JP5152121B2 - 発光ダイオードの製造方法、集積型発光ダイオードの製造方法および窒化物系iii−v族化合物半導体の成長方法 - Google Patents

発光ダイオードの製造方法、集積型発光ダイオードの製造方法および窒化物系iii−v族化合物半導体の成長方法 Download PDF

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Description

この発明は、発光ダイオードおよびその製造方法ならびに集積型発光ダイオードおよびその製造方法ならびに窒化物系III−V族化合物半導体の成長方法ならびに窒化物系III−V族化合物半導体成長用基板ならびに光源セルユニットならびに発光ダイオードバックライトならびに発光ダイオード照明装置ならびに発光ダイオードディスプレイならびに電子機器ならびに電子装置およびその製造方法に関し、例えば、窒化物系III−V族化合物半導体を用いた発光ダイオードおよびこの発光ダイオードを用いる各種の装置または機器に適用して好適なものである。
GaN系半導体をサファイア基板などの異種基板上にエピタキシャル成長させる場合には、両者の格子定数差や熱膨張係数差が大きいため、結晶欠陥、特に貫通転位が高密度に発生してしまう。
この問題を回避するために、従来より、選択横方向成長による転位密度低減化技術が広く用いられている。この技術では、まずサファイア基板などの上にGaN系半導体をエピタキシャル成長させた後、結晶成長装置より基板を取り出し、そのGaN系半導体層上にSiO2 膜などからなる成長マスクを形成してからこの基板を再び結晶成長装置に戻し、この成長マスクを用いてGaN系半導体を再度エピタキシャル成長させる。
この技術によれば、上層のGaN系半導体層の転位密度を低減することができるが、2回のエピタキシャル成長が必要であるため、コスト高となっていた。
そこで、異種基板にあらかじめ凹凸加工を施し、この加工基板上にGaN系半導体をエピタキシャル成長させる方法が提案されている(例えば、非特許文献1、特許文献1、2参照。)。この方法の概要を図77に示す。この方法によれば、まず、図77Aに示すように、c面のサファイア基板101の一主面に凹凸加工を施す。符号101aは凹部、101bは凸部を示す。これらの凹部101aおよび凸部101bはサファイア基板101の〈1−100〉方向に延在する。次に、このサファイア基板101上に、図77BおよびCに示す過程を経て、GaN系半導体層102を成長させる。図77C中、点線は成長途中の成長界面を示す。ここで特徴的なことは、図77Cに示すように、凹部101aにおいてサファイア基板101とGaN系半導体層102との間に空隙103が形成されてしまうことである。図78にこの方法により成長されたGaN系半導体層102の結晶欠陥分布を模式的に示す。図78に示すように、GaN系半導体層102のうちの凸部101b上の部分に、この凸部101bの上面との界面から垂直方向に貫通転位104が発生して高欠陥密度領域105が形成され、凹部101aの上方の、高欠陥密度領域105の間の部分が低欠陥密度領域106となっている。
なお、図77Cでは、サファイア基板101の凹部101a内に形成された空隙103の下のGaN系半導体層102の埋め込み形状は四角形であるが、この埋め込み形状は三角形の場合もあり、この場合も四角形の場合同様、この凹部101a内に埋め込まれるGaN系半導体層102が凸部101bから横方向成長するGaN系半導体層102に接触することによって空隙が形成されてしまう場合がある。
参考までに、図79に、凹部101aおよび凸部101bの延在方向が、サファイア基板101の〈1−100〉方向と直交する〈11−20〉方向である場合のGaN系半導体層102の成長の様子を示す。
図80は、上記のものと別の従来の成長方法を示す(例えば、特許文献3参照。)。この方法では、図80Aに示すように、凹凸加工を施したサファイア基板101を用い、その上に図80B〜Fに示す過程を経てGaN系半導体層102を成長させる。この方法では、サファイア基板101との間に空隙を形成しないでGaN系半導体層102を成長させることができるとされている。
基板上にこの基板と異なる材料により凸部を形成し、凸部の間の凹部から窒化物系III−V族化合物半導体の成長を開始する成長方法が提案されているが(例えば、特許文献4、5参照。)、これらの成長様式はこの発明と大きく異なる。
なお、参考のためサファイアの主要な結晶面および結晶方位を図81に示す。
三菱電線工業時報 第98号 2001年10月:LEPS法を用いた高出力紫外LEDの開発 特開2004−6931号公報 特開2004−6937号公報 特開2003−318441号公報 特開2003−324069号公報 特許第2830814号明細書
図77に示す従来の成長方法では、サファイア基板101とGaN系半導体層102との間に空隙103が形成されてしまうことは上述のとおりであるが、本発明者らが行った実験結果によると、GaN系半導体層102上にGaN系半導体層を成長させて発光ダイオード構造を形成した場合、この発光ダイオードの発光効率は低いという課題があった。これは、発光ダイオードの動作時に活性層から発生する光が、空隙103の内部で反射を繰り返し、その結果光が吸収されてしまうことにより、光の取り出し効率が悪いためであると考えられる。
一方、図80に示す従来の成長方法では、サファイア基板101とGaN系半導体層102との間に空隙が形成されないとされているものの、GaN系半導体層102の転位密度を、図77に示す従来の成長方法と同等のレベルに低減することは困難と考えられる。このため、この高転位密度のGaN系半導体層102上にGaN系半導体層を成長させて発光ダイオード構造を形成した場合、これらのGaN系半導体層の転位密度も高くなり、これが発光効率の低下を招いていた。
さらに、図77および図80に示す従来の成長方法のいずれにおいても、サファイア基板101の表面に凹凸加工を施すためには一般にドライエッチングが用いられるが、サファイア基板101はドライエッチングが難しいため、エッチングに時間がかかるだけでなく、加工精度も低かった。
そこで、この発明が解決しようとする課題は、上記の空隙の解消による光の取り出し効率の大幅な向上および発光ダイオードを構成する窒化物系III−V族化合物半導体層の結晶性の大幅な向上により発光効率が極めて高く、しかも一度のエピタキシャル成長により低コストで製造することができ、基板の凹凸加工も容易な発光ダイオードおよびその製造方法ならびに集積型発光ダイオードおよびその製造方法ならびにこの発光ダイオードまたは集積型発光ダイオードの製造に用いて好適な窒化物系III−V族化合物半導体の成長方法および窒化物系III−V族化合物半導体成長用基板を提供することである。
この発明が解決しようとする他の課題は、上記のような発光ダイオードを用いた高性能の光源セルユニット、発光ダイオードバックライト、発光ダイオード照明装置、発光ダイオードディスプレイおよび電子機器を提供することである。
この発明が解決しようとするさらに他の課題は、上記の空隙の解消および素子構造を構成する層の結晶性の大幅な向上により特性が極めて良好で、しかも一度のエピタキシャル成長により低コストで製造することができ、基板の凹凸加工も容易な、発光ダイオード、半導体レーザ、トランジスタなどを含む電子装置およびその製造方法を提供することである。
上記課題および他の課題は、添付図面を参照した本明細書の記述により明らかとなるであろう。
上記課題を解決するために、第1の発明は、
一主面に複数の凸部を有する基板であって当該凸部は当該基板と異なる材料からなるものを用い、当該基板の凹部に、その底面を底辺とする三角形状の断面形状となる状態を経て第1の窒化物系III−V族化合物半導体層を成長させる工程と、
上記第1の窒化物系III−V族化合物半導体層から上記基板上に第2の窒化物系III−V族化合物半導体層を横方向成長させる工程と、
上記第2の窒化物系III−V族化合物半導体層上に第1の導電型の第3の窒化物系III−V族化合物半導体層、活性層および第2の導電型の第4の窒化物系III−V族化合物半導体層を順次成長させる工程と
を有することを特徴とする発光ダイオードの製造方法である。
第1の窒化物系III−V族化合物半導体層および第2の窒化物系III−V族化合物半導体層の導電型は問わず、p型、n型、i型のいずれであってもよく、互いに同一導電型であってもそうでなくてもよく、さらには第1の窒化物系III−V族化合物半導体層あるいは第2の窒化物系III−V族化合物半導体層内に互いに導電型が異なる二つ以上の部分が混在してもよい。
典型的には、第1の窒化物系III−V族化合物半導体層を成長させる際に、基板の凹部の底面との界面から基板の一主面に対して垂直方向に転位が発生し、この転位が上記の三角形状の断面形状となる状態の第1の窒化物系III−V族化合物半導体層の斜面またはその近傍に到達したとき、上記の一主面に平行な方向に、三角形状部から遠ざかるように屈曲する。ここで、三角形状の断面形状あるいは三角形状部における三角形状とは、正確な三角形だけでなく、例えば頂部が丸まったものなど、近似的に三角形とみなすことができるものも含むことを意味する(以下同様)。また、好適には、第1の窒化物系III−V族化合物半導体層の成長初期に、基板の凹部の底面に複数の微小核が生成し、これらの微小核が成長し合体して行く過程で基板の凹部の底面との界面から基板の一主面に対して垂直方向に発生する転位が、上記の一主面に平行な方向に繰り返し屈曲される。こうすることで、第1の窒化物系III−V族化合物半導体層の成長時に上部に抜ける転位を少なくすることができる。
典型的には、基板の一主面に凸部と凹部とを交互に周期的に形成する。この場合、凸部および凹部の周期は、好適には、3〜5μmである。また、凸部の底辺の長さと凹部の底辺の長さとの比は、好適には0.5〜3であり、最も好適には0.5付近である。基板の一主面から見たこの凸部の高さは、好適には0.3μm以上、より好適には1μm以上である。この凸部は、好適には基板の一主面に対して傾斜した側面(例えば、基板の一主面と接する側面)を有し、この側面と基板の一主面とのなす角度をθとすると、光の取り出し効率の向上を図る観点より、例えば、好適には100°<θ<160°、より好適には132°<θ<139°あるいは147°<θ<154°であり、最も好適には135°あるいは152°である。この凸部の断面形状は、種々の形状であってよく、その側面も平面だけでなく曲面であってもよいが、例えば、n角形(ただし、nは3以上の整数)、具体的には三角形、四角形、五角形、六角形など、あるいはこれらの角部を切除したものや角が丸まっているもの、円形、楕円形などであり、これらの中でも基板の一主面から見て最も高い位置に頂点を一つ持つものが望ましく、特に三角形あるいはその頂部を切除したものや頂部が丸まっているものが最も望ましい。凹部の断面形状も種々の形状であってよいが、例えば、n角形(ただし、nは3以上の整数)、具体的には三角形、四角形、五角形、六角形など、あるいはこれらの角部を切除したものや角が丸まっているものや、円形、楕円形などである。光の取り出し効率の向上を図る観点より、好適には、この凹部の断面形状は逆台形状とする。ここで、逆台形状とは、正確な逆台形だけでなく、近似的に逆台形とみなすことができるものも含むことを意味する(以下同様)。この場合、第2の窒化物系III−V族化合物半導体層の転位密度を最小化する観点より、好適には、凹部の深さ(凸部の高さと同じ)をd、凹部の底面の幅をWg 、三角形状の断面形状となる状態の第1の窒化物系III−V族化合物半導体層の斜面と基板の一主面とがなす角度をαとしたとき、2d≧Wg tanαが成立するように、d、Wg 、αを決める。αは通常一定であるため、この式が成立するようにd、Wg を決める。dは、大きすぎると原料ガスが凹部の内部に十分に供給されず、凹部の底面からの第1の窒化物系III−V族化合物半導体層の成長に支障を来し、逆に小さすぎると基板の凹部だけでなく、その両側の凸部にも第1の窒化物系III−V族化合物半導体層が成長してしまうため、これらを防止する観点より、一般的には0.5μm<d<5μmの範囲内に選ばれ、典型的には1.0±0.2μmの範囲内に選ばれる。Wg は、一般的には0.5〜5μmであり、典型的には2±0.5μmの範囲内に選ばれる。また、凸部の上面の幅Wt は、凸部の断面形状が三角形状の場合は0であるが、凸部の断面形状が台形状の場合は、この凸部は第2の窒化物系III−V族化合物半導体層の横方向成長に使用する領域であるため、長ければ長いほど転位密度の少ない部分の面積を大きくすることができる。凸部の断面形状が台形状の場合、Wt は一般的には1〜1000μm、典型的には4±2μmの範囲内である。
凸部または凹部は、例えば、基板上の一方向にストライプ状に延在するようにしてもよいし、少なくとも互いに交差する第1の方向および第2の方向にストライプ状に延在するようにすることにより凸部がn角形(ただし、nは3以上の整数)、具体的には三角形、四角形、五角形、六角形など、あるいはこれらの角部を切除したものや角が丸まっているもの、円形、楕円形、点状などの二次元パターンとなるようにしてもよい。好適な一つの例では、凸部が六角形の平面形状を有し、この凸部が蜂の巣状に二次元配列しており、この凸部を囲むように凹部が形成される。こうすることで、活性層から放出される光を360°の全方向に効率よく取り出すことができる。あるいは、凹部が六角形の平面形状を有し、この凹部が蜂の巣状に二次元配列しており、この凹部を囲むように凸部が形成されるようにしてもよい。基板の凹部がストライプ状である場合、この凹部は、例えば、第1の窒化物系III−V族化合物半導体層の〈1−100〉方向に延在し、あるいは、基板として例えばサファイア基板を用いる場合にはこのサファイア基板の〈11−20〉方向に延在してもよい。凸部は、例えば、n角錐(ただし、nは3以上の整数)、具体的には三角錐、四角錐、五角錐、六角錐など、あるいはこれらの角部を切除したものや角が丸まったもの、円錐、楕円錐などである。
凸部の材料は、各種のものであってよく、導電性の有無も問わないが、例えば、酸化物や窒化物や炭化物などの誘電体、金属や合金などの導電体(透明導電体を含む)などである。酸化物としては、例えば、酸化シリコン(SiOx )、酸化チタン(TiOx )、酸化タンタル(TaOx )、酸化ハフニウム(HfOx )、酸化ジルコニウム(ZrOx )、酸化亜鉛(ZnOx )、酸化アルミニウム(AlOx )、酸化ガリウム(GaOx )、酸化マグネシウム(MgOx )、酸化バリウム(BaOx )、酸化インジウム(InOx )、MgIn2 4 、フッ素ドープ酸化スズ(SnO2 :F(FTO))、酸化スズ(SnOx )、酸化リチウム(LiOx )、酸化カルシウム(CaOx )、酸化銅(CuOx )、CuAlO2 、SrCu2 2 、酸化イリジウム(IrOx )、酸化ルテニウム(RuOx )、Cua (Alx Gay Inz 1-a 2 、CdGeO、InGaZnO、ZnRhO、GaIn2 4 、LaO、LaCuOなどを用いることができ、これらの二種類以上を混合して、または積層膜の形で用いることもできる。窒化物としては、例えば、窒化シリコン(SiNx )、TiN、WN、CN、BN、LiN、TiON、SiON、CrN、CrNOなどを用いることができ、これらの二種類以上を混合して、または積層膜の形で用いることもできる。炭化物としては、SiC、HfC、ZrC、WC、TiC、CrCなどを用いることができ、これらの二種類以上を混合して、または積層膜の形で用いることもできる。金属または合金としては、B、Al、Ga、In、W、Ni、Co、Pd、Pt、Ag、Hf、Zr、Au、Cu、Ru、Ir、AgNi、AgPd、AuNi、AuPd、AlCu、AlSi、AlSiCuなどを用いることができ、これらの二種類以上を混合して、または積層膜の形で用いることもできる。透明導電体としては、ITO(インジウム−スズ複合酸化物)、IZO(インジウム−亜鉛複合酸化物)、ZO(酸化亜鉛)、FTO(フッ素ドープ酸化スズ)、酸化スズなどを用いることができ、これらの二種類以上を混合して、または積層膜の形で用いることもできる。さらに、以上の各種の材料を二種類以上混合して、または積層膜の形で用いることもできる。金属などにより凸部を形成し、この凸部の少なくとも表面を窒化処理、酸化処理あるいは炭化処理することにより窒化物、酸化物あるいは炭化物を形成するようにしてもよい。
凸部の屈折率は、必要に応じて設計により決められるが、一般的には、基板の屈折率およびこの基板上に成長させる窒化物系III−V族化合物半導体層の屈折率とは異なる屈折率に選ばれ、典型的には、基板の屈折率以下に選ばれる。
凸部には、必要に応じて、活性層から放出される光を散乱し、光取り出し効率の向上を図り、発光ダイオードの高出力化を図る目的で、散乱中心を導入するようにしてもよい。このような散乱中心としては、例えばシリコンナノ結晶などのシリコン微粒子を用いることができる。このようなシリコン微粒子が導入された凸部を形成するためには、例えば、基板上に酸化シリコンにより凸部を形成した後、熱処理を行えばよい。
基板の凹部にのみ第1の窒化物系III−V族化合物半導体層を成長させる観点より、例えば、凸部の少なくとも表面を非晶質層により形成してもよい。この非晶質層は成長マスクとなるものである。これは、非晶質層上では成長時に核形成が起きにくいことを利用したものである。この非晶質層は、各種の成膜法により基板上に成膜したり、金属などにより凸部を形成し、この凸部の表面を酸化することなどにより形成してもよい。この非晶質層は、例えば、SiOx 膜、SiNx 膜、非晶質Si(a−Si)膜、非晶質CrN膜あるいはこれらの二種類以上の積層膜などであり、一般的には絶縁膜である。場合によっては、凸部を基板上に形成された第1の非晶質層、第2の非晶質層および第3の非晶質層により形成してもよい。この場合、例えば、第2の非晶質層は、第1の非晶質層および第3の非晶質層に対して選択的にエッチング可能なものとしてもよい。
第2の窒化物系III−V族化合物半導体層を横方向成長させた後、第1の窒化物系III−V族化合物半導体層および第2の窒化物系III−V族化合物半導体層のうちの凸部の上の部分および/または凹部の上の部分の少なくとも一部を除去し、残った第2の窒化物系III−V族化合物半導体層上に第3の窒化物系III−V族化合物半導体層を横方向成長させ、この第3の窒化物系III−V族化合物半導体層上に活性層および第4の窒化物系III−V族化合物半導体層を順次成長させるようにしてもよい。あるいは、第2の窒化物系III−V族化合物半導体層を横方向成長させた後、第1の窒化物系III−V族化合物半導体層および第2の窒化物系III−V族化合物半導体層のうちの凸部の上の部分および/または凹部の上の部分の少なくとも一部を除去し、残った第2の窒化物系III−V族化合物半導体層上に第5の窒化物系III−V族化合物半導体層を横方向成長させ、この第5の窒化物系III−V族化合物半導体層上に第3の窒化物系III−V族化合物半導体層、活性層および第4の窒化物系III−V族化合物半導体層を順次成長させるようにしてもよい。
また、凸部の上の部分の第2の窒化物系III−V族化合物半導体層の会合部に貫通転位が集中することから、この会合部となる部分の凸部上に絶縁体や空隙などからなる転位伝播素子部をあらかじめ形成しておき、この第2の窒化物系III−V族化合物半導体層中を基板の一主面に平行な方向に伝播する転位をこの転位伝播素子部により阻止することで、第2の窒化物系III−V族化合物半導体層の表面に転位が抜けて貫通転位となるのを防止することができる。
第3の窒化物系III−V族化合物半導体層には、これと電気的に接続された状態で第1の導電型側の電極を形成する。同様に、第4の窒化物系III−V族化合物半導体層にも、これと電気的に接続された状態で第2の導電型側の電極を形成する。
基板としては種々のものを用いることができる。窒化物系III−V族化合物半導体と異なる物質からなる基板としては、具体的には、例えば、サファイア(c面、a面、r面などを含み、これらの面からオフした面のものも含む)、SiC(6H、4H、3Cを含む)、Si、ZnS、ZnO、LiMgO、GaAs、スピネル(MgAl2 4 、ScAlMgO4 )、ガーネット、CrN(例えば、CrN(111))などからなる基板を用いることができ、好適には、これらの材料からなる六方晶基板または立方晶基板、より好適には六方晶基板を用いる。基板としては、窒化物系III−V族化合物半導体(GaN、AlGaInN、AlN、GaInNなど)からなる基板を用いてもよい。あるいは、基板として、窒化物系III−V族化合物半導体と異なる物質からなる基板上に窒化物系III−V族化合物半導体層を成長させ、この窒化物系III−V族化合物半導体層に上記の凸部を形成したものであってもよい。
なお、例えば、基板上に窒化物系III−V族化合物半導体層などの層を成長させたものを基板として用いる場合、凸部の材料はこの凸部の直下の層と異なる材料のものが用いられる。
基板は、必要に応じて除去してもよい。
第1〜第5の窒化物系III−V族化合物半導体層および活性層を構成する窒化物系III−V族化合物半導体層は、最も一般的には、AlX y Ga1-x-y-z Inz Asu 1-u-v v (ただし、0≦x≦1、0≦y≦1、0≦z≦1、0≦u≦1、0≦v≦1、0≦x+y+z<1、0≦u+v<1)からなり、より具体的には、AlX y Ga1-x-y-z Inz N(ただし、0≦x≦1、0≦y≦1、0≦z≦1、0≦x+y+z<1)からなり、典型的には、AlX Ga1-x-z Inz N(ただし、0≦x≦1、0≦z≦1)からなり、具体例を挙げると、GaN、InN、AlN、AlGaN、InGaN、AlGaInNなどからなる。第1〜第5の窒化物系III−V族化合物半導体層および活性層を構成する窒化物系III−V族化合物半導体層は、例えばGaNにBやCrなどを含ませると転位の屈曲を促進する効果があるので、BGaN、GaNにBをドープしたGaN:B、GaNにCrをドープしたGaN:Crなどからなるものであってもよい。特に最初に基板の凹部に成長させる第1の窒化物系III−V族化合物半導体層としては、好適には、GaN、InX Ga1-x N(0<x<0.5)、AlX Ga1-x N(0<x<0.5)、AlX Iny Ga1-x-y N(0<x<0.5、0<y<0.2)からなるものが用いられる。第1の導電型はn型であってもp型であってもよく、それに応じて第2の導電型はp型またはn型である。また、基板上に最初に成長させるいわゆる低温バッファ層としてはGaNバッファ層、AlNバッファ層、AlGaNバッファ層などが一般的に用いられるが、これらにCrをドープしたものやCrNバッファ層などを用いてもよい。
第2の窒化物系III−V族化合物半導体層の厚さは、必要に応じて選ばれ、典型的には数μm程度以下であるが、用途などによってはより厚く、例えば数10〜300μm程度であってもよい。
第1〜第5の窒化物系III−V族化合物半導体層および活性層を構成する窒化物系III−V族化合物半導体層の成長方法としては、例えば、有機金属化学気相成長(MOCVD)、ハイドライド気相エピタキシャル成長あるいはハライド気相エピタキシャル成長(HVPE)、分子線エピタキシー(MBE)などの各種のエピタキシャル成長法を用いることができる。
第2の発明は、
一主面に複数の凸部を有する基板であって当該凸部は当該基板と異なる材料からなるものと、
上記基板上に、上記基板の凹部に空隙を形成しないで成長された第6の窒化物系III−V族化合物半導体層と、
上記第6の窒化物系III−V族化合物半導体層上の第1の導電型の第3の窒化物系III−V族化合物半導体層、活性層および第2の導電型の第4の窒化物系III−V族化合物半導体層とを有し、
上記第6の窒化物系III−V族化合物半導体層において、上記凹部の底面との界面から上記一主面に対して垂直方向に発生した転位が、上記凹部の底面を底辺とする三角形状部の斜面またはその近傍に到達し、そこから上記一主面に平行な方向に屈曲している
ことを特徴とする発光ダイオードである。
第2の発明ならびに後述の第4、第6および第7〜第11の発明において、第6の窒化物系III−V族化合物半導体層は、第1の発明における第1の窒化物系III−V族化合物半導体層および第2の窒化物系III−V族化合物半導体層に対応するものである。
第2の発明および後述の第3〜第13の発明においては、その性質に反しない限り、第1の発明に関連して説明したことが成立する。
第3の発明は、
複数の発光ダイオードが集積された集積型発光ダイオードの製造方法において、
一主面に複数の凸部を有する基板であって当該凸部は当該基板と異なる材料からなるものを用い、当該基板の凹部に、その底面を底辺とする三角形状の断面形状となる状態を経て第1の窒化物系III−V族化合物半導体層を成長させる工程と、
上記第1の窒化物系III−V族化合物半導体層から上記基板上に第2の窒化物系III−V族化合物半導体層を横方向成長させる工程と、
上記第2の窒化物系III−V族化合物半導体層上に第1の導電型の第3の窒化物系III−V族化合物半導体層、活性層および第2の導電型の第4の窒化物系III−V族化合物半導体層を順次成長させる工程と
を有することを特徴とするものである。
第4の発明は、
複数の発光ダイオードが集積された集積型発光ダイオードにおいて、
少なくとも一つの上記発光ダイオードが、
一主面に複数の凸部を有する基板であって当該凸部は当該基板と異なる材料からなるものと、
上記基板上に、上記基板の凹部に空隙を形成しないで成長された第6の窒化物系III−V族化合物半導体層と、
上記第6の窒化物系III−V族化合物半導体層上の第1の導電型の第3の窒化物系III−V族化合物半導体層、活性層および第2の導電型の第4の窒化物系III−V族化合物半導体層とを有し、
上記第6の窒化物系III−V族化合物半導体層において、上記凹部の底面との界面から上記一主面に対して垂直方向に発生した転位が、上記凹部の底面を底辺とする三角形状部の斜面またはその近傍に到達し、そこから上記一主面に平行な方向に屈曲している
ことを特徴とするものである。
第3および第4の発明において、集積型発光ダイオードはその用途を問わないが、典型的な用途を挙げると、液晶ディスプレイなどに用いられる発光ダイオードバックライト、発光ダイオード照明装置、発光ダイオードディスプレイ、発光ダイオード光通信装置(例えば、可視光通信装置)、発光ダイオード光空間伝送装置などである。この集積型発光ダイオードは、発光ダイオードの配列の仕方や形状は問わないが、例えば、支持体(支持基板)、あるいは各種素子への配線を目的とした板や基板などの上、あるいは筐体の内外の面の上に、直接あるいは配線板や放熱板などの別の板を介して、発光ダイオードが二次元アレイ状に配列されたものや、ストライプ状の発光ダイオードが一列または複数列配列されたものなどである。この集積型発光ダイオードの形態は、いわゆる半導体プロセス技術を用いて半導体層が積層されたウェハを一括加工することにより、回路パターンとともに各発光ダイオードが微細に複数集積して並んでいる形態はもちろん、いわゆる実装技術を用いて、既にチップ化されている各発光ダイオードを回路パターン基板上に微細に複数集積して並べた形態であってもよい。また、これらの発光ダイオードは、独立駆動しても一括駆動してもよく、さらに、任意に設定されたある領域内の発光ダイオード群を一括独立駆動(エリア駆動)してもよい。
第5の発明は、
一主面に複数の凸部を有する基板であって当該凸部は当該基板と異なる材料からなるものを用い、当該基板の凹部に、その底面を底辺とする三角形状の断面形状となる状態を経て第1の窒化物系III−V族化合物半導体層を成長させる工程と、
上記第1の窒化物系III−V族化合物半導体層から上記基板上に第2の窒化物系III−V族化合物半導体層を横方向成長させる工程と
を有することを特徴とする窒化物系III−V族化合物半導体の成長方法である。
この窒化物系III−V族化合物半導体の成長方法は、発光ダイオードや集積型発光ダイオードのほか、他の各種の半導体装置の製造に適用することが可能である。
第6の発明は、
一主面に複数の凸部を有する基板であって当該凸部は当該基板と異なる材料からなるものと、
上記基板上に、上記基板の凹部に空隙を形成しないで成長された第6の窒化物系III−V族化合物半導体層とを有し、
上記第6の窒化物系III−V族化合物半導体層において、上記凹部の底面との界面から上記一主面に対して垂直方向に発生した転位が、上記凹部の底面を底辺とする三角形状部の斜面またはその近傍に到達し、そこから上記一主面に平行な方向に屈曲している
ことを特徴とする窒化物系III−V族化合物半導体成長用基板である。
第7の発明は、
赤色発光の発光ダイオード、緑色発光の発光ダイオードおよび青色発光の発光ダイオードをそれぞれ少なくとも一つ含むセルがプリント配線基板上に複数個配列した光源セルユニットにおいて、
上記赤色発光の発光ダイオード、上記緑色発光の発光ダイオードおよび上記青色発光の発光ダイオードのうちの少なくとも一つの発光ダイオードが、
一主面に複数の凸部を有する基板であって当該凸部は当該基板と異なる材料からなるものと、
上記基板上に、上記基板の凹部に空隙を形成しないで成長された第6の窒化物系III−V族化合物半導体層と、
上記第6の窒化物系III−V族化合物半導体層上の第1の導電型の第3の窒化物系III−V族化合物半導体層、活性層および第2の導電型の第4の窒化物系III−V族化合物半導体層とを有し、
上記第6の窒化物系III−V族化合物半導体層において、上記凹部の底面との界面から上記一主面に対して垂直方向に発生した転位が、上記凹部の底面を底辺とする三角形状部の斜面またはその近傍に到達し、そこから上記一主面に平行な方向に屈曲している
ことを特徴とするものである。
第8の発明は、
赤色発光の発光ダイオード、緑色発光の発光ダイオードおよび青色発光の発光ダイオードをそれぞれ複数個配列した発光ダイオードバックライトにおいて、
上記赤色発光の発光ダイオード、上記緑色発光の発光ダイオードおよび上記青色発光の発光ダイオードのうちの少なくとも一つの発光ダイオードが、
一主面に複数の凸部を有する基板であって当該凸部は当該基板と異なる材料からなるものと、
上記基板上に、上記基板の凹部に空隙を形成しないで成長された第6の窒化物系III−V族化合物半導体層と、
上記第6の窒化物系III−V族化合物半導体層上の第1の導電型の第3の窒化物系III−V族化合物半導体層、活性層および第2の導電型の第4の窒化物系III−V族化合物半導体層とを有し、
上記第6の窒化物系III−V族化合物半導体層において、上記凹部の底面との界面から上記一主面に対して垂直方向に発生した転位が、上記凹部の底面を底辺とする三角形状部の斜面またはその近傍に到達し、そこから上記一主面に平行な方向に屈曲している
ことを特徴とするものである。
第9の発明は、
赤色発光の発光ダイオード、緑色発光の発光ダイオードおよび青色発光の発光ダイオードをそれぞれ複数個配列した発光ダイオード照明装置において、
上記赤色発光の発光ダイオード、上記緑色発光の発光ダイオードおよび上記青色発光の発光ダイオードのうちの少なくとも一つの発光ダイオードが、
一主面に複数の凸部を有する基板であって当該凸部は当該基板と異なる材料からなるものと、
上記基板上に、上記基板の凹部に空隙を形成しないで成長された第6の窒化物系III−V族化合物半導体層と、
上記第6の窒化物系III−V族化合物半導体層上の第1の導電型の第3の窒化物系III−V族化合物半導体層、活性層および第2の導電型の第4の窒化物系III−V族化合物半導体層とを有し、
上記第6の窒化物系III−V族化合物半導体層において、上記凹部の底面との界面から上記一主面に対して垂直方向に発生した転位が、上記凹部の底面を底辺とする三角形状部の斜面またはその近傍に到達し、そこから上記一主面に平行な方向に屈曲している
ことを特徴とするものである。
第10の発明は、
赤色発光の発光ダイオード、緑色発光の発光ダイオードおよび青色発光の発光ダイオードをそれぞれ複数個配列した発光ダイオードディスプレイにおいて、
上記赤色発光の発光ダイオード、上記緑色発光の発光ダイオードおよび上記青色発光の発光ダイオードのうちの少なくとも一つの発光ダイオードが、
一主面に複数の凸部を有する基板であって当該凸部は当該基板と異なる材料からなるものと、
上記基板上に、上記基板の凹部に空隙を形成しないで成長された第6の窒化物系III−V族化合物半導体層と、
上記第6の窒化物系III−V族化合物半導体層上の第1の導電型の第3の窒化物系III−V族化合物半導体層、活性層および第2の導電型の第4の窒化物系III−V族化合物半導体層とを有し、
上記第6の窒化物系III−V族化合物半導体層において、上記凹部の底面との界面から上記一主面に対して垂直方向に発生した転位が、上記凹部の底面を底辺とする三角形状部の斜面またはその近傍に到達し、そこから上記一主面に平行な方向に屈曲している
ことを特徴とするものである。
第7〜第10の発明において、赤色発光の発光ダイオードとしては、例えば、AlGaInP系半導体を用いたものを用いることもできる。
第11の発明は、
一つまたは複数の発光ダイオードを有する電子機器において、
少なくとも一つの上記発光ダイオードが、
一主面に複数の凸部を有する基板であって当該凸部は当該基板と異なる材料からなるものと、
上記基板上に、上記基板の凹部に空隙を形成しないで成長された第6の窒化物系III−V族化合物半導体層と、
上記第6の窒化物系III−V族化合物半導体層上の第1の導電型の第3の窒化物系III−V族化合物半導体層、活性層および第2の導電型の第4の窒化物系III−V族化合物半導体層とを有し、
上記第6の窒化物系III−V族化合物半導体層において、上記凹部の底面との界面から上記一主面に対して垂直方向に発生した転位が、上記凹部の底面を底辺とする三角形状部の斜面またはその近傍に到達し、そこから上記一主面に平行な方向に屈曲している
ことを特徴とするものである。
第11の発明において、電子機器は、発光ダイオードバックライト(液晶ディスプレイのバックライトなど)、発光ダイオード照明装置、発光ダイオードディスプレイなど、さらには発光ダイオードを光源とするプロジェクタあるいはリアプロジェクションテレビ、グレーティングライトバルブ(GLV)などを含むが、一般的には、表示、照明、光通信、光伝送やその他の目的で少なくとも一つの発光ダイオードを有するものであれば、基本的にはどのようなものであってもよく、携帯型のものと据え置き型のものとの双方を含むが、上記以外の具体例を挙げると、携帯電話、モバイル機器、ロボット、パーソナルコンピュータ、車載機器、各種家庭電気製品、発光ダイオード光通信装置、発光ダイオード光伝送装置、電子鍵などのポータブルセキュリティー機器などである。電子機器にはまた、遠赤外波長帯域、赤外波長帯域、赤色波長帯域、黄色波長帯域、緑色波長帯域、青色波長帯域、紫色波長帯域、紫外波長帯域などのうちの互いに異なる波長帯域の光を放出する二種類以上の発光ダイオードを組み合わせたものも含まれる。特に、発光ダイオード照明装置では、赤色波長帯域、黄色波長帯域、緑色波長帯域、青色波長帯域、紫色波長帯域などのうちの互いに異なる波長帯域の可視光を放出する二種類以上の発光ダイオードを組み合わせ、これらの発光ダイオードから放出される二種類以上の光を混合して自然光あるいは白色光を得ることができる。また、青色波長帯域、紫色波長帯域、紫外波長帯域などのうちの少なくとも一つの波長帯域の光を放出する発光ダイオードを光源として用い、この発光ダイオードから放出される光を蛍光体に照射して励起することにより得られる光を混合して自然光あるいは白色光を得ることができる。また、これらの互いに異なる波長帯域の可視光を放出する発光ダイオードを例えば、セル単位、カルテット単位、クラスター単位なる集合単位(厳密には、これらの単位に1単位に含まれる発光ダイオードの数は定義されておらず、同一波長または異なる波長の光を放出する複数の発光ダイオードで同一集団を複数形成し、これらを配線基板、配線パッケージ、配線筐体壁などに搭載する場合の1集合単位名称。)にまとめ、具体的には、例えば、三つの発光ダイオード(例えば、赤色発光の発光ダイオードを一つ、緑色発光の発光ダイオードを一つ、青色発光の発光ダイオードを一つ)からなる単位、または四つの発光ダイオード(例えば、赤色発光の発光ダイオードを一つ、緑色発光の発光ダイオードを二つ、青色発光の発光ダイオードを一つ)からなる単位、または五つ以上の発光ダイオードからなる単位などにまとめ、各単位を基板上または板上、あるいは筐体板上に二次元アレイ状や一列または複数列に搭載するようにしてもよい。
第12の発明は、
一主面に複数の凸部を有する基板であって当該凸部は当該基板と異なる材料からなるものを用い、当該基板の凹部に、その底面を底辺とする三角形状の断面形状となる状態を経て第1の層を成長させる工程と、
上記第1の層から上記基板上に第2の層を横方向成長させる工程と
を有することを特徴とする電子装置の製造方法である。
第13の発明は、
一主面に複数の凸部を有する基板であって当該凸部は当該基板と異なる材料からなるものと、
上記基板上に、上記基板の凹部に空隙を形成しないで成長された第3の層とを有し、
上記第3の層において、上記凹部の底面との界面から上記一主面に対して垂直方向に発生した転位が、上記凹部の底面を底辺とする三角形状部の斜面またはその近傍に到達し、そこから上記一主面に平行な方向に屈曲している
ことを特徴とする電子装置である。
第12および第13の発明において、第1〜第3の層は、窒化物系III−V族化合物半導体のほか、ウルツ鉱型(wurtzit)構造、より一般的には六方晶系の結晶構造を有する他の半導体、例えばZnO、α−ZnS、α−CdS、α−CdSeなど、さらにはCrN(111)などの他の結晶構造を有する各種の半導体からなるものであってもよい。これらの半導体を用いた半導体装置には、一般的な発光ダイオード、サブバンド間遷移発光型(量子カスケード型)発光ダイオード、通常の半導体レーザ、サブバンド間遷移発光型(量子カスケード型)半導体レーザのような発光素子のほか、フォトダイオードなどの受光素子あるいはセンサ、太陽電池、さらには高電子移動度トランジスタなどの電界効果トランジスタ(FET)やヘテロ接合バイポーラトランジスタ(HBT)などのバイポーラトランジスタのようなトランジスタに代表される電子走行素子が含まれる。同一基板またはチップ上にこれらの素子が1個または複数個形成される。これらの素子は必要に応じて独立的に駆動されるように構成される。同一基板上に発光素子と電子走行素子とを集積化することにより光電子集積回路(OEIC)を構成することが可能である。必要に応じて、光配線を形成することも可能である。少なくとも一つの発光素子(発光ダイオードあるいは半導体レーザ)の点滅を用いて明かりの供給による照明通信あるいは光通信を行うこともできる。この場合、異なる波長帯域の光を複数用いて照明通信あるいは光通信を行ってもよい。
電子装置は、上記の半導体装置(発光素子、受光素子、電子走行素子など)のほかに、圧電装置、焦電装置、光学装置(非線形光学結晶を用いる第2次高調波発生素子など)、誘電体装置(強誘電体素子を含む)、超伝導装置なども含む。この場合、第1〜第3の層の材料は、半導体装置では上記のような各種の半導体を用いることができ、圧電装置、焦電装置、光学装置、誘電体装置、超伝導装置などでは、六方晶系の結晶構造を有する酸化物などの各種の材料を用いることができる。
電子装置として発光ダイオードあるいは半導体レーザを含むものを用いることにより、発光ダイオードバックライト、発光ダイオード照明装置、発光ダイオードディスプレイなど、さらには発光ダイオードあるいは半導体レーザを光源とするプロジェクタあるいはリアプロジェクションテレビ、グレーティングライトバルブなどの電子機器を構成することができる。
第12および第13の発明についても第1〜第11の発明と同様な応用が可能である。
上述のように構成されたこの発明においては、基板の凹部の底面から第1の窒化物系III−V族化合物半導体層の成長を開始し、途中でこの底面を底辺とする三角形状の断面形状となる状態を経て第1の窒化物系III−V族化合物半導体層を成長させることによりこの凹部を隙間なく埋めることができる。そして、こうして成長された第1の窒化物系III−V族化合物半導体層から第2の窒化物系III−V族化合物半導体層を横方向成長させる。このとき、第1の窒化物系III−V族化合物半導体層では、基板の凹部の底面との界面から基板の一主面に対して垂直方向に転位が発生し、この転位が第1の窒化物系III−V族化合物半導体層の斜面またはその近傍に到達し、第2の窒化物系III−V族化合物半導体層の成長に伴い、この転位はそこから基板の一主面に平行な方向に屈曲する。第2の窒化物系III−V族化合物半導体層を十分に厚く成長させた時点で、この基板の一主面に平行な転位の上の部分は転位密度が極めて少ない領域となる。また、この方法では、第1〜第4の窒化物系III−V族化合物半導体層を一回のエピタキシャル成長により成長させることができる。さらに、基板上にこの基板と異なる材料からなる凸部を形成することは、基板をドライエッチングなどにより直接加工して凹凸を形成するのに比べて非常に簡単であり、加工精度も一般に高い。
より一般的には、第1の窒化物系III−V族化合物半導体層を第1の層、第2の窒化物系III−V族化合物半導体層を第2の層と読み替えて上記と同様なことが成立する。
この発明によれば、第1の窒化物系III−V族化合物半導体層および第2の窒化物系III−V族化合物半導体層と基板との間に隙間が形成されないことにより、光の取り出し効率を大幅に向上させることができ、また、第2の窒化物系III−V族化合物半導体層の結晶性が良好となるため、その上に成長させる第3の窒化物系III−V族化合物半導体層、活性層および第4の窒化物系III−V族化合物半導体層の結晶性も大幅に向上することから、発光効率が極めて高い発光ダイオードを得ることができる。しかも、一回のエピタキシャル成長により発光ダイオードを製造することができるため、低コストである。さらに、基板の凹凸加工も容易であり、加工精度も高い。そして、この発光効率が高い発光ダイオードを用いて高性能の光源セルユニット、発光ダイオードバックライト、発光ダイオード照明装置、発光ダイオードディスプレイ、発光ダイオード光通信装置、光空間伝送装置、各種の電子機器などを実現することができる。
より一般的には、第1の窒化物系III−V族化合物半導体層を第1の層、第2の窒化物系III−V族化合物半導体層を第2の層と読み替えて上記と同様な効果を得ることができる。
この発明の第1の実施形態による発光ダイオードの製造方法を説明するための断面図である。 この発明の第1の実施形態による発光ダイオードの製造方法を説明するための断面図である。 この発明の第1の実施形態による発光ダイオードの製造方法を説明するための断面図である。 この発明の第1の実施形態による発光ダイオードの製造方法において基板上に形成する凸部の平面形状の例を示す平面図である。 この発明の第1の実施形態による発光ダイオードの製造方法において基板上に形成する凸部の平面形状の例を示す平面図である。 この発明の第1の実施形態による発光ダイオードの製造方法により製造された発光ダイオードの平面図である。 この発明の第1の実施形態により製造される発光ダイオードの他の構造例を示す断面図である。 この発明の第1の実施形態により製造される発光ダイオードの他の構造例を示す断面図である。 この発明の第1の実施形態により製造される発光ダイオードの他の構造例を示す断面図である。 この発明の第1の実施形態により製造される発光ダイオードの他の構造例を示す断面図である。 この発明の第1の実施形態により製造される発光ダイオードの他の構造例を示す断面図である。 この発明の第1の実施形態による発光ダイオードの製造方法において用いる基板を示す略線図である。 この発明の第1の実施形態による発光ダイオードの製造方法における基板上の窒化物系III−V族化合物半導体層の成長の様子を説明するための略線図である。 この発明の第1の実施形態による発光ダイオードの製造方法において基板上に成長させた窒化物系III−V族化合物半導体層のTEM観察により得られた転位の振る舞いを説明するための略線図である。 この発明の第1の実施形態による発光ダイオードの製造方法において基板上に成長させた窒化物系III−V族化合物半導体層の貫通転位の分布の例を示す略線図である。 この発明の第1の実施形態による発光ダイオードの製造方法において基板上に成長させた窒化物系III−V族化合物半導体層の貫通転位の分布の例を示す略線図である。 この発明の第1の実施形態による発光ダイオードの製造方法において基板上に成長させる窒化物系III−V族化合物半導体層の成長の様子を示す略線図である。 この発明の第1の実施形態による発光ダイオードの製造方法において基板上に成長させる窒化物系III−V族化合物半導体層の転位の挙動を説明するための略線図である。 この発明の第1の実施形態による発光ダイオードの製造方法において基板上に成長させる窒化物系III−V族化合物半導体層の成長初期の様子を示す図面代用写真である。 この発明の第1の実施形態による発光ダイオードの製造方法において基板上に成長させる窒化物系III−V族化合物半導体層の成長初期に微小核の生成を伴わない場合の成長の様子を示す略線図である。 この発明の第1の実施形態による発光ダイオードの製造方法において基板上に成長させる窒化物系III−V族化合物半導体層の成長初期に微小核の生成を伴わない場合の成長の様子を示す略線図である。 この発明の第1の実施形態により製造される発光ダイオードのレイトレーシング・シミュレーションの結果を示す略線図である。 この発明の第1の実施形態により製造される発光ダイオードの活性層の表面平坦性を説明するための略線図である。 この発明の第1の実施形態により製造される発光ダイオードの活性層の表面平坦性を説明するための略線図である。 この発明の第2の実施形態による発光ダイオードの製造方法を説明するための断面図である。 この発明の第3の実施形態による発光ダイオードの製造方法により製造された発光ダイオードの平面図である。 この発明の第4の実施形態による発光ダイオードの製造方法を説明するための断面図である。 この発明の第5の実施形態による発光ダイオードの製造方法により製造された発光ダイオードの平面図である。 この発明の第6の実施形態による発光ダイオードの製造方法を説明するための断面図である。 この発明の第7の実施形態による発光ダイオードの製造方法を説明するための断面図である。 この発明の第8の実施形態による発光ダイオードの製造方法を説明するための断面図である。 この発明の第9の実施形態による発光ダイオードの製造方法を説明するための断面図である。 この発明の第10の実施形態による発光ダイオードの製造方法を説明するための断面図である。 この発明の第11の実施形態による発光ダイオードの製造方法を説明するための断面図である。 この発明の第12の実施形態による発光ダイオードの製造方法を説明するための断面図である。 この発明の第13の実施形態による発光ダイオードの製造方法を説明するための断面図である。 この発明の第14の実施形態による発光ダイオードの製造方法を説明するための断面図である。 この発明の第15の実施形態による発光ダイオードの製造方法を説明するための断面図である。 この発明の第16の実施形態による発光ダイオードの製造方法を説明するための断面図である。 この発明の第17の実施形態による発光ダイオードの製造方法を説明するための断面図である。 この発明の第18の実施形態による発光ダイオードの製造方法を説明するための断面図である。 この発明の第19の実施形態による発光ダイオードの製造方法を説明するための断面図である。 この発明の第19の実施形態による発光ダイオードの活性層の下側の凸部の平面形状の例を示す平面図である。 この発明の第19の実施形態による発光ダイオードの活性層の上側の凸部の平面形状の例を示す平面図である。 この発明の第19の実施形態による発光ダイオードの変形例を示す断面図である。 この発明の第19の実施形態による発光ダイオードの他の変形例を示す断面図である。 この発明の第20の実施形態による発光ダイオードの製造方法を説明するための断面図である。 この発明の第20の実施形態による発光ダイオードの製造方法を説明するための断面図である。 この発明の第21の実施形態による発光ダイオードの製造方法を説明するための断面図である。 この発明の第22の実施形態による発光ダイオードの製造方法を説明するための断面図である。 この発明の第22の実施形態による発光ダイオードの製造方法を説明するための断面図である。 この発明の第22の実施形態による発光ダイオードの製造方法において基板上に成長させた窒化物系III−V族化合物半導体層のTEM観察により得られた転位の振る舞いを説明するための略線図である。 この発明の第22の実施形態により製造される発光ダイオードのレイトレーシング・シミュレーションの結果を示す略線図である。 この発明の第22の実施形態により製造される発光ダイオードのレイトレーシング・シミュレーションの結果を示す略線図である。 この発明の第22の実施形態により製造される発光ダイオードのレイトレーシング・シミュレーションの結果を示す略線図である。 この発明の第23の実施形態による発光ダイオードの製造方法を説明するための断面図である。 この発明の第24の実施形態による発光ダイオードの製造方法を説明するための断面図である。 この発明の第24の実施形態による発光ダイオードの製造方法を説明するための断面図である。 この発明の第24の実施形態による発光ダイオードの製造方法を説明するための断面図である。 この発明の第26の実施形態による発光ダイオードの製造方法を説明するための断面図である。 この発明の第27の実施形態による発光ダイオードの製造方法を説明するための断面図である。 この発明の第28の実施形態による発光ダイオードの製造方法を説明するための断面図である。 この発明の第29の実施形態による発光ダイオードバックライトの製造方法を説明するための断面図である。 この発明の第29の実施形態による発光ダイオードバックライトの製造方法を説明するための斜視図である。 この発明の第29の実施形態による発光ダイオードバックライトの製造方法を説明するための斜視図である。 この発明の第30の実施形態による発光ダイオードバックライトの製造方法を説明するための斜視図である。 この発明の第31の実施形態により製造される集積型発光ダイオードを示す斜視図である。 この発明の第31の実施形態により製造される集積型発光ダイオードをサブマウント上にマウントする様子を示す断面図である。 この発明の第32の実施形態による光源セルユニットを示す平面図およびこの光源セルユニットのセルの拡大図である。 この発明の第32の実施形態による光源セルユニットの一つの具体例を示す平面図である。 この発明の第32の実施形態による光源セルユニットの他の具体例を示す平面図である。 この発明の第32の実施形態による光源セルユニットのセルの他の構成例を示す平面図である。 発光ダイオードの他の例を示す断面図である。 発光ダイオードの他の例を示す断面図である。 発光ダイオードの他の例を示す断面図である。 発光ダイオードの他の例を示す断面図である。 従来の凹凸加工基板上へのGaN系半導体層の成長方法を説明するための断面図である。 図77に示す従来のGaN系半導体層の成長方法の課題を説明するための断面図である。 従来の凹凸加工基板上へのGaN系半導体層の成長方法を説明するための断面図である。 他の従来の凹凸加工基板上へのGaN系半導体層の成長方法を説明するための断面図である。 サファイアの主要な結晶面および結晶方位を示す略線図である。
以下、この発明の実施形態について図面を参照しながら説明する。なお、実施形態の全図において、同一または対応する部分には同一の符号を付す。
図1〜図3はこの発明の第1の実施形態による発光ダイオードの製造方法を工程順に示す。この発光ダイオードは、GaNなどの窒化物系III−V族化合物半導体を用いたものである。
この第1の実施形態においては、図1Aに示すように、まず、平坦な一主面を有し、窒化物系III−V族化合物半導体と異なる材料からなる基板11を用意し、この基板11上に断面形状が二等辺三角形状の凸部12を所定の平面形状で周期的に形成する。凸部12の間には逆台形状の断面形状を有する凹部13が形成される。この基板11としては、例えばすでに述べたものを用いることができるが、具体的には、例えばサファイア基板であり、その主面は例えばc面である。凸部12および凹部13の平面形状はすでに述べた各種の平面形状とすることができるが、例えば、図4に示すように、凸部12および凹部13とも一方向に延在するストライプ形状を有する場合や、図5に示すように、凸部12が六角形の平面形状を有し、これを蜂の巣状に二次元配列した場合などである。典型的には、図4における点線の方向(ストライプに直交する方向)が後述の窒化物系III−V族化合物半導体層15のa軸と平行となり、図5における点線の方向(最隣接の凸部12間を結ぶ方向)が、後述の窒化物系III−V族化合物半導体層15のm軸と平行となるようにする。例えば、基板11がサファイア基板である場合、図4におけるストライプ形状の凸部12および凹部13の延在方向はサファイア基板の〈1−100〉方向であり、図5における凹部13の延在方向は同じくサファイア基板の〈1−100〉方向である。これらの延在方向はサファイア基板の〈11−20〉方向であってもよい。凸部12の材料としてはすでに述べたものを用いることができるが、加工の容易さなどの観点から、好適には例えばSiO2 、SiN、CrN、SiON、CrONなどが用いられる。
基板11上に断面形状が二等辺三角形状の凸部12を形成するためには、従来公知の方法を用いることができる。例えば、CVD法、真空蒸着法、スパッタリング法などにより基板11の全面に凸部12の材料となる膜(例えば、SiO2 膜)を形成する。次に、この膜上に所定形状のレジストパターンをリソグラフィーにより形成する。次に、反応性イオンエッチング(RIE)法などにより、テーパーエッチングが行われる条件で、このレジストパターンをマスクとしてこの膜をエッチングすることにより、断面形状が二等辺三角形状の凸部12が形成される。
次に、サーマルクリーニングなどを行うことによりこの基板11および凸部12の表面を清浄化した後、この基板11上に従来公知の方法により例えば550℃程度の成長温度で例えばGaNバッファ層、AlNバッファ層、CrNバッファ層、CrドープGaNバッファ層あるいはCrドープAlNバッファ層(図示せず)を成長させる。次に、例えばMOCVD法により窒化物系III−V族化合物半導体のエピタキシャル成長を行う。この窒化物系III−V族化合物半導体は例えばGaNである。このとき、図1Bに示すように、まず凹部13の底面から成長を開始させ、窒化物系III−V族化合物半導体からなる微小核14を複数生成させる。次に、図1Cに示すように、微小核14の成長および合体の過程を経て、凹部13の底面を底辺とし、基板11の主面に対して傾斜したファセットを斜面に有する二等辺三角形状の断面形状となるように窒化物系III−V族化合物半導体層15を成長させる。この例では、この二等辺三角形状の断面形状の窒化物系III−V族化合物半導体層15の高さは凸部12の高さより大きい。例えば、この窒化物系III−V族化合物半導体層15の延在方向はその〈1−100〉方向であり、その斜面のファセットは(1−101)面である。この窒化物系III−V族化合物半導体層15は、アンドープであっても、n型不純物またはp型不純物をドープしてもよい。この窒化物系III−V族化合物半導体層15の成長条件については後述する。窒化物系III−V族化合物半導体層15の延在方向はその〈11−20〉方向であってもよい。
引き続いて、窒化物系III−V族化合物半導体層15の成長をその斜面のファセット面方位を維持しながら行うことにより、図2Aに示すように、窒化物系III−V族化合物半導体層15の両端部が凸部12の側面の下部まで成長して断面形状が五角形状となる状態とする。
次に、成長条件を横方向成長が支配的となる条件に設定して成長を続けると、図2Bに示すように、窒化物系III−V族化合物半導体層15は、矢印で示すように横方向成長して断面形状が六角形状となる状態で凸部12の上に広がって行く。図2B中、点線は成長途中の成長界面を示す(以下同様)。
さらに横方向成長を続けると、図2Cに示すように、窒化物系III−V族化合物半導体層15はその厚さを増しながら成長し、遂には隣接する凹部13から成長した窒化物系III−V族化合物半導体層15同士が凸部12上で接触し、会合する。
引き続いて、図2Cに示すように、窒化物系III−V族化合物半導体層15をその表面が基板11の主面と平行な平坦面となるまで横方向成長させる。こうして成長された窒化物系III−V族化合物半導体層15は、凹部13の上の部分の転位密度が極めて低くなる。
なお、場合によっては、図1Cに示す状態から、図2Aに示す状態を経ないで、図2Bに示す状態に直接移ることも可能である。
次に、図3に示すように、窒化物系III−V族化合物半導体層15上に、例えばMOCVD法により、n型窒化物系III−V族化合物半導体層16、窒化物系III−V族化合物半導体を用いた活性層17およびp型窒化物系III−V族化合物半導体層18を順次エピタキシャル成長させる。この場合、窒化物系III−V族化合物半導体層15はn型であるとする。
次に、こうして窒化物系III−V族化合物半導体層を成長させた基板11をMOCVD装置から取り出す。
次に、p型窒化物系III−V族化合物半導体層18上にp側電極19を形成する。p側電極19の材料としては、例えば、高反射率を有するオーミック金属を用いるのが好ましい。
この後、p型窒化物系III−V族化合物半導体層18のp型不純物を活性化するために、例えばN2 とO2 との混合ガス(組成は例えばN2 が99%、O2 が1%)の雰囲気中において550〜750℃(例えば、650℃)あるいは580〜620℃(例えば、600℃)の温度で熱処理を行う。ここで、例えば、N2 にO2 を混合することで活性化が起きやすくなる。また、例えば、O、Nと同様に電気陰性度の高いF、Clなどの原料としてハロゲン化窒素(NF3 、NCl3 など)をN2 またはN2 とO2 との混合ガス雰囲気に混合するようにしてもよい。この熱処理の時間は例えば5分〜2時間あるいは40分〜2時間、一般的には10〜60分程度である。熱処理の温度を比較的低くするのは、熱処理時の活性層16などの劣化を防止するためである。なお、この熱処理は、p型窒化物系III−V族化合物半導体層18をエピタキシャル成長させた後、p側電極19を形成する前に行ってもよい。
次に、n型窒化物系III−V族化合物半導体層16、活性層17およびp型窒化物系III−V族化合物半導体層18を、例えばRIE法、粉末ブラスト法、サンドブラスト法などにより所定形状にパターニングし、メサ部20を形成する。
次に、このメサ部20に隣接する部分のn型の窒化物系III−V族化合物半導体層15上にn側電極21を形成する。
次に、必要に応じて、上述のようにして発光ダイオード構造が形成された基板11をその裏面側から研削やラッピングすることにより厚さを減少させた後、この基板11のスクライビングを行い、バーを形成する。この後、このバーのスクライビングを行うことでチップ化する。
以上により、目的とする発光ダイオードが製造される。
凸部12が一方向に延在するストライプ形状を有する場合におけるp側電極19およびn側電極21の平面形状の一例を図6に示す。
上記の窒化物系III−V族化合物半導体層の成長原料は、例えば、Gaの原料としてはトリエチルガリウム((C2 5 3 Ga、TEG)またはトリメチルガリウム((CH3 3 Ga、TMG)、Alの原料としてはトリメチルアルミニウム((CH3 3 Al、TMA)、Inの原料としてはトリエチルインジウム((C2 5 3 In、TEI)またはトリメチルインジウム((CH3 3 In、TMI)を、Nの原料としてはアンモニア(NH3 )を用いる。ドーパントについては、n型ドーパントとしては例えばシラン(SiH4 )あるいはジシラン(Si2 6 )を、p型ドーパントとしては例えばビス(メチルシクロペンタジエニル)マグネシウム((CH3 5 4 2 Mg)、ビス(エチルシクロペンタジエニル)マグネシウム((C2 5 5 4 2 Mg)あるいはビス(シクロペンタジエニル)マグネシウム((C5 5 2 Mg)を用いる。また、上記の窒化物系III−V族化合物半導体層の成長時のキャリアガス雰囲気としては、例えば、H2 ガスが用いられる。
この発光ダイオードの具体的な構造例について説明する。すなわち、例えば、窒化物系III−V族化合物半導体層15がn型GaN層、n型窒化物系III−V族化合物半導体層16が下から順に、n型GaInN層、n型GaN層およびn型GaInN層、p型窒化物系III−V族化合物半導体層18が下から順に、p型GaInN層、p型AlInN層、p型GaN層およびp型GaInN層である。活性層17は例えばGaInN系の多重量子井戸(MQW)構造(例えば、GaInN量子井戸層とGaN障壁層とを交互に積層したもの)を有し、この活性層17のIn組成は発光ダイオードの発光波長に応じて選ばれ、例えば発光波長405nmでは〜11%、450nmでは〜18%、520nmでは〜24%である。p側電極19の材料としては、例えばAgやPd/Agなどを用い、あるいは必要に応じてこれに加えてTi、W、Cr、WN、CrNなどからなるバリアメタルを用いる。n側電極21としては、例えばTi/Pt/Au構造のものを用いる。
こうして得られた図3に示す発光ダイオードにおいては、p側電極19とn側電極21との間に順方向電圧を印加して電流を流すことにより発光を行わせ、基板11を通して外部に光を取り出す。活性層17のIn組成の選定により、赤色〜紫外の発光、取り分け青色発光、緑色発光または赤色発光を得ることができる。この場合、活性層17から発生した光のうち、基板11に向かう光は、基板11とその凹部13の窒化物系III−V族化合物半導体層15との界面で屈折した後、基板11を通って外部に出て行き、活性層17から発生した光のうち、p側電極19に向かう光は、このp側電極19で反射されて基板11に向かい、基板11を通って外部に出て行く。
発光ダイオードの構造は図3に示すものに限定されず、例えば図7〜図11に示すような構造であってもよい。図7に示す例では、n型窒化物系III−V族化合物半導体層16、活性層17およびp型窒化物系III−V族化合物半導体層18をそれらの中央部が残るようにパターニングしてメサ部20を形成し、このメサ部20のp型窒化物系III−V族化合物半導体層18上にp側電極19を形成するとともに、このメサ部20の両側の部分のn型の窒化物系III−V族化合物半導体層15上にn側電極21を形成する。図8に示す例では、n型窒化物系III−V族化合物半導体層16、活性層17およびp型窒化物系III−V族化合物半導体層18の中央部に例えば幅の狭いスリット状の溝または柱状の穴(例えば、柱の底面が円状、角状、点状など)からなる凹部Gを形成し、この凹部Gの底部のn型の窒化物系III−V族化合物半導体層15上にストライプ状または点状のn側電極21を形成する。ここで、n型の窒化物系III−V族化合物半導体層15に対するn側電極21の接触抵抗は低いため、このようにn側電極21の接触面積を小さくしても良好なオーミック接触特性を得ることができ、その接触点(あるいは、接触面)を基点に、n型の窒化物系III−V族化合物半導体層15の全体に電流が比較的容易に広がるようにすることが可能である。p側電極19はn側電極21を囲むように形成する。あるいは、n側電極21がp側電極19を囲むように形成してもよい。図9に示す例では、n型窒化物系III−V族化合物半導体層16、活性層17およびp型窒化物系III−V族化合物半導体層18に例えば幅の狭いスリット状の溝または柱状の穴(例えば、柱の底面が円状、角状、点状など)からなる凹部G(凹部Gが柱状の穴からなる場合は、凹部Gは例えば、蜂の巣状の配置あるいは碁盤の目状の配置あるいはさいころの目状の配置(さいころの目を表示する穴のように穴と穴との間が比較的離れている形態)で二次元配列して形成される)を形成し、各凹部Gの底部のn型の窒化物系III−V族化合物半導体層15上にn側電極21を形成する。例えば、凹部Gが上記の柱状の穴からなり、蜂の巣状の配置あるいは碁盤の目状の配置あるいはさいころの目状の配置で二次元配列して形成される場合、p側電極19をn側電極21を囲むように形成し、あるいは、n側電極21をp側電極19を囲むように形成する。図10に示す例では、n型窒化物系III−V族化合物半導体層16、活性層17およびp型窒化物系III−V族化合物半導体層18に幅の狭いスリット状の溝または柱状の穴(例えば、柱の底面が円状、角状、点状など)からなる凹部G(凹部Gが柱状の穴からなる場合は、凹部Gは例えば蜂の巣状の配置あるいは碁盤の目状の配置あるいはさいころの目状の配置で二次元配列して形成される)を形成し、各凹部Gの底部のn型の窒化物系III−V族化合物半導体層15上にn側電極21を形成する。例えば、凹部Gが上記の柱状の穴からなり、蜂の巣状の配置あるいは碁盤の目状の配置あるいはさいころの目状の配置で二次元配列して形成される場合、p側電極19をn側電極21を囲むように形成し、あるいは、n側電極21をp側電極19を囲むように形成する。図11に示す例では、n型窒化物系III−V族化合物半導体層16、活性層17およびp型窒化物系III−V族化合物半導体層18に幅の狭いスリット状の溝または柱状の穴(例えば、柱の底面が円状、角状、点状など)からなる凹部G(凹部Gが柱状の穴からなる場合は、凹部Gは例えば蜂の巣状の配置あるいは碁盤の目状の配置あるいはさいころの目状の配置で二次元配列して形成される)を形成し、さらに各凹部Gの側壁にSiO2 膜などの絶縁膜Iを形成し、この絶縁膜Iによりn型窒化物系III−V族化合物半導体層16、活性層17およびp型窒化物系III−V族化合物半導体層18と電気的に絶縁された状態で各凹部Gの底部のn型の窒化物系III−V族化合物半導体層15上にこれらの凹部Gの内部を埋めるようにn側電極21を形成する。例えば、凹部Gが上記の柱状の穴からなり、蜂の巣状の配置あるいは碁盤の目状の配置あるいはさいころの目状の配置で二次元配列して形成される場合、p側電極19をn側電極21を囲むように形成し、あるいは、n側電極21をp側電極19を囲むように形成する。これらの図7〜図11に示す例、取り分け図11に示す例において、p側電極19およびn側電極21の配線は、従来公知の二層配線技術を用いて容易に行うことができる。
ここで説明した発光ダイオードの構造は、特に、基板11として透光性基板を用い、この透光性基板の裏面全面から発光させる、フリップチップ型(FC型)発光ダイオードの構造に最適であるが、この発光ダイオードの性能指標の一つとして(発光効率)/(全チップ面積)が挙げられる。この(発光効率)/(全チップ面積)なる指標を向上させる一つの手段として、例えば、活性層17が除去されてしまった上記の凹部Gをなるべく減らすか、凹部Gの底面の面積をなるべく減らすことが望ましいため、n型の窒化物系III−V族化合物半導体層15中のキャリア(電子)の移動度を考慮の上、凹部Gの底面に形成したn側電極21の総面積が好適には全チップ面積に対して数十%、より好適には数%以下、さらに好適には1%以下の柱状のn側電極21を形成することにより、活性層17内全体への電流広がりを十分に得ることが可能となる。
この第1の実施形態においては、窒化物系III−V族化合物半導体層15の貫通転位密度を最小化するために、凹部13の底面の幅Wg 、凹部13の深さ、すなわち凸部12の高さd、および、図1Cに示す状態の窒化物系III−V族化合物半導体層15の斜面と基板11の主面とのなす角度αが下記の式を満たすように決められている(図12参照)。
2d≧Wg tanα
例えば、Wg =2.1μm、α=59°の場合にはd≧1.75μm、Wg =2μm、α=59°の場合にはd≧1.66μm、Wg =1.5μm、α=59°の場合にはd≧1.245μm、Wg =1.2μm、α=59°の場合にはd≧0.966μmとする。ただし、いずれの場合もd<5μmとするのが望ましい。
図1BおよびCならびに図2Aに示す工程における窒化物系III−V族化合物半導体層15の成長時には、成長原料のV/III比を高めに、成長温度を低めに設定するのが好ましい。具体的には、窒化物系III−V族化合物半導体層15の成長を1気圧の圧力条件下で行う場合は、成長原料のV/III比を例えば13000±2000の範囲、成長温度を例えば1100±50℃の範囲に設定するのが好ましい。成長原料のV/III比については、窒化物系III−V族化合物半導体層15の成長をx気圧の圧力条件下で行う場合は、流速と圧力との関係を規定するベルヌーイの法則から、圧力の変化量を二乗した分のV/III比、具体的には概ね(13000±2000)×x2 に設定するのが好ましい。例えば、0.92気圧(700Torr)で成長を行う場合は、成長原料のV/III比を11000±1700の範囲(例えば、10530)に設定するのが好ましい。xは一般的には0.01〜2気圧である。成長温度については、1気圧以下の圧力条件下で成長を行う場合は、窒化物系III−V族化合物半導体層15の横方向成長を抑え、凹部13への窒化物系III−V族化合物半導体層15の選択成長を容易にするため、より低い成長温度に設定するのが好ましい。例えば、0.92気圧(700Torr)で成長を行う場合は、成長温度を1050±50℃の範囲(例えば、1050℃)に設定するのが好ましい。以上のようにすることで、図1BおよびCならびに図2Aに示すように窒化物系III−V族化合物半導体層15が成長する。この際、凸部12上からは窒化物系III−V族化合物半導体層15は成長を開始しない。成長速度は一般的には0.5〜5.0μm/h、好適には3.0μm/h程度とする。窒化物系III−V族化合物半導体層15が例えばGaN層の場合、原料ガスの流量は、例えば、TMGは20SCCM、NH3 は20SLMである。一方、図2BおよびCに示す工程における窒化物系III−V族化合物半導体層15の成長(横方向成長)は、成長原料のV/III比を低めに、成長温度を高めに設定する。具体的には、窒化物系III−V族化合物半導体層15の成長を1気圧の圧力条件下で行う場合は、成長原料のV/III比を例えば5000±2000の範囲、成長温度を例えば1200±50℃の範囲に設定する。成長原料のV/III比については、窒化物系III−V族化合物半導体層15の成長をx気圧の圧力条件下で行う場合は、流速と圧力との関係を規定するベルヌーイの法則から、圧力の変化量を二乗した分のV/III比、具体的には概ね(5000±2000)×x2 に設定するのが好ましい。例えば、0.92気圧(700Torr)で成長を行う場合は、成長原料のV/III比を4200±1700の範囲(例えば、4232)に設定するのが好ましい。成長温度については、1気圧以下の圧力条件下で成長を行う場合は、窒化物系III−V族化合物半導体層15の表面の荒れを防止し、横方向成長を良好に行うため、より低い成長温度に設定するのが好ましい。例えば、0.92気圧(700Torr)で成長を行う場合は、成長温度を1150±50℃の範囲(例えば、1110℃)に設定するのが好ましい。窒化物系III−V族化合物半導体層15が例えばGaN層の場合、原料ガスの流量は、例えば、TMGは40SCCM、NH3 は20SLMである。こうすることで、図2BおよびCに示すように窒化物系III−V族化合物半導体層15が横方向成長する。
図13に、窒化物系III−V族化合物半導体層15の一例としてGaN層の成長時の原料ガスの流れおよび基板11上での拡散の様子を模式的に示す。この成長において最も重要な点は、成長初期に、基板11の凸部12にはGaNは成長せず、凹部13においてGaNの成長が開始することである。なお、図13では凸部12の断面形状が三角形状であるが、凸部12の断面形状が台形状であっても、同様に凸部12にはGaNは成長しない。これは、一般に、GaNの成長は、Ga原料としてTMG、N原料としてNH3 を用いる場合を考えると
Ga(CH3 3 (g)+3/2H2 (g)→Ga(g)+3CH4 (g)
NH3 (g)→(1−α)NH3 (g)+α/2N2 (g)+3α/2H2 (g)
Ga(g)+NH3 (g)=GaN(s)+3/2H2 (g)
なる反応式で表現されるように、NH3 とGaとが直接反応することで起きる。この際、H2 ガスが発生するが、このH2 ガスは結晶成長とは逆の作用、すなわちエッチング作用をする。図1BおよびCならびに図2Aに示す工程では、従来の平坦な基板上でのGaNの成長では行わない条件、すなわちエッチング作用を高め、成長しにくい条件(V/III比を高める)を用いることにより、凸部12での成長を抑制する。一方、凹部13の内部では、このエッチング作用が弱まるので、結晶成長が起きる。さらに、従来は、成長結晶表面の平坦性を向上させるため、横方向成長の度合いが高まる条件(より高温)で成長させるが、この第1の実施形態においては、貫通転位を基板11の主面に平行な方向に屈曲させることにより低減させたり、より早期に凹部13の内部を窒化物系III−V族化合物半導体層15で埋めたりする目的で、既に述べたように従来より低温(例えば、1050±50℃)で成長させる。
図14に、窒化物系III−V族化合物半導体層15の結晶欠陥分布を透過型電子顕微鏡(TEM)により調べた結果を模式的に示す。図14中、符号22は貫通転位を示す。図14から分かるように、凸部12の中央部近傍、すなわち互いに隣接する凹部13から成長する窒化物系III−V族化合物半導体層15同士の会合部では転位密度が高くなっているものの、凹部13の上の部分を含む他の部分では転位密度は低くなっている。例えば、凹部13の深さd=1μm、底面の幅Wg =2μmの場合、この低転位密度の部分の転位密度は6×107 /cm2 であり、凹凸加工を施した基板11を用いない場合に比べて1〜2桁転位密度が低減されている。凹部13の側壁に対して垂直方向への転位の発生は一切起きていないことも分かる。
また、図14において、凹部13における基板11と接する窒化物系III−V族化合物半導体層15の高転位密度で結晶性が悪い領域の平均厚さは、凸部12における基板11と接する窒化物系III−V族化合物半導体層15の高転位密度で結晶性が悪い領域の平均厚さの1.5倍程度である。これは、凸部12上では窒化物系III−V族化合物半導体層15が横方向成長することを反映した結果である。
図15に、凸部12が図4に示す平面形状を有する場合の貫通転位22の分布を示す。また、図16に、凸部12が図5に示す平面形状を有する場合の貫通転位22の分布を示す。
次に、成長初期からの窒化物系III−V族化合物半導体層15の成長様式および転位の伝播の様子について図17を参照しながら説明する。
成長を開始すると、図17Aに示すように、まず凹部13の底面に窒化物系III−V族化合物半導体からなる微小核14が複数生成する。これらの微小核14では、基板11との界面から垂直方向に転位(点線で示す)が伝播し、この転位は微小核14の側面から抜ける。成長を続けると、図17Bおよび図17Cに示すように、微小核14の成長および合体の過程を経て窒化物系III−V族化合物半導体層15が成長する。これらの微小核14の成長および合体の過程で、基板11の主面に平行な方向に転位の屈曲が起きる結果、上部に抜ける転位が少なくなる。さらに成長を続けると、図17Dに示すように、窒化物系III−V族化合物半導体層15は、凹部13の底面を底辺とする二等辺三角形状の断面形状になる。この時点では、窒化物系III−V族化合物半導体層15から上部に抜ける転位は、大幅に減少している。次に、図17Eに示すように、窒化物系III−V族化合物半導体層15を横方向成長させる。この過程では、凹部13の底面を底辺とする二等辺三角形状の断面形状を有する窒化物系III−V族化合物半導体層15の側面に抜けた転位は、凸部12より低い位置にあるものは基板11の主面に平行に凸部12の側面まで延伸し続けて消失し、凸部12より高い位置にあるものは基板11の主面に平行に延伸して横方向成長した窒化物系III−V族化合物半導体層15の側面に抜ける。窒化物系III−V族化合物半導体層15の横方向成長をさらに続けると、図17Fに示すように、凸部12の上でその両側から成長した窒化物系III−V族化合物半導体層15同士が会合し、やがては窒化物系III−V族化合物半導体層15の表面が基板11の主面と平行な平坦面となる。窒化物系III−V族化合物半導体層15中の転位は、凸部12上で会合したときに上方(基板11の主面に垂直な方向)に屈曲し、貫通転位となる。
図18AおよびBを参照して、微小核14の生成から窒化物系III−V族化合物半導体層15の横方向成長後までの転位の挙動について改めて説明する。図18AおよびBに示すように、微小核14の生成、成長および合体の過程で、基板11との界面から発生した転位は水平方向への屈曲を繰り返して束ねられる(転位(1))。また、こうして水平方向に屈曲した転位が凸部12の側面に延伸して消失する(転位(2))。さらに、基板11との界面から発生した転位が一回だけ屈曲して窒化物系III−V族化合物半導体層15の表面に抜けていく(転位(3))。上記の転位が束ねられること、および、水平方向に屈曲した転位が凸部12の側面に延伸して消失することにより、微小核14が生成されない場合に比べて、貫通転位が少ない窒化物系III−V族化合物半導体層15を得ることができる。
図17Aに示すように凹部13の底面に微小核14が生成された状態の断面TEM写真を図19に示す。図19BおよびCは図19Aの楕円で囲んだ部分を拡大した断面TEM写真である。図19より、成長初期に微小核14が生成されている様子がよく分かる。
次に、成長初期に微小核14が生成する場合と生成しない場合とで窒化物系III−V族化合物半導体層15中に発生する転位の挙動がどのように異なるかについて説明する。
図20A〜Cは、窒化物系III−V族化合物半導体層15の成長初期に微小核14が生成しない場合における図17D〜Fに対応する状態を示す。図20Aに示すように、成長初期に微小核14が生成しない場合には、窒化物系III−V族化合物半導体層15が凹部13の底面を底辺とする二等辺三角形状の断面形状を有するように成長した時点では凹部13の底面との界面から上方に延伸した転位のみ存在するが、この転位密度は一般に図17Dの場合に比べて多い。成長を続けると、図20Bに示すように、凹部13の底面を底辺とする二等辺三角形状の断面形状を有する窒化物系III−V族化合物半導体層15の側面に抜けた転位は、凸部12より低い位置にあるものは基板11の主面に平行に凸部12の側面まで延伸し続けて消失し、凸部12より高い位置にあるものは基板11の主面に平行に延伸して横方向成長した窒化物系III−V族化合物半導体層15の側面に抜ける。窒化物系III−V族化合物半導体層15の横方向成長をさらに続けると、図20Cに示すように、凸部12の上でその両側から成長した窒化物系III−V族化合物半導体層15同士が会合し、やがて窒化物系III−V族化合物半導体層15の表面が基板11の主面と平行な平坦面となる。窒化物系III−V族化合物半導体層15中の転位は、凸部12上で会合したときに上方に屈曲し、貫通転位22となる。この貫通転位22の密度は、十分に低いものの、成長初期に凹部13の底面に微小核14が生成する場合に比べると高くなる。これは、図21AおよびBに示すように、微小核14を生成しない場合には、基板11との界面から発生する転位は、凹部13の底面を底辺とする二等辺三角状部の斜面に到達したときに一回だけ水平方向に屈曲するためである。すなわち、この場合には、微小核14の生成、成長および合体の過程で転位が束ねられる効果が得られない。
図22に、基板11の凹凸の深さを変えた場合に、凹凸を形成しないフラットな場合と比べて発光ダイオードから外部への光取り出し効率がどの程度向上するかシミュレーション(レイトレーシング・シミュレーション)を行った結果の一例を示す。光取り出しは基板11の裏面側から行うものとする。図22において、横軸は凹部13の深さ(凸部12の高さ)、縦軸は凸部12を形成しなかった場合に対する光取り出し効率ηの向上度(光取り出し倍率)を示す。ただし、凸部12は一方向に延在するストライプ形状を有し、この凸部12の側面と基板11の一主面とのなす角度θは135°、凹部13の底辺の長さWg =2μm、凸部12の底辺の長さ=3μmである。基板11の屈折率は1.77、窒化物系III−V族化合物半導体層15の屈折率は2.35と仮定した。図22より、光取り出し倍率は、凹部13の深さが0.3μm以上では1.35倍以上、0.5μm以上2.5μm以下では1.5倍以上、0.7μm以上2.15μm以下では1.75倍以上、1μm以上1.75μm以下では1.85倍以上となり、約1.3μmで最大(約1.95)となる。
次に、活性層17の近傍における成長表面の状態について考察する。一般に、成長層に貫通転位が存在すると、成長ピットなどが生じ、図23に示すように、成長表面の平坦性が悪化し、貫通転位密度が高いほど悪化の度合いが増す。活性層17に貫通転位が存在するとすると、その面内で厚さや組成揺らぎなどが発生し、それが発光波長の面内不均一性や逆位相境界欠陥などの面状結晶欠陥発生の原因となり、発光効率の低下(内部量子効率の低下)を招く。これに対し、この第1の実施形態によれば、窒化物系III−V族化合物半導体層15の貫通転位密度は上述のように大幅に低減されており、したがってその上に成長される活性層17の貫通転位密度も同様に低いため、貫通転位に起因する発光効率の低下は極めて少なく、従来に比べて高い発光効率を得ることができる。
また、窒化物系III−V族化合物半導体層15の貫通転位は基板11の凸部12の中央部近傍に集中し、凸部12の配列にしたがって規則的に配列するので、活性層17中の貫通転位もそれを反映して規則的に配列する。このため、活性層17のうちの平坦な表面が形成されている部分の面積は貫通転位がランダムに配置する場合に比べて大幅に増加することから、これによっても発光効率の向上を図ることができる。
さらに、例えば、活性層17のIn組成が高い場合、成長表面が荒れていると、図24に示すように、逆位相境界欠陥などの面状結晶欠陥と転位とが複合した結晶欠陥が新たに活性層17から発生しやすくなり、これが発光効率の低下を招く。これに対し、この第1の実施形態によれば、上述のように活性層17の表面の平坦性は大幅に改善されているため、このような結晶欠陥の発生は抑えられ、発光効率の低下も生じない。
活性層17の成長表面の平坦性を向上させ、面状結晶欠陥を減らすためには、活性層17の障壁層をAlドープGaN、AlドープGaInN、AlGaNなどにより構成することも有効である(例えば、特許第3543628号明細書参照。)。
以上のように、この第1の実施形態によれば、基板11と窒化物系III−V族化合物半導体層15との間に空隙が形成されないことにより、この空隙に起因する光取り出し効率の低下を防止することができる。また、窒化物系III−V族化合物半導体層15の貫通転位は基板11の凸部12の中央部近傍に集中し、その他の部分の転位密度は例えば6×107 /cm2 程度と従来の凹凸加工基板を用いた場合に比べて大幅に低減されるため、窒化物系III−V族化合物半導体層15およびその上に成長される活性層17などの窒化物系III−V族化合物半導体層の結晶性は大幅に向上し、非発光中心なども大幅に減少する。これらによって、発光効率が極めて高い窒化物系III−V族化合物半導体系発光ダイオードを得ることができる。
加えて、この窒化物系III−V族化合物半導体系発光ダイオードの製造に必要なエピタキシャル成長は1回で済み、しかも成長マスクが不要であるだけでなく、基板11上の凸部12は基板11上に凸部12の材料となる膜、例えばSiO2 膜、SiON膜、SiN膜、CrN膜、CrON膜などの膜を形成し、これをエッチング、粉末ブラスト法、サンドブラスト法などにより加工するだけで形成することができるので、凹凸加工が困難なサファイア基板などの基板11の加工が不要であるため、製造工程が簡単であり、低コストで窒化物系III−V族化合物半導体系発光ダイオードを製造することができる。
次に、この発明の第2の実施形態について説明する。
この第2の実施形態においては、凹部13の底面を底辺とする二等辺三角形状の断面形状となるように窒化物系III−V族化合物半導体層15が成長した時点で、この窒化物系III−V族化合物半導体層15の高さが凸部12の高さ以下になるように凸部12の高さが選ばれている。一例として図25AおよびBに、窒化物系III−V族化合物半導体層15の高さが凸部12の高さと等しい場合を示す。このようにすることにより、基板11との界面から発生し、凹部13の底面を底辺とする二等辺三角形状の断面形状を有する窒化物系III−V族化合物半導体層15の側面に抜けた転位は全て、基板11の主面に平行に凸部12の側面まで延伸し続けて消失するため、窒化物系III−V族化合物半導体層15の表面に抜ける貫通転位22は激減し、実質的に貫通転位密度をゼロとすることができる。
上記以外のことは第1の実施形態と同様である。
この第2の実施形態によれば、実質的に貫通転位密度がゼロの窒化物系III−V族化合物半導体層15を成長させることができるため、実質的に無転位の窒化物系III−V族化合物半導体基板を得ることができる。そして、例えば、この無転位の窒化物系III−V族化合物半導体基板上にn型窒化物系III−V族化合物半導体層16、活性層17およびp型窒化物系III−V族化合物半導体層18を成長させることにより、これらの層の転位密度を大幅に低減させることができ、特性が極めて良好な窒化物系III−V族化合物半導体系発光ダイオードを実現することができるという利点を得ることができる。第1の実施形態と同様な利点を得ることができることは言うまでもない。
次に、この発明の第3の実施形態について説明する。
この第3の実施形態においては、図26に示すように、基板11上に形成する凸部12の断面形状を二等辺三角形状とし、かつ平面形状をくしの歯状とする。
上記以外のことは第1の実施形態と同様である。
この第3の実施形態によれば、第1の実施形態と同様な利点を得ることができる。
次に、この発明の第4の実施形態について説明する。
この第4の実施形態においては、図27に示すように、窒化物系III−V族化合物半導体層15の厚さが凸部12の高さよりも小さく、凸部12の頂部が窒化物系III−V族化合物半導体層15の上面から突出している。
上記以外のことは第1の実施形態と同様である。
この第4の実施形態によれば、第1の実施形態と同様な利点を得ることができる。
次に、この発明の第5の実施形態について説明する。
この第5の実施形態においては、図28に示すように、基板11の一主面に平行な面内でメサ部20、p側電極19およびn側電極21の配置が90°回転している。
上記以外のことは第1の実施形態と同様である。
この第5の実施形態によれば、第1の実施形態と同様な利点を得ることができる。
次に、この発明の第6の実施形態について説明する。
この第6の実施形態においては、図29に示すように、凸部12が二等辺三角形状の断面形状を有する第1の部分12aとこの第1の部分12aを覆う膜状の第2の部分12bとからなり、これらの第1の部分12aおよび第2の部分12bが互いに異なる材料により形成されている。これらの第1の部分12aおよび第2の部分12bを形成する材料としては、例えばすでに挙げたものを用いることができ、必要に応じて選択されるが、具体的には、例えば、第1の部分12aの材料はSiO2 などの誘電体、第2の部分12bの材料は金属や合金などである。
上記以外のことは第1の実施形態と同様である。
この第6の実施形態によれば、第1の実施形態と同様な利点を得ることができるほか、次のような利点を得ることができる。すなわち、凸部12の第2の部分12bの材料が金属や合金であることにより、活性層17から発生した光をこの第2の部分12bにより基板11と反対側に反射させることができ、このため基板11と反対側から外部に光を取り出す場合に有利である。
なお、基板11側から光取り出しを行いたい場合は、第1の部分12aおよび第2の部分12bの少なくとも一方の材料にITO、IZO、ZOなどの透明導電体を用いてもよい。また、凸部12の第1の部分12aが部分的に現れるように第2の部分12bに部分的に開口部(窓)を設けてもよい。
次に、この発明の第7の実施形態について説明する。
この第7の実施形態においては、図30に示すように、凸部12が膜状の第1の部分12aとこの第1の部分12aを覆う二等辺三角形の断面形状を有する第2の部分12bとからなり、これらの第1の部分12aおよび第2の部分12bが互いに異なる材料により形成されている。これらの第1の部分12aおよび第2の部分12bを形成する材料としては、例えばすでに挙げたものを用いることができ、必要に応じて選択されるが、具体的には、例えば、第1の部分12aの材料はSiO2 などの誘電体、第2の部分12bの材料は金属や合金などである。
上記以外のことは第1の実施形態と同様である。
この第7の実施形態によれば、第1および第6の実施形態と同様な利点を得ることができる。
次に、この発明の第8の実施形態について説明する。
この第8の実施形態においては、図31に示すように、窒化物系III−V族化合物半導体層15をp型とし、その上にp型窒化物系III−V族化合物半導体層18、活性層17およびn型窒化物系III−V族化合物半導体層16を順次成長させる。そして、n型窒化物系III−V族化合物半導体層16上にn側電極21を形成し、さらにこれらのp型窒化物系III−V族化合物半導体層18、活性層17およびn型窒化物系III−V族化合物半導体層16をエッチングにより加工してメサ部20を形成した後、このメサ部20に隣接する部分のp型の窒化物系III−V族化合物半導体層15上にp側電極19を形成する。
この第8の実施形態によれば、第1の実施形態と同様な利点を得ることができる。
次に、この発明の第9の実施形態について説明する。
この第9の実施形態においては、図32に示すように、基板11の裏面に反射膜23を形成する。
上記以外のことは第1の実施形態と同様である。
この第9の実施形態によれば、第1の実施形態と同様な利点を得ることができるほか、次のような利点を得ることができる。すなわち、基板11の裏面に反射膜23を形成しているので、活性層17から発生した光をこの反射膜23により基板11と反対側に反射させることができ、このため基板11と反対側から外部に光を取り出す場合に有利である。
次に、この発明の第10の実施形態について説明する。
この第10の実施形態においては、図33に示すように、図31に示す発光ダイオードにおいて、基板11の裏面に反射膜23を形成する。
上記以外のことは第1の実施形態と同様である。
この第10の実施形態によれば、第1および第9の実施形態と同様な利点を得ることができる。
次に、この発明の第11の実施形態について説明する。
この第11の実施形態においては、図34に示すように、n型窒化物系III−V族化合物半導体層16、活性層17およびp型窒化物系III−V族化合物半導体層18にメサ部20を形成しない。そして、基板11として導電性のものを用い、この基板11の裏面にn側電極21を形成する。
上記以外のことは第1の実施形態と同様である。
この第11の実施形態によれば、第1の実施形態と同様な利点を得ることができる。ここで、活性層17で発生した光は、p側電極19側およびn側電極21側へ広がるが、基板11および凸部12の材料、凸部12の構成、p側電極19およびn側電極21として高反射電極あるいは透明電極を使い分けることにより光取り出し方向を制御することが可能である。
次に、この発明の第12の実施形態について説明する。
この第12の実施形態においては、図35に示すように、窒化物系III−V族化合物半導体層15をp型とし、その上にp型窒化物系III−V族化合物半導体層18、活性層17およびn型窒化物系III−V族化合物半導体層16を順次成長させる。そして、n型窒化物系III−V族化合物半導体層16上にn側電極21を形成する。これらのp型窒化物系III−V族化合物半導体層18、活性層17およびn型窒化物系III−V族化合物半導体層16にメサ部20は形成しない。そして、基板11として導電性のものを用い、この基板11の裏面にp側電極19を形成する。
上記以外のことは第1の実施形態と同様である。
この第12の実施形態によれば、第1の実施形態と同様な利点を得ることができる。
次に、この発明の第13の実施形態について説明する。
この第13の実施形態においては、図36に示すように、n型窒化物系III−V族化合物半導体層16、活性層17およびp型窒化物系III−V族化合物半導体層18にメサ部20を形成しない。そして、凸部12を導電性材料(ITO、IZO、ZOなどの透明導電材料も含む)により形成し、これをn側電極21として用いる。
上記以外のことは第1の実施形態と同様である。
この第13の実施形態によれば、第1の実施形態と同様な利点を得ることができるほか、凸部12がn側電極21を兼用するので、n側電極21の形成プロセスが不要となり、製造工程が簡単になるため、製造コストの低減を図ることができるという利点を得ることができる。また、凸部12が、分断された形のn側電極21として働くため、発光ダイオードの動作時に電流集中(current crowding)現象が生じるのを防止することができるので、特に発光ダイオードの高出力化、高輝度化、大面積化の際にも効果的である。
次に、この発明の第14の実施形態について説明する。
この第14の実施形態においては、図37に示すように、窒化物系III−V族化合物半導体層15をp型とし、その上にp型窒化物系III−V族化合物半導体層18、活性層17およびn型窒化物系III−V族化合物半導体層16を順次成長させる。そして、n型窒化物系III−V族化合物半導体層16上にn側電極21を形成する。これらのp型窒化物系III−V族化合物半導体層18、活性層17およびn型窒化物系III−V族化合物半導体層16にメサ部20は形成しない。そして、凸部12を導電性材料(ITOなどの透明導電材料も含む)により形成し、これをp側電極19として用いる。
上記以外のことは第1の実施形態と同様である。
この第14の実施形態によれば、第1の実施形態と同様な利点を得ることができるほか、凸部12がp側電極19を兼用するので、p側電極19の形成プロセスが不要となり、製造工程が簡単になるため、製造コストの低減を図ることができるという利点を得ることができる。また、凸部12が、分断された形のp側電極19として働くため、発光ダイオードの動作時に電流集中現象が生じるのを防止することができるので、特に発光ダイオードの高出力化、高輝度化、大面積化の際にも効果的である。
次に、この発明の第15の実施形態について説明する。
この第15の実施形態においては、図38に示すように、凸部12を形成し、第1の実施形態と同様にして窒化物系III−V族化合物半導体層15を成長させる工程を、基板11上に凸部12を形成することから始めて、複数回繰り返し行う。各段の凸部12は基板11の主面に平行な面内で同じ位置に形成する。そして、最上層の窒化物系III−V族化合物半導体層15上に第1の実施形態と同様にして例えばn型窒化物系III−V族化合物半導体層16、活性層17およびp型窒化物系III−V族化合物半導体層18を順次成長させる。
上記以外のことは第1の実施形態と同様である。
この第15の実施形態によれば、第1の実施形態と同様な利点に加えて、凸部12の形成および窒化物系III−V族化合物半導体層15の成長を複数回繰り返すことにより、上層の窒化物系III−V族化合物半導体層15ほど結晶性が良好となり、例えばその上に成長させるn型窒化物系III−V族化合物半導体層16、活性層17およびp型窒化物系III−V族化合物半導体層18の結晶性の大幅な向上を図ることができるという利点を得ることができる。この場合、凸部12の上の部分の窒化物系III−V族化合物半導体層15に集中して発生した貫通転位を上層の凸部12で覆うことができるので、上層の窒化物系III−V族化合物半導体層15の結晶性の向上を図る上で特に有利である。また、複数層の凸部12を導電性材料により構成し、これらの複数層の凸部12間を配線して短絡することにより、発光ダイオードの動作時の電流集中現象をより有効に抑制することができる。この手法は、窒化物系III−V族化合物半導体層15がp型であってもn型であっても有効であるが、特にp型の窒化物系III−V族化合物半導体層15はキャリア濃度(正孔濃度)が小さく、移動度も小さいため、電流集中現象の抑制効果は極めて高く、発光効率の大幅な向上を図ることができる。また、これらの複数層の凸部12間を開放した場合は、各層の凸部12が独立配線として機能するので、他の各種の電子素子の接続や搭載が容易になる。
次に、この発明の第16の実施形態について説明する。
この第16の実施形態においては、図39に示すように、凸部12を形成し、第1の実施形態と同様にして窒化物系III−V族化合物半導体層15を成長させる工程を、基板11上に凸部12を形成することから始めて、複数回繰り返し行う。この場合、各段の凸部12は基板11の主面に平行な面内で互いに半周期ずれた位置に形成する。そして、最上層の窒化物系III−V族化合物半導体層15上に第1の実施形態と同様にして、例えばn型窒化物系III−V族化合物半導体層16、活性層17およびp型窒化物系III−V族化合物半導体層18を順次成長させる。
上記以外のことは第1の実施形態と同様である。
この第16の実施形態によれば、第1および第15の実施形態と同様な利点を得ることができる。
次に、この発明の第17の実施形態について説明する。
この第17の実施形態においては、図40に示すように、基板11上に凸部12を形成し、第1の実施形態と同様にして窒化物系III−V族化合物半導体層15を成長させた後、その上に凸部12を形成し、第1の実施形態と同様にして例えばn型窒化物系III−V族化合物半導体層16を成長させる。次に、このn型窒化物系III−V族化合物半導体層16上に活性層17およびp型窒化物系III−V族化合物半導体層18を成長させる。次に、このp型窒化物系III−V族化合物半導体層18上に凸部12を形成し、第1の実施形態と同様にしてp型窒化物系III−V族化合物半導体層24を成長させる。
上記以外のことは第1の実施形態と同様である。
この第17の実施形態によれば、第1および第15の実施形態と同様な利点を得ることができる。
次に、この発明の第18の実施形態について説明する。
この第18の実施形態においては、図41に示すように、基板11上に凸部12を形成し、第1の実施形態と同様にして窒化物系III−V族化合物半導体層15を成長させた後、その上に凸部12を形成し、第1の実施形態と同様にして例えばn型窒化物系III−V族化合物半導体層16を成長させる。次に、このn型窒化物系III−V族化合物半導体層16上に活性層17およびp型窒化物系III−V族化合物半導体層18を成長させる。次に、このp型窒化物系III−V族化合物半導体層18上に凸部12を形成し、第1の実施形態と同様にしてp型窒化物系III−V族化合物半導体層24を成長させる。この場合、各段の凸部12は基板11の主面に平行な面内で互いに半周期ずれた位置に形成する。
上記以外のことは第1の実施形態と同様である。
この第18の実施形態によれば、第1および第15の実施形態と同様な利点を得ることができる。
次に、この発明の第19の実施形態について説明する。
この第19の実施形態においては、図42に示すように、基板11上に凸部12を形成し、第1の実施形態と同様にして例えばn型窒化物系III−V族化合物半導体層16を成長させた後、その上に活性層17およびp型窒化物系III−V族化合物半導体層18を順次成長させる。次に、このp型窒化物系III−V族化合物半導体層18上に凸部12を形成し、第1の実施形態と同様にしてp型窒化物系III−V族化合物半導体層24を成長させる。各段の凸部12は基板11の主面に平行な面内で同じ位置に形成する。
活性層17の下側の凸部12の平面形状の例を図43A〜Cに、活性層17の上側の凸部12の平面形状の例を図44A〜Cに挙げる。活性層17の下側の凸部12および活性層17の上側の凸部12の平面形状はこれらの任意の組み合わせが可能である。
上記以外のことは第1の実施形態と同様である。
この第19の実施形態によれば、第1および第15の実施形態と同様な利点を得ることができる。
なお、図42において、活性層17をはさんだ下側の凸部12および上側の凸部12のいずれかの一方の材料に金属、合金、透明導電体などの導電体を用いてもよい。特に、活性層17の上側の凸部12の材料に金属、合金、透明導電体などの導電体を用いる場合、図45に示すように、この凸部12に接触するように反射電極25を形成し、その上に例えばp側電極19を形成してもよい。また、活性層17の上側の凸部12の材料である金属、合金、透明導電体などの導電体が透光性、反射性のいずれであっても、図46に示すように、p型窒化物系III−V族化合物半導体層24の厚さを適度に調整、例えばλ/4(λ:発光波長)厚にし、その上にさらにこの凸部12に接触するように反射電極25を形成し、その上に例えばp側電極19を形成してもよい。こうすることで、発光ダイオードの動作時にp側電極19からの良好な電流パスを確保しつつ、活性層17で発生した任意の方向からの光を高い反射率で、基板11側に反射する構造を形成することが可能になる。
次に、この発明の第20の実施形態について説明する。
この第20の実施形態においては、第11の実施形態と同様にして図34に示すようにp側電極19まで形成した後、基板11を除去し、n型の窒化物系III−V族化合物半導体層15の裏面を露出させる。そして、図47に示すように、この窒化物系III−V族化合物半導体層15の裏面にn側電極21を形成する。
ここで、p側電極19およびn側電極21を高反射電極あるいは透明電極とすることにより、光の取り出し方向を選択することができる。
また、基板11を除去することにより発光ダイオードの全体の厚さが極めて小さくなるので、機械的強度の向上を図るため、図48に示すように、p側電極19に支持基板Sをその上の金属電極Mを介して貼り付けて接合してもよい。支持基板Sは導電性、非導電性のいずれであってもよく、金属電極Mを介して発光ダイオードに電流を流すことが可能な構造を支持基板Sに持たせればよい。
上記以外のことは第1の実施形態と同様である。
この第20の実施形態によれば、第1の実施形態と同様な利点を得ることができる。
次に、この発明の第21の実施形態について説明する。
この第21の実施形態においては、第12の実施形態と同様にして図35に示すようにn側電極21まで形成した後、基板11を除去し、p型の窒化物系III−V族化合物半導体層15の裏面を露出させる。そして、図49に示すように、この窒化物系III−V族化合物半導体層15の裏面にp側電極19を形成する。
上記以外のことは第1の実施形態と同様である。
この第21の実施形態によれば、第1の実施形態と同様な利点を得ることができる。
次に、この発明の第22の実施形態について説明する。
この第22の実施形態においては、図50Aに示すように、基板11上に断面形状が台形状の凸部12を所定の平面形状で周期的に形成する。凸部12の間には逆台形状の断面形状を有する凹部13が形成される。
次に、第1の実施形態と同様にして窒化物系III−V族化合物半導体層15を成長させる。具体的には、凹部13の底面上の微小核14の生成、成長および合体の過程を経て図50Bに示すように、凹部13の底面を底辺とする二等辺三角形状の断面形状を有する窒化物系III−V族化合物半導体層15を成長させ、さらに横方向成長を経て図50Cに示すように、平坦な表面を有し、貫通転位密度が低い窒化物系III−V族化合物半導体層15を成長させる。
次に、第1の実施形態と同様に工程を進めて、図51に示すように、目的とする窒化物系III−V族化合物半導体系発光ダイオードを製造する。
上記以外のことは第1の実施形態と同様である。
図52に、窒化物系III−V族化合物半導体層15の結晶欠陥分布をTEMにより調べた結果を模式的に示す。
この第22の実施形態によれば、第1の実施形態と同様な利点を得ることができる。
図53〜図55に、基板11に凹凸を形成した場合と凹凸を形成しないフラットな場合とで発光ダイオードから外部への光取り出し効率の変化のシミュレーションを行った結果の一例を示す。いずれも光取り出しは基板11の裏面側から行うものとする。
図53において、横軸は凸部12の屈折率、縦軸は凸部12を形成しなかった場合に対する光取り出し効率ηの向上度(光取り出し倍率)を示す。また、図53中、▲のデータは凸部12が図4に示す一次元ストライプ形状の場合(1D)、●のデータは一次元ストライプ形状の凸部12を互いに直交して設けることにより得られる二次元配列の場合(2D)を示す。ただし、凸部12の側面と基板11の一主面とのなす角度θは135°、凹部13の底辺の長さWg =2μm、凸部12の底辺の長さ=3μmである。基板11の屈折率は1.77、窒化物系III−V族化合物半導体層15の屈折率は2.35と仮定した。図53より、光取り出し倍率は、1D、2Dとも凸部12の屈折率が1.4のときに最大となり、屈折率が1.2〜1.7の範囲では十分に大きくなること、2Dでは1Dに比べて光取り出し倍率が大きいことが分かる。
なお、この結果は凸部12の断面形状が第1の実施形態のように三角形状である場合も同様である。
図54において、横軸は凸部12の側面が基板11の一主面となす角度θ、縦軸は光取り出し倍率を示す。また、図54中、▲のデータは凸部12が図4に示す一次元ストライプ形状の場合(1D)、●のデータは一次元ストライプ形状の凸部12を互いに直交して設けることにより得られる二次元配列の場合(2D)を示す。ただし、凹部13の底辺の長さWg =3μm、凸部12の底辺の長さ=2μmである。基板11の屈折率は1.77、凸部12の屈折率は1.4、窒化物系III−V族化合物半導体層15の屈折率は2.35と仮定した。図54より、光取り出し倍率は、1D、2Dとも凸部12の側面が基板11の一主面となす角度θが100°<θ<160°の範囲で1.55倍以上と大きく、132°<θ<139°の範囲では1.75倍以上と極めて大きく、特にθ=135°で極大となり、あるいは147°<θ<154°の範囲でも1.75倍以上と極めて大きく、特にθ=152°で極大となること、2Dでは1Dに比べて光取り出し倍率が大きいことが分かる。
なお、この結果は凸部12の断面形状が第1の実施形態のように三角形状である場合も同様である。
図55において、横軸は凹部13の深さd、縦軸は凸部12を形成しなかった場合に対する光取り出し効率ηの向上度(光取り出し倍率)を示す。凸部12は図4に示す一次元ストライプ形状を有する。ただし、凹部13の底辺の長さWg と凸部12の底辺の長さとの比は3:2である。基板11の屈折率は1.77、凸部12の屈折率は1.4、窒化物系III−V族化合物半導体層15の屈折率は2.35と仮定した。図55より、光取り出し倍率は、凹部13の深さが大きくなるにつれて増加することが分かる。
次に、この発明の第23の実施形態について説明する。
この第23の実施形態においては、図56Aに示すように、第1の実施形態と同様にして窒化物系III−V族化合物半導体層15を表面が平坦になるまで成長させた後、凸部12上の貫通転位22が集中している部分をエッチングなどにより選択的に除去し、この部分に凸部12の表面を露出させる。
次に、図56Bに示すように、残った窒化物系III−V族化合物半導体層15から窒化物系III−V族化合物半導体層26を横方向成長させる。
この後、第1の実施形態と同様にしてn型窒化物系III−V族化合物半導体層16の成長以降の工程を進めて発光ダイオードを製造する。
この第23の実施形態によれば、第1の実施形態と同様な利点を得ることができる。
次に、この発明の第24の実施形態について説明する。
この第24の実施形態においては、図57Aに示すように、基板11上に凸部12を形成し、第1の実施形態と同様にして窒化物系III−V族化合物半導体層15を成長させる。
次に、図57Bに示すように、凸部12の上方の部分における窒化物系III−V族化合物半導体層15上に凸部12に対応したマスク(図示せず)を形成した後、このマスクを用いて窒化物系III−V族化合物半導体層15を例えばRIE法、粉末ブラスト法、サンドブラスト法などにより基板11が露出するまでエッチングし、または削る。
次に、上記のマスクを除去した後、図58Aに示すように、上記のようにしてパターニングされた窒化物系III−V族化合物半導体層15の両側面から窒化物系III−V族化合物半導体層26を横方向成長させ、図58Bに示すように、窒化物系III−V族化合物半導体層15の間を埋める。このとき、この窒化物系III−V族化合物半導体層26と基板11との間に隙間が形成される。
次に、図59Aに示すように、基板11を除去あるいは剥離する。この基板11の除去あるいは剥離は、図58Bに示すように、窒化物系III−V族化合物半導体層26と基板11との間に隙間が形成されることを利用して、化学的あるいは機械的(力学的)に行うことができる。具体的には、例えば、この隙間に所定のエッチング液あるいはエッチングガス(反応ガス)が行き渡るようにすることにより窒化物系III−V族化合物半導体層15、26側から基板11をエッチングし、除去あるいは剥離する。あるいは、上記の空隙や凸部12またはその周辺の材料層に熱を加えたり、超音波を照射したりすることにより、機械的に基板11を剥離する。さらには、上記の空隙や凸部12またはその周辺の材料層にレーザ光を照射することにより、基板11を剥離してもよい。レーザ光としては、例えば、YAGレーザやエキシマーレーザなどによるレーザ光を用いることができる。
次に、凸部12が残る場合はこれを完全にエッチング除去する。これによって、図59Bに示すように、窒化物系III−V族化合物半導体層15、26からなる窒化物系III−V族化合物半導体基板27が得られる。
基板11を除去あるいは剥離する方法としては、凸部12を例えば化学的あるいは熱的な手法で選択的に溶かしたり、低温バッファ層(例えば、GaN、AlN、AlGaN、CrNなどからなるバッファ層)を例えば化学的あるいは熱的な手法で選択的に溶かす方法を用いることもでき、窒化物系III−V族化合物半導体層15、26の耐性などに応じて適宜選択することができる。特に、凸部12の材料としてCrNを用いた場合、低温バッファ層としてもCrNバッファ層を用いることが可能であるため、サファイア基板などの基板11から窒化物系III−V族化合物半導体層15、26を容易に化学的に剥離することができる。
この時点では、この窒化物系III−V族化合物半導体基板27の裏面は凹凸になっているため、次に、この窒化物系III−V族化合物半導体基板27の裏面を研磨などにより平坦化処理する。
こうして、図59Cに示すように、両主面とも平坦な窒化物系III−V族化合物半導体基板27が得られる。
この窒化物系III−V族化合物半導体基板27上に必要な窒化物系III−V族化合物半導体層を成長させることにより、発光ダイオードなどの各種の半導体装置を製造することができる。
次に、この発明の第25の実施形態について説明する。
この第25の実施形態においては、図57Bに示すように、凸部12の上方の部分における窒化物系III−V族化合物半導体層15上に凸部12に対応したマスク(図示せず)を形成した後、このマスクを用いて窒化物系III−V族化合物半導体層15を例えばRIE法、粉末ブラスト法、サンドブラスト法などにより図57B中、一点鎖線で示す深さまでエッチングし、または削る。すなわち、この場合、基板11が露出する前にエッチングまたは削るのを停止する。
この後、第24の実施形態と同様にして工程を進める。
この第25の実施形態によれば、第1の実施形態と同様な利点を得ることができる。
次に、この発明の第26の実施形態について説明する。
この第26の実施形態においては、図60Aに示すように、凸部12の上方の部分における窒化物系III−V族化合物半導体層15上に凸部12より幅が狭いマスク(図示せず)を形成した後、このマスクを用いて窒化物系III−V族化合物半導体層15を例えばRIE法により基板11が露出するまでエッチングし、または削る。
次に、上記のマスクを除去した後、図60Bに示すように、上記のようにしてパターニングされた窒化物系III−V族化合物半導体層15の両側面から窒化物系III−V族化合物半導体層26を横方向成長させ、窒化物系III−V族化合物半導体層15の間を埋める。このとき、この窒化物系III−V族化合物半導体層26と基板11との間に隙間が形成される。
この後、第24の実施形態と同様にして工程を進める。
この第26の実施形態によれば、第1の実施形態と同様な利点を得ることができる。
次に、この発明の第27の実施形態について説明する。
この第27の実施形態においては、図61Aに示すように、凹部13の上方の部分における窒化物系III−V族化合物半導体層15上に、凸部12の一部と凹部13の全部とにまたがった平面形状のマスク(図示せず)を形成した後、このマスクを用いて窒化物系III−V族化合物半導体層15を例えばRIE法により凸部12が露出するまでエッチングし、または削る。
次に、上記のマスクを除去した後、図61Bに示すように、上記のようにしてパターニングされた窒化物系III−V族化合物半導体層15の両側面から窒化物系III−V族化合物半導体層26を横方向成長させ、窒化物系III−V族化合物半導体層15の間を埋める。
この後、第24の実施形態と同様にして工程を進める。
この第27の実施形態によれば、第1の実施形態と同様な利点を得ることができる。
次に、この発明の第28の実施形態について説明する。
この第28の実施形態においては、p側電極19の形成工程までは第1の実施形態と同様であるが、それ以降の工程が異なる。ここで、このp側電極19においては、好適には、電極材料(例えばAgなど)の拡散を防ぐためにPdを含有する層を介在させたり、その上に、応力、熱、上層に形成されるAuやSnを含む層(はんだ層やバンプなど)からのAuやSnのp側電極19への拡散などによる不良の発生を防止するために例えばTi、W、Crあるいはこれらの合金などの高融点金属、あるいはこれらの金属の窒化物(TiN、WN、TiWN、CrNなど)を形成することにより、粒界のないアモルファス状のバリアメタル層として用いる技術を適用する。ここで、Pdを含有する層を介在させる技術は、例えば金属めっき技術においてはPd介在層として周知であり、上記のバリアメタル層材料はSi系電子デバイスのAl配線技術、Ag配線技術などで周知である。
また、ここでは、p型窒化物系III−V族化合物半導体層18と直接接触する、熱応力的に弱いp側電極19を保護する目的で、Ti、W、Crあるいはこれらの合金などの高融点金属、あるいはこれらの金属の窒化物などが保護層として積層される例が示されるが、この保護層は、それ自身をp型窒化物系III−V族化合物半導体層18と直接接触する電極として用いることが可能であり、応力耐性や接着強化力があることなどから、p型窒化物系III−V族化合物半導体層18側だけでなく、特に、n型の窒化物系III−V族化合物半導体層15に接触させるn側電極21として従来用いられているTi/Pt/Au電極の代わりに、あるいは第1層目のn側電極として用いてもよい。接着強化力を利用した方法としては、基板の貼り合わせ技術などを、金属−金属間接合部の強化や金属−誘電体接合部などの強化のためにp側、n側を問わず利用することができる。応力耐性や接着強化力を持たせる具体例を挙げると、単層金属膜あるいは複数層の金属膜で形成されたp側電極19の最表面がAuからなる場合に、導電性支持基板上にTi、W、Crあるいはこれらの合金などの高融点金属膜、あるいはこれらの金属の窒化膜を形成し、その上にAu膜を形成したもののAu膜をp側電極19と貼り合わせることができる。
すなわち、この第28の実施形態においては、図62Aに示すように、p側電極19を形成した後、リフト法などにより、このp側電極19を覆うようにNi膜41を形成する。次に、図示は省略するが、例えば、Ni膜41を覆うようにPd膜を形成し、このPd膜を覆うように金属窒化膜、例えばTiN、WN、TiWN、CrNなどの膜を形成し、さらに必要に応じてこの膜を覆うようにTi、W、Mo、Crあるいはそれらの合金などの膜を形成する。ただし、Ni膜41を形成せず、その代わりに、p側電極19を覆うようにPd膜を形成し、このPd膜を覆うようにTiN、WN、TiWN、CrNなどの膜を形成し、さらに必要に応じてこの膜を覆うようにTi、W、Mo、Crあるいはそれらの合金などの膜を形成するようにしてもよい。
次に、図62Bに示すように、リソグラフィーにより、Ni膜41およびその上のPd膜などの層を覆う所定形状のレジストパターン42を形成する。
次に、図62Cに示すように、レジストパターン42をマスクとして例えばRIE法によりエッチングすることによりメサ部20を断面形状が台形になるように形成する。このメサ部20の斜面と基板11の主面とのなす角度は例えば35度程度とする。このメサ部20の斜面には必要に応じてλ/4誘電体膜(λ:発光波長)を形成する。
次に、図62Dに示すように、n型の窒化物系III−V族化合物半導体層15上にn側電極21を形成する。
次に、図62Eに示すように、基板全面にパッシベーション膜としてSiO2 膜43を形成する。下地に対する密着性、耐久性、プロセス上の耐食性を考慮に入れた場合、SiO2 膜43の代わりにSiN膜あるいSiON膜を用いてもよい。
次に、図62Fに示すように、このSiO2 膜43をエッチバックして薄くした後、メサ部20の斜面のSiO2 膜43上に反射膜としてAl膜44を形成する。このAl膜44は、活性層17から発生する光を基板11側に反射させて光の取り出し効率の向上を図るためのものである。このAl膜44の一端はn側電極21と接触するように形成する。これは、Al膜44とn側電極21との間に隙間をつくらないようにすることで光の反射を増すためである。この後、SiO2 膜43を再度形成してパッシベーション膜として必要な厚さにする。
次に、図62Gに示すように、SiO2 膜43のうちのNi膜41およびn側電極21の上方の部分をエッチング除去して開口45、46を形成し、これらの部分にNi膜41およびn側電極21を露出させる。
次に、図62Hに示すように、開口45の部分のNi膜41上にパッド電極47を形成するとともに、開口46の部分のn側電極21上にパッド電極48を形成する。
次に、図62Iに示すように、基板全面にバンプマスク材49を形成した後、このバンプマスク材49のうちのパッド電極48の上方の部分をエッチング除去して開口50を形成し、この部分にパッド電極48を露出させる。
次に、図62Jに示すように、バンプマスク材49を用いてパッド電極48上にAuバンプ51を形成する。次に、バンプマスク材49を除去する。次に、基板全面に再度バンプマスク材(図示せず)を形成した後、このバンプマスク材のうちのパッド電極47の上方の部分をエッチング除去して開口を形成し、この部分にパッド電極47を露出させる。次に、パッド電極47上にAuバンプ52を形成する。
次に、必要に応じて、上述のようにして発光ダイオード構造が形成された基板11をその裏面側から研削やラッピングすることにより厚さを減少させた後、この基板11のスクライビングを行い、バーを形成する。この後、このバーのスクライビングを行うことでチップ化する。
なお、図62で説明した電極積層構造は、一例に過ぎず、特に、各電極層を複数積層する場合、素子温度上昇に伴う各金属層の熱膨張係数の違いによる応力発生の抑制、金属層間の拡散の抑制を考慮に入れながら、Ag電極などからなるp側電極19と他の金属層との密着性の向上、応力耐久性の向上、クラック防止性の向上、低コンタクト抵抗化、Ag電極などの品質維持による高反射率化を図る必要があるので、必要に応じて、既に述べたSi系電子デバイスのAl配線技術などを組み込むことが可能である。
次に、この発明の第29の実施形態について説明する。
この第29の実施形態においては、第1の実施形態による方法により得られる青色発光の発光ダイオードおよび緑色発光の発光ダイオードに加え、別途用意する赤色発光の発光ダイオード(例えば、AlGaInP系発光ダイオード)を用いて発光ダイオードバックライトを製造する場合について説明する。
第1の実施形態による方法により基板11上に青色発光の発光ダイオード構造を形成し、さらにp側電極19およびn側電極21上にそれぞれバンプ(図示せず)を形成した後、これをチップ化することによりフリップチップの形で青色発光の発光ダイオードを得る。同様にして、緑色発光の発光ダイオードをフリップチップの形で得る。一方、赤色発光の発光ダイオードとしては、n型GaAs基板上にAlGaInP系半導体層を積層してダイオード構造を形成し、その上部にp側電極を形成する工程を経る、AlGaInP系発光ダイオードをチップの形で用いるものとする。
そして、これらの赤色発光の発光ダイオードチップ、緑色発光の発光ダイオードチップおよび青色発光の発光ダイオードチップをそれぞれAlNなどからなるサブマウント上にマウントした後、これをサブマウントを下にして例えばAl基板などの基板上に所定の配置でマウントする。この状態を図63Aに示す。図63A中、符号61は基板、62はサブマウント、63は赤色発光の発光ダイオードチップ、64は緑色発光の発光ダイオードチップ、65は青色発光のダイオードチップを示す。これらの赤色発光の発光ダイオードチップ63、緑色発光の発光ダイオードチップ64および青色発光の発光ダイオードチップ65のチップサイズは例えば350μm角である。ここで、赤色発光の発光ダイオードチップ63はそのn側電極がサブマウント62上に来るようにマウントし、緑色発光の発光ダイオードチップ64および青色発光の発光ダイオードチップ65はそのp側電極およびn側電極が、バンプを介してサブマウント62上に来るようにする。赤色発光の発光ダイオードチップ63がマウントされているサブマウント62上にはn側電極用の引き出し電極(図示せず)が所定のパターン形状に形成されており、この引き出し電極上の所定部分に赤色発光の発光ダイオードチップ63のn側電極側がマウントされている。そして、この赤色発光の発光ダイオードチップ63のp側電極と、基板61上に設けられた所定のパッド電極66とにこれらを接続するようにワイヤ67がボンディングされているとともに、上記の引き出し電極の一端と基板61上に設けられた別のパッド電極とにこれらを接続するようにワイヤ(図示せず)がボンディングされている。緑色発光の発光ダイオードチップ64がマウントされているサブマウント62上には、p側電極用の引き出し電極およびn側電極用の引き出し電極(いずれも図示せず)がそれぞれ所定のパターン形状に形成されており、これらのp側電極用の引き出し電極およびn側電極用の引き出し電極上の所定部分に、緑色発光の発光ダイオードチップ64のp側電極およびn側電極側がそれらの上に形成されたバンプを介してそれぞれマウントされている。そして、この緑色発光の発光ダイオードチップ64のp側電極用の引き出し電極の一端と、基板61上に設けられたパッド電極とにこれらを接続するようにワイヤ(図示せず)がボンディングされているとともに、そのn側電極用の引き出し電極の一端と、基板61上に設けられたパッド電極とにこれらを接続するようにワイヤ(図示せず)がボンディングされている。青色発光の発光ダイオードチップ65も同様である。
ただし、サブマウント62を省略して、赤色発光の発光ダイオードチップ63、緑色発光の発光ダイオードチップ64および青色発光の発光ダイオードチップ65を直接、放熱性を有する任意のプリント配線基板あるいは、プリント配線基板の機能を有する板、筐体の内外壁(例えば、シャーシの内壁など)にダイレクトマウントすることも可能であり、こうすることで発光ダイオードバックライトあるいはパネル全体の低コスト化を図ることができる。
上述のような赤色発光の発光ダイオードチップ63、緑色発光の発光ダイオードチップ64および青色発光の発光ダイオードチップ65を一単位(セル)とし、これを基板61上に所定のパターンで必要な数配置する。その一例を図64に示す。次に、図63Bに示すように、この一単位を覆うように透明樹脂68のポッティングを行う。この後、透明樹脂68のキュア処理を行う。このキュア処理により透明樹脂68は固化し、それに伴い少し縮小する(図63C)。こうして、図65に示すように、赤色発光の発光ダイオードチップ63、緑色発光の発光ダイオードチップ64および青色発光の発光ダイオードチップ65を一単位としたものが基板61上にアレイ状に配列された発光ダイオードバックライトが得られる。この場合、透明樹脂68は緑色発光の発光ダイオードチップ64および青色発光の発光ダイオードチップ65の基板11の裏面と接触しているため、この基板11の裏面が空気と直接接触している場合に比べて屈折率差が小さくなり、したがってこの基板11を透過して外部に出ようとする光がこの基板11の裏面で反射される割合が減少し、それによって光取り出し効率が向上することで発光効率が向上する。
この発光ダイオードバックライトは、例えば液晶パネルのバックライトに用いて好適なものである。
次に、この発明の第30の実施形態について説明する。
この第30の実施形態においては、第29の実施形態と同様にして、赤色発光の発光ダイオードチップ63、緑色発光の発光ダイオードチップ64および青色発光の発光ダイオードチップ65を基板61上に所定のパターンで必要な数配置した後、図66に示すように、赤色発光の発光ダイオードチップ63を覆うようにこの発光ダイオードチップ63に適した透明樹脂69のポッティングを行い、緑色発光の発光ダイオードチップ64を覆うようにこの発光ダイオードチップ64に適した透明樹脂70のポッティングを行い、青色発光の発光ダイオードチップ65を覆うようにこの発光ダイオードチップ65に適した透明樹脂71のポッティングを行う。この後、透明樹脂69〜71のキュア処理を行う。このキュア処理により透明樹脂69〜71は固化し、それに伴い少し縮小する。こうして、赤色発光の発光ダイオードチップ63、緑色発光の発光ダイオードチップ64および青色発光の発光ダイオードチップ65を一単位としたものが基板61上にアレイ状に配列された発光ダイオードバックライトが得られる。この場合、透明樹脂70、71はそれぞれ緑色発光の発光ダイオードチップ64および青色発光の発光ダイオードチップ65の基板11の裏面と接触しているため、この基板11の裏面が空気と直接接触している場合に比べて屈折率差が小さくなり、したがってこの基板11を透過して外部に出ようとする光がこの基板11の裏面で反射される割合が減少し、それによって光取り出し効率が向上することで発光効率が向上する。
この発光ダイオードバックライトは、例えば液晶パネルのバックライトに用いて好適なものである。
次に、この発明の第31の実施形態について説明する。
この第31の実施形態においては、第1の実施形態による方法により基板11上に発光ダイオード構造を形成し、p側電極19およびn側電極21はそれぞれストライプ形状に形成し、これらのp側電極19およびn側電極21上にそれぞれバンプ(図示せず)を形成した後、この基板11のスクライビングを行うことにより所定の大きさの四角形とする。これによって、図67に示すように、ストライプ状の発光部を有する集積型発光ダイオードが得られる。この場合、n側電極21は、ストライプ状のメサ部20の周りを囲むように形成されている。そして、図68に示すように、この集積型発光ダイオードをAlNなどからなるサブマウント72上にマウントする。この場合、サブマウント72上にはp側電極用の引き出し電極およびn側電極用の引き出し電極(図示せず)がそれぞれ所定のパターン形状に形成されており、それらの上にはんだ73、74が形成されている。集積型発光ダイオードのp側電極19ははんだ73上に、n側電極21ははんだ74上に来るように位置合わせし、これらのはんだ73、74を溶かして接合する。
ここで、各発光ダイオードをサージ、過大電流などから保護することを目的とした保護回路(例えば、ツェナーダイオードを(逆)並列接続したもの)などを光取り出しの妨げとならない位置に配置してもよい。
次に、この発明の第32の実施形態について説明する。
この第32の実施形態においては、第1の実施形態による方法により得られる青色発光の発光ダイオードおよび緑色発光の発光ダイオードに加え、別途用意する赤色発光の発光ダイオードを用いて光源セルユニットを製造する場合について説明する。
図69Aに示すように、この第32の実施形態においては、第29の実施形態と同様にして、赤色発光の発光ダイオードチップ63、緑色発光の発光ダイオードチップ64および青色発光の発光ダイオードチップ65をそれぞれ少なくとも一つ含み、これらが所定のパターンで配置されたセル75をプリント配線基板76上に所定のパターンで必要な数配置する。この例では、各セル75は、赤色発光の発光ダイオードチップ63、緑色発光の発光ダイオードチップ64および青色発光の発光ダイオードチップ65をそれぞれ一つ含み、これらが正三角形の頂点に配置されている。図69Bにセル75を拡大して示す。各セル75における赤色発光の発光ダイオードチップ63、緑色発光の発光ダイオードチップ64および青色発光の発光ダイオードチップ65の間隔aは例えば4mmであるが、これに限定されるものではない。セル75の間隔bは例えば30mmであるが、これに限定されるものではない。プリント配線基板76としては、例えば、FR4(Flame Retardant Type 4の略)基板やメタルコア基板やフレキシブル配線基板などを用いることができるが、放熱性を有するプリント配線基板であれば他のものを用いることもでき、これらに限定されるものではない。第29の実施形態と同様にして、各セル76を覆うように透明樹脂68のポッティングを行い、あるいは、第30の実施形態と同様にして、赤色発光の発光ダイオードチップ63を覆うように透明樹脂69のポッティングを行い、緑色発光の発光ダイオードチップ64を覆うように透明樹脂70のポッティングを行い、青色発光の発光ダイオードチップ65を覆うように透明樹脂71のポッティングを行う。こうして、赤色発光の発光ダイオードチップ63、緑色発光の発光ダイオードチップ64および青色発光の発光ダイオードチップ65からなるセル75がプリント配線基板76上に配置された光源セルユニットが得られる。
プリント配線基板76上のセル75の配置の具体例を図70および図71に示すが、これらに限定されるものではない。図70に示す例はセル75を4×3の二次元アレイ状に配置したもの、図71に示す例はセル75を6×2の二次元アレイ状に配置したものである。
図72はセル75の他の構成例を示す。この例では、セル75は、赤色発光の発光ダイオードチップ63を一つ、緑色発光の発光ダイオードチップ64を二つ、青色発光の発光ダイオードチップ65を一つ含み、これらが例えば正方形の頂点に配置されている。二つの緑色発光の発光ダイオードチップ64はこの正方形の一つの対角線の両端の頂点に配置され、赤色発光の発光ダイオードチップ63および青色発光の発光ダイオードチップ65はこの正方形のもう一つの対角線の両端の頂点に配置されている。
この光源セルユニットを一つまたは複数配列することにより、例えば液晶パネルのバックライトに用いて好適な発光ダイオードバックライトを得ることができる。
セル75を構成する赤色発光の発光ダイオードチップ63、緑色発光の発光ダイオードチップ64および青色発光の発光ダイオードチップ65として、図7〜図11、取り分け図11に示す例のようにp側電極19およびn側電極21の配線に二層配線技術を用いたものをプリント配線基板76上に搭載してもよいし、プリント配線基板76上にサブマウントを介して搭載してもよい。
なお、プリント配線基板76上のパッド電極部や配線部などは従来、Auにより形成するのが一般的であるが、これらの全部あるいは部分的に耐久性や接着強化力があるTi、W、Crあるいはこれらの合金などの高融点金属、あるいはこれらの金属の窒化物などを用い、その上にAuを形成するようにしてもよい。これらの材料は、例えば、電解めっき、無電解めっき、真空蒸着(フラッシュ蒸着など)、スパッタリングなどにより形成することができる。あるいは、パッド電極部や配線部などをAuにより形成し、その上にこれらの材料を形成するようにしてもよい。また、例えば、パッド電極部や配線部などをTi、W、Crあるいはこれらの合金などの高融点金属により形成し、これらの材料を窒化してからその上に再びTi、W、Crあるいはこれらの合金などの高融点金属を形成して表面を窒化前の状態に戻し、その上に発光ダイオードチップ63〜65をそのTiW電極などやAu電極などの側から、必要に応じてTi、W、Cr、Auなどからなる膜を一層介して、ダイボンディングするようにしてもよい。
また、プリント配線基板76上に搭載される発光ダイオードチップ63〜65に接続される保護チップ(回路)、ベースオープンされたトランジスタ素子(回路)、トリガダイオード素子(回路)、負性抵抗素子(回路)などの搭載時にも、接着強度、熱応力耐性など、光源セルユニットの信頼性向上を目的として、Ti、W、Crあるいはこれらの合金などの高融点金属、あるいはこれらの金属の窒化物などを用いた上記の電極構造の採用が可能である。
また、プリント配線基板76上のポッティングにより形成された透明樹脂68〜71以外の部分に最終的に、なるべく白レジストを厚く塗って、発光ダイオードチップ63〜65からの光がプリント配線基板76により吸収されるのを抑制するようにしてもよい。
以上、この発明の実施形態について具体的に説明したが、この発明は、上述の実施形態に限定されるものではなく、この発明の技術的思想に基づく各種の変形が可能である。
例えば、上述の第1〜第32の実施形態において挙げた数値、材料、構造、形状、基板、原料、プロセス、凸部12および凹部13の方位などはあくまでも例に過ぎず、必要に応じて、これらと異なる数値、材料、構造、形状、基板、原料、プロセスなどを用いてもよい。
具体的には、例えば、上述の第1〜第32の実施形態において、p型層およびn型層の導電型を互いに逆にしてもよい。
また、必要に応じて、上述の第1〜第32の実施形態のうちの二以上を組み合わせてもよい。
なお、光取り出し面あるいは光反射面に凹凸構造を設けた発光ダイオードとして、図73〜図76に示すようなものがある。
図73に示す発光ダイオードにおいては、基板81上にn型窒化物系III−V族化合物半導体層82、n型窒化物系III−V族化合物半導体層83、活性層84、p型窒化物系III−V族化合物半導体層85およびp型窒化物系III−V族化合物半導体層86を順次成長させた後、n型窒化物系III−V族化合物半導体層83、活性層84、p型窒化物系III−V族化合物半導体層85およびp型窒化物系III−V族化合物半導体層86をエッチングしてメサ部87を形成する。そして、p型窒化物系III−V族化合物半導体層86の表面を凹凸加工して凹部にp側電極88を埋め込む。また、メサ部87に隣接する部分のn型窒化物系III−V族化合物半導体層82上にn側電極89を形成する。この発光ダイオードでは、光は基板81側から取り出してもよいし、p型窒化物系III−V族化合物半導体層86側から取り出してもよい。基板81としては、基板11と同様なものを用いることができる。
図74に示す発光ダイオードにおいては、図73に示す構造において、基板81の裏面に反射膜90を形成する。この反射膜90により、活性層84から発生する光がp型窒化物系III−V族化合物半導体層86側に反射されるため、p型窒化物系III−V族化合物半導体層86側から外部に光を取り出しやすくなる。
図75に示す発光ダイオードにおいては、図73に示す構造において、p型窒化物系III−V族化合物半導体層86の裏面に反射膜90を形成する。この反射膜90により、活性層84から発生する光が基板11側に反射されるため、基板11側から外部に光を取り出しやすくなる。
図76に示す発光ダイオードにおいては、基板81上にn型窒化物系III−V族化合物半導体層83、活性層84およびp型窒化物系III−V族化合物半導体層85をエピタキシャル成長させた後、その上に凸部91を形成し、その上に第1の実施形態と同様にしてp型窒化物系III−V族化合物半導体層86を成長させる。凸部91は凸部12と同様なものである。
なお、図76において、凸部91に接するようにp型窒化物系III−V族化合物半導体層86上に反射電極を形成してもよい。あるいは、凸部91の材料が透光性、反射性のいずれであっても、p型窒化物系III−V族化合物半導体層24の厚さを適度に調整、例えばλ/4厚にし、その上にさらにこの凸部91に接触するように反射電極を形成し、その上にp側電極を形成してもよい。こうすることで、発光ダイオードの動作時にp側電極からの良好な電流パスを確保しつつ、活性層84で発生した任意の方向からの光を高い反射率で、基板81側に反射する構造を形成することができる。
11…基板、12…凸部、13…凹部、14…微小核、15…窒化物系III−V族化合物半導体層、16…n型窒化物系III−V族化合物半導体層、17…活性層、18…p型窒化物系III−V族化合物半導体層、19…p側電極、20…メサ部、21…n側電極、63〜65…発光ダイオードチップ、68〜71…透明樹脂、75…セル、76…プリント配線基板

Claims (11)

  1. 一主面に複数の凸部を有する基板であって当該凸部は当該基板と異なる材料からなるものを用い、当該基板の逆台形状の断面形状を有する凹部に、その底面を底辺とする三角形状の断面形状となる状態まで窒化物系III−V族化合物半導体層を成長させ、この際、上記三角形状の断面形状となる状態の上記窒化物系III−V族化合物半導体層の高さが上記凸部の高さ以下である工程と、
    上記窒化物系III−V族化合物半導体層を上記基板上に横方向成長させる工程と、
    上記横方向成長させた上記窒化物系III−V族化合物半導体層上にn型またはp型窒化物系III−V族化合物半導体層、窒化物系III−V族化合物半導体を用いた活性層およびp型またはn型窒化物系III−V族化合物半導体層を順次成長させる工程とを有する発光ダイオードの製造方法。
  2. 上記窒化物系III−V族化合物半導体層の成長初期に、上記凹部の底面に窒化物系III−V族化合物半導体からなる複数の微小核を生成し、これらの微小核の成長および合体の過程を経て、上記三角形状の断面形状となる状態の上記窒化物系III−V族化合物半導体層を成長させる請求項1記載の発光ダイオードの製造方法。
  3. 上記凸部の側面と上記一主面とがなす角度θが100°<θ<160°である請求項1記載の発光ダイオードの製造方法。
  4. 上記窒化物系III−V族化合物半導体層はGaN層である請求項1記載の発光ダイオードの製造方法。
  5. 上記凹部の深さをd、上記凹部の底面の幅をWg 、上記三角形状の断面形状となる状態の上記窒化物系III−V族化合物半導体層の斜面と上記一主面とがなす角度をαとしたとき、2d≧Wg tanαが成立する請求項1記載の発光ダイオードの製造方法。
  6. 上記一主面に上記凸部と上記凹部とを交互に有する請求項1記載の発光ダイオードの製造方法。
  7. 上記凸部が六角形の平面形状を有し、この凸部が蜂の巣状に二次元配列しており、この凸部を囲むように上記凹部が形成されている請求項1記載の発光ダイオードの製造方法。
  8. 上記凸部が誘電体からなる請求項1記載の発光ダイオードの製造方法。
  9. 上記凸部の屈折率は上記基板の屈折率以下である請求項1記載の発光ダイオードの製造方法。
  10. 一主面に複数の凸部を有する基板であって当該凸部は当該基板と異なる材料からなるものを用い、当該基板の逆台形状の断面形状を有する凹部に、その底面を底辺とする三角形状の断面形状となる状態まで窒化物系III−V族化合物半導体層を成長させ、この際、上記三角形状の断面形状となる状態の上記窒化物系III−V族化合物半導体層の高さが上記凸部の高さ以下である工程と、
    上記窒化物系III−V族化合物半導体層を上記基板上に横方向成長させる工程と、
    上記横方向成長させた上記窒化物系III−V族化合物半導体層上にn型またはp型窒化物系III−V族化合物半導体層、窒化物系III−V族化合物半導体を用いた活性層およびp型またはn型窒化物系III−V族化合物半導体層を順次成長させる工程とを有する集積型発光ダイオードの製造方法。
  11. 一主面に複数の凸部を有する基板であって当該凸部は当該基板と異なる材料からなるものを用い、当該基板の逆台形状の断面形状を有する凹部に、その底面を底辺とする三角形状の断面形状となる状態まで窒化物系III−V族化合物半導体層を成長させ、この際、上記三角形状の断面形状となる状態の上記窒化物系III−V族化合物半導体層の高さが上記凸部の高さ以下である工程と、
    上記窒化物系III−V族化合物半導体層を上記基板上に横方向成長させる工程とを有する窒化物系III−V族化合物半導体の成長方法。
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