JP5151979B2 - 2−オキセタノン誘導体およびその製造法 - Google Patents

2−オキセタノン誘導体およびその製造法 Download PDF

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Description

本発明は、下式の(1)で表される新規2−オキセタノン誘導体に関する。2−オキセタノン誘導体は、下記式(3)のビニル誘導体を製造する際の中間体となりうる。本発明は、2−オキセタノン誘導体、2−オキセタノン誘導体の製造方法、さらに、ビニル誘導体の製造方法に関する。本発明に係るビニル誘導体は、特に、トランス体が良好な電気的および光学特性を有しており、表示用液晶中間原料および液晶として有用である。
トランス−4−エテニルシクロヘキサン誘導体の一般的な製造法としては、シクロヘキサンカルバルデヒド誘導体とメチルトリフェニルホスフィンハライドとのウィッティヒ反応による方法がある(例えば、特許文献1を参照)。
Figure 0005151979
しかしながらこの方法は、原料のメチルトリフェニルホスフィンハライドが高価である上、生成したトランス−4−エテニルシクロヘキサン誘導体を液晶原料として使用するには、副成するトリフェニルホスフィンオキシドを完全に除去する必要があり、煩雑な精製工程を必要としていた。また、副生したトリフェニルホスフィンオキシドの廃棄には処理費用が必要であり、コスト的に、また環境的にも問題がある。
この反応の原料として使用するシクロヘキサンカルバルデヒド誘導体の製造法としては、一般式(6)で示されるシクロヘキサノン類にウィッティヒ反応を施す方法が知られている。
Figure 0005151979
(上式においてR1は水素、炭素数1〜15のアルキル、炭素数1〜15のアルコキシ、炭素数1〜15のハロゲン化アルキル、炭素数1〜15のハロゲン化アルコキシ、炭素数2〜10のアルケニル、ハロゲンまたは−C≡Nを示し;A1、A2、およびA3は独立して、環を構成する任意の−CH2−が−O−もしくは−S−で置き換えられてもよいトランス−1,4−シクロヘキシレン、任意の水素がフッ素で置き換えられてもよい1,4−フェニレン、デカヒドロナフタレン−2,6−ジイル、1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン−2,6−ジイル、またはナフタレン−2,6−ジイルを表し;Z1、Z2、およびZ3は独立して単結合、−CH2CH2−、−(CH24−、−CH2O−または−OCH2−を表し;j,k、およびlはそれぞれ独立して0または1を表す。)
また、シクロヘキサンカルバルデヒド誘導体の製造法として一般式(7)で表されるカルビノールを酸化する方法も知られている。
Figure 0005151979
(上式においてR1は水素、炭素数1〜15のアルキル、炭素数1〜15のアルコキシ、炭素数1〜15のハロゲン化アルキル、炭素数1〜15のハロゲン化アルコキシ、炭素数2〜10のアルケニル、ハロゲンまたは−C≡Nを示し;A1、A2、およびA3は独立して、環を構成する任意の−CH2−が−O−もしくは−S−で置き換えられてもよいトランス−1,4−シクロヘキシレン、任意の水素がフッ素で置き換えられてもよい1,4−フェニレン、デカヒドロナフタレン−2,6−ジイル、1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン−2,6−ジイル、またはナフタレン−2,6−ジイルを表し;Z1、Z2、およびZ3は独立して単結合、−CH2CH2−、−(CH24−、−CH2O−または−OCH2−を表し;j,k、およびlはそれぞれ独立して0または1を表す。)
しかしながら、アルデヒドのカルボニル基のα位の水素原子が容易にエピメリ化(異性化)してしまうため、これら反応により得られたシクロヘキサンカルバルデヒド誘導体は、トランス体とシス体の混合物である。液晶原料として使用できる良好な電気的および光学特性のためには、トランス体純度の高いトランス−4−エテニルシクロヘキサン誘導体が必要である。したがって、得られたシクロヘキサンカルバルデヒド誘導体からシス体を除く必要があるが、シス体の除去は容易ではなく、再結晶、カラムクロマトグラフィーによる精製を必要としていた(例えば、特許文献2参照)。このように、従来の方法は決して満足のいくものではなかった。
特開平9−52851号公報(米国特許5709820号) 特開平9−124521号公報
従って本発明の目的は、新規オキセタノン誘導体およびその製造法を提供すること、ならびに該オキセタノン誘導体を用いてビニル誘導体、例えばその代表となるトランス−4−エテニルシクロヘキサン誘導体を効率よく製造する方法を提供することである。
本発明者らは鋭意検討の結果、ビニル誘導体の中間体として、一般式(1)で表される2−オキセタノン誘導体を見出し、さらにこの誘導体を用いて一般式(3)のビニル誘導体を効率よく製造できることを見出し、本発明を完成した。
すなわち、本発明は以下のとおりである。[1]一般式(1)で表される2−オキセタノン誘導体。
Figure 0005151979
(上式においてR1は水素、炭素数1〜20のアルキル、ハロゲン、−C≡N、−C≡C−C≡N、−N=C=O、または−N=C=Sであり、このアルキルにおいて任意の−CH2−は、−O−、−S−、−CO−、または−SiH2−で置き換えられてもよく、任意の−(CH22−は−CH=CH−または−C≡C−で置き換えられてもよく、そして任意の水素はハロゲンで置き換えられてもよく;A1、A2、A3およびA4は独立して1,4−シクロヘキシレン、1,4−フェニレン、デカヒドロナフタレン−2,6−ジイル、1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン−2,6−ジイル、またはナフタレン−2,6−ジイルであり、これらの環において任意の−CH2−は、−O−、−S−、−CO−、または−SiH2−で置き換えられてもよく、任意の−(CH22−は−CH=CH−で置き換えられてもよく、1,4−フェニレンにおいて任意の−CH=は−N=で置き換えられてもよく、そしてこれらの環において任意の水素はハロゲンで置き換えられてもよいが、A1、A2およびA3が前記1,4−シクロヘキシレンの場合、その立体配座はトランスであり、A4が前記1,4−シクロヘキシレンの場合その立体配座はトランスでもシスでもこれらの混合体でもよい;Z1、Z2、Z3、およびZ4は独立して単結合、−CH2CH2−、−(CH24−、−CH2O−または−OCH2−を表し;j、k、およびlはそれぞれ独立して0または1を表し、mは1を表し、nは0から6までの整数を表す。)
[2]一般式(1−1)で表される[1]の2−オキセタノン誘導体。
Figure 0005151979
(上式においてR1は水素、炭素数1〜15のアルキル、炭素数1〜15のアルコキシ、炭素数1〜15のハロゲン化アルキル、炭素数1〜15のハロゲン化アルコキシ、炭素数2〜10のアルケニル、ハロゲンまたは−C≡Nを示し;A1、A2、およびA3は独立して、環を構成する任意の−CH2−が−O−もしくは−S−で置き換えられてもよいトランス−1,4−シクロヘキシレン、任意の水素がフッ素で置き換えられてもよい1,4−フェニレン、デカヒドロナフタレン−2,6−ジイル、1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン−2,6−ジイル、またはナフタレン−2,6−ジイルを表し;Z1、Z2、およびZ3は独立して単結合、−CH2CH2−、−(CH24−、−CH2O−または−OCH2−を表し;j,k、およびlはそれぞれ独立して0または1を表す。)
[3]一般式(1−2)で表される2−オキセタノン誘導体。
Figure 0005151979
(上式においてR1は水素、炭素数1〜15のアルキル、炭素数1〜15のアルコキシ、炭素数1〜15のハロゲン化アルキル、炭素数1〜15のハロゲン化アルコキシ、炭素数2〜10のアルケニル、ハロゲンまたは−C≡Nを示す)
[4]一般式(1−3)で表される2−オキセタノン誘導体。
Figure 0005151979
(上式においてR1は水素、炭素数1〜15のアルキル、炭素数1〜15のアルコキシ、炭素数1〜15のハロゲン化アルキル、炭素数1〜15のハロゲン化アルコキシ、炭素数2〜10のアルケニル、ハロゲンまたは−C≡Nを示す)
[5]一般式(1−4)で表される2−オキセタノン誘導体。
Figure 0005151979
(上式においてR1は水素、炭素数1〜15のアルキル、炭素数1〜15のアルコキシ、炭素数1〜15のハロゲン化アルキル、炭素数1〜15のハロゲン化アルコキシ、炭素数2〜10のアルケニル、ハロゲンまたは−C≡Nを示す)
[6]一般式(1−5)で表される2−オキセタノン誘導体。
Figure 0005151979
(上式においてR1は水素、炭素数1〜15のアルキル、炭素数1〜15のアルコキシ、炭素数1〜15のハロゲン化アルキル、炭素数1〜15のハロゲン化アルコキシ、炭素数2〜10のアルケニル、ハロゲンまたは−C≡Nを示す)
[7]一般式(1−6)で表される2−オキセタノン誘導体。
Figure 0005151979
(上式においてR1は水素、炭素数1〜15のアルキル、アルコキシ、ハロゲン化アルキル、ハロゲン化アルコキシ、炭素数2〜10のアルケニル、ハロゲンまたは−C≡Nを示す)
[8]一般式(1−7)で表される2−オキセタノン誘導体。
Figure 0005151979
(上式においてR1は水素、炭素数1〜15のアルキル、炭素数1〜15のアルコキシ、炭素数1〜15のハロゲン化アルキル、炭素数1〜15のハロゲン化アルコキシ、炭素数2〜10のアルケニル、ハロゲンまたは−C≡Nを示す)
[9]一般式(1−8)で表される2−オキセタノン誘導体。
Figure 0005151979
(上式においてR1は水素、炭素数1〜15のアルキル、炭素数1〜15のアルコキシ、炭素数1〜15のハロゲン化アルキル、炭素数1〜15のハロゲン化アルコキシ、炭素数2〜10のアルケニル、ハロゲンまたは−C≡Nを示す
[10]一般式(1−9)で表される[1]の2−オキセタノン誘導体。
Figure 0005151979
(上式においてR1は水素、炭素数1〜15のアルキル、アルコキシ、ハロゲン化アルキル、ハロゲン化アルコキシ、炭素数2〜10のアルケニル、ハロゲンまたは−C≡Nを示し;A1、A2、およびA3は独立して、環を構成する任意の−CH2−が−O−もしくは−S−で置き換えられてもよいトランス−1,4−シクロヘキシレン、任意の水素がフッ素で置き換えられてもよい1,4−フェニレン、デカヒドロナフタレン−2,6−ジイル、1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン−2,6−ジイル、またはナフタレン−2,6−ジイルであり;Z1、Z2、およびZ3は独立して単結合、−CH2CH2−、−(CH24−、−CH2O−または−OCH2−を表し;j,k、およびlはそれぞれ独立して0または1を表す。)
[11]一般式(1−10)で表される2−オキセタノン誘導体。
Figure 0005151979
(上式においてR1は水素、炭素数1〜15のアルキル、炭素数1〜15のアルコキシ、炭素数1〜15のハロゲン化アルキル、炭素数1〜15のハロゲン化アルコキシ、炭素数2〜10のアルケニル、ハロゲンまたは−C≡Nを示す)
[12]4−(4−(トランス−4−プロピルシクロヘキシル)シクロヘキシル)−2−オキセタノン、4−(4−(トランス−4−ブチルシクロヘキシル)シクロヘキシル)−2−オキセタノン、又は4−(4−(トランス−4−ペンチルシクロヘキシル)シクロヘキシル)−2−オキセタノン。
[13]一般式(2)で表されるアルデヒド誘導体を、ルイス酸触媒存在下、ケテンと反応させることを特徴とする一般式(1)で示される2−オキセタノン誘導体の製造方法。
Figure 0005151979
(上式においてR1は水素、炭素数1〜15のアルキル、炭素数1〜15のアルコキシ、炭素数1〜15のハロゲン化アルキル、炭素数1〜15のハロゲン化アルコキシ、炭素数2〜10のアルケニル、ハロゲンまたは−C≡Nを示し;A1、A2、A3およびA4は独立して、環を構成する任意の−CH2−が−O−もしくは−S−で置き換えられてもよい1,4−シクロヘキシレン、任意の水素がフッ素で置き換えられてもよい1,4−フェニレン、デカヒドロナフタレン−2,6−ジイル、1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン−2,6−ジイル、またはナフタレン−2,6−ジイルを表し、A1、A2およびA3が前記1,4−シクロヘキシレンの場合、その立体配座はトランスであり、A4が前記1,4−シクロヘキシレンの場合その立体配座はトランスでもシスでもこれらの混合体でもよい;Z1、Z2、Z3、およびZ4は独立して単結合、−CH2CH2−、−(CH24−、−CH2O−または−OCH2−を表し;j,k、およびlはそれぞれ独立して0または1を表し、mは1を表し、nは0から6までの整数を表す。)
Figure 0005151979
(R1、A1、A2、A3、A4、Z1、Z2、Z3、Z4、j、k、l、m、およびnは一般式
(2)と同じ意味を示す。)
[14]一般式(1)で表される2−オキセタノン誘導体を加熱脱炭酸することを特徴とする、一般式(3)で表されるビニル誘導体の製造法。
Figure 0005151979
(上式においてR1は水素、炭素数1〜15のアルキル、炭素数1〜15のアルコキシ、炭素数1〜15のハロゲン化アルキル、炭素数1〜15のハロゲン化アルコキシ、炭素数2〜10のアルケニル、ハロゲンまたは−C≡Nを示し;A1、A2、A3およびA4は独立して、環を構成する任意の−CH2−が−O−もしくは−S−で置き換えられてもよい1,4−シクロヘキシレン、任意の水素がフッ素で置き換えられてもよい1,4−フェニレン、デカヒドロナフタレン−2,6−ジイル、1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン−2,6−ジイル、またはナフタレン−2,6−ジイルを表し、A1、A2およびA3が前記1,4−シクロヘキシレンの場合その立体配座はトランスであり、A4が前記1,4−シクロヘキシレンの場合その立体配座はトランスでもシスでもこれらの混合体でもよい;Z1、Z2、Z3、およびZ4は独立して単結合、−CH2CH2−、−(CH24−、−CH2O−または−OCH2−を表し;j,k、およびlはそれぞれ独立して0または1を表し、mは1を表し、nは0から6までの整数を表す。)
Figure 0005151979
(R1、A1、A2、A3、A4、Z1、Z2、Z3、Z4、j、k、l、m、およびnは一般式
(1)と同じ意味を示す。)
[15]一般式(2)で表されるアルデヒド誘導体を、ルイス酸触媒存在下、ケテンと反応させることによって一般式(1)で示される2−オキセタノン誘導体を製造し、A4が環を構成する任意の−CH2−が−O−もしくは−S−で置き換えられてもよいトランス1,4−シクロヘキシレンである一般式(1)の化合物を再結晶によりトランス体に精製し、加熱脱炭酸反応を行うことにより、一般式(3)で表されるビニル誘導体を製造する方法。
Figure 0005151979
(上式においてR1は水素、炭素数1〜15のアルキル、炭素数1〜15のアルコキシ、炭素数1〜15のハロゲン化アルキル、炭素数1〜15のハロゲン化アルコキシ、炭素数2〜10のアルケニル、ハロゲンまたは−C≡Nを示し;A1、A2およびA3は独立して、環を構成する任意の−CH2−が−O−もしくは−S−で置き換えられてもよいトランス−1,4−シクロヘキシレン、任意の水素がフッ素で置き換えられてもよい1,4−フェニレン、デカヒドロナフタレン−2,6−ジイル、1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン−2,6−ジイル、またはナフタレン−2,6−ジイルであり;A4は環を構成する任意の−CH2−が−O−もしくは−S−で置き換えられてもよい1,4−シクロヘキシレンであり;Z1、Z2、Z3、およびZ4は独立して単結合、−CH2CH2−、−(CH24−、−CH2O−または−OCH2−を表し;j,k、およびlはそれぞれ独立して0または1を表し、mは1を表し、nは0から6までの整数を表す。)
Figure 0005151979
(R1、A1、A2、A3、A4、Z1、Z2、Z3、Z4、j、k、l、m、およびnは一般式
(2)と同じ意味を示す。)
Figure 0005151979
(R1、A1、A2、A3、A4、Z1、Z2、Z3、Z4、j、k、l、m、およびnは一般式
(2)と同じ意味を示すが、A4は環を構成する任意の−CH2−が−O−もしくは−S−で置き換えられてもよいトランス1,4−シクロヘキシレンである。)
[16]一般式(2−1)で表されるアルデヒド誘導体を、ルイス酸触媒存在下、ケテンと反応させることによって一般式(1−1)で示される2−オキセタノン誘導体を製造し、次いで再結晶によりアルデヒドに結合した1,4−シクロヘキシレンがトランス体である一般式(1−1)の化合物に精製後、加熱脱炭酸反応を行うことにより、一般式(3−1)で表されるアルデヒドに結合した1,4−シクロヘキシレンがトランス体であるビニル誘導体を製造する方法。
Figure 0005151979
(上式においてR1は水素、炭素数1〜15のアルキル、炭素数1〜15のアルコキシ、炭素数1〜15のハロゲン化アルキル、炭素数1〜15のハロゲン化アルコキシ、炭素数2〜10のアルケニル、ハロゲンまたは−C≡Nを示し;A1、A2およびA3は独立して、環を構成する任意の−CH2−が−O−もしくは−S−で置き換えられてもよいトランス−1,4−シクロヘキシレン、任意の水素がフッ素で置き換えられてもよい1,4−フェニレン、デカヒドロナフタレン−2,6−ジイル、1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン−2,6−ジイル、またはナフタレン−2,6−ジイルであり;Z1、Z2、およびZ3は独立して単結合、−CH2CH2−、−(CH24−、−CH2O−または−OCH2−を表し;j,k、およびlはそれぞれ独立して0または1を表す。)
Figure 0005151979
(R1、A1、A2、A3、Z1、Z2、Z3、j、k、およびlは一般式(2−1)と同じ意味を示す。)
Figure 0005151979
(R1、A1、A2、A3、Z1、Z2、Z3、j、k、およびlは一般式(2−1)と同じ意味を示す。)
本発明によれば、アルデヒド誘導体から液晶材料の合成中間体として、新規な2−オキセタノン誘導体を提供できる。2−オキセタノン誘導体の脱炭酸反応により、トリフェニルホスフィンオキシドを含まない純度の高いビニル誘導体が合成できる。本発明の2−オキセタノン誘導体は、再結晶によってシス体を容易に除去でき、トランス体純度の高い2−オキセタノン誘導体を取得できる。
本発明の2−オキセタノン誘導体は一般式(1)で表される。
Figure 0005151979
(上式においてR1は水素、炭素数1〜20のアルキル、ハロゲン、−C≡N、−C≡C−C≡N、−N=C=O、または−N=C=Sであり、このアルキルにおいて任意の−CH2−は、−O−、−S−、−CO−、または−SiH2−で置き換えられてもよく、任意の−(CH22−は−CH=CH−または−C≡C−で置き換えられてもよく、そして任意の水素はハロゲンで置き換えられてもよく;A1、A2、A3およびA4は独立して1,4−シクロヘキシレン、1,4−フェニレン、デカヒドロナフタレン−2,6−ジイル、1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン−2,6−ジイル、またはナフタレン−2,6−ジイルであり、これらの環において任意の−CH2−は、−O−、−S−、−CO−、または−SiH2−で置き換えられてもよく、任意の−(CH22−は−CH=CH−で置き換えられてもよく、1,4−フェニレンにおいて任意の−CH=は−N=で置き換えられてもよく、そしてこれらの環において任意の水素はハロゲンで置き換えられてもよいが、A1、A2およびA3が前記1,4−シクロヘキシレンの場合、その立体配座はトランスであり、A4が前記1,4−シクロヘキシレンの場合その立体配座はトランスでもシスでもこれらの混合体でもよい;Z1、Z2、Z3、およびZ4は独立して単結合、−CH2CH2−、−(CH24−、−CH2O−または−OCH2−を表し;j、k、およびlはそれぞれ独立して0または1を表し、mは1を表し、nは0から6までの整数を表す。)
上記一般式(1)の2−オキセタノン誘導体には以下のような化合物が含まれる。ただし、以下のものには限定されない。
Figure 0005151979
式(1−1)〜式(1−10)において、R1は水素、炭素数1〜15のアルキル、炭素数1〜15のアルコキシ、炭素数1〜15のハロゲン化アルキル、炭素数1〜15のハロゲン化アルコキシ、炭素数2〜10のアルケニル、ハロゲンまたは−C≡Nを示す。
式(1−1)および式(1−9)において、A1、A2およびA3は独立して、環を構成する任意の−CH2−が−O−もしくは−S−で置き換えられてもよいトランス−1,4−シクロヘキシレン、任意の水素がフッ素で置き換えられてもよい1,4−フェニレン、デカヒドロナフタレン−2,6−ジイル、1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン−2,6−ジイル、またはナフタレン−2,6−ジイルを表し;Z1、Z2およびZ3は独立して単結合、−CH2CH2−、−(CH24−、−CH2O−または−OCH2−を表し;j,k、およびlはそれぞれ独立して0または1を表す。
(1−2)の具体例としては、4−(4−(トランス−4−プロピルシクロヘキシル)シクロヘキシル)−2−オキセタノン、4−(4−(トランス−4−ブチルシクロヘキシル)シクロヘキシル)−2−オキセタノン、4−(4−(トランス−4−ペンチルシクロヘキシル)シクロヘキシル)−2−オキセタノンなどが挙げられる。
(1−7)の具体例としては、4−(4−(トランス−4−(4−メチルフェニル)シクロヘキシル)シクロヘキシル)−2−オキセタノンなどが挙げられる。
次に、上記オキセタノン誘導体の製造法について説明する。
2−オキセタノン誘導体 (1)は、アルデヒド誘導体(2)と触媒量のルイス酸の有機溶媒溶液にケテンを導入することにより製造することができる。使用できるアルデヒド誘導体は、一般式(2)で表される。
Figure 0005151979
ここで、R1、A1、A2、A3、A4、Z1、Z2、Z3、Z4、j、k、l、m、およびnは上記式(1)と同じ意味を表す。一般式(2)の化合物は従来報告されている方法により合成することができる。一般式(2)の化合物は公知文献の方法で合成することができる。以下に、代表的な合成文献を記載する。4−(トランス−4−プロピルシクロヘキシル)シクロヘキシルカルバルデヒド:特開平9−124521号公報、Liquid Crystal 10 261 (1991)、4−(トランス−4−ペンチルシクロヘキシル)シクロヘキシルカルバルデヒド:US4323473、4−(4−シアノフェニル)シクロヘキシルカルバルデヒド:4−(トランス−4−(3,4−ジフルオロフェニル)シクロヘキシル)シクロヘキシルカルバルデヒド:US5185098、4−(トランス−4−(3,4,5−トリフルオロフェニル)シクロヘキシル)シクロヘキシルカルバルデヒド:特開平6−211711号公報、4−(トランス−4−(3−フルオロ−4−メチルフェニル)シクロヘキシル)シクロヘキシルカルバルデヒド:Liquid Crystal 16 491 (1994)、4−(トランス−4−(4−メチルフェニル)シクロヘキシル)シクロヘキシルカルバルデヒド:Liquid Crystal 16 491 (1991)、3−(トランス−4−(4−シアノフェニル)シクロヘキシル)プロパナール:特開平1−216967号公報、3−(トランス−4−(トランス−4−プロピルシクロヘキシル)シクロヘキシル)プロパナール:特開平1−175947号公報、[1,1’:4’,1’’−ターフェニル]−4−プロパナール:Journal of American Chemical Society 126 2807 (2004)
一般式(2)のアルデヒド誘導体と反応させるために使用するケテンは、通常の製造法により得られるものを用いることができ、例えば、アセトンの熱分解、酢酸の熱分解などにより得られたケテンが使用できる。
ルイス酸としては、塩化アルミニウム、臭化アルミニウム、塩化亜鉛、塩化鉄、臭化亜鉛、塩化チタン、塩化ホウ素、臭化ホウ素などの各種のルイス酸を用いることができるが、特に活性の点で、塩化鉄、三フッ化ホウ素エーテル錯体が好ましい。触媒はアルデヒド誘導体(3)に対して通常0.01〜20mol%の範囲、好ましくは0.1〜10mol%の範囲で用いる。
有機溶媒としては、アルデヒド誘導体が溶解する溶媒を使用できる。例えば、ジクロロメタン、クロロホルムなどのハロアルカン、酢酸エチルなどのエステル、トルエンなどのアルキルベンゼン、ジエチルエーテル、テトラヒドロフランなどのエーテル系溶媒、またはこれらの混合溶媒を用いることができる。有機溶媒の使用量は、特に限定されるものではないが、通常、アルデヒド誘導体(2)に対して、重量に基づいて0.5〜30倍程度の範囲で使用される。
ケテンとの反応は、上記溶媒中で行われ、ケテンとアルデヒド誘導体(2)の仕込み順序は特に限定されず、どちらを先に仕込んでもよい。反応温度は、−78℃〜100℃の範囲、好ましくは、−40℃〜30℃の範囲である。
得られた2−オキセタノン誘導体は再結晶などの方法を用いて精製することができる。
再結晶は、静置下でも、撹拌下でも行うことが可能である。析出した結晶は、濾過、吸引濾過、遠心分離等の公知の方法で分別できる。析出した結晶にシス体(一般式(1)のA4の立体配座がシスである化合物)が含まれる場合、さらに得られた結晶を再結晶させることでシス体含有量を低減できる。回収した母液は、再度再結晶することでトランス体(一般式(1)のA4の立体配座がトランスである化合物)を高純度で回収することが可能である。再結晶操作を繰り返し行うことで、効率よくトランス体を精製、母液から回収することが可能である。
具体的には、一般式(1)の2−オキセタノン誘導体を適当な有機溶媒で溶解し、飽和溶液を調製する。飽和溶液は、一般式(1)の2−オキセタノン誘導体を加熱により溶解させるか、溶解液を濃縮する方法で行うことができる。好ましい溶媒としては、ヘキサン、ヘプタン、シクロヘキサン、トルエン等の炭化水素系溶媒、ジエチルエーテル、例えば、ジブチルエーテル等のエーテル系溶媒、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸プロピル等のエステル系溶媒、メタノール、エタノール、イソプロパノールなどのアルコール類の混合溶媒を用いることができる。
飽和溶液における2−オキセタノン誘導体の濃度は、使用する溶剤や晶析温度等により異なるが、通常3〜40重量%の範囲が好ましい。
一般式(1)の2−オキセタノン誘導体(トランス体)を脱炭酸することにより、一般式(3)のビニル誘導体を製造することができる。本発明の脱炭酸反応は、通常100〜250℃の範囲、特に150〜200℃の範囲が好ましい。十分な反応速度を得るために、100℃以上の温度が好ましく、重合や、分解、ビニル基の異性化を防ぐために250℃以下の温度が好ましい。
溶媒や触媒は必ずしも必要でないが、反応温度の制御の目的で使用してもかまわない。溶媒としては、酢酸ヘキシル、酢酸オクチル、酢酸ブチル等のエステル系溶媒、ジメチルスルホキシド、ジメチルアミド等の非プロトン性極性溶媒等が使用できる。有機溶媒の使用量は、特に限定されるものではないが、通常、2−オキセタノン誘導体に対して、重量に基づいて0.5〜30倍程度の範囲で使用される。
脱炭酸反応で得られる粗液のビニル誘導体の保存安定性を高めるために、脱炭酸反応開始前に酸化防止剤を添加したほうが好ましい場合がある。酸化防止剤としては、例えば、BHTが挙げられる。酸化防止剤の添加量は、2−オキセタノン誘導体に対して、1ppm〜10000ppmの範囲、特に好ましくは、10ppm〜500ppmの範囲である。
上記のように再結晶により、純度の高いトランス体の2−オキセタノン誘導体を得た後に、これを脱炭酸することにより、純度の高いトランス体のビニル誘導体(一般式(3)のA4の立体配座がトランスである化合物)を製造することができる。トランス体のビニル誘導体は液晶などの材料として特に有用である。
1H−NMR:プロトン核磁気共鳴スペクトルは日本電子 GSX400(400MHz) を用い、テトラメチルシランを内部標準として測定した。4−置換シクロヘキシル−2−オキセタノン誘導体のシス、トランスの分析は、1H−NMRのβ−ラクトン環のメチンプロトン比から計算した。以下、実施例により本発明の効果を具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
(実施例1)4−(4−(トランス−4−プロピルシクロヘキシル)シクロヘキシル)−2−オキセタノンの合成
4−(トランス−4−プロピルシクロヘキシル)シクロヘキシルカルバルデヒド(1g、3.8mmol、トランス−4−(トランス−4−プロピルシクロヘキサン)シクロヘキサンカルバルデヒド:シス−4−(トランス−4−プロピルシクロヘキシル)シクロヘキサンカルバルデヒド比=99.7:0.3)を酢酸エチル(9g)に溶解し、塩化鉄(FeCl3:10mg、0.06mmol)を加えた。この溶液に30℃にて、ケテン1.3当量を60分かけて導入した。ケテン導入終了後、窒素を30分間導入し未反応のケテンを追い出した後、触媒の6当量にあたるNaHCO3(31mg;0.37mmol)を溶解した水溶液を加え反応を停止した。得られた溶液を濃縮し、4−(4−(トランス−4−プロピルシクロヘキシル)シクロヘキシル)−2−オキセタノン(4−(トランス−4−(トランス−4−プロピルシクロヘキシル)シクロヘキシル)−2−オキセタノン:4−(シス−4−(トランス−4−プロピルシクロヘキシル)シクロヘキシル)−2−オキセタノン=99.7:0.3(0.90g、2.8mmol、収率74%))を得た。
1H−NMRスペクトルは、実施例2で示す4−(トランス−4−(トランス−4−プロピルシクロヘキシル)シクロヘキシル)−2−オキセタノンとほぼ同様であるが、4−(シス−4−(トランス−4−プロピルシクロヘキシル)シクロヘキシル)−2−オキセタノンに由来するシクロヘキシルが置換している2−オキセタンのメチン基が以下の領域に見られる。
1H-NMR(CDCl3)δ:4.46〜4.51(m、cyclohexyl-CH)
(実施例2)4−(トランス−4−(トランス−4−プロピルシクロヘキシル)シクロヘキシル)−2−オキセタノンの精製
実施例1で合成した4−(トランス−4−(トランス−4−プロピルシクロヘキシル)シクロヘキシル)−2−オキセタノン:4−(シス−4−(トランス−4−プロピルシクロヘキシル)シクロヘキシル)−2−オキセタノン=99.7:0.3の混合物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにて粗精製した後、酢酸エチル(4ml)で30℃で溶解後、5℃まで冷却した。5分後析出してくる結晶を吸引ろ過して、減圧乾燥した。4−(トランス−4−(トランス−4−プロピルシクロヘキシル)シクロヘキシル)−2−オキセタノン:4−(シス−4−(トランス−4−プロピルシクロヘキシル)シクロヘキシル)−2−オキセタノン=100:0を得た(0.90g、2.8mmol、収率74%)。
1H-NMR(CDCl3)δ:0.82〜1.81(m、26H、CH3、CH3-CH2-CH2、CH2-CH2-CH、(CH2)3-CH、CH-CH2-CH2×8、CH-CH-(CH2)2×2)、1.99〜2.01(m、1H、-CH-4-オキセタノン)、3.11、3.42(dd、2H、J=16.1 4.4Hz、J=16.1 5.9Hz、CH-CH2-CO)、4.15〜4.20(m、1H、cyclohexyl-CH)
(実施例3)トランス−1−エテニル−4−(トランス−4−プロピルシクロヘキシル)シクロヘキサンの合成
実施例2で得られた4−(トランス−4−(トランス−4−プロピルシクロヘキシル)シクロヘキシル)−2−オキセタノン(1g、3.1mmol)を反応器に入れた後、反応器内を充分に窒素置換した。反応器を加熱し、170℃で3時間加熱後室温まで冷却した。得られた固体をヘプタンで溶解し、シリカゲルカラムクロマトグラフィーにて精製し、トランス−1−エテニル−4−(トランス−4−プロピルシクロヘキシル)シクロヘキサン(0.83g、30mmol、収率95%)を得た。
(実施例4)4−(4−(トランス−4−ペンチルシクロヘキシル)シクロヘキシル)−2−オキセタノンの合成
実施例1と同じ方法で、4−(トランス−4−ペンチルシクロヘキシル)シクロヘキシルカルバルデヒド(1g、3.8mmol、トランス−4−(トランス−4−ペンチルシクロヘキシル)シクロヘキサンカルバルデヒド:シス−4−(トランス−4−ペンチルシクロヘキシル)シクロヘキサンカルバルデヒド比=98:2)を用いて、4−(4−(トランス−4−ペンチルシクロヘキシル)シクロヘキシル)−2−オキセタノン(4−(トランス−4−(トランス−4−ペンチルシクロヘキシル)シクロヘキシル)−2−オキセタノン:4−(シス−4−(トランス−4−ペンチルシクロヘキシル)シクロヘキシル)−2−オキセタノン=98:2(収率70%))を得た。
1H−NMRスペクトルは、実施例5で示す4−(トランス−4−(トランス−4−ペンチルシクロヘキシル)シクロヘキシル)−2−オキセタノンとほぼ同様であるが、4−(シス−4−(トランス−4−ペンチルシクロヘキシル)シクロヘキシル)−2−オキセタノンに由来するシクロヘキシルが置換している2−オキセタンのメチン基が以下の領域に見られる。1H-NMR(CDCl3)δ:4.46〜4.51(m、cyclohexyl-CH)
(実施例5)4−(トランス−4−(トランス−4−ペンチルシクロヘキシル)シクロヘキシル)−2−オキセタノンの精製
実施例4で合成しシリカゲルカラムクロマトグラフィーにて粗精製した4−(トランス−4−(トランス−4−ペンチルシクロヘキシル)シクロヘキシル)−2−オキセタノン:4−(シス−4−(トランス−4−ペンチルシクロヘキシル)シクロヘキシル)−2−オキセタノン=98:2の混合物(10.8g、28.1mmol)に酢酸エチル(40ml)を加え30℃で溶解後、−20℃まで冷却した。5分後析出してくる結晶を吸引ろ過して、減圧乾燥し、4−(トランス−4−(トランス−4−ペンチルシクロヘキシル)シクロヘキシル)−2−オキセタノン:4−(シス−4−(トランス−4−ペンチルシクロヘキシル)シクロヘキシル)−2−オキセタノン=99.9:0.1(8.3g、25.8mmol、収率92%)を得た。得られた結晶に酢酸エチル(30ml)を加え、同様の操作をすることで、4−(トランス−4−(トランス−4−ペンチルシクロヘキシル)シクロヘキシル)−2−オキセタノン(トランス体100%、7.3g、24.2mmol、収率94%)を得た。
1H-NMR(CDCl3)δ:0.82〜1.81(m、30H、CH3、CH3-CH2-CH2、CH2-CH2-CH2×2、CH2-CH2-CH、(CH2)3-CH、CH-CH2-CH2×8、CH-CH-(CH2)2×2)、1.99〜2.01(m、1H、(CH2)CH-4−オキセタノン)、3.11、3.42(dd、2H、J=16.1 4.4Hz、J=16.1 5.9Hz、CH-CH2-CO)、4.15〜4.20(m、1H、cyclohexyl-CH)
(実施例6)トランス−1−エテニル−4−(トランス−4−ペンチルシクロヘキシル)シクロヘキサンの合成
実施例5で得られた1−ペンチル−トランス−4−(トランス−4−シクロヘキシル)シクロヘキシル−2−オキセタノンを反応器に入れた後、反応器内を充分に窒素置換した。反応器を加熱し、170℃で3時間加熱後室温まで冷却した。得られた固体をヘプタンで溶解し、シリカゲルカラムクロマトグラフィーにて精製し、トランス−1−エテニル−4−(トランス−4−ペンチルシクロヘキシル)シクロヘキサンを収率95%で得た。
(実施例7)
4−(4−(トランス−4−(4−メチルフェニル)シクロヘキシル)シクロヘキシル)−2−オキセタノンの合成
4−(トランス−4−(4−メチルフェニル)シクロヘキシル)シクロヘキサンカルバルデヒド(20.6g、72mmol、トランス−4−(トランス−4−(4−メチルフェニル)シクロヘキシル)シクロヘキサンカルバルデヒド:シス−4−(トランス−4−(4−メチルフェニル)シクロヘキシル)シクロヘキシルカルバルデヒド比=98:2)を酢酸エチル(380g)に溶解し、塩化鉄(FeCl3:0.2g、1.2mmol)を加えた。この溶液に40℃にて、ケテン3.7当量を150分かけて導入した。ケテン導入終了後、窒素を30分間導入し未反応のケテンを追い出した。得られた溶液を濃縮し、4−(4−(トランス−4−(4−メチルフェニル)シクロヘキシル)シクロヘキシル)−2−オキセタノン(4−(トランス−4−(トランス−4−(4−メチルフェニル)シクロヘキシル)シクロヘキシル)−2−オキセタノン:4−(シス−4−(トランス−4−(4−メチルフェニル)シクロヘキシル)シクロヘキシル)−2−オキセタノン=98:2(27.8g、64mmol、収率88%))を得た。
1H−NMRスペクトルは、実施例8で示す4−(トランス−4−(トランス−4−(4−メチルフェニル)シクロヘキシル)シクロヘキシル)−2−オキセタノンとほぼ同様であるが、4−(シス−4−(トランス−4−(4−メチルフェニル)シクロヘキシル)シクロヘキシル)−2−オキセタノンに由来するシクロヘキシル基が置換している2−オキセタンのメチン基が以下の領域に見られる。
1H-NMR(CDCl3)δ:4.48〜4.51(m、シクロヘキシル-CH-O)
(実施例8)
4−(トランス−4−(トランス−4−(4−メチルフェニル)シクロヘキシル)シクロヘキシル)−2−オキセタノンの精製
実施例7で合成した4−(トランス−4−(トランス−4−(4−メチルフェニル)シクロヘキシル)シクロヘキシル)−2−オキセタノン:4−(シス−4−(トランス−4−(4−メチルフェニル)シクロヘキシル)シクロヘキシル)−2−オキセタノン=98:2の混合物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにて粗精製した後、トルエン(80ml)で60℃で溶解後、ヘプタン(20ml)を加え、−40℃まで冷却した。5分後析出してくる結晶を吸引ろ過して、減圧乾燥した。4−(トランス−4−(トランス−4−(4−メチルフェニル)シクロヘキシル)シクロヘキシル)−2−オキセタノン:4−(シス−4−(トランス−4−(4−メチルフェニル)シクロヘキシル)シクロヘキシル)−2−オキセタノン=99.8:0.2を得た(17.0g、52mmol、収率94%)。得られた結晶にトルエン(68ml)、ヘプタン(17ml)を用いて同様の操作をすることで、4−(トランス−4−(トランス−4−(4−メチルフェニル)シクロヘキシル)シクロヘキシル)−2−オキセタノン(トランス体100%、16.2g、50mmol、収率97%)を得た。
1H-NMR(CDCl3)δ:1.04〜1.92(m、18H、CH-CH 2 -CH2×8、CH-CH-(CH2)2×2)、2.02〜2.05(m、1H、-CH-4-オキセタノン)、2.31(s、3H、Ph-CH 3 )、2.38〜2.45(m、1H、Ph-CH-(CH22、3.10、3.42(dd、2H、J=16.1Hz 4.4Hz、J=16.5 5.9Hz、CH-CH 2 -CO)、4.17〜4.19(m、1H、シクロヘキシル-CH-O)、7.10(s、4H、Ph-H
(実施例9)
トランス−1−エテニル−4−(トランス−4−(4−メチルフェニル)シクロヘキシル)シクロヘキサンの合成
実施例8で得られた4−(トランス−4−(トランス−4−(4−メチルフェニル)シクロヘキシル)シクロヘキシル)−2−オキセタノン(3g、9.2mmol)を反応器に入れた後、反応器内を充分に窒素置換した。反応器を加熱し、170℃で3時間加熱後室温まで冷却した。得られた固体をヘプタンで溶解し、シリカゲルカラムクロマトグラフィーにて精製し、トランス−1−エテニル−4−(トランス−4−(4−メチルフェニル)シクロヘキシル)シクロヘキサン(2.4g、8.5mmol、収率89%)を得た。
実施例に示した方法に準じて以下の2−オキセタノン誘導体(化合物(1)〜化合物(98))が容易に製造できる。
Figure 0005151979
Figure 0005151979
Figure 0005151979
Figure 0005151979
Figure 0005151979
Figure 0005151979
Figure 0005151979
Figure 0005151979
Figure 0005151979
Figure 0005151979

Claims (16)

  1. 一般式(1)で表される2−オキセタノン誘導体。
    Figure 0005151979
    (上式においてR1は水素、炭素数1〜20のアルキル、ハロゲン、−C≡N、−C≡C、−C≡N、−N=C=O、または−N=C=Sであり、このアルキルにおいて任意の−CH2−は、−O−、−S−、−CO−、または−SiH2−で置き換えられてもよく、任意の−(CH22−は−CH=CH−または−C≡C−で置き換えられてもよく、そして任意の水素はハロゲンで置き換えられてもよく;A1、A2、A3およびA4は独立して1,4−シクロヘキシレン、1,4−フェニレン、デカヒドロナフタレン−2,6−ジイル、1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン−2,6−ジイル、またはナフタレン−2,6−ジイルであり、これらの環において任意の−CH2−は、−O−、−S−、−CO−、または−SiH2−で置き換えられてもよく、任意の−(CH22−は−CH=CH−で置き換えられてもよく、1,4−フェニレンにおいて任意の−CH=は−N=で置き換えられてもよく、そしてこれらの環において任意の水素はハロゲンで置き換えられてもよいが、A1、A2およびA3が前記1,4−シクロヘキシレンの場合、その立体配座はトランスであり、A4が前記1,4−シクロヘキシレンの場合その立体配座はトランスでもシスでもこれらの混合体でもよい;Z1、Z2、Z3およびZ4は独立して単結合、−CH2CH2−、−(CH24−、−CH2O−または−OCH2−を表し;j、kおよびlはそれぞれ独立して0または1(但し、j、kおよびlの全てが0の場合を除く)を表し、mは1を表し、nは0から6までの整数を表す。)
  2. 一般式(1−1)で表される請求項1に記載の2−オキセタノン誘導体。
    Figure 0005151979
    (上式においてR1は水素、炭素数1〜15のアルキル、炭素数1〜15のアルコキシ、炭素数1〜15のハロゲン化アルキル、炭素数1〜15のハロゲン化アルコキシ、炭素数2〜10のアルケニル、ハロゲンまたは−C≡Nを示し;A1、A2およびA3は独立して、環を構成する任意の−CH2−が−O−もしくは−S−で置き換えられてもよいトランス−1,4−シクロヘキシレン、任意の水素がフッ素で置き換えられてもよい1,4−フェニレン、デカヒドロナフタレン−2,6−ジイル、1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン−2,6−ジイル、またはナフタレン−2,6−ジイルを表し;Z1、Z2およびZ3は独立して単結合、−CH2CH2−、−(CH24−、−CH2O−または−OCH2−を表し;jk、およびlはそれぞれ独立して0または1(但し、j、kおよびlの全てが0の場合を除く)を表す。)
  3. 一般式(1−2)で表される2−オキセタノン誘導体。
    Figure 0005151979
    (上式においてR1は水素、炭素数1〜15のアルキル、炭素数1〜15のアルコキシ、炭素数1〜15のハロゲン化アルキル、炭素数1〜15のハロゲン化アルコキシ、炭素数2〜10のアルケニル、ハロゲンまたは−C≡Nを示す。)
  4. 一般式(1−3)で表される2−オキセタノン誘導体。
    Figure 0005151979
    (上式においてR1は水素、炭素数1〜15のアルキル、炭素数1〜15のアルコキシ、炭素数1〜15のハロゲン化アルキル、炭素数1〜15のハロゲン化アルコキシ、炭素数2〜10のアルケニル、ハロゲンまたは−C≡Nを示す。)
  5. 一般式(1−4)で表される2−オキセタノン誘導体。
    Figure 0005151979
    (上式においてR1は水素、炭素数1〜15のアルキル、炭素数1〜15のアルコキシ、炭素数1〜15のハロゲン化アルキル、炭素数1〜15のハロゲン化アルコキシ、炭素数2〜10のアルケニル、ハロゲンまたは−C≡Nを示す。)
  6. 一般式(1−5)で表される2−オキセタノン誘導体。
    Figure 0005151979
    (上式においてR1は水素、炭素数1〜15のアルキル、炭素数1〜15のアルコキシ、炭素数1〜15のハロゲン化アルキル、炭素数1〜15のハロゲン化アルコキシ、炭素数2〜10のアルケニル、ハロゲンまたは−C≡Nを示す。)
  7. 一般式(1−6)で表される2−オキセタノン誘導体。
    Figure 0005151979
    (上式においてR1は水素、炭素数1〜15のアルキル、炭素数1〜15のアルコキシ、炭素数1〜15のハロゲン化アルキル、炭素数1〜15のハロゲン化アルコキシ、炭素数2〜10のアルケニル、ハロゲンまたは−C≡Nを示す。)
  8. 一般式(1−7)で表される2−オキセタノン誘導体。
    Figure 0005151979
    (上式においてR1は水素、炭素数1〜15のアルキル、炭素数1〜15のアルコキシ、炭素数1〜15のハロゲン化アルキル、炭素数1〜15のハロゲン化アルコキシ、炭素数2〜10のアルケニル、ハロゲンまたは−C≡Nを示す。)
  9. 一般式(1−8)で表される2−オキセタノン誘導体。
    Figure 0005151979
    (上式においてR1は水素、炭素数1〜15のアルキル、炭素数1〜15のアルコキシ、炭素数1〜15のハロゲン化アルキル、炭素数1〜15のハロゲン化アルコキシ、炭素数2〜10のアルケニル、ハロゲンまたは−C≡Nを示す。)
  10. 一般式(1−9)で表される請求項1に記載の化合物。
    Figure 0005151979
    (上式においてR1は水素、炭素数1〜15のアルキル、炭素数1〜15のアルコキシ、炭素数1〜15のハロゲン化アルキル、炭素数1〜15のハロゲン化アルコキシ、炭素数2〜10のアルケニル、ハロゲンまたは−C≡Nを示し;A1、A2、およびA3は独立して、環を構成する任意の−CH2−が−O−もしくは−S−で置き換えられてもよいトランス−1,4−シクロヘキシレン、任意の水素がフッ素で置き換えられてもよい1,4−フェニレン、デカヒドロナフタレン−2,6−ジイル、1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン−2,6−ジイル、またはナフタレン−2,6−ジイルであり;Z1、Z2、およびZ3は独立して単結合、−CH2CH2−、−(CH24−、−CH2O−または−OCH2−を表し;jk、およびlはそれぞれ独立して0または1(但し、j、kおよびlの全てが0の場合を除く)を表す。)
  11. 一般式(1−10)で表される2−オキセタノン誘導体。
    Figure 0005151979
    (上式においてR1は水素、炭素数1〜15のアルキル、炭素数1〜15のアルコキシ、炭素数1〜15のハロゲン化アルキル、炭素数1〜15のハロゲン化アルコキシ、炭素数2〜10のアルケニル、ハロゲンまたは−C≡Nを示す。)
  12. 4−(4−(トランス−4−プロピルシクロヘキシル)シクロヘキシル)−2−オキセタノン、4−(4−(トランス−4−ブチルシクロヘキシル)シクロヘキシル)−2−オキセタノン、又は4−(4−(トランス−4−ペンチルシクロヘキシル)シクロヘキシル)−2−オキセタノン。
  13. 一般式(2)で表されるアルデヒド誘導体を、ルイス酸触媒存在下、ケテンと反応させることを特徴とする一般式(1)で示される2−オキセタノン誘導体の製造方法。
    Figure 0005151979
    (上式においてR1は水素、炭素数1〜15のアルキル、炭素数1〜15のアルコキシ、炭素数1〜15のハロゲン化アルキル、炭素数1〜15のハロゲン化アルコキシ、炭素数2〜10のアルケニル、ハロゲンまたは−C≡Nを示し;A1、A2、A3およびA4は独立して、環を構成する任意の−CH2−が−O−もしくは−S−で置き換えられてもよい1,4−シクロヘキシレン、任意の水素がフッ素で置き換えられてもよい1,4−フェニレン、デカヒドロナフタレン−2,6−ジイル、1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン−2,6−ジイル、またはナフタレン−2,6−ジイルを表し、A1、A2およびA3が前記1,4−シクロヘキシレンの場合、その立体配座はトランスであり、A4が前記1,4−シクロヘキシレンの場合その立体配座はトランスでもシスでもこれらの混合体でもよい;Z1、Z2、Z3、およびZ4は独立して単結合、−CH2CH2−、−(CH24−、−CH2O−または−OCH2−を表し;jk、およびlはそれぞれ独立して0または1(但し、j、kおよびlの全てが0の場合を除く)を表し、mは1を表し、nは0から6までの整数を表す。)
    Figure 0005151979
    (R1、A1、A2、A3、A4、Z1、Z2、Z3、Z4、j、k、l、m、およびnは一般式
    (2)と同じ意味を示す。)
  14. 一般式(1)で表される2−オキセタノン誘導体を加熱脱炭酸することを特徴とする、一般式(3)で表されるビニル誘導体の製造法。
    Figure 0005151979
    (上式においてR1は水素、炭素数1〜15のアルキル、炭素数1〜15のアルコキシ、炭素数1〜15のハロゲン化アルキル、炭素数1〜15のハロゲン化アルコキシ、炭素数2〜10のアルケニル、ハロゲンまたは−C≡Nを示し;A1、A2、A3およびA4は独立して、環を構成する任意の−CH2−が−O−もしくは−S−で置き換えられてもよい1,4−シクロヘキシレン、任意の水素がフッ素で置き換えられてもよい1,4−フェニレン、デカヒドロナフタレン−2,6−ジイル、1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン−2,6−ジイル、またはナフタレン−2,6−ジイルを表し、A1、A2およびA3が前記1,4−シクロヘキシレンの場合その立体配座はトランスであり、A4が前記1,4−シクロヘキシレンの場合その立体配座はトランスでもシスでもこれらの混合体でもよい;Z1、Z2、Z3、およびZ4は独立して単結合、−CH2CH2−、−(CH24−、−CH2O−または−OCH2−を表し;jk、およびlはそれぞれ独立して0または1(但し、j、kおよびlの全てが0の場合を除く)を表し、mは1を表し、nは0から6までの整数を表す。)
    Figure 0005151979
    (R1、A1、A2、A3、A4、Z1、Z2、Z3、Z4、j、k、l、m、およびnは一般式
    (1)と同じ意味を示す。)
  15. 一般式(2)で表されるアルデヒド誘導体を、ルイス酸触媒存在下、ケテンと反応させることによって一般式(1)で示される2−オキセタノン誘導体を製造し、A4が環を構成する任意の−CH2−が−O−もしくは−S−で置き換えられてもよいトランス1,4−シクロヘキシレンである一般式(1)の化合物を再結晶により精製し、加熱脱炭酸反応を行うことにより、一般式(3)で表されるビニル誘導体を製造する方法。
    Figure 0005151979
    (上式においてR1は水素、炭素数1〜15のアルキル、炭素数1〜15のアルコキシ、炭素数1〜15のハロゲン化アルキル、炭素数1〜15のハロゲン化アルコキシ、炭素数2〜10のアルケニル、ハロゲンまたは−C≡Nを示し;A1、A2およびA3は独立して、環を構成する任意の−CH2−が−O−もしくは−S−で置き換えられてもよいトランス−1,4−シクロヘキシレン、任意の水素がフッ素で置き換えられてもよい1,4−フェニレン、デカヒドロナフタレン−2,6−ジイル、1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン−2,6−ジイル、またはナフタレン−2,6−ジイルであり;A4は環を構成する任意の−CH2−が−O−もしくは−S−で置き換えられてもよい1,4−シクロヘキシレンであり;Z1、Z2、Z3、およびZ4は独立して単結合、−CH2CH2−、−(CH24−、−CH2O−または−OCH2−を表し;jk、およびlはそれぞれ独立して0または1(但し、j、kおよびlの全てが0の場合を除く)を表し、mは1を表し、nは0から6までの整数を表す。)
    Figure 0005151979
    (R1、A1、A2、A3、A4、Z1、Z2、Z3、Z4、j、k、l、m、およびnは一般式
    (2)と同じ意味を示す。)
    Figure 0005151979
    (R1、A1、A2、A3、A4、Z1、Z2、Z3、Z4、j、k、l、m、およびnは一般式
    (2)と同じ意味を示すが、A4は環を構成する任意の−CH2−が−O−もしくは−S−で置き換えられてもよいトランス1,4−シクロヘキシレンである。)
  16. 一般式(2−1)で表されるアルデヒド誘導体を、ルイス酸触媒存在下、ケテンと反応させることによって一般式(1−1)で示される2−オキセタノン誘導体を製造し、次いで再結晶によりアルデヒドに結合した1,4−シクロヘキシレンがトランス体である一般式(1−1)の化合物に精製後、加熱脱炭酸反応を行うことにより、一般式(3−1)で表されるアルデヒドに結合した1,4−シクロヘキシレンがトランス体であるビニル誘導体を製造する方法。
    Figure 0005151979
    (上式においてR1は水素、炭素数1〜15のアルキル、炭素数1〜15のアルコキシ、炭素数1〜15のハロゲン化アルキル、炭素数1〜15のハロゲン化アルコキシ、炭素数2〜10のアルケニル、ハロゲンまたは−C≡Nを示し;A1、A2およびA3は独立して、環を構成する任意の−CH2−が−O−もしくは−S−で置き換えられてもよいトランス−1,4−シクロヘキシレン、任意の水素がフッ素で置き換えられてもよい1,4−フェニレン、デカヒドロナフタレン−2,6−ジイル、1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン−2,6−ジイル、またはナフタレン−2,6−ジイルであり;Z1、Z2、およびZ3は独立して単結合、−CH2CH2−、−(CH24−、−CH2O−または−OCH2−を表し;jk、およびlはそれぞれ独立して0または1(但し、j、kおよびlの全てが0の場合を除く)を表す。)
    Figure 0005151979
    (R1、A1、A2、A3、Z1、Z2、Z3、j、k、およびlは一般式(2−1)と同じ意味を示す。)
    Figure 0005151979
    (R1、A1、A2、A3、Z1、Z2、Z3、j、k、およびlは一般式(2−1)と同じ意味を示す。)
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