JP2006136064A - 同期モータ制御装置 - Google Patents

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Nobukazu Kuribayashi
信和 栗林
Takuji Amano
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Abstract

【課題】電流制御を行っている間でも、回転角度センサを備えていない同期モータの脱調状態を検出することで、脱調状態によって発生する振動や騒音、同期モータに連結される機器の損傷を防止することができる同期モータ制御装置を提供することを目的とする。
【解決手段】本発明の同期モータ制御装置は脱調判定部を備えている。同期モータ制御装置には、回転角度センサを備えていない同期モータが接続されている。脱調判定部は、電圧振幅指令が脱調判定電圧閾値以下のとき、同期モータが脱調していると判定し、同期モータへの通電を停止させる。これにより、同期モータの脱調状態を確実に検出することで、振動や騒音、同期モータに連結される機器の損傷を防止することができる。
【選択図】図2

Description

本発明は、同期モータに流れる電流が目標電流となるように前記同期モータに印加する印加電圧を制御する同期モータ制御装置に関する。
従来より、エアコンなどのコンプレッサを駆動する同期モータの制御方法として、回転角度センサを用いないセンサレス制御が数多く提案されている。しかし、同期モータをセンサレス制御した場合、印加電圧の位相ずれによって出力トルクが急変して同期モータが制御不能となる、いわゆる脱調状態に陥ることがある。
このような同期モータの脱調状態を検出することができる装置として、例えば、特許第3483805号公報や、特開平10−336883号公報や、特開2001−197769号公報に開示されている脱調検出装置がある。特許3483805号公報に開示されている脱調検出装置は、モータに流れる電流の周期と印加される電圧の周期との比較結果に基づいて脱調を判定する。特開平10−336883号公報に開示されている脱調検出装置は、電圧と電流の位相角差及び位相角差の変化量に基づいて脱調を判定する。特開2001−197769号公報に開示されている脱調検出装置は、モータのトルク指令、回転数から求められる期待動力と、モータに流れる電流、印加される電圧から求められる消費電力との偏差又は比に基づいて脱調を判定する。
また、同期モータを制御するモータ制御装置が電流制御をしていない場合、同期モータが脱調状態に陥ると同期モータに大電流が流れ、脱調状態を過電流として検出することができる。
特許第3483805号公報 特開平10−336883号公報 特開2001−197769号公報
ところで、コンプレッサを駆動する同期モータは、起動初期において、コンプレッサの負荷変動が安定する回転数に達するまで、一定の電流が流れるように電流制御されている。この電流は、負荷の大きさを考慮し、充分大きなトルクが出力できるような値に設定されている。そのため、前述したような、電流に基づいて脱調を判定するような脱調検出装置では、同期モータの脱調状態を検出することができない。また、同期モータが脱調状態に陥っても電流制御を行っているため、同期モータの脱調状態を過電流として検出することができない場合がある。
脱調状態が検出できない場合、同期モータは電流が流れているにも係わらず、回転せず、振動や騒音のみが大きくなる。さらに、最悪の場合、同期モータに連結されているコンプレッサが損傷する可能性がある。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、電流制御を行っている間でも、回転角度センサを備えていない同期モータの脱調状態を確実に検出することで、脱調状態によって発生する振動や騒音、さらに、同期モータに連結される機器の損傷を防止することができる同期モータ制御装置を提供することを目的とする。
そこで、本発明者は、この課題を解決すべく鋭意研究し、試行錯誤を重ねた結果、電流制御を行っている間に同期モータが脱調状態になると、誘起電圧が発生せず、印加電圧を決定する印加電圧指令が小さくなるなることを思いつき、本発明を完成するに至った。
すなわち、請求項1に記載の同期モータ制御装置は、回転角度センサを備えていない同期モータに流れる電流が目標電流となるように前記同期モータに印加する印加電圧を制御する同期モータ制御装置において、前記印加電圧を決定する印加電圧指令が所定電圧閾値以下のとき、前記同期モータが脱調していると判定する脱調判定手段を有することを特徴とする。
請求項2に記載の同期モータ制御装置は、請求項1に記載の同期モータ制御装置において、さらに、前記所定電圧閾値は、前記同期モータの回転数を決定する回転数指令にともなって変化することを特徴とする。
請求項3に記載の同期モータ制御装置は、請求項1又は2に記載の同期モータ制御装置において、さらに、前記脱調判定手段は、前記同期モータが脱調していると判定したとき、前記同期モータへの通電を停止させることを特徴とする。
請求項4に記載の同期モータ制御装置は、請求項1乃至3に記載の同期モータ制御装置において、さらに、前記脱調判定手段は、前記回転数指令が所定回転数閾値以下のとき、前記同期モータの脱調の判定を停止することを特徴とする。
請求項5に記載の同期モータ制御装置は、請求項1乃至3に記載の同期モータ制御装置において、さらに、前記脱調判定手段は、前記同期モータが起動してから所定時間経過するまで、前記同期モータの脱調の判定を停止することを特徴とする。
請求項6に記載の同期モータ制御装置は、請求項1乃至3に記載の同期モータ制御装置において、さらに、前記脱調判定手段は、前記同期モータに直流電流が通電され回転せず固定された状態にある間、前記同期モータの脱調の判定を停止することを特徴とする。
請求項1に記載の同期モータ制御装置によれば、印加電圧を決定する印加電圧指令が所定電圧閾値以下のとき、脱調判定手段で、同期モータが脱調していると判定することができる。そのため、電流制御を行っている間でも、回転角度センサを備えていない同期モータの脱調状態を確実に検出することで、脱調状態によって発生する振動や騒音、さらに、同期モータに連結される機器の損傷を防止することができる。
ところで、同期モータに流れる電流が目標電流となるように電流制御をしている場合、同期モータに印加する電圧を決定する印加電圧指令は、目標電流と、同期モータの巻線抵抗と、誘起電圧とによって決まる。同期モータが脱調した場合、電流が流れているにも係わらず、同期モータは回転しない。そのため、誘起電圧が発生せず、印加電圧指令が小さくなる。従って、印加電圧指令が所定電圧閾値以下のとき、同期モータが脱調していると判定することができる。
請求項2に記載の同期モータ制御装置によれば、同期モータの回転数を決定する回転数指令にともなって所定電圧閾値を変化させることで、より確実に脱調を判定することができる。
同期モータの誘起電圧の大きさは回転数に伴って変化する。そのため、同期モータが脱調した場合、印加電圧指令も、同期モータの回転数指令にともなって変化する。従って、同期モータの回転数指令にともなって所定電圧閾値を変化させることで、より確実に脱調を判定することができる。
請求項3に記載の同期モータ制御装置によれば、同期モータが脱調したとき、脱調判定手段で、同期モータへの通電を停止させることができる。そのため、同期モータの脱調によって発生する振動や騒音、さらに、同期モータに連結される機器の損傷を確実に防止することができる。
請求項4に記載の同期モータ制御装置によれば、同期モータの回転数指令が所定回転数閾値以下のとき、同期モータの脱調の判定を停止することで、誤判定を防止することができる。
同期モータの誘起電圧の大きさは回転数に比例する。同期モータの回転数が小さい場合、誘起電圧も小さい。そのため、同期モータの脱調前後における印加電圧指令の変化が小さくなり、脱調を誤判定する恐れがある。従って、同期モータの回転数指令が所定回転数閾値以下のとき、同期モータの脱調の判定を停止することで、誤判定を防止することができる。
請求項5に記載の同期モータ制御装置によれば、同期モータが起動してから所定時間経過するまで、同期モータの脱調の判定を停止することで、誤判定を防止することができる。
同期モータは、起動直後、回転数が低く誘起電圧も小さい。そのため、同期モータの脱調前後における印加電圧指令の変化が小さくなり、脱調を誤判定する恐れがある。従って、同期モータが起動してから所定時間経過するまで、同期モータの脱調の判定を停止することで、誤判定を防止することができる。
請求項6に記載の同期モータ制御装置によれば、同期モータに直流電流が通電され初期位置に固定された状態にある間、同期モータの脱調の判定を停止することで、誤判定を防止することができる。
回転角度センサを備えていない同期モータは、直流電流が通電され、初期位置に固定された状態から起動を開始する。同期モータが固定された状態のとき、誘起電圧は発生しない。そのため、印加電圧指令が小さく、脱調を誤判定する恐れがある。従って、同期モータが固定された状態にある間、同期モータの脱調の判定を停止することで、誤判定を防止することができる。
本実施形態は、本発明に係る同期モータ制御装置を、エアコンのコンプレッサを駆動する同期モータのモータ制御装置に適用した例を示す。
本実施形態における同期モータ制御装置のブロック図を図1に、同期モータ制御装置の動作に関するフローチャートを図2に、回転数指令に対する電圧振幅指令と脱調判定電圧閾値のグラフを図3に、脱調判定時の相電流と電圧振幅指令の波形を図4に、制御切り換え時の相電流の波形を図5に示す。そして、図1〜図5を参照して、構成、動作、効果の順で具体的に説明する。
まず、具体的構成について説明する。図1に示すように、同期モータ制御装置1は、電流センサ10と、電流振幅情報検出部11と、目標電流制御部12と、制御切換部13と、電圧振幅制御部14と、目標電流位相算出部15と、脱調判定部16(脱調判定手段)と、位相誤差情報検出部17と、位相制御部18と、加算部19と、目標位相差算出部20と、モータ印加電圧波形生成部21と、回転数指令算出部22とから構成されている。同期モータ制御装置1には、回転角度センサを備えていない同期モータ2が接続され、同期モータ2にはコンプレッサ3が連結されている。
電流センサ10は、同期モータ2の各相に流れる相電流を検出するためのセンサである。電流センサ10は、同期モータ制御装置1と同期モータ2とを接続する配線に配設され、電流センサ10の出力端子は、電流振幅情報検出部11に接続されている。
電流振幅情報検出部11は、電流センサ10の検出した各相の相電流から、相電流の振幅情報を検出するブロックである。電流振幅情報検出部11の入力側は電流センサ10に、出力側は目標電流制御部12と目標位相差算出部20にそれぞれ接続されている。
目標電流制御部12は、電流振幅情報検出部11の検出した相電流の振幅情報を予め設定されている目標電流値と比較し、その比較結果に基づいて、電流制御用データを出力するブロックである。目標電流制御部12の入力側は電流振幅情報検出部11に、出力側は制御切換部13にそれぞれ接続されている。
回転数指令算出部22は、システム制御ECU(図略)の出力する目標回転数となるよう所定の回転数で更新される回転数指令値を算出する。回転数指令算出部22の入力側はシステム制御ECUに、出力側は制御切換部13、電圧振幅制御部14、目標電流位相算出部15、目標位相差算出部20、脱調判定部16にそれぞれ接続されている。
制御切換部13は、回転数指令算出部22の出力する回転数指令に基づいて、目標電流制御部12の出力する電流制御用データと、後述する位相制御部18の出力する位相制御用データとを切り換えて出力するブロックである。制御切換部13は、回転数指令が予め設定されている制御切換判定回転数閾値より大きいとき、電圧振幅制御部14に出力する制御用データを電流制御用データから位相制御用データに切り換えて出力する。制御切換部13の入力側は回転数指令算出部22、目標電流制御部12、位相制御部18に、出力側は電圧振幅制御部14にそれぞれ接続されている。
電圧振幅制御部14は、回転数指令と、制御切換部13の出力する電流制御用データ又は位相制御用データに基づいて、同期モータ2に印加する交流電圧を決定する電圧振幅指令(印加電圧指令)を出力するブロックである。電圧振幅制御部14の入力側は回転数指令算出部22、制御切換部13に、出力側はモータ印加電圧波形生成部21と脱調判定部16にそれぞれ接続されている。
目標電流位相算出部15は、回転数指令に基づいて、同期モータ2の相電流の位相を決定する目標電流位相指令を出力するブロックである。目標電流位相算出部15の入力側は回転数指令算出部22に、出力側は加算部19それぞれ接続されている。
脱調判定部16は、回転数指令と、電圧振幅制御部14の出力する電圧振幅指令に基づいて、同期モータ2の脱調を判定するとともに、同期モータ2が脱調していと判定したとき、同期モータ2への通電を停止させる通電停止指令を出力するブロックである。脱調判定部16は、回転数指令が予め設定されている脱調判定回転数閾値(所定回転数閾値)より大きいとき、同期モータ2の脱調の判定を行う。そして、電圧振幅指令が予め設定されている脱調判定電圧閾値(所定電圧閾値)以下のとき、同期モータ2が脱調している判定する。脱調判定部16の入力側は回転数指令算出部22、電圧振幅制御部14に、出力側はモータ印加電圧波形生成部21にそれぞれ接続されている。
位相誤差情報検出部17は、目標電流位相指令と、電流センサ10の検出した各相の電流に基づいて、相電流の位相誤差情報を検出するブロックである。位相誤差情報検出部17の入力側は加算器19、電流センサ10に、出力側は位相制御部18にそれぞれ接続されている。
位相制御部18は、位相誤差情報検出部17の検出した相電流の位相誤差情報に基づいて、位相制御用データを出力するとともに、目標電流位相指令の補正用データを出力するブロックである。位相制御部18の入力側は位相誤差情報検出部17に、出力側は加算器19、制御切換部13にそれぞれ接続されている。
加算器19は、目標電流位相算出部15の出力する目標電流位相指令に、位相制御部18の出力する補正用データを加算して、目標電流位相指令を補正するブロックである。加算器19の入力側は目標電流位相算出部15、位相制御部18に、出力側は位相誤差情報検出部17、モータ印加電圧波形生成部21にそれぞれ接続されている。
目標位相差算出部20は、回転数指令と、相電流の振幅情報に基づいて、同期モータ2に印加する交流電圧と流れる相電流の位相差を決定する目標位相差指令を出力するブロックである。目標位相差算出部20の入力側は回転数指令算出部22、電流振幅情報検出部11に、出力側はモータ印加電圧波形生成部21にそれぞれ接続されている。
モータ印加電圧波形生成部21は、同期モータ2の制御開始時、直流電圧を印加して同期モータ2を固定するブロックである。また、電圧振幅指令と、目標電流位相指令と、目標位相差指令とに基づいて、同期モータ2に印加する交流電圧を出力するブロックである。さらに、通電停止指令に基づいて、同期モータ2に印加する交流電圧を0にして、同期モータ2への通電を停止させるブロックである。モータ印加電圧波形生成部21の入力側は電圧振幅制御部14、目標電流位相算出部15、目標位相差算出部20、脱調判定部17に、出力側は同期モータ2にそれぞれ接続されている。
次に、具体的動作について説明する。システム制御ECUから目標回転数が指示されると、同期モータ制御装置1は、同期モータ2の制御を開始する。
図2に示すように、モータ印加電圧波形生成部21は、同期モータ2に直流電圧を印加して、同期モータ2のロータを初期位置に固定させる(S100)。
同期モータ制御装置1は、同期モータ2の電流制御を開始する。制御切換部13は、目標電流制御部12の出力する電流制御用データを電圧振幅制御部14に出力する。電圧振幅制御部14は、回転数指令算出部22の出力する回転数指令と電流制御用データに基づいて、同期モータ2に印加される交流電圧を決定する電圧振幅指令をモータ印加電圧波形生成部21に出力する。目標電流位相算出部15は、回転数指令に基づいて、同期モータ2の相電流の位相を決定する目標電流位相指令をモータ印加電圧波形生成部21に出力する。位相制御を行わないため、目標位相差算出部20は、同期モータ2の印加電圧と相電流の位相差を決定する目標位相差指令を0にし、モータ印加電圧波形生成部21に出力する。モータ印加電圧波形生成部21は、電圧振幅指令と、目標電流位相指令とに基づいて、初期位置を基準として強制的に転流され、同期モータ2の相電流が目標電流となるとように電流制御するための交流電圧を出力する。同期モータ2は、交流電圧が印加されることで、相電流を目標電流に保ちながら回転数指令に応じて回転を開始する。(S102)。
その後、回転数指令算出部22は、目標回転数に達するまで同期モータ2の回転数を上昇させるため、回転数指令を徐々に上げる(S104)。
脱調判定部16は、回転数指令を脱調判定回転数閾値と比較する(S106)。ここで、脱調判定回転数閾値は、図3に示すように、同期モータ2の誘起電圧が小さい回転数指令に対応した値に設定されている。
ステップS106において、回転数指令が脱調判定回転数閾値より大きいとき、同期モータ2の脱調の判定を行うため、電圧振幅制御部14の出力する電圧振幅指令を脱調判定電圧閾値と比較する(S108)。ここで、脱調判定電圧閾値は、図3に示すように、安定駆動時の同期モータ2の電圧振幅指令に対して、出力限界電圧を十分考慮した値に設定されている。同期モータ2の誘起電圧は回転数に比例するため、脱調判定電圧閾値は、回転数指令にともなって変化する。
これに対し、ステップS106において、回転数指令が脱調判定回転数閾値以下のとき、ステップS104に戻る。
ステップS108において、図4に示すように、電圧振幅指令が脱調判定電圧閾値以下のとき、脱調判定部16は、同期モータ2が脱調していると判定し、同期モータ2への通電を停止させる通電停止指令をモータ印加電圧波形生成部21に出力する。モータ印加電圧波形生成部21は、脱調判定部16の出力する通電停止指令に基づいて、同期モータ2に印加する交流電圧を0にして、同期モータ2への通電を停止させる(S110)。さらに、脱調判定部16は、同期モータ2の脱調を報知する脱調エラー信号をシステム制御ECUに送信する(S112)。
これに対し、ステップS108において、電圧振幅指令が脱調判定電圧閾値より大きいとき、切換制御部13は、回転数指令を制御切換判定回転数閾値と比較する(S114)。ここで、制御切換判定回転数閾値は、脱調判定回転数閾値より大きい、コンプレッサ3の負荷変動が安定するのに充分な回転数に設定されている。
ステップS114において、回転数指令が制御切換判定回転数閾値より大きいとき、同期モータ2の制御が、電流制御からより効率の高い位相制御に切り換えられる。切換制御部13は、電圧振幅制御部14に出力する制御用データを電流制御用データから位相制御用データに切り換える。電圧振幅制御部14は、回転数指令と位相制御用データに基づいて、同期モータ2に印加される交流電圧を決定する電圧振幅指令をモータ印加電圧波形生成部21に出力する。加算器19は、目標電流位相算出部15の出力する目標電流位相指令に位相制御用データを加算して補正した目標電流位相指令をモータ印加電圧波形生成部21に出力する。目標位相差算出部20は、回転数指令と電流振幅情報検出部11の検出した相電流の振幅情報に基づいて、同期モータ2の印加電圧と相電流の位相差を決定する目標位相差指令をモータ印加電圧波形生成部21に出力する。モータ印加電圧波形生成部21は、電圧振幅指令と、補正された目標電流位相指令と、目標位相差指令とに基づいて、同期モータ2を位相制御するための交流電圧を出力する。同期モータ2は、交流電圧と相電流との位相差を目標位相差に保ちながら、回転数指令に応じて効率的に回転する。(S116)。
これに対し、ステップS114において、回転数指令が制御切換判定回転数閾値以下のとき、ステップS104に戻る。
図5に示すように、同期モータ制御装置1は、コンプレッサ3の負荷変動が安定する回転数に達するまで、強制転流による電流制御を行い、それ以降は、効率の高い位相制御に切り換えて同期モータ2を介してコンプレッサ3を制御する。
最後に、具体的効果について説明する。本実施形態によれば、印加電圧を決定する電圧振幅指令が脱調判定電圧閾値以下のとき、脱調判定部16で、同期モータ2が脱調していると判定し、さらに、同期モータ2への通電を停止させることができる。そのため、電流制御を行っている間でも、回転角度センサを備えていない同期モータ2の脱調状態を確実に検出し、脱調状態によって発生する振動や騒音、さらに、同期モータ2に連結されるコンプレッサ3の損傷を確実に防止することができる。
ところで、同期モータ2に流れる電流が目標電流となるように電流制御をしている場合、同期モータ2に印加する電圧を決定する電圧振幅指令は、目標電流と、同期モータ2の巻線抵抗と、誘起電圧とによって決まる。同期モータ2が脱調した場合、相電流が流れているにも係わらず、同期モータ2は回転しない。そのため、誘起電圧が発生せず、電圧振幅指令が小さくなる。従って、電圧振幅指令が脱調判定電圧閾値以下のとき、同期モータ2が脱調していると判定することができる。
また、本実施形態によれば、同期モータ2の回転数を決定する回転数指令にともなって脱調判定電圧閾値を変化させることで、より確実に脱調を判定することができる。
同期モータ2の誘起電圧の大きさは回転数に伴って変化する。そのため、同期モータ2が脱調した場合、電圧振幅指令も、同期モータ2の回転数指令にともなって変化する。従って、同期モータ2の回転数指令にともなって脱調判定電圧閾値を変化させることで、より確実に脱調を判定することができる。
さらに、本実施形態によれば、同期モータ2の回転数指令が脱調判定回転数閾値以下のとき、同期モータ2の脱調の判定を停止することで、誤判定を防止することができる。
同期モータ2の誘起電圧の大きさは回転数に比例する。同期モータ2の回転数が小さい場合、誘起電圧も小さい。そのため、同期モータ2の脱調前後における電圧振幅指令の変化が小さくなり、脱調を誤判定する恐れがある。従って、同期モータ2の回転数指令が脱調判定回転数閾値以下のとき、同期モータ2の脱調の判定を停止することで、誤判定を防止することができる。
なお、上述した実施形態では、回転数指令が脱調判定回転数閾値以下のとき、同期モータ2の脱調の判定を停止している例を挙げているが、これに限られるものではない。同期モータ2の回転数指令が小さく誘起電圧小さいとき、同期モータ2の脱調の判定を停止すれば誤判定を防止することができる。そのため、同期モータ2が起動してから回転が充分に上昇する所定時間経過するまで、脱調の判定を停止してもよいし、また、同期モータ2のロータを初期位置に固定させている間、脱調の判定を停止してもよい。これにより、上述した実施形態の場合と同様に、脱調の誤判定を防止することができる。
第1実施形態における同期モータ制御装置のブロック図を示す。 同期モータ制御装置の動作に関するフローチャートを示す。 回転数指令に対する電圧振幅指令と脱調判定電圧閾値のグラフを示す。 脱調判定時の相電流と電圧振幅指令の波形を示す。 制御切り換え時の相電流の波形を示す。
符号の説明
1・・・同期モータ制御装置
10・・・電流センサ
11・・・電流振幅情報検出部
12・・・目標電流制御部
13・・・制御切換部
14・・・電圧振幅制御部
15・・・目標電流位相算出部
16・・・脱調判定部(脱調判定手段)
17・・・位相誤差情報検出部
18・・・位相制御部
19・・・加算部
20・・・目標位相差算出部
21・・・モータ印加電圧波形生成部
22・・・回転数指令算出部
2・・・同期モータ
3・・・コンプレッサ

Claims (6)

  1. 回転角度センサを備えていない同期モータに流れる電流が目標電流となるように前記同期モータに印加する印加電圧を制御する同期モータ制御装置において、
    前記印加電圧を決定する印加電圧指令が所定電圧閾値以下のとき、前記同期モータが脱調していると判定する脱調判定手段を有することを特徴とする同期モータ制御装置。
  2. 前記所定電圧閾値は、前記同期モータの回転数を決定する回転数指令にともなって変化することを特徴とする請求項1記載の同期モータ制御装置。
  3. 前記脱調判定手段は、前記同期モータが脱調していると判定したとき、前記同期モータへの通電を停止させることを特徴とする請求項1又は2記載の同期モータ制御装置。
  4. 前記脱調判定手段は、前記回転数指令が所定回転数閾値以下のとき、前記同期モータの脱調の判定を停止することを特徴とする請求項1乃至3記載の同期モータ制御装置。
  5. 前記脱調判定手段は、前記同期モータが起動してから所定時間経過するまで、前記同期モータの脱調の判定を停止することを特徴とする請求項1乃至3記載の同期モータ制御装置。
  6. 前記脱調判定手段は、前記同期モータに直流電流が通電され回転せず固定された状態にある間、前記同期モータの脱調の判定を停止することを特徴とする請求項1乃至3記載の同期モータ制御装置。
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