JP5196038B2 - コイル内蔵基板 - Google Patents

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Description

本発明は、コイル内蔵基板に関し、詳しくは、基板の内部にコイルを内蔵しているコイル内蔵基板に関する。
セラミック材料を含む絶縁層と内部導体層とを交互に積層し、一体化した積層体を焼成することにより作製されたコイル内蔵基板上に、半導体集積回路やコンデンサ、抵抗などの回路部品を搭載したモジュール部品が、携帯電話に用いられている。
コイル内蔵基板について、基板内部に空隙を設けることが提案されている。
例えば、特許文献1には、積層インダクタについて、焼成過程において磁性体層と内部導体層が焼結一体化するが、室温への冷却時、磁性体層と内部導体層の熱膨張率差から残留応力が発生し、そのため磁歪が発生して効率が低下するため、応力緩和用の空隙を内部導体層の最外層より外側に形成することが開示されている。
特許文献2には、樹脂粒子を含み熱収縮率がセラミックグリーンシートと同等以上の第1の導電ペーストと、熱収縮率がセラミックグリーンシートより小さい第2の導電ペーストとを用いることにより、樹脂粒子を焼失させて空隙を形成し、応力を低減することが開示されている。
特許文献3には、図9(a)の断面図及び図9(b)の拡大断面図に示すように、積層型電子部品の積層体110内においてコイル電極130間に空隙140を形成する場合に、空隙140の数をコイル電極130の層数の1/2以上とすること、及び、積層方向における空隙140の幅aと積層方向において互いに隣接するコイル電極130間の距離bとの比が、0<a/b≦1/2とすることが開示されている。0<a/bとするのは応力緩和効果を発現させるためであり、a/b≦1/2とするのは、クラック防止効果を発現させるためとされている。
特許文献4には、大きさが異なる内コイルと外コイルとを交互に積層することにより同じ径のコイルが直線状に並んだ場合に比べて積層体表面の凹凸の形成を抑制し、積層方向の最外側の磁性体層に応力が集中してクラックが発生するのを抑制することが開示されている。
特開平8−64421号公報 特開2005−294725号公報 特開2006−352018号公報 国際公開第2009/081865号
コイル内蔵基板は、複数個分のコイル内蔵基板となる部分を含む集合基板を個片に分割することにより作製される。集合基板の内部に空隙が設けられていると、個片に分割するため集合基板を折り曲げる際に、空隙を起点として亀裂が発生し、ブレイク不良やクラックが発生しやすい。
本発明は、かかる実情に鑑み、空隙を形成しても、ブレイク不良やクラックが生じにくいコイル内蔵基板を提供しようとするものである。
本発明は、上記課題を解決するために、以下のように構成したコイル内蔵基板を提供する。
コイル内蔵基板は、(a)セラミック材料を含む複数の絶縁層が積層された基板本体と、(b)互いに隣接する前記絶縁層同士の異なる組の当該絶縁層間にそれぞれ配置され、前記基板本体の前記絶縁層が積層される積層方向に延在する仮想中心軸のまわりを実質的に周方向に延在するように形成された複数のコイル要素と、(c)前記絶縁層を貫通して前記コイル要素同士を接続する層間接続導体と、(d)前記基板本体の内部に形成された空隙部とを備える。前記コイル要素は、(i)前記積層方向に透視すると互いに重なり合っている第1のコイル要素と、(ii)前記積層方向に透視すると互いに重なり合っている前記第1のコイル要素の内周より内側において互いに重なり合っている第2のコイル要素とを含む。前記空隙部は、少なくとも一つの前記コイル要素及び当該コイル要素に接している一つの前記絶縁層と当該コイル要素に対向する他の一つの前記絶縁層との間に連続して、当該コイル要素が露出するように形成され、かつ、前記積層方向に透視すると互いに重なり合っている前記第1のコイル要素の外周との間に間隔設けて該外周より内側、かつ互いに重なり合っている前記第2のコイル要素の内周より外側に、環状に形成されている。
上記構成において、積層方向に透視すると、第1のコイル要素同士が重なり合っている領域と、第2のコイル要素同士が重なり合っている領域とは、互いに接し、あるいは互いに離れており、互いに重なり合わないため、積層方向に透視するとすべてのコイル要素が重なり合う場合に比べ、基板本体の表裏面の凹凸形成を抑制することができる。また、コイル要素と絶縁層の間に形成された空隙部により焼成収縮に伴う残留応力が緩和されるので、コイルの特性が向上(鉄損抑制による電圧変換効率の向上、或いはインダクタンス値の向上など)する。
上記構成によれば、空隙部は、積層方向に透視すると互いに重なり合っている第1のコイル要素の外周との間に間隔を設けて該外周よりも内側に形成されているため、積層方向に透視すると互いに重なり合っている第1のコイル要素の外周まで、あるいは外周よりもさらに外側まで空隙部が形成されている場合に比べ、集合基板から個片を分割するため集合基板を折り曲げる際に、空隙部を起点とする亀裂が発生しにくい。したがって、空隙部を形成しても、ブレイク不良やクラックが生じにくい。
空隙部は、コイル要素と絶縁層との間のみならず、絶縁層間にも形成されるので、空隙部をコイル要素と絶縁層との間のみに形成する場合に比べ、残留応力がより緩和され、コイルの特性がより向上する。
好ましい第1の態様において、前記第1のコイル要素と前記第2のコイル要素とが、前記積層方向に交互に形成される。前記空隙部は、前記第2のコイル要素が露出するように形成され、かつ、前記空隙部の外周が、互いに対向する前記第1のコイル要素同士の間において前記積層方向の中間位置に延在する。前記基板本体の内部に、前記空隙部の前記外周に連通し、かつ前記積層方向に透視すると互いに重なり合っている前記第1のコイル要素の外周との間に間隔を設けて該外周より内側に延在する空隙延長部が、さらに形成されている。
この場合、焼成収縮に伴って、互いに対向する第1のコイル要素同士の間において積層方向の中間には積層方向に引張応力が発生するため、空隙部の外周付近の応力集中により亀裂が発生し、その亀裂が、積層方向に透視すると互いに重なり合っている第1のコイル要素の外周に向かって進展することにより、空隙延長部が形成される。
亀裂の進展に伴って応力が緩和されるため、亀裂は、積層方向に透視すると互いに重なり合っている第1のコイル要素の外周には達しない。そのため、空隙延長部は、第1のコイル要素に対して空隙部が形成される位置が多少ずれても、積層方向に透視すると互いに重なり合っている第1のコイル要素の外周との間に間隔を設けて該外周より内側に、確実に形成される。
空隙延長部が形成されることにより、空隙延長部を介して対向する第1のコイル要素の残留応力が低減されるので、コイルの特性が向上する。
好ましい第2の態様において、前記第1のコイル要素と前記第2のコイル要素とが、前記積層方向に交互に形成される。前記積層方向の両端の前記コイル要素が、ともに前記第1のコイル要素である。前記積層方向両端の当該第1のコイル要素の一方が露出するように、一つの前記空隙部が形成されている。前記積層方向両端の当該第1のコイル要素の他方が露出するように、他の一つの前記空隙部が形成されている。
一般に、基板本体の表裏面付近の絶縁層は焼成収縮に伴って圧縮応力が残留しているため、集合基板から個片を分割するため集合基板を折り曲げる際にさらに応力が作用すると、ブレイク不良やクラックが生じやすい。そこで、積層方向両端の第1のコイル要素が露出するように空隙部を形成すると、基板本体の表裏面付近の絶縁層について残留応力が緩和されるので、ブレイク不良やクラックの発生を低減できる。
好ましい第3の態様において、前記コイル要素は、前記積層方向に透視すると、互いに重なり合っている前記第1のコイル要素の外周との間に間隔を設けて該外周より内側において、前記第1のコイル要素と前記第2のコイル要素とに重なっている第3のコイル要素を、さらに含む。前記第3のコイル要素の前記積層方向両側において前記積層方向にそれぞれ当該第3のコイル要素に最も近い前記コイル要素が、ともに前記第2のコイル要素である。当該第2のコイル要素の一方が露出するように、一つの前記空隙部が形成されている。当該第2のコイル要素の他方が露出するように、他の一つの前記空隙部が形成されている。
この場合、第3のコイル要素とその積層方向両側の第2のコイル要素とについて、焼成収縮に伴う残留応力が空隙部によって緩和され、コイルの特性が向上する。
好ましい第4の態様において、一つの前記第2のコイル要素の前記積層方向両側において前記積層方向にそれぞれ当該第2のコイル要素に最も近い前記コイル要素が、他の二つの前記第2のコイル要素である。当該他の二つの前記第2のコイル要素の一方が露出するように、一つの前記空隙部が形成されている。当該他の二つの前記第2のコイル要素の他方が露出するように、他の一つの前記空隙部が形成されている。
この場合、積層方向に連続する3つの第2のコイル要素について、焼成収縮に伴う残留応力が空隙部によって緩和され、コイルの特性が向上する。
好ましくは、上記各構成において、前記基板本体の前記絶縁層は、(a)磁性体セラミック材料を含む第1及び第2の磁性層と、(b)第1乃至第3の非磁性フェライト層とを含む。前記第1及び第2の磁性層の間に、前記第1及び第2の磁性層に隣接して前記第3の非磁性フェライト層が配置されている。前記第1及び第3の非磁性フェライト層の間に、前記第1及び第3の非磁性フェライト層に隣接して前記第1の磁性層が配置されている。前記第2及び第3の非磁性フェライト層の間に、前記第2及び第3の非磁性フェライト層に隣接して前記第2の磁性層が配置されている。
この場合、電気特性を向上することができる。すなわち、第1及び第2の磁性層の間に配置された第3の非磁性フェライト層によって、コイルの直流重畳特性が向上する。第1及び第2の磁性層の積層方向両側に配置された第1及び第2の非磁性フェライト層は、磁界の広がりを抑え、ノイズを低減させる。
本発明によれば、空隙を形成しても、ブレイク不良やクラックが生じにくい。
コイル内蔵基板の断面図である。(実施例1) コイル内蔵基板の分解平面図である。(実施例1) コイル内蔵基板の中間層の要部拡大図である。(実施例1) コイル内蔵基板の断面図である。(実施例1) コイル内蔵基板の断面図である。(実施例2) コイル内蔵基板の断面図である。(実施例3) コイル内蔵基板の断面図である。(実施例4) コイル内蔵基板の内部の応力状態の説明図である。(説明例) 積層型電子部品の(a)断面図、(b)拡大断面図である。(従来例1)
以下、本発明の実施の形態について、図1〜図8を参照しながら説明する。
<実施例1> 実施例1のコイル内蔵基板10について、図1〜図4及び図8を参照しながら説明する。
図1は、コイル内蔵基板10の断面図である。
図1に示すように、コイル内蔵基板10は、基板本体12の内部に、コイル30と、面内配線導体22と、層間接続導体24とが形成されている。
基板本体12は、図1において上から順に、第1の非磁性フェライト層16a、第1の磁性層14a、第3の非磁性フェライト層である中間非磁性フェライト層16c、第2の磁性層14b、第2の非磁性フェライト層16bが積層されている。第1及び第2の磁性層14a,14bは、磁性体セラミック材料、例えば、酸化鉄、酸化亜鉛、酸化ニッケル及び酸化銅を主成分とする磁性フェライトとセラミック材料を含む。第1及び第2の非磁性フェライト層16a,16bと中間非磁性フェライト層16cとは、例えば、酸化鉄、酸化亜鉛及び酸化銅を主成分とする非磁性フェライトとセラミック材料を含む。基板本体12の各層14a,14b,16a,16b,16cは、1層又は積層された2層以上のセラミック材料を含む絶縁層からなる。
コイル30は、第1のコイル要素32a〜32cと、第2のコイル要素34a,34bを含む。各コイル要素32a〜32c,34a,34bは、第1及び第2の磁性層14a,14bと中間非磁性フェライト層16cの内部に形成されている。
中間非磁性フェライト層16cをなくした構成とすることもできるが、第1及び第2の磁性層14a,14bの間に中間非磁性フェライト層16cを形成すると、磁性層だけにコイル要素が形成された場合よりも、コイル30の直流重畳特性が向上する。
第1及び第2の非磁性フェライト層16a,16bは、磁界の広がりを抑え、ノイズを低減させる。
基板本体12の上面12aには、電子部品2,4を実装するためのランド電極26a,26bが形成されている。基板本体12の下面12bには、コイル内蔵基板10を他の回路基板等に実装するための端子電極28が形成されている。なお、基板本体12の上面12aに実装される部品がない場合には、ランド電極を無くすことができる。
図2は、コイル内蔵基板10の分解平面図である。図2に示すように、コイル内蔵基板10は、積層されて基板本体12になる絶縁層12m,12n,・・・,12p〜12t,・・・,12wに、実線の斜線を付した導体パターンが形成されている。また、絶縁層12p〜12tを貫通する層間接続導体24p〜24tが形成されている。なお、図2において、層間接続導体24p〜24t以外の絶縁層を貫通する層間接続導体は、図示を省略している。
図2に示すように、第1のコイル要素32a〜32cと第2のコイル要素34a,34bとは、積層方向に交互に、かつ積層方向両端が第1のコイル要素32a,32cになるように、互いに隣接する絶縁層同士の異なる組の当該絶縁層間にそれぞれ配置される。
絶縁層12q,12s上の第2のコイル要素34a,34bの一端34p,34s側と、絶縁層12p,12r上の第1のコイル要素32a,32bの一端32q,32t側とは、絶縁層12p,12rを貫通する層間接続導体24p,24rにより接続される。絶縁層12q,12s上の第2のコイル要素34a,34bの他端34q,34t側と、絶縁層12r,12t上の第1のコイル要素32b,32cの他端32s,32u側とは、絶縁層12q,12sを貫通する層間接続導体24q,24sにより接続される。
第1のコイル要素32aの他端32pは、不図示の層間接続導体によって面内配線導体22に接続される。また、第1のコイル要素32cの一端32vは、層間接続導体24tその他の不図示の層間接続導体及び面内配線導体によって端子電極28に接続される。
図2に示すように、第1及び第2のコイル要素32a〜32c,34a,34bは、基板本体12の絶縁層が積層される積層方向(図2において紙面垂直方向)に延在する仮想中心軸38のまわりを実質的に周方向に延在するように、略リング形状あるいは略C字状に形成されている。第1のコイル要素32a〜32cは、略同一形状であり、同心に配置され、積層方向に透視すると、角度をずらしながら互いに重なり合い、外径が相対的に大きい環状の大コイル領域32(図1参照)を形成する。第2のコイル要素34a,34bも、略同一形状であり、同心に配置され、積層方向に透視すると、角度をずらしながら互いに重なり合い、外径が相対的に小さい環状の小コイル領域34(図1参照)を形成する。
積層方向に透視すると、互いに重なり合っている第1のコイル要素32a〜32cの内周より内側において、第2のコイル要素34a,34bが互いに重なり合っている。すなわち、積層方向に透視すると、互いに重なり合っている第2のコイル要素34a,34bの外周は、互いに重なり合っている第1のコイル要素32a〜32cの内周と接し、あるいは、互いに重なり合っている第1のコイル要素32a〜32cの内周との間に隙間を形成する。これにより、すべてのコイル要素が積層方向に重なり合うように配置される場合に比べ、基板本体12の上面12a及び下面12bの凹凸形成を抑制できる。
図4は、コイル内蔵基板10の主要な構成部分のみを模式的に図示した断面図である。図4に示すように、コイル内蔵基板10は、鎖線11で示すように、複数個分の基板本体12となる部分を含む集合基板がブレイク溝12x,12yに沿って切断され分割された個片である。
基板本体12の内部には、第2のコイル要素34a,34bに沿って、積層方向に透視すると仮想中心軸38の周りを環状に延在する空隙部40が形成されている。空隙部40は、第2のコイル要素34a,34b及び第2のコイル要素34a,34bに接している一つの絶縁層と、第2のコイル要素34a,34bに対向する他の一つの絶縁層との間に連続して、第2のコイル要素34a,34bが露出するように形成された空隙である。空隙部40は、積層方向に透視すると互いに重なり合う第2のコイル要素34a,34bの外側まで延在しており、空隙部40の外周40sは、互いに対向する第1のコイル要素32aと32b、32bと32cの間の積層方向の中間位置に延在している。
空隙部40により、第2のコイル要素34a,34bの残留応力が緩和され、コイルの効率が向上する。空隙部40は第2のコイル要素34a,34bを越えて絶縁層間にも形成されているため、空隙部が絶縁層間には形成されない場合に比べ、残留応力がより緩和され、コイルの特性がより向上する。
空隙部40は、図2及び図3の要部拡大図に示すように、第2のコイル要素34a,34bに重なり、かつ第2のコイル要素34a,34bの外側にはみ出るように、環状に形成されたカーボンペースト等の空隙形成用材料36が、焼成時に消失することにより形成される。図3において、破線は、積層方向に透視した第1のコイル要素32aを示している。空隙形成用材料36は、第1のコイル要素32aの外周に沿って間隔が形成されるように、第1のコイル要素32aの内周側の略半分の領域に重なるように形成される。
さらに、基板本体12の内部には、空隙部40の外周40sに連通する空隙延長部42が形成されている。空隙延長部42は、互いに対向する第1のコイル要素32aと32b,32bと32cの間の領域内のみに形成される。空隙延長部42は、積層方向に透視すると、大コイル領域32の外周位置32yより内側に、外周位置32yとの間に間隔を設けて形成され、外周位置32yより外側には形成されない。
空隙延長部42は、以下に説明するように、焼成収縮時に空隙部40の外周40sを起点に形成された亀裂が進展することによってできた空隙である。
図8は、焼成収縮時におけるコイル内蔵基板10の内部の応力状態の説明図である。図8に示すように、金属材料を含むコイル要素31a〜31cは、セラミック材料を含む基板本体の絶縁層に比べて線膨張係数が大きいため、焼結後に常温まで温度が下がるときに、第1のコイル要素31a,31bの周辺の絶縁層には、矢印31pで示すように引張応力が作用する。
これにより、対向する第1のコイル要素31a,31bの積層方向(図8において上下方向)の中間位置に形成された空隙部41には、矢印31sで示すように互いに逆向きの引張応力が作用するため、応力集中により、空隙部41の外周41pに連通する亀裂が形成される。矢印31sで示す引張応力は、亀裂を広げる方向に作用するため、亀裂は、鎖線41qに沿って空隙部41から離れる方向に進展する。
矢印31sで示す引張応力は、亀裂の進展に伴い応力が緩和されて小さくなるため、亀裂は、積層方向に透視すると互いに重なり合う第1のコイル要素31a,31bの外周位置31yの手前で、進展が止まる。
一方、積層方向に透視すると第1のコイル要素31a,31bが対向する領域より外側のコイル要素がない領域(図8において、外周位置31yより右側の領域)において、絶縁層には、矢印31qで示すように第1のコイル要素31a,31bに向かう斜め方向の引張応力が分布している。これらの応力の積層方向の成分は、矢印31tで示すように圧縮応力となる。そのため、この領域では、亀裂が形成されない。
したがって、図4に示すように、空隙延長部42は、空隙部40の外周40sに連通し、かつ積層方向に透視すると互いに重なり合っている第1のコイル要素32a〜32cの外周位置32yより内側に、外周位置32yとの間に間隔を設けて延在する。
空隙延長部42は、第1のコイル要素32a〜32cに対して空隙部40が形成される位置が多少ずれても、焼成収縮時の内部応力によって、積層方向に透視すると互いに重なり合っている第1のコイル要素32a〜32cの外周位置32yとの間に間隔を設けるように、確実に形成される。
空隙延長部42が形成されることにより、空隙延長部42を介して対向する第1のコイル要素32a〜32cの残留応力が低減されるので、コイル30の特性が向上する。
空隙部40及び空隙延長部42は、積層方向に透視すると互いに重なり合っている第1のコイル要素32a〜32cの外周位置32yとの間に間隔を設けて外周位置32yよりも内側に配置されているため、積層方向に透視すると互いに重なり合っている第1のコイル要素の外周まで、あるいは外周よりもさらに外側まで空隙が形成されている場合に比べ、空隙を起点とする亀裂が発生しにくい。そのため、ブレイク不良やクラックが生じにくい。
次に、コイル内蔵基板10を、集合基板状態で作製する場合の製造工程について説明する。
(1)まず、基板本体12の各層と図示しない拘束層とを形成するため、セラミック材料粉末を含み、シート状に成形された未焼結のセラミックグリーンシートを準備する。
第1及び第2の磁性層14a,14bを形成するためのセラミックグリーンシートには、例えば、酸化鉄、酸化亜鉛、酸化ニッケル及び酸化銅を主成分とする磁性フェライトを用いる。第1及び第2の非磁性フェライト層16a,16bと中間非磁性フェライト層16cを形成するためのセラミックグリーンシートには、例えば、酸化鉄、酸化亜鉛及び酸化銅を主成分とする非磁性フェライトを用いる。
図2に示すように、セラミックグリーンシートの各層12p〜12tの適宜位置にレーザー加工やパンチング加工等により貫通孔を加工し、この貫通孔に導体ペーストを印刷等により埋め込むことによって、層間接続導体24p〜24tを形成する。
また、セラミックグリーンシートの各層12m,12n,12p〜12t,12wの一方主面に、導体ペーストをスクリーン印刷法やグラビア印刷法等により印刷するか、あるいは所定パターン形状の金属箔を転写する等によって、実線の斜線を付したコイル要素32a〜32c,34a,34b、面内配線導体22、ランド電極26a,26b、端子電極28の導体パターンを形成する。
さらに、第2のコイル要素34a,34bを形成したセラミックグリーンシートの各層12q,12sについて、第2のコイル要素34a,34bに重なるように、カーボンペーストを印刷することにより、破線の斜線を付した環状の空隙形成用材料36を形成する。
拘束層に用いる収縮抑制用グリーンシートは、シート状に成形された未焼結のグリーンシートである。収縮抑制用グリーンシートは、基板本体12の各層を形成するためのセラミックグリーンシートの焼成温度よりも高温で焼結するアルミナ等の無機材料粉末を含み、基板本体12の各層を形成するためのセラミックグリーンシートの焼成温度では実質的に焼結しない。
(2)次いで、基板本体12の各層を形成する未焼結のセラミックグリーンシートを積層することにより積層体を形成し、積層体の積層方向両側に収縮抑制用グリーンシートを含む拘束層を配置して、複合積層体を作製する。積層方向に比較的小さい圧力を加え、積層体の各層と拘束層とを仮圧着する。
複合積層体は、仮圧着した積層体を作製した後に、収縮抑制用グリーンシートを積層してさらに仮圧着することにより作製してもよいし、基板本体12の各層となるセラミックグリーンシートと収縮抑制用グリーンシートとを積層した後、一括して仮圧着することにより作製してもよい。
拘束層は、基板本体12の各層を形成する未焼結のセラミックグリーンシートを積層した積層体に、収縮抑制用グリーンシートを作製するためのスラリーをスクリーン印刷により塗布することによって形成してもよい。支持体上に収縮抑制用グリーンシートを形成し、それを、基板本体12の各層を形成する未焼結のセラミックグリーンシートを積層した積層体上に転写することにより、形成してもよい。
(3)次いで、複合積層体に比較的大きい圧力を加え、積層体に拘束層を本圧着する。
(4)次いで、積層体に拘束層を本圧着した複合積層体を焼成する。焼成は、基板本体12になる積層体の各層を形成するセラミックグリーンシートに含まれるセラミック材料粉末を焼結させ、拘束層の収縮抑制用グリーンシートに含まれる無機材料粉末は焼結させない条件下で行う。すなわち、基板本体12になる積層体の各層を形成するセラミックグリーンシートの焼結温度よりは高く、かつ、拘束層の収縮抑制用グリーンシートの焼結温度よりは低い温度で、焼成する。
(5)次いで、焼成後の複合積層体から拘束層を除去することによって、焼成済みの積層体、すなわちコイル内蔵基板10の集合基板を取り出し、レーザー加工やダイシング加工によりブレイク溝12x,12yを形成する。必要に応じて、基板本体12の上面12aに形成されたランド電極26a,26bと、下面12bに形成された端子電極28にメッキを行う。
(6)以上の工程により完成したコイル内蔵基板10の集合基板のランド電極26a,26bに、表面実装部品やICチップなどの部品2,4を実装した後、ブレイク12x,12y溝に沿ってコイル内蔵基板10の集合基板を切断し、個片に分割する。
<実施例2> 実施例2のコイル内蔵基板10aについて、図5を参照しながら説明する。
実施例2のコイル内蔵基板10aは、実施例1のコイル内蔵基板10と略同様に構成されている。以下では、実施例1と同じ構成部分には同じ符号を用い、実施例1との相違点を中心に説明する。
図5は、実施例2のコイル内蔵基板10aの主要な構成部分のみを模式的に示す断面図である。図5に示すように、実施例1と同じく、第1の非磁性フェライト層16a、第1の磁性層14a、中間非磁性フェライト層16c、第2の磁性層14b、第2の非磁性フェライト層16bの順に積層された基板本体12の内部に、第1のコイル要素32a〜32cと第2のコイル要素34a,34bとが配置されている。
実施例2のコイル内蔵基板10aは、実施例1と異なり、基板本体12の内部に形成されたコイル要素32a〜32c,34a,34bのうち、積層方向両端に形成された第1のコイル要素32a,32cが露出するように空隙部44が形成されている。
空隙部44の外周44sは、積層方向に透視すると、第1のコイル要素32a,32cの中間位置、すなわち、第1のコイル要素32a〜32cの外周位置32yとの間に間隔を設けて外周位置32yよりも内側に延在している。空隙部44は、第2のコイル要素32a,32cの内周位置34xより外側に、環状に形成されている。
空隙部44により、第1のコイル要素32a,32cの残留応力が緩和され、コイルの効率が向上する。空隙部44は、第1のコイル要素32a,32cを越えて絶縁層間にも形成されているため、空隙部が絶縁層間には形成されない場合に比べ、残留応力がより緩和され、コイルの特性がより向上する。
空隙部44は、対向するコイル要素の間に形成されていないため、実施例1と異なり、空隙部44に連通する空隙延長部は形成されない。
一般に、基板本体12の上面12a及び下面12b付近の絶縁層は、焼成収縮に伴って圧縮応力が残留しているため、集合基板から個片を分割するため集合基板を折り曲げる際にさらに応力が作用すると、ブレイク不良やクラックが生じやすい。
そこで、実施例2のように積層方向両端の第1のコイル要素32aa,32cに接するように空隙部44を形成すると、基板本体12の上面12a及び下面12b付近の絶縁層について残留応力が緩和されるので、ブレイク不良やクラックの発生を低減できる。
空隙部44は、積層方向に透視すると、互いに重なり合う第1のコイル要素32a〜32cの外周位置32yから離れて内側に形成されているため、積層方向に透視すると、互いに重なり合う第1のコイル要素32a〜32cの外周位置32yまで、あるいは外周位置32yを越えて外側まで空隙が形成されている場合と比べると、集合基板からコイル内蔵基板の個片を分割する際に、空隙を起点とする亀裂が発生しにくい。したがって、ブレイク不良やクラックが生じにくい。
<実施例3> 実施例3のコイル内蔵基板10bについて、図6を参照しながら説明する。
図6は、実施例3のコイル内蔵基板10bの主要な構成部分のみを模式的に示す断面図である。図6に示すように、実施例1と同じく、第1の非磁性フェライト層16a、第1の磁性層14a、中間非磁性フェライト層16c、第2の磁性層14b、第2の非磁性フェライト層16bの順に積層された基板本体12の内部に、第1のコイル要素32a,32cと第2のコイル要素34a,34bとが配置されている。
実施例3のコイル内蔵基板10bは、基板本体12の内部に、実施例1の第1のコイル要素32bの代わりに、第3のコイル要素33が形成されている。第3のコイル要素33は、積層方向に透視すると、第1のコイル要素32a,32cの外周位置32yとの間に間隔を設けて外周位置32yよりも内側、かつ第2のコイル要素34a,34bの内周位置34xより外側に、仮想中心軸38のまわりを実質的に周方向に延在するように形成されている。積層方向に透視すると、第3のコイル要素33は、第1のコイル要素32a,32cと第2のコイル要素34a,34bの両方に重なっている。
基板本体12の内部には、実施例1と同様に、第2のコイル要素34a,34bが露出するように空隙部46が形成されている。
空隙部46によって第3のコイル要素33と第2のコイル要素34a,34bの残留引張応力が緩和されるため、コイルの効率が向上する。空隙部46は、第2のコイル要素34a,34bを越えて絶縁層間にも形成されているため、空隙部が絶縁層間には形成されない場合に比べ、残留応力がより緩和され、コイルの特性がより向上する。
空隙部46の外周46sは、第1のコイル要素32a,32c同士が対向する領域内に延在する。この領域内においては、実施例1のように距離が短い第1のコイル要素32aと32b、32bと32cの間の領域内より、焼成収縮に伴う引張応力が小さく、空隙部46の外周46s付近の応力集中が小さいため、空隙部46の外周46sに連通する亀裂が発生しない。そのため、実施例1と異なり、空隙部46に連通する空隙延長部は形成されていない。
空隙部46は、積層方向に透視すると、互いに重なり合う第1のコイル要素32a,32cの外周位置32yとの間に間隔を設けて外周位置32yより内側に形成されているため、積層方向に透視すると、互いに重なり合う第1のコイル要素32a〜32cの外周位置32yまで、あるいは外周位置32yを越えて外側まで空隙が形成されている場合と比べると、集合基板からコイル内蔵基板の個片を分割する際に、空隙を起点とする亀裂が発生しにくい。したがって、ブレイク不良やクラックが生じにくい。
<実施例4> 実施例4のコイル内蔵基板10cについて、図7を参照しながら説明する。
図7は、実施例4のコイル内蔵基板10cの主要な構成部分のみを模式的に示す断面図である。図7に示すように、実施例1と同じく、第1の非磁性フェライト層16a、第1の磁性層14a、中間非磁性フェライト層16c、第2の磁性層14b、第2の非磁性フェライト層16bの順に積層された基板本体12の内部に、第1のコイル要素32a,32cと第2のコイル要素34a,34bとが配置されている。
実施例4のコイル内蔵基板10cは、基板本体12の内部に、実施例1の第1のコイル要素32bの代わりに、第2のコイル要素35が形成されている。第2のコイル要素34a,34b,35は、積層方向に透視すると互いに重なり合い、外周と内周の位置が揃っている。
実施例1と同様に、第2のコイル要素34a,34bが露出するように空隙部48が形成されている。
空隙部48により、第2のコイル要素34a,34b,35について残留応力が緩和され、コイルの効率が向上する。空隙部48は、第2のコイル要素34a,34bを越えて絶縁層間にも形成されているため、空隙部が絶縁層間には形成されない場合に比べ、残留応力がより緩和され、コイルの特性がより向上する。
空隙部48の外周48sは、第1のコイル要素32a,32c同士が対向する領域内に延在する。この領域内においては、実施例1のように距離が短い第1のコイル要素32aと32b、32bと32cの間の領域内より、焼成収縮に伴う引張応力が小さく、空隙部48の外周48s付近の応力集中が小さいため、空隙部48の外周48sに連通する亀裂が発生しない。そのため、実施例1と異なり、空隙部48に連通する空隙延長部は形成されていない。
空隙部48は、積層方向に透視すると、互いに重なり合う第1のコイル要素32a,32cの外周位置32yとの間に間隔を設けて外周位置32yより内側に形成されている。そのため、積層方向に透視すると、互いに重なり合う第1のコイル要素32a,32cの外周位置32yまで、あるいは外周位置32yを越えて外側まで空隙が形成されている場合と比べると、集合基板からコイル内蔵基板の個片を分割する際に、空隙を起点とする亀裂が発生しにくい。したがって、ブレイク不良やクラックが生じにくい。
<まとめ> 以上に説明したように、積層方向に透視すると互いに重なり合っている第1のコイル要素の外周との間に間隔を設けて該外周より内側に空隙部を形成すると、ブレイク不良やクラックが生じにくい。
なお、本発明は、上記実施の形態に限定されるものではなく、種々変更を加えて実施することが可能である。
例えば、コイル要素の個数や、空隙部の個数は、実施例よりも多くても、少なくてもよい。コイル要素の種類の数は2又は3に限らず、4以上であってもよい。コイル要素は、積層方向に任意の順序で配置可能である。また、2本以上の仮想中心軸のまわりに、それぞれコイル要素が配置される構成としてもよい。
10,10a〜10c コイル内蔵基板
12 基板本体
12a 上面
12b 下面
12m,12n,12p〜12t,12w 絶縁層
12x,12y ブレイク溝
14a 第1の磁性層
14b 第2の磁性層
16a 第1の非磁性フェライト層
16b 第2の非磁性フェライト層
16c 中間非磁性フェライト層(第3の非磁性フェライト層)
22 面内配線導体
24,24p〜24t 層間接続導体
26a,26b ランド電極
28 端子電極
30 コイル
31a,31b 第1のコイル要素
31c 第2のコイル要素
31y 外周位置
32 大コイル領域
32a〜32c 第1のコイル要素
32y 外周位置
33 第3のコイル要素
34 小コイル領域
34a,34b 第2のコイル要素
34x 内周位置
35 第2のコイル要素
36 空隙形成用材料
38 仮想中心線
40 空隙部
41 空隙部
42 空隙延長部
44 空隙部
46 空隙部
48 空隙部

Claims (6)

  1. セラミック材料を含む複数の絶縁層が積層された基板本体と、
    互いに隣接する前記絶縁層同士の異なる組の当該絶縁層間にそれぞれ配置され、前記基板本体の前記絶縁層が積層される積層方向に延在する仮想中心軸のまわりを実質的に周方向に延在するように形成された複数のコイル要素と、
    前記絶縁層を貫通して前記コイル要素同士を接続する層間接続導体と、
    前記基板本体の内部に形成された空隙部と、
    を備え、
    前記コイル要素は、
    前記積層方向に透視すると互いに重なり合っている第1のコイル要素と、
    前記積層方向に透視すると互いに重なり合っている前記第1のコイル要素の内周より内側において互いに重なり合っている第2のコイル要素と、
    を含み、
    前記空隙部は、
    少なくとも一つの前記コイル要素及び当該コイル要素に接している一つの前記絶縁層と当該コイル要素に対向する他の一つの前記絶縁層との間に連続して、当該コイル要素が露出するように形成され、かつ、
    前記積層方向に透視すると互いに重なり合っている前記第1のコイル要素の外周との間に間隔設けて該外周より内側、かつ互いに重なり合っている前記第2のコイル要素の内周より外側に、環状に形成されていることを特徴とする、コイル内蔵基板。
  2. 前記第1のコイル要素と前記第2のコイル要素とが、前記積層方向に交互に形成され、
    前記空隙部は、前記第2のコイル要素が露出するように形成され、かつ、前記空隙部の外周が、互いに対向する前記第1のコイル要素同士の間において前記積層方向の中間位置に延在し、
    前記基板本体の内部に、前記空隙部の前記外周に連通し、かつ前記積層方向に透視すると互いに重なり合っている前記第1のコイル要素の外周との間に間隔を設けて該外周より内側に延在する空隙延長部が、さらに形成されていることを特徴とする、請求項1に記載のコイル内蔵基板。
  3. 前記第1のコイル要素と前記第2のコイル要素とが、前記積層方向に交互に形成され、
    前記積層方向の両端の前記コイル要素が、ともに前記第1のコイル要素であり、
    前記積層方向両端の当該第1のコイル要素の一方が露出するように、一つの前記空隙部が形成され、
    前記積層方向両端の当該第1のコイル要素の他方が露出するように、他の一つの前記空隙部が形成されていることを特徴とする、請求項1に記載のコイル内蔵基板。
  4. 前記コイル要素は、
    前記積層方向に透視すると、互いに重なり合っている前記第1のコイル要素の外周との間に間隔を設けて該外周より内側において、前記第1のコイル要素と前記第2のコイル要素とに重なっている第3のコイル要素を、さらに含み、
    前記第3のコイル要素の前記積層方向両側において前記積層方向にそれぞれ当該第3のコイル要素に最も近い前記コイル要素が、ともに前記第2のコイル要素であり、
    当該第2のコイル要素の一方が露出するように、一つの前記空隙部が形成され、
    当該第2のコイル要素の他方が露出するように、他の一つの前記空隙部が形成されていることを特徴とする、請求項1に記載のコイル内蔵基板。
  5. 一つの前記第2のコイル要素の前記積層方向両側において前記積層方向にそれぞれ当該第2のコイル要素に最も近い前記コイル要素が、他の二つの前記第2のコイル要素であり、
    当該他の二つの前記第2のコイル要素の一方が露出するように、一つの前記空隙部が形成され、
    当該他の二つの前記第2のコイル要素の他方が露出するように、他の一つの前記空隙部が形成されていることを特徴とする、請求項1に記載のコイル内蔵基板。
  6. 前記基板本体の前記絶縁層は、
    磁性体セラミック材料を含む第1及び第2の磁性層と、
    第1乃至第3の非磁性フェライト層と、
    を含み、
    前記第1及び第2の磁性層の間に、前記第1及び第2の磁性層に隣接して前記第3の非磁性フェライト層が配置され、
    前記第1及び第3の非磁性フェライト層の間に、前記第1及び第3の非磁性フェライト層に隣接して前記第1の磁性層が配置され、
    前記第2及び第3の非磁性フェライト層の間に、前記第2及び第3の非磁性フェライト層に隣接して前記第2の磁性層が配置されていることを特徴とする、請求項1乃至5のいずれか一つに記載のコイル内蔵基板。
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