JP4088127B2 - シソエキスの製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、シソエキスの製造方法及び該シソエキス並びに該シソエキスを添加することによる飲食物への風味付け方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
シソは、シソ科(Labiatae)、シソ属(Perilla)に分類される一年草で、中国中南部、ヒマラヤを原産地とする植物であり、日本には奈良時代に渡来し、今では日本を代表するハーブの一つである。シソはその独特の風味を活かす食材として使用されるほか、紫蘇葉、紫蘇子として薬用に用いられることもあり、またその殺菌性を活かして醤油のカビ止め剤として用いられたこともあった。最近では抗アレルギー性に注目され、種々の食品への応用が提案されている。例えば特開平5−49456号公報においては紫蘇炭酸飲料が、特開平8−116891号公報においてはシソ葉抽出エキスのゼリーが、特開平9−294570号公報においては赤紫蘇飲料が、特開平11−75790号公報においては青臭みのないシソジュースが提案されている。また、シソの有効成分については、特開平10−150962号公報において青シソ成分の抽出方法が提案されている。
【0003】
しかしながら、これらの方法によるシソ食品は、シソを室温(10〜25℃)又は加熱(80〜90℃)処理しているためシソが本来持つフレッシュな香味が失われてしまうものであった。
【0004】
一方、シソの抗アレルギー作用は赤シソの葉に含まれるロスマリン酸によるものといわれ、赤シソエキス中のロスマリン酸を濃縮した製剤が市販されており(赤しそポリフェノール:明治製菓株式会社)、キャンデー、グミ、錠菓、ゼリー等の菓子類、清涼飲料、粉末ジュース、機能性ドリンク等の飲料類、カプセル、錠剤等の健康食品類への応用が提案されている。しかしながら、ロスマリン酸を有効に含有しつつ、風味、溶解性等の物性に優れたエキスの抽出法については十分に検討されていたとは言えなかった。特に、風味が良いとされている青シソのフレッシュな風味を再現することは困難であった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
したがって本発明の目的は、ロスマリン酸を有効に含有しつつ、風味、溶解性等の物性に優れたシソエキスの製造方法を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため本発明者らは鋭意検討した結果、シソを、細断後直ちに、低温にて、アルコール性溶媒で抽出し、ついで溶媒を留去することにより解決することを見いだし本発明を完成させた。すなわち本発明はシソを、細断後直ちに−19℃〜5℃の温度においてアルコール性溶媒で抽出し、ついで抽出液から溶媒を除去することを特徴とするシソエキスの製造方法であり、詳しくはアルコール性溶媒がメタノール、エタノール、プロパノール及びイソプロパノールからなる群から選ばれる1種又は2種以上の混合物、或いはこれらの水溶液であることを特徴とするシソエキスの製造方法であり、詳しくはアルコール性溶媒が30〜95%(V/V%)のアルコール水溶液であることを特徴とするシソエキスの製造方法であり、より詳しくは抽出時間が8〜120時間であることを特徴とするシソエキスの製造方法であり、更に詳しくはシソがアオジソ、アカジソ、カタメジソ、チリメンジソ及びエゴマからなる群から選ばれる1種又は2種以上の組み合わせであることを特徴とするシソエキスの製造方法であり、また、該シソエキスそのものであり、また、該シソエキスを添加することを特徴とする飲食物への風味付け方法であり、また、該シソエキスを添加してなる飲食物である。
【0007】
【発明の実施の形態】
以下、本発明のシソエキスの製造方法について詳しく説明する。
本発明で用いられるシソとは、シソであれば特に限定されるものではなく、アオジソ、アカジソ、カタメジソ、チリメンジソ及びエゴマ等が例示され、好ましくは、アオジソ、アカジソ及びチリメンジソが選択され、更に好ましくは、アオジソが選択される。上記シソは単独で、或いは2種以上を組み合わせて用いることもできる。これらのシソは加熱されることなく生のまま細断され、遅滞なく冷却、抽出することが望ましい。
【0008】
本発明における抽出温度は−19℃〜5℃の範囲内であることが必要で、好ましくは−18℃〜0℃、更に好ましくは−15℃〜−5℃で行われる。抽出温度が−19℃未満の場合は、植物中の細胞が凍結破壊され収率は上がるものの好ましくない成分までも抽出されるためか香味的に劣る傾向にあり、5℃を越えるとシソ中の酵素反応が活発になり香味をコントロールすることが困難となる傾向がある。
【0009】
本発明で用いられるアルコール性溶媒は、分子内に一つ以上の水酸基をもち常温で液体であれば特に限定されるものではなく、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノールなどの1価のアルコール、プロピレングリコール、グリセリンなどの多価アルコールが例示され、好ましくはメタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノールなどの1価のアルコールが用いられ、最も好ましくはエタノールが選択される。上記アルコール類は水溶液の形で使用することができ、好ましくは30〜95%水溶液、より好ましくは50〜95%の水溶液、最も好ましくは60〜95%の水溶液で用いられる。30%未満の場合は、溶媒が抽出中に凍ってしまう可能性があり、95%を越えた場合は抽出時間が長くなる傾向がある。
【0010】
本発明における抽出時間は、抽出エキスに求める香味に応じて任意に設定され、特に限定されるものではないが、好ましくは8〜120時間、更に好ましくは12〜108時間、最も好ましくは24〜96時間で行われる。8時間未満であれば抽出効率が低くなる可能性があり、120時間を越えて抽出に費やすことは経済上好ましくない。
【0011】
本発明の抽出エキスには更に食品添加物、例えば甘味料、着色料、保存料、増粘安定剤、酸化防止剤、苦味料、酸味料、乳化剤、強化剤及び製造用剤を添加して用いることができ、使用形態もそのまま或いは希釈した状態、乳化状態、更には粉化した様々な製剤の形で用いることができる。
【0012】
本発明のシソエキスに、任意成分として食品用香料を添加することもできる。その様な食品用香料としては、例えばアセト酢酸エチル、アセトフェノン、アニスアルデヒド、α−アミルシンナムサルデヒド、アントラニル酸メチル、イオノン、イソオイゲノール、イソ吉草酸イソアミル、イソ吉草酸エチル、イソチオシアン酸アリル、イソチオシアン酸3−ブテニル、イソチオシアン酸4−ペンテニル、イソチオシアン酸ベンジル、イソチオシアン酸3−メチルチオプロピル、イソチオシアネート類、インドール及びその誘導体、γ−ウンデカラクトン、エステル類、エチルバニリン、エーテル類、オイゲノール、オクタノール、オクタナール、オクタン酸エチル、ギ酸イソアミル、ギ酸ゲラニル、ギ酸シトロネリル、ケイ皮酸、ケイ皮酸エチル、ケイ皮酸メチル、ケトン類、ゲラニオール、酢酸イソアミル、酢酸エチル、酢酸ゲラニル、酢酸シクロヘキシル、酢酸シトロネリル、酢酸シンナミル、酢酸テルピニル、酢酸フェネチル、酢酸ブチル、酢酸ベンジル、酢酸l−メンチル、酢酸リナリル、サリチル酸メチル、シクロヘキシルプロピオン酸アリル、シトラール、シトロネラール、シトロネロール、1,8−シネオール、脂肪酸類、脂肪族高級アルコール類、脂肪族高級アルデヒド類、脂肪族高級炭化水素類、シンナミルアルコール、シンナムアルデヒド、チオエーテル類、チオール類、デカナール、デカノール、デカン酸エチル、テルピネオール、リモネン、ピネン、ミルセン、タピノーレン、テルペン系炭化水素類、γ−ノナラクトン、バニリン、パラメチルアセトフェノン、ヒドロキシシトロネラール、ヒドロキシシトロネラールジメチルアセタール、ピペロナール、フェニル酢酸イソアミル、フェニル酢酸イソブチル、フェニル酢酸エチル、フェノールエーテル類、フェノール類、フルフラール及びその誘導体、プロピオン酸、プロピオン酸イソアミル、プロピオン酸エチル、プロピオン酸ベンジル、ヘキサン酸、ヘキサン酸アリル、ヘキサン酸エチル、ヘプタン酸エチル、l−ペリラアルデヒド、ベンジルアルコール、ベンズアルデヒド、芳香族アルコール類、芳香族アルデヒド類、d−ボルネオール、マルトール、N−メチルアントラニル酸メチル、メチルβ−ナフチルケトン、dl−メントール、l−メントール、酪酸、酪酸イソアミル、酪酸エチル、酪酸シクロヘキシル、酪酸ブチル、ラクトン類、リナロオール等の合成或いは天然由来の香料の他、オレンジ、レモン、ライム、グレープフルーツなどシトラス系精油類、アップル、バナナ、グレープ、メロン、ピーチ、パイナップル、ストロベリーなどフルーツ系の精油或いは回収フレーバー、ミルク、クリーム、バター、チーズ、ヨーグルトなど乳系の抽出香料、緑茶、紅茶、コーヒー、ココアなど嗜好品系の回収フレーバー、ペパーミント、スペアミントなどミント系の精油、アサノミ、アサフェチダ、アジョワン、アニス、アンゼリカ、ウイキョウ、ウコン、オレガノ、オールスパイス、オレンジノピール、カショウ、カッシア、カモミール、カラシナ、カルダモン、カレーリーフ、カンゾウ、キャラウェー、クチナシ、クミン、クレソン、クローブ、ケシノミ、ケーパー、コショウ、ゴマ、コリアンダー、サッサフラス、サフラン、サボリー、サルビア、サンショウ、シソ、シナモン、シャロット、ジュニパーベリー、ショウガ、スターアニス、スペアミント、セイヨウワサビ、セロリー、ソーレル、タイム、タマネギ、タマリンド、タラゴン、チャイブ、ディル、トウガラシ、ナツメグ、ニガヨモギ、ニジェラ、ニンジン、ニンニク、バジル、パセリ、ハッカ、バニラ、パプリカ、ヒソップ、フェネグリーク、ペパーミント、ホースミント、ホースラディッシュ、マジョラム、ミョウガ、ラベンダー、リンデン、レモングラス、レモンバーム、ローズ、ローズマリー、ローレル、ワサビなどから得られる香辛料抽出物、アイスランドモス、アカヤジオウ、アケビ、アサ、アサフェチダ、アジアンタム、アジョワン、アズキ、アスパラサスリネアリス、アップルミント、アーティチョーク、アニス、アボカド、アマチャ、アマチャズル、アミガサユリ、アミリス、アーモンド、アリタソウ、アルカンナ、アルテミシア、アルニカ、アルファルファ、アロエ、アンゴスツラ、アンゴラウィード、アンズ、アンズタケ、アンゼリカ、アンバー、アンバーグリス、アンブレット、イカ、イカリソウ、イグサ、イースト、イタドリ、イチゴ、イチジク、イチョウ、イノコヅチ、イランイラン、イワオウギ、インペラトリア、インモルテル、ウィンターグリーン、ウォータークレス、ウコギ、ウコン、ウスバサイシン、ウッドラフ、ウニ、ウメ、ウーロンチャ、エゴマ、エノキダケ、エビ、エビスグサ、エリゲロン、エルダー、エレウテロコック、エレカンペン、エレミ、エンゴサク、エンジュ、エンダイブ、欧州アザミ、オウレン、オオバコ、オカゼリ、オキアミ、オーク、オークモス、オケラ、オスマンサス、オポポナックス、オミナエシ、オモダカ、オランダセンニチ、オリガナム、オリス、オリバナム、オリーブ、オールスパイス、オレンジ、オレンジフラワー、カイ、海藻、カイニンソウ、カカオ、カキ、カサイ、カシューナッツ、カスカラ、カスカリラ、カストリウム、カタクリ、カツオブシ、カッシー、カッシャフィスチュラ、カテキュ、カニ、カーネーション、カノコソウ、カモミル、カヤプテ、カラシ、カラスウリ、カラスビシャク、ガラナ、カラムス、ガランガ、カーラント、カリッサ、カリン、カルダモン、ガルバナム、カレー、カワミドリ、カンゾウ、ガンビア、カンラン、キウィーフルーツ、キカイガラタケ、キキョウ、キク、キクラゲ、キササゲ、ギシギシ、キダチアロエ、キナ、キハダ、キバナオウギ、ギボウシ、ギムネマシルベスタ、キャットニップ、キャラウェイ、キャロップ、キュウリ、キラヤ、キンミズヒキ、グァバ、グァヤク、クコ、クサスギカズラ、クサボケ、クズ、クスノキ、クスノハガシワ、グーズベリー、クチナシ、クベバ、クマコケモモ、グミ、クミン、グラウンドアイビー、クララ、クラリセージ、クランベリー、クリ、クルミ、クリーム、グレインオブパラダイス、クレタディタニー、グレープフルーツ、クローバー、クローブ、クロモジ、クロレラ、クワ、クワッシャ、ケイパー、ゲットウ、ケード、ケブラコ、ゲルマンダー、ケンチュール、ケンポナシ、ゲンノショウコ、コウジ、コウダケ、コウチャ、コウホネ、コカ、コガネバナ、コクトウ、コクルイ、ココナッツ、ゴシュユ、コショウ、コスタス、コストマリー、コパイパ、コーヒー、コブシ、ゴボウ、ゴマ、コーラ、コリアンダー、コルツフート、ゴールデンロッド、コロンボ、コンサイ、コンズランゴ、コンブ、コンフリー、サイプレス、魚、サクラ、サクランボ、ザクロ、サケカス、ササ、ササクサ、サーチ、サッサフラス、サフラン、サポジラ、サボテン、サラシナショウマ、サルサパリラ、サルシファイ、サルノコシカケ、サンザシ、サンシュユ、サンショウ、サンタハーブ、サンダラック、サンダルウッド、サンダルレッド、シイタケ、ジェネ、シソ、シダー、シトラス、シトロネラ、シヌス、シベット、シマルーバ、シメジ、シャクヤク、ジャスミン、ジャノヒゲ、ジャボランジ、シャロット、シュクシャ、ジュニパーベリー、ショウガ、ショウユ、ショウユカス、ジョウリュウシュ、ショウロ、シロタモギタケ、ジンセン、シンナモン、酢、スイカ、スイセン、スギ、スターアニス、スターフルーツ、スチラックス、スッポン、スッポンタケ、ズドラベッツ、スネークルート、スパイクナード、スプルース、スペアミント、スベリヒユ、スローベリー、セイボリー、セキショウ、セージ、ゼドアリー、セネガ、ゼラニウム、セロリー、センキュウ、センタウリア、センゲン、セントジョーンズウォルト、センナ、ソース、ダイオウ、ダイズ、タイム、タケノコ、タコ、タデ、ダバナ、タマゴ、タマゴタケ、タマネギ、タマリンド、ダミアナ、タモギタケ、タラゴン、タラノキ、タンジー、タンジェリン、タンポポ、チェリモラ、チェリーローレル、チェリーワイルド、チガヤ、チコリ、チーズ、チチタケ、チャイブ、チャービル、チャンパカ、チュベローズ、チョウセンゴミシ、チラータ、ツクシ、ツケモノ、ツタ、ツバキ、ツユクサ、ツリガネニンジン、ツルドクダミ、ディアタング、ティスル、ディタニー、ディル、デーツ、テンダイウヤク、テンマ、トウガラシ、トウキ、ドウショクブツタンパクシツ、ドウショクブツユ、トウミツ、トウモロコシ、ドクダミ、トチュウ、ドッググラス、トマト、ドラゴンブラッド、ドリアン、トリュフ、トルーバルサム、トンカ、ナギナタコウジュ、ナシ、ナスターシャム、ナッツ、ナットウ、ナツメ、ナツメグ、ナデシコ、ナメコ、ナラタケ、ニアウリ、ニュウサンキンバイヨウエキ、ニンジン、シンニク、ネズミモチ、ネットル、ネムノキ、ノットグラス、ノリ、バイオレット、パイナップル、ハイビスカス、麦芽、ハコベ、バジル、ハス、ハスカップ、パースカップ、パセリ、バター、バターオイル、バターミルク、バーチ、ハチミツ、パチュリー、ハッカ、バックビーン、ハッコウシュ、ハッコウニュウ、ハッコウミエキ、パッションフルーツ、ハツタケ、バッファローベリー、ハトムギ、ハナスゲ、バナナ、バニラ、ハネーサックル、パパイヤ、バーベリー、ハマゴウ、ハマスゲ、ハマナス、ハマボウフウ、ハマメリス、バラ、パルマローザ、パンダナ、バンレイシ、ヒキオコシ、ヒシ、ピスタチオ、ヒソップ、ヒッコリー、ピーナッツ、ヒノキ、ヒバ、ピプシシワ、ヒメハギ、ヒヤシンス、ヒラタケ、ビワ、ビンロウ、フェイジョア、フェネグリーク、フェンネル、フジバカマ、フジモドキ、フスマ、フーゼルユ、プチグレイン、ブチュ、ブドウ、ブドウサケカス、フトモモ、ブナ、ブナハリタケ、ブラックキャラウェイ、ブラックベリー、プラム、ブリオニア、プリックリーアッシュ、プリムローズ、プルネラ、ブルーベリー、ブレッドフルーツ、ヘイ、ベイ、ヘーゼルナッツ、ベチバー、ベーテル、ベニバナ、ペニーロイヤル、ペパーミント、ヘビ、ペピーノ、ペプトン、ベルガモット、ベルガモットミント、ペルーバルサム、ベルベナ、ベロニカ、ベンゾイン、ボアドローズ、ホアハウンド、ホウ、ホウキタケ、ホウショウ、ボウフウ、ホエイ、ホオノキ、ホースミント、ホースラディッシュ、ボタン、ホップ、ポピー、ポプラ、ポポー、ホホバ、ホヤ、ボルドー、ボロニア、マイタケ、マグウォルト、マシュマロー、マジョラム、マスティック、マソイ、マタタビ、マチコ、マツ、マツオウジ、マッシュルーム、マツタケ、マツブサ、マツホド、マテチャ、マメ、マリーゴールド、マルバダイオウ、マルメロ、マレイン、マロー、マンゴー、マンゴスチン、ミカン、ミシマサイコ、ミソ、ミツマタ、ミツロウ、ミート、ミモザ、ミョウガ、ミルク、ミルテ、ミルフォイル、ミルラ、ミロバラン、ムギチャ、ムスク、ムラサキ、メスキート、メドウスィート、メハジキ、メープル、メリッサ、メリロット、メロン、モウセンゴケ、モニリアバイヨウエキ、モミノキ、モモ、モロヘイヤ、ヤクチ、ヤマモモ、ユーカリ、ユキノシタ、ユズ、ユッカ、ユリ、ヨウサイ、ヨロイグサ、ライオンズフート、ライチ、ライフエバーラスティングフラワー、ライム、ライラック、ラカンカ、ラカンショウ、ラズベリー、ラタニア、ラディッシュ、ラブダナム、ラベンダー、ラングウォルト、ラングモス、ランブータン、リキュール、リーク、リツェア、リナロエ、リュウガン、リョウフンソウ、リョクチャ、リンゴ、リンデン、リンドウ、ルー、ルリジサ、レセダ、レモン、レモングラス、レンギョウ、レンゲ、レンブ、ローズマリー、ロベージ、ローレル、ロンゴザ、ワサビ、ワタフジウツギ、ワームウッド、ワームシード、ワラビ、ワレモコウなどから得られる天然香料、カレー、シチュー、デミグラスソースなど調理食品からの抽出フレーバー等天然香料が例示され、適宜選択して使用される。香料の添加量は特に限定されるものではないが、一般的にはシソエキス中、0.001〜1.0%、好ましくは0.01〜0.5%、最も好ましくは0.05〜0.3%の添加量で用いられる。
【0013】
本発明のシソエキスは、青臭さ・生臭さ、渋み、エグ味がなく、取れたてのシソのフレッシュ感と、シソ特有の風味を有し、かつロスマリン酸を豊富に含有するため、このシソエキスを各種飲食物に添加することにより、該飲食物を風味を壊すことなく、むしろシソ等の美味しい風味を付与することができる。その様な場合の飲食物への添加率は、特に限定されることはないが、好ましくは0.1〜50重量%、特に好ましくは0.5〜30重量%、更に好ましくは1.0〜15重量%で用いられる。0.1重量%未満であれば添加効果が弱い場合があり、50重量%を越える場合は経済的に不利となる可能性がある。
【0014】
【実施例】
以下に実施例を挙げ、更に詳細に説明する。
【0015】
[実施例1]
青シソ400重量部を細断し、直ちに−25℃の95%(v/v)エタノール水溶液400重量部に投入し、−15℃±2℃で96時間浸漬抽出を行った。抽出終了後不溶物を濾別し、減圧濃縮を行うことにより、深緑色の青シソエキス58重量部を得た(乾燥固形量7.8%)。このものは、取れたての青シソのフレッシュ感を保ちつつ、青シソ特有の風味と強い呈味力を示し、全体として新鮮な青シソそのものを想起させるものであった。このシソエキスにはロスマリン酸が0.6%含まれていた。
【0016】
[比較例1]
青シソ400重量部を細断し、直ちに水400重量部に投入し、20〜25℃で10分間の浸漬抽出を行った。抽出終了後不溶物を濾別し、減圧濃縮を行うことにより、茶褐色の青シソエキス63重量部を得た(乾燥固形量7.1%)。このものは、取れたての弱い青シソの香りはあるものの、フレッシュ感に欠け、青シソ特有の風味も呈味力もなく、全体として青シソイメージの少ないものであった。
【0017】
[試験例1]
実施例1及び比較例1の青シソエキスについて、精製水で20倍に希釈し、シロップでBx3に調整した青シソ飲料を調製し、その香味を7人の熟練したパネルで評価した。評価項目は青シソの香り、青シソの味、フレッシュ感、呈味の持続性の4項目とし、それぞれ強い:7〜弱い:1の7段階評価とした。結果の平均値を表1に示す。
【0018】
【表1】
【0019】
表1の結果から、本発明のシソエキスの風味が優れていることは明らかである。
【0020】
[実施例2]
市販のシソドレッシングに実施例1の青シソエキスを0.5重量%賦香し、本発明のシソドレッシングを調製した。このものは、市販のシソドレッシングと比較して、青シソ風味が増強され、香りが強くなるとともに生の青シソの葉の自然な香りに質が変化し、またその味には持続性があり、口の中で青シソの爽やかな風味を長く感じることができた。
【0021】
[実施例3]
市販のお茶飲料に実施例1の青シソエキスを0.05重量%賦香し、本発明のお茶飲料を調製した。このものは、市販のお茶飲料と比較して、シソの青い香りがお茶の香りをエンハンスし、すっきりと爽やかなグリーン香を有するものであった。
【0022】
[実施例4]
ガムベース20部、水あめ/砂糖78.98部、実施例1の青シソエキス0.02部、シソ香料(小川香料社製)1部からなる処方で本発明のガムを調製した。このものは、青シソエキスを添加しないものと比較して、自然なシソの香りを感じ、味に対する効果も強く、ガムを噛み終えるまでかみ始めと変わらない青シソの味が感じられた。
【0023】
【発明の効果】
本発明のシソエキス製造方法は、シソのフレッシュで自然な香味を保ちつつ、抗アレルギー成分として知られているロスマリン酸を豊富に含有する素材であり、シソの嫌味な青臭さ・生臭さを有せず、また苦味や渋みが低減されているため、各種飲食物に使用可能であり、極めて有用性の高い素材を提供することができる。
Claims (6)
- 細断した青シソを直ちに−19℃〜5℃の温度においてアルコール性溶媒で12〜108時間抽出し、ついで抽出液から溶媒を除去することを特徴とするシソエキスの製造方法。
- アルコール性溶媒がメタノール、エタノール、プロパノール及びイソプロパノールからなる群から選ばれる1種又は2種以上の混合物、或いはこれらの水溶液であることを特徴とする請求項1記載のシソエキスの製造方法。
- アルコール性溶媒が30〜95%(V/V%)のアルコール水溶液であることを特徴とする請求項1記載のシソエキスの製造方法。
- 請求項1〜請求項3のいずれかの製造方法で製造されたことを特徴とする飲食物への風味付け用シソエキス。
- 請求項4記載のシソエキスを添加することを特徴とする飲食物への風味付け方法。
- 請求項4記載のシソエキスを添加してなる飲食物。
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