JP5149568B2 - 研削加工方法及び研削加工装置 - Google Patents

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Description

本発明は,砥粒や各種研磨材(本発明において,これらを総称して「研磨材」という。)の噴射によって,被処理対象ないし被加工対象面(本発明において,「ワーク」という。)を研磨,切削,クリーニング等(本発明において,これらを総称して「研削」という。)を行う研削加工方法及び研削加工装置に関し,例えばシリコンウエハー等のウエハーを処理対象とし,このウエハー上に形成された膜や汚れの研削に用いることができる研削加工方法及び前記研削方法に使用する研削加工装置に関する。
例えば,ウエハー等,半導体デバイス材料としては,例えば,単結晶シリコンウエハーに多数の工程から成る加工を施すことで製造されているが,このような半導体デバイスの製造に際し,各工程の状態をモニタリングし,各プロセスにおける条件等の検討を行うために,所謂,テストウエハーと呼ばれるテスト用のウエハーを製造工程にかけることが行われる。
以下,テストウエハーを例として,技術的背景,及び課題について説明する。
このようなテストウエハーは,実際に販売等される製品の製造に使用されるウエハー(プライムウエハー)の生産量の約1/3程度の量が使用されているとも言われる程,多量に使用されているが,このような検査用のテストウエハーは,半導体デバイスの製造工程にかけられるものの,最終的に製品として出荷されるものではないために,プライムウエハーと同様の平滑面を備えるものであれば再生品であっても使用上差し支えがない。
そこで,このようなテストウエハーは,一旦,半導体デバイスの製造工程にかけて各種テストに使用した後,表面に形成された被膜や汚れをエッチングにより除去して繰り返し使用されており,このようなウエハーの再生使用によって高価であるシリコンウエハーの使用量の減少と製造コストの低減が図られている。
このような使用済みテストウエハーを再生するために,表面に形成された被膜等を除去する方法としては,従来,化学的なエッチング法が用いられてきたが,化学的エッチングにより被膜の除去を行う場合,材質により腐蝕の速度が異なるために,異なる材質で構成された被膜が混在するテストウエハーをエッチング液に浸漬すると,この材質の相違による腐蝕速度の相違によってエッチング後のテストウエハーの表面には凹凸が生じる。
そのため,このようにして生じた凹凸を,プライムウエハーと同様の平坦面に加工しようとすれば,次工程のポリッシングによる削りしろを大きくとる必要があり,その結果,テストウエハーは一度の使用で厚みが大幅に減少し,これにより再生使用回数が制限されるものとなっている。
また,前述した化学的エッチングによる場合,エッチング液の使用が不可欠であるため,エッチング液やエッチング後のシリコンウエハーの洗浄に使用した洗浄水などはこれをそのまま廃棄できず,エッチング液を無害化するための処理が必要となり,このような処理のための設備等が必要となる。
そのため,近年では,薬液等を使用した化学的処理から,薬液等を使用しないドライ方式への転換が求められている。
このようなドライ方式によりシリコンウエハーのエッチングを行う方法として,シリコンウエハーの被膜形成面に粉体を吹き付けることにより被膜を研磨除去する方法も提案されている(特許文献1参照)。
上記ウエハーには,テストウエハーの他,再生に供されるダミーウエハー,プライムウエハーをも含む。
この発明の先行技術文献情報としては次のものがある。
特開2001−162535号公報
以上のように,研磨材の粉体を吹き付けることによりシリコンウエハー上の被膜を除去する方法において,例えば1回の処理により多数のシリコンウエハーを同時に処理しようとすれば,ターンテーブル上に所定数のシリコンウエハーを,例えば,ターンテーブルの外周側に隣接して並べて配置し,このターンテーブルを該ターンテーブルの中心を回転中心として回転(公転)・搬送させることによりシリコンウエハーを回転移動させ,この移動するシリコンウエハー上に研磨材を噴射することが効率的である。
また,単一のシリコンウエハーを処理する場合であっても,このシリコンウエハーが大型である等,定点に対する粉体の吹き付けによっては全体の加工ができない場合,このシリコンウエハーをターンテーブル上に載置して該ターンテーブルの中心を回転中心として回転(自転)させながら研磨材の噴射を行うことが必要となる。
そして,このようにターンテーブル上を移動するシリコンウエハーの全面に対して研磨材を噴射しようとすれば,シリコンウエハーWの回転(公転)・搬送軌跡をターンテーブルの外周線−内周線間を横断するように噴射ノズルを反復して往復移動させたり〔図15(A)参照〕,又は一の自転するシリコンウエハーないしターンテーブル上のワークを外周線−中心方向−前記外周線の中心を介して対峙する外周線間を横断するように噴射ノズルを反復して往復移動〔図15(B)参照〕させたりする処理が行われる。
しかし,上記の方法で噴射ノズルを移動する場合,噴射ノズルの移動速度を一定速度とすれば,図15(A),(B)どちらの場合にも,これによって加工されるシリコンウエハーは,回転(・搬送)軌跡の外周側において加工度が低く,中心側において加工度が高くなる。
すなわち,図16に示すように,半径rの微小な円と,これに対して半径が2,3,4,5倍と増加する半径2r,3r,4r,5rの同心円とすると,面積比で,半径rの円に対し,半径2rの円は4倍,3rの円は9倍,半径4rの円は16倍,半径5rの円は25倍と,各円の面積は,半径の倍数の自乗ずつその面積を拡大し,半径rの中心円の面積に対し,その外周に形成された各無端環状の帯状部分の面積は,外周方向に向かうに従って,3,5,7,9・・・倍とその面積を増加する。
従って,単位時間あたり角度θの一定速度で回転するターンテーブル上に載置されたシリコンウエハーを,例えば,単位時間あたり距離rの一定速度で前記外周線と該外周線と同心円の内周線間に移動する噴射ノズルによって,回転中心から外周方向に向かって加工すると,単位時間あたりの加工面積も,中心からの移動距離が増えるに従って,図中黒塗り部分に示すように上記倍率で増加する。逆に言えば,単位面積あたりの加工時間は内周側から外周側に向かうに従って減少する。
そのため,噴射ノズルより噴射される研磨材の材質,単位時間あたりの研磨材の噴射量,アークハイトないし噴射圧力や噴射速度,噴射距離(噴射ノズルとワーク間距離等の他の加工条件が一定であれば,上記のように噴射ノズルを定速で移動させる場合,上述したように一のワークの回転軌跡ないし複数のワークをターンテーブルに同心円上に載置した場合のターンテーブルの回転軌跡の外周側において加工度が低く,内周側において加工度が高くなるという問題が生じシリコンウエハーの表面全体を均一に研削することができない。
その結果,加工度の低い外周側を基準として,加工時間等の加工条件を設定すると,加工度の高い内周側では過剰に研削が行われることとなり,また,加工度の高い内周側にあわせて加工条件を設定すると,加工度の低い外周側では被膜を完全に除去できずに残してしまうこととなる。
特にシリコンウエハーのサイズは,5,6,8インチと大型化し,さらに現在においては12インチに移行しているように,年々大型化していることから,このような大型化に伴い,前述の加工ムラはより一層顕著に現れることとなる。
複数のワークをターンテーブルに同心円上に載置した場合に,このような回転軌跡の内周側と外周側とにおける加工度の差を無くそうとすれば,前述の研磨装置によって一旦シリコンウエハーの研削を行った後,ターンテーブル上の治具等から加工後のシリコンウエハーを取り外し,このシリコンウエハーを前回の加工時とは内外周方向の向きを逆向きに並べ替えて治具に再固定して,再度,研削処理を行う等,シリコンウエハーの全面が均一となるように数回に分けて加工する作業が必要となり,研削作業が繁雑となる。
なお,以上の説明では,テストウエハーを再生する場合を例に挙げて説明したが,このような問題は,テストウエハーを再生する場合に限られず,例えばシリコンウエハーの表面を研磨,研削したり,所定の粗さで凹凸付けをしたり,さらには,スリットの形成,切り出し(ダイシング)を研磨材の噴射により行う場合等,円周軌跡上を移動するシリコンウエハーの表面に研磨材を噴射することにより行う研削作業全般について同様に生じる問題である。
また,加工対象をシリコンウエハーとする場合に限定されず,蒸着治具や金型のクリーニング等の研削,その他如何なるワークを対象とした研削加工であっても,回転軌跡上を移動するワークに対して加工を行う場合には,前述のような加工むらが生じるおそれがある。
そこで本発明は,前述のように回転軌跡上を移動するワークに研磨材を噴射する場合に生じる前述のような問題を解消するためになされたもので,研磨材の噴射により行うワークの研削において,比較的簡単な方法により回転軌跡上を移動するワークの全面を,均一に研削することができる研削加工方法及び前記方法を実現するための研削加工装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために,本発明の研削加工方法は,ワークWの表面に噴射ノズル20で研磨材を噴射して行う研削加工方法において,
前記ワークWを所定の回転軌跡上で移動させると共に,
記回転軌跡内を該回転軌跡の中心を中心とする同心円によって複数の等面積領域に画成し,
所定の軸支位置を支点とした揺動により前記噴射ノズル20を往復移動させるスイングアーム31と,前記スイングアーム31に外接して回転することにより前記スイングアーム31を所定のパターンで揺動するカム35を設け,
前記スイングアーム31に設けた噴射ノズル20を,該噴射ノズル20が所定のタイミングで配置されるべき位置にそれぞれ配置したときの,前記スイングアーム31の前記カム35との接触部分が配置される位置をそれぞれ基準入力点p1〜p7とし,
前記カム35の外形形状を,前記タイミングに対応した回転角度毎に前記基準入力点p1〜p7を順次通過する形状と成すと共に,
回転する前記カム35と前記スイングアーム31との接触により,一定の加工条件で,研磨材を噴射する前記噴射ノズル20を,前記各等面積領域の横断時間を一定,すなわち,前記回転軌跡の中心側に向かうに従い相対的に速く,外周側に向かうに従い相対的に遅くなるよう移動を制御して,各等面積領域に交差する方向に移動ないし揺動させることを特徴とする(請求項1;図8,10,11参照)。また,前記移動ないし揺動を反復することも必要に応じて可能である。
このような等面積領域の画成において,例えば(ターンテーブルの)外周線側に外周縁が位置するウエハーから成る複数のワークを対象とするとき,前記ワークの回転軌跡が前記外周線と,この外周線から前記ワークの直径と同一の距離でなる,同心円の内周線とを有する場合,該外周線と内周線間の間隔を前記等面積領域に画成することができ(請求項2;図8,10参照),または,単一のワークを自転させるときには,前記ワークの回転軌跡の外周線内の空間を,前記等面積領域に画成しても良い(請求項5;図11参照)。なお,ワークWが,図8,10に示すように内周線を有する環状の回転軌跡を有するものである場合においても,この外周線内を図11に示すように等面積に画成しても良い(請求項1)。
回転軌跡の内外周線間を,面積をdsの複数の等面積領域に画成した場合,前記回転軌跡の中心から半径rの任意の点において所定時間内に噴射ノズルが外周方向に向かって移動する移動距離dxは,これを,
Figure 0005149568
と近似するように制御することができ(請求項3),
また,内周方向に向かって移動する移動距離dxは,これを,
Figure 0005149568
と近似するように制御することができる(請求項4)。
さらに,前記回転軌跡の外周内を,同心円状に複数の等面積領域に画成したときの最小径の同心円の半径をrとし,中心からn番目の同心円上にある噴射ノズルが,所定時間内に外周方向に移動する距離dxが,
Figure 0005149568
内周方向に移動する距離dxが,
Figure 0005149568
と近似するように,前記噴射ノズルを移動させることができる(請求項6,7)。
このような噴射ノズル20の移動は,これを前記回転軌跡の外周線−内周線間の範囲内で行うものとしても良く(請求項8),又は,前記移動ないし揺動を外周線−中心−前記外周線の中心を介して対峙する外周線間方向に横断して行うものとしても良い(請求項9)。
更に,上記研削加工方法による処理は,前記回転軌跡の中心を中心として公転するワークWを対象としても良く,又は,前記回転軌跡の中心を中心として自転するワークWを対象とするものであっても良い。
また,本発明の研削加工装置は,ワークWに研磨材を噴射する噴射ノズル20と,前記ワークWを所定の回転軌跡上で移動させる,ターンーブル11等を備えた回転・搬送手段10と,前記噴射ノズル20を,前記回転軌跡内を,該回転軌跡の(回転)中心を中心とする同心円によって画成された複数の等面積領域に画成すると共に,前記噴射ノズル移動制御手段30を,前記各等面積領域の横断時間が一定となるように前記噴射ノズル20の移動を制御し,前記回転軌跡の中心側に向かうに従い相対的に速く,外周側に向かうに従い相対的に遅くなるように移動速度を制御しながら前記各等面積領域に交差する方向に移動させる噴射ノズル移動制御手段30を備え
前記噴射ノズル移動制御手段30が,所定の軸支位置を支点とした揺動により前記噴射ノズル20を往復移動させるスイングアーム31と,前記スイングアーム31に外接して回転することにより前記スイングアーム31を所定のパターンで揺動するカム35を備え,
前記スイングアーム31に設けた噴射ノズル20を,該噴射ノズル20が所定のタイミングで配置されるべき位置にそれぞれ配置したときの,前記スイングアーム31の前記カム35との接触部分が配置される位置をそれぞれ基準入力点(p1〜p7)とし,
前記カム35の外形形状を,前記タイミングに対応した回転角度毎に前記基準入力点を順次通過する形状としたことを特徴とする(請求項10)。
前記スイングアーム31は,前記噴射ノズル20を前記回転軌跡の前記外周線と該外周線と同心円の内周線間に往復移動させることができる(請求項11;図8,10,11参照)。
前記構成の研削加工装置において,前記スイングアーム31は,これを前記ワークWの回転軌跡の面に対して直交する面で揺動させるようにしても良い(請求項12;図13参照)。
なお,前記ワークWの回転軌跡が外周線と内周線とを有し,該外周線と内周線間の間隔を前記等面積領域に画成すると共に,
前記噴射ノズル移動制御手段が,前記回転軌跡の中心から半径rの任意の点において,回転軌跡の内周側から外周側方向に移動する噴射ノズルの所定時間内に移動する距離dxが,
次式
Figure 0005149568
内周側方向に移動する噴射ノズルの所定時間内に移動する距離dxが,
次式
Figure 0005149568
と近似するように前記噴射ノズルを移動させることもできる(請求項13,14)。
また,前記ワークWの回転軌跡の外周線内を同心円状に等面積に画成してn個の前記等面積領域を形成し,前記等面積領域を画成する最小径の同心円の半径をr1としたとき,
前記噴射ノズル移動制御手段が,中心からn番目の同心円上にある噴射ノズルを,所定時間内に外周方向に,次式
Figure 0005149568
内周方向に,次式
Figure 0005149568
で規定する移動距離dxnと近似した距離で移動するように前記噴射ノズルを移動させるものとしても良い(請求項15,16)。
本発明の研削加工方法及び研削加工装置によれば,以上説明した本発明の構成により,噴射ノズル20を移動させる際,回転移動するワークWの回転軌跡の外周側から内周側に向かうに従い相対的に移動速度を速くし,また,逆に内周側から外周側に向かうに従い移動速度を相対的に遅く変化させ,回転軌跡の内周側と外周側で生じる加工度の変化を減少することができた。
その結果,例えばテストウエハーの再生において,ターンテーブル上に対するテストウエハーを並べ代えて複数回に亘って処理する等の作業が不要となり,一回の処理によってテストウエハーを均一に研削することができると共に,テストウエハーの研削量(厚みの減少)を減らすことができ,これにより,テストウエハーの再生使用回数を増加させることができた。
又,噴射ノズル20が前記各等面積領域を等速度で横断するように噴射ノズル20の移動速度を前述のように制御するカム35を設けることで,回転軌跡上を移動するワークWのいずれの部分においても単位面積あたりの加工時間が一定となり,回転軌跡の内外周側で生じる加工ムラを略完全に無くすことができた。
このような噴射ノズル20の移動は,例えば前記ワークWが前記ターンテーブルの回転軌跡の中心を中心とした公転移動をしている等,回転軌跡の中心部に対する研磨材の噴射が必要でない場合には前記噴射ノズルの移動範囲を,前記回転軌跡の外周線−内周線間の範囲内すなわち,ワーク直径内で行うことにより達成される。
一方,前記噴射ノズルの移動を,前記回転軌跡の外周線−中心−前記外周線の中心を介して対峙する外周線間で行うことで,例えば自転する単一のワークWに対して研削加工を行う場合であっても,ワークに対して均一な加工を行うことができた。
噴射ノズル20の移動をスイングアーム31によって行う場合,このスイングアームの移動ないし揺動方向を,ワークWの回転軌跡の面に対して直交する面で行うことで,噴射ノズルをワークの外周線−中心−前記外周線の中心を介して対峙する外周線間を移動する直線移動とすることができた。その結果,ワークWの回転方向と平行に揺動させて噴射ノズルを弧状に移動させる場合に生じる,等面積領域の幅と,この等面積領域の横断に必要な噴射ノズルの移動距離との差が生じず,噴射ノズル20の移動の制御を正確に行うことができた。
なお,前述した各数式で求めた移動距離dx(dx)で噴射ノズルを移動させる場合には,いずれの等面積領域に対する噴射ノズルの横断時間が共に一定となるよう,噴射ノズルを移動させることができた。
次に,本発明の実施形態につき以下説明する。
なお,以下の実施形態にあっては,研削加工の対象であるワークWをいずれもウエハーとした場合を例として説明するが,本発明におけるワークWは,前述したようにウエハーないしシリコンウエハーに限定されず,金型や治具等,各種のものを対象とすることができる。
本発明の研削加工装置は,ワークW(ここでは,一例として,シリコンウエハーW)の表面に研磨材を噴射するブラスト加工装置1であり,シリコンウエハーWを所定の回転軌跡上で移動させる回転・搬送手段10と,この搬送されるシリコンウエハーWに対して研磨材を噴射する噴射ノズル20,及び前記噴射ノズル20を所定の移動方向に,所定の制御された移動速度で移動させる噴射ノズルの移動制御手段30を少なくとも備える(図4参照)。
図1〜3に示すブラスト加工装置1は,金属板等によって形成されたキャビネット2の内部に,ブラスト加工を行うための加工室3が形成されていると共に,このキャビネット2の下部を,下方に向かって幅を狭める逆角錐状に形成して加工室3内で噴射された研磨材を回収することができるように構成している。
このキャビネット2内に形成された加工室3内には,加工対象であるシリコンウエハーWを載置して回転することで,所定の回転軌跡で前記シリコンウエハーWを加工室3内で移動させる,ターンテーブル11等によって構成された回転・搬送手段10と,この回転・搬送手段10に取り付けられたシリコンウエハーWに対して研磨材を噴射する噴射ノズル20が配置されていると共に,この噴射ノズル20を所定の移動方向に,制御された移動速度で移動させる噴射ノズル移動制御手段30が,前記キャビネット2内外に跨って設けられている。
前述の回転・搬送手段10は,本実施形態にあってはキャビネット2内に形成された加工室3内で水平方向に回転するターンテーブル11を備え,図示の実施形態にあってはこのターンテーブル11を平面視において中央部分を開口した無端環状に形成している(図5参照)。
加工対象とするシリコンウエハーWは,このターンテーブル11上に直接載置して搬送するものとしても良いが,本実施形態にあっては,前記ターンテーブル11上に加工対象とするシリコンウエハーWをそれぞれ個別に取り付け可能と成す複数の治具12を設け,この治具12上にそれぞれにシリコンウエハーWを剥離可能な接着又は後述真空チャック等の固定手段で固定できるように構成した(図4参照)。
ここでは,この治具12は,本実施形態にあっては,加工対象とするシリコンウエハーWを載置可能なサイズの円盤状を成し,この治具12上に載置されたシリコンウエハーWが,加工中,噴射ノズル20より噴射される研磨材や圧縮空気等によって吹き飛ばされ,または位置ずれを起こすことがないよう,これを固定する手段,例えば載置されたシリコンウエハーWを真空吸着する真空チャック又は,静電的に固着する静電チャック等を設けることが好ましい。
この治具12は,前述のターンテーブル11上に位置決めされて固定され,これにより各治具12上のシリコンウエハーWは,ターンテーブル11上に安定した状態で固定されると共に,ターンテーブル11の回転に伴い,このターンテーブル11の回転中心を中心として公転する。
前記ターンテーブル11及びこのターンテーブル11に設けられた治具12から成る前記回転・搬送手段10によって移動するシリコンウエハーWに対して研磨材を噴射する前述の噴射ノズル20は,この噴射ノズル20をシリコンウエハーWの回転軌跡横断する方向に移動,本実施形態では反復移動させる,噴射ノズル移動制御手段30に取り付けられており,この噴射ノズル移動制御手段30によって噴射ノズル20は,前記シリコンウエハーWの回転軌跡横断する方向に反復移動すると共に,ターンテーブル11の中心側に向かうに従い速く,外周側に向かうに従い遅くなるようにその移動速度が制御される。
このような噴射ノズル20の移動と,移動速度の制御を行うための,前記噴射ノズル移動制御手段30は,図5に示すように,前記噴射ノズル20を揺動させるスイングアーム31(31a〜31c)と,このスイングアーム31を揺動させるカム35を備えており,このカム35の形状を本願発明による形状とすることによって,噴射ノズル20の移動速度を前述したように,内外周方向における位置に対応して可変とする速度制御が可能となる
本実施形態にあっては,前述のカム35や,このカム35を回転駆動するモータ36,該モータ36の回転を前記カムに伝達する動力伝達機構37(図6及び図7に示す例では,プーリ37a,37b及びプーリベルト37c)を,研磨材や粉塵等の影響が比較的少ない加工室3外に配置することができるようするために,前記キャビネット2の天板にキャビネット2内外を貫通する軸受38を設け,この軸受38に,キャビネット2内外を貫通して設けられた回転軸32を回転自在に軸承し,キャビネット2外で前記回転軸32に与えられた回転力を,キャビネット2内に伝達する構成としている。
そして,キャビネット2内でこの回転軸32に直交方向に取り付けた噴射ノズル取付アーム34と,前記キャビネット2外で前記回転軸32に対して直交するよう取り付けて,前記カム35と接触してカム35の外周形状に従って揺動されるカムアーム33を設け,前記回転軸32,噴射ノズル取付アーム34及びカムアーム33によって,前述したスイングアーム31(31a,31b,31c)がそれぞれ形成されている。
図5に示す実施形態にあっては,このスイングアーム31(31a,31b,31c)を,1つのブラスト加工装置1に対して3つ設け,このうちの2つのスイングアーム31a,31bに設けたカムアーム33,33を,後述するカム35を挟むように配置することで(図6,7参照),2つのスイングアーム31a,31bを揺動すると共に,前記2つのスイングアームのうちの一方のスイングアーム31aの回転軸32と,残りの1つのスイングアーム31cの回転軸32をリンク39によって連結することで,3つのスイングアーム31a,31b,31cを単一のカム35の回転によってシリコンウエハーWの移動軌跡を横断するように揺動することができると共に,この揺動による噴射ノズル20の移動速度を前述したように回転軌跡の中心側に向かうに従って速く,外周側に向かうに従って遅くなるように制御している。
なお,図示の実施形態にあっては,前述したように1つのブラスト加工装置1に3つのスイングアーム31a,31b,31cを設けた例を説明したが,ブラスト加工装置1のサイズ,1バッチあたりに処理するシリコンウエハーWの数などに応じて,噴射ノズル20の数及びこれを移動させるスイングアーム31の数は,これを増減することが可能である。
また,図示の実施形態にあっては,各スイングアーム31(31a,31b,31c)に設けた噴射ノズル取付アーム34にそれぞれ2個ずつ噴射ノズル20を取り付けているが(図4及び図5参照),各スイングアーム31(31a,31b,31c)に取り付ける噴射ノズル20の数は,1つであっても良く,又は2個以上の噴射ノズル20を設けるものとしても良い。
このスイングアーム31(31a,31b,31c)は,シリコンウエハーWの回転軌跡を横断するように前記噴射ノズル20を往復動させることができるものであればその取り付け位置は特に限定されず,キャビネット2のいずれの位置に取り付けても良く,図示の実施形態にあっては,スイングアーム31(31a,31b,31c)の揺動における支点となる回転軸32が,平面視においてターンテーブル11の外周側となるように配置していると共に,カム35をこの回転軸32に対してターンテーブル11の内周側に配置しているが(図5参照),これとは逆に,スイングアーム31の支点となる回転軸32が内周側,カム35が外周側となるように配置するものとしても良く,図示の実施形態に限定されない。
前記シリコンウエハーWの回転軌跡に交差する前記噴射ノズル20の移動は,前述のように,ターンテーブル11の外周側から内周側に向かうに従って相対的に速度が速く,内周側から外周側に向かうに従って相対的に速度が遅く変化するように制御される。
このような噴射ノズル20の移動速度制御は,図8に示すように,シリコンウエハーWの回転軌跡,同心円によって面積が一定となるように複数の等面積領域に区画し,各等面積領域に対する噴射ノズル20の横断時間が一定となるように制御する。従って,結果として,外周側から内周側に移動するに従い噴射ノズル20の移動速度が速く,内周側から外周側に向かうに従い移動速度が遅く変化するように移動速度を制御することになる。かようにして,同一加工条件における研磨材の噴射により単位時間あたりに加工できる加工面積が,この軌跡の内周側と外周側で一定となるようにすることができる。
図8に示した例では,説明の便宜上,シリコンウエハーWの回転軌跡,無端環状の帯状に形成された6つの等面積領域に区画した例を示しているが,このシリコンウエハーWの回転軌跡を更に多数の等面積領域に区画することにより,より好ましくは,シリコンウエハーWの回転軌跡を,無数の微小な等面積領域の連続として捉え,各等面積領域の横断時間を一定時間τとするように噴射ノズル20の移動を制御することで,より正確に単位時間あたりの加工面積を一定にすることが可能となる。
このように,回転軌跡の内周側と外周側とにおいて加工むらを無くすことのできる噴射ノズル20の移動速度の変化は,一例として以下のようにして算出することができる。
ワークWが,内周の半径がr,外周の半径がRである環状の回転軌跡上を移動している場合において,噴射ノズルが,ワークWの回転軌跡の中心側から外周側へ向かってこの回転軌跡の外周線−内周線間を横断する場合には,この回転軌跡の中心から半径rの任意の点において,噴射ノズルが所定時間τの間に移動する距離をdx,所定時間τにおける加工面積をdsとすると,次式
Figure 0005149568
dxに関する2次方程式とし,負の解は無視して下記の解を得る。
Figure 0005149568
ここで,ワークWの回転軌跡を,n個の等面積領域に分割した場合においては,
Figure 0005149568
よって,上記式(1)中のdsに,上記式(2)を代入すると共に,任意の点rの値を代入することにより,前記任意の点rから外周方向へ移動する噴射ノズル20が,所定時間τあたりに移動する距離dxを算出することができる。
以上の式(1),式(2)を使って,外径(外周線の径)がφ1400mm,内径(内周線の径)がφ1000mmのターンテーブル上に載置されたワークW(直径400mm)を研削加工する際の,噴射ノズルの所定時間τ毎の移動距離を求めると,このターンテーブルの内周及び外周を,ワークWの回転軌跡の外周及び内周とすると,上記式(2)におけるR=700mm ,r=500mm とし,また,前記ワークWの回転軌跡を,18個の等面積領域に区画した場合(n=18)を例に挙げると,
上記式(2)より,
Figure 0005149568
従って,ターンテーブルの内周縁を出発点r(r=r=500mm)とし,この出発点rから所定時間τの間に外周方向に移動する噴射ノズルの移動距離dx,及び所定時間τ経過後の噴射ノズルの位置(回転軌跡の中心からの半径)をrとすると,式(1)より,
Figure 0005149568
同様にして,上記rを式(1)におけるr(噴射ノズル20の出発点)とし,所定時間τ間に移動する距離をdx,所定時間τ経過後の噴射ノズルの位置(回転軌跡の中心からの半径)rを求め,同様の作業を等面積領域の分割数(n=18)で繰り返してdx〜dx18,r〜r18を求めると,各等面積領域の幅,即ち,所定時間τ毎の噴射ノズルの移動距離を求めることができる。
一例として,上記方法によって求めた所定時間τ毎の噴射ノズルの移動距離dx〜dx18,及び回転軌跡の中心からの距離r〜r18は,それぞれ下記の表1に示す通りとなる。
Figure 0005149568
以上の説明では,噴射ノズル20が回転軌跡の中心側から,外周側に向かって移動する場合の所定時間τ毎の噴射ノズル20の移動距離及び中心からの半径をそれぞれ求めたが,これとは逆に,噴射ノズル20が,回転軌跡の外周側から,内周側に移動する場合であっても,同様の結果を得ることができる。
すなわち,任意半径rの位置で,噴射ノズルが所定時間τあたりに移動する距離dx,加工面積をdsとすると,次式
Figure 0005149568
dxに関する2次方程式とし,負の解は無視して下記の解を得る。
Figure 0005149568
ここで,噴射ノズルが,ターンテーブルの外周(r18=R=700mm)を出発点として,所定時間τの間に移動する距離dx18は,次式
Figure 0005149568
よって,噴射ノズルの移動開始から所定時間τ経過後における噴射ノズルの位置(回転軌跡中心からの半径r17)は,次式
Figure 0005149568
となり,所定時間τ毎に移動する距離及び移動後の回転軌跡中心からの距離は,いずれも中心側から外周側に噴射ノズルを移動する場合に求めた結果(表1参照)と同様の結果となる。
以上のようにして求めた各r〜r17を半径とした同心円によって,ターンテーブル上を分割して等面積領域を画成し,画成された各等面積領域を,噴射ノズルが前述した一定時間τで横断するように,噴射ノズルの移動速度を制御することで,単位時間あたりの加工面積が一定となるように,噴射ノズルの移動速度を制御することができた。
このように,噴射ノズル20を制御された速度で移動可能とするためのカム35は,一例として図6に示すように,ハート型をした,「ハートカム」と呼ばれるカムを使用することができ,その外形形状を下記のように特定することで,前述したように,シリコンウエハーWの回転軌跡等面積に分割して得た各等面積領域の横断時間を一定とする噴射ノズル20の移動を実現することが可能である。
図8は,前述した噴射ノズル20の移動速度制御を可能とするカム35の外径形状の特定方法を説明するための説明図であり,図中で二つの円を繋ぐ直線は,スイングアーム31の噴射ノズル取付アーム34とカムアーム33とをそれぞれ示し,この図では,説明の便宜上,噴射ノズル取付アーム34とカムアーム33とを,支点(回転軸32;二つの円の略中間に示す)を中心に反対方向に直線状に配置した状態を想定しているが,カムアーム33と噴射ノズル取付アーム34の配置は,図5に示すV字状のように,角度を伴った配置とすることができる。
図中右側の同心円は,シリコンウエハーWの回転軌跡所定数(図示の例では6個)の等面積領域に区画した同心円であり,噴射ノズル20をこの各等面積領域の通過時間が一定となるように前記スイングアーム31を揺動させるカム形状を図中左側に示している。
図8において,点P1〜P7は,噴射ノズル取付アーム34に取り付けられた噴射ノズル20の移動軌跡と前記シリコンウエハーの移動軌跡の外周線及び内周線,並びに前記内外周線間に形成された,前記等面積領域を区画する線(等面積線)との交点,すなわち,噴射ノズル20が所定時間τ毎に位置すべき場所を示し,点p1〜p7は,噴射ノズル20が前記点P1〜P7にあるときの,前記カムアーム33のカムの外周との接触点(入力点)の位置(基準入力点)であり,P,pにおいて同一数字の各点が相互に対応関係にある。
なお,噴射ノズル取付アーム34に複数の噴射ノズル20が取り付けられている場合には,このうちのいずれか1の噴射ノズル20の移動軌跡,又は,噴射ノズル20の配置区間における噴射ノズル取付アーム34上の任意の点の移動軌跡と前記内・外周線及び等面積線との交点をそれぞれ前述の点P1〜P7として設定しても良い。
なお,ターンテーブル11,スイングアーム31,及びカム35の位置関係は,カム35の回転に伴って噴射ノズル20を所定の速度変化で移動させることができるものであれば如何なる配置としても良いが,本実施形態にあっては,カム35の外形形状を特定するにあたって,一例として,ターンテーブル11,スイングアーム31,及びカム35を図9に示す配置とした。
図9において,前述のスイングアーム31は,噴射ノズル取付アーム34と,カムアーム33とを,支点Q(回転軸32)を通る同一直線上に配置したものであり,揺動範囲の中間位置にある前記スイングアームを,前記ターンテーブルの内外周間の中間円(ターンテーブルの回転中心を中心として,(R+r)/2を半径とする円)Pの接線上に配置すると共に,前記中間円Pと前記接線との接点を通る前記接線に直角な線と,前記ターンテーブル11の外周及び内周との交点を,それぞれ噴射ノズル取付アーム34に取り付けられた噴射ノズル20の移動範囲の終端としている。
また,前記カムアーム33の,前記カム外周との接触点(入力点)の移動範囲の両端,すなわち,噴射ノズル20がターンテーブルの外周線上にあるときと,ターンテーブルの内周線上にあるときの前記入力点(基準入力点p1,p7)を結ぶ直線の延長上であって,前記入力点(基準入力点p1,p7)のうち,いずれか近い方に対しカムの最小半径Cmin離れた位置,図示の例では,噴射ノズル20がターンテーブル11の内径上にあるときの移動端側で,カムの最小半径Cmin分離れた位置に,カムの回転中心Oを配置している。
従って,ターンテーブルの回転中心Pに対する,カム35の回転中心Oの配置は,次式
Figure 0005149568
となる。
なお,カムの回転中心Oの配置は,図8,図9に示す例に限定されず,例えば,図6に示すように,カムアームとカム外周との接触点の移動軌跡が描く円弧の延長上に配置するものとしても良い。
図8において,カム35の外周は,このカム35が所定の回転方向に0°〜180°回転する間に入力点p1〜p7に順次接触し,残りの180°〜360°(0°)回転する間にp7〜p1と順次接触する形状とすることで,カムの一回転で噴射ノズル20を,P1〜P7に至り,P7で折り返して再度P1に戻る反復運動を行わせることができるように構成している。
そして,前記カム35の外周を,カム35の所定回転角度毎(シリコンウエハーWの回転軌跡6つの等間隔領域に分割した図示の実施形態では,2倍の12分割する30°毎)に順次p1〜p7を通過する形状とすることにより,噴射ノズル20がP1〜P7の各点を一定時間毎に通過するよう制御することができる。
このようなカムの外形形状は,前述したカム35の回転中心Oを中心とし,各基準入力点p1〜p7をそれぞれ通る同心円を描くと共に,この同心円を30°毎の等角度に等角線で区画し,この等角線の1つを基準等角線L1と,前記基準入力点p1を通る円との交点を通り,前記基準等角線L1から時計回り,半時計回りにそれぞれ30°離間する等角線L2,L12と基準入力点p2を通る円との交点,等角線L3,L11と基準入力点p3を通る円との交点,等角線L4,L10と基準入力点p4を通る円との交点,等角線L5,L9と基準入力点p5を通る円との交点,等角線L6,L8と基準入力点p6を通る円との交点を通り,前記基準等角線L1に対して180°位相した位置にある等角線L7で,基準入力点p7を通る最小円の交点に至る,略ハート型の外周,カム面形状に形成することにより,噴射ノズル20の反復移動と,前述した移動速度の制御を行うことができる。
なお,前述した方法によるカム35の外形形状の特定は,カムアーム33に対するカム35の回転中心Oの配置を変更した場合であっても適用することができ,図8を参照した説明では,基準入力点p7側にカムの回転中心Oを配置した例について説明したが,これとは逆にカムの回転中心Oを,基準入力点p1側に設けた場合であっても,これに対応した形状のカムの外形を容易に特定することができる(図10参照)。
なお,図8を参照した説明では,説明の便宜上,シリコンウエハーWの移動軌跡を6つの等面積領域に区画した場合を例として説明したが,シリコンウエハーWの移動軌跡を,例えば,18個,36個とこれをさらに細かい等面積領域に区画すると共に,等角度線を18個の等面積領域に区画した場合には10°毎,36個の等面積領域に区画した場合には5°毎に設ける等,より細かく設定することで,カム35の外周形状をより詳細に特定することが可能であり,実施に際し,前記分割数の選択は適宜任意に行うことができる。
以上図8〜図10を参照した説明では,噴射ノズル20の反復運動を,ターンテーブルの回転軌跡における外周線と内周線間の各等面積領域(無端環状の軌跡の幅)に交差する方向で横断するものとして説明したが,回転するターンテーブルを外周線−中心−前記外周線の中心を介して対峙する外周線間に横断するように噴射ノズル20を反復移動する場合にも,ターンテーブルを複数の等面積領域に画成し,噴射ノズル20が各等面積領域を所定時間τで横断するように噴射ノズルの移動を制御することで,単位時間あたりの加工面積が一定となる切削加工を実現することができる。
一例として,噴射ノズル20をターンテーブルを上記のように移動させる場合,ターンテーブルの回転中心から任意の距離rの位置にある噴射ノズルの移動速度(所定時間τの間に移動する距離dx)は,次式に基づいて得ることができる。
ターンテーブルの外径(ワーク直径)をR,ターンテーブル上の面積(総加工面積)をSとすると,次式
Figure 0005149568
従って,このターンテーブル上を,n個の等面積領域に画成した場合における,各等面積領域の面積dsは,次式
Figure 0005149568
となる。
ここで,ターンテーブル上をn個に分割する同心円のうちの最小円の半径をrとし,前記最小円に対して1サイズ大きい同心円の半径をr,2サイズ大きい同心円の半径をr……とすると,n番目の円の半径r,及び半径rの位置から所定時間τにおいて噴射ノズルが外周方向に移動する距離dxは,それぞれ次式の通りとなる。
Figure 0005149568
なお,回転軌跡上の所定の位置rから,噴射ノズル20が内周方向に所定時間τで移動する移動距離dxn−1は,次式
Figure 0005149568
となる。
一例として,直径が1400mm(R=700mm)のターンテーブルを,等面積領域の分割数nを18とした場合において,噴射ノズルの任意の位置r(r〜r18)と,この位置において所定時間τに噴射ノズル20が外周方向に移動する距離dx(dx〜dx18)は,それぞれ,次式のようにして求めることができる(但し,r〜r18,dx〜dx18の計算は省略)。
Figure 0005149568
より,
Figure 0005149568
以上のような,ターンテーブルの外周線−中心−前記外周線の中心を介して対峙する外周線間に対する噴射ノズル20の移動は,図15(B)を参照して説明したように,ターンテーブルの回転方向と平行方向にスイングアーム31を揺動させて,噴射ノズル20がターンテーブルを弧状に横断するように構成しても良いが,図13に示すようにターンテーブルの回転軌跡の面に対して直交する面でスイングアーム31を揺動させることで,噴射ノズル20を,例えばターンテーブルの直径上を直線的に移動させることが可能である。
図13に示す,ターンテーブルの回転軌跡の面に対して直交する面で揺動するスイングアーム31による噴射ノズル20の移動速度を制御する際に使用するカム形状の特定方法の一例が図11に示されており,図中左側に示す破線の同心円内にカムの外形形状,図中右側の実線の同心円が複数の等面積領域に分割したワークの回転軌跡をそれぞれ表すと共に,両者を結ぶ直線がスイングアーム31を模式的に表したものである点は,図8,図10を参照して説明したカム形状の特定方法の説明図と同様である。
しかし,図8,図10を参照して説明したカム形状にあっては,噴射ノズル20が等面積線上にあるときのカムアームの入力点との接触位置でカムの外形上の位置をプロットし,このプロットした点をつなぎ合わせてカム形状を特定するものとして説明したが,図11に示す実施形態にあっては,噴射ノズル20がその移動方向における両端にあるときのカムアーム33の位置(P1,P14),及び,各等面積領域の幅方向の中間点における噴射ノズル20の位置(P2〜P13)に対応する位置でカムの外形上を通る点をプロットすると共に,このプロットした点を結んでカムの外形形状を特定したものである点で,図8,10を参照して説明したカムの外形形状の特定方法とは異なっている。
すなわち,図示の例において各等面積領域を噴射ノズル20が横断するカムの回転角(15°)において,その中間点である7.5°の回転時に,噴射ノズルが,等面積領域の幅方向の中間点に在るように,カム35の外形形状の特定を行っている。
また,前述の図8,10を参照して説明したカムにあっては,所定の方向に対する180°の回転によって,ターンテーブルの前記外周線と該外周線と同心円の内周線間に外周方向から内周方向内への移動,残りの180°の回転により,内周方向から外周方向への移動を規制するものであったが,本実施形態のカムにあっては,前述のようにターンテーブルを外周線−中心−前記外周線の中心を介して対峙する外周線間に横断する噴射ノズルの移動を規制するものであることから,所定方向に対する90°の回転により,ターンテーブルの外周側から回転中心までの移動,90〜180°の回転で,回転中心から外周までの移動を行い,噴射ノズルの往路の移動速度を規制し,その後,180°から360°(0°)の回転で,ターンテーブルの外周から,中央を通って再度外周に至る,噴射ノズル20の復路の移動速度を制御し得る形状に構成されていることから,ワークの回転軌跡を等面積に画成した等面積領域に形成された数に対し,4倍以上のポイントでカムの外形形状をプロットしている点で,図8,10を参照して説明したカムに比較して,プロット数が多くなっている。
なお,噴射ノズル20がターンテーブルの外周線−中心−前記外周線の中心を介して対峙する外周線間を横断する場合であっても,図8,10を参照して説明したように,各等面積領域を画成する等面積線上に噴射ノズル20があるときの,カムアーム33の位置に対応して,カム35の外形形状をプロットしてカム形状を特定するものとしても良い。
噴射ノズル20がターンテーブルの回転軌跡の面に対して直交方向に揺動する図13の場合におけるカム形状の特定方法を説明した図11の実施形態におけるターンテーブル,スイングアーム31,カム35の各配置の関係は,一例として図12に示す通りである。
図12に示すように,本実施形態のスイングアーム31は,回転軌跡の外周線−中心−前記外周線の中心を介して対峙する外周線間でその揺動範囲の中心位置が,ターンテーブルの回転中心Pを通る直線上に配置されるように構成すると共に,カム35の回転中心Oを,基準入力点p1とp14を結ぶ延長線上に配置し,かつ,カムの中心O側の基準入力点p14より,カムの最小半径Cmin分,離れた位置に配置しており,ターンテーブルの回転中心Pに対し,カムの回転中心Oが,以下で示すLy,Lx離れた位置となっている。
Figure 0005149568
以上説明した図11の構成において,カム35の外形形状は,下記のようにして特定される。
まず,カムアーム33のカム35外周と接触する位置(入力点)の移動軌跡上に,噴射ノズル20を前述のP1〜P14の位置に配置したときの前記入力点の対応位置を,基準入力点p1〜p14として特定し,この基準入力点p1〜p14を通る同心円を図中左側の円内に描く(図11中に破線で示す同心円)。
そして,ワークWの円周軌跡の分割数(図11の実施形態では6)の4倍数(図11の例では,15°毎に24本),図中左側の円を等角度に分割する等角度線L1〜L24を描くと共に,カムの回転中心Oを通り,等角度線L1とL24間,及び等角度線L12とL13間を,等角度(図11の例では7.5°)に分割する基準線L0を設ける。
そして,基準線L0と,基準入力点p1を通る同心円との交点を該カムの最大径Cmaxの位置と,基準入力点p14を通る同心円との交点を,該カムの最小径Cminの位置としてプロットする。
また,前記最大径Cmaxのプロット位置を起点として,回転方向に前記基準線L0より等角度線が離れるに従って,L1,L24とp2を通る同心円の交点,L2,L23とp3を通る同心円,L3,L22とp4を通る同心円……L12,L13とP13を通る同心円の交点というように,1段階ずつ小径となる同心円と,前記等角度線との交点をプロットし,各プロットした点を結んでカムの外形形状としている。
なお,以上のように構成されたブラスト加工装置1には,前記ターンテーブル11上に面したいずれかの位置において,シリコンウエハーW上に堆積した研磨材等を除去するためのエアブロー用の噴射ノズルを設けるものとしても良い。
以下,各種ワークについて異なる加工方法での1サイクルの実施例を示す。
Figure 0005149568
テストウエハー表面に形成された膜を除去してウエハー表面が加工ムラの無い均一な平滑鏡面となり,ポリシング装置により鏡面研磨をする必要が認められなかった。従って,ウエハーの研磨に要する時間を極めて大幅に短縮できると共に,ポリシング装置が不要となった。また,ウエハーに形成された膜を有効に除去できるために、ウエハーを再生することができた。
Figure 0005149568
以上のように構成されたブラスト加工装置1は,エアコンプレッサ等の図示せざる圧縮空気供給源,加工室3内で噴射された研磨材や切削の際に生じた粉塵等を吸引するダストコレクタ50,該ダストコレクタ50により加工室3内より吸引された,粉塵交じりの研磨材中より,粉塵の除去された研磨材を回収するためのサイクロン60等が連結されて,図14に示すようにシリコンウエハーWをブラスト加工するための加工システムが構築される。
そして,前記ブラスト加工装置1のキャビネット2に設けられた開閉扉を開放すると共に,キャビネット2内に配置されたターンテーブル11上の治具12にシリコンウエハーWを取り付けて,ブラスト加工装置1を始動すると,スイングアーム31(31a,31b,31c)に取り付けられた噴射ノズル20より研磨材が噴射されると共に,このスイングアーム31(31a,31b,31c)に設けられたカムアーム33に外周と接触したカム35が,モータ36等の駆動源からの回転駆動力を受けて定速度で一定方向に回転する。
このカム35の回転により,カム35の外周にカムアーム33を接触させたスイングアーム31a,31b及び,前記スイングアーム31a,31bのうちの一方31aに設けた回転軸32に対してリンク39を介して回転軸32が連結されたスイングアーム31cがいずれも揺動を開始する。
このスイングアーム31(31a,31b,31c)の揺動により,噴射ノズル20は,無端環状を成すシリコンウエハーWの移動軌跡を横断するように反復移動すると共に,ターンテーブル11の外周側から内周側に移動する際には移動速度が相対的に速くなるように速度制御され,内周側から外周側への移動に際しては,移動速度が相対的に遅くなるように移動速度が制御され,これにより,噴射ノズル20を一定の速度で移動させる場合に生じていた,ターンテーブル11の外周側と内周側における加工度の違いが生じることが防止されている。
特に,シリコンウエハーWの移動軌跡が等面積となるように同心円状に区画した等面積領域を想定し,各等面積領域を横断する噴射ノズル20の横断時間が一定となるように制御したことにより,シリコンウエハーWがターンテーブル11上のいずれの位置に配置されているかに拘わらず,単位時間あたりの加工面積を一定とすることができた。
その結果,処理対象としたシリコンウエハーWを,ターンテーブル11上のいずれの位置に載置したかに拘わらず,いずれの位置においても均一な加工度で加工を行うことができた。
以上のようにして,本発明の方法で研削が行われたシリコンウエハーは,前記研削の目的が例えばテストウエハーの表面に形成された被膜を除去して,テストウエハーを再生するためのものである場合には,研磨材の噴射によってシリコンウエハーWの表面には18μm程度の深さでクラック等が生じることから,これを既知の機械研磨,機械−化学研磨等によってラッピングして除去する等,加工の目的に応じて後処理を行う。
ブラスト加工装置の正面図。 ブラスト加工装置の右側面図。 ブラスト加工装置の平面図。 ブラスト加工装置の正面透視図(噴射ノズル移動制御手段の説明図)。 ブラスト加工装置の平面透視図(噴射ノズル移動制御手段の説明図)。 噴射ノズル移動制御手段(カム及びカムアーム部分)の拡大平面図。 噴射ノズル移動制御手段(カム及びカムアーム部分)の拡大背面図。 カム形状の特定方法の説明図。 カムとターンテーブルの位置関係を示した説明図。 カム形状の特定方法の説明図。 カム形状の特定方法の説明図。 カムとターンテーブルの位置関係を示した説明図。 ターンテーブルの回転方向とスイングアームの揺動方向との果敢形を示した説明図。 本発明のブラスト加工装置を組み込んだシリコンウエハー研削システムの構成例を示す正面図。 回転するワークに対する噴射ノズルの移動方向を示した説明図であり,(A)は,ワークの回転軌跡の前記外周線と該外周線と同心円の内周線間,(B)はワークの回転軌跡の外周線−中心方向−前記外周線の中心を介して対峙する外周線間に噴射ノズルを移動させた例。 ワークの回転軌跡の外周線−内周線(半径方向)に一定の移動速度で移動する噴射ノズルと,加工面積の変化の関係を表した説明図。
符号の説明
1 ブラスト加工装置(シリコンウエハーの研削装置)
2 キャビネット
3 加工室
10 シリコンウエハー回転・搬送手段
11 ターンテーブル
12 治具
20 噴射ノズル
30 噴射ノズル移動制御手段
31(31a,31b,31c) スイングアーム
32 回転軸
33 カムアーム
34 噴射ノズル取付アーム
35 カム
36 モータ(カム回転用)
37 動力伝達機構
37a,37b プーリ
37c プーリベルト
38 軸受
39 リンク
50 ダストコレクタ
60 サイクロン
W ワーク(シリコンウエハー)

Claims (16)

  1. ワークの表面に噴射ノズルで研磨材を噴射して行う研削加工方法において,
    前記ワークを所定の回転軌跡上で移動させると共に,
    記回転軌跡の外周線内を該回転軌跡の中心を中心とする同心円によって複数の等面積領域に画成し,
    所定の軸支位置を支点とした揺動により前記噴射ノズルを往復移動させるスイングアームと,前記スイングアームに外接して回転することにより前記スイングアームを所定のパターンで揺動するカムを設け,
    前記スイングアームに設けた噴射ノズルを,該噴射ノズルが所定のタイミングで配置されるべき位置にそれぞれ配置したときの,前記スイングアームの前記カムとの接触部分が配置される位置をそれぞれ基準入力点とし,
    前記カムの外形形状を,前記タイミングに対応した回転角度毎に前記基準入力点を順次通過する形状と成すと共に,
    回転する前記カムと前記スイングアームとの接触により,一定の加工条件で,研磨材を噴射する前記噴射ノズルを,前記各等面積領域の横断時間を一定として,前記各等面積領域に交差する方向に移動させることを特徴とする研削加工方法。
  2. 前記ワークの回転軌跡が前記外周線と同心円の内周線とを有し,前記外周線と内周線間の間隔を前記各等面積領域に画成することを特徴とする請求項1記載の研削加工方法。
  3. 前記等面積領域の面積をdsとしたとき,回転軌跡の内周側から外周側方向に移動する噴射ノズルが,前記回転軌跡の中心から半径rの任意の点において所定時間内に,次式,
    Figure 0005149568
    で示す移動距離dxに近似するように,前記噴射ノズルを移動させることを特徴とする請求項2記載の研削加工方法。
  4. 前記等面積領域の面積をdsとしたとき,回転軌跡の外周側から内周側方向に移動する噴射ノズルが,前記回転軌跡の中心から半径rの任意の点において所定時間内に,次式,
    Figure 0005149568
    で示す移動距離dxに近似するように,前記噴射ノズルを移動させることを特徴とする請求項2記載の研削加工方法。
  5. 前記ワークの回転軌跡の外周線内を同心円状に等面積に画成して,前記等面積領域とすることを特徴とする請求項1記載の研削加工方法。
  6. 前記回転軌跡を複数個の等面積領域に画成したときの最小径の同心円の半径をrとし,中心からn番目の同心円上にある噴射ノズルが,所定時間内に外周方向に移動する距離dxが,
    Figure 0005149568
    に近似するように前記噴射ノズルを移動させることを特徴とする請求項5記載の研削加工方法。
  7. 前記回転軌跡を複数個の等面積領域に画成したときの最小径の同心円の半径をrとし,中心からn番目の同心円上にある噴射ノズルが,所定時間内に内周方向に移動する距離dxが,
    Figure 0005149568
    に近似するように前記噴射ノズルを移動させることを特徴とする請求項5記載の研削加工方法。
  8. 前記噴射ノズルの移動を前記回転軌跡の前記外周線と内周線の等面積領域範囲内で行うことを特徴とする請求項2〜4いずれか1項記載の研削加工方法。
  9. 前記噴射ノズルの移動を前記回転軌跡を外周線−中心方向−前記外周線の中心を介して対峙する外周線間を横断して行うことを特徴とする請求項1〜7いずれか1項記載の研削加工方法。
  10. ワークに研磨材を噴射する噴射ノズルと,
    前記ワークを所定の回転軌跡上で移動させる回転・搬送手段と,
    前記噴射ノズルを,前記回転軌跡の外周線内を該回転軌跡の中心を中心とする同心円によって画成した複数の等面積領域の横断時間が一定として,前記各等面積領域に交差する方向に移動させる噴射ノズル移動制御手段を備え
    前記噴射ノズル移動制御手段が,所定の軸支位置を支点とした揺動により前記噴射ノズルを往復移動させるスイングアームと,前記スイングアームに外接して回転することにより前記スイングアームを所定のパターンで揺動するカムを備え,
    前記スイングアームに設けた噴射ノズルを,該噴射ノズルが所定のタイミングで配置されるべき位置にそれぞれ配置したときの,前記スイングアームの前記カムとの接触部分が配置される位置をそれぞれ基準入力点とし,
    前記カムの外形形状を,前記タイミングに対応した回転角度毎に前記基準入力点を順次通過する形状としたことを特徴とする研削加工装置。
  11. 前記スイングアームが,前記噴射ノズルを前記回転軌跡の前記外周線と該外周線と同心円の内周線間に往復移動させることを特徴とする請求項10記載の研削加工装置。
  12. 前記スイングアームを,前記ワークの回転軌跡の面に対して直交する面で揺動させることを特徴とする請求項11記載の研削加工装置。
  13. 前記ワークの回転軌跡が外周線と内周線とを有し,該外周線と内周線間の間隔を面積がdsである前記等面積領域に画成すると共に,
    前記噴射ノズル移動制御手段が,前記回転軌跡の中心から半径rの任意の点において,回転軌跡の内周側から外周側方向に移動する噴射ノズルの所定時間内に移動する距離dxが,
    Figure 0005149568
    と近似するように前記噴射ノズルを移動させることを特徴とする請求項10〜12いずれか1項記載の研削加工装置。
  14. 前記ワークの回転軌跡が外周線と内周線とを有し,該外周線と内周線間の間隔を面積がdsである前記等面積領域に画成すると共に,
    前記噴射ノズル移動制御手段が,前記回転軌跡の中心から半径rの任意の点において,回転軌跡の外周側から内周側方向に移動する噴射ノズルの所定時間内に移動する距離dxが,
    Figure 0005149568
    と近似するように前記噴射ノズルを移動させることを特徴とする請求項10〜12いずれか1項記載の研削加工装置。
  15. 前記ワークの回転軌跡の外周線内を同心円状に等面積に画成してn個の前記等面積領域を形成し,前記等面積領域を画成する最小径の同心円の半径をrとしたとき,
    前記噴射ノズル移動制御手段が,中心からn番目の同心円上にある噴射ノズルを,所定時間内に外周方向に,
    Figure 0005149568
    で規定される移動距離dxに近似した移動距離で移動するように前記噴射ノズルを移動させることを特徴とする請求項10〜12いずれか1項記載の研削加工装置。
  16. 前記ワークの回転軌跡の外周線内を同心円状に等面積に画成してn個の前記等面積領域を形成し,前記等面積領域を画成する最小径の同心円の半径をr1としたとき,
    前記噴射ノズル移動制御手段が,中心からn番目の同心円上にある噴射ノズルを,所定時間内に内周方向に,
    Figure 0005149568
    で規定される移動距離dxに近似した移動距離で移動するように前記噴射ノズルを移動させることを特徴とする請求項10〜12いずれか1項記載の研削加工装置。
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