JP5187409B2 - 空燃比ばらつき異常検出装置 - Google Patents

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Description

本発明は、気筒間空燃比のばらつき異常を検出するための装置に係り、特に、多気筒内燃機関において気筒間の空燃比が比較的大きくばらついていることを検出する装置に関する。
一般に、触媒を利用した排気浄化システムを備える内燃機関では、排気中有害成分の触媒による浄化を高効率で行うため、内燃機関で燃焼される混合気の空気と燃料との混合割合、すなわち空燃比のコントロールが欠かせない。こうした空燃比の制御を行うため、内燃機関の排気通路に空燃比センサを設け、これによって検出された空燃比を所定の目標空燃比に一致させるようフィードバック制御を実施している。
一方、多気筒内燃機関においては、通常全気筒に対し同一の制御量を用いて空燃比制御を行うため、空燃比制御を実行したとしても実際の空燃比が気筒間でばらつくことがある。このときばらつきの程度が小さければ、空燃比フィードバック制御で吸収可能であり、また触媒でも排気中有害成分を浄化処理可能なので、排気エミッションに影響を与えず、特に問題とならない。
しかし、例えば一部の気筒の燃料噴射系が故障するなどして、気筒間の空燃比が大きくばらつくと、排気エミッションを悪化させてしまい、問題となる。このような排気エミッションを悪化させる程の大きな空燃比ばらつきは異常として検出するのが望ましい。特に自動車用内燃機関の場合、排気エミッションの悪化した車両の走行を未然に防止するため、気筒間空燃比ばらつき異常を車載状態(オンボード)で検出することが要請されており、最近ではこれを法規制化する動きもある。
例えば特許文献1に記載の装置では、内燃機関の空燃比の変動に基づいて、気筒間の空燃比のばらつき異常を検出する。そして更に、複数の気筒のそれぞれに設けられた複数の燃料噴射弁につき、これら複数の燃料噴射弁の間における噴射割合を変更し、当該変更の前後にわたる空燃比の変動に基づいて、当該ばらつき異常の原因が、どの燃料噴射弁にあるかを識別している。
特開2009−180171号公報
しかし、特許文献1の構成では、異常の有無、及び異常のある燃料噴射弁がどれかを識別することができるにとどまり、異常の程度を特定することはできない。
そこで本発明は、上記の事情に鑑みて創案され、その目的は、複数の気筒のそれぞれに設けられた複数の燃料噴射弁につき、ばらつき異常の原因が、どの燃料噴射弁にあるかを識別する構成において、異常の程度をも特定することの可能な装置を提供することにある。
本発明の一の態様は、
複数の気筒のそれぞれに燃料を供給するための複数の燃料噴射弁を有する内燃機関において、
前記内燃機関の所定の出力の変動に基づいて、気筒間の空燃比のばらつき異常を検出する異常検出手段と、
ばらつき異常が検出された場合に、前記複数の燃料噴射弁の間における噴射割合を変更した前後における前記所定の出力の変動に基づいて、当該ばらつき異常の原因が、各燃料噴射弁および当該気筒への吸気経路のうちのいずれにあるかを識別する異常個所識別手段と、
を備えた空燃比ばらつき異常検出装置であって、
前記ばらつき異常の原因がいずれかの燃料噴射弁にあると識別された場合に、当該燃料噴射弁についての前記所定の出力を、前記噴射割合に基づいて正規化することによって、異常の度合いを表す指標値を算出する指標値算出手段を更に備えたことを特徴とする空燃比ばらつき異常検出装置である。
好ましくは、前記指標値算出手段は、前記ばらつき異常の原因が前記吸気経路にあると識別された場合に、前記噴射割合を変更する前と後とにおける前記複数の燃料噴射弁の全てについての前記所定の出力の平均値を、前記吸気経路についての前記指標値として算出する。
好ましくは、前記指標値算出手段は、前記指標値の最新の算出値と過去の算出値とを平均化または平滑化することで当該指標値を更新する。
好ましくは、前記指標値算出手段は、ある燃料噴射弁について算出された前記指標値が所定値より小さい場合に、当該燃料噴射弁の噴射割合を増大させて前記所定の出力を再び取得すると共に、取得された当該所定の出力に基づいて前記指標値を算出する。
本発明によれば、複数の気筒のそれぞれに設けられた複数の燃料噴射弁につき、ばらつき異常の原因が、どの燃料噴射弁にあるかを識別する構成において、異常の程度をも特定することが可能になるという、優れた効果が発揮される。
本発明の実施形態に係る内燃機関の概略図である。 触媒前センサおよび触媒後センサの出力特性を示すグラフである。 噴射割合を設定するためのマップを示す。 空燃比センサ出力の変動を示すタイムチャートである。 図4のV部に相当する拡大図である。 インバランス割合と空燃比変動パラメータの関係を示すグラフである。 リッチずれ異常検出の原理を説明するための図である。 エンジン回転数NE及び吸入空気量GAにより補正係数γを求めるための補正係数マップの設定例を示すグラフである。 ばらつき異常検出ルーチンを示すフローチャートである。 異常判定及び正規化の処理を示すフローチャートである。 第2実施形態のばらつき異常検出ルーチンを示すフローチャートである。
以下、本発明の実施形態を添付図面に基づき説明する。
図1に本実施形態に係る内燃機関を概略的に示す。図示される内燃機関(エンジン)1はV型6気筒デュアル噴射式ガソリンエンジンである。各気筒#1〜#6に吸気通路噴射用インジェクタ2と筒内噴射用インジェクタ3とが設けられている。エンジン1は第1のバンク4と第2のバンク5とを有し、第1のバンク4には奇数番気筒すなわち#1,#3,#5気筒が設けられ、第2のバンク5には偶数番気筒すなわち#2,#4,#6気筒が設けられている。
吸気通路噴射用インジェクタ2は、いわゆる均質燃焼を実現するよう、対応気筒の吸気通路特に吸気ポート6内に向けて燃料を噴射する。以下、吸気通路噴射用インジェクタを「PFI」ともいう。他方、筒内噴射用インジェクタ3は、いわゆる成層燃焼を実現するよう、対応気筒の筒内(燃焼室内)に向けて燃料を直接噴射する。以下、筒内噴射用インジェクタを「DI」ともいう。
吸気を導入するための吸気通路7は、前記吸気ポート6の他、集合部としてのサージタンク8と、各気筒の吸気ポート6およびサージタンク8を結ぶ複数の吸気マニホールド9と、サージタンク8の上流側の吸気管10とを含む。吸気管10には、上流側から順にエアフローメータ11と電子制御式スロットルバルブ12とが設けられている。エアフローメータ11は吸気流量に応じた大きさの信号を出力する。各気筒には、筒内の混合気に点火するための点火プラグ13が設けられる。
排気ガスを排出するための排気通路は、本実施形態の場合、第1のバンク4に対する第1の排気通路14Aと第2のバンク5に対する第2の排気通路14Bとが別系統で設置されている。つまり排気系統はバンク毎に独立して2系統ある。両バンクについて排気系統の構成は同じなので、ここでは第1のバンク4についてのみ説明し、第2のバンク5については図中同一符号を付して説明を省略する。
第1の排気通路14Aは、#1,#3,#5の各気筒の排気ポート15と、これら排気ポート15の排気ガスを集合させる排気マニホールド16と、排気マニホールド16の下流端に接続する排気管17とを含む。そして排気管17の上流側と下流側にはそれぞれ三元触媒からなる触媒、すなわち上流触媒18と下流触媒19が直列に設けられている。上流触媒18の上流側及び下流側に、それぞれ排気ガスの空燃比を検出するための空燃比センサ、即ち触媒前センサ20及び触媒後センサ21が設置されている。これらセンサは排気中の酸素濃度に基づいて空燃比を検出する。このように、片バンクに対する排気通路の集合部には単一の触媒前センサ20が設置されている。
特に、第1のバンク4に対する第1の排気通路14Aと、第2のバンク5に対する第2の排気通路14Bとに、個別に触媒前センサ20が設置されている。
上述のPFI2、DI3、スロットルバルブ12及び点火プラグ13等は、制御手段としての電子制御ユニット(以下ECUと称す)100に電気的に接続されている。ECU100は、何れも図示されないCPU、ROM、RAM、入出力ポート、および記憶装置等を含むものである。またECU100には、図示されるように、前述のエアフローメータ11、触媒前センサ20、触媒後センサ21のほか、エンジン1のクランク角を検出するためのクランク角センサ22、アクセル開度を検出するためのアクセル開度センサ23、エンジン1の冷却水の温度を検出するための水温センサ24、その他の各種センサが図示されないA/D変換器等を介して電気的に接続されている。ECU100は、各種センサの検出値等に基づいて、所望の出力が得られるように、PFI2、DI3、スロットルバルブ12及び点火プラグ13等を制御し、燃料噴射量、燃料噴射時期、スロットル開度、点火時期等を制御する。またECU100は、クランク角センサ22の出力に基づきエンジン1のクランク角を検出すると共に、エンジンの回転速度を計算する。ここでエンジンの回転速度としては1分当たりの回転数(rpm)を用いる。
触媒前センサ20は所謂広域空燃比センサからなり、比較的広範囲に亘る空燃比を連続的に検出可能である。図2に触媒前センサ20の出力特性を示す。図示するように、触媒前センサ20は、排気ガスの空燃比に比例した大きさの電圧信号Vfを出力する。排気空燃比がストイキ(理論空燃比、例えばA/F=14.6)であるときの出力電圧はVreff(例えば約3.3V)である。
他方、触媒後センサ21は所謂O2センサからなり、ストイキを境に出力値が急変する特性を持つ。図2に触媒後センサ21の出力特性を示す。図示するように、排気ガスの空燃比がストイキであるときの出力電圧、すなわちストイキ相当値はVrefr(例えば0.45V)である。触媒後センサ21の出力電圧は所定の範囲(例えば0〜1(V))内で変化する。排気空燃比がストイキよりリーンのとき、触媒後センサの出力電圧はストイキ相当値Vrefrより低くなり、排気空燃比がストイキよりリッチのとき、触媒後センサの出力電圧はストイキ相当値Vrefrより高くなる。
上流触媒18及び下流触媒19は、それぞれに流入する排気ガスの空燃比A/Fがストイキ近傍のときに排気中の有害成分であるNOx、HCおよびCOを同時に浄化する。この三者を同時に高効率で浄化できる空燃比の幅(ウィンドウ)は比較的狭い。
上流触媒18に流入する排気ガスの空燃比がストイキ近傍に制御されるように、空燃比制御(ストイキ制御)がECU100により実行される。この空燃比制御は、触媒前センサ20によって検出された排気空燃比を所定の目標空燃比であるストイキに一致させるような主空燃比制御(主空燃比フィードバック制御)と、触媒後センサ21によって検出された排気空燃比をストイキに一致させるような補助空燃比制御(補助空燃比フィードバック制御)とからなる。
このような空燃比制御はバンク毎に行われる。すなわち、第1のバンク4側の触媒前センサ20および触媒後センサ21の出力に基づいて、第1のバンク4に属する#1,#3,#5気筒の空燃比制御が行われる。他方、第2のバンク5側の触媒前センサ20および触媒後センサ21の出力に基づいて、第2のバンク5に属する#2,#4,#6気筒の空燃比制御が行われる。
また本実施形態では、1気筒で1噴射サイクル中に噴射される全燃料噴射量を、所定の噴射割合α,βに応じて、PFI2及びDI3に分担させる噴き分けが行われる。このときECU100は、噴射割合α,βに応じて、PFI2から噴射される燃料量(ポート噴射量という)と、DI3から噴射される燃料量(筒内噴射量という)とを設定し、これら燃料量に応じて各インジェクタ2,3を通電制御する。噴射割合α,βは、ここでは全燃料噴射量に対するポート噴射量または筒内噴射量の百分率値をいい、0〜100の値を持つ(β=100−α)。全燃料噴射量をQtとした場合、ポート噴射量Qpはα×Qt/100で表され、筒内噴射量Qdはβ×Qt/100で表され、両者の噴射割合はQp:Qd=α:βである。このように噴射割合α,βはPFI2とDI3、もしくはポート噴射量Qpと筒内噴射量Qdとの噴射割合を規定する値である。全燃料噴射量は、ECU100によりエンジン運転状態(例えばエンジン回転数と負荷)に基づいて設定される。
図3に、噴射割合αを設定するためのマップを示す。図示するように、噴射割合αは、エンジン回転数Neと負荷KLで規定される各領域に応じてα1からα4まで変化する。例えばα1=0、α2=35、α3=50、α4=70であるが、これらの値や領域分けは任意に変更可能である。この例では、低回転高負荷側に向かうほどポート噴射量の割合が増加する。またα=α1の領域では噴き分けは行われず筒内噴射のみで燃料が供給される。噴射割合α,βは、両バンクの各気筒に対し同一の値が用いられる。すなわち噴射割合α,βについてはバンク毎の設定はなされない。
さて、例えば全気筒のうちの一部の気筒のインジェクタが故障し、気筒間に空燃比のばらつき(インバランス:imbalance)が発生したとする。例えば#1気筒が他の#2〜#6気筒よりも燃料噴射量が多くなり、#1気筒の空燃比が他の#2〜#6気筒の空燃比よりも大きくリッチ側にずれる場合である。このとき、#1気筒を含む第1のバンク2について、前述の主空燃比フィードバック制御により比較的大きな補正量を与えれば、トータルガスの空燃比をストイキに制御できる場合がある。しかし、気筒別に見ると、#1気筒がストイキより大きくリッチ、#3,#5気筒がストイキよりリーンであり、全体のバランスとしてストイキとなっているに過ぎず、エミッション上好ましくないことは明らかである。そこで本実施形態では、かかる気筒間空燃比ばらつき異常を検出する装置が装備されている。
図4は、本実施形態とは異なる直列4気筒エンジンにおける空燃比センサ出力の変動を示す。図示するように、空燃比センサによって検出される排気空燃比A/Fは、1エンジンサイクル(=720°CA)を1周期として周期的に変動する傾向にある。そして気筒間空燃比ばらつきが発生すると、1エンジンサイクル内での変動が大きくなる。(B)の空燃比線図a,b,cはそれぞればらつき無し、1気筒のみ20%のインバランス割合でリッチずれ、及び1気筒のみ50%のインバランス割合でリッチずれの場合を示す。見られるように、ばらつき度合いが大きくなるほど空燃比変動の振幅が大きくなる。本実施形態のようなV型6気筒エンジンでも、片バンクについて同様の傾向がある。
ここでインバランス割合(%)とは、気筒間空燃比のばらつき度合いを表すパラメータである。即ち、インバランス割合とは、全気筒のうちある1気筒のみが燃料噴射量ズレを起こしている場合に、その燃料噴射量ズレを起こしている気筒(インバランス気筒)の燃料噴射量がどれくらいの割合で、燃料噴射量ズレを起こしていない気筒(バランス気筒)の燃料噴射量即ち基準噴射量からズレているかを示す値である。インバランス割合をIB、インバランス気筒の燃料噴射量をQib、バランス気筒の燃料噴射量即ち基準噴射量をQsとすると、IB=(Qib−Qs)/Qsで表される。インバランス割合IBが大きいほど、インバランス気筒のバランス気筒に対する燃料噴射量ズレが大きく、空燃比ばらつき度合いは大きい。
[気筒間空燃比ばらつき異常検出]
上記の説明から理解されるように、空燃比ばらつき異常が発生すると空燃比センサ出力の変動が大きくなる。そこでこの出力変動に基づいてばらつき異常を検出することが可能である。
ここで、ばらつき異常の種類としては、1気筒の燃料噴射量がリッチ側(過剰側)にずれているリッチずれ異常と、1気筒の燃料噴射量がリーン側(過少側)にずれているリーンずれ異常とがある。本実施形態では、リッチずれ異常を空燃比センサ出力変動に基づいて検出する。但し、リーンずれ異常を検出してもよく、また、リッチずれ異常およびリーンずれ異常を区別せず、広くばらつき異常を検出してもよい。
リッチずれ異常の検出に際しては、空燃比センサ出力の変動度合いに相関するパラメータである空燃比変動パラメータを算出すると共に、この空燃比変動パラメータを所定の異常判定値と比較して異常を検出する。ここで異常検出はバンク毎に、対応する空燃比センサである触媒前センサ20の出力を用いて行う。
以下、空燃比変動パラメータの算出方法を説明する。図5は、図4のV部に相当する拡大図であり、特に1エンジンサイクル内の触媒前センサ出力の変動を示す。触媒前センサ出力としては、触媒前センサ20の出力電圧Vfを空燃比A/Fに換算した値を用いる。但し触媒前センサ20の出力電圧Vfを直接用いることも可能である。
(B)図に示すように、ECU100は、1エンジンサイクル内において、所定のサンプル周期τ(単位時間、例えば4ms)毎に、触媒前センサ出力A/Fの値を取得する。そして今回のタイミング(第2のタイミング)で取得した値A/Fnと、前回のタイミング(第1のタイミング)で取得した値A/Fn−1との差ΔA/Fnの絶対値を次式(1)により求める。この差ΔA/Fnは、今回のタイミングにおける微分値あるいは傾きと言い換えることができる。
Figure 0005187409
最も単純には、この差ΔA/Fnが触媒前センサ出力の変動を表す。変動度合いが大きくなるほど空燃比線図の傾きが大きくなり、差ΔA/Fnが大きくなるからである。そこで所定の1タイミングにおける差ΔA/Fnの値を空燃比変動パラメータとすることができる。
但し、本実施形態では精度向上のため、複数の差ΔA/Fnの平均値を空燃比変動パラメータとする。本実施形態では、1エンジンサイクル内において、各タイミング毎に差ΔA/Fnを積算し、最終積算値をサンプル数Nで除し、1エンジンサイクル内の差ΔA/Fnの平均値を求める。そしてさらに、Mエンジンサイクル分(例えばM=100)だけ差ΔA/Fnの平均値を積算し、最終積算値をサイクル数Mで除し、Mエンジンサイクル内の差ΔA/Fnの平均値を求める。こうして求められた最終的な平均値を空燃比変動パラメータとし、以下「X」で表示する。
触媒前センサ出力の変動度合いが大きいほど空燃比変動パラメータXは大きくなる。そこで空燃比変動パラメータXが所定の異常判定値以上であれば異常ありと判定され、空燃比変動パラメータXが異常判定値より小さければ異常なし、即ち正常と判定される。なお、ECU100の気筒判別機能により、点火気筒とこれに対応する空燃比変動パラメータXとの関連付けは可能である。
なお、触媒前センサ出力A/Fは増加する場合と減少する場合とがあるので、これら各場合の一方についてだけ上記差ΔA/Fnあるいはその平均値を求め、これを変動パラメータとすることができる。特に1気筒のみリッチずれの場合、当該1気筒に対応した排気ガスを触媒前センサが受けた時にその出力が急速にリッチ側に変化(すなわち急減)するので、減少側のみの値をリッチずれ検出のために用いることも可能である(リッチインバランス判定)。この場合には、図5のグラフにおける右下がりの領域のみを、リッチずれ検出のために利用することになる。一般にリーンからリッチへの移行は、リッチからリーンへの移行よりも急峻に行われる場合が多いため、この方法によればリッチずれを精度よく検出することが期待できる。もっとも、これに限定されず、増加側の値のみを用いること、あるいは、減少側と増加側の双方の値を用いる(差ΔA/Fnの絶対値を積算し、この積算値をしきい値と比較することで)ことも可能である。
図6には、インバランス割合IBと空燃比変動パラメータXの関係を示す。図示されるように、インバランス割合IBと空燃比変動パラメータXの間には強い相関性があり、インバランス割合IBが増加するほど空燃比変動パラメータXも増加する。ここで図中のIB1は、正常と異常の境目であるクライテリアに相当するインバランス割合IBの値であり、例えば60(%)である。
以下、図7を用いて本実施形態のリッチずれ異常検出の原理を説明する。本実施形態では空燃比変動パラメータXを用い、且つ噴射割合α,βを変更して、吸気系の故障等に起因する空燃比ずれ即ち吸気系異常をも検出するようにしている。図7中左側の状態Iは、PFI2の噴射割合αが基準値A=40%の場合である。また図7中右側の状態IIは、噴射割合αが基準値Aよりも大きいB=80%の場合である。状態Iから状態IIに変わると、噴射割合αは40%から80%に変化し、DI3の噴射割合は60%から20%に減少し、ポート噴射量割合が増大する。ここでは仮に、異常判定値Zをインバランス割合20%相当の値として定める。図示される波形は片バンクの触媒前センサ20の出力波形である。すなわちここでは片バンクのみに着目する。他方のバンクについての検出は同時であっても別タイミングであってもよい。
図7(a)は、何れの気筒のPFI2およびDI3にも異常が生じておらず、また吸気系にも異常が生じていない正常時を示す。この場合、状態Iではインバランス割合0%相当の空燃比変動パラメータXAが得られ、状態IIでもインバランス割合0%相当の空燃比変動パラメータXBが得られる。XA<Z且つXB<Zであり、この場合には正常と判定する。
図7(b)は、何れの気筒のPFI2およびDI3にも異常が生じていないが、吸気系にインバランス割合50%相当の異常が生じている吸気系異常50%時を示す。この場合、状態Iではインバランス割合50%相当の空燃比変動パラメータXAが得られ、状態IIでもインバランス割合50%相当の空燃比変動パラメータXBが得られる。XA≧ZかつXB≧Zであり、かつ|XA−XB|<Y(Yは所定の基準値)の場合には、吸気系異常と判定する。なお状態Iと状態IIとで空燃比変動パラメータXの値が変わらない理由は、PFI2およびDI3が正常なので空燃比が噴射割合αの変化の影響を受けないからである。
図7(c)は、1気筒のDI3にインバランス割合50%相当の異常が生じており、残りのPFI2およびDI3には異常が生じておらず、吸気系にも異常が生じていないDI異常50%時を示す。この場合、状態Iではインバランス割合30%相当の空燃比変動パラメータXAが得られる。なぜならDI3の噴射割合は(100−40)=60(%)であり、50%×60%=30%、つまりDI3の異常の影響が噴き分けの結果減じられてしまうからである。他方、状態IIではインバランス割合10%相当の空燃比変動パラメータXBが得られる。なぜならDI3の噴射割合は(100−80)=20(%)であり、50%×20%=10%だからである。XA≧Z且つXB<Zであり、この場合にはDI異常と判定する。
図7(d)は、1気筒のPFI2にインバランス割合50%相当の異常が生じており、残りのPFI2およびDI3には異常が生じておらず、吸気系にも異常が生じていないPFI異常50%時を示す。この場合、状態Iではインバランス割合20%相当の空燃比変動パラメータXAが得られる。なぜならPFI2の噴射割合は40であり、50%×40%=20%、つまりPFI2の異常の影響が噴き分けの結果減じられてしまうからである。他方、状態IIではインバランス割合40%相当の空燃比変動パラメータXBが得られる。なぜならPFI2の噴射割合は80%であり、50%×80%=40%だからである。XA<Z且つXB≧Zであり、この場合にはPFI異常と判定する。
上記の原理に従い、本実施形態では、各バンクに関するリッチずれ異常と吸気系異常とを検出し、さらに、空燃比変動パラメータを正規化・補正及び重み付き平均化する。図9は本実施形態における空燃比変動パラメータ算出処理を示す。この処理はECU100によって、所定の算出タイミング、例えば1000km走行したことをトリガとして1トリップ中に所定の複数回数連続して行われる。当該処理の実行を1トリップにつき複数回行うことにより、複数回の実行の間における検出条件の違いが少ないため精度を向上することができる。また当該処理は、所定のエンジン回転数以上での定常走行中及び緩やかな加減速時、すなわち、急激な加速及び減速を除く運転条件のときに実行される。
まずECU100は、噴射割合α,βを第1の所定割合A:B(例えば70:30)として、PFI2及びDI3から燃料を噴射させる(S110)。そして空燃比センサである触媒前センサ20の出力に基づいて、空燃比変動パラメータXAを算出する(S120)。
次にECU100は、噴射割合α,βを第2の所定割合C:D(例えば30:70)として、PFI2及びDI3から燃料を噴射させる(S130)。そして空燃比センサである触媒前センサ20の出力に基づいて、空燃比変動パラメータXBを算出する(S140)。
このようにして空燃比変動パラメータXA,XBが算出されると、ECU100はこれらを用いて、異常判定及び正規化を行う(S150)。
異常判定及び正規化の処理手順は、図10に示されている。図10において、ECU100はまず、空燃比変動パラメータXA,XBをそれぞれ上述の異常判定値Zと比較し、XA<ZかつXB<Zであるかを判定する(S210)。この判定は「インバランスがないか?」の判定に相当する。肯定の場合には正常判定がされ(S250)、その旨が所定のメモリ領域に記録されて本ルーチンを抜ける。
ステップS210で否定の場合(すなわち、PFI2、DI3又は吸気系にインバランスが存在する場合)には、次にECU100は、空燃比変動パラメータXA,XBの差の絶対値を、第2の異常判定値Yと比較する(S220)。この判定は「吸気系が異常か?」の判定に相当する。肯定の場合には、吸気系についての正規化された空燃比変動パラメータXIntakeが、次の式(2)によって算出される(S270)。
Figure 0005187409
ステップS220で否定、つまり異常がPFI2とDI3とのいずれかにある場合には、空燃比変動パラメータXAが同XBよりも大であるかが判定される(S230)。ここで肯定、すなわち空燃比変動パラメータXAが同XBよりも大である場合には、異常がPFI2にあると判断され、PFI2についての正規化された空燃比変動パラメータXPFIが、次の式(3)によって算出される(S240)。
Figure 0005187409
ステップS230で否定、すなわち空燃比変動パラメータXBが同XA以上である場合には、異常がDI3にあると判断され、DI2についての正規化された空燃比変動パラメータXDIが、次の式(4)によって算出される(S260)。
Figure 0005187409
再び図9において、ECU100は、算出された空燃比変動パラメータXPFI,XDIまたはXIntakeを、空燃比検出時におけるエンジン回転数NE及び吸入空気量GAに基づくマップの参照により補正する(S160)。一般に、低回転且つ高空気量であるほど、空燃比変動パラメータXA,XBは大きい値になる。したがって、これらNE及びGAの影響をキャンセルするように、当該マップでは、図8に示されるように、低回転且つ高空気量であるほど小さくなる補正係数γが設定されている。したがって、ステップS160の処理の結果、正規化された空燃比変動パラメータXPFI,XDIまたはXIntakeから、エンジン回転数NE及び吸入空気量GAの影響が排除される。
次にECU100は、正規化され補正された空燃比変動パラメータXPFI,XDIまたはXIntakeの最新値を、メモリに保持されている当該処理の直近の実行までの平均値XPFIave,XDIaveまたはXIntakeaveに、重み付け平均化処理によって反映させる(S170)。この処理は、次の式(5)によって行われる。XPFInewは最新値、XPFIaveは当該処理の直近の実行までの平均値である。なお、DI3及び吸気系についての空燃比変動パラメータXDIまたはXIntakeについての重み付け平均化処理も同様の数式によって行われる。
Figure 0005187409
以上の処理によって得られた空燃比変動パラメータの平均値XPFIave,XDIaveまたはXIntakeaveの値は、それぞれメモリに記憶される。
なお、記憶された空燃比変動パラメータの平均値XPFIave,XDIaveまたはXIntakeaveは、インバランスを相殺するための各種の制御であって制御量が可変であるものにおいて、その制御量を決定するために用いることができる。そのような制御には、燃料噴射時期の変更(例えば、空燃比がリッチである気筒の燃料噴射時期を排気行程中に設定し、空燃比がリーンである気筒の燃料噴射時期を吸気行程中に設定する)、及び点火時期の変更(例えば、空燃比がリッチである気筒の点火時期を遅角し、空燃比がリーンである気筒の点火時期を進角する)が含まれる。
また、インバランスを相殺するために、燃料噴射時間の増大(減少)や、可変噴孔噴射弁の場合には有効開口面積の増大(減少)、吸気系異常を原因とするリーンずれであれば吸気弁の開度の増大(減少)又は開弁時間の増大(減少)のように、燃料噴射弁PFI2,DI3または吸気弁の動作を、各異常原因を相殺する方向に補正する制御を行うことも考えられ、空燃比変動パラメータの平均値XPFIave,XDIaveまたはXIntakeaveは、そのような制御の補正量に反映させることができる。例えば、異常の程度が大きいほど、制御量を大きくするのが好適である。
また、異常と判定された燃料噴射弁についてはその使用を禁止して他方(燃料噴射弁が3以上であれば、残余)の燃料噴射弁のみによって運転を継続してもよい。異常の程度(すなわち、空燃比変動パラメータの平均値XPFIave,XDIaveまたはXIntakeave)が即座の修理又は交換を要しない程度に低い場合には、当該部材の修理又は交換の時期を予測して所定のダイアグノーシスメモリに記憶し、あるいは、車室内の警告表示を点灯させるなどの出力を行ってもよい。
以上のとおり、本実施形態では、複数の気筒のそれぞれに複数の燃料噴射弁が設けられた構成において、気筒間のばらつき異常の原因が複数の燃料噴射弁のうちのいずれかにあると識別された場合に、当該燃料噴射弁についての空燃比変動パラメータXA,XBを、その測定の際の噴射割合A,B,C,Dに基づいて正規化することによって、異常の度合いを表す指標値としての空燃比変動パラメータXPFI,XDIまたはXIntakeを算出するので、噴射割合の影響をキャンセルないし抑制してインバランスの程度を特定することができ、インバランスの程度に応じた他の処理、例えばインバランスを相殺するための各種の制御を実行することが可能になる。
また、本実施形態では、ばらつき異常の原因が吸気経路にあると識別された場合に、噴射割合を変更する前と後とにおける複数の燃料噴射弁PFI2,DI3の全てについての空燃比変動パラメータXA,XBの平均値(S270,式(2))を、吸気経路についての指標値(正規化された空燃比変動パラメータXIntake)として算出する。したがって、吸気経路についてもインバランスの程度を適切に特定することができる。
また、本実施形態では、指標値の最新の算出値と過去の算出値とを平均化または平滑化することで当該指標値を更新する(S170,式(5))。したがって、指標値を安定化させることにより、これを用いた制御などの処理を安定化させることができる。なお、本実施形態では1:9の重み付け平均化処理を行ったが、1:1など他の比率でもよく、また、最新値及び過去値に対する他の平均化処理(系列データを均す処理であり、相加平均および重み付き平均(加重平均)を含む)、または平滑化処理(系列データを平滑化する処理であり、単純移動平均及び加重移動平均を含む)を行ってもよい。
なお、本実施形態ではPFI2及びDI3についての正規化を式(3),(4)によって行ったが、次の式(6)及び式(7)のように、異常とされた燃料噴射弁の噴射比率が高い状態で得られた空燃比変動パラメータ検出値(XA又はXB)のみを用いて正規化を行ってもよい。
Figure 0005187409
Figure 0005187409
次に、本発明の第2実施形態について説明する。第2実施形態は、ある燃料噴射弁について算出された指標値(正規化された空燃比変動パラメータXPFIまたはXDI)が所定値より小さい場合に、当該燃料噴射弁(PFI2またはDI3)の噴射割合を増大させて、所定の出力(空燃比変動パラメータXC)を再び取得すると共に、取得された当該所定の出力に基づいて指標値(正規化された空燃比変動パラメータXPFIまたはXDI)を再び算出するものである。第2実施形態の機械的構成は第1実施形態と同様である。
第2実施形態において実行される処理について、図11に従って説明する。図11において、ステップS310からS360までの処理は、上記第1実施形態におけるステップS110からS160までの処理と同様である。S370では、ECU100は、エンジン回転数NE及び吸入空気量GAによって補正された空燃比変動パラメータXPFI,XDIまたはXIntakeが、予め定められた基準値以上かを判定する。肯定の場合には、上記ステップS170と同様の重み付き平均化が行われ(S410)、処理がリターンされる。
否定、すなわち空燃比変動パラメータXPFI,XDIまたはXIntakeが基準値未満である場合には、異常とされる燃料噴射弁(PFI2又はDI3)の噴射割合が増大限界(例えば100%)かが判断され、肯定の場合には処理はステップS410に移行する。否定の場合には、ECU100は、異常とされる燃料噴射弁の噴射割合を所定割合(例えば10%)増大して噴射を実行させ(S390)、その状態で空燃比変動パラメータXCを算出する(S400)。
算出された空燃比変動パラメータXCは、再び異常判定及び正規化(S350)に用いられる。ここで、異常判定及び正規化(S350)の処理では、図10の処理ルーチンにおける空燃比変動パラメータXA,XBのうち、異常とされる燃料噴射弁の噴射割合の高いものが、空燃比変動パラメータXCによって代用される。
以上の処理の結果、第2実施形態では、ある燃料噴射弁について算出された指標値(正規化された空燃比変動パラメータXPFIまたはXDI)が所定値より小さい場合に、当該燃料噴射弁(PFI2またはDI3)の噴射割合を増大させて、所定の出力(空燃比変動パラメータXC)を再び取得すると共に、取得された当該所定の出力に基づいて指標値(正規化された空燃比変動パラメータXPFIまたはXDI)を再び算出する。したがって、第2実施形態によれば、ばらつき異常の程度をより精度よく検出することができる。
以上、本発明の好適な実施形態を詳細に述べたが、本発明の実施形態は他にも様々なものが考えられる。例えば、上記各実施形態では、空燃比の変動に基づいて気筒間の空燃比ばらつき異常を検出したが、内燃機関の回転変動に基づいて検出してもよい。この場合には、例えばある気筒につきTDC近傍でクランクシャフトが30°CA回転するのに要した時間が、他の気筒における値に対してなす比率をもって、空燃比変動パラメータとすることができる。触媒前センサ出力の変動度合いに相関する如何なる値をも空燃比変動パラメータとすることができる。例えば、1エンジンサイクル内の触媒前センサ出力の最大値と最小値の差(所謂ピークトゥピーク; peak to peak)に基づいて、空燃比変動パラメータを算出することもできる。触媒前センサ出力の変動度合いが大きいほど当該差も大きくなるからである。空燃比フィードバック補正量に基づいて、空燃比ばらつき異常を検出してもよい。
また、エンジンの気筒数、形式、用途等は特に限定されない。燃料噴射弁の数は3以上の任意の複数でよい。また吸気ポートと筒内のいずれに設けられていてもよく、全てが吸気ポートに設けられ、あるいは全てが筒内に設けられていてもよい。ガソリンエンジンのような火花点火式内燃機関の場合、代替燃料(アルコール、CNG等の気体燃料等)の使用も可能である。
本発明の実施形態は前述の実施形態のみに限らず、特許請求の範囲によって規定される本発明の思想に包含されるあらゆる変形例や応用例、均等物が本発明に含まれる。従って本発明は、限定的に解釈されるべきではなく、本発明の思想の範囲内に帰属する他の任意の技術にも適用することが可能である。
1 内燃機関
2 吸気通路噴射用インジェクタ(PFI)
3 筒内噴射用インジェクタ(DI)
4 第1のバンク
5 第2のバンク
20 触媒前センサ
22 クランク角センサ
100 電子制御ユニット(ECU)

Claims (4)

  1. 複数の気筒のそれぞれに複数の燃料噴射弁を有する内燃機関において、
    前記内燃機関の所定の出力の変動に基づいて、気筒間の空燃比のばらつき異常を検出する異常検出手段と、
    ばらつき異常が検出された場合に、前記複数の燃料噴射弁の間における噴射割合を変更した前後における前記所定の出力の変動に基づいて、当該ばらつき異常の原因が、各燃料噴射弁および当該気筒への吸気経路のうちのいずれにあるかを識別する異常個所識別手段と、
    を備えた空燃比ばらつき異常検出装置であって、
    前記ばらつき異常の原因がいずれかの燃料噴射弁にあると識別された場合に、当該燃料噴射弁についての前記所定の出力を、前記噴射割合に基づいて正規化することによって、異常の度合いを表す指標値を算出する指標値算出手段を更に備えたことを特徴とする空燃比ばらつき異常検出装置。
  2. 請求項1に記載の空燃比ばらつき異常検出装置であって、
    前記指標値算出手段は、前記ばらつき異常の原因が前記吸気経路にあると識別された場合に、前記噴射割合を変更する前と後とにおける前記複数の燃料噴射弁の全てについての前記所定の出力の平均値を、前記吸気経路についての前記指標値として算出することを特徴とする空燃比ばらつき異常検出装置。
  3. 請求項1又は2に記載の空燃比ばらつき異常検出装置であって、
    前記指標値算出手段は、前記指標値の最新の算出値と過去の算出値とを平均化または平滑化することで当該指標値を更新することを特徴とする空燃比ばらつき異常検出装置。
  4. 請求項1ないし3のいずれかに記載の空燃比ばらつき異常検出装置であって、
    前記指標値算出手段は、ある燃料噴射弁について算出された前記指標値が所定値より小さい場合に、当該燃料噴射弁の噴射割合を増大させて前記所定の出力を再び取得すると共に、取得された当該所定の出力に基づいて前記指標値を算出することを特徴とする空燃比ばらつき異常検出装置。
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