JP5628115B2 - 緑茶の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、緑茶葉製品の製造方法に関する。とりわけ、本発明は活性内在性酵素を含みつつ粉砕される生茶葉から得られる、緑茶葉製品に関する。
植物の茶(カメリアシネンシス(Camellia sinensis))に基づく飲料は、何百年に亘って世界中で人気がある。伝統的には、こうした飲料は、茶葉を熱水で浸出させることによって製造される。
西欧諸国で消費されるほとんどのお茶は、カメリアシネンシス植物の葉を収穫し、萎凋させ(withering)、揉捻し(rolling)、酵素酸化させ(発酵させ)、炒り(firing)、さらに選別することによって得られる、いわゆる紅茶である。しかしながら、前記葉を発酵工程無しに処理していわゆる緑茶を製造することもできる。こうした茶は、中華人民共和国、日本、北アフリカ、及び中東の各地で広く消費されている。別の変形では、烏龍茶は部分発酵により調製される。
茶葉は、茶自体の特徴の原因である物質と共に植物成長及び光合成と通常関連する、多数の酵素、生化学中間体、及び構造要素を含む。これらは、フラバノール類、フラバノールグリコシド、ポリフェノール酸、カフェイン、アミノ酸、単糖類及び多糖類、タンパク質、セルロース、脂質、クロロフィル、及び揮発性物質を含む。アミノ酸テアニンは、植物界の中でも茶に独特であり、精神能力の増幅を含む幾つかの利点に関与している。
SU1400589A1 WO2009/059927
“Tea: Cultivation to Consumption”, K.C. Willson and M.N. Clifford (Eds), 1st Edn, 1992, Chapman & Hall (London), Chapter 14, pp. 483-485
フラバノール類、とりわけ、フラバン-3-オール類は、新たに摘まれた茶葉の、乾燥重量にして30%までを成すことが多く、カテキン類として既知である。緑茶はほとんどのカテキンを保持するが、紅茶中のカテキン含量は、発酵の間に起こってテアフラビン類及びテアルビジン類を生じる化学的酸化と酵素的酸化との両方によって大幅に低減される。通常の緑茶製造においては、熱処理(例えば、蒸しまたは釜炒り)が内在性酵素の不活化のために使用され、これによって後続の成形及び粉砕工程中の発酵が回避される。
SU1400589A1(Dzneladzeら)として公開されているソビエト特許出願は、加熱蒸気及び乾燥での処理の前に、葉を縦方向及び横方向に切断する工程を含む、緑茶製造方法を開示する。この方法によれば、固定工程までの葉の処理により、葉のいかなる損傷も除外される。
発明者らは、生茶葉を、この葉に実質的な変色(bruising)をもたらすために十分な好気条件下で酵素不活化工程の前に粉砕する工程により、予期せぬまろやかな味を有し、有機酸、例えば没食子酸及びキナ酸(これらは、幾分の不快な味、例えば金属味を伴う)のレベルが低減された一方で、有益なアミノ酸テアニンを相当量含む浸出液を生み出す緑茶葉製品がもたらされることをここに見出した。
(茶)
本発明の目的のための「茶」は、中国種(Camellia sinensis var. sinensis)及び/またはアッサム種(Camellia sinensis var. assamica)由来の物質を意味する。
本発明の目的のための「茶葉(leaf tea)」は、未浸出形態での茶葉及び/または茶茎を含む茶製品、及び、30重量%未満の湿分含量にまで乾燥しており、1乃至10重量%の水分含量を有する茶葉(すなわち「調製茶(made tea)」)を意味する。
「緑茶」は、実質的に未発酵の茶を意味する。緑茶はポリフェノール類を含み、ここでポリフェノール類はカテキン類を、前記ポリフェノール類の少なくとも60重量%、好ましくは少なくとも70重量%、最も好ましくは80乃至100%の量で含む。「緑茶」はまた、いわゆる「白茶」を含む。
「発酵」は、所定の内在性酵素と物質が合わさった際に、例えば、葉の浸軟による細胞の機械的破壊によって茶が経る、酸化及び加水分解過程を意味する。この過程の間に、葉中の無色のカテキンは、黄色及び橙色から暗褐色のポリフェノール性物質の複合混合物に変質する。
「生茶葉」は、水分含量30重量%未満にまで乾燥したことのない茶葉及び/または茶茎を意味し、通常は60乃至90重量%の水分含量を有する。
(総ポリフェノール類)
試料の総ポリフェノール含量は、ISO 14502-1:2005(E)として標準化のために国際標準化機構によって公開されている国際標準に詳説されるように、Folin-Ciocalteu法を利用して測定される。
(カテキン)
本明細書中で使用される通り「カテキン類」とは、カテキン、ガロカテキン、没食子酸カテキン、没食子酸ガロカテキン、エピカテキン、エピガロカテキン、没食子酸エピカテキン、没食子酸エピガロカテキン、及びこれらの混合物を指す一般名称として用いられる。
(好気条件)
茶葉が「好気条件」下の処理を経る場合には、これは茶葉が気体酸素を含む環境と接触していることを意味する。好ましくは、前記環境は、少なくとも10v/v%の酸素、より好ましくは15乃至100v/v%の酸素を含む。簡便には、前記環境とは空気である。
(蒸し)
本明細書中で使用される「蒸し」なる語は、生茶葉と100℃の蒸気とを1分間以上に亘って接触させ、これによって内在性発酵酵素を不活化する工程を意味する。
(釜炒り)
本明細書中で使用される「釜炒り」なる語は、生茶葉を200℃より高温である高温表面と5分間以上接触させ、これにより内在性酵素を不活化する工程を意味する。
(トレイ乾燥)
本明細書中で使用される「トレイ乾燥」なる語は、生茶葉を金属表面に広げた後に70℃より高温であるが150℃未満である温度に(好ましくは熱風で)加熱して前記茶葉の湿分含量を低減される工程を意味する。
(CTC)
「CTC」は、「Crush, Tear, and Curl(押しつぶす、引き裂く、及び丸める)」なる語由来である。CTC機及び処理は、紅茶製造の当業者に周知である(例えば、参考のためにその全体をここに援用することとする”Tea: Cultivation to Consumption”, K.C. Willson and M.N. Clifford (Eds), 1st Edn, 1992, Chapman & Hall (London), Chapter 14, pp. 483-485を参照のこと)。ここには、少なくとも一つのCTC処理またはCTC機と言及されており、これは一対のCTCローラー間を少なくとも一回通すことを意味する。
(葉粒径)
本発明の目的のためには、葉粒径は、以下の表現法:
・全般にタイラーメッシュ(Tyler mesh)サイズが使用される。
・篩目の前の「+」は篩によって保持された粒子を示す。
・篩目の前の「−」は篩を通過する粒子を示す。
を使用して篩目サイズによって特徴づけられる。
例えば、粒径が−5+20メッシュと記載される場合、粒子は5メッシュの篩を通過し(粒子は4.0mmより小さい)、20メッシュの篩によって保持される(粒子は841μmより大きい)。粒径を決定するためには、葉は好ましくは篩いの前に乾燥される。
(雑則)
実施例の以外、あるいは特記のない限り、物質の量または反応の条件、物質及び/又は使用の物理的特性を示す本明細書中の全ての数字は、任意に「約」なる語で修正されると理解してよい。
全ての量は、特記のない限り最終組成物の質量ベースである。
濃度または量のあらゆる範囲を特定することにおいては、いかなる特定の濃度上限もあらゆる特定の下限または量と結びついてよいことに留意すべきである。
誤解を避けるために、「含む」なる語は、「包含する」を意味するが、「からなる」または「構成する」を必ずしも意味しない。換言すれば、列挙した工程または選択肢は、包括的である必要はない。
本明細書中の本発明の開示は、請求項が多重従属性または冗長性なしと見なされうることと無関係に、互いに多重従属する請求項に記載される全ての実施態様を網羅するとみなされる。
第一の態様では、本発明は、緑茶葉製品の製造方法を提供し、この方法は、
(a)カテキン及び活性内在性酵素を含む生茶葉を準備する工程;
(b)任意に生茶葉を萎凋させる工程;
(c)活性内在性酵素を含む生茶葉を、前記葉に実質的な変色をもたらすために十分な好気条件下で粉砕する工程;
(d)粉砕された生茶葉中の内在性酵素を不活化して、前記茶葉の発酵を実質的に回避する工程;
(e)粉砕された生茶葉を乾燥させて緑茶葉製品を得る工程;
を含む。
この方法は、比較的まろやかな味を有する浸出液をもたらす緑茶製品を生み出すことが判明している。更に、この方法によれば、酵素を乾燥によって不活化させうることから個別の酵素不活化工程(例えば、蒸しまたは釜炒り)が必要ではないため、比較的に簡便且つ低エネルギーの緑茶製造が可能である。
葉の変色は、通常はCTC処理の利用によって行われ、特に好ましい実施態様では、この方法は、
(a)カテキン及び活性内在性酵素を含む生茶葉を準備する工程;
(b)任意に生茶葉を萎凋させる工程;
(c)活性内在性酵素を含む生茶葉を好気条件下で粉砕する工程(ここで、前記粉砕は生茶葉をCTC機に通すことを含む);
(d)粉砕された生茶葉中の内在性酵素を不活化して、前記茶葉の発酵を実質的に回避する工程;
(e)粉砕された生茶葉を乾燥させて緑茶葉製品を得る工程;
を含む。
第二の実施態様では、本発明は、前記方法によって得られ、且つ/又は得ることのできる茶葉製品を提供する。こうした茶葉は、従来の緑茶の高いカテキン含量を有する一方で前記方法によって変更された浸出液特性を有して、有機酸、例えば没食子酸及びキナ酸の含量が低く、予期せぬまろやかな味を有し、且つかなりの量のテアニンを含む。
本発明の方法においては、生茶葉が使用される。一実施態様では、生茶葉は萎凋なしに粉砕される。しかしながら、葉を粉砕前に萎凋させて、所定の望ましい風味及び/又は芳香を発生させることができる。葉が萎凋される場合は、生茶葉が75質量%未満の湿分含量にまで、より好ましくは63乃至73質量%の湿分含量にまで萎凋されることが好ましい。しかしながら、発明者は、粉砕前に萎凋させることにより、酵素が活性である状態で粉砕することの効果が幾分損なわれることを見出した。したがって、葉は粉砕前に萎凋されないことが好ましい。特に、葉が萎凋されず、然るに粉砕時に少なくとも75質量%、より好ましくは76乃至80質量%の湿分含量を有することが好ましい。
生茶葉の粉砕は、茶葉中で起こる発酵様反応が制限されて最終茶葉から調製される茶飲料にまろやかな風味をもたらすようであることから、好気条件下で行われる。葉が、葉の粒径を著しく縮小するように粉砕されることが好ましい。とりわけ、粉砕された生茶葉の少なくとも50質量%、より好ましくは少なくとも70質量%、最も好ましくは90乃至100質量%が−5メッシュの粒径を有することが好ましい。粉砕は、葉の粒径が過剰に縮小されて葉中における発酵が促進されうるようではないことが好ましい。然るに、粉砕された生茶葉の少なくとも50質量%、より好ましくは少なくとも70質量%、最も好ましくは90乃至100質量%が、+20メッシュの粒径を有することが好ましい。
発酵様反応を起こさせるためには、生茶葉が、粉砕中に活性の内在性酵素、例えば、オキシダーゼ、ペルオキシダーゼ、またはこれらの組み合わせを含むことが必要である。したがって、粉砕工程の前または粉砕工程中に酵素不活化工程(例えば、蒸しまたは釜炒り)はない。
粉砕は比較的に激しく、葉の変色に見られるように葉の著しい崩壊をもたらす。こうした損傷は、生茶葉に少なくとも一度のCTC処理を行うことによって適切に達成されうる。
最終生成物を確実に緑茶とするために、カテキンの大半を発酵様反応に破壊させてはならず、そうでなければ最終製品が緑茶の特性を備えなくなる。
発酵の程度は、従来は酸化されたカテキンの割合によって判断されてきた。とりわけ、粉砕前の生茶葉中の、生茶葉の乾燥質量に対するパーセンテージで表わされるカテキン量であるCo量を測定することができる。その後、酵素不活化工程後の粉砕された生茶葉中の、粉砕された葉の乾燥質量に対するパーセンテージで表わされるカテキン量である第二の量CFを測定することができる。その後、これらの値を用いて、粉砕前の生茶葉中のカテキン含量の乾燥質量ベースのパーセンテージとしての不活化後の葉中のカテキン含量として、発酵の程度Rを算出することができる。換言すれば、発酵の程度は以下のように算出でき、
R(%)=100CF/Co
無視してよい発酵R=100%であり、完全な発酵R=0%である。
茶葉のカテキン含量の測定方法は、当業者には周知であり、こうした方法の一つは、WO2009/059927(Unilever)として公開されており、その全体を参照のためにここに援用することとする国際特許出願に開示されている。
本発明の目的のためには、発酵は、酵素不活化によって停止されて実質的に発酵が回避される。好ましくは、酵素不活化は、生茶葉中のカテキン含量が、乾燥質量ベースで粉砕前の生茶葉のカテキン含量の60%未満に低下することを回避するために、すなわち、Rが60%未満になる前に行われる。より好ましくは、粉砕された生茶葉中の内在性酵素が不活化されて、生茶葉中のカテキン含量が、乾燥質量ベースで粉砕前の生茶葉のカテキン含量の70%(最も好ましくは80%)未満に低下することが回避される。
しかしながら、葉の変色が発酵様反応を開始するため、本発明の方法は、典型的にはカテキンの幾分の転換をもたらす。しかるに、酵素不活化は、生茶葉中のカテキン含量が、乾燥質量ベースで粉砕前の生茶葉のカテキン含量の95%未満(すなわち、Rが95%未満)になった時点で行われることが好ましい。より好ましくは、酵素不活化は、生茶葉中のカテキン含量が、乾燥質量ベースで粉砕前の生茶葉のカテキン含量の90%未満、最も好ましくは85%未満になった時点で行われる。
最終茶葉製品は、粉砕された生茶葉を乾燥させることによって得られる。通常は、酵素不活化は、個別の酵素不活化工程、例えば、蒸しまたは釜炒りの必要性を排除するために乾燥と同時に行うことができる。例えば、酵素不活化は、粉砕された生茶葉をトレイ乾燥及び/又は流動床乾燥することによって達成され、緑茶葉製品をもたらす。
最終茶葉製品は、粒径によって分類してよい。好ましくは、最終製品は、茶葉の少なくとも50質量%、より好ましくは少なくとも70質量%、最も好ましくは90質量%が−5+20メッシュの粒径を有するフラクションを回収するように分類される。
驚くべきことに、前記方法で調製された茶葉は、比較的高い没食子酸含量を有するが、それでも許容される量の没食子酸を含み、金属的な後味の少ない滲出液をもたらす。例えば、茶葉は、乾燥葉1gにつき少なくとも0.4mg、より好ましくは少なくとも0.5、更に好ましくは少なくとも0.6、最も好ましくは0.7乃至2.0mgの没食子酸含量を有してよい。
本発明は、以下の実施例を参照してさらに詳説される。
(実施例1)
この実施例は、生成する緑茶から作られる飲料の組成に対する、変形方法の効果を示す。
原料茶(tea source)
試料は、var. sinensisの中国(China)種、var. sinensisのヤブキタ(Yabukita)種から調製されるか、またはvar. assamica由来の原料で調製された。
試料調製
各原料茶について、以下の通り四つの試料を調製した。
試料1:
新たに摘まれた茶葉を集めた。生葉を蒸して酵素を不活化し、CTC処理で粉砕した後、流動床乾燥させて緑茶葉を得た。
試料2:
新たに摘まれた茶葉を集めた。生葉を(酵素不活化なしに)CTC処理で粉砕した後、流動床乾燥させて緑茶葉を得た。
試料3:
緑茶葉を、粉砕前に生葉を66乃至70質量%の範囲の湿分含量にまで萎凋させたこと以外は、試料2と同様の方法で調製した。
試料4:
新たに摘まれた茶葉を集め、66乃至70質量%の範囲の湿分含量にまで萎凋させた。萎凋させた葉を、その後(酵素不活化なしに)野菜カッターを通すことにより粉砕し、その後トレイ乾燥させた。乾燥させた葉を、破砕して粒径を低減させた。
かくして、試料1は従来の蒸した緑茶に類似しており、試料4はSU1400589A1の方法によって製造される茶葉に類似しており、試料2及び3は、本発明に従う茶葉である。
茶葉の分析
茶葉の組成(メタノールで全量抽出することによって得られる抽出物のHPLC分析によって測定)を下記の表に示す。
Figure 0005628115
このデータに見られるように、CTC処理によって調製された試料(試料2及び3)では、酵素が依然活性である一方で幾分の変色が起こっているが、粉砕前に酵素が不活化された試料(試料1)と比較すると組成の著しい相違を示す。特に、これらはカテキンレベルの低下及び没食子酸レベルの増大を示す。対照的に、酵素が活性である一方で変色を最小限に抑えた粉砕により製造された試料(試料4)の組成は、粉砕前に酵素が不活化された試料(試料1)と比較してもほとんど差異がない。
浸出液
2gの各茶葉を、200mlの新たに沸かしたお湯で淹れた。得られる浸出液を、60%のDMSO-d6で希釈して1H NMRで分析した。
NMR分析の結果を以下の表にまとめた。ここで、数字は相対モル濃度を表わす。
Figure 0005628115
これらの結果により、粉砕前に酵素不活化工程を行わずに調製された試料(試料2乃至4)は、一般に、テアニン、カフェイン、キナ酸、及び没食子酸の量が試料1よりも著しく少ない浸出液をもたらした。しかしながら、CTCによって粉砕された試料については、粉砕前に萎凋させることによってこれらの効果が低減された(すなわち、試料3は試料1にもっとも近似していた)。残念ながら、試料4は、望ましいアミノ酸テアニンのレベルが大幅に低減された浸出液をもたらした(すなわち、試料1の浸出液のテアニンのおよそ半分しか含まない)。
(実施例2)
この実施例は、茶葉から製造された飲料の官能特性を示す。
従来の緑茶との比較
var. sinensisの中国種由来の茶葉を、実施例1に記載される試料2と同様の方法を採用して調製した。茶葉をティーバッグに、バッグ一つ当たり1.3gの量で分け入れた。市販の緑茶葉ブレンドもまた、同一の量でティーバッグに分け入れた。
5gの各茶葉を新たに沸かした市販の天然水1リットルで淹れた(2分間静置して淹れ、一度攪拌した後、濾す)。得られた茶を真空フラスコ中で貯蔵した後、習熟した官能パネルによる定量的検査を行った。
従来のブレンドから調製されたものと比較して、本発明による試料から調製された浸出液には著しい相違が見られた。とりわけ、本発明の茶葉由来の茶は、
・芳香全般が少なく、
・灰皿臭が少なく、
・苦味及び酸味が少なく、
・後味に苦味及び金属味が少なく、且つ
・渋みが少ない
ことが判明した。

Claims (12)

  1. (a)カテキン及び活性内在性酵素を含む生茶葉を準備する工程
    (b)活性内在性酵素を含む生茶葉を、前記葉に実質的な変色をもたらすために十分な好気条件下で粉砕する工程;
    )粉砕された生茶葉中の内在性酵素を不活化して、前記茶葉の発酵を実質的に回避する工程;
    )粉砕された生茶葉を乾燥させて緑茶葉製品を得る工程;
    を含み、粉砕された生茶葉の少なくとも50重量%が、−5+20メッシュの粒径を有生茶葉を、粉砕前に萎凋させない、緑茶葉製品の製造方法。
  2. 前記酵素不活化工程()が、粉砕前の生茶葉のカテキン含量が乾燥重量ベースで60%以下に低下することを回避する、請求項1に記載の方法。
  3. 前記酵素不活化が、生茶葉中のカテキン含量が乾燥重量ベースで粉砕前の生茶葉のカテキン含量の95%以下となった時点に起こる、請求項2に記載の方法。
  4. 前記酵素不活化が、生茶葉中のカテキン含量が乾燥重量ベースで粉砕前の生茶葉のカテキン含量の70乃至85%となった時点に起こる、請求項3に記載の方法。
  5. 前記粉砕工程が、生茶葉をCTC機に通すことを含む、請求項1乃至4のいずれか一項に記載の方法。
  6. 生茶葉を蒸す工程も、釜炒りする工程も含まない、請求項1乃至のいずれか一項に記載の方法。
  7. 工程()が工程()と同時に起こる、請求項1乃至のいずれか一項に記載の方法。
  8. 前記酵素不活化が、前記の粉砕された生茶葉をトレイ乾燥及び/または流動床乾燥することによって達成されて緑茶葉製品がもたらされる、請求項に記載の方法。
  9. 前記の粉砕された生茶葉の少なくとも70重量%が、−5+20メッシュの粒径を有する、請求項1乃至のいずれか一項に記載の方法。
  10. 前記緑茶葉製品が、少なくとも0.4mg/gの量で没食子酸を含む、請求項1乃至のいずれか一項に記載の方法。
  11. 前記緑茶葉製品が、0.5乃至2.0mg/gの量で没食子酸を含む、請求項1に記載の方法。
  12. 請求項1乃至1のいずれか一項に記載の方法によって得られる緑茶葉製品。
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