JP5252687B2 - 光偏向器 - Google Patents

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本発明は、レーザ光等の光ビームを偏向・走査する光偏向器に関する。
近年、半導体プロセスやマイクロマシン技術を用いたMEMS(micro electro mechanical systems)デバイスとして、半導体基板上にミラーや圧電アクチュエータ等の機構部品を一体的に形成した光偏向器が提案されている(例えば、特許文献1を参照)。この光偏向器では、圧電アクチュエータの一端が枠部(支持部)に連結されて支持され、この圧電アクチュエータが発生したトルクを他端に連結されたトーションバー(弾性梁)に伝え、トーションバーの先に備え付けられたミラーを回転駆動する。このような光偏向器は、小型で簡単な構造で大きな駆動力が得られるという利点がある。
特許文献1の光偏向器において、ミラーの駆動源として用いられる圧電アクチュエータは、シリコン等の半導体基板を形状加工して形成される支持体と、この支持体上に形成された圧電体からなる圧電カンチレバーで構成される。このとき、特許文献1の光偏向器では、圧電カンチレバーの支持体、ミラー、トーションバーなど全ての機械的構造は、半導体基板の同一の支持層を形状加工して一体的に形成される。これにより、作製が容易で量産化がしやすい上、別体で形成して連結する場合に比べて、連結部に応力が集中することがなく光偏向器の強度を向上することできる。
特開2005−128147号公報
しかしながら、特許文献1の光偏向器において、デバイスの平面サイズを同じとした場合、ミラーの共振周波数と最大偏向角とはトレードオフの関係になる。すなわち、ミラーの共振周波数を高くするためには、ミラー及びトーションバーの剛性を高くする必要があるので、支持層の厚みを厚くする必要がある。一方、支持層の厚みが厚くなると圧電カンチレバーを基本とする圧電アクチュエータの先端変位は減少し、その結果、圧電アクチュエータの駆動力が減少して最大偏向角が小さくなる。そのため、デバイスの平面サイズを増大させずに、高い駆動周波数と大きい最大偏向角とを両立させることは極めて困難であった。
また、ミラーを第1の方向で共振駆動させる圧電アクチュエータと第2の方向で非共振駆動させる圧電アクチュエータとを組み合わせた2次元光偏向器でも、同様に、ミラーの共振周波数を高くするためには支持層の厚みを厚くする必要があるが、支持層の厚みが厚くなると、共振駆動・非共振駆動の圧電アクチュエータの最大偏向角が小さくなる。よって、2次元光偏向器において大きな偏向角を確保しようとすると、共振周波数を高くできず、第1の方向の共振周波数と第2の方向の非共振駆動周波数との間に大きな差をつけることが難しい。このため、この2次元光偏向器を用いて水平方向、垂直方向にラスタスキャンしてディスプレイ上に光を投射して画像を表示する場合に、解像度を高くすることが困難となる。
本発明は上記背景を鑑みてなされたものであり、圧電アクチュエータを用いた光偏向器において、小型で簡単な構造で、高い駆動周波数と大きい最大偏向角とを両立可能な光偏向器を提供することを目的とする。
本発明は、反射面を有するミラー部と、該ミラー部を駆動する少なくとも1つの圧電アクチュエータとを備え、該圧電アクチュエータは、支持体上に形成された圧電体に駆動電圧を印加することで圧電駆動により屈曲変形を行う1つ以上の圧電カンチレバーを含み、該圧電アクチュエータに駆動電圧を印加することで該ミラー部を回転駆動させる光偏向器において、前記圧電カンチレバーの支持体は、厚みが異なる複数の単結晶シリコン層を貼り合わせて構成された半導体基板を構成する複数の単結晶シリコン層のうち少なくとも1つの単結晶シリコン層からなる第1の支持層を形状加工して形成され、前記ミラー部は、前記複数の単結晶シリコン層のうち少なくとも1つの層からなり且つ前記第1の支持層より厚い第2の支持層を形状加工して、前記支持体と一体的に形成されることを特徴とする(第1発明)。
第1発明の光偏向器によれば、ミラー部を駆動する圧電アクチュエータを構成する圧電カンチレバーの支持体は、厚みが異なる複数の単結晶シリコン層を貼り合わせて構成された半導体基板の少なくとも1つの単結晶シリコン層からなる第1の支持層を形状加工して形成され、ミラー部は、半導体基板の第1の支持層より厚い第2の支持層を形状加工して形成される。このように、圧電カンチレバーの支持体とミラー部とを、異なる層を形状加工して形成するので、圧電カンチレバーの支持体については、所望の最大偏向角が得られるような厚さとしつつ、ミラー部は、所望の駆動周波数が得られるような厚さとすることが可能となる。このとき、圧電カンチレバーの支持体とミラー部とは、半導体基板から、半導体プレーナプロセス及びMEMSプロセスを用いて容易に一体的に形成することができる。したがって、この光偏向器によれば、小型で簡単な構造で、高い駆動周波数と大きい最大偏向角とを両立することができる。
また、第1発明の光偏向器によれば、第1の支持層をより薄くすることで、駆動電圧に対する圧電カンチレバーの変位を増大させ、圧電アクチュエータの最大偏向角を増大することができる。そして、第2の支持層をより厚くすることで、ミラー部の剛性を増大させ、ミラー部の回転駆動時における反射面の動的な変形を抑制してミラー部の駆動周波数を増大することができる。
第1発明の光偏向器において、前記圧電アクチュエータは、前記ミラー部と該ミラー部の両端から外側に伸びた1対のトーションバーとを挟んで対向するように1対又は2対配置され、各圧電アクチュエータの少なくとも一端が前記1対のトーションバーに連結され、他端が該ミラー部を囲むように設けられた支持部に連結されて支持された第1の圧電アクチュエータから構成され、該ミラー部は、該1対又は2対の第1の圧電アクチュエータにより該1対のトーションバーを介して回転駆動されることが好ましい(第2発明)。
第2発明の光偏向器によれば、1対又は2対の圧電アクチュエータをミラー部及びトーションバーを挟んで対向して配置し、これらの圧電アクチュエータの駆動によりミラー部を1つの軸周りで回転させることができる。これにより、1方向について安定して偏向・走査を行うことができる。そして、この1軸の偏向・走査の際に、ミラー部の駆動周波数を高くすると共に、最大偏向角を大きくすることができる。
なお、トーションバー及び支持部は、ミラー部と圧電カンチレバーの支持体と共に、半導体基板を形状加工して一体的に形成されることが好ましい。
また、第1発明の光偏向器において、前記圧電アクチュエータは、前記ミラー部と該ミラー部の両端から外側に伸びた1対のトーションバーとを挟んで対向するように1対又は2対配置され、各圧電アクチュエータの少なくとも一端が該1対のトーションバーに連結され、他端は該ミラー部を囲むように設けられた可動枠の内側に連結されて支持された第1の圧電アクチュエータと、前記1対のトーションバーと異なる方向に該ミラー部及び可動枠を挟んで対向するように1対配置され、各圧電アクチュエータの一端が該可動枠の外側に連結され、他端は該可動枠を囲むように設けられた支持部に支持された第2の圧電アクチュエータから構成され、前記ミラー部は、前記1対又は2対の第1の圧電アクチュエータにより前記1対のトーションバーを介して第1の軸周りで駆動されると共に、前記1対の第2の圧電アクチュエータにより駆動される前記可動枠を介して該第1の軸周りと異なる第2の軸周りで駆動されることが好ましい(第3発明)。
第3発明によれば、1対又は2対の内側の第1の圧電アクチュエータをミラー部を挟んで対向して配置し、これらの内側の第1の圧電アクチュエータの駆動によりミラー部を第1の軸周りで回転させることができる。さらに、この回転とは独立且つ両立して、1対ま又は2対の外側の第2の圧電アクチュエータを可動枠を挟んで対向して配置し、これらの外側の第2の圧電アクチュエータの駆動により、可動枠をミラー部及び内側の圧電アクチュエータと一体的に第2の軸周りで回転させることができる。これにより、ミラー部を2軸で回転させることができ、光偏向器で、2方向について安定して偏向・走査を行うことができる。そして、この2軸の偏向・走査の際に、ミラー部の駆動周波数を高くすると共に、各方向の最大偏向角を大きくすることができる。また、例えばミラー部を共振駆動とし、可動枠を非共振駆動とする場合に、ミラー部の共振周波数が高くできるので、ミラー部の共振周波数と可動枠の非共振駆動との差を大きくすることができる。
なお、トーションバー、可動部、及び支持部は、ミラー部と圧電カンチレバーの支持体と共に、半導体基板を形状加工して一体的に形成されることが好ましい。
また、第2又は第3発明の光偏向器において、前記トーションバーは、前記半導体基板の複数の単結晶シリコン層のうち少なくとも1つの単結晶シリコン層からなる、前記第1の支持層と厚さが異なる支持層を形状加工して形成されることが好ましい(第4発明)。なお、前記第3の支持層は、前記第2の支持層と同じであるか、又は、該第2の支持層とは別の、前記第1の支持層よりも厚い層であることが好ましい。
第4発明によれば、圧電カンチレバーの支持体とトーションバーとを、異なる層を形状加工して形成するので、圧電カンチレバーの支持体については、所望の最大偏向角が得られるような厚さとしつつ、トーションバーは、所望の駆動周波数が得られるような厚さとすることが可能となる。これにより、圧電アクチュエータの最大偏向角を増大させつつ、トーションバーの剛性(バネ定数)を増大させ、ミラー部の駆動周波数を増大することができる。したがって、この光偏向器によれば、小型で簡単な構造で、高い駆動周波数と大きい最大偏向角とを両立することができる。
また、第2〜第4発明のいずれかの光偏向器において、前記1対又は2対の第1の圧電アクチュエータへ印加される駆動電圧は交流電圧であることが好ましい(第5発明)。
第5発明の光偏向器によれば、トーションバーを挟んで対向した各対の第1の圧電アクチュエータの駆動により、ミラー部を1軸で回転振動して光走査することができる。そして、この光走査の際に、ミラー部の共振駆動数を高くすると共に、走査角を大きくすることができる。
また、第5発明の光偏向器において、前記1対又は2対の第1の圧電アクチュエータのうちの、前記トーションバーの一方の側の圧電アクチュエータへ印加される第1の交流電圧と、該トーションバーの他方の側の圧電アクチュエータへ印加される第2の交流電圧とは、互いに180度位相が異なることが好ましい(第6発明)。
第6発明の光偏向器によれば、トーションバーを挟んで対向した各対の第1の圧電アクチュエータの圧電カンチレバーを逆位相で屈曲変形させることにより、ミラー部をトーションバーを中心軸として効率良く回転振動させ、光走査を行うことができる。そして、この光走査の際に、ミラー部の共振駆動数を高くすると共に、走査角を大きくすることができる。
また、第1〜第6発明のいずれかの光偏向器において、前記圧電カンチレバーの圧電体は、前記半導体基板上に直接成膜された単層の圧電膜を形状加工して形成されるものであることが好ましい(第7発明)。
第7発明の光偏向器によれば、圧電カンチレバーの圧電体は、半導体基板上に直接成膜された単層の圧電膜を形状加工して形成されるので、構造が簡単であり、半導体プレーナプロセスを用いて容易に形成することができる。しかも、支持体と圧電体とを一体的に形成可能であり、支持体と圧電体とを別体で形成して接着する場合に比べて、接着剤が不要であり、アライメント精度が向上し、接着部に応力が集中することがなく圧電アクチュエータの強度を向上することができる。
また、第7発明の光偏向器において、前記ミラー部の反射面及び前記圧電カンチレバーの電極は、前記半導体基板上に直接成膜された金属薄膜と、前記圧電膜上に直接成膜された金属薄膜とを形状加工して形成されることが好ましい(第8発明)。
第8発明の光偏向器によれば、ミラー部の反射面及び圧電カンチレバーの電極は、半導体基板上及び圧電膜上にそれぞれ直接成膜された金属薄膜を形状加工して形成されるので、構造が簡単であり、半導体プレーナプロセスを用いて容易に形成することができる。
[第1実施形態]
本発明の第1実施形態について、図1〜図5を参照して説明する。図1は、本発明の第1実施形態における光偏向器の構成を示す斜視図、図2は、図1の光偏向器のミラー部支持体及び圧電アクチュエータの圧電カンチレバーの支持体の断面を示す説明図、図3は、図1の光偏向器の第1の圧電アクチュエータの作動を示す説明図、図4は、図1の光偏向器の第2の圧電アクチュエータの作動を示す説明図、図5は、図1に示した光偏向器の製造工程を示す説明図である。なお、図1(a)は、本実施形態の光偏向器A1を表面側から見た斜視図であり、図1(b)は、本実施形態の光偏向器A1を裏面側から見た斜視図である。
図1に示すように、本実施形態の光偏向器A1は、入射された光を反射するミラー部1と、ミラー部1に連結されたトーションバー2a,2bと、ミラー部1をそれぞれトーションバー2a,2bを介して駆動する2対の内側の第1の圧電アクチュエータ8a〜8dと、第1の圧電アクチュエータ8a〜8dを支持する可動枠9と、可動枠9を駆動する1対の外側の第2の圧電アクチュエータ10a,10bと、第2の圧電アクチュエータ10a,10bを支持する支持部11とを備えている。
図1に示すように、ミラー部1は円形形状で、その両端から外側へ向かって、上記1対のトーションバー2a,2bが延びている。一方のトーションバー2aは、その先端部がミラー部1に連結され、その基端部を挟んで対向した1対の内側の第1の圧電アクチュエータ8a,8cのそれぞれの先端部に連結されている。また、他方のトーションバー2bも、その先端部がミラー部1に連結され、その基端部を挟んで対向した1対の第1の圧電アクチュエータ8b,8dのそれぞれの先端部に連結されている。これらの第1の圧電アクチュエータ8a〜8dは、それぞれ、その基端部が、ミラー部2とこれらの第1の圧電アクチュエータ8a〜8dとを囲むように設けられた可動枠9の内側に連結されて支持されている。
可動枠9は矩形形状で、トーションバー2a,2bと直交する方向の1対の両側が、可動枠9を挟んで対向した1対の外側の第2の圧電アクチュエータ10a,10bの先端部にそれぞれ連結されている。また、これらの第2の圧電アクチュエータ10a,10bは、その基端部が、可動枠9とこれらの1対の圧電アクチュエータ10a,10bとを囲むように設けられた支持部11に連結されて支持されている。
第1の圧電アクチュエータ8a〜8dは、それぞれ、1つの圧電カンチレバーから構成される。各圧電カンチレバーは、支持体4a〜4dと下部電極5a〜5dと圧電体6a〜6dと上部電極7a〜7dとを備えている。
また、一方の第2の圧電アクチュエータ10aは、4つの圧電カンチレバー(圧電アクチュエータ10aの先端部側から奇数番目の2つの圧電カンチレバー3e,3eと、偶数番目の2つの圧電カンチレバー3f,3f)が連結されて構成されている。また、他方の第2の圧電アクチュエータ10bも、4つの圧電カンチレバー(圧電アクチュエータ10bの先端部側から奇数番目の2つの圧電カンチレバー3g,3gと、偶数番目の2つの圧電カンチレバー3h,3h)が連結されて構成されている。各圧電カンチレバー3e〜3hは、支持体4e〜4hと下部電極5e〜5hと圧電体6e〜6hと上部電極7e〜7hとを備えている。
一方の第2の圧電アクチュエータ10aにおいて、4つの圧電カンチレバー3e,3fは、その長さ方向が同じになるように、各圧電カンチレバー3e,3fの両端部が隣り合うように並んで配置されている。そして、各圧電カンチレバー3e,3fは、隣り合う圧電カンチレバーに対し折り返すように連結されている。詳細には、4つの圧電カンチレバー3e,3fの支持体4e,4fは、それぞれ、直線部とその両端の連結部とから構成されている。そして、隣り合う圧電カンチレバーの連結部が、それぞれ、U字状に連結されている。
他方の第2の圧電アクチュエータ10bにおいても、4つの圧電カンチレバー3g,3hは、その長さ方向が同じになるように、各圧電カンチレバー3g,3hの両端部が隣り合うように並んで配置されている。そして、各圧電カンチレバー3g,3hは、隣り合う圧電カンチレバーに対し折り返すように連結されている。
また、光偏向器A1は、一方の対の第1の圧電アクチュエータ8a,8cの上部電極7a,7cと下部電極5a,5cとの間にそれぞれ駆動電圧を印加するための上部電極パッド12a及び下部電極パッド13aと、他方の対の第1の圧電アクチュエータ8b,8dの上部電極7b,7dと下部電極5b,5dとの間にそれぞれ駆動電圧を印加するための上部電極パッド12b及び下部電極パッド13bとを、支持部11上に備えている。また、光偏向器は、1対の第2の圧電アクチュエータ10a,10bの奇数番目の上部電極7e,7gと下部電極5e,5gとの間にそれぞれ駆動電圧を印加するための上部電極パッド12c,12dと、1対の第2の圧電アクチュエータ10a,10bの偶数番目の上部電極7f,7hと下部電極5f,5hとの間にそれぞれ駆動電圧を印加するための上部電極パッド12e,12fと、上部電極パッド12c,12eの共通の下部電極パッド13cと、上部電極パッド12d,12fの共通の下部電極パッド13dとを、支持部11上に備えている。
下部電極パッド13a〜13dと下部電極5a〜5hとは、シリコン基板上の金属薄膜(本実施形態では2層の金属薄膜、以下、下部電極層ともいう)を、半導体プレーナプロセスを用いて形状加工することにより形成される。この金属薄膜の材料としては、例えば、1層目(下層)にはチタン(Ti)を用い、2層目(上層)には白金(Pt)を用いる。
詳細には、第1の圧電アクチュエータ8a〜8dの圧電カンチレバーの下部電極5a〜5dは、支持体4a〜4d上のほぼ全面に形成され、第2の圧電アクチュエータ10a,10bの圧電カンチレバーの下部電極5e〜5hは、それぞれ、支持体(直線部と連結部とを合わせた全体)4e〜4h上のほぼ全面に形成されている。そして、下部電極パッド13a〜13dは、支持部11上及び可動枠9上の下部電極層を介して、下部電極5a〜5hに導通される。
圧電体6a〜6hは、下部電極層上の1層の圧電膜(以下、圧電体層ともいう)を半導体プレーナプロセスを用いて形状加工することにより、それぞれ、下部電極5a〜5h上に互いに分離して形成されている。この圧電膜の材料としては、例えば、圧電材料であるチタン酸ジルコン酸鉛(PZT)が用いられる。
詳細には、第1の圧電アクチュエータ8a〜8dの圧電カンチレバーの圧電体6a〜6dは、支持体4a〜4d上のほぼ全面に形成されて、第2の圧電アクチュエータ10a,10bの圧電カンチレバーの圧電体6e〜6hは、支持体4e〜4hのうちの直線部上のほぼ全面に形成されている。
上部電極パッド12a〜12fと、上部電極7a〜7hと、これらを導通する上部電極配線(図示せず)は、圧電体層上の金属薄膜(本実施形態では1層の金属薄膜、以下、上部電極層ともいう)を半導体プレーナプロセスを用いて形状加工することにより形成されている。この金属薄膜の材料としては、例えば白金又は金(Au)が用いられる。
詳細には、第1及び第2の圧電アクチュエータ8a〜8d,10a,10bの圧電カンチレバーの上部電極7a〜7hは、圧電体6a〜6h上のほぼ全面に形成されている。そして、上部電極パッド12a,12bは、支持部11上、支持体4e〜4h上の側部、及び可動枠9上に形成された上部電極配線(図示せず)を介して、上部電極7a〜7dに導通される。また、上部電極パッド12c〜12fは、支持部11上及び支持体4e〜4h上の側部に形成された上部電極配線(図示せず)を介して、上部電極7e〜7hに導通される。なお、上部電極配線は、平面的に互いに分離して設けられていると共に、下部電極パッド13a〜13d及び下部電極5a〜5hと層間絶縁されている。
ミラー部1は、ミラー部支持体1aと、ミラー部支持体1a上に形成されたミラー面反射膜(反射面)1bとを備えている。ミラー面反射膜1bは、ミラー部支持体1a上の金属薄膜(本実施形態では1層の金属薄膜)を半導体プレーナプロセスを用いて形状加工して形成されている。金属薄膜の材料としては、例えばAu,Pt,銀(Ag),アルミニウム(Al)等が用いられる。
また、ミラー部支持体1aと、トーションバー2a,2bと、支持体4a〜4hと、可動枠9と、支持部11とは、複数の層から構成される半導体基板を形状加工することにより一体的に形成されている。シリコン基板を形状加工する手法としては、フォトリソグラフィ技術やドライエッチング技術等を利用した半導体プレーナプロセス及びMEMSプロセスが用いられる。
ミラー部1と可動枠9との間には空隙9’が設けられ、ミラー部1が所定角度まで回転可能となっている。また、可動枠9と支持部11との間には空隙11’が設けられ、可動枠9が所定角度まで回転可能となっている。ミラー部1は、一体的に形成することで、第1の圧電アクチュエータ8a〜8dとトーションバー2a,2bを介して機械的に連結され、第1の圧電アクチュエータ8a〜8dの駆動に応じて回動する。また、可動枠9は、一体的に形成することで、第2の圧電アクチュエータ10a,10bと機械的に連結され、第2の圧電アクチュエータ10a,10bの駆動に応じて回動する。
ここで、図2に、光偏向器A1の断面を模式的に示す。図2には、ミラー部1、圧電アクチュエータ8a〜8d,10a,10b、支持部11の断面が示されている。光偏向器において、ミラー部支持体1a、トーションバー2a,2b、支持体4a〜4h、可動枠9、支持部11を形成する半導体基板としては、SOI基板31を用いている。SOI基板31は、後述の図5(a)に示すように、単結晶シリコン(活性層31a、又はSOI層ともいう)/酸化シリコン(中間酸化膜層31b)/単結晶シリコン(ハンドリング層31c)の貼り合わせ基板である。SOI基板の各層の厚みは、例えば、活性層31aの厚みは5〜100[μm]、中間酸化膜層31bの厚みは0.5〜2[μm]、ハンドリング層31cの厚みは100〜600[μm]である。
なお、層32aは、SOI基板31の表面(活性層31a側)を酸化して形成された熱酸化シリコン膜である。熱酸化シリコン膜32aの厚みは、例えば0.1〜1[μm]とする。また、層33,34,35は、SOI基板31の表面(活性層31a側)に直接成膜された下部電極層、圧電体層、上部電極層である。また、層36は、SOI基板31のハンドリング層31c上に直接成膜されたミラー面反射膜1bである。また、層37は、SOI基板31の裏面(ハンドリング層31c側)に直接成膜された1層のAl薄膜である。
このとき、図2に示すように、第1の圧電アクチュエータ8a〜8dの圧電カンチレバーの支持体4a〜4dと、第2の圧電アクチュエータ10a,10bの圧電カンチレバー3e〜3hの支持体4e〜4hは、SOI基板31のうち活性層31a(本発明の第1の支持層)を形状加工して形成される。一方、ミラー部支持体1aは、SOI基板31のうちハンドリング層31c(本発明の第2の支持層)を形状加工して形成される。このように、圧電カンチレバーの支持体4a〜4hとミラー部1とを、異なる層を形状加工して形成するので、圧電カンチレバーの支持体4a〜4hの厚さとミラー部1の厚さとを独立して変更できる。
また、トーションバー2a,2bは、SOI基板31のうち、ミラー部1と同様に、ハンドリング層31c(第1の支持層と異なる第3の支持層、本実施形態では第2の支持層と同じ)を形状加工して形成される。
そして、第1の支持層31aは、第1及び第2の圧電アクチュエータ8a〜8d,10a,10bの駆動によるミラー部1のそれぞれの回転駆動で、所望の最大偏向角が得られるような厚さに設計される。また、第2及び第3の支持層31cは、ミラー部1が回転駆動されるときに、所望の駆動周波数(共振周波数)が得られるような厚さに設計される。
また、可動枠9、及び支持部11は、SOI基板31(活性層31a/中間酸化膜層31b/ハンドリング層31c)全体を形状加工して形成される。なお、可動枠9は、支持体4a〜4hと同様に、SOI基板31のうち活性層31aを形状加工して形成してもよい。
さらに、光偏向器A1は、第1及び第2の圧電アクチュエータ8a〜8d,10a,10bの駆動電圧の位相、周波数、振幅、波形等を制御することで、ミラー部1の偏向・走査の位相、周波数、偏向角等を制御する制御回路(図示せず)に接続されている。
次に、本実施形態の光偏向器A1の作動を説明する。まず、光偏向器では、2対の第1の圧電アクチュエータ8a〜8dに電圧を印加する。
ここで、図3は、本実施形態の光偏向器の2対の第1の圧電アクチュエータ8a〜8dの駆動状態を示した図である。図3には、図1に示すI−I線端面(矢印方向に見た端面)が模式的に図示されている。図3に示すように、一方の対の第1の圧電アクチュエータ8a,8cに対して、上部電極7a,7cと下部電極5a,5cとの間にそれぞれ互いに逆極性の電圧±V1を印加して駆動させると、互いに逆方向に屈曲変形する。これらの屈曲変形により、図3の矢印で示したように、トーションバー2aにねじれ変位が生じて、ミラー部1にトーションバー2aを中心とした回転トルクが作用する。
同様に、他方の対の第1の圧電アクチュエータ8b,8dに互いに逆極性の電圧±V1を印加して駆動させることにより、トーションバー2bに同じ方向にねじれ変位が生じて、ミラー部1にトーションバー2bを中心とした回転トルクが作用する。
よって、第1の圧電アクチュエータ8a〜8dの駆動により、図2の矢印で示したように、ミラー部1にはトーションバー2a,2bを中心とした回転トルクαが作用する。これにより、ミラー部1は、図1の矢印で示したように、トーションバー2a,2bを中心軸として1軸x1周りで回転する。
このとき、内側の各対の一方の第1の圧電アクチュエータ8a,8bには、互いに同位相の第1の交流電圧を印加する。また、内側の各対の他方の第1の圧電アクチュエータ8c,8dにも、互いに同位相の第2の交流電圧を印加する。このとき、第1の交流電圧と第2の交流電圧とは、互いに逆位相或いは位相のずれた交流電圧(例えば正弦波)とする。これにより、ミラー部1を回転させて第1の方向(例えば水平方向)について所定の第1周波数で所定の第1偏向角で光走査することができる。このとき、これらの内側の第1の圧電アクチュエータ8a〜8dでは、駆動電圧としてトーションバー2a,2bを含むミラー部1の機械的な共振周波数(第一次共振点)付近の周波数の交流電圧を印加して共振駆動させることで、より大きな偏向角で光走査することができる。
これと共に、光偏向器では、外側の1対の第2の圧電アクチュエータ10a,10bに電圧を印加する。具体的には、第2の圧電アクチュエータ10aの上部電極パッド12cと共通の下部電極パッド13cとの間に、第3の電圧を印加して、奇数番目の圧電カンチレバー3eを駆動させる。これと共に、上部電極パッド12eと共通の下部電極パッド13cとの間に、第4の電圧を印加して、偶数番目の圧電カンチレバー3fを駆動させる。
このとき、第3,第4の電圧とは、奇数番目の圧電カンチレバー3eと偶数番目の圧電カンチレバー3fとの角度変位が逆方向に発生するように印加する。例えば、圧電アクチュエータ10aの先端部を上方向に変位させる場合には、奇数番目の圧電カンチレバー3eを上方向に変位させ、偶数番目の圧電カンチレバー3fを下方向に変位させる。圧電アクチュエータ10aの先端部を下方向に変位させるには、その逆にする。
ここで、図4は、第2の圧電アクチュエータ10a,10bの駆動状態を模式的に示した図である。図4では、第2の圧電アクチュエータ10aの先端部を上方向に変位させる場合が例示されている。図4に示すように、第2の圧電アクチュエータ10aに電圧を印加して、可動枠側(先端部側)から奇数番目の圧電カンチレバー3eを上方向に屈曲変形させると共に、偶数番目の圧電カンチレバー3fを下方向に屈曲変形させる。
圧電カンチレバー3f_2は、支持部11と連結した基端部を支点として、その先端部に下方向の角度変位が発生している。また、圧電カンチレバー3e_2は、圧電カンチレバー3f_2の先端部と連結した基端部を支点として、その先端部に上方向の角度変位が発生している。また、圧電カンチレバー3f_1は、圧電カンチレバー3e_2の先端部と連結した基端部を支点として、その先端部に下方向の角度変位が発生している。また、圧電カンチレバー3e_1は、圧電カンチレバー3f_1の先端部と連結した基端部を支点として、その先端部(可動枠9と連結している)に上方向の角度変位が発生している。このように4つの圧電カンチレバー3e,3fを屈曲変形させることで、第2の圧電アクチュエータ10aでは、各圧電カンチレバー3e,3fの屈曲変形の大きさを加算した大きさの角度変位が発生する。よって、第2の圧電アクチュエータ10aによれば、圧電カンチレバーの長さ、ひいては圧電アクチュエータの長さを増大させることなく、小型で大きな出力を得ることができる。
同様に、対向した第2の圧電アクチュエータ10bに第3,第4の電圧を印加して駆動させる。このように、外側の1対の第2の圧電アクチュエータ10a,10bが駆動され、それぞれ、先端部に中心軸線が同軸の角度変位を発生する。これらの角度変位により、可動枠9は、第1の軸x1と直交する第2の軸x2周りで回転する。これにより、ミラー部1と可動枠9とが互いの動きに干渉することなく独立に回転される。そして、この可動枠9の回転により、ミラー部1と内側の2対の第1の圧電アクチュエータ8a〜8dとが一体的に回転し、内側の2対の第1の圧電アクチュエータ8a〜8dの駆動による回転とは独立にミラー部1が回転することになる。
このとき、第3,第4の電圧は、それぞれ互いに逆極性の交流電圧とする。これにより、ミラー部1を回転させて第2の方向(例えば垂直方向)について所定の第2周波数で所定の第2偏向角で光走査することができる。このとき、外側の第2の圧電アクチュエータ10a,10bによれば、非共振駆動で大きな出力を得ることができる。よって、ミラー部1、トーションバー2a,2b、及び内側の第1の圧電アクチュエータ8a〜8dを含む可動枠9の機械的な共振周波数(第一次共振点)より小さい周波数の交流電圧を印加して非共振駆動させることで、印加した電圧の大きさに応じた偏向角で安定に光走査することができる。
従って、6つの圧電アクチュエータ8a〜8d,10a,10bの駆動により、入射されたレーザ光等の光ビームが2方向(例えば水平方向、垂直方向)で独立に光走査される。
このとき、本実施形態によれば、圧電アクチュエータ8a〜8d,10a,10bの圧電カンチレバーの支持体4a〜4hを、厚みの比較的薄い第1の支持層31aを形状加工して形成し、ミラー部支持体1a及びトーションバー2a,2bを、厚みの比較的厚い第2及び第3の支持層31cを形状加工して形成することから、圧電アクチュエータ8a〜8d,10a,10bの変位量を増大して最大偏向角を大きくすることができる共に、ミラー部1の共振周波数を大きくすることができる。そして、ミラー部1の共振駆動による水平方向の走査周波数を大きくすることで、非共振駆動による垂直方向の走査周波数との周波数比を大きくすることが可能なので、走査線の数を増大して高解像度のディスプレイを実現することができる。
[製造工程]
図5には、本実施形態における光偏向器A1の製造工程を示す。なお、図5(a)〜(h)は、光偏向器A1の断面を模式的に示している。
上述のように、ミラー部支持体1a、トーションバー2a,2b、支持体4a〜4h、可動枠9、支持部10を形成する半導体基板としては、図5(a)に示すように、SOI基板31を用いている。
まず、図5(b)に示すように、SOI基板31の表面(活性層31a側)及び裏面(ハンドリング層31c側)を熱酸化炉(拡散炉)によって酸化し、熱酸化シリコン膜32a,32bを形成する(熱酸化膜形成ステップ)。熱酸化シリコン膜32a,32bの厚みは、例えば0.1〜1μmとする。
次に、図5(c)に示すように、SOI基板31の表面(活性層31a側)に、下部電極層33、圧電体層34、上部電極層35を順次形成する。
まず、下部電極層形成ステップで、SOI基板31の活性層31a側の熱酸化シリコン膜32a上に、2層の金属薄膜からなる下部電極層33を形成する。下部電極層33の材料としては、1層目(下層)の金属薄膜にはチタンを用い、2層目(上層)の金属薄膜には白金を用いる。各金属薄膜は、例えば、スパッタ法、電子ビーム蒸着法等により成膜する。各金属薄膜の厚みは、例えば1層目のTiは30〜100[nm]、2層目のPtは100〜300[nm]程度とする。
次に、圧電体層形成ステップで、下部電極層33上に、1層の圧電膜からなる圧電体層34を形成する。圧電体層34の材料としては、圧電材料であるチタン酸ジルコン酸鉛(PZT)を用いる。また、圧電膜の厚みは、例えば1〜10[μm]程度とする。圧電膜は、例えば、反応性アーク放電を利用したイオンプレーティング法により成膜する。反応性アーク放電を利用したイオンプレーティング法については、具体的には、本願出願人による特開2001−234331号公報、特開2002−177765号公報、特開2003−81694号公報に記載された手法を用いる。
このアーク放電プラズマを利用した反応性イオンプレーティング法は、プラズマガンで真空容器内に発生させた高密度酸素プラズマ中で原料金属を加熱蒸発させ、真空容器内或いは半導体基板上において各金属蒸気と酸素とが反応することにより、半導体基板上に圧電膜を形成するものである。この方法を用いることにより、比較的低い成膜温度においても高速に圧電膜を形成できる。特に、アーク放電反応性イオンプレーティング法による圧電膜を形成する際に、その下地として、例えば化学溶液堆積法(CSD(Chemical Solution Deposition)法)によりシード層を形成することで、より優れた圧電特性を有する圧電膜を形成することができる。
なお、圧電膜は、例えばスパッタ法、ゾルゲル法等により成膜してもよい。ただし、反応性アーク放電を利用したイオンプレーティング法を用いることにより、良好な圧電特性(バルクの圧電体と同等の圧電特性)を有する厚みのある膜を成膜することができる。
次に、上部電極層形成ステップで、圧電体層34上に、1層の金属薄膜からなる上部電極層35を形成する。上部電極層35の材料としては、Pt又はAuを用いる。上部電極層35は、例えば、スパッタ法、電子ビーム蒸着法等により成膜する。上部電極層35の厚みは、例えば10〜200[nm]程度とする。
次に、図5(d)に示すように、形状加工ステップで、上部電極層35、圧電体層34、下部電極層33の形状を加工して、上部電極7a〜7h、圧電体6a〜6h、下部電極5a〜5hを形成する。
具体的には、まず、上部電極層35上にフォトリソグラフィ技術を用いてレジスト材料をパターニングする。次に、パターニングしたレジスト材料をマスクとして、上部電極層35及び圧電体層34に対して、RIE(Reactive Ion Etching)装置を用いて、ドライエッチングを行う。これにより、上部電極パッド12a〜12f、上部電極7a〜7h、及び圧電体6a〜6hが形成される。また、このとき、これらの上部電極パッドと所定の圧電カンチレバーの上部電極とを接続するための上部電極配線(電極配線パターン)も形成される。
同様に、下部電極層33上にフォトリソグラフィ技術を用いてレジスト材料をパターニングする。次に、パターニングしたレジスト材料をマスクとして、下部電極層33に対して、RIE装置を用いて、ドライエッチングを行う。これにより、下部電極パッド13a〜d、及び下部電極5a〜5hが形成される。
次に、図5(e)〜(h)に示すように、支持体形成ステップで、ミラー部支持体1a、トーションバー2a,2b、支持体4a〜4h、可動枠9、支持部10が形成される。
まず、図5(e)に示すように、熱酸化膜32bを除去して、ハードマスクを形成する。詳細には、SOI基板31の表面全体を厚膜レジストで保護しておき、裏面のハンドリング層31c側の熱酸化シリコン膜32bをバッファードフッ酸(BHF)で除去する。そして、SOI基板31の裏面側のハンドリング層31c上の全面に、1層のAl薄膜37を形成する。Al薄膜37は、例えばスパッタ法、蒸着法を用いて成膜する。そして、Al薄膜37上にフォトリソグラフィ技術を用いてレジスト材料をパターニングする。次に、パターニングしたレジスト材料をマスクとして、Al薄膜37に対してウェットエッチングを行う。これにより、後述の図5(g)のICP(Inductively Coupled Plasma)−RIE装置によるドライエッチングに用いるハードマスクが形成される。
次に、図5(f)に示すように、活性層31a(単結晶シリコン)の形状を加工する。まず、フォトリソグラフィ技術を用いてレジスト材料をパターニングし、このパターニングしたレジスト材料をマスクとして、ICP−RIE装置を用いて、熱酸化膜32a及び活性層31aのシリコンの形状を加工する。ICP−RIE装置は、マイクロマシン技術で使用されるドライエッチング装置であり、シリコンを垂直に深く掘ることが可能な装置である。
さらに、図5(f)に示すように、SOI基板31の表面側のミラー部1に対応する位置のSOI基板31の中間酸化膜層31bをICP−RIE装置を用いて除去する。そして、反射面形成ステップで、ミラー部1のミラー面反射膜1bが形成される。まず、中間酸化膜層31bを除去して露出したSOI基板31のハンドリング層31c上に、1層の金属薄膜(反射膜)36を形成する。金属薄膜36の材料としては、例えばAu,Pt,Ag,Al等を用いる。また、金属薄膜36は、例えばスパッタ法、蒸着法を用いて成膜する。金属薄膜36の厚みは、例えば100〜500[nm]程度とする。
次に、金属薄膜36の形状を加工する。具体的には、まず、金属薄膜36上にフォトリソグラフィ技術を用いてレジスト材料をパターニングする。次に、パターニングしたレジスト材料をマスクとして、金属薄膜36に対して、RIE装置を用いてドライエッチングを行う。これにより、SOI基板31のハンドリング層31c上に、ミラー面反射膜1bが形成される。
次に、図5(g)に示すように、ハンドリング層31cの形状を加工する。図5(e)で形成したハードマスクを用いて、ICP−RIE装置を用いて、ハンドリング層31cのシリコンをSOI基板31の裏面から加工する。これにより、圧電カンチレバーの支持体4a〜4hの裏側を深く掘り下げ中空状態にする。
次に、図5(h)に示すように、SOI基板31の中間酸化膜層31bをバッファードフッ酸(BHF)でウェットエッチングして除去する。これにより、ミラー部1、トーションバー2a,2b、第1の圧電アクチュエータ8a〜8d、第2の圧電アクチュエータ10a,10b、可動枠9の周囲を部分的にSOI基板31から切り離して空隙を形成し、第1の圧電アクチュエータ8a〜8dの駆動と、第2の圧電アクチュエータ10a,10bの駆動と、ミラー部1、トーションバー2a,2b、及び可動枠9の回転とを可能にする。
以上の工程により、光偏向器A1が作製される。なお、上述の工程を行った後、各デバイスは、ダイシング工程によってSOI基板31から個片(チップ)として分離される。そして、各デバイスのチップは、TO型CANパッケージにダイボンド及びワイヤーボンドにより実装される。
このように、光偏向器A1を半導体プレーナプロセス及びMEMSプロセスを用いて一体的に形成することができるので、作製が容易であり、小型化や量産や歩留まりの向上が可能となる。さらに、光偏向器A1をデバイスに組み込む場合に、デバイス全体として半導体プレーナプロセス及びMEMSプロセスを用いて一体的に形成することが可能となるので、光偏向器A1を他のデバイスに組み込むことが容易となる。
[実施例1]
実施例1として、本実施形態の光偏向器A1の駆動特性の試験について説明する。本実施例では、上述の光偏向器を、共振周波数が15[kHz]となるように設計し、上述の製造工程で作製した。このとき、SOI基板の各層の厚みは、活性層50[μm]、中間酸化膜層2[μm]、ハンドリング層525[μm]とし、熱酸化シリコン膜の厚みは500[nm]とした。また、下部電極層(Ti/Pt)の厚みはTiを50[nm]、Ptを=150[nm]とし、圧電体層の厚みは3[μm]とし、上部電極層(Pt)の厚みは150[nm]とした。
この光偏向器について、第1の圧電アクチュエータ8a〜8dにピーク間電圧Vpp=25[V]、周波数15[kHz]の交流電圧を駆動信号として印加し、第2の圧電アクチュエータ10a,10bにピーク間電圧Vpp=25[V]、周波数60[Hz]の交流電圧を駆動信号として印加した。第1の圧電アクチュエータ8a〜8dは水平軸走査用で共振駆動し、第2の圧電アクチュエータ10a,10bは垂直軸走査用で非共振駆動とした。このとき、水平軸で最大偏向角±8°、垂直軸で最大偏向角±6°を得られた。
これに対して、比較例1として、平面構造が同じで、共振周波数が15kHzとなるように設計し、圧電アクチュエータ8a〜8d,10a,10bの圧電カンチレバー3a〜3dの支持体4a〜4d、ミラー部支持体1a、トーションバー2a,2b、可動枠を全てSOI基板の同じ支持層(活性層)を形状加工して形成した光偏向器を作製した。この偏向器に同様の駆動信号を印加したところ、水平軸で最大偏向角±5°、垂直軸で最大偏向角±4°となった。
このように、実施例1の光偏向器では、共振周波数を維持しつつ、より最大偏向角を増大させることができた。
[実施例2]
実施例2では、実施例1と同様の光偏向器を、共振周波数が20kHzとなるように設計し、上述の製造工程で作製した。そして、第1の圧電アクチュエータ8a〜8dにピーク間電圧Vpp=25[V]、周波数25[kHz]の交流電圧を駆動信号として印加し、第2の圧電アクチュエータ10a,10bにピーク間電圧Vpp=25[V]、周波数60[Hz]の交流電圧を駆動信号として印加した。このとき、水平軸で最大偏向角±5°、垂直軸で最大偏向角±4°を得られた。
これに対して、比較例1と同様の作製した比較例2では、同様の駆動信号を印加したところ、水平軸で最大偏向角±3°、垂直軸で最大偏向角±2°となった。
このように、実施例2の光偏向器では、実施例1と同様に、共振周波数を維持しつつ、より最大偏向角を増大させることができた。
[第2実施形態]
本発明の第2実施形態について、図6を参照して説明する。図6は、本発明の第2実施形態における光偏向器A2の構成を示す斜視図である。本実施形態の光偏向器は、ミラー部1のミラー面反射膜1bを形成する面のみが第1実施形態と相違する。第1実施形態と同じ構成は、同じ符号を付して説明を省略する。
本実施形態では、ミラー面反射膜(反射面)1bは、ミラー部支持体1aの裏面に、ミラー部支持体1aの裏面の金属薄膜を半導体プレーナプロセスを用いて形状加工して形成されている。金属薄膜の詳細は第1実施形態と同じである。
具体的には、製造工程で、図5(e)において、SOI基板31の裏面側のミラー部1に対応する位置には、Al薄膜37のハードマスクは形成しない。そして、図5(f)において、SOI基板31の裏面側のミラー部1に対応する位置の、図5(e)で熱酸化膜32bを除去して露出したSOI基板31のハンドリング層31cの裏面上に、1層の金属薄膜(反射膜)36を形成する。そして、フォトリソグラフィ技術とドライエッチングにより金属薄膜36の形状を加工する。これにより、SOI基板31のハンドリング層31cの裏面上に、ミラー面反射膜1bが形成される。
さらに、本実施形態の光偏向器を実装する際に、上述の工程を行った後の各デバイスのチップを実装するパッケージには、ダイボンド面及びその下部に、入射光をミラー部1のミラー面反射膜1bに導入るための穴または透明な窓が形成されている。そして、ミラー面反射膜1bがパッケージに接触しないための段差が設けられている。なお、段差に関しては、中央に穴の開いた適当なスペーサ基板を介して光偏向器A2のチップをパッケージ実装してもよい。他の構成及び作動は、第1実施形態と同じである。
本実施形態によれば、第1実施形態と同様に、圧電アクチュエータ8a〜8d,10a,10bの変位量を増大して最大偏向角を大きくすることができる共に、ミラー部1の共振周波数を大きくすることができる。
[第3実施形態]
本発明の第3実施形態について、図7を参照して説明する。図7は、本発明の第3実施形態における光偏向器の構成を示す斜視図である。本実施形態の光偏向器A3は、ミラー部のミラー部支持体を形成する支持層のみが第1実施形態と相違する。第1実施形態と同じ構成は、同じ符号を付して説明を省略する。
本実施形態では、ミラー部支持体1a’は、SOI基板31全体(活性層31a/中間酸化膜層31b/ハンドリング層31cの3層、本発明の第2の支持層)を形状加工して形成される。なお、第1の圧電アクチュエータ8a〜8dの圧電カンチレバーの支持体4a〜4dと、第2の圧電アクチュエータ10a,10bの圧電カンチレバー3e〜3hの支持体4e〜4hは、第1実施形態と同様に、SOI基板31のうち活性層31a(本発明の第1の支持層)を形状加工して形成される。
このように、圧電カンチレバーの支持体4a〜4hとミラー部1とを、異なる層を形状加工して形成するので、中間酸化膜層31b及びハンドリング層31cの厚さを変更することで、圧電カンチレバーの支持体4a〜4hの厚さとミラー部1の厚さとの比率を変更できる。
また、トーションバー2a,2bは、SOI基板31のうちハンドリング層31c(第3の支持層、本実施形態では第2の支持層とは別で、第1の支持層よりも厚い層)を形状加工して形成される。
よって、第1実施形態と同様に、第1の支持層31aは、第1及び第2の圧電アクチュエータ8a〜8d,10a,10bの駆動によるミラー部1のそれぞれの回転駆動で、所望の最大偏向角が得られるような厚さに設計することができる。また、第2の支持層(31a+31b+31c)及び第3の支持層31cは、ミラー部1が回転駆動されるときに、所望の駆動周波数(共振周波数)が得られるような厚さに設計することができる。
また、可動枠9、及び支持部11は、SOI基板31全体(活性層31a/中間酸化膜層31bハンドリング層31c)を形状加工して形成される。なお、可動枠9は、支持体4a〜4hと同様に、SOI基板31のうち活性層31aを形状加工して形成してもよい。
具体的には、製造工程で、図5(f)で、活性層31a(単結晶シリコン)の形状を加工する際に、SOI基板31の表面側のミラー部1に対応する位置はレジスト材料でマスクし、ドライエッチングしない。そして、SOI基板31の熱酸化膜32a上に、1層の金属薄膜(反射膜)36を形成する。そして、フォトリソグラフィ技術を用いてドライエッチングにより金属薄膜36の形状を加工する。これにより、SOI基板31の熱酸化膜32aの表面上に、ミラー面反射膜1bが形成される。そして、図5(g),(h)と同様に、ハンドリング層31c及び中間酸化膜層31bを形状加工する。他の構成及び作動は、第1実施形態と同じである。
本実施形態によれば、圧電アクチュエータ8a〜8d,10a,10bの圧電カンチレバーの支持体4a〜4hを、厚みの比較的薄い第1の支持層31aを形状加工して形成し、ミラー部支持体1aを、厚みの比較的厚い第2の支持層(31a+31b+31c)を形状加工して形成し、トーションバー2a,2bを、厚みの比較的厚い第3の支持層31cを形状加工して形成することから、第1実施形態と同様に、圧電アクチュエータ8a〜8d,10a,10bの変位量を増大して最大偏向角を大きくすることができる共に、ミラー部1の共振周波数を大きくすることができる。そして、ミラー部1の共振駆動による水平方向の走査周波数を大きくすることで、非共振駆動による垂直方向の走査周波数との周波数比を大きくすることが可能なので、走査線の数を増大して高解像度のディスプレイを実現することができる。
なお、第1〜第3実施形態の光偏向器では、トーションバーを厚みの比較的厚い第3の支持層を形状加工して形成するものとしたが、例えば、トーションバーを、圧電アクチュエータ8a〜8d,10a,10bの圧電カンチレバーの支持体4a〜4hと同様に、第1の支持層を形状加工して形成してもよい。
また、第1〜第3実施形態の光偏向器では、ミラー部を回転駆動する内側の第1の圧電アクチュエータと、可動枠を回転駆動する外側の第2の圧電アクチュエータとを備えた2次元の光偏向器としたが、第1の圧電アクチュエータのみを備えた1次元の光偏向器としてもよい。
また、第1〜第3実施形態の光偏向器では、第2の圧電アクチュエータは4つの圧電カンチレバーを連結して構成されるものとしたが、連結する数は任意に変更可能である。また、第2の圧電アクチュエータを、第1の圧電アクチュエータのように1つの圧電カンチレバーからなるものとしてもよい。また、第2の圧電アクチュエータを共振駆動としてもよい。
また、第1〜第3実施形態の光偏向器は、例えば、投射型ディスプレイ等の画像表示装置、電子写真方式の複写機やレーザプリンタ等の画像形成用の光走査装置、或いはレーザレーダ、バーコードリーダ、エリアセンサ等のセンシング用の光走査装置に用いることができる。
本発明の第1実施形態における光偏向器の構成を示す斜視図。 図1の光偏向器のミラー部支持体及び圧電アクチュエータの圧電カンチレバーの支持体の断面を示す説明図。 図1の光偏向器の第1の圧電アクチュエータの作動を示す説明図。 図1の光偏向器の第2の圧電アクチュエータの作動を示す説明図。 図1の光偏向器の製造工程を示す説明図。 本発明の第2実施形態における光偏向器の構成を示す斜視図。 本発明の第3実施形態における光偏向器の構成を示す斜視図。
符号の説明
1…ミラー部、1a,1a’…ミラー部支持体、1b…ミラー面反射膜、2a,2b…トーションバー、3a〜3h…圧電カンチレバー、4a〜4h…支持体、5a〜5h…下部電極、6a〜6h…圧電体、7a〜7h…上部電極、8a〜8d…第1の圧電アクチュエータ、9…可動枠、10a,10b…第2の圧電アクチュエータ、11…支持部、12a〜12f…上部電極パッド、13a〜13d…下部電極パッド、
31…SOI基板、31a…活性層、31b…中間酸化膜層、31c…ハンドリング層、32a,32b…熱酸化シリコン膜、33…下部電極層、34…圧電体層、35…上部電極層、36…反射膜、37…Al薄膜。

Claims (8)

  1. 反射面を有するミラー部と、該ミラー部を駆動する少なくとも1つの圧電アクチュエータとを備え、該圧電アクチュエータは、支持体上に形成された圧電体に駆動電圧を印加することで圧電駆動により屈曲変形を行う1つ以上の圧電カンチレバーを含み、該圧電アクチュエータに駆動電圧を印加することで該ミラー部を回転駆動させる光偏向器において、
    前記圧電カンチレバーの支持体は、厚みが異なる複数の単結晶シリコン層を貼り合わせて構成された半導体基板の複数の単結晶シリコン層のうち少なくとも1つの単結晶シリコン層からなる第1の支持層を形状加工して形成され、
    前記ミラー部は、前記複数の単結晶シリコン層のうち少なくとも1つの単結晶シリコン層からなり且つ前記第1の支持層より厚い第2の支持層を形状加工して、前記支持体と一体的に形成されることを特徴とする光偏向器。
  2. 請求項1記載の光偏向器において、
    前記圧電アクチュエータは、前記ミラー部と該ミラー部の両端から外側に伸びた1対のトーションバーとを挟んで対向するように1対又は2対配置され、各圧電アクチュエータの少なくとも一端が前記1対のトーションバーに連結され、他端が該ミラー部を囲むように設けられた支持部に連結されて支持された第1の圧電アクチュエータから構成され、
    該ミラー部は、該1対又は2対の第1の圧電アクチュエータにより該1対のトーションバーを介して回転駆動されることを特徴とする光偏向器。
  3. 請求項1記載の光偏向器において、
    前記圧電アクチュエータは、前記ミラー部と該ミラー部の両端から外側に伸びた1対のトーションバーとを挟んで対向するように1対又は2対配置され、各圧電アクチュエータの少なくとも一端が該1対のトーションバーに連結され、他端が該ミラー部を囲むように設けられた可動枠の内側に連結されて支持された第1の圧電アクチュエータと、前記1対のトーションバーと異なる方向に該ミラー部及び可動枠を挟んで対向するように1対配置され、各圧電アクチュエータの一端が該可動枠の外側に連結され、他端は該可動枠を囲むように設けられた支持部に支持された第2の圧電アクチュエータから構成され、
    前記ミラー部は、前記1対又は2対の第1の圧電アクチュエータにより前記1対のトーションバーを介して第1の軸周りで駆動されると共に、前記1対の第2の圧電アクチュエータにより駆動される前記可動枠を介して該第1の軸周りと異なる第2の軸周りで駆動されることを特徴とする光偏向器。
  4. 請求項2又は3記載の光偏向器において、前記トーションバーは、前記半導体基板の複数の単結晶シリコン層のうち少なくとも1つの単結晶シリコン層からなる、前記第1の支持層と厚さが異なる第3の支持層を形状加工して形成されることを特徴とする光偏向器。
  5. 請求項2〜4のうちいずれか記載の光偏向器において、前記1対又は2対の第1の圧電アクチュエータに印加される駆動電圧は交流電圧であることを特徴とする光偏向器。
  6. 請求項5記載の光偏向器において、前記1対又は2対の第1の圧電アクチュエータのうちの、前記トーションバーの一方の側の圧電アクチュエータに印加される第1の交流電圧と、該トーションバーの他方の側の圧電アクチュエータに印加される第2の交流電圧とは、互いに180度位相が異なることを特徴とする光偏向器。
  7. 請求項1〜6のいずれか記載の光偏向器において、前記圧電カンチレバーの圧電体は、前記半導体基板上に直接成膜された単層の圧電膜を形状加工して形成されることを特徴とする光偏向器。
  8. 請求項7記載の光偏向器において、前記ミラー部の反射面及び前記圧電カンチレバーの電極は、前記半導体基板上に直接成膜された金属薄膜と、前記圧電膜上に直接成膜された金属薄膜とを形状加工して形成されることを特徴とする光偏向器。
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