JP5916667B2 - ミラー駆動装置及びその駆動方法 - Google Patents

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Description

本発明はミラー駆動装置及びその駆動方法に係り、特に、光走査に用いる光偏向器に好適なマイクロミラーデバイスの構造及びその駆動方法に関する。
シリコン(Si)の微細加工技術を用いて作製されたマイクロスキャナ(以下、「MEMS(Micro Electro Mechanical System)スキャナ」という。)は、小型かつ低消費電力であることが特徴であり、レーザープロジェクタから光干渉断層計のような光診断用スキャナなど、幅広い応用が期待されている。
MEMSスキャナの駆動方式は様々であるが、その中でも圧電体の変形を利用した圧電駆動方式は、他方式に比べてトルク密度が高く、小型で高スキャン角が得られるとして有望視されている。特に、レーザーディスプレイのように高い変位角度が必要な用途では共振駆動が主に用いられており、この際に圧電駆動方式のトルクの高さは大きな利点となる。
従来の圧電MEMSスキャナは、例えば、特許文献1に示されているように、2本のカンチレバーを接続した構造のアクチュエータにおける接続部(結合部)にトーションバーを接続し、それぞれのカンチレバーを逆位相で駆動させることによってトーションバーを傾き変位させる方式が主であった(特許文献1、非特許文献1及び2参照)。
特開2009−2978号公報
Optical MEMS and Their Applications Conference, 2006. IEEE/LEOS International Conference on, 2006, 25 -26 Japanese Journal of Applied Physics, The Japan Society of Applied Physics, 2010, 49, 04DL19
しかしながら、このような構造の圧電MEMSスキャナは圧電トルクを効率的に傾き変位に変換できておらず、十分な変位角度を得るために40V(ボルト)程度の高い電圧が必要となってしまう。
また、共振駆動を利用して動作させる場合、共振モードの振動を維持するためには駆動変位をモニタリングするセンサ(応力検出部)が必要であるが、このためにはアクチュエータ内のカンチレバーの1つをセンサとして用いる必要があり、駆動力が半分程度に大幅に落ち込んでしまうという問題があった。
本発明はこのような事情に鑑みてなされたもので、従来の構造に比べて、変位効率を向上させることができ、センサ部を設けた場合でもなお、十分に大きな変位角度を得ることができるミラー駆動装置及びその駆動方法を提供することを目的とする。
前記目的を達成するために、本発明は、光を反射する反射面を有するミラー部と、ミラー部に連結され、ミラー部を回転軸の周りに回動可能に支持するミラー支持部と、ミラー支持部に連結され、ミラー部を回転軸の周りに回動させる駆動力を発生させる圧電アクチュエータ部と、圧電アクチュエータ部を支持する固定部と、を備えるミラー駆動装置であって、圧電アクチュエータ部は、駆動電圧の印加による圧電体の逆圧電効果によって変形する第1アクチュエータ部及び第2アクチュエータ部を備え、第1アクチュエータ部と第2アクチュエータ部は、平面視で互いに回転軸に対して回転軸と直交する方向から回転軸を挟むように回転軸の直交する方向の両側に配置され、第1アクチュエータ部と第2アクチュエータ部は、ミラー支持部との接続部分に対する回転軸と直交する方向の両側のうち、一方の側に第1アクチュエータ部が配置され、他方の側に第2アクチュエータ部が配置され、第1アクチュエータ部におけるミラー支持部と反対側の第1基端部、並びに、第2アクチュエータ部におけるミラー支持部と反対側の第2基端部がそれぞれ固定部に固定されており、第1アクチュエータ部と第2アクチュエータ部とを互いに逆方向に撓ませることでミラー支持部を傾き駆動させるものであり、第1アクチュエータ部の上部電極は、互いに絶縁分離された第1電極部と第2電極部とを含み、第1電極部と第2電極部は第1アクチュエータ部の第1基端部からミラー支持部との連結部に至る形状の長さ方向に並んで配置され、第2アクチュエータ部の上部電極は、互いに絶縁分離された第3電極部と第4電極部とを含み、第3電極部と第4電極部は第2アクチュエータ部の第2基端部からミラー支持部との連結部に至る形状の長さ方向に並んで配置され、第1電極部、第2電極部、第3電極部、及び第4電極部の配置形態は、回転軸の周りの回動によるミラー部の傾き変位を伴う共振モード振動において圧電体の膜厚方向に直交する面内方向の主応力の応力分布に対応しており、第1電極部及び第3電極部の位置に対応する圧電体部分と、第2電極部及び第4電極部の位置に対応する圧電体部分とは、共振モード振動において互いに逆方向の応力が生じる構成であり、第1電極部、第2電極部、第3電極部、及び第4電極部のそれぞれは駆動電圧を印加する駆動用の電極として用いられ、かつ、第1電極部、第2電極部、第3電極部、及び第4電極部のうち少なくとも1つの電極部は、複数の電極に分割されており、複数の電極のうち、一部の電極は圧電体の変形に伴い圧電効果によって発生する電圧を検出する検出用の電極として用いられるミラー駆動装置を提供する。
また、前記目的を達成するために、次の発明態様を提供する。
(第1態様):第1態様に係るミラー駆動装置は、光を反射する反射面を有するミラー部と、ミラー部に連結され、ミラー部を回転軸の周りに回動可能に支持するミラー支持部と、ミラー支持部に連結され、ミラー部を回転軸の周りに回動させる駆動力を発生させる圧電アクチュエータ部と、圧電アクチュエータ部を支持する固定部と、を備えるミラー駆動装置であって、圧電アクチュエータ部は、駆動電圧の印加による逆圧電効果によって変形する第1アクチュエータ部及び第2アクチュエータ部を備え、ミラー支持部を挟む両側のうち一方の側に第1アクチュエータ部が配置され、他方の側に第2アクチュエータ部が配置され、第1アクチュエータ部におけるミラー支持部と反対側の第1基端部、並びに、第2アクチュエータ部におけるミラー支持部と反対側の第2基端部がそれぞれ固定部に固定されており、第1アクチュエータ部と第2アクチュエータ部とを互いに逆方向に撓ませることでミラー支持部を傾き駆動させるものであり、第1アクチュエータ部の上部電極は、それぞれが単数又は複数の電極で構成される第1電極部と第2電極部と含み、第2アクチュエータ部の上部電極は、それぞれが単数又は複数の電極で構成される第3電極部と第4電極部とを含み、第1電極部、第2電極部、第3電極部、第4電極部の配置形態は、回転軸の周りの回動によるミラー部の傾き変位を伴う共振モード振動において圧電体の膜厚方向に直交する面内方向の主応力の応力分布に対応しており、第1電極部及び第3電極部の位置に対応する圧電体部分と、第2電極部及び第4電極部の位置に対応する圧電体部分とは、共振モード振動において互いに逆方向の応力が生じる構成である。
この態様のミラー駆動装置は、圧電アクチュエータ部の駆動時における圧電体内の応力の方向に対応して電極部が分割して配置されているため、従来構成と比較して効率よく駆動することができ、共振モードによる駆動に限らず、DC(直流)を含む非共振駆動を行う場合でも高い変位角度、すなわちミラー傾斜角度を得ることができる。
(第2態様):第1態様に記載のミラー駆動装置において、第1アクチュエータ部と第2アクチュエータ部は連結されており、第1アクチュエータ部と第2アクチュエータ部の連結部にミラー支持部が連結されている構成とすることができる。
(第3態様):第1態様又は第2態様に記載のミラー駆動装置において、第1アクチュエータ部及び第2アクチュエータ部は、振動板、下部電極、圧電体、上部電極の順に積層された積層構造を有し、圧電ユニモルフアクチュエータである構成とすることができる。
圧電アクチュエータ部は、ユニモルフ構造に限らず、バイモルフ構造も可能であるが、ユニモルフ構造が最も簡単な構成である。圧電駆動方式は、電極間に電圧を印加するだけで駆動できるため、構成が単純で小型化に有益である。
(第4態様):第1態様から第3態様のいずれか1項に記載のミラー駆動装置において、ミラー支持部として、ミラー部を回転軸の軸方向の両側から支持する第1ミラー支持部と、第2ミラー支持部とを有する構成とすることができる。
(第5態様):第1態様から第4態様のいずれか1項に記載のミラー駆動装置において、第1アクチュエータ部と第2アクチュエータ部は、固定部に固定された第1基端部と第2基端部とをそれぞれの固定端とするカンチレバー構造を有する構成とすることができる。
(第6態様):第1態様から第4態様のいずれか1項に記載のミラー駆動装置において、第1アクチュエータ部と第2アクチュエータ部は、ミラー部を挟んで両側に分かれた2つの腕部が配置された音叉型のアクチュエータ部とすることができる。
(第7態様):第1態様から第6態様のいずれか1項に記載のミラー駆動装置において、第1電極部及び第3電極部のうち少なくとも一方の電極部を構成する電極に駆動用の電圧を供給し、かつ、第2電極部及び第4電極部のうち少なくとも一方の電極部を構成する電極に駆動用の電圧を印加する駆動回路を備え、第1電極部及び第3電極部のうち少なくとも一方の電極部に印加する駆動電圧と、第2電極部及び第4電極部のうち少なくとも一方の電極部に印加する駆動電圧の位相差φが130°≦φ≦270°の範囲である構成とすることができる。
(第8態様):第1態様から第7態様のいずれか1項に記載のミラー駆動装置において、第1電極部、第2電極部、第3電極部、第4電極部を構成する複数の電極のうち一部の電極がフローティング電位に設定され、当該フローティング電位の電極から圧電体の変形に伴い圧電効果によって発生する電圧を検出する検出回路を備える構成とすることができる。
(第9態様):第1態様から第8態様のいずれか1項に記載のミラー駆動装置において、圧電アクチュエータ部に駆動電圧を供給する駆動回路であって、ミラー部が回転軸を中心に回転運動を行う共振モードの共振周波数fxの付近でミラー部を共振駆動させる駆動電圧を供給する駆動回路を備える構成とすることができる。
かかる態様によれば、回転共振を利用してミラー部を大きな回転角で振動させることができる。
(第10態様):第1態様から第9態様のいずれか1項に記載のミラー駆動装置において、圧電アクチュエータ部に用いられる圧電体は1〜10μm厚の薄膜であり、振動板となる基板上に直接成膜された薄膜とすることができる。
かかる態様によれば、スパッタリング法に代表される気相成長法やゾルゲル法などの直接成膜法を用いることにより、所要の圧電性能を持つ圧電体薄膜を得ることができる。基板に圧電体の薄膜を直接成膜し、ドライエンチング若しくはウエットエッチングなどの半導体プロセスで加工することで、デバイスの作製プロセスを簡便にできる。
(第11態様):第1態様から第10態様のいずれか1項に記載のミラー駆動装置において、圧電アクチュエータ部に用いられる圧電体は、下記式(P)で表される1種又は2種以上のペロブスカイト型酸化物とすることができる。
一般式ABO・・・(P)
式中、A:Aサイトの元素であり、Pbを含む少なくとも1種の元素。
B:Bサイトの元素であり、Ti,Zr,V,Nb,Ta,Sb,Cr,Mo,W,Mn,Sc,Co,Cu,In,Sn,Ga,Zn,Cd,Fe,及びNiからなる群より選ばれた少なくとも1種の元素。
O:酸素元素。
Aサイト元素とBサイト元素と酸素元素のモル比は1:1:3が標準であるが、これらのモル比はペロブスカイト構造を取り得る範囲内で基準モル比からずれてもよい。
(第12態様):第1態様から第10態様のいずれか1項に記載のミラー駆動装置において、圧電アクチュエータ部に用いられる圧電体は、下記式(PX)で表される1種又は2種以上のペロブスカイト型酸化物とすることができる。
(Zr,Ti,Mb−x−y・・・(PX)
式中、A:Aサイトの元素であり、Pbを含む少なくとも1種の元素。
Mが、V,Nb,Ta,及びSbからなる群より選ばれた少なくとも1種の元素である。
0<x<b、0<y<b、0≦b−x−y。
a:b:c=1:1:3が標準であるが、これらのモル比はペロブスカイト構造を取り得る範囲内で基準モル比からずれてもよい。
Nb等の元素をドープしたPZTは圧電定数が高いため、小型で大きな変位が得られるデバイスの作製に好適である。なお、応力検出部に用いる圧電体についても、圧電アクチュエータ部と同じ圧電材料を用いることができる。
(第13態様):第12態様に記載のミラー駆動装置において、ペロブスカイト型酸化物(PX)は、Nbを含み、Nb/(Zr+Ti+Nb)モル比が0.06以上0.20以下である構成とすることができる。
かかる材料は、分極処理を行わなくても良好な圧電特性を示す。したがって、分極処理が不要であり、製造プロセスの簡略化、低コスト化を実現できる。
(第14態様):第1態様から第13態様のいずれか1項に記載のミラー駆動装置におけるミラー駆動方法であって、第1電極部及び第3電極部のうち少なくとも一方の電極部を構成する電極に駆動用の電圧を印加し、かつ、第2電極部及び第4電極部のうち少なくとも一方の電極部を構成する電極に駆動用の電圧を印加し、第1電極部及び第3電極部のうち少なくとも一方の電極部に印加する駆動電圧と、第2電極部及び第4電極部のうち少なくとも一方の電極部に印加する駆動電圧の位相差φが130°≦φ≦270°の範囲であるミラー駆動方法。
(第15態様):第14態様に記載のミラー駆動方法において、第1電極部、第2電極部、第3電極部、第4電極部を構成する複数の電極のうち一部の電極を、圧電体の変形に伴い圧電効果によって発生する電圧を検出する検出電極として用い、ミラー部の駆動中に検出電極から検出信号を得る構成とすることができる。
例えば、検出電極から得られる検出信号に基づいて、圧電アクチュエータ部に供給する駆動電圧の周波数(駆動周波数)、振幅のうち少なくとも一方を制御する構成とすることができる。検出信号を圧電アクチュエータ部の駆動にフィードバックすることにより、安定した共振駆動を実現できる。
本発明によれば、アクチュエータ部の変形時に圧電体内に生じる応力の分布に合わせて電極部が配置されているため、効率よく駆動することができ、従来構成と比較して、より大きなミラー傾斜角を得ることができる。また、変位効率が向上しているため、一部の電極を検出用に利用する場合であっても、十分な変位角度を得ることができる。
第1実施形態に係るマイクロスキャナデバイスの構成を示す平面図 図1の2−2線に沿う断面図 駆動電圧印加時における圧電アクチュエータ部の変形の様子を示した模式断面図 駆動電圧V,Vの例を示した波形図 共振駆動時における圧電体の変位及び主応力の応力分布を模式的に示した図 共振駆動時における圧電体内の応力方向を模式的に示した説明図 図1のデバイス構造においてすべての電極部を駆動に用いる場合の電圧印加方法の説明図 図1のデバイス構造において一部の電極部をセンシング(検出)に用いる形態の説明図 図1のデバイス構造において一部の電極部をセンシングに用いる他の形態の説明図 電極部を構成する複数の電極のうち一部の電極をセンシングに用いる形態の説明図 電極部を構成する複数の電極のうち一部の電極をセンシングに用いる他の形態の説明図 比較例1のマイクロスキャナデバイスの構成を示す平面図 図12のデバイス構造においてセンシングを行う形態の説明図 実施例1と比較例1について、印加電圧と光学スキャン角度の関係を示すグラフ 第2実施形態(実施例2)によるマイクロスキャナデバイスの構成を示す平面図 図15のデバイス構造による共振駆動時における圧電体の変位及び主応力の応力分布を模式的に示した説明図 図15のデバイス構造においてすべての電極部を駆動に用いる場合の電圧印加方法の説明図 図15のデバイス構造において一部の電極部をセンシングに用いる他の形態の説明図 電極部を構成する複数の電極のうち一部の電極をセンシングに用いる他の形態の説明図 比較例2のマイクロスキャナデバイスの構成を示す平面図 図20のデバイス構造においてセンシングを行う形態の説明図 実施例2と比較例2について、印加電圧と光学スキャン角度の関係を示すグラフ 駆動波形の位相差と相対変位角の関係を示すグラフ 図20のデバイス構造において、4種類の駆動波形を用いる場合の説明図 実施例2と比較例2について、直流(DC)電圧印加時の印加電圧と光学スキャン角度の関係を示すグラフ 実施例2のデバイスの寸法例の説明図 図18の形態における駆動制御系の例を示す説明図 第1実施形態(図1)の変形例を示す平面図 第1実施形態(図1)の他の変形例を示す平面図
以下、添付図面に従って本発明の実施形態について詳説する。
<第1実施形態>
図1は第1実施形態に係るマイクロスキャナデバイスの構成を示す平面図である。本例のマイクロスキャナデバイス1(「ミラー駆動装置」に相当)は、平面視で円形のミラー部2と、ミラー部2を径方向の両側から支持する第1トーションバー部4及び第2トーションバー部7と、第1トーションバー部4に連結されている圧電アクチュエータ部10としての第1アクチュエータ部11及び第2アクチュエータ部22と、第2トーションバー部7に連結されている圧電アクチュエータ部30としての第3アクチュエータ部31及び第4アクチュエータ部42と、を備える。
第1アクチュエータ部11と第2アクチュエータ部22とは連結部15を介して連結されており、この連結部15に第1トーションバー部4が接続されている。同様に、第3アクチュエータ部31と第4アクチュエータ部42とは連結部35を介して連結されており、この連結部35に第2トーションバー部7が接続されている。
また、マイクロスキャナデバイス1は、第1アクチュエータ部11の連結部15と反対側の端部である基端部11Bが固定支持される第1固定部材51と、第2アクチュエータ部22の連結部15と反対側の端部である基端部22Bが固定支持される第2固定部材52と、を備える。
同様に、第3アクチュエータ部31の連結部35と反対側の基端部31Bは第1固定部材51に固定され、第4アクチュエータ部42の連結部35と反対側の基端部42Bは第2固定部材52に固定される。なお、第1固定部材51と第2固定部材52とは、図示せぬ部材要素を介して部材間が一体的に繋がった固定フレーム部材の一部として構成することができる。
第1トーションバー部4と第2トーションバー部7はミラー部2を回動自在に支持する部材であり、それぞれ「ミラー支持部」に相当し、第1トーションバー部4は「第1ミラー支持部」、第2トーションバー部7は「第2ミラー支持部」に相当する。基端部11B、31Bが「第1基端部」に相当し、基端部22B、42Bが「第2基端部」に相当する。第1固定部材51と第2固定部材52が「固定部」に相当する。
実施形態の説明の便宜上、圧電アクチュエータ部10、30の非駆動時におけるミラー面(反射面2C)の法線方向をz軸方向(図1の紙面に垂直な方向)とし、第1トーションバー部4と第2トーションバー部7によるミラー部2の回転軸(主軸)Rと平行な方向(図1の紙面に平行な横方向)をx軸方向とし、x軸及びz軸の両軸に直交する方向(図1の紙面に平行な縦方向)をy軸方向とする直交xyz軸を導入して説明する。
マイクロスキャナデバイス1は、y軸に平行かつミラー部2の中心を通る中心線CLに対して概ね線対称(左右対称)の構造を有している。かかる構造上の対称性により、第1アクチュエータ部11と第3アクチュエータ部31の構造並びに機能は共通し、第2アクチュエータ部22と第4アクチュエータ部42の構造並びに機能は共通する。つまり、第3アクチュエータ部31と第4アクチュエータ部42は、第1アクチュエータ部11と第2アクチュエータ部22と同様の構成であり、第3アクチュエータ部31は「第1アクチュエータ部」に対応し、第4アクチュエータ部42は「第2アクチュエータ部」に対応している。
ミラー部2の上表面は、光を反射する反射面2Cとなっている。反射面2Cには、入射光の反射率を高めるために、Au(金)やAl(アルミ)等の金属薄膜が形成されている。ミラーコーティングに用いる材料や膜厚は特に限定されず、公知のミラー材料(高反射率材料)を用いて様々な設計が可能である。反射部として機能するミラー部2の平面視形状と反射面2Cの形状は一致してもいいし、異なっていてもよい。反射面2Cはミラー部2における上表面の面積範囲内で形成することができる。
<ミラー部の形状について>
本例では円形のミラー部2を例示しているが、発明の実施に際して、ミラー部2の形状は、特に限定されない。図1に例示した円形に限らず、楕円形、正方形、多角形など、様々な形状があり得る。
ミラー部2の形状について円形、楕円形、矩形(四角形)などの表現は、厳密な数学的定義での形状に限らず、全体的な基本形状として概ねそれらの形と把握できる形状であることを意味する。例えば、矩形の角部が面取りされたもの、角部が丸められたもの、辺の一部又は全部が曲線や折れ線で構成されるもの、ミラー部2と第1トーションバー部4や第2トーションバー部7との接続部分に連結上必要な付加的形状が追加されたものなども含まれる。
<圧電アクチュエータ部の構造について>
第1アクチュエータ部11と第2アクチュエータ部22は、それぞれの長手方向の軸を一致させてy軸方向に連結された構成となっている。第1アクチュエータ部11と第2アクチュエータ部22の連結部15に第1トーションバー部4が接続されている。すなわち、連結部15は第1アクチュエータ部11と第2アクチュエータ部22との接続部分であり、かつ、第1アクチュエータ部11及び第2アクチュエータ部22と第1トーションバー部4との接続部分となっている。第1アクチュエータ部11と第2アクチュエータ部22は第1トーションバー部4が接続されている連結部15を挟んでy軸方向の両側(図1において上下両側)に配置されている。図1において連結部15をy軸方向から挟む両側のうち一方の側(図1の上側)に第1アクチュエータ部11が配置され、他方の側(図1の下側)に第2アクチュエータ部22が配置されている。
第1アクチュエータ部11は、第1固定部材51に連結された基端部11Bを固定端とし、固定端(基端部11B)と連結部15とを結ぶ線分の方向を長手方向とするカンチレバー構造(片持ち梁構造)の圧電アクチュエータである。
同様に、第2アクチュエータ部22は、第2固定部材52に連結された基端部22Bを固定端とし、固定端(基端部22B)と連結部15とを結ぶ線分の方向を長手方向とするカンチレバー構造の圧電アクチュエータである。つまり、第1トーションバー部4が接続されている連結部15は、第1アクチュエータ部11及び第2アクチュエータ部22の駆動によって変位するカンチレバー構造における非拘束側の端部(変位部)に相当する。
このように連結部15を介して第1トーションバー部4に接続されている第1アクチュエータ部11と第2アクチュエータ部22とが互いに逆方向に撓むことで、連結部15及び第1トーションバー部4を傾き駆動させることができる。第1アクチュエータ部11と第2アクチュエータ部22とを互いに逆方向に撓ませる駆動を行うことで連結部15と第1トーションバー部4に傾き変位を誘起し、ミラー部2を回転軸Rの周りに回転させる(ミラー部2の反射面2Cを傾斜させる)。ミラー部2の回転軸Rは、x軸に平行でかつミラー部2の中心を通る軸となる。
<<電極部の配置形態について>>
第1アクチュエータ部11は、長手方向に対して、第1電極部111と、第2電極部112との2パートに分かれた電極分割の形態による電極配置構造を有する。第1電極部111と第2電極部112とは、互いに独立した(絶縁分離された)電極となっている。すなわち、第1アクチュエータ部11は、カンチレバー構造の固定端としての基端部11Bから非拘束側の変位先端部としての連結部15に至る長さを有するカンチレバー部分の長さ方向(図1ではy軸方向)に沿って、第1電極部111と第2電極部112とが絶縁部113を挟んで並んで配置された構造を有する。
第2アクチュエータ部22も第1アクチュエータ部11と同様に、長手方向に対して、第3電極部221と、第4電極部222との2パートに分かれた電極分割の形態による電極配置構造を有する。すなわち、第2アクチュエータ部22は、カンチレバー構造の固定端としての基端部22Bから非拘束側の変位先端部としての連結部15に至る長さを有するカンチレバー部分の長さ方向(図1ではy軸方向)に沿って、第3電極部221と第4電極部222とが絶縁部223を挟んで並んで配置された構造を有する。
第3電極部221と第4電極部222とは、互いに独立した(絶縁分離された)電極となっている。ただし、同じ駆動電圧が印加される電極部同士(例えば、第1電極部111と第3電極部221の組(ペア)、或いは、第2電極部112と第4電極部222の組については図示せぬ配線部を介して接続されていてもよい。
なお、第1アクチュエータ部11の第2電極部112と第2アクチュエータ部22の第3電極部221との間にも絶縁部133が形成されている。第1電極部111、第2電極部112、第3電極部221、第4電極部222はそれぞれ単数の電極で構成されている。
第3アクチュエータ部31及び第4アクチュエータ部42の構成は、第1アクチュエータ部11と第2アクチュエータ部22の構成と同様である。
第3アクチュエータ部31と第4アクチュエータ部42の連結部35に第2トーションバー部7が接続されている。すなわち、第3アクチュエータ部31と第4アクチュエータ部42は第2トーションバー部7が接続されている連結部35を挟んでy軸方向の両側(図1で連結部35の上下両側)に配置されている。
第3アクチュエータ部31は、長手方向に対して、第5電極部311と、第6電極部312との2パートに分かれた電極分割の形態による電極配置構造を有する。第5電極部311と第6電極部312とは、絶縁部313を介して互いに独立した(絶縁分離された)電極となっている。第4アクチュエータ部42についても、長手方向に対して、第7電極部421と、第8電極部422との2パートに分かれた電極分割の形態による電極配置構造を有する。第7電極部421と第8電極部422とは、絶縁部423を介して互いに独立した(絶縁分離された)電極となっている。第3アクチュエータ部31の第6電極部312と第4アクチュエータ部42の第7電極部421との間にも絶縁部333が形成されている。第5電極部311、第6電極部312、第7電極部421、第8電極部422はそれぞれ単数の電極で構成されている。
第1アクチュエータ部11と第2アクチュエータ部22に関する説明は、第3アクチュエータ部31と第4アクチュエータ部42についても同様であるため、以下主に、第1アクチュエータ部11と第2アクチュエータ部22について説明し、第3アクチュエータ部31と第4アクチュエータ部42に関する説明は省略する。
図2は、図1の2−2切断線に沿う断面図である。図2では第1アクチュエータ部11と第2アクチュエータ部22の部分の断面図を示し、第1固定部材51と第2固定部材52の部分の図示を省略した。
図2に示すように、第1アクチュエータ部11と第2アクチュエータ部22は、振動板60として機能するシリコン(Si)の基板の上に、下部電極64、圧電体66、上部電極68がこの順で積層された積層構造を有するユニモルフ型の薄膜圧電アクチュエータである。上部電極68には、第1電極部111、第2電極部112、第3電極部221、第4電極部222が含まれる。
第1アクチュエータ部11、第2アクチュエータ部22は、上部電極68と下部電極64の間に電圧を印加することによって圧電体66の逆圧電効果により、図2の上下方向に撓み変形する圧電薄膜ユニモルフアクチュエータとして機能する(図3参照)。
なお、図2その他の図面に示す各層の膜厚やそれらの比率は、説明の都合上、適宜変更して描いており、必ずしも実際の膜厚や比率を反映したものではない。また、本明細書では、積層構造を表現するにあたり、「Aの上にBを積層する」というときの「上」とは、Aの表面から膜の厚み方向に離れる方向を「上」として表現する。Aを水平に保持した状態でAの上面にBを重ねて構成する場合には、重力方向を下方向とするときの上下の方向と一致する。ただし、Aの姿勢を傾けたり、上下反転させたりすることも可能であり、基板や膜の姿勢に依存する積層構造の積み重ね方向が必ずしも重力の方向を基準とする上下方向と一致しない場合についても、積層構造の上下関係を混乱なく表現するために、ある基準となる部材(例えばA)の面を基準にして、その面から厚み方向に離れる方向を「上」と表現する。また、「Aの上にBを積層する」という表現は、Aに接してBをA上に直接積層する場合に限らず、AとBの間に他の1又は複数の層を介在させ、Aの上に1又は複数の層を介してBを積層する場合も有りうる。
<圧電アクチュエータ部の動作説明>
図3は駆動電圧印加時における圧電アクチュエータ部の変形の様子を示した模式断面図である。ここでは、説明を簡単にするために、第1電極部111に印加する駆動電圧V11と第3電極部221に印加する駆動電圧V21とを同じ駆動電圧Vとし(V11=V21=V)、第2電極部112に印加する駆動電圧V12と第4電極部222に印加する駆動電圧V22とを同じ駆動電圧Vとし(V12=V22=V)、駆動電圧V、Vは互いに逆位相(位相差180°)の正弦波の波形による駆動電圧として説明する(図4参照)。
図4は、駆動電圧V,Vの例を示した波形図である。図3に示すように、VとVは互いに逆位相(位相差180°)の電圧であり、第1電極部111及び第3電極部221の電極群と、第2電極部112及び第4電極部222の電極群とに対し、互いに逆位相の電圧(V,V)が印加される。
駆動電圧V、Vはそれぞれ次のように表される。
=Voff1+V1Asinωt
=Voff2+V2Asin(ωt+φ)
上記の式中、V1AとV2Aはそれぞれ電圧振幅、ωは角周波数、tは時間、φは位相差である。
図4の例では、V1A=V2A、φ=180°を満たす電圧波形を印加した。オフセット電圧Voff1、Voff2は任意であり、例えば、V,Vが圧電体の分極反転電圧を超えないように設定するのが好ましい。図4では、駆動電圧Vにおけるオフセット電圧Voff1と、駆動電圧Vにおけるオフセット電圧Voff2とは同じ電圧値Voff(=Voff1=Voff2)とした。
このように逆位相の駆動電圧V,Vを印加することにより、圧電体66の逆圧電効果により、第1アクチュエータ部11と第2アクチュエータ部22とに撓み変形が生じる(図3参照)。図3に示すように、第1アクチュエータ部11と第2アクチュエータ部22とをz方向について互いに逆方向の撓み方向となるように駆動させると、図3に示すように、第1アクチュエータ部11と第2アクチュエータ部22の連結部15及び連結部15に接続されている第1トーションバー部4に傾き変位が生じる。
図1で説明した第3アクチュエータ部31と第4アクチュエータ部42についても、第1アクチュエータ部11と第2アクチュエータ部22と同様に駆動することで、連結部35及び第2トーションバー部7に傾き変位が生じる。
ミラー部2を支持する第1トーションバー部4と第2トーションバー部7に傾き変位が生じるような共振モードに対応する共振周波数で各アクチュエータ部(11,22,31,42)を駆動させることにより、第1トーションバー部4、第2トーションバー部7及びミラー部2に大きな傾き変位が生じ、広い傾き角度範囲を実現できる。これにより、広い範囲をスキャンすることができる。
なお、図2、図3の例では、圧電体層を電極部の単位で分離(分割)せずに、1枚の(単一)の圧電体膜として用いているが、発明の実施に際しては、電極部の分割形態に合わせて、圧電体66も分割されていてもよい。圧電体66は上下の電極で挟まれている部分が駆動力発生部若しくは応力検知部(センサ部)として機能するため、このような圧電変換部(圧電素子部)としての動作に直接的に寄与しない不要な圧電体部分(上部電極が存在しない部分など)を除去することができる。不要な圧電体部分を除去して圧電変換部の単位で圧電体を分離することにより、アクチュエータ部の剛性が低下し、アクチュエータ部が変形しやすくなる。
<共振モード振動における駆動時の応力分布と電極部の配置形態の関係について>
図5は共振駆動時における第1アクチュエータ部11と第2アクチュエータ部22の圧電体の変位を模式的に示した図である。また、図6は共振駆動時における第1アクチュエータ部11と第2アクチュエータ部22の主応力の方向を模式的に示したものである。
図5中の矢印Bで示した部分が連結部15に対応する位置であり、この部分に傾き変位が生じている様子が示されている。共振モード振動による駆動状態において第1アクチュエータ部11と第2アクチュエータ部22とが図5及び図6に示した撓み変形の状態にある場合、第1アクチュエータ部11と第2アクチュエータ部22の内部の圧電体66には圧縮方向の応力(圧縮応力)がかかる部分(図5の符号71、73)と、引っ張り方向の応力(引張応力)がかかる部分(符号72、74)とが生じる(図5参照)。このような応力分布に基づき、互いに逆方向の応力が発生する圧電体領域の区分け対応させて、上部電極が分割され、各電極部(111、112、221、222)が配置される。ここでいう応力とは、膜厚方向をz軸に取った場合において、x-y平面内に生じる応力であり、x-y平面内の主応力ベクトルのうち、成分の絶対値が最も大きい方向を応力の方向としている。
なお、図5において、圧縮方向の応力が生じる部分(圧縮応力領域71,73)と、引張方向の応力が生じる部分(引張応力領域72,74)との境界の部分(符号76,77,78)には応力の方向が徐々に(連続的に)変化していく過渡的な領域(中間領域)が存在する。
図5に示すような、応力分布に対応して、応力方向が異なる圧電体部の領域(符号71,72,73,74)に対して、それぞれ第1電極部111、第2電極部112、第3電極部221、第4電極部222が配置される。
図5における圧縮応力領域71に対して第1電極部111が設けられ、引張応力領域72に対して第2電極部112が設けられる。同様に、圧縮応力領域73に対して第3電極部221が設けられ、引張応力領域74に対して第4電極部222が設けられる。各中間領域76、77,78に対応して絶縁部113、133、223(図1参照)が形成される。
共振モード振動による動作時(共振駆動時)の応力分布については、公知の有限要素法のソフトウエアを用い、デバイス寸法、材料のヤング率、デバイス形状等のパラメータを与え、モード解析法を使って解析することができる。デバイスの設計に際しては、共振モードによる駆動時の圧電体内の応力分布を解析し、その解析結果を基に、応力分布における圧縮応力領域、引張応力領域の区分に対応させて、上部電極の領域を区分けして、第1電極部111、第2電極部112、第3電極部221、第4電極部222の配置形態が決定される。
また、応力方向が共通する領域に対応した電極部のグループという観点で、電極部を2つのグループ分けすることができる。第1電極部111と第3電極部221は第1グループ(第1電極群)に属し、第2電極部112と第4電極部222は第2グループ(第2電極群)に属す。
このように分割された電極部の配置形態において、同じ応力方向の領域に対応する電極部に対して同位相の駆動電圧を印加し、異なる応力方向(逆方向の応力)の領域に対応する電極部に対しては、異なる位相の(好ましくは逆位相の)駆動電圧を印加することにより、最も効率よく、圧電力を傾き変位に変換することができる。
なお、第1電極部111と第3電極部221に対して駆動電圧Vを印加し、第2電極部112と第4電極部222に対して、Vと逆位相の駆動電圧Vを印加する例を示したが、第1電極部111と第3電極部221に対して駆動電圧Vを印加し、第2電極部112と第4電極部222に対して駆動電圧Vを印加することも可能である。
また、第1電極部111、第2電極部112、第3電極部221、第4電極部222のすべてを駆動用の電極として用いる態様の他、これらのうち一部の電極部をセンシング用(検知用)の電極として利用する態様も可能である。また、各電極部(111,112,221,222)は、単数の電極から構成される態様に限らず、電極部(111,112,221,222)のうち、少なくとも1つの電極部が複数の電極から構成されていてもよい。
第3アクチュエータ部31の第5電極部311、第6電極部312、並びに、第4アクチュエータ部42の第7電極部421、第8電極部422についても、上述した各電極部(111,112,221,222)と同様の配置形態となっている。
<デバイスの利用形態及び変形例について>
〔利用例1〕
図7は、第1電極部111から第8電極部422のすべての電極部を駆動用の電極として用いる例である。上部電極68としての各電極部(111,112,221,222,311,312,421,422)と、下部電極64(図2参照)との間に圧電体66が介在する部分がそれぞれ圧電素子部として動作する。本例では、すべての電極部を駆動用の電極(駆動電極)として用い、各圧電素子部がすべて駆動力発生部として機能する。
この場合、図7に示すように、第1アクチュエータ部11の第1電極部111、第2アクチュエータ部22の第3電極部221、第3アクチュエータ部31の第5電極部311、第4アクチュエータ部42の第7電極部421の電極群に対して同じ駆動電圧Vを印加し、第1アクチュエータ部11の第2電極部112、第2アクチュエータ部22の第4電極部222、第3アクチュエータ部31の第6電極部312、第4アクチュエータ部42の第8電極部422に対して、Vと逆位相の駆動電圧Vを印加する。
各電極部(111、112、221、222、311、312、421、422)に対応したそれぞれの圧電素子部をすべて駆動力発生部として用いることにより、大きな変位角を実現できる。
なお、「同位相」という表現は、位相差0°に限らず、実用上問題にならない程度に実質的に同位相として取り扱うことができる位相差(例えば、±10°)の許容範囲を含むものである。また、「逆位相」という表現についても、位相差180°に限らず、実用上問題にならない程度に実質的に逆位相として取り扱うことができる位相差(例えば、180°±10°)の許容範囲を含むものである。
駆動力発生部として機能する複数の圧電素子部について、素子間で動作性能を調整するために、各圧電素子部に印加する駆動電圧の電圧振幅や位相差を適宜調整することがある。このような調整の範囲で電圧振幅や位相差を変更する場合も本発明の実施の範囲に含まれる。
〔利用例2〕
図8は、第1電極部111から第8電極部422の電極部のうち一部の電極部を応力検知のためのセンシング(検出)用の電極として用いる例である。ここでは、第4電極部222と第8電極部422を検出用の電極として用い、他の電極部を駆動用の電極として用いる例を示した。
検出用の電極はフローティング電位とし、圧電体66の圧電効果(正圧電効果)によって発生する電圧を検知する。図8において「s」で示した電極はセンシング用の信号を取り出すための検知電極であり、フローティング電位に設定されている電極を表している。
このように、複数の電極部のうち一部の電極部を電圧検出部として用いれば、圧電体の正電圧効果によって発生した電圧を検出することができ、その検出した電圧信号(検出信号)からアクチュエータ部の応力を検出することができる。つまり、電圧検出部は応力検出部として機能する。これにより、共振状態の維持などを可能とする駆動回路を構成することが可能である。
〔利用例3〕
図9は、圧電アクチュエータ部を構成する各アクチュエータ部(11、22、31、42)について、それぞれ少なくとも1つの電圧検出部を設ける形態の例である。ここでは第1電極部111、第4電極部222、第5電極部311、第8電極部422がセンシング用の電極として機能する。
このように、アクチュエータ部ごとに電圧検出部を設けることにより、アクチュエータ部ごとに動作状態を把握することができるため、検出信号を基に適切な駆動電圧の印加制御が可能となり、より安定した共振駆動を実現できる。
〔利用例4〕
図10は、図8の変形例である。図10は、図8で説明した第4電極部222、第8電極部422をさらに複数の電極に分割した例である。図10では、第4電極部222をx方向に3つの電極222A,222B、222Cに分割し、第8電極部422をx方向に3つの電極422A,422B、422Cに分割した例が示されている。
第4電極部222を構成している複数の電極222A〜Cのうち、中央に配置される電極222Bをフローティング電位として電圧検出部(センシング用電極)として用い、残りの(左右両側の)電極222A,222Cを駆動電圧印加部(すなわち、駆動力発生部)として用いる。
同様に、第8電極部422を構成している複数の電極422A〜Cのうち、中央に配置される電極422Bをフローティング電位として電圧検出部(センシング用電極)として用い、残りの(左右両側の)電極422A,422Cを駆動電圧印加部(すなわち、駆動力発生部)として用いる。
これにより、電圧検出部に割く電極領域を最小限に抑え、高いスキャン角度を保ちつつ、応力検出が可能となる。
〔利用例5〕
図11は、図9の変形例である。図11では、図9で説明した第1電極部111、第4電極部222、第5電極部311、第8電極部422をさらに複数の電極に分割した例である。図11において、図10で説明した構成と同一の要素には同一の符号を付し、その説明は省略する。
図11では、第1電極部111をx方向に3つの電極111A,111B、111Cに分割し、第4電極部222をx方向に3つの電極222A,222B、222Cに分割し、第5電極部311をx方向に3つの電極311A,311B,311Cに分割し、第8電極部422をx方向に3つの電極422A,422B、422Cに分割した例が示されている。
第1電極部111を構成している複数の電極111A〜Cのうち、中央に配置される電極111Bをフローティング電位として電圧検出部(センシング用電極)として用い、残りの(左右両側の)電極111A,111Cを駆動電圧印加部(すなわち、駆動力発生部)として用いる。
同様に、第5電極部311を構成している複数の電極311A〜Cのうち、中央に配置される電極311Bをフローティング電位として電圧検出部(センシング用電極)として用い、残りの(左右両側の)電極311A,311Cを駆動電圧印加部(すなわち、駆動力発生部)として用いる。
これにより、電圧検出部に割く電極領域を最小限に抑え、高いスキャン角度を保ちつつ、応力検出が可能となる。
<実施例1の製造方法>
実施例1として以下に示す製造方法により、マイクロスキャナデバイスを作製した。
(手順1)ハンドル層350μm(マイクロメートル)、ボックス層1μm(マイクロメートル)、デバイス層24μm(マイクロメートル)の積層構造を持つSOI(Silicon On Insulator)基板上に、スパッタ法で基板温度350℃にてTi層を30nm(ナノメートル)、Ir層を150nm(ナノメートル)形成した。Ti層(30nm)とIr層(150nm)の積層体による導電層が図2で説明した「下部電極64」に相当する。
(手順2)手順1で下部電極(Ti/Ir)が積層形成された基板上に、高周波(RF;radio frequency)スパッタ装置を用いて圧電体(PZT)層を2.5μm成膜した。
成膜ガスは97.5%Arと2.5%Oの混合ガスを用い、ターゲット材料としてはPb1.3((Zr0.52 Ti0.48)0.88 Nb0.12)O3の組成のものを用いた。成膜圧力は2.2 mTorr(ミリトール)(約0.293Pa)、成膜温度は450℃とした。得られたPZT層は、Nbが原子組成比で12%添加されたNbドープPZT薄膜であった。
(手順3)手順2によりPZT層が形成された基板上に、リフトオフ法によってPt/Tiの積層構造による上部電極をパターン形成し、ICP(inductively coupled plasma;誘導結合プラズマ)ドライエッチングによってPZT薄膜をパターンエッチングした。
(手順4)その後、シリコンのドライエッチプロセスによってデバイス層をパターンエッチングし、アクチュエータ部、ミラー部、固定部材の形状を加工した。
(手順5)次に、基板の裏面からハンドル層を深堀エッチング(Deep RIE;Reactive Ion Etching)した。
(手順6)最後に、裏面からボックス層をドライエッチングにより除去することにより、図1のような構成のマイクロスキャナデバイスを作製した。
本実施例では、PZT薄膜をスパッタ法により基板に直接成膜し、その後ドライエッチング加工することで形成している。このように、圧電体を薄膜化することで作製プロセスを簡便にし、かつ微細なパターニングが可能になる。これによって歩留まりが大幅に向上するとともにデバイスのさらなる小型化に対応することができる。
ただし、本発明の実施に際して、アクチュエータ部の圧電体は、薄膜圧電体に限ったものではく、バルク圧電体を振動板に貼りつけてユニモルフアクチュエータを形成したり、2つの極性の異なる圧電体を貼りあわせてバイモルフアクチュエータとしても良い。
<比較例1>
実施例1と全く同じ基板(SOI基板)、製造プロセス方法にて、図12に示すような比較例1に係るマイクロスキャナデバイスを作製した。
図12に示すデバイス501において、図1の構成と同一又は類似する要素には同一の符号を付し、その説明を省略する。
比較例1のデバイス501は、第1アクチュエータ部11、第2アクチュエータ部22、第3アクチュエータ部31、第4アクチュエータ部42のそれぞれの上部電極がそれぞれ単一の電極部511、522、531、542しか持たない構造となっている。
図12は、これらすべての電極部(511、522、531、542)を駆動用の電極として用いる例である。第1アクチュエータ部11の電極部511と、第3アクチュエータ部31の電極部531に対して駆動電圧Vを印加し、第2アクチュエータ部22の電極部522と第4アクチュエータ部42の電極部542に対して、Vと逆位相の駆動電圧Vを印加する構成とすることができる。
図12のようなデバイス形態において応力検出を行う場合は、複数の電極部(511,522,531,542)のいずれかの電極を検出用(センシング)として利用する。
第1トーションバー部4に接続されている第1アクチュエータ部11及び第2アクチュエータ部22のうち、いずれか一方の電極部をセンシング用の電極として機能させる。同様に、第2トーションバー部7に接続されている第3アクチュエータ部31及び第4アクチュエータ部42のうち、いずれか一方の電極部をセンシング用の電極として機能させる。
図13では、対称性を考慮して電極部511、531をセンシング用の電極として用いる例が示されている。センシングに用いる電極部はフローティング電位に設定され、圧電体の正圧電効果によって生じる電圧を検知する。
<デバイスの動作評価実験>
実施例1で作製したデバイスと比較例1で作製したデバイスの動作性能を比較する実験を行った。図14は実験対象のデバイスにおける駆動電圧とスキャン角度の関係を示したグラフである。
実験対象として「実施例1」、「実施例1(センシングあり)」、「比較例1」、「比較例1(センシングあり)」の4種類のデバイスを評価した。「実施例1」は図7、「実施例1(センシングあり)」は図8、「比較例1」は図12、「比較例1(センシングあり)」は図13の形態にそれぞれ対応している。
各デバイスにおいて駆動用の電極部に電圧振幅VPPの正弦波による駆動電圧V,Vを入力し、ミラー部2の回転運動を伴う共振振動を誘起させ、ミラー部2の機械振れ角をレーザーのスキャン角度で測定した。駆動電圧の印加方法について、「実施例1」と「実施例1(センシングあり)」のデバイスは、それぞれ図7,図8の説明に準ずる。「比較例1」と「比較例1(センシングあり)」のデバイスはそれぞれ、図12、図13の説明に準ずる。実施例1、比較例1ともに共振周波数は25kHz(キロヘルツ)であった。
実験の結果を図14に示す。図14の横軸は電圧振幅(単位はボルト[V]、縦軸は光学スキャン角度(単位は度[deg])を示している。
図14から明らかなように、1つのアクチュエータ部内に複数の電極部を内包する実施例1のデバイスは、比較例1のデバイスに比べて高いスキャン角度が得られている。また、一部の電極部をセンシングに利用する応力検出部を設けた場合でも、実施例1のデバイス(「実施例1センシングあり」)は比較例1のデバイスと比較して高いスキャン角度が保たれていることが確認できた。
<圧電材料について>
本実施形態に好適な圧電体としては、下記式で表される1種又は2種以上のペロブスカイト型酸化物(P)を含むものが挙げられる。
一般式ABO・・・(P)
式中、A:Aサイトの元素であり、Pbを含む少なくとも1種の元素。
B:Bサイトの元素であり、Ti,Zr,V,Nb,Ta,Sb,Cr,Mo,W,Mn,Sc,Co,Cu,In,Sn,Ga,Zn,Cd,Fe,及びNiからなる群より選ばれた少なくとも1種の元素。
O:酸素元素。
Aサイト元素とBサイト元素と酸素元素のモル比は1:1:3が標準であるが、これらのモル比はペロブスカイト構造を取り得る範囲内で基準モル比からずれてもよい。
上記一般式(P)で表されるペロブスカイト型酸化物としては、チタン酸鉛、チタン酸ジルコン酸鉛(PZT)、ジルコニウム酸鉛、チタン酸鉛ランタン、ジルコン酸チタン酸鉛ランタン、マグネシウムニオブ酸ジルコニウムチタン酸鉛、ニッケルニオブ酸ジルコニウムチタン酸鉛、亜鉛ニオブ酸ジルコニウムチタン酸鉛等の鉛含有化合物、及びこれらの混晶系;チタン酸バリウム、チタン酸ストロンチウムバリウム、チタン酸ビスマスナトリウム、チタン酸ビスマスカリウム、ニオブ酸ナトリウム、ニオブ酸カリウム、ニオブ酸リチウム、ビスマスフェライト等の非鉛含有化合物、及びこれらの混晶系が挙げられる。
また、本実施形態の圧電体膜は、下記式で表される1種又は2種以上のペロブスカイト型酸化物(PX)を含むことが好ましい。
一般式A(Zr,Ti b−x−y ・・・(PX)
式中、A:Aサイトの元素であり、Pbを含む少なくとも1種の元素。
Mが、V、Nb、Ta、及びSbからなる群より選ばれた少なくとも1種の元素である。0<x<b、0<y<b、0≦b−x−y。
a:b:c=1:1:3が標準であるが、これらのモル比はペロブスカイト構造を取り得る範囲内で基準モル比からずれてもよい。
ペロブスカイト型酸化物(PX)は、真性PZT、あるいはPZTのBサイトの一部がMで置換されたものである。被置換イオンの価数よりも高い価数を有する各種ドナーイオンを添加したPZTでは、真性PZTよりも圧電性能等の特性が向上することが知られている。Mは、4価のZr,Tiよりも価数の大きい1種又は2種以上のドナーイオンであることが好ましい。かかるドナーイオンとしては、V5+,Nb5+,Ta5+Sb 5+ ,Mo6+,及びW6+等が挙げられる。
b−x−yは、ペロブスカイト構造を取り得る範囲であれば特に制限されない。例えば、MがNbである場合、Nb/(Zr+Ti+Nb)モル比が0.05以上0.25以下であることが好ましく、0.06以上0.20以下であることがより好ましい。
上述の一般式(P)及び(PX)で表されるペロブスカイト型酸化物からなる圧電体膜は、高い圧電歪定数(d31定数)を有するため、かかる圧電体膜を備えた圧電アクチュエータは、変位特性の優れたものとなる。
また、一般式(P)及び(PX)で表されるペロブスカイト型酸化物からなる圧電体膜を備えた圧電アクチュエータは、リニアリティの優れた電圧―変位特性を有している。これらの圧電材料は、本発明を実施する上で良好なアクチュエータ特性、センサ特性を示すものである。なお、一般式(PX)で表されるペロブスカイト型酸化物の方が一般式(P)で表されるものよりも圧電定数が高くなる。
本実施形態における圧電体の一具体例として、例えば、Nbを原子組成百分率で12%ドープしたチタン酸ジルコン酸鉛(PZT)薄膜を用いることができる。スパッタリング法等によってNbを12%ドープしたPZTを成膜することにより、圧電定数d31=250pm/Vという高い圧電特性を持つ薄膜を安定的に作製できる。
なお、本実施例ではアクチュエータ部(駆動力発生部、応力検出部)に用いる圧電体材料としてPZTを選択したが、この材料に限定する必要はない。例えば、BaTiOKNaNbO、BiFeOなどの非鉛圧電体を用いることもできるし、AlN、ZnOなどの非ペロブスカイト圧電体を用いることも可能である。
<成膜方法について>
圧電体の成膜方法としては気相成長法が好ましい。例えば、スパッタリング法の他、イオンプレーティング法、MOCVD法(有機金属気相成長法)、PLD法(パルスレーザー堆積法)など、各種の方法を適用し得る。また、気相成長法以外の方法(例えば、ゾルゲル法など)を用いることも考えられる。気相成長法やゾルゲル法などにより基板上に圧電薄膜を直接成膜する構成が好ましい。特に、本実施形態の圧電体66としては、1μm以上10μm以下の膜厚の薄膜であることが好ましい。
<第2実施形態>
実施例1とまったく同じ基板(SOI基板)を用い、同じプロセス方法にて、図15に示すようなマイクロスキャナデバイス601を作製した。図15において、図1で説明したデバイス1と同一又は類似する要素に同一の符号を付し、その説明は省略する。
実施例2のマイクロスキャナデバイス601は、第1アクチュエータ部610と第2アクチュエータ部620が音叉型のユニモルフアクチュエータで構成されており、第1アクチュエータ部610と第2アクチュエータ部620とが連結された構造により、平面視で略円環状のアクチュエータ形状となっている。図15の例では、真円から僅かに扁平した楕円環状の外観(輪郭)形状を例示しているが、環状のアクチュエータ形状については図示の例に限定されない。真円の環状であってもよいし、図15の例よりもさらに扁平率の大きい楕円環状であってもよい。ただし、アクチュエータ部の面積が広い方が大きなトルクが出せるため、真円よりも楕円形状の方がより好ましい。
音叉型の第1アクチュエータ部610と第2アクチュエータ部620の2つの連結部15、35のうち一方の連結部15に第1トーションバー部4が接続され、他方の連結部35に第2トーションバー部7が接続されている。
第1アクチュエータ部610は、ミラー部2を挟んでx方向の両側に分かれた2つの腕部610A、610Bが配置される音叉形状を有する。2つの腕部610A、610Bに向かって二股に分かれる根本の部分に対応する基端部615は第1固定部材51に固定されている。第1アクチュエータ部610は第1固定部材51に固定された基端部615を固定端とする音叉型の圧電アクチュエータとして動作する。
第1アクチュエータ部610の上部電極は、図15のように、腕部610A、610Bの形状に沿った長手方向について、1つの第1電極部611と2つの第2電極部612A、612Bに分割されている。
第2アクチュエータ部620の構成も第1アクチュエータ部610の構成と同様である。第2アクチュエータ部620は、ミラー部2を挟んでx方向の両側に分かれた2つの腕部620A、620Bが配置される音叉形状を有する。2つの腕部620A、620Bに向かって二股に分かれる根本の部分に対応する基端部625は第2固定部材52に固定され、基端部625を固定端とする音叉型の圧電アクチュエータとして動作する。
第2アクチュエータ部620の上部電極は、図15のように、腕部620A、620Bの形状に沿って、2つの第3電極部623A、623Bと、1つの第4電極部624に分割されている。
第1アクチュエータ部610の腕部610A、610Bと、第2アクチュエータ部620の腕部620A、620Bとが連結部15、35を介して接続された環状構造を有する圧電アクチュエータ部630が構成される。
図16はマイクロスキャナの共振モード駆動時における圧電アクチュエータ部の変形と主応力の応力方向の分布を模式的に示した斜視図である。図16では図15に示したミラー部2と第1トーションバー部4、第2トーションバー部7の記載を省略している。図16において矢印Bで示した部分が連結部15、35に対応した位置である。
共振駆動時は圧電アクチュエータ部630が図16のように変形し、矢印Bで示す位置に傾き変位が生じる。これにより、図15に示した第1トーションバー部4、第2トーションバー部7及びミラー部2の傾き変位を誘起させる。
この際、第1アクチュエータ部610及び第2アクチュエータ部620の内部の圧電体部には、圧縮方向の応力が生じる部分と、引張方向の応力が生じる部分と、の両方の部分が存在する。図16においては、符号81、83A、83Bで示した領域の部分に圧縮応力が生じ、符号82A、82B、84で示した領域の部分に引張応力が生じる。なお、図16では図示を省略しているが、各領域の境界部分に応力方向が過渡的に変化する中間領域が存在する。
図16に示すような、応力分布に対応して、応力方向が異なる圧電体部の領域(符号81、82A、82B、83A、83B、84)に対して、それぞれ第1電極部611、第2電極部612A、612B、第3電極部623A、623B、第4電極部624が配置される。
応力方向が共通する領域に対応した電極部同士でグループ(電極群)を構成し、互いに逆方向の応力が生じる領域に対応して2つのグループに区分けすると、第1電極部611と、第3電極部623A、623Bは第1グループ(第1電極群)に属し、第2電極部612A、612Bと第4電極部624は第2グループ(第2電極群)に属す。
このように応力方向が異なる(互いに逆方向の応力となる)圧電体部に、それぞれ第1グループに属する電極部、第2グループに属する電極部を配置することにより、最も効率良く圧電力を傾き変位に変換することができる。
ここでいう「圧縮応力」、「引張応力」とは、互いに直交する3つの主応力ベクトルの中から圧電体の膜厚方向に直交する平面内の2つの主応力を選び出し(図16においてσとσ)、そのうち絶対値が大きい方の方向(最大主応力の方向)で定義する。図16においてはσの方向である。表記方法としては、外に向かう方向のベクトルを引張方向、内に向かう方向のベクトルを圧縮方向と定義する。
このように定義する理由は、概して圧電MEMSデバイスではアクチュエータ部の寸法が平面的であり(平面方向の寸法に比べて高さが十分小さい)、膜厚方向の応力σがほぼ0とみなせるためである。「互いに逆方句の応力」とは、上記の定義に基づいて判断されるものである。
<実施例2のデバイスの利用形態及び変形例について>
実施例1の図7〜図11で説明した例と同様に、実施例2のデバイスについても、電極部のすべてを駆動に用いることもできるし、一部の電極部をセンシング(検出用)として用いることができる。
図17は、すべての電極部を駆動電極として用いる例である。ここでは、第1グループに属する第1電極部611と第3電極部623A、623Bに対して駆動電圧Vを印加し、第2グループに属する第2電極部612A、612Bと第4電極部624に対して、Vと逆位相の駆動電圧Vを印加する例が示されている。
図18は、一部の電極部をセンサと利用する例である。ここでは、第2アクチュエータ部620内の第4電極部624をセンシング用の電極として用いる例が示されている。
図19は、図18の変形例であり、図18における第4電極部624が複数の電極624A,624B,624Cに分割された構成とし、これら複数の電極624A,624B,624C内の一部の電極624Bをセンサとして用いる例である。
なお、図には示さないが、第1アクチュエータ部610の第1電極部611をセンサとして用いる形態も可能である。この場合、第1電極部611について、図18や図19で説明した第4電極部624と同様の構成とすることができる。
<比較例2>
実施例1と全く同じ基板(SOI基板)、製造プロセス方法にて、図20に示すような比較例2に係るマイクロスキャナデバイスを作製した。
図20に示すデバイス701において、図15の構成と同一又は類似する要素には同一の符号を付し、その説明を省略する。
比較例2のデバイス701は、第1アクチュエータ部610、第2アクチュエータ部620のそれぞれの上部電極がそれぞれ単一の電極部711、722しか持たない構造となっている。図20は、これら2つの電極部711、722を駆動用の電極として用いる例である。第1アクチュエータ部610の電極部711に対して駆動電圧Vを印加し、第2アクチュエータ部620の電極部722に対して、Vと逆位相の駆動電圧Vを印加する構成とすることができる。
図20のようなデバイス形態において応力検出を行う場合は、図21に示すように、2つの電極部711、722のうちいずれか一方の電極部を検出用(センシング)として利用する。図21では、第1アクチュエータ部10の第1電極部711をセンシングに用いる例が示されている。センシングに用いる電極部はフローティング電位に設定され、圧電体の正圧電効果によって生じる電圧を検知する。
<実施例2と比較例2のデバイスの評価実験>
実施例2で作製したデバイスと比較例2で作製したデバイスの動作性能を比較する実験を行った。図22は実験対象のデバイスにおける駆動電圧とスキャン角度の関係を示したグラフである。
実験対象として「実施例2」、「実施例2(センシングあり)」、「比較例2」、「比較例2(センシングあり)」の4種類のデバイスを評価した。「実施例2」は図17、「実施例2(センシングあり)」は図18、「比較例2」は図20、「比較例2(センシングあり)」は図21の形態にそれぞれ対応している。
各デバイスにおいて駆動用の電極部に電圧振幅VPPの正弦波による駆動電圧V,Vを入力し、ミラー部2の回転運動(回転軸Rを中心として回動する揺動運動)を伴う共振振動を誘起させ、ミラー部2の機械振れ角をレーザーのスキャン角度で測定した。駆動電圧の印加方法について、「実施例2」と「実施例2(センシングあり)」のデバイスは、それぞれ図17,図18の説明に準ずる。「比較例2」と「比較例2(センシングあり)」のデバイスはそれぞれ、図20、図21の説明に準ずる。実施例2、比較例2ともに共振周波数は26kHz(キロヘルツ)であった。
実験の結果を図22に示す。図22の横軸は電圧振幅(単位はボルト[V]、縦軸は光学スキャン角度(単位は度[deg])を示している。
図22と図14を比較すると明らかなように、音叉型アクチュエータを用いた実施例2のデバイスは、カンチレバー型アクチュエータを用いた実施例1よりも高いスキャン角度を示している。
また、図22に示されているとおり、1つのアクチュエータ部内に複数の電極部を内包する実施例2のデバイスは、比較例2のデバイスに比べて高いスキャン角度が得られている。また、一部の電極部をセンシングに利用する応力検出部を設けた場合でも、実施例2のデバイス(「実施例2センシングあり」)は比較例2のデバイスと比較して高いスキャン角度が保たれていることが確認できた。
<駆動電圧の波形について>
上述した実施例1,2においては、駆動電圧V,Vの波形として、図4に示したように、互いに逆位相(φ=180°)としたが、位相差は180°からある程度シフトしていても良い。例えば、目的とする共振振動以外の成分(ノイズ振動)が生じた場合、これを消去するためにV、V間の位相差を180°から少量シフトさせることが有効な場合がある。
図23にV,V間の位相差と相対変位角の関係を示す。変位角は、VとVの位相差が180°(互いに逆位相)の際に最大となり、位相差0°(互いに同位相)の際に最小となる。一般的には、変位角を十分に得るために位相差を90°≦φ≦270°の範囲にするのが好ましい。また、位相差を130°≦φ≦230°の範囲とすることがさらに好ましい。
本発明の実施に際して、駆動波形の種類は2種類以上であってもよい。例えば、図24に示すように、第1電極部611に印加する駆動電圧をV11、第2電極部612A,612Bに印加する駆動電圧をV12、第3電極部623A、623Bに印加する電圧をV21、第4電極部624に印加する電圧をV22とすることができる。
これら4種類の駆動電圧として、例えば、下記の波形を用いることができる。
11=Voff11+V11Asinωt
12=Voff12+V12Asin(ωt+φ)
21=Voff21+V21Asinωt
22=Voff22+V22Asin(ωt+φ)
上記の式中、V11A、V12A、V21A、V22Aはそれぞれ電圧振幅、ωは角周波数、tは時間、φは位相差である。
位相差φは、90°≦φ≦270°の範囲であり、より好ましくは130°≦φ≦230°の範囲とする。
11A、V12A、V21A、V22Aは、0以上の任意の値を取りうる。V11A、V12A、V21A、V22Aは、すべて異なる値に設定することが可能であるし、一部又は全てを同じ値に設定することも可能である。また、上式ではV11とV21の位相は一致し、V12とV22の位相は一致しているが、これらの位相は完全に一致している必要はなく、±10°程度のわずかな位相ずれは許容される。
また、印加電圧は正弦波に限定されず、方形波、三角波などの周期波形も適用可能である。
<直流(DC)電圧印加時の変位角について>
実施例1及び実施例2で説明した実施形態に係るデバイスは、非共振モードの駆動を行う場合でも、高い変位量が得られる。つまり、共振を利用せずに、共振周波数よりも十分に低い周波数で駆動することも可能である。
図25は、実施例2のデバイスと比較例2のデバイスについて、DC電圧を印加して駆動したとき(非共振駆動時)の変位角を測定した実験結果を示すグラフである。横軸は駆動電圧、縦軸は光学スキャン角度を示している。図25は、実施例2と比較例2の構造に対し、1kHz(キロヘルツ)の電圧波形(方形波)を印加したときの変位角を示す。この実験では、圧電体の抗電界を超えないようにオフセット電圧を印加した。
図25のとおり、実施例2は比較例2に比べて高い変位量が得られている。
<実施例2の寸法例>
デバイスの形状の一例として、図26に示す実施例2の各寸法の具体例を示す。圧電アクチュエータ部の全長a=2.3mm、アクチュエータの腕部の幅b=0.4mm、ミラー部の直径c=1.2mm、トーションバー部の接続部間の横幅d=1.7mm、トーションバー部の太さe=0.16mmである。
上記の寸法のデバイスで図22、図25の評価実験を行った。
<駆動電圧の供給手段(駆動制御部)について>
図27はデバイスの駆動に用いられる制御系の構成例を示す図である。ここでは、図18で例示した実施例2のデバイス形態の制御系を例示した。図18で説明した形態の場合、図27に示すように、駆動用に用いられる第1アクチュエータ部610の第1電極部611、第2電極部612A、612Bと、第2アクチュエータ部620の第3電極部623A、623Bのそれぞれは、駆動回路810の対応する電圧出力端子に接続される。第1アクチュエータ部610の第1電極部611と第2アクチュエータ部620の第3電極部623A、623Bには駆動回路810から駆動電圧Vが供給される。
第1アクチュエータ部610の第2電極部612A、612Bには駆動回路810から駆動電圧Vが供給される。なお、図27では、同じ駆動電圧を印加する電極部を並列に接続しているが、電極部ごとに個別に駆動電圧を供給する構成を採用してもよい。
駆動回路810は、ミラー部2が回転軸Rを中心に回転運動を行う共振モードの共振周波数fxの付近でミラー部2を共振駆動させる駆動電圧V,Vを供給する。
また、センシングに用いる第2アクチュエータ部620の第4電極部624は検出回路812に接続されている。なお、下部電極64は駆動回路810及び検出回路812の共通端子(V端子、例えば、GND端子)に接続される。それぞれの電極は、図示せぬ基板上のパターン配線部やワイヤーボンディングなどの配線部材を介して駆動回路810又は検出回路812に接続される。
第4電極部624から検出回路812を介して電圧信号を検出し、その検出結果は制御回路814に通知される。制御回路814は、検出回路812から得られる信号を基に、共振を維持するように、駆動回路810に対して制御信号を送り、第1アクチュエータ部610及び第2アクチュエータ部620への駆動電圧の印加を制御する。
例えば、圧電アクチュエータ部に印加した駆動電圧の波形と、応力検出部(センサ部)から検出した波形の位相が所定の値になるように、駆動回路810にフィードバックをかけ、共振を維持する。制御回路814は、応力検出部から得られる検出信号を基に、圧電アクチュエータ部に印加する電圧もしくは駆動周波数を制御する。
このようなフィードバック制御回路を検出回路812内に組み込むことができる。また、駆動回路810、検出回路812、制御回路814をまとめて、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)のような集積回路で構成することができる。
<実施形態の作用効果について>
上述の実施例1,2を含む本発明の実施形態によれば、デバイスのシミュレーション解析から把握される共振モード振動時の主応力の応力分布に基づき、応力方向が互いに逆方向となる圧縮方向領域、引張方向領域に対応させて、アクチュエータ部の上部電極を分割した構成を採用し、それぞれ異なる位相の駆動力を発生する第1グループの電極部と、第2グループの電極部とを設けることで、効率的に駆動でき、高い変位角度を得ることができる。
また、いずれかの電極部を構成する電極の一部または全部の電極をフローティング電位とし、その電位を検出できる応力検出部として用いることもできる。
この場合、応力検出部は駆動力を発生することはできないものの、それでもなお従来構成よりも高いスキャン角度を保つことができる。
<ミラー支持部の変形例について>
上述した実施形態では、第1トーションバー部4と第2トーションバー部7は、ミラー部2の回転軸Rと一致する位置に接続されており、ミラー部2の外側に向かって回転軸Rの軸方向に延設される形態となっている。実施例1、2では、ミラー部2の回転軸Rと一致する位置に第1トーションバー部4と第2トーションバー部7を接続した例を示したが、トーションバー部の接続位置は厳密に回転軸Rと一致していなくてもよく、また、必ずしも1箇所で接続されている形態に限定されず、複数箇所で接続されていてもよい。
例えば、ミラー部2の長手方向の略中央部分(設計上の真の中央点に限らずその周辺近傍)が回転軸Rとなる場合に、回転軸Rと略一致する位置の一箇所にトーションバーを接続し、これを支持する態様の他、当該略中央部分と把握される範囲内で回転軸Rの位置を挟んで軸対称に2箇所以上の位置でトーションバーを接続する構造も可能である。
図28は、図1の第1トーションバー部4、第2トーションバー部7に代えて、片側2本ずつのトーションバー部4A、4B、7A、7Bを備えた例である。図28において、図1で説明した構成と同一又は類似する部材には同一の符号を付し、その説明は省略する。
<他の変形例>
図1では、第1アクチュエータ部11と第2アクチュエータ部22とを連結し、その連結部15に第1トーションバー部4を接続した構成を説明したが、第1アクチュエータ部11と第2アクチュエータ部22とが分離された形態も可能である。図29にその例を示す。
図29において、図1及び図28で説明した構成と同一又は類似する部材には同一の符号を付し、その説明は省略する。図29に示すように、第1アクチュエータ部11と第2アクチュエータ部22は独立したカンチレバー構造として構成され、第1アクチュエータ部11の先端にトーションバー部4Aが接続され、第2アクチュエータ部22の先端にトーションバー部4Bが接続されている。
同様に第3アクチュエータ部31と第4アクチュエータ部42も互いに分離された独立のカンチレバー構造として構成され、第3アクチュエータ部31の先端にトーションバー部7Aが接続され、第4アクチュエータ部42の先端にトーションバー部Bが接続されている。このような構成によっても、図1や図28と同様のミラー駆動が可能である。
<応用例>
本発明のミラー駆動装置は、レーザー光等の光を反射して光の進行方向を変える光学装置として様々な用途に利用できる。例えば、光偏向器、光走査装置、レーザープリンタ、バーコード読取機、表示装置、各種の光学センサ(測距センサ、形状測定センサ)、光通信装置、レーザープロジェクタ、光干渉断層画像診断装置などに広く適用することができる。
なお、本発明は以上説明した実施形態に限定されるものではなく、本発明の技術的思想内で当該分野の通常の知識を有するものにより、多くの変形が可能である。
10…マイクロスキャナデバイス、2…ミラー部、2C…反射面、4…第1トーションバー部、7…第2トーションバー部、10…圧電アクチュエータ部、11…第1アクチュエータ部、11B…第1基端部、15…連結部、22…第2アクチュエータ部、22B…第2基端部、30…圧電アクチュエータ部、31…第3アクチュエータ部、31B…第3基端部、35…連結部、42…第2アクチュエータ部、42B…第4基端部、51…第1固定部材、52…第2固定部材、60…振動板、64…下部電極、66…圧電体、68…上部電極、111…第1電極部、112…第2電極部、221…第3電極部、222…第4電極部、311…第5電極部、312…第6電極部、421…第7電極部、422…第8電極部、601…マイクロスキャナデバイス、610…第1アクチュエータ部、610A…腕部、610B…腕部、611…第1電極部、612A,612B…第2電極部、615…基端部、620…第2アクチュエータ部、620A…腕部、620B…腕部、623A,623B…第3電極部、624…第4電極部、625…基端部、630…圧電アクチュエータ部、810…駆動回路、812…検出回路、814…制御回路

Claims (16)

  1. 光を反射する反射面を有するミラー部と、
    前記ミラー部に連結され、前記ミラー部を回転軸の周りに回動可能に支持するミラー支持部と、
    前記ミラー支持部に連結され、前記ミラー部を前記回転軸の周りに回動させる駆動力を発生させる圧電アクチュエータ部と、
    前記圧電アクチュエータ部を支持する固定部と、を備えるミラー駆動装置であって、
    前記圧電アクチュエータ部は、駆動電圧の印加による圧電体の逆圧電効果によって変形する第1アクチュエータ部及び第2アクチュエータ部を備え、
    前記第1アクチュエータ部と前記第2アクチュエータ部は、平面視で互いに前記回転軸に対して前記回転軸と直交する方向から前記回転軸を挟むように前記回転軸の前記直交する方向の両側に配置され、
    前記第1アクチュエータ部と前記第2アクチュエータ部は、前記ミラー支持部との接続部分に対する前記回転軸と直交する方向の両側のうち、一方の側に前記第1アクチュエータ部が配置され、他方の側に前記第2アクチュエータ部が配置され、
    前記第1アクチュエータ部における前記ミラー支持部と反対側の第1基端部、並びに、前記第2アクチュエータ部における前記ミラー支持部と反対側の第2基端部がそれぞれ前記固定部に固定されており、
    前記第1アクチュエータ部と前記第2アクチュエータ部とを互いに逆方向に撓ませることで前記ミラー支持部を傾き駆動させるものであり、
    前記第1アクチュエータ部の上部電極は、互いに絶縁分離された第1電極部と第2電極部とを含み、前記第1電極部と前記第2電極部は前記第1アクチュエータ部の前記第1基端部から前記ミラー支持部との連結部に至る形状の長さ方向に並んで配置され、
    前記第2アクチュエータ部の上部電極は、互いに絶縁分離された第3電極部と第4電極部とを含み、前記第3電極部と前記第4電極部は前記第2アクチュエータ部の前記第2基端部から前記ミラー支持部との連結部に至る形状の長さ方向に並んで配置され、
    前記第1電極部、前記第2電極部、前記第3電極部、及び前記第4電極部の配置形態は、前記回転軸の周りの回動による前記ミラー部の傾き変位を伴う共振モード振動において
    前記圧電体の膜厚方向に直交する面内方向の主応力の応力分布に対応しており、
    前記第1電極部及び前記第3電極部の位置に対応する圧電体部分と、前記第2電極部及び前記第4電極部の位置に対応する圧電体部分とは、前記共振モード振動において互いに逆方向の応力が生じる構成であり、
    前記第1電極部、前記第2電極部、前記第3電極部、及び前記第4電極部のそれぞれは駆動電圧を印加する駆動用の電極として用いられ、
    かつ、前記第2アクチュエータ部における前記第3電極部前記第4電極部のうち、前記第2基端部に近い方の電極部が3つの電極に分割されており、
    前記3つの電極のうち1つの電極は前記圧電体の変形に伴い圧電効果によって発生する電圧を検出する検出用の電極として用いられ、残りの2つの電極は駆動用の電極として用いられ、前記2つの電極には同位相の駆動電圧が印加されるミラー駆動装置。
  2. 前記第1アクチュエータ部と前記第2アクチュエータ部は連結されており、
    前記第1アクチュエータ部と前記第2アクチュエータ部の連結部に前記ミラー支持部が連結されている請求項1に記載のミラー駆動装置。
  3. 前記ミラー支持部として、前記ミラー部を前記回転軸の軸方向の両側から支持する第1ミラー支持部と、第2ミラー支持部とを有する請求項1又は2に記載のミラー駆動装置。
  4. 前記第1ミラー支持部は、前記ミラー部の前記回転軸の方向の両側のうち一方の側に連結され、他方の側に前記第2ミラー支持部が連結されており、
    前記圧電アクチュエータ部は、駆動電圧の印加による圧電体の逆圧電効果によって変形する第3アクチュエータ部及び第4アクチュエータ部を備え、
    前記第1アクチュエータ部と前記第2アクチュエータ部は、前記第1ミラー支持部と連結され、
    前記第3アクチュエータ部と前記第4アクチュエータ部は、前記第2ミラー支持部と連結され、
    前記第1アクチュエータ部と前記第2アクチュエータ部は、前記第1ミラー支持部との接続部分に対する前記回転軸と直交する方向の両側のうち、一方の側に前記第1アクチュエータ部が配置され、他方の側に前記第2アクチュエータ部が配置され、
    前記第1アクチュエータ部における前記第1ミラー支持部と反対側の前記第1基端部、
    並びに、前記第2アクチュエータ部における前記第1ミラー支持部と反対側の前記第2基端部がそれぞれ前記固定部に固定されており、
    前記第3アクチュエータ部と前記第4アクチュエータ部は、平面視で前記回転軸に対して互いに前記回転軸と直交する方向から前記回転軸を挟むように前記回転軸の前記直交する方向の両側に配置され、
    前記第3アクチュエータ部と前記第4アクチュエータ部は、前記第2ミラー支持部との接続部分に対する前記回転軸と直交する方向の両側のうち、一方の側に前記第3アクチュエータ部が配置され、他方の側に前記第4アクチュエータ部が配置され、
    前記第3アクチュエータ部における前記第2ミラー支持部と反対側の第3基端部、並びに、前記第4アクチュエータ部における前記第2ミラー支持部と反対側の第4基端部がそれぞれ前記固定部に固定されており、
    前記第3アクチュエータ部と前記第4アクチュエータ部とを互いに逆方向に撓ませることで前記第2ミラー支持部を傾き駆動させるものであり、
    前記第3アクチュエータ部の上部電極は、互いに絶縁分離された第5電極部と第6電極部とを含み、前記第5電極部と前記第6電極部は前記第3アクチュエータ部の前記第3基端部から前記第2ミラー支持部との連結部に至る形状の長さ方向に並んで配置され、
    前記第4アクチュエータ部の上部電極は、互いに絶縁分離された第7電極部と第8電極部とを含み、前記第7電極部と前記第8電極部は前記第4アクチュエータ部の前記第4基端部から前記第2ミラー支持部との連結部に至る形状の長さ方向に並んで配置され、
    前記第5電極部、前記第6電極部、前記第7電極部、及び前記第8電極部の配置形態は、前記回転軸の周りの回動による前記ミラー部の傾き変位を伴う共振モード振動において前記圧電体の膜厚方向に直交する面内方向の主応力の応力分布に対応しており、
    前記第5電極部及び前記第7電極部の位置に対応する圧電体部分と、前記第6電極部及び前記第8電極部の位置に対応する圧電体部分とは、前記共振モード振動において互いに逆方向の応力が生じる構成であり、
    前記第5電極部、前記第6電極部、前記第7電極部、及び前記第8電極部のそれぞれは駆動電圧を印加する駆動用の電極として用いられ、
    かつ、前記第4アクチュエータ部における前記第7電極部前記第8電極部のうち、前記第4基端部に近い方の電極部が3つの電極に分割されており、
    前記第4アクチュエータ部における前記3つの電極のうち1つの電極は前記圧電体の変形に伴い圧電効果によって発生する電圧を検出する検出用の電極として用いられ、残りの2つの電極は駆動用の電極として用いられ、前記第4アクチュエータ部における前記2つの駆動用の電極には同位相の駆動電圧が印加される請求項3に記載のミラー駆動装置。
  5. 前記第1アクチュエータ部と前記第2アクチュエータ部は、前記固定部に固定された前記第1基端部と前記第2基端部とをそれぞれの固定端とするカンチレバー構造を有する請求項1から4のいずれか1項に記載のミラー駆動装置。
  6. 前記第1アクチュエータ部と前記第2アクチュエータ部のそれぞれは、前記ミラー部を挟んで両側に分かれた2つの腕部が配置された音叉型のアクチュエータ部であり、
    前記圧電アクチュエータ部は、前記第1アクチュエータ部の腕部と前記第2アクチュエータ部の腕部とが連結された環状構造を有し、
    前記ミラー支持部として、前記ミラー部を前記回転軸の軸方向の両側から支持する第1ミラー支持部と、第2ミラー支持部とを有し、
    前記第1アクチュエータ部と前記第2アクチュエータ部の連結部に前記ミラー支持部が連結されている請求項1に記載のミラー駆動装置。
  7. 前記第1アクチュエータ部及び第2アクチュエータ部は、振動板、下部電極、圧電体、上部電極の順に積層された積層構造を有し、圧電ユニモルフアクチュエータである請求項1から6のいずれか1項に記載のミラー駆動装置。
  8. 前記第1電極部、前記第2電極部、前記第3電極部及び前記第4電極部を構成する電極に駆動用の電圧を印加する駆動回路を備え、
    前記第1電極部及び前記第3電極部に印加する駆動電圧と、前記第2電極部及び前記第4電極部に印加する駆動電圧の位相差φが130°≦φ≦230°の範囲である請求項1から7のいずれか1項に記載のミラー駆動装置。
  9. 前記3つの電極のうち、前記検出用の電極として用いられる前記1つの電極がフローティング電位に設定され、当該フローティング電位の電極から圧電体の変形に伴い圧電効果によって発生する電圧を検出する検出回路を備える請求項1から8のいずれか1項に記載のミラー駆動装置。
  10. 前記圧電アクチュエータ部に駆動電圧を供給する駆動回路であって、
    前記ミラー部が前記回転軸を中心に回転運動を行う共振モードの共振周波数fxの付近で前記ミラー部を共振駆動させる駆動電圧を供給する駆動回路を備える請求項1から9のいずれか1項に記載のミラー駆動装置。
  11. 前記圧電アクチュエータ部に用いられる前記圧電体は1〜10μm厚の薄膜であり、振動板となる基板上に直接成膜された薄膜である請求項1から10のいずれか1項に記載のミラー駆動装置。
  12. 前記圧電アクチュエータ部に用いられる圧電体は、下記式(P)で表される1種又は2種以上のペロブスカイト型酸化物である請求項1から11のいずれか1項に記載のミラー駆動装置。
    一般式ABO・・・(P)
    式中、A:Aサイトの元素であり、Pbを含む少なくとも1種の元素。
    B:Bサイトの元素であり、Ti,Zr,V,Nb,Ta,Sb,Cr,Mo,W,Mn,Sc,Co,Cu,In,Sn,Ga,Zn,Cd,Fe,及びNiからなる群より選ばれた少なくとも1種の元素。
    O:酸素元素。
    Aサイト元素とBサイト元素と酸素元素のモル比は1:1:3が標準であるが、これらのモル比はペロブスカイト構造を取り得る範囲内で基準モル比からずれてもよい。
  13. 前記圧電アクチュエータ部に用いられる圧電体は、下記式(PX)で表される1種又は2種以上のペロブスカイト型酸化物である請求項1から11のいずれか1項に記載のミラー駆動装置。
    (Zr,Ti,Mb−x−y・・・(PX)
    式中、A:Aサイトの元素であり、Pbを含む少なくとも1種の元素。
    Mが、V,Nb,Ta,及びSbからなる群より選ばれた少なくとも1種の元素である。
    0<x<b、0<y<b、0≦b−x−y。
    a:b:c=1:1:3が標準であるが、これらのモル比はペロブスカイト構造を取り得る範囲内で基準モル比からずれてもよい。
  14. 前記ペロブスカイト型酸化物(PX)は、Nbを含み、Nb/(Zr+Ti+Nb)モル比が0.06以上0.20以下である請求項13に記載のミラー駆動装置。
  15. 請求項1から14のいずれか1項に記載のミラー駆動装置におけるミラー駆動方法であって、
    前記第1電極部、前記第2電極部、前記3電極部、及び前記第4電極部のそれぞれの電極部に駆動用の電圧を印加し、
    前記第1電極部及び前記第3電極部に印加する駆動電圧と、前記第2電極部及び前記第4電極部の電極部に印加する駆動電圧の位相差φが130°≦φ≦230°の範囲であるミラー駆動方法。
  16. 前記ミラー部の駆動中に前記検出用の電極から検出信号を得る請求項15に記載のミラー駆動方法。
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