JP2801647B2 - 6―フルオロクロモン―2―カルボン酸誘導体の製造法 - Google Patents

6―フルオロクロモン―2―カルボン酸誘導体の製造法

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【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は中間体に関する。更に詳しくは本発明は6−
フルオロクロモン−2−カルボン酸誘導体の製造法に関
するものである。
従来の技術 本発明で目的とする6−フルオロクロモン−2−カル
ボン酸誘導体はアルドースリダクターゼ阻害作用を有し
糖尿病合併症の治療剤として有用な6−フルオロ−2,3
−ジヒドロ−2′,5′−ジオキソ−スピロ(4H−1−ベ
ンゾピラン−4,4′−イミダゾリジン)−2−カルボン
酸誘導体(IV)〔特願昭61−199924(特開昭63−5758
8)〕製造の為の中間体として有用である。
クロモン−2−カルボン酸誘導体の製造法については
既にいくつかの方法が知られている。例えば、特開昭64
−38045公報記載の方法によればアセトフェノン誘導体
を塩基存在下、しゅう酸ジメチルと反応させ得られる化
合物を硫酸で処理することにより相応するメチルエステ
ル体が製造される。
また、Ptactial Heterocyclic Chemistry,Academic(19
68),p.94によれば、クロモン−2−カルボン酸は2−
ヒドロキシアセトフェノンを塩基存在下でしゅう酸ジエ
チルと反応させ、得られる化合物を酢酸と濃塩酸の混合
溶媒中で処理 することにより製造される。
発明が解決しようとする課題 前記化合物(IV)は6−フルオロ−4−クロマノン−
2−カルボン酸の光学活性体を使用して製造するのが一
般的であるが、不要となった鏡像体をラセミ化する技術
はまだ確立されていない。
一方、本発明者は6−フルオロクロモン−2−カルボ
ン酸誘導体を金属触媒存在下に接触還元に付すことによ
り6−フルオロ−4−クロマノン−2−カルボン酸誘導
体(III,後記)が製造できることを別途見出しているの
で化合物(III,後記)の化合物(II,後記)への変換が
可能となれば不要となった鏡像体のラセミ化の技術を確
立することが出来ることとなり、化合物(IV)の工業的
製法としての意義は大きい。
課題を解決するための手段 本発明者らは上記問題点を解決すべく鋭意検討した結
果6−フルオロ−4−クロマノン−2−カルボン酸誘導
体のハロゲン化物を脱ハロゲン化水素反応させることに
より高収率で6−フルオロクロモン−2−カルボン酸誘
導体が得られることを見い出し、本発明を完成させた。
即ち、本発明は式(I) 〔式(I)中、Xはハロゲン、Yは を表す。〕 で示される化合物を塩基により脱ハロゲン化水素させる
ことを特徴とする式(II) (式(II)中、Yは上記に同じ) で示される化合物の製造法を提供する。
本発明を詳細に説明する。
で示される出発物質6−フルオロ−4−クロマノン−2
−カルボン酸誘導体は塩基の存在下で5−フルオロ−2
−ヒドロキシアセトフェノンとしゅう酸ジエステルを縮
合させ次いで酸で閉環させることにより製造される6−
フルオロクロモン−2−カルボン酸を金属触媒の存在下
に接触水素添加反応に付して6−フルオロ−4−クロマ
ノン−2−カルボン酸とした後、文献記載の方法あるい
はそれらと類似の方法、例えば特関昭63−250373公報に
記載の方法により酸クロリドを経て製造することができ
る。6−フルオロ−4−クロマノン−2−カルボン酸誘
導体(III)の6−フルオロクロモン−2−カルボン酸
誘導体(II)への変換は以下のようにして行われる。
又6−フルオロクロモン−2−カルボン酸誘導体(I
I)の中間体である前記化合物(I)は6−フルオロ−
4−クロマノン−2−カルボン酸誘導体のハロゲン化に
より製造される。反応に用いられるハロゲン化剤は通常
アルデヒド、ケトンのα位をハロゲン化するものでよ
く、その具体的な例としては臭素、臭化銅(II)、ジオ
キサンジブロミド、フエニルトリメチルアンモニウムト
リブロミド臭化ナトリウム、塩素、塩化銅(II)、塩化
鉄(III)、塩化スルフリル、NBS,NCS等を挙げることが
でき、臭素を用いたとき最も良い結果を与える。
反応時の溶媒としてはハロゲン化に一般に使用される
もの、例えば水、クロロホルム、四塩化炭素、酢酸、酢
酸エチル、エーテル、THF、ジオキサン等を単独あるい
は混合して用いることができ、酢酸が最も良い結果を与
える。これらの溶媒は式(III)の化合物に対して通常
5〜20倍(重量比)用いられる。反応温度は使用するハ
ロゲン化剤、溶媒により異なるが、通常は−10〜100℃
である。一例としてハロゲン化剤に臭素を用い、酢酸溶
媒中で反応を行えば室温下で1〜4時間で完結する。反
応終了後は反応液を氷水に注ぎ、析出した生成物を取
するか、あるいは生成物が粘稠で取が困難な場合には
塩化メチレン、酢酸エチル、エーテル等の通常の抽出溶
媒により抽出し溶媒を留去すれば化合物(I)を得るこ
とができる。
脱ハロゲン化水素反応の工程では化合物(I)を塩基
で処理して目的物である6−フルオロクロモン−2−カ
ルボン酸誘導体(II)が製造されるが反応に用いられる
塩基としては一般にハロゲン化アルキルの脱ハロゲン化
水素反応に用いられるものでよく、例えば、水酸化カリ
ウム、水酸化ナトリウム、炭酸ナトリウム、水酸化マグ
ネシウム、炭酸カルシウム、トリエチルアミン、ピリジ
ン等を挙げることができ、トリエチルアミンが最も良い
結果を与える 。反応時の溶媒としてはメタノール、エタノール、プ
ロパノール、ブタノールのようなアルカノール類、エー
テル、THF、塩化メチレン、トルエン、水等を単独ある
いは混合して用いることができる。しかし、これらの限
定されるものではない。これらの溶媒は式(I)の化合
物に対して通常5〜15倍(重量比)用いられる。又、使
用する塩基が液体の場合には必ずしも溶媒を使用しなく
ても良い。反応は加熱あるいは還流温度下で0.5〜2時
間で完結するが、特に加温しなくとも反応は進行する。
反応終了後は溶媒を留去し、酸性水溶液を加え液性を酸
性側とした後塩化メチレン、酢酸エチル、エーテル等の
通常の抽出溶媒により抽出し、溶媒を留去すれば化合物
(III)を得ることができる。目的物の純度は例えば液
体クロマトグラフィーによって測定出来る。
本発明の製法によって得られた6−フルオロクロモン
−2−カルボン酸誘導体は十分な純度を有するが必要な
ら再結晶法等により精製することも出来る。
実施例 以下に、参考例、合成例、実施例により本発明の方法
を更に具体的に説明する。
参考例1. 6−フルオロクロモン−2−カルボン酸の製法金属ナ
トリウム25gをエタノール500mlに加え溶解し、これにし
ゅう酸ジエチル66.3gと5−フルオロ−2−ヒドロキシ
アセトフェノン70.0gを加え、1時間還流した。冷却
後、エタノールを減圧下に留去し、残留物に2N−塩酸水
溶液500ml加え、塩化メチレンで抽出した。塩化メチレ
ン層を無水硫酸マグネシウムで乾燥後、塩化メチレンを
留去し、残留物に酢酸230mlと濃塩酸230mlを加え、1.5
時間還流した。冷却後、析出物を取し、水洗い、乾燥
することにより6−フルオロクロモン−2−カルボン酸
81gを得た(収率86%)。液体クロマトグラフィーによ
る純度は99%であった。
融点 252.0−253.0℃(分解) 参考例2. 6−フルオロ−4−クロマノン−2−カルボン酸の製
法 6−フルオロクロモン−2−カルボン酸5.0gをエタノ
ール250mlに溶解させ、これに5%白金−カーボン0.9g
加えた。反応は室温下、水素圧を7気圧にして開始し、
水素の吸収が止まるまで行った。反応終了後、反応液を
過して触媒を除き、減圧下でエタノールを留去させる
ことにより6−フルオロ−4−クロマノン−2−カルボ
ン酸4.5gを得た(収率89%)。このものの液体クロマト
グラフィーによる純度は96%であった。
融点 162.5−163.5℃ 参考例3. 6−フルオロ−4−クロマノン−2−カルボン酸誘導
体の製造 6−フルオロ−4−クロマノン−2−カルボン酸20.0
gを1,2ジクロロエタン200mlに懸濁させ、これに塩化チ
オニル17.0g滴下し1.5時間還流した。冷却後、1,2−ジ
クロロエタン及び過剰の塩化チオニルを減圧下で留去
し、得られる酸クロリドを塩化メチレン20mlに溶解させ
た。次いで、この酸クロリド溶液を1−メチルベンジル
アミン11.5g及びトリエチルアミン9.6gを含む塩化メチ
レン(190ml)溶液に氷冷下に滴下し、1時間撹拌し
た。反応終了後、塩化メチレン溶液を水洗いし、塩化メ
チレン層を無水硫酸マグネシウムで乾燥させ、減圧下で
溶媒を留去させることにより目的のアミド体であるN−
(1−メチルベンジル)−6−フルオロ−4−クロマノ
ン−2−カルボキサミド28.7gを得た(収率96%)。
1H−NMR(CDCl3)δ1.46(d,3H),2.8−3.3(m,2H),
4.6−5.3(m,2H),6.5−7.6(m,9H) 参考例4〜6. 参考例3に準じ、種々のアルコール及びアミンを用い
て6−フルオロ−4−クロマノン−2−カルボン酸誘導
体を得た。結果を表にして示す。
合成例1 参考例3で得たアミド体2.0gを酢酸10mlに溶解させ、
これに臭素1.0gを滴下し、2時間撹拌した。反応終了
後、反応液を氷水に注ぎ、析出した結晶を取、過物
を水洗いしたのち乾燥することにより目的の臭素化物2.
5gを得た(収率100%)。このものの液体クロマトグラ
フィーによる純度は98%であった。
1H−NMR(CDCl3)δ1.56(d,3H),4.7−5.6(m,3H),
6.8−7.8(m,9H) 合成例2〜8 合成例1に準じ、種々の化合物を用いてハロゲン化を
行った。結果を表にして示す。なお、合成例3,4では生
成物が粘稠なため反応液を氷水に注いだ後、塩化メチレ
ン抽出し、溶媒を留去することにより目的物を得た。
実施例1 合成例1で得た臭素化物1.0gをトリエチルアミン8ml
に溶解し、1.5時間還流した。還流後、トリエチルアミ
ンを留去し、2NHCl水溶液20mlを加え、塩化メチレン抽
出し、溶媒を留去することにより目的のN−(1−メチ
ルベンジル)−6−フルオロクロモン−2−カルボキサ
ミド0.77gを得た(収率97%)。このものの液体クロマ
トグラフィーによる純度は99%であった。
融 点 124.0−125.5℃ 1H−NMR(CDCl3)δ1.63(d,3H),5.1−5.6(m,1H),
7.0−8.0(m,10H) 実施例2〜7 実施例1に準じ、合成例1〜8で得た6−フルオロ−
4−クロマノン−2−カルボン酸誘導体を用いて反応を
行った。結果を表にして示す。
発明の効果 糖尿病合併症の治療剤として有効な6−フルオロ−2,
3−ジヒドロ−2′,5′−ジオキソ−スピロ(4H−1−
ベンゾピラン−4,4′−イミダゾリジン)−2−カルボ
ン酸誘導体の合成原料として有用な6−フルオロクロモ
ン−2−カルボン酸誘導体の有利な製造法が確立され
た。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】式(I) 〔式(I)中、Xはハロゲン、Yは を表す。〕 で示される化合物を塩基により脱ハロゲン化水素させる
    ことを特徴とする式(II) (式(II)中、Yは上記に同じ) で示される化合物の製造法。
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