JP5137569B2 - ハイブリッドポリマーおよびその製造方法 - Google Patents

ハイブリッドポリマーおよびその製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、ハイブリッドポリマーおよびその製造方法に関する。
ポリエチレン、ポリプロピレンなどのポリオレフィンは、軽量かつ安価な上に、優れた物性と加工性を持つという特性を有する反面、印刷性、塗装性、接着性、耐熱性、耐衝撃性、親水性、刺激応答性および他の極性を有するポリマーとの相容性などの高機能性を付与するという観点ではその高い化学的安定性が妨げとなっている。この欠点を補い、ポリオレフィンに機能性を持たせる方法として、例えば高圧ラジカル重合法によってエチレンと酢酸ビニルやメタクリル酸エステルなどの極性基含有モノマーを共重合させる方法や、過酸化物の存在下にポリオレフィンに無水マレイン酸などの極性基含有モノマーをグラフトさせる方法などが一般的に広く用いられている。また、特開平8−109218号公報などでは、重合により得られたポリオレフィンの末端を変性する方法、特開2002−145944号公報などではオレフィンと極性基含有モノマーを共重合する方法が開示されており、これらの方法により、各種の極性基を含有するポリオレフィンが得られている。しかしながら、これらの方法で得られるポリオレフィン中に存在する極性基の含有量は一般的に少なく、しかも極性基含有モノマー同士がオレフィン連鎖中に互いに独立して存在しているかもしくは極性基含有モノマー同士の連鎖が存在するにしても数個である場合がほとんどであるため、塗装性や接着性、他の極性を有する樹脂との相容性などが充分でない場合があった。
このような問題を解決するために、極性基含有モノマーが連鎖したいわゆる極性ポリマーセグメントと、ポリオレフィンセグメントとからなるハイブリッドポリマーを製造する方法が考えられる。
このようなポリマーの製造法としては、例えばWO98/02472号公報には、アルキルホウ素含有ポリオレフィンを利用し、ホウ素含有基を過酸化物に変換してメチルメタクリレートなどのモノマーをラジカル重合してブロックポリマーを製造する方法が開示されている。
また、本出願人らによる特開2004−131620号公報によれば、オレフィンと極性基含有モノマーとの共重合により得られたポリオレフィン中の極性基を、ラジカル重合開始剤に変換してメチルメタクリレートなどの極性基含有モノマーをラジカル重合する方法が開示されている。
上記の方法のうち、アルキルホウ素含有ポリオレフィンを利用する方法では、ポリオレフィン中にホウ素化合物を導入するために、ポリオレフィン中の不飽和結合を特殊なホウ素化合物で変性したり、オレフィンとホウ素含有オレフィンとの共重合を行ったりする必要があるが、これらのホウ素化合物は高価であり、変性や共重合の工程を必要とすることを考慮した場合、コスト面で工業的に適した方法とは言い難い。さらに、重合開始点として化学的に不安定な過酸化物を用いるため、重合の進行が不均一になりやすく、得られる極性ポリマーセグメントを所望の重合度や分子量に調節することは困難である。一方、オレフィンと極性基含有モノマーとの共重合により得られたポリオレフィン中の極性基をラジカル重合開始剤に変換する方法では、ラジカル重合がいわゆる原子移動ラジカル重合やニトロキシド媒介ラジカル重合などの比較的制御された重合形態で進行するため、上記のように重合反応が不均一になりがちであることや、得られる極性ポリマーの重合度や分子量を制御することが困難であるといった問題は解決することが可能である。しかし、ラジカル重合開始剤の原料となるオレフィンと極性基含有モノマーとの共重合体を製造するには特殊なメタロセン触媒を用いたり、アルキルアルミニウムを多量に添加したりすることが必要であり、しかも、極性基含有モノマー存在下での重合であるために生産性は決して高いとは言えないため、より簡便な方法でポリオレフィンをラジカル重合開始剤に変換する方法が望まれている。また、上記の方法ではいずれもポリオレフィンセグメントと極性ポリマーセグメントとがエステル結合やエーテル結合などのヘテロ原子を含む結合基で接続されているため、加水分解などの影響を受けやすいという問題点もある。
さらに、CN1165831号公報では、エチレン−プロピレン−ジエンゴム、スチレンブタジエンゴムなどのジエン化合物を共重合して得られる、二重結合を含むゴムを原料に用い、そのアリル位をハロゲン化して得られるハロゲン化ゴムをラジカル重合開始剤にとしてスチレンやメタクリル酸メチルの重合を行い、ゴムとラジカル重合性モノマーとのグラフト共重合体の製造方法が開示されている。この方法によれば、あらかじめ二重結合を分子内に有するポリオレフィン系ゴムを用いてハイブリッドポリマーを製造することが可能であるが、適用できる範囲がジエン共重合体に限られており、現在工業的に広く製造されているポリエチレンやポリプロピレンなどのポリオレフィンを用いてハイブリッドポリマーを製造することはできない。
また、このようなポリマーを工業的に用いる場合、性状の良いパウダー状で得られることが好ましい。しかしながら、重合反応においてポリマー溶液や溶融状態にあるこれらのポリマーは、本質的に性質の違うポリオレフィンと極性ポリマーが含有しているため、例えば、工業的に有用な手法であるリスラリー、あるいは晶析操作することにより取り出すことが極めて困難である。また、ラジカル重合時に使う遷移金属触媒などの低分子残査を除くため、脱灰工程が必要であり、工業的に不利である。
特開平8−109218号公報 特開2002−145944号公報 WO98/02472号公報 特開2004−131620号公報 CN1165831号公報
本発明は、上記のような従来技術に鑑みてなされたものであって、ポリオレフィンセグメントと極性ポリマーセグメントとがヘテロ原子を含む結合基を介することなく接続された構造を有する新規なハイブリッドポリマー、およびそのようなハイブリッドポリマーを工業的に広く製造されているポリエチレンやポリプロピレンなどの汎用ポリオレフィンを原料に用いて工業的に有利な方法で製造する方法を提供することを目的とする。
本発明者は上記課題を検討し、特定のハイブリッドポリマーが上記課題を解決することを見出し、本発明を完成させた。
すなわち本発明は、以下の[1]〜[12]である。
[1]
ポリオレフィンセグメント(A)とラジカル重合性単量体をラジカル重合して得られる極性ポリマーセグメント(B)とからなるハイブリッドポリマー。
[2]
ポリオレフィンセグメント(A)と極性ポリマーセグメント(B)とが、炭素−炭素結合によって結合した構造を有することを特徴とするハイブリッドポリマー。
ここで、
ポリオレフィンセグメント(A)は、下記(A1)〜(A5)からなる群から選ばれる分子量分布(Mw/Mn)が1.5以上のポリオレフィン(A”)をハロゲン化して得られるハロゲン変性ポリオレフィン(A’)に由来するセグメントであり、
極性ポリマーセグメント(B)は、ラジカル重合性単量体から選ばれる1種以上のモノマーの単独重合体または共重合体である。
(A1)CH2=CH−CxH2x+1(xは0または正の整数)で示されるα−オレフィン化合物の単独重合体または共重合体。
(A2)CH2=CH−CxH2x+1(xは0または正の整数)で示されるα−オレフィン化合物と芳香環を有するモノオレフィン化合物との共重合体。
(A3)CH2=CH−CxH2x+1(xは0または正の整数)で示されるα−オレフィン化合物と下記一般式(1)で表される環状モノオレフィン化合物との共重合体。
(A4)CH2=CH−CxH2x+1(xは0または正の整数)で示されるα−オレフィン化合物と不飽和カルボン酸またはその誘導体とのランダム共重合体。
(A5)前記(A1)〜(A4)で表される重合体を不飽和カルボン酸またはその誘導体により、変性したポリオレフィン。
Figure 0005137569
(式(1)において、nは0または1であり、mは0または正の整数であり、qは0または1であり、R1 〜R18ならびにRa およびRb は、それぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子および炭化水素基よりなる群から選ばれる原子または基を表し、R15〜R18は、互いに結合して単環または多環を形成していてもよい。)
[3]
前記ラジカル重合性単量体が、(メタ)アクリル酸およびその誘導体、(メタ)アクリロニトリル、スチレンおよびその誘導体、(メタ)アクリルアミドおよびその誘導体、マレイン酸およびその誘導体、マレイミドおよびその誘導体、ビニルエステル類、共役ジエン類、ハロゲン含有オレフィン類から選ばれる有機化合物である[1]または[2]に記載のハイブリットポリマー。
[4]
前記ハロゲン変性ポリオレフィン(A')をマクロ開始剤として、ラジカル重合性単量体から選ばれる1種以上のモノマーを原子移動ラジカル重合することにより製造されることを特徴とする[2]〜[3]に記載のハイブリッドポリマーの製造方法。
[5]
前記ハロゲン変性ポリオレフィン(A')が、前記ポリオレフィン(A”)とハロゲン化剤との反応により製造されることを特徴とする[2]〜[4]のいずれかに記載のハイブリッドポリマーの製造方法。
[6]
前記ポリオレフィンセグメント(A)1〜99重量部と前記極性ポリマーセグメント(B)1〜99重量部を含有し、遷移金属含有量が100ppm以下であり、平均粒径が1〜1000μmかつ嵩密度が0.10〜0.90g/cm3のパウダー状であることを特徴とする[2]記載のハイブリッドポリマー。
[7]
230℃、2.16kg荷重におけるメルトフローレートが、0.01〜50g/10分の範囲にあることを特徴とする[6]に記載のハイブリッドポリマー。
[8]
平均粒径が1〜1000μmかつ嵩密度が0.10〜0.50g/cm3であるパウダー状のハロゲン変性ポリオレフィン(A’)をマクロ開始剤として、ラジカル重合性単量体が非溶融状態で原子移動ラジカル重合することにより製造されることを特徴とする[6]または[7]に記載のハイブリッドポリマーの製造方法。
[9]
パウダー状のハロゲン変性ポリオレフィン(A’)の平均粒径が1〜500μmであることを特徴とする[8]記載のハイブリッドポリマーの製造方法。
[10]
[1]または[2]に記載のハイブリッドポリマーを含む熱可塑性樹脂組成物。
[11]
[1]または[2]に記載のハイブリッドポリマーからなることを特徴とするフィルム、シート、接着性樹脂、相溶化剤、樹脂改質剤、樹脂添加剤、フィラー分散剤、または分散体。
本発明のハイブリッドポリマーは、ポリオレフィンセグメント(A)と極性ポリマーセグメント(B)との結合部位に酸素原子や窒素原子などのヘテロ原子を含む結合基が存在しないため、加熱時の開裂や酸性あるいはアルカリ性条件下での加水分解などの恐れがなく、化学的安定性が高い。また本発明のハイブリッドポリマーの製造方法は工業的に広く一般的に製造されているポリエチレンやポリプロピレンなどのポリオレフィンをハロゲン化剤と反応させることにより製造したハロゲン変性ポリオレフィンをマクロ開始剤として用い、ラジカル重合性単量体を原子移動ラジカル重合させることにより、工業的に簡便な方法でハイブリッドポリマーを製造することができる。また本発明のハイブリッドポリマーは、相容化剤としても有用である。
以下、本発明のハイブリッドポリマーについて具体的に説明する。
なお本明細書においてポリオレフィンとは、α-オレフィンと不飽和カルボン酸またはその誘導体とのランダム共重合体を包含する。
本発明に係るハイブリッドポリマーは、ポリオレフィンセグメント(A)と極性ポリマーセグメント(B)とを有するハイブリッドポリマーであり、通常は炭素−炭素結合によって結合した構造を有することを特徴とするハイブリッドポリマーである。ここに、ポリオレフィンセグメント(A)は、前記(A1)〜(A5)からなる群から選ばれるポリオレフィンをハロゲン化して得られるハロゲン変性ポリオレフィン(A’)に由来するセグメントであることが好ましく、極性ポリマーセグメント(B)は、ラジカル重合性単量体から選ばれる1種以上のモノマーの単独重合体または共重合体である。
また本発明のハイブリッドポリマーは、ポリオレフィンセグメント(A)の数平均分子量が500〜1,000,000の範囲であり、極性ポリマーセグメント(B)の数平均分子量が500〜1,000,000の範囲である重合体が好ましい。
<ポリオレフィンセグメント(A)>
本発明に係るハイブリッドポリマーを構成するポリオレフィンセグメント(A)は、以下の(A1)〜(A5)からなる群から選ばれるポリオレフィン(A”)をハロゲン化して得られるハロゲン変性ポリオレフィン(A’)に由来するセグメントであることが好ましい。ここでポリオレフィン(A”)は数平均分子量が500〜1,000,000の範囲が好ましく、1,000〜300,000がより好ましい。またポリオレフィン(A”)は分子量分布(Mw/Mn)が1.5以上である。
ここで(A1)はCH2=CH−CxH2x+1(xは0または正の整数)で示されるα−オレフィン化合物の単独重合体または共重合体であり、(A2)はCH2=CH−CxH2x+1(xは0または正の整数)で示されるα−オレフィン化合物と芳香環を有するモノオレフィン化合物との共重合体であり、(A3)はCH2=CH−CxH2x+1(xは0または正の整数)で示されるα−オレフィン化合物と下記一般式(1)で表される環状モノオレフィン化合物との共重合体であり、(A4)はCH2=CH−CxH2x+1(xは0または正の整数)で示されるα−オレフィン化合物と不飽和カルボン酸またはその誘導体とのランダム共重合体であり、(A5)は前記(A1)〜(A4)で表される重合体を不飽和カルボン酸またはその誘導体により、変性したポリオレフィンである。
Figure 0005137569
上記一般式(1)において、nは0または1であり、mは0または正の整数であり、qは0または1である。なおqが1の場合には、RaおよびRbは、それぞれ独立に、下記の原子または炭化水素基を表し、qが0の場合には、それぞれの結合手が結合して5員環を形成する。
上記一般式(1)において、R1〜R18ならびにRaおよびRbは、それぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子および炭化水素基よりなる群から選ばれる原子または基を表す。
ここで、ハロゲン原子は、フッ素原子、塩素原子、臭素原子またはヨウ素原子である。また炭化水素基としては、それぞれ独立に、通常、炭素原子数1〜20のアルキル基、炭素原子数1〜20のハロゲン化アルキル基、または炭素原子数3〜15のシクロアルキル基が挙げられる。より具体的には、アルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、アミル基、ヘキシル基、オクチル基、デシル基、ドデシル基およびオクタデシル基が挙げられ、ハロゲン化アルキルとしては、上記のようなアルキル基を形成している水素原子の少なくとも一部がフッ素原子、塩素原子、臭素原子またはヨウ素原子で置換された基が挙げられ、シクロアルキル基としては、シクロヘキシル基が挙げられる。
これらの基は低級アルキル基を含有していてもよい。さらに上記一般式(1)において、R15とR16とが、R17とR18とが、R15とR17とが、R16とR18とが、R15とR18とが、あるいはR16とR17とがそれぞれ結合して(互いに共同して)、単環または多環を形成していてもよい。ここで形成される単環または多環としては、具体的に以下にようなものが挙げられる。
Figure 0005137569
なお上記例示において、1および2の番号を賦した炭素原子は、上記一般式(1)において、それぞれR15(R16)またはR17(R18)が結合している炭素原子を表す。
上記一般式(1)で表される環状オレフィンとしては、具体的には、ビシクロ[2.2.1]ヘプト-2- エン誘導体、トリシクロ[4.3.0.12,5]-3- デセン誘導体、トリシクロ[4.3.0.12,5]-3- ウンデセン誘導体、テトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]-3- ドデセン誘導体、ペンタシクロ[7.4.0.12,5.19,12.08,13]-3- ペンタデセン誘導体、ペンタシクロ[6.5.1.13,6.02,7.09,13]-4- ペンタデセン誘導体、ペンタシクロ[8.4.0.12,3.19,12.08,13]-3- ヘキサデセン誘導体、ペンタシクロ[6.6.1.13,6.02,7.09,14]-4- ヘキサデセン誘導体、ペンタシクロペンタデカジエン誘導体、ヘキサシクロ[6.6.1.13,6.110,13.02,7.09,14]-4- ヘプタデセン誘導体、ヘプタシクロ[8.7.0.13,6.110,17.112,15.02,7.011,16 ]-4- エイコセン誘導体、ヘプタシクロ-5- エイコセン誘導体、ヘプタシクロ[8.8.0.14,7.111,18.113,16.03,8.012,17]-5- ヘンエイコセン誘導体、オクタシクロ[8.8.0.12,9.14,7.111,18.113,16.03,8.012,17]-5- ドコセン誘導体、ノナシクロ[10.9.1.14,7.113,20.115,18.03,8.02,10.012,21.014,19]-5- ペンタコセン誘導体、ノナシクロ[10.10.1.15,8.114,21.116,19.02,11.04,9.013,22.015,20]-5-ヘキサコセン誘導体などが挙げられる。
上記のような一般式(1)で表される環状モノオレフィン化合物は、シクロペンタジエンと対応する構造を有するオレフィン類とを、ディールス・アルダー反応させることによって製造することができる。これらの環状オレフィンは、単独であるいは2種以上組み合わせて用いることができる。
≪(A1)CH2=CH−CxH2x+1(xは0または正の整数)で示されるα−オレフィン化合物の単独重合体または共重合体≫
本発明で用いられるCH2=CH−CxH2x+1(xは0または正の整数)で示されるα−オレフィン化合物の単独重合体または共重合体(A1)において、CH2=CH−CxH2x+1(xは0または正の整数)で示されるα−オレフィン化合物としては、具体的には、エチレン、プロピレン、1-ブテン、1-ペンテン、3-メチル-1-ブテン、1-ヘキセン、4-メチル-1-ペンテン、3-メチル-1-ペンテン、1-オクテン、1-デセン、1-ドデセン、1-テトラデセン、1-ヘキサデセン、1-オクタデセン、1-エイコセンなどの炭素数が4〜20の直鎖状または分岐状のα−オレフィンが挙げられる。これらの例示オレフィン類の中では、エチレン、プロピレン、1-ブテン、1-ヘキセン、4−メチル−1−ペンテン、1−オクテンから選ばれる少なくても1種以上のオレフィンを使用することが好ましい。
本発明で用いられるCH2=CH−CxH2x+1(xは0または正の整数)で示されるα−オレフィン化合物の単独重合体または共重合体(A1)としては、上記のα−オレフィン化合物を単独重合または共重合して得られるものであれば特に制限はないが、低密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレン、超高分子量ポリエチレンなどのエチレン系重合体、プロピレンホモポリマー、プロピレンランダムコポリマー、プロピレンブロックコポリマーなどのプロピレン系重合体、ポリブテン、ポリ(4−メチル−1−ペンテン)、ポリ(1−ヘキセン)、エチレン−プロピレン共重合体、エチレン−ブテン共重合体、エチレン−ヘキセン共重合体、エチレン−オクテン共重合体、エチレン−(4−メチル−1−ペンテン)共重合体、プロピレン−ブテン共重合体、プロピレン−(4−メチル−1−ペンテン)共重合体、プロピレン−ヘキセン共重合体、プロピレン−オクテン共重合体などが好ましく挙げられる。
≪(A2)CH2=CH−CxH2x+1(xは0または正の整数)で示されるα−オレフィン化合物と芳香環を有するモノオレフィン化合物との共重合体≫
本発明で用いられるCH2=CH−CxH2x+1(xは0または正の整数)で示されるα−オレフィン化合物と芳香環を有するモノオレフィン化合物との共重合体(A2)において、CH2=CH−CxH2x+1(xは0または正の整数)で示されるα−オレフィン化合物としては、上記(A1)の項で記載したものと同様のα−オレフィン化合物が挙げられ、芳香環を有するモノオレフィン化合物としては、具体的には、スチレン、ビニルトルエン、α−メチルスチレン、クロルスチレン、スチレンスルホン酸及びその塩等のスチレン系化合物やビニルピリジンなどが挙げられる。本発明で用いられるCH2=CH−CxH2x+1(xは0または正の整数)で示されるα−オレフィン化合物と芳香環を有するモノオレフィン化合物との共重合体(A2)としては、上記のα−オレフィン化合物と芳香環を有するモノオレフィン化合物とを共重合して得られるものであれば特に制限はない。
≪(A3)CH2=CH−CxH2x+1(xは0または正の整数)で示されるα−オレフィン化合物と上記一般式(1)で表される環状モノオレフィン化合物との共重合体≫
本発明で用いられるCH2=CH−CxH2x+1(xは0または正の整数)で示されるα−オレフィン化合物と上記一般式(1)で表される環状モノオレフィン化合物との共重合体(A3)において、CH2=CH−CxH2x+1(xは0または正の整数)で示されるα−オレフィン化合物としては、上記(A1)の項で記載したものと同様のα−オレフィン化合物が挙げられ、上記環状モノオレフィン化合物から誘導される構成単位は、下記一般式(2)で示される。
Figure 0005137569
式(2)において、n、m、q、R1 〜R18ならびにRa 、Rb は式(1)と同じ意味である。
≪(A4)CH2=CH−CxH2x+1(xは0または正の整数)で示されるα−オレフィン化合物と不飽和カルボン酸またはその誘導体とのランダム共重合体≫
本発明で用いられるCH2=CH-CxH2x+1(xは0または正の整数)で示されるα−オレフィン化合物と不飽和カルボン酸またはその誘導体とのランダム共重合体(A4)において、CH2=CH-CxH2x+1(xは0または正の整数)で示されるα−オレフィン化合物としては、上記(A1)の項で記載したものと同様のα−オレフィン化合物が挙げられ、不飽和カルボン酸またはその誘導体としては、例えば、不飽和モノカルボン酸およびその誘導体や不飽和ジカルボン酸およびその誘導体、ビニルエステル類が挙げられ、具体的には、(メタ)アクリル酸、(メタ)アクリル酸エステル、(メタ)アクリル酸ハライド、(メタ)アクリル酸アミド、マレイン酸、マレイン酸無水物、マレイン酸エステル、マレイン酸ハライド、マレイン酸アミド、マレイン酸イミド、酢酸ビニルや酪酸ビニルなどの脂肪族ビニルエステル類などが挙げられる。本発明で用いられるCH2=CH-CxH2x+1(xは0または正の整数)で示されるα−オレフィン化合物と不飽和カルボン酸またはその誘導体とのランダム共重合体(A4)としては、上記のα−オレフィン化合物と不飽和カルボン酸またはその誘導体とのランダム共重合体であれば特に制限はないが、前記α−オレフィン化合物を50モル%以上含有するものが好ましい。
≪(A5)前記(A1)〜(A4)で表される重合体を不飽和カルボン酸またはその誘導体により、変性したポリオレフィン≫
本発明で用いられる、前記(A1)〜(A4)で表される重合体を不飽和カルボン酸またはその誘導体により変性した変性ポリオレフィン(A5)において、不飽和カルボン酸またはその誘導体としては、具体的には、マレイン酸、マレイン酸無水物、マレイン酸エステル、マレイン酸ハライド、マレイン酸アミド、マレイン酸イミドなどが挙げられる。前記(A1)〜(A4)で表される重合体を不飽和カルボン酸またはその誘導体により変性する方法としては、例えば、有機過酸化物などのラジカル発生剤の存在下、あるいは紫外線や放射線の存在下に不飽和カルボン酸またはその誘導体を前記(A1)〜(A4)で表される重合体と反応させる方法などが挙げられる。
本発明に用いられる(A1)〜(A5)からなる群から選ばれるポリオレフィン(A”)を製造する条件や方法については特に制限はないが、例えばチーグラー・ナッタ触媒やメタロセン触媒、ポストメタロセン触媒などのような公知の遷移金属触媒を用いた配位アニオン重合や、高圧下あるいは放射線照射下でのラジカル重合などの方法を用いることができる。また、上記方法で製造したポリオレフィンを熱やラジカルで分解したものを用いることもできる。
なお、本発明に用いられるポリオレフィンセグメント(A)は、上述のように炭素−炭素二重結合を一つだけ有するモノオレフィン化合物あるいは、芳香環を有するモノオレフィン化合物から構成されていることが必要であり、炭素−炭素二重結合を複数有する化合物、例えばヘキサジエンやオクタジエンなどの直鎖状ジエン化合物、ジビニルベンゼンなどのスチレン系ジエン化合物、ビニルノルボルネンやエチリデンノルボルネンなどの環状ジオレフィン化合物などを上記α−オレフィン化合物と共重合して得られる重合体を用いた場合、後述するハロゲン化の段階でジエン化合物に由来する不飽和結合同士が架橋してゲル化するため好ましくない。したがって本発明では、ハロゲン化させるポリオレフィン(A”)として、上記のような(A1)〜(A5)からなる群から選ばれるポリオレフィンが用いられ、これらは2種以上組み合わせて用いられてもよい。
≪ハロゲン変性ポリオレフィン(A’)≫
本発明に係るハロゲン変性ポリオレフィン(A’)は、上記のようなポリオレフィン(A”)をハロゲン化させることによって製造することができる。このようにして得られたハロゲン変性ポリオレフィン(A’)のハロゲン含有率は、0.01〜70重量%、好ましくは0.02〜50重量%、さらに好ましくは0.05〜30重量%である。本発明では、このようなハロゲンは、フッ素、塩素、臭素またはヨウ素から選ばれ、これらの組み合わせであってもよい。
また本発明に係るハロゲン変性ポリオレフィン(A’)は、重合体主鎖の末端に下記一般式(I)〜(III)で表される構成単位から選ばれる少なくとも一つの構成単位が接続された構造、および/または重合体主鎖中に下記一般式(IV)〜(VII)で表される構成単位から選ばれる少なくとも一つの構成単位が挿入された構造を有する。
Figure 0005137569
上記一般式(I)〜(VII)において、Xはハロゲン原子を表し、R1a、R1b、R2a、R2b、R3a、R3b、R3c、R4a、R5a、R5b、R6a、R6b、R7a、R7bは水素原子、ハロゲン原子、一つ以上のハロゲン原子で置換されていてもよい炭化水素基、酸素含有基または窒素含有基を表し、互いに同一でも異なっていてもよい。
ハロゲン原子としては、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素が挙げられ、好ましくは塩素または臭素である。
炭化水素基として具体的には、メチル、エチル、n-プロピル、イソプロピル、n-ブチル、イソブチル、sec-ブチル、 tert-ブチル、ネオペンチル、n-ヘキシルなどの炭素原子数が1〜30、好ましくは1〜20の直鎖状または分岐状のアルキル基、ビニル、アリル、イソプロペニルなどの炭素原子数が2〜30、好ましくは2〜20の直鎖状または分岐状のアルケニル基、エチニル、プロパルギルなど炭素原子数が2〜30、好ましくは2〜20の直鎖状または分岐状のアルキニル基、フェニル、ベンジル、ナフチル、ビフェニル、ターフェニル、フェナントリル、アントラセニルなどの炭素原子数が6〜30、好ましくは6〜20のアリール基、トリル、iso-プロピルフェニル、t-ブチルフェニル、ジメチルフェニル、ジ-t-ブチルフェニルなどのアルキル置換アリール基などが挙げられる。上記炭化水素基は、水素原子がハロゲンで置換されていてもよく、たとえば、トリフルオロメチル、ペンタフルオロフェニル、クロロフェニルなどの炭素原子数1〜30、好ましくは1〜20のハロゲン化炭化水素基が挙げられる。また、上記炭化水素基は、他の炭化水素基で置換されていてもよく、たとえば、ベンジル、クミルなどのアリール基置換アルキル基などが挙げられる。また、上記炭化水素基は、他の炭化水素基で置換されていてもよく、たとえば、ベンジル、クミルなどのアリール基置換アルキル基などが挙げられる。
さらにまた、上記炭化水素基は、ヘテロ環式化合物残基、アルコシキ基、アリーロキシ基、エステル基、エーテル基、アシル基、カルボキシル基、カルボナート基、ヒドロキシ基、ペルオキシ基、カルボン酸無水物基などの酸素含有基、アミノ基、イミノ基、アミド基、イミド基、ヒドラジノ基、ヒドラゾノ基、ニトロ基、ニトロソ基、シアノ基、イソシアノ基、シアン酸エステル基、アミジノ基、ジアゾ基、アミノ基がアンモニウム塩となったものなどの窒素含有基などで置換されていてもよい。
これらのうち、特に、メチル、エチル、n-プロピル、イソプロピル、n-ブチル、イソブチル、sec-ブチル、t-ブチル、ネオペンチル、n-ヘキシルなどの炭素原子数1〜30、好ましくは1〜20の直鎖状または分岐状のアルキル基、フェニル、ナフチル、ビフェニル、ターフェニル、フェナントリル、アントラセニルなどの炭素原子数6〜30、好ましくは6〜20のアリール基、これらのアリール基にハロゲン原子、炭素原子数1〜30、好ましくは1〜20のアルキル基またはアルコキシ基、炭素原子数6〜30、好ましくは6〜20のアリール基またはアリーロキシ基などの置換基が1〜5個置換した置換アリール基などが好ましい。
酸素含有基は、基中に酸素原子を1〜5個含有する基であり、具体的には、例えばアルコキシ基、アリーロキシ基、エステル基、エーテル基、アシル基、カルボキシル基、カルボナート基、ヒドロキシル基、ペルオキシ基、カルボン酸無水物基などが挙げられ、アルコキシ基、アリーロキシ基、アセトキシ基、カルボニル基、ヒドロキシル基などが好ましい。なお酸素含有基が炭素原子を含む場合は、炭素原子数が1〜30、好ましくは1〜20の範囲にあることが望ましい。これらの酸素含有基のうち、アルコキシ基としては、メトキシ、エトキシ、n-プロポキシ、イソプロポキシ、n-ブトキシ、イソブトキシ、tert-ブトキシなどが、アリーロキシ基としては、フェノキシ、2,6-ジメチルフェノキシ、2,4,6-トリメチルフェノキシなどが、アシル基としては、ホルミル、アセチル、ベンゾイル、p-クロロベンゾイル、p-メトキシベンソイルなどが、エステル基としては、アセチルオキシ、ベンゾイルオキシ、メトキシカルボニル、フェノキシカルボニル、p-クロロフェノキシカルボニルなどが好ましく例示される。
窒素含有基は、基中に窒素原子を1〜5個含有する基であり、具体的には、例えばアミノ基、イミノ基、アミド基、イミド基、ヒドラジノ基、ヒドラゾノ基、ニトロ基、ニトロソ基、シアノ基、イソシアノ基、シアン酸エステル基、アミジノ基、ジアゾ基、アミノ基がアンモニウム塩となったものなどが挙げられ、アミノ基、イミノ基、アミド基、イミド基、ニトロ基、シアノ基が好ましい。なお、窒素含有基が炭素原子を含む場合は、炭素原子数が1〜30、好ましくは1〜20の範囲にあることが望ましい。これらの窒素含有基のうち、アミド基としては、アセトアミド、N-メチルアセトアミド、N-メチルベンズアミドなどが、アミノ基としては、メチルアミノ、ジメチルアミノ、ジエチルアミノ、ジプロピルアミノ、ジブチルアミノ、ジシクロヘキシルアミノなどのアルキルアミノ基;フェニルアミノ、ジフェニルアミノ、ジトリルアミノ、ジナフチルアミノ、メチルフェニルアミノなどのアリールアミノ基またはアルキルアリールアミノ基などが、イミド基としては、アセトイミド、ベンズイミドなどが、イミノ基としては、メチルイミノ、エチルイミノ、プロピルイミノ、ブチルイミノ、フェニルイミノなどが好ましく例示される。
以下に、上記一般式(I)〜(VII)で表される構成単位の好ましい形態について構造式で例示する。
[上記一般式(I)で表される構成単位の好ましい形態の例示]
Figure 0005137569
上式中、Xはハロゲン原子を表す。
[上記一般式(II)で表される構成単位の好ましい形態の例示]
Figure 0005137569
上式中、Xはハロゲン原子を表す。
[上記一般式(III)で表される構成単位の好ましい形態の例示]
Figure 0005137569
上式中、Xはハロゲン原子を表す。
[上記一般式(IV)で表される構成単位の好ましい形態の例示]
Figure 0005137569
上式中、Xはハロゲン原子を表す。
[上記一般式(V)で表される構成単位の好ましい形態の例示]
Figure 0005137569
上式中、Xはハロゲン原子を表す。
[上記一般式(VI)で表される構成単位の好ましい形態の例示]
Figure 0005137569
上式中、Xはハロゲン原子を表す。
[上記一般式(VII)で表される構成単位の好ましい形態の例示]
Figure 0005137569
上式中、Xはハロゲン原子を表す。
また本発明に係るハロゲン変性ポリオレフィン(A’)は、重合体主鎖の末端に上記一般式(I)〜(III)で表される構成単位中の炭素−炭素二重結合に水素原子2個が付加して炭素−炭素単結合になった構造として表される構成単位から選ばれる少なくとも一つの構成単位が接続された構造、および/または重合体主鎖中に下記一般式(IV)〜(VII)で表される構成単位中の炭素−炭素二重結合に水素原子2個が付加して炭素−炭素単結合になった構造として表される構成単位から選ばれる少なくとも一つの構成単位が挿入された構造を有することもある。そのような構成単位の好ましい形態について以下に構造式で示す。
Figure 0005137569
Xはハロゲン原子を示す。
ここで、重合体主鎖とは、重合体一分子鎖中に存在するα−オレフィンおよびそれと共重合させたコモノマーに由来する繰り返し単位が最も多い、すなわちモノマー連鎖構造の最も長い部分を表し、そのような重合体主鎖には2つの末端位置が存在する。したがって重合体主鎖の末端に上記一般式(I)〜(III)で表される構成単位およびその構成単位中に含まれる炭素−炭素二重結合に水素原子2個が付加して炭素−炭素単結合になった構造として表される構成単位から選ばれる少なくとも一つの構成単位が接続されている場合、重合体一分子鎖中に含まれる上記構成単位の個数は最大で2個となる。また、重合体主鎖中に下記一般式(IV)〜(VII)で表される構成単位およびその構成単位中に含まれる炭素−炭素二重結合に水素原子2個が付加して炭素−炭素単結合になった構造として表される構成単位から選ばれる少なくとも一つの構成単位が挿入されている場合、その重合体一分子鎖当たりに存在する上記構成単位の個数に関しては特に制限はないが、個数が多すぎるとポリオレフィンとしての性質が充分に発現しない可能性がある。したがって、上記一般式(I)〜(VII)で表される構成単位および上記一般式(I)〜(VII)で表される構成単位中に含まれる炭素−炭素二重結合に水素原子2個が付加して炭素−炭素単結合になった構造として表される構成単位を合計した全構成単位の総数としては、ハロゲン原子含有量に換算して0.01〜70重量%であることが好ましく、0.05〜50重量%であることがより好ましい。また、一つの重合体分子鎖中にこれらの構成単位が数種類含まれていてもよい。これらの構成単位のうち、炭素−炭素二重結合が存在し、さらにそのアリル位にハロゲン原子が付加した構造を有する上記一般式(I)〜(VII)で表される構成単位を含むハロゲン変性ポリオレフィン(A’)は、従来公知の塩素化ポリエチレン、塩素化ポリプロピレンなどと同様にハロゲン化ポリオレフィンとして接着剤や塗料用樹脂の用途に利用できるだけでなく、分子内に存在する炭素−炭素二重結合の反応性を生かしてハロゲン以外の官能基を導入したり、グラフトポリマー製造用のマクロモノマーとして用いたりすることができる。
本発明のハロゲン変性ポリオレフィン(A’)中に存在するハロゲン原子含有量は、例えば元素分析やイオンクロマトグラフィーなどの方法により測定することができ、測定値は通常、重量%単位で表される。また、本発明のハロゲン変性ポリオレフィン(A’)中に存在する炭素−炭素二重結合含有量は、例えば赤外分光法や核磁気共鳴法(NMR)などの方法により測定することができ、測定値は通常、重量%あるいはモル%単位で表される。さらに、炭素−炭素二重結合のアリル位に存在するハロゲン原子については、例えばNMRにより確認および定量することができる。アリル位に存在するハロゲン原子確認の具体例としては、例えば本発明の方法で得られた臭素化ポリプロピレンの重水素化オルトジクロロベンゼンを溶媒に用いたプロトンNMRにおいて、炭素−炭素二重結合に基づくシグナルは通常δ4.5〜6.0ppmの範囲に観測され、臭素原子が結合したアリル位のメチレン基およびメチン基は通常δ3.5〜4.5ppmに観測される。アリル位以外のメチレン基およびメチン基に臭素原子が導入された場合のシグナル位置は通常、δ3.0〜3.5ppmであるため、臭素原子がアリル位に存在しているかそうでないかは容易に識別可能である。加えて、例えばプロトン−プロトン二次元NMR(HH−COSY)を用いることにより、上記炭素−炭素二重結合に基づくシグナルと、臭素原子が結合したメチレン基およびメチン基のシグナルとの相関関係を確認することも可能である。一方、本発明のハロゲン変性ポリオレフィン(A’)の分子量は、例えばゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)により測定することができ、そのようにして測定された数平均分子量(Mn)の値とハロゲン変性ポリオレフィン(A’)中に含まれる各ユニット(各オレフィンモノマーに由来するユニット、ハロゲンが結合したユニット、炭素−炭素二重結合ユニットなど)の組成比(モル分率)から、炭素−炭素二重結合の含有量を一分子鎖あたりの平均値として算出することができる。
≪ハロゲン変性ポリオレフィン(A’)の製造方法≫
本発明のハロゲン変性ポリオレフィン(A’)は、前述のポリオレフィン(A”)とハロゲン化剤とを反応させることにより製造される。
本発明で用いられるハロゲン化剤としては、ポリオレフィン(A”)をハロゲン化してハロゲン変性ポリオレフィン(A’)を製造できるものであれば特に制限はないが、具体的には、塩素、臭素、ヨウ素、三塩化リン、三臭化リン、三ヨウ化リン、五塩化リン、五臭化リン、五ヨウ化リン、塩化チオニル、塩化スルフリル、臭化チオニル、N−クロロスクシンイミド、N−ブロモスクシンイミド、N−ブロモカプロラクタム、N−ブロモフタルイミド、1,3−ジブロモ−5,5−ジメチルヒダントイン、N−クロログルタルイミド、N−ブロモグルタルイミド、N,N'−ジブロモイソシアヌル酸、N−ブロモアセトアミド、N−ブロモカルバミド酸エステル、ジオキサンジブロミド、フェニルトリメチルアンモニウムトリブロミド、ピリジニウムヒドロブロミドペルブロミド、ピロリドンヒドロトリブロミド、次亜塩素酸t−ブチル、次亜臭素酸t−ブチル、塩化銅(II)、臭化銅(II)、塩化鉄(III)、塩化オキサリル、IBrなどが挙げられる。これらのうち、好ましくは塩素、臭素、N−クロロスクシンイミド、N−ブロモスクシンイミド、N−ブロモカプロラクタム、N−ブロモフタルイミド、1,3−ジブロモ−5,5−ジメチルヒダントイン、N−クロログルタルイミド、N−ブロモグルタルイミド、N,N'−ジブロモイソシアヌル酸であり、より好ましくは臭素、N−ブロモスクシンイミド、N−ブロモカプロラクタム、N−ブロモフタルイミド、1,3−ジブロモ−5,5−ジメチルヒダントイン、N−ブロモグルタルイミド、N,N'−ジブロモイソシアヌル酸などのN−Br結合を有する化合物である。
ポリオレフィン(A”)とハロゲン化剤との反応は、不活性ガス雰囲気下で行うことが好ましい。不活性ガスとしては、例えば窒素、アルゴン、ヘリウムなどの不活性ガスが挙げられる。また、本発明の反応には、必要に応じて溶媒を使用することができる。溶媒としては反応を阻害しないものであれば何れでも使用することができるが、例えば、具体例として、ベンゼン、トルエンおよびキシレン等の芳香族炭化水素系溶媒、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、ノナンおよびデカン等の脂肪族炭化水素系溶媒、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサンおよびデカヒドロナフタレンのような脂環族炭化水素系溶媒、クロロベンゼン、ジクロロベンゼン、トリクロロベンゼン、塩化メチレン、クロロホルム、四塩化炭素およびテトラクロロエチレン、テトラクロロエタン等の塩素化炭化水素系溶媒、メタノール、エタノール、n-プロパノール、iso-プロパノール、n-ブタノール、sec-ブタノールおよびtert-ブタノール等のアルコール系溶媒、アセトン、メチルエチルケトンおよびメチルイソブチルケトン等のケトン系溶媒;酢酸エチルおよびジメチルフタレート等のエステル系溶媒、ジメチルエーテル、ジエチルエーテル、ジ-n-アミルエーテル、テトラヒドロフランおよびジオキシアニソールのようなエーテル系溶媒等をあげることができる。好ましくは、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、ノナンおよびデカン等の脂肪族炭化水素系溶媒、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサンおよびデカヒドロナフタレンのような脂環族炭化水素系溶媒、クロロベンゼン、ジクロロベンゼン、トリクロロベンゼン、塩化メチレン、クロロホルム、四塩化炭素およびテトラクロロエチレン、テトラクロロエタン等の塩素化炭化水素系溶媒が挙げられる。これらの溶媒は、単独でもまたは2種以上を混合して使用してもよい。また、これらの溶媒の使用によって、反応液が均一相となることが好ましいが、不均一な複数の相となっても構わない。
ハロゲン化剤との反応においては、反応を促進するために必要に応じてラジカル開始剤を添加することもできる。ラジカル開始剤としては、例えば、アゾビスイソブチロニトリル、アゾビス-2,4-ジメチルバレロニトリル、アゾビスシクロヘキサンカルボニトリル、アゾビス-2-アミジノプロパン塩酸塩、アゾビスイソ酪酸ジメチル、アゾビスイソブチルアミジン塩酸塩または4,4'-アゾビス-4-シアノ吉草酸等のアゾ系開始剤、過酸化ベンゾイル、2,4-ジクロル過酸化ベンゾイル、過酸化ジ-tert-ブチル、過酸化ラウロイル、過酸化アセチル、過酸化ジイソプロピルジカーボネート、クメンヒドロペルオキシド、tert-ブチルヒドロペルオキシド、ジクミルペルオキシド、p-メンタンヒドロペルオキシド、ピナンヒドロペルオキシド、メチルエチルケトンペルオキシド、シクロヘキサノンペルオキシド、ジイソプロピルペルオキシジカルボナート、tert-ブチルペルオキシラウレート、ジ-tert-ブチルペルオキシフタレート、ジベンジルオキシドまたは2,5-ジメチルヘキサン-2,5-ジヒドロペルオキシド等の過酸化物系開始剤、または過酸化ベンゾイル-N,N-ジメチルアニリンまたはペルオキソ二硫酸−亜硫酸水素ナトリウム等のレドックス系開始剤等が挙げられる。これらのうち、アゾ系開始剤または過酸化物系開始剤が好ましく、更に好ましくは、過酸化ベンゾイル、過酸化ジ-tert-ブチル、過酸化ラウロイル、過酸化アセチル、過酸化ジイソプロピルジカーボネート、クメンヒドロペルオキシド、tert-ブチルヒドロペルオキシド、ジクミルペルオキシド、アゾビスイソブチロニトリル、アゾビス-2,4-ジメチルバレロニトリル、アゾビスシクロヘキサンカルボニトリル、アゾビスイソ酪酸ジメチルである。これらのラジカル開始剤は、単独でもまたは2種以上を同時にまたは順次に使用することもできる。
また、ポリオレフィン(A”)とハロゲン化剤とを反応させる方法については、従来公知の種々の方法が採用できる。例えば、ポリオレフィン(A”)を溶媒に懸濁させ、あるいは溶解させて、通常−80℃〜250℃の温度、好ましくは室温以上溶媒の沸点以下の温度で、ハロゲン化剤と必要に応じてラジカル開始剤などを添加混合して反応させる方法、あるいはポリオレフィン(A”)をその融点以上、例えば、180〜300℃の温度で溶融混練下にハロゲン化剤と必要に応じてラジカル開始剤とを接触させる方法などが挙げられる。
以上の方法により、ハロゲン変性ポリオレフィン(A’)が製造される。
<極性ポリマーセグメント(B)>
本発明に係るハイブリッドポリマーを構成する極性ポリマーセグメント(B)とは、ラジカル重合性単量体から選ばれる1種以上のモノマーの単独重合体または共重合体である。本発明で用いられるラジカル重合性単量体としては、具体的には、(メタ)アクリル酸、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸−n−プロピル、(メタ)アクリル酸イソプロピル、(メタ)アクリル酸−n−ブチル、(メタ)アクリル酸イソブチル、(メタ)アクリル酸−tert−ブチル、(メタ)アクリル酸−n−ペンチル、(メタ)アクリル酸−n−ヘキシル、(メタ)アクリル酸シクロヘキシル、(メタ)アクリル酸−n−ヘプチル、(メタ)アクリル酸−n−オクチル、(メタ)アクリル酸−2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸ノニル、(メタ)アクリル酸デシル、(メタ)アクリル酸ドデシル、(メタ)アクリル酸フェニル、(メタ)アクリル酸トルイル、(メタ)アクリル酸ベンジル、(メタ)アクリル酸−2−メトキシエチル、(メタ)アクリル酸−3−メトキシブチル、(メタ)アクリル酸−2−ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸−2−ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸ステアリル、(メタ)アクリル酸グリシジル、(メタ)アクリル酸2−アミノエチル、(メタ)アクリル酸2−(ジメチルアミノ)エチル、γ−(メタクリロイルオキシプロピル)トリメトキシシラン、(メタ)アクリル酸のエチレンオキサイド付加物、(メタ)アクリル酸トリフルオロメチルメチル、(メタ)アクリル酸2−トリフルオロメチルエチル、(メタ)アクリル酸2−パーフルオロエチルエチル、(メタ)アクリル酸2−パーフルオロエチル−2−パーフルオロブチルエチル、(メタ)アクリル酸2−パーフルオロエチル、(メタ)アクリル酸パーフルオロメチル、(メタ)アクリル酸ジパーフルオロメチルメチル、(メタ)アクリル酸2−パーフルオロメチル−2−パーフルオロエチルメチル、(メタ)アクリル酸2−パーフルオロヘキシルエチル、(メタ)アクリル酸2−パーフルオロデシルエチル、(メタ)アクリル酸2−パーフルオロヘキサデシルエチル等の(メタ)アクリル酸系モノマー、スチレン、ビニルトルエン、α−メチルスチレン、クロルスチレン、スチレンスルホン酸及びその塩等のスチレン系モノマー、パーフルオロエチレン、パーフルオロプロピレン、フッ化ビニリデン等のフッ素含有ビニルモノマー、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン等のケイ素含有ビニル系モノマー、無水マレイン酸、マレイン酸、マレイン酸のモノアルキルエステル及びジアルキルエステル、フマル酸、フマル酸のモノアルキルエステルおよびジアルキルエステル、マレイミド、メチルマレイミド、エチルマレイミド、プロピルマレイミド、ブチルマレイミド、ヘキシルマレイミド、オクチルマレイミド、ドデシルマレイミド、ステアリルマレイミド、フェニルマレイミド、シクロヘキシルマレイミド等のマレイミド系モノマー、アクリロニトリル、メタクリロニトリル等のニトリル基含有ビニル系モノマー、(メタ)アクリルアミド、N−メチル(メタ)アクリルアミド、N−エチル(メタ)アクリルアミド、N−プロピル(メタ)アクリルアミド、N−イソプロピル(メタ)アクリルアミド、N−ブチル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメチル(メタ)アクリルアミド等のアミド基含有ビニル系モノマー、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、ピバリン酸ビニル、安息香酸ビニル、桂皮酸ビニル等のビニルエステル系モノマー、エチレン、プロピレン、ブテン等のオレフィン系モノマー、ブタジエン、イソプレン等のジエン系モノマー、塩化ビニル、塩化ビニリデン、塩化アリル、アリルアルコール等が挙げられる。これらの有機化合物は、単独で、または2種類以上を組み合わせて使用しても構わない。
本発明で用いられる極性ポリマーセグメント(B)としては、(メタ)アクリル酸およびその誘導体、(メタ)アクリロニトリル、スチレンおよびその誘導体、(メタ)アクリルアミドおよびその誘導体、マレイン酸およびその誘導体、マレイミドおよびその誘導体、ビニルエステル類、共役ジエン類、ハロゲン含有オレフィン類から選ばれる一種あるいは二種以上の単量体を(共)重合して得られる重合体が好ましく、(メタ)アクリル酸およびその誘導体、(メタ)アクリロニトリル、スチレンおよびその誘導体から選ばれる1種あるいは2種以上の単量体を(共)重合して得られる重合体がより好ましく、(メタ)アクリル酸エステル、スチレン、(メタ)アクリルアミド、(メタ)アクリロニトリル、(メタ)アクリル酸の単独重合体および共重合体が更に好ましく用いることができる。
<ハイブリッドポリマー>
本発明のハイブリッドポリマーとは、少なくとも1種のポリオレフィンセグメント(A)と、少なくとも1種の極性ポリマーセグメント(B)とからなり、本発明のハイブリッドポリマーは、組成や分子量の異なる複数のポリオレフィンセグメント(A)および極性ポリマーセグメント(B)を有していてもよい。
本発明のハイブリッドポリマーは、上記ポリオレフィンセグメント(A)と極性ポリマーセグメント(B)とが、通常は炭素−炭素結合によって結合した構造を有する。
≪パウダー状のハイブリッドポリマー≫
本発明に係るハイブリッドポリマーは、ポリオレフィンセグメント(A)1〜99重量部と前記極性ポリマーセグメント(B)1〜99重量部を含有し、遷移金属含有量が100ppm以下であり、平均粒径が1〜1000μmかつ嵩密度が0.10〜0.90g/cm3のパウダー状であることが好ましい。
触媒残査成分などの不純物含量が少なく、樹脂性状が良好であることが重合時に取り込まれた遷移金属含有量が100ppm以下であり、白色かつ遷移金属含有量が50ppm以下であることがより好ましい。また、本発明に係るハイブリッドポリマーがパウダー状であるときはその平均粒径が1〜1000μmかつJIS K6891に定められる方法で測定された嵩密度が0.10〜0.90g/cm3の範囲にあることが好ましい。
本発明に係るパウダー状のハイブリッドポリマーは、230℃、2.16kg荷重におけるメルトフローレートが、0.010〜50g/10分の範囲にあることが好ましい。
<ハイブリッドポリマーの製造方法>
本発明のハイブリッドポリマーは、上記ハロゲン変性ポリオレフィン(A’)をマクロ開始剤として、ラジカル重合性単量体から選ばれる1種以上のモノマーを原子移動ラジカル重合することにより製造される。なお、本発明のマクロ開始剤とは、原子移動ラジカル重合の開始能を有する重合体であり、分子鎖中に原子移動ラジカル重合の開始点となりうる部位を有する重合体を表す。
本発明における原子移動ラジカル重合とは、リビングラジカル重合の一つであり、有機ハロゲン化物又はハロゲン化スルホニル化合物を開始剤、遷移金属を中心金属とする金属錯体を触媒としてラジカル重合性単量体をラジカル重合する方法である。具体的には、例えば、Matyjaszewskiら、Chem. Rev., 101, 2921 (2001)、WO96/30421号公報、WO97/18247号公報、WO98/01480号公報、WO98/40415号公報、WO00/156795号公報、あるいは澤本ら、Chem. Rev., 101, 3689 (2001)、特開平8−41117号公報、特開平9−208616号公報、特開2000−264914号公報、特開2001−316410号公報、特開2002−80523号公報、特開2004−307872号公報などが挙げられる。用いられる開始剤としては、例えば有機ハロゲン化物やハロゲン化スルホニル化合物が挙げられるが、特に炭素−炭素二重結合または炭素−酸素二重結合のα位に存在する炭素−ハロゲン結合、あるいは一つの炭素原子上に複数のハロゲンが付加した構造が開始剤構造として好適である。本発明のハロゲン変性ポリオレフィン(A')においては、炭素−炭素二重結合のα位に存在する炭素−ハロゲン結合、あるいは一つの炭素原子上に複数のハロゲンが付加した構造を開始剤構造として利用することができる。
本発明のハロゲン変性ポリオレフィン(A')をマクロ開始剤として使用することによるハイブリッドポリマーの製造方法は、基本的には上記変性ポリオレフィン(A')の存在下、遷移金属を中心金属とする金属錯体を触媒としてラジカル重合性単量体を原子移動ラジカル重合させるものである。
重合触媒として用いられる遷移金属錯体としては特に限定されないが、好ましくは周期律表第7族、8族、9族、10族、または11族元素を中心金属とする金属錯体である。更に好ましいものとして、0価の銅、1価の銅、2価のルテニウム、2価の鉄又は2価のニッケルの錯体が挙げられる。なかでも、銅の錯体が好ましい。1価の銅化合物を具体的に例示するならば、塩化第一銅、臭化第一銅、ヨウ化第一銅、シアン化第一銅、酸化第一銅、過塩素酸第一銅等である。銅化合物を用いる場合、触媒活性を高めるために2,2′−ビピリジル若しくはその誘導体、1,10−フェナントロリン若しくはその誘導体、又はテトラメチルエチレンジアミン、ペンタメチルジエチレントリアミン若しくはヘキサメチルトリス(2−アミノエチル)アミン等のポリアミン等が配位子として添加される。また、2価の塩化ルテニウムのトリストリフェニルホスフィン錯体(RuCl2(PPh33)も触媒として好適である。ルテニウム化合物を触媒として用いる場合は、活性化剤としてアルミニウムアルコキシド類が添加される。更に、2価の鉄のビストリフェニルホスフィン錯体(FeCl2(PPh32)、2価のニッケルのビストリフェニルホスフィン錯体(NiCl2(PPh32)、及び、2価のニッケルのビストリブチルホスフィン錯体(NiBr2(PBu32)も、触媒として好適である。
ラジカル重合性単量体から選ばれる1種以上のモノマーとしては、前述の極性ポリマーセグメント(B)の項で例示した化合物と同様のものが挙げられる。
本発明の製造方法において、重合方法は特に限定されず、塊状重合、溶液重合、懸濁重合、乳化重合、塊状・懸濁重合などを適用することができる。本発明のラジカル重合において使用できる溶媒としては、反応を阻害しないものであれば何れでも使用することができるが、例えば、具体例として、ベンゼン、トルエンおよびキシレン等の芳香族炭化水素系溶媒、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、ノナンおよびデカン等の脂肪族炭化水素系溶媒、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサンおよびデカヒドロナフタレンのような脂環族炭化水素系溶媒、クロロベンゼン、ジクロロベンゼン、トリクロロベンゼン、塩化メチレン、クロロホルム、四塩化炭素およびテトラクロルエチレン等の塩素化炭化水素系溶媒、メタノール、エタノール、n-プロパノール、iso-プロパノール、n-ブタノール、sec-ブタノールおよびtert-ブタノール等のアルコール系溶媒、アセトン、メチルエチルケトンおよびメチルイソブチルケトン等のケトン系溶媒;酢酸エチルおよびジメチルフタレート等のエステル系溶媒、ジメチルエーテル、ジエチルエーテル、ジ-n-アミルエーテル、テトラヒドロフランおよびジオキシアニソールのようなエーテル系溶媒等をあげることができる。また、水を溶媒として、懸濁重合、乳化重合することもできる。これらの溶媒は、単独でもまたは2種以上を混合して使用してもよい。また、これらの溶媒の使用によって、反応液が均一相となることが好ましいが、不均一な複数の相となっても構わない。
反応温度はラジカル重合反応が進行する温度であれば何れでも構わず、所望する重合体の重合度、使用するラジカル重合開始剤および溶媒の種類や量によって一様ではないが、通常、−100℃〜250℃である。好ましくは−50℃〜180℃であり、更に好ましくは0℃〜160℃である。反応は場合によって減圧、常圧または加圧の何れでも実施できる。上記重合反応は、窒素やアルゴン等の不活性ガス雰囲気下で行うことが好ましい。
上記の方法により生成したハイブリッドポリマーは、重合に用いた溶媒や未反応のモノマーの留去あるいは非溶媒による再沈殿などの公知の方法を用いることにより単離される。更に、得られたポリマーをソックスレー抽出装置を用い、アセトンやTHFなどの極性溶媒で処理することで、副生したホモラジカル重合体を除去することが可能である。
≪パウダー状のハイブリッドポリマーの製造方法≫
本発明に係るパウダー状のハイブリッドポリマーの製造方法としては、上述したハイブリッドポリマーの製造方法により製造したハイブリッドポリマーを適当な溶媒中に均一溶解させた後に晶析する方法や、ハイブリッドポリマーの製造方法により製造したハイブリッドポリマーを機械粉砕する方法などによっても得られるが、平均粒径が1〜1000μmかつ嵩密度が0.10〜0.50g/cm3であるパウダー状のハロゲン変性ポリオレフィン(A')をマクロ開始剤として、ラジカル重合性単量体から選ばれる1種以上のモノマーを、パウダー状のハロゲン変性ポリオレフィン(A')が非溶融状態で原子移動ラジカル重合することにより製造する方法が好ましい。またパウダー状のハロゲン変性ポリオレフィン(A')の平均粒径は1〜500μmであることがより好ましい。
本発明に係るハイブリッドポリマーを工業的に用いる場合、触媒成分などの不純物含有量の少ない良性状で得られることが好ましい。具体的には、平均粒径が1〜1000μmかつ嵩密度が0.10〜0.90g/cm3のパウダー状であることが好ましい。パウダー性状を制御する過程は、本発明に係るハイブリッドポリマーを製造するあらゆる工程において実施することが可能であるが、原料のポリオレフィンを製造する工程、つまりオレフィン類を重合する工程において触媒や重合条件を制御することによる方法や、晶析による方法などにより制御する方法が好ましく用いられる。晶析による方法としては、原料のポリマーすなわち通常粒子状あるいはペレット状のポリマーをあらかじめ晶析操作により良性状のパウダーに変換し、このモルホロジーを保持しつつ本発明に係るハイブリッドポリマーを製造する方法、本発明に係るマクロ開始剤を調製する工程において晶析操作を行い良性状のパウダーに変換し、このモルホロジーを保持しつつ本発明に係るハイブリッドポリマーを製造する方法、もしくは本発明に係るハイブリッドポリマーを製造した後に晶析操作により良性状のパウダーに変換する方法などが好ましく用いられる。晶析操作では、ポリマーを良溶媒に溶解させた後、貧溶媒を加えたり、降温させたりすることにより、ポリマー粒子を析出させることで、粒径や嵩密度をコントロールすることが可能となる。晶析操作により、粒径や嵩密度をコントロールする因子として、ポリマー濃度、良溶媒種、貧溶媒種、攪拌速度、降温速度、などが重要となる。晶析操作における良溶媒としては、ポリマーを溶解または膨潤させ得る物であれば、特に限定されるものではく、溶解させようとするポリマーの種類に応じて一種類以上の溶媒を選ぶことが可能であるが、通常ポリオレフィン類に親和性が高い溶媒として、芳香族炭化水素系溶媒もしくは脂肪族炭化水素系溶媒が好ましく用いられ、中でも、トルエン、キシレン、クロロベンゼン、デカンあるはいそれらの混合溶媒等が特に好ましく用いられる。また、ポリエチレンやポリプロピレンなど、室温以上に融点を有するポリオレフィンを含む場合、室温では溶解しにくいため前記溶媒中で加熱することで溶解させることが可能となる。このときのポリマー濃度として、通常5g/L〜500g/L、好ましくは、10g/L〜300g/Lの範囲である。
晶析操作における貧溶媒としては、ポリマーを析出させ得る溶媒であれば、特に限定されるものではく、溶解させようとするポリマーの種類に応じて一種類以上の溶媒を選ぶことが可能である。晶析操作を行う場合、通常攪拌速度を上昇させることで粒径を小さくすることが可能である。また、降温させることにより、ポリマーを析出させる場合、一般的に、ポリマーが析出する温度の前後で降温速度をゆっくりすることが好ましい。このときの降温速度として、通常5℃/hr〜100℃/hr、好ましくは5℃/hr〜50℃/hrである。
このような性状の良好なハイブリッドポリマーを製造する手法は、ポリオレフィン部分の融点が80℃以上、好ましくは100℃以上の場合に特に好ましく用いられる。
また、粒子性状を良好に制御したポリマーは、遠心分離やろ過操作により、溶媒のみならず、製造段階で発生した有機物残渣、触媒残査、などの不純物を容易に除去することが可能であり、粒子性状が不均質なポリマーに比べ工業的に有利である。
本発明に係るハイブリッドポリマーの製造方法は、原子移動ラジカル重合開始時、あるいは、重合中にパウダー状のハロゲン変性ポリオレフィン(A')であるマクロ開始剤が非溶融状態で原子移動ラジカル重合が進行することを特徴とする。
本発明の原子移動ラジカル重合においては、溶媒を使用してもしなくても良い。使用できる溶媒としては、反応を阻害しないものであれば何れでも使用することができるが、例えば、具体例として、ベンゼン、トルエンおよびキシレン等の芳香族炭化水素系溶媒、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、ノナンおよびデカン等の脂肪族炭化水素系溶媒、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサンおよびデカヒドロナフタレンのような脂環族炭化水素系溶媒、クロロベンゼン、ジクロロベンゼン、トリクロロベンゼン、塩化メチレン、クロロホルム、四塩化炭素およびテトラクロルエチレン等の塩素化炭化水素系溶媒、メタノール、エタノール、n-プロパノール、iso-プロパノール、n-ブタノール、sec-ブタノールおよびtert-ブタノール等のアルコール系溶媒、アセトン、メチルエチルケトンおよびメチルイソブチルケトン等のケトン系溶媒;酢酸エチルおよびジメチルフタレート等のエステル系溶媒、ジメチルエーテル、ジエチルエーテル、ジ-n-アミルエーテル、テトラヒドロフランおよびジオキシアニソールのようなエーテル系溶媒等をあげることができる。また、水を溶媒とすることもできる。これらの溶媒は、単独でもまたは2種以上を混合して使用してもよい。
反応温度はマクロ開始剤であるパウダー状のハロゲン変性ポリオレフィン(A')が溶融または膨潤しない温度でかつラジカル重合反応が進行する温度であれば何れでも構わず、所望する重合体の重合度、使用するラジカル重合開始剤および溶媒の種類や量によって一様ではないが、通常、−100℃〜250℃である。好ましくは−50℃〜120℃であり、更に好ましくは0℃〜100℃である。反応は場合によって減圧、常圧または加圧の何れでも実施できる。上記重合反応は、窒素やアルゴン等の不活性ガス雰囲気下で行うことが好ましい。
具体的には、例えば以下のようにして、パウダー状の熱可塑性樹脂あるいは熱可塑性樹脂組成物を製造することができる。
窒素置換したガラス製反応器に、ハロゲン原子を含有したパウダー状のハロゲン変性ポリオレフィン(A’)と、トルエン等の有機溶媒と、メタクリル酸メチル等のラジカル重合性のモノマーとを入れ、80℃に加熱攪拌してポリマーをスラリー状に分散させる。このスラリー溶液に、臭化銅およびN,N,N',N'',N''−ペンタメチルジエチレントリアミン(PMDETA)を加え、80℃で1.5時間重合を行う。反応液にメタノールを加えてポリマーを濾別・洗浄し、析出したポリマーを減圧乾燥することによって、パウダー状のハイブリッドポリマーが得られる。
上記の方法により生成したパウダー状のハイブリッドポリマーは、重合に用いた触媒残渣や溶媒や未反応のモノマーを簡単な濾過・洗浄、あるいは遠心分離操作などにより除去することができる。
<ハイブリッドポリマー、これを含む熱可塑性樹脂組成物およびこれらの用途>
本発明に係るハイブリッドポリマーは種々の用途に使用でき、例えば以下の用途に使用できる。
(1)フィルムおよびシート 本発明に係るハイブリッドポリマーからなるフィルムおよびシートは、柔軟性、透明性、粘着性、防曇性、耐熱性、分離性のいずれかに優れている。
(2)本発明に係るハイブリッドポリマーからなる層を少なくとも1層含む積層体 例えば農業用フィルム、ラップ用フィルム、シュリンク用フィルム、プロテクト用フィルム、血漿成分分離膜、水選択透過気化膜などの分離膜例、イオン交換膜、バッテリーセパレータ、光学分割膜などの選択分離膜など。
(3)マイクロカプセル、PTP包装、ケミカルバルブ、ドラッグデリバリーシステム。
(4)改質材樹脂用改質剤として用いると、耐衝撃性、流動性、塗装性、結晶性、接着性、透明性などの改質効果がある。
ゴム用改質剤として用いると、耐候性、耐熱性、接着性、耐油性などの改質効果がある。ゴムとしては、天然ゴム(NR)、イソプレンゴム(IR)、ブタジエンゴム(BR)、スチレン・ブタジエンゴム(SBR)、クロロプレンゴム(CR)、アクリロニトリル・ブタジエンゴム(NBR)、ブチルゴム(IIR)、エチレン・プロピレン系ゴム(EPM、EPDM)、クロロスルホン化ポリエチレン(CSM)、アクリルゴム(ACM、ANM等)、エピクロロヒドリンゴム(CO、ECO等)、シリコーンゴム(Q)、フッ素系ゴム(FKM等)等の架橋型ゴム;スチレン系、オレフィン系、ウレタン系、エステル系、アミド系、塩化ビニル系等の熱可塑型ゴムが挙げられる。
潤滑油用改質剤、例えばガソリンエンジン油、ディーゼルエンジン油、舶用エンジン油、ギア油、機械油、金属加工油、モーター油、マシン油、スピンドル油、絶縁油などの潤滑油用途、またこれらの粘度調節剤、凝固点降下剤として用いることができる。ワックス用改質剤として用いると、接着性、流動性、強度などの改質効果がある。ワックスとしては、モンタンワックス、ピートワックス、オゾケライト・セレシンワックス、石油ワックス等の鉱物性ワックス、ポリエチレン、Fischer-Tropschワックス、化学修飾炭化水素ワックス、置換アミドワックス等の合成ワックス、植物ろう、動物ろうなどが挙げられる。
セメント用改質剤として用いると、成形性、強度などの改質効果がある。セメントとしては、石灰、石こう、マグネシアセメント等の気硬性セメント、ローマンセメント、天然セメント、ポルトランドセメント、アルミナセメント、高硫酸塩スラグセメント等の水硬性セメント、耐酸セメント、耐火セメント、水ガラスセメント、歯科用セメント等の特殊セメント等がある。
(5)粘度調節剤、成形性改良剤 凸版印刷インキ、平板印刷インキ、フレキソインキ、グラビアインキ等のインキ、油性塗料、繊維素誘導体塗料、合成樹脂塗料、水性焼き付き塗料、粉状水性塗料、漆等のインキ・塗料の粘度調節剤、成形性改良剤として用いられる。
(6)建材・土木用材料 例えば、床材、床タイル、床シート、遮音シート、断熱パネル、防振材、化粧シート、巾木、アスファルト改質材、ガスケット・シーリング材、ルーフィングシ−ト、止水シート等の建材・土木用樹脂および建材・土木用成形体など。
(7)自動車内外装材およびガソリンタンク 本発明に係る多分岐型ポリマーからなる自動車内外装材、ガソリンタンクは剛性、耐衝撃性、耐油性、耐熱性に優れる。
(8)電気、電子部品等電気絶縁材料;電子部品処理用器材;磁気記録媒体、磁気記録媒体のバインダー、電気回路の封止材、家電用素材、電子レンジ用容器などの容器用器材、電子レンジ用フィルム、高分子電解質基材、導電性アロイ基材等。コネクター、ソケット、抵抗器、リレーケーススイッチコイルボビン、コンデンサー、バリコンケース、光ピックアップ、光コネクター、発振子、各種端子板、変成器、プラグ、プリント配線板、チューナー、スピーカー、マイクロフォン、ヘッドフォン、小型モーター、磁気ヘッドベース、パワーモジュール、ハウジング、半導体、液晶ディスプレー部品、FDDキャリッジ、FDDシャーシ、HDD部品、モーターブラッシュホルダー、パラボラアンテナ、コンピューター関連部品などに代表される電気・電子部品;VTR部品、テレビ部品、アイロン、ヘアードライヤー、炊飯器部品、電子レンジ部品、音響部品、オーディオ・レーザーディスク(登録商標)・コンパクトディスクなどの音声機器部品、照明部品、冷蔵庫部品、エアコン部品、タイプライター部品、ワードプロセッサー部品などに代表される家庭、事務電気製品部品、オフィスコンピューター関連部品、電話機関連部品、ファクシミリ関連部品、複写機関連部品、電磁シールド材、スピーカーコーン材、スピーカー用振動素子等。
(9)水性エマルジョン 本発明に係るハイブリッドポリマーを含む水性エマルジョンは、ヒートシール性に優れたポリオレフィン用の接着剤となり得る。
(10)塗料ベース 本発明に係るハイブリッドポリマーを含む溶剤分散体は、溶剤に対する分散安定性に優れ、金属や極性樹脂とポリオレフィンを接着する際に良好な接着性を示す。
(11)医療・衛生用材料不織布、不織布積層体、エレクトレット、医療用チューブ、医療用容器、輸液バッグ、プレフィルシリンジ、注射器などの医療用品、医療用材料、人工臓器、人工筋肉、濾過膜、食品衛生・健康用品;レトルトバッグ、鮮度保持フィルムなど。
(12)雑貨類デスクマット、カッティングマット、定規、ペンの胴軸・グリップ・キャップ、ハサミやカッター等のグリップ、マグネットシート、ペンケース、ペーパーフォルダー、バインダー、ラベルシール、テープ、ホワイトボード等の文房具:衣類、カーテン、シーツ、絨毯、玄関マット、バスマット、バケツ、ホース、バック、プランター、エアコンや排気ファンのフィルター、食器、トレー、カップ、弁当箱、コーヒーサイフォン用ロート、メガネフレーム、コンテナ、収納ケース、ハンガー、ロープ、洗濯ネット等の生活日用雑貨類:シューズ、ゴーグル、スキー板、ラケット、ボール、テント、水中メガネ、足ヒレ、釣り竿、クーラーボックス、レジャーシート、スポーツ用ネット等のスポーツ用品:ブロック、カード、等の玩具:灯油缶、ドラム缶、洗剤やシャンプー等のボトル、等の容器;看板、パイロン、プラスチックチェーン:等の表示類等。
(13)フィラー改質剤 本発明に係るハイブリッドポリマーは、フィラー分散性改良材と分散性の改良されたフィラーを調製するための添加剤などの用途に好適に用いることができる。
(14)相溶化剤 本発明に係るハイブリッドポリマーは、相溶化剤として用いることができる。本発明に係るハイブリッドポリマーを用いると、ポリオレフィンと、極性基を含有する熱可塑性樹脂とを任意の割合で混合することができる。本発明に係るハイブリッドポリマーは、ポリオレフィンセグメントと極性ポリマーセグメントとを有しているので元来非相溶であった成分を混和させることができ、ハイブリッドポリマーを用いない場合に比べて破断点伸びを著しく向上させることができる。

本発明に係るハイブリッドポリマーの製造方法は、工業的に広く製造されているポリオレフィンをハロゲン化剤と反応させることで容易に得られるハロゲン変性ポリオレフィンを原料に用いるため、生産性やコストの面で有利な方法であり、また、原子移動ラジカル重合法を用いるために重合できる単量体の種類が多く、しかも重合度を比較的自由に制御することが可能であるという特徴を有する。また、ポリオレフィンセグメントと極性ポリマーセグメントとの結合部位に酸素原子や窒素原子などのヘテロ原子を含む結合基が存在しないため、加熱時の開裂や酸性あるいはアルカリ性条件下での加水分解などの恐れがなく、化学的安定性が高いという特徴を有する。

〔実施例〕
以下、実施例に基づいて本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
なお本実施例中の各物性の測定は以下のように行なった。
(i)分子量および分子量分布の測定
GPC(ゲルパーミエーションクロマトグラフィー)を使用して以下の条件で測定した。
測定装置:Waters社製 allianceGPC2000
解析装置:Waters社製Empowerプロフェッショナル
カラム:TSKgel GMH6HT×2+TSKgel GMH6HTL×2
カラム温度:140℃
移動相:o−ジクロロベンゼン(ODCB)
検出器:示差屈折率計
流速:1mL/min
試料濃度:30mg/20mL−ODCB
注入量:500μL
カラム較正:単分散ポリスチレン(東ソー社製)
(ii)ポリマーの組成分析
1H−NMRを使用して以下の条件で測定した。
測定装置:日本電子製JNMGSX−400型核磁気共鳴装置
試料管:5mmφ
測定溶媒:o−ジクロロベンゼン−d2
測定温度:120℃
測定幅:8000Hz
パルス幅:7.7μs(45°)
パルス間隔:6.0s
測定回数:〜8000回
(iii)ハロゲン含量
試料を酸素フラスコ燃焼法にて分解処理し、イオンクロマトグラフ(DIONEX DX−500)にて定量した。
(iv)パウダー平均粒径
振動機(飯田製作所製、ロータップ型)および篩(飯田ラスティングシーブ(JIS−Z−8801)内径200mm)を用いて測定した。
(v)嵩比重:JIS K−6721に従って測定した。
(vi)数平均ドメイン径
数平均ドメイン径は以下のようにして算出した。ポリオレフィン部と極性ポリマー部を含む重合体組成物において、ポリオレフィン部または極性ポリマー部のいずれかのうち島相を形成しているものについて、おおよそ100個の島の数が目視可能な倍率にTEM画像を調整した。前記、TEM画像において、各島相の粒径を解析し、その平均値Ravを以下の式(1)に基づいて計算した。
式(1) Rav=ΣRi^3/Ri^2
ただし、Riは各島相と同一の面積を有する円の直径である。
iは例えば以下のような方法で求めることができる。PopImaging3.20(Digital Being Kids社製)を用い、前記TEM画像を二値化する。島相の部分が白色となるように得られた二値化画像に対し適宜白黒反転処理を行なう。島相が白色の二値化画像に対し円形パターン領域解析を行なうことにより、各島相のRiを求めることができる。
[製造例1]ハロゲン変性ポリエチレンの製造
充分に窒素置換した内容積1Lのガラス製反応器に、高密度ポリエチレン(プライムポリマー社製HZ2200J)50gおよびクロロベンゼン750mlを入れ、120℃で2時間加熱攪拌した。その後、N−ブロモスクシンイミド2gを加えて100℃で2時間溶液状態で反応を行った。反応液を2Lのアセトン中に注ぎ、析出したポリマーを減圧乾燥して50.1gの白色粉末状変性ポリエチレンを得た。得られたポリマー中に含まれる臭素原子の含有量は、イオンクロマトグラフィー分析から0.83wt%であった。また、該ポリマーの分子量(PE換算)をGPCにより測定したところ、Mw=103,000、Mn=13,300、Mw/Mn=7.77であった。
[製造例2]ハロゲン変性ポリエチレンの製造
充分に窒素置換した内容積2Lのガラス製反応器に、低密度ポリエチレン(三井・デュポンポリケミカル社製ミラソン11P)100gおよびクロロベンゼン1500mlを入れ、120℃で2時間加熱攪拌した。その後、N−ブロモスクシンイミド4gを加えて100℃で2時間溶液状態で反応を行った。反応液を4Lのアセトン中に注ぎ、析出したポリマーを減圧乾燥して100.8gの褐色粉末状変性ポリエチレンを得た。得られたポリマー中に含まれる臭素原子の含有量は、イオンクロマトグラフィー分析から1.1wt%であった。また、該ポリマーの分子量(PE換算)をGPCにより測定したところ、Mw=135,000、Mn=16,800、Mw/Mn=8.00であった。
[製造例3]ハロゲン変性ポリエチレンの製造
充分に窒素置換した内容積2Lのガラス製反応器に、直鎖状低密度ポリエチレン(プライムポリマー社製NZ2540R)100gおよびクロロベンゼン1500mlを入れ、120℃で2時間加熱攪拌した。その後、N−ブロモスクシンイミド4gを加えて100℃で2時間溶液状態で反応を行った。反応液を4Lのアセトン中に注ぎ、析出したポリマーを減圧乾燥して101.6gの褐色粉末状変性ポリエチレンを得た。得られたポリマー中に含まれる臭素原子の含有量は、イオンクロマトグラフィー分析から1.2wt%であった。また、該ポリマーの分子量(PE換算)をGPCにより測定したところ、Mw=66,400、Mn=22,900、Mw/Mn=2.90であった。
[製造例4]ハロゲン変性ポリエチレンの製造
充分に窒素置換した内容積1Lのガラス製反応器に、末端不飽和ポリエチレン(Mn=1,230、1000炭素当たりのビニル基数9.6個)50gおよびクロロベンゼン750mlを入れ、120℃で2時間加熱攪拌した。その後、N−ブロモスクシンイミド2gを加えて100℃で2時間溶液状態で反応を行った。反応液を2Lのアセトン中に注ぎ、析出したポリマーを減圧乾燥して47.9gの褐色粉末状変性ポリエチレンを得た。得られたポリマー中に含まれる臭素原子の含有量は、イオンクロマトグラフィー分析から4.4wt%であった。また、該ポリマーの分子量(PE換算)をGPCにより測定したところ、Mw=2,390、Mn=1,300、Mw/Mn=1.84であった。
[製造例5]ハロゲン変性ポリエチレンの製造
充分に窒素置換した内容積2Lのガラス製反応器に、末端不飽和ポリエチレン(Mn=1,230、1000炭素当たりのビニル基数9.6個)100gおよびクロロベンゼン1500mlを入れ、100℃で2時間加熱攪拌した。その後、臭素25gを加えて50℃で5時間スラリー状態で反応を行った。反応液を4Lのアセトン中に注ぎ、析出したポリマーを減圧乾燥して100.8gの白色粉末状変性ポリエチレンを得た。得られたポリマー中に含まれる臭素原子の含有量は、イオンクロマトグラフィー分析から11.0wt%であった。また、該ポリマーの分子量(PE換算)をGPCにより測定したところ、Mw=2,660、Mn=1,700、Mw/Mn=1.56であった。
[製造例6]ハロゲン変性ポリプロピレンの製造
充分に窒素置換した内容積2Lのガラス製反応器に、ポリプロピレン(プライムポリマー社製F102WP)600gおよびクロロベンゼン1500mlを入れ、70℃で2時間加熱攪拌した。その後、N−ブロモスクシンイミド20gを加えて70℃で2時間スラリー状態で反応を行った。反応液を4Lのアセトン中に注ぎ、析出したポリマーを減圧乾燥して602.3gの淡黄色粉末状変性ポリプロピレンを得た。得られたポリマー中に含まれる臭素原子の含有量は、イオンクロマトグラフィー分析から0.81wt%であった。また、該ポリマーの分子量(PP換算)をGPCにより測定したところ、Mw=94,300、Mn=41,600、Mw/Mn=2.27であった。
[製造例7]ハロゲン変性ポリプロピレンの製造
充分に窒素置換した内容積2Lのガラス製反応器に、ポリプロピレン(プライムポリマー社製F102WP)150gおよびクロロベンゼン1500mlを入れ、110℃で2時間加熱攪拌した。その後、N−ブロモスクシンイミド5gを加えて110℃で2時間スラリー状態で反応を行った。反応液を4Lのアセトン中に注ぎ、析出したポリマーを減圧乾燥して147.9gの淡黄色粉末状変性ポリプロピレンを得た。得られたポリマー中に含まれる臭素原子の含有量は、イオンクロマトグラフィー分析から0.55wt%であった。また、該ポリマーの分子量(PP換算)をGPCにより測定したところ、Mw=164,000、Mn=60,200、Mw/Mn=2.73であった。
[製造例8]ハロゲン変性ポリプロピレンの製造
充分に窒素置換した内容積1Lのガラス製反応器に、ポリプロピレン(プライムポリマー社製J106)35gおよびクロロベンゼン700mlを入れ、100℃で2時間加熱攪拌した。その後、N−ブロモスクシンイミド3.67gおよびアゾビスイソブチロニトリル339mgを加えて120℃で2時間溶液状態で反応を行った。反応液を2Lのアセトン中に注ぎ、析出したポリマーを減圧乾燥して34.7gの淡褐色粉末状変性ポリプロピレンを得た。得られたポリマー中に含まれる臭素原子の含有量は、イオンクロマトグラフィー分析から1.1wt%であった。また、該ポリマーの分子量(PP換算)をGPCにより測定したところ、Mw=43,500、Mn=17,800、Mw/Mn=2.44であった。
[製造例9]ハロゲン変性ポリプロピレンの製造
充分に窒素置換した内容積1Lのガラス製反応器に、ポリプロピレン(プライムポリマー社製J106)35gおよびクロロベンゼン700mlを入れ、120℃で2時間加熱攪拌した。その後、N−ブロモスクシンイミド1.25gおよびアゾビスイソブチロニトリル115mgを加えて100℃で2時間溶液状態で反応を行った。反応液を2Lのアセトン中に注ぎ、析出したポリマーを減圧乾燥して34.6gの淡黄色粉末状変性ポリプロピレンを得た。得られたポリマー中に含まれる臭素原子の含有量は、イオンクロマトグラフィー分析から0.25wt%であった。
[製造例10]ハロゲン変性ポリプロピレンの製造
充分に窒素置換した内容積1Lのガラス製反応器に、ポリプロピレン(プライムポリマー社製J139P)300gおよびクロロベンゼン700mlを入れ、100℃で2時間加熱攪拌した。その後、N−ブロモスクシンイミド10gを加えて100℃で2時間スラリー状態で反応を行った。反応液をそのままろ過し、フィルタ上のポリマーをアセトンで洗浄した後減圧乾燥して297.9gの淡黄色粉末状変性ポリプロピレンを得た。得られたポリマー中に含まれる臭素原子の含有量は、イオンクロマトグラフィー分析から0.63wt%であった。また、該ポリマーの分子量(PP換算)をGPCにより測定したところ、Mw=65,900、Mn=20,300、Mw/Mn=3.24であった。
[製造例11]ハロゲン変性ポリプロピレンの製造
充分に窒素置換した内容積1Lのガラス製反応器に、ポリプロピレン(プライムポリマー社製J139P)300gおよびデカリン700mlを入れ、100℃で2時間加熱攪拌した。その後、N−ブロモスクシンイミド10gを加えて100℃で2時間スラリー状態で反応を行った。反応液をそのままろ過し、フィルタ上のポリマーをアセトンで洗浄した後減圧乾燥して303.3gの白色粉末状変性ポリプロピレンを得た。得られたポリマー中に含まれる臭素原子の含有量は、イオンクロマトグラフィー分析から0.21wt%であった。また、該ポリマーの分子量(PP換算)をGPCにより測定したところ、Mw=90,500、Mn=23,900、Mw/Mn=3.78であった。
[製造例12]ハロゲン変性ポリプロピレンの製造
充分に窒素置換した内容積1Lのガラス製反応器に、ポリプロピレン(プライムポリマー社製J139P)300gおよび酢酸ブチル700mlを入れ、100℃で2時間加熱攪拌した。その後、N−ブロモスクシンイミド10gを加えて100℃で2時間スラリー状態で反応を行った。反応液をそのままろ過し、フィルタ上のポリマーをアセトンで洗浄した後減圧乾燥して301.5gの淡黄色粉末状変性ポリプロピレンを得た。得られたポリマー中に含まれる臭素原子の含有量は、イオンクロマトグラフィー分析から0.55wt%であった。また、該ポリマーの分子量(PP換算)をGPCにより測定したところ、Mw=68,800、Mn=19,800、Mw/Mn=3.48であった。
[製造例13]ハロゲン変性ポリプロピレンの製造
充分に窒素置換した内容積1Lのガラス製反応器に、ポリプロピレン(プライムポリマー社製J139P)300gおよびジフェニルエーテル700mlを入れ、100℃で2時間加熱攪拌した。その後、N−ブロモスクシンイミド10gを加えて100℃で2時間スラリー状態で反応を行った。反応液をそのままろ過し、フィルタ上のポリマーをアセトンで洗浄した後減圧乾燥して319.5gの淡黄色粉末状変性ポリプロピレンを得た。得られたポリマー中に含まれる臭素原子の含有量は、イオンクロマトグラフィー分析から0.52wt%であった。また、該ポリマーの分子量(PP換算)をGPCにより測定したところ、Mw=74,800、Mn=20,200、Mw/Mn=3.70であった。
[製造例14]ハロゲン変性ポリプロピレンの製造
充分に窒素置換した内容積1Lのガラス製反応器に、ポリプロピレン(プライムポリマー社製J139P)300gおよび酢酸ブチル700mlを入れ、100℃で2時間加熱攪拌した。その後、N−ブロモスクシンイミド10gを加えて100℃で4時間スラリー状態で反応を行った。反応液をそのままろ過し、フィルタ上のポリマーをアセトンで洗浄した後減圧乾燥して300.4gの淡黄色粉末状変性ポリプロピレンを得た。得られたポリマー中に含まれる臭素原子の含有量は、イオンクロマトグラフィー分析から0.54wt%であった。また、該ポリマーの分子量(PP換算)をGPCにより測定したところ、Mw=82,200、Mn=21,000、Mw/Mn=3.92であった。
[製造例15]ハロゲン変性ポリプロピレンの製造
充分に窒素置換した内容積1Lのガラス製反応器に、ポリプロピレン(プライムポリマー社製J139P)80gおよびクロロベンゼン250mlを入れ、40℃で2時間加熱攪拌した。その後、臭素0.20mLを加えて40℃で4時間スラリー状態で反応を行った。反応液をそのままろ過し、フィルタ上のポリマーをアセトンで洗浄した後減圧乾燥して80.5gの白色粉末状変性ポリプロピレンを得た。得られたポリマー中に含まれる臭素原子の含有量は、イオンクロマトグラフィー分析から0.25wt%であった。また、該ポリマーの分子量(PP換算)をGPCにより測定したところ、Mw=123,000、Mn=21,900、Mw/Mn=5.59であった。
[製造例16]ハロゲン変性ポリプロピレンの製造
充分に窒素置換した内容積1Lのガラス製反応器に、ポリプロピレン(プライムポリマー社製J139P)80gおよび酢酸ブチル250mlを入れ、40℃で2時間加熱攪拌した。その後、臭素0.20mLを加えて40℃で4時間スラリー状態で反応を行った。反応液をそのままろ過し、フィルタ上のポリマーをアセトンで洗浄した後減圧乾燥して79.8gの白色粉末状変性ポリプロピレンを得た。得られたポリマー中に含まれる臭素原子の含有量は、イオンクロマトグラフィー分析から0.25wt%であった。また、該ポリマーの分子量(PP換算)をGPCにより測定したところ、Mw=120,000、Mn=23,000、Mw/Mn=5.22であった。
[製造例17]ハロゲン変性ポリプロピレンの製造
充分に窒素置換した内容積1Lのガラス製反応器に、末端不飽和ポリプロピレン(Mn=13,000、1000炭素当たりのビニリデン基数0.79個)74.7gおよび1,1,2,2−テトラクロロエタン700mlを入れ、105℃で2時間加熱攪拌した。その後、N−ブロモスクシンイミド7.89gおよびアゾビスイソブチロニトリル727mgを加えて105℃で2時間溶液状態で反応を行った。反応液を2Lのアセトン中に注ぎ、析出したポリマーを減圧乾燥して75.4gの淡黄色粉末状変性ポリプロピレンを得た。得られたポリマー中に含まれる臭素原子の含有量は、イオンクロマトグラフィー分析から2.1wt%であった。また、該ポリマーの分子量(PP換算)をGPCにより測定したところ、Mw=22,500、Mn=10,900、Mw/Mn=2.07であった。
[製造例18]ハロゲン変性ポリプロピレンの製造
充分に窒素置換した内容積1Lのガラス製反応器に、末端不飽和ポリプロピレン(Mn=13,000、1000炭素当たりのビニリデン基数0.79個)75gおよびクロロベンゼン700mlを入れ、120℃で2時間加熱攪拌した。その後、N−ブロモスクシンイミド4.75gおよびアゾビスイソブチロニトリル438mgを加えて100℃で2時間溶液状態で反応を行った。反応液を2Lのアセトン中に注ぎ、析出したポリマーを減圧乾燥して73.1gの淡黄色粉末状変性ポリプロピレンを得た。得られたポリマー中に含まれる臭素原子の含有量は、イオンクロマトグラフィー分析から1.1wt%であった。また、該ポリマーの分子量(PP換算)をGPCにより測定したところ、Mw=24,200、Mn=12,200、Mw/Mn=1.98であった。
[製造例19]ハロゲン変性ポリプロピレンの製造
充分に窒素置換した内容積1Lのガラス製反応器に、ポリプロピレン(プライムポリマー社製S119)70gおよびクロロベンゼン700mlを入れ、120℃で2時間加熱攪拌した。その後、N−ブロモスクシンイミド2.96gおよびアゾビスイソブチロニトリル273mgを加えて100℃で2時間溶液状態で反応を行った。反応液を2Lのアセトン中に注ぎ、析出したポリマーを減圧乾燥して69.8gの淡黄色粉末状変性ポリプロピレンを得た。得られたポリマー中に含まれる臭素原子の含有量は、イオンクロマトグラフィー分析から0.60wt%であった。また、該ポリマーの分子量(PP換算)をGPCにより測定したところ、Mw=81,000、Mn=33,000、Mw/Mn=2.46であった。
[製造例20]ハロゲン変性ポリプロピレンの製造
充分に窒素置換した内容積1Lのガラス製反応器に、ポリプロピレン(プライムポリマー社製S119)70gおよびクロロベンゼン700mlを入れ、120℃で2時間加熱攪拌した。その後、N−ブロモスクシンイミド2.22gおよびアゾビスイソブチロニトリル205mgを加えて100℃で2時間溶液状態で反応を行った。反応液を2Lのアセトン中に注ぎ、析出したポリマーを減圧乾燥して69.5gの淡黄色粉末状変性ポリプロピレンを得た。得られたポリマー中に含まれる臭素原子の含有量は、イオンクロマトグラフィー分析から0.47wt%であった。また、該ポリマーの分子量(PP換算)をGPCにより測定したところ、Mw=99,900、Mn=41,200、Mw/Mn=2.43であった。
[製造例21]ハロゲン変性ポリプロピレンの製造
充分に窒素置換した内容積2Lのガラス製反応器に、ポリプロピレン(プライムポリマー社製S119)150gおよびクロロベンゼン1500mlを入れ、120℃で2時間加熱攪拌した。その後、N−ブロモスクシンイミド3.71gを加えて100℃で2時間溶液状態で反応を行った。反応液を4Lのアセトン中に注ぎ、析出したポリマーを減圧乾燥して148.9gの白色粉末状変性ポリプロピレンを得た。得られたポリマー中に含まれる臭素原子の含有量は、イオンクロマトグラフィー分析から0.55wt%であった。また、該ポリマーの分子量(PP換算)をGPCにより測定したところ、Mw=101,000、Mn=43,000、Mw/Mn=2.35であった。
[製造例22]ハロゲン変性ポリプロピレンの製造
充分に窒素置換した内容積2Lのガラス製反応器に、シンジオタクチックポリプロピレン([η]=1.0)150gおよびクロロベンゼン1500mlを入れ、100℃で2時間加熱攪拌した。その後、N−ブロモスクシンイミド5gを加えて100℃で2時間溶液状態で反応を行った。反応液を4Lのアセトン中に注ぎ、析出したポリマーを減圧乾燥して149.3gの淡黄色粉末状変性ポリプロピレンを得た。得られたポリマー中に含まれる臭素原子の含有量は、イオンクロマトグラフィー分析から0.65wt%であった。また、該ポリマーの分子量(PP換算)をGPCにより測定したところ、Mw=87,000、Mn=33,000、Mw/Mn=2.64であった。
[製造例23]ハロゲン変性エチレン−プロピレン共重合体(EPR)の製造
充分に窒素置換した内容積2Lのガラス製反応器に、EPR(エチレン含量=80mol%、[η]=0.99)100gおよびクロロベンゼン2000mlを入れ、100℃で2時間加熱攪拌した。その後、N−ブロモスクシンイミド4gを加えて100℃で2時間溶液状態で反応を行った。反応液を4Lのアセトン中に注ぎ、析出したポリマーを減圧乾燥して101.1gの褐色ゴム状変性EPRを得た。得られたポリマー中に含まれる臭素原子の含有量は、イオンクロマトグラフィー分析から0.55wt%であった。また、該ポリマーの分子量(EPR換算)をGPCにより測定したところ、Mw=68,200、Mn=33,100、Mw/Mn=2.06であった。
[製造例24]ハロゲン変性EPRの製造
充分に窒素置換した内容積1Lのガラス製反応器に、EPR(エチレン含量=50mol%、[η]=0.95)50gおよびクロロベンゼン700mlを入れ、100℃で2時間加熱攪拌した。その後、N−ブロモスクシンイミド1gを加えて100℃で2時間溶液状態で反応を行った。反応液を2Lのアセトン中に注ぎ、析出したポリマーを減圧乾燥して49.1gの褐色ゴム状変性EPRを得た。得られたポリマー中に含まれる臭素原子の含有量は、イオンクロマトグラフィー分析から0.42wt%であった。
[製造例25]ハロゲン変性エチレン−ブテン共重合体(EBR)の製造
充分に窒素置換した内容積2Lのガラス製反応器に、EBR(三井化学製タフマーA0550)150gおよびクロロベンゼン1500mlを入れ、70℃で2時間加熱攪拌した。その後、N−ブロモスクシンイミド5gを加えて70℃で2時間溶液状態で反応を行った。反応液を4Lのアセトン中に注ぎ、析出したポリマーを減圧乾燥して146.3gの褐色ゴム状変性EBRを得た。得られたポリマー中に含まれる臭素原子の含有量は、イオンクロマトグラフィー分析から0.13wt%であった。また、該ポリマーの分子量(PS換算)をGPCにより測定したところ、Mw=284,000、Mn=138,000、Mw/Mn=2.07であった。
[製造例26]ハロゲン変性エチレン−ブテン共重合体(EBR)の製造
充分に窒素置換した内容積2Lのガラス製反応器に、EBR(三井化学製タフマーA0550)150gおよびクロロベンゼン1800mlを入れ、100℃で2時間加熱攪拌した。その後、N−ブロモスクシンイミド5gを加えて100℃で2時間溶液状態で反応を行った。反応液を4Lのアセトン中に注ぎ、析出したポリマーを減圧乾燥して146.3gの褐色ゴム状変性EBRを得た。得られたポリマー中に含まれる臭素原子の含有量は、イオンクロマトグラフィー分析から0.58wt%であった。また、該ポリマーの分子量(PS換算)をGPCにより測定したところ、Mw=185,000、Mn=89,400、Mw/Mn=2.07であった。
[製造例27]ハロゲン変性ポリ(4−メチル−1−ペンテン)(TPX)の製造
充分に窒素置換した内容積2Lのガラス製反応器に、TPX(三井化学製MX004)150gおよびクロロベンゼン1500mlを入れ、120℃で2時間加熱攪拌した。その後、N−ブロモスクシンイミド5gを加えて110℃で2時間溶液状態で反応を行った。反応液を4Lのアセトン中に注ぎ、析出したポリマーを減圧乾燥して139.1gの淡褐色粉末状変性TPXを得た。得られたポリマー中に含まれる臭素原子の含有量は、イオンクロマトグラフィー分析から0.58wt%であった。また、該ポリマーの分子量(PS換算)をGPCにより測定したところ、Mw=415,000、Mn=100,000、Mw/Mn=4.13であった。
[製造例28]ハロゲン変性エチレン−環状オレフィン共重合体(COC)の製造
充分に窒素置換した内容積2Lのガラス製反応器に、COC(三井化学製APEL6015T)100gおよびクロロベンゼン2000mlを入れ、120℃で2時間加熱攪拌した。その後、N−ブロモスクシンイミド4gを加えて100℃で2時間溶液状態で反応を行った。反応液を4Lのアセトン中に注ぎ、析出したポリマーを減圧乾燥して97.7gの淡褐色粉末状変性COCを得た。得られたポリマー中に含まれる臭素原子の含有量は、イオンクロマトグラフィー分析から0.52wt%であった。また、該ポリマーの分子量(PS換算)をGPCにより測定したところ、Mw=105,000、Mn=43,500、Mw/Mn=2.41であった。
[製造例29]ハロゲン変性エチレン−アクリル酸エチル共重合体(EEA)の製造
充分に窒素置換した内容積1Lのガラス製反応器に、EEA(三井・デュポンポリケミカル社製A701)74.2gおよびクロロベンゼン700mlを入れ、100℃で2時間加熱攪拌した。その後、N−ブロモスクシンイミド5.95g、アゾビスイソブチロニトリル548mgを加えて100℃で2時間溶液状態で反応を行った。反応液を2Lのアセトン中に注ぎ、析出したポリマーを減圧乾燥して74.9gの暗褐色ゴム状変性EEAを得た。得られたポリマー中に含まれる臭素原子の含有量は、イオンクロマトグラフィー分析から1.7wt%であった。また、該ポリマーの分子量(PE換算)をGPCにより測定したところ、Mw=97,700、Mn=17,000、Mw/Mn=5.74であった。
[製造例30]ハロゲン変性エチレン−メタクリル酸共重合体の製造
充分に窒素置換した内容積1Lのガラス製反応器に、エチレン−メタクリル酸共重合体(三井・デュポンポリケミカル社製ニュクレルN1207C)75gおよびクロロベンゼン700mlを入れ、100℃で2時間加熱攪拌した。その後、N−ブロモスクシンイミド3.72gを加えて100℃で2時間溶液状態で反応を行った。反応液を2Lのアセトン中に注ぎ、析出したポリマーを減圧乾燥して74.8gの暗褐色ゴム状変性ポリマーを得た。得られたポリマー中に含まれる臭素原子の含有量は、イオンクロマトグラフィー分析から0.97wt%であった。
[製造例31]ハロゲン変性マレイン化ポリプロピレンの製造
充分に窒素置換した内容積1Lのガラス製反応器に、無水マレイン酸変性ポリプロピレン([η]=0.94、無水マレイン酸に由来する酸無水物基の含有量が0.57wt%)75.2gおよびクロロベンゼン700mlを入れ、100℃で2時間加熱攪拌した。その後、N−ブロモスクシンイミド3.72g、アゾビスイソブチロニトリル344mgを加えて100℃で2時間溶液状態で反応を行った。反応液を2Lのアセトン中に注ぎ、析出したポリマーを減圧乾燥して75.4gの白色粉末状変性ポリプロピレンを得た。得られたポリマー中に含まれる酸無水物基の含有量は、IR分析から0.55wt%であり、臭素原子の含有量は、イオンクロマトグラフィー分析から0.76wt%であった。また、該ポリマーの分子量(PP換算)をGPCにより測定したところ、Mw=45,700、Mn=21,100、Mw/Mn=2.17であった。
[製造例32]ハロゲン変性マレイン化COCの製造
充分に窒素置換した内容積500mLのガラス製反応器に、COC(三井化学製APEL6015T)を無水マレイン酸で変性した無水マレイン酸変性COC(無水マレイン酸に由来する酸無水物基の含有量が0.8wt%)30gおよびクロロベンゼン300mlを入れ、30℃で2時間加熱攪拌した。その後、臭素0.15mLを加えて30℃で2時間溶液状態で反応を行った。反応液を2Lのアセトン中に注ぎ、析出したポリマーを減圧乾燥して30.1gの褐色粉末状変性COCを得た。得られたポリマー中に含まれる酸無水物基の含有量は、IR分析から0.78wt%であり、臭素原子の含有量は、イオンクロマトグラフィー分析から0.30wt%であった。
[製造例33]ハロゲン変性マレイン化EBRの製造
充分に窒素置換した内容積1Lのガラス製反応器に、無水マレイン酸変性EBR(ブテン含量20wt%、無水マレイン酸に由来する酸無水物基の含有量が0.5wt%)76gおよびクロロベンゼン700mlを入れ、100℃で2時間加熱攪拌した。その後、N−ブロモスクシンイミド3.38g、アゾビスイソブチロニトリル0.31gを加えて100℃で2時間反応を行った。反応液を2Lのアセトン中に注ぎ、析出したポリマーを減圧乾燥して75gのゴム状変性EBRを得た。得られたポリマー中に含まれる酸無水物基の含有量は、IR分析から0.48wt%であり、臭素原子の含有量は、イオンクロマトグラフィー分析から0.97wt%であった。また、該ポリマーの分子量(PS換算)をGPCにより測定したところ、Mw=92,900、Mn=44,400、Mw/Mn=2.09であった。
[製造例34]パウダー状ハロゲン変性ポリプロピレンの製造
充分に窒素置換した内容積1Lのガラス製反応器に、ポリプロピレン(プライムポリマー社製J139P)150gおよびクロロベンゼン1500mlを入れ、105℃で2時間加熱攪拌した。その後、N−ブロモスクシンイミド10gを加えて105℃で2時間スラリー状態で反応を行った。反応液をそのままろ過し、フィルタ上のポリマーをアセトンで洗浄した後減圧乾燥して149.4gの淡黄色パウダー状変性ポリプロピレンを得た。得られたポリマー中に含まれる臭素原子の含有量は、イオンクロマトグラフィー分析から1.1wt%であった。また、該ポリマーの分子量(PP換算)をGPCにより測定したところ、Mw=48,700、Mn=19,600、Mw/Mn=2.48であり、得られたパウダーの嵩密度は0.30g/ml、平均粒径は220μmであった。
[製造例35]ハロゲン変性ポリプロピレンの製造
充分に窒素置換した内容積1Lのガラス製反応器に、無水マレイン酸変性ポリプロピレン([η]=0.94、無水マレイン酸に由来する酸無水物基の含有量が0.57wt%)30.0gおよびジクロロベンゼン200mlを入れ、70℃に加熱した。その後、無水臭素(Bromine)0.12ml、三臭化リン0.10mlを加えて70℃で4時間反応を行った。臭素が消費され、反応液の薄褐色が薄くなったところで、室温まで冷却し、桐山ロートでろ過し、ろ紙上のポリマーをメタノールで3回リンスした。得られたポリマーを減圧乾燥し、白色粉末状変性ポリプロピレンを得た。得られたポリマー中に含まれる酸無水物基の含有量は、IR分析から0.55wt%であった。
[製造例36]ハロゲン変性ポリプロピレンの製造
充分に窒素置換した内容積1Lのガラス製反応器に、ポリプロピレン(Mw=128000)35gおよびクロロベンゼン700mlを入れ、120℃で2時間加熱攪拌した。その後、N−ブロモスクシンイミド1.5g、アゾビスイソブチロニトリル137mgを加えて100℃で2時間反応を行った。反応液を2Lのアセトン中に注ぎ、析出したポリマーを減圧乾燥して34gの淡褐色粉末状変性ポリプロピレンを得た。得られたポリマー中に含まれる臭素原子の含有量は、イオンクロマトグラフィー分析から0.44wt%であった。また、1H NMR分析から、δ4.75〜5.8ppmに炭素−炭素二重結合に基づくシグナルが、δ3.6〜4.5ppmに臭素原子が結合したアリル位のメチレン基およびメチン基に基づくシグナルが観測された。NMRから算出された組成比と、GPC分析から求めたMnの値から、得られたハロゲン変性ポリプロピレン中には一分子鎖当たり平均1.2個の臭素原子が導入されていることがわかった。
[製造例37]ハロゲン変性ポリプロピレンの製造
充分に窒素置換した内容積1Lのガラス製反応器に、ポリプロピレン([η]=1.20 dl/g)35gおよびクロロベンゼン700mlを入れ、120℃で2時間加熱攪拌した。その後、N−ブロモスクシンイミド0.74g、アゾビスイソブチロニトリル68mgを加えて100℃で2時間反応を行った。反応液を2Lのアセトン中に注ぎ、析出したポリマーを減圧乾燥して34.5gの白色粉末状変性ポリプロピレンを得た。得られたポリマー中に含まれる臭素原子の含有量は、イオンクロマトグラフィー分析から0.21wt%であった。また、1H NMR分析から、δ4.75〜5.8ppmに炭素−炭素二重結合に基づくシグナルが、δ3.6〜4.5ppmに臭素原子が結合したアリル位のメチレン基およびメチン基に基づくシグナルが観測された。それらの積分値から、炭素−炭素二重結合含有量は0.24モル%であり、臭素原子が結合したアリル位のメチレン基とメチン基の含有量は0.10モル%であった。
[製造例38]ハロゲン変性ポリプロピレンの製造
充分に窒素置換した内容積1Lのガラス製反応器に、ポリプロピレン([η]=1.65 dl/g)35gおよびクロロベンゼン700mlを入れ、120℃で2時間加熱攪拌した。その後、N−ブロモスクシンイミド1.25gを加えて100℃で2時間反応を行った。反応液を2Lのアセトン中に注ぎ、析出したポリマーを減圧乾燥して34.8gの淡褐色粉末状変性ポリプロピレンを得た。得られたポリマー中に含まれる臭素原子の含有量は、イオンクロマトグラフィー分析から0.54wt%であった。また、1H NMR分析から、δ4.75〜5.8ppmに炭素−炭素二重結合に基づくシグナルが、δ3.6〜4.5ppmに臭素原子が結合したアリル位のメチレン基およびメチン基に基づくシグナルが観測された。それらの積分値から、炭素−炭素二重結合含有量は0.62モル%であり、臭素原子が結合したアリル位のメチレン基とメチン基の含有量は0.22モル%であった。
[製造例39]ハロゲン変性ポリプロピレンの製造
N−ブロモスクシンイミドの使用量を3.72gとした以外は製造例38と同様の方法により、35gの淡褐色粉末状変性ポリプロピレンを得た。得られたポリマー中に含まれる臭素原子の含有量は、イオンクロマトグラフィー分析から2.2wt%であった。また、1H NMR分析から、δ4.75〜5.8ppmに炭素−炭素二重結合に基づくシグナルが、δ3.6〜4.5ppmに臭素原子が結合したアリル位のメチレン基およびメチン基に基づくシグナルが観測された。それらの積分値から、炭素−炭素二重結合含有量は1.5モル%であり、臭素原子が結合したアリル位のメチレン基とメチン基の含有量は0.63モル%であった
[製造例40]パウダー状ハロゲン変性ポリプロピレンの製造
充分に窒素置換した内容積2Lのガラス製反応器に、ポリプロピレン(プライムポリマー社製S119)50gおよびクロロベンゼン2000mlを入れ、120℃で2時間加熱攪拌した。その後、攪拌回転数600rpmで攪拌下5時間かけて70℃まで温度を下げ、ポリプロピレンを析出させた。このスラリーに、N−ブロモスクシンイミド2gを加えて70℃で2時間スラリー状態で反応を行った。反応液を4Lのアセトン中に注ぎ、析出したポリマーを減圧乾燥して49.0gの白色パウダー状変性ポリプロピレンを得た。得られたポリマー中に含まれる臭素原子の含有量は、イオンクロマトグラフィー分析から0.25wt%であった。また、該ポリマーの分子量(PP換算)をGPCにより測定したところ、Mw=165,000、Mn=52,900、Mw/Mn=3.11であり、得られたパウダーの嵩密度は0.15g/ml、平均粒径は40μmであった。
ポリエチレン−ポリメタクリル酸メチル(PE−PMMA)ハイブリッドポリマーの合成
充分に窒素置換した内容積500mlのガラス製反応器に、上記[製造例1]で得たハロゲン変性ポリエチレン20gとキシレン233.1ml、メタクリル酸メチル(MMA)66.9mlを入れ、100℃で加熱攪拌して溶解させた。この溶液に、臭化銅(I)287mg、N,N,N',N'',N''−ペンタメチルジエチレントリアミン(PMDETA)0.84mlを加え、100℃で4時間重合を行った。反応液をメタノール1.5L中に注ぎ、析出したポリマーを減圧乾燥して22.72gの固体状ポリマーを得た。得られたポリマー3.02gを取り、アセトン150mlを用いてソクスレー抽出を還流下9時間行った。抽出残を減圧乾燥して2.94gのポリマーを得た。抽出後のサンプルの1H−NMR分析より、PE/PMMAの組成比は、90/10(wt%)であった。
PE−PMMAハイブリッドポリマーの合成
充分に窒素置換した内容積500mlのガラス製反応器に、上記[製造例2]で得たハロゲン変性ポリエチレン20gとキシレン233.1ml、MMA66.9mlを入れ、100℃で加熱攪拌して溶解させた。この溶液に、臭化銅(I)287mg、PMDETA0.84mlを加え、100℃で4時間重合を行った。反応液をメタノール1.5L中に注ぎ、析出したポリマーを減圧乾燥して24.49gの固体状ポリマーを得た。得られたポリマー5.00gを取り、アセトン150mlを用いてソクスレー抽出を還流下9時間行った。抽出残を減圧乾燥して4.83gのポリマーを得た。抽出後のサンプルの1H−NMR分析より、PE/PMMAの組成比は、84/16(wt%)であった。
PE−PMMAハイブリッドポリマーの合成
充分に窒素置換した内容積500mlのガラス製反応器に、上記[製造例3]で得たハロゲン変性ポリエチレン20gとキシレン233.1ml、MMA66.9mlを入れ、100℃で加熱攪拌して溶解させた。この溶液に、臭化銅(I)287mg、PMDETA0.84mlを加え、100℃で4時間重合を行った。反応液をメタノール1.5L中に注ぎ、析出したポリマーを減圧乾燥して22.78gの固体状ポリマーを得た。得られたポリマー4.73gを取り、アセトン150mlを用いてソクスレー抽出を還流下9時間行った。抽出残を減圧乾燥して4.57gのポリマーを得た。抽出後のサンプルの1H−NMR分析より、PE/PMMAの組成比は、91/9(wt%)であった。
PE−PMMAハイブリッドポリマーの合成
充分に窒素置換した内容積500mlのガラス製反応器に、上記[製造例4]で得たハロゲン変性ポリエチレン20gとキシレン233.1ml、MMA66.9mlを入れ、100℃で加熱攪拌して溶解させた。この溶液に、臭化銅(I)287mg、PMDETA0.84mlを加え、100℃で4時間重合を行った。反応液をメタノール1.5L中に注ぎ、析出したポリマーを減圧乾燥して21.88gの固体状ポリマーを得た。得られたポリマー5.00gを取り、アセトン150mlを用いてソクスレー抽出を還流下9時間行った。抽出残を減圧乾燥して4.69gのポリマーを得た。抽出後のサンプルの1H−NMR分析より、PE/PMMAの組成比は、97/3(wt%)であった。
PE−PMMAハイブリッドポリマーの合成
充分に窒素置換した内容積500mlのガラス製反応器に、上記[製造例4]で得たハロゲン変性ポリエチレン20gとキシレン233.1ml、MMA66.9mlを入れ、100℃で加熱攪拌して溶解させた。この溶液に、臭化銅(I)287mg、PMDETA0.84mlを加え、100℃で4時間重合を行った。反応液をメタノール1.5L中に注ぎ、析出したポリマーを減圧乾燥して25.36gの固体状ポリマーを得た。得られたポリマー4.95gを取り、アセトン150mlを用いてソクスレー抽出を還流下9時間行った。抽出残を減圧乾燥して4.43gのポリマーを得た。抽出後のサンプルの1H−NMR分析より、PE/PMMAの組成比は、88/12(wt%)であった。
ポリプロピレン−ポリメタクリル酸メチル(PP−PMMA)ハイブリッドポリマーの合成
充分に窒素置換した内容積500mlのガラス製反応器に、上記[製造例6]で得たハロゲン変性ポリプロピレン150gとMMA500mlを入れ、80℃で加熱攪拌した。このスラリーに、臭化銅(I)392mg、PMDETA1.14mlを加え、80℃で3時間重合を行った。反応液をメタノール4L中に注ぎ、析出したポリマーを減圧乾燥して215.3gの固体状ポリマーを得た。1H−NMR分析より、PP/PMMAの組成比は、70/30(wt%)であった。
PP−PMMAハイブリッドポリマーの合成
充分に窒素置換した内容積500mlのガラス製反応器に、上記[製造例6]で得たハロゲン変性ポリプロピレン25gとキシレン326ml、MMA48.7mlを入れ、110℃で加熱攪拌して溶解させた。この溶液に、臭化銅(I)326mg、PMDETA0.95mlを加え、110℃で10分間重合を行った。反応液をメタノール1.5L中に注ぎ、析出したポリマーを減圧乾燥して36.3gの固体状ポリマーを得た。1H−NMR分析より、PP/PMMAの組成比は、69/31(wt%)であった。
PP−PMMAハイブリッドポリマーの合成
充分に窒素置換した内容積500mlのガラス製反応器に、上記[製造例6]で得たハロゲン変性ポリプロピレン60gとMMA200mlを入れ、90℃で加熱攪拌した。このスラリーに、臭化鉄(II)94.2mg、トリ(n−ブチル)ホスフィン0.22mlを加え、90℃で50分間重合を行った。反応液をメタノール4L中に注ぎ、析出したポリマーを減圧乾燥して82.0gの固体状ポリマーを得た。1H−NMR分析より、PP/PMMAの組成比は、73/27(wt%)であった。
PP−スチレン/アクリロニトリル共重合体(AS)ハイブリッドポリマーの合成
充分に窒素置換した内容積500mlのガラス製反応器に、上記[製造例6]で得たハロゲン変性ポリプロピレン25gとキシレン80ml、スチレン(St)145.5ml、アクリロニトリル(AN)36.2mlを入れ、110℃で加熱攪拌して溶解させた。この溶液に、臭化銅(I)326mg、PMDETA0.95mlを加え、110℃で40分間重合を行った。反応液をメタノール1.5L中に注ぎ、析出したポリマーを減圧乾燥して30.1gの固体状ポリマーを得た。1H−NMR分析より、PP/ASの組成比は、83/17(wt%)であった。
PP−ポリアクリル酸n−ブチル(PnBA)ハイブリッドポリマーの合成
充分に窒素置換した内容積500mlのガラス製反応器に、上記[製造例6]で得たハロゲン変性ポリプロピレン60gとアクリル酸n−ブチル(nBA)200mlを入れ、90℃で加熱攪拌した。このスラリーに、臭化鉄(II)94.2mg、トリ(n−ブチル)ホスフィン0.22mlを加え、90℃で4時間重合を行った。反応液をメタノール4L中に注ぎ、析出したポリマーを減圧乾燥して68.5gの固体状ポリマーを得た。1H−NMR分析より、PP/PnBAの組成比は、88/12(wt%)であった。
PP−ASハイブリッドポリマーの合成
充分に窒素置換した内容積500mlのガラス製反応器に、上記[製造例7]で得たハロゲン変性ポリプロピレン25gとSt194.8ml、AN48.1mlを入れ、85℃で加熱攪拌した。このスラリーに、臭化銅(I)258mg、PMDETA0.75mlを加え、85℃で4時間重合を行った。反応液をメタノール1.5L中に注ぎ、析出したポリマーを減圧乾燥して43.0gの固体状ポリマーを得た。1H−NMR分析より、PP/ASの組成比は、58/42(wt%)であった。
PP−ASハイブリッドポリマーの合成
充分に窒素置換した内容積500mlのガラス製反応器に、上記[製造例7]で得たハロゲン変性ポリプロピレン15gとSt120ml、AN30ml、トルエン26mlを入れ、80℃で加熱攪拌した。このスラリーに、シクロペンタジエニル鉄(I)ジカルボニルダイマー4.6mgを加え、80℃で4時間重合を行った。反応液をメタノール1.5L中に注ぎ、析出したポリマーを減圧乾燥して24.9gの固体状ポリマーを得た。1H−NMR分析より、PP/ASの組成比は、60/40(wt%)であった。
PP−ASハイブリッドポリマーの合成
充分に窒素置換した内容積500mlのガラス製反応器に、上記[製造例7]で得たハロゲン変性ポリプロピレン15gとSt120ml、AN30ml、トルエン26mlを入れ、25℃で攪拌した。このスラリーに、臭化銅(I)189mg、PMDETA0.55mlを加え、80℃で4時間重合を行った。反応液をメタノール1.5L中に注ぎ、析出したポリマーを減圧乾燥して19.2gの固体状ポリマーを得た。1H−NMR分析より、PP/ASの組成比は、78/22(wt%)であった。得られたポリマー5.07gを取り、アセトン150mlを用いてソクスレー抽出を還流下9時間行った。抽出残を減圧乾燥して5.02gのポリマーを得た。抽出後のサンプルの1H−NMR分析より、PP/ASの組成比は、79/21(wt%)であった。
PP−ASハイブリッドポリマーの合成
充分に窒素置換した内容積500mlのガラス製反応器に、上記[製造例8]で得たハロゲン変性ポリプロピレン10gとキシレン200ml、St27.5ml、AN10.5mlを入れ、100℃で加熱攪拌して溶解させた。この溶液に、臭化銅(I)574mg、PMDETA1.67mlを加え、100℃で4時間重合を行った。反応液をメタノール1.5L中に注ぎ、析出したポリマーを減圧乾燥して15.3gの固体状ポリマーを得た。1H−NMR分析より、PP/ASの組成比は、65/35(wt%)であった。
PP−PMMAハイブリッドポリマーの合成
充分に窒素置換した内容積500mlのガラス製反応器に、上記[製造例9]で得たハロゲン変性ポリプロピレン15gとキシレン65ml、MMA25.1mlを入れ、100℃で加熱攪拌して溶解させた。この溶液に、臭化銅(I)168mg、PMDETA0.49mlを加え、100℃で4時間重合を行った。反応液をメタノール1.5L中に注ぎ、析出したポリマーを減圧乾燥して23.3gの固体状ポリマーを得た。1H−NMR分析より、PP/PMMAの組成比は、64/36(wt%)であった。
PP−ASハイブリッドポリマーの合成
充分に窒素置換した内容積500mlのガラス製反応器に、上記[製造例10]で得たハロゲン変性ポリプロピレン25gとSt194.4ml、AN48.0mlを入れ、25℃で攪拌した。このスラリーに、臭化銅(I)258mg、PMDETA0.75mlを加え、85℃で4時間重合を行った。反応液をメタノール1.5L中に注ぎ、析出したポリマーを減圧乾燥して31.0gの固体状ポリマーを得た。1H−NMR分析より、PP/ASの組成比は、80/20(wt%)であった。得られたポリマー4.69gを取り、アセトン150mlを用いてソクスレー抽出を還流下9時間行った。抽出残を減圧乾燥して4.67gのポリマーを得た。抽出後のサンプルの1H−NMR分析より、PP/ASの組成比は、81/19(wt%)であった。
PP−ASハイブリッドポリマーの合成
実施例16において、ハロゲン変性ポリプロピレンとして上記[製造例11]で得られたものを用いた以外は同様の条件で重合を行い、28.0gの固体状ポリマーを得た。1H−NMR分析より、PP/ASの組成比は、89/11(wt%)であった。得られたポリマー4.74gを取り、アセトン150mlを用いてソクスレー抽出を還流下9時間行った。抽出残を減圧乾燥して4.69gのポリマーを得た。抽出後のサンプルの1H−NMR分析より、PP/ASの組成比は、90/10(wt%)であった。
PP−ASハイブリッドポリマーの合成
実施例16において、ハロゲン変性ポリプロピレンとして上記[製造例12]で得られたものを用いた以外は同様の条件で重合を行い、34.2gの固体状ポリマーを得た。1H−NMR分析より、PP/ASの組成比は、73/27(wt%)であった。得られたポリマー4.76gを取り、アセトン150mlを用いてソクスレー抽出を還流下9時間行った。抽出残を減圧乾燥して4.73gのポリマーを得た。抽出後のサンプルの1H−NMR分析より、PP/ASの組成比は、74/26(wt%)であった。
PP−ASハイブリッドポリマーの合成
充分に窒素置換した内容積500mlのガラス製反応器に、上記[製造例12]で得たハロゲン変性ポリプロピレン25gとSt194.4ml、AN48.0mlを入れ、25℃で攪拌した。このスラリーに、臭化銅(II)201mg、PMDETA0.19mlおよび2−エチルヘキサン酸スズ0.29mlを加え、85℃で4時間重合を行った。反応液をメタノール1.5L中に注ぎ、析出したポリマーを減圧乾燥して29.3gの固体状ポリマーを得た。1H−NMR分析より、PP/ASの組成比は、85/15(wt%)であった。
PP−ASハイブリッドポリマーの合成
実施例16において、ハロゲン変性ポリプロピレンとして上記[製造例13]で得られたものを用いた以外は同様の条件で重合を行い、30.3gの固体状ポリマーを得た。1H−NMR分析より、PP/ASの組成比は、83/17(wt%)であった。得られたポリマー4.70gを取り、アセトン150mlを用いてソクスレー抽出を還流下9時間行った。抽出残を減圧乾燥して4.66gのポリマーを得た。抽出後のサンプルの1H−NMR分析より、PP/ASの組成比は、83/17(wt%)であった。
PP−ASハイブリッドポリマーの合成
充分に窒素置換した内容積500mlのガラス製反応器に、上記[製造例14]で得たハロゲン変性ポリプロピレン25gとアニソール120ml、St97.5ml、AN24.0mlを入れ、25℃で攪拌した。このスラリーに、臭化銅(I)258mg、PMDETA0.75mlを加え、100℃で4時間重合を行った。反応液をメタノール1.5L中に注ぎ、析出したポリマーを減圧乾燥して31.9gの固体状ポリマーを得た。1H−NMR分析より、PP/ASの組成比は、78/22(wt%)であった。
PP−ASハイブリッドポリマーの合成
実施例21において、アニソールの代わりに酢酸ブチル120mlを用いた以外は同様の条件で重合を行い、29.2gの固体状ポリマーを得た。1H−NMR分析より、PP/ASの組成比は、86/14(wt%)であった。
PP−ASハイブリッドポリマーの合成
充分に窒素置換した内容積500mlのガラス製反応器に、上記[製造例15]で得たハロゲン変性ポリプロピレン35gとSt168ml、AN41mlを入れ、25℃で攪拌した。このスラリーに、臭化銅(I)301mg、PMDETA0.88mlを加え、100℃で5時間重合を行った。反応液をメタノール1.5L中に注ぎ、析出したポリマーを減圧乾燥して47.6gの固体状ポリマーを得た。1H−NMR分析より、PP/ASの組成比は、73/27(wt%)であった。
PP−ASハイブリッドポリマーの合成
実施例23において、ハロゲン変性ポリプロピレンとして上記[製造例16]で得られたものを用いた以外は同様の条件で重合を行い、50.0gの固体状ポリマーを得た。1H−NMR分析より、PP/ASの組成比は、70/30(wt%)であった。
PP−ASハイブリッドポリマーの合成
充分に窒素置換した内容積500mlのガラス製反応器に、上記[製造例17]で得たハロゲン変性ポリプロピレン12.6gとキシレン34.4ml、St33ml、AN12.6mlを入れ、90℃で加熱攪拌して溶解させた。この溶液に、臭化銅(I)287mg、PMDETA0.84mlを加え、90℃で6時間重合を行った。反応液をメタノール1.5L中に注ぎ、析出したポリマーを減圧乾燥して14.6gの固体状ポリマーを得た。1H−NMR分析より、PP/ASの組成比は、86/14(wt%)であった。
PP−ポリメタクリル酸ドデシル(PDMA)ハイブリッドポリマーの合成
充分に窒素置換した内容積500mlのガラス製反応器に、上記[製造例17]で得たハロゲン変性ポリプロピレン12.6gとキシレン57ml、メタクリル酸ドデシル(DMA)23.5mlを入れ、100℃で加熱攪拌して溶解させた。この溶液に、臭化銅(I)287mg、PMDETA0.84mlを加え、100℃で4時間重合を行った。反応液をメタノール1.5L中に注ぎ、析出したポリマーを減圧乾燥して28.6gの固体状ポリマーを得た。1H−NMR分析より、PP/PDMAの組成比は、44/56(wt%)であった。
PP−PMMAハイブリッドポリマーの合成
充分に窒素置換した内容積500mlのガラス製反応器に、上記[製造例17]で得たハロゲン変性ポリプロピレン12.6gとキシレン62.9ml、MMA17.1mlを入れ、90℃で加熱攪拌して溶解させた。この溶液に、臭化銅(I)287mg、PMDETA0.84mlを加え、90℃で6時間重合を行った。反応液をメタノール1.5L中に注ぎ、析出したポリマーを減圧乾燥して23.9gの固体状ポリマーを得た。1H−NMR分析より、PP/PMMAの組成比は、53/47(wt%)であった。
PP−ポリスチレン(PS)ハイブリッドポリマーの合成
充分に窒素置換した内容積500mlのガラス製反応器に、上記[製造例18]で得たハロゲン変性ポリプロピレン10gとキシレン100ml、St27.2mlを入れ、100℃で加熱攪拌して溶解させた。この溶液に、臭化銅(I)425mg、PMDETA1.24mlを加え、100℃で4時間重合を行った。反応液をメタノール1L中に注ぎ、析出したポリマーを減圧乾燥して14.5gの固体状ポリマーを得た。1H−NMR分析より、PP/PSの組成比は、67/33(wt%)であった。
PP−ASハイブリッドポリマーの合成
充分に窒素置換した内容積500mlのガラス製反応器に、上記[製造例19]で得たハロゲン変性ポリプロピレン21.8gとキシレン126ml、St82.5ml、AN31.6mlを入れ、100℃で加熱攪拌して溶解させた。この溶液に、臭化銅(I)430mg、PMDETA1.25mlを加え、100℃で4時間重合を行った。反応液をメタノール1.5L中に注ぎ、析出したポリマーを減圧乾燥して29.8gの固体状ポリマーを得た。1H−NMR分析より、PP/ASの組成比は、73/27(wt%)であった。
PP−ASハイブリッドポリマーの合成
充分に窒素置換した内容積500mlのガラス製反応器に、上記[製造例20]で得たハロゲン変性ポリプロピレン25gとSt170.8ml、AN42.1mlを入れ、110℃で加熱攪拌して溶解させた。この溶液に、臭化銅(I)387mg、PMDETA1.11mlを加え、110℃で4時間重合を行った。反応液をメタノール1.5L中に注ぎ、析出したポリマーを減圧乾燥して63.0gの固体状ポリマーを得た。1H−NMR分析より、PP/ASの組成比は、40/60(wt%)であった。得られたポリマー7.11gを取り、THF150mlを用いてソクスレー抽出を還流下9時間行った。抽出残を減圧乾燥して6.76gのポリマーを得た。抽出後のサンプルの1H−NMR分析より、PP/ASの組成比は、42/58(wt%)であった。
PP−ASハイブリッドポリマーの合成
充分に窒素置換した内容積500mlのガラス製反応器に、上記[製造例20]で得たハロゲン変性ポリプロピレン25gとSt168ml、AN41mlを入れ、25℃で攪拌した。このスラリーに、臭化銅(I)387mg、PMDETA1.11mlを加え、80℃で4時間重合を行った。反応液をメタノール1.5L中に注ぎ、析出したポリマーを減圧乾燥して31.3gの固体状ポリマーを得た。1H−NMR分析より、PP/ASの組成比は、80/20(wt%)であった。
PP−PMMAハイブリッドポリマーの合成
充分に窒素置換した内容積500mlのガラス製反応器に、上記[製造例21]で得たハロゲン変性ポリプロピレン15gとアセトン430ml、MMA53.4mlを入れ、25℃で攪拌した。このスラリーに、臭化銅(I)229mg、PMDETA0.67mlを加え、55℃で1時間重合を行った。反応液をメタノール1.5L中に注ぎ、析出したポリマーを減圧乾燥して17.0gの固体状ポリマーを得た。1H−NMR分析より、PP/PMMAの組成比は、88/12(wt%)であった。
PP−PMMAハイブリッドポリマーの合成
実施例32において、重合時間を2時間にした以外は同様の条件で重合を行い、17.9gの固体状ポリマーを得た。1H−NMR分析より、PP/PMMAの組成比は、84/16(wt%)であった。
PP−PMMAハイブリッドポリマーの合成
実施例32において、重合時間を4時間にした以外は同様の条件で重合を行い、24.4gの固体状ポリマーを得た。1H−NMR分析より、PP/PMMAの組成比は、61/39(wt%)であった。
PP−ポリアクリル酸エチル(PEA)ハイブリッドポリマーの合成
充分に窒素置換した内容積500mlのガラス製反応器に、上記[製造例21]で得たハロゲン変性ポリプロピレン15gとキシレン246ml、アクリル酸エチル(EA)54.5mlを入れ、110℃で加熱攪拌して溶解させた。この溶液に、臭化銅(I)229mg、PMDETA0.67mlを加え、110℃で4時間重合を行った。反応液をメタノール1.5L中に注ぎ、析出したポリマーを減圧乾燥して21.2gの固体状ポリマーを得た。1H−NMR分析より、PP/PEAの組成比は、71/29(wt%)であった。得られたポリマー3.80gを取り、THF150mlを用いてソクスレー抽出を還流下9時間行った。抽出残を減圧乾燥して3.56gのポリマーを得た。抽出後のサンプルの1H−NMR分析より、PP/PEAの組成比は、76/24(wt%)であった。
PP−ポリアクリル酸t−ブチル(PtBuA)ハイブリッドポリマーの合成
充分に窒素置換した内容積500mlのガラス製反応器に、上記[製造例21]で得たハロゲン変性ポリプロピレン15gとキシレン227ml、アクリル酸t−ブチル(tBuA)73.2mlを入れ、110℃で加熱攪拌して溶解させた。この溶液に、臭化銅(I)229mg、PMDETA0.67mlを加え、110℃で4時間重合を行った。反応液をメタノール1.5L中に注ぎ、析出したポリマーを減圧乾燥して24.1gの固体状ポリマーを得た。1H−NMR分析より、PP/PtBuAの組成比は、62/38(wt%)であった。得られたポリマー4.45gを取り、THF150mlを用いてソクスレー抽出を還流下9時間行った。抽出残を減圧乾燥して4.17gのポリマーを得た。抽出後のサンプルの1H−NMR分析より、PP/PtBuAの組成比は、66/34(wt%)であった。
PP−ポリ(N−イソプロピルアクリルアミド)(PNIPAAm)ハイブリッドポリマーの合成
充分に窒素置換した内容積500mlのガラス製反応器に、上記[製造例21]で得たハロゲン変性ポリプロピレン15gとキシレン300ml、N−イソプロピルアクリルアミド56.5gを入れ、110℃で加熱攪拌して溶解させた。この溶液に、ジクロロトリス(トリフェニルホスフィン)ルテニウム612mgおよびアルミニウムイソプロポキシド521mgを加え、110℃で4時間重合を行った。反応液をメタノール1.5L中に注ぎ、析出したポリマーを減圧乾燥して27.4gの固体状ポリマーを得た。1H−NMR分析より、PP/PNIPAAmの組成比は、55/45(wt%)であった。
PP−ポリ(N−イソプロピルアクリルアミド)(PNIPAAm)ハイブリッドポリマーの合成
充分に窒素置換した内容積500mlのガラス製反応器に、上記[製造例21]で得たハロゲン変性ポリプロピレン15gとエタノール300ml、N−イソプロピルアクリルアミド56.5gを入れ、70℃で加熱攪拌した。このスラリーに、ジクロロトリス(トリフェニルホスフィン)ルテニウム612mgおよびアルミニウムイソプロポキシド521mgを加え、70℃で4時間重合を行った。反応液をメタノール1.5L中に注ぎ、析出したポリマーを減圧乾燥して16.2gの固体状ポリマーを得た。1H−NMR分析より、PP/PNIPAAmの組成比は、93/7(wt%)であった。
PP−ポリ(ポリエチレングリコールモノアクリレート)(PPEGA)ハイブリッドポリマーの合成
充分に窒素置換した内容積500mlのガラス製反応器に、上記[製造例21]で得たハロゲン変性ポリプロピレン15gとキシレン200ml、ポリエチレングリコールモノアクリレート(PEGA)104.0mlを入れ、110℃で加熱攪拌して溶解させた。この溶液に、臭化銅(I)229mg、PMDETA0.67mlを加え、110℃で4時間重合を行った。反応液をメタノール1.5L中に注ぎ、析出したポリマーを減圧乾燥して17.2gの固体状ポリマーを得た。1H−NMR分析より、PP/PPEGAの組成比は、87/13(wt%)であった。
PP−ポリアクリル酸2−ジメチルアミノエチル(PDMAEA)ハイブリッドポリマーの合成
充分に窒素置換した内容積500mlのガラス製反応器に、上記[製造例21]で得たハロゲン変性ポリプロピレン15gとキシレン225ml、アクリル酸2−ジメチルアミノエチル(DMAEA)75.8mlを入れ、110℃で加熱攪拌して溶解させた。この溶液に、臭化銅(I)229mg、PMDETA0.67mlを加え、110℃で4時間重合を行った。反応液をメタノール1.5L中に注ぎ、析出したポリマーを減圧乾燥して17.4gの固体状ポリマーを得た。1H−NMR分析より、PP/PDMAEAの組成比は、86/14(wt%)であった。
PP−PMMAハイブリッドポリマーの合成
充分に窒素置換した内容積2Lのガラス製反応器に、上記[製造例21]で得たハロゲン変性ポリプロピレン150gとキシレン1629mlを入れ、100℃で加熱攪拌して溶解させた。この溶液に、MMA170.8ml、臭化銅(I)2.29g、PMDETA6.67mlを加え、100℃で30分間重合を行った。反応液をメタノール5L中に注ぎ、析出したポリマーを減圧乾燥して179.6gの固体状ポリマーを得た。1H−NMR分析より、PP/PMMAの組成比は、84/16(wt%)であった。得られたポリマー4.45gを取り、アセトン150mlを用いてソクスレー抽出を還流下9時間行った。抽出残を減圧乾燥して4.44gのポリマーを得た。抽出後のサンプルの1H−NMR分析より、PP/PMMAの組成比は、84/16(wt%)であった。得られたポリマーを温度200℃に設定した熱プレス機にて圧力100kg/cm2、時間5分の条件でプレス成型し、その後温度20℃に設定したプレス機にて急速に冷却することにより、厚さ0.5mm、幅および長さ15mmのプレスシートを得た。得られたプレスシートを透過型電子顕微鏡(TEM)にて観察したところ、PPマトリックス中にPMMAの島相が直径約50nmの大きさで微分散しており、PPセグメントとPMMAセグメントとが結合したハイブリッドポリマーの生成が確認された。
(1)PP−PMMAハイブリッドポリマーの合成
充分に窒素置換した内容積2Lのガラス製反応器に、上記[製造例21]で得たハロゲン変性ポリプロピレン100gとキシレン1572mlを入れ、100℃で加熱攪拌して溶解させた。この溶液に、MMA227.7ml、臭化銅(I)1.53g、PMDETA4.45mlを加え、100℃で1時間重合を行った。反応液をメタノール5L中に注ぎ、析出したポリマーを減圧乾燥して162.2gの固体状ポリマーを得た。1H−NMR分析より、PP/PMMAの組成比は、62/38(wt%)であった。得られたポリマー5.13gを取り、アセトン150mlを用いてソクスレー抽出を還流下9時間行った。抽出残を減圧乾燥して4.95gのポリマーを得た。抽出後のサンプルの1H−NMR分析より、PP/PMMAの組成比は、64/36(wt%)であった。得られたポリマーを温度200℃に設定した熱プレス機にて圧力100kg/cm2、時間5分の条件でプレス成型し、その後温度20℃に設定したプレス機にて急速に冷却することにより、厚さ0.5mm、幅および長さ15mmのプレスシートを得た。得られたプレスシートを透過型電子顕微鏡(TEM)にて観察したところ、PPマトリックス中にPMMAの島相が直径約50nmの大きさで微分散しており、PPセグメントとPMMAセグメントとが結合したハイブリッドポリマーの生成が確認された。
(2)PP−PMMAハイブリッドポリマーの相容化能評価
ホモPP(プライムポリマー社製S119)62重量部、PMMA(和光純薬工業製;Mw=100,000)38重量部、上記(1)で合成したPP−PMMAハイブリッドポリマー5重量部を東洋精機株式会社製ラボプラストミル(容量60cc)に投入し、温度240℃、時間5分、ローター回転速度100rpmの条件で混練を行った。得られた混合物を温度240℃に設定した熱プレス機にて圧力100kg/cm2、時間5分の条件でプレス成型し、その後温度20℃に設定したプレス機にて急速に冷却することにより、厚さ0.5mm、幅および長さ15mmのプレスシートを得た。得られたプレスシートをTEMにて観察したところ、PPマトリックス中にPMMAの島相が微分散した構造が観測され、その数平均ドメイン径は1.60μmであった。
PP−PMMAハイブリッドポリマーの合成
充分に窒素置換した内容積2Lのガラス製反応器に、上記[製造例21]で得たハロゲン変性ポリプロピレン50gとキシレン1572mlを入れ、100℃で加熱攪拌して溶解させた。この溶液に、MMA227.7ml、臭化銅(I)0.76g、PMDETA2.22mlを加え、100℃で6時間重合を行った。反応液をメタノール5L中に注ぎ、析出したポリマーを減圧乾燥して136.7gの固体状ポリマーを得た。1H−NMR分析より、PP/PMMAの組成比は、37/63(wt%)であった。得られたポリマー5.06gを取り、アセトン150mlを用いてソクスレー抽出を還流下9時間行った。抽出残を減圧乾燥して4.75gのポリマーを得た。抽出後のサンプルの1H−NMR分析より、PP/PMMAの組成比は、39/61(wt%)であった。得られたポリマーを温度200℃に設定した熱プレス機にて圧力100kg/cm2、時間5分の条件でプレス成型し、その後温度20℃に設定したプレス機にて急速に冷却することにより、厚さ0.5mm、幅および長さ15mmのプレスシートを得た。得られたプレスシートを透過型電子顕微鏡(TEM)にて観察したところ、PPマトリックス中にPMMAの島相が直径約300nmの大きさで微分散しており、さらにPMMAドメイン中にPPが直径約50nmの大きさで微分散したサラミ構造が観測され、PPセグメントとPMMAセグメントとが結合したハイブリッドポリマーの生成が確認された。
〔比較例1〕
PP/PMMAの単純ブレンド物のTEM観察
ホモPP(プライムポリマー社製S119)62重量部、PMMA(和光純薬工業製;Mw=100,000)38重量部を東洋精機株式会社製ラボプラストミル(容量60cc)に投入し、温度240℃、時間5分、ローター回転速度100rpmの条件で混練を行った。得られた混合物を温度240℃に設定した熱プレス機にて圧力100kg/cm2、時間5分の条件でプレス成型し、その後温度20℃に設定したプレス機にて急速に冷却することにより、厚さ0.5mm、幅および長さ15mmのプレスシートを得た。得られたプレスシートをTEMにて観察したところ、PPマトリックス中にPMMAの島相が分散した構造が観測されたが、その数平均ドメイン径は40μm以上の非常に大きなドメインであった。
PP−ASハイブリッドポリマーの合成
充分に窒素置換した内容積500mlのガラス製反応器に、上記[製造例21]で得たハロゲン変性ポリプロピレン15gとトルエン30ml、St160ml、AN40mlを入れ、25℃で攪拌した。このスラリーに、シクロペンタジエニル鉄(I)ジカルボニルダイマー14.0mgを加え、80℃で5時間重合を行った。反応液をメタノール1.5L中に注ぎ、析出したポリマーを減圧乾燥して35.5gの固体状ポリマーを得た。1H−NMR分析より、PP/ASの組成比は、42/58(wt%)であった。得られたポリマー3.29gを取り、アセトン150mlを用いてソクスレー抽出を還流下9時間行った。抽出残を減圧乾燥して2.76gのポリマーを得た。抽出後のサンプルの1H−NMR分析より、PP/ASの組成比は、50/50(wt%)であった。
PP−ASハイブリッドポリマーの合成
実施例44において、シクロペンタジエニル鉄(I)ジカルボニルダイマーを7.0mgにした以外は同様の条件で重合を行い、28.1gの固体状ポリマーを得た。1H−NMR分析より、PP/ASの組成比は、53/47(wt%)であった。得られたポリマー3.14gを取り、アセトン150mlを用いてソクスレー抽出を還流下9時間行った。抽出残を減圧乾燥して2.95gのポリマーを得た。抽出後のサンプルの1H−NMR分析より、PP/ASの組成比は、57/43(wt%)であった。
シンジオタクチックPP(sPP)−PMMAハイブリッドポリマーの合成
充分に窒素置換した内容積2Lのガラス製反応器に、上記[製造例22]で得たハロゲン変性シンジオタクチックポリプロピレン100gとキシレン1572mlを入れ、100℃で加熱攪拌して溶解させた。この溶液に、MMA227.7ml、臭化銅(I)1.53g、PMDETA4.45mlを加え、100℃で25分間重合を行った。反応液をメタノール5L中に注ぎ、析出したポリマーを減圧乾燥して137.6gの固体状ポリマーを得た。1H−NMR分析より、sPP/PMMAの組成比は、73/27(wt%)であった。
EPR−PDMAハイブリッドポリマーの合成
充分に窒素置換した内容積500mlのガラス製反応器に、上記[製造例23]で得たハロゲン変性EPR15gとキシレン85mlを入れ、110℃で加熱攪拌して溶解させた。この溶液に、DMA35.2ml、臭化銅(I)215mg、PMDETA0.63mlを加え、110℃で1.5時間重合を行った。反応液をメタノール1.5L中に注ぎ、析出したポリマーを減圧乾燥して25.3gのゴム状ポリマーを得た。1H−NMR分析より、EPR/PDMAの組成比は、59/41(wt%)であった。また、該ポリマーの分子量(PS換算)をGPCにより測定したところ、Mw=232,000、Mn=59,300、Mw/Mn=3.92であった。
EPR−PDMAハイブリッドポリマーの合成
実施例47において、DMAの仕込量を87.9mlにした以外は同様の条件で30分間重合を行い、35.9gのゴム状ポリマーを得た。1H−NMR分析より、EPR/PDMAの組成比は、42/58(wt%)であった。また、該ポリマーの分子量(PS換算)をGPCにより測定したところ、Mw=393,000、Mn=111,000、Mw/Mn=3.53であった。
EPR−PDMAハイブリッドポリマーの合成
実施例47において、ハロゲン変性EPRとして上記[製造例24]で得たものを用いた以外は同様の条件で重合を行い、26.2gのゴム状ポリマーを得た。1H−NMR分析より、EPR/PDMAの組成比は、57/43(wt%)であった。
EPR−PDMAハイブリッドポリマーの合成
実施例48において、ハロゲン変性EPRとして上記[製造例24]で得たものを用いた以外は同様の条件で重合を行い、40.1gのゴム状ポリマーを得た。1H−NMR分析より、EPR/PDMAの組成比は、37/63(wt%)であった。
EBR−PSハイブリッドポリマーの合成
充分に窒素置換した内容積500mlのガラス製反応器に、上記[製造例25]で得たハロゲン変性EBR10gとSt150mlを入れ、90℃で加熱攪拌して溶解させた。この溶液に、蒸留水300ml、臭化銅(I)43mg、PMDETA0.13mlを加え、90℃で6時間重合を行った。反応液をメタノール1.5L中に注ぎ、析出したポリマーを減圧乾燥して30.3gの固体状ポリマーを得た。1H−NMR分析より、EBR/PSの組成比は、33/67(wt%)であった。
EBR−PSハイブリッドポリマーの合成
充分に窒素置換した内容積500mlのガラス製反応器に、上記[製造例25]で得たハロゲン変性EBR10gとSt100mlを入れ、90℃で加熱攪拌して溶解させた。この溶液に、蒸留水300ml、ポリエチレングリコールモノラウレート5ml、臭化銅(I)43mg、PMDETA0.13mlを加え、90℃で6時間重合を行った。反応液をメタノール1.5L中に注ぎ、析出したポリマーを減圧乾燥して26.1gの固体状ポリマーを得た。1H−NMR分析より、EBR/PSの組成比は、38/62(wt%)であった。
EBR−PMMAハイブリッドポリマーの合成
充分に窒素置換した内容積500mlのガラス製反応器に、上記[製造例26]で得たハロゲン変性EBR20gとキシレン233.1mlを入れ、100℃で加熱攪拌して溶解させた。この溶液に、MMA66.9ml、臭化銅(I)287mg、PMDETA0.84mlを加え、100℃で4時間重合を行った。反応液をメタノール1.5L中に注ぎ、析出したポリマーを減圧乾燥して29.21gの固体状ポリマーを得た。1H−NMR分析より、EBR/PMMAの組成比は、68/32(wt%)であった。
TPX−PMMAハイブリッドポリマーの合成
充分に窒素置換した内容積500mlのガラス製反応器に、上記[製造例27]で得たハロゲン変性TPX20gとキシレン233.1ml、MMA66.9mlを入れ、100℃で加熱攪拌して溶解させた。この溶液に、臭化銅(I)287mg、PMDETA0.84mlを加え、100℃で18分間重合を行った。反応液をメタノール1.5L中に注ぎ、析出したポリマーを減圧乾燥して25.6gの固体状ポリマーを得た。1H−NMR分析より、TPX/PMMAの組成比は、78/22(wt%)であった。得られたポリマー5.26gを取り、アセトン150mlを用いてソクスレー抽出を還流下9時間行った。抽出残を減圧乾燥して5.12gのポリマーを得た。抽出後のサンプルの1H−NMR分析より、TPX/PMMAの組成比は、80/20(wt%)であった。
COC−PMMAハイブリッドポリマーの合成
充分に窒素置換した内容積500mlのガラス製反応器に、上記[製造例28]で得たハロゲン変性COC20gとキシレン314.5ml、MMA45.5mlを入れ、100℃で加熱攪拌して溶解させた。この溶液に、臭化銅(I)305mg、PMDETA0.89mlを加え、100℃で4時間重合を行った。反応液をメタノール1.5L中に注ぎ、析出したポリマーを減圧乾燥して22.2gの固体状ポリマーを得た。1H−NMR分析より、COC/PMMAの組成比は、90/10(wt%)であった。
COC−PMMAハイブリッドポリマーの合成
充分に窒素置換した内容積500mlのガラス製反応器に、上記[製造例28]で得たハロゲン変性COC20gとキシレン233.1ml、MMA66.9mlを入れ、100℃で加熱攪拌して溶解させた。この溶液に、臭化銅(I)287mg、PMDETA0.84mlを加え、100℃で7時間重合を行った。反応液をメタノール1.5L中に注ぎ、析出したポリマーを減圧乾燥して30.5gの固体状ポリマーを得た。1H−NMR分析より、COC/PMMAの組成比は、66/34(wt%)であった。
EEA−PMMAハイブリッドポリマーの合成
充分に窒素置換した内容積500mlのガラス製反応器に、上記[製造例29]で得たハロゲン変性EEA7.1gとキシレン300ml、MMA32.1mlを入れ、100℃で加熱攪拌して溶解させた。この溶液に、臭化銅(I)538mg、PMDETA1.57ml、臭化銅(II)41.9mgを加え、100℃で4時間重合を行った。反応液をメタノール1.5L中に注ぎ、析出したポリマーを減圧乾燥して11.1gのゴム状ポリマーを得た。1H−NMR分析より、EEA/PMMAの組成比は、64/36(wt%)であった。
エチレン/メタクリル酸共重合体−PMMAハイブリッドポリマーの合成
実施例57において、ハロゲン変性EEAの代わりに上記[製造例30]で得たハロゲン変性エチレン/メタクリル酸共重合体10.7gを用いた以外は同様の条件で重合を行い、15.1gのゴム状ポリマーを得た。1H−NMR分析より、エチレン/メタクリル酸共重合体/PMMAの組成比は、71/29(wt%)であった。
マレイン化PP−PMMAハイブリッドポリマーの合成
充分に窒素置換した内容積500mlのガラス製反応器に、上記[製造例31]で得たハロゲン変性マレイン化PP14.6gとキシレン62.9ml、MMA17.1mlを入れ、90℃で加熱攪拌して溶解させた。この溶液に、臭化銅(I)287mg、PMDETA0.84mlを加え、90℃で15分間重合を行った。反応液をメタノール1L中に注ぎ、析出したポリマーを減圧乾燥して24.5gの固体状ポリマーを得た。1H−NMR分析より、PP/PMMAの組成比は、59/41(wt%)であった。
マレイン化PP−ASハイブリッドポリマーの合成
充分に窒素置換した内容積500mlのガラス製反応器に、上記[製造例31]で得たハロゲン変性マレイン化PP14.6gとキシレン34.4ml、St33ml、AN12.6mlを入れ、100℃で加熱攪拌して溶解させた。この溶液に、臭化銅(I)287mg、PMDETA0.84mlを加え、100℃で6時間重合を行った。反応液をメタノール1.5L中に注ぎ、析出したポリマーを減圧乾燥して22.0gの固体状ポリマーを得た。1H−NMR分析より、PP/ASの組成比は、66/34(wt%)であった。
マレイン化PP−ポリメタクリル酸2−ヒドロキシエチル(PHEMA)ハイブリッドポリマーの合成
充分に窒素置換した内容積500mlのガラス製反応器に、上記[製造例31]で得たハロゲン変性マレイン化PP14.6gとエタノール140ml、メタクリル酸2−ヒドロキシエチル(HEMA)19.4mlを入れ、25℃で攪拌した。このスラリーに、臭化銅(I)287mg、PMDETA0.84mlを加え、25℃で4時間重合を行った。反応液をグラスフィルターでろ過し、フィルター上のポリマーを減圧乾燥して32.4gの固体状ポリマーを得た。元素分析より、PP/PHEMAの組成比は、45/55(wt%)であった。
マレイン化PP−PtBuAハイブリッドポリマーの合成
充分に窒素置換した内容積500mlのガラス製反応器に、上記[製造例31]で得たハロゲン変性マレイン化PP14.6gとキシレン57ml、tBuA23.4mlを入れ、90℃で加熱攪拌して溶解させた。この溶液に、臭化銅(I)287mg、PMDETA0.84mlを加え、90℃で4時間重合を行った。反応液をメタノール1L中に注ぎ、析出したポリマーを減圧乾燥して22.7gの固体状ポリマーを得た。1H−NMR分析より、PP/PtBuAの組成比は、64/36(wt%)であった。
マレイン化PP−PtBuAハイブリッドポリマーの合成
実施例62において、tBuAの仕込量を164.1mlにした以外は同様の条件で重合を行い、28.7gの固体状ポリマーを得た。1H−NMR分析より、PP/PtBuAの組成比は、51/49(wt%)であった。
マレイン化PP−PHEMAハイブリッドポリマーの合成
充分に窒素置換した内容積500mlのガラス製反応器に、上記[製造例31]で得たハロゲン変性マレイン化PP15gとキシレン300ml、HEMA10mlを入れ、25℃で攪拌した。このスラリーに、臭化銅(I)296mg、PMDETA0.86mlを加え、25℃で4時間重合を行った。反応液をメタノール1.5L中に注ぎ、析出したポリマーを減圧乾燥して23.9gの固体状ポリマーを得た。元素分析より、PP/PHEMAの組成比は、63/37(wt%)であった。
マレイン化PP−PHEMAハイブリッドポリマーの合成
実施例64において、HEMAの仕込量を20mlにした以外は同様の条件で重合を行い、34.1gの固体状ポリマーを得た。元素分析より、PP/PHEMAの組成比は、44/56(wt%)であった。
マレイン化PP−PHEMAハイブリッドポリマーの合成
実施例64において、HEMAの仕込量を30mlにした以外は同様の条件で重合を行い、43.4gの固体状ポリマーを得た。元素分析より、PP/PHEMAの組成比は、35/65(wt%)であった。
マレイン化PP−PHEMAハイブリッドポリマーの合成
実施例64において、HEMAの仕込量を40mlにした以外は同様の条件で重合を行い、52.4gの固体状ポリマーを得た。元素分析より、PP/PHEMAの組成比は、29/71(wt%)であった。
マレイン化PP−PDMAハイブリッドポリマーの合成
充分に窒素置換した内容積500mlのガラス製反応器に、上記[製造例31]で得たハロゲン変性マレイン化PP15gとキシレン200ml、DMA24.2mlを入れ、100℃で加熱攪拌して溶解させた。この溶液に、臭化銅(I)296mg、PMDETA0.86mlを加え、100℃で4時間重合を行った。反応液をメタノール1.5L中に注ぎ、析出したポリマーを減圧乾燥して27.8gの固体状ポリマーを得た。1H−NMR分析より、PP/PDMAの組成比は、54/46(wt%)であった。
マレイン化PP−PNIPAAmハイブリッドポリマーの合成
充分に窒素置換した内容積500mlのガラス製反応器に、上記[製造例31]で得たハロゲン変性マレイン化PP15gとキシレン80ml、NIPAAm9.3gを入れ、100℃で加熱攪拌して溶解させた。この溶液に、ジクロロトリス(トリフェニルホスフィン)ルテニウム791mgおよびアルミニウムイソプロポキシド674mgを加え、100℃で3分間重合を行った。反応液をメタノール1.5L中に注ぎ、析出したポリマーを減圧乾燥して16.9gの固体状ポリマーを得た。1H−NMR分析より、PP/PNIPAAmの組成比は、89/11(wt%)であった。
マレイン化PP−PMMAハイブリッドポリマーの合成
充分に窒素置換した内容積500mlのガラス製反応器に、上記[製造例31]で得たハロゲン変性マレイン化PP15gとキシレン200ml、MMA8.8mlを入れ、100℃で加熱攪拌して溶解させた。この溶液に、臭化銅(I)296mg、PMDETA0.86ml、臭化銅(II)23mgを加え、100℃で4時間重合を行った。反応液をメタノール1.5L中に注ぎ、析出したポリマーを減圧乾燥して18.1gの固体状ポリマーを得た。1H−NMR分析より、PP/PMMAの組成比は、83/17(wt%)であった。また、該ポリマーの分子量(PS換算)をGPCにより測定したところ、Mw=187,000、Mn=57,900、Mw/Mn=3.22であった。
マレイン化PP−PMMAハイブリッドポリマーの合成
実施例70において、MMAの仕込量を17.7mlにした以外は同様の条件で重合を行い、23.5gの固体状ポリマーを得た。1H−NMR分析より、PP/PMMAの組成比は、64/36(wt%)であった。また、該ポリマーの分子量(PS換算)をGPCにより測定したところ、Mw=157,000、Mn=31,300、Mw/Mn=5.01であった。
マレイン化PP−PMMAハイブリッドポリマーの合成
実施例70において、MMAの仕込量を35.3mlにした以外は同様の条件で重合を行い、35.1gの固体状ポリマーを得た。1H−NMR分析より、PP/PMMAの組成比は、43/57(wt%)であった。また、該ポリマーの分子量(PS換算)をGPCにより測定したところ、Mw=210,000、Mn=35,400、Mw/Mn=5.92であった。
マレイン化COC−PMMAハイブリッドポリマーの合成
充分に窒素置換した内容積500mlのガラス製反応器に、上記[製造例32]で得たハロゲン変性マレイン化COC15gとキシレン200ml、MMA17mlを入れ、100℃で加熱攪拌して溶解させた。この溶液に、臭化銅(I)287mg、PMDETA0.84mlを加え、100℃で4時間重合を行った。反応液をメタノール1.5L中に注ぎ、析出したポリマーを減圧乾燥して23.7gの固体状ポリマーを得た。1H−NMR分析より、COC/PMMAの組成比は、63/37(wt%)であった。
パウダー状PP−ASハイブリッドポリマーの合成
充分に窒素置換した内容積500mlのガラス製反応器に、上記[製造例34]で得たパウダー状ハロゲン変性ポリプロピレン25gとSt194.4ml、AN48.0mlを入れ、25℃で攪拌した。このスラリーに、臭化銅(I)258mg、PMDETA0.75mlを加え、85℃で4時間重合を行った。反応液をメタノール1.5L中に注ぎ、析出したポリマーを減圧乾燥して32.7gの白色パウダー状ポリマーを得た。得られたパウダーの嵩密度は0.30g/ml、平均粒径は240μm、ICP発光分析法によるCu含量は22ppmであり、また、1H−NMR分析より、PP/ASの組成比は、77/23(wt%)であった。
PP−PMMAハイブリッドポリマーの合成
充分に窒素置換した内容積500mlのガラス製反応器に、上記[製造例35]で得た変性ポリプロピレン14.6gとキシレン55mlを入れ、90℃で加熱攪拌して溶解させた。この溶液に、MMA17mlおよび臭化銅(I)0.29g、PMDETA0.84mlを加え、90℃で2時間重合を行った。反応液をメタノール1L中に注ぎ、析出したポリマーを減圧乾燥して24.5gの固体状ポリマーを得た。1H−NMR分析より、PP/PMMAの組成比は、62/38(wt%)であった。
[比較例2]
充分に窒素置換した内容積500mlのガラス製反応器に、[製造例31]で使用した無水マレイン酸変性ポリプロピレン(イオンクロマトグラフィー分析から臭素原子は不検出)14.6gとキシレン57mlを入れ、90℃で加熱攪拌して溶解させた。この溶液に、アクリル酸t−ブチル(tBuA)23mlおよび臭化銅(I)0.29g、PMDETA0.84mlを加え、90℃で4時間重合を行った。反応液をメタノール1L中に注ぎ、析出したポリマーを減圧乾燥して13.8gの固体状ポリマーを得た。1H−NMR分析より、tBuAに基づくシグナルは検出されなかった。
PP−PMMAハイブリッドポリマーの合成
充分に窒素置換した内容積500mlのガラス製反応器に、上記[製造例18]で得たハロゲン変性ポリプロピレン10gとキシレン100mlを入れ、100℃で加熱攪拌して溶解させた。この溶液に、メタクリル酸メチル(MMA)13mlおよび臭化銅(I)0.43g、N,N,N',N'',N''−ペンタメチルジエチレントリアミン(PMDETA)1.24mlを加え、100℃で4時間重合を行った。反応液をメタノール1L中に注ぎ、析出したポリマーを減圧乾燥して15.2gの固体状ポリマーを得た。得られたポリマー5.9gを取り、THF200mlを用いてソクスレー抽出を還流下8時間行った。抽出残を減圧乾燥して5.7gのポリマーを得た。抽出後のサンプルの1H−NMR分析より、PP/PMMAの組成比は、61/39(wt%)であった。
PP−PMMAハイブリッドポリマーの合成
充分に窒素置換した内容積500mlのガラス製反応器に、上記[製造例8]で得たハロゲン変性ポリプロピレン10gとキシレン200mlを入れ、100℃で加熱攪拌して溶解させた。この溶液に、MMA11mlおよび臭化銅(I)0.57g、PMDETA1.67mlを加え、100℃で4時間重合を行った。反応液をメタノール1L中に注ぎ、析出したポリマーを減圧乾燥して11.9gの固体状ポリマーを得た。1H−NMR分析より、PP/PMMAの組成比は、86/14(wt%)であった。
PP−ASハイブリッドポリマーの合成
充分に窒素置換した内容積500mlのガラス製反応器に、上記[製造例36]で得たハロゲン変性ポリプロピレン21.8gとキシレン126mlを入れ、100℃で加熱攪拌して溶解させた。この溶液に、St82ml、AN28mlおよび臭化銅(I)0.44g、PMDETA1.26mlを加え、100℃で4時間重合を行った。反応液をメタノール1L中に注ぎ、析出したポリマーを減圧乾燥して29.8gの固体状ポリマーを得た。1H−NMR分析より、プロピレン/St/ANの組成比は、82/12/6(モル%)であった。
PP−ASハイブリッドポリマーの合成
充分に窒素置換した内容積500mlのガラス製反応器に、上記[製造例21]で得たハロゲン変性ポリプロピレン15gとアニソール300mlを入れ、110℃で加熱攪拌してスラリー状にした。このスラリーに、St77ml、AN19mlおよび臭化銅(I)0.23g、PMDETA0.67mlを加え、110℃で4時間重合を行った。反応液をメタノール1L中に注ぎ、ろ過後減圧乾燥して24.0gの固体状ポリマーを得た。1H−NMR分析より、プロピレン/St/ANの組成比は、63/24/13(モル%)であった。
パウダー状PP−ASハイブリッドポリマーの合成
充分に窒素置換した内容積500mlのガラス製反応器に、上記[製造例40]で得たパウダー状ハロゲン変性ポリプロピレン15gとSt160ml、AN40mlを入れ、25℃で攪拌した。このスラリーに、臭化銅(I)189mg、PMDETA0.55ml、トルエン26mlを加え、80℃で6時間重合を行った。反応液をメタノール1.5L中に注ぎ、析出したポリマーを減圧乾燥して19.7gの白色パウダー状ポリマーを得た。得られたパウダーの嵩密度は0.15g/ml、平均粒径は40μm、ICP発光分析法によるCu含量は10ppmであり、また、1H−NMR分析より、PP/ASの組成比は、76/24(wt%)であった。
PP−ASハイブリッドポリマーの合成とアルカリ分解試験
充分に窒素置換した内容積500mlのガラス製反応器に、上記[製造例21]で得たハロゲン変性ポリプロピレン15gとSt160ml、AN40mlを入れ、25℃で攪拌した。このスラリーに、臭化銅(I)379mg、PMDETA1.10mlを加え、80℃で5時間重合を行った。反応液をメタノール1.5L中に注ぎ、析出したポリマーを減圧乾燥して22.8gの固体状ポリマーを得た。得られたポリマー3.42gを取り、アセトン150mlを用いてソクスレー抽出を還流下9時間行った。抽出残を減圧乾燥して3.27gのポリマーを得た。抽出後のサンプルの1H−NMR分析より、PP/ASの組成比は、69/31(wt%)であった。この抽出後のサンプル2.1gを内容積100mlのシュレンクにとり、クロロベンゼン60ml、メタノール20mlを加えて窒素気流下、80℃で加熱攪拌した。1時間後、ナトリウムメトキシドのメタノール溶液(28%)6mlを加え、さらに80℃で8時間加熱還流した。反応液をメタノール400ml中に注いで攪拌し、桐山ロートでろ過後、フィルター上の固体をTHF100ml中に加えて攪拌した。このスラリーを再びろ過し、ろ液を濃縮して無色透明のフィルム状固体0.06gを得た。また、フィルター上の固体は減圧乾燥した結果、2.01gであった。したがって、本条件下でのアルカリ分解試験でPP−ASハイブリッドポリマーから分解された成分の割合は、0.06g/2.1g=2.9wt%であり、PPセグメントとASセグメントとの結合はほとんど切断されなかった。
[比較例3]
(1)ハロゲン化ポリプロピレンの合成
特開2002−145944記載の方法に準じて合成したプロピレン/10−ウンデセン−1−オール共重合体(Mw=106,000、Mw/Mn=1.88、コモノマー含量0.12mol%)170gを、脱気窒素置換された2Lガラス製反応器に入れ、ヘキサン1700ml、2−ブロモイソ酪酸ブロミド9.2mlをそれぞれ添加し、60℃で2時間加熱攪拌した。反応後、得られたスラリーをろ過後、減圧乾燥して169.5gの白色固体状ポリマーを得た。1H−NMR分析から、OH基の94%が2−ブロモイソ酪酸基で修飾されたポリプロピレンであることが分かった。
(2)PP−ASハイブリッドポリマーの合成とアルカリ分解試験
充分に窒素置換した内容積500mlのガラス製反応器に、上記(1)で得たハロゲン化ポリプロピレン15gとSt120ml、AN30ml、トルエン26mlを入れ、25℃で攪拌した。このスラリーに、臭化銅(I)189mg、PMDETA0.55mlを加え、80℃で4時間重合を行った。反応液をメタノール1.5L中に注ぎ、析出したポリマーを減圧乾燥して20.9gの固体状ポリマーを得た。得られたポリマー5.16gを取り、アセトン150mlを用いてソクスレー抽出を還流下9時間行った。抽出残を減圧乾燥して5.07gのポリマーを得た。抽出後のサンプルの1H−NMR分析より、PP/ASの組成比は、63/37(wt%)であった。この抽出後のサンプル1.0gを内容積100mlのシュレンクにとり、クロロベンゼン30ml、メタノール10mlを加えて窒素気流下、80℃で加熱攪拌した。1時間後、ナトリウムメトキシドのメタノール溶液(28%)3mlを加え、さらに80℃で8時間加熱還流した。反応液をメタノール400ml中に注いで攪拌し、桐山ロートでろ過後、フィルター上の固体をTHF100ml中に加えて攪拌した。このスラリーを再びろ過し、ろ液を濃縮して無色透明のフィルム状固体0.35gを得た。したがって、本条件下でのアルカリ分解試験でPP−ASハイブリッドポリマーから分解された成分の割合は、0.35g/1.0g=35wt%であり、PPセグメントとASセグメントとの結合が切断されてほとんどのASセグメントがTHFで抽出されたことがわかった。

Claims (14)

  1. ポリオレフィンセグメント(A)と極性ポリマーセグメント(B)とが、炭素−炭素結合によって結合した構造を有することを特徴とするハイブリッドポリマー。
    ここで、
    ポリオレフィンセグメント(A)は、下記(A1)〜(A5)からなる群から選ばれる分子量分布(Mw/Mn)が1.5以上のポリオレフィン(A")を、ハロゲン化剤として、臭素、N−ブロモスクシンイミド、N−ブロモカプロラクタム、N−ブロモフタルイミド、1,3−ジブロモ−5,5−ジメチルヒダントイン、N−ブロモグルタルイミド、またはN,N'−ジブロモイソシアヌル酸を用いて、ハロゲン化して得られるハロゲン変性ポリオレフィン(A')に由来するセグメントであり、
    前記ハロゲン変性ポリオレフィン(A')のハロゲン含有率が0.01〜70重量%であり、
    極性ポリマーセグメント(B)は、ラジカル重合性単量体から選ばれる1種以上のモノマーの単独重合体または共重合体であり、
    前記ラジカル重合性単量体が、(メタ)アクリル酸およびその誘導体、(メタ)アクリロニトリル、スチレンおよびその誘導体、(メタ)アクリルアミドおよびその誘導体、マレイン酸およびその誘導体、マレイミドおよびその誘導体、ビニルエステル類、共役ジエン類、ハロゲン含有オレフィン類から選ばれる有機化合物である
    (A1)CH2=CH−CxH2x+1(xは0または正の整数)で示されるα−オレフィン化合物の単独重合体または共重合体。
    (A2)CH2=CH−CxH2x+1(xは0または正の整数)で示されるα−オレフィン化合物と芳香環を有するモノオレフィン化合物との共重合体。
    (A3)CH2=CH−CxH2x+1(xは0または正の整数)で示されるα−オレフィン化合物と下記一般式(1)で表される環状モノオレフィン化合物との共重合体。
    (A4)CH2=CH−CxH2x+1(xは0または正の整数)で示されるα−オレフィン化合物と不飽和カルボン酸またはその誘導体とのランダム共重合体。
    (A5)前記(A1)〜(A4)で表される重合体を不飽和カルボン酸またはその誘導体により、変性したポリオレフィン。
    Figure 0005137569
    (式(1)において、nは0または1であり、mは0または正の整数であり、qは0または1であり、R1 〜R18ならびにRa およびRb は、それぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子および炭化水素基よりなる群から選ばれる原子または基を表し、R15〜R18は、互いに結合して単環または多環を形成していてもよい。)
  2. 前記ハロゲン変性ポリオレフィン(A')をマクロ開始剤として、ラジカル重合性単量体から選ばれる1種以上のモノマーを原子移動ラジカル重合することにより製造されることを特徴とする請求項に記載のハイブリッドポリマーの製造方法。
  3. 前記ポリオレフィンセグメント(A)1〜99重量部と前記極性ポリマーセグメント(B)1〜99重量部を含有し、遷移金属含有量が100ppm以下であり、平均粒径が1〜1000μmかつ嵩密度が0.10〜0.90g/cm3のパウダー状であることを特徴とする請求項記載のハイブリッドポリマー。
  4. 230℃、2.16kg荷重におけるメルトフローレートが、0.01〜50g/10分の範囲にあることを特徴とする請求項に記載のハイブリッドポリマー。
  5. 平均粒径が1〜1000μmかつ嵩密度が0.10〜0.50g/cm3であるパウダー状のハロゲン変性ポリオレフィン(A')をマクロ開始剤として、ラジカル重合性単量体が非溶融状態で原子移動ラジカル重合することにより製造されることを特徴とする請求項3または4に記載のハイブリッドポリマーの製造方法。
  6. パウダー状のハロゲン変性ポリオレフィン(A')の平均粒径が1〜500μmであることを特徴とする請求項5に記載のハイブリッドポリマーの製造方法。
  7. 請求項1、3または4に記載のハイブリッドポリマーを含む熱可塑性樹脂組成物。
  8. 請求項1、3または4に記載のハイブリッドポリマーからなることを特徴とするフィルム・シート。
  9. 請求項1、3または4に記載のハイブリッドポリマーからなることを特徴とする接着性樹脂。
  10. 請求項1、3または4に記載のハイブリッドポリマーからなることを特徴とする相溶化剤。
  11. 請求項1、3または4に記載のハイブリッドポリマーからなることを特徴とする樹脂改質剤。
  12. 請求項1、3または4に記載のハイブリッドポリマーからなることを特徴とする樹脂添加剤。
  13. 請求項1、3または4に記載のハイブリッドポリマーからなることを特徴とするフィラー分散剤。
  14. 請求項1、3または4に記載のハイブリッドポリマーからなることを特徴とする分散体。
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