JP6568626B1 - コンクリートバイブレータ用ブラシレスモータの制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】センサレス制御方式のブラシレスモータの制御装置において、起動時や急激な負荷変動時に脱調が発生した場合に、モータが制御不能となることを防止できるブラシレスモータの制御装置、特に、脱調状態か否かの判定を、逆起電圧の変化幅と規定幅との比較によらずに行うことのできるブラシレスモータの制御装置を提供する。【解決手段】駆動コイル1u,1v,1wに発生する逆起電圧を測定する逆起電圧測定手段3と、逆起電圧のゼロクロスを検出してロータの回転位置を検出し、検出されたロータの回転位置に基づいてインバータ2の出力を制御するインバータ制御手段5とを備え、前記インバータ制御手段は、前記逆起電圧のゼロクロスが検出されなかった場合に脱調と判定して前記インバータの出力を停止し、前記インバータの出力が停止している間に検出される惰性回転中のロータの回転位置に応じて前記インバータの出力を再開するようにした。【選択図】図1

Description

この発明は、駆動コイルの端子に発生する逆起電圧によりロータの回転位置を検出して駆動コイルの駆動制御を行うコンクリートバイブレータ用ブラシレスモータの制御装置に関するものである。
コンクリートバイブレータの棒状振動体内部に配設され、棒状振動体を振動させる振動源となる偏心錘を回転させるモータとしてブラシレスDCモータ(以下、「ブラシレスモータ」という。)を用いる場合、モータが配設される棒状振動体内部は振動や発熱が大きく電子部品にとって過酷な環境であるためセンサを用いることができず、センサレス制御によりブラシレスモータを制御する必要がある。
ブラシレスモータのセンサレス制御としては、例えば、120°通電制御が一般的に行われているが、この制御方法では制御の精度がモータの回転数に依存するため、回転数が低いときに不安定で、起動時に脱調しやすいという問題がある。
また、コンクリートバイブレータの駆動モータとしてブラシレスモータを用いる場合、コンクリートバイブレータは空中で運転させた状態からコンクリートに挿入して使用されるため負荷変動が大きく、その急激な負荷変動によっても脱調が生じやすい。そして、コンクリートに棒状振動体を挿入した状態で脱調が生じて制御不能となった場合には、一旦運転を停止してモータを再び起動させる必要があるが、この場合、モータの再起動はコンクリートに挿入された状態(すなわち過負荷状態)で行わなければならない。このときモータを起動させることができないと、コンクリートバイブレータの棒状振動体をコンクリートから引き抜くことができなくなるので、過負荷状態にあっても確実にモータを起動させることができなければならない。
上記課題に対する解決策としては、例えば、想定される負荷に対して余裕のある出力を有するブラシレスモータを用いて脱調の発生を未然に防止できるようにしたり(モータの高出力化)、負荷変動に追従できる応答性を備えたブラシレスモータ用いて負荷変動に対応できるようにしたりすることが考えられる。
しかしながら、ブラシレスモータの高出力化はモータの大型化につながるため、配設スペースに物理的制約のあるコンクリートバイブレータの棒状振動体内部に配設する場合の対応策としては不適であり、また、コンクリートバイブレータの駆動モータには慣性の大きな偏心錘が接続されるため、構造的に負荷変動に対する応答性が悪く、負荷変動に追従できる応答性を備えたブラシレスモータを用いても、その効果は減殺されてしまう。
以上のように、コンクリートバイブレータの駆動モータとしてブラシレスモータを用いた場合、ブラシレスモータのセンサレス制御における上記課題は、モータ側で対策しても解決することができない。
他方、特開平6−253586号公報には、モータの起動時や負荷変動時に脱調が発生した場合に、制御側で脱調状態を検出して脱調処理を行うようにしたブラシレスモータの駆動装置が開示されている。
この装置によれば、ブラシレスモータの駆動コイルに発生する逆起電圧によりロータの位置を検出して駆動コイルの駆動を制御するセンサレス制御方式のブラシレスモータの駆動装置において、逆起電圧の変化幅と規定幅とを比較し、変化幅が異常であった場合に脱調処理を行う脱調制御部を設け、この脱調制御部において、プログラム演算により得られた出力時間としての逆起電圧の変化幅Tn+1と、あらかじめ決められた所定の時間幅である規定幅Tとを比較し、逆起電圧の変化幅Tn+1の値が規定幅Tの値以上になる異常が発生した場合(すなわち、モータの回転が異常に遅い場合)に脱調と判定してモータを再起動するようにしてあるので、モータの起動時や急激な負荷変動時に脱調が発生しても、モータを正常な駆動状態に保持することができる。
しかしながら、このブラシレスモータの駆動装置は、脱調状態か否かの判定を、逆起電圧の変化幅とあらかじめ決定された規定幅とを比較して行うものであり、また、脱調と判定された場合にどのようにモータを再起動させるかについては開示されていない。
特開平6−253586号公報
この発明は、センサレス制御方式のブラシレスモータの制御装置において、起動時や急激な負荷変動時に脱調が発生した場合に直ちにモータを再起動させることにより、脱調によってモータが制御不能となることを防止できるブラシレスモータの制御装置を得ることを課題とし、特に、脱調状態か否かの判定を、逆起電圧の変化幅と規定幅との比較によらずに行うことのできるブラシレスモータの制御装置を得ることを課題とする。
この発明は、コンクリートバイブレータの駆動モータとして用いられるブラシレスモータの制御装置であって、前記ブラシレスモータの駆動コイルに駆動電力を出力するインバータと、前記ブラシレスモータの駆動コイルに流れる電流を検出する電流検出手段と、前記電流検出手段で検出された電流としきい値とを比較して過負荷判定を行う過負荷判定手段と、前記ブラシレスモータのロータが回転することにより前記駆動コイルに発生する逆起電圧を測定する逆起電圧測定手段と、前記逆起電圧測定手段で測定された逆起電圧のゼロクロスを検出して前記ロータの回転位置及び回転数を検出し、前記検出されたロータの回転位置及び回転数に基づいて前記インバータの出力を制御するインバータ制御手段とを備え、前記インバータ制御手段は、前記過負荷判定手段において過負荷と判定された場合に前記ブラシレスモータの回転数を下げて前記インバータの出力を絞るようにするとともに、前記逆起電圧のゼロクロスが検出されなかった場合に脱調と判定して前記インバータの出力を停止し、前記インバータの出力が停止している間に検出される惰性回転中のロータの回転位置及び回転数に応じて前記インバータの出力を再開するようにして構成する。
請求項2の発明は、前記インバータ制御手段は、逆起電圧のゼロクロスを検出する際に、前記インバータによる通電切替直後のスパイクノイズ発生期間に測定される逆起電圧を取り込まないようにしたことを特徴とする。
請求項3の発明は、インバータの出力の停止が連続して複数回行われた場合に、前記インバータの出力を再開しないようにしたことを特徴とする。
この発明によれば、コンクリートバイブレータの駆動モータとして用いられるブラシレスモータの制御装置において、前記ブラシレスモータの駆動コイルに駆動電力を出力するインバータと、前記ブラシレスモータの駆動コイルに流れる電流を検出する電流検出手段と、前記電流検出手段で検出された電流としきい値とを比較して過負荷判定を行う過負荷判定手段と、前記ブラシレスモータのロータが回転することにより前記駆動コイルに発生する逆起電圧を測定する逆起電圧測定手段と、前記逆起電圧測定手段で測定された逆起電圧のゼロクロスを検出して前記ロータの回転位置及び回転数を検出し、前記検出されたロータの回転位置及び回転数に基づいて前記インバータの出力を制御するインバータ制御手段とを備え、前記インバータ制御手段は、前記過負荷判定手段において過負荷と判定された場合に前記ブラシレスモータの回転数を下げて前記インバータの出力を絞るようにするとともに、前記逆起電圧のゼロクロスが検出されなかった場合に脱調と判定して前記インバータの出力を停止し、前記インバータの出力が停止している間に検出される惰性回転中のロータの回転位置及び回転数に応じて前記インバータの出力を再開するようにしたので、電流による過負荷制御を行うことで過負荷に起因する脱調の発生を未然に防止しつつ、脱調が発生した際に直ちにインバータ出力を停止し、惰性回転するロータの回転位置及び回転数に応じて素早くインバータ出力を再開させることで制御不能に陥る前に脱調状態から復帰させることができる。
特に、脱調直前に過負荷制御によりモータの回転数を下げる制御が行われていた場合には、脱調発生時の脱調処理制御により再起動がなされた際、過負荷制御による回転数の値によって回転数が制御されることとなるので、再起動時にも直前の過負荷制御による回転数制御が機能して再度脱調に陥ることを防止することができる。
請求項2の発明によれば、前記インバータ制御手段が、逆起電圧のゼロクロスを検出する際に、前記インバータによる通電切替直後のスパイクノイズ発生期間に測定される逆起電圧を取り込まないようにしたので、前記インバータ制御手段における逆起電圧のゼロクロスの誤検出を防止することができる。
請求項3の発明によれば、前記インバータの出力の停止が連続して複数回行われた場合に、前記インバータの出力を再開しないようにしたので、脱調が頻発する異常な状態が発生した場合に、インバータの出力を完全に停止することができる。
この発明の概要を示す構成図 同じくこの発明による制御を説明するフロー図
図1は、この発明の実施例の概要を示す構成図である。
この発明のブラシレスモータの制御装置は、U相、V相、W相の3相からなるブラシレスモータ1の各相の駆動コイル1u、1v、1wに対して120°通電制御により駆動電力を出力するインバータ2と、ブラシレスモータ1のロータが回転することにより駆動コイル1u、1v、1wに発生する逆起電圧を測定する逆起電圧測定手段3と、駆動コイル1u、1v、1wに流れる電流を検出する電流検出手段4と、逆起電圧測定手段3で測定された逆起電圧のゼロクロスを検出してロータの回転位置及び回転数を検出し、検出されたロータの回転位置及び回転数に基づいてインバータ2に駆動信号を生成出力するインバータ制御手段5とを備えている。
この実施例のブラシレスモータ1は、定格回転数12000rpm、36V駆動の高回転・低電圧型のモータであり、コンクリートバイブレータの棒状振動体内部に配設され、その回転軸に偏心錘が接続されて、振動発生源として用いられる(図示は省略)。
インバータ制御手段5は、ゼロクロス検出部51と、駆動信号生成部52と、脱調判定部53と、再起動処理部54と、回転数検出部55と、回転数制御部56と、過負荷判定部57とを備えている。
ゼロクロス検出部51は逆起電圧測定手段3で測定された逆起電圧のゼロクロスを検出してロータの回転位置を検出する。このゼロクロス検出部51の検出値に基づいて、駆動信号生成部52はインバータ駆動信号の生成出力を、脱調判定部53は脱調判定を、回転数検出部55はロータの回転数検出を、それぞれ行う。
ここで、駆動信号生成部52において生成出力されるインバータ駆動信号は、ゼロクロス検出部51で検出されたゼロクロスに基づいて、このゼロクロスが各相の非通電期間60°の中心である30°のタイミングで検出されるようになるようにインバータを制御するとともに、回転数制御部56からの指示回転数に従ってインバータを制御するための駆動信号として生成出力される。
脱調判定部53における脱調判定は、ゼロクロス検出部51でゼロクロスが検出されなかった場合に脱調状態にあるものと判定する。そして、脱調判定部53で脱調と判定された場合、再起動処理部54がインバータ出力を停止して駆動信号をリセットする。
回転数検出部55におけるロータの回転数検出は、ゼロクロス検出部51で検出される同相のゼロクロス間の時間に基づいて検出される。
一方、過負荷判定部57には過負荷判定のためのしきい値が記録されており、過負荷判定部57において、電流検出部4で検出された負荷電流値とこのしきい値とが比較され、負荷電流値がしきい値を超えた場合には回転数を下げるべく検出された現在の回転数よりも低い値の回転数信号が出力され、電流値がしきい値を超えない場合には回転数を定格回転数に近づけるべく定格回転数に相当する値の回転数信号が出力される。
そして、回転数制御部56において、過負荷判定部57から出力された回転数信号と回転数検出部55で検出された実際の回転数とを比較演算して差分を得、この差分を小さくする回転数制御が行われるよう、駆動信号生成部52に対して回転数指示を出力する。
さらに、インバータ制御手段5には、再起動処理部54がインバータ出力を停止した回数をカウントするカウンタが設けられている(図示は省略)。
このインバータ制御手段5は、本実施例ではマイクロコンピュータを用いているが、比較演算回路を用いることもできる。
図2を参照して、この発明を用いたブラシレスモータの制御フローを説明する。
まず、インバータ2の電源を投入し、ブラシレスモータ1のロータの回転を開始させるための駆動電力が駆動コイル1u,1v,1wに出力されるようにインバータ制御装置5を制御して、ブラシレスモータ1を起動させる(ステップ1)。
ブラシレスモータ1が起動するとロータが回転を開始し、ロータが回転することによって駆動コイル1u,1v,1wに発生する逆起電圧のうち、通電していない相の駆動コイルに発生した逆起電圧が逆起電圧測定手段3によって測定される(ステップ2)。
次いで、逆起電圧測定手段3で測定された駆動コイル1u,1v,1wの逆起電圧は、インバータ制御手段5のゼロクロス検出部51に入力されて、ゼロクロスが検出される(ステップ3)。具体的には、駆動コイル1u,1v,1wの各相の逆起電圧Vu,Vv,VwがAD変換(アナログ−デジタル変換)されてゼロクロス検出部51に取り込まれ、各相の逆起電圧Vu,Vv,Vwを加算した値を3等分して得られる中性点Vn(Vn=(Vu+Vv+Vw)/3)と比較して各相の逆起電圧Vu,Vv,Vwの値が大きいか小さいかそれぞれ比較演算される。この比較演算の結果、例えば、[Vu>Vn,Vv>Vn,Vw<Vn]の状態から[Vu<Vn,Vv>Vn,Vw<Vn]の状態に変化する瞬間ように、比較演算結果のパターンに変化があった瞬間をゼロクロスとして検出する。
ここで、インバータ2による各相の通電切替直後にはスパイクノイズが発生しやすいことが一般的に知られているところ、このスパイクノイズが発生するとゼロクロスの検出に支障を来す場合があることから、インバータ2による各相の通電切替直後のスパイクノイズ発生期間に逆起電圧測定手段3で測定された逆起電圧については、ゼロクロス検出部51に取り込まれないようにしてある。
ゼロクロス検出部51で逆起電圧のゼロクロスが検出された場合には、検出されたゼロクロスにより把握されるロータの回転位置に応じて、120°通電に必要なモータ駆動のための駆動信号(通電切替信号)が駆動信号生成部52で生成されてインバータ2に出力される(ステップ4)。なお、ゼロクロス検出部51で逆起電圧のゼロクロスが検出された場合、脱調判定部53は正常運転と判定する。
次いで、インバータ2はインバータ制御手段5の駆動信号生成部52から出力された駆動信号に従って駆動電力をブラシレスモータ1の駆動コイル1u,1v,1wに出力する。そして、ロータの回転により駆動コイル1u,1v,1wに発生する逆起電圧を逆起電圧測定手段3で再び測定し(ステップ2)、ゼロクロス検出を行ってロータの回転位置を把握し(ステップ3)、把握されたロータの回転位置に応じてインバータ2を制御する(ステップ4)。
このように、ブラシレスモータ1が正常運転している場合には、図2のパターンAに示すステップ2ないし4の処理が繰り返されることにより、ブラシレスモータ1の制御が行われる。
一方、ステップ3において、ゼロクロスが検出されなかった場合、脱調判定部53はブラシレスモータ1が脱調状態にあると判定し、脱調信号を再起動処理部54に出力する。脱調判定部53から脱調信号を受信した再起動処理部54は、駆動信号生成部52からインバータ2への駆動信号の出力を停止して駆動信号をリセットする処理を行う(ステップ5)。これにより、インバータ2の出力が停止され、ブラシレスモータ1の駆動コイル1u,1v,1wに駆動電力が供給がされなくなる。このとき、ブラシレスモータ1のロータが一定程度回転していた場合には、駆動コイル1u,1v,1wに駆動電力が供給がされなくなっても惰性である程度回転を続けるため、駆動コイル1u,1v,1wにはロータの惰性回転によって逆起電圧が発生する。
逆起電圧検出手段3は、ロータの惰性回転によって駆動コイル1u,1v,1wに発生する逆起電圧を測定する(ステップ6)。このとき、インバータ出力は停止しているため、インバータ出力に起因するノイズの発生がなく、駆動コイル1u,1v,1wに発生する逆起電圧の値が低い場合であっても精度よくこれを測定することができる。
次いで、逆起電圧測定手段3で測定された駆動コイル1u,1v,1wの逆起電圧がインバータ制御手段5のゼロクロス検出部51に入力されてゼロクロスが検出されるので、検出されたゼロクロスによって把握される惰性回転中のロータの回転位置に応じて、120°通電制御に必要なモータ駆動のための駆動信号が駆動信号生成部52からインバータ2に出力され、インバータ2の出力が再開される(ステップ7)。
ここで、脱調と判定されてインバータ2の出力が停止している間は、インバータ2の出力に起因するスパイクノイズが発生することがないので、ゼロクロス検出の精度がよく、ロータの回転数が低く駆動コイル1u,1v,1wに発生する逆起電圧が低いときでもゼロクロスを精度よく検出することができる。
そして、インバータ2は、インバータ制御手段5の駆動信号生成部52から出力された駆動信号に従ってブラシレスモータ1の駆動コイル1u,1v,1wへの駆動電力の出力を再開し、ロータの回転により駆動コイル1u,1v,1wに発生する逆起電圧が逆起電圧測定手段3で再び測定され(ステップ2)、ゼロクロス検出が行われる(ステップ3)。ゼロクロス検出以降の処理は上述した通りであり、ゼロクロスが検出された場合には脱調状態が解消されたものとしてパターンAのステップ4の処理に移行し、ゼロクロスが検出されなかった場合には脱調状態と判定されて再びパターンBのステップ5の処理に移行してインバータ出力が停止される。
このように、ブラシレスモータ1が脱調と判定された場合には、図2のパターンBに示すステップ2、3、5、6、7の処理により、ブラシレスモータ1の制御が行われる。このような処理により、脱調が発生した場合には、ブラシレスモータ1が制御不能となる前にインバータ出力を一旦停止し、ロータの惰性回転を利用して再起動させることができ、ブラシレスモータ1のロータの回転が完全に停止してしまうことを防ぐことができる。
また、再起動処理部54の指示によるインバータ2への駆動信号の出力停止(ステップ5)の処理が連続して6回行われた場合には、脱調状態からの復帰が困難と判定し、インバータ2の出力を完全に停止して再開しないようにする(フロー図での図示は省略)。
以上が、この発明のブラシレスモータの駆動装置における脱調処理の制御フローである。
さらに、この発明のブラシレスモータの駆動装置には、過負荷に起因する脱調の発生を未然に防止する機能も付加されている。
すなわち、ブラシレスモータ1の駆動コイル1u,1v,1wに流れる負荷電流が電流検出手段4で検出され、インバータ制御手段5の過負荷判定部57に入力されている。過負荷判定部57には過負荷判定のためのしきい値が記録されており、電流検出部4で検出された負荷電流値とこのしきい値とが比較演算される。そして、負荷電流値がしきい値を超えた場合には、過負荷と判定してロータの回転数を下げるための回転数信号が回転数制御部56に出力される。一方、負荷電流値がしきい値を超えない場合には、ブラシレスモータ1の定格回転数に相当する回転数信号が回転数制御部56に出力される。
回転数制御部56には、過負荷判定部57から出力される負荷状態に応じた回転数信号と、回転数検出部55から出力される現在の回転数信号とが入力されており、これらの回転数信号が比較演算され、その差分が回転数制御部56から駆動信号生成部52に出力される。
駆動信号生成部52では、回転数制御部56から出力される差分が小さくなるように回転数を制御するための駆動信号が生成され、インバータ2に出力される。
インバータ2は、回転数制御部56で演算された差分が小さくなるように回転数を制御するための駆動信号に従って駆動するので、過負荷の時にはモータの回転数を下げる制御が行われ、過負荷でない時にはモータの回転数が定格回転数となるように制御が行われる。このような過負荷制御により、過負荷に起因する脱調の発生を未然に防止することができるとともに、ブラシレスモータ1及びインバータ2を過負荷から保護することもできる。
また、過負荷制御と脱調処理制御とはそれぞれ独立して行われているため、脱調直前に過負荷制御によりモータの回転数を下げる制御が行われていた場合には、脱調発生時の脱調処理制御により再起動がなされた際、過負荷制御による回転数の値によって回転数が制御されることとなるので、再起動時にも直前の過負荷制御による回転数制御が機能して再度脱調に陥ることを防止することができる。
この発明のブラシレスモータの制御装置による制御は上記の通りとしたので、ブラシレスモータを起動したものの安定状態にまで到達できなかった場合(起動に失敗した場合)でも、ロータがある程度回転していた場合にはそのまま再起動させることができる。すなわち、少しでも回転している状態から再起動することになるので起動時の負荷が軽減され、停止状態から起動した場合には脱調していた場合でも再起動させることが可能となる。特に、コンクリートバイブレータの振動発生源となる偏心錘のように、慣性の大きな負荷が接続されるブラシレスモータの制御装置として有効である。
また、ブラシレスモータの起動に失敗した際の脱調処理だけでなく、ブラシレスモータに過負荷が生じた場合にロータの回転数が下がるようにインバータ制御を行うようにもしてあるので、過負荷による脱調の発生を未然に防ぐことができるとともに、ブラシレスモータとインバータを過負荷から保護することもできる。
この発明は、駆動コイルの端子に発生する逆起電圧によりロータの回転位置を検出して駆動コイルの駆動制御を行うコンクリートバイブレータ用ブラシレスモータの制御装置に関するものであり、産業上の利用可能性を有するものである。
1 ブラシレスDCモータ
1u,1v,1w 駆動コイル
2 インバータ
3 逆起電圧測定手段
4 電流検出手段
5 インバータ制御手段
51 ゼロクロス検出部
52 駆動信号生成部
53 脱調判定部
54 再起動処理部
55 回転数検出部
56 回転数制御部
57 過負荷判定部
S1 ステップ1
S2 ステップ2
S3 ステップ3
S4 ステップ4
S5 ステップ5
S6 ステップ6
S7 ステップ7

Claims (3)

  1. コンクリートバイブレータの駆動モータとして用いられるブラシレスモータの制御装置であって、
    前記ブラシレスモータの駆動コイルに駆動電力を出力するインバータと、
    前記ブラシレスモータの駆動コイルに流れる電流を検出する電流検出手段と、
    前記電流検出手段で検出された電流としきい値とを比較して過負荷判定を行う過負荷判定手段と、
    前記ブラシレスモータのロータが回転することにより前記駆動コイルに発生する逆起電圧を測定する逆起電圧測定手段と、
    前記逆起電圧測定手段で測定された逆起電圧のゼロクロスを検出して前記ロータの回転位置及び回転数を検出し、前記検出されたロータの回転位置及び回転数に基づいて前記インバータの出力を制御するインバータ制御手段とを備え、
    前記インバータ制御手段は、
    前記過負荷判定手段において過負荷と判定された場合に前記ブラシレスモータの回転数を下げて前記インバータの出力を絞るようにするとともに、
    前記逆起電圧のゼロクロスが検出されなかった場合に脱調と判定して前記インバータの出力を停止し、前記インバータの出力が停止している間に検出される惰性回転中のロータの回転位置及び回転数に応じて前記インバータの出力を再開するようにした、
    コンクリートバイブレータ用ブラシレスモータの制御装置。
  2. インバータ制御手段は、逆起電圧のゼロクロスを検出する際に、インバータによる通電切替直後のスパイクノイズ発生期間に測定される逆起電圧を取り込まないようにした、
    請求項1記載のコンクリートバイブレータ用ブラシレスモータの制御装置。
  3. インバータの主力の停止が連続して複数回行われた場合に、前記インバータの出力を再開しないようにした、
    請求項1又は2記載のコンクリートバイブレータ用ブラシレスモータの制御装置。
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