JP2014150655A - インバータ装置、インバータ装置の制御方法、及び電動機ドライブシステム - Google Patents

インバータ装置、インバータ装置の制御方法、及び電動機ドライブシステム Download PDF

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Abstract

【課題】巻線切り替え特性がヒステリシス特性を有する場合において、ヒステリシス領域内であっても最適な巻線切り替えを行うことが可能なインバータ装置を提供する。
【解決手段】交流電動機の回転子の回転速度が、電機子巻線の状態を第1巻線と第2巻線との間で相互に切り替えるための第1及び第2の切替タイミングで規定されるヒステリシス領域内にあって、かつ現在巻線と最適巻線とが異なる場合には、前記現在巻線を前記最適巻線に切り替える。
【選択図】図6

Description

本発明は、インバータ装置、インバータ装置の制御方法、及び電動機ドライブシステムに関し、特には交流電動機の電機子巻線を切り替える技術に関する。
従来、交流電動機の電機子巻線を切り替えることによって、低速領域から高速領域までの広範囲な運転を可能とする巻線切替方式が知られている。
特許文献1には、車両駆動等に適用するインバータ装置による同期電動機の巻線接続を切り替える可変速駆動方法において、巻線接続の切り替えのタイミングにヒステリシス領域をもたせることにより安定した駆動を実現する方法が開示されている。具体的には、上記可変速駆動方法では、スター接続からデルタ接続に切り替えるタイミングを速度レベルVo(基底速度N1)に設定するのに対して、デルタ接続からスター接続に切り替えるタイミングをVoよりも低い速度レベルVo´に設定することにより、切り替えタイミングにヒステリシス領域をもたせている。
特開平5−3694号公報
しかしながら、特許文献1に記載の方法では、ヒステリシス領域内(Vo〜Vo´)では巻線切り替えが行われないため、例えば車両がヒステリシス領域内で継続して運転される場合には、同期電動機のエネルギー効率が低下する場合がある。例えば、車両の速度が上昇して巻線接続が低速巻線から高速巻線に切り替えられ、その後、車両がヒステリシス領域内において高速巻線の状態で長時間継続して運転される場合、低速巻線で運転される場合よりも大きな電流が消費される場合がある。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、巻線切り替え特性がヒステリシス特性を有する場合において、ヒステリシス領域内であっても最適な巻線切り替えを行うことが可能なインバータ装置、インバータ装置の制御方法、及び電動機ドライブシステムを提供することを目的とする。
本発明に係るインバータ装置は、上記課題を解決するために、交流電動機が備える電機子巻線に接続され、前記交流電動機を制御するインバータ装置であって、前記電機子巻線の接続を切り替えることにより前記電機子巻線の状態を第1巻線と第2巻線との間で相互に切り替える巻線切替器に対して、前記交流電動機の回転子の回転速度に基づいて決定される前記第1巻線及び前記第2巻線の切替タイミングにヒステリシス特性をもたせて巻線切替信号を出力する巻線切替信号発生器を備え、前記巻線切替信号発生器は、前記回転速度が、第1の切替タイミング及び第2の切替タイミングで規定されるヒステリシス領域内にあるか否かを判定するヒステリシス領域判定部と、前記回転速度が前記ヒステリシス領域内にある場合に、現在の巻線と予め設定された最適な巻線とが同一であるか否かを判定する巻線比較部と、前記回転速度が前記ヒステリシス領域内にあって、かつ前記現在の巻線と前記最適な巻線とが異なる場合に、前記現在の巻線を前記最適な巻線に切り替えるように前記巻線切替信号を出力する巻線切替信号出力部と、を備えている。
本発明に係るインバータ装置の制御方法は、上記課題を解決するために、交流電動機を制御するインバータ装置の制御方法であって、前記交流電動機の回転子の回転速度が、前記交流電動機が備える電機子巻線の状態を第1巻線と第2巻線との間で相互に切り替えるための第1の切替タイミング及び第2の切替タイミングで規定されるヒステリシス領域内にあるか否かを判定し、前記回転速度が前記ヒステリシス領域内にある場合に、現在の巻線と予め設定された最適な巻線とが同一であるか否かを判定し、前記回転速度が前記ヒステリシス領域内にあって、かつ前記現在の巻線と前記最適な巻線とが異なる場合に、前記現在の巻線を前記最適な巻線に切り替えるように、前記電機子巻線の状態を前記第1巻線と前記第2巻線との間で相互に切り替える巻線切替器に対して巻線切替信号を出力する。
本発明に係る電動機ドライブシステムは、上記課題を解決するために、交流電動機と、該交流電動機が備える電機子巻線に接続され該交流電動機を制御するインバータ装置と、該電機子巻線の接続を切り替える巻線切替器とを備える電動機ドライブシステムであって、前記インバータ装置は、前記電機子巻線の接続を切り替えることにより前記電機子巻線の状態を第1巻線と第2巻線との間で相互に切り替える前記巻線切替器に対して、前記交流電動機の回転子の回転速度に基づいて決定される前記第1巻線及び前記第2巻線の切替タイミングにヒステリシス特性をもたせて巻線切替信号を出力する巻線切替信号発生器を備え、前記巻線切替信号発生器は、前記回転速度が、第1の切替タイミング及び第2の切替タイミングで規定されるヒステリシス領域内にあるか否かを判定するヒステリシス領域判定部と、前記回転速度が前記ヒステリシス領域内にある場合に、現在の巻線と予め設定された最適な巻線とが同一であるか否かを判定する巻線比較部と、前記回転速度が前記ヒステリシス領域内にあって、かつ前記現在の巻線と前記最適な巻線とが異なる場合に、前記現在の巻線を前記最適な巻線に切り替えるように前記巻線切替信号を出力する巻線切替信号出力部と、を備え、前記巻線切替器は、前記巻線切替信号に基づいて、前記交流電動機が備える電機子巻線の状態を前記第1巻線または前記第2巻線に切り替える。
本発明によれば、巻線切り替え特性がヒステリシス特性を有する場合において、ヒステリシス領域内であっても最適な巻線切り替えを行うことができる。
本実施の形態に係るインバータ装置の概略構成を示すブロック図である。 インバータ装置の概略構成を示すブロック図である。 巻線切替器の概略構成を示す回路図である。 巻線切替信号発生器の構成を示すブロック図である。 テーブルの一例を示す図である。 最適巻線の決定方法を説明するためのグラフである。 巻線切替信号発生器の動作の一例を示すフローチャートである。 図6のケース3における時間と回転速度との関係を示すグラフである。 時間と巻線状態との関係を示すグラフである。 変形例1に係る巻線切替信号発生器の動作の一例を示すフローチャートである。 最適巻線の決定方法を説明するための図である。 定出力制御器の構成を示すブロック図である。 電流制御器の構成を示すブロック図である。 電流指令演算器の構成を示すブロック図である。
本発明の一実施の形態について、図面を用いて以下に説明する。
図1は、本発明の実施の形態に係る電動機ドライブシステム100の概略構成を示すブロック図である。
図1に示すように、電動機ドライブシステム100は、インバータ装置20と、交流電動機40と、位置検出器41と、巻線切替器60と、直流電圧源80とを備えている。
インバータ装置20は、直流電圧源80から供給される直流電力を三相交流電力へ変換する電力変換装置である。インバータ装置20は、交流電動機40が備える各相の電機子巻線(以下、単に「巻線」ともいう。)の一端に設けられた接続端子A1〜A3に接続されている。なお、インバータ装置20の構成については、図2を用いて後述する。
交流電動機40は、U相、V相及びW相の三相の電機子巻線を含む三相交流電動機である。交流電動機40は、インバータ装置20から出力される電圧により駆動される。交流電動機40には、各相における電機子巻線の終端に設けられた接続端子A4〜A6及び中途部(ここでは、中間点)に設けられた接続端子B1〜B3を介して巻線切替器60が接続されている。なお、本実施の形態では、交流電動機40の一例として、同期電動機について説明するが、交流電動機40は同期電動機に限定されず、誘導電動機など他の電動機を適用することができる。
位置検出器41は、交流電動機40に接続され、交流電動機40の回転子位相θを検出する検出器である。位置検出器41としては、例えばエンコーダやレゾルバなどを用いることができる。
直流電圧源80は、交流電源と整流回路とを備え、インバータ装置20に直流電力を供給する。直流電圧源80としては、例えばバッテリなどの、整流回路を伴わない直流電源を用いることもできる。
巻線切替器60は、各相における電機子巻線の結線を切り替える切替器である。
次に、巻線切替器60の具体的な構成について図3を用いて説明する。
[巻線切替器60の構成例]
図3は、巻線切替器60の概略構成を示す回路図である。巻線切替器60は、交流電動機40の接続端子B1〜B3に接続される第1切替器61と、接続端子A4〜A6に接続される第2切替器62とを備えている。巻線切替器60は、第1切替器61及び第2切替器62を用いて交流電動機40の電機子巻線の終端あるいは中間点を短絡することによって交流電動機40の巻線接続を切り替える。
巻線切替器60は、基本的には特許第3948009号公報の図1に示された巻線切替器の構成と同一である。巻線切替器60は、第1切替器61及び第2切替器62に対してそれぞれコンデンサ(C1,C2)及び抵抗(R1,R2)を個別に設け、巻線切替時に放出されるエネルギーによって発生するサージ電圧を効果的に吸収する。
巻線切替器60は、インバータ装置20から後述する巻線切替信号を受け取ることによって第1切替器61のSW1がOFF、第2切替器62のSW2がONになると、電機子巻線の終端(接続端子A4〜A6)が短絡されて巻線インピーダンスが最大の状態となる。以下では、この状態を低速モードと称す。一方、巻線切替器60は、上記巻線切替信号を受け取ることによって第1切替器61のSW1がON、第2切替器62のSW2がOFFになると、電機子巻線の中間点(接続端子B1〜B3)が短絡されて巻線インピーダンスが減少する。以下では、この状態を高速モードと称す。以下では、低速モードに対応する巻線状態を低速巻線と称し、高速モードに対応する巻線状態を高速巻線と称す。
このように、巻線切替器60は、インバータ装置20から巻線切替信号を受け取ることにより低速巻線及び高速巻線を相互に切り替える。これにより、電動機ドライブシステム100は、速度に応じて電動機定数を切り替え、全速度領域で効率の良い運転を可能としている。また、電動機ドライブシステム100では、交流電動機40の動作の安定性を高めるために、巻線切り替え特性がヒステリシス特性を有している。ヒステリシス特性を有する巻線切り替えの具体的な構成については後述する。
[インバータ装置20の構成]
インバータ装置20の構成について図2を用いて説明する。図2に示すように、インバータ装置20は、トルク指令発生器1と、電流指令演算器2と、電流制御器3と、PWM(Pulse Width Modulation)制御器4と、電流検出器5と、A/D変換器6とを備えている。さらに、インバータ装置20は、電圧検出器7と、定出力制御器8と、速度演算器9と、巻線切替信号発生器10と、定数切替器11と、入力端子13a,13bとを備えている。
トルク指令発生器1は、交流電動機40から出力されるトルク量の目標値であるトルク指令T_refを生成して電流指令演算器2及び巻線切替信号発生器10へ出力する処理部である。
電流指令演算器2は、トルク指令発生器1から出力されるトルク指令T_refと、定数切替器11から出力される電動機定数及び制御パラメータと、定出力制御器8から出力される定出力量Id_refcとに基づいて、d軸電流指令Id_ref及びq軸電流指令Iq_refを生成する処理部である。電流指令演算器2は、生成したd軸電流指令Id_ref及びq軸電流指令Iq_refを、電流制御器3へ出力する。電流指令演算器2の具体的な構成は、図14を用いて後述する。
電流制御器3は、電流指令演算器2から出力されるd軸電流指令Id_ref及びq軸電流指令Iq_refに応じた電流が交流電動機40に流れるように制御して電圧指令Vd_ref,Vq_refを生成する処理部である。また、電流制御器3は、生成した電圧指令Vd_ref,Vq_refを各相(U相、V相及びW相)の電圧指令Vu_ref,Vv_ref,Vw_refへ変換する処理も併せて行う。そして、電流制御器3は、電圧指令Vd_ref,Vq_refを定出力制御器8へ出力し、電圧指令Vu_ref,Vv_ref,Vw_refをPWM制御器4へ出力する。電流制御器3の具体的な構成は、図13を用いて後述する。
PWM制御器4は、図示しない搬送波信号と、電流制御器3から出力される各相(U相、V相及びW相)の電圧指令Vu_ref,Vv_ref,Vw_refとに従ってパルス幅変調制御(PWM制御)を行い、交流電動機40に対して可変周波数の可変電圧を供給する処理部である。PWM制御器4は、図示しないスイッチング素子部を備えている。スイッチング素子部は、直流電圧源80から供給される直流電力を電力変換して交流電動機40へ供給する。
電流検出器5は、交流電動機40の巻線に流れる電流を検出する検出器である。電流検出器5によって検出された電流は、A/D変換器6へ出力される。
A/D変換器6は、電流検出器5で検出された電流をデジタル信号へ変換する変換器である。A/D変換器6によってデジタル信号へ変換された電流の検出値Iu_fb,Iv_fbは、電流制御器3へ出力される。
電圧検出器7は、直流電圧源80の電位、具体的には直流電圧源80が接続されたインバータ装置20の入力端子13a,13b間の電位(電源電圧V)を検出する検出器である。電圧検出器7は、検出した値を直流電圧値として、定出力制御器8及び巻線切替信号発生器10へ出力する。
定出力制御器8は、電流制御器3から出力される電圧指令Vd_ref,Vq_refが、電圧検出器7から出力される直流電圧値に基づく出力可能な最大電圧に達する場合に、これら電圧指令及び最大電圧に基づいて定出力量Id_refcを算出する処理部である。定出力量Id_refcは、界磁弱め制御に用いられる。定出力制御器8の具体的な構成については、図12を用いて後述する。
速度演算器9は、位置検出器41から出力される回転子位相θに基づいて交流電動機40の回転子の回転速度ωを演算する演算器である。演算された回転速度ωは、巻線切替信号発生器10へ出力される。
巻線切替信号発生器10は、巻線切替器60に対して巻線切替信号を出力することによって、低速巻線及び高速巻線の相互切り替えを実行させる処理部である。具体的には、巻線切替信号発生器10は、速度演算器9から出力される回転速度ω、トルク指令発生器1から出力されるトルク指令T_ref、及び電圧検出器7から出力される直流電圧値等に基づいて最適な巻線を決定し、決定した巻線に切り替えるための巻線切替信号を巻線切替器60及び定数切替器11へ出力する。巻線切替信号発生器10の具体的な構成については後述する。
定数切替器11は、低速モード(巻線1)用と高速モード(巻線2)用の電動機定数及び制御パラメータ用データを保持しており、巻線切替信号発生器10から出力される巻線切替信号に従って選択したデータを電流指令演算器2へ出力し、交流電動機40の巻線状態と一致する電動機定数及び制御パラメータに切り替える。なお、定数切替器11が保持する電動機定数及び制御パラメータとしては、例えば、トルク−電流換算係数(K)、電流位相(β)、電機子巻線インダクタンス値(Ld,Lq)、電機子鎖交磁束(Φ)、電機子巻線抵抗値(R)などがある。定数切替器11は、電動機定数及び制御パラメータ用データの何れか一方を保持していてもよい。
インバータ装置20は上記構成により、トルク指令T_refに基づいて交流電動機40を駆動する。
以下、巻線切替信号発生器10、定出力制御器8、電流制御器3及び電流指令演算器2の具体的な構成について図4、図12、図13、図14を用いて説明する。
[巻線切替信号発生器10の構成]
巻線切替信号発生器10の具体的な構成について図4を用いて説明する。図4は、巻線切替信号発生器10の構成を示すブロック図である。図4に示すように、巻線切替信号発生器10は、現在巻線判定部101と、速度判定部102と、ヒステリシス領域判定部103と、巻線決定部104と、巻線比較部105と、時間判定部106と、巻線切替信号出力部107とを備えている。
現在巻線判定部101は、現在の巻線状態(現在巻線)が低速巻線であるか高速巻線であるかを判定する。例えば、現在巻線判定部101は、巻線切替信号に基づいて低速巻線であるか高速巻線であるかを判定する。現在巻線判定部101は判定結果を、速度判定部102、巻線決定部104及び巻線比較部105へ出力する。
速度判定部102は、現在巻線判定部101の判定結果に基づいて、交流電動機40の回転子の回転速度ωが第1基準回転速度ωaを下回ったか否か、および、回転速度ωが第2基準回転速度ωbを上回ったか否かを判定する。具体的には、現在巻線が低速巻線である場合は、速度判定部102は、回転速度ωが第2基準回転速度ωbを上回ったか否かを判定し、現在巻線が高速巻線である場合は、速度判定部102は、回転速度ωが第1基準回転速度ωaを下回ったか否かを判定する。速度判定部102は判定結果を、ヒステリシス領域判定部103、時間判定部106及び巻線切替信号出力部107へ出力する。
ここで、第1基準回転速度ωaは、高速巻線から低速巻線へ切り替えられる際の基準(巻線切替タイミング)となる速度である。第2基準回転速度ωbは、低速巻線から高速巻線へ切り替えられる際の基準(巻線切替タイミング)となる速度である。第1基準回転速度ωa及び第2基準回転速度ωbは、交流電動機40の特性に応じて予め設定される値であり、ωa<ωbの関係を満たす。このように、第1基準回転速度ωaから第2基準回転速度ωbまでの範囲は、ヒステリシス領域となっている。
ヒステリシス領域判定部103は、回転速度ωが、第1基準回転速度ωaから第2基準回転速度ωbまでの範囲(ヒステリシス領域)内にあるか否かを判定する。ヒステリシス領域判定部103は、判定結果を巻線決定部104及び時間判定部106へ出力する。
巻線決定部104は、現在巻線判定部101の判定結果と、ヒステリシス領域判定部103の判定結果(回転速度ωがヒステリシス領域内にある旨)とを受け取ると、最適な巻線(最適巻線)を決定する。すなわち、巻線決定部104は、低速巻線及び高速巻線のうち交流電動機40のエネルギー効率が最適となる巻線を決定する。具体的には例えば、巻線決定部104は、記憶部104aに記憶されているテーブルを参照して最適巻線を決定する。巻線決定部104は、決定した最適巻線の情報を巻線比較部105へ出力する。
最適巻線の決定は、例えば、現在巻線と、回転速度ω、トルクT及び電源電圧Vのうちの何れか1つの要素あるいは他の要素(例えば温度)とが対応付けられたテーブルを参照して行われる。図5(a)、(b)は、記憶部104aに記憶される、最適巻線を決定するためのテーブルの一例である。図5(a)におけるテーブルは、現在巻線、回転速度ω、トルクT及び電源電圧Vに基づいて最適巻線を決定するためのものであり、図5(b)におけるテーブルは、電源電圧Vを一定(Va)としたものである。図5(b)のテーブルは電源電圧Vの変化を無視できる場合、あるいは、電源電圧Vが一定になるように制御される場合に用いられる。図5のテーブルは、図6に示す最適巻線を決定するためのマップに基づいて作成される。
図6は、最適巻線の決定方法を説明するためのグラフ(マップの一例)である。このようなマップは、電源電圧Vの値ごとに複数種類作成されることが好ましい。電源電圧Vに応じて界磁弱め制御を開始する回転速度ωが変化し、これに伴い、交流電動機40に流れる電流の位相が変化(d軸電流Id、q軸電流Iqの大きさが変化)する。これにより交流電動機40のエネルギー効率が変化するため、かかる変化に対応可能にするには、電源電圧Vの値ごとにマップが作成されることが好ましい。なお、図6は、例えば電源電圧VがVaの場合を示している。
作成された各マップにおいて、ヒステリシス領域における切替線S(図6)は、交流電動機40のエネルギー効率が最適となるように設定される。ヒステリシス領域内において、切替線Sよりも右側の領域(回転速度ωが高い高速領域)は、低速巻線よりも高速巻線の方が交流電動機40のエネルギー効率が高い領域を示し、切替線Sよりも左側の領域(回転速度ωが低い低速領域)は、高速巻線よりも低速巻線の方が交流電動機40のエネルギー効率が高い領域を示している。
次に、図5(b)及び図6を用いて、交流電動機40の駆動パターンを例に挙げて、最適巻線の決定方法を説明する。図6には、交流電動機40の駆動パターンの一例としてケース1〜4が示されており、図5(b)のテーブルのケース1〜4に対応している。なお、図5(b)及び図6では、交流電動機40の回転子の回転速度ω及びトルクTに基づいて最適巻線を決定する構成を示している。
ケース1では、回転速度ωが第2基準回転速度ωbを上回って低速巻線から高速巻線(現在巻線)に切り替わり、その後回転速度ωは、低速側に変化してヒステリシス領域に入り、ヒステリシス領域内の高速領域に留まっている。この場合は、低速巻線よりも高速巻線の方が交流電動機40のエネルギー効率が高いため、高速巻線が最適巻線に決定される。
ケース2では、現在巻線が低速巻線であり、回転速度ωは、ヒステリシス領域において、切替線Sを超えて高速領域に留まっている。この場合は、低速巻線よりも高速巻線の方が交流電動機40のエネルギー効率が高いため、高速巻線が最適巻線に決定される。
ケース3では、回転速度ωが第2基準回転速度ωbを上回って低速巻線から高速巻線(現在巻線)に切り替わり、その後回転速度ωは、低速側に変化してヒステリシス領域に入り、さらに切替線Sを超えてヒステリシス領域内の低速領域に留まっている。この場合は、高速巻線よりも低速巻線の方が交流電動機40のエネルギー効率が高いため、低速巻線が最適巻線に決定される。
ケース4では、現在巻線が低速巻線であり、回転速度ωは、ヒステリシス領域内の低速領域に留まっている。この場合は、高速巻線よりも低速巻線の方が交流電動機40のエネルギー効率が高いため、低速巻線が最適巻線に決定される。
巻線比較部105は、現在巻線判定部101により判定された現在巻線と、巻線決定部104により決定された最適巻線とを比較し、両巻線が互いに異なるか否かを判定する。巻線比較部105は比較結果を時間判定部106へ出力する。
時間判定部106は、巻線比較部105から現在巻線と最適巻線とが互いに異なる旨の判定結果を受け取ると、時間の測定を実施し、現在の回転速度ωがヒステリシス領域内に存在し、かつ現在巻線が最適巻線と異なる状態が継続して予め設定された所定時間経過したか否かを判定する。具体的には、時間判定部106は、(a)所定時間が経過した場合、(b)速度判定部102から回転速度ωが第2基準回転速度ωbを上回った旨の判定結果を受け取った場合、(c)ヒステリシス領域判定部103から現在の回転速度ωがヒステリシス領域内に存在しない旨の判定結果を受け取った場合、及び、(d)巻線比較部105から現在巻線が最適巻線と等しい旨の判定結果を受け取った場合のうち少なくとも何れか1つの条件が成立するまで時間を計測する。そして、時間計測値が所定時間と等しい場合は(時間計測値=所定時間の場合)、所定時間が経過したと判定し、時間計測値が所定時間より短い場合は(時間計測値<所定時間の場合)、所定時間が経過しなかったと判定する。時間判定部106は、判定結果を巻線切替信号出力部107へ出力する。
巻線切替信号出力部107は、速度判定部102の判定結果及び時間判定部106の判定結果に基づいて巻線切替タイミングを決定し、巻線切替信号を、巻線切替器60、定数切替器11及び現在巻線判定部101へ出力する。巻線切替信号は、高速巻線を低速巻線に切り替える場合は第1切替器61のSW1をOFFにし、第2切替器62のSW2をON(低速モード)にする信号であり、低速巻線を高速巻線に切り替える場合は第1切替器61のSW1をONにし、第2切替器62のSW2をOFF(高速モード)にする信号である。
例えば、巻線切替信号出力部107は、速度判定部102の判定結果に基づいて、現在巻線が低速巻線である場合は回転速度ωが第2基準回転速度ωbを上回った時点を巻線切替タイミングに決定し、現在巻線が高速巻線である場合は回転速度ωが第1基準回転速度ωaを下回った時点を巻線切替タイミングに決定する。なお、巻線切替信号出力部107は、現在巻線が低速巻線である場合において第1基準回転速度ωaを上回った場合、及び、現在巻線が高速巻線である場合において第2基準回転速度ωbを下回った場合は、それぞれ巻線切替タイミングとみなさない。
また、巻線切替信号出力部107は、速時間判定部106の判定結果に基づいて、上記所定時間が経過した時点を巻線切替タイミングに決定する。
[巻線切替信号発生器10の動作]
巻線切替信号発生器10の動作の一例について図7のフローチャートを用いて説明する。
初めに、ステップ(以下、Sと称す)11において、現在巻線判定部101が、現在巻線が低速巻線か否かを判定する。現在巻線が低速巻線の場合(S11にてYES)はS12に移行し、現在巻線が高速巻線の場合(S11にてNO)はS22に移行する。以下では、説明の便宜上、現在巻線が低速巻線の場合と、現在巻線が高速巻線の場合とに分けて説明する。現在巻線が低速巻線の場合の動作は、図6のケース2,4に対応し、現在巻線が高速巻線の場合の動作は、図6のケース1,3に対応する。
[低速巻線の場合]
現在巻線が低速巻線の場合(S11にてYES)、速度判定部102は、回転速度ωが第2基準回転速度ωbを上回ったか否かを判定する(S12)。回転速度ωが第2基準回転速度ωbを上回っていない場合(S12にてNO)、ヒステリシス領域判定部103は、回転速度ωがヒステリシス領域内にあるか否かを判定する(S13)。
回転速度ωがヒステリシス領域内にある場合(S13にてYES)、巻線決定部104が記憶部104aのテーブル(例えば図5(a))を参照して最適巻線を決定する(S14)。一方、回転速度ωがヒステリシス領域内にない場合(S13にてNO)、S12に戻る。
S14にて最適巻線が決定されると、巻線比較部105は、現在巻線(低速巻線)と最適巻線とを比較し、両巻線が互いに異なるか否かを判定する(S15)。現在巻線(低速巻線)と最適巻線とが互いに異なる場合(S15にてNO)、時間判定部106が時間の測定を実施する(S16)。一方、現在巻線(低速巻線)と最適巻線とが互いに同じ場合(S15にてYES)、S12に戻る。
現在巻線(低速巻線)と最適巻線とが互いに異なる場合に、時間判定部106は、時間の計測を実施し(S16)、現在の回転速度ωがヒステリシス領域内に存在し、かつ現在巻線が最適巻線と異なる状態が継続して所定時間経過したか否かを判定する(S17)。なお、時間判定部106は、S16において、(a)所定時間が経過した場合(S17にてYES)、(b)回転速度ωが第2基準回転速度ωbを上回った場合(S12にてYES)、(c)現在の回転速度ωがヒステリシス領域内から外れた場合(S13にてNO)、及び、(d)現在巻線が最適巻線と等しくなった場合(S15にてYES)のうち少なくとも何れか1つの条件が成立するまで時間を計測する。
所定時間が経過した場合(時間計測値=所定時間の場合)(S17にてYES)、すなわち、所定時間が経過するまで、現在の回転速度ωがヒステリシス領域内に存在し、かつ現在巻線が最適巻線と異なる状態が継続した場合、時間判定部106は時間計測値をリセットし(S18)、その後、巻線切替信号出力部107は、所定時間の経過時点を巻線切替タイミングに決定し、高速巻線切り替え用の巻線切替信号を、巻線切替器60、定数切替器11及び現在巻線判定部101へ出力する(S20)。一方、所定時間が経過しなかった場合(時間計測値<所定時間の場合)(S17にてNO)、すなわち、所定時間が経過する前に、回転速度ωが第2基準回転速度ωbを上回った場合、現在の回転速度ωがヒステリシス領域内から外れた場合、及び、現在巻線が最適巻線と等しくなった場合のうち少なくとも何れか1つの条件が成立した場合、時間判定部106により時間計測値がリセットされた後(S19)、S12に戻る。
なお、S12において、回転速度ωが第2基準回転速度ωbを上回った場合(S12にてYES)、S20に移行し、巻線切替信号出力部107が、回転速度ωが第2基準回転速度ωbを上回った時点を巻線切替タイミングに決定し、高速巻線切り替え用の巻線切替信号を、巻線切替器60、定数切替器11及び現在巻線判定部101へ出力する。
[高速巻線の場合]
現在巻線が高速巻線の場合(S11にてNO)、速度判定部102は、回転速度ωが第1基準回転速度ωaを下回ったか否かを判定する(S22)。回転速度ωが第1基準回転速度ωaを下回っていない場合(S22にてNO)、ヒステリシス領域判定部103は、回転速度ωがヒステリシス領域内にあるか否かを判定する(S23)。
回転速度ωがヒステリシス領域内にある場合(S23にてYES)、巻線決定部104が記憶部104aのテーブル(例えば図5(a))を参照して最適巻線を決定する(S24)。一方、回転速度ωがヒステリシス領域内にない場合(S23にてNO)、S22に戻る。
S24にて最適巻線が決定されると、巻線比較部105は、現在巻線(高速巻線)と最適巻線とを比較し、両巻線が互いに異なるか否かを判定する(S25)。現在巻線(高速巻線)と最適巻線とが互いに異なる場合(S25にてNO)、時間判定部106が時間の測定を実施する(S26)。一方、現在巻線(高速巻線)と最適巻線とが互いに同じ場合(S25にてYES)、S22に戻る。
現在巻線(高速巻線)と最適巻線とが互いに異なる場合に、時間判定部106は、時間の計測を実施し(S26)、現在の回転速度ωがヒステリシス領域内に存在し、かつ現在巻線が最適巻線と異なる状態が継続して所定時間経過したか否かを判定する(S27)。なお、時間判定部106は、S26において、(a)所定時間が経過した場合(S27にてYES)、(b)回転速度ωが第2基準回転速度ωbを上回った場合(S22にてYES)、(c)現在の回転速度ωがヒステリシス領域内から外れた場合(S23にてNO)、及び、(d)現在巻線が最適巻線と等しくなった場合(S25にてYES)のうち少なくとも何れか1つの条件が成立するまで時間を計測する。
所定時間が経過した場合(時間計測値=所定時間の場合)(S27にてYES)、すなわち、所定時間が経過するまで、現在の回転速度ωがヒステリシス領域内に存在し、かつ現在巻線が最適巻線と異なる状態が継続した場合、時間判定部106は時間計測値をリセットし(S28)、その後、巻線切替信号出力部107は、所定時間の経過時点を巻線切替タイミングに決定し、低速巻線切り替え用の巻線切替信号を、巻線切替器60、定数切替器11及び現在巻線判定部101へ出力する(S30)。一方、所定時間が経過しなかった場合(時間計測値<所定時間の場合)(S27にてNO)、すなわち、所定時間が経過する前に、回転速度ωが第2基準回転速度ωbを上回った場合、現在の回転速度ωがヒステリシス領域内から外れた場合、及び、現在巻線が最適巻線と等しくなった場合のうち少なくとも何れか1つの条件が成立した場合、時間判定部106により時間計測値がリセットされた後(S29)、S22に戻る。
なお、S22において、回転速度ωが第1基準回転速度ωaを下回った場合(S22にてYES)、S30に移行し、巻線切替信号出力部107が、回転速度ωが第1基準回転速度ωaを下回った時点を巻線切替タイミングに決定し、低速巻線切り替え用の巻線切替信号を、巻線切替器60、定数切替器11及び現在巻線判定部101へ出力する。
次に、図6のケース3を例に挙げて巻線切替信号発生器10の動作例を説明する。図8は、ケース3における時間tと回転速度ωとの関係を示すグラフである。図8に示すように、回転速度ωは、時間t0から時間の経過に伴って大きくなり、時間taに第2基準回転速度ωbを上回り、時間tbに第2基準回転速度ωbを下回り、その後ヒステリシス領域内で変動している。
図9は、時間tと巻線状態との関係を示すグラフである。ケース3の場合、時間taにおいて、回転速度ωが第2基準回転速度ωbを上回り(図7のS12)(図8)、高速巻線切り替え用の巻線切替信号が出力され(S20)、高速巻線に切り替えられる(図9)。時間taからtbまでは高速巻線において回転速度ωが変動し、時間tb以降は、回転速度ωがヒステリシス領域内で変動する(S11、S22、S23)(図8)。ここで、ケース3では、図5(b)のテーブルに示すように低速巻線が最適巻線となる(S24)。現在巻線(高速巻線)と最適巻線(低速巻線)とが互いに異なるため(S25)、回転速度ωにおけるヒステリシス領域内での時間が測定される(S26)。そして、回転速度ωがヒステリシス領域内に存在し、かつ現在巻線が最適巻線と異なる状態が継続して所定時間(tb〜tc)が経過することにより(S27)(図8)、時間tcにおいて低速巻線切り替え用の巻線切替信号が出力され(S30)、低速巻線に切り替えられる(図9)。
図6のケース1,2,4では、上記処理と同様の処理により巻線切替信号が出力され、巻線切替動作が行われる。
本実施の形態に係る巻線切替信号発生器10の構成によれば、交流電動機40の回転子の回転速度ωがヒステリシス領域内であっても最適な巻線に切り替えることができるため、交流電動機40のエネルギー効率を高めることができる。
[変形例1]
図10は、変形例1に係る巻線切替信号発生器10の動作の一例を示すフローチャートである。
図7に示した巻線切替信号発生器10の動作では、現在巻線が低速巻線であって、回転速度ωが第2基準回転速度ωbを上回っていない場合(S12)に、ヒステリシス領域か否かを判定し最適巻線を決定する処理(S13)を行っているが、変形例1係る巻線切替信号発生器10では、これらの処理が省略されている。
具体的には、図10に示すように、現在巻線が低速巻線であって(S11にてYES)、回転速度ωが第2基準回転速度ωbを上回っていない場合(S12にてNO)、S12の判定処理に戻る。一方、回転速度ωが第2基準回転速度ωbを上回った場合(S12にてYES)、S20に移行し、巻線切替信号出力部107が、回転速度ωが第2基準回転速度ωbを上回った時点を巻線切替タイミングに決定し、高速巻線切り替え用の巻線切替信号を、巻線切替器60、定数切替器11及び現在巻線判定部101へ出力する。
本変形例1は、低速から高速へ変化する場合においてヒステリシス領域では常に低速巻線を使用した方が交流電動機40のエネルギー効率が良い場合に有効である。
[変形例2]
ヒステリシス領域における交流電動機40の特性において、高速巻線よりも低速巻線の方がエネルギー効率が高い場合は、巻線決定部104が、ヒステリシス領域では低速巻線を最適巻線に決定する構成としてもよい。なお、この構成では、ヒステリシス領域であっても低速巻線が最適でないような場合を予めテーブルに記憶しておくことが好ましい。これにより、ヒステリシス領域であってもエネルギー効率を考慮して、高速巻線に切り替えることができる。
上記説明では、交流電動機40の回転子の回転速度ω及びトルクTに基づいて最適巻線を決定する方法を例に示したが、最適巻線を決定する方法はこれに限定されない。例えば、トルクTを考慮せずに、回転速度ωに基づいて最適巻線を決定する構成としてもよい。図11には、現在巻線、回転速度ω及び電源電圧Vに基づいて最適巻線を決定するためのテーブル(図11(a))及びマップ(図11(b))を示している。なお、図11(b)に示すマップは、例えば電源電圧VがVbの場合を示している。図11(b)のマップでは、切替線Sが、図6に示したマップとは異なり、所定の回転速度ωsに設定されている。図11(b)には、交流電動機40の駆動パターンの一例としてケース5〜8が示されており、図11(a)のテーブルのケース5〜8に対応している。図11(a)のテーブルは、図11(b)のマップに基づいて作成される。
ケース5では、図6のケース1と同様の駆動パターンとなり、高速巻線が最適巻線に決定される。ケース6では、図6のケース2と同様の駆動パターンとなり、高速巻線が最適巻線に決定される。ケース7では、図6のケース3と同様の駆動パターンとなり、低速巻線が最適巻線に決定される。ケース8では、図6のケース4と同様の駆動パターンとなり、低速巻線が最適巻線に決定される。
また、上述したように、最適巻線の決定には、電源電圧Vを考慮することが好ましい。具体的には、電源電圧Vの値に応じたマップ(図6、図11(b)参照)に基づいて最適巻線を決定する構成とすることができる。例えば、電源電圧が320Vの場合は320V用に作成したマップに基づいて最適巻線を決定し、電源電圧が360Vの場合は360V用に作成したマップに基づいて最適巻線を決定する。なお、電源電圧が340Vの場合は、320V用のマップ及び360V用のマップから平均値を算出して最適巻線を決定する構成としてもよい。
[定出力制御器8の構成]
定出力制御器8の具体的な構成について図12を用いて説明する。図12は、定出力制御器8の構成を示すブロック図である。図12に示すように、定出力制御器8は、振幅演算器81と、減算器82と、PI制御器83と、リミッタ84と、フィルタ85とを備えている。
振幅演算器81は、電流制御器3から出力されるd軸電圧指令Vd_ref及びq軸電圧指令Vq_refに基づいて、交流電動機40への電圧指令の振幅値(電圧振幅値)を演算し、算出した振幅値を電圧フィードバック値Vfbとして減算器82へ出力する。
減算器82は、制限電圧指令から電圧フィードバック値Vfbを減算し、減算結果をPI制御器83へ出力する。ここで、制限電圧指令とは、電圧検出器7から出力される直流電圧値に基づいて定められる。例えば、制限電圧指令は、電圧検出器7から出力される直流電圧値そのものであってもよいし、直流電圧値に所定の係数を乗じた値などであってもよい。
PI制御器83は、減算器82による減算結果をP制御あるいはI制御を含む制御を行い、電圧フィードバック値Vfbが制限電圧指令を超えないように動作する。この目的を達するため、リミッタ84は、PI制御器83の出力が正の値は0に制限し、負の値である場合には所定の値で制限し、フィルタ85へ出力する。リミッタ84の出力値は、フィルタ85を介して定出力量Id_refcとして電流指令演算器2へ出力される。なお、フィルタ85を削除し、リミッタ84の出力を定出力量Id_refcとしてもよい。
[電流制御器3の構成]
電流制御器3の具体的な構成について図13を用いて説明する。図13は、電流制御器3の構成を示すブロック図である。図13に示すように、電流制御器3は、座標変換部30と、減算器31,32と、q軸電流制御器33と、d軸電流制御器34と、座標変換器37とを備える。
座標変換部30は、A/D変換器6から出力される電流検出器5の検出値Iu_fb,Iv_fbを回転子の位相θを用いて座標変換して、電流フィードバック値Id_fb,Iq_fbを生成する。
減算器31は、電流指令演算器2から出力されるq軸電流指令Iq_refからq軸電流フィードバック値Iq_fbを減算し、減算結果をq軸電流制御器33へ出力する処理部である。また、減算器32は、電流指令演算器2から出力されるd軸電流指令Id_refからd軸電流フィードバック値Id_fbを減算し、減算結果をd軸電流制御器34へ出力する処理部である。
q軸電流制御器33、d軸電流制御器34は、それぞれ減算器31、減算器32による減算結果が0になるように制御する制御器である。q軸電流制御器33、d軸電流制御器34は、制御結果としての電圧指令Vd_ref,Vq_refを、座標変換器39及び定出力制御器8へ出力する。
座標変換器39は、回転子の位相θに基づいて電圧指令Vd_ref,Vq_refをU相、V相、W相の電圧指令Vu_ref,Vv_ref,Vw_refへ変換する処理部であり、変換した電圧指令Vu_ref,Vv_ref,Vw_refをPWM制御器4へ出力する。
[電流指令演算器2の構成]
電流指令演算器2の具体的な構成について図14を用いて説明する。図14は、電流指令演算器2の構成を示すブロック図である。図14に示すように、電流指令演算器2は、q軸電流指令演算器21と、最大効率制御器22と、加算器23とを備えている。
q軸電流指令演算器21は、電機子鎖交磁束(Φ)、d軸の電機子巻線インダクタンス値(Ld)、q軸の電機子巻線インダクタンス値(Lq)に基づいて、q軸電流指令Iq_refを算出する処理部である。
最大効率制御器22は、トルク−電流換算係数(K)、主磁束(d軸)方向と直交する方向ベクトルであるq軸方向を基準とした電流位相(β)に基づいて、軸電流指令Id_refを算出する処理部である。最大効率制御器22によって算出されたd軸電流指令Id_refは、加算器23へ出力される。なお、上記K,β,Φ,Ld及びLqは、電動機定数または制御パラメータであり、定数切替器11から入力される。
加算器23は、最大効率制御器22から出力されるd軸電流指令Id_refと定出力量Id_refcとを加算する処理部である。なお、定出力量Id_refcは、電圧指令(Vd_ref,Vq_ref)の大きさが直流電圧値を超えないように定出力制御器8により演算され、d軸電流指令Id_refに補正される値である。加算器23によって算出されたd軸電流指令Id_refは、q軸電流指令演算器21へ出力される。
このようにして算出されたq軸電流指令Iq_ref、d軸電流指令Id_refが、電流制御器3へ出力される。
上述した最適巻線の決定に用いるトルクTは、トルク指令発生器1から出力されるトルク指令T_refを例にして説明しているが、T=Φ・Iq+(Lq−Ld)・Id・Iqといった演算式により求めたトルクTを用いることができる。なお、演算式はこれに限定されないし、Id,Iqは、指令値Id_ref,Iq_refであっても、電流フィードバック値Id_fb,Iq_fbであってもよい。
上述したインバータ装置20は以下の構成とすることができる。
インバータ装置20では、最適巻線は回転速度ωに基づいて設定されている構成とすることができる。これにより、最適巻線を容易に決定することができる。
インバータ装置20では、最適巻線は回転速度ω及び電源電圧Vに基づいて設定されている構成とすることができる。これにより、電源電圧Vに応じた最適巻線を決定することができる。
インバータ装置20では、最適巻線は回転速度ω及びトルクTに基づいて設定されている構成とすることができる。これにより、トルクTに応じた最適巻線を決定することができる。
インバータ装置20では、低速巻線は回転速度ωが低速である場合に選択され、高速巻線は回転速度ωが高速である場合に選択されるものであり、巻線切替信号出力部107は、回転速度ωが低速から高速に変化してヒステリシス領域に入った場合は、巻線切替信号を出力しない一方、回転速度ωが高速から低速に変化してヒステリシス領域に入った場合は、現在巻線と最適巻線とが異なる場合に、現在巻線を最適巻線に切り替えるように巻線切替信号を出力する構成とすることができる。これにより、低速領域では常に低速巻線による駆動を実現することができる。
インバータ装置20では、巻線切替信号発生器10は、回転速度ωがヒステリシス領域内に存在し、かつ現在巻線が最適巻線と異なる状態が所定時間継続するか否かを判定する時間判定部106を備え、巻線切替信号出力部107は、所定時間が継続したと判定された場合に、現在巻線を最適巻線に切り替えるように巻線切替信号を出力する構成とすることができる。これにより、一定速度で運転が継続されている場合に、最適な巻線に切り替えることができる。
インバータ装置20では、巻線切替信号発生器10は、最適巻線を決定する巻線決定部104を備え、巻線決定部104は、低速巻線及び高速巻線のうち、回転速度ωに対応する交流電動機40のエネルギー効率が高い方を最適巻線に決定する構成とすることができる。これにより、交流電動機40のエネルギー効率が高めることができる。
インバータ装置20では、低速巻線は回転速度ωが低速である場合に選択され、高速巻線は回転速度ωが高速である場合に選択されるものであり、第1の切替タイミングに設定される回転速度ωaは、第2の切替タイミングに設定される回転速度ωbよりも小さく、巻線切替信号発生器10は、現在巻線が低速巻線である場合において、回転速度ωが第2のタイミングを上回ったときは、現在巻線を高速巻線に切り替えるように巻線切替信号を出力する一方、現在巻線が高速巻線である場合において、回転速度ωが第1のタイミングを下回ったときは、現在巻線を低速巻線に切り替えるように巻線切替信号を出力する構成とすることができる。これにより、巻線切り替え特性にヒステリシス特性をもたせることができる。
巻線決定部104は、低速巻線及び高速巻線のうち交流電動機40のエネルギー効率が最適となる巻線を決定するにあたり、テーブル(例えば図5(a)、(b)、図11(a))を参照する構成とすることができる。したがって、電気的特性が異なる電動機に適用する場合は、その特性に合うテーブルを準備すればよい。つまり、交流電動機40は同期電動機に限定されず、誘導電動機など他の電動機であっても全く同様に適用できる。
以上、本発明の一実施の形態について説明したが、本発明は上記実施の形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内で上記実施の形態から当業者が適宜変更した形態も本発明の技術的範囲に含まれることは言うまでもない。
1 トルク指令発生器、2 電流指令演算器、3 電流制御器、4 PWM制御器、5 電流検出器、6 A/D変換器、7 電圧検出器、8 定出力制御器、9 速度演算器、10 巻線切替信号発生器、11 定数切替器、20 インバータ装置、40 交流電動機、41 位置検出器、60 巻線切替器、61 第1切替器、62 第2切替器、80 直流電圧源、100 電動機ドライブシステム、101 現在巻線判定部、102 速度判定部、103 ヒステリシス領域判定部、104 巻線決定部、105 巻線比較部、106 時間判定部、107 巻線切替信号出力部

Claims (10)

  1. 交流電動機が備える電機子巻線に接続され、前記交流電動機を制御するインバータ装置であって、
    前記電機子巻線の接続を切り替えることにより前記電機子巻線の状態を第1巻線と第2巻線との間で相互に切り替える巻線切替器に対して、前記交流電動機の回転子の回転速度に基づいて決定される前記第1巻線及び前記第2巻線の切替タイミングにヒステリシス特性をもたせて巻線切替信号を出力する巻線切替信号発生器を備え、
    前記巻線切替信号発生器は、
    前記回転速度が、第1の切替タイミング及び第2の切替タイミングで規定されるヒステリシス領域内にあるか否かを判定するヒステリシス領域判定部と、
    前記回転速度が前記ヒステリシス領域内にある場合に、現在の巻線と予め設定された最適な巻線とが同一であるか否かを判定する巻線比較部と、
    前記回転速度が前記ヒステリシス領域内にあって、かつ前記現在の巻線と前記最適な巻線とが異なる場合に、前記現在の巻線を前記最適な巻線に切り替えるように前記巻線切替信号を出力する巻線切替信号出力部と、
    を備えていることを特徴とするインバータ装置。
  2. 前記最適な巻線は、前記回転速度に基づいて設定されていることを特徴とする請求項1に記載のインバータ装置。
  3. 前記最適な巻線は、前記回転速度と、当該インバータ装置に供給される電源電圧とに基づいて設定されていることを特徴とする請求項1に記載のインバータ装置。
  4. 前記最適な巻線は、前記回転速度と、前記交流電動機を駆動するためのトルク指令あるいは前記交流電動機から出力されるトルクとに基づいて設定されていることを特徴とする請求項1に記載のインバータ装置。
  5. 前記第1巻線は、前記回転速度が低速である場合に選択され、前記第2巻線は、前記回転速度が高速である場合に選択されるものであり、
    前記巻線切替信号出力部は、
    前記回転速度が低速から高速に変化して前記ヒステリシス領域に入った場合は、前記巻線切替信号を出力しない一方、
    前記回転速度が高速から低速に変化して前記ヒステリシス領域に入った場合は、前記現在の巻線と前記最適な巻線とが異なる場合に、前記現在の巻線を前記最適な巻線に切り替えるように前記巻線切替信号を出力することを特徴とする請求項1から4の何れか1項に記載のインバータ装置。
  6. 前記巻線切替信号発生器は、前記回転速度が前記ヒステリシス領域内に存在し、かつ前記現在の巻線が前記最適な巻線と異なる状態が所定時間継続するか否かを判定する時間判定部をさらに備え、
    前記巻線切替信号出力部は、前記所定時間が継続したと判定された場合に、前記現在の巻線を前記最適な巻線に切り替えるように前記巻線切替信号を出力することを特徴とする請求項1から5の何れか1項に記載のインバータ装置。
  7. 前記巻線切替信号発生器は、前記最適な巻線を決定する巻線決定部をさらに備え、
    前記巻線決定部は、前記第1巻線及び前記第2巻線のうち、前記回転速度に対応する前記交流電動機のエネルギー効率が高い方を前記最適な巻線に決定することを特徴とする請求項2から4の何れか1項に記載のインバータ装置。
  8. 前記第1巻線は、前記回転速度が低速である場合に選択され、前記第2巻線は、前記回転速度が高速である場合に選択されるものであり、
    前記第1の切替タイミングに設定される前記回転速度は、前記第2の切替タイミングに設定される前記回転速度よりも小さく、
    前記巻線切替信号発生器は、
    前記現在の巻線が前記第1巻線である場合において、前記回転速度が前記第2のタイミングを上回ったときは、前記現在の巻線を前記第2巻線に切り替えるように前記巻線切替信号を出力する一方、
    前記現在の巻線が前記第2巻線である場合において、前記回転速度が前記第1のタイミングを下回ったときは、前記現在の巻線を前記第1巻線に切り替えるように前記巻線切替信号を出力することを特徴とする請求項1に記載のインバータ装置。
  9. 交流電動機を制御するインバータ装置の制御方法であって、
    前記交流電動機の回転子の回転速度が、前記交流電動機が備える電機子巻線の状態を第1巻線と第2巻線との間で相互に切り替えるための第1の切替タイミング及び第2の切替タイミングで規定されるヒステリシス領域内にあるか否かを判定し、
    前記回転速度が前記ヒステリシス領域内にある場合に、現在の巻線と予め設定された最適な巻線とが同一であるか否かを判定し、
    前記回転速度が前記ヒステリシス領域内にあって、かつ前記現在の巻線と前記最適な巻線とが異なる場合に、前記現在の巻線を前記最適な巻線に切り替えるように、前記電機子巻線の状態を前記第1巻線と前記第2巻線との間で相互に切り替える巻線切替器に対して巻線切替信号を出力することを特徴とするインバータ装置の制御方法。
  10. 交流電動機と、該交流電動機が備える電機子巻線に接続され該交流電動機を制御するインバータ装置と、該電機子巻線の接続を切り替える巻線切替器とを備える電動機ドライブシステムであって、
    前記インバータ装置は、
    前記電機子巻線の接続を切り替えることにより前記電機子巻線の状態を第1巻線と第2巻線との間で相互に切り替える前記巻線切替器に対して、前記交流電動機の回転子の回転速度に基づいて決定される前記第1巻線及び前記第2巻線の切替タイミングにヒステリシス特性をもたせて巻線切替信号を出力する巻線切替信号発生器を備え、
    前記巻線切替信号発生器は、
    前記回転速度が、第1の切替タイミング及び第2の切替タイミングで規定されるヒステリシス領域内にあるか否かを判定するヒステリシス領域判定部と、
    前記回転速度が前記ヒステリシス領域内にある場合に、現在の巻線と予め設定された最適な巻線とが同一であるか否かを判定する巻線比較部と、
    前記回転速度が前記ヒステリシス領域内にあって、かつ前記現在の巻線と前記最適な巻線とが異なる場合に、前記現在の巻線を前記最適な巻線に切り替えるように前記巻線切替信号を出力する巻線切替信号出力部と、を備え、
    前記巻線切替器は、前記巻線切替信号に基づいて、前記交流電動機が備える電機子巻線の状態を前記第1巻線または前記第2巻線に切り替えることを特徴とする電動機ドライブシステム。
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