一方、検出脚は連結部の捻転に応じて面外に振動する。連結部が捻転して振動する駆動脚の振動モードの共振周波数(fD)と、検出脚が面内方向と直交する方向に振動する振動モードの共振周波数(fc)とはほぼ同等である。この面外方向の振動幅は、連結部の捻転のし易さに依存し、また、この連結部の捻転のし易さは連結部の脚部の長さに依存するため、連結部の脚部の長さを長くすることで大きな振動幅を得ることができ、検出感度を高めることができる。
また、連結部の脚部を駆動脚の延出方向と同方向に延出させる構成とすることによって、連結部の脚部による圧電振動子の長さが長くなることを抑制することができる。
また、本発明の圧電振動子は、駆動脚と検出脚の固有振動数を前記した第1の態様〜第4の態様の周波数関係とする構成として以下の形態とすることができる。
第1の形態において、検出脚の幅を駆動脚の幅よりも細くし、駆動脚および検出脚の長手方向に直交する断面形状を長方形とする。駆動脚の断面形状を長方形とすることによって駆動脚の面内方向の固有周波数と面外方向の固有周波数とを周波数上で分離することができ、漏れ振動を低減することができる。
第2の形態において、駆動脚はその断面形状が厚み方向で長い長方形、又は幅方向で長い長方形とする。
第3の形態において、駆動脚の断面形状が厚み方向で長い長方形の場合に検出脚を駆動脚よりも長くする。検出脚を駆動脚よりも長くすることで、検出脚の固有周波数を下げ、検出脚の固有周波数と駆動脚の面内方向の固有周波数とを接近させる。
第4の形態において、検出脚はその先端に錘を付加する。検出脚の先端に錘を付加することで、検出脚の固有周波数を下げ、検出脚の固有周波数と駆動脚の面外方向の固有周波数を周波数上で分離すると同時に、検出脚の固有周波数と駆動脚の面内方向の固有周波数とを接近させる。
第5の形態において、駆動脚の断面形状が幅方向に長い長方形の場合に駆動脚はその先端に錘を付加する。駆動脚はその先端に錘を付加することで、固有周波数を下げることができる。駆動脚は、錘の付加によって固有周波数が低下し、検出脚の固有周波数と駆動脚の面内方向の固有周波数とを接近させる。
第6の形態において、駆動脚はその長手方向に溝を有し、第7の形態は、さらにこの溝の断面形状を略H型とする。駆動脚の長手方向に溝を有する構成とすることで駆動脚の剛性を高めて、駆動脚の面外方向の固有周波数を下げ、駆動脚における面内方向の固有周波数を相対的に高めることができるため、駆動脚の面外方向の固有周波数と駆動脚の面内方向の固有周波数を周波数上で分離することができる。さらに、溝の断面形状を略H型とすることで駆動脚の剛性を高めることができるため、上記した効果を高めることができる。
第8の形態において、連結部を構成する脚部は、角速度によりコリオリ力によって捻転する。そこで、この連結部の脚部を検出脚として用いてもよく、この脚部に検出手段を設けることで角速度を検出する検出信号を取得することができる。
さらに、本発明は、前記した圧電振動子を用い、圧電振動子の駆動脚を所定周波数で駆動し、検出脚に生じる振動を検出することで外力を測定する振動ジャイロを構成することができる。本発明の振動ジャイロは、前記した本発明の圧電振動子の各特徴を備えることで、小型化することができ、漏れ振動を抑制することができる。また、圧電振動子はトリミング加工等の加工操作を要さないためコストを抑えることができ、これを用いた振動ジャイロについてもコストを抑えることができる。
本発明によれば、圧電振動子において、小型化し、かつ漏れ振動が小さくすることができる。
また、本発明によれば、振動脚の質量をトリミングするといった加工を要することなく、漏れ振動を抑制することができる。これにより、漏れ振動の抑制する際に、トリミング加工による加工時間や加工コストを削減することができる。
本発明の圧電振動子の一構成例と、この圧電振動子を振動ジャイロとして使用する場合に選択する振動モードを説明するための概略図である。 本発明の圧電振動子の駆動脚の固有振動モードを説明するための図である。 本発明の圧電振動子の駆動脚の固有振動モードを説明するための図である。 本発明の圧電振動子の駆動脚の固有振動モードを説明するための図である。 本発明の圧電振動子の検出脚の固有振動モードを説明するための図である。 本発明の圧電振動子の検出脚の固有振動モードを説明するための図である。 本発明の圧電振動子による駆動モードから検出モードの誘起を説明するための図である。 本発明の圧電振動子による駆動モードから検出モードの誘起を説明するための図である 本発明の圧電振動子による駆動モードから検出モードの誘起を説明するための図である。 離調度と漏れ振動との関係を示す図である。 駆動脚の固有周波数fa、fbと検出脚の固有周波数fcとの関係を説明するための図である。 本発明の圧電振動子の第1の態様〜第3の態様を説明するための、各態様における駆動脚と検出脚の振動状態を示す図である。 本発明の圧電振動子の第1の態様〜第3の態様を説明するための、各態様における周波数関係を示す図である。 本発明の圧電振動子の駆動脚の断面形状の非対称性によって発生する漏れ振動の抑制を説明するための図である。 本発明の圧電振動子の基部に対する駆動脚および検出脚の配置構成の第1〜第4の構成例を説明するための図である。 本発明の圧電振動子の基部に対する駆動脚および検出脚の配置構成の第5〜第7の構成例を説明するための図である。 本発明の圧電振動子の基部に対する駆動脚および検出脚の配置構成の第8,第9の構成例を説明するための図である。 本発明の圧電振動子の基部に対する駆動脚および検出脚の配置構成の第10〜第15の構成例を説明するための図である。 本発明の圧電振動子の第16の構成例を説明するための図である 本発明の第16の構成例における駆動脚の断面図である。 本発明の第4の態様の形態例を説明するための平面図である。 本発明の第4の態様の一形態例の駆動モードおよび検出モードの動作状態を説明するための図である。 本発明の第4の態様の一形態例の駆動モードおよび検出モードの動作状態を説明するための図である。 本発明の圧電振動子の他の構成例を説明するための図である。 本発明の圧電振動子の回路構成例を説明するための図である。 従来の圧電振動子の構成を説明するための図である。 駆動脚の駆動モードと検出モードおよび漏れ振動を説明するための図である。 駆動脚の駆動モードと検出モードおよび漏れ振動を説明するための図である。
符号の説明
1 圧電振動子
2 基部
3,3a,3b,3A,3B 駆動脚
4,4a,4b 検出脚
5 固定部
6 支持部
7 連結部
8 端部
9 境界
10,10a,10b 溝
11a,11b 駆動電極
11c 検出電極
101 圧電振動子
102 基部
103a,103b 駆動脚
104a,104b 検出脚
111 圧電振動子
112 基部
113a,113b 駆動脚
114a,114b 検出脚
121 圧電振動子
122 基部
123a,123b 駆動脚
124a,124b 検出脚
以下、図を用いて本発明について詳細に説明する。
図1は、本発明の圧電振動子の一構成例と、この圧電振動子を振動ジャイロとして使用する場合に選択する振動モードを説明するための概略図である。
図1(a)は、圧電振動子1の一構成例を説明するための図である。なお、ここで示す圧電振動子1は、2本の駆動脚3(3a,3b)と2本の駆動脚が形成する面内に設けた1本の検出脚4とを備える例を示しているが、駆動脚の本数は2本に限らず2本以上とすることができ、検出脚の本数は1本に限らず1本以上とすることができる。
駆動脚3と検出脚4は各固定端をともに基部2に固定し、駆動脚3と検出脚4と基部2に対して同じ側に延出させ、基部2に対して延出方向と反対側には突出させない構成とする。
なお、図1では、基部2は、駆動脚3および検出脚4を固定する固定部5と、振動ジャイロのケーシング等に取り付ける支持部6とを連結部7を介して連結した構成を示している。駆動脚3と検出脚4は基部2の固定部5に固定され、検出脚4は基部2の支持部6の端部8の位置を基準としてその延長線上の境界9を境とし、この境界9を越えた脚と反対側に延在しない構成とする。この検出脚の構成例については、図11〜図16を用いて説明する。
図1(b)〜図1(c)は、駆動脚3(3a,3b)および検出脚4が形成する面内において、各脚部の断面を示し、図1(b)は駆動モードにおける振動状態を示し、図1(c)は検出モードにおける振動状態を示している。
ここで、駆動モードおよび検出モードは、圧電振動子1を振動ジャイロとして使用する場合に選択する振動モードである。
駆動モードは、駆動脚に設けられた電極に駆動電流を供給することによって振動する振動状態であり、このときの振動脚の振動周波数は駆動脚の固有振動周波数で定まり、振幅は供給する電力とQ値によって定まる。
また、検出モードは、圧電振動子1が駆動モードにあるときに角速度ωの外力を受けることでコリオリ力が発生し、駆動脚が面外振動する際に誘起される振動モードである。コリオリ力が働いた場合、検出モードは強制振動されるので、検出脚の振動周波数は駆動脚の振動周波数により定まり、振幅はそのときの駆動脚の振動周波数と検出脚の固有周波数との離調度に応じて定まる。
図1(b)は駆動脚3a,3bを、この駆動脚が形成する面内において逆相で駆動したときの駆動モードを示している。図中において、駆動脚3a,3bが反対方向に振動する状態(図中の矢印)は駆動脚が逆相で駆動する際の一駆動方向を示している。
上記した駆動モードは、圧電振動子1の駆動脚の電極に印加する駆動電流の供給状態によって設定することができる。
図1(c)は、駆動モードにある駆動脚3a,3bに角速度ωの外力が印加されることで検出脚が振動を始める検出モードを示している。
角速度ωの外力が印加されることで生じたコリオリ力は、駆動脚3a,3bを駆動脚3a,3bが形成する面と直交する方向(面外方向)に振動する振動成分を生じさせる。図中の矢印は、面外方向の振動成分を示している。
検出脚4は、基部2において駆動脚3a,3bと結合しているため、駆動脚3a,3bの面外方向の強制振動を受けて面外方向に振動する。検出脚4に設けられた検出電極はこの振動を検出する。
圧電振動子1の駆動脚および検出脚は、その脚の形状や脚の固定状態等によって定まる固有振動モードを有し、その固有振動モードが持つ固有周波数で振動させることで脚は所定の振動形態で振動する。なお、この固有振動モードでは、脚は固有周波数以外の周波数であっても振動し、固有周波数に基づく共振周波数において大きな振幅が得られる。
図9(b)は脚の振動状態を説明するための図である。図9(b)において、特性曲線は固有周波数f0の脚の駆動周波数と振幅との関係を模式的に示している。ここで、脚を周波数ftで強制振動させると、脚は強制振動の周波数ftで振動し、そのときの振幅は特性曲線によって定まる。強制振動の周波数ftがその脚の固有周波数f0であるとき、振幅は最も大きくなる。
以下、図2〜図6を用いて圧電振動子の固有振動モードについて説明する。図2〜図4は駆動脚の共振振動モードを示し、図5,6は検出脚の共振振動モードを示している。なお、図3(a),図4(a),図5(a),図6(a),図8(a)は、静止状態の圧電振動子を示している。
図2〜図4は駆動脚の共振振動モードについて2つの態様を示している。
図2(a)、図3は駆動脚の第1振動モードを示し、駆動脚が形成する面内において逆相で振動する振動態様である。図中の矢印は一振動状態における駆動脚3a,3bの振動方向を示している。駆動脚3a,3bは互いに反対方向に振動する振動状態を繰り返す。図3(b)、(c)は、面内方向において、駆動脚3a,3bが互いに反対方向に振動する振動状態を示している。このときの共振周波数は、駆動脚の形状や、駆動脚の固定状態によって定まる。
また、図2(b)、図4は駆動脚の第2振動モードを示し、駆動脚が形成する面と直交する方向(面外方向)において逆相で振動する振動態様である。図中の矢印は一振動状態における駆動脚3a,3bの振動方向を示し、互いに面外方向に逆方向に振動する。図4(b)、(c)は、面外方向において、駆動脚3a,3bが互いに反対方向に振動する振動状態を示している。この面外方向で逆相の振動モードはバタ脚モードと称する。
一方、図5、図6は検出脚の固有振動モードの態様を示している。
検出脚4は、駆動脚3a,3bが形成する面と直交する方向(面外方向)において振動する振動態様である。図中の矢印は振動方向を示している。図6(b)、(c)は、面外方向において、駆動脚3a,3bが互いに同方向に振動し、検出脚4が駆動脚3a,3bの振動方向と反対方向に振動する振動状態を示している。このときの共振周波数は、検出脚の形状や、検出脚の固定状態によって定まる。
次に、本発明の圧電振動子による駆動モードから検出モードの誘起について図7〜図9を用いて説明する。図7は駆動脚および検出脚の断面の位置によって振動状態を示し、図8は駆動脚および検出脚の振動状態を斜視図で示している。
以下、駆動脚の第1振動モードを駆動モードとし、検出脚の振動モードを検出モードとして説明する。検出モードは駆動モードから誘起される。圧電振動子の検出モードは、圧電振動子の駆動電極に駆動電流を供給して所定周波数で駆動させて駆動モードとし、この駆動モード状態において角速度ω等の外力を受けてコリオリ力が発生することで駆動モードから誘起される。このときの振動周波数は、検出モードの共振周波数ではなく駆動モードにおける振動周波数となる。
図7、8は、図2(a)で示した第1振動モードによって駆動脚を駆動して駆動モードとし、この駆動モードから検出モードが誘起される場合を示している。第1振動モードでは駆動脚を面内において逆相で駆動する(図8(b))。ここで、駆動脚の共振周波数をfbとし、検出脚の共振周波数をfcとし、駆動脚を周波数ftで振動させるものとする。自励発振の場合、ftはfbにほぼ等しい値となる。
駆動脚は面内方向において逆相で振動しているため、この逆相の振動状態で角速度が印加されると両駆動脚は面外方向に逆相のコリオリ力を受ける。しかしながら、駆動振動周波数の近傍には駆動脚が面外方向に逆相で振動するモードは存在せず、面外方向に同相で振動する振動モード、あるいは面外方向への振動を伴わない振動モードしか存在しない。そのため、実際には駆動振動周波数の近傍にある振動モードの振動が誘起される。この誘起される振動は、駆動脚が面外方向に同相に振動する振動モード、あるいは面外方向への振動を伴わない振動モードとなる。
例えば、駆動脚を周波数ftで振動させて駆動モードとした状態において角速度ωが印加されると、駆動脚3a,3bを面外方向に周波数ftで同相に振動する。検出脚4は、駆動脚3a,3bの面外方向の振動を補うように、面外方向に駆動脚と逆相に周波数ftで共振する(図8(c))。
図9(a),(b)はこのときの周波数関係を示している。
駆動脚は共振周波数fbに振幅ピークを有する特性曲線(実線で示す)を有し、検出脚は共振周波数fcに振幅ピークを有する特性曲線(破線で示す)を有している。駆動脚の共振周波数fbと検出脚の共振周波数fcが接近している場合には、駆動脚と検出脚の特性曲線は一部に重なり部分を生じる。
駆動脚がコリオリ力によって強制駆動されると、駆動脚は周波数ftで振動する。図9(a)では、駆動脚の振幅はA点で表される大きさとなる。ここで、周波数ftを駆動脚の共振周波数fbと一致させた場合には、駆動脚の振幅は特性曲線において最も大きな振幅で振動する。一方、検出脚は、駆動脚の振動と共振して同じ周波数ftで振動する。このときの振幅は検出脚の特性曲線上のB点で表される大きさとなる。
駆動脚および検出脚の共振周波数は、その近傍周波数において最も振幅が大きくなる周波数であり、共振周波数からずれた場合であっても振動し、その振幅は共振周波数からのずれに応じて減少する。
ここで、振幅Wは、強制振動の周波数ftと共振周波数fsとの差の逆数に比例し、以下の式で表すことができる。
W=k/|ft−fs| …(1)
なお、kは比例定数であり、強制振動の振幅に比例する。
上記式(1)から、強制振動の周波数ftと共振周波数fsとの周波数差|ft−fs|が小さい程、振幅Wが大きくなり検出効率が向上する。なお、周波数差|ft−fs|が“0”に近づくと不安定となる。そこで、例えば、検出モードに用いる検出脚の共振周波数fcと駆動モードに用いる駆動脚の共振周波数fbとしたとき、その周波数差|fb−fc|は例えば、数100Hz以内に設定する。
上記したように、駆動モードにおいて駆動脚が形成する面内方向で駆動脚を駆動し、角速度ωの印加によるコリオリ力による強制振動で駆動脚を面外方向に振動させ、この駆動脚の面外振動に検出脚を共振させることで検出を行う。駆動脚は、図2(a)、図3に示した面内方向に振動する固有モードの他に、図2(b)、図4に示したバタ脚モードと称する第2の振動モードのように、面外方向に振動する固有モードを有している。
面内方向に振動する振動モードを駆動モードとする場合には、駆動脚の振動方向は面内方向であるのに対して、検出脚の振動方向は面外方向であるため、駆動脚から検出脚への漏れ振動は抑制されている。
例えば、検出脚の共振周波数をfcとし、駆動モードに用いる駆動脚の共振周波数をfbとしたとき、前記式(1)で示した関係から、周波数差|fb−fc|が小さい場合には、漏れ振動に相当する検出モードの振幅が大きくなることになる。
図10は、この離調度と漏れ振動との関係を示す図であり、漏れ振動は離調度の逆数に比例する関係にある。ここで離調度は周波数差に相当する値であって、離調度が小さくなる程、漏れ振動が大きくなる。
そこで、本発明では、離調度と漏れ振動との関係に基づいて、図2(b)、図4に示したバタ脚モードと称する第2の振動モードの面外方向に振動する固有モードの共振周波数faを、駆動モードに用いる駆動脚の共振周波数fbから周波数上で分離して遠ざけることで、駆動脚から検出脚への漏れ振動を低減する。
図11は、駆動脚の共振周波数fa、fbと検出脚の共振周波数fcとの関係を説明するための図である。図11(a)において、駆動脚3a,3bは面外方向の共振周波数としてfaを有し、面内方向の共振周波数としてfbを有し、検出脚4は面外方向に共振周波数fcを有するものとする。
図11(a)は、駆動モードの状態における周波数関係を示している。駆動モードにおいて、周波数ftで駆動脚を面内方向で駆動した場合には、駆動脚は駆動脚の特性曲線(固有周波数fb)上の周波数ftで定まる振幅で面内方向に振動する。これに対して、検出脚は面外方向の固有振動を有するため、検出脚は駆動脚と共振することはない。なお、コリオリ力が加わって、駆動脚が面外方向で振動する場合には、検出脚はこの駆動脚と共振し、検出信号を出力する。
図11(b)は、駆動脚の面内方向の共振周波数fbと駆動脚の面外方向の共振周波数faおよび検出脚の面外方向の共振周波数fcが互いに近い場合を示している。このとき、周波数ftで駆動脚を面内方向に駆動すると、駆動脚は特性曲線(共振周波数fb)上の周波数ftで定まる振幅で面内方向に振動する。駆動脚が寸法誤差がない理想的な状態で形成されていれば、振動方向は完全に面内方向になるので、面外振動モードである共振周波数faを有する振動が生じることはないが、実際には製造上の寸法誤差等により駆動脚はわずかに面外振動が生じる。この時今の場合のように面外振動モードである共振周波数faを有する振動が近いとこれに共振して面外振動は成長してしまう。また、検出脚の共振周波数fcが近いので、この面外振動は検出脚と共振して、検出脚を大きく振動させてしまう。これが漏れ振動となる。
一方、駆動脚の面外方向の共振周波数faを検出脚の共振周波数fcから分離して遠ざけた場合(図11(c))には、製造上の寸法誤差等により発生する駆動脚の面外振動は成長しないため、その振幅はわずかであり、周波数ftと検出脚の面外振動の共振周波数fcが近くても漏れ振動はほとんど生じない。この関係は、前記した式(1)において、分母である周波数差|ft−fa|を大きくすることで、振幅Wを小さくすることに対応している。
したがって、従来の漏れ振動の抑制は、駆動脚をトリミングすることによって、式(1)の振動の元となる強制振動の振幅(式(1)中に定数kに対応)を小さくすることで行うものであるのに対して、本発明では式(1)中の分母である周波数差|ft−fa|を大きくすることで行うものと云える。
また、本発明によれば寸法誤差が大きく駆動脚の面外振動が多少大きかったとしても、その面外振動は成長しないので、漏れ振動の振幅を抑制することができる。
また、この周波数差は駆動脚の面外方向の共振周波数faを、駆動脚の面内方向の共振周波数fbから離れるように定めるものであり、駆動脚の形状や長さ等の設定や駆動脚の固定方法で行うことができる。この駆動脚の形状や長さ等の設定には高い成形精度は要さないため、簡易な成形加工で脚の成形することができ、トリミングを不要とすることができる。
次に、本発明の圧電振動子の第1の態様〜第3の態様について、図12、13を用いて説明する。なお、図12は、各態様における駆動脚と検出脚の振動状態を示し、図13は、各態様における周波数関係を示している。
本発明の圧電振動子の第1の態様は、駆動脚3a,3bが面内方向と直交する方向(面外方向)に逆相で振動する振動モードの共振周波数(fa)と、駆動脚3a,3bが面内方向に逆相で振動する振動モードの共振周波数(fb)とを周波数帯域において分離して設定する(図12(a),図13(a)中のa)。
第1の態様では、駆動脚3a,3bは、駆動脚が面内方向と直交する方向(面外方向)に振動する共振周波数(fa)と、駆動脚が面内方向に振動する共振周波数(fb)とを周波数帯域において分離して遠ざけることで、駆動脚が共振周波数(fb)近傍で振動した際に、駆動脚の面外方向への振動が成長することを抑制して、結果として検出脚への漏れ量を低減する。
本発明の圧電振動子は、駆動脚3a,3bによる振動モードと検出脚4による振動モードとは、各共振周波数fa、fbおよびfcによる振動状態において駆動脚と検出脚との間の振動伝達に関し互いに影響しない直交性を有する(図12(a),図13(b)、(c))。
図13(b),(c)において、直交性によって、駆動脚の面内方向の振動は検出脚の面外方向の振動に影響を与えないが(図13(b)中のb1)、実際には製造上の寸法誤差等により面外方向への振動もわずかに生じる。しかしながら、本発明の圧電振動子においては駆動脚の面内方向の共振周波数fbと駆動脚の面外方向の共振周波数faが周波数帯域において分離しているため、面外振動は成長せず、従って検出脚への影響を与えることがない。なお、図13(c)の駆動脚による周波数faの振動モードは、駆動脚が面内方向と直交する方向(面外方向)に互いに逆相で振動することを振動であり、バタ脚振動モードとも称する。
本発明の圧電振動子の第2の態様は、駆動脚3a,3bが面内方向において逆相で振動する振動モードの第1の共振周波数fbと、検出脚4が面内方向と直交する方向で振動する振動モードの共振周波数fc(検出モード)との周波数差の絶対値(|fb−fc|)は、駆動脚3a,3bの第1の共振周波数fbと、駆動脚3a,3bが面内方向と直交する方向で振動する振動モードの駆動脚の第2の共振周波数faとの周波数差の絶対値(|fb−fa|)よりも小さい周波数関係とする(図12(b),図13(c))。
この態様では|fb−fa|の周波数差を相対的に大きくすることで(図13(c)中のc1)、駆動脚の製造誤差による面外振動がバタ脚振動モードに共振することを抑制すると同時に駆動脚がコリオリ力により強制振動された場合には、その振幅は製造誤差による面外振動よりも十分に大きく、|fb−fc|の周波数差を相対的に小さくすることで(図13(c)中のc2)検出モードが共振され検出脚が振動し、角速度の検出を行うことが出来る。
本発明の圧電振動子の第3の態様は、駆動脚3a,3bが面外方向に逆相でほぼ同振幅で振動する振動モードの共振周波数faと、駆動脚が面内方向に振動する振動モードの共振周波数fbとを大きく異ならせ(図12(c),図13(d)中のd1)、駆動脚が面外方向に同相で振動する振動モードの共振周波数fBと、検出脚が面外方向に振動する振動モードの共振周波数fcとをほぼ同等とする(図12(c),図13(d)中のd2)周波数関係とする。
この態様では、駆動脚の面外振動モードの共振周波数faと、駆動脚の面内振動モードの共振周波数fbとを大きく異ならせることで(図13(d)中のd1)、バタ脚振動モードと呼ばれる駆動脚の面外方向で互いに逆相で振動する振動に駆動脚の製造誤差による面外振動が共振しないようにし、駆動脚が面外方向に同相で振動する振動モードの共振周波数fBと、検出脚が面外方向に振動する振動モードの共振周波数fcとをほぼ同等とする(図13(d)中のd2)ことで、製造上の寸法誤差等による面外振動が成長しないようにする。
本発明の圧電振動子は、駆動脚を面外において同相で振動する振動モードを検出として用いることで、駆動脚の断面形状の非対称性によって発生する漏れ振動を抑制することができる。以下、図14を用いて説明する。なお、図14では、駆動振動の方向をX軸とし、X軸に直交する方向をZ軸としている。
図14(a)は、駆動脚3AがX軸に対して対称な形状である場合を示している。駆動脚3Aの形状がX軸に対して対称である場合には、駆動軸3AをX軸の方向に振動させると、駆動振動はX軸に平行となる。
一方、図14(b)は、駆動脚3BがX軸に対して非対称な形状である場合を示している。駆動脚は、製造誤差によって断面形状が対称とならず非対称な形状となる場合がある。
駆動脚3Bの形状がX軸に対して非対称である場合には、脚に曲がりやすい方向と曲がりにくい方向が生じて断面主軸が傾くため、駆動脚3BをX軸の方向に振動させると、駆動振動はX軸に平行とならず、Z軸方向の振動成分が生じ、駆動振動の振動方向はX軸に対して角度を持つことになる。このZ軸方向の振動成分が漏れ振動となる(図14(b))。
圧電振動子が備える複数の駆動脚は同様な工程で形成されるため、その断面形状はほぼ同様の形状特性を有する。図14では、変形した矩形によって非対称性を表している。
一般に、2本の駆動脚の振動は音叉振動で行われるため、両脚は逆相によって駆動し、互いに離れたり、近づく運動を行う。同方向の非対称性を持つ2つの駆動脚が逆相振動すると、面外に振動する漏れ振動も逆相となる(図14(d))。
ここで、検出モードを駆動脚が逆相で振動するモードとすると、断面形状の非対称性から生じる漏れ振動も逆相であるため、振動方向と漏れ振動の方向が同一方向となり、面外振動の振幅が拡大されることになる(図14(e))。
これに対して、検出モードを駆動脚が面外に同相で振動するモードとすると、断面形状の非対称性から生じる漏れ振動は面外に逆相であるため、一方の駆動脚は面外方向の振動を拡大しようとするのに対して、他方の駆動脚は面外方向の振動を抑制しようとするため、結果的に面外振動の振幅は抑制され、漏れ振動は小さくなる(図14(f))。
したがって、駆動脚を面内において同相で振動する振動モードを検出モードとして用いることによって漏れ振動の抑制効果を高めることができる。
次に、本発明の圧電振動子の基部2に対する駆動脚および検出脚の配置構成の例について、図15〜図18を用いて説明する。
図15(a)〜図15(d)は第1〜第4の構成例を示す図であり、図16(e)〜図16(g)は第5〜第7の構成例を示す図であり、図17(h)、(i)は第8,第9の構成例を示す図であり、図18(j)〜図18(o)は第10〜第15の構成例を示す図である。
第1の構成例(図15(a))およびは第2の構成例(図15(b))は、2本の駆動脚3a,3bと1本の検出脚4を有し、基部2から延出方向に互いに平行に延出させる構成であり、第1の構成例は検出脚4を基部2の端部から延出させる構成であり、第2の構成例は検出脚4を2本の駆動脚3a,3bの間に設ける構成である。駆動脚3a,3bは先端部分を膨出させて錘を形成し、検出脚4は細径に形成している。
第3の構成例(図15(c))は、2本の駆動脚3a,3bと2本の検出脚4a,4bを有し、基部2から延出方向に互いに平行に延出させる構成である。この構成では、検出脚4a,4bをそれぞれ基部2の両端部から延出させるとともに、この検出脚4a,4bの間に2本の駆動脚3a,3bを設ける構成である。駆動脚3a,3bは先端部分を膨出させて錘を形成し、検出脚4は細径に形成している。
第4の構成例(図15(d))は、2本の駆動脚3a,3bと1本の検出脚4を有し、2本の駆動脚3a,3bを基部2から延出方向に互いに平行に延出させ、一方、検出脚4を基部2から駆動脚3a,3bの延出方向と直交する方向に延出させる構成である。駆動脚3a,3bおよび検出脚4は先端部分を膨出させて錘を形成している。検出脚4は先端部分を膨出させて錘を形成する構成とすることで、検出脚4の延出方向の長さを短くすることができる。
第5の構成例(図16(e))および第6の構成例(図16(f))は、2本の駆動脚3a,3bと2本の検出脚4a,4bを有し、2本の駆動脚3a,3bを基部2から延出方向に互いに平行に延出させ、一方、検出脚4a,4bを基部2から駆動脚3a,3bの延出方向と異なる方向に延出させる構成である。第5構成例は、検出脚4a,4bを駆動脚3a,3bの延出方向と直交する方向で互いに180度逆の方向に延出させ、第6の構成例は、検出脚4a,4bを駆動脚3a,3bの延出方向となす角が鋭角となるようにし、互いに対称となる方向に延出させる。駆動脚3a,3bおよび検出脚4a,4bは先端部分を膨出させて錘を形成している。検出脚4a,4bは先端部分を膨出させて錘を形成する構成とすることで、検出脚4a,4bの延出方向の長さを短くすることができる。
第7の構成例(図16(g))は、2本の駆動脚3a,3bと1本の検出脚4を有し、2本の駆動脚3a,3bを基部2から延出方向に互いに平行に延出させ、一方、検出脚4を基部2から駆動脚3a,3bの延出方向と異なる方向に延出させる構成である。検出脚4を駆動脚3a,3bの延出方向となす角が鋭角となる方向に延出させる。駆動脚3a,3bおよび検出脚4は先端部分を膨出させて錘を形成している。検出脚4は先端部分を膨出させて錘を形成する構成とすることで、検出脚4の延出方向の長さを短くすることができる。
第8の構成例(図17(h))および第9の構成例(図17(i))は、2本の駆動脚3a,3bと1本の検出脚4を有し、2本の駆動脚3a,3bを基部2から延出方向に互いに平行に延出させ、一方、検出脚4を基部2に端部から駆動脚3a,3bの延出方向と同方向に平行に延出させる構成であり、基部2を構成する支持部6を固定部5に対して駆動脚3a,3bの延出方向と直交する方向に設ける構成である。
第8の構成例は、検出脚4が取り付けられた側と反対側に支持部6を設ける構成であり、第9の構成例は、検出脚4が取り付けられた側と同じ側に支持部6を設ける構成である。なお、この構成例では、駆動脚3a,3bの先端部分を膨出させて錘を形成し、検出脚4は細径に形成している。
第10の構成例(図18(j))は、2本の駆動脚3a,3bと2本の検出脚4a,4bを有し、2本の駆動脚3a,3bを基部2から延出方向に互いに平行に延出させ、一方、1本の検出脚4aを基部2から駆動脚3a,3bの延出方向と同じ方向に平行に延出させ、他の1本の検出脚4bを基部2から駆動脚3a,3bの延出方向と反対方向に延出させる構成である。2本の検出脚4aと4bは、基部2の固定部5を挟んで180度反対方向に延出させる。検出脚4bの先端位置は、基部2の支持部6の端部8の延長線を越えない位置とする。検出脚4bの先端位置を、基部2の支持部6の端部8の延長線を基準とし、これを越えない位置とすることで、圧電振動子のサイズを小型化することができる。
また、駆動脚3a,3bおよび検出脚4bは先端部分を膨出させて錘を形成し、検出脚4aについては細径とする。検出脚4bの先端部分を膨出させて錘を形成する構成とすることで、検出脚4の延出方向の長さを短くすることができる。
第11の構成例(図18(k))は、2本の駆動脚3a,3bと1本の検出脚4を有し、2本の駆動脚3a,3bを基部2から延出方向に互いに平行に延出させ、一方、検出脚4を基部2から駆動脚3a,3bの延出方向と反対方向に延出させる構成である。検出脚4の先端位置は、基部2の支持部6の端部8の延長線を越えない位置とする。検出脚4の先端位置を、基部2の支持部6の端部8の延長線を基準とし、これを越えない位置とすることで、圧電振動子のサイズを小型化することができる。
また、駆動脚3a,3bおよび検出脚4は先端部分を膨出させて錘を形成する。検出脚4の先端部分を膨出させて錘を形成する構成とすることで、検出脚4の延出方向の長さを短くすることができる。
第12の構成例(図18(l))は、2本の駆動脚3a,3bと2本の検出脚4a、4bを有し、2本の駆動脚3a,3bを基部2から延出方向に互いに平行に延出させ、一方、検出脚4a、4bを基部2から駆動脚3a,3bの延出方向と反対方向に延出させる構成である。検出脚4a、4bの先端位置は、基部2の支持部6の端部8の延長線を越えない位置とする。検出脚4a,4bの先端位置を、基部2の支持部6の端部8の延長線を基準とし、これを越えない位置とすることで、圧電振動子のサイズを小型化することができる。
また、駆動脚3a,3bおよび検出脚4a,4bは先端部分を膨出させて錘を形成する。検出脚4a,4bの先端部分を膨出させて錘を形成する構成とすることで、検出脚4a,4bの延出方向の長さを短くすることができる。
第13の構成例(図18(m))は、2本の駆動脚3a,3bと2本の検出脚4a,4bを有し、2本の駆動脚3a,3bを基部2から延出方向に互いに平行に延出させ、一方、1本の検出脚4aを基部2から駆動脚3a,3bの延出方向と同じ方向に平行に延出させ、他の1本の検出脚4bを基部2から駆動脚3a,3bの延出方向と反対方向に延出させる構成である。2本の検出脚4aと4bは、基部2の固定部5を挟んで180度反対方向に延出させるとともに、固定部5の両端に設ける。検出脚4bの先端位置は、基部2の支持部6の端部8の延長線を越えない位置とする。検出脚4bの先端位置を、基部2の支持部6の端部8の延長線を基準とし、これを越えない位置とすることで、圧電振動子のサイズを小型化することができる。
また、駆動脚3a,3bおよび検出脚4bは先端部分を膨出させて錘を形成し、検出脚4aについては細径とする。検出脚4bの先端部分を膨出させて錘を形成する構成とすることで、検出脚4の延出方向の長さを短くすることができる。
第14の構成例(図18(n))は、2本の駆動脚3a,3bと1本の検出脚4を有し、2本の駆動脚3a,3bを基部2から延出方向に互いに平行に延出させ、一方、検出脚4を基部2から駆動脚3a,3bの延出方向と異なる方向に延出させる構成である。検出脚4を駆動脚3a,3bの延出方向となす角が鈍角となる方向に延出させる。
検出脚4の先端位置は、基部2の支持部6の端部8の延長線を越えない位置とする。検出脚4の先端位置を、基部2の支持部6の端部8の延長線を基準とし、これを越えない位置とすることで、圧電振動子のサイズを小型化することができる。また、検出脚4の延出方向を基部2から斜め方向とすることで、検出脚4を駆動脚3a,3bと180度反対方向とする構成と比較して、脚の長さを長くすることができ、検出脚の設計の自由度を高めることができる。
また、駆動脚3a,3bおよび検出脚4は先端部分を膨出させて錘を形成する。検出脚4の先端部分を膨出させて錘を形成する構成とすることで、検出脚4の延出方向の長さを短くすることができる。
第15の構成例(図18(o))は、2本の駆動脚3a,3bと2本の検出脚4a,4bを有し、2本の駆動脚3a,3bを基部2から延出方向に互いに平行に延出させ、一方、検出脚4a,4bを基部2から駆動脚3a,3bの延出方向と異なる方向に延出させる構成である。検出脚4a,4bを駆動脚3a,3bの延出方向となす角が鈍角となる方向で、基部2を挟んで違いに反対側に延出させる。
検出脚4a,4bの先端位置は、基部2の支持部6の端部8の延長線を越えない位置とする。検出脚4の先端位置を、基部2の支持部6の端部8の延長線を基準とし、これを越えない位置とすることで、圧電振動子のサイズを小型化することができる。また、検出脚4a,4bの延出方向を基部2から斜め方向とすることで、検出脚4a,4bを駆動脚3a,3bと180度反対方向とする構成と比較して、脚の長さを長くすることができ、検出脚の設計の自由度を高めることができる。
また、駆動脚3a,3bおよび検出脚4a,4bは先端部分を膨出させて錘を形成する。検出脚4a,4bの先端部分を膨出させて錘を形成する構成とすることで、検出脚4a,4bの延出方向の長さを短くすることができる。
また、上記各構成例において、駆動脚3a,3bは先端部分を膨出させて錘を形成することで脚の長さを調整し、圧電振動子のサイズを小型化することができる。
なお、各構成例において、検出脚の幅を駆動脚の幅よりも細くし、駆動脚および検出脚の長手方向に直交する断面形状を長方形とする。検出脚の幅を駆動脚の幅よりも細くすることで、検出脚の面内方向への振動の共振周波数と駆動脚の面内方向の共振周波数を周波数上で分離することができる。駆動脚の断面形状を長方形とすることで、駆動脚の面内方向への振動の固有周波数と駆動脚の面外方向への振動の固有周波数を周波数上で分離することができる。
また、駆動脚はその断面形状が厚み方向で長い長方形、又は幅方向で長い長方形とすることができる。
駆動脚の断面形状を厚み方向が長い長方形とした場合には、駆動脚の面内方向への振動の固有周波数の方がバタ脚モードの固有周波数より低く、駆動脚の断面形状を幅方向で長い長方形とした場合には、駆動脚の面内方向への振動の固有周波数の方がバタ脚モードの固有周波数より高い。
駆動脚の厚さと検出脚の厚さは同じなので、駆動脚の断面形状を厚み方向が長い長方形とした場合には、駆動脚の面内方向への振動(駆動モード)の共振周波数の方が、検出脚の面外方向への振動(検出モード)の共振周波数より低くなる。検出感度を十分に得るためには、駆動モードの共振周波数と検出モードの共振周波数を近づけておく必要があるので、この場合には検出モードの固有周波数を下げるために、検出脚を長くするか、あるいは検出脚の先端に錘を付加することで検出モードの固有周波数を下げることが必要である。
また、駆動脚の断面形状を幅方向で長い長方形とした場合には、駆動脚の面内方向への振動(駆動モード)の共振周波数の方が、検出脚の面外方向への振動(検出モード)の共振周波数より高くなる。検出感度を十分に得るためには、駆動モードの共振周波数と検出モードの共振周波数を近づけておく必要があるので、この場合には駆動モードの共振周波数を下げるために、駆動脚を長くするか、あるいは駆動脚の先端に錘を付加することで駆動モードの共振周波数を下げることが必要である。
駆動脚の面内方向への振動の共振周波数と駆動脚の面外方向への振動の共振周波数を周波数上で分離する他の手段として、駆動脚の一部に溝を形成する構成をとることができる。
第16の構成例について図19、図20を用いて説明する。第16の構成例は駆動脚の一部に溝を形成する構成である。図19に示すように、駆動脚3a,3bに溝10a、10bを形成し、図20の断面図に示すように、駆動脚3a,3bの断面形状を略H型として、溝10を形成する。この溝部10を有する形状とすることで、X軸に関する断面2次モーメントの方がZ軸に関する断面2次モーメントよりも小さくなる。これにより、駆動脚の面内方向(X軸方向)への振動(駆動モード)の固有振動数の方が駆動脚の面外方向(Z軸方向)への振動(バタ脚モード)の固有振動数より十分に高くなり、駆動モードとバタ脚モードを周波数上で分離することができる。
この場合、溝の効果によって駆動脚の面内方向と面外方向の共振振動数を周波数上で分離できるので、駆動脚の厚さと幅を同等に出来るため、駆動脚と検出脚の長さがほぼ同一であっても、駆動脚の面内方向の共振周波数と検出脚の共振周波数とを近づけることができるので、図19に示す形状のように駆動脚と検出脚の長さをほぼ同一として、錘を付加しない構成をとることができる。また、この場合にも第1から第15の構成例に示したいずれの構成もとることができる。
本発明の圧電振動子の第4の態様は、基部が備える、支持部と連結する連結部の構成であり、この連結部を駆動脚の延出方向と同方向に延出させ、その端部を支持部に連結させて成り、支持部に対して捻転自在とする構成である。
図21は、第4の態様の形態例を説明するための平面図であり、図22,23は第4の態様の一形態例の駆動モードおよび検出モードの動作状態を示している。
図21(a)に示す形態は、2本の駆動脚と2本の検出脚と1つの連結部を備える構成例である。この構成例では、固定部5の同じ側に2本の駆動脚3a,3bと2本の検出脚4a,4bとを、内側に駆動脚3a,3bを外側に検出脚4a,4bを対照に延出させて形成し、2本の駆動脚3a,3bの間に連結部7の脚部を駆動脚3a,3bと同方向に延出して形成している。連結部7の固定部5と反対側の他端には支持部6が設けられている。なお、連結部7は検出脚として用いても良い。
図21(b)に示す形態は、2本の駆動脚と1本の検出脚と1つの連結部を備える構成例である。この構成例では、固定部5の同じ側に2本の駆動脚3a,3bと1本の検出脚4とを、内側に駆動脚3a,3bを外側に検出脚4を延出させて形成し、2本の駆動脚3a,3bの間に連結部7の脚部を駆動脚3a,3bと同方向に延出して形成している。また、連結部7の固定部5と反対側の他端には支持部6が設けられている。なお、連結部7は検出脚として用いても良い。
図21(c)に示す形態は、連結部を検出脚として用いる構成例であり、2本の駆動脚と検出脚を兼ねる1つの連結部を備える構成例である。この構成例では、固定部5に同じ側に2本の駆動脚3a,3bを延出させて形成し、2本の駆動脚3a,3bの間に連結部7の脚部を駆動脚3a,3bと同方向に延出して形成している。また、連結部7の固定部5と反対側の他端には支持部6が設けられている。
図21に示す構成は、外観上において、駆動脚あるいは検出脚が連結部を中心としてT字型配置と成っている。また、図21では、支持部6は膨出させた形状として安定性を持たせる構成としている。この支持部は図示しない構造体に取り付ける取付部として用いることができる。また、固定部5、連結部7,および支持部6は、基部2を形成している。
図22,23は、図21(a)に示す構成例における駆動モードと検出モードの動作状態を示している。
図22(b),図23(a)は駆動脚の振動モードを示し、駆動脚が形成する面の方向(面内方向)において逆相で振動する振動態様である。図中の矢印は一振動状態における駆動脚3a,3bの振動方向を示し、互いに面内方向に逆相で振動する。
図22(c),図23(b)は検出脚の検出モードを示している。角速度が印加されると、駆動脚3a,3bは面外方向に逆相にコリオリ力を受け、駆動脚3a,3bが延出する基部2の固定部5を、固定された支持部6に対して回転させる。連結部7は、この固定部5の回転する力によって捻転する。検出脚4a,4bは、固定部5から延出して形成されているため、連結部7の捻転動作を受けて面外方向に互いに逆相で振動する。駆動脚3a,3bは捻転動作によって揺動するが固定部と一体になって動くので固定部に対しては振動しない。
検出脚が面内方向と直交する方向に振動する振動モードの共振周波数(fc)と、上記した駆動脚3a,3bは捻転動作によって移動するが振動しない振動モードの共振周波数(fD)とをほぼ同等とすることによって、駆動脚3a、3bに働くコリオリ力が連結部7に誘起する捻転動作を、効率良く検出脚4a,4bの振動に変換することができ、大きな出力を得ることができる。
この検出脚4a,4bの面外方向の振動幅は、連結部7の捻転の程度に依存する。連結部7捻転のし易さは連結部7の脚部の長さが長い程容易であるため、連結部7の脚部の長さを長くすることで、検出脚4a,4bの振動幅を大きくし、角速度の検出感度を高めることができる。
次に、本発明の圧電振動子の他の構成例について図24を用いて説明する。この構成例は、図21(c)で示した形態を2組用いることで構成することができる。
図24(a)の構成例は、2組の圧電振動子の支持部6を共通化させて対向配置し、中心側において支持部6と連続して枠を形成した構成である。図24(b)の構成例は、2組の圧電振動子の固定部5を共通化させて対向配置し、両端部側において支持部6と連続して枠を形成した構成である。
これらの構成例では、一方の圧電振動子は駆動脚3a-1,3b-2の間に設けた連結部7-1を検出脚として備え、他方の圧電振動子は駆動脚3a-2,3b-2の間に設けた連結部7-2を検出脚として備えている。
次に、図25を用いて、本発明の圧電振動子において、駆動脚を駆動する回路、および検出脚から検出信号を出力する回路の一例を説明する。
図25は圧電振動子として水晶を用い、駆動脚3a,3bを逆相で自励発振駆動するときの回路構成例である。
各駆動脚3a,3bには駆動電極11aおよび駆動電極11bが、それぞれ各脚の対向する面に設けられる。検出脚4には脚の対向する面に検出電極11c、11dが設けられる。なお図17では、検出電極として4電極を設ける構成を示しているが、この電極数は一例であって4電極に限られるものではない。
また、図25に示す駆動回路例は一例であって、この回路構成に限られるものではない。
本発明の振動ジャイロは、上記した各構成の圧電振動子を用いて構成することができる。
本発明の振動体装置を備える角速度センサは、航空機、車両等の移動体の姿勢制御やナビゲーション等に適用することができる。

Claims (16)

  1. 少なくとも2本の駆動脚と
    前記2本の駆動脚が形成する面内に設けた少なくとも1本の検出脚とを備え、
    前記駆動脚および前記検出脚は、各固定端を共通に固定する基部を備え、
    前記検出脚は、前記駆動脚の延出方向と反対方向には前記基部の端部を越えて突出することがないように設けられ、
    前記駆動脚が前記面内方向と直交する方向に逆相で振動する振動モードの共振周波数(fa)と、前記駆動脚が前記面内方向に逆相で振動する振動モードの共振周波数(fb)とを周波数帯域において分離して設定し、
    前記基部は、前記駆動脚および前記検出脚を固定する固定部と、当該固定部を支持部に連結すると共に前記駆動脚の延出方向に延出する連結部とを備え、
    前記連結部は支持部に対して捻転自在であり、
    前記駆動脚が面内方向と直交する方向に振動せず前記連結部が捻転して振動する振動モードの共振周波数(fD)と、前記検出脚が前記面内方向と直交する方向に振動する振動モードの共振周波数(fc)とをほぼ同等とし、
    前記駆動脚から前記検出脚への漏れ振動の振動伝達を低減することを特徴とする、圧電振動子。
  2. 前記2本の駆動脚はほぼ同振幅で振動し、
    前記駆動脚が面内方向と直交する方向に同相で振動する振動モードの共振周波数(fB)と、前記検出脚が前記面内方向と直交する方向に振動する振動モードの共振周波数(fc)とをほぼ同等とすることを特徴とする、請求項1に記載の圧電振動子。
  3. 少なくとも2本の駆動脚と
    前記2本の駆動脚が形成する面内に設けた少なくとも1本の検出脚とを備え、
    前記駆動脚および前記検出脚は、各固定端を共通に固定する基部を備え、
    前記検出脚は、前記駆動脚の延出方向と反対方向には前記基部の端部を越えて突出することがないように設けられ、
    前記駆動脚が面内方向において逆相で振動する振動モードの第1の共振周波数(fb)と、前記検出脚が前記面内方向と直交する方向で振動する振動モードの共振周波数(fc)との周波数差の絶対値(|fb−fc|)は、
    前記駆動脚の第1の共振周波数(fb)と、前記駆動脚が前記面内方向と直交する方向に逆相で振動する振動モードの駆動脚の第2の共振周波数(fa)との周波数差の絶対値(|fb−fa|)よりも小さく、
    前記基部は、前記駆動脚および前記検出脚を固定する固定部と、当該固定部を支持部に連結すると共に前記駆動脚の延出方向に延出する連結部とを備え、
    前記連結部は支持部に対して捻転自在であり、
    前記駆動脚が面内方向と直交する方向に振動せず前記連結部が捻転して振動する振動モードの共振周波数(fD)と、前記検出脚が前記面内方向と直交する方向に振動する振動モードの共振周波数(fc)とをほぼ同等とすることを特徴とする、圧電振動子。
  4. 前記検出脚から検出信号を出力する検出振動モードを備え、
    前記検出振動モードにおいて、前記駆動脚は前記面内方向と直交する方向に同相で振動することを特徴とする、請求項1から3のいずれか一つに記載の圧電振動子。
  5. 前記検出脚から検出信号を出力する検出振動モードを備え、
    前記検出振動モードにおいて、前記駆動脚は前記面内方向と直交する方向に振動しないことを特徴とする、請求項1又は3に記載の圧電振動子。
  6. 前記連結部は、前記基部と前記支持部とを連結する脚部を有し、当該脚部は前記検出脚を構成することを特徴とする、請求項に記載の圧電振動子。
  7. 前記検出脚の幅は駆動脚の幅よりも細く、
    前記駆動脚および前記検出脚の長手方向に直交する断面形状は長方形であることを特徴とする、請求項1から請求項のいずれか一つに記載の圧電振動子。
  8. 前記駆動脚は、その断面形状が厚み方向で長い長方形、又は幅方向で長い長方形であることを特徴とする、請求項に記載の圧電振動子。
  9. 前記検出脚は、前記駆動脚よりも長いことを特徴とする、請求項1から請求項のいずれか一つに記載の圧電振動子。
  10. 前記駆動脚は、前記検出脚よりも長いことを特徴とする、請求項1から請求項のいずれか一つに記載の圧電振動子。
  11. 前記検出脚は、その先端に錘を付加したことを特徴とする、請求項1から請求項のいずれか一つに記載の圧電振動子。
  12. 前記駆動脚は、その先端に錘を付加したことを特徴とする、請求項1から請求項のいずれか一つに記載の圧電振動子。
  13. 前記錘は、前記駆動脚または前記検出脚における前記錘と前記基部との間の脚部よりも太くすることを特徴とする請求項11又は12に記載の圧電振動子。
  14. 前記駆動脚は、その長手方向に溝を有することを特徴とする、請求項1から請求項13のいずれか一つに記載の圧電振動子。
  15. 前記駆動脚に形成する溝は、断面形状が略H型であることを特徴とする、請求項13に記載の圧電振動子。
  16. 請求項1から請求項15のいずれか一つに記載の圧電振動子を備え、
    この圧電振動子の駆動脚を所定周波数で駆動し、前記検出脚に生じる振動を検出することで外力を測定することを特徴とする、振動ジャイロ。
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