JP5158290B2 - モータ駆動装置およびブラシレスモータ、並びにモータ駆動方法 - Google Patents

モータ駆動装置およびブラシレスモータ、並びにモータ駆動方法 Download PDF

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Description

本発明は、PWM駆動方式を用いてモータを駆動するモータ駆動装置およびそれを備えたブラシレスモータ、並びにモータ駆動方法に関し、特に、モータへの過電流を制限する機能を有したモータ駆動装置およびブラシレスモータ、並びにモータ駆動方法に関する。
従来、このような過電流制限機能を有したモータ駆動装置として、モータの電流値を検出し、検出した電流値が閾値を超えたときモータ駆動を制限するようなモータ駆動装置が提案されている(例えば、特許文献1参照)。このようなモータ駆動装置は、PWM(Pulse Width Modulation、パルス幅変調)駆動回路を有しており、検出したモータ電流値が閾値を超えたとき、すなわちモータに過電流が流れたとみなされると、検出されたモータ電流値に応じてPWM信号のデューティ比を所定の比率に制限するように構成されている。従来のモータ駆動装置は、このような構成とすることにより、モータ電流の急激な変動を抑制しながらモータ過電流による過熱焼損を防止している。
しかしながら、上述した従来のモータ駆動装置は、過電流と判定されると、モータ電流値に応じた比率のデューティ比に制限されるため、過電流と判定されたときのモータ電流値が大きいと、デューティ比が瞬時に、かつ大きく変化する。このような瞬時かつ大きなデューティ比の変化はモータの回転に対しても大きく影響し、その結果、モータの回転音が大きくなるという課題があった。特に、モータの負荷が大きいときなど、過電流により制限が働いた小さなデューティ比の状態と、制限が解除された大きなデューティ比の状態との切り替えが繰り返されることになり、このような繰り返しがモータの騒音となったり、さらにはメカ部への衝撃が大きくなったりするなどの不都合があった。
特開2005−199899号公報
本発明のモータ駆動装置は、パルス幅変調されたPWM信号を用いて、モータの回転動作を駆動制御するモータ駆動装置である。本発明のモータ駆動装置は、駆動制御部と、デューティ算出部と、デューティリミッタと、PWM信号生成部と、駆動出力部と、通電電流監視部と、リミット値生成部とを備える。駆動制御部は、モータを駆動するための駆動信号を生成する。デューティ算出部は、駆動信号に応じたデューティ指令値を算出する。デューティリミッタは、デューティ指令値の値をリミット値により制限する。PWM信号生成部は、デューティリミッタの出力値に応じたデューティ比のPWM信号を生成する。駆動出力部は、PWM信号に応じた通電信号を生成し、通電信号によりモータの巻線を通電する。通電電流監視部は、巻線を通電する電流値を監視し、電流値が所定の閾値を超えたときに過電流と判定する。リミット値生成部は、リミット値を生成する。そして、リミット値生成部は、過電流と判定した期間中、電流値が減少するように、所定の時間間隔で、かつ閾値と電流値との差に応じた値ずつ、リミット値を更新する構成である。
また、本発明のブラシレスモータは、このような本発明のモータ駆動装置を備えた構成である。
また、本発明のモータ駆動方法は、パルス幅変調されたPWM信号を用いて、モータの回転動作を駆動制御するモータ駆動方法であり、次のステップを含む。モータを駆動するための駆動信号を生成するステップ。駆動信号に応じたデューティ指令値を算出するステップ。デューティ指令値の値をリミット値により制限するステップ。このリミット値により制限するステップでの出力値に応じたデューティ比のPWM信号を生成するステップ。PWM信号に応じた通電信号を生成し、通電信号によりモータの巻線を通電するステップ。巻線を通電する電流値を監視し、電流値が所定の閾値を超えたときに過電流と判定するステップ。上記リミット値を生成するステップ。そして、リミット値を生成するステップは、過電流と判定した期間中、電流値が減少するように、所定の時間間隔で、かつ閾値と電流値との差に応じた値ずつ、リミット値を更新する。
この構成によれば、過電流と判定すると、リミット値は順次更新されながら段階的に変化し、このようなリミット値の変化は、過電流を抑える方向に徐々にデューティ比を変化させることになる。このため、急激かつ大きなデューティ比の変化なくデューティ指令値を制限できる。
よって、本発明によれば、急激かつ大きなデューティ比の変化なくデューティ指令値を制限できるため、モータの回転音の増加を招くことなく、過電流に対して電流制限できる機能を有したモータ駆動装置およびブラシレスモータ、並びにモータ駆動方法を提供することができる。
図1は、本発明の実施の形態1におけるモータ駆動装置を含むブロック図である。 図2は、同モータ駆動装置の通電電流監視部およびリミット値生成部のブロック図である。 図3Aは、同モータ駆動装置の電流検出器が検出した電流値Idetの変化を示す図である。 図3Bは、同モータ駆動装置のリミット値Lおよびデューティ指令値Dlmの変化を示す図である。 図4は、同モータ駆動装置のリミット値を生成する処理のフローチャートである。 図5は、本発明の実施の形態2におけるモータ駆動装置を含むブロック図である。 図6は、同モータ駆動装置の補正量算出部における電源電圧に対するデューティ補正量の特性を示す図である。 図7は、本発明の実施の形態3におけるモータ駆動装置を含むブロック図である。 図8は、本発明の実施の形態4におけるモータ駆動装置を含むブロック図である。 図9は、同モータ駆動装置の最大リミット値生成部が生成する最大リミット値の一例を示した図である。 図10は、同モータ駆動装置の電流値が速度判定値を超えた場合のPWM信号の様子を示した図である。 図11は、同モータ駆動装置の他の構成を示すブロック図である。 図12は、同モータ駆動装置の最大リミット値生成部が生成する最大リミット値の他の例を示した図である。 図13は、本発明の実施の形態5におけるブラシレスモータの構成図である。
以下、本発明の実施の形態におけるモータ駆動装置について図面を参照しながら説明する。
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1におけるモータ駆動装置20の構成を示すブロック図である。
図1に示すように、本実施の形態におけるモータ駆動装置20は、モータ10と位置検出器12とに接続される。モータ10は、巻線11を巻回した固定子と、巻線11を通電駆動することで回転する可動子とを備えている。本実施の形態では、モータ10がU相、V相、W相とする3相の巻線11を有し、各相をパルス幅変調(以下、適宜、PWMと呼ぶ)された信号で回転駆動するブラシレスモータの一例を挙げて説明する。
位置検出器12は、モータ10内に備えた可動子の回転位置を検出し、その回転位置に応じた位置検出信号pdを出力する。一方、可動子の回転速度を指令するため、モータ駆動装置20には、速度指令を示す速度指令値Vrが通知される。
モータ駆動装置20は、図1に示すように、減算器21と、速度制御部22と、駆動量リミッタ23と、デューティ算出部24と、デューティリミッタ25と、PWM信号生成部26と、駆動出力部27と、速度検出部28と、通電電流監視部29と、リミット値生成部30とを備えている。
位置検出器12からの位置検出信号pdは、速度検出部28に供給される。速度検出部28は、位置検出信号pdが示す位置情報を利用し、例えば位置変化からモータ10の可動子の回転速度を検出し、検出した回転速度を示す速度検出値Vdを出力する。このように、本実施の形態では、可動子の回転速度を示す速度検出値Vdが通知され、また、回転速度を制御するために指令された指令速度を示す速度指令値Vrが通知される。そして、モータ駆動装置20は、速度検出値Vdと速度指令値Vrとに基づき、可動子の回転速度が指令速度に追従するようにフィードバック制御する速度制御系が構成されている。
減算器21は、速度検出値Vdと速度指令値Vrとの差分を求めることで、検出した回転速度と指令速度との速度偏差量を求める。この速度偏差量は速度偏差値Dvとして速度制御部22に供給される。
速度制御部22は、駆動制御部として機能し、速度偏差値Dvに対して例えば比例積分などの演算処理を行い、速度偏差値Dvがゼロとなるように制御するための駆動量を示す駆動信号としての駆動値Tq0を生成し、出力する。駆動値Tq0は、駆動量リミッタ23に供給される。
駆動量リミッタ23は、駆動値Tq0の値の範囲を制限し、より具体的には、駆動値Tq0が所定の値以下となるように制御する。本実施の形態では、駆動量リミッタ23は、駆動値Tq0が駆動リミット値を越えるとき、駆動値Tq0の値が駆動リミット値となるように制限して出力する。また、駆動値Tq0が駆動リミット値を越えないときは、駆動値Tq0の値をそのまま出力する。駆動量リミッタ23は、このように処理した信号を駆動値Tq1として、デューティ算出部24に供給する。
デューティ算出部24は、供給された駆動値Tq1に基づき、PWM駆動時のパルス幅のデューティ比を算出する。具体的には、駆動値Tq1が大きくなるに従ってデューティ比も大きくなるように、デューティ算出部24は、駆動値Tq1に応じたデューティ指令値Dty(以下、適宜、指令値Dtyと呼ぶ)を算出する。すなわち、例えば速度偏差量が大きいほどデューティ比も大きくし、これによって駆動力を強めて、実回転速度が指令速度となるように制御する。算出された指令値Dtyは、デューティリミッタ25に供給される。
デューティリミッタ25は、指令値Dtyの値の範囲を制限し、指令値Dtyが所定の値以下となるように制御する。本実施の形態では、デューティリミッタ25は、指令値Dtyがデューティリミット値L(以下、適宜、リミット値Lと呼ぶ)を越えるとき、指令値Dtyの値がリミット値Lとなるように制限して出力する。また、指令値Dtyがリミット値Lを越えないときは、指令値Dtyの値をそのまま出力する。デューティリミッタ25は、このような処理で生成した出力値を指令値Dlmとして、PWM信号生成部26に供給する。
デューティリミッタ25は、具体的には例えば概略次のように動作する。まず、デューティ比は、パルス周期期間に占めるパルス幅の割合であるため、0%から100%までの範囲に限定される。一方、このデューティ比を決定するための指令値Dtyは、駆動量に対応した値であるため、例えば強い駆動力が必要な場合にはデューティ比100%以上を示す仮想的な値もあり得る。このため、まず、デューティリミッタ25では、デューティ比の最上限である100%に近いリミット値Lとして例えば98%を設定する。そして、例えば、指令値Dtyが100%を超える120%を示すときには、この120%を98%に制限し、98%を示す指令値Dlmとして出力する。また、例えば、指令値Dtyが100%以下である80%を示すときには、80%を示す指令値Dlmとして出力する。なお、本実施の形態では、このように、駆動量が多いほどデューティ比が大きくなってモータ10への駆動力も大きくなる例を挙げて以下に説明する。
また、本実施の形態では、デューティリミッタ25のリミット値Lは、常に一定の値となる固定値ではなく、通電電流に応じた適応的な値で、指令値Dtyを制限する。すなわち、例えば、リミット値Lとして98%が初期設定されていても、通電電流の電流値によっては90%や80%というようにリミット値Lが変化する。なお、このようなリミット値Lを生成する構成や動作については、以下で詳細に説明する。
PWM信号生成部26は、巻線11を駆動するための波形信号を相ごとに生成する。巻線11を正弦波駆動する場合には波形信号は正弦波信号であり、巻線11を矩形波駆動する場合には波形信号は矩形波信号である。そして、PWM信号生成部26は、指令値Dlmに基づく振幅の波形信号によりパルス幅変調されたPWM信号pwmを生成する。具体的には、指令値Dlmの値に応じた振幅の波形信号に従ったデューティ比となるように、PWM信号pwmの各パルスのデューティ比が設定される。このようなPWM信号pwmが駆動出力部27に供給される。なお、駆動量リミッタ23やデューティリミッタ25により制限されない程度に駆動値Tq0が小さい場合には、駆動値Tq0に応じたデューティ比となり、制限された場合には、制限値に応じたデューティ比に制限されることになる。
駆動出力部27は、PWM信号pwmに応じた通電信号を相ごとに生成し、通電信号uvwによりモータ10の巻線11を通電駆動する。
さらに、本実施の形態では、通電電流監視部29が、モータ10を通電駆動する通電電流を監視している。電流検出器29dは、モータ10の巻線11を通電する通電電流の電流値Idetを検出する。通電電流監視部29は、電流検出器29dが検出した電流値Idetを監視し、電流値Idetが所定の閾値を超えたときに過電流と判定する。通電電流監視部29は、このような処理を行うために閾値Ithrが設定されている。通電電流監視部29は、電流値Idetが閾値Ithrを超えたかどうかを判定し、その判定結果を過電流判定情報Detとしてリミット値生成部30に通知する。さらに、通電電流監視部29は、電流値Idetが閾値Ithrを超えたときの、閾値Ithrと電流値Idetとの差分値を算出し、差分値に応じた値を更新値Dcrとしてリミット値生成部30に通知する。
リミット値生成部30は、通電電流監視部29が過電流と判定した期間中、電流値Idetが減少するように、所定の時間間隔で、かつ閾値Ithrと電流値Idetとの差に応じた値ずつ、リミット値Lを更新する。すなわち、通電電流監視部29からの過電流判定情報Detが過電流の判定を示す期間中、リミット値生成部30は、電流値Idetが減少する方向、すなわち巻線11への通電量が抑制される方向に、リミット値Lを更新値Dcrずつ更新する。
また、リミット値生成部30は、リミット値Lの初期値となる最大リミット値Lmaxが設定されている。例えば、モータ10の運転を開始したときなど、リミット値Lにこの最大リミット値Lmaxが設定される。そして、本実施の形態では、通電電流監視部29が過電流と判定すると、リミット値生成部30は、リミット値Lの値を最大リミット値Lmaxから更新値Dcrだけ減少させる。リミット値生成部30は、過電流と判定されている期間中、順次、リミット値Lを更新値Dcrずつ減少させる。具体的には例えば、最大リミット値Lmaxとしてデューティ比98%を示すような固定値を設定し、リミット値Lもこれに応じてデューティ比98%を示す値が初期設定される。そして、過電流と判定されると、リミット値Lはデューティ比98%から、デューティ比90%、85%、次に82%というように減少する。
さらに、リミット値生成部30は、通電電流監視部29が過電流と判定しない期間、リミット値Lが最大リミット値Lmaxと異なるときは、リミット値Lが最大リミット値Lmaxに近づくように、所定の時間間隔で、かつ所定の値ずつ、リミット値Lを更新する。本実施の形態では、リミット値生成部30は、通電電流監視部29が過電流と判定しない期間、リミット値Lが増加するように所定の値ずつ更新し、リミット値Lが最大リミット値Lmaxを超えた場合には、リミット値Lを最大リミット値Lmaxに設定する。具体的には例えば、リミット値Lがデューティ比82%となった後に過電流と判定されなくなると、再び過電流と判定されない限り、リミット値Lは、例えば5%とするような所定の値ずつ、デューティ比82%から、87%、92%、次に97%というように更新される。そして、最大リミット値Lmaxが98%とすると、次の更新で98%を超えるため、この後、リミット値Lは最大リミット値Lmaxの98%となる。
リミット値生成部30は、以上のような処理によりリミット値Lを生成し、生成したリミット値Lをデューティリミッタ25に通知する。デューティリミッタ25は、通電電流に応じて適応的に更新されるリミット値Lによって指令値Dtyの値の範囲を制限する。
モータ駆動装置20は、このように構成されており、指令値Dty、すなわち速度偏差量が大きいほど、PWM信号生成部26で生成されるPWM信号pwmのデューティ比も高くなる。また、PWM信号pwmのデューティ比が高くなると、巻線11には、より多くの通電電流が流れることになる。また、例えば、モータ10の負荷が重くなった場合など、駆動力を強めるために多くの通電電流が流れることになる。本実施の形態では、このような過大電流を抑制するために、リミット値生成部30により以上のようなリミット値Lを生成する構成としている。特に、リミット値生成部30で生成されるリミット値Lは、過電流と判定した時点から、段階的にその値が減少するため、指令値Dtyも段階的に抑制され、急激かつ大きなデューティ比の変化なく指令値Dtyを制限できる。
以下、このようなリミット値Lを生成するための通電電流監視部29およびリミット値生成部30の詳細について説明する。
図2は、本発明の実施の形態1におけるモータ駆動装置20の通電電流監視部29およびリミット値生成部30のブロック図である。図2では、クロック信号による所定の周期でデジタル処理する構成例を挙げている。すなわち、電流検出器29dが検出した電流はA/D変換され、クロック信号の周期ごとに値を有したデータ列としての電流値Idetが通電電流監視部29に供給される。また、リミット値Lなどもクロック単位で生成され、クロック信号の周期ごとの値として出力される。
まず、通電電流監視部29は、図2に示すように、減算器31と判定部32と減算値生成部33とを備えている。減算器31は、電流値Idetと閾値Ithrとの差分値を算出する。判定部32は、減算器31が算出した差分値に基づき、電流値Idetが閾値Ithrを超えたかどうかを判定し、その判定結果を過電流判定情報Detとして出力する。また、減算値生成部33は、減算器31が算出した差分値に基づき、過電流と判定したときにリミット値Lを減少させるための更新値Dcrを生成する。具体的な例として、通電電流監視部29は、例えば、次のような処理を行う。減算器31は差分値(Idet−Ithr)を算出する。判定部32は、この差分値(Idet−Ithr)が正のとき過電流と判定し、差分値(Idet−Ithr)が0以下のとき過電流ではないと判定する。また、減算値生成部33は、差分値(Idet−Ithr)に比例するような更新値Dcr=Kp×(Idet−Ithr)を生成し、出力する。
リミット値生成部30には、このような過電流判定情報Detと更新値Dcrとが通知される。リミット値生成部30は、図2に示すように、減算器41とリミッタ42とセレクタ43とラッチ44と加算器45とリミッタ46とを備えている。ここで、ラッチ44に保持された値がリミット値Lとしてデューティリミッタ25に通知される。
減算器41は、ラッチ44から出力されるリミット値Lから更新値Dcrを減算し、減算結果をリミッタ42に通知する。リミッタ42は、リミット値Lの下限となる下限値Lminが設定されている。リミッタ42は、減算器41の減算結果が下限値Lminを超えるときには減算結果をそのまま出力し、減算結果が下限値Lmin以下のときには、減算結果を下限値Lminに変更して出力する。リミッタ42の出力値は、セレクタ43の一方の入力端子Aに供給される。
加算器45は、ラッチ44から出力されるリミット値Lから増分値Incを加算し、加算結果をリミッタ46に通知する。リミッタ46は、リミット値Lの上限となる上述した最大リミット値Lmaxが設定されている。リミッタ46は、加算器45の加算結果が最大リミット値Lmax以下ときには加算結果をそのまま出力し、加算結果が最大リミット値Lmaxを超えるときには、加算結果を最大リミット値Lmaxに変更して出力する。リミッタ46の出力値は、セレクタ43の他方の入力端子Bに供給される。
セレクタ43は、上述した入力端子AおよびBとともに、セレクト端子Sを備える。セレクタ43は、セレクト端子Sの情報に応じて、入力端子AまたはBに供給されている値を選択する。ここで、セレクト端子Sには、過電流判定情報Detが通知される。そして、セレクタ43は、過電流判定情報Detが示す判定結果が過電流のとき、入力端子A、すなわちリミッタ42の出力値を選択する。また、セレクタ43は、過電流判定情報Detが示す判定結果が過電流ではないとき、入力端子B、すなわちリミッタ46の出力値を選択する。セレクタ43が選択した値は、ラッチ44に供給される。ラッチ44は、クロック信号clkによる所定の周期でセレクタ43からの値を取り込み、取り込んだ値をリミット値Lとして出力する。なお、例えば、モータ10の運転を開始したときなど、ラッチ44には最大リミット値Lmaxが設定される。
以上のように構成されたリミット値生成部30において、例えば、モータ10の運転が開始されると、リミット値生成部30は、最大リミット値Lmaxのリミット値Lを出力する。その後、通電電流監視部29が過電流と判定しない期間中は、セレクタ43の入力端子Bが選択される。一方、リミッタ46からは最大リミット値Lmaxが出力される。このため、この期間中、ラッチ44からは常時最大リミット値Lmaxのリミット値Lが出力される。
次に、電流値Idetが閾値Ithrを超えて、通電電流監視部29が過電流と判定すると、セレクタ43の入力端子Aが選択される。一方、減算器41からは、最大リミット値Lmaxから更新値Dcrを減算した減算値が出力される。この減算値が下限値Lmin以下でない場合、この減算値がセレクタ43の入力端子Aに供給され、ラッチ44に取り込まれる。すなわち、この時点で、リミット値Lは、最大リミット値Lmaxから値(Lmax−Dcr)に更新される。リミット値生成部30は、過電流と判定された期間中、このようにリミット値Lをクロック周期ごとに減少させるような処理を行う。より具体的には、過電流と判定した時点での更新値Dcrの値がD0、次がD1、その次がD2とした場合、リミット値Lは、最大リミット値Lmaxから(Lmax−D0)、次に(Lmax−D0−D1)、その次が(Lmax−D0−D1−D2)へと減少しながら更新される。
ここで、リミット値Lが小さくなると、指令値Dtyも小さな値で制限されることになり、低く制限されたデューティ比に対応する駆動量となるため、電流値Idetも減少していく。このため、リミット値Lを減少させる処理が継続した後、電流値Idetは閾値Ithr以下となる。このように、リミット値生成部30は、通電電流監視部29が過電流と判定した期間中、電流値Idetが減少するように、所定の時間間隔となるクロック周期で、かつ閾値Ithrと電流値Idetとの差に応じた値ずつ、リミット値Lを更新する。
リミット値Lを減少させ、電流値Idetが閾値Ithr以下になると、通電電流監視部29が過電流と判定しなくなるため、セレクタ43の入力端子Bが選択される。一方、加算器45からは、値が小さくなったリミット値Lに増分値Incを加算した加算値が出力される。この加算値が最大リミット値Lmaxを超えない場合、この加算値がセレクタ43の入力端子Bに供給され、ラッチ44に取り込まれる。すなわち、この時点で、リミット値Lは、値が増加するように更新される。リミット値生成部30は、リミット値Lを減少させた後、過電流と判定されなくなると、このようにリミット値Lをクロック周期ごとに一定値で増加させるような処理を行う。より具体的には、過電流と判定しなくなった時点でのリミット値Lを値L0とし、増分値Incを値Iとした場合、リミット値Lの値は、値L0から(L0+I)、次に(L0+2×I)、その次が(L0+3×I)へと、最大リミット値に近づくように更新される。このように、リミット値生成部30は、通電電流監視部29が過電流と判定しない期間においてリミット値Lが最大リミット値Lmaxと異なるときは、リミット値Lが最大リミット値Lmaxに近づくように、所定の時間間隔となるクロック周期で、かつ所定の値となる増分値Incずつ、リミット値Lを更新する。
そして、リミット値Lに増分値Incを加算した加算値が最大リミット値Lmaxを超えるまで増加すると、リミット値Lはリミッタ46により最大リミット値Lmaxに固定される。すなわち、モータ10の運転において過電流は発生していないと判定されるような状態に復帰すると、デューティリミッタ25のリミット値Lも初期値と同様の最大リミット値Lmaxに戻ることになる。
次に、以上のように構成されたモータ駆動装置20の動作について、指令値Dtyを制限する動作を中心に説明する。
図3Aおよび3Bは、本発明の実施の形態1におけるモータ駆動装置20の通電電流監視部29、リミット値生成部30およびデューティリミッタ25の動作を示す図である。図3Aおよび3Bでは、モータ10の運転動作中において、負荷が重くなり、過電流と判定される通電電流が巻線11に流れ込むような場合の一例を示している。すなわち、図3Aおよび3Bでの時刻taから時刻tbの期間にかけて大きな負荷が加わったような一例を示している。図3Aは、電流検出器29dが検出した電流値Idetの変化を示し、図3Bは、リミット値Lおよびデューティ指令値Dlmの変化を示している。また、比較例として、デューティリミッタ25を設けない場合の通電電流を電流Idr*、デューティ指令値をDdr*として破線で示している。
図3Aおよび3Bにおいて、時刻taまでは、負荷が軽かったため電流値Idetは閾値Ithrよりも十分に小さく、リミット値Lは最大リミット値Lmaxに固定されたような状態となっている。このため、指令値Dtyはリミット値Lによる制限を受けず、指令値Dlmは指令値Dtyに等しい。このような状態の後、負荷が重くなると、モータ10の駆動力を高めるため、時刻taを過ぎた時点で電流値Idetが急激に増加し、時刻t0において電流値Idetが閾値Ithrを超える。
すると、通電電流監視部29は、クロック周期の時刻t1において、電流値Idetが閾値Ithrを超えているため、過電流と判定する。この判定とともに、通電電流監視部29は、時刻t1時点での電流値Idetと閾値Ithrとの差分値dI1を算出し、更新値Dcr1=Kp×dI1をリミット値生成部30に通知する。リミット値生成部30は、過電流との判定結果に応じて、最大リミット値Lmaxである現在のリミット値Lから更新値Dcr1だけ減少させた値を、新たなリミット値Lとして出力する。
このようにリミット値Lが更新されるとともに、指令値Dtyは増加しているため、時刻t2において、デューティリミッタ25は、指令値Dtyをリミット値Lで制限する。すなわち、図3Bに示すように、時刻t2において、指令値Dlmの値はリミット値Lとなる。
さらに、時刻t3において、電流値Idetはまだ閾値Ithrを超えているため、通電電流監視部29は過電流と判定する。そして、通電電流監視部29は、時刻t3時点での電流値Idetと閾値Ithrとの差分値dI2を算出し、更新値Dcr2=Kp×dI2をリミット値生成部30に通知する。リミット値生成部30は、過電流との判定結果に応じて、現在のリミット値Lから更新値Dcr2だけ減少させた値を、新たなリミット値Lとして出力する。また、デューティリミッタ25は、指令値Dtyを新たに減少したリミット値Lで制限するため、引き続き指令値Dlmの値はリミット値Lとなる。
一方、PWM信号pwmのデューティ比は、リミット値Lで制限されるため、一旦閾値Ithrを超えた電流値Idetは徐々に減少する。このため、更新値Dcrが小さくなりながらリミット値Lが減少する。
このような動作を繰り返した後、電流値Idetが閾値Ithr以下になると、通電電流監視部29は過電流ではないと判定する。すると、リミット値生成部30は、図3Aおよび3Bの時刻t4で示すように、現在のリミット値Lに増分値Incだけ増加させた値を、新たなリミット値Lとして出力する。そして、時刻t4から時刻t5までの電流値Idetが閾値Ithr以下の期間、リミット値生成部30は、現在のリミット値Lに増分値Incだけ増加させる動作を繰り返す。
一方、時刻t4から時刻t5までの期間、リミット値Lが増加するため、リミット値Lによるデューティ比の制限が徐々に弱まり、再び時刻t5時点で、電流値Idetが閾値Ithrを超える。すると、時刻t1から時刻t4までと同様の動作によって、時刻t5から時刻t6までの期間、リミット値Lが減少する。さらに、時刻t4から時刻t5までと同様の動作によって、時刻t6から時刻t7までの期間、リミット値Lが増加する。
以上のように、大きな負荷が加わっている期間、電流値Idetが閾値Ithrを中心に増減するような動作が繰り返される。ここで、図3Aでの比較例の電流Idr*と電流値Idetとを比較すると、電流値Idetはほぼ閾値Ithrに制限され、過電流を抑制していることがわかる。本実施の形態では、このような動作によってモータ10への過電流を抑制している。さらに、本実施の形態では、過電流と判定した時点において瞬時に大きくデューティ比を制限せず、更新値Dcrや増分値Incを用いて適応的にリミット値Lを決定する構成である。このため、例えば大きな負荷が加わっても、デューティ比は、なめらかに変化するように制限される。
図3Aおよび3Bにおいて、時刻tbを過ぎると、モータ10に加わる負荷が徐々に軽くなる。これに伴なって、電流値Idetも減少する。そして、電流値Idetが閾値Ithr以下となった時刻t8からは、リミット値Lは、増分値Incずつ増加していく。時刻t9以降において、指令値Dtyはリミット値L以下となり、デューティリミッタ25による制限が解除されて、指令値Dlmは指令値Dtyと等しくなる。一方、リミット値Lは増分値Incずつ増加し、時刻t10においてリミット値Lの値は最大リミット値Lmaxに復帰する。
なお、以上、モータ駆動装置はデジタル処理による機能ブロックを含む構成例を挙げて説明したが、例えば、プログラムのような処理手順に基づく処理で行うような構成であってもよい。すなわち、例えば、図1の減算器21、速度制御部22、駆動量リミッタ23、デューティ算出部24、デューティリミッタ25、速度検出部28、通電電流監視部29およびリミット値生成部30の機能をプログラムとしてメモリなどに記憶させる。そして、マイコンがそのプログラムを実行するような構成とすることによっても、本実施の形態を実現できる。
具体的には、PWM信号pwmを用いて、モータ10の回転動作を駆動制御するモータ駆動方法として、次のステップを含むプログラムなどの構成とすればよい。モータ10を駆動するための駆動値Tq0を生成するステップ。駆動値Tq0に応じたデューティ指令値Dtyを算出するステップ。デューティ指令値Dtyの値をリミット値Lにより制限するステップ。リミット値Lにより制限するステップでの出力値Dlmに応じたデューティ比のPWM信号pwmを生成するステップ。PWM信号pwmに応じた通電信号uvwを生成し、通電信号uvwによりモータ10の巻線11を通電するステップ。巻線11を通電する電流値Idetを監視し、電流値Idetが所定の閾値Ithrを超えたときに過電流と判定するステップ。上記リミット値Lを生成するステップ。そして、リミット値Lを生成するステップでは、過電流と判定した期間中、電流値Idetが減少するように、所定の時間間隔で、かつ閾値Ithrと電流値Idetとの差に応じた値ずつ、リミット値Lを更新する。
図4は、本発明の実施の形態1におけるモータ駆動装置20のリミット値Lを生成する処理のフローチャートである。リミット値生成部30は、図4のフローチャートの手順に従って処理を実行するような構成であってもよい。また、上述した他の機能ブロックも手順に従って処理を実行するように構成できる。
図4において、リミット値Lの生成処理を開始すると、まず、本処理は、電流値Idetが閾値Ithrを超えたかどうかを判定する(ステップS100)。電流値Idetが閾値Ithrを超えたと判定すると、本処理はステップS102に進み、電流値Idetが閾値Ithr以下であると判定すると、本処理はステップS112に進む。
本処理がステップS102に進むと、現在のリミット値Lから更新値Dcrだけ減少させた値を新たなリミット値Lに更新する(ステップS102)。そして、新たなリミット値Lが下限値Lmin以下かどうか判定(ステップS104)し、新たなリミット値Lが下限値Lmin以下の場合には、新たなリミット値Lを下限値Lminに設定(ステップS106)する。
一方、本処理がステップS112に進むと、現在のリミット値Lから増分値Incだけ増加させた値を新たなリミット値Lに更新する(ステップS112)。そして、新たなリミット値Lが最大リミット値Lmaxを超えたかどうか判定(ステップS114)し、新たなリミット値Lが最大リミット値Lmaxを超えた場合には、新たなリミット値Lを最大リミット値Lmaxに設定(ステップS116)して、ステップS118に進む。一方、新たなリミット値Lが最大リミット値Lmax以下の場合には、単にステップS118に進む。
このように、電流値Idetが閾値Ithrを超えたかどうかに応じてリミット値Lが更新され、処理が終了かどうか判定(ステップS118)し、終了ではない場合、ステップS100に戻って、同様の処理を行う。終了が指示されるまで、このような処理を繰り返すことによってもリミット値Lを生成することができる。
以上説明したように、本実施の形態のモータ駆動装置20は、過電流と判定した期間中、電流値Idetが減少するように、所定の時間間隔で、かつ閾値Ithrと電流値Idetとの差に応じた値ずつリミット値Lを更新するリミット値生成部30を備えている。すなわち、リミット値生成部30は、更新値Dcrを用いて適応的にリミット値Lを決定するため、例えば大きな負荷が加わっても、デューティ比は、なめらかに変化するように制限される。このように、本実施の形態によれば、デューティ比はなめらかに変化するように制限されるため、モータの回転音の増加を招くことなく、過電流に対して電流制限できる。
(実施の形態2)
図5は、本発明の実施の形態2におけるモータ駆動装置50の構成を示すブロック図である。
図1に示す実施の形態1のモータ駆動装置20との比較において、モータ駆動装置50は、電源電圧監視部54、補正量算出部55およびデューティ補正部56をさらに備えている。なお、実施の形態1と同様の構成要素については同一の符号を付しており、詳細な説明は省略する。
本実施の形態では、このような構成とすることにより、電源電圧の変動により生じるモータ10への駆動電力の変動を抑制している。すなわち、駆動出力部27に供給する電源電圧が変動すると、駆動パルスのパルス電圧もそれに併せて変動する。このため、デューティ比が同じであっても、電源電圧に応じた駆動電力でモータが駆動されることになり、それに併せてモータの回転動作も変動する。このような変動が、モータの回転音の増加を招くことになる。特に、例えば車に搭載した送風用のファンモータの場合、このファンモータは車載のバッテリーを電源として動作する。一方、この電源には、このファンモータ以外にも多くの負荷が接続されているため、車の運転状況などに応じてバッテリーの電圧は大きく変動する。その結果、電圧変動に応じた回転音がファンモータから生じ、車内騒音の増加を招いていた。このような電源電圧の変動に基づく回転音の増加を抑制するため、本実施の形態では、図5に示すような構成としている。
図5において、電源電圧監視部54は、駆動出力部27に供給する電源電圧Vccを監視し、電源電圧Vccの電圧を電圧値Vdetとして補正量算出部55に通知する。補正量算出部55は、電圧値Vdetの大きさに応じた補正量である補正値Corを算出する。そして、デューティ補正部56は、デューティ算出部24で算出されたデューティ指令値Dtyを、補正値Corに応じて補正し、補正したデューティ指令値であるデューティ指令値Dtycをデューティリミッタ25に供給する。
図6は、電圧値Vdetと補正値Corとの関係を示した図である。補正量算出部55
は、図6に示すように、電圧値Vdetが標準電圧のときに補正値Corを0とするとともに、電圧値Vdetに対して一次関数で減少(例えば、反比例)するような補正値Corを算出している。すなわち、電源電圧Vccが標準電圧よりも低い場合には、補正値Corを大きくし、デューティ補正部56によって、デューティ指令値Dtyよりも補正値Corだけ大きなデューティ指令値Dtycを出力している。また、電源電圧Vccが標準電圧よりも高い場合には、補正値Corを負値とし、デューティ補正部56によって、デューティ指令値Dtyよりも補正値Corだけ小さなデューティ指令値Dtycを出力している。このように、デューティ補正部56は、デューティ比が電圧値Vdet一次関数で減少(例えば、反比例)するようにデューティ指令値Dtyを補正している。これにより、電源電圧Vccが変化した分だけデューティ比が補正されるため、電源電圧に応じたモータの回転変動は抑制されることになる。
以上のように、本実施の形態では、電源電圧Vccの変動によるモータの回転変動を抑制しているため、モータの回転音の増加をさらに抑制することができる。
(実施の形態3)
図7は、本発明の実施の形態3におけるモータ駆動装置57の構成を示すブロック図である。
モータ駆動装置57は、図5に示す実施の形態2のモータ駆動装置50との比較において、駆動量リミッタ58およびデューティリミッタ59が実施の形態2とは異なった構成となっている。すなわち、図7に示すように、リミット値生成部30で生成されたリミット値Lは、駆動量リミッタ58に供給される。一方、デューティリミッタ59は、固定されたリミット値Lupによってデューティ指令値Dtycの値の範囲を制限している。
図7において、駆動量リミッタ58は、駆動値Tq0の値の範囲を制限し、駆動値Tq0が所定の値以下となるように制御する。すなわち、本実施の形態では、駆動値Tq0がリミット値Lを越えるとき、駆動値Tq0の値がリミット値Lとなるように制限して駆動値Tq1として出力し、駆動値Tq0がリミット値Lを越えないときは、駆動値Tq0の値をそのまま駆動値Tq1として出力する。一方、リミット値生成部30で生成されたリミット値Lは、上述したように、過電流と判定した時点から、段階的にその値が減少する。このため、過電流と判定されると駆動値Tq1も、減少するリミット値Lで制限された値となる。そして、デューティ指令値Dtycは駆動値Tq1に対応した値であるため、デューティ指令値Dtycも段階的に抑制される。その結果、デューティ比は、急激かつ大きなデューティ比の変化なくなめらかに変化するように制限されることになる。
このように、本実施の形態の構成とすることによっても、デューティ比はなめらかに変化するように制限されるため、モータの回転音の増加を招くことなく、過電流に対して電流制限できる。
なお、本実施の形態では、実施の形態2を変形した構成例を挙げて説明したが、実施の形態1における駆動量リミッタ23がリミット値Lを用いて駆動値Tq0を制限するような構成であってもよい。
(実施の形態4)
図8は、本発明の実施の形態4におけるモータ駆動装置60の構成を示すブロック図である。
モータ駆動装置60は、図5に示す実施の形態2のモータ駆動装置50との比較において、最大リミット値生成部61をさらに備えている。また、本実施の形態では、PWM信号生成部26は、巻線11を駆動するための波形信号として、正弦波の波形信号を生成する。すなわち、PWM信号生成部26は、指令値Dlmに基づく振幅の正弦波波形信号によりパルス幅変調されたPWM信号pwmを生成する。なお、実施の形態2と同様の構成要素については同一の符号を付しており、詳細な説明は省略する。
本実施の形態では、このような構成とすることにより、通常の回転速度時においては、上述したように回転音増加を抑制するとともに、高速回転時などにおいてはトルク不足の解消を図っている。特に、例えば送風用のファンモータの場合、高速回転になると、モータから発生する電磁音に比べてファンによる風切り音のほうが大きくなる。このため、本実施の形態では、実施の形態1〜3の構成に簡易な変更を加えることで、所定の回転速度を超えた場合には、騒音抑制に代えてトルク力の増強を図っている。
図8に示すように、最大リミット値生成部61には、電流検出器29dから電流値Idetが通知される。最大リミット値生成部61は、通知された電流値Idetに基づき、上述した最大リミット値Lmaxを生成し、生成した最大リミット値Lmaxをリミット値生成部30に通知する。また、最大リミット値生成部61は、最大リミット値Lmaxを生成するために、ある程度高速に回転するときの通電電流量に対応させた速度判定値Ithr2が設定されている。最大リミット値生成部61はこの速度判定値Ithr2を速度の判定に利用し、回転速度が判定速度を超えたかどうかを判定している。この速度判定値Ithr2は、通電電流監視部29に設定する閾値Ithrよりも大きな値である。最大リミット値生成部61は、電流値Idetが速度判定値Ithr2以下の場合には、固定値となる最大リミット値Lmaxを出力し、電流値Idetが速度判定値Ithr2を超えると、その超えた量に応じて増加するような最大リミット値Lmaxを出力する。
図9は、最大リミット値生成部61がこのように生成する最大リミット値Lmaxの一例を示した図である。
図9に示すように、電流値Idetが速度判定値Ithr2以下の場合、最大リミット値Lmaxは、例えばデューティ比98%とするような一定の値である。すなわち、この場合には実施の形態1〜3と同様に、リミット値Lは、まずデューティ比98%とする最大リミット値Lmaxであり、過電流と判定されると、リミット値Lはデューティ比98%から、更新値Dcrずつ減少する。そして、過電流と判定されなくなると、過電流と判定されない限り、リミット値Lは、増分値Incずつ、デューティ比98%とする最大リミット値Lmaxまで更新される。
一方、電流値Idetが速度判定値Ithr2を超えると、図9に示すように、最大リミット値Lmaxは、デューティ比98%とするような値から電流値Idetの増加に応じて増加するような値が設定される。なお、電流値Idetが速度判定値Ithr2以下の場合の最大リミット値Lmaxは、例えばデューティ比98%とするような100%に近い値が設定される。このため、電流値Idetが速度判定値Ithr2を超えた場合の最大リミット値Lmaxは、100%を超えるような仮想的な値となる。すなわち、電流値Idetが速度判定値Ithr2を超えた場合には、リミット値Lも100%を超えるような値となり、デューティリミッタ25による制限が働かない方向に動作する。その結果、電流値Idetが速度判定値Ithr2を超えた場合には、PWM信号生成部26から出力されるPWM信号pwmは、正弦波波形信号の振幅が大きな期間、デューティ比100%で制限され、台形波に近似した波形信号でPWM変調されたような信号となる。
図10は、電流値Idetが速度判定値Ithr2を超えた場合のPWM信号pwmの様子を示した図である。なお、図10では、PWM信号pwmの様子を実際のパルス信号ではなく、デューティ比で示している。電流値Idetが速度判定値Ithr2を超えた場合、図10に示すように、最大リミット値Lmaxおよびリミット値Lは、デューティ比100%を超えるような値laとなる。このため、指令値Dtycはデューティリミッタ25で制限される可能性が低くなり、デューティリミッタ25から出力される指令値Dlmもデューティ比100%を超えるような値となる。PWM信号生成部26で生成される正弦波波形信号の振幅は、このような指令値Dlmで決定されるため、PWM信号生成部26は、図10の破線で示すような指令値Dlmに対応した振幅の正弦波波形信号を生成する。一方、デューティ比100%を超えるような値は仮想的な値であり、実際のデューティ比は上述したように0%から100%までの範囲に限定される。すなわち、PWM信号生成部26から出力されるPWM信号pwmの実際のデューティ比は、図10の実線で示すように、上限100%、下限0%で制限されることになる。このため、PWM信号pwmに基づく巻線11への通電は、図10の実線で示すような台形波に近似した波形で駆動されることになる。そして、指令値Dlmが大きくなるに従って、このような台形波は矩形波により近似する。
ここで、正弦波駆動と矩形波駆動とを比較した場合、正弦波駆動に比べて矩形波駆動のほうがより大きなトルク力を得られる。すなわち、本実施の形態では、電流値Idetが速度判定値Ithr2を超えた場合には高速回転であると判断し、リミット値Lが大きくなるように制御している。これによって、指令値Dlmは、デューティ比100%を超えるような値となる。その結果、巻線11への通電は台形波に近似した波形で駆動されることになり、正弦波駆動に比べてより大きなトルク力で駆動されることになる。本実施の形態では、このようにして、高速回転の場合には、騒音抑制に代えてトルク力の増強を図っている。
図11は、本発明の実施の形態4におけるモータ駆動装置の他の構成を示すブロック図である。また、図12は、最大リミット値生成部66が生成する最大リミット値Lmaxの他の例を示した図である。
図11に示すモータ駆動装置65は、図8に示すモータ駆動装置60との比較において、最大リミット値生成部66には速度指令値Vrが通知される。最大リミット値生成部66は、最大リミット値Lmaxを生成するために、速度に対応させた速度判定値Vthr2が設定されている。最大リミット値生成部66は、図12に示すように、速度指令値Vrが速度判定値Vthr2以下の場合には、固定値となる最大リミット値Lmaxを出力し、速度指令値Vrが速度判定値Vthr2を超えると、その超えた量に応じて増加するような最大リミット値Lmaxを出力する。
このような構成とすることによっても、高速回転である場合には、リミット値Lが大きくなるように制御するため、指令値Dlmは、デューティ比100%を超えるような値となる。その結果、巻線11への通電は台形波に近似した波形で駆動されることになり、正弦波駆動に比べてより大きなトルク力で駆動されることになる。
以上のように、本実施の形態のモータ駆動装置は、モータ10の回転速度が判定速度以下の場合には、最大リミット値Lmaxを固定値とし、モータ10の回転速度が判定速度を超える場合には、最大リミット値Lmaxを超えた量に応じて増加するような値とする最大リミット値生成部をさらに備えている。これにより、通常の回転速度時においては、回転音増加を抑制するとともに、高速回転時などにおいてはトルク不足の解消を図っている。
なお、以上の説明では、図5に示す実施の形態2の構成に最大リミット値生成部を加えた構成例を挙げて説明したが、図1に示す実施の形態1の構成や図7に示す実施の形態3に最大リミット値生成部を加えた構成とすることによっても同様の効果を得ることができる。
(実施の形態5)
図13は、本発明の実施の形態5におけるブラシレスモータ70の構成図である。本実施の形態のブラシレスモータ70は、実施の形態1あるいは実施の形態2のモータ駆動装置を搭載したことを特徴としている。本実施の形態では、ロータがステータの内周側に回転自在に配置されたインナロータ型のブラシレスモータの例を挙げて説明する。
図13に示すように、ブラシレスモータ70は、固定子であるステータ71、可動子であるロータ72、回路基板73およびモータケース74を備えている。モータケース74は密封された円筒形状の金属で形成されており、ブラシレスモータ70は、このようなモータケース74内にステータ71、ロータ72および回路基板73を収納した構成である。モータケース74は、ケース本体74aとケース蓋74bとで構成され、ケース本体74aにケース蓋74bを装着することで略密封されたモータケース74となる。
図13において、ステータ71は、ステータ鉄心75に相ごとの巻線11を巻回して構成される。本実施の形態では、互いに120度位相が異なるU相、V相、W相とする3つの相に区分した巻線11をステータ鉄心75に巻回した一例を挙げて説明する。ステータ鉄心75は、内周側に突出した複数の突極を有している。また、ステータ鉄心75の外周側は概略円筒形状であり、その外周がケース本体74aに固定されている。
ステータ71の内側には、空隙を介してロータ72が挿入されている。ロータ72は、ロータフレーム77の外周に円筒形状の永久磁石78を保持し、軸受79で支持された回転軸76を中心に回転自在に配置される。すなわち、ステータ鉄心75の突極の先端面と永久磁石78の外周面とが対向するように配置されている。
さらに、このブラシレスモータ70には、各種の回路部品83を実装した回路基板73がモータケース74の内部に内蔵されている。これら回路部品83によって、実施の形態1で説明したモータ駆動装置20、実施の形態2で説明したモータ駆動装置50、実施の形態3で説明したモータ駆動装置57、実施の形態4で説明したモータ駆動装置60および実施の形態4で説明したモータ駆動装置65のいずれかのモータ駆動装置が構成される。また、回路基板73には、ロータ72の回転位置を検出するために、ホール素子などによる位置検出器12も実装されている。ステータ鉄心75には支持部材81が装着されており、回路基板73は、この支持部材81を介してモータケース74内に固定される。そして、U相、V相、W相それぞれの巻線11の端部がステータ71から引き出されており、回路基板73にそれぞれの端部が接続されている。
このような構成とするため、まず、ステータ71をケース本体74aの内部に挿入してケース本体74aの内面に固定し、次にロータ72、回路基板73をケース本体74aの内部に収納した後、ケース蓋74bをケース本体74aに固着することで、位置検出器12やモータ駆動装置を内蔵したブラシレスモータ70が形成される。このように、ブラシレスモータ70は、ステータ71とロータ72とを含むモータ10、位置検出器12およびモータ駆動装置を一体化した構成である。
このように、ブラシレスモータ70は、永久磁石78を保持し、回転軸76を中心として回転自在に配置されたロータ72と、複数の突極を有するステータ鉄心75に巻線11を巻回したステータ71と、実施の形態1から4までのいずれかのモータ駆動装置とを備えた構成である。ブラシレスモータ70は、このようなモータ駆動装置を備えているため、モータの回転音の増加を招くことなく、過電流に対して電流制限できる。
以上説明したように、本発明のモータ駆動装置は、駆動制御部と、デューティ算出部と、デューティリミッタと、PWM信号生成部と、駆動出力部と、通電電流監視部と、リミット値生成部とを備える。駆動制御部は、モータを駆動するための駆動信号を生成する。デューティ算出部は、駆動信号に応じたデューティ指令値を算出する。デューティリミッタは、デューティ指令値の値をリミット値により制限する。PWM信号生成部は、デューティリミッタの出力値に応じたデューティ比のPWM信号を生成する。駆動出力部は、PWM信号に応じた通電信号を生成し、通電信号によりモータの巻線を通電する。通電電流監視部は、巻線を通電する電流値を監視し、電流値が所定の閾値を超えたときに過電流と判定する。リミット値生成部は、リミット値を生成する。そして、リミット値生成部は、過電流と判定した期間中、電流値が減少するように、所定の時間間隔で、かつ閾値と電流値との差に応じた値ずつ、リミット値を更新する構成である。
また、本発明のブラシレスモータは、このようなモータ駆動装置を備えた構成である。
また、本発明のモータ駆動方法は、次のステップを含む。モータを駆動するための駆動信号を生成するステップ。駆動信号に応じたデューティ指令値を算出するステップ。デューティ指令値の値をリミット値により制限するステップ。このリミット値により制限するステップでの出力値に応じたデューティ比のPWM信号を生成するステップ。PWM信号に応じた通電信号を生成し、通電信号によりモータの巻線を通電するステップ。巻線を通電する電流値を監視し、電流値が所定の閾値を超えたときに過電流と判定するステップ。上記リミット値を生成するステップ。そして、リミット値を生成するステップは、過電流と判定した期間中、電流値が減少するように、所定の時間間隔で、かつ閾値と電流値との差に応じた値ずつ、リミット値を更新する。
この構成によれば、急激かつ大きなデューティ比の変化なくデューティ指令値を制限できる。このため、モータの回転音の増加を招くことなく、過電流に対して電流制限できる機能を有したモータ駆動装置およびブラシレスモータ、並びにモータ駆動方法を提供できる。
なお、上述した各実施の形態において、制御系として速度制御系の一例を挙げて説明したが、速度制御系に代えて、位置制御系としたシステム構成に置き換えても同様の作用効果が発揮される。
また、各実施の形態では、位置検出器が可動子の位置を検出し、検出位置を速度検出部で速度検出信号に変換するような構成例を挙げて説明したが、位置検出器が負荷の位置を検出するようなシステム構成であってもよい。さらに、速度検出器によって可動子や負荷の速度を検出し、検出した速度を速度検出信号とするような構成であってもよい。さらに、指令された位置指令信号と位置検出器からの位置検出信号との位置偏差量に基づき、位置制御系によって位置制御されるような構成であってもよい。さらに、検出速度を積分して検出位置とするような回路を含めた構成により速度検出器を備えた位置制御系としてもよい。要するに、モータによる可動子の動き動作が、指令された位置や速度などの動き量に追従するように、指令信号と検出信号との偏差量に基づく駆動量によってフィードバック制御する制御系に本発明を適用することができる。さらには、指令信号に基づく駆動量によって直接に動き量を制御するような構成にも本発明を適用することができる。また、動き動作として、モータによる可動子の回転動作であってもよく、直線動作であってもよく、その他の動き動作であってもよい。
本発明におけるモータ駆動装置およびブラシレスモータ、並びにモータ駆動方法は、モータの回転音の増加を招くことなく、過電流に対して電流制限できるため、特に、高速な応答を要求されないファンモータなどに好適であり、家電用や電装用のファンモータ、その他のモータのモータ駆動装置およびブラシレスモータとして利用できる。
10 モータ
11 巻線
12 位置検出器
20,50,57,60,65 モータ駆動装置
21,31,41 減算器
22 速度制御部
23,58 駆動量リミッタ
24 デューティ算出部
25,59 デューティリミッタ
26 PWM信号生成部
27 駆動出力部
28 速度検出部
29 通電電流監視部
29d 電流検出器
30 リミット値生成部
32 判定部
33 減算値生成部
42,46 リミッタ
43 セレクタ
44 ラッチ
45 加算器
54 電源電圧監視部
55 補正量算出部
56 デューティ補正部
61,66 最大リミット値生成部
70 ブラシレスモータ
71 ステータ
72 ロータ
73 回路基板
74 モータケース
74a ケース本体
74b ケース蓋
75 ステータ鉄心
76 回転軸
77 ロータフレーム
78 永久磁石
79 軸受
81 支持部材
83 回路部品

Claims (9)

  1. パルス幅変調されたPWM信号を用いて、モータの回転動作を駆動制御するモータ駆動装置であって、
    前記モータを駆動するための駆動信号を生成する駆動制御部と、
    前記駆動信号に応じたデューティ指令値を算出するデューティ算出部と、
    前記デューティ指令値の値をリミット値により制限するデューティリミッタと、
    前記デューティリミッタの出力値に応じたデューティ比の前記PWM信号を生成するPWM信号生成部と、
    前記PWM信号に応じた通電信号を生成し、前記通電信号により前記モータの巻線を通電する駆動出力部と、
    前記巻線を通電する電流値を監視し、前記電流値が所定の閾値を超えたときに過電流と判定する通電電流監視部と、
    前記リミット値を生成するリミット値生成部とを備え、
    前記リミット値生成部は、前記過電流と判定した期間中、前記電流値が減少するように、所定の時間間隔で、かつ前記閾値と前記電流値との差に応じた値ずつ、前記リミット値を更新することを特徴とするモータ駆動装置。
  2. 前記リミット値生成部は、最大リミット値が設定され、前記通電電流監視部が前記過電流と判定しない期間、前記リミット値が前記最大リミット値と異なるときは、前記リミット値が前記最大リミット値に近づくように、所定の時間間隔で、かつ所定の値ずつ、前記リミット値を更新することを特徴とする請求項1に記載のモータ駆動装置。
  3. 前記デューティリミッタは、前記デューティ指令値が前記リミット値を超えたとき、前記デューティ指令値が前記リミット値以下となるように制限した出力値を出力し、
    前記リミット値生成部は、
    前記過電流と判定した期間中、前記閾値と前記電流値との差に応じた値ずつ、前記リミット値を減少させ、
    前記過電流と判定しない期間中、前記最大リミット値を上限として、所定の値ずつ、前記リミット値を増加させることを特徴とする請求項2に記載のモータ駆動装置。
  4. 前記駆動出力部に供給する電源電圧の電圧値を監視する電源電圧監視部と、
    前記デューティ算出部で算出されたデューティ指令値を、前記電圧値の大きさに応じて補正し、補正した前記デューティ指令値を前記デューティリミッタに供給するデューティ補正部とをさらに備え、
    前記デューティ補正部は、前記デューティ比が前記電圧値一次関数で減少するように前記デューティ指令値を補正することを特徴とする請求項1に記載のモータ駆動装置。
  5. 前記リミット値生成部で生成された前記リミット値が供給され、前記駆動信号の値を前記リミット値により制限する駆動量リミッタをさらに備え、
    前記駆動量リミッタは、前記駆動信号を制限した信号をデューティ算出部に供給し、
    前記デューティリミッタは、固定値であるリミット値により前記デューティ指令値を制限することを特徴とする請求項1に記載のモータ駆動装置。
  6. 前記最大リミット値を生成する最大リミット値生成部をさらに備え、
    前記最大リミット値生成部は、前記モータの回転速度が判定速度以下の場合には、前記最大リミット値を固定値とし、前記モータの回転速度が判定速度を超える場合には、前記最大リミット値が、前記最大リミット値を超えた量に応じて増加するような値とすることを特徴とする請求項2に記載のモータ駆動装置。
  7. 前記最大リミット値生成部は、前記通電電流監視部からの前記電流値に基づき、前記モータの回転速度を判定することを特徴とする請求項6に記載のモータ駆動装置。
  8. 永久磁石を保持し、回転軸を中心として回転自在に配置されたロータと、複数の突極を有するステータ鉄心に前記巻線を巻回したステータと、
    請求項1から7のいずれか1項に記載のモータ駆動装置とを備えたことを特徴とするブラシレスモータ。
  9. パルス幅変調されたPWM信号を用いて、モータの回転動作を駆動制御するモータ駆動方法であって、
    前記モータを駆動するための駆動信号を生成するステップと、
    前記駆動信号に応じたデューティ指令値を算出するステップと、
    前記デューティ指令値の値をリミット値により制限するステップと、
    前記リミット値により制限するステップでの出力値に応じたデューティ比の前記PWM信号を生成するステップと、
    前記PWM信号に応じた通電信号を生成し、前記通電信号により前記モータの巻線を通電するステップと、
    前記巻線を通電する電流値を監視し、前記電流値が所定の閾値を超えたときに過電流と判定するステップと、
    前記リミット値を生成するステップとを備え、
    前記リミット値を生成するステップは、前記過電流と判定した期間中、前記電流値が減少するように、所定の時間間隔で、かつ前記閾値と前記電流値との差に応じた値ずつ、前記リミット値を更新することを特徴とするモータ駆動方法。
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