JP5180482B2 - 磁性酸化鉄粒子の製造方法 - Google Patents
磁性酸化鉄粒子の製造方法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP5180482B2 JP5180482B2 JP2007017114A JP2007017114A JP5180482B2 JP 5180482 B2 JP5180482 B2 JP 5180482B2 JP 2007017114 A JP2007017114 A JP 2007017114A JP 2007017114 A JP2007017114 A JP 2007017114A JP 5180482 B2 JP5180482 B2 JP 5180482B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- iron oxide
- magnetic iron
- silicon
- oxide particles
- particles
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Landscapes
- Developing Agents For Electrophotography (AREA)
- Compounds Of Iron (AREA)
Description
このスラリーにケイ素源及びアルミニウム源を添加するとともに二価鉄源及び重金属源を添加せず、pHを5〜9に調整して、コア粒子の表面にケイ素及びアルミニウムを含む被覆層を形成する磁性酸化鉄粒子の製造方法であって、
水酸化第一鉄の酸化を、60〜100℃に加熱されたスラリー中に酸化性ガスを吹き込むことで行い、
水酸化第一鉄の酸化の進行に連れて酸化性ガスの吹き込み量を漸次減少させる、磁性酸化鉄粒子の製造方法を提供するものである。
本発明の磁性酸化鉄粒子の製造方法は、(イ)ケイ素源を含み且つpHが9.5以上である水酸化第一鉄のスラリーに酸化性ガスを吹き込み、液中に二価鉄イオンが存在しなくなるまで水酸化第一鉄を酸化させて、ケイ素を含む磁性酸化鉄のコア粒子が生成したスラリーを得、(ロ)このスラリーにケイ素源及びアルミニウム源を添加し、pHを5〜9に調整して、コア粒子の表面にケイ素及びアルミニウムを含む被覆層を形成することを特徴とするものである。つまり、(イ)コア粒子の生成工程、及び(ロ)被覆層の形成工程に大別される。以下、それぞれの工程について説明する。
水酸化第一鉄の50%が酸化されるまで(10〜80L/min、特に10〜50L/min)、水酸化第一鉄が50%超且つ75%以下酸化されるまで(5〜50L/min、特に5〜30L/min)、水酸化第一鉄が75%超且つ90%以下酸化されるまで(1〜30L/min、特に2〜20L/min)、水酸化第一鉄が90%超酸化された状態(1〜15L/min、特に2〜8L/min)
次に、本発明の製造方法により得られる磁性酸化鉄粒子について述べる。
本発明の製造方法により得られる磁性酸化鉄粒子は、コア粒子と該コア粒子を被覆する被覆層とから構成されている。コア粒子はケイ素を含有した磁性酸化鉄(マグネタイト)からなる。被覆層は、ケイ素及びアルミニウムを含む層である。
鉄元素溶解率(重量%)=採取サンプル中の鉄元素濃度(mg/L)/完全溶解時の鉄元素濃度(mg/L)×100…式(1)
(イ)コア粒子の生成
二価鉄源として硫酸第一鉄を用いた。またケイ素源としてケイ酸ナトリウムを用いた。Fe2+を2.0mol/L含有する水溶液50リットルに、Si4+を0.23mol/L含有する水溶液を10.0リットル添加した。この水溶液と、水酸化ナトリウムを5.0mol/L含有する水溶液42リットルと撹拌混合し、水酸化第一鉄スラリーを得た。水酸化ナトリウム水溶液を用いてこの水酸化第一鉄スラリーのpHを12に調整した。次に、このスラリーを90℃に加熱した状態下に、30L/minで空気を吹き込み水酸化第一鉄の湿式酸化を行った。水酸化第一鉄の酸化が50%を超えた時点で、空気の吹き込み量を20L/minに減少させた。更に、水酸化第一鉄の酸化が75%を超えた時点で、空気の吹き込み量を10L/minに減少させた。そして、水酸化第一鉄の酸化が90%を超えた時点で、空気の吹き込み量を5L/minに減少させ、液中に二価鉄イオンが存在しなくなるまで湿式酸化を行った。このようにして、ケイ素を含む磁性酸化鉄からなる八面体形状のコア粒子のスラリーを得た。
得られたスラリーに、ケイ酸ナトリウムの水溶液(Si品位13.4重量%)120gと、硫酸アルミニウムの水溶液(Al品位4.2重量%)380gとを同時に添加した。次に、80℃においてスラリーのpHを希硫酸によって5〜9に調整した。それによって、コア粒子の表面にケイ素及びアルミニウムを含む被覆層を形成した。このようにして得られた磁性酸化鉄粒子を含むスラリーを、常法の脱水、洗浄、ろ過、乾燥、及び解砕工程に付して、目的とする磁性酸化鉄粒子を得た。
実施例1における(イ)コア粒子の生成及び(ロ)被覆層の形成の条件を、以下の表1に示すとおりとする以外は実施例1と同様にして磁性酸化鉄粒子を得た。
実施例及び比較例で得られた磁性酸化鉄粒子の諸特性を、上述の方法に従い測定した。その結果を以下の表2に示す。
実施例及び比較例で得られた磁性酸化鉄粒子について、上述の方法で熱伝導率を測定した。また以下に述べる方法で、着色力及び色相並びにFe(2価)減少率を測定した。それらの結果を以下の表3に示す。Fe(2価)減少率は磁性酸化鉄の耐熱性の尺度になるものである。
磁性酸化鉄粒子0.5gと酸化チタン(石原産業社製R800)1.5gにヒマシ油1.3ccを加え、フーバー式マーラーで練り込む。この練り込んだサンプル2.0gにラッカー4.5gを加え、更に練り込んだ後、これをミラーコート紙上に4milのアプリケータを用いて塗布する。乾燥後、色差計(東京電色社製カラーアナライザーTC−1800型)にて、着色力(L値)及び色相(a値、b値)を測定する。
磁性酸化鉄粒子5gを時計皿に載せ、通風型乾燥機(タバイエスペック製オーブン、PH−201型)中で、160℃の環境下、1時間曝露する。暴露前後のFe(2価)の量を、酸化還元滴定により求める。滴定の指示薬としてはジフェニルアミンスルホン酸ナトリウムを用いる。滴定の試薬としては0.1N重クロム酸カリウムを用いる。滴定により試料が青紫色に着色したところを終点として滴定量を求め、滴定量からFe(2価)(mg/l)濃度を計算する。そして以下の式(2)からFe(2価)減少率(%)を算出する。
Fe(2価)減少率(%)=〔暴露前Fe(2価)含有量(質量%)―暴露後Fe(2価)含有量(質量%)〕/〔暴露前Fe(2価)含有量(質量%)〕×100…式(2)
Claims (3)
- ケイ素源を含み、重金属源を含まず且つpHが9.5以上である水酸化第一鉄のスラリーに酸化性ガスを吹き込み、液中に二価鉄イオンが存在しなくなるまで水酸化第一鉄を酸化させて、ケイ素を含む磁性酸化鉄のコア粒子が生成したスラリーを得、
このスラリーにケイ素源及びアルミニウム源を添加するとともに二価鉄源及び重金属源を添加せず、pHを5〜9に調整して、コア粒子の表面にケイ素及びアルミニウムを含む被覆層を形成する磁性酸化鉄粒子の製造方法であって、
水酸化第一鉄の酸化を、60〜100℃に加熱されたスラリー中に酸化性ガスを吹き込むことで行い、
水酸化第一鉄の酸化の進行に連れて酸化性ガスの吹き込み量を漸次減少させる、磁性酸化鉄粒子の製造方法。 - 二価鉄源及びケイ素源を含む水溶液にアルカリを加えて水酸化第一鉄のスラリーを得る請求項1に記載の製造方法。
- 二価鉄源1モルに対してSiが0.002〜0.050モルとなるようにケイ素源を用いる請求項1又は2に記載の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2007017114A JP5180482B2 (ja) | 2007-01-26 | 2007-01-26 | 磁性酸化鉄粒子の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2007017114A JP5180482B2 (ja) | 2007-01-26 | 2007-01-26 | 磁性酸化鉄粒子の製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2008184338A JP2008184338A (ja) | 2008-08-14 |
JP5180482B2 true JP5180482B2 (ja) | 2013-04-10 |
Family
ID=39727612
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2007017114A Expired - Fee Related JP5180482B2 (ja) | 2007-01-26 | 2007-01-26 | 磁性酸化鉄粒子の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP5180482B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP5113397B2 (ja) * | 2007-01-26 | 2013-01-09 | 三井金属鉱業株式会社 | マグネタイト粒子粉末 |
CN114733455B (zh) * | 2022-04-15 | 2023-02-14 | 北京田园奥瑞生物科技有限公司 | 一种利用生物改性β-环糊精纳米磁颗粒进行快速哺乳动物精子分型的方法 |
Family Cites Families (8)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP3594160B2 (ja) * | 1996-08-30 | 2004-11-24 | 三井金属鉱業株式会社 | マグネタイト粒子およびその製造方法 |
JP3595196B2 (ja) * | 1999-05-28 | 2004-12-02 | 三井金属鉱業株式会社 | 酸化鉄粒子及びその製造方法 |
JP3544513B2 (ja) * | 1999-07-19 | 2004-07-21 | 三井金属鉱業株式会社 | マグネタイト粒子及びその製造方法 |
JP3648126B2 (ja) * | 2000-04-28 | 2005-05-18 | 三井金属鉱業株式会社 | 酸化鉄粒子 |
JP3842027B2 (ja) * | 2000-09-14 | 2006-11-08 | 三井金属鉱業株式会社 | 酸化鉄粒子及びその製造方法 |
JP4409335B2 (ja) * | 2004-03-31 | 2010-02-03 | 三井金属鉱業株式会社 | マグネタイト粒子及びその製造方法 |
JP4088279B2 (ja) * | 2004-08-02 | 2008-05-21 | 三井金属鉱業株式会社 | 酸化鉄粒子及びその製造方法 |
JP4473683B2 (ja) * | 2004-08-30 | 2010-06-02 | 三井金属鉱業株式会社 | マグネタイト粒子、その製造方法及びそれを用いた電子写真用トナー並びに画像形成方法 |
-
2007
- 2007-01-26 JP JP2007017114A patent/JP5180482B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2008184338A (ja) | 2008-08-14 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP5273519B2 (ja) | 黒色磁性酸化鉄粒子粉末 | |
JP3594160B2 (ja) | マグネタイト粒子およびその製造方法 | |
JP5180482B2 (ja) | 磁性酸化鉄粒子の製造方法 | |
JP2005289671A (ja) | マグネタイト粒子及びその製造方法 | |
JP5281294B2 (ja) | 磁性酸化鉄粒子 | |
JP2007314412A (ja) | 黒色磁性酸化鉄粒子粉末 | |
JP3857040B2 (ja) | 酸化鉄粒子及びその製造方法 | |
JP4656266B2 (ja) | 磁性トナー用黒色磁性酸化鉄粒子粉末及びその製造法 | |
JP3828727B2 (ja) | 酸化鉄粒子 | |
JP4259830B2 (ja) | マグネタイト粒子 | |
JP4490667B2 (ja) | 黒色顔料粒子 | |
JP2001312095A (ja) | 磁性トナー用磁性粒子粉末 | |
JP4473683B2 (ja) | マグネタイト粒子、その製造方法及びそれを用いた電子写真用トナー並びに画像形成方法 | |
JP5113397B2 (ja) | マグネタイト粒子粉末 | |
JP4682063B2 (ja) | 低磁性黒色顔料粒子、電子写真用トナー、および画像形成方法 | |
JP5491708B2 (ja) | マグネタイト粒子及びその製造方法 | |
JP5180455B2 (ja) | マグネタイト粒子粉末 | |
JP4448687B2 (ja) | 黒色酸化鉄粒子、その製造方法及びそれを用いた電子写真用トナー並びに該トナーを用いた画像形成方法 | |
JP2000272924A (ja) | 酸化鉄粒子およびその製造方法 | |
JP2004161551A (ja) | 酸化鉄粒子及びその製造方法 | |
JP4780856B2 (ja) | 粒状マグネタイト粒子及びその製造方法 | |
JP3648126B2 (ja) | 酸化鉄粒子 | |
JP4259831B2 (ja) | マグネタイト粒子の製造方法 | |
JP2005015337A (ja) | 酸化鉄粒子及びその製造方法 | |
JP2000335922A (ja) | 酸化鉄粒子 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20091027 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20111220 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20120918 |
|
RD03 | Notification of appointment of power of attorney |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7423 Effective date: 20121012 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20121109 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20130108 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20130111 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 5180482 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |