JP2006239067A - 車両用昇降装置 - Google Patents

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義和 河井
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Abstract

【課題】 車椅子に着座したまま車両への乗降を行うためのプラットホームを備えた昇降装置において、従来手すりはプラットホームとは別に手動操作により取り出し、格納する構成となっていたため、操作が面倒でその使い勝手を改善する必要があった。本発明では操作が簡単で使い勝手のよい昇降装置を提供する。
【解決手段】 プラットホーム40と手すり50,51を連動部材45,46により連結してこれらの取り出し、格納を共通の駆動源41を用いて連動して行う構成とする。
【選択図】 図3

Description

この発明は、車両の側部開口部あるいは後部開口部付近に設置されて、例えば車椅子を車室内外間で移動させるための昇降装置に関する。
近年、いわゆる福祉車両の需要の高まりとともに、様々な形態の福祉車両が提供されている。その一つの形態として、車椅子に着座したまま車両への乗降を行うことができるようにしたものとして上記の昇降装置が提供されている。この昇降装置は、車室フロア上の側部開口部(サイドドア開口部)や後部開口部(バックドア開口部)付近に設置されており、車椅子を載置するための平板形状のプラットホームと、これを車両フロアと路面との間で平行に昇降するための駆動機構を備えている。
また、例えば実開平6-67172号公報あるいは米国特許第5261779号公報に開示されているように、従来よりこの種の昇降装置には、車椅子のプラットホームと路面との間の移動時あるいはプラットホーム昇降に伴う車椅子移動時等に着座者が把持するための手すりを備えたものが提供されている。この手すりは、長尺の棒形状をなるもの、あるいは長尺に枠組み形成されたもので、その一端側が当該昇降装置のフレームに対して例えば上下に傾動可能あるいは水平に回動可能に支持されて格納、取り出し可能に設けられている。着座者は、この手すりを把持することによって安心して車椅子に着座したまま当該昇降装置によって車室内外間を移動することができる。
実開平6-67172号公報 米国特許第5261779号公報
しかしながら、従来の昇降装置にはさらに改良を加える必要があった。すなわち、前者の実開平6-67172号公報に開示された昇降装置によれば、手すりの格納、取り出しを手動操作により行う構成であったので、その操作に手間が掛かるばかりでなく、当該手すりを格納し忘れたままプラットホームを車室内側に移動させた後に、ドアを閉止した場合には手すりがドアに干渉するおそれがあった。
この点、後者の米国特許第5261779号公報に開示された昇降装置によれば、プラットホームの昇降動作に連動して手すりが格納、取り出しされる構成であるので、上記のような問題は生じない。ところが、この昇降装置によれば、手すりを水平の取り出し位置から上方へ回動して格納する構成となっていたため格納状態における当該昇降装置の全高が高くなってしまう問題があり、その結果手すりの長さ及び設置高さを着座者の使い勝手を考慮した適切な長さ及び設置高さに設定しにくい問題があった。
さらに、後者の米国特許第5261779号公報に開示された昇降装置では、プラットホームと手すりがともに上方へ回動して格納する構成となっているため、前者の実開平6-67172号公報に開示された昇降装置における下方へ回動して格納する手すりにそのまま適用してプラットホームと連動させる構成とすることは困難であった。
本発明は、上記従来の問題に鑑みなされたもので、プラットホームの昇降動作に連動して手すりが格納、取り出しされることにより、従来の手動操作における面倒な操作を必要とせず、しかも、この手すりは下方へ回動して格納されることにより、当該手すりを着座者にとって使い勝手のよい長さ及び設置高さに設定することができる昇降装置を提供することを目的とする。
このため、本発明は、特許請求の範囲の各請求項に記載した構成の昇降装置とした。
請求項1記載の昇降装置によれば、プラットホームと手すりの動作が連動部材を介して連動されているので、手動操作により手すりを取り出し、格納する場合のような面倒な操作を必要としない。また、手すりは、水平の取り出し位置から下方へ回動して格納されるので、当該昇降装置の全高を高くすることなく手すりを従来よりも高い位置に回動支持して、その長さを従来よりも長くすることができ、この点で当該手すりの使い勝手を従来よりもよくすることができる。
請求項2記載の昇降装置によれば、連動部材が上方へ変位するとプラットホームが上方へ回動して格納され、これに連動して手すりが下方へ回動して格納される。逆に、連動部材が下方へ変位するとプラットホームが下方へ回動して水平姿勢の取り出し位置に取り出され、これに連動して手すりが上方へ回動して水平姿勢の取り出し位置に取り出される。また、請求項2記載の昇降装置によれば、プラットホームと手すりが1本の連動部材を介して直結されているため、簡単な構成で上記の作用効果を得ることができる。
請求項3記載の昇降装置によれば、当該屈曲部に、手すりを把持した着座者の滑り止めとしての機能を持たせることができる。また、当該手すりを格納すると当該手すりが昇降フレームの前面に沿い、かつその屈曲部がフレームの格納窓部内に格納されることから、当該手すりの格納時における見栄えをよくすることができるとともに、当該手すりをコンパクトに格納することができる。
請求項4記載の昇降装置によれば、昇降フレーム内において連動部材が移動するので、当該昇降装置の見栄えをよくすることができるとともに、連動部材に対する着座者の衣服等のからみ、あるいは噛み込みを未然に防止することができ、この点で当該昇降装置の使い勝手を向上させることができる。
請求項5記載の昇降装置によれば、昇降フレームに対する手すりの回動基端部を当該昇降フレームの内部に設定して当該昇降フレームの内部から突き出す状態に手すりを設けた場合に、手すりの取り出し位置と格納位置との間の約90°の回動動作を許容しつつ、挿通窓部を小さくすることができる。
次に、本発明の実施の形態を図1〜図9に基づいて説明する。図1は、第1実施形態の昇降装置10を示している。この昇降装置10は、車両1の側部のドア開口部2付近において車両フロア3上に設置されている。この昇降装置10によって、車椅子4の着座者5が着座した状態のまま車室外の路面6上から車室内へ、またその逆に移動することができる。以下の説明において、部材及び構成の左右方向については、特にことわらない限り車室外からドア開口部2に向いた場合を基準にして用いる。
さて、第1実施形態の昇降装置10の詳細が図2及び図3に示されている。この昇降装置10は、車両フロア3上に上下に傾動可能に支持された左右一対の平行リンク機構11,11と、この両平行リンク機構11,11を上下に傾動させる第2駆動源12と、両平行リンク機構11,11の先端部間に支持されて、この平行リンク機構11,11の上下動作により車室内外間を平行に昇降動する昇降フレーム30と、この昇降フレーム30に、水平の取り出し位置と上方へ起立した格納位置との間で上下に回動可能に支持された平板形状のプラットホーム40と、このプラットホーム40を上下に回動させる第1駆動源41を備えている。
図2には、左右の平行リンク機構11,11と第2駆動源12と昇降フレーム30が示され、図3には昇降フレーム30を構成する左右の支持柱部35,36とプラットホーム40と第1駆動源41が示されている。
後述するように上記第1駆動源41を駆動源として、プラットホーム40が略水平姿勢となる取り出し位置と起立姿勢となる格納位置との間で上下に回動される。プラットホーム40を上下に回動させるための第1駆動源41を備えた回動機構40Pが、特許請求の範囲に記載した回動機構の一実施形態に相当する。
また、第2駆動源12,12を駆動源として、このプラットホーム40を支持する昇降フレーム30が路面6上に位置する車室外位置と車両フロア3上に位置する車室内位置との間で移動される。昇降フレーム30を車室内外間で移動させるための第2駆動源12,12を備えた移動機構30Pが、特許請求の範囲に記載した移動機構の一実施形態に相当する。
左右の平行リンク機構11,11は、ドア開口部2の下部に沿って車両フロア3上に取り付けた基台13に支持されている。図2では、ドア開口部2及び車両フロア3の図示が省略されている。
この基台13の左右端部(車両1の前後方向端部)には、支持縁部13a,13aが車椅子4を通過させるに足る間隔をおいて相互に平行に上方へ立ち上がる状態に設けられている。この両支持縁部13a,13aにそれぞれ平行リンク機構11を構成する上リンクアーム14と下リンクアーム15の一端側(傾動基端側)が連結されている。上リンクアーム14は、支軸14aを介して支持縁部13aに上下に回動自在に連結されている。下リンクアーム15は、支軸15aを介して支持縁部13aに上下に回動自在に連結されている。上リンクアーム14は支持縁部13aの上端部付近に支持され、下リンクアーム15はこれよりも下側かつ前側寄りの位置に支持されている。
上下のリンクアーム14,15の他端側(傾動先端側)には、昇降フレーム30が連結されている。この昇降フレーム30は図示するようにU字形をなす枠体で、左右の縦枠部31,31と、これの下端部間を連結する横枠部32と、両縦枠部31,31に沿って配置された左右一対の支持柱部35,36と両支持柱部35,36の下端部間を連結する横柱部37を備えている。
両縦枠部31,31の上端部には、それぞれ連結枠部33が斜め後方(車室内側)に張り出す状態に設けられている。この連結枠部33の後部(先端側)に支軸14bを介して上リンクアーム14の傾動先端側が上下に回動自在に連結されている。また、連結枠部33の前部寄りの位置に支軸15bを介して下リンクアーム15の傾動先端側が上下に回動自在に連結されている。
上下のリンクアーム14,15と前記支持縁部13aと連結枠部33により、四節平行リンク機構11が構成されている。このため、左右の平行リンク機構11,11が上下に傾動することにより昇降フレーム30が車室内から車室外に向かって下降しつつ平行移動し、又車室外から車室内に向かって上昇しつつ平行移動する。左右の平行リンク機構11,11間は、車椅子4を通過させるに足る間隔に設定されている。
左右の平行リンク機構11,11は、それぞれ第2駆動源12を駆動源として上下に傾動される。この第2駆動源12は、本実施形態では油圧シリンダが用いられている。この第2駆動源12のシリンダ側端部12aは前記支軸15aを介して下リンクアーム15の傾動基端側に対して上下に回動自在に連結されている。またこの第2駆動源12のロッド側端部12bは前記支軸14bを介して上リンクアーム14の傾動先端側に対して上下に回動自在に連結されている。この左右の第2駆動源12,12が、伸長側に作動すると当該平行リンク機構11,11が車室内側へ起立する方向に作動し、縮小側に作動すると当該平行リンク機構11,11が車室外側へ傾倒する方向に作動する。従って、両第2駆動源12,12が同時かつ同じ方向に伸縮作動することにより、昇降フレーム30が車室内側間を昇降しながら平行に移動する。両第2駆動源12,12の作動状態は、制御装置16によって制御される。
図示は省略したがこの制御装置16には、昇降フレーム30を上昇させる際に操作する上昇スイッチと、下降させる際に操作する下降スイッチが配置されている。上昇スイッチをオン操作すれば、第2駆動源12が伸長側に作動して昇降フレーム30が車室外の下降位置から上昇しながら車室内側に戻され、下降スイッチをオン操作すれば、第2駆動源12が縮小側に作動して昇降フレーム30が車室内の上昇位置から下降しながら車室側に取り出される。
このように設けられた昇降フレーム30にプラットホーム40が取り付けられている。プラットホーム40の支持状態が図3に示されている。本実施形態の場合、プラットホーム40は、昇降フレーム30を構成する左右一対の支持柱部35,36に支持されている。すなわち、左右の支持柱部35,36の下部間にプラットホーム40の後端部が支軸42,42を介して上下に回動可能に支持されている。左右の支持柱部35,36は、縦枠部31,31に沿って、その間に車椅子4を通過させるに足る間隔をおいて配置されている。左右の支持柱部35,36の下端部間は、横柱部37により連結されて、上記一定の間隔に固定されている。この横柱部37は、プラットホーム40の後端部を下方から支える状態に配置されている。
図3において左側(車両前側、車室外から向かって左側)の支持柱部35は、上下2箇所のヒンジ43,43を介して左側(車両前側、図2において左側)の縦枠部31に沿って支持されている。また、図3において右側(車両後ろ側)の支持柱部36の上下2箇所にはロック装置44,44が取り付けられている。この両ロック装置44,44に対応して車室外から向かって右側(図2において右側)の縦枠部31にはロックバー31a,31aが取り付けられている。この両ロックバー31a,31aに対してロック装置44,44が係合されると、右側の支持柱部36が右側の縦枠部31に沿った状態に固定される。この状態では、左右の支持柱部35,36がそれぞれ左右の縦枠部31,31に沿って固定され、また横柱部37が横枠部32に沿って固定された状態となる。
両ロック装置44,44は、車両のドアロック装置として用いられる公知のもので、これと機構的には同様のものが用いられている。
両ロック装置44,44は、連結バー44aを介して連結されており、これによりアンロック操作について連動して作動する。上側のロック装置44にはアンロック操作用のロック解除レバー44bが設けられている。このロック解除レバー44bを傾動操作すると、両ロック装置44,44のロックバー31a,31aに対する係合状態が解除される。ロック装置44,44のロックバー31a,31aに対する係合状態が解除されると、右側の支持柱部36の縦枠部31に対する固定状態が解除され、その結果当該右側の支持柱部36を左側の支持柱部35を中心として水平方向に円弧移動させることによりプラットホーム40を昇降フレーム30に対して横方向に開閉させることができる。ロック装置44,44を解除してプラットホーム40を開くことにより、左右の縦枠部31,31間が開放され、これにより乗員(健常者)がドア開口部2を経て車両1への乗降を楽に行うことができる。
両支持柱部35,36は、車室外側に閉じた概ね断面コ字形を有している。左側の支持柱部35の内部には、前記した回動機構40Pを構成する第1駆動源41と1本の連動部材45が収容されている。これに対して右側の支持柱部36の内部には、1本の連動部材46が収容されているが、第1駆動源41は収容されていない。本実施形態において、第1駆動源41には油圧シリンダが用いられている。この第1駆動源41のロッド側先端部41aは、プラットホーム40の左側部の後端部寄り(車室内側の端部寄り)の位置から側方へ突き出して設けた連結軸部47に連結されている。この連結軸部47は、支軸42よりも前側(回動先端側)にずれた位置に設けられており、左側の支持柱部35の内側面に設けた挿通溝孔35aを経て当該支持柱部35の内部に突き出されている。挿通溝孔35aは支軸42を中心とする円弧に沿って形成されている。連結軸部47の、支持柱部35の内部に突き出された部分に、第1駆動源41のロッド側先端部41aが連結されている。
この連結軸部47を介して第1駆動源41のロッド側先端部41aはプラットホーム40の側部に対して上下に傾動可能に連結されている。また、この連結軸部47の、支持柱部35の内部に突き出された部分には、連動部材45の下端部が同じく上下に傾動可能に連結されている。第1駆動源41のロッド側先端部41aと連動部材45の下端部は、連結軸部47に対してそれぞれ相互に独立して上下に傾動可能に連結されている。
第1駆動源41のヘッド側先端部41bは、支軸49を介して左側の支持柱部35の高さ方向のほぼ中央に上下に回動可能に連結されている。このため、第1駆動源41が伸長方向に作動すると、支軸42に対して連結軸部47が下方へ押し下げられて、プラットホーム40が下方へ傾動され、伸長側のストローク端まで作動するとプラットホーム40が支持柱部35,36の下部からほぼ水平に張り出す取り出し位置に取り出される。一方、第1駆動源41が縮小方向に作動すると、支軸42に対して連結軸部47が上方へ変位することから、プラットホーム40が上方へ傾動され、縮小側のストローク端まで作動することにより支持柱部35,36に沿って起立した格納位置に至る。
第1駆動源41の伸縮作動は、前記第2駆動源12,12とともに制御装置16により制御される。図示は省略したがこの制御装置16には、プラットホーム40を水平姿勢の取り出し位置に取り出す際に操作する取り出しスイッチと、起立姿勢の格納位置に格納する際に操作する格納スイッチが配置されている。取り出しスイッチをオン操作すると、第1駆動源41が伸長方向に作動してプラットホーム40がほぼ水平の取り出し位置に取り出される。格納スイッチをオン操作すれば、第1駆動源41が縮小方向に作動してプラットホーム40がほぼ水平の取り出し位置から起立姿勢の格納位置に格納される。
左側の連動部材45の上端部は、後述する左側の手すり50の支軸部50aに対して上下に回動可能に連結されている。これについては後述する。
右側の連動部材46の下端部は、プラットホーム40の右側部の後端部寄りの位置から側方へ突き出して設けた連結軸部48に連結されている。この連結軸部48は上記左側の連結軸部47と同軸に配置されている。この連結軸部48も、支軸42よりも前側(回動先端側)にずれた位置に設けられており、右側の支持柱部36の内面側に設けた円弧形状の挿通溝孔36aを経て当該支持柱部36の内部に突き出されている。この右側の挿通溝孔36aも支軸42を中心とする円弧に沿って形成されている。連結軸部48の支持柱部36の内部に突き出された部分に連動部材46の下端部が上下に回動可能に連結されている。右側の連結軸部48には、左側の連結軸部47とは異なって駆動源は連結されていない。また、第1駆動源41を駆動源としてプラットホーム40が上下に傾動することによって右側の連結軸部48が挿通溝孔35aに沿って移動する。
右側の連動部材46の上端部は、後述する右側の手すり51の支軸部51aに対して上下に回動可能に連結されている。これについても後述する。
次に、左側の支持柱部35の上端部付近には、支軸52を介して左側の手すり50が上下に回動可能に支持されている。また、右側の支持柱部36の上端部付近には、支軸53を介して右側の手すり51が上下に回動可能に支持されている。
左右の手すり50,51は、図示するように長尺の棒材を主体とするもので、それぞれ支持柱部35,36の上端部に設けた挿通窓部35b,36bを経て当該支持柱部35,36の内部から前方へ突き出されている。両手すり50,51の基端部50b,51bは、支持柱部35,36の内部において、支軸52,53を介して当該支持柱部35,36の上部付近に支持されている。両手すり50,51の基端部50b,51bには、それぞれ支軸部50a,51aが設けられている。両支軸部50a,51aは、それぞれ支軸52,53よりも後ろ側(回動後端側)にずれた位置に設けられている。この両支軸部50a,51aに、上記連動部材45,46の上端部がそれぞれ上下に回動可能に連結されている。
両手すり50,51の先端部は、下方へ円弧形状に屈曲している。図6に示すようにこの屈曲先端部50c,51cは、当該両手すり50,51が支持柱部35,36に沿って格納されると、当該支持柱部35,36の下端部に設けた格納窓部35c,36cを経て当該支持柱部35,36の内部に進入した状態となる。
また、両手すり50,51の回動基端側(後端側)も、下方(先端側と同じ方向)へ円弧形状に屈曲している。この後ろ側円弧形状部は、支軸52,53を中心とする円弧に沿って屈曲している。この後ろ側円弧形状部は、後述するように当該両手すり50,51が約90°の範囲で上下に回動する段階において挿通窓部35b,36bを通過する部分となっている。このように両手すり50,51の回動基端側であって、これらが上下に回動する時に挿通窓部35b,36bを通過する範囲が支軸52,53を中心とする円弧に沿って屈曲されていることにより、当該両手すり50,51の上下方向の回動を許容しつつ、両挿通窓部35b,36bを極力小さくすることができる。
次に、上記のように構成した昇降装置10の作動について説明する。図4及び図1中二点鎖線で示す状態は昇降フレーム30が上昇位置に格納され、かつプラットホーム40が起立した格納位置に格納された状態を示し、図6は昇降フレーム30が上昇位置に格納された状態においてプラットホーム40が水平の取り出し位置に取り出された状態を示している。図5は昇降フレーム30が上昇位置に格納された状態においてプラットホーム40が回動するその途中の状態を示している。図5に示す途中の状態を経て、プラットホーム40は左右の支持柱部35,36に沿って起立した格納位置からほぼ水平姿勢の取り出し位置に取り出され(図4→図5→図6)、逆にほぼ水平姿勢の取り出し位置から左右の支持柱部35,36に沿って起立した格納位置に格納される(図6→図5→図4)。
プラットホーム40の格納、取り出し操作は、車椅子4を車室内から車室外へ移動させる場合(降車時)及び車室外から車室内へ移動させる場合(乗車時)のいずれの場合にも、図4〜図6に示すように昇降フレーム30を車室内側に位置させた状態(上昇位置)で行われる。車両走行時には、当該昇降装置10は図4に示す格納状態とされる。
この格納状態では、第2駆動源12,12が縮小側のストローク端に保持されて左右の平行リンク機構11,11が起立し、これにより昇降フレーム30が車室内側の上昇位置に位置する状態となっている。また、第1駆動源41は、縮小側のストローク端に保持されてプラットホーム40が両支持柱部35,36に沿って起立した状態となっている。
また、第1駆動源41が縮小側のストローク端に保持された状態(プラットホーム40の格納状態)では、連結軸部47,48が支軸42に対してそれぞれ上側に変位した状態となっており、その結果左右の連動部材45,46が上側に変位した状態となっている。左右の連動部材45,46が上側に変位した状態では、左右の手すり50,51の支軸部50a,51aが上方へ変位し、従って両手すり50,51が支軸52,53を中心にして下方へ回動した状態となる。両手すり50,51は、下方へ回動すると、それぞれ支持柱部35,36に沿って格納された状態となる。両手すり50,51の格納状態では、その先端屈曲部50c,51cが支持柱部35,36の格納窓部35c,36cに進入した状態となっている。
以下、着座者5が車椅子4に着座した状態のまま車両1へ乗り込む場合(乗車時)について説明する。先ず、上記の格納状態からプラットホーム40が水平の取り出し位置に取り出される。この場合、制御装置16のプラットホーム取り出しスイッチをオン操作することにより第1駆動源41が伸長側に作動される。これにより、左側の連結軸部48が下方へ変位することによりプラットホーム40が支軸42,42を中心にして下方へ回動する。回動途中の様子が図5に示されている。プラットホーム40が下方へ回動する結果、右側の連結軸部48が挿通溝孔36aに沿って下方へ変位する。
また、第1駆動源41が伸長側に作動して左右の連結軸部47,48が下方へ変位することにより左右の連動部材45,46が下方へ変位する。左右の連動部材45,46が下方へ変位すると、左右の手すり50,51の支軸部50a,51aが下方へ変位するため、両手すり50,51がそれぞれ支軸52,53を中心にして上方へ回動する。図5には左右の手すり50,51が格納位置から上方へ回動する途中の様子が示されている。
第1駆動源41がさらに伸長側に作動することにより、プラットホーム40がさらに下方へ回動して水平の取り出し位置に至るとともに、左右の手すり50,51がさらに上方へ回動してそれぞれ水平の取り出し位置に至る。この状態が図6に示されている。
こうしてプラットホーム40が水平の取り出し位置に取り出された状態とした後、制御装置16の下降スイッチをオン操作すると、第2駆動源12,12が縮小側に作動して、昇降フレーム30が車室内の上昇位置から下降しつつ車室外側へ移動する。第2駆動源12,12が縮小側のストローク端に至ると、昇降フレーム30ひいてはプラットホーム40が図1中実線で示すように車室外の路面6上にほぼ接地した状態となり、この状態で、車椅子4を当該プラットホーム40上へ移動することができる。
プラットホーム40上に車椅子4を移動させた後、制御装置16の上昇スイッチをオン操作すると、第2駆動源12,12が伸長側に作動して昇降フレーム30ひいてはプラットホーム40が上昇しつつ車室内側に移動する。この間、車椅子4の着座者5は、左右の手すり50,51を把持することにより安定した姿勢で車室内へ移動することができる。昇降フレーム30が上昇端に至って完全に車室内側の車室内位置に至ると、プラットホーム40が車両フロア3とほぼ同じ高さでドア開口部2付近から車室外側へ水平に張り出した状態となり、これにより着座者5は車椅子4を移動させることによりプラットホーム40上から車室内へ楽に移動することができる。
着座者5が車椅子4ごと車両フロア3上への移動を完了した後、制御装置16のプラットホーム格納スイッチをオン操作すると、第1駆動源41が縮小側に作動することによりプラットホーム40が上方へ回動して左右の支持柱部35,36に沿って起立した格納位置(この格納位置ではプラットホーム40は完全に車室内に位置する)に格納されるとともに、これに連動して左右の手すり50,51が下方へ回動して同じく左右の支持柱部35,36に沿った垂下姿勢で格納される(この格納位置では両手すり50,51は完全に車室内に位置する)。両手すり50,51が格納されると、その屈曲先端部50c,51cが支持柱部35,36の格納窓部35c,36cに進入した状態となる。こうしてプラットホーム40及び両手すり50,51が車室内に完全に格納された後、ドア開口部2をドアで閉止することにより、当該車両1が走行可能な状態となる。
次に、着座者5が車椅子4に着座した状態のまま、車室内から車室外へ移動する場合(降車時)について説明する。乗車時と同様にしてプラットホーム40がほぼ水平姿勢の取り出し位置に取り出される。これによりプラットホーム40が車両フロア3とほぼ同じ高さに揃えられて、着座者5は車椅子4を移動させてプラットホーム40上へ楽に移動することができる。この場合、ほぼ水平姿勢の取り出し位置に取り出された左右の手すり50,51を把持することにより、着座者5は一層楽にプラットホーム40上へ移動することができる。
着座者5がプラットホーム40上への移動を完了した後、下降スイッチをオン操作することにより、昇降フレーム30を下降させつつ車室外側へ移動させる。昇降フレーム30を車室外へ移動させる際には、前記乗車時と同様着座者5は左右の手すり50,51を把持することにより安定した姿勢で車室外へ移動することができる。プラットホーム40が下降端に至ってほぼ路面6上に接地した状態となった後、着座者5は車椅子4を移動させてプラットホーム40上から路面6上へ降りることができる。この際にも着座者5は左右の手すり50,51を把持することにより楽に車椅子4を楽に移動させることができる。
プラットホーム40上からの着座者5の移動が完了した後、上昇スイッチをオン操作して昇降フレーム30を上昇させる。昇降フレーム30が上昇位置に至った後、格納スイッチをオン操作することによりプラットホーム40を上方へ回動して格納位置に格納し、またこれに連動して左右の手すり50,51を下方へ回動させて垂下姿勢に格納する。以上で当該昇降装置10が図4に示す格納状態に戻され、従ってドア開口部2をドアで閉止することにより車両走行可能な状態となる。
以上説明したように第1実施形態の昇降装置10によれば、プラットホーム40と左右の手すり50,51の動作が連動部材45,46を介して連動されているので、手動操作により手すりを取り出し、格納する場合のような面倒な操作を必要とせず、かつ短時間で取り出し、格納することができる。また、共通の駆動源(第1駆動源41)によりプラットホーム40と左右の手すり50,51が連動されるので、機構の簡略化を図ることができる。
さらに、左右の手すり50,51は、ほぼ水平の取り出し位置から下方へ回動して垂下姿勢で格納されるので、当該昇降装置10の全高(具体的には支持柱部35,36の高さ)を高くすることなく手すり50,51を従来よりも高い位置(支軸52,53の高さ)に設けることができる。手すり50,51を高い位置に設定して車椅子4の着座者5が把持し易い高さ、あるいは肘をかけやすい高さに設定しやすくなり、この点で当該手すり50,51の使い勝手を従来よりも良くすることができる。
また、手すり50,51を高い位置に支持することができるので、その長さを従来よりも長くすることができ、この点で当該手すり50,51の使い勝手を従来よりもよくすることができる。
しかも、第1実施形態の昇降装置10によれば、プラットホーム40と左右の手すり50,51が左右1本づつの連動部材45,46を介して直結されているため、簡単な構成で上記の作用効果を得ることができる。
また、左右の手すり50,51の先端部は下方へ円弧形状に屈曲した屈曲先端部50c,51cとされている。このため当該屈曲先端部50c,51cに、手すり50,51を把持した着座者5の滑り止めとしての機能を持たせることができる。
さらに、左右の手すり50,51を格納すると屈曲先端部50c,51cが支持柱部35,36の格納窓部35c,36c内に格納されることから、当該手すり50,51の格納時における見栄えをよくすることができるとともに、当該両手すり50,51をコンパクトに格納することができる。
また、昇降フレーム30の支持柱部35,36内において連動部材45,46が変位するので、当該昇降装置10の見栄えをよくすることができるとともに、連動部材45,46に対する着座者5の衣服等のからみ、あるいは噛み込みを未然に防止することができ、この点でも当該昇降装置10の使い勝手を向上させることができる。
さらに、左右の手すり50,51は、その回動基端部側が支持柱部35,36の内部に設定されて、当該支持柱部35,36の内部から突き出す状態に設けられており、これに対応して、当該両手すり50,51の回動基端部側であってその上下動作に伴って挿通窓部35b,36bを通過する範囲が支軸52,53を中心とする円弧に沿って屈曲しているので、その取り出し位置と格納位置との間の約90°の回動動作を許容しつつ、挿通窓部を極力小さくすることができる。
以上説明した第1実施形態の昇降装置10には種々変更を加えることができる。例えば、昇降フレーム30の左右の縦枠部31,31の一方に対して支持柱部35をヒンジ43,43を介して取り付けることにより、プラットホーム40を昇降フレーム30に対して(又はドア開口部2に対して)左右に回動させて開閉可能な構成(左右開閉機構)を例示したが、左右の支持柱部35,36を左右の縦枠部31,31に固定して、プラットホーム40の左右開閉機構を省略してもよい。
また、一枚のプラットホーム40に代えて、折り畳み式のプラットホーム70を用いることができる。この第2実施形態の昇降装置60が図7及び図8に示されている。この第2実施形態は、折り畳み式のプラットホーム70を備え、その格納動作に連動して折り畳まれる構成を備える点で前記第1実施形態と異なっている。このプラットホーム70の格納、取り出し動作と左右の手すり50,51の格納、取り出し動作が連動部材45,46を介して連動してなされる点については前記第1実施形態と同様である。第1実施形態と同様の部材及び構成については同位の符号を用いてその説明を省略する。なお、図7において、第2駆動源12,12の図示は省略されている。
第2実施形態に係るプラットホーム70は、第1板71と第2板72を備えている。第1板71の左右側部には側壁部71c,71cが上方へ張り出す状態に設けられている。両側壁部71c,71cの後部に支軸部71a,71aが側方へ突き出す状態に設けられている。この支軸部71a,71aが第1実施形態の支軸42に相当するもので、それぞれ左右の支持柱部35,36の下部付近に回転可能に支持されている。この支軸部71a,71aを介して第1板71が左右の支持柱部35,36の下部付近に上下に回動可能に支持されている。両支軸部71a,71aにはそれぞれ捩りコイルばね75が装着されている。両捩りコイルばね75,75の一端は第1板部71側に係止され、他端は支持柱部35,36側に係止されている。このため、第1板部71は上方へ回動する方向に付勢されている。
また、左右の支軸部71a,71aの前側には、第1実施形態の連結軸部47,48に相当する連結軸部71b,71bが側方へ突き出す状態に設けられている。この左右の連結軸部71b,71bは、それぞれ支持柱部35,36の内面側(相互に対向する面)に設けた円弧形状の挿通溝孔35a,36aを経て当該支持柱部35,36の内部に突き出されている。挿通溝孔35aを経て突き出された左側の連結軸部71bには、第1駆動源41のロッド先端側41aと連動部材45の下端部が相互に独立して回転可能に連結されている。また、挿通溝孔36aを経て突き出された右側の連結軸部71bには、連動部材46の下端部が回転可能に連結されている。この点は、第1実施形態と同様である。
第1板部71の回動先端側に、ヒンジ73〜73を介して第2板部72が相互に山形に折れ曲がり可能な状態で連結されている。この第2板部72の左右側部にも、側壁部72a,72aが上方へ張り出す状態に設けられている。この左右側壁部72a,72aの後端部(回動基端側の端部であって車室内側の端部)と左右の支持柱部35,36間には、それぞれ前側連結アーム77と後ろ側連結アーム76が連結されている。両前側連結アーム77,77の先端側は、それぞれ支軸77aを介して第2板部72の側壁部72aの後端部に上下に回動可能に連結されている。両前側連結アーム77,77の後端側は、それぞれ支軸77bを介して後ろ側連結アーム76の先端側に相互に上下に回転可能に連結されている。両後ろ側連結アーム76,76の後端側は、支持柱部35,36の高さ方向ほぼ中程において側方に突き出す状態に設けた支軸部76aにそれぞれ連結されている。このため、両後ろ側連結アーム76,76もそれぞれ支軸76aを介して支持柱部35,36に対して上下に回転可能に連結されている。
図7及び図8は、第1及び第2板部71,72が相互に面一かつ水平に位置する当該プラットホーム70の取り出し状態を示している。この取り出し状態では第1実施形態と同様第1駆動源41が伸長側のストローク端に保持されている。
この取り出し状態では、第1板部71は左右の捩りコイルばね75,75の付勢力に抗して水平位置に保持されている。また、図示するようにこの取り出し状態では、前後の連結アーム77,76が一直線に連なった状態に延びている。前後の連結アーム77,76が一直線に連なった状態に保持されることによって、第1及び第2板部71,72に付加される車椅子4等の荷重を受けつつこれらが相互に面一状態に保持される。
前側連結アーム77,77には、それぞれ壁部77cが長手方向に沿って側方へ張り出す状態に設けられている。両壁部77c,77cは、前側連結アーム77の内面側であって相互に接近する方向に張り出している。プラットホーム70をほぼ水平姿勢に取り出した状態では、壁部77c,77cがそれぞれ第1板部71の側壁部71cの上方に位置している。プラットホーム70の格納時において、両壁部77c,77cがそれぞれ側壁部71cに対して上側から当接されることにより、前後の連結アーム77,76は、相互に山形に折れ曲がる。相互に谷形に折れ曲がることが規制されている。これについては、後述する。
第2板部72の先端には、跳ね上げ式のスロープ板80が取り付けられている。このスロープ板80は、支軸81,81を介して第2板部72の先端部に沿って上下に回動可能に支持されている。第2板部72の左右側部には、検知ブラケット82,82がそれぞれ支軸82aを介して上下に傾動可能に取り付けられている。なお、図8では、この検知ブラケット82の図示が省略されている。
両検知ブラケット82,82の傾動先端側は、それぞれ連結軸82bを介してスロープ板80の後端側部(支軸81よりも後ろ側)に連結されている。左右の検知ブラケット82,82がそれぞれ支軸82aを中心にして下方へ傾動すると、スロープ板80が支軸81,81を中心にして上方へ回動する。左右の検知ブラケット82,82がそれぞれ支軸82aを中心にして上方へ傾動すると、スロープ板80が支軸81,81を中心にして下方へ回動する。スロープ板80は下方へ回動すると、第2板部72に対してほぼ面一の取り出し位置に保持され、この状態でその先端縁を路面6に接地させることができる。
左右の検知ブラケット82,82と第2板部72の裏面(下面)との間にはそれぞれ捩りばね83が介装されている。両捩りばね83,83は、それぞれその付勢力が検知ブラケット82を下方へ傾動させる方向に作用する向きに介装されている。このため、スロープ板80は、この両捩りばね83,83によって上方へ跳ね上げられる方向に付勢されている。
第1及び第2板部(当該プラットホーム70)が水平の取り出し位置に取り出された状態で路面6に接地されると、両検知ブラケット82,82が路面6からの反力によって捩りばね83,83に抗して上方へ傾動し、その結果スロープ板80が下方へ回動して第2板部72とほぼ面一の取り出し位置に取り出される。スロープ板80は取り出されると、第2板部72の先端部と路面6との間の段差を吸収する状態に接地され、これにより車椅子4の路面6と第2板部72との間の移動を楽に行うことができるようになる。
プラットホーム70の格納動作に伴って第2板部72が上方へ変位すると、両検知ブラケット82,82が路面6から離れる。両検知ブラケット82,82は、路面6から離れると、それぞれ捩りばね83の付勢力によって下方へ傾動する。上記したように両検知ブラケット83,83が下方へ傾動すると、スロープ板80が上方へ跳ね上げられる。このスロープ板80が第2板部72に対して跳ね上げられた状態で当該プラットホーム70が格納される。
以上のように構成した第2実施形態の昇降装置60によっても前記第1実施形態と同様の作用効果を得ることができる。すなわち、折り畳み式のプラットホーム70に連動して左右の手すり50,51が取り出し、格納されることから第1実施形態と同様手動操作による場合に比して面倒な操作を必要とせず、かつ短時間で左右の手すり50,51を取り出し、格納することができる。また、第1駆動源41を共通の駆動源としてプラットホーム70と左右の手すり50,51が連動されるので、機構の簡略化を図ることができる。
さらに、左右の手すり50,51は、水平の取り出し位置から下方へ回動して格納されるので、当該昇降装置60の全高を高くすることなく左右の手すり50,51の取り出し高さを従来よりも高い位置に設定することができ、これにより当該手すり50,51の使い勝手を向上させることができる。
しかも、左右の手すり50,51を従来よりも高い位置に設定することにより、その長さを長く設定することができ、この点でもその使い勝手を良くすることができる。
また、両手すり50,51の先端が円弧形状に下側に屈曲されているので、これを把持した場合の滑り止めとして機能させることができるとともに、格納時に左右の屈曲先端部50c,51cが格納窓部35c,36cに格納されるので、当該昇降装置60の格納時の見栄えを向上させることができ、また当該昇降装置60をコンパクトに格納することができる。その他、前記した第1実施形態と同様の作用効果を得ることができる。
しかも、第2実施形態の昇降装置60によれば、折りたたみ式のプラットホーム70を備えているので、より大型のプラットホーム60を設定してその利便性を一層高めることができる。以下、左右の手すり50,51の取り出し、格納動作に連動してなされるプラットホーム70の取り出し、格納動作について説明する。図9は、当該プラットホーム70の取り出し、格納動作に伴う第1板部71及び第2板部72の変位する様子を示している。
図8に示す取り出し位置では、第1駆動源41が伸長側のストローク端に保持されて第1及び第2板部71,72が相互に面一かつほぼ水平に位置する状態となっている。なお、図8に示す状態では、昇降フレーム30が車室内側の上昇位置に格納された状態となっている。従って、第1及び第2板部71,72は車両フロア3とほぼ同じ高さにおいてドア開口部2の下部から水平に車室外側へ張り出した状態となっている。
この取り出し位置において制御装置16の格納スイッチをオン操作すると、第1駆動源41が縮小側に作動して連結軸部71b,71bが上方へ変位し、これにより第1板部71が支軸71a,71aを中心にして上方へ回動する。第1板部71ひいては当該プラットホーム70の上方への回動は、第1駆動源41の推力に加えて左右の捩りコイルばね75,75の付勢力が作用することからスムーズになされる。
第1板部71が上方へ回動すると、その先端側に連結された第2板部72の傾動基端側が上方へ変位する一方、その先端側が下方へ変位して、当該第2板部72がその自重により第1板部71とは反対側(第1板部71の裏面側)へ回動し、従って第2板部72が第1板部71に対して山形に折り畳まれる。
また、第1板部71が上方へ回動する途中の段階において、第1板部71の側壁71cが前側連結アーム77,77の壁部77c,77cに対して下側から当接する。この当接状態のまま第1板部71がさらに上方へ回動されすると、支軸77b,77bが上方へ変位し、また第2板部72がその自重によってさらに下方(図9において時計回り方向)へ回動して支軸77a,77aが下方へ変位し、これによって前側連結アーム77,77がそれぞれ支軸77bを中心にして後ろ側連結アーム76に対して相対的に垂下方向(図9において時計回り方向、折れ曲がり方向)へ回動する。前側連結アーム77,77が後ろ側連結アーム76,76に対して折れ曲がり方向に相対的に回動しながら、第1板部71がさらに起立方向に回動し、また第2板部72が第1板部71の裏面側に沿う位置に向けて回動する。こうして折り畳まれる途中の状態が図9中二点鎖線で示した(A)(B)の位置に示されている。当該プラットホーム70が折り畳まれる段階では、(A)の位置から(B)の位置に移行し、逆に当該プラットホーム70が取り出される段階では、(B)の位置から(A)の位置に移行する。図9中実線で示した(C)の位置は、プラットホーム70が車室内側に格納された状態を示している。このプラットホーム70の格納状態では、前後の連結アーム77,76は図示するように相互にL字形に折れ曲がった状態に格納されている。
第1駆動源41が縮小側のストローク端まで作動すると、第1板部71は左右の支持柱部35,36に沿って起立した格納位置に至る。この格納状態(図9中(C)の位置)では、第2板部72は第1板部71の裏面に沿ってその裏面を対向させた状態に折り畳まれた状態となる。こうして取り出し位置から格納位置に折り畳まれるプラットホーム70の当該格納動作に連動して左右の手すり50,51が下方へ回動することにより格納される。
図9中(C)の格納状態からプラットホーム70を取り出す場合には、制御装置16の取り出しスイッチをオン操作すると、第1駆動源41が伸長側に作動して第1板部71が下方へ回動し、また前後の連結アーム77,76が山形から直線状態に変位することにより第2板部72が第1板部71に対して山形に折り畳まれた状態から徐々に面一方向(展開方向)に回動しつつ、全体として下方へ変位し((C)→(B)→(A))、最終的に図8に示す取り出し位置に至る。また、こうしてなされるプラットホーム70の取り出し動作に連動して左右の手すり50,51が上方へ回動してほぼ水平の取り出し位置に至る。
第1及び第2板部71,72がほぼ水平の取り出し位置に至った後、制御装置16の下降スイッチをオン操作することにより第2駆動源12,12が縮小側に作動され、これにより昇降フレーム30ひいては水平位置に展開されたプラットホーム70が下降しつつ車室外側へ移動する。プラットホーム70が路面6にほぼ接地する位置まで下降されると、検知ブラケット82,82が路面6からの反力によって回動し、これにより上方へ跳ね上げられていたスロープ板80が下方へ回動されて第2板部72の先端縁に沿ってほぼ面一に張り出された状態となる。このスロープ板80により第2板部72と路面6との間の段差が吸収される。
以上説明した折りたたみ式のプラットホーム70によれば、展開状態での面積をより広くすることができるので、車椅子4の当該プラットホーム70への乗り降りを楽に行うことができる。
以上説明した第2実施形態にも種々変更を加えることができる。第1実施形態と同様、プラットホーム70を昇降フレーム30に対して左右に開閉可能とする左右開閉機構については省略することができる。
また、第1及び第2実施形態において、左右一対の手すり50,51を設ける構成を例示したが、いずれか一方にのみ設ける構成としてもよい。
また、第1及び第2駆動源41,12,12として油圧シリンダを用いる構成を例示したが、これに代えて電動モータを用いる構成とすることもできる。
また、第1駆動源41を片側(プラットホーム40の片側)についてのみ設ける構成を例示したが、左右双方の支持柱部35,36について第1駆動源を配置して、この左右の第1駆動源を共通の駆動源としてプラットホームと手すりの取り出し、格納を行う構成としてもよい。
本発明の第1実施形態に係る昇降装置を備えた車両を後方から見た図である。本図において、プラットホームが路面上に取り出された状態が実線で示され、車室内に格納された状態が二点鎖線で示されている。 第1実施形態の昇降装置のうち、昇降フレーム及びその支持機構の分解斜視図である。 第1実施形態の昇降装置のうち、プラットホーム及びその昇降フレームに対する支持機構の分解斜視図である。 第1実施形態の昇降装置の側面図である。本図は、昇降フレームが上昇位置に位置し、プラットホーム及び左右の手すりが格納位置に位置する状態を示している。 第1実施形態の昇降装置の側面図である。本図は、昇降フレームが上昇位置に位置し、プラットホーム及び左右の手すりが格納位置から取り出し位置へ、あるいはその逆に動作する途中の段階の様子を示している。 第1実施形態の昇降装置の側面図である。本図は、昇降フレームが上昇位置に位置し、プラットホーム及び左右の手すりが取り出された状態を示している。 第2実施形態の昇降装置の分解斜視図である。 第2実施形態の昇降装置の側面図である。 第2実施形態の昇降装置のうち、折りたたみ式のプラットホームの動作状態を示す側面図である。本図では、折りたたみ式のプラットホームのみが示されており、左右の手すり、支持柱部、昇降フレーム及び平行リンク機構等の図示は省略されている。
符号の説明
1…車両
4…車椅子
5…着座者
6…路面
10…昇降装置(第1実施形態)
11…平行リンク機構
12…第2駆動源(油圧シリンダ)
16…制御装置
30…昇降フレーム
30P…移動機構
35…支持柱部(向かって左側)、35a…挿通溝孔、35c…格納窓部
36…支持柱部(向かって右側)、36a…挿通溝孔、36c…格納窓部
40…プラットホーム(第1実施形態)
40P…回動機構
41…第1駆動源(油圧シリンダ)
43…ヒンジ
44…ロック装置、44b…ロック解除レバー
45…連動部材(向かって左側)
46…連動部材(向かって右側)
50…手すり(向かって左側)、50c…屈曲先端部
51…手すり(向かって右側)、51c…屈曲先端部
60…昇降装置(第2実施形態)
70…プラットホーム(折り畳み式)
71…第1板
72…第2板
75…捩りコイルばね
76…後ろ側連結アーム
77…前側連結アーム
80…スロープ板
82…検知ブラケット
83…捩りばね

Claims (5)

  1. プラットホームと、該プラットホームを支持する昇降フレームと、前記プラットホームと前記昇降フレームとの間に設けられ、前記プラットホームを略水平姿勢となる取り出し位置と起立姿勢となる格納位置との間で上下に回動させる第1駆動源を備えた回動機構と、車体と前記昇降フレームとの間に設けられ、前記昇降フレームを路面上に位置する車室外位置と車両フロア上に位置する車室内位置との間で移動させる第2駆動源を備えた移動機構と、前記昇降フレームの上部に略水平姿勢となる取り出し位置と垂下姿勢となる格納位置との間で上下に回動可能に設けられた手すりを備える車両用昇降装置であって、
    一端が前記プラットホームに連結されるとともに他端が前記手すりに連結され、前記プラットホームの前記回動機構による回動力を前記手すりに伝達することにより、プラットホームの格納位置への回動に伴って前記手すりを格納位置へ回動させ、前記プラットホームの使用位置への回動に伴って前記手すりを取り出し位置へ回動させる連動部材を備える車両用昇降装置。
  2. 請求項1に記載の車両用昇降装置であって、前記連動部材の一端が前記プラットホームの回動支点に対して回動先端側に回動可能に連結され、他端側が前記手すりの回動支点に対して回動後端側に回動可能に連結されている車両用昇降装置。
  3. 請求項1又は2に岸阿の車両用昇降装置であって、前記手すりが、長尺の棒形状でその先端部が下向きに屈曲され、格納位置では前記昇降フレームの前面に沿うように支持されており、前記昇降フレームに前記手すりが格納位置に回動されたときに前記先端部が進入する格納窓部が形成されている車両用昇降装置。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項に記載の車両用昇降装置であって、前記連動部材が前記昇降フレーム内に収容されている車両用昇降装置。
  5. 請求項4に記載の車両用昇降装置であって、前記昇降フレームの前面に、前記手すりの基端部側が挿通される挿通窓部が形成されており、前記手すりの回動中に挿通窓部を通過する範囲が前記手すりの回動支点を中心とする円弧状に湾曲している車両用昇降装置。
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