JP5187410B2 - 多気筒内燃機関の異常検出装置 - Google Patents

多気筒内燃機関の異常検出装置 Download PDF

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Description

本発明は多気筒内燃機関の異常検出装置に係り、特に、多気筒内燃機関において気筒間の空燃比が比較的大きくばらついていることを検出する装置に関する。
一般に、触媒を利用した排気浄化システムを備える内燃機関では、排気中有害成分の触媒による浄化を高効率で行うため、内燃機関で燃焼される混合気の空気と燃料との混合割合、すなわち空燃比のコントロールが欠かせない。こうした空燃比の制御を行うため、内燃機関の排気通路に空燃比センサを設け、これによって検出された空燃比を所定の目標空燃比に一致させるようフィードバック制御を実施している。
一方、多気筒内燃機関においては、通常全気筒に対し同一の制御量を用いて空燃比制御を行うため、空燃比制御を実行したとしても実際の空燃比が気筒間でばらつくことがある。このときばらつきの程度が小さければ、空燃比フィードバック制御で吸収可能であり、また触媒でも排気中有害成分を浄化処理可能なので、排気エミッションに影響を与えず、特に問題とならない。
しかし、例えば一部の気筒の燃料噴射系が故障するなどして、気筒間の空燃比が大きくばらつくと、排気エミッションを悪化させてしまい、問題となる。このような排気エミッションを悪化させる程の大きな空燃比ばらつきは異常として検出するのが望ましい。特に自動車用内燃機関の場合、排気エミッションが悪化した車両の走行を未然に防止するため、気筒間空燃比ばらつき異常を車載状態で検出することが要請されている(所謂OBD;On-Board Diagnostics)。
例えば特許文献1に記載の装置においては、いずれかの気筒に空燃比異常が生じていると判断した場合に、空燃比異常となっている気筒が失火するまでの間、各気筒へ噴射する燃料の噴射時間を所定時間ずつ短縮させ、これによって異常気筒を特定している。
特開2010−112244号公報
ところで、いずれかの気筒に空燃比異常が生じている場合、当該気筒の燃料噴射量を強制的に変更(増量または減量)すると、当該気筒の回転変動が顕著に大きくなる。よってこのような回転変動の増大を検出することで、内燃機関の異常、特に内燃機関の気筒間空燃比ばらつき異常を検出することが可能である。具体的には、所定の対象気筒の燃料噴射量を変更し、この変更前後に検出された対象気筒の回転変動に基づき、気筒間空燃比ばらつき異常を検出することが可能である。
しかし、燃料噴射量を変更すると、変更の前後で内燃機関の運転条件が変化してしまうことがある。よってこの場合、変更前後に検出された回転変動の値がそれぞれ異なる運転条件で検出された値となってしまい、両者に基づく異常検出を十分な精度で行えなくなる虞がある。
そこで本発明は以上の事情に鑑みて創案され、その目的は、十分な検出精度を確保することが可能な多気筒内燃機関の異常検出装置を提供することにある。
本発明の一の態様によれば、
所定の対象気筒の燃料噴射量を変更し、当該変更前後に検出された前記対象気筒の回転変動に基づき、内燃機関の異常を検出する異常検出手段と、
燃料噴射量変更前後に検出された前記対象気筒の回転変動の値を、各検出時における機関回転数と機関負荷の少なくとも一方に基づいて補正する補正手段と、
を備えたことを特徴とする多気筒内燃機関の異常検出装置が提供される。
好ましくは、前記補正手段は、燃料噴射量変更前後に検出された前記対象気筒の回転変動の値を、各検出時における機関回転数と機関負荷の少なくとも一方が所定の基準値であると仮定したときの値に合わせるよう補正する。
好ましくは、前記補正手段は、少なくとも機関回転数に基づく補正を実行すると共に、前記回転変動の検出時における機関回転数がその基準値より大きい値であるほど、検出された前記回転変動の値が大きくなるように補正する。
好ましくは、前記補正手段は、少なくとも機関負荷に基づく補正を実行すると共に、前記回転変動の検出時における機関負荷がその基準値より大きい値であるほど、検出された前記回転変動の値が小さくなるように補正する。
好ましくは、前記異常検出手段は、前記内燃機関における気筒間空燃比ばらつき異常を検出する。
好ましくは、前記異常検出手段は、前記補正手段によって補正された後の、燃料噴射量変更前後の対象気筒の回転変動の差に基づき、前記対象気筒の空燃比ずれ異常を検出する。
本発明の他の態様によれば、
所定の対象気筒の燃料噴射量を変更し、当該変更前後に検出された前記対象気筒の回転変動に基づき、内燃機関の異常を検出する異常検出手段と、
燃料噴射量変更前後に検出された前記対象気筒の回転変動の値を、各検出時における機関回転数と機関負荷の少なくとも一方に対応するクライテリア相当の回転変動の値に基づいて正規化する正規化手段と、
を備えたことを特徴とする多気筒内燃機関の異常検出装置が提供される。
好ましくは、前記正規化手段は、機関回転数と機関負荷の少なくとも一方とクライテリア相当の回転変動との関係を予め記憶し、当該関係から、各検出時における機関回転数と機関負荷の少なくとも一方に対応するクライテリア相当の回転変動の値を算出する。
好ましくは、前記正規化手段は、前記検出された回転変動の値を前記クライテリア相当の回転変動の値で除して正規化する。
好ましくは、前記異常検出手段は、前記内燃機関における気筒間空燃比ばらつき異常を検出する。
好ましくは、前記異常検出手段は、前記正規化手段によって正規化された後の、燃料噴射量変更前後の対象気筒の回転変動の差に基づき、前記対象気筒の空燃比ずれ異常を検出する。
本発明によれば、十分な検出精度を確保することができるという、優れた効果が発揮される。
本発明の実施形態に係る内燃機関の概略図である。 触媒前センサおよび触媒後センサの出力特性を示すグラフである。 回転変動を表す値を説明するためのタイムチャートである。 回転変動を表す別の値を説明するためのタイムチャートである。 燃料噴射量を増量または減量したときの回転変動の変化を示すグラフである。 燃料噴射量の増量と、増量前後の回転変動の変化との様子を示す図である。 第1実施例に係るマップの一例を示す。 第1実施例に係るマップの一例を示す。 第1実施例の異常検出ルーチンを示すフローチャートである。 第2実施例の異常検出ルーチンを示すフローチャートである。
以下、本発明の実施形態を添付図面に基づき説明する。
図1に本実施形態に係る内燃機関を概略的に示す。図示される内燃機関(エンジン)1は自動車に搭載されたV型8気筒火花点火式内燃機関(ガソリンエンジン)である。エンジン1は第1のバンクB1と第2のバンクB2とを有し、第1のバンクB1には奇数番気筒すなわち#1,#3,#5,#7気筒が設けられ、第2のバンクB2には偶数番気筒すなわち#2,#4,#6,#8気筒が設けられている。#1,#3,#5,#7気筒が第1の気筒群をなし、#2,#4,#6,#8気筒が第2の気筒群をなす。
各気筒にインジェクタ(燃料噴射弁)2が設けられる。インジェクタ2は、対応気筒の吸気通路特に吸気ポート(図示せず)内に向けて燃料を噴射する。また各気筒には、筒内の混合気に点火するための点火プラグ13が設けられる。
吸気を導入するための吸気通路7は、前記吸気ポートの他、集合部としてのサージタンク8と、各気筒の吸気ポートおよびサージタンク8を結ぶ複数の吸気マニホールド9と、サージタンク8の上流側の吸気管10とを含む。吸気管10には、上流側から順にエアフローメータ11と電子制御式スロットルバルブ12とが設けられている。エアフローメータ11は吸気流量に応じた大きさの信号を出力する。
第1のバンクB1に対して第1の排気通路14Aが設けられ、第2のバンクB2に対して第2の排気通路14Bが設けられる。これら第1および第2の排気通路14A,14Bは下流触媒19の上流側で合流されている。この合流位置より上流側の排気系の構成は両バンクで同一なので、ここでは第1のバンクB1側についてのみ説明し、第2のバンクB2側については図中同一符号を付して説明を省略する。
第1の排気通路14Aは、#1,#3,#5,#7の各気筒の排気ポート(図示せず)と、これら排気ポートの排気ガスを集合させる排気マニホールド16と、排気マニホールド16の下流側に設置された排気管17とを含む。そして排気管17には上流触媒18が設けられている。上流触媒18の上流側及び下流側(直前及び直後)にそれぞれ、排気ガスの空燃比を検出するための空燃比センサである触媒前センサ20及び触媒後センサ21が設置されている。このように、一方のバンクに属する複数の気筒(あるいは気筒群)に対して、上流触媒18、触媒前センサ20及び触媒後センサ21が各一つずつ設けられている。
なお、第1および第2の排気通路14A,14Bを合流させないで、これらに個別に下流触媒19を設けることも可能である。
エンジン1には制御手段および検出手段としての電子制御ユニット(以下ECUと称す)100が設けられている。ECU100は、何れも図示されないCPU、ROM、RAM、入出力ポート、および記憶装置等を含むものである。ECU100には、前述のエアフローメータ11、触媒前センサ20、触媒後センサ21のほか、エンジン1のクランク角を検出するためのクランク角センサ22、アクセル開度を検出するためのアクセル開度センサ23、エンジン冷却水の温度を検出するための水温センサ24、その他の各種センサが図示されないA/D変換器等を介して電気的に接続されている。ECU100は、各種センサの検出値等に基づき、所望の出力が得られるように、インジェクタ2、点火プラグ13、スロットルバルブ12等を制御し、燃料噴射量、燃料噴射時期、点火時期、スロットル開度等を制御する。
スロットルバルブ12にはスロットル開度センサ(図示せず)が設けられ、スロットル開度センサからの信号がECU100に送られる。ECU100は、通常、アクセル開度に応じて定まる開度に、スロットルバルブ12の開度(スロットル開度)をフィードバック制御する。
またECU100は、エアフローメータ11からの信号に基づき、単位時間当たりの吸入空気の量すなわち吸入空気量を検出する。そしてECU100は、検出したアクセル開度、スロットル開度および吸入空気量の少なくとも一つに基づき、エンジン1の負荷(機関負荷)を検出する。
ECU100は、クランク角センサ22からのクランクパルス信号に基づき、クランク角自体を検出すると共にエンジン1の回転数(機関回転数)を検出する。ここで「回転数」とは単位時間当たりの回転数のことをいい、回転速度と同義である。本実施形態では1分間当たりの回転数rpmのことをいう。
触媒前センサ20は所謂広域空燃比センサからなり、比較的広範囲に亘る空燃比を連続的に検出可能である。図2に触媒前センサ20の出力特性を示す。図示するように、触媒前センサ20は、検出した排気空燃比(触媒前空燃比A/Ff)に比例した大きさの電圧信号Vfを出力する。排気空燃比がストイキ(理論空燃比、例えばA/F=14.5)であるときの出力電圧はVreff(例えば約3.3V)である。
他方、触媒後センサ21は所謂O2センサからなり、ストイキを境に出力値が急変する特性を持つ。図2に触媒後センサ21の出力特性を示す。図示するように、排気空燃比(触媒後空燃比A/Fr)がストイキであるときの出力電圧、すなわちストイキ相当値はVrefr(例えば0.45V)である。触媒後センサ21の出力電圧は所定の範囲(例えば0〜1V)内で変化する。概して排気空燃比がストイキよりリーンのとき、触媒後センサの出力電圧Vrはストイキ相当値Vrefrより低くなり、排気空燃比がストイキよりリッチのとき、触媒後センサの出力電圧Vrはストイキ相当値Vrefrより高くなる。
上流触媒18及び下流触媒19は三元触媒からなり、それぞれに流入する排気ガスの空燃比A/Fがストイキ近傍のときに排気中の有害成分であるNOx、HCおよびCOを同時に浄化する。この三者を同時に高効率で浄化できる空燃比の幅(ウィンドウ)は比較的狭い。
そこで、エンジンの通常運転時、上流触媒18に流入する排気ガスの空燃比をストイキ近傍に制御するための空燃比制御(ストイキ制御)がECU100により実行される。この空燃比制御は、触媒前センサ20によって検出された排気空燃比が所定の目標空燃比であるストイキになるように混合気の空燃比(具体的には燃料噴射量)をフィードバック制御する主空燃比制御(主空燃比フィードバック制御)と、触媒後センサ21によって検出された排気空燃比がストイキになるように混合気の空燃比(具体的には燃料噴射量)をフィードバック制御する補助空燃比制御(補助空燃比フィードバック制御)とからなる。
このように本実施形態において、空燃比の基準値はストイキであり、このストイキに相当する燃料噴射量(ストイキ相当量という)が燃料噴射量の基準値である。但し、空燃比および燃料噴射量の基準値は他の値とすることもできる。
空燃比制御はバンク単位で若しくはバンク毎に行われる。例えば第1のバンクB1側の触媒前センサ20および触媒後センサ21の検出値は、第1のバンクB1に属する#1,#3,#5,#7気筒の空燃比フィードバック制御にのみ用いられ、第2のバンクB2に属する#2,#4,#6,#8気筒の空燃比フィードバック制御には用いられない。逆も同様である。あたかも独立した直列4気筒エンジンが二つあるように、空燃比制御が実行される。また空燃比制御においては、同一バンクに属する各気筒に対し同一の制御量が一律に用いられる。
さて、例えば全気筒のうちの一部の気筒(特に1気筒)において、インジェクタ2の故障等が発生し、気筒間に空燃比のばらつき(インバランス:imbalance)が発生することがある。例えば第1のバンクB1について、インジェクタ2の閉弁不良により#1気筒の燃料噴射量が他の#3,#5,#7気筒の燃料噴射量よりも多くなり、#1気筒の空燃比が他の#3,#5,#7気筒の空燃比よりも大きくリッチ側にずれる場合である。
このときでも、前述の空燃比フィードバック制御により比較的大きな補正量を与えれば、触媒前センサ20に供給されるトータルガス(合流後の排気ガス)の空燃比をストイキに制御できる場合がある。しかし、気筒別に見ると、#1気筒がストイキより大きくリッチ、#3,#5,#7気筒がストイキよりリーンであり、全体のバランスとしてストイキとなっているに過ぎず、エミッション上好ましくないことは明らかである。そこで本実施形態では、かかる気筒間空燃比ばらつき異常を検出する装置が装備されている。
ここで、気筒間空燃比のばらつき度合いを表す指標値としてインバランス率なる値を用いる。インバランス率とは、複数の気筒のうちある1気筒のみが燃料噴射量ズレを起こしている場合に、その燃料噴射量ズレを起こしている気筒(インバランス気筒)の燃料噴射量がどれくらいの割合で、燃料噴射量ズレを起こしていない気筒(バランス気筒)の燃料噴射量即ち基準噴射量からズレているかを示す値である。インバランス率をIB(%)、インバランス気筒の燃料噴射量をQib、バランス気筒の燃料噴射量即ち基準噴射量をQsとすると、IB=(Qib−Qs)/Qs×100で表される。インバランス率IBが大きいほど、インバランス気筒のバランス気筒に対する燃料噴射量ズレが大きく、空燃比ばらつき度合いは大きい。
他方、本実施形態においては、所定の対象気筒の燃料噴射量をアクティブに若しくは強制的に変更(増量または減量)し、変更前後の対象気筒の回転変動に基づき、内燃機関の異常、特に内燃機関の気筒間空燃比ばらつき異常を検出する。
まず、回転変動について説明する。回転変動とは、エンジン回転速度あるいはクランクシャフト回転速度の変化をいい、例えば次に述べるような値で表すことができる。本実施形態においては気筒毎の回転変動が検出可能である。
図3には回転変動を説明するためのタイムチャートを示す。図示例は直列4気筒エンジンの例であるが、本実施形態のようなV型8気筒エンジンにも適用可能であることが理解されよう。点火順序は#1,#3,#4,#2気筒の順である。
図3において、(A)はエンジンのクランク角(°CA)を示す。1エンジンサイクルは720(°CA)であり、図には逐次的に検出される複数サイクル分のクランク角が鋸歯状に示されている。
(B)は、クランクシャフトが所定角度だけ回転するのに要した時間、すなわち回転時間T(s)を示す。ここでは所定角度が30(°CA)であるが、他の値(例えば10(°CA))としてもよい。回転時間Tが長いほどエンジン回転速度は遅く、逆に回転時間Tが短いほどエンジン回転速度は速い。この回転時間Tはクランク角センサ22の出力に基づきECU100により検出される。
(C)は、後に説明する回転時間差ΔTを示す。図中、「正常」とは、いずれの気筒にも空燃比ずれが生じていない正常な場合を示し、「リーンずれ異常」とは、#1気筒のみにインバランス率IB=−30(%)のリーンずれが生じている異常な場合を示す。リーンずれ異常は例えばインジェクタの噴孔詰まりや開弁不良により生じ得る。
まず、各気筒の同一タイミングにおける回転時間TがECUにより検出される。ここでは各気筒の圧縮上死点(TDC)のタイミングにおける回転時間Tが検出される。この回転時間Tが検出されるタイミングを検出タイミングという。
次いで、検出タイミング毎に、当該検出タイミングにおける回転時間T2と、直前の検出タイミングにおける回転時間T1との差(T2−T1)がECUにより算出される。この差が(C)に示す回転時間差ΔTであり、ΔT=T2−T1である。
通常、クランク角がTDCを超えた後の燃焼行程では回転速度が上昇するため回転時間Tが低下し、その後の圧縮行程では回転速度が低下するため回転時間Tが増大する。
しかしながら、(B)に示すように#1気筒がリーンずれ異常の場合、#1気筒を点火させても十分なトルクが得られず、回転速度が上昇しづらいので、その影響で#3気筒TDCにおける回転時間Tは大きくなっている。それ故、#3気筒TDCにおける回転時間差ΔTは、(C)に示すように大きな正の値となる。この#3気筒TDCにおける回転時間および回転時間差をそれぞれ#1気筒の回転時間および回転時間差とし、それぞれT1およびΔT1で表す。他の気筒についても同様である。
次に、#3気筒は正常であるので、#3気筒を点火させたときには回転速度が急峻に上昇する。これにより次の#4気筒TDCのタイミングでは、#3気筒TDCのときに比べ回転時間Tが若干低下しているに過ぎない。それ故、#4気筒TDCにおいて検出された#3気筒の回転時間差ΔT3は、(C)に示すように小さな負の値となる。このようにある気筒の回転時間差ΔTが、次点火気筒TDC毎に検出される。
以降の#2気筒TDCおよび#1気筒TDCにおいても#4気筒TDCのときと同様の傾向が見られ、両タイミングにおいて検出された#4気筒の回転時間差ΔT4および#2気筒の回転時間差ΔT2はともに小さな負の値となっている。以上の特性が1エンジンサイクル毎に繰り返される。
このように、各気筒の回転時間差ΔTは、各気筒の回転変動を表す値であり、各気筒の空燃比ずれ量に相関した値であることが分かる。そこで各気筒の回転時間差ΔTを各気筒の回転変動の指標値として用いることができる。各気筒の空燃比ずれ量が大きいほど、各気筒の回転変動は大きくなり、各気筒の回転時間差ΔTは大きくなる。
他方、図3(C)に示すように、正常の場合には回転時間差ΔTが常時ゼロ付近である。
図3の例ではリーンずれ異常の場合を示したが、逆のリッチずれ異常、すなわち1気筒のみに大きなリッチずれが生じている場合にも、同様の傾向がある。大きなリッチずれが生じた場合、点火しても燃料過多のため燃焼が不十分となり、十分なトルクが得られず、回転変動が大きくなるからである。
次に、図4を参照して、回転変動を表す別の値を説明する。(A)は図3(A)と同様にエンジンのクランク角(°CA)を示す。
(B)は、前記回転時間Tの逆数である角速度ω(rad/s)を示す。ω=1/Tである。当然ながら、角速度ωが大きいほどエンジン回転速度は速く、角速度ωが小さいほどエンジン回転速度は遅い。角速度ωの波形は、回転時間Tの波形を上下反転した形となる。
(C)は、前記回転時間差ΔTと同様、角速度ωの差である角速度差Δωを示す。角速度差Δωの波形も、回転時間差ΔTの波形を上下反転した形となる。図中の「正常」および「リーンずれ異常」については図3と同様である。
まず、各気筒の同一タイミングにおける角速度ωがECUにより検出される。ここでも各気筒の圧縮上死点(TDC)のタイミングにおける角速度ωが検出される。角速度ωは、1を前記回転時間Tで除することにより算出される。
次いで、検出タイミング毎に、当該検出タイミングにおける角速度ω2と、直前の検出タイミングにおける角速度ω1との差(ω2−ω1)がECUにより算出される。この差が(C)に示す角速度差Δωであり、Δω=ω2−ω1である。
通常、クランク角がTDCを超えた後の燃焼行程では回転速度が上昇するため角速度ωが上昇し、その後の圧縮行程では回転速度が低下するため角速度ωが低下する。
しかしながら、(B)に示すように#1気筒がリーンずれ異常の場合、#1気筒を点火させても十分なトルクが得られず、回転速度が上昇しづらいので、その影響で#3気筒TDCにおける角速度ωは小さくなっている。それ故、#3気筒TDCにおける角速度差Δωは、(C)に示すように大きな負の値となる。この#3気筒TDCにおける角速度および角速度差をそれぞれ#1気筒の角速度および角速度差とし、それぞれω1およびΔω1で表す。他の気筒についても同様である。
次に、#3気筒は正常であるので、#3気筒を点火させたときには回転速度が急峻に上昇する。これにより次の#4気筒TDCのタイミングでは、#3気筒TDCのときに比べ角速度ωが若干上昇するに過ぎない。それ故、#4気筒TDCにおいて検出された#3気筒の角速度差Δω3は、(C)に示すように小さな正の値となる。このようにある気筒の角速度差Δωが、次点火気筒TDC毎に検出される。
以降の#2気筒TDCおよび#1気筒TDCにおいても#4気筒TDCのときと同様の傾向が見られ、両タイミングにおいて検出された#4気筒の角速度差Δω4および#2気筒の角速度差Δω2はともに小さな正の値となっている。以上の特性が1エンジンサイクル毎に繰り返される。
このように、各気筒の角速度差Δωは、各気筒の回転変動を表す値であり、各気筒の空燃比ずれ量に相関した値であることが分かる。そこで各気筒の角速度差Δωを各気筒の回転変動の指標値として用いることができる。各気筒の空燃比ずれ量が大きいほど、各気筒の回転変動は大きくなり、各気筒の角速度差Δωは小さくなる(マイナス方向に大きくなる)。
他方、図4(C)に示すように、正常の場合には角速度差Δωが常時ゼロ付近である。
逆のリッチずれ異常の場合にも同様の傾向がある点は上述した通りである。
次に、ある1気筒の燃料噴射量をアクティブに増量または減量したときの回転変動の変化を、図5を参照して説明する。
図5において、横軸はインバランス率IBを示し、縦軸は回転変動の指標値としての角速度差Δωを示す。ここでは、全8気筒のうちある1気筒のみのインバランス率IBを変化させ、このときの当該1気筒のインバランス率IBと、当該1気筒の角速度差Δωとの関係を線aで示す。当該1気筒をアクティブ対象気筒という。他の気筒は全てバランス気筒であり、基準噴射量Qsとしてストイキ相当量を噴射しているものとする。
横軸において、IB=0(%)とは、アクティブ対象気筒のインバランス率IBが0(%)で、アクティブ対象気筒がストイキ相当量を噴射している正常な場合を意味する。このときのデータが線a上のプロットbで示される。このIB=0(%)の状態から図中左側に移動すると、インバランス率IBがプラス方向に増加し、燃料噴射量としては過多すなわちリッチな状態となる。逆に、IB=0(%)から図中右側に移動すると、インバランス率IBがマイナス方向に増加し、燃料噴射量としては過少すなわちリーンな状態となる。
特性線aから分かるように、アクティブ対象気筒のインバランス率IBが0(%)からプラス方向に増加してもマイナス方向に増加しても、アクティブ対象気筒の回転変動は大きくなり、アクティブ対象気筒の角速度差Δωが0付近からマイナス方向に大きくなる傾向にある。そして、インバランス率IBが0(%)から離れるほど、特性線aの傾きが急になり、インバランス率IBの変化に対する角速度差Δωの変化は大きくなる傾向にある。
ここで、矢印cで示すように、アクティブ対象気筒の燃料噴射量を、ストイキ相当量(IB=0(%))から所定量、強制的に増量したとする。図示例ではインバランス率で約40(%)相当の増量がなされている。このとき、IB=0(%)の近辺では特性線aの傾きが緩やかであることから、増量後においても角速度差Δωは増量前とほぼ変わらず、増量前後の角速度差Δωの差は極小さい。
他方、プロットdで示すように、アクティブ対象気筒において既にリッチずれが生じており、そのインバランス率IBが比較的大きなプラス側の値になっているときを考える。図示例ではインバランス率で約50(%)のリッチずれが生じている。この状態から矢印eで示すように、アクティブ対象気筒の燃料噴射量を同一量、強制的に増量したとすると、この領域では特性線aの傾きが急であることから、増量後の角速度差Δωは増量前より大きくマイナス側に変化し、増量前後の角速度差Δωの差は大きくなる。すなわち燃料噴射量の増量により、アクティブ対象気筒の回転変動は大きくなる。
よって、アクティブ対象気筒の燃料噴射量を強制的に所定量増量したときの少なくとも増量後のアクティブ対象気筒の角速度差Δωに基づき、ばらつき異常を検出することが可能である。
すなわち、増量後の角速度差Δωが図示するように所定の負の異常判定値αより小さい場合(Δω<α)には、ばらつき異常有りと判定し、且つアクティブ対象気筒を異常気筒と特定することができる。逆に、増量後の角速度差Δωが異常判定値αより小さくない場合(Δω≧α)には、少なくともアクティブ対象気筒を正常と判定することができる。
あるいは代替的に、図示するように、増量前後の角速度差Δωの差dΔωに基づき、ばらつき異常を検出することが可能であり、本実施形態ではこの方法を採用する。この場合、増量前の角速度差をΔω1、増量後の角速度差をΔω2とすると、両者の差dΔωをdΔω=Δω1−Δω2と定義することができる。そして差dΔωが所定の正の異常判定値β1を超えた場合(dΔω>β1)、ばらつき異常有りと判定し、且つアクティブ対象気筒を異常気筒と特定することができる。逆に、差dΔωが異常判定値β1を超えない場合(dΔω≦β1)、少なくともアクティブ対象気筒を正常と判定することができる。
インバランス率が負の領域で強制減量を行ったときも同様のことが言える。矢印fで示すように、アクティブ対象気筒の燃料噴射量をストイキ相当量(IB=0(%))から所定量、強制的に減量したとする。図示例ではインバランス率で約10(%)相当の減量がなされている。増量量に比べ減量量が少ないのは、リーンずれ異常気筒に対しあまりに多くの減量を行ってしまうと失火してしまうからである。このとき、特性線aの傾きが比較的緩やかであることから、減量後の角速度差Δωは減量前より若干小さくなっているだけで、増量前後の角速度差Δωの差は小さい。
他方、プロットgで示すように、アクティブ対象気筒において既にリーンずれが生じており、そのインバランス率IBが比較的大きなマイナス側の値になっているときを考える。図示例ではインバランス率で約−20(%)のリーンずれが生じている。この状態から矢印hで示すように、アクティブ対象気筒の燃料噴射量を同一量、強制的に減量したとすると、この領域では特性線aの傾きが比較的急であることから、減量後の角速度差Δωは減量前より大きくマイナス側に変化し、減量前後の角速度差Δωの差は大きくなる。すなわち燃料噴射量の減量により、アクティブ対象気筒の回転変動は大きくなる。
よって、アクティブ対象気筒の燃料噴射量を強制的に所定量減量したときの少なくとも減量後のアクティブ対象気筒の角速度差Δωに基づき、ばらつき異常を検出することが可能である。
すなわち、減量後の角速度差Δωが図示するように所定の負の異常判定値αより小さい場合(Δω<α)には、ばらつき異常有りと判定し、且つアクティブ対象気筒を異常気筒と特定することができる。逆に、減量後の角速度差Δωが異常判定値αより小さくない場合(Δω≧α)には、少なくともアクティブ対象気筒を正常と判定することができる。
あるいは代替的に、図示するように、減量前後の角速度差Δωの差dΔωに基づき、ばらつき異常を検出することも可能であり、本実施形態ではこの方法を採用する。この場合も両者の差dΔωをdΔω=Δω1−Δω2と定義することができる。差dΔωが所定の正の異常判定値β2を超えた場合(dΔω>β2)、ばらつき異常有りと判定し、且つアクティブ対象気筒を異常気筒と特定することができる。逆に、差dΔωが異常判定値β2を超えない場合(dΔω≦β2)、少なくともアクティブ対象気筒を正常と判定することができる。
ここでは増量量が減量量より顕著に多いため、増量時の異常判定値β1を減量時の異常判定値β2より大きくしている。しかしながら、両異常判定値は、特性線aの特性や増量量と減量量のバランス等を考慮して任意に定めることができる。両異常判定値を同じ値とすることも可能である。
各気筒の回転変動の指標値として回転時間差ΔTを用いた場合にも、同様の方法で異常検出および異常気筒特定が可能であることが理解されるであろう。また、各気筒の回転変動の指標値としては、上述した以外の他の値を用いることも可能である。
図6には、全8気筒についての燃料噴射量の増量と、増量前後の回転変動の変化との様子を示す。上段が増量前、下段が増量後である。左右方向の左端列に示されているように、増量の方法としては、全気筒一律且つ同時に同一量増量している。すなわちここでは所定の対象気筒が全気筒である。増量前は全気筒のインジェクタ2に対し、ストイキ相当量の燃料を噴射するよう開弁指令がなされており、増量後は全気筒のインジェクタ2に対し、ストイキ相当量より所定量多い燃料を噴射するよう開弁指令がなされている。
この増量の仕方は、全気筒同時に行う方法の他、任意数の気筒ずつ順番に且つ交互に行う方法がある。例えば1気筒ずつ増量したり、2気筒ずつ増量したり、4気筒ずつ増量したりする方法がある。増量を行う対象気筒の数および気筒番号は任意に設定できる。
対象気筒数が多いほど、全増量時間を短縮できるメリットがあり、排気エミッションが悪化するデメリットがある。逆に対象気筒数が少ないほど、排気エミッションの悪化を抑制できるメリットがあるが、全増量時間が長期化するデメリットがある。
各気筒の回転変動の指標値として、図5と同様、角速度差Δωを用いている。
例えば左右方向の中央列に示されている正常時、すなわちいずれの気筒においても空燃比ずれ異常が生じていない場合だと、増量前では全気筒の角速度差Δωがほぼ等しく0付近にあり、全気筒の回転変動が少ない。また増量後でも全気筒の角速度差Δωがほぼ等しく若干マイナス方向に大きくなるだけであり、全気筒の回転変動はそれ程大きくならない。故に、増量前後の角速度差の差dΔωは小さい。
しかしながら、左右方向の右端列に示されている異常時だと、正常時とは異なる挙動を示す。この異常時では、#8気筒にのみインバランス率で50%相当のリッチずれ異常が生じており、#8気筒のみが異常気筒である。この場合、増量前では、#8気筒以外の残部気筒の角速度差Δωはほぼ等しく0付近にあるが、#8気筒の角速度差Δωは残部気筒の角速度差Δωより若干マイナス方向に大きい。
しかしながらそれでも、#8気筒の角速度差Δωと残部気筒の角速度差Δωとの間にはそれ程差がない。よって増量前の角速度差Δωによっては、異常検出と異常気筒特定を十分な精度で行うことができない。
他方、増量後だと増量前に比べて、残部気筒の角速度差Δωはほぼ等しく若干マイナス方向に変化するだけであるが、#8気筒の角速度差Δωは大きくマイナス方向に変化する。よって#8気筒の増量前後の角速度差の差dΔωは、残部気筒のそれより顕著に大きくなる。よってこの違いを利用し、異常検出と異常気筒特定を十分な精度で行うことができる。
この場合、#8気筒の差dΔωのみが前記異常判定値β1より大きくなるので、#8気筒にリッチずれ異常があることを検出できる。
燃料噴射量を強制減量して何れかの気筒のリーンずれ異常を検出する場合にも、同様の方法を採用できることが理解されるであろう。
以上が本実施形態におけるばらつき異常検出の基本である。以下、特に言及しない限り、各気筒の回転変動の指標値として角速度差Δωを用いるものとする。
ところで、前述したように、ばらつき異常検出に際して燃料噴射量を強制的に変更すると、変更の前後で内燃機関の運転条件が変化してしまうことがある。そしてこの場合、変更前後に検出された回転変動の値がそれぞれ異なる運転条件で検出された値となってしまい、両者に基づく異常検出を十分な精度で行えなくなる虞がある。
例えば、燃料噴射量を強制的に増量した場合、増量によりエンジン出力トルクが増加するので、増量前より増量後の方がエンジン回転数が上昇してしまうことがある。逆に、燃料噴射量を強制的に減量した場合、減量によりエンジン出力トルクが低下するので、減量前より減量後の方がエンジン回転数が低下してしまうことがある。エンジン負荷についても同様の事象が生ずることがある。
このように、燃料噴射量変更前後で運転条件が同一とならず、異なってしまうので、同一の運転条件下での回転変動の比較が行えず、検出精度を低下させてしまう虞がある。
そこで本実施形態では、十分な検出精度を確保するため、以下に述べるような対策を講じることとしている。
[第1実施例]
本実施形態の第1実施例においては、燃料噴射量変更前後に検出された対象気筒の回転変動の値を、各検出時における機関回転数と機関負荷の少なくとも一方に基づいて補正する。
より具体的には、燃料噴射量変更前後に検出された対象気筒の回転変動の値を、各検出時における機関回転数と機関負荷の少なくとも一方が所定の基準値であると仮定したときの値に合わせるよう、補正する。所謂標準化である。
以下、この点につき説明する。まず本実施例では、エンジンの回転数Neと負荷KLの両方に基づいて補正を行う。負荷KLは0〜100(%)の値を持ち、負荷率と言い換えることもできる。なお回転数Neと負荷KLのいずれか一方のみに基づいて補正を行ってもよい。
そして回転数Neおよび負荷KLと、補正係数Jとの関係を定めた2次元マップ(関数でもよい。以下同様。)がECU100に予め記憶されている。このマップは試験を通じて適合によって作成される。マップにおいては、各回転数と各負荷に対応した補正係数Jの値が入力されている。
補正係数Jは、検出された回転変動すなわち角速度差Δωに乗じられる値である。ここでは乗算によって補正を行っているが、加算等によって補正を行ってもよい。
補正係数Jは、実際に検出された角速度差Δωを、その検出時の回転数Neおよび負荷KLが所定の基準値であると仮定したときの値に合わせるように補正する値である。ここでは回転数の基準値(基準回転数)をNes=600(rpm)とし、負荷の基準値(基準負荷)をKLs=15(%)とする。これら基準回転数Nesおよび基準負荷KLsはアイドル運転時の値とすることができる。但しこれらの値は任意に設定可能である。回転数Neおよび負荷KLが基準値である状態を基準状態という。
例えばNe=800(rpm)およびKL=20(%)という非基準状態の運転条件下で検出された角速度差Δωに、同一条件に対応してマップから定まる補正係数Jを乗じると、当該角速度差Δωは基準状態の値に補正される。こうして運転条件が変化しても、角速度差Δωを常に基準状態の値に補正し、標準化することができ、同一条件下で回転変動の差を算出し、両者の比較が行え、十分な検出精度を確保することができる。また誤検出の防止も可能である。
図7及び図8にはマップの例を示す。図7は、負荷KLがある一定値である場合の回転数Neと補正係数Jの関係を示す。
図7に示すように、補正係数Jは、回転数Neが基準回転数Nesのとき1(補正無し)であり、回転数Neが基準回転数Nesから大きくなるほど1から大きくなり、回転数Neが基準回転数Nesから小さくなるほど1から小さくなる。このように設定する理由は次の通りである。
回転数Neが上昇するほど回転変動は小さくなる傾向にある。よって回転変動を基準状態に補正するには、回転数Neが基準回転数Nesから大きくなるほど、回転変動の値が大きくなるように補正する必要がある。例えば図示するように、角速度差Δωの検出時における回転数が基準回転数Nesより高いNe1であるとき、1より大きいJ1という補正係数が求められ、このJ1が検出された角速度差Δωに乗じられ、検出された角速度差Δωはより大きくなるように補正される。
他方、図8は、回転数Neがある一定値である場合の負荷KLと補正係数Jの関係を示す。
図8に示すように、補正係数Jは、負荷KLが基準負荷KLsのとき1(補正無し)であり、負荷KLが基準負荷KLsから大きくなるほど1から小さくなり、負荷KLが基準負荷KLsから小さくなるほど1から大きくなる。このように設定する理由は次の通りである。
負荷KLが増大するほど回転変動は大きくなる傾向にある。よって回転変動を基準状態に補正するには、負荷KLが基準負荷KLsから大きくなるほど、回転変動の値が小さくなるように補正する必要がある。例えば図示するように、角速度差Δωの検出時における負荷が基準負荷KLsより大きいKL1であるとき、1より小さいJ1という補正係数が求められ、このJ1が検出された角速度差Δωに乗じられ、検出された角速度差Δωはより小さくなるように補正される。
図9には本実施例の異常検出ルーチンを示す。このルーチンはECU100によって実行される。
まずステップS101では、異常検出を行うための所定の前提条件が成立したか否かが判断される。この前提条件には、例えばエンジンの暖機が完了している、エンジンが定常運転している、エンジンの回転数Neおよび負荷KLが所定の検出領域内にあるなどの条件が含まれる。なおエンジンがアイドル運転しているという条件が含まれてもよい。この場合異常検出はアイドル運転時に行われる。但し前提条件はこの例に限らない。アイドル運転時以外の車両走行中に異常検出が行われてもよい。
前提条件が成立してない場合待機状態となり、前提条件が成立した場合にはステップS102に進む。
ステップS102では、燃料噴射量変更前の全気筒の角速度差Δω1が気筒毎に検出される。そしてこのときの回転数Ne1および負荷KL1が検出される。なお全気筒の角速度差Δω1は、気筒毎の複数サンプル(例えば100サンプル)の値を単純平均化した値としてもよい。また回転数Ne1および負荷KL1は、これら複数サンプルを検出する間の平均値としてもよい。
次いでステップS103では、燃料噴射量の変更が行われる。そしてこの変更中、ステップS104において、燃料噴射量変更後の全気筒の角速度差Δω2が気筒毎に検出されると共に、このときの回転数Ne2および負荷KL2が検出される。なおステップS102と同様、全気筒の角速度差Δω2は、気筒毎の複数サンプル(例えば100サンプル)の値を単純平均化した値としてもよい。また回転数Ne2および負荷KL2も、これら複数サンプルを検出する間の平均値としてもよい。
次いでステップS105では、燃料噴射量変更前の全気筒の角速度差Δω1が補正される。すなわち、ステップS102で検出された回転数Ne1および負荷KL1に対応した補正係数J1が前記マップから算出され、この補正係数J1が全気筒の角速度差Δω1にそれぞれ乗じられて全気筒の角速度差Δω1が補正される。補正後の角速度差Δω1’はΔω1’=J1×Δω1から求められる。
次いでステップS106では、燃料噴射量変更後の全気筒の角速度差Δω2が補正される。すなわち、ステップS104で検出された回転数Ne2および負荷KL2に対応した補正係数J2が前記マップから算出され、この補正係数J2が全気筒の角速度差Δω2にそれぞれ乗じられて全気筒の角速度差Δω2が補正される。補正後の角速度差Δω2’はΔω2’=J2×Δω2から求められる。
次いでステップS107では、燃料噴射量変更前後の補正後の角速度差の差dΔω’=Δω1’−Δω2’が全気筒分、気筒毎に算出される。そして、この差dΔω’が異常判定値β(>0)を超えている気筒があるか否かが判断される。
差dΔω’が異常判定値βを超えている気筒があると判断された場合、ステップS108において、気筒間空燃比ばらつき異常すなわち空燃比ずれ異常有りと判定され、差dΔω’が異常判定値βを超えている気筒が異常気筒と特定される。
他方、差dΔω’が異常判定値βを超えている気筒がないと判断された場合、ステップS109において、全気筒正常と判定され、気筒間空燃比ばらつき異常すなわち空燃比ずれ異常無しと判定される。
なお、ここでは燃料噴射量の増量と減量を包括的に変更として説明したが、増量によるリッチずれ異常と減量によるリーンずれ異常とを区別して検出する場合、かかるルーチンを増量と減量とで計2回実行すればよい。
[第2実施例]
次に、本実施形態の第2実施例を説明する。この第2実施例においては、燃料噴射量変更前後に検出された対象気筒の回転変動の値を、各検出時における機関回転数と機関負荷の少なくとも一方に対応するクライテリア相当の回転変動の値に基づいて正規化する。
以下、この点につき説明する。まず本実施例では、エンジンの回転数Neと負荷KLの両方に対応するクライテリア相当の回転変動の値に基づいて正規化を行う。なお回転数Neと負荷KLのいずれか一方のみに対応するクライテリア相当の回転変動の値に基づいて正規化を行ってもよい。以下、クライテリア相当の回転変動を「クライテリア回転変動」という。また本実施例では回転変動の値として角速度差Δωを用いるので、クライテリア相当の角速度差Δωを「クライテリア角速度差」といい、Δωcで表す。
クライテリアとは、正常と異常の境界を規定する値であり、クライテリア回転変動およびクライテリア角速度差とは、正常と異常の境界を規定する回転変動および角速度差である。本実施例では、図5の例に従い、IB>0の領域すなわちリッチ側において、プロットdすなわちIB=50%のときの回転変動および角速度差Δωをクライテリア回転変動およびクライテリア角速度差Δωcとする。
他方、IB<0の領域すなわちリーン側において、プロットgすなわちIB=−20%のときの回転変動および角速度差Δωをクライテリア回転変動およびクライテリア角速度差Δωcとする。もっとも、クライテリア回転変動およびクライテリア角速度差Δωcをどのような値に定めるかは任意であり、例えばIB=60%、−30%相当をクライテリア回転変動およびクライテリア角速度差Δωcとしてもよい。
回転数Neおよび負荷KLと、クライテリア角速度差Δωcとの関係を定めた2次元マップがECU100に予め記憶されている。このマップは試験を通じて適合によって作成される。マップにおいては、各回転数と各負荷に対応したクライテリア角速度差Δωcの値が入力されている。
一般に、回転変動および角速度差の値は回転数と負荷によって異なる。よって各回転数と各負荷に対応したクライテリア角速度差Δωcの値が試験を通じて求められ、マップに入力されている。
正規化は、実際に検出された角速度差Δωを、その検出時の回転数Neおよび負荷KLに対応するクライテリア角速度差Δωcで除して行う。正規化後の角速度差をΔΩとするとΔΩ=Δω/Δωcである。検出時の回転数Neおよび負荷KLに対応するクライテリア角速度差Δωcはマップから算出される。
図9には本実施例の異常検出ルーチンを示す。このルーチンはECU100によって実行される。
ステップS201〜S204は前記ステップS101〜S104と同様である。次のステップS205では、燃料噴射量変更前の全気筒の角速度差Δω1が正規化される。すなわち、ステップS202で検出された回転数Ne1および負荷KL1に対応したクライテリア角速度差Δωc1が前記マップから算出され、このクライテリア角速度差Δωc1により、全気筒の角速度差Δω1をそれぞれ除して、全気筒の角速度差Δω1が正規化される。正規化後の角速度差ΔΩ1はΔΩ1=Δω1/Δωc1から求められる。
次いでステップS206では、燃料噴射量変更後の全気筒の角速度差Δω2が正規化される。すなわち、ステップS204で検出された回転数Ne2および負荷KL2に対応したクライテリア角速度差Δωc2が前記マップから算出され、このクライテリア角速度差Δωc2により、全気筒の角速度差Δω2をそれぞれ除して、全気筒の角速度差Δω2が正規化される。正規化後の角速度差ΔΩ2はΔΩ2=Δω2/Δωc2から求められる。
次いでステップS207では、燃料噴射量変更前後の正規化後の角速度差の差dΔΩ=ΔΩ2−ΔΩ1が全気筒分、気筒毎に算出される。そして、この差dΔΩが異常判定値B(>0)を超えている気筒があるか否かが判断される。
差dΔΩが異常判定値Bを超えている気筒があると判断された場合、ステップS208において、気筒間空燃比ばらつき異常すなわち空燃比ずれ異常有りと判定され、差dΔΩが異常判定値Bを超えている気筒が異常気筒と特定される。
他方、差dΔΩが異常判定値Bを超えている気筒がないと判断された場合、ステップS209において、全気筒正常と判定され、気筒間空燃比ばらつき異常すなわち空燃比ずれ異常無しと判定される。
なお、ここでも燃料噴射量の増量と減量を包括的に変更として説明したが、増量によるリッチずれ異常と減量によるリーンずれ異常とを区別して検出する場合、かかるルーチンを増量と減量とで計2回実行すればよい。
ここで注意すべきは、燃料噴射量変更前後の正規化後の角速度差の差dΔΩ=ΔΩ2−ΔΩ1が、前述の基本例および第1実施例と逆、すなわち変更後の値ΔΩ2から変更前の値ΔΩ1を減じてなる値とされている点である。クライテリア角速度差Δωcが負の値であり、正規化によって角速度差Δωの符号が負から正に逆転するので、これに対応して差分関係を逆にしたものである。これによって前述の基本例および第1実施例と同様、正の異常判定値Bを用いることができる。
上記のような正規化および異常検出ルーチンによって各値がどのような値になるかを概略的に述べる。ここでは一例としてリッチ側すなわち燃料噴射量を増量する場合について述べる。以下、適宜図5を参照されたい。
対象気筒が正常である場合、燃料噴射量増量前の対象気筒の角速度差Δω1はクライテリア角速度差Δωc1より絶対値が小さい。よって正規化後の角速度差ΔΩ1=Δω1/Δωc1は1より小さい。また、燃料噴射量増量後の対象気筒の角速度差Δω2も、増量前とそれ程変わらないので、クライテリア角速度差Δωc2より絶対値が小さい。よって正規化後の角速度差ΔΩ2=Δω2/Δωc2も1より小さい。よって増量前後の正規化後の角速度差の差dΔΩ=ΔΩ2−ΔΩ1はほぼゼロに近い値であり、正の異常判定値Bを超えない。
次に、対象気筒がクライテリアすなわち正常と異常の境目にある場合、燃料噴射量増量前の対象気筒の角速度差Δω1はクライテリア角速度差Δωc1に等しい。よって正規化後の角速度差ΔΩ1=Δω1/Δωc1は1に等しい。また、燃料噴射量増量後の対象気筒の角速度差Δω2は、増量前より絶対値が大きくなる(図5のマイナス側に変化する)ので、クライテリア角速度差Δωc2より絶対値が大きくなる。よって正規化後の角速度差ΔΩ2=Δω2/Δωc2は1より大きくなる。よって増量前後の正規化後の角速度差の差dΔΩ=ΔΩ2−ΔΩ1は0より大きい正の値であり、正常のときの差dΔΩよりも大きい値であり、且つ正の異常判定値Bに等しい値である。逆に言えば、この差dΔΩに等しい値が異常判定値Bとして定められていることになる。
次に、対象気筒が異常である場合、燃料噴射量増量前の対象気筒の角速度差Δω1はクライテリア角速度差Δωc1より絶対値が大きい。よって正規化後の角速度差ΔΩ1=Δω1/Δωc1は1より大きい。また、燃料噴射量増量後の対象気筒の角速度差Δω2は、増量前より絶対値が顕著に大きくなる(図5のマイナス側に顕著に変化する)。このときの増大量はクライテリアのときよりも大きい。よって角速度差Δω2はクライテリア角速度差Δωc2より絶対値がかなり大きくなる。よって正規化後の角速度差ΔΩ2=Δω2/Δωc2は1より著しく大きくなり、クライテリアのとき及び増量前と比べても著しく大きくなる。よって増量前後の正規化後の角速度差の差dΔΩ=ΔΩ2−ΔΩ1は、当然に0より大きい正の値であり、且つ正の異常判定値Bより大きい値である。
以上述べたように、本実施例によれば、検出された回転変動が、検出時の回転数および負荷に対応するクライテリア回転変動に基づいて正規化される。よって検出された回転変動の値から、回転数および負荷の相違による影響および誤差を取り除くことができ、正味の正確な回転変動の値を得ることができる。そして燃料噴射量変更前後の正規化後の回転変動に基づきばらつき異常検出を行うので、十分な検出精度を確保することが可能となる。誤検出の防止も可能である。
以上、本発明の好適な実施形態を詳細に述べたが、本発明の実施形態は他にも様々なものが考えられる。例えば、増量前の角速度差Δω1と増量後の角速度差Δω2との差dΔωを用いる代わりに、両者の比を用いることができる。この点、減量前後の角速度差の差dΔω、または増量もしくは減量前後の回転時間差ΔTの差についても同様のことが言える。本発明はV型8気筒エンジンに限らず、他の様々な形式および気筒数のエンジンに適用可能である。触媒後センサとして、触媒前センサと同様の広域空燃比センサを用いてもよい。上述の数値は一例であり適宜変更可能である。
本発明の実施形態は前述の実施形態のみに限らず、特許請求の範囲によって規定される本発明の思想に包含されるあらゆる変形例や応用例、均等物が本発明に含まれる。従って本発明は、限定的に解釈されるべきではなく、本発明の思想の範囲内に帰属する他の任意の技術にも適用することが可能である。
1 内燃機関(エンジン)
2 インジェクタ
11 エアフローメータ
12 スロットルバルブ
18 上流触媒
19 下流触媒
20 触媒前センサ
21 触媒後センサ
22 クランク角センサ
23 アクセル開度センサ
100 電子制御ユニット(ECU)

Claims (5)

  1. 所定の対象気筒の燃料噴射量を失火が生じない範囲内で変更し、当該変更前後に検出された前記対象気筒の回転変動に基づき、前記対象気筒の空燃比ずれ異常を検出する異常検出手段と、
    燃料噴射量変更前後に検出された前記対象気筒の回転変動の値を、各検出時における機関回転数と機関負荷の少なくとも一方に基づいて補正する補正手段と、
    を備えたことを特徴とする多気筒内燃機関の異常検出装置。
  2. 前記補正手段は、燃料噴射量変更前後に検出された前記対象気筒の回転変動の値を、各検出時における機関回転数と機関負荷の少なくとも一方が所定の基準値であると仮定したときの値に合わせるよう補正する
    ことを特徴とする請求項1に記載の多気筒内燃機関の異常検出装置。
  3. 前記補正手段は、少なくとも機関回転数に基づく補正を実行すると共に、前記回転変動の検出時における機関回転数がその基準値より大きい値であるほど、検出された前記回転変動の値が大きくなるように補正する
    ことを特徴とする請求項1または2に記載の多気筒内燃機関の異常検出装置。
  4. 前記補正手段は、少なくとも機関負荷に基づく補正を実行すると共に、前記回転変動の検出時における機関負荷がその基準値より大きい値であるほど、検出された前記回転変動の値が小さくなるように補正する
    ことを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の多気筒内燃機関の異常検出装置。
  5. 前記異常検出手段は、前記補正手段によって補正された後の、燃料噴射量変更前後の対象気筒の回転変動の差に基づき、前記対象気筒の空燃比ずれ異常を検出する
    ことを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の多気筒内燃機関の異常検出装置。
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