JP5135021B2 - 低温定着性トナーおよびその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は低温定着性トナーおよびその製造方法に関するものであり、さらに詳しくは、低温定着が可能である上、トナー同士が凝集せず、流動性および搬送性に優れ、さらに耐ブロッキング性にも優れる電子写真方式で使用される低温定着性トナーおよびそのような低温定着性トナーを効率よく製造する製造方法に関するものである。
従来、電子写真方式で使用されるトナーには、大別して、粉砕トナーおよび重合トナーがある。粉砕トナーは、結着樹脂(バインダー樹脂)にトナーの各種構成要素を溶融混錬し、粉砕し、分級し、微粒子とすることで製造される(例えば特許文献1参照)。
また重合トナーは、乳化重合、懸濁重合および分散重合などの方法でモノマーを重合し、トナーの各種構成要素を含有する微粒子状の結着樹脂を作製することで製造される。
また通常トナーに使用する色材や帯電制御剤はトナーの特性を低下させないものを使用することがセオリーである。
公知の電子写真方式でこれらのトナーを用いて定着を行うと、定着温度が高く定着時間が長くなり、定着に要する熱エネルギーが大きいという問題がある。
そこでトナーのガラス転移温度(以下、Tgと称す場合がある)の低いトナーの使用が試みられたが、Tgの低いトナーを使用すると、トナー同士が凝集しやすい傾向となる上、流動性および搬送性が低下し、ブロッキングが発生する傾向が生じるという問題が発生する。
特開2003−107803号公報
本発明の第1の目的は、低温定着が可能である上、トナー同士が凝集せず、流動性および搬送性に優れ、さらに耐ブロッキング性にも優れる電子写真方式で使用される低温定着性トナーを提供することであり、
本発明の第2の目的は、そのような低温定着性トナーを効率よく製造する製造方法を提供することである。
本発明者は前記課題を解決するために鋭意研究した結果、重合トナーの作製時において、モノマー中に油溶性蛍光染料を溶解して重合してTgの低い重合トナーを作成し、この重合トナーをコア樹脂としてその外表面を熱硬化性樹脂で被覆することで前記課題を解決できることを見い出し本発明を成すに至った。
すなわち、本発明のトナーは外表面に熱硬化した熱硬化性樹脂被覆を有するため、トナー同士が凝集せず、流動性および搬送性に優れ、さらに耐ブロッキング性にも優れる作用効果があるとともに、電子写真方式を使用する定着時には、圧および熱の作用で本発明のトナーの熱硬化性樹脂被覆が破壊されてTgの低いコア樹脂が流出して定着を行うので、十分に低い定着温度での定着が可能となり、定着に要する熱エネルギーを低減でき、定着時間の短縮も可能となり、定着工程の省エネルギー化および高速化も可能となるという効果が得られる。
本発明の請求項1記載の発明は、バインダー熱可塑性樹脂100質量部に対して油溶性蛍光染料を0.1〜15質量部溶解したコア樹脂を主成分として含むコアと、前記コアの外表面を被覆する熱硬化性樹脂からなる薄膜被覆トナーを主成分として含むことを特徴とする低温定着性トナーである。
本発明の請求項2記載の発明は、請求項1記載の低温定着性トナーにおいて、熱硬化性樹脂の膜厚が0.005μm〜1μmであることを特徴とする。
(削除)
本発明の請求項記載の発明は、請求項1あるいは請求項2記載の低温定着性トナーにおいて、一つもしくは二つ以上の吸熱ピークを有することを特徴とする。
本発明の請求項記載の発明は、請求項1から請求項のいずれかに記載の低温定着性トナーにおいて、少なくとも一つのガラス転移温度(Tg)が50〜70℃であることを特徴とする。
本発明の請求項記載の発明は、下記工程(1)〜(4)により製造することを特徴とする低温定着性トナーの製造方法である。
(1)バインダー熱可塑性樹脂を形成するためのモノマー中に油溶性蛍光染料を溶解し、水中に分散させ水分散液を形成する。
(2)次いでその水分散液を重合してコア樹脂を水中に分散させた重合トナー分散液を形成する。
(3)前記重合トナー分散液中のコア樹脂をコアとし熱硬化性樹脂で被覆し、加熱硬化して薄膜被覆トナーを形成する。
(4)洗浄して乾燥する。
本発明の請求項記載の発明は、請求項記載の製造方法において、前記工程(2)において、50〜95℃、1〜12時間重合することを特徴とする。
本発明の請求項記載の発明は、請求項あるいは請求項記載の製造方法において、前記工程(3)において、50〜95℃、1〜12時間加熱硬化することを特徴とする。
本発明の請求項1記載の発明は、バインダー熱可塑性樹脂100質量部に対して油溶性蛍光染料を0.1〜15質量部溶解したコア樹脂を主成分として含むコアと、前記コアの外表面を被覆する熱硬化性樹脂からなる薄膜被覆トナーを主成分として含むことを特徴とする低温定着性トナーであって、
トナー同士が凝集せず、流動性および搬送性に優れ、さらに耐ブロッキング性にも優れる上、低温定着が可能である電子写真方式で使用される低温定着性トナーであり、十分に低い定着温度での定着が可能であり、定着に要する熱エネルギーを低減でき、定着時間の短縮も可能であり、定着工程の省エネルギー化および高速化も可能となるという顕著な効果を奏する。
バインダー熱可塑性樹脂100質量部に対して油溶性蛍光染料を0.1〜15質量部溶解することにより、コア樹脂のTgを良い範囲内に確実に低下させて優れた低温定着性を発揮するというさらなる顕著な効果を奏する。
本発明の請求項2記載の発明は、請求項1記載の低温定着性トナーにおいて、熱硬化性樹脂の膜厚が0.005μm〜1μmであることを特徴とするものであり、
電子写真方式を使用する定着時に圧および熱の作用で熱硬化性樹脂被覆が破壊されて優れた低温定着性を発揮するとともに、トナー同士の凝集を確実に防止し、流動性および搬送性により優れ、さらに耐ブロッキング性にもより優れるというさらなる顕著な効果を奏する。
(削除)
本発明の請求項記載の発明は、請求項1あるいは請求項2記載の低温定着性トナーにおいて、一つもしくは二つ以上の吸熱ピークを有することを特徴とするものであり、
バインダー熱可塑性樹脂に対して、例えば油溶性がやや低い蛍光染料を上限溶解量あるいはそれを少し超えて溶解させた場合などには、バインダー熱可塑性樹脂の吸熱ピーク(Tg)と、蛍光染料の吸熱ピーク(融点)が現れ、このような場合により優れた低温定着性が得られるというさらなる顕著な効果を奏する。
本発明の請求項記載の発明は、請求項1から請求項のいずれかに記載の低温定着性トナーにおいて、50〜70℃のガラス転移温度(Tg)を少なくとも一つ有することを特徴とするものであり、
公知の電子写真方式で定着を行う場合、確実に優れた低温定着性が得られるというさらなる顕著な効果を奏する。
本発明の請求項記載の発明は、前記工程(1)〜(4)により製造することを特徴とする低温定着性トナーの製造方法であり、
定着に要する熱エネルギーを低減でき、定着時間の短縮も可能であり、定着工程の省エネルギー化および高速化も可能となり、本発明の低温定着性トナーを効率よく製造できるという顕著な効果を奏する。
本発明の請求項記載の発明は、請求項記載の製造方法において、記工程(2)において、50〜95℃、1〜12時間重合することを特徴とするものであり、
粒子の凝集を起こさずに経済的に重合トナーを効率よく製造できるというさらなる顕著な効果を奏する。
本発明の請求項記載の発明は、請求項あるいは請求項記載の製造方法において、前記工程(3)において、50〜95℃、1〜12時間加熱硬化することを特徴とするものであり、
粒子の凝集を起こさずに経済的に熱硬化性樹脂膜を効率よく製造できるというさらなる顕著な効果を奏する。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明において用いるバインダー熱可塑性樹脂は、例えば、公知の電子写真方式で定着を行う場合、少なくとも一つは50〜70℃の範囲にTgを有し優れた低温定着性が得られるものが好ましく、例えばポリエステル、ポリスチレンやスチレン共重合体(例えば、スチレン−アクリル樹脂、スチレン−ブタジエン樹脂など)、アクリレートおよびメタクリレート樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、酢酸ビニル樹脂、塩化ビニル/酢酸ビニル共重合樹脂、塩化ビニル/酢酸ビニル/マレイン酸共重合樹脂、ビニルブチラール樹脂、ポリビニルアルコール樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリイミド樹脂、ポリアミド樹脂、ポリエーテル樹脂、エポキシ系樹脂あるいはこれらの2種以上の混合物などいずれの熱可塑性樹脂であっても使用できる。
なかでも、スチレン−アクリル樹脂、アクリレートおよびメタクリレート樹脂などアクリル系熱可塑性樹脂は好ましく使用できる。
コア樹脂に用いるアクリル系重合性成分としては、具体的には、例えば、単官能アクリル系光重合性モノマー、2官能アクリル系光重合性モノマー、3官能アクリル系光重合性モノマー、それ以上の多官能アクリル系光重合性モノマー、アクリル系光重合性オリゴマーあるいはこれらの2種以上の混合物を挙げることができる。
これらの重合性成分に油溶性蛍光染料を必須成分として所定量溶解し、それに重合開始剤、重合促進剤、安定剤、着色剤などを含有させることができる。
本発明で使用する油溶性蛍光染料は、モノマーに溶解するものであればどんな油溶性蛍光染料でもよい。ブラックライトの光を当てていないときは無色で、光を当てたときに発光する蛍光染料を使用すると、カーボンブラックなどの顔料と蛍光染料を一緒に溶解、混合することで、トナー自身の色を妨げずに、トナーの軟化温度を下げることができる。またシアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)、ブラック(K)のそれぞれの色の発色を妨げなければ、蛍光染料自身に色がついていてもよく、顔料と油溶性蛍光染料を一緒に組み合わせることで、バインダー熱可塑性樹脂のTgを下げることができる。
本発明で使用する油溶性蛍光染料としては、例えば、カヤライトB(日本化薬(株))、shigenox 108 shigenoxSV−35、shigenoxVRA−400、shigenoxVRA−415、shigenoxSV−50、shigenoxVRA‐415、shigenoxVRA‐420、shigenoxVRA‐444、shigenoxVRA‐430、shigenoxVRA−405、shigenoxVRA401、shigenoxVRA−405HA、HakkolPY−1800(ハッコールケミカル(株))などのクマリン系誘導体やシアノアクリレート系誘導体の染料を挙げることができる。
本発明の低温定着性トナーを製造するにはまず、工程(1)において、バインダー熱可塑性樹脂を形成するためのモノマー中に油溶性蛍光染料を溶解し、水中に分散さて水分散液を形成する。
バインダー熱可塑性樹脂100質量部に対して油溶性蛍光染料を0.1〜15質量部溶解することが好ましい。
油溶性蛍光染料が0.1質量部未満ではTgが低下しない恐れがあり、15質量部を超えると、高価であるため不経済となる上、油溶性蛍光染料によっては均一に溶解しない恐れがあり、前記範囲内でコア樹脂のTgを良い範囲内に確実に低下させて優れた低温定着性が得られる確率が低い。
次いで工程(2)で、その水分散液を重合してコア樹脂を水中に分散させた重合トナー分散液を形成する。重合は、50〜95℃、1〜12時間重合することが好ましい。50℃未満では重合完了まで長時間を要するか完了しない恐れがあり、95℃を超えると粒子が凝集する恐れがあり、1時間未満では重合完了せず粉末化できない恐れがあり、12時間を超えると不経済となる恐れがあり、前記範囲内で粒子の凝集を起こさずに経済的に重合トナーを効率よく製造できる。
次いで、工程(3)で、工程(2)で得られた前記重合トナー分散液中のコア樹脂をコアとし、熱硬化性樹脂で被覆し、加熱硬化して熱硬化性樹脂膜を形成する。
コア樹脂を封入した熱硬化性樹脂膜の製法は公知の方法を用いることができ特に限定されるものではない。
具体的には、コア樹脂を、例えば、スチレン−無水マレイン酸の部分加水分解物と、メラミンまたは尿素とホルマリンのプレポリマを用い、In−situ重合法(インサイチュ法) によってカプセル壁材であるメラミンまたは尿素−ホルマリン樹脂を形成し、水系に生成した、コア樹脂を封入した熱硬化性樹脂膜が得られる。
被覆した熱硬化性樹脂は、50〜95℃、1〜12時間加熱硬化することが好ましい。50℃未満では硬化が不十分となる恐れがあり、95℃を超えるとコア樹脂粒子が凝集する恐れがあり、1時間未満では硬化が不十分となる恐れがあり、12時間を超えると不経済となる恐れがあり、前記範囲内で粒子の凝集を起こさずに経済的に熱硬化性樹脂膜を効率よく製造できる。
そして熱硬化性樹脂の膜厚は表面被膜として十分な性能を実現する観点から、0.005μm以上が好ましく、0.008μm以上がより好ましく、0.01μm以上が特に好ましい。電子写真方式を使用する定着時に圧および熱の作用で熱硬化性樹脂被覆が破壊されて定着が行われるが、コア樹脂全体に対する熱硬化性樹脂0.005μm未満では、皮膜の厚さ(壁材の厚さ)が薄過ぎてトナーがトナーボックス内で凝集してしまう恐れがある。
一方、表面被覆により、定着温度の上昇を抑制する観点から、1μm以下が好ましく、0.5μm以下がより好ましく、0.1μm以下がさらに好ましい。1μmを超えると、皮膜の厚さが厚過ぎて定着時の圧や熱の作用で熱硬化性樹脂被覆が破壊されないか均一な破壊が起こらない恐れがある。
熱硬化性樹脂被覆の膜厚が前記範囲内であれば定着時に圧および熱の作用で熱硬化性樹脂被覆が確実に破壊されて定着ができ、優れた低温定着性を発揮するとともに、トナー同士の凝集を確実に防止し、流動性および搬送性により優れ、さらに耐ブロッキング性にもより優れるという効果が得られる。
そして工程(4)で、洗浄して乾燥する。例えば、具体的には工程(3)で得られた薄膜トナー分散液(マイクロカプセル分散液)を遠心分離機で沈降させて、上澄み液を除去して、洗浄をおこなった後、約30℃で乾燥して、水分を1質量%以下まで除去して本発明のトナーを得る。
トナーの平均粒子径は特に限定されるものではない。トナーの体積平均粒子径としては、トナーの総合的な性能の観点から、0.1μm以上が好ましく、0.5μm以上がより好ましく、1μm以上が更に好ましく、一方、画像の解像度の観点から、20μm以下が好ましく、15μm以下がより好ましく、10μm以下が更に好ましい。
以下、実施例および比較例により本発明を説明するが、本発明の主旨を逸脱しない限り、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。実施例および比較例中に記載の部は質量部、%は質量%である。
平均粒子径および被覆薄膜の平均膜厚は下記の方法で測定した。
(平均粒子径)
トナーの平均粒子径は、トナーを電子顕微鏡で観察し、得られた画像中のトナーの直径を計測することで、算出した。また、体積平均粒子径および粒子径分布は、オリフィスを利用する方法および光散乱法などにより測定した。オリフィスを利用する方法の場合、例えば、コールターマルチサイザー(Coulter Electronics社(英国)製)を用いて測定した。
(被覆薄膜の平均膜厚)
トナー上に被覆された薄膜の平均膜厚は、被覆前のトナーの平均粒子径と被覆後の平均粒子径とから算術的に計算した。また、薄膜被覆トナーをエポキシ樹脂中などで固定し、切断して、断面を電子顕微鏡で観察することによっても計測した。更に、薄膜の形成で消費された樹脂の量と薄膜被覆トナーの平均粒子径とからも算術的に計算した。
(比較例1)(熱硬化性樹脂の被覆がない重合トナー)
スチレン 70部
n−ブチルメタクリレート 30部
帯電制御剤(注1) 1部
重合開始剤(注2) 1部
(注1):商品名:アクリベースFCA−1001−NS、藤倉化成株式会社製。
(注2):2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)、和光一級。
前記モノマー組成物に10%塩化マグネシウム6水和物水溶液200部に20%水酸化ナトリウム水溶液39部を添加して、コロイド分散液を作製して、懸濁重合法で70℃で8時間重合して重合トナーコロイド分散液を作製した。
重合トナーコロイド分散液を酸洗浄して、重合トナーのまわりについているコロイド粒子を除去した。洗浄をおこない粉体に加工して重合トナーを得た。平均粒子径は5.70μm、下記のDSCによるTg測定方法で測定した重合トナーのTgは70.6℃であった。Tg測定で得られた熱曲線を図1に示す。
(比較例1−1)(重合トナーを熱硬化性樹脂で被覆した薄膜被覆トナー)
(薄膜被覆処理)
比較例1で作製した重合トナー分散液をアニオン性スチレン系樹脂水溶液に分散した。PHを6以下に調整して、ヘキサメチロールメラミン初期重合物を室温で混合した。70℃で3時間反応させて、樹脂化反応を行って、比較例1で作製した重合トナーの表面をメラミン薄膜で被覆した。
回収した薄膜被覆トナーを洗浄した。
その後、薄膜被覆トナーを30℃で乾燥して、水分を1%以下まで除去した。簡単な解砕操作により、薄膜被覆トナーを得た。
得られた薄膜被覆トナーの平均粒子径は5.70μm、平均膜厚0.01μm、同Tg測定方法で測定したTgは比較例1とほぼ同様の69.5℃であった。Tg測定で得られた熱曲線を図1に示す。
[測定方法]
(Tg測定法)
Tg(ガラス転移点、℃)は、示差走査熱量測定法により測定した。セイコー電子工業株式会社(現:SIIナノテクノロジー)製 DSC200を使用した。
測定条件は、室温から120℃付近まで5℃/minの昇温速度、サンプル量10mg、窒素雰囲気中で測定した。ピークトップの温度をTg(ガラス転移点)とした。
(流動性測定法)
比較例1で作製した重合トナー粒子と比較例1−1で作製した薄膜被覆重合トナー粒子にそれぞれコロイダルシリカを0.5%外添して、ミキサーで粉体混合した。
このようにして流動性を付与した粉体を目開き63μmの篩にのせて、振動通過性を確認した。
(流動性測定結果)
(比較例1の粉体)
上皿 3.2% 受け皿 96.8%
(比較例1−1の粉体)
上皿 1.1% 受け皿 98.9%
上記のようにいずれも受け皿へ移行した粉体の量が多くいずれも流動性の良い粉体であった。
(ブロッキング試験)
前記のようにして流動性を付与した粉体を1〜1.5cm厚の層になるように振動を加えて、タッピング充填した。これを55℃24時間加熱した後に、目開き63μmの篩にのせて、振動透過性を確認して、ブロッキング性を評価した。 ○:上皿10%以下で耐ブロッキング性がよい
△:上皿10%以上20%以下で耐ブロッキング性がやや悪い
×:上皿20%以上で耐ブロッキング性が非常に悪い
(比較例1の粉体)
55℃24時間後
上皿 12.6% 受け皿 87.4%
55℃24時間後 ブロッキング性:△
(比較例1−1の粉体)
55℃24時間後
上皿 4.2% 受け皿 95.8%
55℃24時間後 ブロッキング性:○
(定着性試験)
実施例と比較例のトナーを紙に定着させた時の定着状態と、商品化されている製品トナーが紙に定着した状態とを対比し、製品トナーよりも溶融してよく定着しているものを○と表し、製品トナーと同等程度に定着しているものを△で表し、製品トナーよりも定着していないものを×で表した。
(現像テスト)
作製した重合トナーを沖マイクロライン8wUのプリンターで500枚印刷して、携帯電話の文字読み取りリーダー(機種vodafone V602SH)で読み取りをおこなった。
○:文字読み取り可能な場合
×:文字読み取り不可能な場合
蛍光染料を溶解した重合トナー粒子の場合は、ブラックライトを使用して現像したトナーの文字を発光して読み取りをおこなった。
表1に、比較例1および比較例1−1における、スチレン:アクリルモノマーの比(質量)、蛍光染料濃度(%)、ブロッキング試験結果、定着性試験結果、被覆有無、現像テスト結果、Tg(ピークトップ温度)をまとめて示す。
(実施例1)
スチレン 70部
n−ブチルメタクリレート 30部
帯電制御剤 1部
蛍光染料(カヤライトB) 1部
重合開始剤 1部
比較例1と同様の方法で重合トナーを作製した。比較例1との違いは蛍光染料を1部加えたことである。そして比較例1−1と同様にして重合トナーを熱硬化性樹脂で被覆した薄膜被覆トナーを作製した。
作製した薄膜被覆トナーの平均粒子径は6.50μm、平均膜厚0.01μm、同Tg測定方法で測定したTgは67.5℃であった。Tg測定で得られた熱曲線を図2に示す。
表1に、スチレン:アクリルモノマーの比(質量)、蛍光染料濃度(%)、ブロッキング試験結果、定着性試験結果、被覆有無、現像テスト結果、Tg(ピークトップ温度)をまとめて示す。
(実施例2)
スチレン 70部
n−ブチルメタクリレート 30部
帯電制御剤 1部
蛍光染料(カヤライトB) 5部
重合開始剤 1部
比較例1と同様の方法で重合トナーを作製した。比較例1との違いは蛍光染料を5部加えたことである。そして比較例1−1と同様にして重合トナーを熱硬化性樹脂で被覆した薄膜被覆トナーを作製した。
作製した薄膜被覆トナーの平均粒子径は5.01μm、平均膜厚0.01μm、同Tg測定方法で測定したTgは58.2℃であった。Tg測定で得られた熱曲線を図2に示す。
表1に、スチレン:アクリルモノマーの比(質量)、蛍光染料濃度(%)、ブロッキング試験結果、定着性試験結果、被覆有無、現像テスト結果、Tg(ピークトップ温度)をまとめて示す。
(実施例3)
スチレン 70部
n−ブチルメタクリレート 30部
帯電制御剤 1部
蛍光染料(カヤライトB) 10部
重合開始剤 1部
比較例1と同様の方法で重合トナーを作製した。比較例1との違いは蛍光染料を10部加えたことである。そして比較例1−1と同様にして重合トナーを熱硬化性樹脂で被覆した 薄膜被覆トナーを作製した。
作製した薄膜被覆トナーの平均粒子径は5.65μm、平均膜厚0.05μm、同Tg測定方法で測定したTgは52.3℃であった。Tg測定で得られた熱曲線を図2に示す。
表1に、スチレン:アクリルモノマーの比(質量)、蛍光染料濃度(%)、ブロッキング試験結果、定着性試験結果、被覆有無、現像テスト結果、Tg(ピークトップ温度)をまとめて示す。
(実施例4)
スチレン 70部
n−ブチルメタクリレート 30部
帯電制御剤 1部
蛍光染料(カヤライトB) 15部
重合開始剤 1部
比較例1と同様の方法で重合トナーを作製した。比較例1との違いは蛍光染料を15部加えたことである。そして比較例1−1と同様にして重合トナーを熱硬化性樹脂で被覆した薄膜被覆トナーを作製した。
作製した薄膜被覆トナーの平均粒子径は5.75μm、平均膜厚0.05μm、同Tg測定方法で測定したTgは50.8℃と68.1℃であった。
Tgが二つに分離した理由は、樹脂中に染料を15部加えると、樹脂中に染料を保てずに、樹脂の成分と、染料の成分が分離している箇所があるためであると考えられる。
Tg測定で得られた熱曲線を図2に示す。
表1に、スチレン:アクリルモノマーの比(質量)、蛍光染料濃度(%)、ブロッキング試験結果、定着性試験結果、被覆有無、現像テスト結果、Tg(ピークトップ温度)をまとめて示す。
実施例1から実施例4を比較すると、蛍光染料の濃度が上がるにつれて、Tgが減少していることが分かる。比較例1の蛍光染料を添加せず樹脂のみの重合トナーの場合は、Tg70.6℃だが、蛍光染料を10%溶解することで、18℃もTgを下げることが可能になった。コア樹脂のTgと溶解する染料濃度を組み合わせて、Tgをコントロールすることができることが分かる。
(実施例5)
スチレン 70部
n−ブチルメタクリレート 30部
帯電制御剤 1部
蛍光染料(shigenoxVRA−405(2)HA) 0.1部
重合開始剤 1部
比較例1と同様の方法で重合トナーを作製した。比較例1との違いは蛍光染料の種類と量を変えたことである。そして比較例1−1と同様にして重合トナーを熱硬化性樹脂で被覆した薄膜被覆トナーを作製した。
作製した薄膜被覆トナーの平均粒子径は3.92μm、平均膜厚0.01μm、同Tg測定方法で測定したTgは68.4℃であった。Tg測定で得られた曲線を図1に示す。
比較例1−1と比較して蛍光染料をわずか0.1部溶解しただけで、約1℃ガラス転移点が下がることを確認した。
表1に、スチレン:アクリルモノマーの比(質量)、蛍光染料濃度(%)、ブロッキング試験結果、定着性試験結果、被覆有無、現像テスト結果、Tg(ピークトップ温度)をまとめて示す。
(実施例6)
スチレン 60部
n−ブチルメタクリレート 40部
帯電制御剤 1部
蛍光染料(カヤライトB) 5部
重合開始剤 1部
比較例1と同様の方法で重合トナーを作製した。比較例1との違いはモノマーの比を変えただけである。そして比較例1−1と同様にして重合トナーを熱硬化性樹脂で被覆した薄膜被覆トナーを作製した。
作製した薄膜被覆トナーの平均粒子径は5.85μm、平均膜厚0.05μm、同Tg測定方法で測定したTgは51.8℃であった。
Tg測定で得られた熱曲線を図3に示す。
表1に、スチレン:アクリルモノマーの比(質量)、蛍光染料濃度(%)、ブロッキング試験結果、定着性試験結果、被覆有無、現像テスト結果、Tg(ピークトップ温度)をまとめて示す。
(比較例2)
スチレン 60部
n−ブチルメタクリレート 40部
帯電制御剤 1部
重合開始剤 1部
モノマーの比を変えた以外は比較例1と同様にして重合トナーを作製した。作製した重合トナーの平均粒子径は5.3μm、同Tg測定方法で測定したTgは62.1℃であった。Tg測定で得られた熱曲線を図3に示す。
前記ブロッキング試験を行いブロッキング性を評価した。
55℃24時間後
上皿 97.2% 受け皿 2.8%
55℃24時間後 ブロッキング性:×
このように薄膜被覆処理しない比較例2の粉体は、耐ブロッキング性能が良くないことが分かった。
表1に、スチレン:アクリルモノマーの比(質量)、蛍光染料濃度(%)、ブロッキング試験結果、定着性試験結果、被覆有無、現像テスト結果、Tg(ピークトップ温度)をまとめて示す。
比較例2と実施例6を対比すると、実施例6ではモノマーの比を変えさらに蛍光染料を溶解することで、さらにTgを下げることができたことが判る。
(実施例7)
スチレン 70部
n−ブチルメタクリレート 30部
帯電制御剤 1部
クマリン系蛍光染料(shigenox400) 2部
重合開始剤 1部
比較例1と同様の方法で重合トナーを作製した。比較例1との違いは蛍光染料の種類を変えただけである。そして比較例1−1と同様にして重合トナーを熱硬化性樹脂で被覆した薄膜被覆トナーを作製した。
作製した薄膜被覆トナーの平均粒子径は5.71μm、平均膜厚0.01μm、同Tg測定方法で測定したTgは65.7℃であった。
Tg測定で得られた熱曲線を図4に示す。
表1に、スチレン:アクリルモノマーの比(質量)、蛍光染料濃度(%)、ブロッキング試験結果、定着性試験結果、被覆有無、現像テスト結果、Tg(ピークトップ温度)をまとめて示す。
(実施例8)
スチレン 70部
n−ブチルメタクリレート 30部
帯電制御剤 1部
クマリン系蛍光染料(shigenox108(2)) 2部
重合開始剤 1部
比較例1と同様の方法で重合トナーを作製した。比較例1との違いは蛍光染料の種類を変えただけである。そして比較例1−1と同様にして重合トナーを熱硬化性樹脂で被覆した薄膜被覆トナーを作製した。
作製した薄膜被覆トナーの平均粒子径は6.72μm、平均膜厚0.01μm、同Tg測定方法で測定したTgは67.8℃であった。
Tg測定で得られた熱曲線を図4に示す。
表1に、スチレン:アクリルモノマーの比(質量)、蛍光染料濃度(%)、ブロッキング試験結果、定着性試験結果、被覆有無、現像テスト結果、Tg(ピークトップ温度)をまとめて示す。
(実施例9)
スチレン 70部
n−ブチルメタクリレート 30部
帯電制御剤 1部
クマリン系蛍光染料(shigenoxVRA415(2)) 2部
重合開始剤 1部
比較例1と同様の方法で重合トナーを作製した。比較例1との違いは蛍光染料の種類を変えただけである。そして比較例1−1と同様にして重合トナーを熱硬化性樹脂で被覆した 薄膜被覆トナーを作製した。
作製した薄膜被覆トナーの平均粒子径は5.63μm、平均膜厚0.01μm、同Tg測定方法で測定したTgは64.7℃であった。
Tg測定で得られた熱曲線を図4に示す。
表1に、スチレン:アクリルモノマーの比(質量)、蛍光染料濃度(%)、ブロッキング試験結果、定着性試験結果、被覆有無、現像テスト結果、Tg(ピークトップ温度)をまとめて示す。
(実施例10)
スチレン 70部
n−ブチルメタクリレート 30部
帯電制御剤 1部
シアノアクリレート系蛍光染料(shigenoxVRA430) 2部
重合開始剤 1部
比較例1と同様の方法で重合トナーを作製した。比較例1との違いは蛍光染料の種類を変えただけである。そして比較例1−1と同様にして重合トナーを熱硬化性樹脂で被覆した薄膜被覆トナーを作製した。
作製した薄膜被覆トナーの平均粒子径は5.82μm、平均膜厚0.01μm、同Tg測定方法で測定したTgは64.3℃であった。
Tg測定で得られた熱曲線を図4に示す。
表1に、スチレン:アクリルモノマーの比(質量)、蛍光染料濃度(%)、ブロッキング試験結果、定着性試験結果、被覆有無、現像テスト結果、Tg(ピークトップ温度)をまとめて示す。
カヤライトB以外のクマリン系蛍光染料やシアノアクリレート系蛍光染料を使用しても、樹脂のTgが下がることが確認された。
(比較例3)
スチレン 70部
n−ブチルメタクリレート 30部
帯電制御剤 1部
カーボンブラック(顔料) 5部
重合開始剤 1部
比較例1と同様の方法で重合トナーを作製した。比較例1との違いはカーボンブラックを5部加えたことである。
作製した重合トナーの平均粒子径は4.43μm、同Tg測定方法で測定したTgは68.9℃であった。
Tg測定で得られた熱曲線を図5に示す。
表1に、スチレン:アクリルモノマーの比(質量)、蛍光染料濃度(%)、ブロッキング試験結果、定着性試験結果、被覆有無、現像テスト結果、Tg(ピークトップ温度)をまとめて示す。
カーボンブラック等の顔料を分散したトナーは樹脂のTgを低下させる性質がないため、比較例1の蛍光染料が入っていない樹脂と定着性は変わらない。
(実施例11)
スチレン 77部
n−ブチルアクリレート 23部
帯電制御剤 1部
クマリン系蛍光染料(shigenox400) 2部
重合開始剤 1部
比較例1と同様の方法で重合トナーを作製した。比較例1との違いは、アクリル系の種類を変えただけである。そして比較例1−1と同様にして重合トナーを熱硬化性樹脂で被覆した薄膜被覆トナーを作製した。
作製した薄膜被覆トナーの平均粒子径は5.41μm、平均膜厚0.01μm、同Tg測定方法で測定したTgは61.4℃であった。
Tg測定で得られた熱曲線を図6に示す。
表1に、スチレン:アクリルモノマーの比(質量)、蛍光染料濃度(%)、ブロッキング試験結果、定着性試験結果、被覆有無、現像テスト結果、Tg(ピークトップ温度)をまとめて示す。
(比較例4)
スチレン 77部
n−ブチルアクリレート 23部
帯電制御剤 1部
重合開始剤 1部
比較例1と同様の方法で重合トナーを作製した。比較例1との違いはモノマーの種類と比を変えたことである。
作製した重合トナーの平均粒子径は5.52μm、同Tg測定方法で測定したTgは64.6℃であった。
Tg測定で得られた熱曲線を図6に示す。
前記試験法を用いてブロッキング性を評価した。
55℃24時間後
上皿 89.3% 受け皿 10.7%
55℃24時間後 ブロッキング性:×
このように薄膜被覆処理しない比較例4の粉体は、耐ブロッキング性能が良くないことが分かった。
表1に、スチレン:アクリルモノマーの比(質量)、蛍光染料濃度(%)、ブロッキング試験結果、定着性試験結果、被覆有無、現像テスト結果、Tg(ピークトップ温度)をまとめて示す。
アクリルの種類を変えても蛍光染料を溶解することでTgが下がることが確認できた。
(実施例12)
スチレン 81部
2−エチルヘキシルアクリレート 19部
帯電制御剤 1部
クマリン系蛍光染料(shigenox400) 2部
重合開始剤 1部
比較例1と同様の方法で重合トナーを作製した。比較例1との違いは、アクリル系の種類と比を変えただけである。そして比較例1−1と同様にして重合トナーを熱硬化性樹脂で被覆した薄膜被覆トナーを作製した。
作製した薄膜被覆トナーの平均粒子径は5.31μm、平均膜厚0.03μm、同Tg測定方法で測定したTgは56.5℃であった。
Tg測定で得られた熱曲線を図6に示す。
表1に、スチレン:アクリルモノマーの比(質量)、蛍光染料濃度(%)、ブロッキング試験結果、定着性試験結果、被覆有無、現像テスト結果、Tg(ピークトップ温度)をまとめて示す。
(比較例5)
スチレン 81部
2−エチルヘキシルアクリレート 19部
帯電制御剤 1部
重合開始剤 1部
比較例1と同様の方法で重合トナーを作製した。比較例1との違いはモノマーの種類と比を変えたことである。
作製した重合トナーの平均粒子径は5.51μm、同Tg測定方法で測定したTgは60.7℃であった。
Tg測定で得られた熱曲線を図6に示す。
前記試験法を用いてブロッキング性を評価した。
55℃24時間後
上皿 99.5% 受け皿 0.5%
55℃24時間後 ブロッキング性:×
このように薄膜被覆処理しない比較例5の粉体は、耐ブロッキング性能が良くないことが分かった。
表1に、スチレン:アクリルモノマーの比(質量)、蛍光染料濃度(%)、ブロッキング試験結果、定着性試験結果、被覆有無、現像テスト結果、Tg(ピークトップ温度)をまとめて示す。
アクリルの種類を変えても蛍光染料を溶解することでTgが下がることが確認できた。
Figure 0005135021
本発明の低温定着性トナーは、バインダー熱可塑性樹脂100質量部に対して油溶性蛍光染料を0.1〜15質量部溶解したコア樹脂を主成分として含むコアと、前記コアの外表面を被覆する熱硬化性樹脂からなる薄膜被覆トナーを主成分として含むことを特徴とするものであり、トナー同士が凝集せず、流動性および搬送性に優れ、さらに耐ブロッキング性にも優れる上、低温定着が可能である電子写真方式で使用される低温定着性トナーであり、十分に低い定着温度での定着が可能であり、定着に要する熱エネルギーを低減でき、定着時間の短縮も可能であり、定着工程の省エネルギー化および高速化も可能となるという顕著な効果を奏し、
本発明の製造方法により定着に要する熱エネルギーを低減でき、定着時間の短縮も可能であり、定着工程の省エネルギー化および高速化も可能となり、本発明の低温定着性トナーを効率よく製造できるという顕著な効果を奏するので、産業上の利用価値は甚だ大きい。
比較例1および比較例1−1および実施例5のトナーのDSCによるTgを求めるための熱曲線である。 実施例1〜4および比較例1−1のトナーのDSCによるTgを求めるための熱曲線である。 実施例6および比較例2のトナーのDSCによるTgを求めるための熱曲線である。 実施例7〜10および比較例1−1のトナーのDSCによるTgを求めるための熱曲線である。 比較例1および比較例3のトナーのDSCによるTgを求めるための熱曲線である。 実施例11〜12および比較例4〜5のトナーのDSCによるTgを求めるための熱曲線である。

Claims (7)

  1. バインダー熱可塑性樹脂100質量部に対して油溶性蛍光染料を0.1〜15質量部溶解したコア樹脂を主成分として含むコアと、前記コアの外表面を被覆する熱硬化性樹脂からなる薄膜被覆トナーを主成分として含むことを特徴とする低温定着性トナー。
  2. 熱硬化性樹脂の膜厚が0.005μm〜1μmであることを特徴とする請求項1記載の低温定着性トナー。
  3. 一つもしくは二つ以上の吸熱ピークを有することを特徴とする請求項1あるいは請求項2記載の低温定着性トナー。
  4. 少なくとも一つのガラス転移温度(Tg)が50〜70℃であることを特徴とする請求項1から請求項のいずれかに記載の低温定着性トナー。
  5. 下記工程(1)〜(4)により製造することを特徴とする低温定着性トナーの製造方法。
    (1)バインダー熱可塑性樹脂を形成するためのモノマー中に油溶性蛍光染料を溶解し、水中に分散させ水分散液を形成する。
    (2)次いでその水分散液を重合してコア樹脂を水中に分散させた重合トナー分散液を形成する。
    (3)前記重合トナー分散液中のコア樹脂をコアとし熱硬化性樹脂で被覆し、加熱硬化して薄膜被覆トナーを形成する。
    (4)洗浄して乾燥する。
  6. 前記工程(2)において、50〜95℃、1〜12時間重合することを特徴とする請求項記載の製造方法。
  7. 前記工程(3)において、50〜95℃、1〜12時間加熱硬化することを特徴とする請求項あるいは請求項記載の製造方法。
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