JP6419597B2 - モータの駆動方法、モータ駆動装置およびハードディスク装置 - Google Patents

モータの駆動方法、モータ駆動装置およびハードディスク装置 Download PDF

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Description

本発明は、モータの駆動方法、モータ駆動装置およびハードディスク装置に関し、例えば、磁気ディスクを回転させるスピンドルモータの駆動方式に関する。
例えば、特許文献1には、モータ駆動装置において、電圧最小相をGNDとした下側フックと電圧最大相を電源とした上側フックを電気角60deg毎に交互に繰り返したパターンを用いて正弦波状の駆動電圧を生成する方式が示されている。
特開2005−102447号公報
近年、例えばハードディスク(以降、HDDと称す)装置のスピンドルモータの駆動方式は、低騒音、低振動化を実現するため、モータに正弦波状の電流を流すことでトルクリップルの低減を図る方式が採用されている。モータに正弦波電流を流すためには、モータに高精度な正弦波電圧を印加する必要がある。高精度な正弦波電圧を生成するための方式としては、幾つかの方式が考えられ、例えば、テーブルを用いる方式等が挙げられる。
ただし、生成した正弦波電圧は、実際には、ドライバを介してモータに印加される。したがって、高精度な正弦波電圧を生成できたとしても、ドライバで発生するズレによって、実際にモータに印加される正弦波電圧の精度が低下し、トルクリップルが増大する恐れがある。具体的には、例えば、モータをPWM(Pulse Width Modulation)信号に基づいて駆動する場合、ドライバに対して指示するデューティと、ドライバから出力されるデューティとの間に誤差が生じ得る。
後述する実施の形態は、このようなことを鑑みてなされたものであり、その他の課題と新規な特徴は、本明細書の記述及び添付図面から明らかになるであろう。
一実施の形態によるモータの駆動方法は、駆動トランジスタおよび回生トランジスタを備えるモータ駆動装置を用いてモータを駆動する。駆動トランジスタは、オンに制御された際にモータに駆動電流を流し、回生トランジスタは、駆動トランジスタと共にハーフブリッジ回路を構成し、オンに制御された際にモータからの回生電流を流す。モータ駆動装置は、デューティ指示動作と、デューティ補正動作と、PWM信号生成動作と、ドライブ動作と、を実行する。デューティ指示動作では、PWMサイクル内のオン期間の比率を表すデューティ指示値が出力される。デューティ補正動作では、デューティ指示値が補正され、デューティ指示値とデューティ基準値との大小関係に応じて、第1補正後デューティ指示値および第2補正後デューティ指示値のいずれか一方が補正後デューティ指示値として出力される。PWM信号生成動作では、補正後デューティ指示値に基づくPWM信号が生成される。ドライブ動作では、PWM信号のオン期間で駆動トランジスタがオンに制御され、PWM信号のオフ期間で回生トランジスタがオンに制御され、PWM信号のオフ期間からオン期間への遷移に応じて回生トランジスタがオンからオフへ制御され、当該オフを検出した以降に駆動トランジスタがオフからオンへ制御される。ここで、第1補正後デューティ指示値は、デューティ指示値の増分と同じ増分で変化し、かつ定数となるオフセット値が反映された値であり、第2補正後デューティ指示値は、デューティ指示値の増分とは異なる増分で変化する値である。
前記一実施の形態によれば、モータの騒音、振動を低減できる。
本発明の実施の形態1よるHDD装置において、その概略構成例を示す機能ブロック図である。 図1におけるモータ駆動装置の主要部の構成例を示す機能ブロック図である。 図2におけるSPM駆動部の構成例を示す回路ブロック図である。 図2における正弦波駆動電圧制御部の動作原理を示す説明図である。 図2における正弦波駆動電圧制御部の動作原理を示す説明図である。 図2における正弦波駆動電圧制御部の動作原理を示す説明図である。 図2における正弦波駆動電圧制御部の動作原理を示す説明図である。 図3のSPM駆動部において、各相のプリドライバの構成例を示す回路図である。 (a)は、図3のSPM駆動部における電流ソース時の動作例を示す説明図であり、(b)は、(a)の動作に対応するプリドライバの詳細な動作例を示す波形図である。 (a)は、図3のSPM駆動部における電流シンク時の動作例を示す説明図であり、(b)は、(a)の動作に対応するプリドライバの詳細な動作例を示す波形図である。 (a)は、図2におけるPWM補正部の概略構成例を示す概念図であり、(b)は、(a)の入出力特性の一例を示す図である。 (a)および(b)は、デューティ指示値に対する実際のデューティの特性例を示す図であり、(a)は、デューティ補正を行わない場合の特性であり、(b)は、図11(a)の構成を用いて補正を行う場合の特性である。 図11(a)の構成を用いた場合の問題点の一例を示す図である。 (a)は、図2におけるPWM補正部の別の概略構成例を示す概念図であり、(b)は、(a)の入出力特性の一例を示す図である。 図14(b)の入出力特性を用いた場合において、デューティ指示値に対する実際のデューティの特性例を示す図である。 図14(a)におけるPWMP用補正部の詳細な構成例を示す回路ブロック図である。 本発明の実施の形態2によるモータ駆動装置において、PWMP用補正部の詳細な構成例を示す回路ブロック図である。 本発明の実施の形態3によるモータ駆動装置において、PWMP用補正部の詳細な構成例を示す回路ブロック図である。 本発明の実施の形態3によるモータ駆動装置において、プリドライバの詳細な構成例を示す回路図である。
以下の実施の形態においては便宜上その必要があるときは、複数のセクションまたは実施の形態に分割して説明するが、特に明示した場合を除き、それらは互いに無関係なものではなく、一方は他方の一部または全部の変形例、詳細、補足説明等の関係にある。また、以下の実施の形態において、要素の数等(個数、数値、量、範囲等を含む)に言及する場合、特に明示した場合および原理的に明らかに特定の数に限定される場合等を除き、その特定の数に限定されるものではなく、特定の数以上でも以下でも良い。
さらに、以下の実施の形態において、その構成要素(要素ステップ等も含む)は、特に明示した場合および原理的に明らかに必須であると考えられる場合等を除き、必ずしも必須のものではないことは言うまでもない。同様に、以下の実施の形態において、構成要素等の形状、位置関係等に言及するときは、特に明示した場合および原理的に明らかにそうでないと考えられる場合等を除き、実質的にその形状等に近似または類似するもの等を含むものとする。このことは、上記数値および範囲についても同様である。
また、実施の形態の各機能ブロックを構成する回路素子は、特に制限されないが、公知のCMOS(相補型MOSトランジスタ)等の集積回路技術によって、単結晶シリコンのような半導体基板上に形成される。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、実施の形態を説明するための全図において、同一の部材には原則として同一の符号を付し、その繰り返しの説明は省略する。
(実施の形態1)
《HDD装置の概略構成および概略動作》
図1は、本発明の実施の形態1よるHDD装置において、その概略構成例を示す機能ブロック図である。図1に示すHDD装置は、HDDコントローラHDDCT、キャッシュメモリCMEM、リードライト装置RWIC、モータ駆動装置MDIC、および磁気ディスク機構DSKMを備える。HDDコントローラHDDCTは、例えば、プロセッサ等を含んだシステムオンチップ(SoC)等で構成される。キャッシュメモリCMEM、リードライト装置RWIC、モータ駆動装置MDICは、例えば、それぞれ異なる半導体チップで構成される。
磁気ディスク機構DSKMは、磁気ディスクDSK、スピンドルモータSPM、磁気ヘッドHD、アーム機構AM、ボイスコイルモータVCM、およびランプ機構RMPを備える。スピンドルモータSPMは、磁気ディスクDSKを回転駆動する。ボイスコイルモータVCMは、磁気ディスクDSKの径方向における磁気ヘッドHDの位置をアーム機構AMを介して制御する。磁気ヘッドHDは、ボイスコイルモータVCMによって定められる所定の位置において、磁気ディスクDSK上にデータの読み書きを行う。ランプ機構RMPは、データの読み書きが実行されない場合の、磁気ヘッドHDの退避箇所となる。
モータ駆動装置MDICは、ボイスコイルモータVCMを駆動するため、ディジタル・アナログ変換器DACおよびVCM駆動部VCMDVを備える。また、モータ駆動装置MDICは、スピンドルモータSPMを駆動するため、SPM制御部SPMCT、サンプルホールド回路SH、センスアンプ回路SA、アナログ・ディジタル変換器ADC、SPM駆動部SPMDV、およびB−EMF検出部BEMFDを備える。さらに、モータ駆動装置MDICは、スピンドルモータSPMやボイスコイルモータVCMの駆動条件等を設定するため、シリアルIF&レジスタ部SIFREGを備える。
リードライト装置RWICは、磁気ヘッドHDを駆動し、磁気ヘッドHDにデータの読み書きを行わせる。HDDコントローラHDDCTは、HDD装置全体の制御を行う。HDDコントローラHDDCTは、例えば、モータ駆動装置MDICのシリアルIF&レジスタ部SIFREGとの間で通信を行うことで、モータ駆動装置MDICにスピンドルモータSPMやボイスコイルモータVCMの駆動条件等を指示する。また、HDDコントローラHDDCTは、例えば、リードライト装置RWICに対し、データの読み書きを指示する。この際に、リードライト装置RWICに対して指示する書き込みデータや、磁気ヘッドHDからリードライト装置RWICを介して読み出されたデータは、キャッシュメモリCMEMに保持される。
次に、当該HDD装置の全体動作について簡単に説明する。まず、モータ駆動装置MDICは、HDDコントローラHDDCTからスピンドルモータSPMの起動指令を受信すると、SPM制御部SPMCTで生成されたPWM信号を用いて、SPM駆動部SPMDVを介してスピンドルモータSPMを駆動する。電流検出用抵抗RNFは、スピンドルモータSPMの駆動電流を検出する。
当該モータの駆動電流は、サンプルホールド回路SH、センスアンプ回路SA、およびアナログ・ディジタル変換器ADCでディジタル値に変換される。SPM制御部SPMCTは、当該駆動電流の検出値(ディジタル値)と、駆動電流の目標値となる電流指示値との誤差に基づき、当該誤差を低減するためのPWM信号を生成する。電流指示値は、例えば、HDDコントローラHDDCTによって指示される。
B−EMF検出部BEMFDは、スピンドルモータSPMの逆起電力(B−EMF)を検出することで、スピンドルモータSPMの回転位置を検出する。SPM制御部SPMCTは、このモータの回転位置に応じた適切なタイミングで、モータの駆動電流を電流指示値に近づけるためのPWM信号をSPM駆動部SPMDVに出力することで、スピンドルモータSPM(すなわち磁気ディスクDSK)を定格回転制御する。
スピンドルモータSPMが定格回転の状態に到達したのち、VCM駆動部VCMDVは、磁気ヘッドHDを磁気ディスクDSK上に移動し、磁気ヘッドHDは、磁気ディスクDSK上でデータの読み書きを行う。ここで、磁気ヘッドHDの位置決め精度を高めるためには、VCM駆動部VCMDVによる制御の高精度化に加えて、スピンドルモータSPMの低振動化が重要な要素となる。そこで、後述する本実施の形態によるモータの駆動方式を用いることが有益となる。
《モータ駆動装置の主要部の構成および動作》
図2は、図1におけるモータ駆動装置の主要部の構成例を示す機能ブロック図である。図4〜図7は、図2における正弦波駆動電圧制御部SINCTの動作原理を示す説明図である。図2には、図1のモータ駆動装置MDICの内、SPM制御部SPMCT、SPM駆動部SPMDV、シリアルIF&レジスタ部SIFREG、サンプルホールド回路SH、センスアンプ回路SA、およびアナログ・ディジタル変換器ADCが示されている。また、併せて、モータ駆動装置MDICの外部に設けられる電流検出用抵抗RNFと、磁気ディスク機構DSKM内のスピンドルモータSPMとが示されている。
前述したように、電流検出用抵抗RNFは、スピンドルモータSPMの駆動電流の検出および電圧変換を行い、サンプルホールド回路SHは、当該検出電圧を所定のタイミングで逐次保持する。センスアンプ回路SAは、当該保持された検出電圧を増幅し、アナログ・ディジタル変換器ADCは、当該増幅された電圧をディジタル値に変換する。SPM制御SPMCTは、PLL制御部PLLCT、電流誤差検出部ERRDET、進角制御部PHCT、PI補償器PICP、正弦波駆動電圧制御部SINCT、および出力制御部OUTCTを備える。
PLL制御部PLLCTは、図1に示したB−EMF検出部BEMFDの検出信号(具体的には回転速度に応じた周波数を持つクロック信号)に基づいて、当該検出信号に同期するタイミング信号を生成する。PLL制御部PLLCTは、当該タイミング信号に基づいて出力制御部OUTCTの通電タイミングを制御し、また、進角制御部PHCTに対して回転周期カウント値NCNTを出力する。回転周期カウント値NCNTは、B−EMF検出部BEMFDの検出信号の1周期の長さに比例した時間を、ディジタル制御の基準クロックでカウントした値であり、モータ回転周期に比例した値である。
電流誤差検出部ERRDETは、電流指示値SPNCRNTと、アナログ・ディジタル変換器ADCから出力されたディジタル値(すなわち、モータの駆動電流の検出値)との誤差を、減算器(誤差検出器)SB1を用いて検出する。電流指示値SPNCRNTは、前述したように、例えば、図1のHDDコントローラHDDCTから指示される。HDDコントローラHDDCTは、例えば、モータの回転速度の検出結果(図示せず)を受け、所定の演算によって、当該回転速度を目標の回転速度にするための電流指示値SPNCRNTを生成する。
PI補償器PICPは、電流誤差検出部ERRDETで検出された誤差値を入力として、比例(P)・積分(I)制御を行うことで、電流誤差を反映したPWMデューティ値PWMDを算出する。そして、PI補償器PICPは、このPWMデューティ値PWMDと、予め定められるPWMサイクルカウント数とを乗算することでPWMオンカウント数を算出する。PWMサイクルカウント数は、PWM信号の1周期の長さを、ディジタル制御の基準クロックのカウント値に換算した値であり、PWMオンカウント数は、PWM信号の1周期におけるオン期間を当該カウント値に換算した値である。
正弦波駆動電圧制御部(デューティ指示部)SINCTは、PI補償器PICPからのPWMオンカウント数を受け、スピンドルモータSPMに対して3相(u相、v相、w相)の正弦波電圧を印加するために必要とされる、各PWMサイクル毎のデューティ指示値を生成する。デューティ指示値は、PWMサイクル内のオン期間の比率を表す。正弦波駆動電圧制御部SINCTは、具体的には、PWMパターン用のデューティ指示値PWMPを生成するPWMパターン生成部PPGと、ソフトパターン(SP1,SP2)用のデューティ指示値SOFTPを生成するソフトパターン生成部SPGとを備える。
PWMパターン生成部PPGおよびソフトパターン生成部SPGは、図4〜図7に示すような原理でデューティ指示値を生成する。まず、図4には、スピンドルモータSPMの駆動方式として所謂正弦波駆動方式(すなわちモータの駆動電流を正弦波状に制御する方式)を適用する場合において、スピンドルモータSPMに印加される理想的な3相の正弦波電圧Vu,Vv,Vwが示される。
図5には、図4に示した3相の正弦波電圧Vu,Vv,Vwの内、電圧最小相を接地電源電圧GNDに固定した場合(本明細書ではGND固定と呼ぶ)の各相の電圧波形が示される。例えば、図4において、電気角210deg〜330degの期間ではu相が電圧最小相であり、図5では、当該期間において当該u相の正弦波電圧VuにGND固定を適用した場合のv相およびw相の相対的な電圧波形が示される。図6には、図5の場合と同様にして、図4に示した3相の正弦波電圧Vu,Vv,Vwの内、電圧最大相を電源電圧VMに固定した場合(本明細書ではVM固定と呼ぶ)の各相の電圧波形が示される。
ここで、電気角60deg毎に、図5のGND固定と図6のVM固定を交互に適用した場合、図7に示すような電圧波形となる。図7に示すように、u相(v相およびw相も同様)の電圧波形は、SP1パターン、PWMパターン、SP2パターンと、これらの各パターンの対称パターンと、VM固定およびGND固定によって作り出すことができる。また、図7に示した電気角0deg〜360degの期間は、例えば、PWMサイクルの100サイクル程度の期間に対応する。
例えば、図7に示した期間T1におけるPWMサイクルでは、v相にGND固定を適用した状態で、u相にPWMパターンを適用し、w相にSP2対称パターンを適用すればよい。また、期間T2におけるPWMサイクルでは、v相にVM固定を適用した状態で、u相にPWM対称パターンを適用し、w相にSP2パターンを適用すればよい。同様にして、各PWMサイクルでは、3相の中のいずれか1相にGND固定またはVM固定を適用し、他の1相にPWMパターンまたはPWM対称パターンを適用し、残りの1相にSP1パターンまたはSP2パターンあるいはこれらの対称パターンを適用すればよい。
このような原理に基づき、PWMパターン生成部PPGは、例えば、図7に示したPWMパターンの電圧変動を実現するための、各PWMサイクル毎のデューティ指示値をテーブル等に予め保持しており、当該テーブルに基づきデューティ指示値PWMPを生成する。なお、デューティ指示値PWMPは、特に限定はされないが、実際には、ディジタル制御の基準クロックに基づくカウント値で表される。
また、当該テーブルには、例えば、正規化されたデューティ指示値(例えばカウント値)が保持されている。PWMパターン生成部PPGは、当該正規化されたデューティ指示値に、PI補償器PICPからのPWMオンカウント数に基づく重み付けを行ってデューティ指示値PWMPを生成する。その結果、PWMパターン生成部PPGは、前述した電流誤差を反映した上で、スピンドルモータSPMを正弦波駆動するためのデューティ指示値PWMPを生成することができる。
同様に、ソフトパターン生成部SPGは、例えば、図7に示したソフトパターン(SP1パターンおよびSP2パターン)の電圧変動を実現するための、各PWMサイクル毎のデューティ指示値をテーブル等に予め保持しており、当該テーブルに基づきデューティ指示値(例えばカウント値)SOFTPを生成する。この際に、ソフトパターン生成部SPGも、PWMパターン生成部PPGの場合と同様にして重み付けを行う結果、電流誤差を反映した上で、スピンドルモータSPMを正弦波駆動するためのデューティ指示値SOFTPを生成することができる。
出力制御部OUTCTは、PWM補正部PWMCPと、PWM信号生成部PWMGとを備える。PWM補正部PWMCPは、PWMP用補正部PPCPおよびSOFTP用補正部SPCPを備え、詳細は後述するが、正弦波駆動電圧制御部(デューティ指示部)SINCTからのデューティ指示値PWMP,SOFTPをそれぞれ補正し、補正後デューティ指示値PWMR,SOFTRを出力する。
PWM信号生成部PWMGは、補正後デューティ指示値PWMR,SOFTRに基づき、u相用PWM信号PWMON_MODu、v相用PWM信号PWMON_MODvおよびw相用PWM信号PWMON_MODwを生成する。具体的には、PWM信号生成部PWMGは、前述した図7の駆動方式に基づき、各PWMサイクルにおいて、この3相のPWM信号のいずれか1相をオン期間またはオフ期間に固定する(すなわちVM固定またはGND固定とする)。PWM信号生成部PWMGは、他の1相のPWM信号のオン期間を補正後デューティ指示値PWMR,SOFTRの一方の指示値によって定め、残りの1相のPWM信号のオン期間を補正後デューティ指示値PWMR,SOFTRの他方の指示値によって定める。
この際に、PWM信号生成部PWMGは、図7に示したように、60deg毎にGND固定とVM固定を交互に切り換える必要がある。そこで、PWM信号生成部PWMGは、PLL制御部PLLCTからの通電タイミングに基づいて、この60deg毎の切り換えを行う。また、前述したように、正弦波駆動電圧制御部SINCTからは、PWMパターンおよびソフトパターンに対応するデューティ指示値PWMP,SOFTPが出力される。ただし、実際には、図7に示したように、PWMパターンおよびソフトパターンの各対称パターンも必要となる。PWM信号生成部PWMGは、ディジタル演算によって、この各対称パターンに対応するデューティ指示値を内部で算出し、それを反映したPWM信号も生成する。
このように、図7の駆動方式を用いることで、PWM信号生成部PWMGは、補正後デューティ指示値(カウント値)に基づきPWM信号を生成する実回路を、3個ではなく2個備えればよく、回路面積の低減等が可能になる。さらに、図7の駆動方式を用いることで、VM固定またはGND固定からの振幅で制御されるため、電源電圧マージンに対して有利となり、モータトルク定数を大きくでき、消費電力を低減することが可能になる。
図3は、図2におけるSPM駆動部SPMDVの構成例を示す回路ブロック図である。SPM駆動部SPMDVは、プリドライバ部PDVBKと、インバータ部INVBKとを備える。インバータ部INVBKは、u相用ハーフブリッジ回路HBuと、v相用ハーフブリッジ回路HBuと、w相用ハーフブリッジ回路HBwとを備える。
u相用ハーフブリッジ回路HBuは、ハイサイドトランジスタM1uと、ロウサイドトランジスタM2uとを備える。同様に、v相用ハーフブリッジ回路HBvおよびw相用ハーフブリッジ回路HBwも、それぞれ、ハイサイドトランジスタM1vおよびM1wと、ロウサイドトランジスタM2vおよびM2wとを備える。ハイサイドトランジスタM1u,M1v,M1wおよびロウサイドトランジスタM2u,M2v,M2wは、ここではnMOSトランジスタとなっている。
ハイサイドトランジスタ(nMOSトランジスタ)M1u,M1v,M1wのドレインは、電源電圧VMに共通に結合され、ロウサイドトランジスタ(nMOSトランジスタ)M2u,M2v,M2wのソースは、モータ接地端子MGNDに共通に結合される。ハイサイドトランジスタM1uのソースおよびロウサイドトランジスタM2uのドレインは、u相用駆動出力端子(OUTu)に結合される。同様に、ハイサイドトランジスタM1vおよびロウサイドトランジスタM2vは、v相用駆動出力端子(OUTv)に結合され、ハイサイドトランジスタM1wおよびロウサイドトランジスタM2wは、w相用駆動出力端子(OUTw)に結合される。モータ接地端子MGNDは、電流検出用抵抗RNFを介して接地電源電圧GNDに結合される。
u相用駆動出力端子(OUTu)、v相用駆動出力端子(OUTv)およびw相用駆動出力端子(OUTw)は、それぞれ、スピンドルモータSPMのu相用駆動入力端子PINu、v相用駆動入力端子PINvおよびw相用駆動入力端子PINwに結合される。スピンドルモータSPMは、等価的に、Y字結線されたu相用コイルLu、v相用コイルLvおよびw相用コイルLwを含んでいる。
プリドライバ部PDVBKは、u相用プリドライバPDVuと、v相用プリドライバPDVvと、w相用プリドライバPDVwとを備える。u相用プリドライバPDVuは、PWM信号生成部PWMGからのu相用PWM信号PWMON_MODuに基づいてu相用ハーフブリッジ回路HBuを駆動する。同様に、v相用プリドライバPDVvおよびw相用プリドライバPDVwは、それぞれ、v相用PWM信号PWMON_MODvおよびw相用PWM信号PWMON_MODwに基づいてv相用ハーフブリッジ回路HBvおよびw相用ハーフブリッジ回路HBwを駆動する。
ここで、図2に戻り、PWM信号生成部PWMGは、前述したように、60deg毎の切り換えを行いながら、SPM駆動部SPMDVにPWM信号を出力する。また、モータ駆動電流は正弦波状であるため、電流検出用抵抗RNFで検出される電流としては、正弦波の頂点を含む60degの周期で繰り返した電流となる。そこで、電流誤差検出部ERRDETは、この正弦波波形を模写したディジタルパターンを生成する指示電流補正部CRNTCPを備える。電流誤差検出部ERRDETは、前述した電流指示値SPNCRNTに指示電流補正部CRNTCPからのディジタルパターンを乗算し、当該乗算結果を電流指示値SPNCRNTの代わりに減算器SB1に出力する。
また、進角制御部PHCTは、駆動電圧位相生成部PHGおよびピーク格納部PKHDを備える。駆動電圧位相生成部PHGは、所謂進角制御を行うため、正弦波駆動電圧制御部SINCTへ位相情報θdrvを出力する。正弦波駆動電圧制御部SINCTは、この位相情報θdrvに基づき、前述したPWMパターンおよびソフトパターンをこの位相情報θdrvに基づいてシフトさせ、このシフトさせたパターンを用いてデューティ指示値PWMP,SOFTPを生成する。
すなわち、スピンドルモータSPMは、より詳細には、図3に示した各コイルLv,Lu,Lwに加えて、逆起電力(B−EMF)を示す交流電圧源と、抵抗とを含めた等価回路で表される。モータのトルクを最大化するためには、当該等価回路に流れる電流の位相と、交流電圧源(逆起電力(B−EMF))の位相とを一致させる必要がある。そのため、正弦波駆動電圧制御部SINCTは、交流電圧源(逆起電力(B−EMF))の位相よりも位相が進んだ正弦波電圧をモータに印加する必要がある。位相情報θdrvは、この進み位相の大きさを表す。
駆動電圧位相生成部PHGは、具体的には、モータの駆動電流の振幅値ISPNOUTと回転周期カウント値NCNT(すなわちモータの回転速度)を変数とし、前述した等価回路における抵抗の抵抗値やコイルのインダクタンス値等を定数として所定の演算を行うことで位相情報θdrvを算出する。ピーク格納部PKHDは、アナログ・ディジタル変換器ADCからのディジタル値を、指示電流補正部CRNTCPからのトリガ信号UPADCに応じて保持することで、駆動電圧位相生成部PHGで用いる振幅値ISPNOUTを定める。指示電流補正部CRNTCPは、例えば、生成するディジタルパターンの最大振幅の箇所でトリガ信号UPADCを出力する。
シリアルIF&レジスタ部SIFREGは、シリアルポートSIFと、当該シリアルポートSIFを介してアクセスされるパラメータ設定レジスタ部REGとを備える。パラメータ設定レジスタ部REGは、例えば、図1のHDDコントローラHDDCTによって設定される位相設定パラメータK1,K2や、電流制御パラメータKcp,Kciを保持する。位相設定パラメータK1,K2は、前述した駆動電圧位相生成部PHGで用いられ、抵抗値やインダクタンス値等の定数を表す。電流制御パラメータKcp,Kciは、PI補償器PICPで用いられる。更に、詳細は後述するが、パラメータ設定レジスタ部REGは、PWM補正部PWMCPで用いるPWM補正パラメータKREVxxを保持する。
《プリドライバの構成および概略動作》
図8は、図3のSPM駆動部SPMDVにおいて、各相のプリドライバの構成例を示す回路図である。図3に示したu相用プリドライバPDVu、v相用プリドライバPDVvおよびw相用プリドライバPDVwのそれぞれは、図8に示すような構成を備える。図8のプリドライバPDVは、ハイサイドトランジスタ(nMOSトランジスタ)M1を駆動するカレントミラー回路CMR10,CMR11,CMR12および抵抗R1と、ロウサイドトランジスタ(nMOSトランジスタ)M2を駆動するカレントミラー回路CMR20,CMR21,CMR22および抵抗R2とを備える。ハイサイドトランジスタM1およびロウサイドトランジスタM2は、駆動出力端子に駆動出力信号OUTを出力する。
また、図8のプリドライバPDVは、ハイサイドトランジスタM1のオン・オフを制御するスイッチSW10,SW11および2個の基準電流源(Ib)と、ロウサイドトランジスタM2のオン・オフを制御するスイッチSW20,SW21および2個の基準電流源(Ib)とを備える。さらに、図8のプリドライバPDVは、各スイッチSW10,SW11,SW20,SW21のオン・オフを制御する制御ロジック回路LGC1と、3個のコンパレータ回路CMP1,CMP10,CMP20とを備える。
ハイサイドにおいて、カレントミラー回路CMR10は、pMOSトランジスタMP10,MP11で構成され、カレントミラー回路CMR11は、pMOSトランジスタMP12,MP13で構成され、カレントミラー回路CMR12は、nMOSトランジスタMN10,MN11で構成される。同様に、ロウサイドにおいて、カレントミラー回路CMR20は、pMOSトランジスタMP20,MP21で構成され、カレントミラー回路CMR21は、pMOSトランジスタMP22,MP23で構成され、カレントミラー回路CMR22は、nMOSトランジスタMN20,MN21で構成される。
ハイサイドに対応する2個のスイッチSW10,SW11は、相補的にオン・オフが制御される。スイッチSW10がオン(SW11がオフ)の場合、カレントミラー回路CMR10は活性化され、カレントミラー回路CMR11,CMR12は非活性化される。具体的には、スイッチSW10のオンに応じて、カレントミラー回路CMR10のpMOSトランジスタMP10に基準電流Ibが入力され、カレントミラー回路CMR10の電流比(トランジスタのサイズ比)に応じた電流がpMOSトランジスタMP11へ転写される。その結果、ハイサイドトランジスタM1は、ゲート−ソース間容量が充電され、オンに制御される。
一方、スイッチSW11がオン(SW10がオフ)の場合、カレントミラー回路CMR10は非活性化され、カレントミラー回路CMR11,CMR12は活性化される。具体的には、スイッチSW11のオンに応じて、カレントミラー回路CMR11のpMOSトランジスタMP12に基準電流Ibが入力され、カレントミラー回路CMR11の電流比に応じた電流がpMOSトランジスタMP13へ転写される。カレントミラー回路CMR12は、当該電流をnMOSトランジスタMN10で受けてnMOSトランジスタMN11に転写する。その結果、ハイサイドトランジスタM1は、ゲート−ソース間容量が放電され、オフに制御される。また、当該放電動作は、高い抵抗値を持つ抵抗R1を介する経路でも行われる。
ロウサイドもハイサイドの場合と同様の構成で同様の動作を行う。簡単に説明すると、まず、ロウサイドに対応する2個のスイッチSW20,SW21は、相補的にオン・オフが制御される。スイッチSW20がオン(SW21がオフ)の場合、カレントミラー回路CMR20は活性化され、カレントミラー回路CMR21,CMR22は非活性化される。具体的には、スイッチSW20のオンに応じて、カレントミラー回路CMR20は、入力された基準電流Ibを所定の電流比で出力する。その結果、ロウサイドトランジスタM2は、ゲート−ソース間容量が充電され、オンに制御される。
一方、スイッチSW21がオン(SW20がオフ)の場合、カレントミラー回路CMR20は非活性化され、カレントミラー回路CMR21,CMR22は活性化される。具体的には、スイッチSW21のオンに応じて、カレントミラー回路CMR21は、入力された基準電流Ibを所定の電流比で出力する。カレントミラー回路CMR22は、当該電流を受け、それを所定の電流比で折り返す。その結果、ロウサイドトランジスタM2は、ゲート−ソース間容量が放電され、オフに制御される。また、当該放電動作は、高い抵抗値を持つ抵抗R2を介する経路でも行われる。
なお、前述したハイサイドトランジスタM1およびロウサイドトランジスタM2のゲート−ソース間容量の充電時間および放電時間は、基準電流Ibの大きさによって適宜調整可能となっている。また、特に限定はされないが、ハイサイドトランジスタM1の電源電圧VMは5V等であり、ロウサイドのカレントミラー回路CMR20,CMR21の電源電圧VALも5V等である。一方、ハイサイドのカレントミラー回路CMR10,CMR11の電源電圧VAHは10V等である。
コンパレータ回路CMP10は、ハイサイドトランジスタM1のゲート−ソース間電圧を予め定めたしきい値Vthと比較することでハイサイドトランジスタM1のオフを検出する。コンパレータ回路CMP10は、ハイサイドトランジスタM1のオフを検出している期間で、ハイサイドオフ検出信号UOFFDETを‘H’レベルにアサートする。同様にして、コンパレータ回路CMP20は、ロウサイドトランジスタM2のオフを検出している期間で、ロウサイドオフ検出信号LOFFDETを‘H’レベルにアサートする。
コンパレータ回路CMP1は、駆動出力信号OUTを中間電圧Vmと比較し、出力検出信号OUTDETを出力する。中間電圧Vmは、駆動出力信号OUTの最大電圧と最小電圧の中間に定められる。その結果、出力検出信号OUTDETのデューティは、駆動出力信号OUTのデューティを表す。制御ロジック回路LGC1は、PWM信号PWMON_MOD、ハイサイドオフ検出信号UOFFDET、およびロウサイドオフ検出信号LOFFDETを入力として、ロウサイドオン信号LONおよびハイサイドオン信号UONを出力する。
具体的には、制御ロジック回路LGC1は、PWM信号PWMON_MODが‘H’レベルでロウサイドオフ検出信号LOFFDETが‘H’レベル(アサート)の期間のみで、ハイサイドオン信号UONを‘H’レベルにアサートする。ハイサイドオン信号UONのアサートに応じて、スイッチSW10はオン(スイッチSW11はオフ)に制御される。また、制御ロジック回路LGC1は、PWM信号PWMON_MODが‘L’レベルでハイサイドオフ検出信号UOFFDETが‘H’レベル(アサート)の期間のみで、ロウサイドオン信号LONを‘H’レベルにアサートする。ロウサイドオン信号LONのアサートに応じて、スイッチSW20はオン(スイッチSW21はオフ)に制御される。
これにより、概略的な動作として、PWM信号PWMON_MODが‘H’レベルの期間では、ハイサイドトランジスタM1はオン(ロウサイドトランジスタM2はオフ)に制御され、駆動出力信号OUTは‘H’レベル(ほぼ電源電圧VMのレベル)となる。一方、PWM信号PWMON_MODが‘L’レベルの期間では、ロウサイドトランジスタM2がオン(ハイサイドトランジスタM1がオフ)に制御され、駆動出力信号OUTは‘L’レベル(ほぼ接地電源電圧GNDのレベル)となる。
このような動作に伴い、理想的には、駆動出力信号OUTのデューティは、PWM信号PWMON_MODのデューティに等しくなる。前述したように、PWM信号PWMON_MODのデューティを用いると、スピンドルモータSPMを高精度に正弦波駆動することができる。したがって、仮に、駆動出力信号OUTのデューティとPWM信号PWMON_MODのデューティとが等しい場合、正弦波駆動の高精度化によってスピンドルモータSPMの振動や騒音を低減することが可能になる。しかし、実際には、以下に説明するように、両者のデューティの間には誤差が生じ得る。
《プリドライバの詳細動作》
図9(a)は、図3のSPM駆動部SPMDVにおける電流ソース時の動作例を示す説明図であり、図9(b)は、図9(a)の動作に対応するプリドライバの詳細な動作例を示す波形図である。図9(a)には、図3のSPM駆動部SPMDVの内、u相用のハイサイドトランジスタM1uおよびロウサイドトランジスタM2uと、v相用のハイサイドトランジスタM1vおよびロウサイドトランジスタM2vの部分が抽出して示されている。ここで、電流ソース時とは、例えば、図7の期間T1でのPWMサイクル(第1PWMサイクル)のように、3相の駆動出力信号OUTの中のいずれか1相(ここではv相)がGND固定に定められ、他の2相のハイサイドトランジスタ(ここではu相用およびw相用)がPWM信号で制御される状態を表す。
図9(a)の例では、v相用のロウサイドトランジスタM2vがオンに固定されることで、v相用駆動出力信号OUTvがGND固定に定められ、この状態で、u相用のハイサイドトランジスタM1uはPWM信号で制御される。PWM信号のオン期間では、u相用のハイサイドトランジスタM1uはオンに制御され、ロウサイドトランジスタM2uはオフに制御される。当該オン期間では、ハイサイドトランジスタM1uは、駆動トランジスタとなり、オン固定のロウサイドトランジスタM2vに対して電流の供給経路を構築することで、スピンドルモータSPMに駆動電流(ソース電流)Idを流す。
一方、PWM信号のオフ期間では、u相用のハイサイドトランジスタM1uはオフに制御され、ロウサイドトランジスタM2uはオンに制御される。当該オフ期間では、ロウサイドトランジスタM2uは、回生トランジスタとなり、オン固定のロウサイドトランジスタM2vと共に、スピンドルモータSPMからの回生電流Irを流す。なお、ロウサイドトランジスタM2uは、実際には、ボディダイオードD2uを備えており、当該ボディダイオードD2uを介して回生電流Irを流すことも可能である。
図9(b)には、図9(a)に示したように、u相用のハイサイドトランジスタM1uがオンに制御された状態(期間T1aに対応)からオフに制御され(期間T1bに対応)、再びオンに制御された場合(期間T1cに対応)のu相用プリドライバPDVvの動作波形例が示される。図9(b)に示す各期間T1a,T1b,T1cは、便宜上、定常状態の期間を示しており、図9(b)では、この各定常状態の間の過渡期の状態が詳細に示されている。
まず、期間T1aに示すように、PWM信号PWMON_MODuのオン期間(ここでは‘H’レベルに該当)では、駆動出力信号OUTuの電圧レベルは、“VM−Id×Ron1”(Ron1はM1uのオン抵抗)となる。この状態でPWM信号PWMON_MODuがオン期間からオフ期間(ここでは‘L’レベルに該当)に遷移すると、ハイサイドオン信号UONが‘L’レベルにネゲートされる。これに応じて、ハイサイドトランジスタM1uでは、ゲート−ソース間容量が放電され、ゲート−ソース間電圧Vgsが低下する。
ハイサイドトランジスタM1uで供給可能な電流が駆動電流Idにまで減少すると、駆動出力信号OUTuが立ち下がり、負電圧となることで、モータからの回生電流IrがボディダイオードD2uを介する経路で流れ始める。その結果、駆動出力信号OUTuは、“GND−Vf2”(Vf2はボディダイオードD2uの順方向電圧)となる。当該立ち下がり期間において、ハイサイドトランジスタM1uでは、ソース−ドレイン間電圧が変動(上昇)するため、トランジスタの寄生容量の充放電等の影響でゲート−ソース間電圧Vgsは、おおむね一定に保たれる。駆動出力信号OUTuの立ち下がりが止まると、ハイサイドトランジスタM1uのゲート−ソース間電圧Vgsは、0Vに向けて再び低下する。
なお、図9(b)では、PWM信号PWMON_MODuがオン期間(‘H’レベル)からオフ期間(‘L’レベル)に遷移した時点から、駆動出力信号OUTuの立ち下がりが始まる時点までの遅延時間をtdU1としている。また、駆動出力信号OUTuの立ち下がりが始まった時点から、駆動出力信号OUTuが中間電圧Vmまで立ち下がった時点までの遅延時間をtdO1としている。この場合、駆動出力信号OUTuは、PWM信号PWMON_MODuがオン期間からオフ期間へ遷移したのち、遅延時間tdA1(=tdU1+tdO1)を経て立ち下がることになる。
その後、ハイサイドトランジスタM1uのゲート−ソース間電圧Vgsがしきい値電圧Vthよりも低下すると、ハイサイドオフ検出信号UOFFDETは‘H’レベルにアサートされ、これに応じて、ロウサイドオン信号LONは‘H’レベルにアサートされる。その結果、ロウサイドトランジスタM2uでは、ゲート−ソース間容量が充電され、ゲート−ソース間電圧Vgsが最大電圧レベル(=VAL)に向けて上昇する。そして、ロウサイドトランジスタM2uがオンになると、回生電流IrはロウサイドトランジスタM2uを介して流れる。このため、期間T1bに示すように、駆動出力信号OUTuの電圧レベルは、“GND−Ir×Ron2”(Ron2はM2uのオン抵抗)となる。
その後、PWM信号PWMON_MODuがオフ期間からオン期間に遷移すると、ロウサイドオン信号LONが‘L’レベルにネゲートされる。これに応じて、ロウサイドトランジスタM2uでは、ゲート−ソース間電圧Vgsが0Vに向けて低下する。そして、ロウサイドトランジスタM2uのゲート−ソース間電圧Vgsがしきい値電圧Vthよりも低下すると、ロウサイドオフ検出信号LOFFDETは‘H’レベルにアサートされ、これに応じて、ハイサイドオン信号UONは‘H’レベルにアサートされる。
その結果、ハイサイドトランジスタM1uでは、ゲート−ソース間電圧Vgsが上昇し、ハイサイドトランジスタM1uで供給可能な電流も増大する。ここで、ハイサイドトランジスタM1uで供給可能な電流が、モータに駆動電流を流せるレベルまで増大すると、モータの回生動作から、ハイサイドトランジスタM1uを介したモータの駆動動作に推移する。
モータの駆動動作に推移すると、ハイサイドトランジスタM1uの駆動電流Idに伴い、駆動出力信号OUTuは、“VM−Id×Ron1”に向けて立ち上がる。当該立ち上がり期間において、ハイサイドトランジスタM1uでは、ソース−ドレイン間電圧が変動(低下)するため、ゲート−ソース間電圧Vgsは、おおむね一定に保たれる。駆動出力信号OUTuの立ち上がりが止まると、ハイサイドトランジスタM1uのゲート−ソース間電圧Vgsは、最大電圧レベル(≒VAH−VM)に向けて再び上昇し、定常状態の期間T1cに到達する。
なお、図9(b)では、PWM信号PWMON_MODuがオフ期間(ここでは‘L’レベル)からオン期間(‘H’レベル)に遷移した時点から、ロウサイドトランジスタM2uがオンからオフに遷移する(すなわち、LOFFDETがアサートされる)時点までの遅延時間をtdL2としている。また、ロウサイドトランジスタM2uがオフに遷移した時点から、ハイサイドトランジスタM1uのオフからオンへの遷移に応じて駆動出力信号OUTuの立ち上がりが始まる時点までの遅延時間をtdU2としている。
さらに、駆動出力信号OUTuの立ち上がりが始まった時点から、駆動出力信号OUTuが中間電圧Vmまで立ち上がった時点までの遅延時間をtdO2としている。この場合、駆動出力信号OUTuは、PWM信号PWMON_MODuがオフ期間からオン期間へ遷移したのち、遅延時間tdA2(=tdL2+tdU2+tdO2)を経て立ち上がることになる。
以上のように、ハイサイドトランジスタM1uが電流ソースの動作を行う場合、駆動出力信号OUTuでは、PWM信号PWMON_MODuのオン期間からオフ期間への遷移時に遅延時間tdA1の立ち下がり遅延が生じ、オフ期間からオン期間への遷移時に遅延時間tdA2の立ち上がり遅延が生じる。ここで、図9(b)から判るように、遅延時間tdA2は、遅延時間tdA1よりも大きくなる。
これは、駆動トランジスタ(ここではハイサイドトランジスタM1u)をオフからオンに制御する場合、その前処理として、回生トランジスタ(ここではロウサイドトランジスタM2u)のオンからオフへの制御(すなわち遅延時間tdL2)が必要となるためである。その結果、PWM信号PWMON_MODuのデューティと、駆動出力信号OUTuのデューティとの間に誤差が生じる。具体的には、駆動出力信号OUTuにおける実際のオン期間(ここでは‘H’パルス幅)は、PWM信号PWMON_MODuのオン期間(ここでは‘H’レベル)と比較して短くなる。言い換えれば、駆動出力信号OUTuのデューティは、PWM信号PWMON_MODuのデューティよりも小さくなる。
図10(a)は、図3のSPM駆動部SPMDVにおける電流シンク時の動作例を示す説明図であり、図10(b)は、図10(a)の動作に対応するプリドライバの詳細な動作例を示す波形図である。図10(a)には、図9(a)の場合と同様に、u相用のハイサイドトランジスタM1uおよびロウサイドトランジスタM2uと、v相用のハイサイドトランジスタM1vおよびロウサイドトランジスタM2vの部分が示されている。ここで、電流シンク時とは、例えば、図7の期間T2でのPWMサイクル(第2PWMサイクル)のように、3相の駆動出力信号OUTの中のいずれか1相(ここではv相)がVM固定に定められ、他の2相のロウサイドトランジスタ(ここではu相用およびw相用)がPWM信号で制御される状態を表す。
図10(a)の例では、v相用のハイサイドトランジスタM1vがオンに固定されることで、v相用駆動出力信号OUTvがVM固定に定められ、この状態で、u相用のロウサイドトランジスタM2uはPWM信号で制御される。PWM信号のオン期間では、u相用のロウサイドトランジスタM2uはオンに制御され、ハイサイドトランジスタM1uはオフに制御される。当該オン期間では、ロウサイドトランジスタM2uは、駆動トランジスタとなり、オン固定のハイサイドトランジスタM1vに対して電流の引き抜き経路を構築することで、スピンドルモータSPMに駆動電流(シンク電流)Idを流す。
一方、PWM信号のオフ期間では、u相用のロウサイドトランジスタM2uはオフに制御され、ハイサイドトランジスタM1uはオンに制御される。当該オフ期間では、ハイサイドトランジスタM1uは、回生トランジスタとなり、オン固定のハイサイドトランジスタM1vと共に、スピンドルモータSPMからの回生電流Irを流す。なお、ハイサイドトランジスタM1uは、実際には、ボディダイオードD1uを備えており、当該ボディダイオードD1uを介して回生電流Irを流すことも可能である。
図10(b)には、図9(b)の場合と同様に、u相用のハイサイドトランジスタM1uがオンに制御された状態(期間T2aに対応)からオフに制御され(期間T2bに対応)、再びオンに制御された場合(期間T2cに対応)のu相用プリドライバPDVvの動作波形例が示される。図10(b)に示す各期間T2a,T2b,T2cは、便宜上、定常状態の期間を示しており、図10(b)では、この各定常状態の間の過渡期の状態が詳細に示されている。
前述した図9(b)では、駆動トランジスタがハイサイドトランジスタM1uであるのに対して、図10(b)では、駆動トランジスタがロウサイドトランジスタM2uである。このため、図10(b)の動作では、図9(b)の動作と比較して、モータの駆動動作が行われる期間とモータの回生動作が行われる期間とが入れ替わっている。図9(b)の期間T1a,T1cでは、モータの駆動動作が行われていたが、図10(b)の期間T2a,T2cでは、モータの回生動作が行われる。同様に、図9(b)の期間T1bでは、モータの回生動作が行われていたが、図10(b)の期間T2bでは、モータの駆動動作が行われる。
まず、期間T2aに示すように、PWM信号PWMON_MODuのオフ期間(ここでは‘H’レベルに該当)では、駆動出力信号OUTuの電圧レベルは、“VM+Ir×Ron1”となる。この状態でPWM信号PWMON_MODuがオフ期間からオン期間(ここでは‘L’レベルに該当)に遷移すると、ハイサイドオン信号UONが‘L’レベルにネゲートされる。これに応じて、ハイサイドトランジスタM1uでは、ゲート−ソース間容量が放電され、ゲート−ソース間電圧Vgsが低下する。
ハイサイドトランジスタM1uのゲート−ソース間電圧Vgsがある程度低下すると、モータからの回生電流Irは、ボディダイオードD1uを介する経路で流れ始め、これに応じて、駆動出力信号OUTuの電圧レベルは、“VM+Vf1”(Vf1はボディダイオードD1uの順方向電圧)となる。また、ハイサイドトランジスタM1uのゲート−ソース間電圧Vgsがしきい値電圧Vthよりも低下すると、ハイサイドオフ検出信号UOFFDETは‘H’レベルにアサートされ、これに応じて、ロウサイドオン信号LONは‘H’レベルにアサートされる。
その結果、ロウサイドトランジスタM2uでは、ゲート−ソース間容量が充電され、ゲート−ソース間電圧Vgsが上昇すると共に、ロウサイドトランジスタM2uで引き抜き可能な電流が増大する。ここで、ロウサイドトランジスタM2uで引き抜き可能な電流が、モータに駆動電流を流せるレベルまで増大すると、モータの回生動作から、ロウサイドトランジスタM2uを介したモータの駆動動作に推移する。その結果、駆動出力信号OUTuは、“GND+Id×Ron2”に向けて立ち下がる。
当該立ち下がり期間において、ロウサイドトランジスタM2uでは、ソース−ドレイン間電圧が変動(低下)するため、ゲート−ソース間電圧Vgsは一定に保たれる。駆動出力信号OUTuの立ち下がりが止まると、ロウサイドトランジスタM2uのゲート−ソース間電圧Vgsは、最大電圧レベル(=VAL)に向けて再び上昇し、定常状態の期間T2bに到達する。
なお、図10(b)では、PWM信号PWMON_MODuがオフ期間(‘H’レベル)からオン期間(‘L’レベル)に遷移した時点から、ハイサイドトランジスタM1uがオンからオフに遷移する(すなわち、UOFFDETがアサートされる)時点までの遅延時間をtdU1としている。また、ハイサイドトランジスタM1uがオフに遷移した時点から、ロウサイドトランジスタM2uのオフからオンへの遷移に応じて駆動出力信号OUTuの立ち下がりが始まる時点までの遅延時間をtdL1としている。
さらに、駆動出力信号OUTuの立ち下がりが始まった時点から、駆動出力信号OUTuが中間電圧Vmまで立ち下がった時点までの遅延時間をtdO1としている。この場合、駆動出力信号OUTuは、PWM信号PWMON_MODuがオフ期間からオン期間へ遷移したのち、遅延時間tdA1(=tdU1+tdL1+tdO1)を経て立ち下がることになる。
その後、PWM信号PWMON_MODuがオン期間(‘L’レベル)からオフ期間(‘H’レベル)に遷移すると、ロウサイドオン信号LONが‘L’レベルにネゲートされる。これに応じて、ロウサイドトランジスタM2uでは、ゲート−ソース間容量が放電され、ゲート−ソース間電圧Vgsが低下する。ロウサイドトランジスタM2uで供給可能な電流が駆動電流Idにまで減少すると、駆動出力信号OUTuが立ち上がり、電源電圧より高くなることで、モータからの回生電流IrがボディダイオードD1uを介する経路で流れ始める。その結果、駆動出力信号OUTuの電圧レベルは、“VM+Vf1”となる。
当該立ち上がり期間において、ロウサイドトランジスタM2uでは、ソース−ドレイン間電圧が変動(上昇)するため、ゲート−ソース間電圧Vgsは、おおむね一定に保たれる。駆動出力信号OUTuの立ち上がりが止まると、ロウサイドトランジスタM2uのゲート−ソース間電圧Vgsは、0Vに向けて再び低下する。
そして、ロウサイドトランジスタM2uのゲート−ソース間電圧Vgsがしきい値電圧Vthよりも低下すると、ロウサイドオフ検出信号LOFFDETは‘H’レベルにアサートされ、これに応じて、ハイサイドオン信号UONは‘H’レベルにアサートされる。その結果、ハイサイドトランジスタM1uのゲート−ソース間電圧Vgsは、最大電圧レベル(≒VAH−VM)に向けて上昇する。ハイサイドトランジスタM1uがオンになると、回生電流IrはハイサイドトランジスタM1uを介して流れる。このため、期間T2cに示すように、駆動出力信号OUTuの電圧レベルは、“VM+Ir×Ron1”となる。
なお、図10(b)では、PWM信号PWMON_MODuがオン期間(‘L’レベル)からオフ期間(‘H’レベル)に遷移した時点から、駆動出力信号OUTuの立ち上がりが始まる時点までの遅延時間をtdL2としている。また、駆動出力信号OUTuの立ち上がりが始まった時点から、駆動出力信号OUTuが中間電圧Vmまで立ち上がった時点までの遅延時間をtdO2としている。この場合、駆動出力信号OUTuは、PWM信号PWMON_MODuがオン期間からオフ期間へ遷移したのち、遅延時間tdA2(=tdL2+tdO2)を経て立ち上がることになる。
以上のように、ロウサイドトランジスタM2uが電流シンクの動作を行う場合、駆動出力信号OUTuでは、PWM信号PWMON_MODuのオフ期間からオン期間への遷移時に遅延時間tdA1の立ち下がり遅延が生じ、オン期間からオフ期間への遷移時に遅延時間tdA2の立ち上がり遅延が生じる。ここで、図10(b)から判るように、遅延時間tdA1は、遅延時間tdA2よりも大きくなる。
これは、図9(b)の場合と同様に、駆動トランジスタ(ここではロウサイドトランジスタM2u)をオフからオンに制御する場合、その前処理として、回生トランジスタ(ここではハイサイドトランジスタM1u)のオンからオフへの制御(すなわち図10(b)の遅延時間tdU1)が必要となるためである。その結果、図9(b)の場合と同様に、駆動出力信号OUTuにおける実際のオン期間(ここでは‘L’パルス幅)は、PWM信号PWMON_MODuのオン期間(ここでは‘L’レベル)と比較して短くなる。言い換えれば、駆動出力信号OUTuのデューティは、PWM信号PWMON_MODuのデューティよりも小さくなる。
《PWM補正部の概略構成および概略動作[1]》
図9(b)および図10(b)に示したように、PWM信号PWMON_MODuのデューティと、駆動出力信号OUTuのデューティとの間には、誤差が生じる。ただし、このデューティの誤差要因となる立ち上がり・立ち下がり遅延時間の差分(すなわち|tdA2−tdA1|)は、通常、一定となる。そこで、図11(a)および図11(b)に示すように、PWM信号PWMON_MODuのデューティに、この差分に基づく補正を予め加えることで、当該デューティの誤差を低減することが可能になる。
図11(a)は、図2におけるPWM補正部PWMCPの概略構成例を示す概念図であり、図11(b)は、図11(a)の入出力特性の一例を示す図である。図11(a)に示すPWM補正部PWMCPは、PWMP用補正部PPCP1およびSOFTP用補正部SPCP1を備える。PWMP用補正部PPCP1は、第1デューティ補正回路[1]DTCPApを備え、SOFTP用補正部SPCP1も、第1デューティ補正回路[2]DTCPAsを備える。
第1デューティ補正回路[1]DTCPApは、PWMパターン用のデューティ指示値PWMPを受け、当該デューティ指示値PWMPの増分と同じ増分で変化し、かつ定数となるオフセット値OFが反映されるPWMパターン用の補正後デューティ指示値(第1補正後デューティ指示値)PWMRを生成する。同様に、第1デューティ補正回路[2]DTCPAsは、ソフトパターン用のデューティ指示値SOFTPを受け、当該デューティ指示値SOFTPの増分と同じ増分で変化し、かつ定数となるオフセット値OFが反映されるソフトパターン用の補正後デューティ指示値(第1補正後デューティ指示値)SOFTRを生成する。
第1デューティ補正回路[1]DTCPApは、図11(b)の例では、入力されたデューティ指示値PWMPから−2%のオフセット値OFを減算することで、補正後デューティ指示値PWMRを出力している。同様に、第1デューティ補正回路[2]DTCPAsも、入力されたデューティ指示SOFTPから−2%のオフセット値OFを減算することで、補正後デューティ指示値SOFTRを出力している。デューティ指示値PWMP,SOFTPおよび補正後デューティ指示値PWMR,SOFTRは、前述したように、PWM信号PWMON_MODのオン期間を長さ(すなわちデューティ)を指示する値である。
図12(a)および図12(b)は、デューティ指示値に対する実際のデューティ(駆動出力信号のデューティ)の特性例を示す図であり、図12(a)は、デューティ補正を行わない場合の特性であり、図12(b)は、図11(a)の第1デューティ補正回路を用いて補正を行う場合の特性である。図12(a)は、言い換えれば、図2のSPM駆動部SPMDV(具体的には図8の回路)の入出力特性を表す。以下、PWMパターン用のデューティ指示値を例に説明するが、ソフトパターン用のデューティ指示値に関しても同様である。
図12(a)において、デューティ指示値PWMPをそのまま用いると、PWMP≦90%の範囲に示すように、実際のデューティは、デューティ指示値PWMPよりも小さくなる。これは、図9(b)および図10(b)で述べた通りであり、実際のデューティからデューティ指示値PWMPを減算した場合、図12(a)に示すように、−2%のオフセット値OFが生じる。なお、実際のデューティとは、駆動出力信号OUTのデューティであり、例えば図8に示した出力検出信号OUTDETのデューティに該当する。
そこで、図11(b)に示したような補正後デューティ指示値PWMRを用いる。これにより、図12(b)におけるデューティ指示値PWMP≦88%の範囲に示すように、実際のデューティとデューティ指示値PWMPとを同一にすることができる。具体例として、まず、第1デューティ補正回路[1]DTCPApは、デューティ指示値PWMP=88%から−2%のオフセット値OFを減算することで、補正後デューティ指示値PWMR=90%を生成する。
これを受けて、図2のPWM信号生成部PWMGは、補正後デューティ指示値PWMR=90%に基づくPWM信号PWMON_MODを生成する。一方、SPM駆動部SPMDVは、図12(a)に示すように、補正後デューティ指示値PWMR=90%に基づくPWM信号PWMON_MODを受けて、88%のデューティを持つ駆動出力信号OUTを生成する。その結果、実際のデューティ(88%)は、デューティ指示値PWMP(88%)に等しくなる。
《PWM補正部の概略構成および概略動作[1]の問題点》
しかし、図12(b)に示すように、PWMP>88%の範囲では、図11(b)の補正後デューティ指示値PWMRを用いても、実際のデューティとデューティ指示値PWMPとの間に誤差が生じ得る。この要因について、図13を用いて説明する。図13は、図11(a)のPWM補正部を用いた場合の問題点の一例を示す図であり、図9(b)において、デューティ指示値が増加した場合の状況を示す波形図である。
図13に示す状況Aは、例えば、図11(b)におけるPWMP=88%(PWMR=90%)の場合であり、第1デューティ補正回路[1]DTCPApのみで補正が可能な限界を表す。当該状況Aでは、立ち下がり遅延時間tdA1および立ち上がり遅延時間tdA2(=tdL2+tdU2+tdO2)は、共に、図9(b)の場合と同じ長さである。したがって、第1デューティ補正回路[1]DTCPApのみで補正が可能となる。
一方、図13に示す状況Bは、デューティ指示値PWMPが増加し、例えばPWMP=90%(PWMR=92%)になった場合であり、状況Cは、デューティ指示値PWMPが更に増加し、例えばPWMP=92%(PWMR=94%)になった場合である。まず、状況Bでは、デューティ指示値PWMPの増加に伴い、回生トランジスタ(ここではロウサイドトランジスタM2u)のゲート−ソース間電圧Vgsは、状況A(すなわち図9(b)の場合)と異なり、最大電圧レベル(=VAL)に到達していない。
これにより、PWM信号PWMON_MODuがオフ期間からオン期間に遷移した時点から、ロウサイドトランジスタM2uがオンからオフに遷移する時点までの遅延時間tdL3は、状況Aの遅延時間tdL2よりも短くなっている。これに応じて、立ち上がり遅延時間tdA3(=tdL3+tdU2+tdO2)も、状況Aの場合と比較して“tdL2−tdL3”だけ短くなる。
ここで、デューティ指示値PWMPがΔPWMPだけ増加した場合を想定する。まず、デューティ指示値PWMPが、状況Aに対応するデューティ指示値(例えば88%)以下の場合、デューティ指示値PWMPがΔPWMPだけ増加すると、これに応じて駆動出力信号OUTのデューティ(ここでは‘H’期間)もΔPWMPだけ増加する。
一方、デューティ指示値PWMPが、状況Bに対応するデューティ指示値(例えば90%)近辺の場合、デューティ指示値PWMPがΔPWMPだけ増加すると、駆動出力信号OUTのデューティもΔPWMPだけ増加しつつ、更に、立ち上がり遅延時間tdA3が、当該ΔPWMPに相応する時間だけ短くなっていく。立ち上がり遅延時間tdA3が短くなると、駆動出力信号OUTのデューティは、増加方向に推移する。その結果、駆動出力信号OUTのデューティは、図12(b)に示すように、デューティ指示値PWMPがΔPWMPだけ増加すると、当該ΔPWMPよりも大きい増分で増加することになる。
次に、状況Cでは、デューティ指示値PWMPの更なる増加に伴い、駆動トランジスタ(ここではM1u)のゲート−ソース間電圧Vgsは、状況Bと異なり、しきい値電圧Vthまで低下していない。その結果、状況Cでは、状況Bの遅延時間tdU2よりも短い遅延時間tdU4が生じる。さらに、駆動トランジスタのゲート−ソース間電圧Vgsがしきい値電圧Vthまで低下しないため、状況Bと異なり、回生トランジスタ(ここではM2u)のオン・オフ動作(すなわち遅延時間tdL3)自体が生じない。
その結果、状況Cの立ち上がり遅延時間tdA4(=tdU4+tdO2)は、状況Bの立ち上がり遅延時間tdA3(=tdL3+tdU2+tdO2)よりも更に短くなる。立ち上がり遅延時間tdA4が短くなると、状況Bの場合と同様に、駆動出力信号OUTのデューティは、デューティ指示値PWMPがΔPWMPだけ増加すると、当該ΔPWMPよりも大きい増分で増加することになる。
なお、状況Aから状況Bに向かう過程では、ディーティ指示値PWMPの増加と共に、回生トランジスタ(M2u)のゲート−ソース間容量の放電時間(tdL2)が短くなっていく。また、状況Bから状況Cに向かう過程では、ディーティ指示値PWMPの増加と共に、回生トランジスタ(M2u)のゲート−ソース間容量の放電時間(tdL3)が短くなっていき、その後、駆動トランジスタ(M1u)のゲート−ソース間容量の充電時間(tdU2)が短くなっていく。
したがって、例えば、駆動トランジスタおよび回生トランジスタの各充放電時間が全て均一となるように図8のプリドライバPDVを構成した場合、駆動出力信号OUTのデューティは、ディーティ指示値PWMPの変化に対してリニア特性で変化する。図12(b)の例では、駆動出力信号OUTのデューティは、デューティ指示値PWMPがΔPWMPだけ増加すると、“2×ΔPWMP”の増分で増加している。
以上のように、状況Bおよび状況Cでは、駆動出力信号OUTのデューティが、デューティ指示値PWMPの増分よりも大きい増分で増加するため、第1デューティ補正回路[1]DTCPApのみでは高精度な補正を行うことが困難となる。なお、図13では、図9(b)の電流ソース時の動作を例に説明を行ったが、図10(b)の電流シンク時の動作の場合も同様である。すなわち、回生トランジスタ(ここではM1u)のオン・オフが不十分となること等に伴い遅延時間tdA1が短くなっていき、その結果、駆動出力信号OUTのデューティが、デューティ指示値PWMPの増分よりも大きい増分で増加する。
《PWM補正部の概略構成および概略動作[2]》
図14(a)は、図2におけるPWM補正部PWMCPの別の概略構成例を示す概念図であり、図14(b)は、図14(a)の入出力特性の一例を示す図である。図14(a)に示すPWM補正部PWMCPは、PWMP用補正部PPCP2およびSOFTP用補正部SPCP2を備える。PWMP用補正部PPCP2は、図11(a)に示した第1デューティ補正回路[1]DTCPApに加えて、第2デューティ補正回路[1]DTCPBpおよび選択部SELpを備える。同様に、SOFTP用補正部SPCP2は、図11(a)に示した第1デューティ補正回路[2]DTCPAsに加えて、第2デューティ補正回路[2]DTCPBsおよび選択部SELsを備える。
第1デューティ補正回路[1]DTCPApは、図11(b)に示した入出力特性に基づき、第1補正後デューティ指示値PWMRAを生成する。第2デューティ補正回路[1]DTCPBpは、PWMパターン用のデューティ指示値PWMPを受け、当該デューティ指示値PWMPの増分とは異なる増分で変化する補正後デューティ指示値(第2補正後デューティ指示値)PWMRBを生成する。選択部SELpは、デューティ指示値PWMPとデューティ基準値KREVとの大小関係に応じて、第1補正後デューティ指示値PWMRAおよび第2補正後デューティ指示値PWMRBのいずれか一方をPWMパターン用の補正後デューティ指示値PWMRとして出力する。
詳細には、選択部SELpは、デューティ指示値PWMPがデューティ基準値KREVよりも小さい場合に、第1補正後デューティ指示値PWMRAを出力し、デューティ指示値PWMPがデューティ基準値KREVよりも大きい場合に、第2補正後デューティ指示値PWMRBを出力する。この際に、第2デューティ補正回路[1]DTCPBpは、感度係数をS(0<S<1)として、例えば、“(PWMP−KREV)×S”を演算することで、デューティ指示値PWMPの増分よりも小さい増分で変化する第2補正後デューティ指示値PWMRBを生成する。デューティ基準値KREVは、前述した図13の状況Aに示したように、第1デューティ補正回路[1]DTCPApによって補正が可能なデューティ指示値PWMPの上限値を表す。
第1デューティ補正回路[2]DTCPAsは、図11(b)に示した入出力特性に基づき、第1補正後デューティ指示値SOFTRAを生成する。第2デューティ補正回路[2]DTCPBsは、ソフトパターン用のデューティ指示値SOFTPを受け、当該デューティ指示値SOFTPの増分とは異なる増分で変化する補正後デューティ指示値(第2補正後デューティ指示値)SOFTRBを生成する。選択部SELsは、デューティ指示値SOFTPとデューティ基準値KREVとの大小関係に応じて、第1補正後デューティ指示値SOFTRAおよび第2補正後デューティ指示値SOFTRBのいずれか一方をソフトパターン用の補正後デューティ指示値SOFTRとして出力する。
ここで、PWMP用補正部PPCP2とSOFTP用補正部SPCP2とは、入出力となるデューティ指示値および補正後デューティ指示値がPWMパターン用かソフトパターン用かで異なる点を除き、同様の構成を用いて同様の動作を行う。したがって、以下、PWMP用補正部PPCP2を代表として、その詳細について説明する。
図14(b)では、デューティ基準値KREVが88%に定められた場合を例として、デューティ指示値PWMPを入力とし、補正後デューティ指示値PWMRを出力とする入出力特性の一例が示される。PWMP用補正部PPCP2は、デューティ指示値PWMPがデューティ基準値KREV(88%)よりも小さい場合、図11(b)に示したように、補正後デューティ指示値PWMRとして、デューティ指示値PWMPからオフセット値OF(ここでは2%)が減算された第1補正後デューティ指示値PWMRAを出力する。
一方、PWMP用補正部PPCP2は、デューティ指示値PWMPがデューティ基準値KREV(88%)よりも大きい場合、補正後デューティ指示値PWMRとして、デューティ指示値PWMPの増分“PWMP−KREV”のS1(0<S1<1)倍(ここでは1/2倍)の増分で変化する第2補正後デューティ指示値PWMRBを出力する。ここで、例えば、図12(b)の例では、PWMP≧88%の範囲で、駆動出力信号OUTのデューティは、デューティ指示値PWMPの増分“PWMP−KREV”のJ倍(ここでは2倍)の増分で変化している。
これに応じて、図14(b)の例では、PWMP≧88%の範囲で、補正後デューティ指示値PWMRを、デューティ指示値PWMPの増分“PWMP−KREV”のS1(=1/J)倍(ここでは1/2倍)の増分で変化させている。この場合、入力の増分“PWMP−KREV”が、その(1/J)倍の増分に補正され、そのJ倍が出力の増分となる。これにより、入力(すなわちデューティ指示値PWMP)の増分と出力(すなわち駆動出力信号OUTのデューティ)の増分とが等しくなり、PWMP≧88%の範囲でも、駆動出力信号OUTのデューティはデューティ指示値PWMPに等しくなる。
より詳細には、図14(b)の入出力特性は、図12(a)の入出力特性の逆関数(x=y対称の関数)に基づく特性となっている。例えば、SPM駆動部SPMDVに80%〜100%の入力デューティを入力した場合、実際のデューティは、図12(a)の特性を表す所定の伝達関数に基づいて定められる。一方、その逆関数を用いると、実際のデューティを80%〜100%に定めるために必要な入力デューティを算出することができる。したがって、80%〜100%のデューティ指示値PWMPに対して生成される補正後デューティ指示値PWMRを、前述した逆関数で算出される入力デューティに定めると、80%〜100%のデューティ指示値PWMPに対し、実際のデューティも同じく80%〜100%となる。
また、第2デューティ補正回路[1]DTCPBpは、図14(b)に示したような入出力特性を実現するため、詳細には、“(PWMP−KREV)×S”(0<S<1)の値と、オフセット値OFとを用いた演算によって第2補正後デューティ指示値を生成する。ただし、より詳細な演算方法は、幾つかの方法が考えられる。代表的には、図14(b)から判るように、感度係数S1を用いて“PWMR=KREV−OF+(PWMP−KREV)×S1”を演算する方法や、感度係数S2を用いて“PWMR=PWMP−OF−(PWMP−KREV)×S2”(S2=1−S1)を演算する方法等が挙げられる。
《PWM補正部の概略構成および概略動作[2]の主要な効果》
図15は、図14(b)の入出力特性を用いた場合において、デューティ指示値に対する実際のデューティ(駆動出力信号のデューティ)の特性例を示す図である。図14(b)の入出力特性を用いることで、図15に示すように、デューティ指示値PWMP≦88%の範囲に加えて、デューティ指示値PWMP>88%の範囲でも、実際のデューティをデューティ指示値PWMPに等しくすることが可能になる。
例えば、図14(b)において、デューティ指示値PWMP=92%の場合、補正後デューティ指示値PWMR=92%である。補正後デューティ指示値PWMR=92%のPWM信号PWMON_MODでSPM駆動部SPMDVを制御すると、図12(a)に示したように、実際のデューティ(駆動出力信号OUTのデューティ)はデューティ指示値PWMPと同じ92%となる。また、図14(b)において、デューティ指示値PWMP=96%の場合、補正後デューティ指示値PWMR=94%である。補正後デューティ指示値PWMR=94%のPWM信号PWMON_MODでSPM駆動部SPMDVを制御すると、図12(a)に示したように、実際のデューティはデューティ指示値PWMPと同じ96%となる。
これにより、デューティ指示値PWMPが高精度に反映されたデューティを用いて実際にモータを駆動することが可能になるため、モータに歪の少ない駆動電流(正弦波電流)を流せるようになり、トルクリップルを低減できる。その結果、モータの騒音、振動を低減することが可能になる。さらに、これにより、図1で述べたように、磁気ヘッドHDの位置決め精度を高めることが可能になる。
《PWM補正部の詳細構成および動作》
図16は、図14(a)におけるPWMP用補正部PPCP2の詳細な構成例を示す回路ブロック図である。ここでは、PWMP用補正部PPCP2を例とするが、SOFTP用補正部SPCP2に関しても同様である。図16に示すPWMP用補正部PPCP2aは、デューティオフセット検出部OFDETと、感度調整部SSCT1と、比較部CMPRp1と、選択部SELp1と、減算部(誤差補正部)SB30とを備える。当該PWMP用補正部PPCP2aは、専用のハードウェアを設ける方式や、プロセッサにソフトウェア処理を実行させる方式や、専用のハードウェアとソフトウェア処理とを組み合わせる方式によって構成することが可能である。
デューティオフセット検出部OFDETは、図14(a)の第1デューティ補正回路[1]DTCPApの主要部となり、感度調整部SSCT1は、第2デューティ補正回路[1]DTCPBpの主要部となる。比較部CMPRp1および選択部SELp1は、図14(a)の選択部SELpに対応する。ここでは、デューティオフセット検出部OFDETと感度調整部SSCT1とで、共通の減算器(誤差補正部)SB30を介して補正を行う構成となっているため、厳密には図14(a)と若干構成が異なるが、概念的には、図14(a)の構成と同一である。
デューティオフセット検出部OFDETは、カウンタCUNT20と、選択部SEL20〜SEL22と、ラッチ回路LT20,LT21と、減算器SB20と、制御ロジック回路LGC20とを備える。セレクタSEL21は、オフセット値OFとして、駆動方向指示信号DRVDIRが‘H’レベル(電流ソースに対応)の時にはソース用オフセット値OF_Uを出力し、駆動方向指示信号DRVDIRが‘L’レベル(電流シンクに対応)の時にはシンク用オフセット値OF_Lを出力する。駆動方向指示信号DRVDIRは、図2に示すように、電流ソースおよび電流シンクを定めるPWM信号生成部PWMGから出力される。
また、当該PWM信号生成部PWMGは、ソース用オフセット値OF_Uおよびシンク用オフセット値OF_Lを定めるためのトリガ信号TRGOFFも出力する。具体的には、まず、減算器SB20は、実際のデューティから補正後デューティ指示値PWMRを減算することで誤差を算出する。実際のデューティは、図8に示した出力検出信号OUTDETのパルス幅を、ディジタル制御の基準クロックを用いて図16のカウンタCUNT20でカウントすることで測定される。
ここで、トリガ信号TRGOFFが‘H’レベルで、駆動方向指示信号DRVDIRが‘H’レベル(電流ソース)の場合、制御ロジック回路LGC20を介して選択部SEL21の取り込み経路側(‘1’側)が選択される。この場合、減算器SB20で検出された誤差は、選択部SEL21を介してラッチ回路LT21に取り込まれ、ラッチ回路LT21の出力によってソース用オフセット値OF_Uが定められる。また、トリガ信号TRGOFFおよび駆動方向指示信号DRVDIRがそれぞれ‘H’レベルおよび‘H’レベルではない場合、制御ロジック回路LGC20を介して選択部SEL21のラッチ経路側(‘0’側)が選択される。この場合、ラッチ回路LT21の出力は、選択部SEL21を介して維持される。
一方、トリガ信号TRGOFFが‘H’レベルで、駆動方向指示信号DRVDIRが‘L’レベル(電流シンク)の場合、制御ロジック回路LGC20を介して選択部SEL20の取り込み経路側(‘1’側)が選択される。この場合、減算器SB20で検出された誤差は、選択部SEL20を介してラッチ回路LT20に取り込まれ、ラッチ回路LT20の出力によってシンク用オフセット値OF_Lが定められる。また、トリガ信号TRGOFFおよび駆動方向指示信号DRVDIRがそれぞれ‘H’レベルおよび‘L’レベルではない場合、制御ロジック回路LGC20を介して選択部SEL20のラッチ経路側(‘0’側)が選択される。この場合、ラッチ回路LT20の出力は、選択部SEL20を介して維持される。
感度調整部SSCT1は、選択部SEL10と、減算器SB10と、乗算器MUL10と、加算器ADD10とを備える。選択部SEL10は、駆動方向指示信号DRVDIRが‘H’レベル(電流ソース)の時には、ソース用デューティ基準値(第1デューティ基準値)KREVuをデューティ基準値KREVとして出力する。一方、選択部SEL10は、駆動方向指示信号DRVDIRが‘L’レベル(電流シンク)の時には、シンク用デューティ基準値(第2デューティ基準値)KREVlをデューティ基準値KREVとして出力する。各デューティ基準値(KREVu,KREVl)は、例えば、予めシミュレーションを行うこと等で任意に定められ、図2のパラメータ設定レジスタ部REG内に、PWM補正パラメータKREVxxとして予め設定される。
減算器SB10は、デューティ指示値PWMPからデューティ基準値KREVを減算し、乗算器MUL10は、当該減算結果“PWMP−KREV”をS2(例えば、S2=1/2)倍する。加算器ADD10は、当該乗算結果“(PWMP−KREV)×S2”にデューティオフセット検出部OFDETからのオフセット値OFを加算する。
比較部CMPRp1は、デューティ指示値PWMPとデューティ基準値KREVとの大小関係を比較する。選択部SELp1は、当該大小関係に基づいて、PWMP≦KREVの場合には、デューティオフセット検出部OFDETからのオフセット値OFを出力し、PWMP>KREVの場合には、感度調整部SSCT1の加算器ADD10からの出力“(PWMP−KREV)×S2+OF”を出力する。
減算器(誤差補正部)SB30は、デューティ指示値PWMPから選択部SELp1の出力を減算することで、補正後デューティ指示値PWMRを出力する。その結果、補正後デューティ指示値PWMRは、PWMP≦KREVの場合には、“PWMP−OF”となり、PWMP>KREVの場合には、図14(b)で述べたように、“PWMP−OF−(PWMP−KREV)×S2”となる。
このように、図16の構成では、ソース用オフセット値OF_Uおよびシンク用オフセット値OF_Lと、ソース用デューティ基準値KREVuおよびシンク用デューティ基準値KREVlとが設けられる。ソース用オフセット値OF_Uおよびソース用デューティ基準値KREVuは、図9(a)および図9(b)に示した動作が行われる場合に用いられ、シンク用オフセット値OF_Lおよびシンク用デューティ基準値KREVlは、図10(a)および図10(b)に示した動作が行われる場合に用いられる。
図9(b)および図10(b)に示したように、電流ソース時と電流シンク時とでは、動作が若干異なるため、オフセット値およびデューティ基準値も、若干異なる恐れがある。このため、図16では、2種類のオフセット値(OF_L,OF_U)と、2種類のデューティ基準値(KREVu,KREVl)が設けられる。これにより、デューティ指示値PWMPと実際のデューティ(駆動出力信号OUTのデューティ)とを、より高精度に一致されることが可能になる。
また、オフセット値に関しては、実際の測定結果に基づいて定められるため、これによっても、デューティ指示値PWMPと実際のデューティとを、より高精度に一致されることが可能になる。なお、PWM信号生成部PWMGは、例えば、HDD装置の起動時等でトリガ信号TRGOFFを‘H’レベルに制御し、起動後の通常動作では、トリガ信号TRGOFFを‘L’レベルに制御する。この場合、デューティオフセット検出部OFDETは、起動時等でオフセット値を定め、通常動作では、当該定めたオフセット値を維持する。
ここで、図16に示した各減算器および加算器の極性は、特に図16に限定されず、適宜変更することが可能である。例えば、減算器SB20を、補正後デューティ指示値PWMRからカウンタCUNT20の出力を減算するような構成とした場合、これに応じて、その他の各減算器や加算器の極性も適宜変わり得る。また、図16では、“PWMR=PWMP−OF−(PWMP−KREV)×S2”の演算を行う構成としたが、図14(b)等で述べたように、“PWMR=KREV−OF+(PWMP−KREV)×S1”の演算を行う構成としてもよい。さらに、乗算部MULの感度係数S2は、SPM駆動部SPMDVの構成(すなわち図12(b)の特性)に応じて適宜定められればよく、場合によっては、図2のパラメータ設定レジスタREGで任意に設定可能としてもよい。
以上、本実施の形態1の方式を用いることで、代表的には、モータの騒音、振動を低減できる。
(実施の形態2)
《PWM補正部の詳細構成および動作(変形例[1])》
図17は、本発明の実施の形態2によるモータ駆動装置において、PWMP用補正部の詳細な構成例を示す回路ブロック図である。図17に示すPWMP用補正部PPCP2bは、図16のPWMP用補正部PPCP2aと比較して、感度調整部SSCT2の構成が異なる点と、比較部CMPRp2の入力が異なる点とを除いて図16の場合と同様である。図17の感度調整部SSCT2は、図16に示した減算器SB10、乗算器MUL10および加算器ADD10に加えて、選択部SEL11,SEL12、カウンタCUNT10およびラッチ回路LT10を備える。
図17に示すPWMP用補正部PPCP2bは、概念的には、図14(a)に示したPWMP用補正部PPCP2におけるデューティ基準値KREVを、実際の測定結果に基づいて定めるような構成となっている。概略を述べると、デューティ基準値KREVは、回生トランジスタのオン期間を監視することで定められ、当該オン期間が所定の期間よりも短くなった時点のデューティ指示値PWMPに定められる。
具体的には、まず、選択部SEL12は、駆動方向指示信号DRVDIRが‘H’レベル(電流ソース)の時には、図9(b)等に示したロウサイドオン信号LONを出力し、駆動方向指示信号DRVDIRが‘L’レベル(電流シンク)の時には、図10(b)等に示したハイサイドオン信号UONを出力する。カウンタCUNT10は、当該選択部SEL12から出力された信号の‘H’期間(アサート期間)をディジタル制御の基準クロックでカウントする。
一方、選択部SEL11は、このカウンタCUNT10からのカウント値に対する判定基準値RREVを出力する。選択部SEL11は、判定基準値RREVとして、駆動方向指示信号DRVDIRが‘H’レベル(電流ソース)の時にはソース用判定基準値RREVuを出力し、駆動方向指示信号DRVDIRが‘L’レベル(電流シンク)の時にはシンク用デューティ基準値RREVlを出力する。各判定基準値(RREVu,RREVl)は、例えば、図2のパラメータ設定レジスタ部REGによって任意に定められる。
比較部CMPRp2は、カウンタCUNT10からのカウント値が判定基準値RREVよりも小さくなった時点で、検出信号PWMDETを‘L’レベルから‘H’レベルに遷移させる。ラッチ回路LT10は、この検出信号PWMDETの‘H’遷移をトリガとして、デューティ指示値PWMPをラッチし、デューティ基準値KREVを出力する。当該デューティ基準値KREVは、電流ソース時には、ロウサイドオン信号LONとソース用判定基準値RREVuとの比較結果に基づく値(第1デューティ基準値)に定められ、電流シンク時には、ハイサイドオン信号UONとシンク用判定基準値RREVlとの比較結果に基づく値(第2デューティ基準値)に定められる。
減算器SB10は、デューティ指示値PWMPから、当該ラッチ回路LT10からのデューティ基準値KREVを減算する。また、選択部SELp1は、比較部CMPRp2からの出力が‘H’レベルの場合には、感度調整部SSCT2内の加算器ADD10からの出力を選択し、‘L’レベルの場合には、デューティオフセット検出部OFDETからのオフセット値OFを選択する。
ここで、第1デューティ補正回路[1]DTCPApと第2デューティ補正回路[1]DTCPBpとの間の切り換え要否は、図13から判るように、回生トランジスタのオン期間が所定の期間よりも短くなったか否かで判断することができる。回生トランジスタのオン期間は、電流ソース時にはロウサイドオン信号LONのアサート期間となり、電流シンク時にはハイサイドオン信号UONのアサート期間となる。
そこで、比較部CMPRp2は、この回生トランジスタのオン期間(すなわちカウンタCUNT10の出力)を監視し、それが判定基準値RREVの期間よりも短くなった時点のデューティ指示値PWMPをデューティ基準値KREVとしてラッチ回路LT10に保持させる。例えば、デューティ指示値PWMPが増加していく場合を想定すると、ある時点で、回生トランジスタのオン期間が判定基準値RREVの期間よりも短くなり、ラッチ回路LT10には、その時点のデューティ指示値PWMPがデューティ基準値KREVとして保持される。
また、比較部CMPRp2は、このデューティ基準値KREVが保持されるタイミングと同じタイミングで、選択部SELp1に第2デューティ補正回路DTCPBp側を選択させる。比較部CMPRp2は、更なるデューティ指示値PWMPの増加に伴い、回生トランジスタのオン期間が判定基準値RREVの期間よりも短い限り、選択部SELp1に第2デューティ補正回路DTCPBp側を選択させる。この状態は、言い換えれば、選択部SELp1がPWMP>KREVの場合に、第2デューティ補正回路DTCPBp側を選択していることになる。
一方、比較部CMPRp2は、例えば、デューティ指示値PWMPが減少方向となり、回生トランジスタのオン期間が判定基準値RREVの期間よりも長くなると、選択部SELp1に第1デューティ補正回路DTCPAp側を選択させる。この回生トランジスタのオン期間が判定基準値RREVの期間よりも長くなった時点のデューティ指示値PWMPは、ラッチ回路LT10に保持されているデューティ基準値KREVに等しくなる。したがって、この状態は、言い換えれば、選択部SELp1がPWMP≦KREVの場合に、第1デューティ補正回路DTCPAp側を選択していることになる。
以上、本実施の形態2の方式を用いることで、実施の形態1の方式と比較して、モータの騒音、振動の更なる低減が図れる場合がある。すなわち、実施の形態1の方式では、デューティ基準値KREVは、予め定めた定数であるため、例えば、温度や製造プロセス等によって各トランジスタの特性ばらつきが生じた場合に、補正精度が低下する恐れがある。一方、本実施の形態2の方式では、デューティ基準値KREVは、回生トランジスタのオン期間を実際に測定することで定められる変数であるため、実施の形態1の方式と比較して補正精度の向上が図れる場合がある。ただし、回路面積等の観点では、実施の形態1の方式の方が有益となる。
(実施の形態3)
《PWM補正部の詳細構成および動作(変形例[2])》
図18は、本発明の実施の形態3によるモータ駆動装置において、PWMP用補正部の詳細な構成例を示す回路ブロック図である。図19は、本発明の実施の形態3によるモータ駆動装置において、プリドライバの詳細な構成例を示す回路図である。図19に示すプリドライバPDV1は、図8に示したプリドライバPDVと比較して、コンパレータ回路CMP2,CMP3が追加されている点が異なっている。
コンパレータ回路CMP2は、ハイサイドトランジスタM1のゲート電圧を“VAH−Vth2”と比較することで、当該ゲート電圧が電源電圧VAHに到達している場合に、ハイサイドフルオン検出信号UONDETを‘H’レベルにアサートする。しきい値電圧Vth2は、コンパレータ回路CMP2のオフセット等を加味し、電源電圧VAHへの到達有無を判定するために必要な微小な電圧値に定められる。同様に、コンパレータ回路CMP3は、ロウサイドトランジスタM2のゲート電圧を“VAL−Vth2”と比較することで、当該ゲート電圧が電源電圧VALに到達している場合に、ロウサイドフルオン検出信号LONDETを‘H’レベルにアサートする。
図18に示すPWMP用補正部PPCP2cは、図17のPWMP用補正部PPCP2bと比較して、感度調整部SSCT3の構成が異なる点と、比較部CMPRp3の入力が異なる点とを除いて図17の場合と同様である。図18の感度調整部SSCT3は、図17に示した減算器SB10、乗算器MUL10、加算器ADD10、およびラッチ回路LT10に加えて、選択部SEL13およびカウンタCUNT11を備える。
図18に示すPWMP用補正部PPCP2cは、概念的には、図17の場合と同様に、図14(a)に示したPWMP用補正部PPCP2におけるデューティ基準値KREVを、実際の測定結果に基づいて定めるような構成となっている。概略を述べると、デューティ基準値KREVは、回生トランジスタをオンに制御する際に印加する電圧を監視することで定められ、当該電圧が所定の電圧まで到達しなくなった時点のデューティ指示値PWMPに定められる。
具体的には、まず、選択部SEL13は、駆動方向指示信号DRVDIRが‘H’レベル(電流ソース)の時には、図19に示したロウサイドフルオン検出信号LONDETを出力し、駆動方向指示信号DRVDIRが‘L’レベル(電流シンク)の時には、ハイサイドフルオン検出信号UONDETを出力する。カウンタCUNT11は、当該選択部SEL13から出力された信号の‘H’期間(アサート期間)をディジタル制御の基準クロックでカウントする。
比較部CMPRp3は、カウンタCUNT11からのカウント値がゼロとなった時点で、検出信号PWMDETを‘L’レベルから‘H’レベルに遷移させる。ラッチ回路LT10は、この検出信号PWMDETの‘H’遷移をトリガとして、デューティ指示値PWMPをラッチし、デューティ基準値KREVを出力する。当該デューティ基準値KREVは、電流ソース時には、ロウサイドフルオン検出信号LONDETの判定結果に基づく値(第1デューティ基準値)に定められ、電流シンク時には、ハイサイドフルオン検出信号UONDETの判定結果に基づく値(第2デューティ基準値)に定められる。
ここで、第1デューティ補正回路[1]DTCPApと第2デューティ補正回路[1]DTCPBpとの間の切り換え要否は、図13から判るように、回生トランジスタのゲート電圧が最大電圧レベルに到達できるか否かで判断することができる。回生トランジスタが最大電圧レベルに到達している場合、電流ソース時にはロウサイドフルオン検出信号LONDETのアサート期間が生じ、電流シンク時にはハイサイドフルオン検出信号UONDETのアサート期間が生じる。
そこで、比較部CMPRp3は、この各フルオン検出信号(LONDET,UONDET)のアサート期間の有無を監視し、アサート期間が無くなった時点のデューティ指示値PWMPをデューティ基準値KREVとしてラッチ回路LT10に保持させる。例えば、デューティ指示値PWMPが増加していく場合を想定すると、ある時点で、フルオン検出信号のアサート期間が無くなり、ラッチ回路LT10には、その時点のデューティ指示値PWMPがデューティ基準値KREVとして保持される。
また、比較部CMPRp3は、このデューティ基準値KREVが保持されるタイミングと同じタイミングで、選択部SELp1に第2デューティ補正回路DTCPBp側を選択させる。比較部CMPRp3は、更なるデューティ指示値PWMPの増加に伴い、フルオン検出信号のアサート期間が生じない限り、選択部SELp1に第2デューティ補正回路DTCPBp側を選択させる。この状態は、言い換えれば、選択部SELp1がPWMP>KREVの場合に、第2デューティ補正回路DTCPBp側を選択していることになる。
一方、比較部CMPRp3は、例えば、デューティ指示値PWMPが減少方向となり、フルオン検出信号のアサート期間が生じると、選択部SELp1に第1デューティ補正回路DTCPAp側を選択させる。このフルオン検出信号のアサート期間が生じた時点のデューティ指示値PWMPは、ラッチ回路LT10に保持されているデューティ基準値KREVに等しくなる。したがって、この状態は、言い換えれば、選択部SELp1がPWMP≦KREVの場合に、第1デューティ補正回路DTCPAp側を選択していることになる。
以上、本実施の形態3の方式を用いることで、実施の形態2の場合と同様に、実施の形態1の方式と比較して、モータの騒音、振動の更なる低減が図れる場合がある。すなわち、本実施の形態3の方式では、デューティ基準値KREVは、回生トランジスタのゲート電圧における最大電圧レベルへの到達有無を実際に測定することで定められる変数であるため、実施の形態1の方式と比較して補正精度の向上が図れる場合がある。
さらに、実施の形態2の方式と比較して、より直接的な測定結果を用いているため、実施の形態2の方式よりも更に補正精度の向上が図れる場合がある。すなわち、図13で述べたように、第1デューティ補正回路DTCPApの限界点は、直接的には、回生トランジスタの最大電圧レベルへの到達有無で定められ、その間接的な要素として、回生トランジスタのオン期間に依存する。一方、回路面積の観点では、コンパレータ回路CMP2,CMP3が不要な分、実施の形態2の方式の方が有益となる。
以上、本発明者によってなされた発明を実施の形態に基づき具体的に説明したが、本発明は前記実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能である。例えば、前述した実施の形態は、本発明を分かり易く説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。また、ある実施の形態の構成の一部を他の実施の形態の構成に置き換えることが可能であり、また、ある実施の形態の構成に他の実施の形態の構成を加えることも可能である。また、各実施の形態の構成の一部について、他の構成の追加・削除・置換をすることが可能である。
例えば、本実施の形態の方式は、HDD装置に限らず、DVD再生録画装置やブルーレイ再生録画装置等を含め、各種モータの駆動方法として適用可能である。その中でも、特に、PWM周波数が高い用途に適用することが有益である。すなわち、PWM周波数が高くなるほど、相対的にデューティの誤差も大きくなり得るため、より有益な効果が得られる。HDD装置では、PWM周波数は、例えば、100k[Hz]程度である。
また、モータの駆動方式には、前述したような正弦波駆動方式の他に、矩形波駆動方式等も存在する。連続するPWMサイクルにおいて、矩形波駆動方式では、通常、デューティは一定となるが、正弦波駆動方式では、デューティは可変に制御される。また、正弦波駆動方式は、矩形波駆動方式と比べて、通常、モータの高効率化、低振動・低騒音化が図れる。したがって、本実施の形態の方式は、矩形波駆動方式に適用することも可能であるが、特に、正弦波駆動方式に適用することが有益となる。
PWMCP PWM補正部
PPCP PWMP用補正部
SPCP SOFTP用補正部
PWMP,SOFTP デューティ指示値
KREV デューティ基準値
PWMR,SOFTR 補正後デューティ指示値
OF オフセット値
S 感度係数
DTCPA 第1デューティ補正回路
DTCPB 第2デューティ補正回路
SEL 選択部
PWMRA,SOFTRA 第1補正後デューティ指示値
PWMRB,SOFTRB 第2補正後デューティ指示値

Claims (20)

  1. モータ駆動装置を用いてモータを駆動するモータの駆動方法であって、
    前記モータ駆動装置は、
    オンに制御された際に前記モータに駆動電流を流す駆動トランジスタと、
    前記駆動トランジスタと共にハーフブリッジ回路を構成し、オンに制御された際に前記モータからの回生電流を流す回生トランジスタと、
    を有し、
    PWMサイクル内のオン期間の比率を表すデューティ指示値を出力するデューティ指示動作と、
    前記デューティ指示値を補正し、前記デューティ指示値とデューティ基準値との大小関係に応じて、第1補正後デューティ指示値および第2補正後デューティ指示値のいずれか一方を補正後デューティ指示値として出力するデューティ補正動作と、
    前記補正後デューティ指示値に基づくPWM信号を生成するPWM信号生成動作と、
    前記PWM信号の前記オン期間で前記駆動トランジスタをオンに制御し、前記PWM信号のオフ期間で前記回生トランジスタをオンに制御し、前記PWM信号の前記オフ期間から前記オン期間への遷移に応じて前記回生トランジスタをオンからオフへ制御し、前記回生トランジスタのオフを検出した以降に前記駆動トランジスタをオフからオンへ制御するドライブ動作と、
    を実行し、
    前記第1補正後デューティ指示値は、前記デューティ指示値の増分と同じ増分で変化し、かつ定数となるオフセット値が反映された値であり、
    前記第2補正後デューティ指示値は、前記デューティ指示値の増分とは異なる増分で変化する値である、
    モータの駆動方法。
  2. 請求項1記載のモータの駆動方法において、
    前記デューティ補正動作では、前記デューティ指示値が前記デューティ基準値よりも小さい場合に、前記第1補正後デューティ指示値が出力され、前記デューティ指示値が前記デューティ基準値よりも大きい場合に、前記第2補正後デューティ指示値が出力され、
    前記第2補正後デューティ指示値は、前記デューティ指示値の増分よりも小さい増分で変化する、
    モータの駆動方法。
  3. 請求項2記載のモータの駆動方法において、
    前記第1補正後デューティ指示値は、前記デューティ指示値に前記オフセット値を加減算することで生成され、
    前記第2補正後デューティ指示値は、前記デューティ指示値を“PWMP”、前記デューティ基準値を“KREV”、感度係数を“S”(0<S<1)とした場合、“(PWMP−KREV)×S”の値と、前記オフセット値とを用いた演算によって生成される、
    モータの駆動方法。
  4. 請求項1記載のモータの駆動方法において、
    前記デューティ基準値は、設定によって任意の値に定められる、
    モータの駆動方法。
  5. 請求項1記載のモータの駆動方法において、
    前記デューティ基準値は、前記回生トランジスタのオン期間を監視することで定められ、当該オン期間が所定の期間よりも短くなった時点の前記デューティ指示値に定められる、
    モータの駆動方法。
  6. 請求項1記載のモータの駆動方法において、
    前記デューティ基準値は、前記回生トランジスタをオンに制御する際に印加する電圧を監視することで定められ、当該電圧が所定の電圧まで到達しなくなった時点の前記デューティ指示値に定められる、
    モータの駆動方法。
  7. 請求項1記載のモータの駆動方法において、
    前記デューティ指示動作では、前記モータの駆動電流を正弦波状に制御するための、前記PWMサイクル毎の前記デューティ指示値が出力される、
    モータの駆動方法。
  8. 請求項1記載のモータの駆動方法において、
    前記モータ駆動装置は、
    電源電圧が供給されるハイサイドトランジスタと、
    接地電源電圧が供給されるロウサイドトランジスタと、
    を有し、
    第1PWMサイクルでは、前記ハイサイドトランジスタおよび前記ロウサイドトランジスタは、それぞれ前記駆動トランジスタおよび前記回生トランジスタとなり、
    第2PWMサイクルでは、前記ハイサイドトランジスタおよび前記ロウサイドトランジスタは、それぞれ前記回生トランジスタおよび前記駆動トランジスタとなり、
    前記デューティ基準値は、前記第1PWMサイクルで用いられる第1デューティ基準値と、前記第2PWMサイクルで用いられる第2デューティ基準値と、で構成される、
    モータの駆動方法。
  9. 外部に設けられたモータを駆動するモータ駆動装置であって、
    オンに制御された際に前記モータに駆動電流を流す駆動トランジスタと、
    前記駆動トランジスタと共にハーフブリッジ回路を構成し、オンに制御された際に前記モータからの回生電流を流す回生トランジスタと、
    PWMサイクル内のオン期間の比率を表すデューティ指示値を出力するデューティ指示部と、
    前記デューティ指示値を補正し、補正後デューティ指示値を出力するデューティ補正部と、
    前記補正後デューティ指示値に基づくPWM信号を生成するPWM信号生成部と、
    前記PWM信号の前記オン期間で前記駆動トランジスタをオンに制御し、前記PWM信号のオフ期間で前記回生トランジスタをオンに制御するドライバ部と、
    を有し、
    前記ドライバ部は、前記PWM信号の前記オフ期間から前記オン期間への遷移に応じて前記回生トランジスタをオンからオフへ制御し、前記回生トランジスタのオフを検出した以降に前記駆動トランジスタをオフからオンへ制御し、
    前記デューティ補正部は、
    前記デューティ指示値の増分と同じ増分で変化し、かつ定数となるオフセット値が反映される第1補正後デューティ指示値を生成する第1デューティ補正回路と、
    前記デューティ指示値の増分とは異なる増分で変化する第2補正後デューティ指示値を生成する第2デューティ補正回路と、
    前記デューティ指示値とデューティ基準値との大小関係に応じて、前記第1補正後デューティ指示値および前記第2補正後デューティ指示値のいずれか一方を前記補正後デューティ指示値として出力する選択部と、
    を有する、
    モータ駆動装置。
  10. 請求項9記載のモータ駆動装置において、
    前記選択部は、前記デューティ指示値が前記デューティ基準値よりも小さい場合に、前記第1補正後デューティ指示値を出力し、前記デューティ指示値が前記デューティ基準値よりも大きい場合に、前記第2補正後デューティ指示値を出力し、
    前記第2補正後デューティ指示値は、前記デューティ指示値の増分よりも小さい増分で変化する、
    モータ駆動装置。
  11. 請求項10記載のモータ駆動装置において、
    前記第1デューティ補正回路は、前記デューティ指示値に前記オフセット値を加減算することで前記第1補正後デューティ指示値を生成し、
    前記第2デューティ補正回路は、前記デューティ指示値を“PWMP”、前記デューティ基準値を“KREV”、感度係数を“S”(0<S<1)とした場合、“(PWMP−KREV)×S”の値と、前記オフセット値とを用いた演算によって前記第2補正後デューティ指示値を生成する、
    モータ駆動装置。
  12. 請求項9記載のモータ駆動装置において、
    前記デューティ基準値は、設定によって任意の値に定められる、
    モータ駆動装置。
  13. 請求項9記載のモータ駆動装置において、
    前記デューティ基準値は、前記回生トランジスタのオン期間を監視することで定められ、当該オン期間が所定の期間よりも短くなった時点の前記デューティ指示値に定められる、
    モータ駆動装置。
  14. 請求項9記載のモータ駆動装置において、
    前記デューティ基準値は、前記回生トランジスタをオンに制御する際に印加する電圧を監視することで定められ、当該電圧が所定の電圧まで到達しなくなった時点の前記デューティ指示値に定められる、
    モータ駆動装置。
  15. 請求項9記載のモータ駆動装置において、
    前記デューティ指示部は、前記モータの駆動電流を正弦波状に制御するための、前記PWMサイクル毎の前記デューティ指示値を出力する、
    モータ駆動装置。
  16. 請求項9記載のモータ駆動装置において、
    前記モータ駆動装置は、
    電源電圧が供給されるハイサイドトランジスタと、
    接地電源電圧が供給されるロウサイドトランジスタと、
    を有し、
    第1PWMサイクルでは、前記ハイサイドトランジスタおよび前記ロウサイドトランジスタは、それぞれ前記駆動トランジスタおよび前記回生トランジスタとなり、
    第2PWMサイクルでは、前記ハイサイドトランジスタおよび前記ロウサイドトランジスタは、それぞれ前記回生トランジスタおよび前記駆動トランジスタとなり、
    前記デューティ基準値は、前記第1PWMサイクルで用いられる第1デューティ基準値と、前記第2PWMサイクルで用いられる第2デューティ基準値と、で構成される、
    モータ駆動装置。
  17. データを記憶する磁気ディスクと、
    前記磁気ディスクを回転させるモータと、
    前記モータを3相の正弦波で駆動するモータ駆動装置と、
    を備えるハードディスク装置であって、
    前記モータ駆動装置は、
    オンに制御された際に前記モータに駆動電流を流す駆動トランジスタと、
    前記駆動トランジスタと共にハーフブリッジ回路を構成し、オンに制御された際に前記モータからの回生電流を流す回生トランジスタと、
    PWMサイクル内のオン期間の比率を表すデューティ指示値を出力するデューティ指示部と、
    前記デューティ指示値を補正し、補正後デューティ指示値を出力するデューティ補正部と、
    前記補正後デューティ指示値に基づくPWM信号を生成するPWM信号生成部と、
    前記PWM信号の前記オン期間で前記駆動トランジスタをオンに制御し、前記PWM信号のオフ期間で前記回生トランジスタをオンに制御するドライバ部と、
    を有し、
    前記ドライバ部は、前記PWM信号の前記オフ期間から前記オン期間への遷移に応じて前記回生トランジスタをオンからオフへ制御し、前記回生トランジスタのオフを検出した以降に前記駆動トランジスタをオフからオンへ制御し、
    前記デューティ補正部は、
    前記デューティ指示値の増分と同じ増分で変化し、かつ定数となるオフセット値が反映される第1補正後デューティ指示値を生成する第1デューティ補正回路と、
    前記デューティ指示値の増分とは異なる増分で変化する第2補正後デューティ指示値を生成する第2デューティ補正回路と、
    前記デューティ指示値とデューティ基準値との大小関係に応じて、前記第1補正後デューティ指示値および前記第2補正後デューティ指示値のいずれか一方を前記補正後デューティ指示値として出力する選択部と、
    を有する、
    ハードディスク装置。
  18. 請求項17記載のハードディスク装置において、
    前記選択部は、前記デューティ指示値が前記デューティ基準値よりも小さい場合に、前記第1補正後デューティ指示値を出力し、前記デューティ指示値が前記デューティ基準値よりも大きい場合に、前記第2補正後デューティ指示値を出力し、
    前記第2補正後デューティ指示値は、前記デューティ指示値の増分よりも小さい増分で変化する、
    ハードディスク装置。
  19. 請求項18記載のハードディスク装置において、
    前記第1デューティ補正回路は、前記デューティ指示値に前記オフセット値を加減算することで前記第1補正後デューティ指示値を生成し、
    前記第2デューティ補正回路は、前記デューティ指示値を“PWMP”、前記デューティ基準値を“KREV”、感度係数を“S”(0<S<1)とした場合、“(PWMP−KREV)×S”の値と、前記オフセット値とを用いた演算によって前記第2補正後デューティ指示値を生成する、
    ハードディスク装置。
  20. 請求項17記載のハードディスク装置において、
    前記モータ駆動装置は、
    電源電圧が供給されるハイサイドトランジスタと、
    接地電源電圧が供給されるロウサイドトランジスタと、
    を有し、
    第1PWMサイクルでは、前記ハイサイドトランジスタおよび前記ロウサイドトランジスタは、それぞれ前記駆動トランジスタおよび前記回生トランジスタとなり、
    第2PWMサイクルでは、前記ハイサイドトランジスタおよび前記ロウサイドトランジスタは、それぞれ前記回生トランジスタおよび前記駆動トランジスタとなり、
    前記デューティ基準値は、前記第1PWMサイクルで用いられる第1デューティ基準値と、前記第2PWMサイクルで用いられる第2デューティ基準値と、で構成される、
    ハードディスク装置。
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