JP7303161B2 - 茶飲料用香味改善剤およびその製造方法 - Google Patents
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Description
本実施の形態に係る茶飲料用香味改善剤(以下、本香味改善剤という。)は、遊離脂肪酸を有効成分として含む。遊離脂肪酸とは、本香味改善剤中に遊離した状態で存在する脂肪酸のことである。後述するように本香味改善剤が茶抽出物からなる場合には、遊離脂肪酸は、茶抽出物を構成する茶抽出液(茶エキス)中に遊離した状態で存在する脂肪酸を意味する(詳細は後述の<茶に含まれる脂肪酸について>を参照。)。本発明者らが鋭意研究を進めた結果、後述の実施例に示すように、本香味改善剤の有効成分である遊離脂肪酸が、茶飲料の呈味に影響を及ぼすことなく、茶飲料の加熱臭を抑制または低減することを見出した。
本実施の形態に係る茶飲料(以下、本茶飲料という。)は、本香味改善剤を含む茶飲料である。前述の通り、本香味改善剤を含むことにより、茶飲料の加熱臭を抑制または低減することができる。
本実施の形態に係る茶飲料用香味改善剤の製造方法(以下、本香味改善剤の製造方法という。)は、茶抽出物からなる茶飲料用香味改善剤の製造方法であって、(a)茶類原料にペクチナーゼを作用させる工程、(b)前記(a)工程と同時または前記(a)工程の後に、前記茶類原料にリパーゼを作用させる工程、(c)前記(b)工程の後に、前記茶類原料から茶抽出物を得る工程、を含む。
本実施の形態に係る茶飲料の香味改善方法(以下、本香味改善方法という。)は、本香味改善剤を用いた茶飲料の香味改善方法であって、(e)本香味改善剤を、茶飲料に添加する工程、(f)前記茶飲料を加熱殺菌する工程、を含む。本香味改善方法によれば、前述したように、茶飲料に本香味改善剤を添加(0.2~0.4質量%程度)することにより、茶飲料が加熱殺菌される場合でも茶飲料の加熱臭を抑制または低減することができる。
本実施の形態に係る容器詰茶飲料の製造方法(以下、本容器詰茶飲料の製造方法という。)は、(i)茶飲料に前記茶飲料用香味改善剤を添加する工程、(j)前記茶飲料を容器に詰める工程、(k)前記容器を加熱殺菌する工程、を含む。
<茶類原料について>
本発明で使用しうる茶葉としては、ツバキ科の常緑樹であるチャ(学名:Camellia sinensis(L)O.Kuntze)の芽、葉、茎などから得られる生葉、製茶された不発酵茶、半発酵茶および発酵茶を挙げることができる。不発酵茶としては、例えば、煎茶、番茶、ほうじ茶、玉露、かぶせ茶、てん茶などの蒸し製の不発酵茶や、嬉野茶、青柳茶、各種中国茶等の釜炒茶などの不発酵茶が挙げられ;半発酵茶としては、例えば、包種茶、鉄観音茶、ウーロン茶などが挙げられ;発酵茶としては、例えば、紅茶、プーアール茶、阿波番茶、碁石茶(登録商標)などが挙げられる。また、不発酵茶や半発酵茶を花で加香した茶なども使用することができる。これらのうち、特に、フレッシュでナチュラルな香気や甘味、旨味などを有する茶抽出物が得られるという観点から、不発酵茶が好適である。
茶葉の大きさおよび抽出時に混合する水の量について説明する。茶葉は水と混合する前に適当な大きさに粉砕または裁断することで、水との混合・攪拌状態を良好にすることができるが、あまり細かくしてしまうと、雑味が出る原因となる。粉砕または裁断の大きさは、例えば0.1mm~原体(未粉砕)程度であるが、雑味の出にくさと、水との混合・攪拌状態とを考慮した場合、0.2mm~20mmが好ましく、0.5mm~10mmがより好ましい。
五訂日本食品標準成分表(脂肪酸成分表編)によれば、茶には脂質1g当たり598mgの脂肪酸が存在し、検出されている脂肪酸としてパルミチン酸、ステアリン酸、オレイン酸、リノール酸、リノレン酸が記載されている。しかし、上記の食品成分表に記載されている脂質とは、食品中の有機溶媒に溶ける有機化合物の総称であり、中性脂肪のほかに、リン脂質、ステロイド、ろう、脂溶性ビタミン等も含んでいる。この脂質を食品からエーテル等の有機溶剤により抽出した後に誘導体化して分析し、検出された脂肪酸が成分表に記載されている。そのため、茶葉に対して通常行われる抽出方法を用いて茶抽出物を製造した場合には、上記食品成分表に記載された茶葉中の脂肪酸は茶抽出物中に遊離しない。
本香味改善剤(茶抽出物)の製造工程において使用するペクチナーゼは、ポリガラクツロナーゼ、ペクチックエンザイム、ポリメチルガラクツロナーゼ、ペクチンデポリメラーゼとも呼ばれ、ペクリニン酸、ペクチン、ペクチン酸などのα-1,4結合を加水分解する酵素である。ペクチナーゼは、細菌、カビ、酵母、高等植物、カタツムリなどに含まれていることが知られており、本発明ではこれらをはじめとする生物から採取したペクチナーゼを広く使用することができる。また、市販のペクチナーゼ製剤を使用することもできる。市販のペクチナーゼ製剤としては、例えば、スクラーゼ(登録商標)A、スクラーゼ(登録商標)N、スクラーゼ(登録商標)S(以上、三菱化学フーズ社製)、ペクチネックスウルトラ(登録商標)SP-L(ノボノルディクスA/S社製)、メイセラーゼ(登録商標)(明治製菓(株)社製)、ウルトラザイム(登録商標)(ノボノルディクスA/S社製)、ニューラーゼF(登録商標)(天野エンザイム(株)社製)などを例示することができる。これらのペクチナーゼは単独又は数種組み合わせて利用することもできる。
本香味改善剤(茶抽出物)の製造工程において使用するリパーゼは、脂質を構成するエステル結合を加水分解する酵素群である。本香味改善剤(茶抽出物)の製造工程において使用するリパーゼとしては、特に制限されるものではなく、例えば、アスペルギルス属、リゾムコール属、リゾープス属、ペニシリウム属、キャンディダ属、ピキア属、クロモバクテリウム属、アルカリゲネス属、ストレストマイセス属、アクチノマデュラ属、バチラス属等の各種微生物から採取されるリパーゼ、豚の膵臓から得られるリパーゼ、子山羊、子羊、子牛の口頭分泌腺から採取したオーラルリパーゼなどを適宜利用することができる。また、市販品としてはリパーゼL、リパーゼM、リパーゼAP、リパーゼAY、リパーゼP、リパーゼAK、リパーゼCES、リパーゼM-AP、リパーゼD、リパーゼN、リパーゼCT、リパーゼR、リパーゼMER(以上、天野エンザイム(株)製)、スミチームNLS、スミチームRLS、スミチームALS(以上、新日本化学工業(株)製:登録商標);リパーゼMY、リパーゼPL、リパーゼQLM(以上、名糖産業(株)製)、リパーゼP、リパーゼA-10D、PLA2、リパーゼ-サイケン(登録商標)(以上、ナガセケムテックス(株)製)、豚膵臓リパーゼ(シグマアルドリッチジャパン(株)製)、レシターゼ(登録商標)、パラターゼ、パラダーゼM(以上、ノボザイムズ(株)製)、タリパーゼ(田辺製薬(株)製)等を例示することができる。これらのリパーゼは単独又は数種組み合わせて利用することもできる。
本香味改善剤(茶抽出物)の製造工程において使用するβ-グルコシダーゼ(β-glucosidase)は、グリコシダーゼ(glycosidase)の一種である。β-グルコシダーゼは、一般に、糖のβ-グリコシド結合を加水分解する反応を触媒する酵素(配糖体分解酵素)であり、β-D-グルコシドグルコヒドロラーゼ、アミグダーゼ、セロビアーゼ、ゲンチオビアーゼとも呼ばれる。
後述の実施例に示すように、本香味改善剤(茶抽出物)の製造方法は、(l)前記(a)工程と同時または前記(a)工程の後に、前記茶類原料にタンナーゼを作用させる工程をさらに含むことが好ましい。タンナーゼは茶類原料の脂肪酸遊離や香気成分生成に直接関係はしないと考えられるが、茶類原料中のタンニンを分解することで、茶抽出物から経時的に生成する沈殿を防止することができるためである。
ペクチナーゼ、リパーゼ、β-グルコシダーゼおよびタンナーゼ以外にも本香味改善剤(茶抽出物)の製造には様々な酵素を使用することができる。使用できる酵素としては、糖質関連酵素(α-アミラーゼ、イソアミラーゼ、グルコアミラーゼ、プルラナーゼ、グルコースイソメラーゼ、α-グルコシダーゼ、α-ガラクトシダーゼ、β-アミラーゼ、マルトトリオヒドロラーゼ、サイクロデキストリングルカノトランスフェラーゼ、トランスグルコシダーゼ、インベルターゼ、β-ガラクトシダーゼ(ラクターゼ)、デキストラナーゼ、イヌリナーゼなど)、タンパク質関連酵素(細菌・糸状菌・放線菌プロテアーゼ、ペプチダーゼ、酸性・中性・アルカリ性プロテアーゼ、パパイン、ブロメライン、レンネット、キモシン、ペプシン、トリプシン、パンクレアチンなど)、植物組織崩壊酵素(ペクチンメチルエステラーゼ、ヘスペリジナーゼ、ナリンジナーゼ、タンナーゼ、セルラーゼ、ヘミセルラーゼ、キシラナーゼ、キチナーゼ、マンナナーゼ、グルカナーゼ、リゾチームなど)、脂質関連酵素(ホスホリパーゼ、酸性ホスファターゼなど)、その他酵素(カタラーゼ、パーオキシダーゼ、デアミナーゼ、ヌクレアーゼ、ポリフェノールオキシダーゼ、キトサナーゼ、アスパラギナーゼ、グルタミナーゼ、トランスグルタミナーゼ、アスコルビン酸オキシダーゼ、アルギン酸リアーゼ、フィターゼ)が例示でき、これらの酵素は単独又は数種組み合わせて利用することもできる。
<製造工程>
(本発明品1)
緑茶葉250gを45℃に加温した0.08%アスコルビン酸ナトリウム水溶液3250gに加え、45℃にて10分攪拌後、ペクチナーゼ(150000unit)0.25g(対茶葉0.1%)を添加溶解し作用させる工程(工程a)、リパーゼ(30000unit)7.5g(対茶葉3%)を添加溶解し作用させる工程(工程b)、β-グルコシダーゼ(2000unit)0.25g(対茶葉0.1%)を添加溶解し作用させる工程(工程c)、タンナーゼ(5000unit)0.25g(対茶葉0.1%)を添加溶解し作用させる工程(工程d)のそれぞれを同時に45℃で4時間行った。
本発明品1の製造工程において工程cを実施しなかった以外は本発明品1の製造工程と全く同様の操作を行い、香味改善剤(本発明品2)2972gを得た(対茶葉収率11.9倍、pH4.51、Bx4.40°)。
本発明品1の製造工程において工程a、bおよびcを実施しなかった以外は本発明品1の製造工程と全く同様の操作を行い、香味改善剤(比較品1)2950gを得た(対茶葉収率11.8倍、pH4.43、Bx4.29°)。
本発明品1の製造工程において工程aおよびcを実施しなかった以外は本発明品1の製造工程と全く同様の操作を行い、香味改善剤(比較品2)2966gを得た(対茶葉収率11.9倍、pH4.38、Bx4.34°)。
本発明品1の製造工程におい工程bおよびcを実施しなかった以外は本発明品1の製造工程と全く同様の操作を行い、香味改善剤(比較品3)3011gを得た(対茶葉収率12倍、pH4.44、Bx4.26°)。
本発明品1の製造工程において工程aおよびbを実施しなかった以外は本発明品1の製造工程と全く同様の操作を行い、香味改善剤(比較品4)2932gを得た(対茶葉収率11.73倍、pH4.32、Bx4.13°)。
本発明品1の製造工程において工程aを実施しなかった以外は本発明品1の製造工程と全く同様の操作を行い、香味改善剤(比較品5)3017gを得た(対茶葉収率12.07倍、pH4.52、Bx4.31°)。
本発明品1の製造工程において工程bを実施しなかった以外は本発明品1の製造工程と全く同様の操作を行い、香味改善剤(比較品6)3019gを得た(対茶葉収率12.8倍、pH4.49、Bx4.24°)。
上記本発明品1~2および比較品1~6を試料とした。試料溶液50mgを試験管に採り、これに0.1%ADAM(登録商標)試薬(フナコシ薬品社製)メタノール溶液1mLを加え、密栓し、室温で30分間反応させた。その後、フィルター濾過してバイアルびんに移し、バイアルびんから5μLをHPLC分析に供した。分析条件を下記に示す。
装置:Prominence UFLC(SHIMADZU)
カラム:Inertsil C8-3 4.6×250mm(ジーエルサイエンス)
移動相:A 水:アセトニトリル=900:100
:B 水:アセトニトリル=100:900
分析時間:60min
グラジエント条件:A:B=50:50(0min)~0:100(20min)~0:100(60min)
流量:1.2mL/min
カラム温度:40℃
検出器:RF-20S(蛍光検出器)
検出波長:励起波長365nm、蛍光波長412nm
注入量:5μL
誘導体化試薬:ADAM試薬(フナコシ薬品)
上記本発明品1~2および比較品1~6を試料とした。20mLバイアルびんに試料15gを採り、Twister(登録商標、Gestel社製、長さ10mm、膜厚0.5mm)を用いて、遮光下室温で300rpm、30分撹拌した。Twisterを超純水で洗浄し、水分を拭き取った後、窒素ガス(100mL/min)で1分間パージした。その後、加熱脱着ユニット(TDU、Gestel社製)にTwisterをセットし、加熱脱着により香気成分をGC-MS/FID(MS-7、InertCap(登録商標)WAX)に導入し、測定を行った。
市販の緑茶飲料に、上記本発明品1~2および比較品1~6を0.4質量%添加して茶飲料を生成し、この茶飲料の官能評価を行った。官能評価はよく訓練されたパネリスト6人で評価した。香気および味については自由記述式にし、加熱臭(主としてメチオナール(芋っぽい香り))については、比較品1を基準として、以下のように評価した。
-:比較品1と比べ加熱臭が完全に抑制されている
±:比較品1と比べ加熱臭が十分抑制されている
+:比較品1と比べ加熱臭が抑制され感じにくくなっている
++:比較品1と比べわずかに加熱臭が抑制されている
+++:比較品1(基準)
本発明品1~2および比較品1~6の香味改善剤(茶抽出物)の固形分濃度(Bx)、酵素(使用:○、不使用:×)、各遊離脂肪酸の含有量およびその合計(表1:香味改善剤中およびそのBx換算値、表2:茶飲料中)、ならびに、官能評価の結果を表1,2に示した。
遊離脂肪酸自体の効果をより明確にするために、遊離脂肪酸をほとんど含まない香味改善剤(茶抽出物、実施例1の比較品6)にオレイン酸、リノール酸またはリノレン酸をそれぞれ添加して評価を行った。具体的には、実施例1で得られた比較品6に、溶解可能な最小限量のエタノールで溶解したオレイン酸、リノール酸またはリノレン酸を表3,4の濃度になるようにそれぞれ添加し、官能評価を行った。官能評価は実施例1で行った方法と同様に行った。
リパーゼの添加量による影響を確認するために、実施例1の本発明品1の製造工程中、工程bにおいてリパーゼの添加量(濃度)を変化させた以外は本発明品1の製造工程と全く同様の操作を行い、得られた香味改善剤(茶抽出物)を評価した。官能評価は実施例1で行った方法と同様に行った。
β-グルコシダーゼの添加量による影響を確認するために、実施例1の本発明品1の製造工程中、工程cにおいてβ-グルコシダーゼの添加量を変化させた以外は実施例1と全く同様の操作を行い、得られた香味改善剤(茶抽出物)を評価した。官能評価は実施例1でおこなった方法と同様に行った。
市販の緑茶飲料に本発明品1を添加した後、容器に充填してUHT殺菌を行い、容器詰茶飲料を製造し、加熱臭が抑制されるかどうかを検討した。
60℃の軟水3500gに緑茶葉70g添加し時々攪拌しながら5分間静置した後、固液分離を行い、得られた茶抽出物3450gと同量の軟水と混合した。この混合液に本発明品1を添加(対液0.4質量%)した後、UHT殺菌機にて、135℃、30秒殺菌を行った。これをペットボトルに分注し、容器詰茶飲料(以下、本発明品1賦香容器詰茶飲料という場合がある)を得た。
本発明品1賦香容器詰茶飲料の製造方法において本発明品1を添加する工程を行わない点以外は同様の操作を行い、コントロール品を得た。
官能評価は事前によく訓練されたパネリスト6人で、青香、フレッシュな香り、甘い香り、加熱臭、ボディ感、すっきり感、苦渋みの各評価項目に関して、7点満点で採点して評価した。
官能評価の結果を図1に示す。本発明品1賦香容器詰茶飲料はコントロール品と比較して、加熱臭、苦渋味が抑制される一方、青い香り、甘い香り、フレッシュな香り、ボディ感、すっきり感が向上した。
Claims (11)
- 遊離脂肪酸を有効成分として含む、茶飲料用香味改善剤であって、
茶抽出物からなり、
前記遊離脂肪酸としてオレイン酸、リノール酸またはリノレン酸のいずれか1種以上を含み、
前記遊離脂肪酸の含有量が、前記茶抽出物の全固形分(Bx換算)を基準にして1.6ppm以上14ppm以下である、茶飲料用香味改善剤。 - 容器詰茶飲料用である、請求項1に記載の茶飲料用香味改善剤。
- 前記遊離脂肪酸としてオレイン酸、リノール酸およびリノレン酸を含み、
前記遊離脂肪酸の含有量が、前記茶抽出物の全固形分(Bx換算)を基準にして5.1ppm以上14ppm以下であり、
前記遊離脂肪酸の合計量に対する前記リノレン酸の含有量が80質量%以上97質量%以下である、請求項1または2に記載の茶飲料用香味改善剤。 - Z-3-ヘキセノール、ベンジルアルコール、ゲラニオール、リナロールまたは3-メチル-2,4-ノナンジオンのいずれか1種以上を含む、請求項1~3のいずれか1項に記載の茶飲料用香味改善剤。
- 請求項1~4のいずれか1項に記載の茶飲料用香味改善剤を含む茶飲料であって、
前記遊離脂肪酸の含有量が、28ppb以上240ppb以下である、茶飲料。 - 茶飲料であって、
遊離脂肪酸を有効成分として含む、茶飲料用香味改善剤を含み、
前記遊離脂肪酸の含有量が、28ppb以上240ppb以下であり、
前記遊離脂肪酸としてオレイン酸を含み、
前記オレイン酸の含有量が、8.0ppb以上32ppb以下である、茶飲料。 - 茶飲料であって、
遊離脂肪酸を有効成分として含む、茶飲料用香味改善剤を含み、
前記遊離脂肪酸の含有量が、28ppb以上240ppb以下であり、
前記遊離脂肪酸としてリノール酸を含み、
前記リノール酸の含有量が、12ppb以上60ppb以下である、茶飲料。 - 茶飲料であって、
遊離脂肪酸を有効成分として含む、茶飲料用香味改善剤を含み、
前記遊離脂肪酸の含有量が、28ppb以上240ppb以下であり、
前記遊離脂肪酸としてリノレン酸を含み、
前記リノレン酸の含有量が、40ppb以上232ppb以下である、茶飲料。 - 茶抽出物からなり、
前記茶抽出物が、遊離脂肪酸としてオレイン酸、リノール酸またはリノレン酸のいずれか1種以上を含む、茶飲料用香味改善剤の製造方法であって、
(a)茶類原料にペクチナーゼを作用させる工程、
(b)前記(a)工程と同時または前記(a)工程の後に、前記茶類原料にリパーゼを作用させる工程、
(c)前記(b)工程の後に、前記茶類原料から茶抽出物を得る工程、
を含む、茶飲料用香味改善剤の製造方法。 - (d)前記(a)工程と同時または前記(a)工程の後に、前記茶類原料にβ-グルコシダーゼを作用させる工程をさらに含む、請求項9に記載の茶飲料用香味改善剤の製造方法。
- 請求項9または10に記載の茶飲料用香味改善剤の製造方法によって製造された茶飲料用香味改善剤を用いた茶飲料の香味改善方法であって、
(e)前記茶飲料用香味改善剤を、茶飲料に添加する工程、
(f)前記茶飲料を加熱殺菌する工程、
を含む、茶飲料の香味改善方法。
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