JP5140533B2 - 変速制御装置 - Google Patents

変速制御装置

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本発明は、変速制御装置に係り、特に、油圧供給によって断接制御されるツインクラッチを備えた変速機の変速制御装置に関する。
従来から、クランクシャフトと変速機のメインシャフト(主軸)との間に2つのクラッチ(第1クラッチ、第2クラッチ)を設け、アクチュエータによる変速操作と並行して第1および第2クラッチを交互に断接制御することで、エンジンの駆動力伝達を中断することなく順次変速を可能としたツインクラッチ式変速機が知られている。
特許文献1には、油圧供給源からの供給油圧を制御する単一のリニアソレノイドバルブと、油圧の供給先を第1および第2クラッチのいずれかに切り換えるシフトバルブとによって、2つのクラッチの断接制御を行うツインクラッチ式変速機が開示されている。
特開2007−92907号公報
特許文献1に記載されたツインクラッチ式変速機において、1速と2速の間の変速動作をクラッチの断接制御のみで実行できるように、ニュートラル状態からインギヤ状態へ切り換える際に、1速用および2速用のドグクラッチの両方を嵌合するように設定することが考えられる。しかしながら、シフトドラムの回動に伴って2組のドグクラッチを同時に嵌合しようとすると、ドグ歯(ダボ)がドグ孔(ダボ孔)にスムーズに入らないドグ先当たり状態が発生しやすくなる。このとき、2つのクラッチが切断されてメインシャフトの回転が停止していると、このドグ先当たり状態を解消するために、車両を押し引きして変速機のカウンタ軸を回転させる等の対処が必要であった。
本発明の目的は、上記従来技術の課題を解決し、ニュートラル状態からインギヤ状態に切り換える際に、1速用および2速用のドグクラッチを確実に嵌合させることができる変速制御装置を提供することにある。
前記目的を達成するために、本発明は、主軸とカウンタ軸との間に変速段に応じた複数の歯車対を有する変速機と、前記主軸上に配設される第1クラッチおよび第2クラッチとからなるツインクラッチとを備え、該ツインクラッチによってエンジンの回転駆動力を前記変速機との間で断接するようにしたツインクラッチ式変速機の変速制御装置において、前記主軸は、奇数変速段の複数の歯車を支持する第1主軸と、偶数変速段の複数の歯車を支持する第2主軸とから構成されており、前記第1クラッチは、前記第1主軸へ伝達される回転駆動力を断接し、また、前記第2クラッチは、前記第2主軸へ伝達される回転駆動力を断接し、前記変速機は、シフトドラムを所定位置に回動した際に、1速ギヤの回転駆動力を伝達する1速用ドグクラッチと2速ギヤの回転駆動力を伝達する2速用ドグクラッチとが共に所定の歯車と嵌合状態となるように構成されており、前記ツインクラッチを接続するための油圧を供給する単一の油圧供給手段と、前記油圧供給手段から供給された油圧の供給先を第1クラッチと第2クラッチとの間で切り換える油圧供給先切換手段と、前記ツインクラッチへの供給油圧および前記シフトドラムの回動状態を制御する制御部とを具備し、前記制御部は、ニュートラル時に前記第1クラッチまたは第2クラッチの一方側に所定油圧を供給してそれに対応する前記第1主軸または第2主軸の一方側を回転させておき、前記ニュートラルからインギヤ状態への変速指示があると、前記シフトドラムの前記所定位置への回動を開始すると共に、前記切り換え手段によって油圧の供給先を前記第1クラッチまたは第2クラッチの他方側に切り換えて、前記他方側のクラッチに前記所定油圧より大きな油圧を、前記第1主軸または第2主軸の他方側が回転するまでの所定時間の間供給する点に第1の特徴がある。
また、前記所定油圧より大きな油圧は、前記油圧供給手段による最大油圧である点に第2の特徴がある。
また、前記所定時間は、前記1速用ドグクラッチおよび2速用ドグクラッチが嵌合するタイミングより前に終了する点に第3の特徴がある。
また、前記所定時間の経過後、前記最大油圧より小さくかつ前記所定油圧より大きな油圧を供給する点に第4の特徴がある。
また、前記ニュートラル時に所定油圧を供給するクラッチは、前記第2クラッチである点に第5の特徴がある。
さらに、前記クラッチに供給するオイルの油温を検知する油温センサと、前記油温に基づいて前記所定時間を導出するデータテーブルを具備する点に第6の特徴がある。
第1の特徴によれば、制御部は、ニュートラル時に第1クラッチまたは第2クラッチの一方側に所定油圧を供給してそれに対応する第1主軸または第2主軸の一方側を回転させておき、ニュートラルからインギヤ状態への変速指示があると、シフトドラムの所定位置への回動を開始すると共に、切り換え手段によって油圧の供給先を第1クラッチまたは第2クラッチの他方側に切り換えて、他方側のクラッチに前記所定油圧より大きな油圧を、第1主軸または第2主軸の他方側が回転するまでの所定時間の間供給するので、ニュートラル時であっても、第1主軸または第2主軸の一方側をエンジンのクランク軸の回転に伴って連れ回りさせることができる。また、ニュートラルからインギヤ状態への変速指示があった場合には、油圧の供給先が切り換えられて、第1主軸または第2主軸の他方側も連れ回りすることとなる。したがって、変速指示があった直後に、第1主軸および第2主軸の両方がエンジン回転に伴って連れ回る期間を設けることができる。これにより、ニュートラル状態からシフトドラムを所定位置に回動させて1速用ドグクラッチと2速用ドグクラッチを同時に嵌合(噛合)させる場合でも、ドグクラッチの噛合をスムーズに行うことが可能となる。
第2の特徴によれば、所定油圧より大きな油圧は、油圧供給手段による最大油圧であるので、ニュートラルからインギヤ状態への変速指示に伴って油圧の供給先が切り換えられた際に、第1主軸または第2主軸が連れ回りを開始するまでの時間を短縮することができる。これにより、惰性で回転している第1主軸または第2主軸の一方側の回転が維持されている間に、第1主軸または第2主軸の他方側も連れ回りさせることが容易となる。
第3の特徴によれば、所定時間は、1速用ドグクラッチおよび2速用ドグクラッチが嵌合するタイミングより前に終了するので、ドグクラッチの嵌合時のクラッチ油圧が大きくなりすぎることを防止することができる。これにより、主軸の回転速度が速くなりすぎてドグクラッチの嵌合がしにくくなることを防ぐことが可能となる。
第4の特徴によれば、所定時間の経過後、最大油圧より小さくかつ所定油圧より大きな油圧を供給するので、最大油圧によって第1主軸または第2主軸の連れ回りを速やかに発生させた後、クラッチの接続度合いを弱めた状態でドグクラッチを嵌合させることができる。これにより、シフトドラムをニュートラル状態から所定位置へ回動させる際の変速ショックを低減することができる。
第5の特徴によれば、ニュートラル時に所定油圧を供給するクラッチは第2クラッチであるので、ニュートラルからインギヤ状態への変速指示に伴って油圧の供給先が切り換えられることで、1速ギヤに対応する第1クラッチへの油圧供給が開始されることとなり、ドグクラッチの嵌合後に油圧の供給先を切り換えることなく、1速ギヤを選択することが可能となる。これにより、ニュートラルからインギヤ状態への変速指示に対する応答性を向上させることができる。
第6の特徴によれば、クラッチに供給するオイルの油温を検知する油温センサと、油温に基づいて所定時間を導出するデータテーブルを具備するので、所定時間の導出を簡単にして、演算処理装置の負担を低減することができる。
以下、図面を参照して本発明の好ましい実施の形態について詳細に説明する。図1は、本発明の一実施形態に係る変速制御装置が適用されたエンジン1の断面図である。鞍乗型4輪車等の動力源としてのエンジン1には、前進5段後進1段の変速機TMが一体に構成されている。クランクケース21に回転自在に軸支されたクランクシャフト2には、クランクピン3を介して回転自在にコンロッド4が軸支されている。コンロッド4の他端部には、シリンダ6に内設されたスリーブ7内を摺動するピストン5が取り付けられ、シリンダ6の上方には、混合気および燃焼ガスの吸排気を制御するバルブ機構が収納されたシリンダヘッド8およびシリンダヘッドカバー9が固定される。
クランクシャフト2の左端部には、クラッチアウタ11およびクラッチシュー12を有する発進クラッチ10が備えられている。発進クラッチ10は、エンジン回転数すなわちクランクシャフト2の回転数が、所定値(例えば、2000rpm)を超えることで、クランクシャフト2と一体的に回転するクラッチアウタ11と前記クラッチシュー12との間に摩擦力を生ずる構成とされ、これにより、クラッチアウタ11に固定された出力ギヤ13に回転駆動力が伝達される。
出力ギヤ13に伝達された回転駆動力は、プライマリギヤ14、第1クラッチCL1および第2クラッチCL2からなるツインクラッチTCL、主軸としての内側プライマリシャフト(内主軸。第1主軸に相当)16およびこれに回動自在に軸支される外側プライマリシャフト(外主軸。第2主軸に相当)15、プライマリシャフト15,16とカウンタシャフト(カウンタ軸)17との間に設けられる歯車対G1〜G5,GRからなる変速機TM、そして、駆動側出力ギヤ18および被動側出力ギヤ19を介して、出力軸20に伝達される。ツインクラッチTCLは、プライマリギヤ14を挟んで第1クラッチCL1および第2クラッチCL2を背面合わせに配設した構成とされており、これを駆動する油圧経路は、クランクケース21の左側ケース22の内部で主軸の軸線上の位置に設けられている。
図2は、油圧式のツインクラッチTCLを駆動するための油路構造を示したブロック図である。前記と同一符号は、同一または同等部分を示す。第1クラッチCL1および第2クラッチCL2を駆動するための油圧は、前記クランクシャフト2の回転に伴って回転するトロコイド式のフィードポンプ31によって生成される。フィードポンプ31により、オイルストレーナ33を介してオイルタンク35から吸い上げられたオイルは、油圧を所定値に保つリリーフバルブ30およびオイルフィルタ29を介して、クランクシャフト2、シリンダヘッド8および変速機TMの各潤滑経路に供給される。なお、本実施形態では、オイルストレーナ34を介してオイルパン36からオイルを吸い上げるセカンドポンプ32も備えている。
そして、フィードポンプ31によって生じる油圧の一部は、リニアソレノイドバルブ28、エマージェンシバルブ27、シフトソレノイド25、シフトバルブ26、オリフィスコントロールバルブ23,24、第1クラッチCL1、第2クラッチCL2からなるクラッチ駆動用の油圧回路に供給される。すなわち、この油圧機構においては、エンジン潤滑用オイルとクラッチ駆動用オイルとを共用する方式とされている。
この油圧機構では、シフトソレノイド25の通電のオンオフによって、第1クラッチCL1および第2クラッチCL2の接続状態を交互に切り換えるように構成されている。リニアソレノイドバルブ28は、フィードポンプ31が発生する油圧を制御して、両クラッチへの供給油圧を任意に変化させることが可能である。すなわち、フィードポンプ31および単一のリニアソレノイドバルブ28によって、油圧供給手段が構成される。
リニアソレノイドバルブ28から供給される油圧は、エマージェンシバルブ27を介してシフトバルブ26に導入される。なお、エマージェンシバルブ27は、リニアソレノイドバルブ28の不具合等によって油圧が供給不能となった際に、手動で油路を切り換えてバイパス回路を開くことで、リニアソレノイドバルブ28を迂回してシフトバルブ26に直接オイルを供給することを可能とするバルブである。
シフトソレノイド25は、通電がオンの時に開弁状態となり、この開弁状態に伴って、油路の切り換え動作を行うための作動油がシフトバルブ26に供給される。これにより、シフトバルブ26は、リニアソレノイドバルブ28からの油圧の供給先を第1クラッチCL1に切り換えて、第1クラッチCL1を接続状態とする。すなわち、シフトソレノイド25およびシフトバルブ26によって、油圧供給先切換手段が構成される。
一方、シフトソレノイド25は、通電をオフにすると閉弁状態となる。これにより、シフトバルブ26は、油圧の供給先を第2クラッチCL2に切り換えて、第2クラッチCL2が接続状態となる。なお、オリフィスコントロールバルブ23,24は、クラッチ接続後の余剰油圧を抜くことで変速ショックを低減させる機能を有する。
図3は、図1の一部拡大断面図である。前記と同一符号は、同一または同等部分を示す。変速機TMは、前進5段・後進1段のシーケンシャル式多段変速機であり、各変速段間の変速動作は、ツインクラッチTCLに与えられる油圧のオン・オフと、変速機構としての第1スリーブM1、第2スリーブM2、第3スリーブM3の軸方向への摺動動作との組み合わせによって実行される。
前記外側プライマリシャフト15および内側プライマリシャフト16に対して回転自在に結合されるプライマリギヤ14には、駆動力伝達時のショックを吸収するため、バネ40による衝撃吸収機構が組み込まれている。本実施形態では、第1クラッチCL1および第2クラッチCL2は、同じ部品の組み合わせからなる同一の構成を有する。以下では、第1クラッチCL1を代表としてその構成を説明し、第2クラッチCL2の対応構成部分をカッコを付して示す。
第1クラッチCL1(第2クラッチCL2)には、プライマリギヤ14に固定されるクラッチケースC1(C2)の底部に、オイルシールを介して密閉挿入されたピストンB1(B2)が備えられている。このピストンB1(B2)は、内側プライマリシャフト16に設けられた油路A1(A2)から作動オイルが圧送されると図示左方向(右方向)へ押し出され、一方、供給油圧が低下すると、クラッチスプリングの弾発力によって元の位置に戻るように構成されている。
また、ピストンB1(B2)の図示左側(右側)には、クラッチケースC1(C2)に回転不能に係合された3枚のフリクションディスクと、アームD1(D2)に回転不能に係合された3枚のクラッチプレートとからなるクラッチ板が配設されており、ピストンB1(B2)が図示左方向(右方向)へ押し出されることで、クラッチ板同士の間に摩擦力が発生することとなる。上記構成により、プライマリギヤ14の回転駆動力は、ピストンB1(B2)が油圧で押し出されない限りクラッチケースC1(C2)を回転させるのみであるが、油圧が供給されてピストンB1(B2)が押し出されると、アームD1(D2)を回転駆動させることとなる。なお、この時、前記リニアソレノイドバルブ28の油圧制御によって、半クラッチ状態等を作り出すことも可能である。
内側プライマリシャフト16の軸心に設けられたオイルギャラリ16aには、二重管で構成された油路分配器39が挿入固定されている。これにより、供給油路37に与えられた油圧は、油路分配器39の外管から油路A1を通じて第1クラッチCL1のピストンB1を駆動し、一方、供給油路38に与えられた油圧は、油路分配器39の外管と内管の間から油路A2を通じて第2クラッチCL2のピストンB2を駆動する。
第1クラッチCL1側のアームD1は、内側プライマリシャフト16の図示左端部に固定されており、一方、第2クラッチCL2側のアームD2は、外側プライマリシャフト15に固定されている。内側プライマリシャフト16には、第1速駆動側ギヤI1および第3速駆動側ギヤI3が軸方向に摺動不能かつ周方向に回転自在に取り付けられ、両ギヤの間に、第5速駆動側ギヤI5が形成された第3スリーブM3が軸方向に摺動可能かつ周方向に回転不能に取り付けられている。
一方、外側プライマリシャフト15には、第2速駆動側ギヤI2および第4速駆動側ギヤI4が形成されている。また、カウンタシャフト17には、軸方向に摺動可能かつ周方向に回転不能な第1スリーブM1、軸方向に摺動不能かつ周方向に回転不能な第1速被動側ギヤO1、軸方向に摺動不能かつ周方向に回転自在な第2速被動側ギヤO2、第3速被動側ギヤO3が形成されると共に軸方向に摺動可能かつ周方向に回転不能な第2スリーブM2、軸方向に摺動不能かつ周方向に回転自在な第4速被動側ギヤO4、軸方向に摺動不能かつ周方向に回転自在な第5速被動側ギヤO5が取り付けられている。
第1スリーブM1〜第3スリーブM3は、それぞれを軸方向に摺動させることで、隣接するギヤとの間に設けられたドグクラッチを断接するように構成されている。ドグクラッチは、スリーブに設けたドグ歯またはドグ孔と、スリーブに隣接するギヤに設けたドグ孔またはドグ歯とが嵌合することで構成される。ドグクラッチは、ドグ歯(ダボ)とドグ孔(ダボ孔)との嵌合により、同軸上で隣り合うギヤ間での動力伝達を可能とする周知の機構である。本実施形態に係る変速機TMには、1速〜5速用のドグクラッチDC1〜DC5と、リバースギヤ用のドグクラッチDCRとが設けられている。変速機TMは、前記第1クラッチCL1および第2クラッチCL2の接続状態と、第1スリーブM1〜第3スリーブM3の位置との組み合わせによって、クランクシャフト2の回転駆動力をどの歯車対を介してカウンタシャフト17に伝達するかを選択できる。
カウンターシャフト17に回転自在に軸支されたリバースギヤORは、後進用の出力ギヤ(不図示)と常時噛み合わされることで歯車対GRを構成している。そして、前記第1クラッチCL1は、1速、3速、5速の奇数変速段における回転駆動力の断接を行い、一方、第2クラッチCL2は、2速、4速の偶数変速段およびリバースギヤにおいて回転駆動力の断接を行うように構成されている。これにより、例えば、1速から順次シフトアップする際には、第1クラッチCL1および第2クラッチCL2の接続状態が交互に切り換えられることとなる。
図4は、変速機TMの変速機構の断面図およびシフトドラム44の展開図である。変速機TMの近傍には、中空円筒状のシフトドラム44がクランクケース21に対して回転自在に軸支されている。シフトドラム44は、変速機TMの軸方向と平行に配設され、その外周面には、シフトフォーク41〜43の図示下端部に形成された円柱状の突起が係合するリード溝45〜47が形成されている。シフトフォーク41〜43は、シフトドラム44と平行に配置されたフォークロッド74の軸方向に摺動可能に係合されている。これにより、シフトドラム44が回動されると、シフトフォーク41〜43の他端部(不図示)に係合された前記第1スリーブM1〜第3スリーブM3(図3参照)が、それぞれ軸方向に摺動されることとなる。
通常、変速機のシフトドラムには、各変速段数と1対1で対応する回動位置が設定されるが、本実施形態に係るシフトドラム44においては、前記したツインクラッチTCLとの組み合わせに伴い、独自の回動位置設定を有している。図4の展開図を参照すると、シフトドラム44の回動位置において、後進:PR、ニュートラル:PNに続き、所定回動位置として、1−2速に対応するP1−2、2−3速に対応するP2−3、3−4速に対応するP3−4、4−5速に対応するP4−5がそれぞれ設定されている。これは、例えば、シフトドラム44がP1−2の所定回動位置にある場合に、第1クラッチCL1および第2クラッチCL2の接続状態を切り換えるのみで、1速と2速との間での変速動作が可能であることを意味する。
そして、本実施形態においては、シフトドラム44の所定回動位置同士の中間に、ハーフニュートラル位置としてのPN2、PN3、PN4がそれぞれ設定されている。このハーフニュートラル位置が設定されることで、例えば、所定回動位置であるP1−2から、シフトアップ方向の次の所定回動位置P2−3にシフトドラム44を回動させる場合には、ハーフニュートラル位置PN2が経由されることで、シフトドラム44の回動速度が一時的に減速されることとなる。これにより、変速ショックが低減されると共に、より確実な変速動作の実行が可能となる。
シフトドラム44の回動動作は、後述する制御部によって駆動制御されるアクチュエータとしての電動モータ48によって行われる。電動モータ48の回転駆動力は、出力軸49から中間ギヤ50および扇型ギヤ51を介してシフトスピンドル52に伝達される。シフトスピンドル52には、板状のシフトアーム53が取り付けられており、該シフトアーム53が所定角度だけ正逆回転の一往復動を行うと、ポールラチェット機構60を介してシフトドラム44が一方向に所定角度だけ回動するように構成されている。
センタボルト55によってシフトドラム44に回動不能に固定されたドラムセンタ61は、シフトドラム44の所定回動位置およびハーフニュートラル位置の切り換え動作に節度を与える機能を有する。また、ポールラチェット機構60は、クランクケース21に固定されるガイドプレート56およびシフタ組立体54によって回転可能に保持されており、このシフタ組立体54の一端部が、前記シフトアーム53に形成された係合孔に係合されている。シフトスピンドル52とガイドピン57との間には、シフトアーム53を初期位置に戻す方向の付勢力を与える戻しバネ58が係合されている。また、シフトドラム44の図示右端部には、シフトドラム44の回動位置に基づいて現在の変速段を検出する位置検出手段としてのシフトポジションセンサ70が設けられており、シフトスピンドル52の右端部には、回動角度センサ59が取り付けられている。
本実施形態に係る変速機TMにおいては、所定変速段による走行中に、回転駆動力の伝達を維持したたまま、次の変速動作に備えて、シフトドラム44を次の変速段に応じた所定回動位置に予め回動させておく、いわゆる「予備変速」動作が可能である。この予備変速動作は、例えば、第2速から第3速へのシフトアップが完了した後に、次の第4速へのシフトアップに備えて、シフトドラム44を予めシフトアップ側の次の所定回動位置へ回動させておく動作であり、上記の例では、第3速での走行中に、シフトドラム44をP2−3からP3−4(図4参照)に回動させることに相当する。このような予備変速を実行しておけば、第4速へのシフトアップ変速指令が出された際に、変速指令と同時にシフトソレノイド25をオフにするのみでシフトアップが完了するので、変速時間を短縮することが可能となる。なお、シフトダウン時には、シフトダウンの変速指令が入力されてからシフトドラム44の回動を開始するように構成されている。
また、ニュートラル状態からインギヤ状態に切り換える際には、シフトドラム44がPNからP1−2の位置に回動されて、クラッチの接続状態の切り換えのみで1速と2速との間の変速が可能な状態となる。このシフトドラム44の回動動作時には、2つのクラッチが切断されてメインシャフトの回転が停止している状態で、1速用および2速用のドグクラッチ(DC1,DC2)がほぼ同時に嵌合されることとなる。したがって、ドグクラッチのドグ歯(ダボ)がドグ孔(ダボ孔)にスムーズに入らないドグ先当たり状態が発生しやすくなる。本実施形態に係る変速制御装置は、ニュートラルからインギヤ状態に切り換える際のドグ先当たり状態の発生を、クラッチの油圧制御によって防止するものである。
図5は、本実施形態に係る変速制御装置の構成を示すブロック図である。前記と同一符号は、同一または同等部分を示す。変速機TMは、シフトソレノイド25、リニアソレノイドバルブ28、電動モータ48を制御部100によって駆動制御することで、オートマチック式、または、スイッチ操作等により乗員が変速指令を発するセミオートマチック式の変速機として機能する。これにより、エンジン1の回転駆動力は、変速機TMの所定の変速段で減速された後に駆動輪WPに伝達されることとなる。
制御部100は、多様な走行条件に応じて、ツインクラッチTCLの断接のタイミングや速度、シフトドラム44の駆動タイミングや駆動速度等を制御することができる。制御部100には、シフトドラム44の回動位置を検知するシフトポジションセンサ70、エンジン1の回転数を検知するエンジン回転数センサ101、車両の走行速度を検知する車速センサ102、エンジンの潤滑オイルの温度を検知する油温センサ103、制御部100で算出された種々の所定時間を計測するタイマ104、シフトスピンドル52の回転角度を検知するシフトスピンドル回転角度センサ59、第1クラッチCL1および第2クラッチCL2に生じる油圧をそれぞれ検知する第1油圧センサ105および第2油圧センサ106からなる、各種センサからの出力信号が入力されている。
図6は、本実施形態に係る変速制御装置によるクラッチ制御の手順を示すタイミングチャートである。この図では、上段からそれぞれ、シフトソレノイド25のオンオフ状態、シフトスピンドル回転角度センサ59の出力信号、リニアソレノイドバルブ28の油圧指令値、第2クラッチCL2の油圧計測値、第1クラッチCL1の油圧計測値を示している。なお、シフトスピンドル回転角度センサ59のセンサ出力は、回転角度がゼロ、すなわち初期位置のときに2.5Vを出力し、回転角度の増大に伴って出力値が低下するように構成されている。
前記したように、変速機TMは、奇数変速段(1,3,5速)を支持する内主軸16の回転駆動力を第1クラッチCL1で断接すると共に、偶数変速段(2,4速)を支持する外主軸15の回転駆動力を第2クラッチCL2で断接するように構成されている。したがって、ニュートラル状態からインギヤ状態に切り換える際には、シフトソレノイド25をオフからオン状態にして油圧供給先を第1クラッチに切り換え、1速での発進に備えるように構成されている。
以下、タイミングチャートを参照して、本実施形態に係る変速制御装置によるクラッチ制御の流れの詳細を説明する。まず、時刻t0において、変速機TMは、ニュートラル状態、すなわち、各変速段に対応するドグクラッチがいずれも嵌合していない状態にある。このとき、リニアソレノイドバルブ28には微少な所定油圧P1が供給され、これにより、第2クラッチCL2に所定油圧P1が生じている。この所定油圧P1は、第2クラッチCL2をわずかに接続して、外主軸15がクランクシャフト(クランク軸)2の回転駆動力によって連れ回される程度(例えば、完全接続状態の10%)の大きさに設定されている。なお、クランク軸とメインシャフト(内主軸16および外主軸15)との間に設けられる発進クラッチ10(図1,2参照)は、エンジン回転数が発進クラッチ10の接続回転数より低い場合でも、メインシャフトを連れ回す程度の回転駆動力を伝達するように設定されている。
次に、時刻t10において、ニュートラル状態(PN)からインギヤ状態(P1−2)への変速指令が出されると、制御部100は、シフトソレノイド25をオン状態として油圧供給先を第1クラッチCL1に切り換えると共に、リニアソレノイドバルブ28の油圧指令値をP1からP3に切り換える。これにより、第1クラッチCL1に、P3を目標値とする油圧の供給が開始される。本実施形態では、この所定油圧P1より大きい油圧P3を、リニアソレノイドバルブ28の供給可能な最大油圧またはクラッチが完全接続される大きさに設定して、第1クラッチCL1の油圧を速やかに高めるように設定している。なお、時刻t10における変速指令は、各種センサの出力信号や乗員による変速ボタンの操作等に基づいて制御部100が実行するように構成されている。
時刻t10で開始された油圧P3の油圧供給は、所定時間ta(例えば、50ms)が経過する時刻t20まで継続される。これにより、第1クラッチCL1の油圧は、この期間中に油圧P3より少し低い値まで急速に高められ、前記内主軸16がクランク軸の回転駆動力によって速やかに連れ回されることとなる。
一方、第2クラッチCL2に所定油圧P1が供給されることでクランク軸に連れ回されていた外主軸15は、時刻t10でその油圧供給が絶たれ、さらに所定時間taが経過した後においても、慣性力によって連れ回り状態が継続している。これにより、時刻t10へ到達した後の所定期間において、内主軸16および外主軸15の両方がクランク軸に対して連れ回っている状態を得ることができる。
なお、時刻t10への到達後に、第2クラッチCL2の油圧値がやや上昇するのは、クラッチの作動油の温度が低くその粘度が高い場合に、リニアソレノイドバルブ28による調圧タイミングとシフトソレノイド25の作動タイミングとの間に作動油の粘性に基づく同期ずれが発生するためである。したがって、油温が高くその粘度が低い場合には、このような上昇は発生せずに、時刻t10への到達と共に下降を開始する。
そして、シフトソレノイドバルブ28の油圧指令値は、時刻t20において、油圧P3より小さいP2(例えば、P3の50%)に切り換えられる。これにより、第1クラッチCL1の油圧は下降を開始する。このような第1クラッチCL1への油圧供給手順によれば、時刻t10から所定時間taの間のみ最大油圧P3を供給することで、速やかに内主軸16を連れ回りさせると共に、時刻t20からはクラッチの接続状態を弱めることで、1速用ドグクラッチを嵌合する際の打音等を低減することが可能となる。
なお、所定時間taは、クラッチの作動油の油温に基づいて決定される。前記制御部100には、油温が低くその粘度が高いほど所定時間taを長くし、油温が高いほど所定時間taを短くするように設定されたデータテーブル(不図示)が設けられている。また、所定時間taは、前記タイマ104(図5参照)によって計測される。
シフトスピンドル52によって駆動されるシフトドラム44は、時刻t10から少し遅れて回動動作を開始する。本実施形態に係る変速機TMは、1速用ドグクラッチDC1より2速用ドグクラッチDC2の方が少しだけ早く嵌合を開始するように設定されている。そして、時刻t30にて2速用ドグクラッチDC2の嵌合が開始され、続く時刻t40において1速用ドグクラッチDC1の嵌合が開始される。
なお、本実施形態において、主軸の連れ回り状態を得るために両クラッチに供給する油圧を、第2クラッチCL2より第1クラッチCL1の方を大きくする理由は、2速用ドグクラッチDC2が先に嵌合しながら1速用ドグクラッチDC1がドグ先当たり状態となった場合でも、ドグ歯の先端とギヤ側面との間に生じる摩擦力に抗して内主軸16とカウンタ軸17とを相対回転させて、ドグ先当たり状態を解消できるようにするためである。
前記したようなクラッチ制御によれば、少なくとも時刻t40までの間は、内主軸16および外主軸15の両方がクランク軸に対して連れ回っている状態にある。この状態では、停止しているカウンタ軸に対して内外主軸15,16が相対回転しているため、1速用および2速用ドグクラッチDC1,2をスムーズに嵌合させることが可能となる。
なお、本実施形態に係る変速機TMにおいては、1速用ドグクラッチDC1より2速用ドグクラッチDC2の方が早く嵌合を開始するように設定されているので、慣性力による外主軸15の連れ回りが継続している間に、2速用ドグクラッチDC2を嵌合させることが容易となる。また、外主軸15を連れ回すための処理より、内主軸16を連れ回すための処理を後に実行し、そのまま第1クラッチCL1を接続状態に移行するので、1速ギヤでの発進時に再び油圧供給先を切り換える必要がなく、スムーズなクラッチ制御が可能となる。
時刻t40で1速用ドグクラッチDC1の嵌合が開始された後、時刻t41では、シフトスピンドル52が回動限界位置に達する。したがって、シフトスピンドル52とシフトドラム44との間のロストモーション機構が作動していない場合には、この時点でシフトドラム44が次の所定回動位置P1−2に到達していると推定できる。
また、第1クラッチCL1の油圧は、時刻t45でP2に到達する。その後、時刻t50〜60では、シフトスピンドル52を初期位置に戻すシフトスピンドル戻し制御が実行される。そして、本実施形態では、時刻t60において、リニアソレノイドバルブ28の油圧指令値を再びP3に設定すると、これに伴って、時刻t70で第1クラッチCL1の油圧がP3に到達して完全接続状態となる。なお、本実施形態に係るエンジン1(図1,2参照)は、クランク軸と主軸との間に発進クラッチが設けられているので、第1クラッチCL1が接続されたのみでは回転駆動力は伝達されない。そして、この状態でエンジン回転数が所定値を超えて発進クラッチが接続されると、選択された1速ギヤに回転駆動力が伝達されて、車両が発進することとなる。
図7は、本実施形態に係る変速時クラッチ制御の流れを示すフローチャートである。このフローチャートは、図6に示したタイムチャートに対応し、前記制御部100で実行されるものである。まず、ステップS1では、変速機TMがニュートラル状態であるか否かが判定される。ステップS1で肯定判定されると、第2クラッチCL2に所定油圧P1の供給が開始される。これにより、外主軸15がクランク軸に対して連れ回りを開始する。なお、ステップS1で否定判定されるとステップS1の判定に戻る。
続くステップS3では、インギヤ状態への変速指令があったか否かが判定される。ステップS3で肯定判定されると、ステップS4に進んで、第1クラッチCL1に最大油圧、すなわち、クラッチを完全接続状態に切り換える油圧としてのP3を供給する。これにより、内主軸16がクランク軸に対して連れ回りを開始する。なお、ステップS3で否定判定されると、ステップS2に戻る。
ステップS5では、変速指令からの経過時間が所定時間taに達したか否かが判定される。ステップS5で肯定判定されると、ステップS6に進み、第1クラッチCL1への供給油圧をP3の約半分のP2に切り換える。そして、シフトドラム44は、一連のクラッチ油圧制御によって、内主軸16および外主軸15の両方が、クランク軸に対して連れ回りをしている間に、1速用および2速用のドグクラッチをスムーズに嵌合させて、ニュートラル状態のPNからインギヤ状態のP1−2へ回動されることとなる。なお、ステップS5で否定判定されると、ステップS4の処理に戻る。
そして、ステップS7では、スピンドル戻し制御が完了したか否かが判定され、肯定判定されると、ステップS8に進んで、第1クラッチCL1への供給油圧をP3に切り換えて1速ギヤでの発進準備を完了し、一連の制御を終了する。なお、ステップS7で否定判定されると、ステップS7の判定に戻る。
上記したように、本発明に係る変速制御装置によれば、ニュートラル状態においては第2クラッチCL2へ所定油圧P1を供給して、外主軸15がクランク軸に対して連れ回るようにすると共に、インギヤ状態への変速指令があると、第1クラッチCL1に最大油圧P3を供給することで、内主軸16を速やかに連れ回りさせることができる。これにより、内主軸16および外主軸15の両方がクランク軸に対して連れ回る期間が設けられて、シフトドラム44がニュートラル位置PNから所定回動位置P1−2に回動される際に1速用ドグクラッチDC1および2速用ドグクラッチDC2の両方が嵌合される場合でも、ドグ先当たり状態の発生を防止してスムーズな変速動作が可能となる。
なお、変速機や変速機構の構成、所定時間taの設定、所定油圧P1,P2,P3の設定等は、上記実施形態に限られず、種々の変更が可能である。例えば、ニュートラル状態において第1クラッチに油圧を供給し、インギヤ状態への変速指令によって第2クラッチに油圧を供給する構成としてもよい。また、ニュートラル状態からインギヤ状態とする際に、1速用のドグクラッチを先に嵌合させたり、1速用および2速用のドグクラッチをほぼ同時に嵌合させるように構成してもよい。本発明に係るクラッチ制御は、油圧供給先を第1クラッチと第2クラッチとの間で切り換える種々の変速機に適用することができる。例えば、変速機は、内主軸で偶数変速段を支持すると共に、外主軸で奇数変速段を支持するように構成してもよい。また、本発明に係る変速制御装置は、4輪式のATV車両のほか、自動二輪車および三輪車等に適用することが可能である。
本発明の一実施形態に係る変速制御装置が適用されたエンジンの断面図である。 ツインクラッチを駆動するための油路構造を示したブロック図である。 図1の一部拡大断面図である。 変速機構の断面図およびシフトドラムの展開図である。 本実施形態に係る変速制御装置の構成を示すブロック図である。 本実施形態に係る変速制御装置によるクラッチ制御の手順を示すタイミングチャートである。 本実施形態に係るクラッチ制御の流れを示すフローチャートである。
符号の説明
1…エンジン、25…シフトソレノイド(油圧供給先切換手段)、26…シフトバルブ(油圧供給先切換手段)、28…リニアソレノイドバルブ(油圧供給手段)、31…フィードポンプ(油圧供給手段)、44…シフトドラム、48…電動モータ、59…シフトスピンドル回転角度センサ、100…制御部、103…油温センサ、104…タイマ、CL1…第1クラッチ、CL2…第2クラッチ、DC1…1速用ドグクラッチ、DC2…2速用ドグクラッチ、TCL…ツインクラッチ、TM…変速機、ta…所定時間

Claims (6)

  1. 主軸(15,16)とカウンタ軸(17)との間に変速段に応じた複数の歯車対を有する変速機(TM)と、前記主軸(15,16)上に配設される第1クラッチ(CL1)および第2クラッチ(CL2)とからなるツインクラッチ(TCL)とを備え、該ツインクラッチ(TCL)によってエンジンの回転駆動力を前記変速機(TM)との間で断接するようにしたツインクラッチ式変速機の変速制御装置において、
    前記主軸(15,16)は、奇数変速段の複数の歯車を支持する第1主軸(16)と、偶数変速段の複数の歯車を支持する第2主軸(15)とから構成されており、
    前記第1クラッチ(CL1)は、前記第1主軸(16)へ伝達される回転駆動力を断接し、また、前記第2クラッチ(CL2)は、前記第2主軸(15)へ伝達される回転駆動力を断接し、
    前記変速機(TM)は、シフトドラム(44)を所定位置に回動した際に、1速ギヤの回転駆動力を伝達する1速用ドグクラッチと2速ギヤの回転駆動力を伝達する2速用ドグクラッチとが共に所定の歯車と嵌合状態となるように構成されており、
    前記ツインクラッチ(TCL)を接続するための油圧を供給する単一の油圧供給手段(31)と、
    前記油圧供給手段(31)から供給された油圧の供給先を第1クラッチ(CL1)と第2クラッチ(CL2)との間で切り換える油圧供給先切換手段(25)と、
    前記ツインクラッチ(TCL)への供給油圧および前記シフトドラム(44)の回動状態を制御する制御部(100)とを具備し、
    前記制御部(100)は、ニュートラル時に前記第1クラッチ(CL1)または第2クラッチ(CL2)の一方側に所定油圧を供給してそれに対応する前記第1主軸(16)または第2主軸(15)の一方側を回転させておき、前記ニュートラルからインギヤ状態への変速指示があると、前記シフトドラム(44)の前記所定位置への回動を開始すると共に、前記油圧供給先切換手段(25)によって油圧の供給先を前記第1クラッチ(CL1)または第2クラッチ(CL2)の他方側に切り換えて、前記他方側のクラッチに前記所定油圧より大きな油圧を、前記第1主軸(16)または第2主軸(15)の他方側が回転するまでの所定時間(ta)の間供給し、
    前記一方側のクラッチが第2クラッチ(CL2)であると共に、前記他方側のクラッチが第1クラッチ(CL1)であり、
    前記変速機(TM)は、前記ニュートラル位置から前記所定位置に回動するまでの間に、前記1速用ドグクラッチより前記2速用ドグクラッチの方が早く嵌合を開始するように設定されていることを特徴とする変速制御装置。
  2. 前記所定油圧より大きな油圧は、前記油圧供給手段(31)による最大油圧であることを特徴とする請求項1に記載の変速制御装置。
  3. 前記所定時間(ta)は、前記1速用ドグクラッチおよび2速用ドグクラッチが嵌合するタイミングより前に終了することを特徴とする請求項1または2に記載の変速制御装置。
  4. 前記所定時間(ta)の経過後、前記最大油圧より小さくかつ前記所定油圧より大きな油圧を供給することを特徴とする請求項2または3に記載の変速制御装置。
  5. 前記ニュートラル時に所定油圧を供給するクラッチは、前記第2クラッチ(CL2)であることを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の変速制御装置。
  6. 前記クラッチに供給するオイルの油温を検知する油温センサ(103)と、
    前記油温に基づいて前記所定時間(ta)を導出するデータテーブルを具備することを特徴とする請求項1ないし5のいずれかに記載の変速制御装置。
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