JP7210230B2 - 茶飲料 - Google Patents
茶飲料 Download PDFInfo
- Publication number
- JP7210230B2 JP7210230B2 JP2018209850A JP2018209850A JP7210230B2 JP 7210230 B2 JP7210230 B2 JP 7210230B2 JP 2018209850 A JP2018209850 A JP 2018209850A JP 2018209850 A JP2018209850 A JP 2018209850A JP 7210230 B2 JP7210230 B2 JP 7210230B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- tea
- tea beverage
- mass
- component
- beverage
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Active
Links
Landscapes
- Tea And Coffee (AREA)
- Seasonings (AREA)
Description
(A)非重合体カテキン類
(B)ミルセン 0.1~100質量ppb
を含有し、
成分(A)と成分(B)との質量比[(B)/(A)]が1.0×10-7以上500×10-7以下である、茶飲料を提供するものである。
本明細書において「茶飲料」とは、植物抽出物を茶原料として含む飲料をいう。
植物抽出物の原料としては特に限定されないが、例えば、Camellia属の茶葉、穀物、Camellia属以外の茎葉や根を挙げることができる。なお、植物抽出物の抽出方法は特に限定されず、植物の種類に応じて公知の方法を採用することが可能であり、例えば、撹拌抽出、カラム抽出、ドリップ抽出等が挙げられる。なお、複数の原料を使用する場合、別個に抽出しても、原料を混合して抽出してもよい。抽出条件は、抽出方法により適宜選択することができる。また、植物抽出物は、市販品を使用することも可能である。更に、植物抽出物は、濃縮又は乾燥することができる。濃縮方法としては、例えば、常圧にて溶媒の蒸発を行う常圧濃縮法、減圧にて溶媒の蒸発を行う減圧濃縮法、膜分離により溶媒を除去する膜濃縮法等の公知の方法を採用することができる。乾燥方法としては、例えば、噴霧乾燥、凍結乾燥等の公知の方法を採用することができる。
Camellia属以外の茎葉、根としては、例えば、イチョウの葉、柿の葉、ビワの葉、桑の葉、ゴボウ、チコリの葉、タンポポの葉又は根、クコの葉、杜仲の葉、エゴマの葉、小松菜、ルイボス、クマザサ、ヨモギ、ドクダミ、アマチャヅル、スイカズラ、ツキミソウ、カキドオシ、カワラケツメイ、ギムネマ・シルベスタ、黄杞茶(クルミ科)、甜茶(バラ科)、キダチアロエ等が挙げられる。更に、カモミール、ハイビスカス、ペパーミント、レモングラス、レモンピール、レモンバーム、ローズヒップ、ローズマリー等のハーブも用いることができる。Camellia属の茶葉以外の茎葉、根は、1種又は2種以上を使用することができる。
ここで、本明細書において「非重合体カテキン類」とは、カテキン、ガロカテキン、カテキンガレート及びガロカテキンガレート等の非エピ体カテキン類、並びにエピカテキン、エピガロカテキン、エピカテキンガレート及びエピガロカテキンガレート等のエピ体カテキン類を併せての総称であり、本発明においては上記8種のうち少なくとも1種を含有すればよい。
ミルセンとしては飲食品の分野において通常使用されているものであれば由来は特に限定されず、例えば、植物より抽出したものでも、化学合成品でも、市販品でも、原料由来のものでもよい。なお、ミルセンには、α-ミルセン及びβ-ミルセンが存在するが、通常α-ミルセンは天然に存在しないことから、β-ミルセンが好ましい。
成分(A)の含有量は、インスタント茶飲料を液体で希釈して調製された茶飲料中に、好ましくは500~3000質量ppmであり、より好ましくは700~2500質量ppmであり、更に好ましくは800~2000質量ppmであり、更に好ましくは1100~1800質量ppmである。
成分(B)の含有量は、インスタント茶飲料を液体で希釈して調製された茶飲料中に0.1~100質量ppbであるが、好ましくは0.1~70質量ppbであり、より好ましくは0.2~40質量ppbであり、更に好ましくは0.3~20質量ppbであり、より更に好ましくは0.4~8質量ppbであり、殊更に好ましくは0.6~5質量ppbである。
成分(A)と成分(B)との質量比[(B)/(A)]は、インスタント茶飲料中及び該インスタント茶飲料を液体で希釈して調製された茶飲料中に、1.0×10-7以上500×10-7以下であるが、好ましくは1.5×10-7以上400×10-7以下であり、より好ましくは2.5×10-7以上300×10-7以下であり、更に好ましくは3.0×10-7以上100×10-7以下であり、殊更に好ましくは4.0×10-7以上50×10-7以下である。
本発明の渋味抑制剤及び渋味抑制方法は、成分(B)を有効成分として含有するものであり、経口製品に適用することができ、中でも成分(A)を含有する経口製品に適用することが好ましい。本発明の渋味抑制方法においては、成分(A)及び(B)が最終的に経口製品中に共存した状態にあればよく、共存させるタイミングや配合順序は特に限定されない。
経口製品としては、経口摂取可能なものであれば特に限定されず、液状でも、固体状でもよい。例えば、成分(A)を含有する、医薬品、医薬部外品又は飲食品等を挙げることができる。中でも、飲食品が好ましい。
医薬品及び医薬部外品の剤型は特に限定されず、例えば、経口投与用製剤が挙げられ、例えば、顆粒剤、錠剤、トローチ剤、シロップ剤等の公知の剤型を採用することができる。また、製剤化の際は、賦形剤等の公知の添加剤を配合することができる。なお、医薬品及び医薬部外品は、常法にしたがって製造することができる。
飲食品としては、例えば、成分(A)を含有する飲料、成分(A)が添加された食品を挙げることができる。飲料としては、茶飲料が好ましく、例えば、不発酵飲料、半発酵茶飲料、発酵茶飲料、麦茶飲料、ブレンド茶飲料を挙げることができる。中でも、成分(A)を含有する飲料が好ましく、成分(A)を含有する茶飲料が更に好ましい。なお、飲食品は、飲食品の種類に応じて、常法にしたがって製造することができる。
純水で溶解希釈した試料を、高速液体クロマトグラフ(型式SCL-10AVP、島津製作所製)を用い、オクタデシル基導入液体クロマトグラフ用パックドカラム(L-カラムTM ODS、4.6mmφ×250mm:財団法人 化学物質評価研究機構製)を装着し、カラム温度35℃でグラジエント法により測定した。移動相A液は酢酸を0.1mol/L含有する蒸留水溶液、B液は酢酸を0.1mol/L含有するアセトニトリル溶液とし、流速は1mL/分、試料注入量は10μL、UV検出器波長は280nmの条件で行った。なお、グラジエント条件は以下の通りである。
時間 A液濃度 B液濃度
0分 97% 3%
5分 97% 3%
37分 80% 20%
43分 80% 20%
43.5分 0% 100%
48.5分 0% 100%
49分 97% 3%
60分 97% 3%
試料10mLに塩化ナトリウム3gを添加した。スターラーで3分間撹拌後、GC用ヘッドスペースバイアル(20mL)に採取した。SPMEファイバー(シグマアルドリッチ社製,50/30μm,DVB/CAR/PDMS)に含有成分を吸着させた。吸着後、SPMEファイバーを加熱脱着し、GC/MSで測定を行った。なお、定量にはm/z 93のイオンのピーク面積を用いた。
・分析装置 :GC/MS(Agilent,6890N)
・カラム :VF-WAX(60m×0.25mm×0.25μm)
・カラム温度 :35℃(4min)→2℃/min→240℃(13.5min)
・カラム流量 :l.5mL/min(He)
・注入口温度 :240℃
・注入方式 :スプリットレス
・検出器 :MS
・検出モード :SIM(m/z 41、69、93、151)
・イオン源温度:230℃
・イオン化方法:EI
各容器詰茶飲料の「渋味」及び「うま味」について専門パネル4名が官能試験を行った。官能試験では、各容器詰茶飲料について下記の評価基準にて評価し、その後専門パネルの評点の平均値を求めた。
1:非常に強い
2:強い
3:やや強い
4:弱い
5:非常に弱い
本明細書において「うま味」とは、玉露やかぶせ茶に特有に感じられる「海藻様の香り、味」をいい、玉露やかぶせ茶のような「海藻様の香り、味」が感じられるか否かを観点に評価した。
1:非常に弱い
2:弱い
3:やや強い
4:強い
5:非常に強い
表1に示す成分を配合し、イオン交換水にて全量を100質量%に調整して茶飲料を調製した。得られた各茶飲料について分析及び官能評価を行った。なお、官能評価は、各パネリストが比較例1の茶飲料の渋味の評点を「1」、実施例3の茶飲料の渋味の評点を「5」とし、また比較例1の茶飲料のうま味の評点を「1」、実施例3の茶飲料のうま味の評点を「5」とすることに合意したうえで実施した。その結果を表1に併せて示す。
市販の緑茶抽出液(茶飲料)について分析及び官能評価を行った。
表2に示す成分を均一に混合してインスタント茶飲料を得た。得られたインスタント茶飲料をイオン交換水にて全量100質量部になるよう希釈して茶飲料を調製した。各茶飲料について分析及び官能評価を行った。なお、官能評価は、各パネリストが各比較例の茶飲料の渋味の評点を「1」、対応する各参考例の茶飲料の渋味の評点を「5」とし、また各参考例の茶飲料のうま味の評点を「1」、実施例10の茶飲料のうま味の評点を「5」とすることに合意したうえで実施した。その結果を表2に併せて示す。
Claims (6)
- 次の成分(A)及び(B);
(A)非重合体カテキン類 500~3000質量ppm
(B)ミルセン0.1~100質量ppb
を含有し、
成分(A)と成分(B)との質量比[(B)/(A)]が1.0×10-7以上500×10-7以下である、茶飲料。 - 不発酵茶飲料、半発酵茶飲料、発酵茶飲料又はブレンド茶飲料である、請求項1記載の茶飲料。
- 茶原料がCamellia属の茶葉である、請求項1又は2記載の茶飲料。
- ミルセンを有効成分とする、渋味抑制剤。
- ミルセンを有効成分とする、非重合体カテキン類の渋味抑制剤。
- (A)非重合体カテキン類と(B)ミルセンとを共存させる、非重合体カテキン類の渋味抑制方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2018209850A JP7210230B2 (ja) | 2018-11-07 | 2018-11-07 | 茶飲料 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2018209850A JP7210230B2 (ja) | 2018-11-07 | 2018-11-07 | 茶飲料 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2020074706A JP2020074706A (ja) | 2020-05-21 |
JP7210230B2 true JP7210230B2 (ja) | 2023-01-23 |
Family
ID=70723048
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2018209850A Active JP7210230B2 (ja) | 2018-11-07 | 2018-11-07 | 茶飲料 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP7210230B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP7309592B2 (ja) | 2019-12-16 | 2023-07-18 | 川崎重工業株式会社 | ロボット曲面倣い制御方法 |
Citations (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2004159641A (ja) | 2003-06-04 | 2004-06-10 | Kao Corp | 容器詰茶飲料 |
JP2015057980A (ja) | 2013-09-19 | 2015-03-30 | 小川香料株式会社 | 茶飲料又は茶含有食品の香味改善剤 |
JP2017029067A (ja) | 2015-07-31 | 2017-02-09 | キッコーマン株式会社 | 柑橘果汁、それを含有する調味料及び飲料 |
-
2018
- 2018-11-07 JP JP2018209850A patent/JP7210230B2/ja active Active
Patent Citations (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2004159641A (ja) | 2003-06-04 | 2004-06-10 | Kao Corp | 容器詰茶飲料 |
JP2015057980A (ja) | 2013-09-19 | 2015-03-30 | 小川香料株式会社 | 茶飲料又は茶含有食品の香味改善剤 |
JP2017029067A (ja) | 2015-07-31 | 2017-02-09 | キッコーマン株式会社 | 柑橘果汁、それを含有する調味料及び飲料 |
Non-Patent Citations (1)
Title |
---|
明和学園短期大学紀要,2014年,23,pp.117-122 |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP7309592B2 (ja) | 2019-12-16 | 2023-07-18 | 川崎重工業株式会社 | ロボット曲面倣い制御方法 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2020074706A (ja) | 2020-05-21 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP6648347B2 (ja) | 容器詰緑茶飲料 | |
JP7210230B2 (ja) | 茶飲料 | |
US20120263849A1 (en) | Bitterness suppression method | |
JP6496373B2 (ja) | 飲料組成物 | |
JP4383337B2 (ja) | 高濃度カテキン含有容器詰烏龍茶飲料 | |
KR102400682B1 (ko) | 음료 조성물 | |
WO2020203655A1 (ja) | カテキン類含有飲料、その製造方法及びカテキン類含有飲料の苦味を低減する方法 | |
JP6719436B2 (ja) | 加熱殺菌済容器詰茶飲料 | |
JP7323278B2 (ja) | 茶飲料 | |
WO2018150571A1 (ja) | 茶飲料 | |
JP5676166B2 (ja) | 茶系飲料 | |
KR102400684B1 (ko) | 용기에 담긴 차 음료 | |
JP7320992B2 (ja) | 飲料組成物 | |
TWI837324B (zh) | 容器裝茶飲料 | |
JP7208070B2 (ja) | 容器詰茶飲料 | |
JP5393770B2 (ja) | 粉末紅茶 | |
JP2019080589A (ja) | 飲料組成物 | |
JP6745259B2 (ja) | 飲料組成物 | |
JP6745258B2 (ja) | 飲料組成物 | |
JP6785740B2 (ja) | 茶飲料 | |
JP6289773B1 (ja) | 茶飲料 | |
JP2020054390A (ja) | 容器詰緑茶飲料 | |
JP2021007414A (ja) | 茶飲料 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20211020 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20220823 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20220824 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20220916 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20221213 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20230111 |
|
R151 | Written notification of patent or utility model registration |
Ref document number: 7210230 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151 |