JP4649574B2 - 固体高分子形燃料電池用アノード触媒 - Google Patents

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Description

本発明は、固体高分子形燃料電池用アノード触媒およびその製造方法に関する。
固体高分子形燃料電池は、低温で動作可能であって小型化が可能であり、携帯用の小型電源として注目を集めている。固体高分子形燃料電池の供給燃料としては、水素ガスの他、天然ガス、メタノール等を改質した改質ガスや液体燃料としてメタノールが直接用いられている。
しかしながら、改質ガス中には一酸化炭素などの触媒被毒物質が含まれており、また、液体燃料としてメタノールを用いる場合、メタノールの酸化過程において触媒被毒が問題となる。このため、改質ガスやメタノールを燃料とする場合には、使用に伴って触媒性能が大きく低下するという問題点がある。
一方、一酸化炭素酸化特性やメタノール酸化特性に優れた触媒として、白金−ルテニウムが知られているが、燃料電池として実用化するためには十分な性能を有するものとはいえず、更に触媒性能を向上させることが望まれている。
一酸化炭素酸化特性やメタノール酸化特性を向上させた触媒として、白金−ルテニウムをベースとして更に第三元素を加えた触媒成分を、カーボン等の導電性担体に担持させた触媒が知られている。例えば、下記特許文献1には、白金塩及びルテニウム塩に加えてレニウム、タンタル、金等の第三成分の金属塩を含む混合溶液を用い、これらの三成分を導電性担体に同時に担持させることによるアノード触媒の製造方法が開示されている。しかしながら、この方法では、一酸化炭素やメタノールの酸化に対して有効な白金ルテニウム系合金以外に、白金−タンタル合金などが生成して均質性が損なわれやすく、十分な耐一酸化炭素被毒特性を有する触媒を得ることは困難である。
また、下記特許文献2及び特許文献3には、炭素材料に白金を担持させ、次いで、ルテニウムを担持させた後、第三成分として、モリブデン又はタングステンを担持させることによる合金触媒の製造方法が開示されている。しかしながら、この方法では、三段階で金属成分を担持させるために熱処理回数が多く、しかも、熱処理温度も600〜900℃程度という高温であるために、触媒粒子の成長が生じて、触媒活性が低下し易いという欠点がある。
米国特許第3506494号 特開2001−15120号公報 特開2001−15121号公報
本発明は、上記した従来技術の現状に鑑みてなされたものであり、その主な目的は、固体高分子形燃料電池用アノード触媒として優れた性能を有し、特に、一酸化炭素酸化特性、アルコール酸化特性などに優れた触媒を提供することである。
本発明者は、上記した目的を達成するために鋭意研究を重ねてきた。その結果、周期律表の4族に属する元素、5族に属する元素及び6族に属する元素から選ばれた少なくとも一種の元素を導電性担体に担持させた後、該担体に白金とルテニウムを同時に担持させるという二段階の担持方法を採用し、更に、各担持工程において非酸化性雰囲気下で比較的低温度で熱処理する方法によれば、従来の方法で得られた触媒と比較して、触媒金属成分が均質に高分散したものとなることを見出した。そして、得られた触媒は、固体高分子形燃料電池のアノード用触媒として優れた性能を発揮し、特に、一酸化炭素酸化特性、アルコール酸化特性などが良好であることを見出し、ここに本発明を完成するに至った。
即ち、本発明は、下記の固体高分子形燃料電池用アノード触媒及びその製造方法を提供することである。
1. 周期律表の4族に属する元素、5族に属する元素及び6族に属する元素から選ばれた少なくとも一種の元素を含む溶液中に、比表面積が200〜1000m /gのカーボンブラックを添加して当該カーボンブラックを均一に分散させた後、非酸化性雰囲気下において熱処理する第一担持工程と、
白金及びルテニウムを含む溶液中に、前記第一担持工程で得られた担持体を添加して当該担持体を均一に分散させた後、非酸化性雰囲気下において熱処理する第二担持工程を含む
固体高分子形燃料電池用アノード触媒の製造方法。
2. 第一担持工程及び第二担持工程における熱処理温度が、それぞれ200〜600℃である上記項1に記載の方法。
3. 前記第一担持工程において、溶液中の前記周期律表の4族に属する元素、5族に属する元素及び6族に属する元素から選ばれた少なくとも一種の元素の濃度が、1〜10重量%であって、
前記第二担持工程において、溶液中の白金及びルテニウムの濃度が、白金及びルテニウムの金属分の合計濃度として、1〜10重量%である、
上記項1又は2に記載の方法。
. 上記項1〜3のいずれかの方法によって得られた固体高分子形燃料電池用アノード触媒であって
カーボンブラック上に、触媒金属成分として、白金、ルテニウム、並びに周期律表の4族に属する元素、5族に属する元素及び6族に属する元素から選ばれた少なくとも一種の元素を担持させてなる固体高分子形燃料電池用アノード触媒。
上記項1〜3のいずれかの方法によって得られた固体高分子形燃料電池用アノード触媒であって、
カーボンブラック上に、触媒金属成分として、白金、ルテニウム、並びに周期律表の4族に属する元素、5族に属する元素及び6族に属する元素から選ばれた少なくとも一種の元素を担持させてなる触媒であって、該触媒金属成分の比表面積が、60〜350m2/gであることを特徴とする固体高分子形燃料電池用アノード触媒。
. 上記項又はのアノード触媒を含む固体高分子形燃料電池。
アノード触媒の製造方法
本発明の製造方法では、周期律表の4族に属する元素、5族に属する元素及び6族に属する元素から選ばれた少なくとも一種の元素(以下、「第三成分元素」ということがある)を導電性担体に担持させる第一担持工程と、該担体に白金とルテニウムを同時に担持させる第二担持工程からなる二段階の担持方法を採用することが必要である。以下、各工程について具体的に説明する。
(1)担体
導電性担体としては、特に限定はなく、従来から固体高分子形燃料電池用アノード触媒において用いられている各種の担体を用いることができる。特に、本発明では、耐食性、導電性等に優れ、比表面積も大きいことから、カーボンブラックを担体として用いることが好ましい。特に、BET法により求めた比表面積が200m2/g〜1000m2/g程度の範囲内にあるカーボンブラックを用いることが好ましい。この様な担体の具体例としては、Vulcan XC-72(キャボットコーポレーション社製)の商標名で市販されているカーボンブラックを挙げることができる。
(2)第一担持工程
第一の担持工程では、第三成分元素(周期律表の4族に属する元素、5族に属する元素及び6族に属する元素から選ばれた少なくとも一種の元素)を導電性担体に付着させた後、非酸化性雰囲気下で熱処理を行う。
導電性担体に第三成分元素を付着させる方法については、特に限定的ではないが、通常、第三成分元素を含む溶液中に導電性担体を浸漬する方法によれば、効率良く第三成分元素を付着させることができる。
第三成分元素の具体例としては、周期律表4族に属する元素として、チタン、ジルコニウム及びハフニウムを挙げることができ、5族に属する元素として、バナジウム、ニオブ及びタンタルを挙げることができ、6族に属する元素として、クロム、モリブテン及びタングステンを挙げることができる。これらの元素は、一種単独又は二種以上同時に担持させることができる。
これらの元素の内で、チタン、ジルコニウム、バナジウム、ニオブ、タンタル、クロム、モリブテン、タングステン等が特に良好な触媒性能を示す。
第三成分元素を担持させるために用いる溶液としては、第三成分元素を含む化合物を均一に溶解した溶液であれば特に限定なく使用できる。溶媒としては、例えば、水の他、メタノール、エタノール、1‐プロパノール、2‐プロパノール、シクロヘキサン、アセトン、γ−ブチルラクトン、ジクロロメタン、酢酸メチル、トルエン、アセトニトリル等の各種有機溶媒を用いることができる。また、これらの混合溶媒を用いても良い。
第三成分元素を含む化合物としては、使用する溶媒に可溶性の化合物であれば、特に限定なく使用できる。例えば、水、アルコール等を溶媒とする場合には、塩化チタン、塩化バナジウム、塩化クロム、塩化ジルコニウム、塩化ニオブ、塩化モリブテン、塩化ハフニウム、塩化タンタル、塩化タングステン等の塩化物を用いることができる。
溶液中の第三成分元素を含む化合物の濃度については、特に限定はないが、通常、金属分の濃度として、1〜10重量%程度の範囲内において効率の良い担持が可能である。
導電性担体の添加量については、後述する溶媒を揮発させて除去する方法では、溶液中に含まれる第三成分元素がそのまま担体上にほぼ全量担持されるので、目的とする第三成分元素の担持量に基づいて適宜決めればよい。
上記した方法で第三成分元素を含む溶液に担体を浸漬し、十分に撹拌して担体を均一に分散させた後、溶媒を除去し、次いで、非酸化性雰囲気下において熱処理を行えばよい。
溶媒を除去する方法については、特に限定はないが、通常は、使用した溶媒の沸点を下回る温度、例えば、沸点より5〜20℃程度低い温度において溶媒を揮発させればよい。
熱処理の雰囲気については、非酸化性雰囲気であれば良く、例えば、窒素、希ガス等の不活性ガス雰囲気や水素ガスなどの還元性雰囲気を採用できる。
例えば、不活性ガス、水素ガス、これらの混合ガスなどを2ml/分〜500ml/分程度、好ましくは、20ml/分〜100ml/分程度のガス流量で流通させながら熱処理を行えばよいが、この様な条件に限定されるものではない。
熱処理温度は、200〜600℃程度とすることが好ましく、250〜350℃程度とすることがより好ましい。この様な比較的低い温度で熱処理を行うことによって、第三成分元素の成長を抑制して、微細な状態で均一に分散させることができる。
尚、熱処理の際の昇温速度については、特に限定的ではないが、急激な加熱を避けるために、10℃/時〜200℃/時程度、好ましくは、50℃/時〜100℃/時程度の昇温速度が適切である。
熱処理時間については、特に限定的ではないが、通常、上記した温度範囲に、10分〜5時間程度、好ましくは1時間〜3時間程度保持すればよい。
(3)第二担持工程
次いで、上記した方法で第三成分元素を担持させた担体に、白金とルテニウムを同時に担持させる。
白金とルテニウムを担持させる方法としては、第一担持工程で得られた担持体に白金とルテニウムを付着させた後、非酸化性雰囲気下で熱処理を行えばよい。
第一担持工程で得られた担持体に白金とルテニウムを付着させる方法については、特に限定的ではないが、第一担持工程と同様に、白金とルテニウムを含む溶液中に導電性担体を浸漬する方法によれば、これらの元素を効率良く付着させることができる。
白金とルテニウムを含む溶液としては、白金を含む化合物とルテニウムを含む化合物を均一に溶解させた溶液を使用すればよい。
溶媒としては、第一担持工程と同様に、水の他、メタノール、エタノール、1‐プロパノール、2‐プロパノール、シクロヘキサン、アセトン、γ−ブチルラクトン、ジクロロメタン、酢酸メチル、トルエン、アセトニトリル等の各種有機溶媒を用いることが可能である。また、これらの混合溶媒を用いても良い。
白金を含む化合物としては、ヘキサクロロ白金酸、ヘキサクロロ白金(IV)酸ナトリウム、ヘキサヒドロキソ白金(IV)酸ナトリウム、テトラクロロ白金(II)酸カリウム、トリス(エチレンジアミン)白金塩化物、ヘキサアンミン白金塩化物、クロロペンタアンミン白金塩化物、クロロトリスアンミン白金塩化物、ヘキサクロロ白金酸アンモニウム、シス−ジクロロビス(ピラジン)白金、シス-ジクロロビス(4,4'-ビピリジン)白金、シス-ジクロロビス(ピリジン)白金 、トリクロロ(ピラジン)白金酸、トリクロロ(4,4-ビピリジン)白金酸、トランス-ジクロロジアンミン白金、ジニトロジアンミン白金、白金ニトロアンミンエトキシド、四価白金アンミン溶液、ヘキサヒドロキソ白金酸、テトラニトロ白金酸カリウム、ビス(オキサラト)白金酸カリウム、1,5-シクロオクタジエンジメチル白金等を例示でき、ルテニウムを含む化合物としては、塩化ルテニウム、ヘキサアンミンルテニウム塩化物、ヘキサクロロルテニウム酸カリウム、ヘキサクロロルテニウム酸カリウム、シス−ジクロロ(2,2-ビピリジン)ルテニウム、トリス(2,2-ビピリジン)ルテニウム塩化物、トリス(1,10-フェナントロリン)ルテニウム塩化物、クロロペンタアンミンルテニウム塩化物、アセチルアセトンルテニウム、トリス(ジアミン)ルテニウム塩化物、(ピラジン)ルテニウム塩化物、(4,4-ビピリジン)ルテニウム塩化物、(4,4-ビピリジン)ルテニウム六フッ化リン酸塩、硝酸ルテニウム、ルテニウムレッド、ドデカカルボニル3ルテニウム、ビス‐シクロペンタジエニルルテニウム等を例示できる。具体的に用いる化合物は、使用する溶媒の種類に応じて、適宜選択すればよい。
白金を含む化合物とルテニウムを含む化合物の濃度については、特に限定はないが、通常、白金とルテニウムの金属分の合計濃度として、1〜10重量%程度の範囲内において、効率良く付着させることができる。
白金を含む化合物とルテニウムを含む化合物の割合は、白金金属量100重量部に対して、ルテニウム金属量として、25〜105重量部程度とすることが好ましく、25〜55重量部程度とすることがより好ましい。
上記した方法で白金とルテニウムを含む溶液中に担体を浸漬し、十分に撹拌して担体を均一に分散させた後、溶媒を除去し、次いで、非酸化性雰囲気下において熱処理を行うことによって、本発明の触媒を得ることができる。
溶媒の除去方法については、上記した第一担持工程と同様でよい。
熱処理温度についても、第一担持工程と同様でよく、200〜600℃程度とすることが好ましく、250〜350℃程度とすることがより好ましい。その他の加熱条件についても、第一担持工程と同様とすればよい。
アノード触媒
上記した方法によれば、白金、ルテニウム及び第三成分元素からなる触媒金属成分が、導電性担体上に、均質に高分散に担持された触媒を得ることができる。
本発明の触媒では、第三成分元素の量は、白金金属とルテニウム金属の合計量100重量部に対して、10〜150重量部程度とすることが好ましく、10〜45重量部程度とすることがより好ましい。第三成分元素量をこの様な範囲とすることによって、良好な触媒性能を発揮することができる。
また、白金、ルテニウム及び第三成分元素からなる触媒金属成分の担持量については、特に限定的ではないが、通常、導電性担体100重量部に対して、白金、ルテニウム及び第三成分元素の合計金属量として、25〜400重量部程度とすればよく、65〜150重量部程度とすることが好ましい。
上記した二工程からなる担持方法によれば、三種類の触媒金属成分を一回の処理工程で担持させる場合と比較して、担持される触媒金属成分の比表面積が非常に大きくなり、微細な触媒金属成分が均質に高分散した状態となる。この様な触媒は、固体高分子形燃料電池用アノード触媒として優れた活性を示し、特に、一酸化炭素酸化特性やメタノール酸化特性に優れた性能を発揮できる。
本発明方法によれば、白金、ルテニウム及び第三成分元素を含む触媒としては従来の製造方法では得ることができなかった、触媒金属成分の比表面積が60m2/g以上という非常に微細な触媒金属成分を含む触媒とすることができる。特に、比較的低温度で熱処理することによって触媒金属成分の比表面積を大きくすることができ、60〜350m2/g程度という従来にない比表面積の非常に大きい触媒金属成分を担持した触媒とすることができ、更に、適切に製造条件を制御することによって、より比表面積を大きくすることも可能である。この様な触媒は、固体高分子形燃料電池用アノード触媒として、優れた活性を示し、特に、一酸化炭素酸化特性やメタノール酸化特性に優れた性能を発揮できる。尚、この場合の触媒金属成分の比表面積は、ストリッピングボルタンメトリー法により一酸化炭素吸着量を求め、算出した値である。
また、本発明の触媒では、白金、ルテニウム及び第三成分元素からなる触媒金属成分は、凝集することなく、微細な状態で均質に担持されており、例えば、透過電子顕微鏡写真より粒子径を求めた場合に、80%以上の触媒金属成分が2nm〜5nmの範囲内となるような微細な状態で分散した触媒を得ることができる。
以上の通り、本発明の触媒は、従来の方法で得られた触媒と比較して、触媒金属成分の比表面積が大きく、微細な触媒金属成分が均質に高分散した状態であり、固体高分子形燃料電池用アノード触媒として優れた触媒性能を発揮し、一酸化炭素、メタノール等に対する酸化性能が良好である。よって、本発明のアノード触媒を用いた固体高分子形燃料電池は、各種改質ガスなどの一酸化炭素を含む燃料や液体メタノールを燃料とする場合においても、良好な性能を発揮するものとなる。
本発明触媒を用いる固体高分子形燃料電池の構造については特に限定はなく、本発明触媒をアノード触媒として用いること以外は、公知の燃料電池と同様とすればよい。
本発明によれば、白金、ルテニウム及び第三成分元素からなる触媒金属成分が、導電性担体上に、均質に高分散に担持された触媒を得ることができる。
本発明の触媒は、固体高分子形燃料電池用アノード触媒として優れた触媒性能を示し、特に、一酸化炭素、メタノール等に対する酸化性能が良好である。
以下、実施例を挙げて本発明を更に詳細に説明する。
実施例1
塩化チタンをチタン金属量として100mg含有するエタノール溶液1000ml中に、カーボンブラック(商品名VulcanXC72R、キャボットコーポレーション社製、比表面積:230m2/g)を500mg添加し、十分に撹拌して均一に分散させ、その後撹拌下に55℃に加熱してエタノールを揮発させて除去した。次いで、水素ガスを50ml/分の流量で流通させながら、上記した方法で得た残留物を300℃で3時間加熱して、カーボンブラック上にチタンを担持させた。
次いで、1,5−シクロオクタジエンジメチル白金を、白金金属量として317.7mg含有するシクロヘキサン溶液300mlと、塩化ルテニウムをルテニウム金属分として82.3mg含有するエタノール溶液40mlを混合し、この混合溶液中に、上記したチタン担持カーボンを添加し、十分に撹拌して均一に分散させた後、撹拌下に55℃に加熱して溶媒を揮発させて除去した。次いで、水素ガスを50ml/分の流量で流通させながら、上記した方法で得た残留物を300℃で3時間加熱することにより、カーボンブラック上に、白金、ルテニウム及びチタンを担持させた。
得られた担持物について、ストリッピングボルタンメトリー測定をおこない、一酸化炭素酸化ピーク電位を求めた。具体的には、上記担持物をカーボン基板上にナフィオン樹脂(商標名、デュポン社製)で固定した電極を用い、25℃の0.5mol/lH2SO4からなる電解液中において、該電極を0.05V(vs標準水素電位)に保持しながら、5分間一酸化炭素を吹き込み、触媒金属成分の表面に一酸化炭素を完全に吸着させた。その後、電解溶液中の過剰一酸化炭素を除去するために10分間アルゴンガスでパージし、20mV/秒の速度で0.05〜0.8Vまで電位を掃引して一酸化炭素酸化ピーク電位を測定した。更に、この測定結果に基づいて、一酸化炭素酸化に相当する電気量を一酸化炭素酸化ピーク面積より求め、これを触媒に直接吸着している一酸化炭素単分子層の酸化に必要なクーロン電気量(420μC cm-2)で割ることにより触媒金属成分の比表面積を算出した。
また、サイクリックボルタンメトリーにより、0.05〜0.8Vまで1mV/秒で電位を掃引して、0.5V(vs標準水素電位)におけるメタノール酸化電流密度を求めた。結果を下記表1に示す。
実施例2
実施例1で用いた塩化チタンのエタノール溶液に代えて、塩化バナジウムをバナジウム金属量として100mg含有するエタノール溶液1000mlを用いること以外は、実施例1と同様にして、カーボンブラック上に、白金、ルテニウム及びバナジウムを担持させた。
得られた担持物について、実施例1と同様にして、触媒金属成分の比表面積、一酸化炭素酸化ピーク電位、及び0.5V(vs標準水素電位)におけるメタノール酸化電流密度を測定した。結果を下記表1に示す。
実施例3
実施例1で用いた塩化チタンのエタノール溶液に代えて、塩化クロムをクロム金属量として100mg含有するエタノール溶液1000mlを用いること以外は、実施例1と同様にして、カーボンブラック上に、白金、ルテニウム及びクロムを担持させた。
得られた担持物について、実施例1と同様にして、触媒金属成分の比表面積、一酸化炭素酸化ピーク電位、及び0.5V(vs標準水素電位)におけるメタノール酸化電流密度を測定した。結果を下記表1に示す。
実施例4
実施例1で用いた塩化チタンのエタノール溶液に代えて、塩化ジルコニウムをジルコニウム金属量として100mg含有するエタノール溶液1000mlを用いること以外は、実施例1と同様にして、カーボンブラック上に、白金、ルテニウム及びジルコニウムを担持させた。
得られた担持物について、実施例1と同様にして、触媒金属成分の比表面積、一酸化炭素酸化ピーク電位、及び0.5V(vs標準水素電位)におけるメタノール酸化電流密度を測定した。結果を下記表1に示す。
実施例5
実施例1で用いた塩化チタンのエタノール溶液に代えて、塩化ニオブをニオブ金属量として100mg含有するエタノール溶液1000mlを用いること以外は、実施例1と同様にして、カーボンブラック上に、白金、ルテニウム及びニオブを担持させた。
得られた担持物について、実施例1と同様にして、触媒金属成分の比表面積、一酸化炭素酸化ピーク電位、及び0.5V(vs標準水素電位)におけるメタノール酸化電流密度を測定した。結果を下記表1に示す。
実施例6
実施例1で用いた塩化チタンのエタノール溶液に代えて、塩化モリブデンをモリブデン金属量として100mg含有するエタノール溶液1000mlを用いること以外は、実施例1と同様にして、カーボンブラック上に、白金、ルテニウム及びモリブデンを担持させた。
得られた担持物について、実施例1と同様にして、触媒金属成分の比表面積、一酸化炭素酸化ピーク電位、及び0.5V(vs標準水素電位)におけるメタノール酸化電流密度を測定した。結果を下記表1に示す。
実施例7
実施例1で用いた塩化チタンのエタノール溶液に代えて、塩化タングステンをタングステン金属量として100mg含有するエタノール溶液1000mlを用いること以外は、実施例1と同様にして、カーボンブラック上に、白金、ルテニウム及びタングステンを担持させた。得られた担持物について、実施例1と同様にして、触媒金属成分の比表面積、一酸化炭素酸化ピーク電位、及び0.5V(vs標準水素電位)におけるメタノール酸化電流密度を測定した。結果を下記表1に示す。
実施例8
実施例1で用いた塩化チタンのエタノール溶液に代えて、塩化タンタルをタンタル金属量として100mg含有するエタノール溶液1000mlを用いること以外は、実施例1と同様にして、カーボンブラック上に、白金、ルテニウム及びタンタルを担持させた。得られた担持物について、実施例1と同様にして、触媒金属成分の比表面積、一酸化炭素酸化ピーク電位、及び0.5V(vs標準水素電位)におけるメタノール酸化電流密度を測定した。結果を下記表1に示す。
実施例9
実施例1で用いた塩化チタンのエタノール溶液に代えて、塩化タンタルをタンタル金属量として100mg含有するエタノール溶液1000mlを用い、1,5−シクロオクタジエンジメチル白金のシクロヘキサン溶液に代えて、塩化白金酸を白金金属量として317.7mg含有するシクロヘキサン溶液300mlを用いること以外は、実施例1と同様にして、カーボンブラック上に、白金、ルテニウム及びタンタルを担持させた。
得られた担持物について、実施例1と同様にして、触媒金属成分の比表面積、一酸化炭素酸化ピーク電位、及び0.5V(vs標準水素電位)におけるメタノール酸化電流密度を測定した。結果を下記表1に示す。
実施例10
実施例1で用いた塩化チタンのエタノール溶液に代えて、塩化タンタルをタンタル金属量として100mg含有するエタノール溶液1000mlを用い、塩化ルテニウムのエタノール溶液に代えて、硝酸ルテニウムをルテニウム金属量として82.3mg含有するエタノール溶液40mlを用いること以外は、実施例1と同様にして、カーボンブラック上に、白金、ルテニウム及びタンタルを担持させた。
得られた担持物について、実施例1と同様にして、触媒金属成分の比表面積、一酸化炭素酸化ピーク電位、及び0.5V(vs標準水素電位)におけるメタノール酸化電流密度を測定した。結果を下記表1に示す。
比較例1
1,5−シクロオクタジエンジメチル白金を、白金金属量として317.7mg含有するシクロヘキサン溶液300mlと、塩化ルテニウムをルテニウム金属量として82.3mg含有するのエタノール溶液40mlと、塩化チタンをチタン金属分として100mg含有するエタノール溶液1000mlを混合し、この混合溶液中に、実施例1で用いたものと同様のカーボンブラックを500mg添加し、攪拌しながら、55℃に加熱して溶媒を揮発させて除去した。
次いで、水素ガスを50ml/分の流量で流通させながら、上記した方法で得た残留物を300℃で3時間加熱して、カーボンブラック上に白金、ルテニウム及びチタンを担持させた。
得られた担持物について、実施例1と同様にして、触媒金属成分の比表面積、一酸化炭素酸化ピーク電位、及び0.5V(vs標準水素電位)におけるメタノール酸化電流密度を測定した。結果を下記表1に示す。
比較例2
比較例1で用いた塩化チタンを含有するエタノール溶液に代えて、塩化バナジウムをバナジウム金属量として100mg含有するエタノール溶液1000mlを用いること以外は、比較例1と同様にして、カーボンブラック上に、白金、ルテニウム及びバナジウムを担持させた。
得られた担持物について、実施例1と同様にして、触媒金属成分の比表面積、一酸化炭素酸化ピーク電位、及び0.5V(vs標準水素電位)におけるメタノール酸化電流密度を測定した。結果を下記表1に示す。
比較例3
比較例1で用いた塩化チタンのエタノール溶液に代えて、塩化クロムをクロム金属量として100mg含有するエタノール溶液1000mlを用いること以外は、比較例1と同様にして、カーボンブラック上に、白金、ルテニウム及びクロムを担持させた。
得られた担持物について、実施例1と同様にして、触媒金属成分の比表面積、一酸化炭素酸化ピーク電位、及び0.5V(vs標準水素電位)におけるメタノール酸化電流密度を測定した。結果を下記表1に示す。
比較例4
比較例1で用いた塩化チタンのエタノール溶液に代えて、塩化ジルコニウムをジルコニウム金属量として100mg含有するエタノール溶液1000mlを用いること以外は、比較例1と同様にして、カーボンブラック上に、白金、ルテニウム及びジルコニウムを担持させた。
得られた担持物について、実施例1と同様にして、触媒金属成分の比表面積、一酸化炭素酸化ピーク電位、及び0.5V(vs標準水素電位)におけるメタノール酸化電流密度を測定した。結果を下記表1に示す。
比較例5
比較例1で用いた塩化チタンのエタノール溶液に代えて、塩化ニオブをニオブ金属量として100mg含有するエタノール溶液1000mlを用いること以外は、比較例1と同様にして、カーボンブラック上に、白金、ルテニウム及びニオブを担持させた。
得られた担持物について、実施例1と同様にして、触媒金属成分の比表面積、一酸化炭素酸化ピーク電位、及び0.5V(vs標準水素電位)におけるメタノール酸化電流密度を測定した。結果を下記表1に示す。
比較例6
比較例1で用いた塩化チタンのエタノール溶液に代えて、塩化モリブデンをモリブデン金属量として100mg含有するエタノール溶液1000mlを用いること以外は、比較例1と同様にして、カーボンブラック上に、白金、ルテニウム及びモリブデンを担持させた。
得られた担持物について、実施例1と同様にして、触媒金属成分の比表面積、一酸化炭素酸化ピーク電位、及び0.5V(vs標準水素電位)におけるメタノール酸化電流密度を測定した。結果を下記表1に示す。
比較例7
比較例1で用いた塩化チタンのエタノール溶液に代えて、塩化タングステンをタングステン金属量として100mg含有するエタノール溶液1000mlを用いること以外は、比較例1と同様にして、カーボンブラック上に、白金、ルテニウム及びタングステンを担持させた。
得られた担持物について、実施例1と同様にして、触媒金属成分の比表面積、一酸化炭素酸化ピーク電位、及び0.5V(vs標準水素電位)におけるメタノール酸化電流密度を測定した。結果を下記表1に示す。
比較例8
比較例1で用いた塩化チタンのエタノール溶液に代えて、塩化タンタルをタンタル金属量として100mg含有するエタノール溶液1000mlを用いること以外は、比較例1と同様にして、カーボンブラック上に、白金、ルテニウム及びタンタルを担持させた。
得られた担持物について、実施例1と同様にして、触媒金属成分の比表面積、一酸化炭素酸化ピーク電位、及び0.5V(vs標準水素電位)におけるメタノール酸化電流密度を測定した。結果を下記表1に示す。
比較例9
1,5−シクロオクタジエンジメチル白金を、白金金属量として317.7mg含有するシクロヘキサン溶液300mlと、塩化ルテニウムをルテニウム金属量として82.3mg含有するのエタノール溶液40mlを混合し、この混合溶液中に、実施例1で用いたものと同様のカーボンブラックを500mg添加し、十分に撹拌して均一に分散させた後、攪拌しながら55℃に加熱して溶媒を揮発させて除去した。次いで、水素ガスを50ml/分の流量で流通させながら、上記した方法で得た残留物を300℃で3時間加熱して、カーボンブラック上に白金及びルテニウムを持させた。
得られた担持物について、実施例1と同様にして、触媒金属成分の比表面積、一酸化炭素酸化ピーク電位、及び0.5V(vs標準水素電位)におけるメタノール酸化電流密度を測定した。結果を下記表1に示す。
以上の結果から明らかなように、実施例1〜10の方法で得られた触媒は、いずれも、白金、ルテニウム及び第三成分元素の三種類の成分を一回の工程で担持させて得られた比較例の触媒と比べて、触媒金属成分の比表面積が大きく、一酸化炭素酸化ピーク電位が低い値であった。
一酸化炭素ピーク電位とは、一酸化炭素を酸化し、除去する電位を意味するものである。よって、上記結果から、実施例の各触媒は、比較例の触媒と比較して、一酸化炭素が存在する条件下においても触媒性能の低下が少なく、改質ガスなどの一酸化炭素を含む燃料を有効に利用できるものであることが判る。
また、0.5Vにおけるメタノール酸化電流密度とは、実際に使用すると考えられる電圧域内である0.5Vにおいて取り出すことができる電流密度を示すものである。実施例の各触媒は、同一の第三成分を用いた比較例の触媒と比べて、メタノール酸化電流密度が高い値であり、メタノールを燃料として有効に利用できるものであることが判る。
上記した触媒の内で、実施例8及び比較例8で得られた各触媒の透過電子顕微鏡写真をそれぞれ、図1と図2に示す。これらの写真において、ぼんやりと影のように見える部分がカーボン担体であり、はっきりとした黒点が触媒金属成分である。これらの写真から判るように、実施例8の触媒では、2〜5nm程度の微細な触媒金属成分が担体上に非常に高分散に担持されているのに対して、比較例8の触媒では、10nm程度の触媒成分やそれらの凝集体が、担体上に多く担持されている。
実施例8で得られた触媒の透過電子顕微鏡写真。 比較例8で得られた触媒の透過電子顕微鏡写真。

Claims (6)

  1. 周期律表の4族に属する元素、5族に属する元素及び6族に属する元素から選ばれた少なくとも一種の元素を含む溶液中に、比表面積が200〜1000m /gのカーボンブラックを添加して当該カーボンブラックを均一に分散させた後、非酸化性雰囲気下において熱処理する第一担持工程と、
    白金及びルテニウムを含む溶液中に、前記第一担持工程で得られた担持体を添加して当該担持体を均一に分散させた後、非酸化性雰囲気下において熱処理する第二担持工程を含む
    固体高分子形燃料電池用アノード触媒の製造方法。
  2. 第一担持工程及び第二担持工程における熱処理温度が、それぞれ200〜600℃である請求項1に記載の方法。
  3. 前記第一担持工程において、溶液中の前記周期律表の4族に属する元素、5族に属する元素及び6族に属する元素から選ばれた少なくとも一種の元素の濃度が、1〜10重量%であって、
    前記第二担持工程において、溶液中の白金及びルテニウムの濃度が、白金及びルテニウムの金属分の合計濃度として、1〜10重量%である、
    請求項1又は2に記載の方法。
  4. 請求項1〜3のいずれかの方法によって得られた固体高分子形燃料電池用アノード触媒であって
    カーボンブラック上に、触媒金属成分として、白金、ルテニウム、並びに周期律表の4族に属する元素、5族に属する元素及び6族に属する元素から選ばれた少なくとも一種の元素を担持させてなる固体高分子形燃料電池用アノード触媒。
  5. 請求項1〜3のいずれかの方法によって得られた固体高分子形燃料電池用アノード触媒であって、
    カーボンブラック上に、触媒金属成分として、白金、ルテニウム、並びに周期律表の4族に属する元素、5族に属する元素及び6族に属する元素から選ばれた少なくとも一種の元素を担持させてなる触媒であって、該触媒金属成分の比表面積が、60〜350m2/gであることを特徴とする固体高分子形燃料電池用アノード触媒。
  6. 請求項又はのアノード触媒を含む固体高分子形燃料電池。
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