JP4368232B2 - 車両用昇降装置 - Google Patents
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Description
このような車両用昇降装置として、従来では、外方位置に位置させた状態で上昇させる載置部が上昇位置まで上昇された後、載置部を内方位置に向けてスライド移動させることを開始し、且つ、上昇位置に位置させた状態で車両外方に向けてスライド移動させる載置部が外方位置までスライド移動された後、載置部を下降位置に向けて下降させることを開始する形態で、制御手段にて昇降操作手段及びスライド操作手段の作動を制御するように構成されていた(例えば、特許文献1参照。)。
第1特徴構成は、前記制御手段が、前記外方位置に位置させた状態で上昇させる前記載置部が前記上昇位置よりも手前のスライド開始用上昇位置まで上昇されると、前記載置部を前記内方位置に向けてスライド移動させることを開始し、且つ、前記上昇位置に位置させた状態で車両外方に向けてスライド移動させる前記載置部が前記外方位置より手前の昇降開始用スライド位置までスライド移動されると、前記載置部を前記下降位置に向けて下降させることを開始する形態で、前記昇降操作手段及び前記スライド操作手段の作動を制御するように構成されている点を特徴とする。
この車両用昇降装置は、図1および図2に示すように、例えば、上下方向へ開閉する開閉扉Dを後部に備えたワゴン車のような車両Vにおいて、後部に搭載して用いられているものである。
そして、車両用昇降装置は、車椅子Cを載置して昇降する昇降台(載置部に相当)1、その昇降台1を支持する昇降枠2、昇降枠2を下端部に支持する左右一対の昇降アーム3、左右一対の昇降アーム3を車両V側に連結する左右一対の平行四連リンク機構4、その左右一対の平行四連リンク機構4を操作して昇降台1を昇降操作する昇降操作手段としての左右一対の油圧シリンダ5、その油圧シリンダ5に作動油を供給する油圧ポンプ6などを備え、平行四連リンク機構4を支持する基枠7を介して車両Vの後部に固着可能に構成されている。
また、左右に位置する部材については、左右の勝手違いはあるものの、略同じ構成なので、左右いずれか一方のみについて説明し、左右で構成の異なる部材については、その都度説明を加える。
また、上リンク9と下リンク10の他端部が、昇降アーム3の上端に設けられたアーム側ブラケット13に対し、夫々ピン11b,12bを介して枢支連結されている。
そして、左右一対の昇降アーム3の下端には、図6に示すように、昇降台1用の昇降枠2が取付けられ、その昇降枠2により前記昇降台1が前後方向にスライド可能に保持されている。
そして、左右一対の油圧シリンダ5を伸縮させることにより、平行四連リンク機構4の作用によって、昇降台1を水平姿勢に維持したままで昇降移動並びに前後移動する昇降操作が行われるように構成されており、図12(イ)に示すように、昇降台1を車両Vの後方から外側へと車両Vから遠ざかる方向へ移動させながら地面G上に接地又は地面G近くにまで下降させる下降位置A1と、昇降台1を上昇させながら車両Vに近接する方向へ移動させて、図12(ロ)に示すように、車両Vの床面Fと略同高さにまで上昇させる上昇位置A2とに昇降操作されるように構成されている。
そして、接続チューブ34の一端側に回転軸33の軸状部33aを嵌入し、他端側にロータリエンコーダ15の検出軸15aを嵌入することにより、その嵌入による摩擦によって回転軸33の回転力を接続チューブ34を介して検出軸15aに伝達させることができる。
つまり、回転軸33とロータリエンコーダ15との接続は、接続チューブ34の一端側に回転軸33の軸状部33aを嵌入させ、他端側にロータリエンコーダ15の検出軸15aを嵌入させるだけで容易に行うことができ、また、回転軸33の軸状部33aを接続チューブ34に嵌合させた箇所は、その接続チューブ34の端部が筒状部33bにて覆われているので他物が接触することにより嵌合が外れてしまう可能性が抑えられている。
この昇降枠2に保持される昇降台1は、平面視において長方形に形成され、その左の側面には左レール部材21が設けられ、右の側面には右レール部材22が設けられており、左レール部分21と右レール部分22とは若干形状が異なっている。そして、左右の側面には外方に向けて横軸心周りに回転するレール用遊転ローラ23がそれぞれ突設されている。
そして、この昇降枠2に設けられた複数のスライド用遊転ローラ17によって、前記昇降台1が昇降枠2に対して前後方向にスライド移動可能に保持され、かつ、前記ガイド用遊転ローラ20によって、昇降枠2に対する昇降台1の横揺れが防止されるように構成されている。
つまり、スライド用電動モータ19の作動により、図8に示すようにレール25の最前方に設けられた振動防止部材26とレール25との間にレール用遊転ローラ23が嵌入して、図12(ハ)に示すような、昇降台1の上下方向への振動が防止される車両V内方の収納位置A3と、図12(ロ)に示すような、車両Vから外方に突出する上述の上昇位置A2とにわたって、昇降台1が昇降枠2に対してスライド移動操作されるように構成されている。
つまり、スライド位置検出手段Sは、検出センサ32の1つが被検出物31の1つを検出することにより、昇降台1の昇降枠2に対する内方位置、この内方位置より手前の減速用内方位置、外方位置、この外方位置より手前の減速用外方位置(減速用スライド位置に相当)、この位置よりさらに手前の昇降開始用スライド位置を検出できるように構成されており、この実施の形態では、検出センサ32と被検出物31とがそれぞれ5つ設けられている。
前記昇降台1の後端部には、受け止め体としての後受け止め体28が回動可能に枢着されており、この後受け止め体28は、車椅子Cが昇降台1より外方に移動するのを受け止め阻止すべく上方側に起立揺動させた阻止姿勢と、車椅子Cが昇降台1から後ろ外方に移動するのを許容すべく後方側に向けて転倒揺動させた許容姿勢と、格納すべく前方側に転倒揺動させた格納姿勢とに切り換え操作可能に構成されている。
そして、昇降台1の後端部右側には支柱52が立設されており、この支柱52には、シートベルト51や手摺り29とともに、後受け止め体28の切り換え操作用の手動レバー42や後受け止め体用電動モータ36が備えられており、前記後受け止め体28は、手動レバー42の手動操作により各姿勢に切り換え可能であり、後受け止め体用電動モータ36の電動操作により阻止姿勢や許容姿勢に切り換えられるように構成されている。尚、昇降台1の後端部左側にはシートベルト51用の止め具53が設けられている。
まず、昇降台1が内方位置から外方位置へスライド移動する際の昇降台1のスライド移動速度について説明すると、図10(イ)に示すように、スライド用電動モータ19を作動させて内方位置で停止している昇降台1を車両外方に向けてスライド移動させ、そのスライド移動の速度を漸次増速させて設定スライド速度まで増速させる。そして、車両外方に向けてスライド移動する昇降台1が外方位置よりも手前の減速用外方位置(減速用スライド位置に相当)までスライド移動したことがスライド位置検出手段Sにて検出されると、昇降台1のスライド移動速度をスライド用設定低速度まで漸次減少させ、スライド用設定低速度まで減速後に外方位置までスライド移動したことがスライド位置検出手段Sにて検出されると昇降台1のスライド移動を停止させる。
また、スライド開始用上昇位置は前記減速用上昇位置よりも上昇位置A2側(上昇位置A2に向かう昇降移動方向で下流側。)に設定されており、昇降台1の上昇速度を前記上昇用設定低速度に減速させる途中において昇降台1が前記スライド開始用上昇位置に上昇されるように構成されている。
昇降台1が収納位置A3に位置する状態で、前記ペンダント式操作具54の下降ボタン54aを押し操作すると、昇降台1を外方位置に向けてスライド移動させることを開始し、そのスライド移動速度を設定スライド速度まで漸次増速させ、設定スライド速度で外方位置に向けてスライド移動する昇降台1が減速用外方位置までスライド移動すると、漸次減速させて昇降台1のスライド移動速度をスライド用設定低速度まで減速させ、その後、外方位置までスライド移動するとそのスライド移動を停止させる。
そして、スライド移動速度をスライド設定低速度まで減速された後に昇降台1を下降位置A1に向けて下降移動することを開始し、その下降移動速度を設定下降速度まで漸次増速させ、設定下降速度で下降位置A1に向けて下降移動する昇降台1が減速用下降位置まで下降移動すると、漸次減速させて昇降台1が下降位置A1まで下降移動すると下降移動を停止させて、昇降台1を外部位置まで移動させる。
そして、上昇移動速度を上昇設定低速度まで減速させた後に昇降台1を内方位置に向けてスライド移動することを開始し、そのスライド移動速度を設定スライド速度まで漸次増速させ、設定スライド速度で内方位置に向けてスライド移動する昇降台1が減速用内方位置までスライド移動すると、漸次減速させて昇降台1が内方位置までスライド移動するとスライド移動を停止させて、昇降台1を収納位置A3まで移動させる。
(1) 上記実施の形態では、スライド移動速度をスライド設定低速度まで減速させた後に昇降台1を下降位置A1に向けて下降移動することを開始させるように構成したが、スライド移動速度がスライド設定低速度まで減速される途中に昇降台1の下降移動を開始させてもよく、昇降台1が減速用外方位置から外方位置に移動する途中に昇降台1の下降移動を開始させればよい。
また、上昇移動速度を上昇設定低速度まで減速させた後に昇降台1を内方位置に向けてスライド移動することを開始させるように構成したが、上昇速度が上昇設定低速度まで減速される途中に昇降台1のスライド移動を開始させてもよく、昇降台1が減速用上昇位置から上昇位置A2に移動する途中に昇降台1のスライド移動を開始させればよい。
2 支持枠
5 昇降操作手段
15 昇降位置検出手段
19 スライド操作手段
C 車椅子
F 床面
G 地面
H 制御手段
S スライド位置検出手段
Claims (3)
- 車椅子を載置可能に構成された載置部を支持する支持枠を昇降操作して、前記載置部を上昇させながら車両内方側に移動させて前記載置部を地面上又はその近くの下降位置から車両の床面上に位置する上昇位置に上昇移動操作し、且つ、前記載置部を下降させながら車両外方側に移動させて前記載置部を前記上昇位置から前記下降位置に下降移動操作する昇降操作手段と、
前記載置部を前記支持枠に対して車両外方側の外方位置と車両内方側の内方位置とに車両内外方向にスライド移動操作するスライド操作手段と、
前記支持枠の対車両高さを検出する昇降位置検出手段と、
前記載置部の前記支持枠に対するスライド位置を検出するスライド位置検出手段と、
前記昇降位置検出手段及び前記スライド位置検出手段の検出に基づいて、前記載置部を前記外方位置に位置させた状態で昇降させ且つ前記上昇位置に位置させた状態で車両内外方向にスライド移動させるように、前記昇降操作手段並びに前記スライド操作手段の作動を制御する制御手段とが設けられている車両用昇降装置であって、
前記制御手段が、前記外方位置に位置させた状態で上昇させる前記載置部が前記上昇位置よりも手前のスライド開始用上昇位置まで上昇されると、前記載置部を前記内方位置に向けてスライド移動させることを開始し、且つ、
前記上昇位置に位置させた状態で車両外方に向けてスライド移動させる前記載置部が前記外方位置より手前の昇降開始用スライド位置までスライド移動されると、前記載置部を前記下降位置に向けて下降させることを開始する形態で、前記昇降操作手段及び前記スライド操作手段の作動を制御するように構成されている車両用昇降装置。 - 前記制御手段が、上昇させる前記載置部が前記上昇位置よりも手前の減速用上昇位置まで上昇されると、前記載置部の上昇速度を上昇用設定低速度まで漸次減速させ、且つ、前記載置部の上昇速度を前記上昇用設定低速度に減速させる途中或いは減速させた後において前記載置部を前記スライド開始用上昇位置に上昇させる形態で、前記昇降操作手段の作動を制御するように構成されている請求項1記載の車両用昇降装置。
- 前記制御手段が、車両外方に向けてスライド移動させる前記載置部が外方位置の手前の減速用スライド位置までスライド移動されると、前記載置部のスライド移動速度をスライド用設定低速度まで漸次減少させ、且つ、前記載置部のスライド移動速度を前記スライド用設定低速度に減速させる途中或いは減速させた後において前記載置部を前記昇降開始用スライド位置にスライド移動させる形態で、前記スライド操作手段の作動を制御するように構成されている請求項1又は2記載の車両用昇降装置。
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