JP2024013355A - モータ制御装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】低速期間におけるモータの動作を安定させることができるモータ制御装置を提供すること。【解決手段】ECUは、モータに対する指令回転数とモータの実際の回転数である実回転数との偏差に応じて比例項および積分項を用いて出力デューティ比を算出し、算出した出力デューティ比でインバータ回路を駆動してモータを制御する(S18、S19)。そして、ECUは、比例項および積分項に乗算する偏差倍率を設定する(S16a、S17a)。このとき、ECUは、低速期間であると判定されると、実回転数の上昇速度に応じて、上昇速度が速い場合よりも遅い場合の方が高い出力デューティ比となる偏差倍率Aを設定する。【選択図】図2
Description
本開示は、モータ制御装置に関する。
従来、モータ制御装置の一例として、特許文献1に開示されたブラシレスモータ制御装置がある。ブラシレスモータ制御装置は、ロータの回転速度が所定回転速度未満の時には、正規タイミング生成手段にて生成した正規通電タイミングによる回転制御を実施し、ロータの回転速度が所定回転速度以上になると、進角タイミング生成手段にて生成した遅延量反映後の進角通電タイミングによる回転制御に切り替える。
ところで、モータ制御装置は、上位ECUからの指令回転数とモータの実回転数との偏差に応じたフィードバック制御(比例積分制御)によってブロアモータを制御するものがある。また、モータ制御装置は、モータの制御を開始してからモータの回転数が所定値に達するまでの低速期間において、指令回転数として固定値を用いるとともに、比例積分制御において固定値の偏差倍率を用いることが考えられる。しかしながら、モータ制御装置は、指令回転数と偏差倍率に固定値を用いた場合、周囲温度やファンのイナーシャによりモータの回転数上昇のスピードが異なり、低速期間におけるモータの動作が安定しないという問題がある。
開示される一つの目的は、低速期間におけるモータの動作を安定させることができるモータ制御装置を提供することである。
ここに開示されたモータ制御装置は、
モータに対する指令回転数とモータの実際の回転数である実回転数との偏差に応じて比例項および積分項を用いて出力デューティ比を算出する算出ステップ(S18)と、
算出した出力デューティ比でインバータ回路を駆動してモータを制御する駆動ステップ(S19)と、を備えたモータ制御装置であって、
起動指令に応じてモータの制御を開始してからモータの回転数が所定の低速回転数に達するまでの低速期間であるか否かを判定する低速期間判定ステップ(S20)と、
比例項および積分項に乗算する偏差倍率、もしくは偏差倍率に相関する相関値を設定するステップであり、低速期間であると判定されると、実回転数の上昇速度に応じて、上昇速度が速い場合よりも遅い場合の方が高い出力デューティ比となる偏差倍率もしくは相関値を設定する設定ステップ(S16a,S16b,S17a~17c)と、を備えているモータ制御装置。
モータに対する指令回転数とモータの実際の回転数である実回転数との偏差に応じて比例項および積分項を用いて出力デューティ比を算出する算出ステップ(S18)と、
算出した出力デューティ比でインバータ回路を駆動してモータを制御する駆動ステップ(S19)と、を備えたモータ制御装置であって、
起動指令に応じてモータの制御を開始してからモータの回転数が所定の低速回転数に達するまでの低速期間であるか否かを判定する低速期間判定ステップ(S20)と、
比例項および積分項に乗算する偏差倍率、もしくは偏差倍率に相関する相関値を設定するステップであり、低速期間であると判定されると、実回転数の上昇速度に応じて、上昇速度が速い場合よりも遅い場合の方が高い出力デューティ比となる偏差倍率もしくは相関値を設定する設定ステップ(S16a,S16b,S17a~17c)と、を備えているモータ制御装置。
これによって、モータ制御装置は、低速期間においては、実回転数の上昇速度に応じて、実回転数の上昇速度が速い場合よりも遅い場合の方が高い出力デューティ比を算出する。このため、モータ制御装置は、実回転数の上昇速度に応じたモータの制御を行うことができる。よって、モータ制御装置は、低速期間におけるモータの動作を安定させることができる。
この明細書において開示された複数の態様は、それぞれの目的を達成するために、互いに異なる技術的手段を採用する。請求の範囲およびこの項に記載した括弧内の符号は、後述する実施形態の部分との対応関係を例示的に示すものであって、技術的範囲を限定することを意図するものではない。この明細書に開示される目的、特徴、および効果は、後続の詳細な説明、および添付の図面を参照することによってより明確になる。
以下において、図面を参照しながら、本開示を実施するための複数の形態を説明する。各形態において、先行する形態で説明した事項に対応する部分には同一の参照符号を付して重複する説明を省略する場合がある。各形態において、構成の一部のみを説明している場合は、構成の他の部分については先行して説明した他の形態を参照し適用することができる。
(第1実施形態)
図1~図3を用いて、第1実施形態のモータ制御装置に関して説明する。本実施形態では、モータ制御装置をECU200に適用している。ECU200は、車両用エアコンの送風に用いられる、いわゆるブロアモータのモータユニットに適用される。モータユニットは、車両に搭載可能に構成されている。モータユニットは、主に、ECU200とモータ300とを備えている。ECUは、Electronic Control Unitの略称である。
図1~図3を用いて、第1実施形態のモータ制御装置に関して説明する。本実施形態では、モータ制御装置をECU200に適用している。ECU200は、車両用エアコンの送風に用いられる、いわゆるブロアモータのモータユニットに適用される。モータユニットは、車両に搭載可能に構成されている。モータユニットは、主に、ECU200とモータ300とを備えている。ECUは、Electronic Control Unitの略称である。
モータ300は、ステータ310とロータとを備えた三相モータである。ステータ310は、コア部材に導線が巻かれた電磁石であって、U相、V相、W相の三相を構成している。つまり、ステータ310は、三相のステータコイルを備えているといえる。ステータ310のU相、V相、W相の各々は、後述するECU200の制御によって電磁石で発生する磁界の極性が切り替えられることにより、いわゆる回転磁界を発生する。なお、本開示では、便宜的に、ロータの回転をモータ300の回転と記載している。
ロータの内には、ロータマグネット320が設けられている。ロータマグネット320は、ステータ310で生じた回転磁界に対応することによりロータを回転させる。ロータには、シャフトが設けられている。シャフトは、ロータと一体になって回転する。シャフトには、ファンが設けられている。モータユニットは、ロータが回転すると、ファンがシャフトとともに回転することにより、車両用エアコンにおける送風が可能となる。
<全体構成>
図1を用いて、ECU200は、モータ300、エアコンECU500、バッテリ600と電気的に接続されている。エアコンECU500は、車両用エアコンの電子制御ユニットである。エアコンECU500は、ユーザの操作に応じて車両用エアコンをオンするためのSIオン信号を出力する。また、エアコンECU500は、ユーザが車両用エアコンの風量を調節する場合、モータ300(ロータ)の回転速度を指示するためのSI指令信号(SI信号)を出力する。バッテリ600は、ECU200やモータ300とともに車両に搭載される車載バッテリである。バッテリ600は、ECU200、三相インバータ110、モータ300などに電力を供給する。
図1を用いて、ECU200は、モータ300、エアコンECU500、バッテリ600と電気的に接続されている。エアコンECU500は、車両用エアコンの電子制御ユニットである。エアコンECU500は、ユーザの操作に応じて車両用エアコンをオンするためのSIオン信号を出力する。また、エアコンECU500は、ユーザが車両用エアコンの風量を調節する場合、モータ300(ロータ)の回転速度を指示するためのSI指令信号(SI信号)を出力する。バッテリ600は、ECU200やモータ300とともに車両に搭載される車載バッテリである。バッテリ600は、ECU200、三相インバータ110、モータ300などに電力を供給する。
また、ECU200は、ホールIC400が電気的に接続されている。ホールIC400は、モータ300(ロータマグネット320)の回転に応じて変化するセンサ信号を出力する。ホールIC400は、各相のステータコイルに応じたセンサ信号を出力するために、U相用のセンサ素子、V相用のセンサ素子、およびW相用のセンサ素子の3つのセンサ素子を備えている。よって、ホールIC400は、U相、V相、W相のそれぞれにおけるパルス波のセンサ信号を出力する。ホールIC400は、位置センサとも称する。なお、本開示は、ホールIC400に限定されず、ホール素子であっても採用できる。
<ECU200>
ECU200は、ロジックIC100、三相インバータ110、チョークコイル120、平滑コンデンサ131,132、サーミスタ140、シャント抵抗150などを備えている。ECU200は、バッテリ600の正極に接続された+B端子、バッテリ600の負極に接続されたGND端子、エアコンECU500に接続されたSI端子を備えている。また、ECU200は、ステータ310の各ステータコイルに接続されたU相端子、V相端子、W相端子を備えている。
ECU200は、ロジックIC100、三相インバータ110、チョークコイル120、平滑コンデンサ131,132、サーミスタ140、シャント抵抗150などを備えている。ECU200は、バッテリ600の正極に接続された+B端子、バッテリ600の負極に接続されたGND端子、エアコンECU500に接続されたSI端子を備えている。また、ECU200は、ステータ310の各ステータコイルに接続されたU相端子、V相端子、W相端子を備えている。
三相インバータ110は、複数のスイッチング素子110A~110Fによってステータ310のコイルに供給する電力を切り替える。各スイッチング素子110A~110Fは、ゲート端子がドライバ50と接続されている。よって、各スイッチング素子110A~110Fは、ドライバ50によってオンオフ制御(スイッチング制御)される。また、三相インバータ110は、U相端子、V相端子、W相端子に接続されている。
例えば、スイッチング素子110A、110Dは、U相のコイル14Uに、スイッチング素子110B、110Eは、V相のコイル14Vに、スイッチング素子110C、110FはW相のコイル14Wに、各々供給する電力を切り替える。
スイッチング素子110A、110B、110Cの各々のドレイン端子は、チョークコイル120の一端に接続されている。チョークコイル120の他端は、+B端子に接続されている。よって、各ドレイン端子は、チョークコイル120を介してバッテリ600の正極に接続されている。
また、スイッチング素子110D、110E、110Fの各々のソース端子は、シャント抵抗150の一端に接続されている。シャント抵抗150の他端は、GND端子に接続されている。よって、各ソース端子は、シャント抵抗150を介してバッテリ600の負極に接続されている。
チョークコイル120は、両端に平滑コンデンサ131、132が接続されている。また、チョークコイル120は、エアコンECU500およびバッテリ600と接続されている。チョークコイル120および平滑コンデンサ131、132は、バッテリ600とともに直流電源を構成しているといえる。
ロジックIC100は、制御部10、指令回転数算出部21、強制指令部22、スイッチ部23、コンパレータ31、実回転数算出部32、電圧補正部40、ドライバ50、過電流保護回路、過熱保護回路、スタンバイ回路81、メイン電源通電部82、通電制御部83などを備えている。さらに、ロジックIC100は、サーミスタ140、シャント抵抗150を備えている。
指令回転数算出部21は、モータ300に対する指令回転数の候補値として、エアコンECU500からのSI指令信号に基づいたSI指令値(可変値)を算出する。指令回転数算出部21は、SI指令値をスイッチ部23に出力する。
強制指令部22は、モータ300に対する指令回転数の候補値として、固定回転数(固定値)を出力する。強制指令部22は、固定回転数をスイッチ部23に出力する。ここでは、固定回転数の一例として500rpmを採用する。
スイッチ部23は、制御部10との接続を指令回転数算出部21と強制指令部22とで切り替えるスイッチである。スイッチ部23は、低速期間であるか否かによって接続先を切り替える。スイッチ部23は、例えば制御部10によって切り替え制御される。低速期間は、起動指令に応じてモータ300の制御を開始してからモータ300の回転数(実回転数)が所定の低速回転数に達するまでの期間である。制御部10は、SIオン信号が入力されると起動指令がなされたとみなすことができる。低速回転数は、例えば500rpmなどを採用できる。
なお、制御部10は、SIオン信号が入力されて、モータ300の回転数(実回転数)が起動回転数に達するまでは起動時であるとみなす。起動回転数は、例えば244rpmなどを採用できる。実回転数は、モータ300の実際の回転数であり、ホールIC400からのセンサ信号で算出できる。
スイッチ部23は、低速期間でない場合、制御部10と指令回転数算出部21とが接続するように制御される。また、スイッチ部23は、低速期間の場合、制御部10と強制指令部22とが接続するように制御される。よって、制御部10は、低速期間中でない場合は指令回転数としてSI指令値が入力され、低速期間中は指令回転数として固定回転数が入力される。
コンパレータ31は、ホールIC400のアナログ出力をデジタル信号に変換する。コンパレータ31は、デジタル信号を制御部10と実回転数算出部32に出力する。実回転数算出部32は、コンパレータ31が出力したデジタル信号に基づいてロータの実回転数を算出する。
電圧補正部40は、後ほど説明するPI制御部12による算出結果に基づく出力デューティ比を、電源であるバッテリ600の電圧に応じて補正する。そして、電圧補正部40は、補正した最終的な出力デューティ比をドライバ50に出力する。この補正により、バッテリ600の電圧変動時におけるモータ300の回転数変動を抑制する。
ドライバ50は、電圧補正部40が出力した出力デューティ比と、後ほど説明する通電制御部83が決定した駆動波形とに基づいて、三相インバータ110のスイッチングを制御するためのPWM信号を生成して三相インバータ110に出力する。そして、三相インバータ110は、ドライバ50が出力したPWM信号に従ってスイッチング素子110A~110Fをスイッチングさせてモータ300に印加する電圧を生成する。
過電流保護回路は、アンプ61、判定値出力部62、比較部63、シャント抵抗150を備えている。過電流保護回路は、三相インバータ110の電流を検知し、その電流が過電流判定値を超える場合にドライバ50に出力停止指示を行う。アンプ61は、三相インバータ110の電流に応じて変化するシャント抵抗150の両端の電位差を検知するとともに検知した電位差の信号を増幅する。アンプ61が出力した信号は、比較部63に入力される。
比較部63は、アンプ61が出力した信号と、判定値出力部62が出力した過電流判定値とを比較する。比較部63は、アンプ61が出力した信号が過電流判定値以上の場合には、過電流検出信号をドライバ50に出力する。過電流検出信号は、出力停止指示を示す信号である。比較部63は、過電流検出信号を出力することで、モータ300への通電を停止させるようにドライバ50を制御する。これによって、モータ300の回転を停止させ、三相インバータ110等を構成する素子を保護する。
過熱保護回路は、判定値出力部71、比較部72、サーミスタ140を備えている。サーミスタ140は、一種の分圧回路を構成している。サーミスタ140によって構成される分圧回路の出力端からは、サーミスタ140の抵抗値に基づいて変化する電圧が出力される。
サーミスタ140から出力された電圧は、比較部72に入力される。比較部72は、サーミスタ140から出力された電圧と、判定値出力部71が出力した過熱判定値とを比較する。比較部72は、サーミスタ140から出力された電圧と過熱判定値との大小関係が過熱を示す場合には、指令回転数を強制的に0rpmとするように指令回転数算出部21を制御する。
スタンバイ回路81は、バッテリ600から各部への電源供給を制御する回路である。メイン電源通電部82は、スタンバイ回路81の制御に従って、ECU200への電源をオンにする。メイン電源通電部82は、モータ300の始動時には所定の時間において、固定回転数を出力するように強制指令部22を制御する。メイン電源通電部82は、所定の時間が経過後は、強制指令部22による固定回転数の出力を停止させる。制御部10は、所定の期間が経過すると、エアコンECU500からの指示に基づいたSI指令値を用いてPI制御することになる。なお、所定の時間とは、低速期間とみなせる時間である。
通電制御部83は、スタンバイ回路81とメイン電源通電部82を介して電源が供給されると、電圧補正部40からの信号に基づいて、ステータ310のコイルに印加する電圧の駆動波形を決定する。また、通電制御部83は、通電期間の切り替えなども行う。
制御部10は、プロセッサやメモリ装置や入出力インターフェイスなどを備えている。プロセッサは、メモリ装置に記憶されたプログラムを実行することで各種演算処理を行う。また、制御部10は、プロセッサの演算処理によって実行可能な複数の機能ブロックを有しているといえる。制御部10は、機能ブロックの一例として、偏差倍率算出部11、PI制御部12、時間算出部13を備えている。
後ほど説明するPI制御部12で用いる偏差倍率を算出する。偏差倍率算出部11は、低速期間において、実回転数の上昇速度が速い場合よりも遅い場合の方が高い出力デューティ比となる偏差倍率を算出(設定)する。本実施形態では、経過時間と基準時間との比率から偏差倍率Aを算出する偏差倍率算出部11を採用する。
ここで、図3を用いて、偏差倍率Aの算出方法に関して説明する。図3は、位置センサの出力の時間変化を示している。上段の位置センサ出力は、モータ300の回転上昇が遅くなく、基準とする回転上昇の場合の出力を示している。下段の位置センサ出力は、モータ300の回転上昇が遅い場合の出力を示している。ここでは、下段の位置センサ出力が、実際のモータ300に対する位置センサ出力とする。モータ300の回転上昇は、モータ300の実回転数の上昇速度ともいえる。
ECU200は、タイミングt1でSIオン信号の入力でモータ300の制御を開始する。タイミングt2など位置センサ出力の最初の立上りエッジは、モータ300の回転開始を示している。タイミングt2~t3などの立上りエッジの間の期間は、電気角1周期を示している。ここでは、一例として、10極のモータ300を採用している。このため、タイミングt4およびタイミングt5は、モータ300の1回転(電気角5周期)を示している。以下、モータ300の1回転をモータ1回転とも記載する。
偏差倍率Aは、経過時間p1/基準時間p0に定数Kと偏差倍率の基準値を乗算することで得られる。基準時間p0は、基準となる位置センサ出力における、SIオン信号からモータ300の1回転までに要した時間である。経過時間p1は、時間算出部13で計測された、SIオン信号からモータ1回転までに要した時間である。制御部10は、経過時間p1/基準時間p0を算出することで、実回転数の上昇速度を判定しているといえる。また、制御部10は、SIオン信号からモータ1回転までの時間に基づいて実回転数の上昇速度を判定しているともいえる。
なお、本開示は、SIオン信号から回転開始までの時間や、SIオン信号から電気角1周期までの時間に基づいて、実回転数の上昇速度を判定してもよい。さらに、本開示は、モータ300の回転開始から電気角1周期までの時間やモータ300の回転開始からモータ300の1回転までの時間に基づいて、実回転数の上昇速度を判定してもよい。
このように、本実施形態では、経過時間に基づいて実回転数の上昇速度を判定している。このため、本実施形態では、実回転数の上昇速度を直接的に判定できる。よって、本実施形態は、モータ300の実際の動作に対応した最適な偏差倍率Aを算出できる。
制御部10は、SIオン信号からモータ1回転までの時間に基づいて上昇速度を判定することで、上昇速度のばらつきが抑制された偏差倍率Aを算出できるので好ましい。また、制御部10は、SIオン信号から電気角1周期までの時間に基づいて上昇速度を判定することで、早いタイミングで偏差倍率Aを算出できるので好ましい。なお、制御部10は、コンパレータ31から入力されたデジタル信号のエッジを検出することで、回転開始、モータ1回転、電気角1周期などを把握できる。
PI制御部12は、指令回転数算出部21が算出した目標回転数と実回転数算出部32が算出した実回転数とから、実回転数を目標回転数に変化させる場合にステータ310のコイルに印加する電圧の出力デューティ比(PIDuty)をPI制御によって算出す
<処理動作>
図2を用いて、ECU200の処理動作に関して説明する。ECU200は、エアコンECU500からSIオン信号が入力(SI指令入力)されると図2のフローチャートに示す処理を開始する。
図2を用いて、ECU200の処理動作に関して説明する。ECU200は、エアコンECU500からSIオン信号が入力(SI指令入力)されると図2のフローチャートに示す処理を開始する。
ステップS10では、通電を開始する。制御部10は、三相インバータ110を介してモータ300へ通電を開始する。
ステップS11では、起動時であるか否かを判定する。制御部10は、モータ300の実回転数が起動回転数に達していない場合は起動時であると判定しステップS12aへ進む。制御部10は、モータ300の実回転数が起動回転数に達している場合は起動時でないと判定しステップS21へ進む。なお、制御部10は、ステップS11でYES判定し、後ほど説明するステップS20でNO判定している間はステップS12aに進むことになる。ステップS12a~S20は、低速期間に実行する処理といえる。
ステップS12aでは、起動指令後にモータ1回転したか否かを判定する。制御部10は、SIオン信号が入力されてからモータ1回転したと判定するとステップS15へ進み、モータ1回転していないと判定するとステップS13へ進む。
ステップS13では、指令回転数=500rpm(固定回転数)に設定する。制御部10は、制御部10と強制指令部22とが接続するようにスイッチ部23を制御する。よって、制御部10は、指令回転数として固定回転数が入力される。
ステップS14では、偏差倍率=8倍に設定する。制御部10は、偏差倍率を8倍に設定する。8倍は、偏差倍率の基準値である。なお、ここでは、一例として8倍を用いる例を採用している。しかしながら、本開示は、これに限定されない。ここでは、起動時のフィーリングを向上できる、すなわち、モータ300の動作を安定させることができる固定倍率であれば採用できる。このように、制御部10は、SIオン信号が入力されてからモータ1回転するまでは偏差倍率の基準値を用いる。言い換えると、制御部10は、偏差倍率Aを算出可能となるまでの期間は、偏差倍率として基準値を用いる。
ステップS15では、ステップS13と同様である。ステップS16aでは、偏差倍率Aを計算する(設定ステップ)。偏差倍率算出部11は、上記のように偏差倍率Aを算出する。つまり、偏差倍率算出部11は、低速期間であると判定すると、実回転数の上昇速度に応じて、実回転数の上昇速度が速い場合よりも遅い場合の方が高い出力デューティ比となる偏差倍率Aを設定する。ここでは、一例として、SIオン信号の受信からモータ1回転するまでに要した経過時間p1と、経過時間に関する基準時間p0との比率から偏差倍率Aを算出する例を採用している。
ステップS17aでは、偏差倍率=A倍に設定する(設定ステップ)。偏差倍率算出部11は、ステップS18のPI演算で用いる偏差倍率にAを設定する。
ステップS18では、PI演算を行う(算出ステップ)。PI制御部12は、上記のように、モータ300に対する指令回転数とモータ300の実回転数との偏差に応じて比例項および積分項を用いて出力デューティ比を算出する。PI制御部12は、ステップS13、S14を行った場合、指令回転数として500rpmを用い、かつ、偏差倍率として8倍を用いてPI演算を行う。一方、PI制御部12は、ステップS15、S16a、S17aを行った場合、指令回転数として500rpmを用い、かつ、偏差倍率としてA倍を用いてPI演算を行う。
ステップS19では、三相インバータを駆動する(駆動ステップ)。制御部10は、算出した出力デューティ比で三相インバータ110を駆動してモータ300を制御する。なお、本実施形態では、上記のように電圧補正部40によって、バッテリ600の電圧に応じて出力デューティ比を補正する例を採用している。しかしながら、本開示は、電圧補正部40による補正を省略することもできる。
ステップS20では、回転数≧500rpmであるか否かを判定する(低速期間判定ステップ)。制御部10は、SIオン信号に応じてモータ300の制御を開始してからモータ300の回転数が低速回転数(500rpm)に達するまでの低速期間であるか否かを判定する。制御部10は、回転数≧500rpmであると判定した場合、低速期間ではないとみなしてステップS21へ進む。制御部10は、回転数≧500rpmでないと判定した場合、低速期間とみなしてステップS12aに戻る。
ステップS21では、通常駆動を行う。制御部10は、制御部10と指令回転数算出部21とが接続するようにスイッチ部23を制御する。よって、制御部10は、指令回転数としてSI指令値が入力される。このため、PI制御部12は、モータ300に対する指令回転数であるSI指令値とモータ300の実回転数との偏差に応じて比例項および積分項を用いて出力デューティ比を算出する。このとき、PI制御部12は、偏差倍率として1倍を用いる。そして、制御部10は、ステップS19と同様に、算出した出力デューティ比で三相インバータ110を駆動してモータ300を制御する。
<効果>
以上のように、ECU200は、低速期間においては、実回転数の上昇速度に応じて、実回転数の上昇速度が速い場合よりも遅い場合の方が高い出力デューティ比を算出する。このため、ECU200は、実回転数の上昇速度に応じたモータ300の制御を行うことができる。よって、ECU200は、低速期間におけるモータ300の動作を安定させることができる。つまり、ECU200は、イナーシャや温度の影響で回転上昇しづらい場合であっても安定した起動フィーリングを確保できる。
以上のように、ECU200は、低速期間においては、実回転数の上昇速度に応じて、実回転数の上昇速度が速い場合よりも遅い場合の方が高い出力デューティ比を算出する。このため、ECU200は、実回転数の上昇速度に応じたモータ300の制御を行うことができる。よって、ECU200は、低速期間におけるモータ300の動作を安定させることができる。つまり、ECU200は、イナーシャや温度の影響で回転上昇しづらい場合であっても安定した起動フィーリングを確保できる。
以上、本開示の好ましい実施形態について説明した。しかしながら、本開示は、上記実施形態に何ら制限されることはなく、本開示の趣旨を逸脱しない範囲において、種々の変形が可能である。以下に、本開示のその他の形態として、第2実施形態~第4実施形態に関して説明する。上記実施形態および第2実施形態~第4実施形態は、それぞれ単独で実施することも可能であるが、適宜組み合わせて実施することも可能である。本開示は、実施形態において示された組み合わせに限定されることなく、種々の組み合わせによって実施可能である。
(第2実施形態)
図4を用いて、第2実施形態のECU200に関して説明する。ここでは、主に、第1実施形態との異なる箇所に関して説明する。本実施形態は、処理動作が第1実施形態と異なる。図4では、図2と同じ処理に、図2と同じステップ番号を付与している。
図4を用いて、第2実施形態のECU200に関して説明する。ここでは、主に、第1実施形態との異なる箇所に関して説明する。本実施形態は、処理動作が第1実施形態と異なる。図4では、図2と同じ処理に、図2と同じステップ番号を付与している。
実回転数の上昇速度は、モータ300の周辺温度が低くなるにつれて遅くなる。よって、偏差倍率算出部11は、モータ300の周辺温度に相関する測定温度と、周辺温度に関する基準温度との比率から偏差倍率Bを算出する。つまり、本実施形態では、偏差倍率Bを温度に応じて計算した値とする。また、偏差倍率算出部11は、温度に応じて偏差倍率を変更する。なお、周辺温度は、サーミスタ140などの出力信号に基づいて検出することができる。
ECU200は、エアコンECU500からSIオン信号が入力されると図4のフローチャートに示す処理を開始する。
ステップS16bでは、偏差倍率Bを計算する(設定ステップ)。偏差倍率Bは、基準温度T0℃/計測温度T℃に定数Kと偏差倍率の基準値を乗算することで得られる。基準温度T0は、基準となる温度である。基準温度T0は、例えば、基準となる上記モータ300の回転上昇が得られる程度の温度などを採用できる。計測温度Tは、モータ300の周辺で計測した現在の周辺温度である。偏差倍率算出部11は、周辺温度が低温になるほど高くなるように偏差倍率Bを計算する。つまり、偏差倍率算出部11は、低速期間であると判定すると、周辺温度を用いて、実回転数の上昇速度に応じて、実回転数の上昇速度が速い場合よりも遅い場合の方が高い出力デューティ比となる偏差倍率Bを設定する。このように、偏差倍率算出部11は、実回転数の上昇速度を、周辺温度を用いて間接的に求めているといえる。
ステップS17bでは、偏差倍率=B倍に設定する(設定ステップ)。偏差倍率算出部11は、ステップS18のPI演算で用いる偏差倍率にBを設定する。PI制御部12は、ス1のAの代わりにBを用いる。
本実施形態のECU200は、上記実施形態と同様の効果を奏することができる。また、本実施形態のECU200は、サーミスタ140などの出力信号に基づいて周辺温度を検出して上記計算を行うことで偏差倍率Bを設定できる。よって、本実施形態のECU200は、エッジの検出やエッジからの経過時間を計測する必要がなく処理を簡素化できる。
(変形例)
また、図5に示すように、低温時のみ偏差倍率可変とし、一定の温度以上の場合は偏差倍率の基準値に固定としてもよい。図5では、図2や図4と同じ処理に、図2や図4と同じステップ番号を付与している。
また、図5に示すように、低温時のみ偏差倍率可変とし、一定の温度以上の場合は偏差倍率の基準値に固定としてもよい。図5では、図2や図4と同じ処理に、図2や図4と同じステップ番号を付与している。
制御部10は、ステップS12bにおいて、周辺温度が低温X1℃以下であるか否かを判定する。制御部10は、低温X1℃以下であると判定すると、モータ300の回転上昇が遅くなるとみなしてステップS15へ進む。また、制御部10は、低温X1℃以下でないと判定すると、モータ300の回転上昇が遅くならないとみなしてステップS13へ進む。低温X1は、モータ300の回転上昇が遅くなるとみなせる温度である。低温X1は、実験やシミュレーションなどによって予め設定することができる。これによって、変形例では、制御部10による偏差倍率Bの算出処理を減らすことができる。
(第3実施形態)
図6、図7を用いて、第3実施形態のECU200に関して説明する。ここでは、主に、第1実施形態との異なる箇所に関して説明する。本実施形態は、処理動作が第1実施形態と異なる。図6では、図2と同じ処理に、図2と同じステップ番号を付与している。
図6、図7を用いて、第3実施形態のECU200に関して説明する。ここでは、主に、第1実施形態との異なる箇所に関して説明する。本実施形態は、処理動作が第1実施形態と異なる。図6では、図2と同じ処理に、図2と同じステップ番号を付与している。
図7は、偏差倍率、指令回転数、回転数の時間変化を示している。p10(タイミングt11~t13)は、ロック保護の作動時間を示している。p11(タイミングt11~t12)は、偏差倍率を変更するか否かを判定するための期間である。p11は、通常のロック保護の作動時間(p10)より短い時間を設定する。また、タイミングt1は、SIオン信号が入力されたタイミングである。タイミングt14は、通常駆動に切り替わったタイミングである。
SIオン信号の受信から所定期間p11内にモータ300が回転を開始しない場合、実回転数の上昇速度が遅いとみなすことができる。これは、例えば、ロック保護が作動している場合などに起こり得る。図7の例では、SIオン信号の受信からタイミングt13までの期間p10の間に、モータ300が回転しないとロック保護が作動する。そこで、制御部10は、SIオン信号の受信から所定期間p11内にモータ300が回転を開始しない場合、所定期間p11内にモータ300が回転を開始した場合よりも高い出力デューティ比となる偏差倍率を設定する。なお、モータ300が劣化している場合、モータ300の周辺温度が低い場合であっても、SIオン信号の受信から所定期間p11内にモータ300が回転を開始しないことが起こり得る。
そこで、ステップS12cでは、p11経過内に回転開始か否かを判定する。制御部10は、p11経過内に回転開始していると判定した場合はステップS13へ進む。この場合、タイミングt11~t12に示すように偏差倍率は8倍となる。一方、制御部10は、p11経過内に回転開始していないと判定した場合は回転上昇(上昇速度)が遅いとみなしてステップS15へ進む。なお、制御部10は、ホールIC400からのセンサ信号に基づいて、モータ300の回転開始を判定することができる。
ステップS17cでは、偏差倍率=C倍に設定する(設定ステップ)。偏差倍率算出部11は、タイミングt11~t12に示すように、偏差倍率を算出することなく、固定値であるCを偏差倍率として設定する。Cは、16など8よりも大きい値を採用できる。偏差倍率算出部11は、ステップS20でのNO判定が続く場合、偏差倍率Cを徐々に大きい値に変更してもよい。つまり、偏差倍率算出部11は、ステップS17cで偏差倍率を設定してもモータ300が回転開始しない場合、ロック保護の作動時間内で偏差倍率の切替を複数回行ってもよい。PI制御部12は、数1のAの代わりにCを用いる。
このように、偏差倍率算出部11は、低速期間であると判定すると、実回転数の上昇速度に応じて、実回転数の上昇速度が速い場合よりも遅い場合の方が高い出力デューティ比となる偏差倍率Cを設定する。また、偏差倍率算出部11は、実回転数の上昇速度を、所定期間p11が経過する間にモータ300が回転を開始したか否かによって、間接的に求めているといえる。
本実施形態のECU200は、第1実施形態と同様の効果を奏することができる。また、本実施形態のECU200は、モータ300が回転していない場合であっても偏差倍率を設定することができる。
(第4実施形態)
図8を用いて、第4実施形態のECU200に関して説明する。ここでは、主に、第1実施形態との異なる箇所に関して説明する。本実施形態は、処理動作が第1実施形態と異なる。図8では、図2と同じ処理に、図2と同じステップ番号を付与している。
図8を用いて、第4実施形態のECU200に関して説明する。ここでは、主に、第1実施形態との異なる箇所に関して説明する。本実施形態は、処理動作が第1実施形態と異なる。図8では、図2と同じ処理に、図2と同じステップ番号を付与している。
制御部10は、ステップS18において、偏差倍率の累積値である累積偏差を用いて、出力デューティ比を算出するものである。そのために、ステップS30では、累積偏差と上限値を算出する(累積偏差判定ステップ)。制御部10は、現在の累積偏差に新たな偏差倍率を加算することで累積偏差を算出する。また、制御部10は、上限値=(K1×N+K2)×1/電源電圧を演算することで上限値を算出する。電源電圧は、バッテリ600の電圧である。上限値を表す式のNは回転数[rpm]、K1,K2は定数である。
ステップS31では、累積偏差>上限値であるか否かを判定する(累積偏差判定ステップ)。制御部10は、累積偏差>上限値であると判定するとステップS32へ進み、累積偏差>上限値でないと判定するとステップS18へ進む。
ステップS32では、偏差累積を停止する(累積偏差判定ステップ)。制御部10は、累積偏差が上限値を超えていると判定すると偏差倍率の累積を停止する。よって、この場合、制御部10は、前回までの累積偏差を用いてPI演算を行う。
本実施形態のECU200は、過剰な累積偏差による出力過大になることを抑制でき、過電流保護で停止することを防止できる。
なお、制御部10は、累積偏差でなく出力デューティ値に上限を設けてもよい。これによっても同様の効果を奏することができる。また、上限値は、モータ300の電流上限を過電流保護閾値以下の電流値として設定する。第4実施形態に記載の技術は、第1実施形態~第3実施形態のそれぞれに適用することができる。例えば、本実施形態のECU200は、第1実施形態と組み合わせて実施することで、第1実施形態と同様の効果を奏することができる。
第1実施形態~第4実施形態では、上昇速度が速い場合よりも遅い場合の方が高い出力デューティ比となる偏差倍率を設定する例を採用した。しかしながら、本開示は、これに限定されない。本開示は、偏差倍率のかわりに、偏差倍率に相関する相関値を用いてもよい。つまり、本開示は、上昇速度が速い場合よりも遅い場合の方が高い出力デューティ比となる相関値を設定する。相関値としては、指令回転数やPI制御におけるゲイン(Kp、Ki)を変更してもよい。
本開示は、実施形態に準拠して記述されたが、本開示は当該実施形態や構造に限定されるものではないと理解される。本開示は、様々な変形例や均等範囲内の変形をも包含する。加えて、様々な組み合わせや形態が本開示に示されているが、それらに一要素のみ、それ以上、あるいはそれ以下、を含む他の組み合わせや形態をも、本開示の範畴や思想範囲に入るものである。
10…制御部、11…偏差倍率算出部、12…PI制御部、13…時間算出部、21…SI指令値算出部、22…強制指令部、23…スイッチ部、31…コンパレータ、32…実回転数算出部、40…電圧補正部、50…ドライバ、61…アンプ、62…判定値入力部、63…比較部、71…判定値入力部、72…比較部、81…スタンバイ回路、82…メイン電源通電部、83…通電制御部、100…ロジックIC、110…三相インバータ、120…チョークコイル、131,132…平滑コンデンサ、140…サーミスタ、150…シャント抵抗、200…ECU、300…モータ、310…ステータ、320…ロータマグネット、400…ホールIC、500…エアコンECU
Claims (5)
- モータに対する指令回転数と前記モータの実際の回転数である実回転数との偏差に応じて比例項および積分項を用いて出力デューティ比を算出する算出ステップ(S18)と、
算出した前記出力デューティ比でインバータ回路を駆動して前記モータを制御する駆動ステップ(S19)と、を備えたモータ制御装置であって、
起動指令に応じて前記モータの制御を開始してから前記モータの回転数が所定の低速回転数に達するまでの低速期間であるか否かを判定する低速期間判定ステップ(S20)と、
前記比例項および前記積分項に乗算する偏差倍率、もしくは前記偏差倍率に相関する相関値を設定するステップであり、前記低速期間であると判定されると、前記実回転数の上昇速度に応じて、前記上昇速度が速い場合よりも遅い場合の方が高い前記出力デューティ比となる前記偏差倍率もしくは前記相関値を設定する設定ステップ(S16a,S16b,S17a~17c)と、を備えているモータ制御装置。 - 前記設定ステップでは、前記起動指令の受信から前記モータが1回転するまでに要した経過時間と、前記経過時間に関する基準時間との比率から前記偏差倍率もしくは前記相関値を算出する、請求項1に記載のモータ制御装置。
- 前記設定ステップでは、前記モータの周辺温度に相関する測定温度と、前記周辺温度に関する基準温度との比率から前記偏差倍率もしくは前記相関値を算出する、請求項1に記載のモータ制御装置。
- 前記設定ステップでは、前記起動指令の受信から所定期間内に前記モータが回転を開始しない場合、前記所定期間内に前記モータが回転を開始した場合よりも高い前記出力デューティ比となる前記偏差倍率もしくは前記相関値を設定する、請求項1に記載のモータ制御装置。
- 前記算出ステップでは、前記偏差倍率の累積値である累積偏差を用いて、前記出力デューティ比を算出するものであり、
前記累積偏差が上限値を超えているか否かを判定し、前記累積偏差が前記上限値を超えていると判定すると前記偏差倍率の累積を停止する累積偏差判定ステップ(S30~S32)を、さらに備えている請求項1~4のいずれか1項に記載のモータ制御装置。
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