JP6224956B2 - バニラエキスの品質改良剤および品質改良方法 - Google Patents
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Description
すなわち、
(ア)適度な甘味並びに色調をもち、かつ芳醇な熟成感に富むバニラエキスを、安定的に製造するために、キュアリング処理後のバニラビーンズを抽出処理する際もしくは抽出処理後に木質材料を添加共存させる方法(特許文献1)、
(イ)バニラビーンズを40重量%以上のアルコール濃度を有する酒類の香気成分濃縮画分で抽出処理する方法(特許文献2)、
(ウ)バニラビーンズを超臨界状態またはその近傍の状態での二酸化炭素で処理する方法(特許文献3)、
(エ)キュアリング処理後のバニラビーンズをエタノール蒸気存在下に密封容器内で加温熟成処理したのち、溶媒抽出する方法(特許文献4)、
(オ)キュアリング処理後のバニラビーンズを乳酸ナトリウムと含水アルコールとの混合物の存在下で抽出処理する方法(特許文献5)、
(キ)キュアリング後のバニラビーンズを特定の酵素で処理する方法(特許文献7)、
(ク)バニラビーンズの長軸方向の裁断物を水および/または水溶性有機溶媒で抽出する方法(特許文献8)、
(ケ)バニラビーンズに衝撃波を与えてバニラビーンズの細胞組織を破壊し、次いで、そのバニラビーンズを水および/または水溶性有機溶媒で抽出する方法(特許文献9)、
(コ)緑熟バニラ豆を乾燥させ、溶媒抽出に、ベーターグルコシダーゼ酵素と共に処理する方法(特許文献10)、
などの提案であり、いずれもバニラエキスの製造方法に関する改良技術である。
一方、天然バニラに比べて風味が劣る人工バニラについても、天然の香味に近似し且つ簡便で低コストの改良技術が要求されている。
また、バニラ風味を有する人工バニラについて、高品質の天然の風味に近似させるための品質改良剤や改良方法等を提供することである。
その結果、天然バニラに2−エチル−3,5−ジメチルピラジンが含まれることを見出した。
〔1〕2−エチル−3,5−ジメチルピラジンを0.001ppb〜100ppm添加することを特徴とするバニラエキスの品質改良剤。
〔2〕上記1記載の品質改良剤を含むバニラエキスを0.01質量%〜1質量%添加したことを特徴とするバニラ含有飲食品又はバニラ風味飲食品。
〔3〕上記1記載の品質改良剤をバニラエキスに0.001ppb〜100ppm添加することを特徴とするバニラエキスの品質改良方法。
〔4〕上記1記載の品質改良剤を含むバニラエキスを食品用香料に0.0001ppb〜10%添加したことを特徴とするバニラ含有飲食品又はバニラ風味飲食品用の香味料組成物。
〔5〕上記1記載の品質改良剤を含むバニラエキスを飲食品に0.01質量%〜1質量%添加することを特徴とするバニラ含有飲食品又はバニラ風味飲食品の香味改良方法。
さらに、改質されたバニラエキスを添加したバニラ含有飲食品又はバニラ風味飲食品は、重厚なスパイシー感、バニラの自然な甘み、バニラの高級感が強く感じられ、風味が豊かとなった。従って、バニラの香味が極めて自然で高級感のある良質な香味に改良され、人々の嗜好性向上に大きく貢献するという効果がもたらされる。
また、製造されたバニラエキスに添加するだけの方法であるので、従来使用されてきた設備や装置を変更する必要がない。しかも、本発明に係る改良剤は市場で容易に入手可能なので、低コストで簡便な方法であるため普及し易い有利な技術である。
(1)バニラエキス
本発明において品質改良の対象となるバニラエキスは、前述のラン科バニラ属植物の果実(豆)をキュアリングし、さらに抽出処理して製造される天然香料素材としてのバニラエキストラクトやバニラオレオレジンである。バニラ豆として、マダガスカル、レユニオン、インドネシア、セイシェル及びコモロ諸島等で生産されるブルボン豆、メキシコの北ベラクルス地方等で生産されるメキシコ種、タヒチやその近隣で生産されるタヒチ種がある。また、キュアリングによるバニラビーンズの製法についてもメキシコ法やブルボン法など独特の方法が産地毎に存在する。さらに、抽出方法についても含水アルコール等による溶剤抽出や超臨界二酸化炭素抽出等が適用されている。
本発明においては、こうした産地、品種や製法は特に問わずに適用可能であるが、香味
的に劣等な品質あるいは高品質に至らない程度の品質のバニラエキスほどその改良効果が高くなると言える。
合成香料素材としては、天然バニラの主成分であり且つ主香成分であるバニリンを中心とした各種天然バニラ抽出物中の成分が対象となり合成的に製造されるものである(Vanillin, Ethyl vanillin, Vanitrope, Maltol, Heliotropine, Cyclotene, Anisaldehyde, Anisalcohol等)。また、調合品としては、天然バニラエキスにバニリン等の各種合成香料を加えて調合したもの、天然バニラは全く使用せず合成香料のみで調合したものがある。
本発明においては、こうした合成品や調合品であってバニラ風味を有するフレーバーを、天然バニラ由来のフレーバーが有する香味に近づける品質改良を図ることができる。
本発明に係る品質改良剤の有効成分は、下記の化学構造を有する2−エチル−3,5−ジメチルピラジンであり、試薬として市販されている。
本発明においては、市販品を適宜購入して使用することができる。
しかしながら、当該化合物がバニラエキスの香味を改良する効果があることは全く知られていなかった。
添加量が0.001ppb未満の場合は香味改良効果が十分でない場合があり、添加量が100ppmを超えた場合は2−エチル−3,5−ジメチルピラジンの香味が浮き出る可能性がある。
本発明の品質改良剤を含むバニラエキスの飲食品への添加量は、通常は0.01質量%〜1質量%、好ましくは0.01質量%〜0.5質量%、より好ましくは0.05質量%〜0.5質量%、さらに好ましくは0.05質量%〜0.3質量%、最も好ましくは0.05質量%〜0.1質量%である。
添加量が0.01質量%未満の場合は香味改良効果が十分でない場合があり、添加量が1質量%を超えた場合は2−エチル−3,5−ジメチルピラジンの香味が浮き出る可能性がある。
あるいはバニラ風味飲食品は、アイスクリーム、アイスキャンディーなどの冷菓類、乳飲料、炭酸飲料、コーヒー飲料、茶飲料などの各種清涼飲料類、せんべい、まんじゅう、ケーキ、飴、キャンディー、グミ、ビスケット、クッキーなどの和洋菓子類、ジャム類、チューイングガム類、パン類、スープ類、各種スナック食品類などである。
本発明の2−エチル−3,5−ジメチルピラジンからなる品質改良剤を含んだバニラエキスは、単独でバニラ含有飲食品又はバニラ風味飲食品に用いることもできる他、任意成分として他の食品用香料を添加することもできる。
すなわち、品質改良剤を含んだバニラエキスと他の1種又は2種以上の食品用香料とを適宜組合せてバニラ含有飲食品又はバニラ風味飲食品用の香味料組成物とすることができる。
本発明の香味料組成物に配合される他の成分としては、特に制限は無く、用途や目的に応じて従来から使用されていた種々の香料素材が使用可能であり、具体的にはアルデヒド類、アルコール類、エステル類等の従来公知の香料素材があげられる。
ョワン、アニス、アンゼリカ、ウイキョウ、ウコン、オレガノ、オールスパイス、オレンジノピール、カショウ、カッシア、カモミル、カラシナ、カルダモン、カレーリーフ、カンゾウ、キャラウェー、クチナシ、クミン、クレソン、クローブ、ケシノミ、ケイパー、コショウ、ゴマ、コリアンダー、サッサフラス、サフラン、サボリー、サルビア、サンショウ、シソ、シナモン、シャロット、ジュニパーベリー、
、シソ、シダー、シトラス、シトロネラ、シヌス、シベット、シマルーバ、シメジ、シャクヤク、ジャスミン、ジャノヒゲ、ジャボランジ、シャロット、シュクシャ、ジュニパーベリー、ショウガ、ショウユ、ショウユカス、ジョウリュウシュ、ショウロ、シロタモギタケ、ジンセン、シンナモン、酢、スイカ、スイセン、スギ、スターアニス、スターフルーツ、スチラックス、スッポン、スッポンタケ、ズドラベッツ、
ワー、ライム、ライラック、ラカンカ、ラカンショウ、ラズベリー、ラタニア、ラディッシュ、ラブダナム、ラベンダー、ラングウォルト、ラングモス、ランブータン、リキュール、リーク、リツェア、リナロエ、リュウガン、リョウフンソウ、リョクチャ、リンゴ、リンデン、リンドウ、ルー、ルリジサ、レセダ、レモン、レモングラス、レンギョウ、レンゲ、レンブ、ローズマリー、ロベージ、ローレル、ロンゴザ、ワサビ、ワタフジウツギ、ワームウッド、ワームシード、ワラビ、ワレモコウなどから得られる天然香料などが例示され、適宜選択して使用される。
添加量が0.0001ppb未満の場合は香味改良効果が十分でない場合があり、添加量が10%を超えた場合は2−エチル−3,5−ジメチルピラジン自体の香味が強く出てしまう可能性がある。
添加量が0.01質量%未満の場合は香味改良効果が十分でない場合があり、添加量が1質量%を超えた場合は2−エチル−3,5−ジメチルピラジンの香味が浮き出る可能性がある。
「2−エチル−3,5−ジメチルピラジン」は、シグマ−アルドリッチ社製の試薬を使用した。
「高品質バニラエキス」は、小川香料社製の製品を使用した。この高品質バニラエキスは、スパイシー感、自然な甘み、高級感を兼ね備えた天然バニラエキスであり、豆種はブルボン豆である。
「通常品質バニラエキス」は、小川香料社製の製品を使用した。この通常品質バニラエキスは、スパイシー感と自然な甘みを有するものの、高級感に欠ける天然バニラエキスであり、豆種はブルボン豆である。
2−エチル−3,5−ジメチルピラジンの10ppmエタノール溶液を調製し、高品質バニラエキスに0.1質量%添加し、本発明の品質改良剤を10ppb含有するバニラエキス1を調製した。
さらに、このバニラエキスを5%の砂糖を含む牛乳に0.1質量%添加し、本発明の品質改良剤を10ppt含有するバニラ含有飲料1を調製した。
2−エチル−3,5−ジメチルピラジンの0.001ppmエタノール溶液を調製し、
高品質バニラエキスに0.1質量%添加し、本発明の品質改良剤を0.001ppb含有するバニラエキス2を調製した。
さらに、このバニラエキスを5%の砂糖を含む牛乳に0.1質量%添加し、本発明の品質改良剤を0.001ppt含有するバニラ含有飲料2を調製した。
2−エチル−3,5−ジメチルピラジンの0.001ppmエタノール溶液を調製し、高品質バニラエキスに0.05質量%添加し、本発明の品質改良剤を0.5ppt含有するバニラエキス3を調製した。
さらに、このバニラエキスを5%の砂糖を含む牛乳に0.1質量%添加し、本発明の品質改良剤を0.0005ppt含有するバニラ含有飲料3を調製した。
2−エチル−3,5−ジメチルピラジンの10%エタノール溶液を調製し、高品質バニラエキスに0.1質量%添加し、本発明の品質改良剤を100ppm含有するバニラエキス4を調製した。
さらに、このバニラエキスを5%の砂糖を含む牛乳に0.1質量%添加し、本発明の品質改良剤を100ppb含有するバニラ含有飲料4を調製した。
2−エチル−3,5−ジメチルピラジンの10%エタノール溶液を調製し、高品質バニラエキスに0.2質量%添加し、本発明の品質改良剤200ppm含有するバニラエキス5を調製した。
さらに、このバニラエキスを5%の砂糖を含む牛乳に0.1質量%添加し、本発明の品質改良剤を200ppb含有するバニラ含有飲料5を調製した。
実施例1の2−エチル−3,5−ジメチルピラジンの代わりにエチルアルコールを配合して本発明の品質改良剤を含有しないバニラ含有飲料6を調製した。
2−エチル−3,5−ジメチルピラジンの10ppmエタノール溶液を調製し、通常品質バニラエキスに0.1質量%添加し、本発明の品質改良剤を10ppb含有するバニラエキス6を調製した。
さらに、このバニラエキスを5%の砂糖を含む牛乳に0.1質量%添加し、本発明の品質改良剤を10ppt含有するバニラ含有飲料7を調製した。
2−エチル−3,5−ジメチルピラジンの0.001ppmエタノール溶液を調製し、通常品質バニラエキスに0.1質量%添加し、本発明の品質改良剤を0.001ppb含有するバニラエキス7を調製した。
さらに、このバニラエキスを5%の砂糖を含む牛乳に0.1質量%添加し、本発明の品質改良剤を0.001ppt含有するバニラ含有飲料8を調製した。
2−エチル−3,5−ジメチルピラジンの0.001ppmエタノール溶液を調製し、通常品質バニラエキスに0.05質量%添加し、本発明の品質改良剤を0.5ppt含有するバニラエキス8を調製した。
さらに、このバニラエキスを5%の砂糖を含む牛乳に0.1質量%添加し、本発明の品質改良剤を0.0005ppt含有するバニラ含有飲料9を調製した。
2−エチル−3,5−ジメチルピラジンの10%エタノール溶液を調製し、通常品質バニラエキスに0.1質量%添加し、本発明の品質改良剤を100ppm含有するバニラエキス9を調製した。
さらに、このバニラエキスを5%の砂糖を含む牛乳に0.1質量%添加し、本発明の品質改良剤を100ppb含有するバニラ含有飲料10を調製した。
2−エチル−3,5−ジメチルピラジンの10%エタノール溶液を調製し、通常品質バニラエキスに0.2質量%添加し、本発明の品質改良剤200ppm含有するバニラエキス10を調製した。
さらに、このバニラエキスを5%の砂糖を含む牛乳に0.1質量%添加し、本発明の品質改良剤を200ppb含有するバニラ含有飲料11を調製した。
実施例4の2−エチル−3,5−ジメチルピラジンの代わりにエチルアルコールを配合して本発明の品質改良剤を含有しないバニラ含有飲料12を調製した。
本発明の品質改良剤を添加した高品質バニラエキスを用いたバニラ含有飲料1〜5と本発明の品質改良剤を含有しない高品質バニラエキスを用いたバニラ含有飲料6、本発明の品質改良剤を添加した通常品質バニラエキスを用いたバニラ含有飲料7〜11と本発明の品質改良剤を含有しない通常品質バニラエキスを用いたバニラ含有飲料12について9名の専門パネラーにより、華やかさを伴ったスパイシー感、自然な甘み、高級感を以下の7段階で評価した。
1点:極めて弱い
2点:弱い
3点:やや弱い
4点:普通
5点:やや強い
6点:強い
7点:極めて強い
さらに、いずれの官能評価結果からも、バニラエキスの品質が高い水準で安定化していることが分かった。詳細を表1に示した。一方、バニラエキスを含有するバニラ含有飲料5、11は、バニラの風味とは異なるナッツ様の香味が感じられ、嗜好性は向上しなかった。
下記処方により、スパイシー感、自然な甘み、高級感を改良する品質改良剤を含む香料組成物1を調整した。なお、バニラエッセンスはバニラエキスをエッセンス化したものである。
実施例7の2−エチル−3,5−ジメチルピラジンの代わりにエチルアルコールを配合して香料組成物2を得た。
本発明の香料組成物1を0.1質量%含有するバニラ風味飲料1、本発明の品質改良剤を含有しない香料組成物2を0.1質量%含有するバニラ風味飲料2について9名の専門パネラーにより、重厚なスパイシー感、自然な甘み、高級感を以下の7段階で評価した。
1点:極めて弱い
2点:弱い
3点:やや弱い
4点:普通
5点:やや強い
6点:強い
7点:極めて強い
さらに、いずれの官能評価結果からも、表1の評価結果と同じ高い水準で安定化していることが分かった。詳細を表3に示した。
強力粉1400質量部に水に溶解させた生イースト40質量部を加えてよく撹拌し、28℃、4時間発酵させた。得られた生地に強力粉600質量部、砂糖100質量部、品質改良剤を添加した市販のバニラエキス10質量部、食塩30質量部、実施例7で調製した香味料組成物1および比較例7で調製した香味料組成物2を0.1質量部添加し、生地をよくこねた後、容器に詰め、38℃、40分間発酵後、220℃、40分間焼成し、本発明のバニラ入り食パン1および比較品のバニラ入り食パン2を得た。
専門パネラー7名による官能評価試験を行ったところ、品質改良剤を添加したバニラ入り食パン1の方が品質の良いバニラの有する重厚なスパイシー感、自然な甘み、高級感が強く感じられ、風味が豊かとなり嗜好性が向上した。
ショートニング15質量部、砂糖30質量部、全卵3質量部、食塩1質量部、品質改良剤を添加したバニラ粉末0.5質量部、実施例7で調製した香味料組成物1または比較例7で調製した香味料組成物2を0.1質量部添加し、30分間撹拌後、30分間エージングを行った。得られた生地を型に流し入れ、220℃、5分焼成し、本発明のバニラ入りハードビスケット1及び比較品のバニラ入りハードビスケット2を調製した。
専門パネラー7名による官能評価試験を行ったところ、品質改良剤を添加したバニラ入りハードビスケット1の方が品質の良いバニラの有する重厚なスパイシー感、自然な甘み、高級感が強く感じられ、風味が豊かとなり嗜好性が向上した。
全脂加糖練乳15部、果糖ぶどう糖液糖3部を蒸留水に溶解し、予め蒸留水に分散させていた全脂粉乳2部、脱脂粉乳1部を加え加熱し40℃付近になったら、上白糖3.5部、安定剤0.7部、乳化剤0.02部を加え80℃まで加温した。コーンスターチ0.3部を加えた後、殺菌した(80℃、15分間)。お湯で100部に重量調製し、クリアミックスにて乳化した。
実施例7で調製した香料組成物1または比較例7で調製した香料組成物2を0.1質量部添加して撹拌後、ガラス容器にて冷却してバニラ風味プリン1及びバニラ風味プリン2を調製した。
専門パネラー7名による官能評価試験を行ったところ、バニラ風味プリン1の方が品質の良いバニラの有する重厚なスパイシー感、自然な甘み、高級感が強く感じられ、風味が豊かとなり嗜好性が向上した。
牛乳30重量部、水あめ11重量部、全脂加糖練乳10重量部、無塩バター7.5重量部、脱脂粉乳2.5重量部、水34.4重量部を合わせて湯浴にて攪拌溶解し、砂糖2.5重量部、乳化安定剤0.6重量部を添加、加熱攪拌した後、乳化を行いながら、実施例7で調製した香料組成物1または比較例7で調製した香料組成物2を0.5質量部添加し、攪拌混合した後、エージングを行い、バニラ風味アイスクリーム1及びバニラ風味アイスクリーム2を調製した。
専門パネラー7名による官能評価試験を行ったところ、バニラ風味アイスクリーム1の方が品質の良いバニラの有する華やかさを伴ったスパイシー感、自然な甘み、高級感が強く感じられ、風味が豊かとなり嗜好性が向上した。
Claims (5)
- 2−エチル−3,5−ジメチルピラジンをバニラエキスに0.001ppb〜100ppm添加することを特徴とするバニラエキスの品質改良方法。
- 2−エチル−3,5−ジメチルピラジンを、バニラエキスに0.001ppb〜100ppm添加することを特徴とする品質改良されたバニラエキスの製造方法。
- 請求項2に記載の方法で製造された品質改良バニラエキスを、食品用香料に0.0001ppb〜10%添加することを特徴とするバニラ含有飲食品又はバニラ風味飲食品用の香味料組成物の製造方法。
- 請求項2に記載の方法で製造された品質改良バニラエキスを、飲食品に0.01質量%〜1質量%添加することを特徴とするバニラ含有飲食品又はバニラ風味飲食品の製造方法。
- 請求項2に記載の方法で製造された品質改良バニラエキスを、飲食品に0.01質量%〜1質量%添加することを特徴とするバニラ含有飲食品又はバニラ風味飲食品の香味改良方法。
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