JP5155008B2 - 麦焼酎及びその製造方法 - Google Patents

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本発明は、麦焼酎及びその製造方法に関する。さらに詳細には、本発明は、バニリン、4−ビニルグアヤコール、フルフラールを特定量含有する麦焼酎、並びに、特定の圧力下で蒸留する麦焼酎の製造方法に関する。本発明の麦焼酎は、香味良好な風味を有し、水やお湯で割っても味が薄くならない高品質のものである。
長期貯蔵したウイスキー、泡盛などの蒸留酒には、バニリンが含まれていることが知られている。バニリンは、甘い芳香をもち、その蒸留酒の熟成感、丸さ、重厚感に寄与している。ウイスキーについては、蒸留液を樽で長期間熟成させることによって、樽からバニリンの前駆物質が溶出し、徐々にバニリンに変換されることが知られている。一方、焼酎の一種である泡盛や大麦焼酎については、穀類などの原料に由来するバニリンの生成機構が明らかにされている。泡盛は、通常、原料として米麹と水のみを用いて仕込み、十分発酵させた後、ステンレス製の単式蒸留機を用いて蒸留し、カメで貯蔵して十分熟成させる方法によって製造されている。まず、原料の細胞壁を構成するアラビノキシランの側鎖に結合しているフェルラ酸が遊離し、続いて脱炭酸を受けて4−ビニルグアヤコール(以下、4−VGと略記する)となる。4−VGは、蒸留工程で蒸留液に移行し、その後の数年間に及ぶカメ貯蔵中に、徐々に酸化され、バニリンに変換する。
バニリンの前駆物質である4−VGを増強する手段として、フェルラ酸脱炭酸活性を有する酵素、酵母を使用する方法が、特許文献1〜3に開示されている。しかし、これらには、醪中に4−VGを得た結果が示されているものの、具体的なバニリンの値についての記載はない。更に、蒸留工程以降の4−VGからバニリンへの変換方法についての記載もなく、したがって最終的な蒸留酒製品中のバニリン量についても明らかにされていない。
一方、バニリンを高含有する蒸留酒、焼酎を製造する方法としては、特許文献4と5に開示がある。特許文献4では、蒸留直前の醪のpHを3.8以下に調整し、銅及び/又は銅を含む化合物の存在下で蒸留することにより、2.5mg/Lという高濃度のバニリンを含有する蒸留酒を得ている。特許文献5では、特定の酵母を用いて4−VGを高含有する焼酎を製造し、さらに蒸留液を貯蔵するときの銅イオン濃度を調整してバニリンを0.6mg/L以上と高含有する焼酎を得ている。しかしながら、これらの方法は、バニリンを高含有することを目的としたものであり、理想的な麦焼酎の酒質の検討はされていない。
市場での動向を見ると、市販の麦焼酎は多様化しており、味が軽くクセがない減圧蒸留品や、味が重くやや焦げ臭の多い、例えば全量麦麹のみからなる常圧蒸留品といった製品が数多く市場に出回っている。このように、多岐にわたる麦焼酎がある中で、麦類のみを主原料とする麦焼酎で、より一層、すっきり飲みやすく、それでいて飲み飽きない酒質とするための技術開発が求められている。
特開平9−238673号公報 特開平10−276788号公報 特開2000−125840号公報 特開2003−153681号公報 特開2007−267679号公報
本発明の目的は、前記した従来技術が抱える問題点を踏まえ、麦類のみを主原料とする麦焼酎であって、麦類を連想させる甘い香りを有し、すっきり飲みやすく、味が重くもくどくもなく、水やお湯で割っても味が薄くならない、すなわち味のびのある酒質となった麦焼酎、及びその製造方法を提供することにある。
上記した課題を解決するための1つの発明は、麦類のみを主原料とし、バニリン含量がアルコール濃度25v/v%換算で0.2〜0.5mg/Lであり、かつ、フルフラール含量がアルコール濃度25v/v%換算で15mg/L以下であることを特徴とする麦焼酎である。
この発明の麦焼酎は麦類のみを主原料とする麦焼酎であり、かつバニリン含量とフルフラール含量が共に特定の範囲内であることを特徴としている。この発明の麦焼酎は、麦類を連想させる甘い香りを有し、すっきり飲みやすく、味が重くもくどくもなく、水やお湯で割っても味が薄くならない、すなわち味のびのある酒質となったものとなる。
同様の課題を解決するための請求項に記載の発明は、麦類のみを主原料とし、バニリン含量がアルコール濃度25v/v%換算で0.2〜0.5mg/L、4−ビニルグアヤコール含量がアルコール濃度25v/v%換算で0超〜1.0mg/Lであり、かつ、フルフラール含量がアルコール濃度25v/v%換算で3〜15mg/Lであることを特徴とする麦焼酎である。
本発明の麦焼酎は麦類のみを主原料とする麦焼酎であり、かつバニリン含量、4−ビニルグアヤコール(4−VG)含量、及びフルフラール含量がいずれも特定の範囲内にあることを特徴としている。本発明の麦焼酎は、上記した作用効果、すなわち、麦類を連想させる甘い香りを有し、すっきり飲みやすく、味が重くもくどくもなく、水やお湯で割っても味が薄くならない、すなわち味のびのある酒質であること、がさらに優れたものとなる。なお前述したように、4−VGはフェルラ酸が脱炭酸を受けて生成する成分であり、バニリンの前駆体となるものである。
本発明の麦焼酎では「麦類のみ主原料とする」ので、麦類(例えば、大麦、裸麦、ライ麦、並びにこれらの麹)のみを糖化・発酵の対象として用い、麦類以外の原料(例えば、米、米麹)は基本的に使用しない。
請求項に記載の発明は、麦類麹のみを主原料とする請求項1に記載の麦焼酎である。
本発明の麦焼酎は主原料として麦類麹を採用しているので、非常に濃厚な味わいを有するものとなる。
請求項3に記載の発明は、4−ビニルグアヤコール含量がアルコール濃度25v/v%換算で0.2〜0.6mg/Lである請求項1又は2に記載の麦焼酎である。
請求項4に記載の発明は、請求項1〜3のいずれか1項に記載の麦焼酎の製造する方法であって、主原料を糖化及び醸造する工程と、蒸留工程とを有し、該蒸留工程を6.13×104Pa〜9.20×104Paで行うことを特徴とする麦焼酎の製造方法である。
本発明は麦焼酎の製造方法に係るものであり、蒸留工程を特定範囲の圧力下で行うことを特徴としている。すなわち、本発明では蒸留工程を6.13×104Pa〜9.20×104Pa(460Torr〜690Torr)の減圧条件(大気圧は1.01×105Pa,760Torr)で行う。本発明の麦焼酎の製造方法は、特にフルフラールを特定量含有する麦焼酎を得るのに有効である。
本発明の麦焼酎は、麦類を連想させる甘い香りを有し、すっきり飲みやすく、味が重くもくどくもなく、水やお湯で割っても味が薄くならない、すなわち味のびのある酒質を有する。その結果、すっきり飲みやすく、それでいて飲み飽きない酒質であるという効果を有する。
特に、本発明の麦焼酎は、バニリン、4−VG、フルフラールを特定量含有するものであり、上記した効果がさらに高い。
本発明の麦焼酎の製造方法によれば、上記した効果を有する本発明の麦焼酎を効率的に製造することができる。
以下、本発明を実施するための最良の形態について具体的に説明する。なお、本明細書においては、特に断らない限り、バニリン含量、4−VG含量、フルフラール含量の値は全てアルコール濃度25v/v%換算での値である。
本発明で用いる麦類としては、大麦、裸麦、ライ麦等が挙げられる。フェルラ酸を多く含む原料が好ましく、大麦が特に好適である。
関連の発明に係る麦焼酎、麦類のみを主原料とし、バニリン含量が0.2〜0.5mg/Lであり、かつ、フルフラール含量が15mg/L以下であることを特徴とする麦焼酎である。すなわち、本様相の麦焼酎では、バニリン含量が0.2〜0.5mg/Lであり、かつ、フルフラール含量が15mg/L以下である。なお、バニリン含量が0.2mg/L未満であると、甘い香りに欠ける酒質となり、バニリン含量が0.5mg/L超であると、香りが勝ちすぎ味とのバランスが悪い酒質となる。また、バニリン含量が0.2〜0.5mg/Lのときに、フルフラール含量が15mg/L超であると、焦げ臭を感じるものとなり、味も重い酒質となる。すなわち、バニリン含量が0.2〜0.5mg/Lであり、かつ、フルフラール含量が15mg/L以下であることにより、はじめて麦類を連想させる甘い香りを有し、すっきり飲みやすく、味が重くもくどくもなく、水やお湯で割っても味が薄くならない、すなわち味のびのある酒質となった麦焼酎を得ることができ、すっきり飲みやすく、それでいて飲み飽きない酒質を達成できる。
本発明の麦焼酎は、麦類のみを主原料とし、バニリン含量が0.2〜0.5mg/L、4−ビニルグアヤコール含量が0超〜1.0mg/Lであり、かつ、フルフラール含量が3〜15mg/Lであることを特徴とする麦焼酎である。一般に、4−VGは量が多いとオフフレーバーとなるが、本発明者らが詳細に検討したところ、意外なことに、4−VG含量が味ののびのある酒質に寄与していることが数ある官能評価試験により判明した。すなわち、4−VG含量が0.1〜1.0mg/L、より好適には0.2〜0.6mg/Lであると、水やお湯で割っても味が薄くならない、すなわち味のびのある酒質となった麦焼酎を得ることができる。なお、バニリン含量が0.2mg/L未満であると、甘い香りに欠ける酒質となり、バニリン含量が0.5mg/L超であると、香りが勝ちすぎ味とのバランスが悪い酒質となる。また、バニリン含量が0.2〜0.5mg/L、4−VG含量が0超〜1.0mg/Lのときに、フルフラール含量が3mg/L未満であると、すっきりとはしているものの味に物足りなさのある酒質となり、フルフラール含量が15mg/L超であると、焦げ臭を感じるものとなり、味も重い酒質となる。結果として、バニリン含量が0.2〜0.5mg/L、4−VG含量が0超〜1.0mg/Lであり、かつ、フルフラール含量が3〜15mg/Lであることにより、麦類を連想させる甘い香りを有し、すっきり飲みやすく、味が重くもくどくもなく、水やお湯で割っても味が薄くならない、すなわち味のびのある酒質となった麦焼酎を得ることができ、すっきり飲みやすく、それでいて飲み飽きない酒質を達成できる。
好ましい実施形態では、麦類麹のみを主原料とする。これにより、非常に濃厚な味わいを有する麦焼酎が得られる。
次に、本発明の麦焼酎を製造する方法について説明する。本発明の麦焼酎を製造する方法については特に限定はなく、通常の焼酎の製造方法をそのまま適用することができる。一般に、焼酎の製造工程は、原料処理、仕込、発酵(糖化・発酵)、蒸留工程及び精製工程よりなる。なお、原料処理には、製麹工程、原料液化、液化・糖化工程も含むものとする。通常、麦焼酎の製造において、一次醪は麦類麹を水と混合して仕込み、酵母を添加して増殖させて得ることができる。次に、得られた一次醪に、麦類を、例えば蒸きょうし掛原料として添加して二次醪とする。上記した好ましい実施形態のように、麦焼酎の原料が麦類麹のみからなる場合は、麦類を適度に製麹して得られる麦類麹を、掛原料として添加して二次醪とすればよい。次に得られた二次醪を蒸留することによって麦焼酎を得ることができる。
蒸留工程についても特に限定はなく、通常の焼酎の製造で採用されている方法をそのまま適用することができる。例えば、甲類焼酎(連続式蒸留焼酎)を得るための連続蒸留法、乙類焼酎(単式蒸留焼酎)を得るための単式蒸留法のいずれもが採用可能である。また、醪を通常の大気圧下で蒸留する常圧蒸留法、真空ポンプで醪を大気圧より低くして蒸留する減圧蒸留法のいずれもが採用可能である。
しかしながら、本発明者らが詳細に検討した結果、蒸留工程を特定条件の下で行うと、本発明の麦焼酎を効率的に製造することができることがわかった。すなわち、本発明の麦焼酎の製造方法では、蒸留工程を6.13×104Pa〜9.20×104Paで行う。つまり、本発明の麦焼酎の製造方法は、特にフルフラールを特定量含有する麦焼酎を得るために、真空度(圧力)6.13×104Pa〜9.20×104Paで蒸留することが特徴である。真空度(圧力)6.13×104Pa〜9.20×104Paという減圧下で蒸留することにより、麦焼酎のフルフラール含量を容易に15mg/L以下とすることができ、味が重くもくどくもなく、水やお湯で割っても味が薄くならない、すなわち味のびのある酒質とすることができる。なお、真空度(圧力)6.13×104Pa〜9.20×104Paというのは、大気圧が760Torrであるのに対し460Torr〜690Torrという圧力であることを意味する。大気圧に対して−300mmHg〜−70mmHgと換言することもできる。
二次醪を蒸留することによって得られた蒸留液をそのまま麦焼酎とすることもできるが、4−VG含量をより適度な値とするために、通常は、1〜2年程度の貯蔵を行う。3年以上の長期貯蔵も有効である。貯蔵する容器としては、樽、ステンレスタンク、ホーロータンク、カメなどが挙げられる。
元来、麦焼酎の減圧蒸留品には単独で特徴づけられる香りはないが、バニリンとフルフラール、あるいはバニリン、4−VG、フルフラールといった成分を特定量含有することによって、甘い香りがする、香ばしさが増すといった、麦類を連想させる香りとすることができる。
本発明において、バニリンの前駆体である4−VGを適度に含有する蒸留液を得るためには、例えば特開2007−267679号公報(特許文献5)に記載されている特定の酵母を用いた方法により4−VGを高含有する蒸留液を得ればよい。
以下に、実施例をもって本発明を更に具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
大麦を原料として、麦焼酎の製造を行った。仕込配合を表1に示す。
Figure 0005155008
一次仕込みは、1800kgの精白麦を、常法により水浸漬吸水後、水切り、蒸きょう、放冷した後、得られた蒸麦に種麹菌として市販の焼酎用黒麹菌〔(株)河内源一郎商店製〕を接種し、麦麹を得た。この麹に汲水2160L及び酵母を加え、25℃で7日間発酵させ、一次醪とした。酵母は焼酎酵母協会2号を用いた。
一次醪に、掛原料として別途製麹して得られた麦麹を加え二次仕込みを行い、25〜30℃で14日間発酵させた。発酵醪の分析値を表2に示す。
なお、バニリン、4−VGの測定は、特開2003−153681号公報に記載の方法に準じて、高速液体クロマトグラフィー(HPLC)により行った。また、フルフラールの測定は、特開2005−287357号公報に記載の方法に準じて、キャピラリーカラムDB−WAXを用いてGC/MSにより行った。
Figure 0005155008
得られた発酵醪を蒸留した。蒸留は、ネック部分が銅製の単式蒸留機を用いて、真空度(圧力)9.20×104Pa(690Torrに相当)で蒸留を行い、後留カット12%として、蒸留液を得た。
得られた蒸留液中のバニリン含量は0.0mg/L、フルフラール含量は13.0mg/L、4−VG含量は1.8mg/Lであった。
得られた蒸留液の一部を、5.4L容のカメに8ヵ月貯蔵した。アルコール濃度25v/v%とした麦焼酎の最終製品中のバニリン含量は0.33mg/L、4−VG含量は0.52mg/L、フルフラール含量は12.8mg/Lであった。また、残りの蒸留液は、ステンレスタンク内にて8ヵ月貯蔵したが、アルコール濃度25v/v%とした麦焼酎の最終製品中のバニリン含量は0.30mg/L、4−VG含量は0.46mg/L、フルフラール含量は12.7mg/Lであった。
本発明で得られた麦麹のみからなる麦焼酎を水割り、お湯割り(麦焼酎に等量の水又はお湯で薄めた)にして、10名の専門のパネラーにより官能評価試験を行ったところ、本発明の麦焼酎は、麦類を連想させる甘い香りを有し、すっきり飲みやすく、味が重くもくどくもなく、味のびのある酒質であるという10名とも高い評価であった。
(比較例)
実施例に準じ、大麦を原料として、麦焼酎の製造を行った。条件として異なるのは、微減圧下で蒸留せず、大気圧(760Torr)での蒸留とした点である。
得られた蒸留液の一部を、5.4L容のカメに8ヵ月貯蔵した。アルコール濃度25v/v%とした麦焼酎の最終製品中のバニリン含量は0.22mg/L、4−VG含量は1.3mg/L、フルフラール含量は15.8mg/Lであった。
比較例の麦焼酎を水割り、お湯割り(麦焼酎に等量の水又はお湯で薄めた)にして、10名の専門のパネラーにより官能評価試験を行ったところ、焦げ臭を感じ、また味も重い酒質であると10名とも低い評価であった。
(参考例)
市販されている麦焼酎のバニリン含量、4−VG含量、フルフラール含量を測定した。結果を表3に示す。
Figure 0005155008
市販品A〜市販品Eは、一般的な麦焼酎であり、味が軽くクセがない減圧蒸留品である。市販品F〜市販品Hは、味が重くやや焦げ臭の多い酒質である。市販品F〜市販品Hを、実施例1、比較例1と同様にして水割り、お湯割り(麦焼酎に等量の水又はお湯で薄めた)にして、10名の専門のパネラーにより官能評価試験を行った。
市販品F、市販品Gは、フルフラール含量が多いために焦げ臭を感じ、また味も重い酒質であり、すっきり飲みやすいとは言い難いという全員の評価であった。また、市販品Hは、4−VG含量が0.2mg/Lあるものの、バニリンが検出されず、麦類を連想させる甘い香りを有していないという全員の評価であった。

Claims (4)

  1. 麦類のみを主原料とし、バニリン含量がアルコール濃度25v/v%換算で0.2〜0.5mg/L、4−ビニルグアヤコール含量がアルコール濃度25v/v%換算で0超〜1.0mg/Lであり、かつ、フルフラール含量がアルコール濃度25v/v%換算で3〜15mg/Lであることを特徴とする麦焼酎。
  2. 麦類麹のみを主原料とする請求項1に記載の麦焼酎。
  3. 4−ビニルグアヤコール含量がアルコール濃度25v/v%換算で0.2〜0.6mg/Lである請求項1又は2に記載の麦焼酎。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項に記載の麦焼酎の製造する方法であって、主原料を糖化及び醸造する工程と、蒸留工程とを有し、該蒸留工程を6.13×104Pa〜9.20×104Paで行うことを特徴とする麦焼酎の製造方法。
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