JPH10316609A - 2−ヒドロキシ−5−ノルボルネン−2−カルボン酸の製造方法 - Google Patents

2−ヒドロキシ−5−ノルボルネン−2−カルボン酸の製造方法

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JPH10316609A
JPH10316609A JP12959097A JP12959097A JPH10316609A JP H10316609 A JPH10316609 A JP H10316609A JP 12959097 A JP12959097 A JP 12959097A JP 12959097 A JP12959097 A JP 12959097A JP H10316609 A JPH10316609 A JP H10316609A
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dioxolan
disubstituted
norbornene
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carboxylic acid
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JP12959097A
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Masahiro Torihara
正浩 鳥原
Koichi Kanehira
浩一 金平
Hironobu Tamai
洋進 玉井
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Kuraray Co Ltd
Original Assignee
Kuraray Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 工業的レベルで取り扱いやすい安定性の高い
原料を用い、スピロノルボルネンジオキソラノン類を経
由して、2−ヒドロキシ−5−ノルボルネン−2−カル
ボン酸、ひいては2−ノルボルナノンを容易に製造でき
るようにする。 【解決手段】 2,2−ジ置換−5−メチル−1,3−
ジオキソラン−4−オンをハロゲン化し、続いて脱ハロ
ゲン化水素化して2,2−ジ置換−5−メチレン−1,
3−ジオキソラン−4−オンを得、得られた2,2−ジ
置換−5−メチレン−1,3−ジオキソラン−4−オン
とシクロペンタジエン又はジシクロペンタジエンとをデ
ィールスアルダー反応させて、スピロ[5−ノルボルネ
ン−2,5′−(2′,2′−ジ置換−1′,3′−ジ
オキソラン−4′−オン)]を得、そのスピロ化合物を
加水分解することにより2−ヒドロキシ−5−ノルボル
ネン−2−カルボン酸を得る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、医薬、農薬等の種
々の有用化合物の合成原料として利用価値の高い2−ノ
ルボルナノンの合成原料として特に有用な2−ヒドロキ
シ−5−ノルボルネン−2−カルボン酸の製造方法並び
にその合成中間体及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】2−ノルボルナノンは、2′−モノ置換
―スピロノルボルネンジオキソラノン類を加水分解して
得られる2−ヒドロキシ−5−ノルボルネン−2−カル
ボン酸に水素添加反応、続いて酸化的脱炭酸化反応を施
すことにより効率よく得られることが報告されている
(特開平7−69960号公報)。従って、特開平7−
69960号公報に記載されている方法で2−ノルボル
ナノンを製造する場合には、効率よく2′−モノ置換―
スピロノルボルネンジオキソラノン類を製造することが
必要となる。
【0003】従来、2′−モノ置換―スピロノルボルネ
ンジオキソラノン類の製造方法としては、以下の(1)
及び(2)の方法が知られている。
【0004】方法(1) J.Mattay et al., Chem.Be
r.,122,322(1989) 2−tert−ブチル−5−メチレン−1,3−ジオキ
ソラン−4−オン(1当量)に対し、シクロペンタジエ
ン(10当量)を、溶媒を使用することなく、室温下で
66時間反応させて2′−モノ置換―スピロノルボルネ
ンジオキソラノン類を合成する方法(収率86%)。
【0005】
【化7】
【0006】方法(2) W.R.Roush et al, J.Org.Che
m.,57,3380(1992) 2−tert−ブチル(又は2−シクロヘキシル)−5
−メチレン−1,3−ジオキソラン−4−オン(1当
量)に対し、シクロペンタジエン(10当量)を、ベン
ゼン中、55〜60℃で15時間反応させて2′−モノ
置換―スピロノルボルネンジオキソラノン類を合成する
方法(収率85%(R=tert−ブチル)、77%
(R=シクロヘキシル))。
【0007】
【化8】
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、方法
(1)及び(2)において用いられている2−モノ置換
−5−メチレン−1,3−ジオキソラン−4−オン類
は、保存安定性が低く、純度が非常に高い場合には室温
下で速やかに重合して樹脂状に固化してしまうという問
題がある。また、溶媒で希釈した場合でも、比較的高い
反応温度(約100℃以上)では徐々に重合してしまう
ので、工業的な取扱いが難しいという問題がある。
【0009】このため、方法(1)の場合、2−モノ置
換−5−メチレン−1,3−ジオキソラン−4−オン類
を室温で過剰のシクロペンタジエンと反応させている
が、室温での反応が遅いためにある程度満足すべき収率
を実現するためには66時間という長い反応時間が必要
となっている。また、方法(2)の場合、2−モノ置換
−5−メチレン−1,3−ジオキソラン−4−オン類を
溶媒で希釈したうえで55〜60℃の反応温度でシクロ
ペンタジエンと反応させているが、シクロペンタジエン
の熱的安定性が低く、徐々に二量化してジシクロペンタ
ジエンを生成し、全体の反応収率が低下するという問題
がある。
【0010】以上のように、方法(1)及び(2)にお
いては、2′−モノ置換−スピロノルボルネンジオキソ
ラノン類を得るために、安定性の悪い原料(即ち、2−
モノ置換−5−メチレン−1,3−ジオキソラン−4−
オン類)を使用せざるを得ないために、これらの方法は
工業的レベルで2−ヒドロキシ−5−ノルボルネン−2
−カルボン酸、ひいては2−ノルボルナノンを製造する
のに適した方法とは言い難い。
【0011】本発明は、以上の従来の技術の課題を解決
しようとするものであり、工業的レベルで取り扱いやす
い安定性の高い原料を用い、スピロノルボルネンジオキ
ソラノン類を経由して容易に2−ヒドロキシ−5−ノル
ボルネン−2−カルボン酸、ひいては2−ノルボルナノ
ンを製造できるようにすることを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、入手容易
な2,2―ジ置換−5−メチル−1,3−ジオキソラン
−4−オンから得られる式(2)
【0013】
【化9】
【0014】(式中、R1及びR2はアルキル基を表わ
す。)で示される2,2―ジ置換−5−メチレン−1,
3−ジオキソラン−4−オンを、2−モノ置換―5−メ
チレン−1,3−ジオキソラン−4−オンに代えて、シ
クロペンタジエン又はその二量化物であるジシクロペン
タジエンと反応させることにより、容易に且つ高い収率
で2′,2′−ジ置換−スピロノルボルネンジオキソラ
ノン類を経由して2−ヒドロキシ−5−ノルボルネン−
2−カルボン酸が合成できることを見出し、本発明を完
成するに至った。
【0015】即ち、本発明は、2−ヒドロキシ−5−ノ
ルボルネン−2−カルボン酸の製造方法において: (a) 式(1)
【0016】
【化10】
【0017】(式中、R1及びR2はアルキル基を表わ
す。)で示される2,2−ジ置換−5−メチル−1,3
−ジオキソラン−4−オンをハロゲン化して2,2−ジ
置換−5−ハロゲノ−5−メチル−1,3−ジオキソラ
ン−4−オンを得る工程; (b) 工程(a)で得られた2,2−ジ置換−5−ハ
ロゲノ−5−メチル−1,3−ジオキソラン−4−オン
を脱ハロゲン化水素化して式(2)
【0018】
【化11】
【0019】(式中、R1及びR2は前記定義のとおりで
ある。)で示される2,2−ジ置換−5−メチレン−
1,3−ジオキソラン−4−オンを得る工程; (c) 工程(b)で得られた2,2−ジ置換−5−メ
チレン−1,3−ジオキソラン−4−オンと、シクロペ
ンタジエン又はジシクロペンタジエンとをディールスア
ルダー反応させることにより式(3)
【0020】
【化12】
【0021】(式中、R1及びR2は前記定義のとおりで
ある。)で示されるスピロ[5−ノルボルネン−2,
5′−(2′,2′−ジ置換−1′,3′−ジオキソラ
ン−4′−オン)]を得る工程;及び (d) 工程(c)で得られたスピロ[5−ノルボルネ
ン−2,5′−(2′,2′−ジ置換−1′,3′−ジ
オキソラン−4′−オン)]を加水分解することにより
2−ヒドロキシ−5−ノルボルネン−2−カルボン酸を
得る工程を含むことを特徴とする製造方法を提供する。
【0022】また、本発明は、上述の製造方法により得
られる2−ヒドロキシ−5−ノルボルネン−2−カルボ
ン酸に接触水素添加反応を施して2−ヒドロキシノルボ
ルナン−2−カルボン酸を得、得られた2−ヒドロキシ
ノルボルナンー2−カルボン酸を酸化的に脱炭酸するこ
とを特徴とする2−ノルボルナノンの製造方法を提供す
る。
【0023】更に、本発明は、上記式(3)で示される
スピロ[5−ノルボルネン−2,5′−(2′,2′−
ジ置換−1′,3′−ジオキソラン−4′−オン)]自
体、並びにその製造方法であって、式(2)で示される
2,2−ジ置換−5−メチレン−1,3−ジオキソラン
−4−オンと、シクロペンタジエン又はジシクロペンタ
ジエンとをディールスアルダー反応させることを特徴と
する製造方法を提供する。
【0024】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳細に説明する。
【0025】本発明の2−ヒドロキシ−5−ノルボルネ
ン−2−カルボン酸の製造方法は、前述したように、出
発物質である2,2−ジ置換−5−メチル−1,3−ジ
オキソラン−4−オンに、ハロゲン化反応(工程
(a))、脱ハロゲン化水素化反応(工程(b))、デ
ィールスアルダー反応(工程(c))及び加水分解反応
(工程(d))を少なくとも施すことを内容とする方法
である。工程毎に以下に詳述する。
【0026】工程(a) 先ず、式(1)
【0027】
【化13】
【0028】(式中、R1及びR2はアルキル基を表わ
す。)で示される2,2−ジ置換−5−メチル−1,3
−ジオキソラン−4−オンをハロゲン化して2,2−ジ
置換−5−ハロゲノ−5−メチル−1,3−ジオキソラ
ン−4−オンを得る。
【0029】R1及びR2が表すアルキル基としては、炭
素数1〜8の直鎖状、分岐状、あるいは環状アルキル基
を好ましく挙げることができ、具体的にはメチル基、エ
チル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、te
rt−ブチル基、2−エチルヘキシル基、シクロヘキシ
ル基等を挙げることができる。また、R1及びR2は、同
一のアルキル基であってもよく、異なるアルキル基であ
ってもよい。特に、収率の点で好ましいR1とR2との組
み合わせとしては、一方がメチル基であって他方がte
rt−ブチル基である組み合わせを挙げることができ
る。
【0030】本工程におけるハロゲン化(ブロモ化、ク
ロロ化等)反応は、後述する脱ハロゲン化水素化反応に
より5位のメチル基がメチレン基に変換可能となるよう
にハロゲン化すればよい。例えば、N−ブロモスクシン
イミド、1,3−ジブロモ−5,5−ジメチルヒダント
イン、臭素等をハロゲン化剤として使用し、そのハロゲ
ン化剤を好ましくはシクロヘキサン等の溶媒中で溶媒を
還流させながら2,2−ジ置換−5−メチル−1,3−
ジオキソラン−4−オンと反応させることにより行うこ
とができる。
【0031】ハロゲン化反応終了後は、例えば、チオ硫
酸ナトリウム水溶液、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、
更に飽和食塩水で洗浄し、溶媒を留去し、残渣をヘキサ
ンなどの再結用溶媒から再結晶させることにより目的物
を単離することができる。
【0032】なお、出発原料である式(1)で示される
2,2−ジ置換−5−メチル−1,3−ジオキソラン−
4−オンは、入手容易且つ安価なケトン類と乳酸とから
公知の方法により容易に合成することができる。
【0033】工程(b) 工程(a)で得られた2,2−ジ置換−5−ハロゲノ−
5−メチル−1,3−ジオキソラン−4−オンを脱ハロ
ゲン化水素化して式(2)
【0034】
【化14】
【0035】(式中、R1及びR2は前記定義のとおりで
ある。)で示される2,2−ジ置換−5−メチレン−
1,3−ジオキソラン−4−オンを得る。
【0036】かかる反応は、例えば、2,2−ジ置換−
5−ハロゲノ−5−メチル−1,3−ジオキソラン−4
−オンをシクロヘキサンなどの溶媒に溶解させ、更に、
アミン類(例えば、トリオクチルアミン)等の脱ハロゲ
ン化水素化剤を添加し、室温から150℃の範囲内の温
度で攪拌することにより行う。
【0037】なお、得られた2,2−ジ置換−5−メチ
レン−1,3−ジオキソラン−4−オンは、蒸留操作な
どにより精製することができるが、純度が高いので未精
製のまま次工程の原料として使用してもよい。
【0038】工程(c) 工程(b)で得られた式(2)で示される2,2−ジ置
換−5−メチレン−1,3−ジオキソラン−4−オン
と、シクロペンタジエン又はジシクロペンタジエンとを
ディールスアルダー反応させることにより式(3)
【0039】
【化15】
【0040】(式中、R1及びR2は前記定義のとおりで
ある。)で示されるスピロ[5−ノルボルネン−2,
5′−(2′,2′−ジ置換−1′,3′−ジオキソラ
ン−4′−オン)]を得る。
【0041】ディールスアルダー反応の反応温度は、低
すぎると反応速度が遅くなりすぎ高すぎると目的物の収
率が低下するので、50〜200℃の範囲の温度が好ま
しい。特に、シクロペンタジエンの2量化物であるジシ
クロペンタジエンを使用した場合には、ジシクロペンタ
ジエンを反応系中でシクロペンタジエンに分解して効率
よくディールスアルダー反応を遂行させるために140
〜180℃の反応温度が好ましい。
【0042】シクロペンタジエン又はジシクロペンタジ
エンの使用量は、2,2−ジ置換−5−メチレン−1,
3−ジオキソラン−4−オン1モルに対して1.5〜5
モル使用することが好ましい。
【0043】また、ディールスアルダー反応の際に、溶
媒は使用しなくてもよいが、必要に応じて反応に悪影響
を及ぼさないような溶媒、例えばベンゼン、トルエン等
の芳香族炭化水素、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン等の
脂肪族炭化水素、テトラヒドロフラン、ジエチルエーテ
ル等のエーテル、ジクロロメタン、クロロホルム、ジク
ロロエタン等の脂肪族ハロゲン化物等を使用することが
できる。
【0044】なお、得られたスピロ[5−ノルボルネン
−2,5′−(2′,2′−ジ置換−1′,3′−ジオ
キソラン−4′−オン)]は、減圧蒸留等によって精製
することができるが、純度が高いので未精製のまま次工
程の原料として使用することもできる。
【0045】工程(d) 工程(c)で得られた式(3)で示されるスピロ[5−
ノルボルネン−2,5′−(2′,2′−ジ置換−
1′,3′−ジオキソラン−4′−オン)]を加水分解
することにより式(A)
【0046】
【化16】
【0047】で示される2−ヒドロキシ−5−ノルボル
ネン−2−カルボン酸を得る。
【0048】具体的には、加水分解反応は塩基性条件下
で行うことが好ましく、例えば、水酸化リチウム、水酸
化ナトリウム、水酸化カリウムなどのアルカリ金属水酸
化物、水酸化カルシウム、水酸化マグネシウムなどのア
ルカリ土類金属水酸化物、あるいは炭酸ナトリウム、炭
酸カリウムなどのアルカリ金属炭酸塩の水溶液中で、式
(3)で示されるスピロ[5−ノルボルネン−2,5′
−(2′,2′−ジ置換−1′,3′−ジオキソラン−
4′−オン)]を撹拌することにより行うことができ
る。この加水分解により、水性反応液に溶解した式
(A)で示される2−ヒドロキシ−5−ノルボルネン−
2−カルボン酸の塩が得られる。
【0049】なお、加水分解を行う際に、式(3)で示
されるスピロ[5−ノルボルネン−2,5′−(2′,
2′−ジ置換−1′,3′−ジオキソラン−4′−オ
ン)]の加水分解速度を向上させるために反応液に有機
溶媒を添加してもよい。水と混和する有機溶媒を使用す
れば均一系の反応となり、水と混和しない有機溶媒を使
用すれば二相系の反応となるが、加水分解速度、安全
性、取扱性などの観点から、メタノール、エタノール、
プロパノールなどの低級アルコールを添加することが好
ましい。また、反応温度や反応時間は適宜設定すること
ができる。
【0050】更に、2−ヒドロキシ−5−ノルボルネン
−2−カルボン酸塩が溶解している加水分解反応液から
必要に応じて低級アルコールなどの有機溶媒を留去して
除き、その残渣に更に水とヘキサンなどの抽出溶媒を加
えて、非水溶性成分をヘキサン相に抽出して除く。そし
て、2−ヒドロキシ−5−ノルボルネン−2−カルボン
酸塩が溶解している水相を硫酸などの鉱酸により酸性化
し、好ましくはそのpHを1〜2に調整して式(A)で
示される2−ヒドロキシ−5−ノルボルネン−2−カル
ボン酸に変換する。そして、それをイソプロピルエーテ
ルなどの抽出溶媒で抽出し、常法により抽出溶媒を除去
することにより高い収率で2−ヒドロキシ−5−ノルボ
ルネン−2−カルボン酸を単離することできる。
【0051】以上のようにして得られる式(A)で示さ
れる2−ヒドロキシ−5−ノルボルネン−2−カルボン
酸は、接触水素添加反応を施すことにより式(B)で示
される2−ヒドロキシノルボルナン−2−カルボン酸に
変換でき、更に、得られた2−ヒドロキシノルボルナン
−2−カルボン酸を酸化的に脱炭酸することにより、式
(C)で示される2−ノルボルナノンに変換することが
できる。
【0052】
【化17】
【0053】接触水素添加反応は、2−ヒドロキシ−5
−ノルボルネン−2−カルボン酸をメタノール、エタノ
ール、プロパノールなどの低級アルコール、酢酸エチ
ル、酢酸プロピル、酢酸ブチルなどのエステル類、ペン
タン、ヘキサン、ヘプタンなどの炭化水素類などの溶媒
に溶解し、その溶液にパラジウム−カーボンなどの接触
水素添加用触媒を添加し、一般に1Kg/cm2〜50
Kg/cm2の水素ガス雰囲気下、室温〜100℃の温
度で撹拌することにより行うことができる。
【0054】接触水素添加反応終了後、接触水素添加用
触媒を濾別し、濾過液を濃縮することにより式(B)で
示される2−ヒドロキシノルボルナン−2−カルボン酸
を得ることができる。
【0055】得られた2−ヒドロキシノルボルナン−2
−カルボン酸の酸化的脱炭酸は、2−ヒドロキシノルボ
ルナン−2−カルボン酸に、次亜塩素酸ナトリウム、四
酢酸鉛、クロム酸−硫酸、ビスマス酸ナトリウム−リン
酸などの酸化剤を常法により作用させることにより行う
ことができる。例えば、次亜塩素酸ナトリウムを酸化剤
として使用する場合には、一般に式(B)で示される2
−ヒドロキシノルボルナン−2−カルボン酸を水性媒体
中で撹拌しながら、その中に−10℃〜40℃の温度で
次亜塩素酸ナトリウム水溶液を滴下することにより行
う。
【0056】酸化的脱炭酸反応の終了した後には、反応
液からヘキサンなどの抽出溶媒で式(C)で示される2
−ノルボルナノンを抽出し、その有機相を常法により洗
浄し、乾燥した後、抽出溶媒を除去することにより2−
ノルボルナノンを単離することができる。この化合物
は、減圧蒸留や再結晶等により精製することができる。
【0057】なお、光学活性な2,2−ジ置換―5−メ
チルー1,3−ジオキソラン−4−オンを出発原料とし
て使用した場合には、光学活性な2−ノルボルナノンを
得ることができる。
【0058】
【実施例】以下、本発明を実施例により具体的に説明す
る。
【0059】参考例1 (2−tert−ブチル−2,5−ジメチル−1,3−
ジオキソラン−4−オンの合成)ピナコロン173g、
メタノール111g及び濃硫酸0.42gの混合液に、
室温でオルト酢酸メチル229gを2時間かけて滴下
後、室温で1時間撹拌した。次に、反応液を加熱還流さ
せたところに、乳酸234g及びオルト酢酸メチル31
2gの混合液を6時間かけて添加した。滴下終了後、反
応液を室温まで冷却し、28%ナトリウムメチラート
1.7gを加え、低沸点留分を留去した後、減圧蒸留
(沸点:67〜68℃/5mmHg)することにより2
−tert−ブチル−2,5−ジメチル−1,3−ジオ
キソラン−4−オンを254g得た。
【0060】実施例1 工程(a) 参考例1で得られた2−tert−ブチル−2,5−ジ
メチル−1,3−ジオキソラン−4−オン17.2gを
シクロヘキサン100mlに溶解し、その溶液にN−ブ
ロモスクシンイミド17.8gを加えて30分間加熱還
流した。反応液を冷却後、不溶物を濾別し、濾液を10
%チオ硫酸ナトリウム水溶液、飽和炭酸水素ナトリウム
水溶液、飽和食塩水で順に洗浄した。その濾液から溶媒
を減圧留去後、残渣をヘキサンから再結晶し、5−ブロ
モ−2−tert−ブチル−2,5−ジメチル−1,3
−ジオキソラン−4−オンを22.6gを得た。
【0061】工程(b)−1 工程(a)で得た5−ブロモ−2−tert−ブチル−
2,5−ジメチル−1,3−ジオキソラン−4−オン2
2.6gをシクロヘキサン100mlに溶解し、その溶
液にトリエチルアミン10.0gを加えて4時間加熱還
流した。反応液を冷却後、不溶物を濾別し、濾液から溶
媒を減圧留去した。得られた残渣を蒸留することにより
2−tert−ブチル−2−メチル−5−メチレン−
1,3−ジオキソラン−4−オンを13.7g得た。こ
の物性データを下記に示す。
【0062】沸点:61.0〜62.0℃/5Torr1 H−NMR(300MHz、CDCl3、δ):0.9
5(9H,s),1.45(3H,s),4.81(1
H,d,J=2.7Hz),5.11(1H,d,J=
2.7Hz)13 C−NMR(75.5MHz,CDCl3,δ):2
0.9,25.9.39.5,111.5,116.
8,146.0,169.6。
【0063】工程(b)−2 なお、トリエチルアミンに代えてトリオクチルアミンを
使用しても、以下のように、2−tert−ブチル−2
−メチル−5−メチレン−1,3−ジオキソラン−4−
オンを得ることができた。
【0064】即ち、参考例1の工程で得た2−tert
−ブチル−2,5−ジメチル−1,3−ジオキソラン−
4−オン17.2gをシクロヘキサン100mlに溶解
し、その溶液にN−ブロモスクシンイミド17.8gを
加えて30分間加熱還流した。反応液を冷却後、不溶物
を濾別し、得られた濾液にトリオクチルアミン42.4
gを加えて60℃で1時間撹袢した。反応液を冷却後、
ガスクロマトグラフ法にて分析した結果、2−tert
−ブチル−2−メチル−5−メチレン−1,3−ジオキ
ソラン−4−オンが16.5g含まれていた。
【0065】工程(c)−1 工程(b)−2で得た2−tert−ブチル−2−メチ
ル−5−メチレン−1,3−ジオキソラン−4−オンを
含む反応液をオートクレーブに入れ、ここにシクロペン
タジエン10.0gを加えて160℃で12時間撹袢し
た。反応液を冷却後、飽和炭酸水素ナトリウム溶液で洗
浄し、反応液から溶媒を減圧留去した。得られた残渣を
減圧蒸留することにより、スピロ[5−ノルボルネン−
2,5′−(2′−tert−ブチル−2′−メチル−
1,3−ジオキソラン−4−オン)]を20.0gを得
た。本化合物の物性データを下記に示す。
【0066】沸点:86.0〜88.0℃/0.9To
rr1 H−NMR(300MHz、CDCl3、δ):0.9
4(9H,s),1.35(1H,dd、J=12.
2,3.6Hz),1.38〜1.50(3H,m),
1.51(3H,s),2.04(1H,d,J=9.
1Hz),2.28(1H,s,J=12.2,3.6
Hz),2.94(1H,br,s),3.06(1
H,br.s)、6.11(1H,m),6.44(1
H,m)。
【0067】13C−NMR(75.5MHz,CDCl
3,δ):23.4,26.0,40.3,42.9,
43.2,48.8,54.4,86.7,115.
3,134.4,141.6,178.4。
【0068】工程(c)−2 なお、シクロペンタジエンに代えてジシクロペンタジエ
ン13.2gを使用する以外は、工程(c)−1を繰り
返すことによってもスピロ[5−ノルボルネン−2,
5′−(2′−tert−ブチル−2′−メチル−1,
3−ジオキソラン−4−オン)]を21.5g得ること
ができた。
【0069】工程(c)−3 また、反応温度を140℃とする以外は、工程(c)−
1を繰り返すことにより、12時間後に転化率85%と
なり、スピロ[5−ノルボルネン−2,5′−(2′−
tert−ブチル−2′−メチル−1,3−ジオキソラ
ン−4−オン)]19.5gが得られた。
【0070】工程(c)−4 また、反応温度を180℃とする以外は、工程(c)−
1を繰り返すことにより、8時間後に転化率100%と
なり、スピロ[5−ノルボルネン−2,5′−(2′−
tert−ブチル−2′−メチル−1,3−ジオキソラ
ン−4−オン)]18.7gが得られた。
【0071】工程(d) 工程(c)−1で得られたスピロ[5−ノルボルネン−
2,5′−(2′−tert−ブチル−2′−メチル−
1,3−ジオキソラン−4−オン)]20gに、メタノ
ール100ml、水10ml及び水酸化ナトリウム6.
0gを加え、得られた混合物を1時間撹拌して加水分解
反応を行った。反応終了後、混合物からメタノールを減
圧留去し、得られた残渣に水100mlを加え、それを
ヘキサン100mlで2回洗浄した。洗浄した水相に硫
酸を添加することによりそのpHを1〜2に調整した
後、イソプロピルエーテル100mlで2回抽出操作を
行った。得られたイソプロピルエーテル抽出液から、イ
ソプロピルエーテルを減圧留去し、12.9gの2−ヒ
ドロキシ−5−ノルボルネン−2−カルボン酸を得た。
2−tert−ブチル−2,5−ジメチル−1,3−ジ
オキソラン−4−オンからの全収率は84%であった。
【0072】実施例2 実施例1で得られた2−ヒドロキシ−5−ノルボルネン
−2−カルボン酸10.0gを酢酸エチル100mlに
溶解し、更に接触水素添加用触媒として10%パラジウ
ム−カーボン0.5gを加え、この溶液を水素ガス雰囲
気下で2時間撹拌して接触水素添加反応を行った。反応
終了後、反応液から触媒を濾別し、濾液から酢酸エチル
を減圧留去することにより2−ヒドロキシノルボルナン
−2−カルボン酸を9.5g得た。
【0073】この2−ヒドロキシノルボルナン−2−カ
ルボン酸9.5gを12%次亜塩素酸ナトリウム水溶液
50.0gを徐々に投入して酸化的脱炭酸反応を一時間
行った。なお、反応中、反応液は氷冷により10〜15
℃に保持した。反応終了後、反応液をヘキサンで抽出
し、得られた有機相を10%チオ硫酸ナトリウム水溶
液、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、飽和食塩水で順次
洗浄した。洗浄した有機相からヘキサンを減圧留去し、
得られた残渣を減圧蒸留して2−ノルボルナノンを6.
5g得た。2−tert−ブチル−2−メチル−5−メ
チレン−1,3−ジオキソラン−4−オンからの全収率
は91%であった。この化合物の物性データを以下に示
す。
【0074】融点:96〜97℃1 H−NMR(300MHz,CDCl3,δ):1.3
8〜1.60 (3H,m),1.70〜1.90(4
H,m),2.50〜2.11(1H,m),2.59
(1H,br.s),2.67(1H,br.s)13 C−NMR(75.5MHz,CDCl3,δ):2
4.1,27.1,35.2,37.6,45.2,4
9.8,218.2。
【0075】実施例3〜8 実施例1で2−tert−ブチル−2−メチル−5−メ
チレン−1,3−ジオキソラン−4−オンに代えて、表
1に示す種々の置換基をもつ2,2−ジ置換−5−メチ
レン−1,3−ジオキソラン−4−オンを用いてスピロ
ノルボルネンジオキソラノン類を合成し、更に加水分解
して表1に示す収率で2−ヒドロキシノルボルナン−2
−カルボン酸を得た。
【0076】
【表1】実施例 R12 収率(%) 3 メチル メチル 58.7 4 エチル メチル 66.3 5 エチル エチル 69.6 6 (2-メチル)フ゜ロヒ゜ル メチル 71.4 7 (4-メチル)ヘ゜ンチル メチル 61.78 n−ヘキシル メチル 62.9 比較例1 公知の方法(J.Mattayら、Chem.Be
r.,122,327(1989))に従って合成した
2−tert−ブチル−5−メチレン−1,3−ジオキ
ソラン−4−オン15.6gを、シクロヘキサン100
mlに溶解し、この溶液にジシクロペンタジエン13.
2gを加えてオートクレーブ中で160℃で12時間反
応させ、スピロ[5−ノルボルネン−2,5′−(2′
−tert−ブチル−1′,3′−ジオキソラン−4′
−オン)]を6.7g得た(収率30%)。
【0077】更に、このスピロ[5−ノルボルネン−
2,5′−(2′−tert−ブチル−1′,3′−ジ
オキソラン−4′−オン)]を実施例1と同様に加水分
解することにより、2−ヒドロキシ−5−ノルボルネン
−2−カルボン酸を4.6g得た。2−tert−ブチ
ル−5−メチル−1,3−ジオキソラン−4−オンから
の全収率は30%であった。
【0078】
【発明の効果】本発明によれば、工業的レベルで取り扱
いやすい安定性の高い原料を用い、スピロノルボルネン
ジオキソラノン類を経由して、医薬、農薬等の種々の有
用化合物の合成原料として利用価値の高い2−ヒドロキ
シ−5−ノルボルネン−2−カルボン酸、ひいては2−
ノルボルナノンを容易に製造することができる。

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 2−ヒドロキシ−5−ノルボルネン−2
    −カルボン酸の製造方法において: (a) 式(1) 【化1】 (式中、R1及びR2はアルキル基を表わす。)で示され
    る2,2−ジ置換−5−メチル−1,3−ジオキソラン
    −4−オンをハロゲン化して2,2−ジ置換−5−ハロ
    ゲノ−5−メチル−1,3−ジオキソラン−4−オンを
    得る工程; (b) 工程(a)で得られた2,2−ジ置換−5−ハ
    ロゲノ−5−メチル−1,3−ジオキソラン−4−オン
    を脱ハロゲン化水素化して式(2) 【化2】 (式中、R1及びR2は前記定義のとおりである。)で示
    される2,2−ジ置換−5−メチレン−1,3−ジオキ
    ソラン−4−オンを得る工程; (c) 工程(b)で得られた2,2−ジ置換−5−メ
    チレン−1,3−ジオキソラン−4−オンと、シクロペ
    ンタジエン又はジシクロペンタジエンとをディールスア
    ルダー反応させることにより式(3) 【化3】 (式中、R1及びR2は前記定義のとおりである。)で示
    されるスピロ[5−ノルボルネン−2,5′−(2′,
    2′−ジ置換−1′,3′−ジオキソラン−4′−オ
    ン)]を得る工程;及び (d) 工程(c)で得られたスピロ[5−ノルボルネ
    ン−2,5′−(2′,2′−ジ置換−1′,3′−ジ
    オキソラン−4′−オン)]を加水分解することにより
    2−ヒドロキシ−5−ノルボルネン−2−カルボン酸を
    得る工程を含むことを特徴とする製造方法。
  2. 【請求項2】 工程(c)のディールスアルダー反応の
    反応温度が50〜200℃である請求項1記載の製造方
    法。
  3. 【請求項3】 工程(c)のディールスアルダー反応の
    反応温度が140〜180℃であり、かつジシクロペン
    タジエンを使用する請求項2記載の製造方法。
  4. 【請求項4】 工程(c)のディールスアルダー反応の
    際に、2,2−ジ置換−5−メチレン−1,3−ジオキ
    ソラン−4−オンの1モルに対し、シクロペンタジエン
    又はジシクロペンタジエンを1.5〜5モル反応させる
    請求項1記載の製造方法。
  5. 【請求項5】 工程(d)の加水分解反応を塩基性条件
    下で行う請求項1記載の製造方法。
  6. 【請求項6】 請求項1〜5のいずれかに記載の製造方
    法により得られた2−ヒドロキシ−5−ノルボルネン−
    2−カルボン酸に接触水素添加反応を施して2−ヒドロ
    キシノルボルナン−2−カルボン酸を得、得られた2−
    ヒドロキシノルボルナン−2−カルボン酸を酸化的に脱
    炭酸することを特徴とする2−ノルボルナノンの製造方
    法。
  7. 【請求項7】 式(3) 【化4】 (式中、R1及びR2はアルキル基である。)で示される
    スピロ[5−ノルボルネン−2,5′−(2′,2′−
    ジ置換−1′,3′−ジオキソラン−4′−オン)]。
  8. 【請求項8】 式(2) 【化5】 (式中、R1及びR2はアルキル基である。)で示される
    2,2−ジ置換−5−メチレン−1,3−ジオキソラン
    −4−オンと、シクロペンタジエン又はジシクロペンタ
    ジエンとをディールスアルダー反応させることを特徴と
    する式(3) 【化6】 (式中、R1及びR2は前記定義のとおりである。)で示
    されるスピロ[5−ノルボルネン−2,5′−(2′,
    2′−ジ置換−1′,3′−ジオキソラン−4′−オ
    ン)]の製造方法。
  9. 【請求項9】 反応温度が50〜200℃である請求項
    8記載の製造方法。
  10. 【請求項10】 反応温度が140〜180℃であり、
    かつジシクロペンタジエンを使用する請求項9記載の製
    造方法。
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