JP2000326191A - ディスク鏡面面取り装置システム - Google Patents

ディスク鏡面面取り装置システム

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JP2000326191A
JP2000326191A JP11135518A JP13551899A JP2000326191A JP 2000326191 A JP2000326191 A JP 2000326191A JP 11135518 A JP11135518 A JP 11135518A JP 13551899 A JP13551899 A JP 13551899A JP 2000326191 A JP2000326191 A JP 2000326191A
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Satoru Kitsuta
知 橘田
Kiyokazu Gonda
清和 権田
Yoshio Nakamura
由夫 中村
Yoshio Otsuka
美雄 大塚
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敏明 関
Takuya Kakegawa
拓也 掛川
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  • Grinding And Polishing Of Tertiary Curved Surfaces And Surfaces With Complex Shapes (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 ディスクの内周縁と外周縁とを、効率よく、
好適な鏡面に仕上げることができること。 【解決手段】 中央に孔が開口されたディスクを吸着保
持して自転させる吸着盤50と、ディスクの外周縁を研
磨する外周研磨部材20と、ディスクの内周縁を研磨す
る内周研磨部材と、外周研磨部材20と吸着盤50とを
所定の軌道に沿って相対的に接離動させる第1接離動機
構60と、内周研磨部材と吸着盤50とを、第1接離動
機構にかかる接離軌道の延長線上の軌道に沿って相対的
に接離動させる第2接離動機構とを備えるディスク鏡面
面取り装置がそれぞれ設けられた2つの研磨加工ステー
ジ85と、2つの研磨加工ステージ85にそれぞれ設け
られたディスク鏡面面取り装置の双方の吸着盤50につ
いて、ディスクを保持して移動させることで給排する1
台のディスク給排装置90とを具備する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はディスク鏡面面取り
装置に関し、さらに詳細には、中央に孔が開口されたデ
ィスクの内周縁と外周縁とを研磨して鏡面に面取りをす
るディスク鏡面面取り装置システムに関する。従来、ガ
ラス製ハードディスク基板、光ディスク、磁気ディスク
と称される情報電子機器用のガラスディスクの内周及び
外周のエッジ部分(内周縁及び外周縁)の面取りは、情
報電子機器の性能上、高レベルに仕上げることを必須要
件としなかった。ところが、最近のパーソナルコンピュ
ータ用のハードディスクの記憶容量の飛躍的な向上に伴
って、ガラスディスクのエッジ部分から生じる発塵が問
題とされ、極めて精密な加工が要求されるに及んで、ガ
ラスディスクのエッジ部分を鏡面(高レベルの研磨面)
に仕上げることが要請されるに至っている。
【0002】
【従来の技術】従来は、例えば、100枚前後のガラス
ディスクを重ねて保持し、ブラシに酸化セリウムから成
る砥粒が分散された研磨液(スラリー)をかけながら、
ブラシを回転運動或いは直線往復運動させ、ガラスディ
スクのエッジ部分の面取り(研磨)を行っていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の方法では、多数が束ねられたガラスディスクについ
て、ブラシを使用して研磨しているので、加工速度が非
常に遅い。また、ガラスディスクの内周縁と外周縁を片
方づつ鏡面面取り加工するため、加工時間が長くかかっ
ていた。そして、研磨後の加工精度(表面粗さ)が低
く、完全(所定レベル以上)に鏡面に加工できなかっ
た。
【0004】そこで、本発明の目的は、ディスクの内周
縁と外周縁とを、効率よく、好適な鏡面に仕上げること
ができるディスク鏡面面取り装置システムを提供するこ
とにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、本発明は次の構成を備える。すなわち、本発明にか
かるディスク鏡面面取り装置システムは、中央に孔が開
口されたディスクを筒状の端面部で吸着して、該ディス
クの外周縁と内周縁とが露出するように保持し、自転す
ることで前記ディスクを自転させる吸着盤と、前記ディ
スクの外周縁に摺接して、該外周縁を研磨する外周研磨
部材と、前記ディスクの中央の孔に挿入され、該ディス
クの内周縁に外周で摺接して、該内周縁を前記外周縁の
研磨と同時に研磨すべく自転する内周研磨部材と、前記
外周研磨部材に前記ディスクの外周縁を摺接させるべ
く、該外周研磨部材と前記吸着盤とを、所定の軌道に沿
って相対的に接離動させる第1接離動機構と、前記内周
研磨部材の外周を前記ディスクの内周縁に摺接させるべ
く、該内周研磨部材と前記吸着盤とを、前記第1接離動
機構にかかる接離軌道の延長線上の軌道に沿って相対的
に接離動させる第2接離動機構とを備えてディスクの内
周縁と外周縁とを研磨して鏡面に面取りをするディスク
鏡面面取り装置がそれぞれ設けられた2つの研磨加工ス
テージと、該2つの研磨加工ステージにそれぞれ設けら
れたディスク鏡面面取り装置の双方の前記吸着盤につい
て、前記ディスクを保持して移動させることで給排する
1台のディスク給排装置とを具備する。
【0006】また、前記2つの研磨加工ステージの間に
設けられ、該2つの研磨加工ステージから交互に搬送さ
れる研磨加工後の前記ディスクを洗浄する1つの洗浄ス
テージを具備することで、1つの洗浄装置を好適に共用
できるため、装置が複雑化することを防止できる。
【0007】また、前記2つの研磨加工ステージ及び前
記1つの洗浄ステージが、各ステージの中心が基準直線
上に位置するように直線的に配設されると共に、1つの
洗浄ステージが、2つの研磨加工ステージの中央に配設
されていることで、研磨加工ステージと洗浄ステージ間
でのディスクの移動を効率的に行うことができる。
【0008】また、前記ディスク給排装置の前記ディス
クを保持するチャック装置は、運動機構によって前記基
準直線に平行に移動されることで、チャック装置が前記
各ステージ間で効率良く移動でき、ディスクの給排を極
めて効率的に行うことができる。
【0009】また、前記各ディスク鏡面面取り装置の吸
着盤が、前記研磨加工ステージと洗浄ステージの間で、
往復動機構によって往復動されることで、ディスクの加
工と洗浄を確実に保持した状態で好適に行うことができ
ると共に、ディスクの給排を効率的に行うことができ
る。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明の好適な実施の形態
例を添付図面に基づいて詳細に説明する。図1は本発明
にかかるディスク鏡面面取り装置の一実施例を概念的に
説明する平面図である。また、図2は本発明にかかるガ
ラスディスク鏡面面取り装置の全体システムの一実施例
を示す平面図である。また、図3は図2の実施例のディ
スクの外周縁を研磨する研磨機構を主に説明する側面断
面図である。図4は図3の研磨機構の接離動機構の駆動
装置を説明する平面図である。図5はディスクを吸着保
持する吸着盤の実施例を示す断面図である。また、図6
は図2の実施例のディスクの内周縁を研磨する研磨機構
を主に説明する側面断面図である。図7は図6の研磨機
構の接離動機構の駆動装置を説明する平面図である。ま
た、図8は図2の実施例のディスクの内周縁を研磨する
研磨機構を反対位置に展開し、外周研磨部材と内周研磨
部材の位置関係を説明するための展開図である。
【0011】10はガラスディスク(以下、単に「ディ
スク」という)であり、図1に示すように、中央に孔1
2が開口され、内周縁14と外周縁16とを有する。本
実施例のディスク10は、パーソナルコンピュータの記
憶装置であるハードディスクの基板として用いられる。
例えば、外径95mm、内径25mm、厚さ0.9m
m、面取り角度90度のガラス製のディスクが対象にな
る。なお、図1では、ディスク10の面を格子状の線で
示したが、これはディスク10の形状を明確にするため
のもので、ディスク10の表面にそのような模様がある
わけではなく、平坦であるのは勿論である。また、図1
では、鏡面研磨加工の直前直後において原点位置にある
ディスク10が、2点鎖線で示されている。
【0012】20は外周研磨部材であり、ディスク10
の外周縁16に内周22で摺接して、その外周縁16を
研磨すべく自転する。本実施例の外周研磨部材20は、
図から明らかなように筒体に設けられ、円形の内周22
を有し、その筒体の軸心を中心に後述する外周縁研磨用
の回転駆動手段24によって自転される。また、本実施
例の外周研磨部材20は、基体40に対して相対的に移
動しない固定軸42を中心に自転する。これにより、他
の構成と比べて大型化する外周研磨部材20について自
転動以外の動作をさせないことになり、より安定的に鏡
面面取り加工ができる。
【0013】30は内周研磨部材であり、ディスク10
の中央の孔12に挿入され、そのディスクの内周縁14
に外周で摺接して、内周縁14を前記外周縁16の研磨
と同時に研磨すべく自転する。なお、図1では、内周研
磨部材30が、鏡面研磨加工の位置にある状態、及びそ
の鏡面研磨加工の直前直後において原点位置にある状態
のどちらについても、黒丸で示されている。本実施例の
内周研磨部材30は、図から明らかなように円柱体に設
けられ、円形の外周を有し、その円柱の軸心を中心に後
述する内周縁研磨用の回転駆動手段34によって自転さ
れる。
【0014】そして、本実施例では、外周研磨部材20
の内周22へディスク10の外周縁16を摺接させるべ
く、ディスクを、外周研磨部材20に対して、後述する
吸着盤50と第1接離動機構60を介して所定の軌道
(本実施例では円弧P)に沿って移動させる。また、同
時に、ディスク10の内周縁14へ内周研磨部材30の
外周32を摺接させるべく、内周研磨部材30を、ディ
スク10に対して、第2接離動機構70を介して所定の
軌道(本実施例では円弧P)に沿って移動させる。この
際に、ディスク10と内周研磨部材30とが移動する軌
道は、同一の軸心(回動軸心65)を中心にする同一半
径Rの円弧Pの同一延長線上にある。ディスク10と内
周研磨部材30の中心が円弧Pを通る。
【0015】これにより、ディスク10の外周縁16と
内周縁14とを、ディスク10と内周研磨部材30とを
好適に移動させて、同時に好適に研磨できる。すなわ
ち、ディスク10と内周研磨部材30とが移動する軌道
が同一軌道上であることで、ディスク10の中央の孔1
2の内で内周研磨部材30スムースに移動でき、内周研
磨部材30の外周32がディスク10の内周に好適に接
触できる。また、研磨のためディスクの外周縁16と内
周縁14へかかる押圧力の作用と反作用の方向が同一軌
道方向にある。このため、ディスクの外周縁16と内周
縁14との研磨の際には、後述する第1接離動機構60
及び第2接離動機構70において、常に一方向への力
(作用と反作用)がかけられることになり、ビビリ動等
の振れの発生を防止できる。従って、高レベルの鏡面研
磨を、ディスクの外周縁16と内周縁14について、同
時に好適に行うことができる。
【0016】なお、本実施例のように、外周研磨部材2
0の内周22へディスク10の外周縁16を押圧する方
向と、ディスク10の内周縁14へ内周研磨部材30の
外周32を押圧する方向とが一致しているため、前者の
押圧力は、後述する吸着盤50によってディスク10を
移動させる押圧力と、内周研磨部材30を移動させる押
圧力の総和とすることができる。このことは、ディスク
の外周縁16と内周縁14とを均等に研磨するため、外
周研磨部材20の内周22とディスク10の外周縁16
との接触面積の方が、ディスク10の内周縁14と内周
研磨部材30の外周32との接触面積よりも大きくなり
易いことから、前者の接触圧力が後者の接触圧力よりも
大きくすべきことに一致する。従って、後述する第1接
離動機構60及び第2接離動機構70を合理的に設定し
易く、ひいては装置の簡略化や製造コストの低減を可能
にできる。
【0017】次に、図2〜図8に基づいて、上記各構成
にかかる具体的な駆動機構等を示すディスク鏡面面取り
装置の一実施例について説明する。50は吸着盤であ
り、図2〜5及び8、特に図5に示すように、ディスク
10を筒状の端面部で後述する吸着手段によって吸着し
て、ディスク10の外周縁16と内周縁14とが露出す
るように保持し、自転することでディスク10を自転さ
せる。ディスク10を自転させるように、吸着盤50を
自転させる吸着盤の回転駆動手段52(図8参照)は、
本実施例では、第1アーム64上に装着された電動モー
タ53と、歯車による減速装置(図示せず)を有する。
また、図3、5及び8に示すように、回転軸部材54
が、第1アーム64に下方へ向けて固定された筒状の軸
受部55に回転自在に支持され、その回転軸部材54
が、電動モータ53の駆動力によって減速装置を介して
回転される。これによって、回転軸部材54の下端に固
定された吸着盤50が回転(自転)するのである。
【0018】60は第1接離動機構であり、図2〜4に
示すように、外周研磨部材20の内周22にディスク1
0の外周縁16を摺接させるべく、外周研磨部材20と
吸着盤50とを、所定の軌道に沿って相対的に接離動さ
せる。本実施例の第1接離動機構60は、図4に示すよ
うに、第1基部62に回動可能に軸着された第1アーム
64、及び第1シリンダ装置66を備える。第1アーム
64は、一端側に吸着盤50が自転できるように装着さ
れ、その吸着盤50が円弧Pの軌道上を移動可能に、他
端側で回動軸心65を中心に回動できるよう、第1基部
62に軸着されている。
【0019】また、第1シリンダ装置66は、シリンダ
端66aが第1基部62に回動可能に軸着されると共
に、ロッド端66bが第1回動軸部材67に固定された
第1レバー部68の先端部に回動可能に軸着され、第1
アーム64を回動駆動する駆動装置として作動する。従
って、第1シリンダ装置66を駆動することで、吸着盤
50に保持される2点鎖線で示したディスク10を、円
弧Pに沿って回動移動させ、1点鎖線で示した外周研磨
部材20の内周22に対して接離動させることができ
る。なお、本実施例では、第1シリンダ装置66を収縮
させることで、ディスク10の外周縁16を外周研磨部
材20の内周22へ接触させることができる。
【0020】70は第2接離動機構であり、図6、7に
示すように、内周研磨部材30の外周32をディスク1
0の内周縁14に摺接させるべく、内周研磨部材30と
吸着盤50とを、第1接離動機構60にかかる接離軌道
(円弧P)の延長線上の軌道に沿って相対的に接離動さ
せる。本実施例の第2接離動機構70は、図7に示すよ
うに、第2基部72に回動可能に軸着された第2アーム
74、及び第2シリンダ装置76を備える。第2アーム
74は、一端側に内周研磨部材30が自転できるように
装着され、その内周研磨部材30が円弧Pの軌道上を移
動可能に、他端側で回動軸心65を中心に回動できるよ
う、第2基部72に軸着されている。
【0021】また、76は第2シリンダ装置であり、シ
リンダ端76aが第2基部72に回動可能に軸着される
と共に、ロッド端76bが第2回動軸部材77に固定さ
れた第2レバー部78の先端部に回動可能に軸着され、
第2アーム74を回動駆動する駆動装置として作動す
る。従って、第2シリンダ装置76を駆動することで、
内周研磨部材30を、円弧Pに沿って回動移動させ、吸
着盤50に保持されたディスク10の内周縁14に対し
て接離動させることができる。なお、本実施例では、第
2シリンダ装置76を伸長させることで、内周研磨部材
30の外周32をディスク10の内周縁14へ接触させ
ることができる。
【0022】このように、第1接離動機構60及び第2
接離動機構70による接離動の軌道が同一の回動軸心6
5を中心にする円弧Pであることで、外周研磨部材20
に対するディスク10の接離動の軌道と、ディスク10
に対する内周研磨部材30の接離動の軌道を、同一の軌
道の延長線上に容易に一致させることができる。そし
て、このように両者の接離動の軌道を一致させること
で、前述したように、高レベルの鏡面研磨を、ディスク
の外周縁16と内周縁14について、同時に好適に行う
ことができ、加工効率を向上できる。また、本実施例に
よる第1接離動機構60及び第2接離動機構70によれ
ば、簡単な構成で、精度良く動作する機構を好適に構成
できる。ディスク10の外周縁16と内周縁14の加工
に用いる各アームは、1つの回転支点を中心に回動する
簡単な構成でよく、その回転支点(回転軸心)を同一
(同軸)にすることにより、一点制御でよく、荷重変化
を極力小さくできる。従って、加工精度(表面粗さ精
度)を向上できると共に、装置の製造コストを低減でき
る。さらに、第1接離動機構60及び第2接離動機構7
0を作動させる駆動装置がエアシリンダ装置であるた
め、ディスク10の外周縁16を外周研磨部材20の内
周22へ、また、内周研磨部材30の外周32をディス
ク10の内周縁14へ容易に押圧力を制御調整して接触
させ、好適に研磨加工(面取り加工)を行うことができ
る。
【0023】また、本実施例の外周研磨部材20を自転
させる外周研磨用の回転駆動手段24は、図8に示すよ
うに、基体40に固定された電動モータ25と、外周研
磨部材20が固定されると共に基体40に設けられた軸
受部44に回転可能に支持された回転部材26と、電動
モータ25の出力軸に固定された出力プーリ27と、外
周研磨部材20と同軸に回転部材26に固定された従動
プーリ28と、出力プーリ27と従動プーリ28とに掛
け回されたベルト29とから構成されている。このよう
に、本実施例の外周研磨部材20は、基体40に設けら
れた固定軸42を中心に自転するため、前述したよう
に、より安定的に鏡面面取り加工ができる。
【0024】また、本実施例の内周研磨部材30を自転
させる内周研磨用の回転駆動手段34は、図6及び8に
示すように、第2アーム74上に固定された電動モータ
35と、内周研磨部材30が固定されると共に第2アー
ム74上に設けられた軸受部75に回転可能に支持され
た回転部材36と、電動モータ35の出力軸に固定され
た出力プーリ37と、内周研磨部材30と同軸に回転部
材36に固定された従動プーリ38と、出力プーリ37
と従動プーリ38とに掛け回されたベルト39とから構
成されている。このように、本実施例の内周研磨部材3
0は、第2アーム74上に設けられた内周研磨用の回転
駆動手段34によって自転するため、直接的に駆動力を
伝達でき、より安定的に鏡面面取り加工ができる。
【0025】ところで、本実施例では、重力による影響
を受けないで、ディスク10の内外の全周にわたって均
一に鏡面面取りができるように、ディスク10を水平に
して研磨加工がなされるように構成されている。従っ
て、以上に説明した各軸心は、上下方向に平行に設けら
れている。また、各部材の回転方向は、例えば、吸着盤
50を介して回転するディスク10の自転方向に対し
て、外周研磨部材20及び内周研磨部材30の自転方向
が反対方向となるようにすると良い。なお、各部材の回
転方向は、これに限定されるものではなく、研磨速度等
の加工仕様(条件)によっては、適宜選択的に設定すれ
ばよいのは勿論である。
【0026】以上の実施例にかかる説明では、ディスク
10に対する外周研磨部材20及び内周研磨部材30の
主に水平方向に関する相対的な動作について説明したこ
とになるが、以下では、ディスク10の外周縁16を外
周研磨部材20の内周22に摺接させるための上下位置
の調整、ディスク10の内周縁に内周研磨部材30の外
周を摺接させるための上下位置の調整、及びディスク1
0の給排等にかかる機構について詳細に説明する。
【0027】先ず、図2〜5及び8に基づいて、ディス
ク10の外周縁16を外周研磨部材20の内周22に摺
接させるための上下位置の調整にかかる吸着盤の上下動
機構56の一実施例について、以下に説明する。図3に
示すように、57aは直動ガイドレールであり、後述す
る吸着盤の水平動機構80によって水平方向へ移動可能
な水平動基部82に上下方向に固定されている。この直
動ガイドレール57aには、前記第1基部62に固定さ
れたスライダー57bが嵌まっている。これにより、第
1基部62を上下方向へ移動可能に案内する案内機構5
7が構成されている。また、図8に示すように、58a
はボールネジであり、上下方向に配され、58bはサー
ボモータであって、これらの構成によって第1基部62
を上下動させる駆動装置58になっている。なお、図3
では駆動装置58を省略した構成を示してあり、図8で
は案内機構57を省略した構成を示してある。
【0028】このような案内機構57及び駆動装置58
から成る吸着盤の上下動機構56によって、吸着盤50
が第1アーム64及び回転軸部材54を介して上下動で
きる。サーボモータ58bによって、上下動が制御され
るため、極めて精度の高い運動を得ることができる。こ
れにより、吸着盤50の下端で保持されたワークである
ディスク10を、外周研磨部材20の内部へ好適に進入
させ、その外周研磨部材20の内周の所望の高さ位置へ
移動させることができる。従って、ディスク10の外周
縁16が摺接する外周研磨部材20の内周22の位置
を、上下方向に順次送って定期的に変えることができ、
外周研磨部材20の内周の全面を好適に利用することが
できる。これによれば、外周研磨部材20の交換頻度を
低減することが可能となり、加工効率を向上できる共
に、加工コストを低減できる。
【0029】次に、図6、7及び8に基づいて、ディス
ク10の内周縁14に内周研磨部材30の外周32を摺
接させるための上下位置の調整にかかる内周研磨部材の
上下動機構46の一実施例について、以下に説明する。
図6に示すように、47aは直動ガイドレールであり、
基体40に上下方向に固定されている。この直動ガイド
レール47aには、前記第2基部72に固定されたスラ
イダー47bが嵌まっている。これにより、第2基部7
2を上下方向へ移動可能に案内する案内機構47が構成
されている。また、図8に示すように、48aはボール
ネジであり、上下方向に配され、48bはサーボモータ
であって、これらの構成によって第2基部72を上下動
させる駆動装置48になっている。なお、図6では駆動
装置48を省略した構成を示してあり、図8では案内機
構47を省略した構成を示してある。
【0030】このような案内機構47及び駆動装置48
から成る内周研磨部材の上下動機構46によって、内周
研磨部材30が第2アーム74及び回転部材36を介し
て上下動できる。サーボモータ48bによって、上下動
が制御されるため、極めて精度の高い運動を得ることが
できる。これにより、回転部材36の上端に固定された
内周研磨部材30を、ディスク10の孔12中へ好適に
進入させ、その内周研磨部材30の外周の所望の高さ位
置をディスク10の内周縁14に合わせるよう、移動さ
せることができる。従って、ディスク10の内周縁14
に摺接する内周研磨部材30の外周32の位置を、上下
方向に順次送って定期的に変えることができ、内周研磨
部材30の外周の全面を好適に利用することができる。
これによれば、内周研磨部材30の交換頻度を低減する
ことが可能となり、加工効率を向上できる共に、加工コ
ストを低減できる。
【0031】次に、本発明にかかる研磨部材について詳
細に説明する。本実施例の外周研磨部材20及び内周研
磨部材30は発泡ウレタンを主材として構成されてい
る。このため、容易に交換できる好適な研磨部材を安価
に得ることができる。また、発泡ウレタンはポーラス構
造になっており、そのポーラス内に研磨液が留まって、
ディスク10と外周研磨部材20との間に適量の研磨液
が供給されることで研磨加工が好適に促進され、精度の
高い鏡面研磨による面取りが可能になる。
【0032】また、本実施例の外周研磨部材20の内周
22を構成する内周面は、軸心方向に幅のある帯状に形
成されており、その内周面に軸心方向に所定の間隔をお
いて多数のリング状の溝が形成されている。そして、実
施例の内周研磨部材30の外周32を構成する外周面
も、軸心方向に幅のある帯状に形成されており、その外
周面に軸心方向に所定の間隔をおいて多数のリング状の
溝が形成されている。これにより、斜面(例えば上下両
面にかかるテーパ角度として90度)に面取りされたデ
ィスク10の内周縁14と外周縁16のエッジ部を全体
的に好適に鏡面研磨することができる。すなわち、リン
グ状の溝によって、ディスク10の内周縁14或いは外
周縁の上下両側の面取り部が、内周研磨部材30或いは
外周研磨部材20に同時に確実に接触可能となり、その
各上下両側の面取り部を効率良く鏡面研磨できる。な
お、内外の各周研磨部材が、柔軟性があって、ディスク
10の内外の各周縁の上下両側の面取り部に好適に接触
できる場合は、リング状の溝が形成されていなくともよ
い。
【0033】また、バフと称されて外周研磨部材20及
び内周研磨部材30として好適に利用できる部材の材質
及び形状等は、選択的に設定すればよいのは勿論であ
る。例えば、本実施例の外周研磨部材20は、詳細に
は、筒状の全体が発泡ウレタンを主材とするバフ部材で
ある。また、この外周研磨部材20を構成するバフ部材
としては、シリカ等の砥粒が混合された硬質発砲ウレタ
ンによって成形されたものを利用できる。また、バフ部
材が硬質発砲ウレタン等の樹脂により成形されている場
合、新鮮な研磨面を得るため、或いは新鮮な研磨面を有
するリング状の溝を得るために、必要に応じて容易に切
削して再生することができ、バフ部材の再使用が可能で
ある。
【0034】また、各研磨部材は、以上のような形態に
限定されず、例えば、クロス状のもので、母材の壁面
(内周面或いは外周面)に接着等によって取り付けられ
たものでもよい。そのクロス状の研磨部材が、十分に弾
力性のある不織布等によって設けられていれば、ディス
ク10の被研磨部である内周縁14或いは外周縁16が
押圧されて摺接される際、その被研磨部の形状に沿って
変形できる。これによれば、前述したリング状の溝の効
果と同様に、各上下両側の面取り部を好適に鏡面研磨で
きる。
【0035】次に、本実施例の吸着盤50のディスク1
0を吸着する作用を好適に発生させる構造について、図
5に基づいて詳細に説明する。51は吸着ヘッド本体で
あり、吸着盤50の本体部を構成し、下方が開口された
筒状に形成されている。吸着ヘッド本体51の内部51
aは、内周研磨部材30が進入可能に形成されている
(図8参照)。59は空気の吸引口であり、吸着ヘッド
本体51の下端に開口し、吸着ヘッド本体51内に穿設
された形成された通路を介して真空(減圧)発生装置5
9aに連通されている。
【0036】17は外周V−リングであり、吸着ヘッド
本体51の下端外周側にリング状に形成された外周溝5
1cに、リップ部17aが吸着ヘッド本体51の下端か
ら先端側が外周側へ向けて露出する状態に装着されてい
る。また、18は内周V−リングであり、吸着ヘッド本
体51の下端内周側にリング状に形成された内周溝51
dに、リップ部18aが吸着ヘッド本体51の下端から
先端側が内周側へ向けて露出する状態に装着されてい
る。なお、空気の吸引口59は、この外周V−リング1
7と内周V−リング18とに囲まれるドーナツ状の閉じ
た平面19内の部位で開口している。また、19aはク
ロスであり、ディスク10の表面を保護すべく、外周V
−リング17と内周V−リング18が配設された部分を
除く吸着ヘッド本体51の下端に貼着されている。この
クロス19aは、ディスク10の表面を保護すべく、柔
軟性のある材質によって設けられている。
【0037】従って、本実施例の吸着盤50によれば、
外周V−リング17と内周V−リング18をディスク1
0の表面(上面)に密着させて、前記ドーナツ状の閉じ
た平面19を減圧することでディスク10を好適に吸引
吸着できる。外周V−リング17及び内周V−リング1
8は、合成ゴム等の弾性材料によって、リップ部17
a、18aを有し断面形状がほぼV字状に成形された気
密部材であり、そのリップ部17a、18aによって、
ディスク10の表面に傷をつけないように好適に接触で
き、強力に吸着をすることができる。また、図5に示す
ように、吸着ヘッド本体51の外径は、ディスク10の
外周部(外周縁)を好適に露出できる範囲内で極力大き
く設定されている。また、吸着ヘッド本体51の内径
は、ディスク10の内周部(内周縁)を好適に露出でき
る範囲内で極力小さく設定されている。これにより、デ
ィスク10をより大きな吸着面積で確実且つ安定した状
態に保持できる。なお、本発明にかかる吸着盤50は、
本実施例のようなV−リング等を用いた構造に限定され
るものではなく、他の形態のシール部材等を利用した構
造としてもよいのは勿論である。
【0038】次に、本実施例の研磨液を供給する手段に
ついて、図1及び図5に基づいて説明する。23は外部
研磨液供給路であり、外周研磨部材20の内周22とデ
ィスク10の外周縁16とが摺接する外周縁研磨部へ、
研磨液の供給装置43によって研磨液を供給する。ま
た、33は内部研磨液供給路であり、吸着盤50の筒状
内部に開口し、内周研磨部材30の外周32とディスク
10の内周縁14とが摺接する内周縁研磨部へ、研磨液
の供給装置43によって研磨液を供給する。これによ
り、内周縁研磨部と外周縁研磨部の両方へ好適に研磨液
を供給でき、ディスクの内周縁と外周縁とを同時に好適
に研磨できる。
【0039】次に、図2、3、6に基づいて、ディスク
10の吸着盤50への給排を行うなうディスク給排機構
90について、以下に説明する。本実施例では、吸着盤
50へ供給するディスク10が収納されるローディング
用カセット91a、及び吸着盤50からのディスク10
を収納するアンローディング用カセット91bが、水槽
91(純水)の中に没している。92は内径チャック装
置であり、ディスク10を保持するチャック装置の一例
である。本実施例の内径チャック装置92は、一対のチ
ャック爪92aを備え、ディスク10の中央の孔12の
中に入って一対のチャック爪92aが離反する方向へ開
き、ディスク10を保持(チャック)できるように設け
られている。この内径チャック装置92が、次に説明す
る運動機構93によってカセット91a(91b)内に
進入し、ディスク10をチャックして取り出し、そのデ
ィスク10を吸着盤50の位置まで搬送し、また、吸着
盤50からディスクを受けて、アンローディング用カセ
ット91bへ搬送する。すなわち、内径チャック装置9
2と、運動機構93によってディスク10搬送して吸着
盤50に対して給排するディスク給排機構90が構成さ
れている。なお、ディスク給排機構90は、上記の実施
例に限定されるものではなく、真空吸着作用によってデ
ィスク10を保持する吸着方式、或いはディスク10の
外周に複数の爪を掛けて把持する外径チャック方式など
を採用してもよいのは勿論である。
【0040】内径チャック装置92に所定の運動をさせ
る運動機構93は、基体40に設けられた左右方向駆動
機構94と、その左右方向駆動機構94によって左右方
向に移動する左右移動部材94aと、その左右移動部材
94aに設けられた昇降駆動機構95と、その昇降駆動
機構95によって上下方向に移動する昇降部材95a
と、その昇降部材95aに設けられた前後方向駆動機構
96と、その前後方向駆動機構96によって前後方向に
移動する前後移動部材96aと、その前後移動部材96
aに設けられた水平旋回機構97と、その水平旋回機構
97によって上下方向に平行な旋回軸を中心に水平旋回
する水平旋回部材97aと、その水平旋回部材97aに
設けられた垂直旋回機構98と、その垂直旋回機構98
によって水平方向に平行な水平軸を中心に旋回運動する
垂直旋回部材99とを備える。そして、内径チャック装
置92は、図3及び図6に明らかなように、垂直旋回部
材99の水平方向に延びた水平アーム部99aの先端
に、その水平アーム部99aの長手方向に直交する方向
に配され、固定されている。
【0041】以上の運動機構93によれば、各駆動機構
を適宜に制御することで、内径チャック装置92を、そ
の内径チャック装置92によってディスク10を吸着盤
50に対して好適に給排できるよう、好適に作動(運
動)させることができる。なお、本発明にかかる運動機
構93は、これに限らず、例えば、設置スペースが十分
に許容されるのであれば、多関節ロボットを用いること
も可能である。
【0042】次に、吸着盤50を水平方向へ移動させる
往復動機構である吸着盤の水平動機構80の一実施例
を、図2及び図3に基づいて説明する。図2及び図3に
示すように、81aは直動ガイドレールであり、基体4
0に水平方向に固定されている。この直動ガイドレール
81aには、水平動基部82に固定されたスライダー8
2aが嵌まっている。これにより、水平動基部82を水
平方向へ移動可能に案内する案内機構81が構成されて
いる。また、図3に示すように、83はシリンダ装置で
あり、水平方向に配され、水平動基部82を水平動させ
る駆動装置になっている。このような案内機構81及び
シリンダ装置83から成る吸着盤の水平動機構80によ
って、吸着盤50を、第1基部62、第1アーム64及
び回動軸部材54を介し、ディスク10の研磨加工ステ
ージ85と洗浄ステージ88との間で、往復運動させる
ことができる。なお、このシリンダ装置83は、伸長し
た場合に吸着盤50が研磨加工ステージに位置し、収縮
した場合に吸着盤50が洗浄ステージに位置するように
配設されている。
【0043】次に、洗浄ステージ88について説明す
る。本実施例の洗浄ステージでは、研磨加工の終了して
吸着盤50に保持されたディスク10を高圧ジェット水
流によって洗浄すると共に、続いて、ディスク10が吸
着盤50からディスク給排機構90に受け渡された後
に、その吸着盤50の吸着面を高圧ジェット水流によっ
て洗浄する。この洗浄ステージ88は、例えば、複数の
高圧ジェット水流を噴射するノズルと、噴射された水を
回収する箱状の受け部とから構成される。なお、高圧ジ
ェット水流の圧力は、例えば、30〜40kg/cm2
程度であればよい。但し、その圧力は、洗浄度の要求条
件等によって適宜選択的に設定すればよいのは勿論であ
る。
【0044】次に、本発明にかかるディスク鏡面面取り
装置システムについて説明する。図2は、本発明にかか
るディスク鏡面面取り装置システムの一実施例を示す平
面図である。このディスク鏡面面取り装置システムは、
2つの研磨加工ステージ85と、1つの洗浄ステージ8
8及び1つのディスク給排機構90によって構成されて
いる。すなわち、吸着盤50が2つ配され、2つのディ
スク10に関する鏡面面取り加工を平行して進行可能な
システムになっている。なお、本実施例では、2つの研
磨加工ステージ85及び1つの洗浄ステージ88が、各
ステージの中心が基準直線上に位置するように直線的に
配設されると共に、1つの洗浄ステージが、2つの研磨
加工ステージの中央に配設されている。また、ディスク
給排装置90のディスク10を保持する内径チャック装
置92は、運動機構93の左右方向駆動機構94によっ
て前記基準直線に平行に移動される。
【0045】このディスクの鏡面面取り装置システム
は、次のように作動する。先ず、図2に示すように、2
つの吸着盤50が各吸着盤の水平動機構80によってそ
れぞれの研磨加工ステージ85に位置し、ディスク給排
機構90によって、ディスク10が一方の吸着盤50へ
搬送される。ディスク10は、吸着盤50によって吸着
保持される。ディスク給排機構90(内径チャック装置
92)が研磨加工ステージ85の外に移動した後、吸着
盤50が下降されてディスク10が外周研磨部材20の
内部に進入し、内周研磨部材30がディスク10の中央
の孔12に挿通される。この時点では、ディスク10及
び内周研磨部材30が、外周研磨部材20軸心と同軸の
原点位置にある。また、外周研磨部材20、ディスク1
0、内周研磨部材30は、それぞれに対応する駆動装置
によって自転される。
【0046】次に、吸着盤50が、ディスク10を吸着
保持した状態で、図4の矢印に示すように、第1接離動
機構60によって所定の軌道(本実施例では円弧P)に
沿って押動される。また、同時に内周研磨部材30が、
図7の矢印に示すように、第2接離動機構70によって
吸着盤50の移動軌道の延長線上の軌道(本実施例では
円弧P)に倣って押動される。これにより、本実施例で
は、外周研磨部材20の内周22にディスク10の外周
縁16が摺接して研磨され、同時に、ディスク10の内
周縁14が内周研磨部材30の外周によって摺接されて
研磨される。このように一方の吸着盤50の側でディス
ク10の研磨加工がなされている間に、ディスク給排機
構90は、他方の吸着盤50へディスクを供給する。
【0047】以上の工程で研磨が終了すると、第1接離
動機構60及び第2接離動機構70による押動が解除さ
れ、ディスク10及び内周研磨部材30が外周研磨部材
20内の原点位置に戻る。続いて、吸着盤50が上昇す
ることで、ディスク10が外周研磨部材20内から上方
へ持ち上げられる。そして、吸着盤の水平動機構80に
よって、ディスク10が保持された吸着盤50を、2つ
の研磨加工ステージ85の中央に設けられた洗浄ステー
ジ88まで水平方向へ移動させる。
【0048】洗浄ステージ88では、先ず、吸着盤50
が下降されてディスク10が高圧ジェット水流によって
洗浄される。そして、吸着盤50が上昇されて、所定の
位置で停止する。すると、ディスク給排機構90の内径
チャック装置92が移動してディスク10を受け取り、
そのディスク10を洗浄ステージ88からアンローディ
ング用カセット91bへ搬送して収納する。一方、ディ
スク10を内径チャック装置92に渡した吸着盤50は
再度下降して、その吸着面が洗浄ステージで洗浄され
る。
【0049】次に、吸着面の洗浄を終えた吸着盤50
は、上昇し、吸着盤の水平動機構80によって、一方の
研磨加工ステージ85に戻され、一方の吸着盤50にか
かる鏡面面取り加工の1サイクルが終了する。他方、他
方の吸着盤50にかかる鏡面面取り加工工程は、前記一
方の加工工程に対して遅れた状態で進行される。以上の
加工サイクルを順次行うことで、2つの研磨加工ステー
ジで、ディスク10の研磨加工、及びディスク10の給
排工程が交互になされ、洗浄ステージ88には2つの吸
着盤50によってディスク10が交互に供給されて、そ
の洗浄工程が順次なされる。
【0050】このように、2つの研磨加工ステージ85
を備えることで、一方の研磨加工ステージ85でディス
ク10が加工されている際に、他方の研磨加工ステージ
85ではディスク10の給排を行うことができる。従っ
て、2つの研磨加工ステージ85について交互にディス
ク10の給排を行えばよく、1つのディスク給排機構9
0を効率良く利用できる。このため、装置を複雑化する
ことなく、加工効率を向上できる。また、洗浄ステージ
88についても、1つの洗浄装置を好適に共用できるた
め、装置が複雑化しない。なお、洗浄手段といて高圧流
体による噴射(本実施例では高圧ジェット水流)を用い
るため、所要時間が短く、好適なタクトタイムを得るこ
とができる。また、2つの研磨加工ステージ85を備え
ることで、一方を稼働しながら、他方について研磨部材
(バフ)の交換等の保守を行うことができる。また、異
形のディスクについて、1つの装置システムでの加工が
可能になるという利点がある。また、2つの研磨加工ス
テージ85及び洗浄ステージ88が直線的に配設され、
洗浄ステージ88が2つの研磨加工ステージ85の中央
に配設されていることで、ディスク10の移動を効率的
に行うことができ、加工効率を向上できる。
【0051】次に他の実施例について図9及び図10に
基づいて説明する。図9に示す実施例では、第1接離動
機構(図示せず)及び第2接離動機構(図示せず)の接
離動による軌道が直線に設定されている。本実施例で
は、ディスク10及び内周研磨部材30を、2点鎖線で
示した原点位置から実線で示した位置へ移動させるよ
う、第1接離動機構及び第2接離動機構の接離動の方向
が同一方向になっている。これによれば、ディスク10
の外周縁16を外周研磨部材20の内周22に、また、
ディスク10の内周縁14を内周研磨部材30の外周3
2に、常に同一角度方向から相対的に確実に接離動させ
ることができ、安定した研磨加工(鏡面面取り加工)を
行うことができる。また、このように接離動軌道が直線
の場合は、第1接離動機構による接離方向と第2接離動
機構による接離方向とが正反対(180度反対)な場合
にも、ディスク10と内周研磨部材30を好適に移動さ
せることができ、横振れを起こす作用力及び反作用力が
作用しにくく、ディスク10の内周縁14外周縁16と
を同時に好適に研磨できる。
【0052】また、図10では、自転する外周研磨部材
21の外周21aが、ディスク10の外周縁16に摺接
し、その外周縁16が鏡面面取り加工される実施例が示
されている。このように、外周研磨部材21が形成され
た場合は、前述した内周22で研磨する場合よりも接触
面積を稼げないが、交換し易く簡単な構成とすることが
可能となる。なお、接触面積を稼ぐためには、複数の外
周研磨部材21を用いることも可能である。さらに、外
周研磨部材としては、以上の実施例に限らず、常に均等
な押圧力でディスク10の外周縁16に好適に摺接でき
るものであれば、例えば、帯状の部材とすること可能で
ある。
【0053】なお、以上の実施例で説明した同一方向と
は、厳密に同一の方向であることを要せず、実質的に好
適に押圧力を作用させるように、ディスク10の孔12
の中で内周研磨部材30が好適に移動できる程度に方向
性が一致していればよいのは勿論である。以上、本発明
につき好適な実施例を挙げて種々説明してきたが、本発
明はこの実施例に限定されるものではなく、発明の精神
を逸脱しない範囲内で多くの改変を施し得るのは勿論の
ことである。
【0054】
【発明の効果】本発明によれば、中央に孔が開口された
ディスクの内周縁と外周縁とを研磨して鏡面に面取りを
するディスク鏡面面取り装置システムにおいて、精度の
高い研磨による鏡面取り加工の可能なディスク鏡面面取
り装置がそれぞれ設けられた2つの研磨加工ステージ
と、その2つの研磨加工ステージにそれぞれ設けられた
ディスク鏡面面取り装置の双方の吸着盤について、ディ
スクを保持して移動させることで給排する1台のディス
ク給排装置とを具備する。このように、2つの研磨加工
ステージを備えることで、一方の研磨加工ステージでデ
ィスクが加工されている際に、他方の研磨加工ステージ
ではディスク10の給排を行うことができる。従って、
2つの研磨加工ステージについて交互にディスクの給排
を行えばよく、1つのディスク給排機構を効率良く利用
できる。このため、本は発明によれば、精度の高い研磨
による鏡面取り加工を、装置を複雑化することなく、効
率よく行うことができるという著効を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかるディスク鏡面面取り装置の一実
施例を概念的に説明する平面図である。
【図2】本発明にかかるディスク鏡面面取り装置の全体
システムの一実施例を示す平面図である。
【図3】図2の実施例のディスクの外周縁を研磨する研
磨機構を主に説明する側面断面図である。
【図4】図3の研磨機構の接離動機構の駆動装置を説明
する平面図である。
【図5】本発明にかかるディスクを保持する吸着盤の一
実施例を示す断面図である。
【図6】図2の実施例のディスクの内周縁を研磨する研
磨機構を主に説明する側面断面図である。
【図7】図6の研磨機構の接離動機構の駆動装置を説明
する平面図である。
【図8】図2の実施例のディスクの内周縁を研磨する研
磨機構を反対位置に展開し、外周研磨部材と内周研磨部
材の位置関係を説明するための展開図である。
【図9】本発明にかかるディスク鏡面面取り装置の他の
実施例を概念的に説明する平面図である。
【図10】本発明にかかるディスク鏡面面取り装置の他
の実施例を概念的に説明する平面図である。
【符号の説明】
10 ディスク 12 孔 14 内周縁 16 外周縁 20 外周研磨部材 22 内周 23 外部研磨液供給路 30 内周研磨部材 32 外周 33 内部研磨液供給路 40 基体 42 固定軸 50 吸着盤 60 第1接離動機構 64 第1アーム 65 回動軸心 66 第1シリンダ装置 70 第2接離動機構 74 第2アーム 76 第2シリンダ装置 80 吸着盤の水平機構 82 水平動基部 85 研磨加工ステージ 88 洗浄ステージ 90 ディスク給排機構 92 内径チャック装置 93 運動機構 94 左右方向駆動機構
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 権田 清和 長野県長野市松代町清野1650番地 不二越 機械工業株式会社内 (72)発明者 中村 由夫 長野県長野市松代町清野1650番地 不二越 機械工業株式会社内 (72)発明者 大塚 美雄 長野県長野市松代町清野1650番地 不二越 機械工業株式会社内 (72)発明者 関 敏明 長野県長野市松代町清野1650番地 不二越 機械工業株式会社内 (72)発明者 掛川 拓也 長野県長野市松代町清野1650番地 不二越 機械工業株式会社内 (72)発明者 鍛治倉 惇 長野県長野市松代町清野1650番地 不二越 機械工業株式会社内 Fターム(参考) 3C049 AA06 AA07 AA09 AA12 AA13 AA18 AB03 AB04 AC01 CA01 CA06 CB03 CB05

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 中央に孔が開口されたディスクを筒状の
    端面部で吸着して、該ディスクの外周縁と内周縁とが露
    出するように保持し、自転することで前記ディスクを自
    転させる吸着盤と、前記ディスクの外周縁に摺接して、
    該外周縁を研磨する外周研磨部材と、前記ディスクの中
    央の孔に挿入され、該ディスクの内周縁に外周で摺接し
    て、該内周縁を前記外周縁の研磨と同時に研磨すべく自
    転する内周研磨部材と、前記外周研磨部材に前記ディス
    クの外周縁を摺接させるべく、該外周研磨部材と前記吸
    着盤とを、所定の軌道に沿って相対的に接離動させる第
    1接離動機構と、前記内周研磨部材の外周を前記ディス
    クの内周縁に摺接させるべく、該内周研磨部材と前記吸
    着盤とを、前記第1接離動機構にかかる接離軌道の延長
    線上の軌道に沿って相対的に接離動させる第2接離動機
    構とを備えてディスクの内周縁と外周縁とを研磨して鏡
    面に面取りをするディスク鏡面面取り装置がそれぞれ設
    けられた2つの研磨加工ステージと、 該2つの研磨加工ステージにそれぞれ設けられたディス
    ク鏡面面取り装置の双方の前記吸着盤について、前記デ
    ィスクを保持して移動させることで給排する1台のディ
    スク給排装置とを具備することを特徴とするディスク鏡
    面面取り装置システム。
  2. 【請求項2】 前記2つの研磨加工ステージの間に設け
    られ、該2つの研磨加工ステージから交互に搬送される
    研磨加工後の前記ディスクを洗浄する1つの洗浄ステー
    ジを具備することを特徴とする請求項1記載のディスク
    鏡面面取り装置システム。
  3. 【請求項3】 前記2つの研磨加工ステージ及び前記1
    つの洗浄ステージが、各ステージの中心が基準直線上に
    位置するように直線的に配設されると共に、1つの洗浄
    ステージが、2つの研磨加工ステージの中央に配設され
    ていることを特徴とする請求項2記載のディスク鏡面面
    取り装置システム。
  4. 【請求項4】 前記ディスク給排装置の前記ディスクを
    保持するチャック装置は、運動機構によって前記基準直
    線に平行に移動されることを特徴とする請求項3記載の
    ディスク鏡面面取り装置システム。
  5. 【請求項5】 前記各ディスク鏡面面取り装置の吸着盤
    が、前記研磨加工ステージと洗浄ステージの間で、往復
    動機構によって往復動されることを特徴とする請求項
    2、3、又は4記載のディスク鏡面面取り装置システ
    ム。
JP13551899A 1999-05-17 1999-05-17 ディスク鏡面面取り装置システム Expired - Fee Related JP4227700B2 (ja)

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US8033893B2 (en) 2007-01-18 2011-10-11 Showa Denko K.K. Grinding method of a disk-shaped substrate and grinding apparatus
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