JP5196693B2 - 非架橋ゼラチンカプセルの皮膜架橋防止方法 - Google Patents

非架橋ゼラチンカプセルの皮膜架橋防止方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、芯物質にイソチオシアネート類及び/又はアルデヒド類を含有する非架橋ゼラチンカプセルにおける皮膜架橋防止方法に関する。更に詳しくは、本発明は、芯物質にイソチオシアネート類及び/又はアルデヒド類を含有する、コアセルベーション法により調製された非架橋ゼラチンマイクロカプセルにおいて、糖類及び/又は糖アルコール類で被覆することを特徴とする皮膜架橋防止方法並びに該皮膜架橋防止方法を用いて製造されたマイクロカプセルに関する。
【0002】
【従来の技術】
イソチオシアネート類やアルデヒド類などの揮発性が高く、又反応性の高い物質を取り扱う場合、カプセル化することで幸便に用いることが行われている。現在実用化されているカプセル化技術は、天然或いは合成の高分子材料を皮膜材料とし、シート状の被膜で被覆したソフトカプセル、オリフィス法などで調製したシームレスカプセル、コアセルベーション法などで調製したマイクロカプセル等が知られている。膜厚の厚いソフトカプセルは別として、膜厚の薄いマイクロカプセルなどは皮膜の強度を確保するため架橋して製造されることが多い。従来から知られている架橋剤はグルタルアルデヒド等で食用には適していないため、食品用途としてはゼラチン皮膜とトランスグルタミナーゼの組み合わせが提案されている(特開平9−248137号公報)。しかしながら、架橋されたマイクロカプセルは強度をもつ反面、水に溶けにくくなるという欠点があり、応用される食品の形態に制限がかかるという問題点を有していた。本発明者らは先に、特定の乳化剤と特定のコアセルベーション法で調製することにより、種々の芯物質に対して程良い堅さの非架橋ゼラチンマイクロカプセルを製造できることを提案した(特開2001−46010号公報)。しかしながら、該方法においても芯物質にイソチオシアネート類やアルデヒド類を含有させた場合、イソチオシアネート類やアルデヒド類とゼラチンが徐々に反応し、経時的に皮膜が架橋し、マイクロカプセルが水に不溶化するという問題点を有していた。医薬品の分野においては、上記問題点を解決するためサクシニル化ゼラチンが使用されているが、食品用の材料としては適当とはいえず、更なる技術開発が望まれていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、芯物質にイソチオシアネート類及び/又はアルデヒド類を含有する非架橋ゼラチンカプセルにおいて、調製時の堅さを保ち、経時的に安定なカプセルを提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは上記課題を解決するため鋭意検討した結果、芯物質にイソチオシアネート類及び/又はアルデヒド類を含有する非架橋ゼラチンカプセルにおいても、糖類及び/又は糖アルコール類で被覆することで皮膜の架橋を抑制できることを見いだし本発明を完成させた。すなわち本発明は、芯物質にイソチオシアネート類及び/又はアルデヒド類を含有する非架橋ゼラチンカプセルにおいて、糖類及び/又は糖アルコール類で被覆することを特徴とする皮膜架橋防止方法であり、更に非架橋ゼラチンカプセルの粒径が50〜2500μmであることを特徴とする皮膜架橋防止方法であり、又更に非架橋ゼラチンカプセルが、固形分としてゼラチンを60〜100重量%含有する皮膜として調製されたマイクロカプセルであることを特徴とする皮膜架橋防止方法であり、又糖類が単糖類、少糖類及び酵母細胞壁からなる群から選択された1種又は2種以上の組み合わせであることを特徴とする皮膜架橋防止方法であり、又単糖類が、グルコースであることを特徴とする皮膜架橋防止方法であり、又少糖類がガラクトース、シュークロース、マルトース、ラクトース、トレハロース、プルラン、水飴及びシクロデキストリンからなる群から選択される1種又は2種以上の組み合わせであることを特徴とする皮膜架橋防止方法であり、又糖アルコール類がマルチトール、キシリトール、ソルビトールからなる群から選択される1種又は2種以上の組み合わせであることを特徴とする皮膜架橋防止方法であり、又非架橋ゼラチンカプセルが、固形分としてゼラチンを60〜99重量%、糖又は糖アルコールを1〜40重量%含有する皮膜として調製されたマイクロカプセルであることを特徴とする皮膜架橋防止方法であり、又更に芯物質が、香料を含有することを特徴とする皮膜架橋防止方法であり、又上記皮膜架橋防止方法を用いて製造されたことを特徴とする皮膜の架橋しにくいカプセルからなる。
【0005】
【発明の実施の形態】
本発明で芯物質に含有される物質は、ゼラチンと反応して架橋させる物質であれば特に限定されることはなく、イソチオシアネート類、アルデヒド類、酸類、含硫化合物類、含窒素化合物類からなるが、典型的にはイソチオシアネート類及び/又はアルデヒド類である。イソチオシアネート類としては、NCS基を有する物質であれば特に限定されることはなく、アリルイソチオシアネート、プロピルイソチオシアネート、3−メチルチオプロピルイソチオシアネート、3−メチルスルフィニルプロピルイソチオシアネート、ブチルイソチオシアネート、イソブチルイソチオシアネート、sec−ブチルイソチオシアネート、tert−ブチルイソチオシアネート、3−ブテニルイソチオシアネート、4−メチルチオブチルイソチオシアネート、4−メチルスルフィニルブチルイソチオシアネート、ペンチルイソチオシアネート、イソペンチルイソチオシアネート、2−メチルブチルイソチオシアネート、tert−ペンチルイソチオシアネート、4−ペンテニルイソチオシアネート、5−メチルチオペンチルイソチオシアネート、5−メチルスルフィニルペンチルイソチオシアネート、ヘキシルイソチオシアネート、イソヘキシルイソチオシアネート、5−ヘキセニルイソチオシアネート、6−メチルチオヘキシルイソチオシアネート、6−メチルスルフィニルヘキシルイソチオシアネート、シクロヘキシルイソチオシアネート、フェニルイソチオシアネート、ベンジルイソチオシアネート、4−ハイドロキシベンジルイソチオシアネート、フェニルエチルイソチオシアネート等が例示され、好ましくはアリルイソチオシアネート、3−メチルチオプロピルイソチオシアネート、3−ブテニルイソチオシアネート、4−メチルチオブチルイソチオシアネート、4−ペンテニルイソチオシアネート、5−メチルチオペンチルイソチオシアネート、5−ヘキセニルイソチオシアネート、6−メチルチオヘキシルイソチオシアネートが例示され、最も好ましくはアリルイソチオシアネートが例示される。アルデヒド類としては、アルデヒド基を有する物質であれば特に限定されるものではなく、アセトアルデヒド、プロピオンアルデヒド、ブチルアルデヒド、イソブチルアルデヒド、バレロアルデヒド、イソバレロアルデヒド、カプロンアルデヒド、エナントアルデヒド、オクタナール、2−オクテナール、ノナナール、2−ノネナール、デカナール、2−デセナール、2,4−デカジエナール、ウンデカナール、ドデカナール等が例示される。その他の例としては、酸類として酢酸、プロピオン酸、酪酸、吉草酸、イソ吉草酸、カプロン酸、カプリル酸、カプリン酸、ウンデシレン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、オレイン酸、リノール酸、リノレン酸、エイコサペンタエン酸、ドコサヘキサエン酸等が例示され、含硫化合物としてメチルメルカプタン、エチルメルカプタン、プロピルメルカプタン、アリルメルカプタン等が例示され、含窒素化合物としてメチルアミン、ジメチルアミン、トリメチルアミン、エチルアミン、ジエチルアミン、トリエチルアミン、プロピルアミン、ピロール、N−メチルピロール、ピロリジン、ピリジン、ピコリン、ルチジン、ピペリジン、ピラジン、2−メチルピラジン、2,3−ジメチルピラジン、2,5−ジメチルピラジン、2,6−ジメチルピラジン、2,3,5−トリメチルピラジン、テトラメチルピラジン、エチルピラジン、2,3−ジエチルピラジン、2,5−ジエチルピラジン、2,6−ジエチルピラジン、2,3−ジメチル−5−エチルピラジン、ピペラジン、インドール、スカトール、キノリン、キノキサリン、テトラハイドロキノキサリン、アンスラニル酸及びその誘導体等が例示される。これらの物質の芯物質中の含有量は、好ましくは0.01〜50%、更に好ましくは0.1〜30%、最も好ましくは0.5〜15%である。0.01%未満であれば本発明を適用する必要が少なく、50%を越えた場合は本発明の効果が薄い。芯物質中の任意成分としては、希釈溶剤として油脂類が好適に用いられる。油脂類の例としては、コーン油、大豆油、菜種油、パーム油、パーム核油、カカオ脂、オリーブ油、胡麻油、米糠油、小麦胚芽油、ヒマワリ油、月見草油、椿油、綿実油、落花生油等の植物油脂、いわし油、さば油、さめ油、牛脂、精製牛脂、バター、マローオイル、鶏油、ラード等の動物油脂、硬化油などが例示され、融点が30℃〜60℃のものが好適に用いられる。
【0006】
本発明で用いられる非架橋ゼラチンカプセルは、ゼラチンを含有する材料により皮膜されたカプセルであれば特に限定されることはなく、ソフトカプセル、オリフィス法によるカプセル、コアセルベーション法によるマイクロカプセルが例示され、好ましくは粒径が50〜2500μmのカプセル、特に好ましくは、粒径が300〜1500μmのマイクロカプセルが用いられる。
【0007】
本発明で用いられるゼラチンとしては、未精製ゼラチン、精製ゼラチン、酸分解ゼラチン、酵素分解ゼラチンなどが例示され、特に限定されるものではないが、好ましくは精製ゼラチンが用いられる。芯物質とゼラチンとの重量比は特に限定されるものではないが、好ましくは 100:1〜100:100、より好ましくは 100:10〜100:60の範囲で用いられる。この比が100:1未満であればカプセルの皮膜が薄く、強度に問題が生じることがあり、100:100を超えると、カプセルの皮膜が厚く、芯物質の発現に悪影響を与える可能性がある。皮膜形成材料としてのゼラチン含有量は特に限定されるものではないが、固形分として60〜100重量%が好ましい。その他、任意成分としてアラビアガム等の天然増粘多糖類が併用され、又、皮膜の堅さの調整や、皮膜の柔軟性賦与の目的で糖類や糖アルコール類が皮膜形成材料組成物として使用される。糖又は糖アルコールを使用する場合、固形分として1〜40重量%含有させることが好ましい。
【0008】
本発明でコアセルベーション法によるマイクロカプセルを使用する場合、用いられるコアセルベート化剤としては、通常のコアセルベート化に使用されるものを特に制限なく用いることができる。特にアラビアガム、カラギーナン、CMC類、マルチトール、ソルビトール、有機または無機の塩からなる電解質物質、たとえば、塩化ナトリウム、塩化カリウム、塩化マグネシウム、塩化アンモニウムのような陽イオンを有する塩、硫酸塩、リン酸塩、炭酸塩、酢酸塩のような陰イオンを有する塩が使用される。さらに水溶解性の液体であって、その中の皮膜形成材料が水よりも少なく溶解するような液体物質、たとえば、エタノール、プロパノールのようなアルコール類を用いることができる。
【0009】
本発明のコアセルベーション工程は、例えば以下の方法による。
芯物質をゼラチン水溶液中に50〜60℃で加え、攪拌下可食性塩水溶液を加え、徐々に冷却してエマルション粒子の周りにコアセルベーションを形成硬化させ、水溶液中から形成されたマイクロカプセルを濾過などにより取り出し、乾燥する。
【0010】
本発明で用いられる乾燥方法は特に限定されるものではなく、噴霧乾燥、減圧乾燥、凍結乾燥、流動層乾燥等が例示されるが、好ましくは水に溶けにくい澱粉、セルロース微粉、2酸化珪素などの乾燥助剤を用いた流動層乾燥法が用いられる。
【0011】
本発明で用いられる糖類又は糖アルコール類は特に限定されることはなく、糖類の例としては、更に単糖類、少糖類、酵母細胞壁が例示される。単糖類の例としては、グルコース、マンノース、ガラクトース、フルクトース、リボース、アラビノース、キシロースが例示され、好ましくはグルコースが用いられる。少糖類の例としては、シュークロース、マルトース、ラクチトース、トレハロース、水飴、デキストリン類等が例示され、好ましくはシュークロース、ラクトース、マルトース、ラクチトース、トレハロースが用いらる。糖アルコールの例としては、ソルビトール、キシリトール、マルチトール等が例示され、好ましくはソルビトールが用いられる。これらの糖類又は糖アルコール類は、1種又は2種以上の組み合わせを用いることができ、その使用量は特に限定されることはないが、好ましくは芯物質の0.1重量%〜10重量%、更に好ましくは、1重量〜8重量%で用いられる。10%を超えた場合、カプセルの流動性が損なわれ、またカプセル化率が低下する。0.1%を下回った場合、皮膜の緻密性が確保できない。
【0012】
糖類及び/又は糖アルコール類の被覆方法は、カプセル形成工程後であれば任意の段階で添加することができるが、好ましくはカプセルの乾燥工程以後に被覆される。添加の方法としては、糖類をそのまま或いは任意の濃度の水溶液として添加されるが、好ましくは、液体状態の場合はそのまま、固体の場合は30重量%程度の水溶液の状態で噴霧する形で添加される。この場合、カプセルの乾燥工程と同時に行えば、製造工程が増えることなく経済的に有利である。
【0013】
本発明の芯物質においては、任意成分として香料を含有させることができる。本発明で用いられる香料は特に限定されるものではなく、アセト酢酸エチル、アセトフェノン、アニスアルデヒド、α−アミルシンナムアルデヒド、アントラニル酸メチル、イオノン、イソオイゲノール、イソ吉草酸イソアミル、イソ吉草酸エチル、インドール及びその誘導体、γ−ウンデカラクトン、エステル類、エチルバニリン、エーテル類、オイゲノール、オクタノール、オクタン酸エチル、ギ酸イソアミル、ギ酸ゲラニル、ギ酸シトロネリル、ケイ皮酸、ケイ皮酸エチル、ケイ皮酸メチル、ケトン類、ゲラニオール、酢酸イソアミル、酢酸エチル、酢酸ゲラニル、酢酸シクロヘキシル、酢酸シトロネリル、酢酸シンナミル、酢酸テルピニル、酢酸フェネチル、酢酸ブチル、酢酸ベンジル、酢酸l−メンチル、酢酸リナリル、サリチル酸メチル、シクロヘキシルプロピオン酸アリル、シトラール、シトロネラール、シトロネロール、1,8−シネオール、脂肪酸類、脂肪族高級アルコール類、脂肪族高級炭化水素類、シンナミルアルコール、シンナムアルデヒド、チオエーテル類、チオール類、デカノール、デカン酸エチル、テルピネオール、リモネン、ピネン、ミルセン、タピノーレン、テルペン系炭化水素類、γ−ノナラクトン、バニリン、パラメチルアセトフェノン、ヒドロキシシトロネラール、ヒドロキシシトロネラールジメチルアセタール、ピペロナール、フェニル酢酸イソアミル、フェニル酢酸イソブチル、フェニル酢酸エチル、フェノールエーテル類、フェノール類、フルフラール及びその誘導体、プロピオン酸イソアミル、プロピオン酸エチル、プロピオン酸ベンジル、ヘキサン酸アリル、ヘキサン酸エチル、ヘプタン酸エチル、l−ペリラアルデヒド、ベンジルアルコール、ベンズアルデヒド、芳香族アルコール類、d−ボルネオール、マルトール、N−メチルアントラニル酸メチル、メチルβ−ナフチルケトン、dl−メントール、l−メントール、酪酸イソアミル、酪酸エチル、酪酸シクロヘキシル、酪酸ブチル、ラクトン類、リナロオール等の合成或いは天然由来の香料の他、オレンジ、レモン、ライム、グレープフルーツなどシトラス系精油類、アップル、バナナ、グレープ、メロン、ピーチ、パイナップル、ストロベリーなどフルーツ系の精油或いは回収フレーバー、ミルク、クリーム、バター、チーズ、ヨーグルトなど乳系の抽出香料、緑茶、紅茶、コーヒー、ココアなど嗜好品系の回収フレーバー、ペパーミント、スペアミントなどミント系の精油、アサノミ、アサフェチダ、アジョワン、アニス、アンゼリカ、ウイキョウ、ウコン、オレガノ、オールスパイス、オレンジノピール、カショウ、カッシア、カモミール、カラシナ、カルダモン、カレーリーフ、カンゾウ、キャラウェー、クチナシ、クミン、クレソン、クローブ、ケシノミ、ケーパー、コショウ、ゴマ、コリアンダー、サッサフラス、サフラン、サボリー、サルビア、サンショウ、シソ、シナモン、シャロット、ジュニパーベリー、ショウガ、スターアニス、スペアミント、セイヨウワサビ、セロリー、ソーレル、タイム、タマネギ、タマリンド、タラゴン、チャイブ、ディル、トウガラシ、ナツメグ、ニガヨモギ、ニジェラ、ニンジン、ニンニク、バジル、パセリ、ハッカ、バニラ、パプリカ、ヒソップ、フェネグリーク、ペパーミント、ホースミント、ホースラディッシュ、マジョラム、ミョウガ、ラベンダー、リンデン、レモングラス、レモンバーム、ローズ、ローズマリー、ローレル、ワサビなどから得られる香辛料抽出物、アイスランドモス、アカヤジオウ、アケビ、アサ、アサフェチダ、アジアンタム、アジョワン、アズキ、アスパラサスリネアリス、アップルミント、アーティチョーク、アニス、アボカド、アマチャ、アマチャズル、アミガサユリ、アミリス、アーモンド、アリタソウ、アルカンナ、アルテミシア、アルニカ、アルファルファ、アロエ、アンゴスツラ、アンゴラウィード、アンズ、アンズタケ、アンゼリカ、アンバー、アンバーグリス、アンブレット、イカ、イカリソウ、イグサ、イースト、イタドリ、イチゴ、イチジク、イチョウ、イノコヅチ、イランイラン、イワオウギ、インペラトリア、インモルテル、ウィンターグリーン、ウォータークレス、ウコギ、ウコン、ウスバサイシン、ウッドラフ、ウニ、ウメ、ウーロンチャ、エゴマ、エノキダケ、エビ、エビスグサ、エリゲロン、エルダー、エレウテロコック、エレカンペン、エレミ、エンゴサク、エンジュ、エンダイブ、欧州アザミ、オウレン、オオバコ、オカゼリ、オキアミ、オーク、オークモス、オケラ、オスマンサス、オポポナックス、オミナエシ、オモダカ、オランダセンニチ、オリガナム、オリス、オリバナム、オリーブ、オールスパイス、オレンジ、オレンジフラワー、カイ、海藻、カイニンソウ、カカオ、カキ、カサイ、カシューナッツ、カスカラ、カスカリラ、カストリウム、カタクリ、カツオブシ、カッシー、カッシャフィスチュラ、カテキュ、カニ、カーネーション、カノコソウ、カモミル、カヤプテ、カラシ、カラスウリ、カラスビシャク、ガラナ、カラムス、ガランガ、カーラント、カリッサ、カリン、カルダモン、ガルバナム、カレー、カワミドリ、カンゾウ、ガンビア、カンラン、キウィーフルーツ、キカイガラタケ、キキョウ、キク、キクラゲ、キササゲ、ギシギシ、キダチアロエ、キナ、キハダ、キバナオウギ、ギボウシ、ギムネマシルベスタ、キャットニップ、キャラウェイ、キャロップ、キュウリ、キラヤ、キンミズヒキ、グァバ、グァヤク、クコ、クサスギカズラ、クサボケ、クズ、クスノキ、クスノハガシワ、グーズベリー、クチナシ、クベバ、クマコケモモ、グミ、クミン、グラウンドアイビー、クララ、クラリセージ、クランベリー、クリ、クルミ、クリーム、グレインオブパラダイス、クレタディタニー、グレープフルーツ、クローバー、クローブ、クロモジ、クロレラ、クワ、クワッシャ、ケイパー、ゲットウ、ケード、ケブラコ、ゲルマンダー、ケンチュール、ケンポナシ、ゲンノショウコ、コウジ、コウダケ、コウチャ、コウホネ、コカ、コガネバナ、コクトウ、コクルイ、ココナッツ、ゴシュユ、コショウ、コスタス、コストマリー、コパイパ、コーヒー、コブシ、ゴボウ、ゴマ、コーラ、コリアンダー、コルツフート、ゴールデンロッド、コロンボ、コンサイ、コンズランゴ、コンブ、コンフリー、サイプレス、魚、サクラ、サクランボ、ザクロ、サケカス、ササ、ササクサ、サーチ、サッサフラス、サフラン、サポジラ、サボテン、サラシナショウマ、サルサパリラ、サルシファイ、サルノコシカケ、サンザシ、サンシュユ、サンショウ、サンタハーブ、サンダラック、サンダルウッド、サンダルレッド、シイタケ、ジェネ、シソ、シダー、シトラス、シトロネラ、シヌス、シベット、シマルーバ、シメジ、シャクヤク、ジャスミン、ジャノヒゲ、ジャボランジ、シャロット、シュクシャ、ジュニパーベリー、ショウガ、ショウユ、ショウユカス、ジョウリュウシュ、ショウロ、シロタモギタケ、ジンセン、シンナモン、酢、スイカ、スイセン、スギ、スターアニス、スターフルーツ、スチラックス、スッポン、スッポンタケ、ズドラベッツ、スネークルート、スパイクナード、スプルース、スペアミント、スベリヒユ、スローベリー、セイボリー、セキショウ、セージ、ゼドアリー、セネガ、ゼラニウム、セロリー、センキュウ、センタウリア、センゲン、セントジョーンズウォルト、センナ、ソース、ダイオウ、ダイズ、タイム、タケノコ、タコ、タデ、ダバナ、タマゴ、タマゴタケ、タマネギ、タマリンド、ダミアナ、タモギタケ、タラゴン、タラノキ、タンジー、タンジェリン、タンポポ、チェリモラ、チェリーローレル、チェリーワイルド、チガヤ、チコリ、チーズ、チチタケ、チャイブ、チャービル、チャンパカ、チュベローズ、チョウセンゴミシ、チラータ、ツクシ、ツケモノ、ツタ、ツバキ、ツユクサ、ツリガネニンジン、ツルドクダミ、ディアタング、ティスル、ディタニー、ディル、デーツ、テンダイウヤク、テンマ、トウガラシ、トウキ、ドウショクブツタンパクシツ、ドウショクブツユ、トウミツ、トウモロコシ、ドクダミ、トチュウ、ドッググラス、トマト、ドラゴンブラッド、ドリアン、トリュフ、トルーバルサム、トンカ、ナギナタコウジュ、ナシ、ナスターシャム、ナッツ、ナットウ、ナツメ、ナツメグ、ナデシコ、ナメコ、ナラタケ、ニアウリ、ニュウサンキンバイヨウエキ、ニンジン、ニンニク、ネズミモチ、ネットル、ネムノキ、ノットグラス、ノリ、バイオレット、パイナップル、ハイビスカス、麦芽、ハコベ、バジル、ハス、ハスカップ、パースカップ、パセリ、バター、バターオイル、バターミルク、バーチ、ハチミツ、パチュリー、ハッカ、バックビーン、ハッコウシュ、ハッコウニュウ、ハッコウミエキ、パッションフルーツ、ハツタケ、バッファローベリー、ハトムギ、ハナスゲ、バナナ、バニラ、ハネーサックル、パパイヤ、バーベリー、ハマゴウ、ハマスゲ、ハマナス、ハマボウフウ、ハマメリス、バラ、パルマローザ、パンダナ、バンレイシ、ヒキオコシ、ヒシ、ピスタチオ、ヒソップ、ヒッコリー、ピーナッツ、ヒノキ、ヒバ、ピプシシワ、ヒメハギ、ヒヤシンス、ヒラタケ、ビワ、ビンロウ、フェイジョア、フェネグリーク、フェンネル、フジバカマ、フジモドキ、フスマ、フーゼルユ、プチグレイン、ブチュ、ブドウ、ブドウサケカス、フトモモ、ブナ、ブナハリタケ、ブラックキャラウェイ、ブラックベリー、プラム、ブリオニア、プリックリーアッシュ、プリムローズ、プルネラ、ブルーベリー、ブレッドフルーツ、ヘイ、ベイ、ヘーゼルナッツ、ベチバー、ベーテル、ベニバナ、ペニーロイヤル、ペパーミント、ヘビ、ペピーノ、ペプトン、ベルガモット、ベルガモットミント、ペルーバルサム、ベルベナ、ベロニカ、ベンゾイン、ボアドローズ、ホアハウンド、ホウ、ホウキタケ、ホウショウ、ボウフウ、ホエイ、ホオノキ、ホースミント、ホースラディッシュ、ボタン、ホップ、ポピー、ポプラ、ポポー、ホホバ、ホヤ、ボルドー、ボロニア、マイタケ、マグウォルト、マシュマロー、マジョラム、マスティック、マソイ、マタタビ、マチコ、マツ、マツオウジ、マッシュルーム、マツタケ、マツブサ、マツホド、マテチャ、マメ、マリーゴールド、マルバダイオウ、マルメロ、マレイン、マロー、マンゴー、マンゴスチン、ミカン、ミシマサイコ、ミソ、ミツマタ、ミツロウ、ミート、ミモザ、ミョウガ、ミルク、ミルテ、ミルフォイル、ミルラ、ミロバラン、ムギチャ、ムスク、ムラサキ、メスキート、メドウスィート、メハジキ、メープル、メリッサ、メリロット、メロン、モウセンゴケ、モニリアバイヨウエキ、モミノキ、モモ、モロヘイヤ、ヤクチ、ヤマモモ、ユーカリ、ユキノシタ、ユズ、ユッカ、ユリ、ヨウサイ、ヨロイグサ、ライオンズフート、ライチ、ライフエバーラスティングフラワー、ライム、ライラック、ラカンカ、ラカンショウ、ラズベリー、ラタニア、ラディッシュ、ラブダナム、ラベンダー、ラングウォルト、ラングモス、ランブータン、リキュール、リーク、リツェア、リナロエ、リュウガン、リョウフンソウ、リョクチャ、リンゴ、リンデン、リンドウ、ルー、ルリジサ、レセダ、レモン、レモングラス、レンギョウ、レンゲ、レンブ、ローズマリー、ロベージ、ローレル、ロンゴザ、ワサビ、ワタフジウツギ、ワームウッド、ワームシード、ワラビ、ワレモコウなどから得られる天然香料、カレー、シチュー、デミグラスソースなど調理食品からの抽出フレーバー等が例示され、適宜選択して使用される。香料の添加量は特に限定されるものではないが、一般的には0.1〜50%、好ましくは1〜40%、最も好ましくは5〜30%の添加量で用いられる。
かくして得られるカプセルは、皮膜が経時的に硬化することなく、芯物質が安定に保持される効果を有するものである。
次に、実施例を挙げて本発明を更に具体的に説明する。
【0014】
【実施例】
[実施例1]
12%アリルイソチオシアネートを溶解した融点35℃のパーム硬化油30gを、50℃に加温した10%ゼラチン水溶液60mLに加え、油滴を形成させた。水を70mL添加し、ついでメタリン酸0.6gを水60mLに溶解させた塩溶液を滴下し、滴下終了後、ゼラチン溶液を徐々に冷却し、析出するコアセルベート滴を油滴のまわりに吸着させカプセル皮膜を形成させた。得られたカプセルを濾別、脱水し、1.5gのソルビトールを含む水溶液5gを噴霧した。デンプンを乾燥助剤として、自然乾燥することにより平均粒子径1200μmのマイクロカプセルを43g得た。
【0015】
[実施例2]
12%アリルイソチオシアネートを溶解した融点35℃のパーム硬化油30gを、50℃に加温した10%ゼラチン水溶液60mLに加え、油滴を形成させた。水を70mL添加し、ついでメタリン酸0.6gを水60mLに溶解させた塩溶液を滴下し、滴下終了後、ゼラチン溶液を徐々に冷却し、析出するコアセルベート滴を油滴のまわりに吸着させカプセル皮膜を形成させた。得られたカプセルを濾別、脱水し、1.5gのマルチトールを含む水溶液5gを噴霧した。デンプンを乾燥助剤として、自然乾燥することにより平均粒子径1200μmのマイクロカプセルを43g得た。
【0016】
[実施例3]
12%アリルイソチオシアネートを溶解した融点35℃のパーム硬化油30gを、50℃に加温した10%ゼラチン水溶液60mLに加え、油滴を形成させた。水を70mL添加し、ついでメタリン酸0.6gを水60mLに溶解させた塩溶液を滴下し、滴下終了後、ゼラチン溶液を徐々に冷却し、析出するコアセルベート滴を油滴のまわりに吸着させカプセル皮膜を形成させた。得られたカプセルを濾別、脱水し、1.5gのグルコースを含む水溶液5gを噴霧した。デンプンを乾燥助剤として、自然乾燥することにより平均粒子径1200μmのマイクロカプセルを43g得た。
【0017】
[実施例4]
12%アリルイソチオシアネートを溶解した融点44℃のパーム硬化油30gを、50℃に加温した10%ゼラチン水溶液60mLに加え、油滴を形成させた。水を70mL添加し、ついでメタリン酸0.6gを水60mLに溶解させた塩溶液を滴下し、滴下終了後、ゼラチン溶液を徐々に冷却し、析出するコアセルベート滴を油滴のまわりに吸着させカプセル皮膜を形成させた。得られたカプセルを濾別、脱水し、1.5gのグルコースを含む水溶液5gを噴霧した。デンプンを乾燥助剤として、自然乾燥することにより平均粒子径1200μmのマイクロカプセルを43g得た。
【0018】
[参考品1]ワサビ香料の調製
アリルイソチオシアネート45部、3−ブテニルイソチオシアネート2部、4−ペンテニルイソチオシアネート2部、5−ヘキセニルイソチオシアネート2部、3−メチルチオペンチルイソチオシアネート1部、葉ワサビ抽出物5部、MCT43部を配合し、濾紙濾過を行うことによりワサビ香料95部を得た。
【0019】
[実施例5]
30%ワサビ香料を溶解した融点44℃のパーム硬化油30gを、50℃に加温した10%ゼラチン水溶液60mLに加え、油滴を形成させた。水を70mL添加し、ついでメタリン酸0.6gを水60mLに溶解させた塩溶液を滴下し、滴下終了後、ゼラチン溶液を徐々に冷却し、析出するコアセルベート滴を油滴のまわりに吸着させカプセル皮膜を形成させた。得られたカプセルを濾別、脱水し、1.5gのマルチトールを噴霧した。デンプンを乾燥助剤として、自然乾燥することにより平均粒子径1200μmのマイクロカプセルを40g得た。
【0020】
[比較例1]
12%アリルイソチオシアネートを溶解した融点35℃のパーム硬化油30gを、50℃に加温した10%ゼラチン水溶液60mLに加え、油滴を形成させた。水を70mL添加し、ついでメタリン酸0.6gを水60mLに溶解させた塩溶液を滴下し、滴下終了後、ゼラチン溶液を徐々に冷却し、析出するコアセルベート滴を油滴のまわりに吸着させカプセル皮膜を形成させた。得られたカプセルを濾別、脱水し、デンプンを乾燥助剤として、自然乾燥することにより平均粒子径1200μmのマイクロカプセルを47g得た。
【0021】
[比較例2]
15%アリルイソチオシアネートを溶解した融点35℃のパーム硬化油30gを、50℃に加温した10%ゼラチン水溶液60mLに加え、油滴を形成させた。水を70mL添加し、ついでメタリン酸0.6gを水60mLに溶解させた塩溶液を滴下し、滴下終了後、ゼラチン溶液を徐々に冷却し、析出するコアセルベート滴を油滴のまわりに吸着させカプセル皮膜を形成させた。得られたカプセルを濾別、脱水し、1.5gのグリセリンを噴霧した。デンプンを乾燥助剤として、自然乾燥することにより平均粒子径1200μmのマイクロカプセルを40g得た。
【0022】
[比較例3]
12%アリルイソチオシアネートを溶解した融点35℃のパーム硬化油30gを、50℃に加温した10%ゼラチン水溶液60mLに加え、油滴を形成させた。水を70mL添加し、ついでメタリン酸0.6gを水60mLに溶解させた塩溶液を滴下し、滴下終了後、ゼラチン溶液を徐々に冷却し、析出するコアセルベート滴を油滴のまわりに吸着させカプセル皮膜を形成させた。得られたカプセルを濾別、脱水し、1.5gのグリセリンを噴霧した。デンプンを乾燥助剤として、自然乾燥することにより平均粒子径1200μmのマイクロカプセルを40g得た。
【0023】
[試験例1]
実施例1〜5及び比較例1〜3のマイクロカプセルを50℃で加温虐待試験を行った。評価方法は、虐待試験の1日経過毎にマイクロカプセルを0.05g(約50個)秤量し、80℃お湯に添加し、5分後の不溶解マイクロカプセルの数を数えることにより残存率を得た。結果を表1に示す。
【0024】
[表1]マイクロカプセルのお湯への溶解試験
Figure 0005196693
比較例1〜3においては虐待試験1日経過時点で、既にほとんどのサンプルが架橋・不溶化していたのに、実施例2においては3日経過後においてもほんとんどが溶解し、明らかな架橋防止効果が見られた。
【0025】
[実施例6]
1%ヘキサナールを溶解した融点34℃のなたね硬化油30gを、50℃に加温した10%ゼラチン水溶液60mLに加え、油滴を形成させた。水を70mL添加し、ついでメタリン酸0.6gを水60mLに溶解させた塩溶液を滴下し、滴下終了後、ゼラチン溶液を徐々に冷却し、析出するコアセルベート滴を油滴のまわりに吸着させカプセル皮膜を形成させた。得られたカプセルを濾別、脱水し、1.5gのマルチトールを噴霧した。デンプンを乾燥助剤として、自然乾燥することにより平均粒子径600μmのマイクロカプセルを45g得た。
【0026】
[比較例4]
1%ヘキサナールを溶解した融点34℃のなたね硬化油30gを、50℃に加温した10%ゼラチン水溶液60mLに加え、油滴を形成させた。水を70mL添加し、ついでメタリン酸0.6gを水60mLに溶解させた塩溶液を滴下し、滴下終了後、ゼラチン溶液を徐々に冷却し、析出するコアセルベート滴を油滴のまわりに吸着させカプセル皮膜を形成させた。得られたカプセルを濾別、脱水し、1.5gのグリセリンを噴霧した。デンプンを乾燥助剤として、自然乾燥することにより平均粒子径600μmのマイクロカプセルを47g得た。
【0027】
[試験例2]
実施例6及び比較例4のマイクロカプセルを40℃、9日間の加温虐待後、マイクロカプセルを0.1g秤量して80℃のお湯に添加し、5分後の不溶解マイクロカプセルの溶解状態を目視した。比較例4のマイクロカプセルでは、50%以上の不溶解マイクロカプセルが確認されたが、実施例6のマイクロカプセルはほぼ溶解した。
【0028】
[参考品2]カツオブシ香料の調製
1−ペンテン−3−オール0.5部、シス−3−ペンテン−1−オール0.8部、n−ヘキサノール0.2部、1−オクテン−3−オール0.5部、シスシス−2,5−オクタジエン−1−オール3.4部、シスシス−1,5,8−ウンデカトリエン−3−オール1.0部、2−オクテナール0.2部、2−ノネナール0.2部、2−デセナール0.5部、2,4−デカジエナール0.1部、o−クレゾール7.4部、p−クレゾール5.7部、2,4−ジメチルフェノール9.4部、2,6−ジメトキシフェノール8.4部、2,6−ジメトキシ−4−メチルフェノール4.1部、2,6−ジメトキシ−4−エチルフェノール2.1部、グアヤコール2.2部、4−メチルグアヤコール1.6部、4−エチルグアヤコール0.7部、1,2−ジメトキシベンゼン1.4部、1,2−ジメトキシ−4−メチルベンゼン1.2部、1,2−ジメトキシ−4−エチルベンゼン4.4部、カツオブシ超臨界抽出物170部、MCT774部を配合し、濾紙濾過を行うことによりカツオブシ香料945部を得た。
【0029】
[実施例7]
5%カツオブシ香料を溶解した融点34℃のなたね硬化油30gを、50℃に加温した10%ゼラチン水溶液60mLに加え、油滴を形成させた。水を70mL添加し、ついでメタリン酸0.6gを水60mLに溶解させた塩溶液を滴下し、滴下終了後、ゼラチン溶液を徐々に冷却し、析出するコアセルベート滴を油滴のまわりに吸着させカプセル皮膜を形成させた。得られたカプセルを濾別、脱水し、1.5gのマルチトールを噴霧した。デンプンを乾燥助剤として、自然乾燥することにより平均粒子径600μmのマイクロカプセルを45g得た。
【0030】
[比較例5]
5%カツオブシ香料を溶解した融点34℃のなたね硬化油30gを、50℃に加温した10%ゼラチン水溶液60mLに加え、油滴を形成させた。水を70mL添加し、ついでメタリン酸0.6gを水60mLに溶解させた塩溶液を滴下し、滴下終了後、ゼラチン溶液を徐々に冷却し、析出するコアセルベート滴を油滴のまわりに吸着させカプセル皮膜を形成させた。得られたカプセルを濾別、脱水し、1.5gのグリセリンを噴霧した。デンプンを乾燥助剤として、自然乾燥することにより平均粒子径600μmのマイクロカプセルを47g得た。
【0031】
[試験例3]
実施例7及び比較例5のマイクロカプセルを40℃、9日間の加温虐待後、マイクロカプセルを0.1g秤量して80℃のお湯に添加し、5分後の不溶解マイクロカプセルの溶解状態を目視した。比較例4のマイクロカプセルでは、50%以上の不溶解マイクロカプセルが確認されたが、実施例8のマイクロカプセルはほぼ溶解し、風味の変化も少なかった。

Claims (7)

  1. 芯物質にイソチオシアネート類及び/又はアルデヒド類を含有する、コアセルベーション法により粒径が300〜1500μmに調製された非架橋ゼラチンカプセルにおいて、糖類及び/又は糖アルコール類で被覆することを特徴とする皮膜架橋防止方法。
  2. 非架橋ゼラチンカプセルが、固形分としてゼラチンを60〜100重量%含有する皮膜として調製されたマイクロカプセルであることを特徴とする請求項1記載の皮膜架橋防止方法。
  3. 糖類が単糖類、少糖類及び酵母細胞壁からなる群から選択された1種又は2種以上の組み合わせであることを特徴とする請求項1又は2記載の皮膜架橋防止方法。
  4. 単糖類が、グルコースであることを特徴とする請求項3記載の皮膜架橋防止方法。
  5. 少糖類がガラクトース、シュークロース、マルトース、ラクトース、トレハロース、プルラン、水飴及びシクロデキストリンからなる群から選択される1種又は2種以上の組み合わせであることを特徴とする請求項3記載の皮膜架橋防止方法。
  6. 糖アルコール類がマルチトール、キシリトール、ソルビトールからなる群から選択される1種又は2種以上の組み合わせであることを特徴とする請求項1又は2記載の皮膜架橋防止方法。
  7. 芯物質が、更に香料を含有することを特徴とする請求項1〜6のいずれか記載の皮膜架橋防止方法。
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