JP5142259B2 - 釣り竿用竿体及び釣り竿 - Google Patents
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このような複数枚のプリプレグをマンドレルに複数層に亘って巻付け、又は、1枚のプリプレグを複数プライに巻回することによって、筒状体を形成し、マンドレルに巻回した状態で焼成し、焼成後マンドレルを脱芯して、所定長さに裁断して、竿体が製造される。
単一の炭素繊維群、単一の熱硬化性樹脂等で構成された穂先竿から元竿までを連結している釣り竿は、変位に対する剛性の変化特性について見てみると、竿体が一定の変位を生ずるまでは、略一定の変化率を持って剛性値が上昇するが、その一定の変位を生ずる一定領域では変位の変化量に対して剛性の変化量(変化率)が急激に大きくなる傾向にあると、推察される。
ここで、剛性とは、縦弾性係数(E)×断面二次モーメント(I)と定義する。
請求項1に係る発明の特徴構成は、前記竿先側部分を、前記竿体の竿軸線に沿った一方向に引き揃えた強化繊維群を有するプリプレグで構成するとともに、前記竿元側部分を、前記竿体の竿軸線に沿った一方向に引き揃えた強化繊維群を有するプリプレグで構成し、前記中間部分を、竹製の筒状体で構成し、
前記竿先側部分の竿先端部、又は、前記竿元側部分の竿元端部の少なくともいずれか一方を、前記竿先側部分の竿先端部を竿先側に位置する釣り竿用小径側竿体の竿元側端部か、又は、前記竿元側部分の竿元端部を竿元側に位置する釣り竿用大径側竿体の竿先側端部に嵌合連結可能に構成してある点にあり、その作用効果は次の通りである。
釣り竿用竿体を構成するのに、従来、単一の素材だけで構成していたのを、中間部分にプリプレグとは異なる竹製の筒状体を採用して、この竹製の筒状体をプリプレグ製の竿先側部分及び竿元側部分と組み合わせた。
そうすると、竿先側部分、中間部分、竿元側部分を繋いだ釣り竿用の竿体、牽いては、他の竿体を連結した釣り竿の性質としては、次ぎのようになる。つまり、この釣り竿は、中間部分を構成する竹製筒状体の性質が釣り竿全体の性質に影響し、中間部分が持つ性質をそのまま反映して、一定の変位を生ずる一定領域においても、略一定の変化率を持って剛性値が上昇する柔軟性の高い釣り竿となっている。
そうすると、魚が針掛かりして釣り竿に一定領域に至る変位が生じた場合であって、その状態より僅かに釣り竿に力が作用しても、釣り竿がその柔軟性によってその力を吸収して変位は余り生ぜず、魚には強い負荷は作用しない。
そして、本願発明において魚が掛かって前記した一定の変位を越える変位を生ずる場合には、釣り人が小さな力かまたは殆ど力を加えない場合であっても、釣り竿は剛性の変化の少ない自己の柔軟性を生かして、穂先側をユックリと持上げて、魚を浮かせてくる。
浮かせられる魚は、穂先竿がユックリと持ち上がるだけであるから、大きな負荷は受けない。
このような対応が可能なのは、竹製の筒状体を導入したからである。竹についての縦弾性係数については不明ではあるが、プリプレグに比べて縦弾性係数が小さなものであると考えられるからである。
このように、中間部に竹製の筒状体を導入するだけで、しなやかで粘りのある魚との遣り取りが行える、趣のある釣りが行える釣り竿用竿体を提供することができた。
請求項2に係る発明の特徴構成は、前記竹製の筒状体の外径を、前記竿先側部分の外径及び前記竿元側部分の外径より大径に構成してある点にあり、その作用効果は次の通りである。
竿先側部分及び竿元側部分と、その中間に位置する中間部分とでは、使用されている材料の縦弾性係数が異なるものである。したがって、同一の外径に設定したのでは、剛性(縦弾性係数×断面二次モーメント)の違いが大きすぎて、釣り竿全体の曲がりが滑らかな円弧状になり難い面がある。
これに対して、竹製の筒状体の外径を大きくして、断面二次モーメントを竿先側部分及び竿元側部分の断面二次モーメントより大きくして、剛性の違いを必要な範囲に抑えている。
請求項3に係る発明の特徴構成は、前記中間部分の竿先側端面と前記竿先側部分の外周面とに亘って樹脂製の補強部を形成し、又は、前記中間部分の竿元側端面と前記竿元側部分の外周面とに亘って樹脂製の補強部を形成してある点にあり、その作用効果は次の通りである。
元竿が、魚が掛かった場合の曲がりの起点となるので、釣り人の手元近くから大きな撓みを得ることができ、魚の引き等に対して釣り竿を握った腕をのばして十分なタメを作って耐えることのできる釣り竿を構成することができる。
請求項4に係る発明の特徴構成は、前記中間部分の竿長が、前記竿先側部分及び前記竿先側部分と略同一竿長に形成してある点にあり、その作用効果は次の通りである。
つまり、中竿に柔軟性の高い中間部分を設けたので、元竿に設けた場合に比べて、曲がりの起点をやや竿先側に移動させることができ、元竿に設けた場合に比べて、魚が掛かった場合の撓みを抑えることができ、魚を釣上げる場合の釣上げ力を大きくできる。
ただし、元竿と中竿とに柔軟性の高い中間部分を設けた場合には、元竿又は中竿のみに前記中間部分を設けた場合に比べて、複数箇所に曲がりの起点を設けることができ、段階的に大きく曲がる釣り竿を構成することができ、魚の動きに自由に対応することがより容易になった。
ヘラ竿等の釣り竿Aの構成について説明する。図1に示すように、釣り竿Aは、竿先端に釣り糸係止用の糸連結部材1Aを取り付けた釣り竿用竿体としての穂先竿1と、穂先竿1に対して並継ぎ式に連結される二番竿2A、三番竿2B等の釣り竿用竿体としての中竿2と、三番竿2Bに対して並継ぎ式に連結される釣り竿用竿体としての元竿3とを装備して構成してある。
竿先側部分3Bと中間部分3Aとの並継ぎ連結構造について説明する。図2(a)に示すように、竿先側部分3Bの外周面の竿尻端部に、竿尻端側ほど小径となるテ―パ内嵌面3bを形成する。一方、中間部分3Aの内周面の竿先端部分にテーパ外嵌面3aを形成してある。
そうすると、作用効果の項で述べたように、魚の衝撃を与えることが少なく、かつ、釣り上げ操作が容易な扱い易い釣り竿Aとすることができる。
図3(c)に示すように、元竿3と三番竿2Bの両者に、前記した中間部分3A、2Cを形成する。この場合には、元竿3と三番竿2Bに変形しやすい部分を設けたので、元竿3だけに設けた場合に比べて、釣り竿全体としては撓み易くなっている。
以上のような構成により、釣り竿用竿体として、竿先側部分及び竿尻側部分を比較的曲がり難い構成としているので、魚が掛からない状態では穂先竿1から元竿3までは直線状を維持する保形性の良さを維持しながら、魚が掛かった場合には、十分なる柔軟性を発揮する釣り竿とすることができた。
(1)プリプレグを構成する強化繊維としては、炭素繊維以外にガラス繊維、及び、ボロン繊維等を採用してもよい。また、マトリックス樹脂としては、熱硬化性樹脂以外に熱可塑性樹脂を適用してもよい。
(2)竿先側部分3B、竿元側部分3C、及び、中間部分3Aの長さは、釣り竿用竿体の全長を略3等分したものが採用されるが、多少の長短の違いがあってもよい。
(3)竿先側部分3B、竿元側部分3C、及び、中間部分3Aを連結する形態として並継ぎ形態を採用したが、インロー継ぎ形態を採用してもよい。このインロー継ぎ形態は、穂先竿1、二番竿2A、三番竿2B、元竿3の連結に用いてもよい。
3 元竿
3A、2C、2D 中間部分
3B 竿先側部分
3C 竿元側部分
3d 竿先端面
3e 竿先側部分の外周面
3f 樹脂製の補強部
3g 竿元端面
3h 竿元側部分の外周面
Claims (4)
- 中竿、元竿のうちの少なくとも一つの竿体を、竿先側部分と竿元側部分とが中間部分で連結されるように構成してある釣り竿用竿体であって、
前記竿先側部分を、前記竿体の竿軸線に沿った一方向に引き揃えた強化繊維群を有するプリプレグで構成するとともに、前記竿元側部分を、前記竿体の竿軸線に沿った一方向に引き揃えた強化繊維群を有するプリプレグで構成し、前記中間部分を、竹製の筒状体で構成し、
前記竿先側部分の竿先端部、又は、前記竿元側部分の竿元端部の少なくともいずれか一方を、前記竿先側部分の竿先端部を竿先側に位置する釣り竿用小径側竿体の竿元側端部か、又は、前記竿元側部分の竿元端部を竿元側に位置する釣り竿用大径側竿体の竿先側端部に嵌合連結可能に構成してある釣り竿用竿体。 - 前記竹製の筒状体の外径を、前記竿先側部分の外径及び前記竿元側部分の外径より大径に構成してある請求項1記載の釣り竿用竿体。
- 前記中間部分の竿先端面と前記竿先側部分の外周面とに亘って樹脂製の補強部を形成し、又は、前記中間部分の竿元端面と前記竿元側部分の外周面とに亘って樹脂製の補強部を形成してある請求項2記載の釣り竿用竿体。
- 前記中間部分の竿長が、前記竿先側部分及び前記竿先側部分と略同一竿長に形成してある請求項1〜3のうちのいずれか一つに記載の釣り竿。
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