JP5570646B1 - 茶飲料又は茶含有食品の香味改善剤 - Google Patents

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Abstract

【課題】 茶飲料又は茶含有食品をより自然で天然感のある良質な香味に改善することができる香味改善剤、及び当該改善剤を用いた茶飲料又は茶含有食品の香味改善方法を提供することである。
【解決手段】 イソオイゲノールを含有することを特徴とする茶飲料又は茶含有食品の香味改善剤であり、当該香味改善剤を0.001ppb〜100ppm添加することを特徴とする茶飲料又は茶含有食品の香味改善方法である。
【選択図】 なし

Description

本発明は、イソオイゲノールを含有することを特徴とする茶飲料又は茶含有食品の香味改善剤、並びに当該改善剤を特定量で添加することを特徴とする茶飲料又は茶含有食品の香味改善方法に関する。
緑茶(煎茶、抹茶、中国緑茶など)、烏龍茶、紅茶に代表される茶類は、日々の生活に潤いを与え、生活にはなくてはならないものである。
近年、茶類の持つ抗酸化性が注目を集めており、ノンカロリーの健康的な飲み物として、茶飲料は無糖飲料の代表的なものとなり、PETボトルや缶製品等の容器入り製品の普及や粉末状インスタント製品の開発に伴って生産量・消費量も年々増加している。
こうした茶飲料のブームを背景として、最近、消費者の豊富な知識や嗜好の多様化に伴い、種類豊富な茶類の中でも日本の緑茶の主流である煎茶とは風味が異なる釜炒り殺青した緑茶に対する関心が高まっている。釜炒り殺青した緑茶は、日本国内ではマイナーな存在であるが、中国では緑茶の主流である。中国緑茶は中国方式の製法で作られる緑茶であり、煎茶等の日本緑茶と同様に不発酵茶として位置付けられる。しかし、煎茶に代表される日本緑茶が蒸熱によって茶葉の酸化酵素を失活させる蒸熱殺青であるのに対して、中国緑茶では軽度に萎凋後、高温の釜で茶葉を炒る釜炒りによって酵素を失活させる釜炒り殺青である点で製法的に相違する。かかる製法上の相違は茶の香調に影響し、一般に、煎茶はグリーンな香調を有し、中国緑茶のような釜炒り緑茶は華やかなフローラルな香調を特色としている。
従来の茶飲料、特にPETボトル、缶詰め等の容器入り茶飲料あるいは凍結乾燥法などにより粉末状に加工されたインスタント製品などに共通する課題として、茶類が本来持っていた淹れ立ての馥郁とした香りが流通段階を経て消費者の手に渡る前に失われてしまうという問題点があった。
この問題を解決する手段として、淹れ立ての茶の香気を得るために、茶葉に短時間に蒸気を通ずる方法(特許文献1)、酸化防止剤の存在下に茶から香気成分を蒸留する方法(特許文献2)などが提案されている。しかしながら、上記方法で得られた香気も経時的に劣化が進行し、問題の解決とはならなかった。
茶飲料自体の香味を増強する手段としては、茶飲料にカロチン類の熱分解物を加える方法(特許文献3)、茶飲料にスクラロース(三栄源エフ・エフ・アイ社の商標)を添加する方法(特許文献4)などが提案されているが、これらにより得られる香味は茶類が本来持つ特徴的な香りではなかった。
一方、茶飲料の特徴的な香味を付与する方法としては、4−メトキシ−2−メチル−2−ブタンチオール(特許文献5)、4−メルカプト−4−メチル−2−ペンタノン(特許文献6)、(Z)−1,5−オクタジエン−3−オン(特許文献7)がいずれも茶類のもつ特徴的で且つ微妙に異なったグリーンノートの表現に効果的であることが提案されている。
しかしながら、上記の香味改善技術はいずれも、茶類が本体持つ特徴的な香りを表現するには、未だ完全なものとはいえなかった。
さらに、上記の香味改善技術はいずれも煎茶等の日本の製造方式で作られた緑茶を対象としたものであり、そのため異なる香調を持つ中国緑茶等の釜炒り殺青した緑茶に適用し難いという問題があり、そこで釜炒り緑茶に有用な香味改善技術の提供が要望されている。
特開平8−116882号公報 特開平8−73886号公報 特公平7−99995号公報 特開2000−135058号公報 特許第3026436号公報 特許第3026437号公報 特許第3058165号公報
小菅充子ら、「中国産および日本産かまいり茶の香気成分」、栄養と食糧、Vol. 34、No. 6、545-549、1981 印藤元一、「合成香料 化学と商品知識」、1996年、株式会社化学工業日報社、第183-185頁
本発明の課題は、茶飲料又は茶含有食品、特に釜炒り殺青した緑茶をより自然で天然感のある良質な香味に改善することができる香味改善剤を提供すること、並びに当該改善剤を用いた茶飲料又は茶含有食品の香味改善方法を提供することである。
上記課題を解決するために、本発明者らは鋭意検討を行った結果、天然の茶にイソオイゲノールが含まれることを見出した。
そして、その香味特性について検討したところ、意外にも当該化合物が茶類の華やかさをともなった余韻、旨味と滋味の濃厚感、呈味の複雑さを増し、緑茶、烏龍茶、紅茶の香味、中でも釜炒り殺青した緑茶、特に中国緑茶の香味を改善する効果を有することを見出した。
さらに本発明者らは、イソオイゲノールを、茶飲料又は茶含有食品に極めて微量の濃度で添加することにより、茶飲料又は茶含有食品を極めて自然で天然感のある良質な香味に改善でき、伝統的な製法で製造された馥郁とした豊かな香味が再現された茶飲料等の提供が可能になるという新たな事実を見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、以下の通りである。
(1)イソオイゲノールを含有することを特徴とする茶飲料又は茶含有食品の香味改善剤である。
(2)上記の香味改善剤を0.001ppb〜100ppm添加したことを特徴とする茶飲料又は茶含有食品である。
(3)上記の香味改善剤を茶飲料又は茶含有食品に0.001ppb〜100ppm添加することを特徴とする茶飲料又は茶含有食品の香味改善方法である。
(4)上記の香味改善剤を食品用香料に0.001ppm〜10質量%添加したことを特徴とする茶飲料又は茶含有食品用の香味料組成物である。
(5)上記の香味料組成物を茶飲料又は茶含有食品に0.01質量%〜1質量%添加することを特徴とする茶飲料又は茶含有食品の香味改善方法である。
(6)上記(1)〜(5)において、茶が釜炒り殺青した緑茶であること、特に中国緑茶の炒青緑茶、こう青緑茶又は晒青緑茶であること、を特徴とする。
本発明の香味改善剤を添加すれば、茶飲料又は茶含有食品において、茶の華やかさを伴った余韻(要するにフローラル感、花香感)が強く感じられ、風味が豊かとなった結果、茶の香味が極めて自然で天然感のある良質な香味に改善され、嗜好性向上に大きく貢献するという効果がもたらされる。特に、華やかさを伴った余韻を重視する釜炒り殺青した緑茶である中国緑茶において、この効果はより顕著である。
その結果、消費者の選択の幅が広がり、茶飲料又は茶含有食品の一層の需要拡大を図ることができる。
以下に、本発明を実施の形態に即して詳細に説明する。
(1)茶
本発明において香味改善の対象となる茶は、ツバキ科の常緑樹であるチャ(Camellia sinensis (L) O. Kuntze)の葉を加工した飲料用食品であり、酸化酵素による茶葉内の成分の発酵の有無によって不発酵茶の緑茶、半発酵茶のウーロン茶、発酵茶の紅茶に分類される。
さらに、緑茶は殺青(酸化酵素の失活化)の仕方の違いによって蒸し製の煎茶、玉露、かぶせ茶、番茶、玉緑茶、碾(てん)茶、焙じ茶、玄米茶と、釜炒り製の釜炒り茶とに分けられる。
釜炒り殺青した緑茶は、日本においては九州の一部で製造されているが(例えば、熊本の青柳茶、佐賀の嬉野茶)、日本の緑茶全体から見れば極めて少数派である。これに対して、中国の緑茶のほとんどは伝統的に釜炒り殺青した緑茶である。
本発明において、中国緑茶は中国方式の製法で作られた緑茶すなわち不発酵茶の総称である。中国緑茶の製造では、摘んだ生葉は釜炒り前に数時間置くが、この間に軽度に萎凋(いちょう)が進み花香の萎凋香が生成する。そのやや萎凋した茶葉を鉄製の釜を使い高温で炒る加熱処理(殺青)を行って酸化酵素を失活させ、次いで、揉捻(じゅうねん)、乾燥などの諸工程を経て最終製品となる。
釜炒り殺青した緑茶は製造工程の最終段階の乾燥方式によって、さらに炒青類(釜炒り乾燥)、こう青類(熱風乾燥)、晒青類(天日干し)の3種類に分類される。
炒青緑茶(しょうせいりょくちゃ)は、殺青(さっせい)、乾燥ともに釜炒り方式であり、中国緑茶の主流である。蒸熱殺青と異なり、釜炒り方式では茶葉の温度上昇は遅いので、釜温度は予め高め(430〜460℃)に設定される。炒青緑茶には中国緑茶の代表格である龍井茶(ろんじんちゃ)や碧螺春(へきらしゅん)がある。
龍井茶は次の工程で製造される。先ず、丁寧に摘採した一芯一葉を4〜10時間萎凋させてから80〜100℃に加熱した釜で12〜15分間炒りあげる(殺青および揉捻の工程)。次いで、茶葉を釜から出して40〜60分間静置後、さらに60〜80℃に加熱した釜で20〜25分間炒って(手のひらで茶葉を釜に押し付けて圧しながら炒り、水分含量が6〜7%になるまで乾燥させながら扁平上に造形する工程)でき上がる。
こう青緑茶(こうせいりょくちゃ、[注]「こう」は火へんに共)は、前半の工程は炒青緑茶と同様であるが、最後の乾燥工程を熱風で行う。黄山毛峰(おうざんもうほう)、天目青頂(てんもくせいちょう)などがその代表である。
晒青緑茶(しゃせいりょくちゃ)は、茶葉を釜炒り殺青して揉捻した後、天日干しで乾燥させるものである。
このようにして製造される釜炒り製の緑茶は、蒸熱方式で製造される煎茶に含まれるグリーンな香調の成分((Z)-1,5-octadien-3-one, 4-mercapto-4-methyl-2-pentanone, methional, (E,Z)-2,6-nonadienal, 3-methylnonane-2,4-dione)に加えて、香ばしい香調の成分(2-acethyl-1-pyrroline, 2-acethyl-2-thiazoline, 2-ethyl-3,5-dimethylpyradine, 2,3-diethyl-5-methylpyrazine)を多く含むことが解明されている。香ばしい香調の成分は、アミノ酸と糖の加熱反応により生じ、釜炒り緑茶の独特の製法がこれらの成分の形成に関与していると考えられる。概して、釜炒り製の中国緑茶は、蒸熱製の煎茶に比べると、爽やかな香りのリナロールが非常に少なく、その一方、焙焼香気成分の一種である香ばしい香りのピラジン類を多く含むという特徴がある。
なお、中国の釜炒り緑茶と日本の釜炒り緑茶とでは香調が異なるとされている。すなわち、中国産釜炒り緑茶7種と日本産釜炒り緑茶2種の香気成分を比較した研究報告(非特許文献1)によれば、中国緑茶はゲラニオール、2−フェニルエタノールやベンジルアルコールなど全体的にバラ様の甘い花香を持つ高沸点物質を多く含み、加えて日本緑茶ではほとんど見られないフェノール類を含む。これらが甘い漢方薬的な香りをもたらすと考えられる。
一方、日本産釜炒り緑茶は、甘い花様の香りのゲラニオールやネロリドールの他に重厚な香りを与えるピラノイド型のリナロールオキサイドを多く含み、またシス−3−ヘキセニルヘキサノエイトや2,6,6−トリメチル−2−ヒドロキシシクロヘキサン−1−オンなど青臭い香りを与える物質の含量も高い。これらが中国緑茶と異なり、爽やかでややコクのある煎茶様の風味をもたらすと考えられる。
(2)香味改善剤
本発明の香味改善剤における有効成分は、下記の化学構造を有するイソオイゲノール(別名:2-Methoxy-4-propenyl phenol)であり、プロペン側鎖はトランス体とシス体のいずれもが該当し、香料や試薬として市販されている。
本発明においては、市販品を適宜購入して使用することができる。
Figure 0005570646
イソオイゲノールは、クローブ、イランイラン、チュベローズの精油などに含まれており、スパイシーなカーネーション様芳香を有し、スパイス系やチェリー、クローブ系香料に用いられ、通常は0.3ppm〜1000ppmで用いられるとされている(非特許文献2)。
しかしながら、当該化合物が茶飲料又は茶含有食品の香味を改善する効果があることは知られていなかった。
イソオイゲノールを茶飲料又は茶含有食品の香味改善剤として用いる場合、その添加量は、一般的には、0.001ppb〜100ppm、好ましくは0.01ppb〜10ppm、さらに好ましくは0.1ppb〜1ppmの範囲を例示することができる。
添加量が0.001ppb未満の場合は香味改善効果が十分でない場合があり、添加量が100ppmを超えた場合はイソオイゲノールの香味が浮き出る可能性がある。
(3)香味料組成物
本発明のイソオイゲノールからなる香味改善剤は、単独で茶飲料又は茶含有食品に用いることもできる他、任意成分として他の食品用香料を添加することもできる。すなわち、イソオイゲノールと他の1種又は2種以上の食品用香料とを適宜組合せて茶飲料用又は茶含有食品用の香味料組成物とすることができる。
本発明の香味料組成物に配合される他の成分としては、特に制限は無く、用途や目的に応じて従来から使用されていた種々の香料素材が使用可能であり、具体的にはアルデヒド類、アルコール類、エステル類等の従来公知の香料素材があげられる。
その様な食品用香料としては、例えば、アセト酢酸エチル、アセトフェノン、アニスアルデヒド、α−アミルシンナムアルデヒド、アントラニル酸メチル、イオノン、イソ吉草酸イソアミル、イソ吉草酸エチル、イソチオシアン酸アリル、イソチオシアン酸3−ブテニル、イソチオシアン酸4−ペンテニル、イソチオシアン酸ベンジル、イソチオシアン酸3−メチルチオプロピル、イソチオシアネート類、インドール及びその誘導体、γ−ウンデカラクトン、エステル類、エチルバニリン、エーテル類、オイゲノール、オクタノール、オクタナール、オクタン酸エチル、ギ酸イソアミル、ギ酸ゲラニル、ギ酸シトロネリル、ケイ皮酸、ケイ皮酸エチル、ケイ皮酸メチル、ケトン類、ゲラニオール、酢酸イソアミル、酢酸エチル、
酢酸ゲラニル、酢酸シクロヘキシル、酢酸シトロネリル、酢酸シンナミル、酢酸テルピニル、酢酸フェネチル、酢酸ブチル、酢酸ベンジル、酢酸l−メンチル、酢酸リナリル、サリチル酸メチル、シクロヘキシルプロピオン酸アリル、シトラール、シトロネラール、シトロネロール、1,8−シネオール、脂肪酸類、脂肪族高級アルコール類、脂肪族高級アルデヒド類、脂肪族高級炭化水素類、シンナミルアルコール、シンナムアルデヒド、チオエーテル類、チオール類、デカナール、デカノール、デカン酸エチル、テルピネオール、リモネン、ピネン、ミルセン、タピノーレン、テルペン系炭化水素類、γ−ノナラクトン、バニリン、パラメチルアセトフェノン、ヒドロキシシトロネラール、ヒドロキシシトロネラールジメチルアセタール、ピペロナール、
フェニル酢酸イソアミル、フェニル酢酸イソブチル、フェニル酢酸エチル、フェノールエーテル類、フェノール類、フルフラール及びその誘導体、プロピオン酸、プロピオン酸イソアミル、プロピオン酸エチル、プロピオン酸ベンジル、ヘキサン酸、ヘキサン酸アリル、ヘキサン酸エチル、ヘプタン酸エチル、l−ペリラアルデヒド、ベンジルアルコール、ベンズアルデヒド、芳香族アルコール類、芳香族アルデヒド類、d−ボルネオール、マルトール、N−メチルアントラニル酸メチル、メチルβ−ナフチルケトン、dl−メントール、l−メントール、酪酸、酪酸イソアミル、酪酸エチル、酪酸シクロヘキシル、酪酸ブチル、ラクトン類、リナロール等の合成或いは天然由来の香料の他、オレンジ、レモン、ライム、グレープフルーツなどシトラス系精油類、
アップル、バナナ、グレープ、メロン、ピーチ、パイナップル、ストロベリーなどフルーツ系の精油或いは回収フレーバー、ミルク、クリーム、バター、チーズ、ヨーグルトなど乳系の抽出香料、緑茶、ウーロン茶、紅茶、コーヒー、ココアなど嗜好品系の回収フレーバー、ペパーミント、スペアミントなどミント系の精油、アサノミ、アサフェチダ、アジョワン、アニス、アンゼリカ、ウイキョウ、ウコン、オレガノ、オールスパイス、オレンジノピール、カショウ、カッシア、カモミル、カラシナ、カルダモン、カレーリーフ、カンゾウ、キャラウェー、クチナシ、クミン、クレソン、クローブ、ケシノミ、ケイパー、コショウ、ゴマ、コリアンダー、サッサフラス、サフラン、サボリー、サルビア、サンショウ、シソ、シナモン、シャロット、ジュニパーベリー、
ショウガ、スターアニス、スペアミント、セイヨウワサビ、セロリー、ソーレル、タイム、タマネギ、タマリンド、タラゴン、チャイブ、ディル、トウガラシ、ナツメグ、ニガヨモギ、ニジェラ、ニンジン、ニンニク、バジル、パセリ、ハッカ、バニラ、パプリカ、ヒソップ、フェネグリーク、ペパーミント、ホースミント、ホースラディッシュ、マジョラ
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メープル、メリッサ、メリロット、メロン、モウセンゴケ、モニリアバイヨウエキ、モミノキ、モモ、モロヘイヤ、ヤクチ、ヤマモモ、ユーカリ、ユキノシタ、ユズ、ユッカ、ユリ、ヨウサイ、ヨロイグサ、ライオンズフート、ライチ、ライフエバーラスティングフラワー、ライム、ライラック、ラカンカ、ラカンショウ、ラズベリー、ラタニア、ラディッシュ、ラブダナム、ラベンダー、ラングウォルト、ラングモス、ランブータン、リキュール、リーク、リツェア、リナロエ、リュウガン、リョウフンソウ、リョクチャ、リンゴ、リンデン、リンドウ、ルー、ルリジサ、レセダ、レモン、レモングラス、レンギョウ、レンゲ、レンブ、ローズマリー、ロベージ、ローレル、ロンゴザ、ワサビ、ワタフジウツギ、ワームウッド、ワームシード、ワラビ、ワレモコウなどから得られる天然香料などが例示され、適宜選択して使用される。
イソオイゲノールからなる香味改善剤を上記食品用香料と組合せて、茶飲料用又は茶含有食品用の香味料組成物を調製する場合における香味改善剤の添加量は、その目的あるいは香味料組成物の種類によって異なるものの、一般的には、香味料組成物全体量の0.001ppm〜10質量%で用いられ、好ましくは0.001ppm〜5質量%で用いられ、より好ましくは0.001ppm〜1質量%で用いられ、さらに好ましくは0.005ppm〜5000ppmで用いられ、最も好ましくは0.005ppm〜1000ppmで用いられる。
添加量が0.001ppmを未満の場合は香味改善効果が十分でない場合があり、添加量が10質量%を超えた場合はイソオイゲノール自体の香味が強くでてしまう可能性がある。
本発明の香味料組成物の茶飲料又は茶含有食品への添加量は、通常は0.01質量%〜1質量%で用いられ、好ましくは0.01質量%〜0.5質量%で用いられ、より好ましくは0.05質量%〜0.5質量%で用いられ、さらに好ましくは0.05質量%〜0.3質量%で用いられ、最も好ましくは0.05質量%〜0.1質量%で用いられる。
添加量が0.01質量%未満の場合は香味改善効果が十分でない場合があり、添加量が1質量%を超えた場合はイソオイゲノールの香味が浮き出る可能性がある。
(3)茶飲料又は茶含有食品
本発明の香味改善の対象とされる茶含有食品は、茶を使用した食品であり、アイスクリーム、アイスキャンディーなどの冷菓類、茶風味のせんべい、まんじゅう、ケーキ、飴、キャンディー、グミ、ビスケットなどの和洋菓子類、ジャム類、チューイングガム類、パン類、スープ類、各種スナック食品類などである。
また、茶飲料品は、茶の茶葉を常法により熱水、温水または冷水で抽出して得られる茶抽出液、茶の香味成分を適宜調合して得られる茶香味を有する調合飲料(例えば、抹茶オレ、ティーオレなどの茶と乳とを組み合わせた乳系飲料など)、茶の茶葉をそのまま微粉末に粉砕加工した粉末茶、茶の抽出液をスプレードライ方法やフリーズドライ方法で顆粒状又は粉末状に加工したインスタント茶などがあげられる。
次に実施例を示して本発明をさらに具体的に説明するが、本発明は、これらの実施例に限定されるものではない。
[実施例1](煎茶飲料)
イソオイゲノール(シグマ−アルドリッチ社製)の10ppmエタノール溶液を調製し、煎茶抽出液(市販の粉末煎茶に水を加え0.3質量%に調製したもの)に0.1質量%添加し、本発明の香味改善剤を0.01ppm含有する煎茶飲料aを調製した。
[比較例1](煎茶飲料)
実施例1のイソオイゲノールの代わりにエチルアルコールを配合して本発明の香味改善剤を含有しない煎茶飲料bを調製した。
[実施例2](烏龍茶飲料)
イソオイゲノール(シグマ−アルドリッチ社製)の25ppmエタノール溶液を調製し、烏龍茶抽出液(市販の粉末烏龍茶に水を加え0.2質量%に調製したもの)に0.1質量%添加し、本発明の香味改善剤を0.025ppm含有する烏龍茶飲料aを調製した。
[比較例2](烏龍茶飲料)
実施例2のイソオイゲノールの代わりにエチルアルコールを配合して本発明の香味改善剤を含有しない烏龍茶飲料bを調製した。
[実施例3](紅茶飲料)
イソオイゲノール(シグマ−アルドリッチ社製)の25ppmエタノール溶液を調製し、紅茶抽出液(市販の粉末紅茶に水を加え0.2質量%に調製したもの)に0.1質量%添加し、本発明の香味改善剤を0.025ppm含有する紅茶飲料aを調製した。
[比較例3](紅茶飲料)
実施例3のイソオイゲノールの代わりにエチルアルコールを配合して本発明の香味改善剤を含有しない紅茶飲料bを調製した。
[実施例4](中国緑茶飲料)
イソオイゲノール(シグマ−アルドリッチ社製)の10ppmエタノール溶液を調製し、中国緑茶抽出液(市販の粉末中国緑茶に水を加え0.3質量%に調製したもの)に0.1質量%添加し、本発明の香味改善剤を0.01ppm含有する中国緑茶飲料aを調製した。
[比較例4](中国緑茶飲料)
実施例4のイソオイゲノールの代わりにエチルアルコールを配合して本発明の香味改善剤を含有しない中国緑茶飲料bを調製した。
[実施例5](中国緑茶飲料)
イソオイゲノール(シグマ−アルドリッチ社製)の1ppbエタノール溶液を調製し、中国緑茶抽出液(市販の粉末中国緑茶に水を加え0.3質量%に調製したもの)に0.1質量%添加し、本発明の香味改善剤を0.001ppb含有する中国緑茶飲料cを調製した。
[実施例6](中国緑茶飲料)
イソオイゲノール(シグマ−アルドリッチ社製)の10質量%エタノール溶液を調製し、中国緑茶抽出液(市販の粉末中国緑茶に水を加え0.3質量%に調製したもの)に0.1質量%添加し、本発明の香味改善剤を100ppm含有する中国緑茶飲料dを調製した。
[比較例5](中国緑茶飲料)
イソオイゲノール(シグマ−アルドリッチ社製)の0.5ppbエタノール溶液を調製し、中国緑茶抽出液(市販の粉末中国緑茶に水を加え0.3質量%に調製したもの)に0.1質量%添加し、本発明の香味改善剤を0.0005ppb含有する中国緑茶飲料eを調製した。
[比較例6](中国緑茶飲料)
イソオイゲノール(シグマ−アルドリッチ社製)の20質量%エタノール溶液を調製し、中国緑茶抽出液(市販の粉末中国緑茶に水を加え0.3質量%に調製したもの)に0.1質量%添加し、本発明の香味改善剤を200ppm含有する中国緑茶飲料fを調製した。
[試験例1]
実施例1〜6及び比較例1〜6で調製した煎茶飲料、烏龍茶飲料及び中国緑茶飲料について9名の専門パネラーにより、華やかさを伴った余韻、濃厚感、滋味の豊かさを以下の7段階で評価した。
1点(極めて弱い)
2点(弱い)
3点(やや弱い)
4点(普通)
5点(やや強い)
6点(強い)
7点(極めて強い)
ここで、煎茶飲料a、烏龍茶飲料a、紅茶飲料a、中国緑茶飲料a、c及びdは、本発明の香味改善剤を本発明の所定量で含有する飲料であり、中国緑茶飲料eとfは本発明の香味改善剤を含有するが本発明の所定量未満又は超過する飲料である。緑茶飲料b、烏龍茶飲料b、紅茶飲料b及び中国緑茶飲料bはいずれも本発明の香味改善剤を含有しない飲料である。
その結果、専門パネラーの全員が本発明品である香味改善剤を所定量で添加した緑茶飲料a、烏龍茶飲料a、紅茶飲料a、中国緑茶飲料a、中国緑茶飲料c、中国緑茶飲料dは、茶の有する華やかさを伴った余韻、濃厚感、滋味が強く感じられ、風味が豊かとなった結果、茶飲料の香味が改善され嗜好性が向上すると評価した。そして、イソオイゲノールによる改善効果は、各種茶飲料の中で中国緑茶が最も高かった。
詳細を表1に示した。表中の「華やかさを伴った余韻」、「濃厚感」、「滋味の豊かさ」の点数は9名の専門パネラーの平均点である。
ここで「滋味」とは茶の品質審査項目の一つの味のことであり、うま味の多少、苦渋味との調和、コクの有無、後口の良否などによって判定される。煎茶はうま味、甘味、渋味が調和して後味の爽やかなものが良質であり、釜炒り茶ではうま味があって濃く、渋味、青臭味の少ないものが良質とされている。
Figure 0005570646
[実施例7](香味料組成物)
下記処方により本発明の香味料組成物aを得た。
Figure 0005570646
[比較例7](香味料組成物)
実施例7のイソオイゲノールの代わりにエチルアルコールを配合して香味料組成物bを得た。
[実施例8](中国緑茶飲料)
中国緑茶抽出液(市販の粉末中国緑茶に水を加え0.3質量%に調製したもの)に本発明の香味料組成物aを0.1質量%添加し、中国緑茶飲料gを調製した。
[比較例8](中国緑茶飲料)
香味料組成物aの代わりに本発明の香味改善剤を含有しない香味料組成物bを0.1質量%添加し、実施例6と同様にして中国緑茶飲料hを調製した。
[試験例2]
本発明の香味料組成物aを0.1質量%含有する中国緑茶飲料g、本発明の香味改善剤を含有しない香料組成物bを0.1質量%含有する中国緑茶飲料hについて9名の専門パネラーにより、華やかさを伴った余韻、濃厚感、滋味の豊かさを以下の7段階で評価した。
1点(極めて弱い)
2点(弱い)
3点(やや弱い)
4点(普通)
5点(やや強い)
6点(強い)
7点(極めて強い)
その結果、専門パネラーの全員が本発明品である香味料組成物を添加した中国緑茶飲料gは、茶の有する華やかさを伴った余韻、濃厚感、滋味が強く感じられ、風味が豊かとなった結果、茶飲料の香味が改善され嗜好性が向上すると評価した。詳細を表3に示した。
Figure 0005570646
[実施例9](中国緑茶入り食パン)
強力粉1400質量部に水に溶解させた生イースト40質量部を加えてよく撹拌し、28℃、4時間発酵させた。得られた生地に強力粉600質量部、砂糖100質量部、市販の粉末中国緑茶50質量部、食塩30質量部、実施例5で調製した香味料組成物aおよび比較例5で調製した香味料組成物bを0.1質量部添加し、生地をよくこねた後、容器に詰め、38℃、40分間発酵後、220℃、40分間焼成し、本発明の中国緑茶入り食パンaおよび比較品の中国緑茶入り食パンbを得た。
専門パネラー7名による官能評価試験を行ったところ、中国緑茶入り食パンaの方が茶の有する華やかさを伴った余韻、濃厚感、滋味が強く感じられ、風味が豊かとなり嗜好性が向上した。
[実施例10](中国緑茶入りハードビスケット)
ショートニング15質量部、砂糖30質量部、全卵3質量部、食塩1質量部、粉末中国緑茶0.5質量部、実施例5で調製した香味料組成物aまたは比較例5で調製した香味料組成物bを0.1質量部添加し、30分間撹拌後、30分間エージングを行った。得られた生地を型に流し入れ、220℃、5分焼成し、本発明の中国緑茶入りハードビスケットa及び比較品の中国緑茶入りハードビスケットbを調製した。
専門パネラー7名による官能評価試験を行ったところ、中国緑茶入りハードビスケットaの方が茶の有する華やかさを伴った余韻、濃厚感、滋味が強く感じられ、風味が豊かとなり嗜好性が向上した。
本発明の香味改善剤又は香味料組成物を茶飲料又は茶含有食品に使用した場合、茶飲料又は茶含有食品を極めて自然で天然感のある良質な香味に改善でき、より一層の天然感が感じられる飲食品を消費者に提供することができる。

Claims (10)

  1. イソオイゲノールからなることを特徴とする釜炒り殺青した緑茶飲料又は釜炒り殺青した緑茶含有食品の香味改善剤。
  2. 請求項1記載の香味改善剤を0.001ppb〜100ppm添加したことを特徴とする釜炒り殺青した緑茶飲料又は釜炒り殺青した緑茶含有食品。
  3. 請求項1記載の香味改善剤を釜炒り殺青した緑茶飲料又は釜炒り殺青した緑茶含有食品に0.001ppb〜100ppm添加することを特徴とする釜炒り殺青した緑茶飲料又は釜炒り殺青した緑茶含有食品の香味改善方法。
  4. 請求項1記載の香味改善剤を食品用香料に0.001ppm〜10質量%添加したことを特徴とする釜炒り殺青した緑茶飲料又は釜炒り殺青した緑茶含有食品用の香味料組成物。
  5. 請求項4記載の香味料組成物を釜炒り殺青した緑茶飲料又は釜炒り殺青した緑茶含有食品に0.01質量%〜1質量%添加することを特徴とする釜炒り殺青した緑茶飲料又は釜炒り殺青した緑茶含有食品の香味改善方法。
  6. 釜炒り殺青した緑茶が、中国緑茶の炒青緑茶、こう青緑茶又は晒青緑茶である請求項に記載の香味改善剤。
  7. 釜炒り殺青した緑茶が、中国緑茶の炒青緑茶、こう青緑茶又は晒青緑茶である請求項に記載の飲料又は食品。
  8. 釜炒り殺青した緑茶が、中国緑茶の炒青緑茶、こう青緑茶又は晒青緑茶である請求項に記載の香味改善方法。
  9. 釜炒り殺青した緑茶が、中国緑茶の炒青緑茶、こう青緑茶又は晒青緑茶である請求項に記載の香味料組成物。
  10. 釜炒り殺青した緑茶が、中国緑茶の炒青緑茶、こう青緑茶又は晒青緑茶である請求項に記載の香味改善方法。
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