JP4100935B2 - 持続性賦与剤及び持続性ミントフレーバー - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、清涼感とミント感が増強され、持続性が向上されたミントフレーバーに関する。
【0002】
【従来の技術】
ペパーミントフレーバーやスペアミントフレーバーといったミント系のフレーバーは、爽やかなミントの風味と共に清浄な清涼感を有し、チューインガム、キャンデー、錠菓などの菓子類、歯磨き、洗口剤などの口腔製品類に多用されている。これらのミントフレーバーにおいて求められる品質特性としては、その清涼感の強さと持続性が重要であり、種々の方法が検討されている。清涼感の多くはメントールによってもたらされるため、メントール含量を多くすれば清涼感が増強され、持続性が賦与されるのは当然であるが、メントールには特有の苦味があるため多量に使用することは困難であった。
【0003】
メントールの含量を増やさずに清涼感を増強し、持続性を賦与する方法としては、例えばメントールと2−ヒドロキシ−1,8(4)−シネオールとの組合せ(特開平1−261327号)、メントールとジオキソラン−2−酢酸誘導体との組合せ(特開平7−228887号)、2−メチル−3−(l−メンチルオキシ)プロパン−1,2−ジオールからなる清涼感改善剤(特開平9−217083号)、l−メントールとティーツリー精油との組合せ(特開平9−263786号)、カルボン又はメントールとスクラロース(三栄源エフ・エフ・アイ株式会社の商標)との組合せ(特開2000−169876号)、メントールと、カプサイシン、オイゲノール、メンチルラクテート、アルキルシクロヘキサノングリセリンケタール類、イソプレゴール、3−L−メントキシプロパン−1,2−ジオール、N−置換−p−メンタン−3−カルボキサミド類との組合せ(特開2000−290151号)などが提案されているが、いずれも効果が低いか或いはミントの風味とのマッチングに欠け、満足のいくものではなかった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
したがって本発明の目的は、清涼感を増強し、持続性を賦与し、かつ、ミントの風味とマッチする持続性賦与剤の提供及び持続性の賦与されたミントフレーバーの提供にある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明者は種々の精油及びその成分について探索を行った結果、意外にもミント精油に含まれる不揮発成分に、清涼感を増強し、持続性を賦与し、かつ、ミントの風味をアップさせる効果があることを見いだし、本発明を完成させた。すなわち本発明は、ミント精油蒸留残渣のアルコール抽出物からなることを特徴とするミントフレーバーの持続性賦与剤であり、また、ミント精油が、ペパーミント精油であることを特徴とする上記ミントフレーバーの持続性賦与剤であり、また、蒸留が、減圧蒸留であることを特徴とする上記記載のミントフレーバーの持続性賦与剤であり、また、蒸留残渣が、ミント精油全体に対して80〜97重量%の成分を留出せしめた残渣であることを特徴とする上記ミントフレーバーの持続性賦与剤であり、また、アルコールが、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール及びそれらの水溶液からなる群から選ばれる1種又は2種以上の混合物であることを特徴とする上記ミントフレーバーの持続性賦与剤であり、また、アルコールが、40〜99容量%の水溶液であることを特徴とする上記ミントフレーバーの持続性賦与剤であり、また、上記ミントフレーバーの持続性賦与剤を、0.1〜5重量%含有せしめることを特徴とするミントフレーバーの持続性付与方法であり、また、上記ミントフレーバーの持続性賦与剤を、0.1〜5重量%含有せしめたことを特徴とする持続性ミントフレーバーであり、また、ミントフレーバーが、メントールを10〜99.9重量%含有することを特徴とする上記持続性ミントフレーバーであり、また、ミントフレーバーが、ペパーミントオイルを10〜99.9重量%含有することを特徴とする上記持続性ミントフレーバーであり、また、上記持続性ミントフレーバーを添加すること特徴とする飲食物であり、また、上記持続性ミントフレーバーを添加すること特徴とする口腔組成物である。
【0006】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明をその実施の形態に即して詳細に説明する。本発明で用いられるミント精油は、ミント属植物の精油であれば特に限定されることはないが、好ましくはペパーミント(Mentha piperita L.)、スペアミント(Mentha spicata L.)、和種ハッカ(Mntha arvensis L.)が用いられ、特に好ましくはペパーミントの精油が用いられ、最も好ましくは米国産ペパーミントオイルが用いられる。精油の採取方法は特に制限されることはなく、水蒸気蒸留法、溶媒抽出法、超臨界流体抽出法などが例示されるが、好ましくは水蒸気蒸留法が用いられる。
【0007】
本発明で用いられる蒸留は、過大な熱負荷がかからない蒸留であれば特に限定されることはなく、減圧水蒸気蒸留、減圧単蒸留、減圧精密蒸留などが例示され、好ましくは減圧精密蒸留が用いられる。特に、ミント精油の改質の目的で行われる減圧精密蒸留の蒸留残渣を用いることが、廃棄すべき資源の有効利用として有用である。その蒸留残渣は、ミント精油全体に対して80〜97重量%の成分を留出せしめたものが好ましく用いられる。精油成分の留出が80重量%未満の場合は本発明の効果が低く、97重量%を越えた場合は焦げ臭が付くおそれがある。また、精油類の天然産物は産地、時期等によりその成分が変動することがあるため、本発明実施品の品質を一定にする目的で特定の成分を指標とすることもできる。その場合はミント精油の成分中ビリジフロロールが好適に用いられ、本発明の蒸留残渣中のビリジフロロール含量が、好ましくは25〜35重量%になるように調製される。
【0008】
本発明で用いられるアルコールは、分子内に水酸基を持つ有機化合物であれば特に限定されることはないが、好ましくはメタノール、エタノール、プロパノール及びイソプロパノールなどの低級アルコール類、エチレングリコール、ジエチレングチコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、グリセリン及びジグリセリンなどの多価アルコール類が例示され、特に好ましくはメタノール、エタノール、プロパノール及びイソプロパノールなどの低級アルコール類を単独若しくは混合して用いられるが、最も好ましくはエタノールが用いられる。これらのアルコール類若しくはその混合物は水溶液の形態で用いることもでき、その場合、40〜99容量%で用いることが好ましい。40容量%未満の場合は抽出効率が低くなる傾向があり、99容量%を越えると水溶液とする効果が現れない。
【0009】
本発明の抽出方法は特に限定されることはなく常温でも加熱下でも行われるが、好ましくは蒸留残渣に対して1〜10倍容量のアルコールを加え、常温で攪拌、静置後不溶物を
分離することにより行われる。抽出液はそのまま、或いは賦形剤と共に粉化して用いることもできるが、好ましくはそのまま減圧濃縮して粘性のある液体として用いられる。
【0010】
本発明のミントフレーバーはメントールそのものであるとともに、メントールを主体として組み立てられたフレーバーでもあり、好ましくはミント精油、特に好ましくはペパーミントオイルを主体としたフレーバーでもある。また、本発明のミントフレーバーには任意成分としての香料を含有させることもできる。本発明で用いられる任意香料としては特に限定されるものではなく、アセト酢酸エチル、アセトフェノン、アニスアルデヒド、α−アミルシンナムアルデヒド、アントラニル酸メチル、イオノン、イソオイゲノール、イソ吉草酸イソアミル、イソ吉草酸エチル、インドール及びその誘導体、γ−ウンデカラクトン、エステル類、エチルバニリン、エーテル類、オイゲノール、オクタノール、オクタン酸エチル、ギ酸イソアミル、ギ酸ゲラニル、ギ酸シトロネリル、ケイ皮酸、ケイ皮酸エチル、ケイ皮酸メチル、ケトン類、ゲラニオール、酢酸イソアミル、酢酸エチル、酢酸ゲラニル、酢酸シクロヘキシル、酢酸シトロネリル、酢酸シンナミル、酢酸テルピニル、酢酸フェネチル、酢酸ブチル、酢酸ベンジル、酢酸l−メンチル、酢酸リナリル、サリチル酸メチル、シクロヘキシルプロピオン酸アリル、シトラール、シトロネラール、シトロネロール、1,8−シネオール、脂肪酸類、脂肪族高級アルコール類、脂肪族高級炭化水素類、シンナミルアルコール、シンナムアルデヒド、チオエーテル類、チオール類、デカノール、デカン酸エチル、テルピネオール、リモネン、ピネン、ミルセン、タピノーレン、テルペン系炭化水素類、γ−ノナラクトン、バニリン、パラメチルアセトフェノン、ヒドロキシシトロネラール、ヒドロキシシトロネラールジメチルアセタール、ピペロナール、フェニル酢酸イソアミル、フェニル酢酸イソブチル、フェニル酢酸エチル、フェノールエーテル類、フェノール類、フルフラール及びその誘導体、プロピオン酸イソアミル、プロピオン酸エチル、プロピオン酸ベンジル、ヘキサン酸アリル、ヘキサン酸エチル、ヘプタン酸エチル、l−ペリラアルデヒド、ベンジルアルコール、ベンズアルデヒド、芳香族アルコール類、d−ボルネオール、マルトール、N−メチルアントラニル酸メチル、メチルβ−ナフチルケトン、酪酸イソアミル、酪酸エチル、酪酸シクロヘキシル、酪酸ブチル、ラクトン類、リナロオール等の合成或いは天然由来の香料の他、オレンジ、レモン、ライム、グレープフルーツなどシトラス系精油類、アップル、バナナ、グレープ、メロン、ピーチ、パイナップル、ストロベリーなどフルーツ系の精油或いは回収フレーバー、ミルク、クリーム、バター、チーズ、ヨーグルトなど乳系の抽出香料、緑茶、紅茶、コーヒー、ココアなど嗜好品系の回収フレーバー、アサノミ、アサフェチダ、アジョワン、アニス、アンゼリカ、ウイキョウ、ウコン、オレガノ、オールスパイス、オレンジノピール、カショウ、カッシア、カモミール、カラシナ、カルダモン、カレーリーフ、カンゾウ、キャラウェー、クチナシ、クミン、クレソン、クローブ、ケシノミ、ケーパー、コショウ、ゴマ、コリアンダー、サッサフラス、サフラン、サボリー、サルビア、サンショウ、シソ、シナモン、シャロット、ジュニパーベリー、ショウガ、スターアニス、セイヨウワサビ、セロリー、ソーレル、タイム、タマネギ、タマリンド、タラゴン、チャイブ、ディル、トウガラシ、ナツメグ、ニガヨモギ、ニジェラ、ニンジン、ニンニク、バジル、パセリ、バニラ、パプリカ、ヒソップ、フェネグリーク、ホースラディッシュ、マジョラム、ミョウガ、ラベンダー、リンデン、レモングラス、レモンバーム、ローズ、ローズマリー、ローレル、ワサビなどから得られる香辛料抽出物、アイスランドモス、アカヤジオウ、アケビ、アサ、アサフェチダ、アジアンタム、アジョワン、アズキ、アスパラサスリネアリス、アーティチョーク、アニス、アボカド、アマチャ、アマチャズル、アミガサユリ、アミリス、アーモンド、アリタソウ、アルカンナ、アルテミシア、アルニカ、アルファルファ、アロエ、アンゴスツラ、アンゴラウィード、アンズ、アンズタケ、アンゼリカ、アンバー、アンバーグリス、アンブレット、イカ、イカリソウ、イグサ、イースト、イタドリ、イチゴ、イチジク、イチョウ、イノコヅチ、イランイラン、イワオウギ、インペラトリア、インモルテル、ウィンターグリーン、ウォータークレス、ウコギ、ウコン、ウスバサイシン、ウッドラフ、ウニ、ウメ、ウーロンチャ、エゴマ、エノキダケ、エビ、エビスグサ、エリゲロン、エルダー、エレウテロコック、エレカンペン、エレミ、エンゴサク、エンジュ、エンダイブ、欧州アザミ、オウレン、オオバコ、オカゼリ、オキアミ、オーク、オークモス、オケラ、オスマンサス、オポポナックス、オミナエシ、オモダカ、オランダセンニチ、オリガナム、オリス、オリバナム、オリーブ、オールスパイス、オレンジ、オレンジフラワー、カイ、海藻、カイニンソウ、カカオ、カキ、カサイ、カシューナッツ、カスカラ、カスカリラ、カストリウム、カタクリ、カツオブシ、カッシー、カッシャフィスチュラ、カテキュ、カニ、カーネーション、カノコソウ、カモミル、カヤプテ、カラシ、カラスウリ、カラスビシャク、ガラナ、カラムス、ガランガ、カーラント、カリッサ、カリン、カルダモン、ガルバナム、カレー、カワミドリ、カンゾウ、ガンビア、カンラン、キウィーフルーツ、キカイガラタケ、キキョウ、キク、キクラゲ、キササゲ、ギシギシ、キダチアロエ、キナ、キハダ、キバナオウギ、ギボウシ、ギムネマシルベスタ、キャットニップ、キャラウェイ、キャロップ、キュウリ、キラヤ、キンミズヒキ、グァバ、グァヤク、クコ、クサスギカズラ、クサボケ、クズ、クスノキ、クスノハガシワ、グーズベリー、クチナシ、クベバ、クマコケモモ、グミ、クミン、グラウンドアイビー、クララ、クラリセージ、クランベリー、クリ、クルミ、クリーム、グレインオブパラダイス、クレタディタニー、グレープフルーツ、クローバー、クローブ、クロモジ、クロレラ、クワ、クワッシャ、ケイパー、ゲットウ、ケード、ケブラコ、ゲルマンダー、ケンチュール、ケンポナシ、ゲンノショウコ、コウジ、コウダケ、コウチャ、コウホネ、コカ、コガネバナ、コクトウ、コクルイ、ココナッツ、ゴシュユ、コショウ、コスタス、コストマリー、コパイパ、コーヒー、コブシ、ゴボウ、ゴマ、コーラ、コリアンダー、コルツフート、ゴールデンロッド、コロンボ、コンサイ、コンズランゴ、コンブ、コンフリー、サイプレス、魚、サクラ、サクランボ、ザクロ、サケカス、ササ、ササクサ、サーチ、サッサフラス、サフラン、サポジラ、サボテン、サラシナショウマ、サルサパリラ、サルシファイ、サルノコシカケ、サンザシ、サンシュユ、サンショウ、サンタハーブ、サンダラック、サンダルウッド、サンダルレッド、シイタケ、ジェネ、シソ、シダー、シトラス、シトロネラ、シヌス、シベット、シマルーバ、シメジ、シャクヤク、ジャスミン、ジャノヒゲ、ジャボランジ、シャロット、シュクシャ、ジュニパーベリー、ショウガ、ショウユ、ショウユカス、ジョウリュウシュ、ショウロ、シロタモギタケ、ジンセン、シンナモン、酢、スイカ、スイセン、スギ、スターアニス、スターフルーツ、スチラックス、スッポン、スッポンタケ、ズドラベッツ、スネークルート、スパイクナード、スプルース、スベリヒユ、スローベリー、セイボリー、セキショウ、セージ、ゼドアリー、セネガ、ゼラニウム、セロリー、センキュウ、センタウリア、センゲン、セントジョーンズウォルト、センナ、ソース、ダイオウ、ダイズ、タイム、タケノコ、タコ、タデ、ダバナ、タマゴ、タマゴタケ、タマネギ、タマリンド、ダミアナ、タモギタケ、タラゴン、タラノキ、タンジー、タンジェリン、タンポポ、チェリモラ、チェリーローレル、チェリーワイルド、チガヤ、チコリ、チーズ、チチタケ、チャイブ、チャービル、チャンパカ、チュベローズ、チョウセンゴミシ、チラータ、ツクシ、ツケモノ、ツタ、ツバキ、ツユクサ、ツリガネニンジン、ツルドクダミ、ディアタング、ティスル、ディタニー、ディル、デーツ、テンダイウヤク、テンマ、トウガラシ、トウキ、ドウショクブツタンパクシツ、ドウショクブツユ、トウミツ、トウモロコシ、ドクダミ、トチュウ、ドッググラス、トマト、ドラゴンブラッド、ドリアン、トリュフ、トルーバルサム、トンカ、ナギナタコウジュ、ナシ、ナスターシャム、ナッツ、ナットウ、ナツメ、ナツメグ、ナデシコ、ナメコ、ナラタケ、ニアウリ、ニュウサンキンバイヨウエキ、ニンジン、ニンニク、ネズミモチ、ネットル、ネムノキ、ノットグラス、ノリ、バイオレット、パイナップル、ハイビスカス、麦芽、ハコベ、バジル、ハス、ハスカップ、パースカップ、パセリ、バター、バターオイル、バターミルク、バーチ、ハチミツ、パチュリー、バックビーン、ハッコウシュ、ハッコウニュウ、ハッコウミエキ、パッションフルーツ、ハツタケ、バッファローベリー、ハトムギ、ハナスゲ、バナナ、バニラ、ハネーサックル、パパイヤ、バーベリー、ハマゴウ、ハマスゲ、ハマナス、ハマボウフウ、ハマメリス、バラ、パルマローザ、パンダナ、バンレイシ、ヒキオコシ、ヒシ、ピスタチオ、ヒソップ、ヒッコリー、ピーナッツ、ヒノキ、ヒバ、ピプシシワ、ヒメハギ、ヒヤシンス、ヒラタケ、ビワ、ビンロウ、フェイジョア、フェネグリーク、フェンネル、フジバカマ、フジモドキ、フスマ、フーゼルユ、プチグレイン、ブチュ、ブドウ、ブドウサケカス、フトモモ、ブナ、ブナハリタケ、ブラックキャラウェイ、ブラックベリー、プラム、ブリオニア、プリックリーアッシュ、プリムローズ、プルネラ、ブルーベリー、ブレッドフルーツ、ヘイ、ベイ、ヘーゼルナッツ、ベチバー、ベーテル、ベニバナ、ペニーロイヤル、ヘビ、ペピーノ、ペプトン、ベルガモット、ペルーバルサム、ベルベナ、ベロニカ、ベンゾイン、ボアドローズ、ホアハウンド、ホウ、ホウキタケ、ホウショウ、ボウフウ、ホエイ、ホオノキ、ホースラディッシュ、ボタン、ホップ、ポピー、ポプラ、ポポー、ホホバ、ホヤ、ボルドー、ボロニア、マイタケ、マグウォルト、マシュマロー、マジョラム、マスティック、マソイ、マタタビ、マチコ、マツ、マツオウジ、マッシュルーム、マツタケ、マツブサ、マツホド、マテチャ、マメ、マリーゴールド、マルバダイオウ、マルメロ、マレイン、マロー、マンゴー、マンゴスチン、ミカン、ミシマサイコ、ミソ、ミツマタ、ミツロウ、ミート、ミモザ、ミョウガ、ミルク、ミルテ、ミルフォイル、ミルラ、ミロバラン、ムギチャ、ムスク、ムラサキ、メスキート、メドウスィート、メハジキ、メープル、メリッサ、メリロット、メロン、モウセンゴケ、モニリアバイヨウエキ、モミノキ、モモ、モロヘイヤ、ヤクチ、ヤマモモ、ユーカリ、ユキノシタ、ユズ、ユッカ、ユリ、ヨウサイ、ヨロイグサ、ライオンズフート、ライチ、ライフエバーラスティングフラワー、ライム、ライラック、ラカンカ、ラカンショウ、ラズベリー、ラタニア、ラディッシュ、ラブダナム、ラベンダー、ラングウォルト、ラングモス、ランブータン、リキュール、リーク、リツェア、リナロエ、リュウガン、リョウフンソウ、リョクチャ、リンゴ、リンデン、リンドウ、ルー、ルリジサ、レセダ、レモン、レモングラス、レンギョウ、レンゲ、レンブ、ローズマリー、ロベージ、ローレル、ロンゴザ、ワサビ、ワタフジウツギ、ワームウッド、ワームシード、ワラビ、ワレモコウなどから得られる天然香料等が例示され、適宜選択して使用される。任意の香料の添加量は特に限定されるものではないが、一般的には、ミントフレーバー中に0.01〜50重量%、好ましくは0.05〜3重量%、最も好ましくは0.1〜1重量%の含有率で用いられる。
【0011】
又、本発明の持続性賦与剤においては、種々の界面活性剤を使用することにより効果的に用いることができる。そのような界面活性剤としては、エンジュサポニン、オオムギ殻皮抽出物、キラヤ抽出物、グリセリン脂肪酸エステル、酵素処理大豆サポニン、酵素処理レシチン、植物性ステロール、植物レシチン、スフィンゴ脂質、ショ糖脂肪酸エステル、ステアロイル乳酸カルシウム、ソルビタン脂肪酸エステル、ダイズサポニン、胆汁末、チャ種子サポニン、動物性ステロール、トマト糖脂質、ビートサポニン、プロピレングリコール脂肪酸エステル、分別レシチン、ユッカフォーム抽出物、卵黄レシチンなどの乳化剤の他、アラビアガム、カードラン、カラギーナン、CMC、ローカストビーンガム、キサンタンガム、キダチアロエ抽出物、キチン、キトサン、グァーガム、グルコサミン、酵母細胞壁、サイリウムシードガム、ジェランガム、タマリンドシードガム、タラガム、ダンマル樹脂、デキストラン、トラガントガム、微小繊維状セルロース、プルラン、ペクチン、メチルセルロース、モモ樹脂、ラムザンガム、レバンなどの増粘安定剤を用いることができる。
【0012】
【実施例】
以下に、本発明を、その実施例により更に詳細に説明する。
【0013】
[実施例1]
米国産ペパーミントオイル181.44kgを減圧精密蒸留に付し、内容量のおよそ95%を留出させ、冷却後残渣を取り出し、淡黄色の粘性のある液体7.88kgを得た。この蒸留残渣に対して、47%の含水エタノール7.88kgを加え、常温で1時間攪拌後静置し、不溶物を取り除き、減圧濃縮することにより、本発明の持続性賦与剤である微黄色の粘性のある液体を3.1kg得た。
【0014】
[実施例2]
メントール50重量部とプロピレングリコール49重量部からなる混合物に対して、本発明の持続性賦与剤を1重量部添加し、均一に溶解することにより本発明の持続性ミントフレーバーを調製した。
【0015】
[比較例1]
メントール50重量部とプロピレングリコール49重量部からなる混合物に対して、ティーツリーオイルを1重量部添加し、均一に溶解することによりミントフレーバーを調製した。
【0016】
[試験例1]
鍋に、グラニュー糖180重量部、水飴141重量部、水60重量部を入れ、徐々に加熱して完全に溶解させ、これを常法により155℃になるまで煮詰めた。これに、メントールの50重量%プロピレングリコール溶液、実施例2のミントフレーバー、比較例1のミントフレーバーをそれぞれ0.3重量%賦香し、混合した後デポジットによりキャンディを成型した。それぞれ得られたキャンディについて、官能評価を行った。評価は熟練したフレーバリスト6名により行い、清涼感の強度、清涼感の持続性、好ましさについてそれぞれ7段階評価を行った。評価結果の平均値を表1に示す。
【0017】
【表1】
【0018】
表1から明らかなように、本発明の持続性賦与剤は、メントールの清涼感について明確な増強・持続性効果を示し、かつ、ミントの風味とマッチするものであった。
【0019】
[実施例3]
ペパーミントオイル99重量部に対して本発明の持続性賦与剤を1重量部添加し、均一に溶解することにより本発明の持続性ミントフレーバーを調製した。
【0020】
[比較例2]
ペパーミントオイル99重量部に対してティーツリーオイルを1重量部添加し、均一に溶解することによりミントフレーバーを調製した。
【0021】
[試験例2]
鍋に、グラニュー糖180重量部、水飴141重量部、水60重量部を入れ、徐々に加熱して完全に溶解させ、これを常法により155℃になるまで煮詰めた。これにペパーミントオイル、実施例3のミントフレーバー、比較例2のミントフレーバーをそれぞれ0.2重量%賦香し、混合した後デポジットによりキャンディを成型した。それぞれ得られたキャンディについて、官能評価を行った。評価は熟練したフレーバリスト6名により行い、清涼感の強度、清涼感の持続性、好ましさについてそれぞれ7段階評価を行った。評価結果の平均値を表2に示す。
【0022】
【表2】
【0023】
表2から明らかなように、本発明の持続性賦与剤は、ミントフレーバーの清涼感について明確な増強・持続性効果を示し、かつ、ミントの風味とマッチするものであった。
【0024】
[実施例4]
ペパーミントオイル45重量部、メントール44重量部、アネトール10重量部及び本発明の持続性賦与剤を1重量部を混合し、均一に溶解することにより本発明の持続性ミントフレーバーを調製した。
【0025】
[実施例5]
炭酸カルシウム30重量部、プロピレングリコール3重量部、ソルビトール35重量部、ラウリル硫酸ナトリウム1.5重量部、カルボキシセルロースナトリウム1.5重量部、サッカリンナトリウム0.1重量部、実施例4の持続性ミントフレーバー1重量部、水27.9重量部からなる歯磨きを調製した。この歯磨きは清涼感が強く、清涼感の持続性があり、かつ、ミントの風味とマッチした好ましいものであった。
【0026】
【発明の効果】
本発明により、清涼感が強く、清涼感の持続性があり、かつ、ミントの風味とマッチした好ましいミントフレーバーを得ることができる。
Claims (11)
- ミント精油を減圧蒸留した際に得られる蒸留残渣を40〜99容量%のエタノール水溶液で抽出処理して得られる抽出物からなることを特徴とするミントフレーバーの持続性賦与剤。
- ミント精油が、ペパーミント精油であることを特徴とする請求項1に記載のミントフレーバーの持続性賦与剤。
- 蒸留残渣が、ミント精油全体に対して80〜97重量%の成分を留出せしめた残渣であることを特徴とする請求項1または2記載のミントフレーバーの持続性賦与剤。
- 請求項1〜3のいずれかの項に記載のミントフレーバーの持続性賦与剤を、0.1〜5重量%含有せしめることを特徴とするミントフレーバーの持続性付与方法。
- 請求項1〜3のいずれかの項に記載のミントフレーバーの持続性賦与剤を、0.1〜5重量%含有せしめたことを特徴とする持続性ミントフレーバー。
- ミントフレーバーが、メントールを10〜99.9重量%含有することを特徴とする請求項5記載の持続性ミントフレーバー。
- ミントフレーバーが、ペパーミントオイルを10〜99.9重量%含有することを特徴とする請求項5記載の持続性ミントフレーバー。
- 請求項5〜7のいずれかの項に記載の持続性ミントフレーバーを添加することを特徴とする飲食物。
- 請求項5〜7のいずれかの項に記載の持続性ミントフレーバーを添加することを特徴とする口腔組成物。
- ミント精油を、その蒸留残渣中のビリジフロロール含量が25〜35重量%となるような条件で減圧蒸留した際に得られる蒸留残渣を、40〜99容量%のエタノール水溶液で抽出処理して得られる抽出物からなることを特徴とするミントフレーバーの持続性賦与剤。
- ミント精油を、その改質目的の条件で減圧蒸留し、次いで蒸留によって得られた蒸留残渣に40〜99容量%のエタノール水溶液を加えて不溶物を分離除去することを特徴とするミントフレーバーの持続性賦与剤の製造方法。
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