JP5191939B2 - 光偏向器用アクチュエータ装置 - Google Patents

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    • H10N30/2044Cantilevers, i.e. having one fixed end having multiple segments mechanically connected in series, e.g. zig-zag type

Description

本発明は、レーザ光等の光ビームを偏向・走査する光偏向器を実装する光偏向器用アクチュエータ装置に関する。
近年、画像表示装置の一形態として、光偏向器を用いて光源からの光を偏向してスクリーンに投影し、スクリーン上に画像を映し出すようにしたプロジェクションディスプレイが提案されている。光偏向器としては、例えば、半導体プロセスやマイクロマシン技術を用いたMEMS(micro electro mechanical systems)デバイスとして、半導体基板上にミラーや圧電アクチュエータ等の機構部品を一体的に形成した光偏向器が挙げられる(特許文献1参照)。
この光偏向器では、圧電アクチュエータの一端が枠部(支持部)に連結されて支持され、この圧電アクチュエータが発生したトルクを他端に連結されたトーションバー(弾性梁)に伝え、トーションバーの先に備え付けられたミラーを回転駆動する。このような光偏向器は、小型で簡易な構造で大きな駆動力が得られるという利点がある。
上述のようなプロジェクションディスプレイにおいて、ランプに比べて光源の寿命が長く、エネルギー利用効率が高く、光の三原色の色純度も高い、半導体レーザ等のレーザ光源を光源として用いる技術が提案されている。しかし、光源としてレーザ光源を用いた場合、スペックルノイズ(粒状の干渉パターン)が生じて画質が劣化するという問題がある。
スペックルノイズは、レーザ光源からの位相が揃ったコヒーレント光がランダムな位相面(物体面)によって散乱されることにより、物体面の隣接する領域からの乱れた波面が観察面上で干渉することで生じる現象であり、粒状の強度分布として観察面上に現れる。レーザ光源を用いたプロジェクションディスプレイにおいては、このようなスペックルノイズが、物体面であるスクリーンと観察面である観察者の目(網膜)との間で生じると、観察者が画像の劣化を認識することになる。このため、スペックルノイズを低減するために様々な技術が提案されている(例えば、特許文献2,3参照)。
特許文献2の画像表示装置では、偏光分布変換手段により、入射レーザ光の偏光状態を空間的に変化させることでスペックルのイズを低減させる。具体的には、この画像表示装置は、光源から出射され空間変調器にて変調された光により画像を表示するものであり、偏光分布変換手段によって、空間変調器の隣接する画素に入射される光の偏光方向が互いに直交するように、光源から出射された光の空間的な偏光分布を変換する。直交する偏光同士は干渉しないため、表示された画像の中で、空間変調器の隣接する画素に対応した領域同士の干渉によるスペックルノイズが抑制される。
また、特許文献3の画像表示装置では、入射レーザ光の偏光状態を変えるのではなく、光路上に微小光路差(映像に影響は与えない程度、すなわち、回折角が十分に小さくなる程度に分布した光路差)を与える光学部品を配置し、光路差分布が時間的に変動するように光学部品を駆動手段で振動または回転させることにより、発生したスペックルパターンを混合・平均化してスクリーン上に見えるスペックルノイズを低減させている。
特開2005−148459号公報 特開2002−62582号公報 特開2004−138669号公報
しかしながら、特許文献2,3の装置では、光偏向器とは別体で、光学系にスペックルノイズを低減するための光学素子や駆動機構を追加する必要がある。すなわち、特許文献2の手法では、偏光分布変換手段が必要となると共に、偏光分布変換手段の偏光要素のサイズ以上にレーザ光の径を拡げる必要が生じ、そのために追加のレンズが必要となり或いは光学系のサイズが大きくなってしまう。
また、特許文献3の手法では、光路長を変えるための光学部品と、光学部品を振動または回転させる駆動機構とを設ける必要がある。このように、特許文献2,3の技術では、部品点数の増大、システムとしてのサイズの増大、消費電力の増大、騒音の増大、光学アライメントの煩雑さ等の問題が生じていた。
本発明は、上記の問題を解決するものとして、小型で簡易な構造で、レーザ光源等の光源からの光を走査して画像を表示する際に生じるスペックルノイズを低減することができる光偏向器用アクチュエータ装置を提供することを目的とする。
本発明の光偏向器用アクチュエータ装置は、光源からの光を偏向する光偏向器を搭載する台座と、該台座を並進振動させる少なくとも1つの圧電アクチュエータと、該圧電アクチュエータを支持する支持体とを備え
前記圧電アクチュエータは、駆動電圧が印加されると屈折変形する複数の圧電カンチレバーがつづら折状に折り返し連結されて構成され、
前記圧電カンチレバーは、該圧電カンチレバーの長さ方向に少なくとも一対の電極を有し、隣接する圧電カンチレバーのそれぞれ対向する電極の電気極性が逆極性となるように又は該対向する電極に対し位相が異なる交流電圧が印加されることにより、前記圧電カンチレバー面内で互いに逆方向に屈曲変形して前記台座を並進振動させることを特徴とする。
本発明の光偏向器用アクチュエータ装置においては、支持体に支持された圧電アクチュエータが、光源からの光を偏向する光偏向器を搭載する台座を並進振動させる。光偏向器は、光源からの光を反射することでその光を偏向することができる。圧電アクチュエータは、この光偏向器を搭載した台座を並進振動させることで、光偏向器が反射した光に微小な光路差(光路長の差)を付与し、スペックルパターンを混合・平均化してスクリーン上に投影する、すなわち、光が投影されるスクリーン上の画像における隣接画素間の可干渉性を低減する。これにより、光源からの光を走査して画像を表示する際に生じるスペックルノイズを低減することができる。
従って、本発明によれば、光路上に光学素子及びその駆動機構を設けることなく、圧電アクチュエータを用いた小型かつ簡易な構造で、レーザ光源等の光源からの光を走査して画像を表示する際に生じるスペックルノイズを低減することができる。
また、本発明において、圧電アクチュエータは、駆動電圧が印加されると屈折変形する複数の圧電カンチレバーで構成され、該圧電カンチレバーはつづら折状に折り返し連結されている。
この構成によれば、複数の圧電カンチレバーがつづら折状に折り返し連結されているので、駆動電圧を印加して各圧電カンチレバーを屈折変形させると、複数の圧電カンチレバーからなる圧電アクチュエータ全体では、各圧電カンチレバーの屈曲変形が重畳された作動となり、その作動によって光偏向器を搭載する台座を並進振動させることができる。
更に、各圧電カンチレバーは、その長さ方向に少なくとも一対の電極を有し、隣接する圧電カンチレバーのそれぞれ対向する電極の電気極性が逆極性となるか或いは当該対向する電極に対する交流電圧の位相が一致しないように電圧が印加される。
この電圧が印加されると、圧電カンチレバーにはシェアフォースによるS字型変形が生じる。よって、圧電アクチュエータ全体としては、各圧電カンチレバーのS字型変形を合成した作動となり、その作動により光偏向器を搭載した台座を並進振動させることができる。
本発明において、上記の隣接する圧電カンチレバーに印加する交流電圧は、逆位相となるように印加されることが好ましい。
この態様によれば、圧電アクチュエータを構成する圧電カンチレバーの長さ方向に配置される少なくとも一対の複数の電極の中で、対向する電極に対して逆位相となるような交流電圧が印加される。これにより、対向する電極の極性が切り替えられて、各圧電カンチレバーをS字状に屈曲変形させることができる。
本発明の光偏向器用アクチュエータ装置は、前記台座に搭載された光偏向器の入射光及び該光偏向器からの反射光が透過する光学窓を備え、該光学窓は、該光学窓の面内において透過光に光路差を生じさせるものであることが好ましい。
この態様によれば、圧電アクチュエータにより並進振動する台座に搭載される光偏向器からの反射光が光学窓を透過する位置が変動するので、光路差分布が変動することとなる。よって、光偏向器の並進振動による光路差に加えて光路差分布の変動により、走査光が投影されるスクリーン上の画像における隣接画素間の可干渉性をより低減することができる。また、光学窓が光路差を生じさせる構成とすることで、別体で光学素子を設ける場合の光学的なアライメントが不要であると共に、コンパクトな光学系を維持することができる。
別の態様として、本発明の光偏向器用アクチュエータ装置は、前記台座に搭載された光偏向器への入射光及び該光偏向器からの反射光が透過する光学窓を備え、該光学窓は、該光学窓の面内において透過光の偏向状態を変調させるものであることが好ましい。
この態様によれば、圧電アクチュエータにより並進振動する台座に搭載された光偏向器からの反射光が光学窓を透過する光が変調されるので、光偏向器の並進振動に加えて光の変調により、走査光が投影されるスクリーン上の画像における隣接画素間の可干渉性をより低減することができる。しかも、光学窓が偏光状態を変調する構成とすることで、別体で光学素子を設ける場合の光学的なアライメントが不要であると共に、コンパクトな光学系を維持することができる。
本発明の実施形態の光偏向器用アクチュエータ装置を示す平面図。 実施形態の光偏向器用アクチュエータ装置に用いられる圧電アクチュエータの模式図で、(a)は非作動状態、(b)は作動状態を示す。 (a)は圧電アクチュエータを構成する圧電カンチレバーの平面図、(b)は断面図。 図1の圧電アクチュエータの製造工程の説明図。 図4に続く製造工程の説明図。 図5に続く製造工程の説明図。 実施形態の光偏向器用アクチュエータ装置に光偏向器を実装してパッケージとする場合の構成を示す図。 図7の光偏向器の構成を示す斜視図。 図8の光偏向器の第2の圧電アクチュエータの回転駆動を示す説明図 図8の光偏向器の第2の圧電アクチュエータの並進駆動を示す説明図。 図7の光学窓の一形態を示す図。 図7の光学窓の別形態を示す図。
[第1実施形態]
本発明の第1実施形態について、図1〜図6を参照して説明する。
図1に示すように、第1実施形態のアクチュエータ装置60は、光源からの光を偏向する光偏向器を固定する台座43と、この台座43を支持する1対のダンパー41a,41bと、台座43を後述のように駆動する(並進振動させる)圧電アクチュエータ42a,42bと、ダンパー41a,41b及び圧電アクチュエータ42a,42bを支持する支持体40とを備えている。
支持体40、ダンパー41a,41b、圧電アクチュエータ42a,42b及び台座43は、例えば、イオンプレーティング法やスパッタ法により圧電体のチタン酸ジルコン酸鉛(PZT)薄膜を半導体基板上に成膜形成した後、半導体プレーナプロセス及びMEMSプロセスによってPZT薄膜部と半導体基板のシリコン構造体をドライエッチング加工することにより一体形成される。
台座43は矩形形状で、その一方の向かい合う両辺(図1では、短辺)に、1対のダンパー41a,41bの先端部がそれぞれ連結され、他方の向かい合う両辺(図1では、長辺)に1対の圧電アクチュエータ42a,42bの先端部がそれぞれ連結されている。
更に、ダンパー41a,41b及び圧電アクチュエータ42a,42bは、各々の基端部が、ダンパー41a,41b及び圧電アクチュエータ42a,42bを包囲する形状に形成された枠状の支持体40に連結されている。すなわち、台座43は、4辺のうちの対向する2辺がダンパー41a,41bにより支持体40に連結され、それらと異なる2辺が圧電アクチュエータ42a,42bにより支持体40に連結されて支持されている。
従って、台座43は、可動性、機械的強度、及び圧電アクチュエータ42a,42bによる後述の並進駆動(第1の並進駆動)時の安定性を確保しながら、支持体40の内側に支持されている。
台座43は、半導体基板の加工により作製される。そのため、光偏向器を固定する台座43の表面は、非常に平坦であり、半導体基板の加工により作製される光偏向器との固定も容易となる。台座43と光偏向器との固定には、接着樹脂、AuSn共晶接合、Au−Au固相拡散接合、ハンダ接合、バンプ接合等、産業上可能なあらゆる接合方式を用いることができる。また、台座43と光偏向器との接合は、半導体基板の加工時に行ってもよい。
図2(a)に示すように、圧電アクチュエータ42aは、複数(図示の例では、11個)の圧電カンチレバー44a(各々44a−1〜44a−6で示す),44b(各々44b−1〜44b−5で示す)が連結されて構成されている。詳細には、支持体40と連結される圧電アクチュエータ42aの基端部側から奇数番目にあたる6個の圧電カンチレバー44aと、偶数番目にあたる5個の圧電カンチレバー44aとが、つづら折状に折り返し連結されている。
圧電カンチレバー44a,44bは、帯板状に形成され、その長さ方向に同寸で両端部が隣り合うように、後述の圧電アクチュエータ42a,42bの並進駆動が可能な間隔で並んで配置される。
圧電カンチレバー44a−1〜44a−6は、それぞれ同じ構成であるので、一の圧電カンチレバー44aについて説明する。
図3(a)及び(b)に示すように、圧電カンチレバー44a−1は、半導体基板(例えば、単結晶シリコン基板やSOI(Silicon On Insulator)等のシリコン基板)から形成され、数10[μm]程度の薄いSOI層を主構造としている。
詳細には、図示の例では、圧電カンチレバー44aは、その機能を実現する主となる構成部分として、4つの独立した上部電極45a,45b,46a,46bと、下部電極50と、上部電極45aと上部電極45bとを接続する上部電極配線47と、上部電極46aと上部電極46bとを接続する上部電極配線48とを備える。
上部電極45aと上部電極46bとの組、及び上部電極46aと上部電極45bとの組は、圧電カンチレバー44a−1の長さ方向に並んで配置され、上部電極45aと上部電極46aとの組、及び上部電極46bと上部電極45bとの組は、圧電カンチレバー44a−1の幅方向に並んで配置される。
上述したように、上部電極配線47は上部電極45aと上部電極45bとを接続し、上部電極配線48は上部電極46aと上部電極46bとを接続するように配線されている。よって、圧電カンチレバー44a−1は、2個ずつ並んだ4つの上部電極45a,45b,46a,46bのうち、対角に配置された2つの電極(図示の例では、上部電極45aと上部電極45bとの組、上部電極46aと上部電極46bとの組)が、同極性となるように構成されている。
圧電カンチレバー44a−1は、活性層411a、中間酸化膜層411b、及びハンドリング層411cで構成されるSOI基板410を加工して作製される。詳細には、後述する圧電アクチュエータ42a,42bの製造工程(図4〜図6)で説明するが、圧電カンチレバー44a−1は、SOI基板410の表面(活性層411a側)に、熱酸化シリコン膜412a、下部電極層413、圧電体層414、上部電極層415、第1層間絶縁膜416、及び第2層間絶縁膜420を形成し、これらを加工して、下部電極50、圧電体51、上部電極45a,45b,46a,46b、下部電極配線49、及び上部電極配線47,48が形成される。
圧電カンチレバー44b−1〜44b−5は、圧電カンチレバー44aの構成と同様であるが、上部電極配線47,48の配線のみ相違する。圧電カンチレバー44aは、上部電極配線47により上部電極45aと上部電極45bとが接続され、上部電極配線48により上部電極46aと上部電極46bとが接続されたが、圧電カンチレバー44bは、上部電極配線7により上部電極46aと上部電極46bとが接続され、上部電極配線48により上部電極45aと上部電極45bとが接続される。
図2に示すように圧電アクチュエータ42を構成する圧電カンチレバー44a,44bは、数10[μm]程度のSOI基板410を加工して作製されている。すなわち、薄いシリコンが折り返しながら連結している構造であり、構造そのものが弾性梁の機能を有している。そのため、可動版と接続するサスペンションを設けることなく(機械的な共振現象を利用しなくても)スペックルパターンの平均化に必要な100[μm]程度の並進変位を得ることが可能となっている。
具体的には、図2(a)に示すように、圧電アクチュエータ42は、4つの上部電極45a,45b,46a,46bを有する圧電カンチレバー44a,44bで構成されている。詳細には、圧電アクチュエータ42は、圧電カンチレバー44a−1、圧電カンチレバー44b−1、圧電カンチレバー44a−2、圧電カンチレバー44a−3、…、圧電カンチレバー44b−5、圧電カンチレバー44a−6の順に連結されている。
また、圧電カンチレバー44aは、上部電極配線47により上部電極45aと上部電極45bとが接続され、上部電極配線48により上部電極46aと上部電極46bとが接続されている。また、圧電カンチレバー44bは、上部電極配線47により上部電極46aと上部電極46bとが接続され、上部電極配線48により上部電極45aと上部電極45bとが接続されている。
従って、各圧電カンチレバー44a,44bの上部電極配線47と上部電極配線48とが逆極性となる電圧、又は交流電圧波形により、180℃位相がずれている逆位相になるバイアス電圧を印加すると、圧電カンチレバー44aの上部電極45a,45b及び圧電カンチレバー44bの上部電極46a,46bが同極性(図中においては正極性)となり、各圧電カンチレバー44aの上部電極46a,46b及び圧電カンチレバー44bの上部電極45a,45bが、圧電カンチレバー44aの上部電極45a,45b及び圧電カンチレバー44bの上部電極46a,46bとは逆の極性(図中においては負極性)となり、隣接する上部電極45a,45b,46a,46bがすべて逆極性となる。
これにより、図2(b)に示すように、圧電カンチレバー44a,44b面内で屈曲変形が生じる。すなわち、圧電カンチレバー44a,44bは、シェアフォースによるS字変形が生じる。圧電アクチュエータ42は、圧電カンチレバー44a,44bが連結されているため、1個ずつの圧電カンチレバー44a,44bの屈曲変化が増大される。よって、圧電アクチュエータ42全体として、100[μm]程度の並進変位を得ることが可能となっている。
なお、各圧電カンチレバー44a,44bの下部電極配線49、上部電極配線47及び上部電極配線48は、それぞれの下部電極配線49、上部電極配線47、上部電極配線48が配線され、支持体40に設けられる下部電極配線49への給電用パッド(図示せず)、上部電極配線47への給電用パッド(図示せず)、上部電極配線48への給電用パッド(図示せず)に接続される。
よって、上部電極配線47への給電用パッドと上部電極配線48への給電用パッドとに逆極性となる電圧、又は交流電圧波形により、180℃位相がずれている逆位相になるバイアス電圧を印加すると各圧電カンチレバー44a,44bの上部電極45a,45bが同極性(図中においては正極性)となり、各圧電カンチレバー44a,44bの上部電極46a,46bが上部電極45a,45bとは逆の極性(図中においては負極性)となり、隣接する上部電極45a,45b,46a,46bがすべて逆極性となる。
[製造工程]
図4〜図6は、本実施形態に係る光偏向起用アクチュエータ60の圧電アクチュエータ42aの製造工程を示す。なお、これらの図では、圧電アクチュエータの断面を模式的に示している。
圧電アクチュエータ42を形成する半導体基板としては、図4(a)に示すように活性層411a、中間酸化膜層411b、及びハンドリング層411cで構成されるSOI基板410を用いている。
まず、図4(b)に示すように、SOI基板410の表面(活性層411a側)及び裏面(ハンドリング層411c側)を熱酸化炉(拡散炉)によって酸化し、熱酸化シリコン膜412a,412bを形成する(熱酸化膜形成ステップ)。熱酸化シリコン膜412a,412bの厚みは、例えば0.1〜1[μm]とする。
次に、図4(c)に示すように、SOI基板410の表面(活性層411a側)に、下部電極層413、圧電体層414、上部電極層415を順次形成する。
まず、下部電極層形成ステップで、SOI基板410の活性層411a側の熱酸化シリコン膜412a上に、2層の金属薄膜からなる下部電極層413を形成する。下部電極層413の材料としては、1層目(下層)の金属薄膜にはチタン(Ti)を用い、2層目(上層)の金属薄膜には白金(Pt)を用いる。各金属薄膜は、例えば、スパッタ法、電子ビーム蒸着法等により成膜する。各金属薄膜の厚みは、例えば1層目のTiは30〜100[nm]、2層目のPtは100〜300[nm]程度とする。
次に、圧電体層形成ステップで、下部電極層413上に、1層の圧電膜からなる圧電体層414を形成する。圧電体層414の材料としては、圧電材料であるチタン酸ジルコン酸鉛(PZT)を用いる。また、圧電膜の厚みは、例えば1〜10[μm]程度とする。圧電膜は、例えば、反応性アーク放電を利用したイオンプレーティング法により成膜する。
反応性アーク放電を利用したイオンプレーティング法については、具体的には、本願出願人の出願に係る特開2001−234331号公報、特開2002−177765号公報、特開2003−81694号公報に記載された手法を用いる。
このアーク放電プラズマを利用した反応性イオンプレーティング法は、プラズマガンで真空容器内に発生させた高密度酸素プラズマ中で原料金属を加熱蒸発させ、真空容器内或いは半導体基板上において各金属蒸気と酸素とが反応することにより、半導体基板上に圧電膜を形成するものである。
この方法を用いることにより、比較的低い成膜温度においても高速に圧電膜を形成できる。特に、アーク放電反応性イオンプレーティング法による圧電膜を形成する際に、その下地として、例えば化学溶液堆積法(CSD(Chemical Solution Deposition)法)によりシード層を形成することで、より優れた圧電特性を有する圧電膜を形成することができる。
なお、圧電膜は、例えばスパッタ法、ゾルゲル法等により成膜してもよい。ただし、反応性アーク放電を利用したイオンプレーティング法を用いることにより、良好な圧電特性(バルクの圧電体と同等の圧電特性)を有する厚みのある膜を成膜することができる。
次に、上部電極層形成ステップで、圧電体層414上に、1層の金属薄膜からなる上部電極層415を形成する。上部電極層415の材料としては、Pt又はAuを用いる。上部電極層415は、例えば、スパッタ法、電子ビーム蒸着法等により成膜する。上部電極層415の厚みは、例えば10〜200[nm]程度とする。
次に、図4(d)に示すように、形状加工ステップで、上部電極層415、圧電体層414、下部電極層413の形状を加工して、上部電極45a,45b,46a,46b、圧電体51、及び下部電極50を形成する。
具体的には、まず、上部電極層415上にフォトリソグラフィ技術を用いてレジスト材料をパターニングする。次に、パターニングしたレジスト材料をマスクとして、上部電極層415及び圧電体層414に対して、RIE(Reactive Ion Etching)装置を用いて、ドライエッチングを行う。
これにより、上部電極45a,45b,46a,46b、及び圧電体51が形成される。すなわち、上部電極層415が加工されて上部電極45a,45b,46a,46bが形成され、圧電体層414が加工されて圧電体51が形成される。
同様に、下部電極層413上にフォトリソグラフィ技術を用いてレジスト材料をパターニングする。次に、パターニングしたレジスト材料をマスクとして、下部電極層413に対して、RIE装置を用いて、ドライエッチングを行う。これにより、下部電極50が形成される。すなわち、下部電極層413が加工されて下部電極50が形成される。
次に、図5(e)〜(h)及び図6(i),(j)に示すように、配線形成ステップで、下部電極配線49、及び上部電極配線47,48が形成される。
まず、図5(e)に示すように、SOI基板の表面(活性層411a)側の表面、すなわち、上部電極45a,45b,46a,46b、形状加工ステップのドライエッチングにより上部電極層415が剥がされて表面に現れた圧電体51を形成する圧電体層414、及び形状加工ステップのドライエッチングにより下部電極層413が剥がされた熱酸化シリコン膜412aの上に、第1層間絶縁膜416が形成される。例えば、第1層間絶縁膜416には、プラズマCVD装置を用いて形成されるSiO膜が用いられる。
次に、図5(f)に示すように、第1層間絶縁膜416上にフォトリソグラフィ技術を用いてレジスト材料をパターニングする。そして、パターニングしたレジスト材料をマスクとして、第1層間絶縁膜416に対して、RIE装置を用いて、ドライエッチングを行う。
これにより、下部電極50、及び上部電極45a,45b,46a,46b上にコンタクトホール417〜419が形成される。詳細には、下部電極50上に下部電極配線49のためのコンタクトホール417が形成され、上部電極45aおよび上部電極45b上にそれぞれ上部電極配線47のためのコンタクトホール418が形成され、上部電極46aおよび上部電極46b上にそれぞれ上部電極配線48のためのコンタクトホール419が形成される。
次に、図5(g)に示すように、Al配線により、下部電極配線49及び上部電極配線47を形成する。上部電極配線47は、図3(a)に示すように、上部電極45aと上部電極45bとを接続する。Al配線は、例えばスパッタ法、蒸着法を用いて成膜する。
次に、図5(h)に示すように、SOI基板の表面(活性層411a)側の表面に、第2層間絶縁膜420が形成した後、コンタクトホール419が形成される。詳細には、SOI基板の表面(活性層411a)側の表面に、第1層間絶縁膜416を形成したときと同様に、プラズマCVD装置を用いて第2層間絶縁膜420(SiO膜)が形成される。
次に、第2層間絶縁膜420上にフォトリソグラフィ技術を用いてレジスト材料をパターニングする。そして、パターニングしたレジスト材料をマスクとして、第2層間絶縁膜420に対して、RIE装置を用いて、ドライエッチングを行う。これにより、下部電極配線49、及びコンタクトホール419が再度形成される。
次に、図6(i)に示すように、Al配線により、上部電極配線48を形成する。上部電極配線48は、図3(a)に示すように、上部電極46aと上部電極46bとを接続する。Al配線は、例えばスパッタ法、蒸着法を用いて成膜する。
次に、図6(j)〜(l)に示すように、圧電アクチュエータ形成ステップで、圧電アクチュエータが形成される。
まず、図6(j)に示すように、活性層411a(単結晶シリコン)の形状を加工する。まず、フォトリソグラフィ技術を用いてレジスト材料をパターニングし、このパターニングしたレジスト材料をマスクとして、ICP−RIE装置を用いて、第2層間絶縁膜420、第1層間絶縁膜416、熱酸化シリコン膜412a、及び活性層411aのシリコンの形状を加工する。ICP−RIE装置は、マイクロマシン技術で使用されるドライエッチング装置であり、シリコンを垂直に深く掘ることが可能な装置である。
次に、図6(k)に示すように、熱酸化シリコン膜412bを除去し、ハンドリング層411cを加工する。詳細には、SOI基板410の表面全体を厚膜レジストで保護しておき、裏面のハンドリング層411c側の熱酸化シリコン膜412bをバッファードフッ酸(BHF)で除去する。そして、ICP−RIE装置を用いて、ハンドリング層411cの単結晶シリコンをドライエッチング加工する。
最後に、図6(l)に示すように、BHFを用いて中間酸化膜層411bを除去する。これにより、圧電カンチレバーの支持体の裏側を深く掘り下げ中空状態にし、圧電アクチュエータ42aが形成される。
次に、台座43の製造工程について説明する。台座43の製造工程は、先の圧電アクチュエータ42aの製造工程とほぼ同じである。相違点は、図5(d)に示した形状加工ステップである。可動台座43の製造工程では、上部電極層415、圧電体層414、及び下部電極層413をすべて全面エッチングして除去する。すなわち、台座43部分については、RIE(Reactive Ion Etching)装置を用いて、上部電極層415、圧電体層414、及び下部電極層413をすべてにドライエッチングが行われる。これにより、光偏向器を固定するための表面が形成される。
台座43と光偏向器との固定を接着樹脂で行う場合には、上部電極層415、圧電体層414、及び下部電極層413をすべて除去した後に、SiO膜による層間絶縁膜が形成される。
また、台座43と光偏向器との固定をAuSn共晶接合、Au−Au固相拡散接合、ハンダ接合などの金属を介する接合で行う場合には、圧電アクチュエータ42a,42bの上部電極配線47,48、及び下部電極配線49のAl配線とは別に、Ti、Ni、Auの順にスパッタ成膜を実施して、台座43上に光偏向器を接合するために必要な金属パッドを形成する。
次に、ダンパー41a,41bの製造工程について説明する。ダンパー41a,41bの製造工程は、台座43の製造工程とほぼ同じである。ダンパー41a,41bにおいても、図4(d)に示した形状加工ステップにおいて、台座43の製造工程と同様に、上部電極層415、圧電体層414、及び下部電極層413をすべて全面エッチングして除去する。その後の配線形成ステップでは、ダンパー41a,41b部分はレジスト材料によってマスクして保護される。
このように、圧電アクチュエータ42a,42b、台座43、及びダンパー41a,41bは、半導体基板を加工して製造されるため、半導体プレーナプロセス及びMEMSプロセスを用いて一体的に形成することができる。よって、作製が容易であり、小型化や量産や歩留まりの向上が可能となる。
[第2実施形態]
本発明の第2実施形態について、図7〜図11を参照して説明する。
図7に示すように、第2実施形態では、光偏向器用アクチュエータ装置60は、台座43に光偏向器71が固定されてパッケージ72に実装される。パッケージ72の上部には、入射光を図8に示す光偏向器71のミラー部1のミラー面反射膜1bに導入するための透明な光学窓70が形成されている。
光偏向器71は、接着樹脂、AuSn共晶接合、Au−Au固相拡散接合、ハンダ接合、バンプ接合等の接合方式により台座43に固定される。ここでは、Au−Au固相拡散接合により光偏向起用アクチュエータ60の台座43に固定されているものとする。
この場合、光偏向器71の裏面と、光偏向起用アクチュエータ60の台座43には、それぞれ、Ti、Ni、Auの順に各金属材料がスパッタ成膜される。そして、それぞれをチップとして固片化された後、Arプラズマによる表面活性化処理が施され、ダイボンダーにより位置を合わせながら光偏向器71と台座43とは200〜300℃に加熱されて接合される。
光偏向器71が固定された光偏向起用アクチュエータ60は、セラミック等のパッケージ72に実装される。そして、光偏向器71の各電極パッド12a〜12f,13a〜13dと、光偏向起用アクチュエータ60の上部電極配線47,48及び下部電極配線49に電圧を供給する各パッドとに、給電用のワイヤーボンドが接続される。その後、両面AR(反射防止膜)をコーティングした光学窓70によりパッケージ72が封止される。
図8に示すように、光偏向器71は、入射された光を反射するミラー部1と、ミラー部1に連結されたトーションバー2a,2bと、ミラー部1をそれぞれトーションバー2a,2bを介して駆動する2対の内側の第1の圧電アクチュエータ8a〜8dと、第1の圧電アクチュエータ8a〜8dを支持する可動枠9と、可動枠9を駆動する1対の外側の第2の圧電アクチュエータ10a,10bと、第2の圧電アクチュエータ10a,10bを支持する支持部11とを備えている。
図8に示すように、ミラー部1は円形形状で、その直径線分の両端から外側へ向かって、上記1対のトーションバー2a,2bが延びている。一方のトーションバー2aは、その先端部がミラー部1に連結され、その基端部を挟んで対向した1対の内側の第1の圧電アクチュエータ8a,8cのそれぞれの先端部に連結されている。
また、他方のトーションバー2bも、その先端部がミラー部1に連結され、その基端部を挟んで対向した1対の第1の圧電アクチュエータ8b,8dのそれぞれの先端部に連結されている。これらの第1の圧電アクチュエータ8a〜8dは、それぞれ、その基端部が、ミラー部2とこれらの第1の圧電アクチュエータ8a〜8dとを囲むように設けられた可動枠9の内側に連結されて支持されている。
可動枠9は矩形形状で、トーションバー2a,2bと直交する方向の1対の両側が、可動枠9を挟んで対向した1対の外側の第2の圧電アクチュエータ10a,10bの先端部にそれぞれ連結されている。また、これらの第2の圧電アクチュエータ10a,10bは、その基端部が、可動枠9とこれらの1対の圧電アクチュエータ10a,10bとを囲むように設けられた支持部11に連結されて支持されている。
第1の圧電アクチュエータ8a〜8dは、それぞれ、1つの圧電カンチレバーから構成される。各圧電カンチレバーは、支持体4a〜4dと下部電極5a〜5dと圧電体6a〜6dと上部電極7a〜7dとを備えている。
また、一方の第2の圧電アクチュエータ10aは、4つの圧電カンチレバー(圧電アクチュエータ10aの先端部側から奇数番目の2つの圧電カンチレバー3e,3eと、偶数番目の2つの圧電カンチレバー3f,3f)が連結されて構成されている。
また、他方の第2の圧電アクチュエータ10bも、4つの圧電カンチレバー(圧電アクチュエータ10bの先端部側から奇数番目の2つの圧電カンチレバー3g,3gと、偶数番目の2つの圧電カンチレバー3h,3h)が連結されて構成されている。各圧電カンチレバー3e〜3hは、支持体4e〜4hと下部電極5e〜5hと圧電体6e〜6hと上部電極7e〜7hとを備えている。
一方の第2の圧電アクチュエータ10aにおいて、4つの圧電カンチレバー3e,3fは、その長さ方向が同じになるように、各圧電カンチレバー3e,3fの両端部が隣り合うように、後述の並進駆動が可能な間隔で並んで配置されている。そして、各圧電カンチレバー3e,3fは、隣り合う圧電カンチレバーに対し折り返すように連結されている。
他方の第2の圧電アクチュエータ10bにおいても、4つの圧電カンチレバー3g,3hは、その長さ方向が同じになるように、各圧電カンチレバー3g,3hの両端部が隣り合うように、後述の並進駆動が可能な間隔で並んで配置されている。そして、各圧電カンチレバー3g,3hは、隣り合う圧電カンチレバーに対し折り返すように連結されている。
また、光偏向器71は、一方の対の第1の圧電アクチュエータ8a,8cの上部電極7a,7cと下部電極5a,5cとの間にそれぞれ駆動電圧を印加するための上部電極パッド12a及び下部電極パッド13aと、他方の対の第1の圧電アクチュエータ8b,8dの上部電極7b,7dと下部電極5b,5dとの間にそれぞれ駆動電圧を印加するための上部電極パッド12b及び下部電極パッド13bとを、支持部11上に備えている。
また、光偏向器は、1対の第2の圧電アクチュエータ10a,10bの奇数番目の上部電極7e,7gと下部電極5e,5gとの間にそれぞれ駆動電圧を印加するための上部電極パッド12c,12dと、1対の第2の圧電アクチュエータ10a,10bの偶数番目の上部電極7f,7hと下部電極5f,5hとの間にそれぞれ駆動電圧を印加するための上部電極パッド12e,12fと、上部電極パッド12c,12eの共通の下部電極パッド13cと、上部電極パッド12d,12fの共通の下部電極パッド13dとを、支持部11上に備えている。
下部電極5a〜5hと下部電極パッド13a〜13dとは、シリコン基板上の金属薄膜(本実施形態では2層の金属薄膜、以下、下部電極層ともいう)を、半導体プレーナプロセスを用いて形状加工することにより形成される。この金属薄膜の材料としては、例えば、1層目(下層)にはチタン(Ti)を用い、2層目(上層)には白金(Pt)を用いる。
詳細には、第1の圧電アクチュエータ8a〜8dの圧電カンチレバーの下部電極5a〜5dは、支持体4a〜4d上のほぼ全面に形成され、第2の圧電アクチュエータ10a,10bの圧電カンチレバーの下部電極5e〜5hは、それぞれ、支持体(直線部と連結部とを合わせた全体)4e〜4h上のほぼ全面に形成されている。そして、下部電極パッド13a〜13dは、支持部11上及び可動枠9上の下部電極層を介して、下部電極5a〜5hに導通される。
圧電体6a〜6hは、半導体プレーナプロセスを用いて下部電極層上の1層の圧電膜(以下、圧電体層ともいう)を形状加工することにより、それぞれ、下部電極5a〜5h上に互いに分離して形成されている。この圧電膜の材料としては、例えば、圧電材料であるチタン酸ジルコン酸鉛(PZT)が用いられる。
詳細には、第1の圧電アクチュエータ8a〜8dの圧電カンチレバーの圧電体6a〜6dは、支持体4a〜4d上のほぼ全面に形成されて、第2の圧電アクチュエータ10a,10bの圧電カンチレバーの圧電体6e〜6hは、支持体4e〜4hのうちの直線部上のほぼ全面に形成されている。
上部電極7a〜7hと、上部電極パッド12a〜12fと、これらを導通する上部電極配線(図示せず)は、半導体プレーナプロセスを用いて、圧電体層上の金属薄膜(本実施形態では1層の金属薄膜、以下、上部電極層ともいう)を形状加工することにより形成されている。この金属薄膜の材料としては、例えば白金(Pt)又は金(Au)が用いられる。
詳細には、第1及び第2の圧電アクチュエータ8a〜8d,10a,10bの圧電カンチレバーの上部電極7a〜7hは、圧電体6a〜6h上のほぼ全面に形成されている。そして、上部電極パッド12a,12bは、支持部11上、支持体4e〜4h上の側部、及び可動枠9上に形成された上部電極配線(図示せず)を介して、上部電極7a〜7dに導通される。
また、上部電極パッド12c〜12fは、支持部11上及び支持体4e〜4h上の側部に形成された上部電極配線(図示せず)を介して、上部電極7e〜7hに導通される。なお、上部電極配線は、平面的に互いに分離して設けられていると共に、下部電極パッド13a〜13d及び下部電極5a〜5hと層間絶縁されている。
ミラー部1は、ミラー部支持体1aと、ミラー部支持体1a上に形成されたミラー面反射膜(反射面)1bとを備えている。ミラー面反射膜1bは、半導体プレーナプロセスを用いて、ミラー部支持体1a上の金属薄膜(本実施形態では1層の金属薄膜)を形状加工して形成されている。金属薄膜の材料としては、例えばAu,Pt,銀(Ag),アルミニウム(Al)等が用いられる。
また、ミラー部支持体1aと、トーションバー2a,2bと、支持体4a〜4hと、可動枠9と、支持部11とは、複数の層から構成される半導体基板を形状加工することにより一体的に形成されている。シリコン基板を形状加工する手法としては、フォトリソグラフィ技術やドライエッチング技術等を利用した半導体プレーナプロセス及びMEMSプロセスが用いられる。
ミラー部1と可動枠9との間には空隙9’が設けられ、ミラー部1が所定角度まで回転可能となっている。また、可動枠9と支持部11との間には空隙11’が設けられ、可動枠9が所定角度まで回転可能となっている。ミラー部1は、一体的に形成することで、第1の圧電アクチュエータ8a〜8dとトーションバー2a,2bを介して機械的に連結され、第1の圧電アクチュエータ8a〜8dの駆動に応じて回動する。
また、可動枠9は、一体的に形成することで、第2の圧電アクチュエータ10a,10bと機械的に連結され、第2の圧電アクチュエータ10a,10bの駆動に応じて回動及び並進する。
更に、光偏向器71は、ミラー部1の偏向・走査を制御する制御回路20に接続されている。制御回路20は、その機能として、第1の圧電アクチュエータ8a〜8dの駆動電圧の位相、周波数、振幅、波形等を制御することで、ミラー部1の第1の軸x1周りでの偏向・走査(回転駆動)の位相、周波数、偏向角等を制御する第1制御手段21と、第2の圧電アクチュエータ10a,10bへ印加する駆動電圧の位相、周波数、振幅、波形等を制御することで、ミラー部1の第2の軸x2周りでの偏向・走査(回転駆動)及び並進駆動の位相、周波数、偏向角、変位量等を制御する第2制御手段22とを備えている。このとき、第2制御手段22は、駆動電圧として、ミラー部1の回転駆動用の電圧成分と並進駆動用の電圧成分とを重畳した電圧を用いる。
次に、光偏向器71の作動を説明する。まず、第1の圧電アクチュエータ8a〜8dによる第1の軸周りの回転駆動について説明する。光偏向器71では、一方の対の第1の圧電アクチュエータ8a,8cに対して、上部電極7a,7cと下部電極5a,5cとの間にそれぞれ第1の電圧、第2の電圧を印加して駆動させると、互いに逆方向に屈曲変形する。
なお、第1の電圧と第2の電圧とは、互いに逆位相或いは位相のずれた交流電圧(例えば正弦波)とする。これらの屈曲変形により、トーションバー2aにねじれ変位が生じて、ミラー部1にトーションバー2aを中心とした回転トルクが作用する。同様に、他方の対の第1の圧電アクチュエータ8b,8dにそれぞれ第1の電圧、第2の電圧を印加して駆動させることにより、トーションバー2bに同じ方向にねじれ変位が生じて、ミラー部1にトーションバー2bを中心とした回転トルクが作用する。
よって、第1の圧電アクチュエータ8a〜8dの駆動により、ミラー部1にはトーションバー2a,2bを中心とした回転トルクが作用する。これにより、ミラー部1は、図8の矢印で示すように、トーションバー2a,2bを中心軸として第1の軸x1周りで回転する。これにより、ミラー部1を回転させて第1の方向(例えば水平方向)について所定の第1周波数で所定の第1偏向角で光走査することができる。このとき、これらの第1の圧電アクチュエータ8a〜8dでは、駆動電圧としてトーションバー2a,2bを含むミラー部1の機械的な共振周波数付近の周波数の交流電圧を印加して共振駆動させることで、より大きな偏向角で光走査することができる。
これと共に、光偏向器71では、外側の1対の第2の圧電アクチュエータ10a,10bに駆動電圧を印加する。具体的には、第2の圧電アクチュエータ10aでは、上部電極パッド12cと共通の下部電極パッド13cとの間に、第3の電圧を印加して、奇数番目の圧電カンチレバー3eを駆動させる。これと共に、上部電極パッド12eと共通の下部電極パッド13cとの間に、第4の電圧を印加して、偶数番目の圧電カンチレバー3fを駆動させる。同様に、対向した第2の圧電アクチュエータ10bに第5,第6の電圧を印加して圧電カンチレバー3g,3hを駆動させる。
このとき、第3,第4の電圧の回転駆動用の電圧成分は、第2の圧電アクチュエータ10aの垂直方向について、奇数番目の圧電カンチレバー3eと偶数番目の圧電カンチレバー3fとの角度変位が逆方向に発生するように印加する。
例えば、第2の圧電アクチュエータ10aの先端部を上方向(図8に示す方向U)に変位させる場合には、奇数番目の圧電カンチレバー3eを上方向に変位させ、偶数番目の圧電カンチレバー3fを下方向に変位させる。第2の圧電アクチュエータ10aの先端部を下方向に変位させるには、その逆にする。第5,第6の電圧の回転駆動用の電圧成分についても同様である。
ここで、図9は、第2の圧電アクチュエータ10a,10bの垂直方向についての駆動状態を模式的に示した図である。図9では、第2の圧電アクチュエータ10aの先端部を上方向に変位させる場合が例示されている。なお、以下では適宜、可動枠9側からi番目の圧電カンチレバーについて(i)と付記して説明する(i=1〜4)。
図9に示すように、第2の圧電アクチュエータ10aに電圧を印加して、可動枠9側(先端部側)から奇数番目の圧電カンチレバー3eを上方向に屈曲変形させると共に、偶数番目の圧電カンチレバー3fを下方向に屈曲変形させる。このとき、圧電カンチレバー3f(4)は、支持部11と連結した基端部を支点として、その先端部に下方向の角度変位が発生している。
また、圧電カンチレバー3e(3)は、圧電カンチレバー3f(4)の先端部と連結した基端部を支点として、その先端部に上方向の角度変位が発生している。また、圧電カンチレバー3f(2)は、圧電カンチレバー3e(3)の先端部と連結した基端部を支点として、その先端部に下方向の角度変位が発生している。
また、圧電カンチレバー3e(1)は、圧電カンチレバー3f(2)の先端部と連結した基端部を支点として、その先端部(可動枠9と連結している)に上方向の角度変位が発生している。これにより、第2の圧電アクチュエータ10aでは、各圧電カンチレバー3e,3fの屈曲変形の大きさを加算した大きさの角度変位が発生する。
また、第3,第4の電圧の並進駆動用の電圧成分は、光偏向器71の面内方向について、奇数番目の圧電カンチレバー3eと偶数番目の圧電カンチレバー3fとの角度変位が同方向に発生するように印加する。例えば、第2の圧電アクチュエータ10aの先端部を右方向(図8に示す方向R)に変位させる場合には、奇数番目の圧電カンチレバー3eも、偶数番目の圧電カンチレバー3fも、右方向に変位させる。第2の圧電アクチュエータ10aの先端部を左方向に変位させるには、その逆にする。第5,第6の電圧の並進駆動用の電圧成分についても同様である。
ここで、図10は、第2の圧電アクチュエータ10a,10bの面内方向についての駆動状態を模式的に示した図である。図10(a)は、ミラー部1を右方向に並進駆動させた状態を示し、図10(b)は、ミラー部1を左方向に並進駆動させた状態を示す。
図10(a)の場合、第2の圧電アクチュエータ10aについて、圧電カンチレバー3e,3fは、それぞれ、矢印で示すように、その基端部を支点として、その先端部に右方向の角度変位が発生している。これにより、第2の圧電アクチュエータ10aでは、各圧電カンチレバー3e,3fの屈曲変形の大きさを加算した大きさの右方向の並進変位が発生する。
また、第2の圧電アクチュエータ10bについて、圧電カンチレバー3g,3hは、それぞれ、矢印で示すように、その基端部を支点として、その先端部に右方向の角度変位が発生している。これにより、第2の圧電アクチュエータ10bでは、各圧電カンチレバー3g,3hの屈曲変形の大きさを加算した大きさの右方向の並進変位が発生する。これらの並進変位により、図中に白抜き矢印で示すように、ミラー部1とトーションバー2a,2bと第1の圧電アクチュエータ8a〜8dと可動枠9が一体的に右方向に並進する。
このように、第3〜第6の電圧の駆動により、第2の圧電アクチュエータ10a,10bが駆動され、それぞれ、先端部に中心軸線が同軸の角度変位を発生すると共に、中心軸線に平行な並進変位を発生する。これらの角度変位により、可動枠9は、図8の矢印で示すように、第1の軸x1と直交する第2の軸x2周りで回転する。
これにより、ミラー部1と可動枠9とが互いの動きに干渉することなく独立に回転される。そして、この可動枠9の回転により、ミラー部1と第1の圧電アクチュエータ8a〜8dとが一体的に回転し、第1の圧電アクチュエータ8a〜8dの駆動による回転とは独立にミラー部1が回転することになる。
これにより、ミラー部1を回転させて第2の方向(例えば垂直方向)について所定の第2周波数で所定の第2偏向角で光走査することができる。また、角度変位による回転と同時に、並進変位により、図8の矢印で示すように、ミラー部1とトーションバー2a,2bと第1の圧電アクチュエータ8a〜8dと可動枠9が一体的に第2の軸x2に平行に並進する。これにより、ミラー部1を所定の第3周波数で所定の変位量(例えば、50[μm]以上)で並進振動することができる。
[実施例1]
実施例1として、第2実施形態の光偏向器71を台座43に固定した光偏向起用アクチュエータ60をパッケージに実装した際の駆動特性の試験について説明する。本実施例では、光偏向起用アクチュエータ60のSOI基板の厚みは、活性層50[μm]、中間酸化膜層2[μm]、ハンドリング層525[μm]とし、熱酸化シリコン膜の厚みは500[nm]とした。また、下部電極層(Ti/Pt)の厚みはTiを50[nm]、Ptを=150[nm]とし、圧電体層の厚みは3[μm]とし、上部電極層(Pt)の厚みは150[nm]とした。
また、本実施例では、上述の光偏向器71を、共振周波数が15[kHz]となるように設計した。この光偏向器について、第1の圧電アクチュエータ8a〜8dに振幅電圧Vpp=20[V]、周波数15[kHz]の交流電圧を駆動信号として印加し、第2の圧電アクチュエータ10a,10bに振幅電圧Vpp=20[V]、周波数60[Hz]の交流電圧を駆動信号として印加した。第1の圧電アクチュエータ8a〜8dは水平軸走査用で共振駆動とし、第2の圧電アクチュエータ10a,10bは垂直軸走査用で非共振駆動とした。このとき、水平軸で最大偏向角±9.0°、垂直軸で最大偏向角±7.0°を得られた。
更に、光偏向起用アクチュエータ60の圧電アクチュエータ42a,42bの上部電極45a,45bに、上部電極配線47を介して振幅電圧Vpp=25[V]、周波数500[Hz]の交流電圧を駆動信号として印加し、光偏向起用アクチュエータ60の圧電アクチュエータ42a,42bの上部電極46a,46bに、上部電極配線48を介して振幅電圧Vpp=25[V]、周波数500[Hz]の上部電極45a,45bに印加した交流電圧の位相と反転した位相の交流電圧を駆動信号として印加した。
このとき、光偏向起用アクチュエータ60の圧電アクチュエータ42a,42bは、並進振動し始めた。そして、本実施例では、並進振動の振幅として100[μm]が観測された。
また、図7に示した第2実施形態2の光偏向器71を台座43に固定した光偏向起用アクチュエータ60をパッケージに実装した光偏向装置と、レーザ光源と、ハーフミラー(ビームスプリッター)と、スクリーンとを備えた画像表示装置を用いて画像を表示した。
具体的には、レーザ光源、ハーフミラー、スクリーンは所定の位置に固定されている。レーザ光源から出力されたレーザ光は、所定の強度変調を受けて集光用のレンズ又はレンズ群を通過して、ハーフミラーを通り、2次元光偏向器71のミラー部1に入射される。入射されたレーザ光は、ミラー部1の偏向角に応じた所定の方向に偏向され、ハーフミラーで分岐された光がスクリーン上に投影され、画像を形成する。光偏向器71は、入射されたレーザ光を水平方向、垂直方向にラスタスキャンし、スクリーン上の水平方向、垂直方向の長方形の領域を走査して画像を表示する。
このようにして、スクリーンに画像を表示する際に、光偏向起用アクチュエータ60を動作させる前後、すなわち、圧電アクチュエータ42a,42bに電圧成分を駆動信号として印加する前後で、スクリーン上の画像のスペックルノイズを目視で比較したところ、10人中7人によりスペックルノイズの低減が認識された。
また、光偏向起用アクチュエータ60を動作させる前後で、フリッカーノイズの違いは認識されなかった。これは、光偏向起用アクチュエータ60の圧電アクチュエータ42a,42bが、周波数500[Hz]という人間の目では追随できない速度で振動しているためにフリッカーノイズの違いが認識されなかったものと推測される。
[第3実施形態]
図11は、本発明の第3実施形態における光偏向起用アクチュエータを実装するパッケージの光学窓の構成を示す図である。第3実施形態の光偏向起用アクチュエータ60は、第2実施形態の光偏向起用アクチュエータ60と同様に台座43に光偏向器71が固定された光偏向起用アクチュエータ60を実装するパッケージの光学窓を、該光学窓を透過する光に面内で光路差を生じさせる構成としたものである。第1実施形態、及び第2実施形態と同じ構成は、同じ符号を付して説明する。
第2実施形態では、透明な光学窓70を用いたが、第3実施形態では、図11に示すように、中央部に部分的に光学多層膜を成膜した千鳥格子上のパターンが形成された光学窓70aを用いる。光学窓70aに形成された千鳥格子上のパターンによって光偏向器71に入射するレーザ光の光路に微小な差がつくことになる。なお、図11中、白抜きの部分(a1)は光学多層膜を成膜していない部分であり、点描を付した部分(a2)は光学多層膜を成膜した部分である。
光学多層膜の素材としては、例えば、高屈折率の素材として、TiO2,Ta25,Nb25等を用い、低屈折率の素材として、SiO2等を用いることができる。また、光学多層膜の膜厚は、例えば、100[nm]/1層とし、全膜厚が2〜5[μm]とする。また、パターンの格子サイズは、例えば、各格子が3〜5[μm]角とする。他の構成及び作動は、第2実施形態と同じである。
[実施例2]
実施例2として、第3実施形態の光学窓70aを用い、光偏向器71を台座43に固定した光偏向起用アクチュエータ60をパッケージに実装した際の駆動特性の試験について説明する。
本実施例では、実施例1と同様に設計した光偏向器71を光偏向起用アクチュエータ60の台座43に固定し、実施例1と同様に光偏向器71及び光偏向起用アクチュエータ60の圧電アクチュエータ42に交流電圧を印加した。そして、光偏向起用アクチュエータ60を上述の光学窓70aを備えたパッケージ72の内部に実装した。
本実施例では、光偏向起用アクチュエータ60を動作させる前後、すなわち、圧電アクチュエータ42a,42bに電圧成分を駆動信号として印加する前後で、スクリーン上の画像のスペックルノイズを目視で比較したところ、10人中8人によりスペックルノイズの低減が認識された。
[第4実施形態]
図12は、本発明の第4実施形態における光偏向器のパッケージの光学窓の構成を示す図である。本実施形態の光偏向器は、第2実施形態の光偏向器を実装するパッケージの光学窓を、該光学窓を透過する光の偏光状態を面内で変調する構成としたものである。第1実施形態、及び第2実施形態と同じ構成は、同じ符号を付して説明を省略する。
本実施形態において、この光学窓70bの中央部には、透過光を4方向に変調する偏光素子b1〜b4から成る平面偏光素子が配置されており、この平面偏光素子によって光偏向器71に入射して走査されるレーザ光の偏向状態を空間的に変化させる。偏光素子b1〜b4のグレーティングは、例えば、200[nm]程度のピッチとする。また、偏光素子b1〜b4の素子サイズは、例えば、3〜5[μm]角とする。他の構成及び作動は、第2実施形態と同じである。
[実施例3]
実施例3として、第4実施形態の光学窓70bを用い、光偏向器71を台座43に固定した光偏向起用アクチュエータ60をパッケージに実装した際の駆動特性の試験について説明する。
本実施例では、実施例1と同様に設計した光偏向器71を光偏向起用アクチュエータ60の台座43に固定し、実施例1と同様に光偏向器71及び光偏向起用アクチュエータ60の圧電アクチュエータ42に交流電圧を印加した。そして、光偏向起用アクチュエータ60を上述の光学窓70bを備えたパッケージ72の内部に実装した。
本実施例では、光偏向起用アクチュエータ60を動作させる前後、すなわち、圧電アクチュエータ42a,42bに電圧成分を駆動信号として印加する前後で、スクリーン上の画像のスペックルノイズを目視で比較したところ、10人中9人によりスペックルノイズの低減が認識された。
40…支持体、42a,42b…圧電アクチュエータ、43…台座、44a,44b…圧電カンチレバー、45a,45b,46a,46b…上部電極、47,48…上部電極配線、60…アクチュエータ装置、70,70a,70b…光学窓、71…光偏向器。

Claims (4)

  1. 光源からの光を偏向する光偏向器を搭載する台座と、該台座を並進振動させる少なくとも1つの圧電アクチュエータと、該圧電アクチュエータを支持する支持体とを備え
    前記圧電アクチュエータは、駆動電圧が印加されると屈折変形する複数の圧電カンチレバーがつづら折状に折り返し連結されて構成され、
    前記圧電カンチレバーは、該圧電カンチレバーの長さ方向に少なくとも一対の電極を有し、隣接する圧電カンチレバーのそれぞれ対向する電極の電気極性が逆極性となるように又は該対向する電極に対し位相が異なる交流電圧が印加されることにより、前記圧電カンチレバー面内で互いに逆方向に屈曲変形して前記台座を並進振動させることを特徴とする光偏向器用アクチュエータ装置。
  2. 請求項1記載の光偏向器用アクチュエータ装置において、
    前記交流電圧が逆位相となるように電圧が印加されることを特徴とする光偏向器用アクチュエータ装置。
  3. 請求項1又は2に記載の光偏向器用アクチュエータ装置において、
    前記台座に搭載された光偏向器への入射光及び該光偏向器からの反射光を透過する光学窓を備え、該光学窓は、その窓面内において透過光に光路差を生じさせるものであることを特徴とする光偏向器用アクチュエータ装置。
  4. 請求項1又は2に記載の光偏向器用アクチュエータ装置において、
    前記台座に搭載された光偏向器への入射光及び該光偏向器からの反射光を透過する光学窓を備え、該光学窓は、その窓面内において透過光の偏光状態を変調させるものであることを特徴とする光偏向器用アクチュエータ装置。
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