JP5168452B2 - 燃料電池用電極触媒の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、燃料電池、特にダイレクトメタノール型燃料電池用として好適な電極触媒の製造方法に関する。
携帯電話では、電池の高容量化が望まれているが、二次電池の高容量化は困難を極めている。そのためメタノール燃料を用いたダイレクトメタノール型燃料電池(DMFC)が注目されている。
DMFCは液体燃料を水素等に改質することなくそのまま利用できるため、コンパクト化が可能等の長所があり、現在実用化に向けて鋭意研究されている。しかし、電解質膜のメタノール透過性が大きいこと、及びアノード触媒のメタノール酸化活性が小さいことが実用化に向けて課題となっている。
アノード触媒には主にPtRu系触媒が使用されており、PtRu以外の高活性触媒の探索がなされているが、PtRuを凌ぐレベルには達していない。PtRu系での高活性化では、粒径が小さく表面積の大きいPtRu微粒子をカーボン担体上に分散させた担持触媒を用いることが挙げられる。但し、市販の担持触媒、例えばTEC61E54(54wt%PtRu/C、田中貴金属製、PtRuサイズ4nm)でも活性は不十分であり、更なる高活性化が必要である。そのためにはPtRu粒径を更に小さく(4nm以下)し、カーボン担体上にできるだけ多く(高担持)、かつ均一に(高分散)に担持することが望ましい。
触媒の製造方法として、例えば含浸法がある。これはPt又は他の金属の前駆体水溶液に担体カーボンを投入し、カーボンに金属前駆体を含浸させ、これを分離後水素などで還元させることで、還元された金属を担体カーボン上に担持させる方法である。Y.Takasu et al.,Journal of Electrochemical Society 147(12),4421−4427,2000(非特許文献1)には、含浸法により作製した高分散なPtRu担持カーボンが示されるが、その担持率は30wt%である。また200〜450℃の還元温度を必要としており、PtRuの平均粒径は3〜4nmである。この含浸法で更に担持率を上げようとすると、その平均粒子サイズは更に大きくなるため、PtRuの活性表面積は小さくなる。即ち、含浸法でサイズの小さいPtRu粒子を分散性良く高担持化することは困難であった。
他の触媒製造方法としてはコロイド法がある。これは溶液中でPtRuコロイドを作製した後、担体カーボン上に担持させる方法であり、PtRu粒子サイズを制御でき、かつ粒子サイズの分布が小さくできる長所を持っている。T.J.Schmidt et al.,Journal of Electrochemical Society 145(3),925−931,1998(非特許文献2)では、Bonnemann法によるPtRu担持触媒の作製が示される。乾燥Ar雰囲気下、THF溶媒中でPtCl2とRuCl3を原料に用い、モノハイドライドを還元剤に使用し、テトラオクチルアンモニウムを保護剤として1.7±0.5nmのコロイドを得ている。しかしながら、上記文献では担体カーボン上の担持率は20wt%と低い担持率である。また保護剤を除去するため、高温での熱処理が必要であることから、高担持化できたとしても、熱処理によりPtRu粒子の凝集が生じPtRuの比表面積が減少する。即ち、平均粒子サイズの小さいPtRuコロイドを得たとしても、その粒子サイズを維持しつつ高担持・高分散化を図ることは困難である。
Y.Takasu et al.,Journal of Electrochemical Society 147(12),4421−4427,2000 T.J.Schmidt et al.,Journal of Electrochemical Society 145(3),925−931,1998
本発明は、上記事情に鑑みなされたもので、高担持率においても活性表面積が高く、特にダイレクトメタノール型燃料電池用として有効な燃料電池用電極触媒の製造方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記目的を達成するため鋭意検討を行った結果、例えば高担持・高分散のPtRu担持触媒を得る手段として、担体カーボン上にPt等の金属核を形成後、該金属核上にPtRuを成長させる方法(以下、2段担持法と呼ぶ)により、平均粒径4nm以下のPtRu粒子をカーボン上に50質量%以上の担持率でも分散性良く担持した触媒を得ることができることを見出した。しかし、この2段担持法により、市販触媒TEC61E54に比べ、メタノール酸化活性が2.5倍の触媒を得ることができたが、実際に燃料電池として使用するには、更なる触媒活性の向上が高出力化のために望ましい。
そこで、更に検討を進めた結果、担体カーボン上への金属核形成を、これまではカーボンと金属塩を含む溶液中でアルコール還元することにより実施していたが、含浸法で金属核形成を行う方が同じ担持率でも高比表面積化できることを見出した。特に金属種としてRuを用いた場合に著しく高比表面積化でき、その上にPtRu成長を行った高担持・高分散PtRu/C触媒でも高い活性表面積を持ち、かつPtRu質量あたりのメタノール酸化(質量活性)が向上することを見出した。更に水素を含む雰囲気下100℃未満の温度で処理することによって、高い活性表面積を保持しつつ、活性表面積当りのメタノール酸化活性(比表面積活性)を向上させることができ、PtRuの質量活性も向上することを見出し、本発明をなすに至ったものである。
従って、本発明は、下記の燃料電池用電極触媒の製造方法を提供する。
[1]多孔質の導電性カーボン担体に粒子間隔を制御した平均粒径0.1〜1.5nmの金属微粒子を生成する第一担持工程と、該金属微粒子を核として、該金属と同一又は他の金属を成長させる第二担持工程を含む燃料電池用電極触媒の製造方法であって、
前記金属微粒子がPt又はRuであり、
前記金属微粒子を核として成長させる同一又は他の金属がPt、Ru、PtRu、PtSn、PtMo、PtW、PtRh、PtPd、PtAu、PtCu、PtNi、PtCo、PtFe、PtCr、PtRuSn、PtRuRh、PtRuPd、PtRuIr、PtRuAu、PtRuMo又はPtRuWであり、
前記第二担持工程後の前記同一又は他の金属の平均粒径が4nm以下であり、
前記第一担持工程において、金属微粒子を、多孔質の導電性カーボン担体の細孔内に、担持する金属の化合物を含む溶液を浸入させ、還元雰囲気下で加熱する含浸法によって担持させることを特徴とする燃料電池用電極触媒の製造方法。
[2]導電性カーボン担体上に担持させる金属微粒子がPt微粒子であり、このPt微粒子を核として成長させる他の金属がPtRuであることを特徴とする[1]記載の燃料電池用電極触媒の製造方法。
[3]導電性カーボン担体上に担持させる金属微粒子がRu微粒子であり、このRu微粒子を核として成長させる他の金属がPtRuであることを特徴とする[1]記載の燃料電池用電極触媒の製造方法。
[4]導電性カーボン担体上に担持させる金属微粒子がPt微粒子であり、このPt微粒子を核として成長させる金属がPtであることを特徴とする[1]記載の燃料電池用電極触媒の製造方法。
[5]前記第一担持工程後の金属微粒子の担持率が0.1質量%以上30質量%以下であることを特徴とする[1]乃至[4]のいずれか1項記載の燃料電池用電極触媒の製造方法。
[6]前記第二担持工程後の全金属粒子の担持率が50質量%以上であることを特徴とする[1]乃至[5]のいずれか1項記載の燃料電池用電極触媒の製造方法。
[7]前記第二担持工程終了後に水素を含む雰囲気下で、20℃以上100℃未満の温度で、0.5〜8時間処理することを特徴とする[6]記載の燃料電池用電極触媒の製造方法。
本発明によれば、担持率が高く分散性のよい、触媒質量あたりのメタノール酸化活性が向上した燃料電池用電極触媒を得ることができ、更に水素を含む雰囲気での処理を100℃未満の低温で行うことにより、活性面積が低下することなく活性表面積当りのメタノール酸化活性を向上させることができる。
本発明の燃料電池用電極触媒の製造方法は、
i.導電性カーボン担体に粒子間隔を制御した粒径0.1〜1.5nmの金属微粒子を含浸法により担持させる第一担持工程、
ii.該金属微粒子を核に、該金属と同一又は他の金属を成長させる第二担持工程
を備えたものである。
第一担持工程における含浸法による担持とは、担持する金属の化合物(金属の前駆体化合物)を含む溶液を、導電性カーボン担体と混合して、溶液を導電性カーボン担体に含浸させ(この際、多孔質のカーボン担体の細孔内には、溶液が入する)、溶液を含浸させた導電性カーボン担体を溶液ごと溶媒を留去し、乾燥して、又は溶液を含浸させた導電性カーボン担体をろ過等の方法で溶液と分離し、乾燥して、更に、還元雰囲気下で加熱して導電性カーボン担体上に金属微粒子を担持させる方法である。
ここで、第一担持工程で用いられる導電性カーボン担体としては、アセチレンブラック、ファーネスブラック、チャネルブラック、活性炭、黒鉛、カーボンナノチューブ、カーボンナノファイバー、カーボンナノコイル等が使用できる。この場合、この導電性カーボン担体の平均一次粒径は10〜200nm、特に10〜50nmが好ましい。平均粒径が10nmより小さいと、カーボンを均一に分散させて平均粒径1.5nm以下の金属微粒子を担持することが困難な場合が生じ、平均一次粒径が200nmより大きいと、単位体積当りの金属量が減少するため、燃料電池作製時、所定の触媒量を載せるためには、触媒層が厚くなり、燃料が供給されにくくなるおそれがある。なお、本発明において、平均一次粒径は、例えば、透過電子顕微鏡写真で200万倍の像を観察し、約300個の粒径を測定した場合の平均値として求めることができる。
また、上記カーボン担体に担持させる金属としては、Pt、Au、Ag、Ir、Os、Pd、Rh、Ru、Cu、Ni、Co、Fe、Mn、Cr、V、Ti、Mo、W、Ta、Bi、Sn等が挙げられる。特に同じ量を担持したときの活性表面積の高さから、Pt又はRu、特にRuが好ましい。これら金属を上記カーボン担体上に粒子間隔を制御した平均粒径0.1〜1.5nmの微粒子として生成、担持させる。
ここで、「粒子間隔を制御する」とは、微粒子が凝集することなくカーボン表面上に均一に分散させるということを意味し、またこのように粒子間隔を制御する方法としては、30質量%以下、特に30質量%未満の担持率、好ましくは15質量%以下の担持率で、金属原料をカーボンに含浸させ気相中で還元する方法が採用し得る。特に、金属原料をカーボンに含浸させた後、気相中で還元する含浸−気相還元法が金属微粒子の活性表面積を高くすることができ良好である。
また、上述したように、第一担持工程における金属微粒子による核形成は、粒径1.5nm以下とする。1.5nmより大きくなると、最終的に得られる触媒粒子の粒径が大きくかつ凝集し易くなり、高分散な触媒は得られない。1.5nm以下に形成すると、担体との結合が強く、カーボン上に均一に分散し易い。第一担持工程における金属微粒子の粒径は1.0nm以下であること特に好ましい。
この第一担持工程における金属微粒子の生成、担持方法としては、例えば、まず、カーボン担体を溶媒に分散させた分散液に、担持する金属の化合物(金属の前駆体化合物)を加えて混合する。例えば、Pt微粒子を生成、担持させる場合は、カーボン担体を0.01〜2質量%、特に0.1〜1質量%の割合で溶媒に分散させた分散液に、塩化白金酸、塩化白金(II)、塩化白金(IV)、ジニトロジアンミン白金(II)、ビスアセチルアセトナト白金、ジクロロテトラミン白金、テトラミン硫酸白金、塩化白金(II)アンモニウム、塩化白金(IV)アンモニウム、ジクロロジアンミン白金等の白金化合物を加えて混合する。Ru微粒子を生成する場合は、上述したカーボン分散液に、塩化ルテニウム、硝酸ニトロシルルテニウム、硝酸ルテニウム、塩化ルテニウムカリウム、塩化ルテニウムナトリウム、トリスアセチルアセトナトルテニウム、トリルテニウムドデカカルボニル、ニトロソ塩化ルテニウムカリウム等のルテニウム化合物を加えて混合する。なお、分散液中の金属化合物の濃度は通常0.001〜5質量%であり、特に0.01〜1質量%であることが好ましい。
この場合、金属化合物量は、導電性カーボン担体と金属化合物量中の金属との合計に対して金属化合物中の金属として0.1質量%以上、特に1質量%以上、とりわけ5質量%以上で、30質量%以下、特に30質量%未満、とりわけ15質量%以下であることが好ましい。金属化合物量が少なすぎると、カーボン表面上の成長核が少なくなり、金属化合物量が多すぎると、粗大粒子が発生し、高担持率で分散性のよい触媒が得られないおそれがある。分散に用いる溶媒は、水、水と水溶性有機溶媒、有機溶媒のいずれも用いることができるが、使用する金属化合物が溶解する溶媒を選択すればよい。混合は、常温(例えば10〜30℃)で、1〜24時間、好ましくは2〜16時間行えばよい。1時間より短いと混合が不十分なおそれがあり、24時間以上ではそれ以上混合しても違いは生じない。
このようにして得られた混合液を、例えば、ロータリーエバポレータ等を用いて溶媒を常温付近の温度(例えば20〜50℃)で除去し乾燥する。乾燥は40〜150℃、特に60〜120℃で3〜48時間、特に8〜24時間実施することが好ましい。次いで、乾燥した試料を例えばトレーに移し、還元炉に投入して金属粒子に還元する。炉内の雰囲気は、水素や一酸化炭素など還元性のある気体をそのまま用いても、又は窒素やHe、Arなどの不活性ガスで希釈して用いてもよい。温度は200〜900℃、特に200〜500℃であることが好ましい。200℃より低い温度では、還元が完全に行われないおそれがあり、900℃を超えると金属粒子が粗大化するおそれがある。処理する時間は1分〜6時間、特に1〜3時間が好ましい。1分より短いと還元が不十分なおそれがあり、6時間より長くしても実質的な変化は生じない。
ここで、還元後の金属微粒子の担持率は0.1質量%以上、特に1質量%以上、とりわけ5質量%以上で、30質量%以下、特に30質量%未満、とりわけ15質量%以下であることが好ましい。担持率が小さすぎると、カーボン表面上の成長核の数が十分でなく、担持率が大きすぎると、金属微粒子のサイズが大きくなり高担持率で分散性のよい触媒が得られない。なお、ここで担持率(金属核の担持率)は、下記式(1)から求めた値である。
担持率(質量%)=[A/(A+C)]×100 …(1)
A:金属微粒子質量
C:カーボン担体質量
次に、上記のようにして金属微粒子をカーボン担体に担持させた後、この金属微粒子を核として同一又は他の金属(触媒金属)を成長させる。この場合、アノード触媒(メタノール酸化触媒)の触媒金属としては、PtRu(白金・ルテニウム)、PtSn、PtMo、PtW、PtRh、PtPd、PtAu、PtRuSn、PtRuRh、PtRuPd、PtRuIr、PtRuAu、PtRuMo、PtRuW等が挙げられるが、メタノール酸化活性の高さの点でPtRuが好ましい。
本発明の燃料電池用電極触媒は、特にアノード触媒(メタノール酸化触媒)として有効に用いられるが、このアノード触媒(メタノール酸化触媒)は、メタノール酸化反応により電流を取り出すもので、従来から主にPtRuが用いられ、PtRu粒子表面で反応が起こる。そのため、PtRu粒径が小さい方が、PtRu質量当りの表面積が大きくなり、PtRu質量当りの活性が高くなる。カーボンに担持した触媒では、カーボンの体積が大きいため、触媒層形成時の厚さは使用するカーボン量に依存する。燃料・反応生成物の拡散をし易くするには、触媒層の厚さが薄いことが好ましい。そのためカーボン粒子にできるだけ多くのPtRu等の触媒金属を担持(高担持)することが望ましい。その際、PtRu等の触媒金属粒子が凝集して担持していると、凝集体内部が反応に利用できないため、PtRu等の触媒金属粒子が凝集せず、高分散で担持していることが望ましい。
本発明によれば、カーボン上に平均粒径0.1〜1.5nm程度の金属粒子(例えばPt、Ru)を含浸法で形成し、その後、例えばPt又はRu等の核上にPtRu等の触媒金属を担持又は成長させることで、担持率が高く、高分散な触媒を得ることができる。
このように、1段目(第一担持工程)で生成したPt、Ru等の金属微粒子核上に、2段目(第二担持工程)で、PtRu等の触媒金属を担持又は成長させることで、高担持で高分散の触媒を得ることが可能であるが、最終的に形成されるPtRu等の触媒金属の平均粒径は4nm以下、好ましくは3nm以下、より好ましくは2nm以下である。なお、下限は限定されないが、通常0.1nm以上、特に1.0nm以上である。4nmより大きいと、市販触媒TEC61E54と同レベルかそれより粒径が大きくなり、活性向上の効果が見られない場合が生じる。
第二担持工程後の全金属粒子の担持率は50質量%以上、好ましくは60質量%以上が望ましい。担持率が50質量%より小さいと、微小なPtRu等の触媒金属粒子の分散は容易であるが、MEA(膜・電極接合体)作製時の触媒層が担持率の高い触媒を用いたときより厚くなる。そのためメタノール燃料の供給が律速となり、担持率の高い触媒を使用したときに比べて出力は小さくなる場合が生じる。なお、担持率の上限は特に限定されるものではないが通常90質量%以下、特に70質量%以下が好ましい。なお、ここでの担持率(金属核及び触媒金属の担持率)は、下記式(2)から求められる。
担持率(質量%)=[(A+B)/(A+B+C)]×100 …(2)
A:金属核質量(第一担持工程による金属核質量)
B:触媒金属(例えばPtRu)質量(第二担持工程による触媒金属質量)
C:カーボン担体質量
第二担持工程で、上記金属微粒子核に金属触媒を成長させる方法としては、成長させる金属の化合物、例えば、塩化白金酸、塩化白金(II)、塩化白金(IV)、ジニトロジアンミン白金(II)、ビスアセチルアセトナト白金、ジクロロテトラミン白金、テトラミン硫酸白金、塩化白金(II)アンモニウム、塩化白金(IV)アンモニウム、ジクロロジアンミン白金等の白金化合物、塩化ルテニウム、硝酸ニトロシルルテニウム、硝酸ルテニウム、塩化ルテニウムカリウム、塩化ルテニウムナトリウム、トリス−アセチルアセトナトルテニウム、トリルテニウムドデカカルボニル、ニトロソ塩化ルテニウムカリウム等のルテニウム化合物などの金属化合物を、例えばPtRuを成長させる場合であれば、白金化合物及びルテニウム化合物をエタノール、メタノール、n−プロパノール、i−プロパノール、ブタノール、エチレングリコール等のアルコールを含む溶媒に溶解した溶液中に上記金属微粒子核を担持したカーボン担体を混合し、50〜120℃、特に60〜100℃、とりわけ上記溶媒の還流温度で、1〜10時間、特に3〜8時間反応を行い、上記金属微粒子核上にPtRu微粒子を生成、成長させる方法、即ち、生成させる金属触媒の金属塩を含む溶液中で、金属微粒子核を担持したカーボン担体の金属微粒子核に、金属のイオンをアルコールで還元して触媒金属を生成、成長させる方法が採用される。
この場合、上記白金化合物及びルテニウム化合物の使用量は、白金金属:ルテニウム金属としてそのモル比が2:8〜9:1、特に5:5〜8:2であることが好ましい。白金化合物量が少なすぎると、メタノールのC−H解離反応が進まないため、メタノール酸化電流値が小さくなり、多すぎると、メタノールの反応中間生成物であるCOの酸化反応が起こりにくく、低電位(0.4V(vs RHE)以下の電位)におけるメタノール酸化活性は小さくなる。ルテニウム化合物量が少なすぎると、白金が多い場合と同様、低電位におけるメタノール酸化活性が低く、多すぎると、白金が少ない場合と同様、メタノール酸化電流値が小さくなる。
また上記金属微粒子核を担持したカーボン担体の量は、溶液中に0.01〜2質量%、特に0.1〜1質量%で分散させることが好ましい。その量が少なすぎると、得られる触媒の量が少なくなり、多すぎると、カーボンの分散性が悪くなり、金属粒子の凝集や粗大粒子の生成等が生じる。
なお、PtRu等の触媒金属の平均粒径を4nm以下にする方法としては、4nm以下のコロイドを作製し、それをカーボンに担持する方法もあるが、50質量%以上の担持率ではコロイド粒子の凝集が生じ易く、均一に分散させることが困難である。金属核を低い担持率でカーボン上に設けると、金属核はカーボン表面上に均一に分散し、その上にPtRu等を成長させることにより担持率が50質量%以上でも、4nm以下の金属粒子を均一に分散させることが可能である。特に金属核の生成を含浸法により行うことで、より活性面積の高い、即ち、より粒子サイズの小さい核をカーボン担体上に高分散で設けることが可能である。金属核がなければ、担持率を50質量%以上としたときには凝集が生じる。また、担持量を上記範囲とするには、溶液中に投入する金属原料の量を調節することにより可能であるが、溶液中の金属化合物の濃度は通常0.001〜5質量%であり、特に0.01〜1質量%であることが好ましい。
以上のように触媒金属を成長させたカーボン担持触媒は、水素を含む雰囲気で処理することにより、更にメタノール酸化活性を高くすることが可能である。この場合、処理条件としては、水素量と窒素、He,Ar等の不活性ガス量との割合が100:0〜1:99(容量比)の雰囲気において、300℃以下の温度で1分〜5時間、特に30分〜2時間処理することが好ましい。1分より短いと水素処理の効果が不十分であり、5時間より長い時間では、効果に変化が認められない。
このような水素を含む雰囲気での処理により、PtRu等の触媒金属表面積当りのメタノール酸化活性は向上する。但し、担持率が50質量%以上のPtRu/Cにおいては、処理温度の増加に伴い、PtRu粒子の凝集及び成長が生じる。そのため、PtRu比表面積は減少する。PtRu比表面積当りの活性は向上するものの、比表面積が減少するため、PtRu質量当りの活性は減少する。そのため、処理温度を100℃未満とすることで、処理前と比表面積が変わらず、かつ表面積当りの活性が向上し、PtRu質量当りの活性が向上する。
従って、かかる処理条件を採用する場合、上述した雰囲気において、100℃未満、特に20〜80℃、とりわけ30〜60℃の温度で0.5〜8時間、特に1〜3時間処理することが好ましい。
このようにして得られた燃料電池用電極触媒は、特にダイレクトメタノール型燃料電池の電極触媒として好適に用いられる。
また、本発明の燃料電池用電極触媒の製造方法は、カソード電極触媒の製造方法としても有効である。この場合、第一担持工程の金属微粒子の金属としてはPt、Au、Ag、Ir、Os、Pd、Rh、Ru、Cu、Ni、Co、Fe、Mn、Cr、V、Ti、Mo、W、Ta、Bi、Sn等が挙げられ、特にPtが好ましい。第二担持工程の触媒金属としては、Pt、Au、Ag、Ir、Os、Pd、Rh、Ru、Cu、Ni、Co、Fe、Mn、Cr、V、Ti、Mo、W、Ta、Bi、Sn、PtAu、PtPd、PtRh、PtCu、PtNi、PtCo、PtFe、PtCr等が挙げられ、特にPtが好ましい。これにより高担持かつ高分散なカソード電極触媒を得ることができる。なお、第一担持工程及び第二担持工程は、上述したアノード電極触媒の場合に準じて実施すればよい。
以下、実施例と比較例を示し、本発明を具体的に説明するが、本発明は下記の実施例に制限されるものではない。
[実施例1]
水700mLとエタノール100mLの溶液に、カーボン担体であるケッチェンブラックEC300J(ライオン社製)1gを分散させ、これに0.1765gの白金を含むジニトロジアンミン白金(II)溶液を加え、室温で5時間混合した。次に、ロータリーエバポレータを用いて、水及びエタノールを除去し、80℃で24時間乾燥し、ジニトロジアンミン白金を含浸させたカーボン担体を得た。
これを管状炉に入れ、窒素1L/min+水素0.5L/minの雰囲気中350℃で3時間処理し、Pt核の担持率15質量%の触媒を得た。処理後のTEM像を観察した結果、平均粒径1.0nmの微粒子が担体上に均一に分散している様子を確認できた。
活性表面積の評価は、COストリッピング法により行った。触媒を水に超音波分散した後、グラッシーカーボン電極上に滴下し、乾燥後、5%Nafion溶液(DuPont製)を滴下して評価用の電極を作製した。電極をポテンショスタット(北斗電工製HZ5000)に取り付け、0.5mol/L H2SO4の入った電解セルに浸漬した。電解セルの雰囲気をArで置換後、触媒を0.02V(vs RHE)に保持し、COガスを20minバブリングさせることでCO吸着を行った。同電位に保持した状態で、Arガスで20minバブリングさせ、余剰のCOガスを排出した。その後、スイープする電位の範囲を0.02〜1.1V(vs RHE)、スイープ速度10mV/sで電位走査し、COストリッピングボルタムグラムを測定し、COが脱離した後に再度電位走査し、その面積差をCO酸化電流とし、CO酸化のクーロン電荷を4.2C/m2を仮定して、Pt核の活性表面積を算出した。上記Pt核の担持率15質量%の活性表面積は130m2/g−Ptであった。
上記Pt核を担持したカーボン0.5gを、更にジニトロジアンミン白金(II)1.1g、塩化ルテニウム0.5g、エタノール100gを含有する溶液600g中に投入し、80℃で8時間還流し、担持率(金属核及び触媒金属の担持率)68質量%の触媒1.4gを得た。TEM観察した結果、平均粒径は2.1nmであり、カーボン上に均一に分散していた。
メタノール酸化活性の評価は、電解液を0.5mol/L H2SO4+1mol/L CH3OHとし、スイープする電位の範囲を0.02〜0.9V(vs RHE)、スイープ速度1mV/sで酸化電流を評価した。活性面積評価及びメタノール酸化活性の評価は全て25℃で行った。
[実施例2]
水700mLとエタノール100mLの溶液に、カーボン担体であるケッチェンブラックEC300J 1gを分散させ、これに0.1765gのルテニウムを含む硝酸ルテニウム(III)溶液を加え、室温で5時間混合した。次に、ロータリーエバポレータを用いて、水及びエタノールを除去し、80℃で24時間乾燥し、硝酸ルテニウムを含浸させたカーボン担体を得た。
これを管状炉に入れ、窒素1L/min+水素0.5L/minの雰囲気中350℃で3時間処理し、Ru核の担持率15質量%の触媒を得た。処理後のTEM像を観察したが、Ru微粒子の存在を確認することはできなかった。Ruの存在をCOストリッピング法により確認したところ、吸着したCOの存在が見られたことより、微細なRu粒子が存在しているものと推測される。活性表面積を算出したところ、170m2/g−RuとPt核に比べかなり高比表面積であった。
上記Ru核を担持したカーボン0.5gを、更にジニトロジアンミン白金(II)1.1g、塩化ルテニウム0.5g、エタノール100gを含有する溶液600g中に投入し、80℃で8時間還流し、担持率(金属核及び触媒金属の担持率)68質量%の触媒1.4gを得た。TEM観察した結果、平均粒径は1.8nmであり、カーボン上に均一に分散していた。
[実施例3]
実施例2で作製した68質量%PtRu/Cを窒素1L/min+水素0.5L/minの雰囲気中60℃で1時間処理した。処理後のTEM像を観察したところ、PtRuの平均粒径は1.8nmであり、カーボン上の分散状態も含め、処理前と顕著な変化は見られなかった。

[比較例1]
カーボン担体上のPt核形成を、Pt原料とカーボン担体存在下における液相中のアルコール還元で行った。ケッチェンブラックEC300J 5gを含有する500mLの水分散液に、0.88gの白金を含むジニトロジアンミン白金(II)溶液を添加し、更にエチレングリコールを500g添加した。この混合液を60℃で12時間加熱攪拌処理をした。ろ過、洗浄後、80℃で24時間乾燥し、Pt核を担持したカーボン5.88gを得た。得られたPt核を担持したカーボンをTEM観察した結果、平均粒径は1.2nmであり、実施例1に記す含浸法で作製したPt核よりも大きかった。COストリッピング法で算出した活性表面積は100m2/g−Ptであり、含浸法で作製した場合より活性面積は小さかった。
上記Pt核を担持したカーボン0.5gを、更にジニトロジアンミン白金(II)1.1g、塩化ルテニウム0.5g、エタノール100gを含有する溶液600g中に投入し、80℃で8時間還流し、担持率(金属核及び触媒金属の担持率)68質量%の触媒1.4gを得た。TEM観察した結果、平均粒径は2.4nmであった。
[比較例2]
担持率68質量%のPtRu/Cを含浸法のみにより1段(1工程)で作製した。水700mLとエタノール100mLの溶液に、ケッチェンブラックEC300J 1gを分散させ、これに1.67gの白金を含むジニトロジアンミン白金(II)溶液と0.36gのルテニウムを含む硝酸ルテニウム(III)溶液を加え、室温で5時間混合した。次に、ロータリーエバポレータを用いて、水及びエタノールを除去し、80℃で24時間乾燥し、ジニトロジアンミン白金及び硝酸ルテニウムを含浸させたカーボン担体を得た。
これを管状炉に入れ、窒素1L/min+水素0.5L/minの雰囲気中350℃で3時間処理し、担持率(金属核及び触媒金属の担持率)68質量%の触媒を得た。処理後のTEM像を観察した結果、PtRuの平均粒径は5.2nmであった。また6nmを超える粗大粒子が存在していた。
実施例1〜3及び比較例1,2の担持率68質量%PtRu/Cについて、活性表面積及び0.4V、0.5V(vs RHE)メタノール酸化活性の評価結果を表1に示す。
Figure 0005168452
担持率68質量%という高担持率のPtRu/Cを含浸法のみにより1段(1工程)で作製した場合(比較例2)とその他との比較より、比較例2は、活性表面積が小さく、かつメタノール酸化活性も低くなっていることがわかる。Pt核を含浸法で作製した実施例1と液相中のアルコール還元で作製した比較例1とを比較すると、含浸法の方が小さいPt核が形成できるため、PtRu成長後の平均粒径も小さくなり、活性表面積も高くなっている。そのためメタノール酸化活性も高くなっている。同じ含浸法でも、実施例1ではPt核を、実施例2ではRu核を用いているが、Ru核の方が、活性表面積が大きいため、PtRu成長後の活性表面積も高く、メタノール酸化活性も高くなっている。実施例2とそれを60℃で水素処理した実施例3を比較すると、処理温度が低いため活性表面積に変化は無いが、水素処理によりPtRu表面積当りのメタノール酸化活性が高くなるため、PtRu質量当りのメタノール酸化活性を高くできている。
従って、Pt、Ruの核形成を含浸法で行うことによって、PtRu成長後の高担持触媒の活性表面積を高くでき、メタノール酸化活性を高くできることがわかる。含浸法のみの一段で高担持化を試みても活性表面積は低くなり、低担持率で含浸法により核形成し、この核に触媒金属を生成させることは、触媒の高活性化に効果がある。更に、粒子サイズの増大を生じない温度域での水素を含む雰囲気での処理により、高担持・高分散PtRu/C触媒のメタノール酸化活性を向上できることがわかる。

Claims (7)

  1. 多孔質の導電性カーボン担体に粒子間隔を制御した平均粒径0.1〜1.5nmの金属微粒子を生成する第一担持工程と、該金属微粒子を核として、該金属と同一又は他の金属を成長させる第二担持工程を含む燃料電池用電極触媒の製造方法であって、
    前記金属微粒子がPt又はRuであり、
    前記金属微粒子を核として成長させる同一又は他の金属がPt、Ru、PtRu、PtSn、PtMo、PtW、PtRh、PtPd、PtAu、PtCu、PtNi、PtCo、PtFe、PtCr、PtRuSn、PtRuRh、PtRuPd、PtRuIr、PtRuAu、PtRuMo又はPtRuWであり、
    前記第二担持工程後の前記同一又は他の金属の平均粒径が4nm以下であり、
    前記第一担持工程において、金属微粒子を、多孔質の導電性カーボン担体の細孔内に、担持する金属の化合物を含む溶液を浸入させ、還元雰囲気下で加熱する含浸法によって担持させることを特徴とする燃料電池用電極触媒の製造方法。
  2. 導電性カーボン担体上に担持させる金属微粒子がPt微粒子であり、このPt微粒子を核として成長させる他の金属がPtRuであることを特徴とする請求項1記載の燃料電池用電極触媒の製造方法。
  3. 導電性カーボン担体上に担持させる金属微粒子がRu微粒子であり、このRu微粒子を核として成長させる他の金属がPtRuであることを特徴とする請求項1記載の燃料電池用電極触媒の製造方法。
  4. 導電性カーボン担体上に担持させる金属微粒子がPt微粒子であり、このPt微粒子を核として成長させる金属がPtであることを特徴とする請求項1記載の燃料電池用電極触媒の製造方法。
  5. 前記第一担持工程後の金属微粒子の担持率が0.1質量%以上30質量%以下であることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項記載の燃料電池用電極触媒の製造方法。
  6. 前記第二担持工程後の全金属粒子の担持率が50質量%以上であることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項記載の燃料電池用電極触媒の製造方法。
  7. 前記第二担持工程終了後に水素を含む雰囲気下で、20℃以上100℃未満の温度で、0.5〜8時間処理することを特徴とする請求項6記載の燃料電池用電極触媒の製造方法。
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