JP2002060361A - トリス(1−ジヒドロキシアリール−1−メチルエチル)ベンゼン類とその製法 - Google Patents
トリス(1−ジヒドロキシアリール−1−メチルエチル)ベンゼン類とその製法Info
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- JP2002060361A JP2002060361A JP2000249421A JP2000249421A JP2002060361A JP 2002060361 A JP2002060361 A JP 2002060361A JP 2000249421 A JP2000249421 A JP 2000249421A JP 2000249421 A JP2000249421 A JP 2000249421A JP 2002060361 A JP2002060361 A JP 2002060361A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】樹脂原料、封止剤組成物、シール剤組成物とし
て有用なトリス(1−ジヒドロキシアリール−1−メチ
ルエチル)ベンゼン類とその製造法を提供する。 【解決手段】 ジヒドロキシベンゼン誘導体と1,3,
5−トリイソプロペニルベンゼン類を酸性触媒存在下反
応させることにより式(1) で示される1,3,5−トリス(1−ジヒドロキシアリ
ール−1−メチルエチル)ベンゼン類を製造する。
て有用なトリス(1−ジヒドロキシアリール−1−メチ
ルエチル)ベンゼン類とその製造法を提供する。 【解決手段】 ジヒドロキシベンゼン誘導体と1,3,
5−トリイソプロペニルベンゼン類を酸性触媒存在下反
応させることにより式(1) で示される1,3,5−トリス(1−ジヒドロキシアリ
ール−1−メチルエチル)ベンゼン類を製造する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は樹脂原料、封止剤組
成物、シール剤組成物の原料として有用である多価アル
コールに関する。更に詳しくは、新規な多価アルコール
であるトリス(1−ジヒドロキシアリール−1−メチル
エチル)ベンゼン類およびその製造法に関する。
成物、シール剤組成物の原料として有用である多価アル
コールに関する。更に詳しくは、新規な多価アルコール
であるトリス(1−ジヒドロキシアリール−1−メチル
エチル)ベンゼン類およびその製造法に関する。
【0002】
【従来の技術】これまで1,3,5−トリス(1−(4
−ヒドロキシフェニル)−1−メチルエチル)ベンゼン
類は知られていたが1,3,5−トリス(1−ジヒドロ
キシアリール−1−メチルエチル)ベンゼン類は報告例
が無かった。
−ヒドロキシフェニル)−1−メチルエチル)ベンゼン
類は知られていたが1,3,5−トリス(1−ジヒドロ
キシアリール−1−メチルエチル)ベンゼン類は報告例
が無かった。
【0003】過去に上記化合物に関する報告例が無かっ
た理由としては、1,3,5−トリス(1−ジヒドロキ
シアリール−1−メチルエチル)ベンゼン類を合成する
ために必要な1,3,5−トリイソプロペニルベンゼン
または1,3,5−トリス(1−ヒドロキシ−1−メチ
ルエチル)ベンゼン等の原料を簡便に製造する方法が無
かったためと考えられる。
た理由としては、1,3,5−トリス(1−ジヒドロキ
シアリール−1−メチルエチル)ベンゼン類を合成する
ために必要な1,3,5−トリイソプロペニルベンゼン
または1,3,5−トリス(1−ヒドロキシ−1−メチ
ルエチル)ベンゼン等の原料を簡便に製造する方法が無
かったためと考えられる。
【0004】また、封止剤組成物、シール剤組成物とし
て多くのビスフェノール類と一部のトリスフェノール類
が使用されているが、強度を向上させるためにより強い
架橋性能を有する化合物が求められている。
て多くのビスフェノール類と一部のトリスフェノール類
が使用されているが、強度を向上させるためにより強い
架橋性能を有する化合物が求められている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、封止
剤組成物、シール剤組成物として用いる際に、従来の多
くのビスフェノール類と一部のトリスフェノール類より
も強い架橋性能を有し、かつ、それにより接着強度を向
上させる新規化合物を提供することである。更に、その
新規化合物を工業的規模で製造できる方法を提供するこ
とである。
剤組成物、シール剤組成物として用いる際に、従来の多
くのビスフェノール類と一部のトリスフェノール類より
も強い架橋性能を有し、かつ、それにより接着強度を向
上させる新規化合物を提供することである。更に、その
新規化合物を工業的規模で製造できる方法を提供するこ
とである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、1,3,
5−トリイソプロピルベンゼンの脱水素反応により1,
3,5−トリイソプロペニルベンゼンを効率的に製造す
る方法を完成している(特願平11−244670)。
本発明者らは、1,3,5−トリイソプロペニルベンゼ
ンを原料として合成した1,3,5−トリス(1−ジヒ
ドロキシアリール−1−メチルエチル)ベンゼン類が、
従来のビスフェノール類、トリスフェノール類以上の架
橋性能を示しうることを見出すに至り、発明を完成し
た。
5−トリイソプロピルベンゼンの脱水素反応により1,
3,5−トリイソプロペニルベンゼンを効率的に製造す
る方法を完成している(特願平11−244670)。
本発明者らは、1,3,5−トリイソプロペニルベンゼ
ンを原料として合成した1,3,5−トリス(1−ジヒ
ドロキシアリール−1−メチルエチル)ベンゼン類が、
従来のビスフェノール類、トリスフェノール類以上の架
橋性能を示しうることを見出すに至り、発明を完成し
た。
【0007】即ち本発明は、(1)一般式(1)[化
4]
4]
【0008】
【化4】
【0009】(式中、Rは水素原子、ハロゲン原子、低
級アルキル基、低級アルコキシ基を表す。)で示される
1,3,5−トリス(1−ジヒドロキシアリール−1−
メチルエチル)ベンゼン類であり、(2)一般式(2)
[化5]
級アルキル基、低級アルコキシ基を表す。)で示される
1,3,5−トリス(1−ジヒドロキシアリール−1−
メチルエチル)ベンゼン類であり、(2)一般式(2)
[化5]
【0010】
【化5】
【0011】(式中、Rは前記と同義である。)で示さ
れる1,3,5−トリス(1−ジヒドロキシアリーで示
されるジヒドロキシベンゼン誘導体と1,3,5−トリ
イソプロペニルベンゼン及び1,3,5−トリス(1−
ヒドロキシ−1−メチルエチル)ベンゼン及び1,3−
ビス(1−ヒドロキシ−1−メチルエチル)−5−イソ
プロペニルベンゼン及び1,3−ジイソプロペニル−5
−(1−ヒドロキシ−1−メチルエチル)ベンゼンから
なる群から選んだ化合物を酸性触媒存在下反応させるこ
とを特徴とする一般式(1)[化6]
れる1,3,5−トリス(1−ジヒドロキシアリーで示
されるジヒドロキシベンゼン誘導体と1,3,5−トリ
イソプロペニルベンゼン及び1,3,5−トリス(1−
ヒドロキシ−1−メチルエチル)ベンゼン及び1,3−
ビス(1−ヒドロキシ−1−メチルエチル)−5−イソ
プロペニルベンゼン及び1,3−ジイソプロペニル−5
−(1−ヒドロキシ−1−メチルエチル)ベンゼンから
なる群から選んだ化合物を酸性触媒存在下反応させるこ
とを特徴とする一般式(1)[化6]
【0012】
【化6】 (式中、Rは前記と同義である。)で示される1,3,
5−トリス(1−ジヒドロキシアリール−1−メチルエ
チル)ベンゼン類の製造方法である。
5−トリス(1−ジヒドロキシアリール−1−メチルエ
チル)ベンゼン類の製造方法である。
【0013】
【発明の実施の形態】本発明を以下に具体的に説明す
る。一般式(1)および一般式(2)において、ハロゲ
ン原子はフッ素原子、塩素原子、臭素原子またはヨウ素
原子を表す。
る。一般式(1)および一般式(2)において、ハロゲ
ン原子はフッ素原子、塩素原子、臭素原子またはヨウ素
原子を表す。
【0014】低級アルキル基としては直鎖、分岐または
環状の炭素数1〜8の置換基、例えばメチル基、エチル
基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチ
ル基、sec-ブチル基、tert-ブチル基、ペンチル基、ネ
オペンチル基、シクロペンチル基、へキシル基、シクロ
ヘキシル基、シクロヘプチル基、シクロオクチル基等が
挙げることができる。
環状の炭素数1〜8の置換基、例えばメチル基、エチル
基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチ
ル基、sec-ブチル基、tert-ブチル基、ペンチル基、ネ
オペンチル基、シクロペンチル基、へキシル基、シクロ
ヘキシル基、シクロヘプチル基、シクロオクチル基等が
挙げることができる。
【0015】アルコキシ基としてはメトキシ基、エトキ
シ基、n-プロポキシ基、イソプロポキシ基、n-ブトキシ
基、イソブトキシ基、tert-ブトキシ基、n-ペンチルオ
キシ基、イソペンチルオキシ基、ネオペンチルオキシ基
等が挙げることができる。
シ基、n-プロポキシ基、イソプロポキシ基、n-ブトキシ
基、イソブトキシ基、tert-ブトキシ基、n-ペンチルオ
キシ基、イソペンチルオキシ基、ネオペンチルオキシ基
等が挙げることができる。
【0016】一般式(2)で示されるジヒドロキシベン
ゼン誘導体としてはレゾルシン、2−メチルレゾルシ
ン、4−エチルレゾルシン、4−ヘキシルレゾルシン、
4−クロロレゾルシン、4−ブロモレゾルシン、オルシ
ノール、オリベトール、5−メトキシレゾルシン等のレ
ゾルシン類;カテコール、3−メチルカテコール、3−
フルオロカテコール、3−メトキシカテコール、4−メ
チルカテコール等のカテコール類;ハイドロキノン、メ
チルハイドロキノン、クロロハイドロキノン、tert-ブ
チルハイドロキノン等のハイドロキノン類を挙げること
ができる。
ゼン誘導体としてはレゾルシン、2−メチルレゾルシ
ン、4−エチルレゾルシン、4−ヘキシルレゾルシン、
4−クロロレゾルシン、4−ブロモレゾルシン、オルシ
ノール、オリベトール、5−メトキシレゾルシン等のレ
ゾルシン類;カテコール、3−メチルカテコール、3−
フルオロカテコール、3−メトキシカテコール、4−メ
チルカテコール等のカテコール類;ハイドロキノン、メ
チルハイドロキノン、クロロハイドロキノン、tert-ブ
チルハイドロキノン等のハイドロキノン類を挙げること
ができる。
【0017】原料となる1,3,5−トリイソプロペニ
ルベンゼン、1,3,5−トリス(1−ヒドロキシ−1
−メチルエチル)ベンゼン、1,3−ビス(1−ヒドロ
キシ−1−メチルエチル)−5−イソプロペニルベンゼ
ン、1,3−ジイソプロペニル−5−(1−ヒドロキシ
−1−メチルエチル)ベンゼンは1,3,5−トリイソ
プロピルベンゼンからそれぞれ以下の方法により製造す
ることができる。
ルベンゼン、1,3,5−トリス(1−ヒドロキシ−1
−メチルエチル)ベンゼン、1,3−ビス(1−ヒドロ
キシ−1−メチルエチル)−5−イソプロペニルベンゼ
ン、1,3−ジイソプロペニル−5−(1−ヒドロキシ
−1−メチルエチル)ベンゼンは1,3,5−トリイソ
プロピルベンゼンからそれぞれ以下の方法により製造す
ることができる。
【0018】1,3,5−トリイソプロペニルベンゼン
は前述の通り、脱水素反応により好収率で1,3,5−
トリイソプロピルベンゼンから一段階で製造可能であ
る。1,3,5−トリス(1−ヒドロキシ−1−メチル
エチル)ベンゼンは1,3,5−トリイソプロピルベン
ゼンの空気酸化とその後の還元により製造することが出
来る。1,3−ビス(1−ヒドロキシ−1−メチルエチ
ル)−5−イソプロペニルベンゼン、1,3−ジイソプ
ロペニル−5−(1−ヒドロキシ−1−メチルエチル)
ベンゼンは1,3,5−トリス(1−ヒドロキシ−1−
メチルエチル)ベンゼンの脱水反応によりそれぞれ製造
することができる。
は前述の通り、脱水素反応により好収率で1,3,5−
トリイソプロピルベンゼンから一段階で製造可能であ
る。1,3,5−トリス(1−ヒドロキシ−1−メチル
エチル)ベンゼンは1,3,5−トリイソプロピルベン
ゼンの空気酸化とその後の還元により製造することが出
来る。1,3−ビス(1−ヒドロキシ−1−メチルエチ
ル)−5−イソプロペニルベンゼン、1,3−ジイソプ
ロペニル−5−(1−ヒドロキシ−1−メチルエチル)
ベンゼンは1,3,5−トリス(1−ヒドロキシ−1−
メチルエチル)ベンゼンの脱水反応によりそれぞれ製造
することができる。
【0019】反応に用いる酸触媒としては塩酸、硫酸、
リン酸等の鉱酸類、p-トルエンスルホン酸等のスルホン
酸類、アンバーリスト-15等の固体酸類を挙げることが
できる。これらの酸は単独で用いてもよいし、2種以上
を混合して用いても構わない。操作の簡便性から固体
酸、特にアンバーリスト−15が好ましい。酸触媒の使
用量は原料のトリイソプロペニルベンゼン等に対し0.
1〜80mol%、好ましくは0.5〜50mol%、
更に好ましくは1〜20mol%である。
リン酸等の鉱酸類、p-トルエンスルホン酸等のスルホン
酸類、アンバーリスト-15等の固体酸類を挙げることが
できる。これらの酸は単独で用いてもよいし、2種以上
を混合して用いても構わない。操作の簡便性から固体
酸、特にアンバーリスト−15が好ましい。酸触媒の使
用量は原料のトリイソプロペニルベンゼン等に対し0.
1〜80mol%、好ましくは0.5〜50mol%、
更に好ましくは1〜20mol%である。
【0020】反応に用いる溶媒としては例えばペンタ
ン、ヘキサンもしくはヘプタン等の炭化水素類、トルエ
ン、キシレンもしくはエチルベンゼン等の芳香族炭化水
素類、テトラヒドロフラン、1,4-ジオキサン等のエーテ
ル類が挙げられる。これらの溶媒は単独または混合で用
いてもよい。溶媒の使用量は原料の溶解性に作用する
が、原料のトリイソプロペニルベンゼン等に対し3〜1
50重量倍、好ましくは5〜100重量倍、更に好まし
くは10〜50重量倍である。
ン、ヘキサンもしくはヘプタン等の炭化水素類、トルエ
ン、キシレンもしくはエチルベンゼン等の芳香族炭化水
素類、テトラヒドロフラン、1,4-ジオキサン等のエーテ
ル類が挙げられる。これらの溶媒は単独または混合で用
いてもよい。溶媒の使用量は原料の溶解性に作用する
が、原料のトリイソプロペニルベンゼン等に対し3〜1
50重量倍、好ましくは5〜100重量倍、更に好まし
くは10〜50重量倍である。
【0021】反応は例えば次のように行う。原料のジヒ
ドロキシベンゼン類と酸触媒を溶媒に加え、反応温度を
10〜120℃、好ましくは30〜100℃に調整す
る。反応圧力は常圧でも加圧下で実施してもいずれでも
良い。反応溶液にトリイソプロペニルベンゼン等を溶媒
に溶解した溶液を滴下する。ジヒドロキシベンゼン類と
トリイソプロペニルベンゼン等のモル比は1〜50、好
ましくは5〜30、更に好ましくは10〜25である。
滴下時間は1〜10時間、好ましくは2〜5時間であ
る。滴下終了後、所定の温度で更に撹拌を続けても良
い。反応の経過はガスクロマトグラフィーにより確認す
る。
ドロキシベンゼン類と酸触媒を溶媒に加え、反応温度を
10〜120℃、好ましくは30〜100℃に調整す
る。反応圧力は常圧でも加圧下で実施してもいずれでも
良い。反応溶液にトリイソプロペニルベンゼン等を溶媒
に溶解した溶液を滴下する。ジヒドロキシベンゼン類と
トリイソプロペニルベンゼン等のモル比は1〜50、好
ましくは5〜30、更に好ましくは10〜25である。
滴下時間は1〜10時間、好ましくは2〜5時間であ
る。滴下終了後、所定の温度で更に撹拌を続けても良
い。反応の経過はガスクロマトグラフィーにより確認す
る。
【0022】反応終了後、酸触媒を除去し、過剰のジヒ
ドロキシベンゼン類を蒸留または水洗等により除去す
る。
ドロキシベンゼン類を蒸留または水洗等により除去す
る。
【0023】得られた目的物はそのまま使用しても良い
し、再結晶により精製しても良い。再結晶に用いる溶媒
としては、不活性な溶媒であればいずれでも良いが、例
えばペンタン、ヘキサンもしくはヘプタン等の炭化水素
類、トルエン、キシレンもしくはエチルベンゼン等の芳
香族炭化水素類、メタノール、エタノール、プロパノー
ルもしくはブタノール等のアルコール類、テトラヒドロ
フラン、1,4-ジオキサン等のエーテル類が挙げられる。
これらの溶媒は単独または混合で用いてもよい。
し、再結晶により精製しても良い。再結晶に用いる溶媒
としては、不活性な溶媒であればいずれでも良いが、例
えばペンタン、ヘキサンもしくはヘプタン等の炭化水素
類、トルエン、キシレンもしくはエチルベンゼン等の芳
香族炭化水素類、メタノール、エタノール、プロパノー
ルもしくはブタノール等のアルコール類、テトラヒドロ
フラン、1,4-ジオキサン等のエーテル類が挙げられる。
これらの溶媒は単独または混合で用いてもよい。
【0024】
【実施例】以下に実施例を示すが、本発明はこれらの実
施例に何ら限定されるものではない。 [実施例1] 1,3,5-トリス(1-(2,4-ジヒドロキシフェニル)-1-メチ
ルエチル)ベンゼンの合成 300mlの3口反応容器にアンバーリスト−15
2.5g (0.87 mmol)、レゾルシン 22g (200 mmo
l)、ジオキサン 40mlを加え、窒素雰囲気下で95
℃に加熱しながら90wt% 1,3,5-トリイソプロペニルベン
ゼン 2.2g (10.0mmol)のジオキサン 30ml溶液
を3時間かけてフィードした。フィード終了後、95℃
で10分間撹拌した後、アンバーリスト−15をろ別し
た。ろ液を高速液体クロマトグラフィー(HPLC)で
分析したところ、目的物の1,3,5-トリス(1-(2,4-ジヒ
ドロキシフェニル)-1-メチルエチル)ベンゼンが77
%の反応収率で生成していた。溶媒を減圧下留去した
後、残渣に酢酸エチルを加え、飽和食塩水で洗浄するこ
とにより残存するレゾルシンを除去した。目的物を含む
酢酸エチル溶液にヘキサンを加えることにより再結晶を
行い、目的物を3.89g(95wt%, 7.0mmol, 収率70%)得
た。目的物の物性は以下の通りであった。 白色結晶:融点147℃(dec)1 H-NMR (CDCl3) δ:1.50 (s, 18H), 2.51(s, 3H, OH),
5.25 (s 3H, OH), 6.10 (d, 3H, J = 2.4 Hz), 6.31
(dd, 3H, J = 2.4, 8.4 Hz), 6.95 (s, 3H), 7.10 (d,
3H, J = 8.4 Hz) FD-mass 528(M+)
施例に何ら限定されるものではない。 [実施例1] 1,3,5-トリス(1-(2,4-ジヒドロキシフェニル)-1-メチ
ルエチル)ベンゼンの合成 300mlの3口反応容器にアンバーリスト−15
2.5g (0.87 mmol)、レゾルシン 22g (200 mmo
l)、ジオキサン 40mlを加え、窒素雰囲気下で95
℃に加熱しながら90wt% 1,3,5-トリイソプロペニルベン
ゼン 2.2g (10.0mmol)のジオキサン 30ml溶液
を3時間かけてフィードした。フィード終了後、95℃
で10分間撹拌した後、アンバーリスト−15をろ別し
た。ろ液を高速液体クロマトグラフィー(HPLC)で
分析したところ、目的物の1,3,5-トリス(1-(2,4-ジヒ
ドロキシフェニル)-1-メチルエチル)ベンゼンが77
%の反応収率で生成していた。溶媒を減圧下留去した
後、残渣に酢酸エチルを加え、飽和食塩水で洗浄するこ
とにより残存するレゾルシンを除去した。目的物を含む
酢酸エチル溶液にヘキサンを加えることにより再結晶を
行い、目的物を3.89g(95wt%, 7.0mmol, 収率70%)得
た。目的物の物性は以下の通りであった。 白色結晶:融点147℃(dec)1 H-NMR (CDCl3) δ:1.50 (s, 18H), 2.51(s, 3H, OH),
5.25 (s 3H, OH), 6.10 (d, 3H, J = 2.4 Hz), 6.31
(dd, 3H, J = 2.4, 8.4 Hz), 6.95 (s, 3H), 7.10 (d,
3H, J = 8.4 Hz) FD-mass 528(M+)
【0025】[実施例2] 1,3,5-トリス(1-(3,4-ジヒドロキシフェニル)-1-メチ
ルエチル)ベンゼンの合成 レゾルシンの代わりにカテコールを用いた以外は実施例
1と同様の操作を行ったところ、1,3,5-トリス(1-(3,
4-ジヒドロキシフェニル)-1-メチルエチル)ベンゼン
が75%の収率で得られた。目的物の物性は以下の通り
であった。 白色結晶:融点69.6℃1 H-NMR (CDCl3) δ:1.51 (s, 18H), 1.8(br, 3H, OH),
6.21 (d, 3H, J = 2.4 Hz), 6.66 (d, 3H, J = 8.4
Hz), 6.72 (dd, 3H, J = 2.4, 8.4 Hz), 6.90(s, 3H), FD-mass 528(M+)
ルエチル)ベンゼンの合成 レゾルシンの代わりにカテコールを用いた以外は実施例
1と同様の操作を行ったところ、1,3,5-トリス(1-(3,
4-ジヒドロキシフェニル)-1-メチルエチル)ベンゼン
が75%の収率で得られた。目的物の物性は以下の通り
であった。 白色結晶:融点69.6℃1 H-NMR (CDCl3) δ:1.51 (s, 18H), 1.8(br, 3H, OH),
6.21 (d, 3H, J = 2.4 Hz), 6.66 (d, 3H, J = 8.4
Hz), 6.72 (dd, 3H, J = 2.4, 8.4 Hz), 6.90(s, 3H), FD-mass 528(M+)
Claims (2)
- 【請求項1】 下記一般式(1)[化1] 【化1】 (式中、Rは水素原子、ハロゲン原子、低級アルキル
基、低級アルコキシ基を表す。)で示される1,3,5
−トリス(1−ジヒドロキシアリール−1−メチルエチ
ル)ベンゼン類。 - 【請求項2】 一般式(2)[化2] 【化2】 (式中、Rは前記と同義である。)で示されるジヒドロ
キシベンゼン誘導体と1,3,5−トリイソプロペニル
ベンゼン及び1,3,5−トリス(1−ヒドロキシ−1
−メチルエチル)ベンゼン及び1,3−ビス(1−ヒド
ロキシ−1−メチルエチル)−5−イソプロペニルベン
ゼン及び1,3−ジイソプロペニル−5−(1−ヒドロ
キシ−1−メチルエチル)ベンゼンからなる群から選ば
れる化合物を酸性触媒存在下反応させることを特徴とす
る一般式(1)[化3] 【化3】 (式中、Rは前記と同義である。)で示される1,3,
5−トリス(1−ジヒドロキシアリール−1−メチルエ
チル)ベンゼン類の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000249421A JP2002060361A (ja) | 2000-08-21 | 2000-08-21 | トリス(1−ジヒドロキシアリール−1−メチルエチル)ベンゼン類とその製法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
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Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
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