JP7209426B2 - 加工油脂又は加工油脂加工品用香味増強組成物 - Google Patents

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Description

本発明は、シクロデキストリンを含有する加工油脂又は加工油脂加工品用香味増強組成物、その製造方法、それを含む加工油脂又は加工油脂加工品、および香味改善方法等に関する。
油脂に界面活性剤等を配合するなど、何らかの加工技術を用いて機能が付与された加工油脂は、広く食品分野で使用されている。食用加工油脂としては、バター、マーガリン、ファットスプレッド、ショートニング、精製ラード、食用精製加工油脂、その他の加工油脂がある(非特許文献1)。さらに加工油脂を用いた加工油脂加工品として、パンや菓子に使用するフィリング素材やクリームなどがある。フィリングの具体例として、フラワーペースト、デリカフィリング、アンフィリング、フルーツフィリング等が挙げられ、クリームの具体例としては、ホイップクリーム、生クリーム、練り込み用クリーム等が挙げられる。
加工油脂の代表的な形態は、油脂として乳脂やそれ以外の各種動植物油を使用した油相と、各種の成分が溶解した水相を混合して、油中水型乳化組成物又は油中水中油型乳化組成物にしたものである。
このような加工油脂のうち、バターは、保存性が高く、コクのある乳風味を有することから、各種の菓子やパン製造に特に好ましく用いられている。
また、植物性油脂を原料とするマーガリン類(マーガリンやファットスプレッド)もバターの代用として、あるいはバターと併用して、菓子やパン製造を始め、様々な食品に広く用いられている。
特に菓子やパンなどに用いられる場合、加工油脂又はそれを使用した加工油脂加工品に風味を付与して、食品により深い味わいを加えることができる。
荒川彰子(1988) 「食用加工油脂について」『調理化学』vol.21 No.2
本発明の課題は、優れた性質を有する加工油脂又は加工油脂加工品用香味増強組成物を提供することにある。
本発明者らは、鋭意検討の結果、シクロデキストリンを用いることによって、加工油脂又は加工油脂加工品の香味増強が可能になることを見出し、このような知見に基づき、本発明を完成させた。
本発明は、次の各項に記載の態様を含む。
項1.シクロデキストリンを含有する、加工油脂又は加工油脂加工品用香味増強組成物。項2.さらに、増粘性多糖類を含有する、項1記載の加工油脂又は加工油脂加工品用香味増強組成物。
項3.上記増粘性多糖類が、キサンタンガム、ガラクトマンナン、脱アシル型ジェランガム、ネイティブ型ジェランガム、カラギナン、タマリンドシードガム、グルコマンナン、サイリウムシードガム、マクロホモプシスガム、寒天、ゼラチン、ペクチン、アルギン酸、アルギン酸塩、プルラン、カードラン、トラガントガム、ガティガム、アラビアガム、アラビノガラクタン、カラヤガム、ファーセレラン、キチン、ウェランガム、デンプン類、デキストリン類、及び大豆多糖類からなる群より選択される少なくとも1種である、項2記載の加工油脂又は加工油脂加工品用香味増強組成物。
項4.上記加工油脂が、油中水型乳化組成物である、項1~3のいずれか1項記載の加工油脂又は加工油脂加工品用香味増強組成物。
項5.上記加工油脂が、バター、マーガリン又はファットスプレッドである、項4記載の加工油脂又は加工油脂加工品用香味増強組成物。
項6.水相部及び/又は油相部に、請求項1~5のいずれか1項記載の加工油脂又は加工油脂加工品用香味増強組成物を含有する、加工油脂又は加工油脂加工品。
項7.さらに、香味成分を含有する、項6記載の加工油脂又は加工油脂加工品。
項8.項1~5のいずれか1項記載の加工油脂又は加工油脂加工品用香味増強組成物を、水相部及び/又は油相部に添加する工程を含む、加工油脂又は加工油脂加工品の製造方法。
項9.項1~5のいずれか1項記載の加工油脂又は加工油脂加工品用香味増強組成物を、水相部及び/又は油相部に添加する工程を含む、加工油脂又は加工油脂加工品の香味改善方法。
項10.シクロデキストリンを、水相部及び/又は油相部に添加する工程を含む、加工油脂又は加工油脂加工品の香味改善方法。
項11.さらに、増粘性多糖類をシクロデキストリンと共に水相部及び/又は油相部に添加する工程を含む、項10記載の加工油脂又は加工油脂加工品の香味改善方法。
本発明により、香味成分を良好に保持できる、加工油脂又は加工油脂加工品用香味増強組成物および加工油脂又は加工油脂加工品が提供される。
本発明は、シクロデキストリンを含み、好ましくは、シクロデキストリンによって香味成分を包接することができる加工油脂又は加工油脂加工品用香味増強組成物、それを含む加工油脂又は加工油脂加工品、それらの製造方法、および香味改善方法に関するものである。
[加工油脂又は加工油脂加工品用香味増強組成物]
本発明の加工油脂又は加工油脂加工品用香味増強組成物は、シクロデキストリンを含む。
(シクロデキストリン)
本発明で使用できるシクロデキストリンは、一般に入手可能なものであれば限定はされない。シクロデキストリンは、澱粉の酵素転換によって生成された環状構造を有するデキストリンであることが知られており、環状デキストリンとも呼ばれている。構成するグルコースの単位により、α、β又はγタイプが存在することが知られているが、本発明で使用されるシクロデキストリンは、これらのいずれか或いは組み合わせたものであってもよい。厳密に区別することは困難であり、限定はされないが、好ましいのはαタイプのシクロデキストリンを主に含み、βタイプ及び/又はγタイプと組み合わせられたシクロデキストリンである。
本発明の加工油脂又は加工油脂加工品用香味増強組成物中のシクロデキストリンの総含有量は、使用される予定の香味成分の量や種類に応じて適宜変更することも可能であるが、組成物中好ましくは0.1~99.9質量%、より好ましくは、1.0~50質量%である。
(増粘性多糖類)
本発明の加工油脂又は加工油脂加工品用香味増強組成物には、さらに、増粘性多糖類が含まれていても良い。本発明で使用される増粘性多糖類は、限定はされないが、飲食品への使用が許可されている可食性の増粘性多糖類が好ましく用いられる。
かかる増粘性多糖類としては、例えば、キサンタンガム、ガラクトマンナン(例えば、ローカストビーンガム、グァーガム、タラガムなど)、脱アシル型ジェランガム、ネイティブ型ジェランガム、カラギナン(例えば、カッパ型、イオタ型、ラムダ型など)、タマリンドシードガム、グルコマンナン、サイリウムシードガム、マクロホモプシスガム、寒天、ゼラチン、ペクチン(例えば、HMペクチン、LMペクチンなど)、アルギン酸、アルギン酸塩(例えば、アルギン酸ナトリウム、アルギン酸カリウム、アルギン酸カルシウムなど)、プルラン、カードラン、トラガントガム、ガティガム、アラビアガム、アラビノガラクタン、カラヤガム、ファーセレラン、キチン、ウェランガム、デンプン類(例えば、デンプン、カルボキシメチルスターチナトリウム、カルボキシメチルスターチ、ヒドロキシプロピルスターチ、α化デンプン、リン酸架橋デンプン、オクテニルコハク酸デンプン、酢酸デンプンなど)、デキストリン類(例えば、ポリデキストロース、難消化性デキストリンなど)及び大豆多糖類などを挙げることができる。これらは1種単独で使用してもよいし、また2種以上を任意に組み合わせて使用することもできる。
本発明では、増粘性多糖類の中でも、特にキサンタンガム、及びグァーガムからなる群より選択される少なくとも1種以上が好適に用いられる。
増粘性多糖類の2種以上の組み合わせとしては、制限されないものの、キサンタンガムとグァーガムの組み合わせ、キサンタンガムとローカストビーンガムの組み合わせ、キサンタンガムとカラギナンの組み合わせ、などを挙げることができる。
本発明の加工油脂又は加工油脂加工品用香味増強組成物に、増粘性多糖類が含まれる場合、増粘性多糖類の総含有量は、増粘性多糖類あるいは香味成分の種類に応じて適宜変更することも可能であるが、組成物中好ましくは0.1~99.9質量%、より好ましくは、1~50質量%である。
[加工油脂又は加工油脂加工品]
本明細書で加工油脂は、主に食用加工油脂を指し、動植物油脂に、なんらかの加工を施した物であれば、特に限定はされないが、好ましくは、動植物油脂を0.1質量%~100質量%含有する。本発明では、加工油脂は、さらに水相部を含有する、油中水型乳化組成物又は油中水中油型乳化組成物であることが好ましい。本発明の加工油脂は、代表的には、バター、マーガリン、又はファットスプレッドなどである。
本明細書で、加工油脂加工品は、このような加工油脂を含み、さらにそれを加工した物である。限定はされないが、代表的には、パンや菓子に用いるフィリング素材やクリームなどがある。フィリングの具体例として、フラワーペースト、デリカフィリング、アンフィリング、フルーツフィリング等が挙げられ、クリームの具体例としては、ホイップクリーム、生クリーム、練り込み用クリーム等が挙げられる。その他に、代表的には、カレールーや、カレーパンの中に入れるカレーなどがある。
(油脂)
本発明の加工油脂中の油脂は、特に限定はされず、牛脂、豚脂、魚油、乳脂などの動物性油脂の他、パ-ム油、菜種油、大豆油、綿実油、サフラワー油、コーン油、米油、ヤシ油、オリーブ油等の各種植物性油脂であり得る。さらには、食用動物油脂の硬化油、極度硬化油、エステル交換油、分別油等の食用精製加工油脂のいずれでも、あるいはこのような油脂を組み合わせたものであっても使用することができる。
本発明の加工油脂中、油脂の総含有量は、好ましくは、0.1~99.9質量%、場合によって、1.0~50.0質量%である。すなわち、バターは、乳脂肪が80質量%以上であり、マーガリンは、油脂分が80質量%以上であり、ファットスプレッドは、油脂分が50質量%以下である。
(水)
本発明の加工油脂は、好ましくは水を有する。すなわち、加工油脂は水相部を含むことが好ましい。加工油脂中の油相と水相の割合は、質量部比率で、1:1~99:1が好ましく、6:4~99:1がより好ましい。
(乳化剤)
本発明の加工油脂は、好ましくは乳化剤を含有する。本発明で用いられ得る乳化剤は、特に限定はされないが、多価アルコール脂肪酸エステルであることが好ましく、脂肪酸としてステアリン酸、パルミチン酸、又はオレイン酸である多価アルコール脂肪酸エステルであることが特に好ましい。
この他に、乳化剤の例として、
グリセリン脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル等の脂肪酸エステル;
レシチン、酵素分解レシチン、酵素処理レシチン等のリン脂質;
キラヤ抽出物、エンジュサポニン、大豆サポニン、酵素処理大豆サポニン、茶種子サポニン、ユッカフォーム抽出物等のサポニン;
ポリソルベート(ポリソルベート20、60、65、80)などの非イオン性界面活性剤;又は
カゼインナトリウムなどのリンタンパク質、を挙げることができる。
これらは1種単独で使用してもよいし、また2種以上を任意に組み合わせて使用することもできる。
本発明において、乳化剤のより好ましい例は、多価アルコール脂肪酸エステル、グリセリン脂肪酸エステル、及びショ糖脂肪酸エステル、並びにそれらの2種以上の組み合わせを包含する。
前記グリセリン脂肪酸エステル及びショ糖脂肪酸エステルとしては、高HLBのもの、具体的にはHLB10以上のものが望ましく、例えばHLB10~16のものを挙げることができる。
グリセリン脂肪酸エステルとして、好適には、例えば炭素数12~22、重合度5以上であるポリグリセリン脂肪酸エステルを挙げることができる。具体的にはラウリン酸デカグリセリル、ミリスチン酸デカグリセリル、パルミチン酸デカグリセリル、ステアリン酸デカグリセリル、オレイン酸デカグリセリル、リノール酸デカグリセリル、リノレン酸デカグリセリル、アラキジン酸デカグリセリル、エイコセン酸デカグリセリル、ベヘニン酸デカグリセリルが例示される。
ショ糖脂肪酸エステルとして、具体的には、ショ糖モノラウリン酸エステル、ショ糖モノミリスチン酸エステル、ショ糖モノパルミチン酸エステル、ショ糖モノステアリン酸エステル、ショ糖モノオレイン酸エステルを挙げることができる。
リン脂質として、好ましくは植物レシチン、酵素処理レシチン、酵素分解レシチン、分別レシチン、卵黄レシチンを挙げることができる。
サポニンとして、好ましくはキラヤ抽出物、エンジュサポニン、大豆サポニン、酵素処理大豆サポニン、茶種子サポニン、ユッカフォーム抽出物等のサポニンを挙げることができる。
ポリソルベートとしては、具体的にはポリソルベート20、ポリソルベート60、ポリソルベート65及びポリソルベート80が知られており、一般にも市販されている。本発明においてはこれらのポリソルベートの1種、又は2種以上を組み合わせて使用することができる。
本発明の加工油脂中の乳化剤の総含有量は、加工油脂中、好ましくは、0.1~50.質量%、より好ましくは、0.1~20質量%であり得る。この範囲内の割合であれば、本発明の効果を十分発揮することができる。
(香味成分)
本発明の加工油脂又は加工油脂加工品用香味増強組成物は、加工油脂又は加工油脂加工品の調製の際に、加えられる。加工油脂又は加工油脂加工品油脂加工品の調製の際に、香味成分も加えられる。ここで、香味成分は、香り又は味を形成し得るものであれば、特に限定はされず、各種の合成香料、天然精油、合成精油、柑橘油、動物性香料、その他の通常加工油脂又は加工油脂加工品用香味増強組成物を調製する際に使用される成分であり得る。
本発明の香味成分には、香辛料抽出物、香辛料中の香味成分、及び香味成分の合成品から生ずる香味成分も含まれる。すなわち、スパイスやハーブなどを含む、香辛料自体、香辛料抽出物、香辛料中の香味成分、及び香味成分の合成品をもすべて含む。
ここで、スパイスとは、食品に風味付けの目的で比較的少量使用される種々の植物由来の芳香性樹皮、根、根茎、蕾、種子、果実、又は果皮をいう。スパイスは、食用可能である限り限定はされないが、具体的には、アサの種子、アサフェチダの根、アサフェチダの根茎、アジョワンの種子、アニスの種子、ウイキョウの種子、ウコンの根、ウコンの根茎、オールスパイスの果実、オールスパイスの未成熟果実、オレンジの果皮、ガジュツの根、ガジュツの根茎、カショウの果皮、カショウの果実、カショウの未成熟果実、カシアの樹皮、カフィアライムの果実、カフィアライムの未成熟果実、ガランガルの根、ガランガルの根茎、カルダモンの種子、カルダモンの果実、カルダモンの未成熟果実、カンゾウの根、カンゾウの根茎、キャラウェイの種子、クチナシの果実、クミンの種子、クローブの蕾、ケシの種子、ケーパーの蕾、コショウ(黒コショウを含む)の果実、コショウ(黒コショウを含む)の未成熟果実、ごまの種子、コリアンダーの種子、サフランのめしべ、サンショウの果実、サンショウの未成熟果実、シソの種子、シナモンの樹皮、ジュニパーベリーの果実、しょうが、スターアニスの果実、スターアニスの未成熟果実、西洋わさび、セロリの種子、タマリンドの果実、ディルの種子、とうがらし、ナツメグの種子の仁、ナツメグの種皮(メースをいう。)、ニジェラの種子、ニンニク、バジルの種子、パセリの種子、バニラの果実、バニラの未成熟果実、パプリカ、パラダイスグレインの種子、バラの果実(ローズヒップをいう。)、フェネグリークの種子、ピンクペッパーの果実、マスタードの種子、みかんの果皮、ゆずの果皮、レモンの果皮、ロングペッパーの果実、ロングペッパーの未成熟果実及びわさびの根茎等が挙げられる。
ここで、ハーブとは、食品に風味付けの目的で薬味として比較的少量使用される種々の主に草本植物の葉、茎、根及び花からなり、生のまま、又は乾燥したものが使用されるものをいう。ハーブは、食用可能である限り限定はされないが、具体的には、アニスの葉、アニスの茎、アンゼリカ、ウイキョウの葉、ウイキョウの茎、エシャロット、オレガノ、カフィアライムの葉、カモミール、カレープラント、カレーリーフ、キャットニップ、キャラウェイの葉、キャラウェイの茎、クレソン、コリアンダーの葉、コリアンダーの茎、サッサフラス、サボリー、サラダバーネット、サンショウの花、サンショウの葉、シソの葉、シソの花穂、ジャスミン、ステビア、スペアミント、セージ、セロリの葉、セロリの茎、センテッドゼラニウム、ソレル、タイム、タデ、タマネギ、タラゴン、ダンディライオン、チャイブ(あさつきを含む。)、チャービル、ディルの葉、ディルの茎、ドクダミ、ナスタチウム、ニガヨモギ、にら、ハイビスカス、バジルの葉、バジルの茎、パセリの葉、パセリの茎、ハッカ、バラの花(ローズをいう。)、ヒソップ、ペパーミント、ベルガモット、ホースミント、ボリジ、マーシュ、マスタードの葉、マスタードの茎、マジョラム、ミョウガ、ヤロウ、ユーカリプタス、ヨモギ、ラベンダー、リンデン、ルッコラ、ルバーブ、レモングラス、レモンバーム、レモンバーベナ、ローズマリー、ローレル、わさびの葉及びわさびの葉柄等が挙げられる。
香味成分は、上述した成分以外であっても、食用可能である限り限定はされない。香味成分としては、具体的には、バター香料、コーヒー香料;α-サンショオール、β-サンショオール、サンショアミド、スピラントールなどのアミド系辛味物質;カプサイシン、ジヒドロカプサイシン、ノルジヒドロカプサイシン、ホモジヒドロカプサイシン、ホモカプサイシン、バニリルペラルゴアミドなどのカプサイシン類;ピペリン、イソピペリン、イソシャビシン、シャビシン、ピペラニン、ピペリジンなどのピペリン類;ジンゲロン、ショーガオール、ジンゲロールなどのジンゲロール類;アリルイソチオシアネート、β-フェネチルイソチオシアネート、6-メチルチオヘキシルイソチオシアネート、ω-ペンテニルイソチオシアネート、p-ヒドロキシベンジルイソチオシアネート、4-メチルチオブテニルイソチオシアネート、ブチルイソチオシアネートなどのイソチオシアネート類;(-)-ポリゴジアールなどのポリゴジアール類等が挙げられる。さらに、香味成分としては、ノニル酸バニリルアミドなどのアルカン酸バニリルアミド(アルカン酸の炭素数が7~12)、バニリンプロピレングリコールアセタールなどのバニリンアルキレングリコールアセタール(アルキレンの炭素数が3~6)、エチルバニリンアルキレングリコールアセタール(アルキレンの炭素数が3~6)、3-L―メントキシプロパン―1,2―ジオール、N―アルキル-p-メンタン-3-カルボキサミド、3-L―メントキシ-2-メチルプロパン―1,2―ジオール、p-メンタン-3,8-ジオール、2-L-メントキシエタン-1-オール、3-L-メントキシプロパン-1-オール、4-L-メントキシブタン-1-オール、3-ヒドロキシブタン酸メンチル、乳酸メンチル、メントールグリセリンケタール、2-(2-L-メンチルオキシエチル)エタノール、グリオキシル酸メンチル、N-メチル-2,2-イソプロピルメチル-3-メチルブタンアミド、2-ピロリドン-5-カルボン酸メンチル、コハク酸モノメンチル、コハク酸モノメンチルのアルカリ金属塩、コハク酸モノメンチルのアルカリ土類金属塩、バニリルエチルエーテル、バニリルプロピルエーテル、バニリンプロピレングリコールアセタール、バニリルブチルエーテル、バニリルブチルエーテル酢酸エステル、カビシン等、(3-アミノ-3-カルボキシプロピル)ジメチルスルホニウム塩化物、α-アミルシンナムアルデヒド、アンモニウムイソバレレート、イオノン、イソアミルアルコール、イソキノリン、イソブタノール、イソブチルアルデヒド、イソプロパノール、イソペンチルアミン、イソ酪酸エチル、2―エチル―3,5―ジメチルピラジン及び2―エチル―3,6―ジメチルピラジン及びそれらの混合物、エチルバニリン、2-エチルピラジン、3-エチルピリジン、2―エチル―3―メチルピラジン、2―エチル―5―メチルピラジン、2-エチル-6-メチルピラジン、5-エチル-2―メチルピリジン、オクタン酸エチル、ギ酸イソアミル、クエン酸三エチル、クミンアルデヒド、ゲラニアール、酢酸シクロヘキシル、酢酸シンナミル、酢酸フェネチル、酢酸ブチル、酢酸ベンジル、酢酸ボルニル、酢酸l-メンチル、サリチル酸メチル、2,3-ジエチルピラジン、2,3-ジエチル-5-メチルピラジン、シクロヘキシルプロピオン酸アリル、1,8-シネオール、ジヒドロアクチンジオライド、脂肪酸類、脂肪族高級アルコール類、脂肪族高級アルデヒド類、脂肪族高級炭化水素類、2,3-ジメチルピラジン、2,5-ジメチルピラジン、2,6-ジメチルピラジン、2,6-ジメチルピリジン、(Z)-ジャスモン、シンナミルアルコール、シンナムアルデヒド、チオエーテル類、チオール類、ディルエーテル、5,6,7,8-テトラヒドロキノキサリン、2,3,5,6―テトラメチルピラジン、サビネン、ジンギベレン、セリネン、ターピネン、ターピノレン、α-フムレン、テルペン系炭化水素類、2,3,5‐トリメチルピラジン、バニリン、パラメチルアセトフェノン、4-ビニルグアイアコール、ピペロナール、フェニル酢酸イソアミル、フェニル酢酸イソブチル、フェニル酢酸エチル、フェネチルアミン、フェノールエーテル類、ブタノール、ブチルアミン、ブチルアルデヒド、フルフラール及びその誘導体、プロパノール、プロピオンアルデヒド、プロピオン酸イソアミル、プロピオン酸エチル、プロピオン酸ベンジル、(Z)-3-ヘキセナール、(Z)-3-ヘキセノール、ヘキサン酸アリル、ヘキサン酸エチル、ヘプタン酸エチル、l-ペリラアルデヒド、2-ペンタノール、1-ペンテン-3-オール、芳香族アルコール類、芳香族アルデヒド類、d-ボルネオール、5―メチルキノキサリン、6-メチルキノリン、5-メチル-6,7-ジヒドロ-5H-シクロペンタピラジン、1-メチルナフタレン、メチルβ―ナフチルケトン、2-メチルピラジン、上記以外のピラジン類、上記以外のピリジン類、メチオナール、2―メチルブタノール、2-メチルブチルアルデヒド、(E)-2-メチル-2-ブテナール、3-メチル-2-ブテナール、3-メチル-2-ブテノール等が挙げられる。
別の観点から、本発明の香料組成物に用いられる合成香料としては、例えば、「合成香料 化学と商品知識」(印藤元一著、化学工業日報社)等に記載のエステル類、アルコール類、アルデヒド類、ケトン類、フェノール類、エーテル類、ラクトン類、炭化水素類、含窒素化合物、含硫化合物類、又は酸類等を挙げることができる。
エステル類としては、限定はされないが、例えば、ギ酸プロピル、ギ酸ブチル、ギ酸アミル、ギ酸オクチル、ギ酸リナリル、ギ酸シトロネリル、ギ酸ゲラニル、ギ酸ネリル、ギ酸テルピニル、酢酸エチル、酢酸イソプロピル、酢酸イソアミル、酢酸ヘキシル、酢酸シス-3-ヘキセニル、酢酸トランス-2-ヘキセニル、酢酸オクチル、酢酸ノニル、酢酸デシル、酢酸ドデシル、酢酸ジメチルウンデカジエニル、酢酸スチラリル、酢酸オシメニル、酢酸ミルセニル、酢酸ジヒドロミルセニル、酢酸リナリル、酢酸シトロネリル、酢酸ゲラニル、酢酸ネリル、酢酸テトラヒドロムゴール、酢酸ラバンジュリル、酢酸ネロリドール、酢酸ジヒドロクミニル、酢酸テルピニル、酢酸シトリル、酢酸ノピル、酢酸ジヒドロテルピニル、酢酸2,4-ジメチル-3-シクロヘキセニルメチル、酢酸ミラルディル、酢酸ベチコール、プロピオン酸デセニル、プロピオン酸リナリル、プロピオン酸ゲラニル、プロピオン酸ネリル、プロピオン酸テルピニル、プロピオン酸トリシクロデセニル、プロピオン酸スチラリル、プロピオン酸アニシル、酪酸オクチル、酪酸ネリル、酪酸シンナミル、イソ酪酸イソプロピル、イソ酪酸オクチル、イソ酪酸リナリル、イソ酪酸ネリル、イソ吉草酸リナリル、イソ吉草酸テルピニル、イソ吉草酸フェニルエチル、イソ吉草酸イソアミル、イソ吉草酸エチル、2-メチル吉草酸2-メチルペンチル、3-ヒドロキシヘキサン酸メチル、3-ヒドロキシヘキサン酸エチル、オクタン酸メチル、オクタン酸オクチル、オクタン酸リナリル、ノナン酸メチル、ウンデシレン酸メチル、安息香酸リナリル、ケイヒ酸メチル、アンゲリカ酸イソプレニル、ゲラン酸メチル、クエン酸トリエチル、アセト酢酸エチル、2-ヘキシルアセト酢酸エチル、ベンジルアセト酢酸エチル、2-エチル酪酸アリル、3-ヒドロキシ酪酸エチル、2-メチル酪酸エチル、2-メチル酪酸メチル、N-メチルアントラニル酸メチル、酪酸、酪酸イソアミル、酪酸エチル、酪酸シクロヘキシル、酪酸ブチル、ノナン酸エチル、デカン酸エチル、2,4-デカジエン酸エチル、2,4-デカジエン酸プロピル、アントラニル酸メチル及びリナリル、N-メチルアントラニル酸エチル等を挙げることができる。
アルコール類としては、限定はされないが、例えば、3-ヘプタノール、1-ノナノール、1-ウンデカノール、2-ウンデカノール、1-ドデカノール、プレノール、10-ウンデセン-1-オール、ジヒドロリナロール、テトラヒドロムゴール、ミルセノール、ジヒドロミルセノール、テトラヒドロミルセノール、オシメノール、テルピネオール、ホートリエノール、3-ツヤノール、ベンジルアルコール、β-フェニルエチルアルコール、α-フェニルエチルアルコール、3-メチル-1-ペンタノール、1-ヘプタノール、2-ヘプタノール、3-オクタノール、1-ノナノール、2-ノナノール、2,6-ジメチルヘプタノール、1-デカノール、トランス-2-ヘキセノール、シス-4-ヘキセノール、メチルトリメチルシクロペンテニルブテノール、シトロネロール、ジヒドロミルセノール、ロジノール、ゲラニオール、ネロール、リナロール、テトラヒドロリナロール、ジメチルオクタノール、ヒドロキシシトロネロール、プレゴール、イソプレゴール、メントール、テルピネオール、ジヒドロテルピネオール、カルベオール、ジヒドロカルベオール、ペリラアルコール、4-ツヤノール、ミルテノール、α-フェンキルアルコール、ファルネソール、ネロリドール、セドレノール、アニスアルコール、ヒドロトロパアルコール、3-フェニルプロピルアルコール、シンナミックアルコール、アミルシンナミックアルコール等を挙げることができる。
アルデヒド類としては、限定はされないが、例えば、アセトアルデヒド、n-ヘキサナール、n-ヘプタナール、n-オクタナール、n-ノナナール、2-メチルオクタナール、3,5,5-トリメチルヘキサナール、デカナール、ウンデカナール、2-メチルデカナール、ドデカナール、トリデカナール、テトラデカナール、トランス-2-ヘキセナール、(E)-2-デセナール、トランス-4-デセナール、シス-4-デセナール、トランス-2-デセナール、10-ウンデセナール、トランス-2-ウンデセナール、トランス-2-ドデセナール、3-ドデセナール、トランス-2-トリデセナール、2,4-ヘキサジエナール、2,4-デカジエナール、2,4-ドデカジエナール、5,9-ジメチル-4,8-デカジエナール、シトラール、ジメチルオクタナール、α-メチレンシトロネラール、シトロネリルオキシアセトアルデヒド、ミルテナール、ネラール、α-あるいはβ-シネンサール、マイラックアルデヒド、フェニルアセトアルデヒド、オクタナールジメチルアセタール、ノナナールジメチルアセタール、デカナールジメチルアセタール、デカナールジエチルアセタール、2-メチルウンデカナールジメチルアセタール、シトラールジメチルアセタール、シトラールジエチルアセタール、シトラールプロピレングリコールアセタール、n-バレルアルデヒド、イソバレルアルデヒド、2-メチルブタナール、2-ペンテナール、トランス-2-ヘプテナール、トランス-2-ノネナール、2,6-ジメチル-5-ペプテナール、2,4-ウンデカジエナール、トリメチルデカジエナール、シトロネラール、ヒドロキシシトロネラール、サフラナール、ベルンアルデヒド、ベンズアルデヒド、p-イソプロピルフェニルアセトアルデヒド、p-メチルヒドロトロパアルデヒド、フェニルプロピオンアルデヒド、2-メチル-3-(4-メチルフェニル)プロパナール、シクラメンアルデヒド、シンナミックアルデヒド、サリチルアルデヒド、アニスアルデヒド、p-メチルフェノキシアセトアルデヒド、アセトアルデヒドジエチルアセタール、シトロネリルメチルアセタール、アセトアルデヒド 2-フェニル-2,4-ペンタンジオールアセタール、2-ヘキセナールジエチルアセタール、シス-3-ヘキセナールジエチルアセタール、ヘプタナールジエチルアセタール、2-ヘキシル-5-メチル-1,3-ジオキソラン、4-(L-メントキシメチル)-2-(3’,4’-ジヒドロキシフェニル)-1,3-ジオキソラン、4-(L-メントキシメチル)-2-(3’-メトキシ-4’-ヒドロキシフェニル)-1,3-ジオキソラン、4-(L-メントキシメチル)-2-(3’-エトキシ-4’-ヒドロキシフェニル)-1,3-ジオキソラン、4-(L-メントキシメチル)-2-フェニル-1,3-ジオキソラン、4-(L-メントキシメチル)-2-(2’-ヒドロキシ-3’-メトキシフェニル)-1,3-ジオキソラン、4-(L-メントキシ-メチル)-2-(4’メトキシフェニル)-1,3-ジオキソラン、4-(L-メントキシメチル)-2-(3’,4’-メチレンジオキシフェニル)-1,3-ジオキソラン、シトロネラールシクロモノグリコールアセタール、ヒドロキシシトロネラールジメチルアセタール、フェニルアセトアルデヒドジメチルアセタール等を挙げることができる。
ケトン類としては、限定はされないが、例えば、2-ペンタノン、3-ヘキサノン、2-ヘプタノン、3-ヘプタノン、4-ヘプタノン、2-オクタノン、3-オクタノン、2-ノナノン、2-ウンデカノン、メチルヘプテノン、ジメチルオクテノン、ゲラニルアセトン、ファルネシルアセトン、2,3,5-トリメチル-4-シクロヘキセニル-1-メチルケトン、ネロン、ヌートカトン、ジヒドロヌートカトン、アセトフェノン、4,7-ジヒドロ-2-イソペンチル-2-メチル-1,3-ジオキセピン、2-ペンタノン、3-ヘキサノン、2-ヘプタノン、2,3-ヘキサジオン、3-ノナノン、エチルイソアミルケトン、ジアセチル、アミルシクロペンテノン、2-シクロペンチルシクロペンタノン、ヘキシルシクロペンタノン、ヘプチルシクロペンタノン、シス-ジャスモン、ジヒドロジャスモン、トリメチルペンチルシクロペンタノン、2-(2-(4-メチル)-3-シクロヘキセン-1-イル)プロピルシクロペンタノン、ダマスコン、α-ダイナスコン、トリメチルシクロヘキセニルブテノン、ヨノン、β―ヨノン、メチルヨノン、アリルヨノン、プリカトン、カシュメラン、l-カルボン、メントン、カンファー、p-メチルアセトフェノン、p-メトキシアセトフェノン、ベンジリデンアセトン、ラズベリーケトン、メチルナフチルケトン、ベンゾフェノン、フルフラールアセトン、ホモフロノール、マルトール、エチルマルトール、アセト酢酸エチルエチレングリコールケタール等を挙げることができる。
フェノール類としては、限定はされないが、例えば、チモール、カルバクロール、β-ナフトールイソブチルエーテル、アネトール、β-ナフトールメチルエーテル、β-ナフトールエチルエーテル、クレオゾール、ベラトロール、ヒドロキノンジメチルエーテル、2,6-ジメトキシフェノール、4-エチルグアヤコール、オイゲノール、イソオイゲノール、エチルイソオイゲノール、tert-ブチルヒドロキノンジメチルエーテル等を挙げることができる。
エーテル類としては、限定はされないが、例えば、デシルビニルエーテル、α-テルピニルメチルエーテル、イソプロキセン、2,2-ジメチル-5-(1-メチル-1-プロペニル)-テトラヒドロフラン、ローズフラン、1,4-シネオール、ネロールオキサイド、2,2,6-トリメチル-6-ビニルテトラヒドロピラン、メチルヘキシルエーテル、オシメンエポキシド、リモネンオキサイド、ルボフィクス、カリオフィレンオキサイド、リナロールオキサイド、5-イソプロペニル-2-メチル-2-ビニルテトラヒドロフラン、ネロールオキサイド、ローズオキサイド等を挙げることができる。
ラクトン類としては、限定はされないが、例えば、γ-ウンデカラクトン、δ-ドデカラクトン、γ-ヘキサラクトン、γ-ノナラクトン、γ-デカラクトン、γ-ドデカラクトン、ジャスンミラクトン、メチルγ-デカラクトン、7-デセノラクトン、ジャスモラクトン、プロピリデンフタリド、δ-ヘキサラクトン、δ-2-デセノラクトン、ε-ドデカラクトン、ジヒドロクマリン、クマリン等を挙げることができる。
炭化水素類としては、限定はされないが、例えば、オシメン、リモネン、α-フェランドレン、テルピネン、3-カレン、ビサボレン、バレンセン、アロオシメン、ミルセン、ファルネセン、α-ピネン、β-ピネン、カンフェン、テルピノーレン、p-サイメン、セドレン、β-カリオフィレン、カジネン等を挙げることができる。
含窒素化合物又は含硫化合物類としては、限定はされないが、例えば、アントラニル酸メチル、アントラニル酸エチル、N-メチルアントラニル酸メチル、N-2’-メチルペンチリデンアントラニル酸メチル、リガントラール、ドデカンニトリル、2-トリデセンニトリル、ゲラニルニトリル、シトロネリルニトリル、3,7-ジメチル-2,6-ノナジエノニトリル、インドール及びその誘導体、5-メチル-3-ヘプタノンオキシム、リモネンチオール、1-P-メンテン-8-チオール、アントラニル酸ブチル、アントラニル酸シス-3-ヘキセニル、アントラニル酸フェニルエチル、アントラニル酸シンナミル、ジメチルスルフィド、8-メルカプトメントン等を挙げることができる。
酸類としては、限定はされないが、例えば、酢酸、プロピオン酸、酪酸、吉草酸、ヘキサン酸、オクタン酸、デカン酸、ドデカン酸、2-デセン酸、ゲラン酸、2-メチル酪酸、2-エチル酪酸、フェニル酢酸、ケイ皮酸、ケイ皮酸エチル、ケイ皮酸メチル、イソ酪酸、イソ吉草酸、3-メチル吉草酸、2-ヘキセン酸、2-メチル-2-ペンテン酸、2-メチルヘプタン酸、ミリスチン酸、ステアリン酸、乳酸、ピルビン酸、シクロヘキサンカルボン酸等を挙げることができる。
天然香料としては、限定はされないが、例えば、スイートオレンジ、ビターオレンジ、ネロリ、マンダリン、オレンジ、プチグレン、ベルガモット、タンゼリン、温州ミカン、ダイダイ、ハッサク、イヨカン、レモン、ライム、グレープフルーツ、ユズ、スダチ、カボス、スウィーティー等を例示することができる。
また、上記の天然香料以外に、例えば、シトロネラ、エレミ、オリバナム、マジョラム、アンゲリカルート、スターアニス、バジル、ヘイ、カラマス、キャラウェイ、カルダモン、ペッパー、カスカリラ、ジンジャー、セージ、クラリセージ、クローブ、コリアンダー、ユーカリ、フェンネル、ピメント、ジュニパー、フェネグリーク、ローレル、メース、スギ、センキュウ、アーモンド、アップルミント、アニス、アルテミシア、アルファルファ、アンズ、アンブレット、イグサ、イチゴ、イチジク、イランイラン、ウインターグリーン、ウメ、エルダー、エンジュ、オークモス、オールスパイス、オリス、カーラント、カッシー、カモミル、ガランガ、カリン、ガンビア、グァバ、グーズベリー、クスノキ、クチナシ、クベバ、クミン、クランベリー、コーラ、サンショウ、サンダラック、サンダルウッド、サンダルレッド、シソ、シベット、ジャスミン、ショウガ、ジンセン、シンナモン、スターフルーツ、スチラックス、スペアミント、ゼラニウム、タイム、タバナ、タンジー、タンジェリン、チャンパカ、チュベローズ、ツバキ、ディタニー、トルーバルサム、トンカ、ナッツ、ナツメ、ナツメグ、ナンテン、ニアウリ、ニンジン、バイオレット、パイナップル、ハイビスカス、ハチミツ、ハッカ、パッションフルーツ、バニラ、バラ、ヒソップ、ヒノキ、フーゼル油、ブチュ、ペパーミント、ペピーノ、ベルベナ、ボアドローズ、ポポー、ボルドー、ボロニア、マツ、マンゴー、ミツロウ、ミモザ、ミルフォイル、ムスク、メープル、メリッサ、メロン、モモ、ヤラヤラ、ラベンダー、リキュール、リツェア、リンデン、ルー、レンブ、ローズマリー、ロベージ等を本発明の香料成分として使用することもできる。
香味成分は、液状のまま用いても、減圧乾燥、凍結乾燥、噴霧乾燥等の乾燥処理を行い、液体分を低減又は除去することにより、濃縮液状、半固形状、固形状、又は粉末状にしたものを使用してもよい。
本発明の加工油脂中の香味成分の総含有量は、香味成分の種類に応じて適宜変更することも可能であるが、乾燥重量として、好ましくは0.0001~30質量%、より好ましくは、0.001~10質量%である。加工油脂加工品中の香味成分の総含有量は、加工油脂加工品の種類に応じて適宜調整することができる。
本発明の加工油脂又は加工油脂加工品は、加工油脂又は加工油脂加工品用香味増強組成物を含有する。加工油脂中のシクロデキストリンの総含有量は、好ましくは、0.01~10質量%、より好ましくは、0.1~5質量%であり得る。この範囲内の割合であれば、加工油脂又は加工油脂加工品中に香味成分の香味を効果的に保留することができると共に、本発明の効果を十分発揮することができる。
本発明の加工油脂に、増粘性多糖類が含まれる場合、加工油脂量に対して、増粘性多糖類の総含有量は、増粘性多糖類あるいは香味成分の種類に応じて適宜変更することも可能であるが、加工油脂中0.01~10質量%であることが好ましく、より好ましくは、0.1~5質量%である。
シクロデキストリンに対する増粘性多糖類の配合割合は、シクロデキストリン1質量部に対して、好ましくは、0.01~100質量部、より好ましくは、0.05~50質量部であり得る。この範囲内の割合であれば、加工油脂又は加工油脂加工品用香味増強組成物の使用に際して、香味成分の香味を効果的に付与することができると共に、本発明の効果を十分発揮することができる。
シクロデキストリンに対する香味成分の配合割合は、シクロデキストリン1質量部に対して、好ましくは、0.01~50質量部、より好ましくは、0.1~10質量部であり得る。この範囲内の割合であれば、加工油脂又は加工油脂加工品用香味増強組成物の使用に際して、香味成分の香味を効果的に付与することができると共に、本発明の効果を十分発揮することができる。
(他の成分)
本発明の加工油脂又は加工油脂加工品は、さらに、その他の成分を含むことができる。例えば、代表的には、酸化防止剤が挙げられる。このうち、油溶性酸化防止剤が好ましく、より好ましくは、トコフェロ-ル類、ローズマリー抽出物、ビタミンCパルミテ-トなどの油溶性酸化防止剤が挙げられる。
本発明の加工油脂量に対して、酸化防止剤の含有量は、好ましくは、0.001~5.0質量%、より好ましくは、0.01~1.0質量%であり得る。
本発明の加工油脂又は加工油脂加工品は、さらに、その他の成分を含むことができる。これらのその他の成分には、例えば、着色料、調味料、保存料などが挙げられる。
本発明の加工油脂又は加工油脂加工品に含まれ得る着色料としては、パプリカ色素、マリーゴールド色素、β-カロテンなどの油溶性の着色料のほか、アントシアニン色素等の水溶性色素が挙げられる。
この他にも、例えば、ショ糖、果糖、ブドウ糖、麦芽糖、エリスリトール、トレハロース、マルチトール、パラチノース、キシリトール、ソルビトール、甘草抽出物、ステビア加工甘味料、羅漢果抽出物、ソーマチン、アスパルテーム、アセスルファムカリウム、スクラロース、サッカリン、ズルチン、サイクラミン酸、ネオテームなどの甘味料、クエン酸、コハク酸、乳酸、リンゴ酸、酒石酸、グルコン酸、リン酸などの酸味料、カフェイン、香辛料抽出物、ナリンジン、ニガヨモギ抽出物、ボラペット、メチルチオアデノシン、レイシ抽出物などの苦味料、食塩、塩化カリウムなどの塩味料、グルタミン酸、イノシン酸、グアニル酸やそれらのナトリウムもしくはカリウム塩などの旨味料などを添加・混合してもよい。
さらには、ビタミンC、ビタミンB、ビタミンB、ビタミンB12、ナイアシン、パントテン酸、又は葉酸などの水溶性ビタミン;ビタミンA、ビタミンD、ビタミンE、ビタミンKなどの油溶性ビタミン;エチレングリコ-ル、プロピレングリコ-ル、ジプロピレングリコ-ル、グリセリン、ヘキシルグリコ-ル、ベンジルベンゾエ-ト、トリエチルシトレ-ト、ジエチルフタレ-ト、ハ-コリン、中鎖脂肪酸トリグリセリド、中鎖脂肪酸ジグリセリドなどの香料保留剤を加えることもできる。
加工油脂又は加工油脂加工品には、その他に、ラクトースや乳清ミネラルのような天然物由来の成分が含まれ得る。
[加工油脂又は加工油脂加工品用香味増強組成物を含む加工油脂又は加工油脂加工品の製造方法]
本発明においては、加工油脂の水相部に、加工油脂又は加工油脂加工品用香味増強組成物が含有されてなることが好ましい。従って、限定はされないが、一例として、水などの水性媒体にシクロデキストリン及び場合によって水性の香味成分を含有させ、ついで、別に調製する油脂及び乳化剤を含む混合物に、シクロデキストリンを含む水性媒体を加えることによって、加工油脂を製造することができる。加工油脂加工品は、このようにして製造した加工油脂にさらに他の成分を混合するなどの加工を施して製造できる。あるいは、水などの水性媒体にシクロデキストリン及び場合によって水性の香味成分を含有させ、ついで、別に調製する油脂及び乳化剤を含む混合物に、シクロデキストリンを含む水性媒体を加えることによって、加工油脂加工品を製造することができる。
本発明においては、加工油脂の油相部に、加工油脂又は加工油脂加工品用香味増強組成物が含有されていてもよい。従って、限定はされないが、一例として、油性媒体にシクロデキストリン及び香味成分を含有させ、ついで、別に調製する水性媒体に、油性媒体で得られた混合物を加えることによって、加工油脂を製造することができる。加工油脂加工品は、このようにして製造した加工油脂にさらに他の成分を混合するなどの加工を施して製造できる。あるいは、油脂などの油性媒体にシクロデキストリン及び香味成分を含有させ、ついで、別に調製する水性媒体を加えることによって、加工油脂加工品を製造することができる。
油溶性の香味成分は、油脂及び乳化剤の混合物を含む油相部で調製しておいてもよく、水相部に加えても良い。典型的な例として、増粘多糖類をシクロデキストリンと共に加工油脂の水相部に加え、60℃~90℃に加温し溶解することができる。
本発明の加工油脂又は加工油脂加工品を製造する際に、香味成分は、液状で使用してもよいが、必要に応じて、減圧乾燥、凍結乾燥、噴霧乾燥等の乾燥処理を行い、液体分を低減又は除去することにより、濃縮液状、半固形状、固形状、又は粉末状にしたものを使用してもよい。
本発明の加工油脂又は加工油脂加工品を調製する際に、ホモジナイザーを使用する場合、任意の条件(例 回転数:500~10000rpm、時間:1~90分)で処理することができる。
ホモジナイザー等による攪拌処理にかかる回転速度・処理時間の条件は、包接する香料成分の量や質によって適宜調節し実施することができる。シクロデキストリンへの包接が困難な成分であれば、攪拌速度を速く処理時間を長めにし、包接が容易に進む油脂成分であれば、攪拌速度を遅くし処理時間を短くすればよい。
本発明の加工油脂又は加工油脂加工品用香味増強組成物を調製する際に、シクロデキストリンは、予め調製したシクロデキストリン溶液の状態で添加されても良い。シクロデキストリン溶液は、水にシクロデキストリンを添加し溶解させて得たものである。かかる溶解させる方法は、公知の方法に従えばよく、特別な条件等の設定は必要とされない。
[加工油脂の香味改善方法]
本発明の加工油脂又は加工油脂加工品用香味増強組成物は、加工油脂の香味改善方法に用いることができる。すなわち、加工油脂又は加工油脂加工品の製造において、加工油脂又は加工油脂加工品用香味増強組成物を加工油脂の水相部に添加する工程を含むことで、加工油脂又は加工油脂加工品の香味を改善することができる。すなわち、本発明の加工油脂又は加工油脂加工品用香味増強組成物を含む加工油脂又は加工油脂加工品は、香味成分の保留性が高まり、香味成分の持続的な保持が可能となる。
[加工油脂又は加工油脂加工品用香味増強組成物を用いた製品]
本発明の加工油脂又は加工油脂加工品用香味増強組成物は、加工油脂又は加工油脂加工品に用いられ、これらは、さらに、例えば、飲食品等の製品に広く用いられる。
前記飲食品の例としては、
冷菓(例えば、アイスキャンディ、アイスクリーム等)、砂糖菓子(例えば、キャンディ、ヌガー、グミ、マシュマロ、チューインガム、チョコレート等)、パティスリー(例えば、ケーキ、ケーキ用ホイップクリーム、菓子用等の各種クリーム、クッキー、ビスケット、マカロン、プリン、ババロア等)、スナック菓子、和菓子(例えば、団子、煎餅、ドーナツ、カステラ等)、等の菓子類;
カレールー、ホワイトソース、各種シチュー用ルーなどの加工品;
麺類、カレーパンやクリームパンなどのようなフィリング素材を含むパン、その他のパン等の穀類加工品;
調味料;
野菜スープ、インスタントラーメン、カレー等を始めとする各種インスタント食品、各種レトルト食品、各種調理冷凍食品等;並びに
畜肉加工品等が挙げられる。
本発明の加工油脂を用いて、各種製品を香味付けする方法は、香味付けする製品の種類や製品の最終形態(例えば液体状、固体状、粉末状、ゲル状、ミスト状、エアゾール状などの製品形態)に応じて適宜選択できる。あるいは、本発明の加工油脂加工品を調製する際に、加工油脂を原料として、香味付けと共に加工油脂加工品を調製することもできる。
本発明について、以下に実施例をあげて説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されない。
以下に示す実施例、および比較例に記載の加工油脂(マーガリン)をそれぞれ調製した。調製後の加工油脂は、ただちに急冷(‐20℃)して仕上げた。
(実施例1)
加工油脂の調製1
表1の処方の実施例1の項の記載に基づいて、植物性油脂(パーム油)を60℃に加温し、溶解した後、乳化剤(グリセリン脂肪酸エステル)を添加して混合した。別に、イオン交換水に、シクロデキストリンとバター香料を含む粉末香料(三栄源エフ・エフ・アイ社製)、食塩を混合して水溶液を調製した。
ここで、水溶液の調製で使用した、シクロデキストリンとバター香料を含む粉末香料は、シクロデキストリン10質量%、及びデキストリン25.5質量%を水に添加し、90℃に加温し、シクロデキストリン及びデキストリンを溶解し、次に、60℃に冷却し、バター香料4質量%とトコフェロール0.5質量%を添加して100質量%とした後に、ホモジナイザー処理し、その後、噴霧乾燥することで得た。加温してホモジナイザーで混合した後に、噴霧乾燥して得た粉末乾燥品である。
さらに、乳化剤を含む油脂に、調製した水溶液を混合し(3000rpm、10分)、油中水型乳化組成物である加工油脂(マーガリン)を調製した。
(実施例2)
加工油脂の調製2
表1の処方の実施例2の項の記載に基づいて、植物性油脂(パーム油)を60℃に加温し、溶解した後、乳化剤(グリセリン脂肪酸エステル)を添加して混合した。別に、イオン交換水に、シクロデキストリン、キサンタンガム及びバター香料を含む粉末香料(三栄源エフ・エフ・アイ社製)、食塩を混合して水溶液を調製した。
ここで、水溶液の調製で使用した、シクロデキストリン、キサンタンガム、及びバター香料を含む粉末香料は、シクロデキストリン10質量%、及びデキストリン25.45質量%、及びキサンタンガム0.05質量%を水に添加し、90℃に加温して、シクロデキストリン、キサンタンガム、及びデキストリンを溶解し、次に、60℃に冷却し、バター香料4質量%とトコフェロール0.5質量%を添加して100質量%とした後に、ホモジナイザー処理し、その後、噴霧乾燥することで得た。加温してホモジナイザーで混合した後に、噴霧乾燥して得た粉末乾燥品である。
さらに、乳化剤を含む油脂に、調製した水溶液を混合し(3000rpm、10分)、油中水型乳化組成物である加工油脂(マーガリン)を調製した。
(実施例3)
加工油脂の調製3
表1の処方の実施例3の項の記載に基づいて、植物性油脂(パーム油)を60℃に加温し、溶解した後、乳化剤(グリセリン脂肪酸エステル)及びシクロデキストリン及びバター香料を含む粉末香料(三栄源エフ・エフ・アイ社製)を添加して混合した。ここで、粉末香料は、実施例1で使用したものと同じである。別に、イオン交換水に、シクロデキストリン、及び食塩を混合して混合液を調製した。乳化剤を含む油脂に、混合液を添加し(3000rpm、10分)、油中水型乳化組成物である加工油脂(マーガリン)を調製した。
(実施例4)
加工油脂の調製4
表1の処方の実施例4の項の記載に基づいて、植物性油脂(パーム油)を60℃に加温し、溶解した後、乳化剤(グリセリン脂肪酸エステル)、シクロデキストリンとキサンタンガム及びバター香料を含む粉末香料(三栄源エフ・エフ・アイ社製)を添加して混合した。ここで、粉末香料は、実施例1で使用したものと同じである。別に、イオン交換水に、シクロデキストリン、及び食塩を混合して混合液を調製した。乳化剤を含む油脂に、混合液を添加し(3000rpm、10分)、油中水型乳化組成物である加工油脂(マーガリン)を調製した。
(実施例5)
加工油脂の調製5
表1の処方の実施例5の項の記載に基づいて、植物性油脂(パーム油)を60℃に加温し、溶解した後、乳化剤(グリセリン脂肪酸エステル)及び油溶性香料であるバター香料(三栄源エフ・エフ・アイ社製)を添加して混合した。別に、イオン交換水に、シクロデキストリン、及び食塩を混合して混合液を調製した。乳化剤及び香料を含む油脂に、混合液を添加し(3000rpm、10分)、油中水型乳化組成物である加工油脂(マーガリン)を調製した。
(実施例6~8)
加工油脂の調製
表1の処方の実施例6~8の項の記載に基づいて、植物性油脂(パーム油)を60℃に加温し、溶解した後、乳化剤(グリセリン脂肪酸エステル)及び油溶性香料であるバター香料(三栄源エフ・エフ・アイ社製)を添加して混合した。別に、イオン交換水に、シクロデキストリン、食塩、及びキサンタンガムを混合して混合液を調製した。乳化剤及び香料を含む油脂に、混合液を添加し(3000rpm、10分)、油中水型乳化組成物である加工油脂(マーガリン)を調製した。
(比較例1)
加工油脂の調製
表1の処方の比較例1の項の記載に基づいて、植物性油脂(パーム油)を60℃に加温し、溶解した後、乳化剤(グリセリン脂肪酸エステル)と油溶性香料であるバター香料(三栄源エフ・エフ・アイ社製)を添加して混合した。別に、イオン交換水に、食塩を混合して水溶液を調製した。乳化剤と油溶性香料を含む油脂に、水溶液を混合し(3000rpm、10分)、油中水型乳化組成物である加工油脂(マーガリン)を調製した。
(比較例2)
加工油脂の調製
表1の処方の比較例2の記載に基づいて、植物性油脂(パーム油)60℃に加温し、溶解した後、乳化剤(グリセリン脂肪酸エステル)を添加して混合した。別に、イオン交換水に、水溶性香料である水溶性バター香料(三栄源エフ・エフ・アイ社製)、食塩を混合して水溶液を調製した。乳化剤を含む油脂に、水溶液を混合し(3000rpm、10分)、油中水型乳化組成物である加工油脂(マーガリン)を調製した。
Figure 0007209426000001
<試作品評価>
実施例、および比較例で調製したマーガリンを使用して、クッキーを作成した。クッキーは、実施例又は比較例のいずれかで調製したマーガリン23.88g、グラニュー糖19.1g、食塩0.24g、全卵7.2g、薄力粉47.7g、脱脂粉乳1.4g、ベーキングパウダー0.48gの合計100gを常法に従って混合し、適宜の大きさにして、180℃14分間焼成した。
このようにして作成したクッキーについて、官能評価を行った。官能評価は、香料の官能評価に精通した10名の評価者によるもので、表2の点数の基準を共通認識として確認し、平均点を算出して行った。
Figure 0007209426000002
評価結果は、以下の通りである。
Figure 0007209426000003
評価の結果、実施例1、2、及び4の加工油脂を用いたクッキーについては、評価者全員が、非常に強くバターの香りを認めるとして、顕著な効果が実証された。他の実施例のクッキーについても、評価者5名~9名が評点5をつけ、残りの評価者1名~5名が評点4をつけるなど、顕著な効果が実証された。
なお、10名の評価者による個別の点数は、それぞれ以下の通りである。
Figure 0007209426000004

Claims (11)

  1. シクロデキストリンを含有する、油中水型乳化組成物又は油中水中油型乳化組成物である加工油脂に使用する為の香味増強組成物であって、
    ここで、該加工油脂中の油相と水相の割合は、質量部比率で、6:4~99:1である、香味増強組成物
  2. さらに、増粘性多糖類を含有する、請求項1記載の香味増強組成物。
  3. 前記増粘性多糖類が、キサンタンガム、ガラクトマンナン、脱アシル型ジェランガム、ネイティブ型ジェランガム、カラギナン、タマリンドシードガム、グルコマンナン、サイリウムシードガム、マクロホモプシスガム、寒天、ゼラチン、ペクチン、アルギン酸、アルギン酸塩、プルラン、カードラン、トラガントガム、ガティガム、アラビアガム、アラビノガラクタン、カラヤガム、ファーセレラン、キチン、ウェランガム、デンプン類、デキストリン類、及び大豆多糖類からなる群より選択される少なくとも1種である、請求項2記載の香味増強組成物。
  4. 前記加工油脂が、バター、マーガリン又はファットスプレッドである、請求項1~3のいずれか1項記載の香味増強組成物。
  5. 油中水型乳化組成物又は油中水中油型乳化組成物の水相部及び/又は油相部に、請求項1~4のいずれか1項記載の香味増強組成物を含有する、加工油脂又は加工油脂加工品であって、
    ここで、該加工油脂中の油相と水相の割合は、質量部比率で、6:4~99:1である、加工油脂又は加工油脂加工品
  6. さらに、香味成分を含有する、請求項5記載の加工油脂又は加工油脂加工品。
  7. 請求項1~4のいずれか1項記載の香味増強組成物を、油中水型乳化組成物又は油中水中油型乳化組成物の水相部及び/又は油相部に添加する工程を含む、加工油脂又は加工油脂加工品の製造方法であって、ここで、該加工油脂中の油相と水相の割合は、質量部比率で、6:4~99:1である、加工油脂又は加工油脂加工品の製造方法
  8. 請求項1~4のいずれか1項記載の香味増強組成物を、油中水型乳化組成物又は油中水中油型乳化組成物の水相部及び/又は油相部に添加する工程を含む、加工油脂又は加工油脂加工品の香味改善方法であって、ここで、該加工油脂中の油相と水相の割合は、質量部比率で、6:4~99:1である、加工油脂又は加工油脂加工品の香味改善方法
  9. シクロデキストリンを、油中水型乳化組成物又は油中水中油型乳化組成物の水相部及び/又は油相部に添加する工程を含む、加工油脂又は加工油脂加工品の香味改善方法であって、ここで、該加工油脂中の油相と水相の割合は、質量部比率で、6:4~99:1である、加工油脂又は加工油脂加工品の香味改善方法
  10. さらに、増粘性多糖類をシクロデキストリンと共に油中水型乳化組成物又は油中水中油型乳化組成物の水相部及び/又は油相部に添加する工程を含む、請求項9記載の加工油脂又は加工油脂加工品の香味改善方法。
  11. シクロデキストリンを含有する、油中水型乳化組成物又は油中水中油型乳化組成物である加工油脂に使用する為の香味増強組成物であって、
    ここで、該加工油脂中の油相と水相の割合は、質量部比率で、6:4~99:1である、香味増強組成物
    但し、(1)穀類蛋白質、カカオ脂、カカオ成分及び糖類を混合し、80~150℃で加熱焙焼した後粉砕してなるカカオ様フレーバーと環状デキストリン及びDE30以下の非環状デキストリンよりなり、該環状デキストリンを全固形分辺り5~40重量%含有する代用ココアに用いる場合、
    (2)分子量20万以下のデキストランを含有し、スポンジケーキ改良材に使用する場合、又は
    (3)油脂含量が20~70質量%であって、シクロデキストリンを基材としてなることを特徴とする油脂包接組成物を除く。
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