JP2008156528A - オレフィン系重合体およびその製造方法 - Google Patents

オレフィン系重合体およびその製造方法 Download PDF

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信夫 川原
Junji Saito
純治 斎藤
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真吾 松尾
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英之 金子
Tomoaki Matsuki
智昭 松木
Norio Kashiwa
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Abstract

【課題】機械物性などに悪影響を及ぼすことなく、極性セグメントを有する、新規なオレフィン系重合体を提供する。
【解決手段】(1)主鎖骨格である、炭素原子数2〜20のオレフィンから選ばれる少なくとも1種以上のオレフィンに由来する繰り返し単位を主たる構成単位とするオレフィン連鎖からなる重合体セグメント、(2)側鎖骨格である、水溶性(メタ)アクリル酸系モノマーに由来する繰り返し単位を主たる構成単位とするモノマー連鎖からなる重合体セグメントからなる、グラフト型オレフィン系重合体。
【選択図】なし

Description

本発明はオレフィン系重合体およびその製造方法に関する。更に詳しくは水溶性セグメントを有するグラフト型オレフィン系重合体およびその製造方法に関する。
一般に、ポリオレフィン材料は、成形性、機械的特性、衛生適合性、成型品外観が良好であるなどの特徴を有することから、押出成型品、中空成型品、射出成型品などに広く利用されている。また安価であることも利点の一つであり、その利用範囲は一般家庭用消費材から工業材料まで多岐にわたっている。しかしながらポリオレフィンは分子鎖中に極性基を持たない、いわゆる無極性樹脂であるため、金属をはじめ種々の極性物質との親和性に乏しく、これらの物質の用途には制限があった。
こうした問題を解決するため、ポリオレフィンにポリアルキレンオキシドのような親水性高分子を混錬した物が知られている(特開平6−207064号公報)。またポリオレフィンを無水マレイン酸で変性したものや、ポリアルキレンオキシドとポリオレフィンをラジカル変性する方法が行なわれてきた(特開2003−48990号公報、特開平10−226717号公報)。こうした方法では、要求物性が十分には満たされず、また原料ポリマーの分子量の低下や、構造変性などが生じるといった課題が残されていた。
特開平6−207064号公報 特開2003−48990号公報 特開平10−226717号公報
本発明は、かかる問題を解決しようとするものであって、機械物性などに悪影響を及ぼすことなく、極性セグメントを有する、新規なオレフィン系重合体を提供するものである。
本発明者らは鋭意検討した結果、特定構造を有するオレフィン系重合体存在下で特定構造を有するモノマーを重合すれば、上記問題を解決すべく新規なオレフィン系重合体が得られることを見出した。
すなわち、本発明は、(1)主鎖骨格である、炭素原子数2〜20のオレフィンから選ばれる少なくとも1種以上のオレフィンに由来する繰り返し単位を主たる構成単位とするオレフィン連鎖からなる重合体セグメント、(2)側鎖骨格である、水溶性(メタ)アクリル酸系モノマーに由来する繰り返し単位を主たる構成単位とするモノマー連鎖からなる重合体セグメントからなる、グラフト型オレフィン系重合体である。
本発明のオレフィン系重合体は、優れた親水性を有し、かつ機械的強度に優れ、極めて良好な塗装性を有する等の効果を奏することから極めて有用である。また本発明のオレフィン系重合体の製造方法は、各セグメントの組成、分子量の制御が容易であり、工業的に極めて価値がある。
以下に、本発明におけるオレフィン系重合体を説明する。
本発明におけるオレフィン系重合体は、(1)炭素原子数2〜20のオレフィンから選ばれる少なくとも1種以上のオレフィンに由来する繰り返し単位を主たる構成単位とするオレフィン連鎖からなる重合体セグメントと、(2)水溶性(メタ)アクリル酸系モノマーに由来する繰り返し単位を主たる構成単位とするモノマー連鎖からなる重合体セグメントからなる。以下に、炭素原子数2〜20のオレフィンから選ばれる少なくとも1種以上のオレフィンに由来する繰り返し単位を主たる構成単位とするオレフィン連鎖からなる重合体セグメント(以下、オレフィン連鎖からなる重合体セグメント)と、水溶性(メタ)アクリル酸系モノマーに由来する繰り返し単位を主たる構成単位とするモノマー連鎖からなる重合体セグメント(以下、水溶性(メタ)アクリル酸系モノマー連鎖からなる重合体セグメント)について説明する。
1、オレフィン連鎖からなる重合体セグメント
本発明における、(1)オレフィン連鎖からなる重合体セグメントを構成するオレフィンは、炭素原子数2〜20のオレフィンから選ばれる少なくとも1種以上のオレフィンに由来しており、炭素原子数2〜20のオレフィンとしては、例えば直鎖状または分岐状のα-オレフィン、環状オレフィン、芳香族ビニル化合物、共役ジエン、非共役ポリエン、官能化ビニル化合物などが挙げられる。
直鎖状または分岐状のα-オレフィンとして具体的には、例えばエチレン、プロピレン、1-ブテン、1-ペンテン、1-ヘキセン、1-オクテン、1-デセン、1-ドデセン、1-テトラデセン、1-ヘキサデセン、1-オクタデセン、1-エイコセンなどの炭素原子数2〜20、好ましくは2〜10の直鎖状のα-オレフィン;例えば3-メチル-1-ブテン、4-メチル-1-ペンテン、3-メチル-1-ペンテン、3-エチル-1-ペンテン、4,4-ジメチル-1-ペンテン、4-メチル-1-ヘキセン、4,4-ジメチル-1-ヘキセン、4-エチル-1-ヘキセン、3-エチル-1-ヘキセンなどの好ましくは5〜20、より好ましくは5〜10の分岐状のα-オレフィンが挙げられる。
環状オレフィンとしては、シクロペンテン、シクロヘプテン、ノルボルネン、5-メチル-2-ノルボルネン、テトラシクロドデセン、ビニルシクロヘキサンなどの炭素原子数3〜20、好ましくは5〜15のものが挙げられる。
芳香族ビニル化合物としては、例えばスチレン、およびα-メチルスチレン、o-メチルスチレン、m-メチルスチレン、p-メチルスチレン、o,p-ジメチルスチレン、o-エチルスチレン、m-エチルスチレン、p-エチルスチレンなどのモノまたはポリアルキルスチレンが挙げられる。
共役ジエンとしては、例えば1,3-ブタジエン、イソプレン、クロロプレン、1,3-ペンタジエン、2,3-ジメチルブタジエン、4-メチル-1,3-ペンタジエン、1,3-ペンタジエン、1,3-ヘキサジエン、1,3-オクタジエンなどの炭素原子数4〜20、好ましくは4〜10のものが挙げられる。
非共役ポリエンとしては、例えば1,4-ペンタジエン、1,4-ヘキサジエン、1,5-ヘキサジエン、1,4-オクタジエン、1,5-オクタジエン、1,6-オクタジエン、1,7-オクタジエン、2-メチル-1,5-ヘキサジエン、6-メチル-1,5-ヘプタジエン、7-メチル-1,6-オクタジエン、4-エチリデン-8-メチル-1,7-ノナジエン、4,8-ジメチル-1,4,8-デカトリエン(DMDT)、ジシクロペンタジエン、シクロヘキサジエン、ジシクロオクタジエン、メチレンノルボルネン、5-ビニルノルボルネン、5-エチリデン-2-ノルボルネン、5-メチレン-2-ノルボルネン、5-イソプロピリデン-2-ノルボルネン、6-クロロメチル-5-イソプロペンル-2-ノルボルネン、2,3-ジイソプロピリデン-5-ノルボルネン、2-エチリデン-3-イソプロピリデン-5-ノルボルネン、2-プロペニル-2,2-ノルボルナジエンなどの炭素原子数5〜20、好ましくは5〜10のものが挙げられる。
官能化ビニル化合物としては、水酸基含有オレフィン、ハロゲン化オレフィン、アクリル酸、プロピオン酸、3−ブテン酸、4−ペンテン酸、5−ヘキセン酸、6−ヘプテン酸、7−オクテン酸、8−ノネン酸、9−デセン酸などの不飽和カルボン酸類、アリルアミン、5−ヘキセンアミン、6−ヘプテンアミンなどの不飽和アミン類、(2,7−オクタジエニル)コハク酸無水物、ペンタプロペニルコハク酸無水物および上記不飽和カルボン酸類にある化合物の例示において、カルボン酸基をカルボン酸無水物基に置き換えた化合物などの不飽和酸無水物類、上記不飽和カルボン酸類にある化合物の例示において、カルボン酸基をカルボン酸ハライド基に置き換えた化合物などの不飽和カルボン酸ハライド類、4−エポキシ−1−ブテン、5−エポキシ−1−ペンテン、6−エポキシ−1−ヘキセン、7−エポキシ−1−ヘプテン、8−エポキシ−1−オクテン、9−エポキシ−1−ノネン、10−エポキシ−1−デセン、11−エポキシ−1−ウンデセンなどの不飽和エポキシ化合物類などが挙げられる。
上記水酸基含有オレフィンとしては、水酸基含有のオレフィン系化合物であれば特に制限は無いが、例えば末端水酸化オレフィン化合物が挙げられる。末端水酸化オレフィン化合物として具体的には、例えばビニルアルコール、アリルアルコール、水酸化−1−ブテン、水酸化−1−ペンテン、水酸化−1−ヘキセン、水酸化−1−オクテン、水酸化−1−デセン、水酸化−1−ドデセン、水酸化−1−テトラデセン、水酸化−1−ヘキサデセン、水酸化−1−オクタデセン、水酸化−1−エイコセンなどの炭素原子数2〜20、好ましくは2〜10の直鎖状の水酸化α-オレフィン;例えば水酸化−3−メチル−1−ブテン、水酸化−4−メチル−1−ペンテン、水酸化−3−メチル−1−ペンテン、水酸化−3−エチル−1−ペンテン、水酸化−4,4−ジメチル−1−ペンテン、水酸化−4−メチル−1−ヘキセン、水酸化−4,4−ジメチル−1−ヘキセン、水酸化−4−エチル−1−ヘキセン、水酸化−3−エチル−1−ヘキセンなどの好ましくは5〜20、より好ましくは5〜10の分岐状の水酸化α-オレフィンが挙げられる。
上記ハロゲン化オレフィンとして具体的には、例えば塩素、臭素、よう素等周期律表第17族原子を有する、ハロゲン化ビニル、ハロゲン化−1−ブテン、ハロゲン化−1−ペンテン、ハロゲン化−1−ヘキセン、ハロゲン化−1−オクテン、ハロゲン化−1−デセン、ハロゲン化−1−ドデセン、ハロゲン化−1−テトラデセン、ハロゲン化−1−ヘキサデセン、ハロゲン化−1−オクタデセン、ハロゲン化−1−エイコセンなどの炭素原子数2〜20、好ましくは2〜10の直鎖状のハロゲン化α-オレフィン;例えばハロゲン化−3−メチル−1−ブテン、ハロゲン化−4−メチル−1−ペンテン、ハロゲン化−3−メチル−1−ペンテン、ハロゲン化−3−エチル−1−ペンテン、ハロゲン化−4,4−ジメチル−1−ペンテン、ハロゲン化−4−メチル−1−ヘキセン、ハロゲン化−4,4−ジメチル−1−ヘキセン、ハロゲン化−4−エチル−1−ヘキセン、ハロゲン化−3−エチル−1−ヘキセンなどの好ましくは5〜20、より好ましくは5〜10の分岐状のハロゲン化α-オレフィンが挙げられる。
上記オレフィン連鎖からなる重合体セグメントは、これらのオレフィンから選ばれる少なくとも1種以上のオレフィンに由来する繰り返し単位を主たる構成単位とするオレフィン連鎖からなる重合体セグメントである。好ましくは、結晶性を有する重合体セグメントであり、より好ましくはエチレン単独重合体、またはプロピレン単独重合体、またはエチレンと炭素原子数3〜20のオレフィンから選ばれる少なくとも1種以上のオレフィンとの共重合体、またはプロピレンと炭素原子数4〜20のオレフィンかから選ばれる少なくとも1種のオレフィンから得られる共重合体に由来するセグメントである。
上記オレフィン連鎖からなる重合体セグメントは、その主鎖中に制御ラジカル重合開始能を有する部位を有していることが好ましく、例えばニトロキシドを有する基や、原子移動ラジカル重合に用いられるハロゲン原子又はハロゲン化スルホニル基、可逆的付加脱離連鎖移動重合に用いられるジチオカルボニル基を有していることが好ましい。
上記オレフィン連鎖からなる重合体セグメントの分子量は、ゲル・パーミエーション・クロマトグラフィーで測定した重量平均分子量(Mw)において、1,000〜10,000,000の範囲にあり、好ましくは1,500〜5,000,000の範囲にあり、より好ましくは2,000〜2,000,000の範囲にある。分子量が短いと十分な機械物性が発現できず、分子量が大きすぎると成型性が悪くなり好ましくない。
上記オレフィン連鎖からなる重合体セグメントの融点は、DSC測定において、100〜280℃の範囲に観測される。融点が低いと、十分な耐熱性や機械強度が発現できず、融点が高すぎると成型性が悪くなり好ましくない。
オレフィン連鎖からなる重合体セグメントの製造方法
上記オレフィン連鎖からなる重合体セグメントの製造方法について説明する。
本発明に係る重合体セグメント部は、上記用件を満たすものであれば、いかなる方法によって製造されたものであっても制限無く用いることが出来る。
好ましくは、オレフィンモノマーの重合によって得られる重合体である。
まず、上記オレフィン連鎖からなる重合体セグメントの製造に用いられるオレフィン重合触媒について説明する。オレフィン連鎖からなる重合体セグメントの製造に用いられるオレフィン重合触媒は、従来公知のいずれの触媒であってもよい。従来公知の触媒としては、例えばマグネシウム担持型チタン触媒、メタロセン触媒などが挙げられ、例えば国際公開特許WO01/53369あるいはWO01/27124中に記載の触媒が好適に用いられる。
オレフィン連鎖からなる重合体セグメントの製造は、溶液重合、懸濁重合などの液相重合法または気相重合法のいずれにおいても実施することができる。マグネシウム担持型チタン触媒系を用いる場合、重合系内においては、固体状チタン触媒成分(a)またはその予備重合触媒は、重合容積1リットル当りチタン原子に換算して、通常は約0.0001〜50ミリモル、好ましくは約0.001〜10ミリモルの量で用いられる。有機金属化合物触媒成分(b)は、該触媒成分(b)中の金属原子が、重合系中の固体状チタン触媒成分(a)中のチタン原子1モルに対し、通常1〜2000モル、好ましくは2〜1000モルの量で用いられる。電子供与体(ED)は、有機金属化合物触媒成分(b)の金属原子1モルに対し、通常0.001モル〜10モル、好ましくは0.01モル〜5モルの量で用いられる。
重合工程における、水素濃度はモノマー1モルに対して0〜0.01モル、好ましくは0〜0.005モル、より好ましくは0〜0.001モルの量であることが好ましい。
重合温度は、通常、70℃以上、好ましくは80〜150℃、より好ましくは85〜140℃、特に好ましくは90〜130℃の範囲であり、圧力は、通常、常圧〜10MPa、好ましくは常圧〜5MPaに設定される。重合は回分式、半連続式、連続式のいずれの方法においても行うことができ、2段以上に分けて行う場合は、反応条件は同じであっても異なっていてもよい。
触媒としてメタロセン系触媒を用いてオレフィン連鎖からなる重合体セグメントを製造する場合には、重合系内のメタロセン化合物(c)の濃度は、重合容積1リットル当り、通常0.00005〜0.1ミリモル、好ましくは0.0001〜0.05ミリモルの量で用いられる。有機アルミニウムオキシ化合物(d)は、メタロセン化合物(c)中の遷移金属原子(M)に対するアルミニウム原子(Al)のモル比(Al/M)で、5〜1000、好ましくは10〜400となるような量で用いられる。また有機アルミニウム化合物(e)が用いられる場合には、メタロセン化合物(c)中の遷移金属原子1モルに対して、通常約1〜300モル、好ましくは約2〜200モルとなるような量で用いられる。
メタロセン系触媒は、メタロセンが可溶な溶媒中で溶液状態として用いてもよく、無機化合物あるいは樹脂組成物を単体として用いた、担持触媒として用いてもよい。
メタロセン系触媒を用いた場合の重合温度は、通常温度が−20〜150℃、好ましくは0〜120℃、さらに好ましくは0〜100℃の範囲であり、重合圧力は0を超えて8MPa、好ましくは0を超えて5MPaの範囲である。
オレフィン連鎖からなる重合体セグメントの製造は、バッチ式、半連続式、連続式のいずれの方法においても行うことができる。さらに重合を、反応条件を変えて2段以上に分けて行うこともできる。オレフィン重合では、オレフィンの単独重合体を製造してもよく、前述のオレフィン類から選ばれる2種類以上のオレフィンからランダム共重合体を製造してもよい。
2、水溶性(メタ)アクリル酸系モノマー連鎖からなる重合体セグメント
本発明における、(2)水溶性(メタ)アクリル酸系モノマー連鎖からなる重合体セグメントは、水溶性(メタ)アクリル酸系モノマーから選ばれる少なくとも1種以上のモノマーに由来しており、水溶性(メタ)アクリル酸系モノマーとしては、例えば、(メタ)アクリル酸、水酸基含有水溶性(メタ)アクリル酸エステル、ポリエーテル基含有水溶性(メタ)アクリル酸エステル、アミノ基含有水溶性(メタ)アクリル酸エステル、リン酸基含有水溶性(メタ)アクリル酸エステル、イオン性基含有水溶性(メタ)アクリル酸エステル等が挙げられる。
水酸基含有水溶性(メタ)アクリル酸エステルとして具体的には、アクリル酸(2−ヒドロキシエチル)、アクリル酸(3−ヒドロキシプロピル)、アクリル酸(4−ヒドロキシブチル)、アクリル酸(2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピル)、アクリル酸(2−ヒドロキシプロピル)、アクリル酸(2,3−ジヒドロキシプロピル)、メタクリル酸(2−ヒドロキシエチル)、メタクリル酸(3−ヒドロキシプロピル)、メタクリル酸(4−ヒドロキシブチル)、メタクリル酸(2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピル)、メタクリル酸(2−ヒドロキシプロピル)、メタクリル酸(2,3−ジヒドロキシプロピル)等が挙げられる。
ポリエーテル基含有水溶性(メタ)アクリル酸エステルとして具体的には、アクリル酸(2−エトキシエチル)、アクリル酸(2−メトキシエチル)、アクリル酸(ジエチレングリコール)、アクリル酸(メトキシエトキシエチル)、アクリル酸(エトキシエトキシエチル)、アクリル酸(メトキシトリエチレングリコール)、アクリル酸(エトキシトリエチレングリコール)、エチレングリコールユニット数が4以上のアクリル酸(ポリエチレングリコール)、およびアクリル酸(末端アルコキシポリエチレングリコール)、メタクリル酸(2−エトキシエチル)、メタクリル酸(2−メトキシエチル)、メタクリル酸(ジエチレングリコール)、メタクリル酸(メトキシエトキシエチル)、メタクリル酸(エトキシエトキシエチル)、メタクリル酸(メトキシトリエチレングリコール)、メタクリル酸(エトキシトリエチレングリコール)、エチレングリコールユニット数が4以上のメタクリル酸(ポリエチレングリコール)、およびメタクリル酸(末端アルコキシポリエチレングリコール)等が挙げられる。
アミノ基含有水溶性(メタ)アクリル酸エステルとして具体的には、アクリル酸(2−N,N−ジメチルアミノエチル)、アクリル酸(2−ジエチルアミノエチル)、アクリル酸(ブチルアミノエチル)、アクリル酸(2−アジリジニルエチル)、アクリル酸(2−N−モルフォリノエチル)、アクリル酸(1−ピペリジンエチル)、アクリルアミド(2−ジメチルアミノエチル)、N,N−ジメチルアクリルアミド、アクリロイルモルフォリン、N−イソプロピルアクリルアミド、N,N−ジエチルアクリルアミド、N−ヒドロキシアクリルアミド、メタクリル酸(2−N,N−ジメチルアミノエチル)、メタクリル酸(2−ジエチルアミノエチル)、メタクリル酸(ブチルアミノエチル)、メタクリル酸(2−アジリジニルエチル)、メタクリル酸(2−N−モルフォリノエチル)、メタクリル酸(1−ピペリジンエチル)、メタクリルアミド(2−ジメチルアミノエチル)、N,N−ジメチルメタクリルアミド、mエタクリロイルモルフォリン、N−イソプロピルメタクリルアミド、N,N−ジエチルメタクリルアミド、N−ヒドロキシメタクリルアミド等が挙げられる。
リン酸基含有水溶性(メタ)アクリル酸エステルとして具体的には、アクリル酸(ホスホキシエチル)、アクリロイロキシホスホリルコリン、アクリル酸(3−クロロ−2−アシッドホスホキシプロピル)、アクリル酸(アシッドホスホキシポリオキシエチレングリコール)、アクロイルオキシエチルアシッドホスフェート・モノエタノールアミンハーフ塩、アクリル酸(アシッドホスホキシポリオキシプロピレングリコール)、メタクリル酸(ホスホキシエチル)、メタクリロイロキシホスホリルコリン、メタクリル酸(3−クロロ−2−アシッドホスホキシプロピル)、メタクリル酸(アシッドホスホキシポリオキシエチレングリコール)、メタクロイルオキシエチルアシッドホスフェート・モノエタノールアミンハーフ塩、メタクリル酸(アシッドホスホキシポリオキシプロピレングリコール)等が挙げられる。
イオン性基含有水溶性(メタ)アクリル酸エステルとして具体的には、アクリル酸(N,N−トリメチルアミノエチル)クロライド、アクリル酸(2−アミノエチル)塩酸塩、2−アクリロイロキシエチルトリメチルアンモニウム−メチルスルホン酸塩、アクリル酸(2−ニトロエチル)、アクリル酸(N,N−ジメチルアミノエチル)メトスルホン酸塩、アクリル酸(N,N−ジエチルアミノエチル)メトスルホン酸塩、アクリル酸エチル(トリメチルアンモニウム)クロライド、アクリル酸(スルホン酸エチル)アンモニウム塩、アクリル酸(2−ヒドロキシ−3−トリメチルアンモニウム)クロライド、アクリロイロキシコリン・クロリド、メタクリル酸(N,N−トリメチルアミノエチル)クロライド、メタクリル酸(2−アミノエチル)塩酸塩、2−メタクリロイロキシエチルトリメチルアンモニウム−メチルスルホン酸塩、メタクリル酸(2−ニトロエチル)、メタクリル酸(N,N−ジメチルアミノエチル)メトスルホン酸塩、メタクリル酸(N,N−ジエチルアミノエチル)メトスルホン酸塩、メタクリル酸エチル(トリメチルアンモニウム)クロライド、メタクリル酸(スルホン酸エチル)アンモニウム塩、メタクリル酸(2−ヒドロキシ−3−トリメチルアンモニウム)クロライド、アリルアミン塩酸塩、ジアリルアミン塩酸塩、ジアリルジメチルアンモニウムクロライド、メタクリロイロキシコリン・クロリド等が挙げられる。
上記水溶性(メタ)アクリル酸系モノマー連鎖からなる重合体セグメントは、これらの(メタ)アクリル酸系モノマーから選ばれる少なくとも1種以上のモノマーに由来する繰り返し単位を主たる構成単位とするモノマー連鎖からなる重合体セグメントである。
上記水溶性(メタ)アクリル酸系モノマー連鎖からなる重合体セグメントの分子量は、ゲル・パーミエーション・クロマトグラフィーで測定した重量平均分子量(Mw)において、500〜10,000,000の範囲にあり、好ましくは800〜5,000,000の範囲にあり、より好ましくは1,000〜2,000,000の範囲にある。分子量が短いと十分な導電性能が発現できず、分子量が大きすぎると成型性が悪くなり好ましくない。
導電性の点から、好ましくは、ポリエーテル基含有モノマーであるポリエーテル基含有水溶性(メタ)アクリル酸エステル、および/またはイオン性基含有水溶性(メタ)アクリル酸エステルからなる重合体である。
3.オレフィン系重合体
本発明におけるオレフィン系重合体は、上記オレフィン連鎖からなる重合体セグメント中および/または末端に上記水溶性(メタ)アクリル酸系モノマー連鎖からなる重合体セグメントを有する構造であり、オレフィン連鎖からなる重合体セグメントは1本以上の水溶性(メタ)アクリル酸系モノマー連鎖からなる重合体セグメントを有しているグラフト型の構造である。好ましくは、オレフィン連鎖からなる重合体セグメントは1本以上200本以下の水溶性(メタ)アクリル酸系モノマー連鎖からなる重合体セグメントを有しているグラフト型の構造であり、より好ましくは、オレフィン連鎖からなる重合体セグメントは2本以上100本以下の水溶性(メタ)アクリル酸系モノマー連鎖からなる重合体セグメントを有しているグラフト型の構造である。
本発明におけるグラフト型ブロックポリマーはゲルパーミエーションクロマトグラフィーによる重量平均分子量が1,000〜10,000,000(g/mol)の範囲にあり、好ましくは1,500〜5,000,000の範囲にあり、より好ましくは2,000〜2,000,000の範囲にある。分子量が短いと十分な機械物性が発現できず、分子量が大きすぎると成型性が悪くなり好ましくない。
本発明におけるオレフィン系重合体は水溶性(メタ)アクリル酸系モノマー連鎖からなる重合体セグメントを有しているため、従来のオレフィン系重合体よりも水との親和性に優れている。本発明のオレフィン系重合体は、純水による接触角試験において、該オレフィン系重合体を用いた場合に得られる接触角の値(θCPI)とオレフィン連鎖からなる重合体セグメントを用いた場合に得られる接触角の値(θPO)の関係が、
θCPI<θPO
である。好ましくは、
θCPI<θPO*0.9
であり、より好ましくは
θCPI<θPO*0.8
である。オレフィン系重合体の接触角の値がオレフィン連鎖からなる重合体セグメントの値よりも大きい、もしくは同じであれば、該オレフィン系重合体はオレフィン連鎖からなる重合体セグメントと比べ親水性の向上が見られず、金属をはじめ種々の極性物質との親和性に乏しく、その用途が制限される。
オレフィン系重合体の製造方法
本発明において、水溶性(メタ)アクリル酸系モノマー連鎖からなる重合体セグメントをオレフィン連鎖からなる重合体セグメントへ導入する方法として特に制限は無いが、制御ラジカル重合開始能を有するオレフィン連鎖からなる重合体セグメントを用いて、水溶性(メタ)アクリル酸系モノマーの重合を行うことによってグラフト型ブロックポリマー(A)を製造することが好ましい。制御ラジカル重合法の種類は特に限定されないが、オレフィン連鎖からなる重合体セグメントへの重合開始基の導入の容易さ、水溶性(メタ)アクリル酸系モノマー連鎖からなる重合体セグメントの種類、重合条件のより適切な手法を選ぶことができる。
例えば、Trend Polym. Sci., (1996), 4, 456 に開示されているように、ニトロキシドを有する基を結合し熱的な開裂によりラジカルを発生させる方法や、原子移動ラジカル重合(ATRP)と呼ばれる方法、すなわち、Science,(1996),272,866、Chem. Rev., 101, 2921 (2001)、WO96/30421号公報、WO97/18247号公報、WO98/01480号公報、WO98/40415号公報、WO00/156795号公報、あるいは澤本ら、Chem. Rev., 101, 3689 (2001)、特開平8-41117号公報、特開平9-208616号公報、特開2000-264914号公報、特開2001-316410号公報、特開2002-80523号公報、特開2004-307872号公報で開示されているような、有機ハロゲン化物又はハロゲン化スルホニル化合物を開始剤、遷移金属を中心金属とする金属錯体を触媒としてラジカル重合性単量体をラジカル重合する方法、可逆的付加脱離連鎖移動(Reversible Addition-Fragmentation Chain Transfer; RAFT)重合と呼ばれる方法、すなわち、Macromolecules2000年33巻2号243〜245ページなどに記載されている、ジチオカルボニル基を連鎖移動部位としてラジカル重合性単量体をラジカル重合する方法、などが挙げられる。
ラジカル重合重合開始末端の導入方法の容易さ、及び選択できるモノマー種の豊富さから、原子移動ラジカル重合法は、本発明に係る水溶性(メタ)アクリル酸系モノマー連鎖からなる重合体セグメントを導入するために有力な制御ラジカル重合法である。
原子移動ラジカル重合開始剤をポリオレフィンに導入する方法としては、官能基変換法や直接ハロゲン化法などが有効である。
官能基変換法とは、水酸基、酸無水物基、ビニル基、シリル基等の官能基が導入されたオレフィン連鎖からなる重合体セグメントの官能基部位を原子移動ラジカル開始剤構造に変換する方法、例えば、公開特許公報(特開2004-131620号公報)の如く、水酸基含有ポリオレフィンを2−ブロモイソ酪酸ブロミドの様な低分子化合物で修飾する方法である。
直接ハロゲン化法とは、ハロゲン化剤をポリオレフィンに直接作用させ、炭素-ハロゲン結合を有すハロゲン化ポリオレフィンを得る方法である。
使用するハロゲン化剤や導入されたハロゲン原子の種類については特に限定されるものではないが、原子移動ラジカル開始骨格の安定性と開始効率のバランスより臭素原子を導入された臭素化ポリオレフィンが好ましい。
また、Science,(1996),272,866等に示されるように、原子移動ラジカル重合の開始構造としては、炭素−ハロゲン原子の結合解離エネルギーが低い構造が好ましく、そのためには、3級炭素原子に直接ハロゲン原子が導入された構造やビニル基やビニリデン基などの不飽和炭素―炭素結合に結合する炭素原子にハロゲン原子が導入された構造などを発現させやすいハロゲン化剤が好ましく用いられる。
このような観点より、直接ハロゲン化法によるハロゲン化ポリオレフィンを製造するにあたって、ハロゲン化剤として好ましくは、臭素(ブロミン)やN−ブロモスクシンイミド(NBS)が挙げられる。
本発明に係わる制御ラジカル重合を行うに当たり、溶媒を使用してもしなくても良い。使用できる溶媒としては、重合反応を阻害しないものでなければ何れでも使用することができるが、例えば、ベンゼン、トルエンおよびキシレン等の芳香族炭化水素系溶媒、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、ノナンおよびデカン等の脂肪族炭化水素系溶媒、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサンおよびデカヒドロナフタレンのような脂環族炭化水素系溶媒、クロロベンゼン、ジクロロベンゼン、トリクロロベンゼン、塩化メチレン、クロロホルム、四塩化炭素およびテトラクロルエチレン等の塩素化炭化水素系溶媒、メタノール、エタノール、n-プロパノール、iso-プロパノール、n-ブタノール、sec-ブタノールおよびtert-ブタノール等のアルコール系溶媒、アセトン、メチルエチルケトンおよびメチルイソブチルケトン等のケトン系溶媒;酢酸エチルおよびジメチルフタレート等のエステル系溶媒、ジメチルエーテル、ジエチルエーテル、ジ-n-アミルエーテル、テトラヒドロフランおよびジオキシアニソールのようなエーテル系溶媒等をあげることができる。また、水を溶媒とすることもできる。これらの溶媒は、単独でも2種以上を混合して使用してもよい。
重合温度は、ラジカル重合反応が進行する温度であれば任意に設定できる。所望する重合体の重合度、使用するラジカル重合開始剤および溶媒の種類や量によって一様ではないが、通常、−50℃〜150℃、好ましくは0℃〜80℃であり、更に好ましくは0℃〜50℃である。重合反応は場合によって減圧、常圧または加圧の何れでも実施できる。上記重合反応は、酸素を除去した後、副反応を抑えるため窒素やアルゴン等の不活性ガス雰囲気下で行うことが好ましい。
本発明のオレフィン系重合体は、優れた親水性を有し、かつ機械的強度に優れ、極めて良好な塗装性を有する等の効果を奏することから極めて有用である。また本発明のオレフィン系重合体の製造方法は、各セグメントの組成、分子量の制御が容易であり、工業的に極めて価値がある。
以下、実施例により本発明を更に説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。なお、以下において部は重量部を示す。
〔製造例1〕
[ラジカル重合開始基を表面に有すプロピレン系重合体の調製(1)] 特開2002-145944記載の方法に準じて製造したプロピレン/10-ウンデセン-1-オール共重合ポリマー(高温GPC測定によるポリプロピレン換算分子量Mw=56400,Mw/Mn=1.71,H-NMR測定より得られるコモノマー含量1.0mol%、) 170gを、脱気窒素置換された2Lガラス製重合器に入れ、ヘキサン1700mL、2-ブロモイソ酪酸ブロミド9.2mLをそれぞれ添加し、60℃に昇温し、2時間加熱撹拌した。室温に戻した反応スラリー状ポリマー溶液を、桐山ロートでろ過した後、ロート上のポリマーをメタノール200mLで3回リンスした。ポリマーを50℃、10Torrの減圧条件下で10時間乾燥させ、白色ポリマーが得られた。H-NMRの結果、末端OH基の94%が2-ブロモイソ酪酸基で修飾されたハロゲン原子含有ポリプロピレンであった。DSC測定の結果、得られたポリマーの融点は155℃であった。純水を用いた場合の接触角は、接触角試験から、93.4°であった。
製造例1で得られたラジカル重合開始基を有すポリプロピレンをガラス製反応器に入れ、十分に窒素バブリングしたキシレン250mLとポリエチレングリコールメタクリレート(Aldrich社製;Mn=454)250mLを加え、更に反応器を窒素置換した。ここに、臭化第一銅(548mg)とN,N,N’,N”,N”-ペンタメチルジエチレントリアミンの2Mキシレン溶液3.75mLとキシレン5.0mLの均質溶液を加え、80℃で4時間攪拌した。得られた重合体懸濁液を3Lのメタノール中に注ぎ込み、重合体を濾別。メタノールとアセトンで数回洗浄した後、10Torrの減圧下、80℃で10時間乾燥した。NMRで得られた重合体を分析したところエチレンオキサイドに由来するピークが3.7ppm付近に観察されたことからポリエチレングリコールメタクリレートが存在していることが確認された。NMR分析からポリエチレングリコールメタクリレートに由来する成分は、33wt%含有されていると算出された。開始点濃度とNMR分析から算出したポリエチレングリコールメタクリレート含量から、該モノマーは重合しており、重合体セグメントとなっていることが確認された。透過型電子顕微鏡(TEM)の成形体断面の写真より、ポリ(ポリエチレングリコールメタクリレート)は、約100nm〜200nmのサイズでオレフィン系重合体セグメント中に分散していることが確認された。 得られたオレフィン系重合体をプレス成型して得られたシートの、純水を用いた場合の接触角は、接触角試験から、51.4°であった。
キシレン350mLとポリエチレングリコールメタクリレート(Aldrich社製;Mn=454)150mLを用いた以外は実施例1と同様の操作を行い、ポリ(ポリエチレングリコールメタクリレート)セグメントが10.2wt%含有されていると算出されるグラフト型ブロックポリマーを製造した。得られたオレフィン系重合体をプレス成型して得られたシートの、純水を用いた場合の接触角は、接触角試験から、65.6°であった。
[比較例1] 製造例1で得られた重合体7gと、ポリエチレングリコールメタクリレートをアゾビスイソブチロニトリルで重合した重合体3gを、キシレン100ml中130℃で1時間攪拌した後、アセトン中に注ぎ込み、重合体を濾別。10Torrの減圧下、80℃で10時間乾燥した。
回収した重合体をプレス成型して得られたシートの、純水を用いた場合の接触角は、接触角試験から、81.6°であった。
なお、プライムポリマー(株)社製ポリプロピレン(MFR=2)をプレス成型して得られたシートの、純水を用いた場合の接触角は、接触角試験から、101°であった。

Claims (5)

  1. (1)主鎖骨格である、炭素原子数2〜20のオレフィンから選ばれる少なくとも1種以上のオレフィンに由来する繰り返し単位を主たる構成単位とするオレフィン連鎖からなる重合体セグメント、(2)側鎖骨格である、水溶性(メタ)アクリル酸系モノマーに由来する繰り返し単位を主たる構成単位とするモノマー連鎖からなる重合体セグメントからなる、グラフト型オレフィン系重合体。
  2. (2)の水溶性(メタ)アクリル酸系モノマーがポリエーテル基を含有するモノマーである請求項1に記載のオレフィン系重合体。
  3. (1)のオレフィン連鎖からなる重合体セグメントの融点が、DSC測定において、100〜280℃の範囲に観測されることを特徴とする請求項1又は2に記載のオレフィン系重合体。
  4. ゲルパーミエーションクロマトグラフィーによる重量平均分子量が1,000〜10,000,000(g/mol)である請求項1乃至3のいずれかに記載のオレフィン系重合体。
  5. 制御ラジカル重合開始能を有する、炭素原子数2〜20のオレフィンから選ばれる少なくとも1種以上のオレフィンに由来する繰り返し単位を主たる構成単位とするオレフィン連鎖からなる重合体存在下において、水溶性(メタ)アクリル酸系モノマーを重合してグラフト型ブロックポリマーを製造することを特徴とするオレフィン系重合体の製造方法。
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