JP5141958B2 - 車両用昇降装置 - Google Patents
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そして、このような車両用昇降装置において、従来では、載置体の横幅方向の一端部に立設されて車椅子に着座した搭乗者が把持する手すりが、車両前後方向に並ぶ一対の縦枠部分とこれら一対の縦枠部分の間に位置する車両前後方向に伸びる把持用枠部分とを備える逆U字状に形成して構成されている(例えば、特許文献1参照。)。
前記載置体の横幅方向の一端部に立設されて前記車椅子に着座した搭乗者が把持する手すりが、車両前後方向に並ぶ一対の縦枠部分とこれら一対の縦枠部分の間に位置する車両前後方向に伸びる把持用枠部分とを備える逆U字状に形成された本体枠部と、車両前後方向の後方側ほど上方に位置する傾斜姿勢で前記一対の縦枠部分に架設された補強枠部とを備えて構成され、前記車椅子に着座した搭乗者を前記車椅子に保持するシートベルト装置が、前記手すりにおける前記補強枠部と前記一対の縦枠部分の後方側の縦枠部分との連結箇所近くに支持されたベルト巻き取り部と、このベルト巻き取り部に対して巻き取り及び繰り出されるベルトと、前記載置体の横幅方向の他端部に設けられて前記ベルトを接続する接続部とを備えて構成されている点にある。
従って、手すりを利用した簡素な構成にて、シートベルトの巻き取り部を車両前方側への引っ張り力に対して十分な強度で且つベルトの操作が行い易い高さに設けることができる車両用昇降装置を提供することができるに至った。
従って、補強枠部の後端と前記連結用ブラケットとの連結が行い易い車両用昇降装置を提供することができるに至った。
従って、手すりの構成の簡素化を図ることができながら、補強枠部の後端と連結用ブラケットとを強固に枢支連結することができる車両用昇降装置を提供することができるに至った。
図1および図2に示すように、車両用昇降装置Lは、後部の開口部Oを開閉する開閉扉Dを備えたワゴン車のような車両Vにおいて、その後部に搭載して用いられているものであり、車椅子Cを載置する平板状の載置体1と、その載置体1を地面G上又はその近くの下降位置(図11(b)(c)参照)と車両Vの床面Fと同高さ又は略同高さの上昇位置(図11(a)参照)とに平行または略平行姿勢で昇降操作する昇降操作手段Sを設けて構成されている。
この昇降操作手段Sは、車両Vの床面F上に連結固定された基枠7と、この車両側に固定した基枠7に対して起伏揺動操作されて、車両側の開口部Oを通して車両外方側に突出する倒伏姿勢(図11(a)参照)と車両内方側に引退する起立姿勢(図11(b)(c)参照)とに姿勢変更される平行4連リンク式の昇降リンク機構4と、前記載置体1を車両内外方向に沿ってスライド移動自在に支持し且つ前記昇降リンク機構4にて支持されて平行または略平行姿勢で昇降されて、車両外方の地面G側に下降される下降状態と車両内方側に収納される上昇状態とに操作される昇降枠2と、昇降リンク機構4を倒状姿勢と起立姿勢との姿勢変更させる駆動アクチュエータとして油圧シリンダ5とを備えて構成されている。
また、左右に位置する部材については、左右の勝手違いはあるものの、略同じ構成なので、左右いずれか一方のみについて説明し、左右で構成の異なる部材については、その都度説明を加える。
そして、車両Vの床面F上に、載置体1を案内支持する左右一対のレール17が設けられており、これら左右一対のレール17の夫々は、後方側端部が基枠7に連結されており、内方側端部が車両横幅方向に沿う姿勢の連結枠18に連結されている。
尚、アーム側ブラケット3aは、昇降枠2における上方に延びるアーム部3の上端部に備えられている。また、昇降リンク機構4は、リンク用カバー8にて覆われている。
そして、図11(a)に示すように、油圧シリンダ5を短縮させることにより、昇降リンク機構4が車両V外方側に突出する突出姿勢に姿勢変更されて載置体1が地面G上又はその近くの下方位置に下降移動し、図11(b)及び図11(c)に示すように、油圧シリンダ5を伸長させることにより、昇降リンク機構4が車両V側に収納される収納姿勢に姿勢変更されて載置体1が床面F上の上方位置に上昇移動するように構成されている。
そして、昇降枠2の左側の側壁部には、その内面(車両横幅方向における載置体1の中心が位置する側を向く面)に横軸芯周りに回転する前後一対のスライド用遊転ローラ25と横軸芯周りに回転するピニオン26を備えたスライド用電動モータ27とが設けられ、昇降枠2の右側の壁面部には、その内面に横軸芯周りに回転する前後一対のスライド用遊転ローラ25が設けられている。
また、昇降枠2の底壁部には、その上面に上下軸芯周りに回転する前後一対のガイド用遊転ローラ28が車両横幅方向に2列に並べた状態で設けられている。
尚、アーム部3と昇降枠2との取り付け部分は、支持枠用カバー13にて覆われている。
そして、突出部32は、載置体1の車両横幅方向の両端部に備えられており、左右一対の突出部32の夫々は、載置面31aより上方に突出し且つスライド移動方向に沿う長尺状のレール部33と、そのレール部33を覆うレールカバー34とを備えて構成されている。
また、左側のレール部33には、外方側上端部分33a及び外方側中間部分33bに加えて、上下方向の中間箇所である前記載置面31aと同高さの箇所に車両横幅方向の内方側に突出する内方側中間部分33cが備えられている。
そして、左側のレール部33における外方側上端部分33aと外方側中間部分33bとの間の空間に、昇降枠2における左側の側壁部に突設された前後一対のスライド用遊転ローラ25が内嵌され、右側のレール部33における外方側上端部分33aと外方側中間部分33bとの間の空間に、昇降枠2における右側の側壁部に突設された前後一対のスライド用遊転ローラ25が内嵌されており、載置体1は、4つのスライド用遊転ローラ25にて昇降枠2に対して車両前後方向にスライド移動自在に案内支持されている。また、左側のレール部33における外方側中間部分33bの下方に形成される空間、並びに、内方側中間部分33cの下方に形成される空間の夫々に、前後一対のガイド用遊転ローラ28が内嵌されており、4つのガイド用遊転ローラ28にて昇降枠2に対する横揺れが防止されるように構成されている。
そして、載置体1が上昇位置に上昇移動している状態で、スライド用電動モータ27を正逆回転駆動させることにより、載置体1が、図11(c)に示すような車両V内方の格納位置と、図11(a)(b)に示すような車両Vから外方に突出する突出位置とに亘って、昇降枠2に対して車両前後方向にスライド移動操作され、このように載置体1が格納位置と突出位置とに亘ってスライド移動する際に、レール用遊転ローラ30が車両Vの床面F上に設けられた左右一対のレール17上を転動するように構成されている。
また、左側のレールカバー34は、左側のレール部33における外方側上端部分33aの上方側及び車両横幅方向の外方側に位置する部分は左側のレール部33の外形に沿う形状に形成され且つ外方側上端部分33aより車両横幅方向の内方側に位置する部分は左側のレール部33から車両横幅方向の内方側に膨出する形状に形成されて左側のレール部33における載置面31aより上方に位置する部分を覆うように構成されている。
つまり、左側のレール部33は、内方側中間部分33cの上方に空間が形成されるように左側のレールカバー34にて覆われている。
この前受け止め体37は、基端部が昇降枠2の車両内方側の縁部に揺動自在に枢着されている。
そして、図11に示すように、載置体1が格納位置にスライド移動するに伴って略水平となる収納位置に切り換えられ、載置体1が突出位置にスライド移動するに伴って略垂直となる起立姿勢に切り換えられるように、載置体1が昇降枠2に対して車両前後方向にスライド移動するに伴って許容姿勢と起立姿勢とに切り換えられるように構成されている。
この後受け止め体38は、基端部に車両横幅方向の外方側に突出する状態に備えられた左右一対の回転軸40をレール部33の後端部の夫々に連結固定された支持ブラケット41の支持軸部41aに枢支連結することにより、載置体1の車両外方側の縁部に揺動自在に枢着されている。
そして、後受け止め体38の切り換え操作用の手動操作具39が、保持手段(図示せず)が後受け止め体38を阻止姿勢で保持する保持作用状態となる保持位置と保持手段が保持解除状態となる保持解除位置とに移動操作可能に、前記載置体1に設けられており、手動操作具39が保持位置に移動操作されている状態では、後受け止め体38は阻止姿勢で保持されており、手動操作具39が保持解除位置に移動操作することにより、後受け止め体38は保持手段による保持が解除されて、手動操作で後受け止め体38を阻止姿勢、許容姿勢及び格納姿勢の各姿勢に姿勢変更することができるように構成されている。
また、前記手すり46は、前記後方側の縦枠部分47aに、前記シートベルト装置52のベルト巻き取り部53を装着するための板状の連結用ブラケット49を備え、前記補強枠部48の後端と前記後方側の縦枠部分47aの前記連結用ブラケット49とが枢支連結されている。
また、後方側の縦枠部分47aに備えられた連結用ブラケット49は、上下方向に沿う姿勢で車両前後方向の前方側に延びる状態で後方側の縦枠部分47aにおける車両横幅方向の外方を向く面に備えられており、補強枠部48の後端は、連結用ブラケット49の車両横幅方向の内方に向く面に枢支連結されている。
ちなみに、シートベルト装置52のベルト巻き取り部53は、連結用ブラケット49の車両横幅方向の外方に向く面に枢支連結されている。
基板82は、その車両横幅方向の内方側に向く面に、前記ベルト巻き取り部53を前記連結用ブラケット49に装着する締結具としての雄ネジ部82aと、回り止め用のピン82bとが突設されており、雄ネジ部82aを連結用ブラケット49に形成されたネジ用挿通孔49aに挿通させ、且つ、ピン82bを連結用ブラケット49に形成されたピン用挿通孔49bに挿通させた状態で、雄ネジ部82aを、補強枠部48の後端に備えられた雌ネジ部48aに螺合させることにより、雄ネジ部82aにて、前記補強枠部48の後端が前記連結用ブラケット49に共締めされる形態で、ベルト巻き取り部53が手すり46に連結支持されている。
そして、図10に示すように、接続部55は、基端部が右側の支持ブラケット41に枢支連結されており、先端部にベルト54に備えられた接続用金具54aを接続するバックル55aが備えられている。
(1) 上記実施の形態では、ベルト巻き取り部53を連結用ブラケット49に装着する締結具82aにて、補強枠部48の後端を連結用ブラケット49に共締めしたが、ベルト巻き取り部53を連結用ブラケット49に装着する締結具82aにて、補強枠部48の後端を連結用ブラケット49に共締めしなくてもよい。
つまり、補強枠部48の後端を連結用ブラケット49に連結する専用の締結具にて、補強枠部48の後端と連結用ブラケット49とを枢支連結してもよい。
また、ベルト巻き取り部53を連結用ブラケット49に装着する締結具82aにて、補強枠部48の後端を連結用ブラケット49に共締めしない場合、ベルト巻き取り部53を、後方側の縦枠部分47aと補強枠部48とのいずれに装着してもよく、また、後方側の縦枠部分47aと補強枠部48とに亘って装着してもよい。
46 手すり
47 本体枠部
47a 縦枠部分
47b 把持用枠部分
48 補強枠部
49 連結用ブラケット
52 シートベルト装置
53 ベルト巻き取り部
54 ベルト
55 接続部
82a 締結具
C 車椅子
F 床面
G 地面
V 車両
Claims (3)
- 車椅子を載置する平板状の載置体を地面上又はその近くの下降位置と車両の床面と同高さ又は略同高さの上昇位置とに平行または略平行姿勢で昇降操作する昇降操作手段が設けられている車両用昇降装置であって、
前記載置体の横幅方向の一端部に立設されて前記車椅子に着座した搭乗者が把持する手すりが、車両前後方向に並ぶ一対の縦枠部分とこれら一対の縦枠部分の間に位置する車両前後方向に伸びる把持用枠部分とを備える逆U字状に形成された本体枠部と、車両前後方向の後方側ほど上方に位置する傾斜姿勢で前記一対の縦枠部分に架設された補強枠部とを備えて構成され、
前記車椅子に着座した搭乗者を前記車椅子に保持するシートベルト装置が、前記手すりにおける前記補強枠部と前記一対の縦枠部分の後方側の縦枠部分との連結箇所近くに支持されたベルト巻き取り部と、このベルト巻き取り部に対して巻き取り及び繰り出されるベルトと、前記載置体の横幅方向の他端部に設けられて前記ベルトを接続する接続部とを備えて構成されている車両用昇降装置。 - 前記手すりが、前記後方側の縦枠部分に、前記ベルト巻き取り部を装着するための板状の連結用ブラケットを備え、前記補強枠部の後端と前記連結用ブラケットとが枢支連結されている請求項1記載の車両用昇降装置。
- 前記ベルト巻き取り部を前記連結用ブラケットに装着する締結具にて、前記補強枠部の後端が前記連結用ブラケットに共締めされている請求項2記載の車両用昇降装置。
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