JP5133102B2 - 半導体集積回路 - Google Patents

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Description

本発明は、半導体集積回路に関し、特にノイズキャンセル回路を備えた半導体集積回路に関する。
近年、半導体集積回路(以降、LSIと記す)は、高速化、高密度化(高集積化)が進み、高速化に対応した電源電圧の低電圧化により、内部の電源に重畳されるノイズによりジッタ等の特性に与える影響が増大している。従って、LSI内部に発生する電源ノイズを低減させることが要求されている。
この電源ノイズを低減させるため、特許文献1に記載されるようなノイズキャンセル回路が提案されている。従来のノイズキャンセル回路は、図9に示すように、電源―GND間に接続されたPチャネルトランジスタとNチャネルトランジスタとから構成される出力段92が発生するスイッチングノイズをキャンセルするために、同時スイッチングノイズキャンセル回路93を設けて構成されている。
同時スイッチングノイズキャンセル回路93は、GND側の同時スイッチングノイズをキャンセルするために設けられたGND側同時スイッチングノイズキャンセル回路と、VCC側の同時スイッチングノイズをキャンセルするために設けられたVCC側同時スイッチングノイズキャンセル回路とから構成される。
GND側同時スイッチングノイズキャンセル回路は、ゲートがノードDに接続されたPチャネルトランジスタ、LSI内部の電源とノードDとの間に設けられたダイオード、入力端A’とノードDとの間に設けられたキャパシタ、及びノードDとLSI内部のGNDとの間に設けられた抵抗素子とから構成されている。同様に、VCC側同時スイッチングノイズキャンセル回路は、ゲートがノードFに接続されたNチャネルトランジスタ、LSI内部の電源とノードDとの間に設けられた抵抗素子、入力端A’とノードDとの間に設けられたキャパシタ、及びノードFとLSI内部のGNDとの間に設けられたダイオードとから構成されている。
このように構成された同時スイッチングキャンセル回路の動作を、図10を用いて説明をする。
最初に、図10の各信号について説明する。信号A’は、出力段92への入力信号の電圧であって、出力段92を構成するPチャネルトランジスタ及びNチャネルトランジスタのゲートに、LからHに変化する電圧あるいはHからLに変換する電圧として入力される。信号Aは、入力信号A’の入力電圧に応じて出力段92から信号端子に出力される電圧である。信号Bは、出力段からGND端子に流れる電流であって、GND端子のリードのL成分によって流れる電流である。信号Cは、電源端子から出力段に流れる電流である。信号Dは、ノードDの電圧、すなわちP−chFETのゲートにかかる電圧であって、GND端子のリードのL成分による同時スイッチングノイズをキャンセルする回路のP−chFETのゲートに印加される電圧である。信号Eは、P−chFETのキャンセル回路に流れる電流であって、信号Dをゲートに印加したときに流れる電流である。信号Fは、ノードFの電圧、すなわちN−chFETのゲートにかかる電圧であって、電源端子のリードのL成分による同時スイッチングノイズをキャンセルする回路のN−chFETのゲートに印加される電圧である。信号Gは、N−chFETのキャンセル回路に流れる電流であって、信号Fをゲートに印加したときに流れる電流である。信号Hは、電源端子に流れる電流の合計であって、H=C+Gの電流であり、ここでは零となるように調整した電流である。Jは、GND端子に流れる電流の合計であって、J=B+Eの電流であり、ここでは零となるように調整した電流である。
以上のように、同時スイッチングノイズキャンセル回路に別電源端子および別GND端子を設けたことにより
(1) 信号A’がHからLに変化し、出力段2の出力電圧がLからHに変化した場合に、電源端子のリード成分により発生する同時スイッチングノイズをキャンセルすることができると共に、更に電源端子にキャンセル電流を流したときにGND端子側でキャンセル電流による干渉がなくなり、安定に動作する。
(2) 信号A’がLからHに変化し、出力段2の出力電圧がHからLに変化した場合に、GND端子のリード成分により発生する同時スイッチングノイズをキャンセルすることができると共に、更にGND端子にキャンセル電流を流したときに電源端子側でキャンセル電流による干渉がなくなり、安定に動作する。
特開平10-126237
上述したように従来の電源ノイズキャンセル回路は、出力段92に入力される入力信号が変化したことによって同時スイッチングノイズキャンセル回路93の動作、すなわちキャンセルが実行されるタイミングが決定されるため、出力段92の出力に接続された外部負荷が変化しても電流のキャンセルタイミングが変化しない。
そのため、従来の電源ノイズキャンセル回路において、外部負荷が変化した場合、出力電圧A、出力段からGND端子に流れる電流B、電源端子から出力段に流れる電流Cは外部負荷の大きさに応じて変化する。しかしながら、GND側同時ノイズキャンセル回路のPチャネルトランジスタに流れる電流E、及びVCC側同時ノイズキャンセル回路のNチャネルトランジスタに流れる電流Gは外部負荷の大きさに関わらず変化しない。従って、負荷が大きい時は、B>E、C>Gとなる。また、負荷が小さいときは、B<E、C<Gとなる。
その結果として、電源端子に流れる電流の合計H、GND端子に流れる電流の合計Jは、負荷変動を吸収しきれず、電流キャンセルが不十分となってしまうという問題が発生する。
本発明は、第1の電源ラインと第2の電源ラインとの間に接続されると共にその入力端が入力端子にその出力端が出力端子に接続された出力回路と、入力端子と出力端子との間に接続され、入力端子の電位と出力端子との電位の差に基づいて出力端子に第1の電源ラインから流れ込む電流又は出力端子から第2の電源ラインに流れ出す電流をキャンセルする電流を発生させることを特徴とする電源ノイズキャンセル回路とを備えることを特徴とする。
入力信号と出力信号との電位差に基づいてキャンセル期間を決定しているため、出力端子に接続される外部負荷が変化した場合においても、外部負荷が変化したことによる電流値の変化に追従したキャンセル期間を生成することができ、効率よくノイズキャンセルすることを可能としている。
本発明のノイズキャンセル回路を備えた半導体集積回路は、第1の電源ラインVDD0と第2の電源ラインGND0との間に接続されると共にその入力端が入力端子T1にその出力端が出力端子T2に接続された出力回路1と、入力端子T1と出力端子T2との間に接続され、入力端子の電位と出力端子との電位の差に基づいて出力端子T2に第1の電源ラインVDD0から流れ込む電流又は出力端子T2から第2の電源ラインGND0に流れ出す電流をキャンセルする電流を発生させるように構成された電源ノイズキャンセル回路2とを備えている。このような電源ノイズキャンセル回路2を備えることによって、入力端子T1の電位と出力端子T2の電位との差に基づいて、電源ノイズキャンセル回路2の動作タイミング決定することができるため、出力端子T2に接続される外部負荷が変更された場合であっても出力端子T2及び入力端子T1に流れる電流に応じて動作タイミングが決定されるため、ノイズキャンセルのタイミングを動的に変化させることができる。
本発明の電源ノイズキャンセル回路を備えた半導体集積回路を、図1を参照しながら詳述する。
本発明の第1の実施の形態にかかる半導体集積回路は、出力回路1,電源ノイズキャンセル回路2を備える。出力回路1は、内部電源VDD0と出力端子T2との間に接続されゲートが入力端子T1に接続されたPチャネルトランジスタMP1と、出力端子T2と内部接地GND0との間に接続されゲートが入力端子T1に接続されたNチャネルトランジスタとから構成される。電源ノイズキャンセル回路2は、内部電源VDD0に接続されたPチャネルトランジスタMP2及びMP3とから構成され、PチャネルトランジスタMP2を入力とし、PチャネルトランジスタMP3を出力とするカレントミラー回路と、カレントミラー回路の入力と内部接地GND0との間に接続された電流源I0と、カレントミラー回路の出力と内部接地GND0との間に接続されたPチャネルトランジスタMP4と、出力回路1の入力端及び出力端を2つの入力として受け、これらの排他的論理和の否定をPチャネルトランジスタMP4のゲートに出力するゲート回路EXNORとから構成される。
すなわち、入力端子T1はトランジスタMP1のゲートとトランジスタMN1のゲートに接続され、トランジスタMP1のドレインとトランジスタMN1のドレインは、出力端子T2に接続される。トランジスタMP1のソースはLSI内部の内部電源VDD0に接続される。トランジスタMN1のソースは、LSI内部の内部接地GND0に接続される。また、入力端子T1と出力端子T2はEXNORの2つの入力に接続され、EXNORの出力はトランジスタMP4のゲートに接続される。トランジスタMP4のソースはトランジスタMP3のドレインと接続され、トランジスタMP4のドレインはLSI内部の内部接地GND0に接続される。トランジスタMP4は、EXNORの出力がローの間、すなわち、入力端子T1の電位と、出力端子T2の電位とが同じときには、オン状態となり、これらの電位が異なる場合(過渡期)には、オフ状態となる。トランジスタMP2のゲートとトランジスタMP2のドレインとトランジスタMP3のゲートは接続されカレントミラーの構成をとる。またトランジスタMP2のドレインとLSI内部の内部接地GND0の間に電流源I0が挿入されている。トランジスタMP2とトランジスタMP3のソースはLSI内部の内部電源VDD0に接続される。
LSI内部の内部電源VDD0は、抵抗RVDD、インダクタLVDDを介して、外部電源VDDに接続され、LSI内部の内部接地GND0は、抵抗RGND、インダクタLGND介して、外部接地GNDに接続され、出力端子T2は負荷容量CLに接続される。
続いて、第1の実施の形態による電源ノイズキャンセル回路2の動作について、図2を用いて説明する。
期間t1において、入力端子T1からローからハイに変化する信号が入力されたとき、出力回路1は、出力端子T2には入力信号を反転した信号(ロー)を出力しようとして、出力端子T2から放電電流IL2を内部電源GND0に流す。放電電流IL2が内部接地GND0から流れたことに応答して、内部接地GND0の電位はGND0+αからGND+βまで上昇する。なお、αは電流I1が流れているときの内部接地GND0の電位上昇分を示し、βは放電電流IL2が流れたときの内部接地GND0の電位上昇分を示す。このとき、出力端子T2に接続された負荷容量CLから放電電流IL2が流れるため、ゲート回路EXNORは、入力端子T1の電位と出力端子T2の電位の排他的論理和の否定をとり、その結果をノードN1に出力する。ゲート回路EXNORは、負荷容量CLから放電電流IL2が流れている期間は、ノードN1をハイとするため、トランジスタMP4がオフし、電流源IOとカレントミラーを構成しているトランジスタMP2、トランジスタMP3によりキャンセル回路に流れていた定電流I1をオフさせる。その結果、内部接地GND0に流れ込んでいた定電流I1が無くなるため、内部電源VDD0に示される分の電流が内部接地GND0に加わる。内部電源VDD0から流れ出す電流が減少したことによって、内部接地GND0には、当該減少分の電流に対応するβ分の電流が内部接地GND0に加わったことになり、負荷容量CLからの放電電流IL2によって発生する電源ノイズをキャンセルさせることができ、LSI内部の内部接地GND0の変動を抑えることができる。
また図1の期間t2において、入力端子T1にハイからローに変化する信号が入力された時、出力回路1は、出力端子T2に反転した信号(ハイ)を出力しようとして、充電電流IL1を出力端子T2に供給する。充電電流IL1が内部電源VDD0から流れたことに応答して、内部電源VDD0の電位はVDD−αからVDD−βまで低下する。なお、αは電流I1が流れているときの内部電源VDD0の電位降下分を示し、βは充電電流IL1が流れたときの内部電源VDD0の電位降下分を示す。このとき、出力端子T2に接続された負荷容量CLには、出力回路1のPチャネルトランジスタMP1を介して、内部電源VDD0から充電電流IL1が流れている。電源ノイズキャンセル回路2では、ゲート回路EXNORが入力端子T1の電位と出力端子T2の電位の排他的論理和の否定をとり、その結果をノードN1に出力する。ゲート回路EXNORは、負荷容量CLへ充電電流IL1が流れている期間、ノードN1をハイとするため、トランジスタMP4がオフし、電流源IOとカレントミラーを構成しているトランジスタMP2、トランジスタMP3により電源ノイズキャンセル回路2に流れていた定電流I1がオフされる。その結果、内部電源VDD0から流れ出していた定電流I1が無くなるため、図2の内部接地GND0に流れ込む電流が減少する。内部接地GND0に流れ込む電流が減少したことによって、内部電源VDD0には、当該減少分の電流に対応するβ分の電流が内部電源VDD0に加わったことになり、負荷容量CLへの充電電流IL1によって発生する電源ノイズをキャンセルさせることができ、LSI内部の電源VDD0の変動を抑えることができる。
図2に示すとおり、電源ノイズキャンセル回路2を備えることによって、内部電源VDDと内部接地GNDとの差分から明らかなとおり、当該差分は一定の電位を保つため、電源ノイズをキャンセルすることができる。
上記実施の形態との比較のため、電源ノイズキャンセル回路が無い場合の内部電源VDD0、内部接地GND0及びそれらの差分について、図3に示す。図に示されるように、内部電源VDD0の電圧は充電電流IL1が発生するたびに下がり、また、内部接地GND0の電圧は放電電流IL2が発生するたびに上がる。したがって、充電電流IL1及び放電IL2が発生するたびに、電源ノイズが内部電源VDD0又は内部接地GND0に重畳され、電圧が変動してしまうことが分かる。
次に、外部負荷を変化させた時の、本発明のノイズキャンセル回路のノイズキャンセルを図4(負荷が大きい場合)及び図5(負荷が小さい場合)に示す。
出力端子T2に、所定の負荷容量よりも大きな負荷容量の負荷が接続された際に、入力端子T1にローからハイに変化する入力信号が入力されたとき、出力回路1は、放電電流IL2を内部接地GND0に流し、出力端子T2の電位をローにしようとする。このとき、放電電流IL2は、出力回路1を構成するNチャネルトランジスタMN1の電流駆動能力によって制限・律束されるため出力端子T2がハイからローに変化する傾きが緩くなり、期間t1が長くなる。当該期間t1が長くなったことによって、入力端子T1の電位と出力端子T2の電位がそれぞれハイ、ローに落ち着くまでの期間が長くなり、ゲート回路EXNORがPチャネルトランジスタMP4にハイを出力する期間、すなわち、トランジスタMP4がオフし定電流I1をオフする期間が長くなる。なお、入力端子T1にハイからローに変化する入力信号が入力されたときも、同様に、定電流I1をオフする期間t2が長くなる。したがって、充電電流IL1又は放電電流IL2が流れている間、定電流I1をオフすることが出来、充電電流IL1及び放電電流IL2によって発生する電源ノイズをキャンセルすることが可能となる。
上記とは逆に、所定の負荷容量よりも小さい負荷容量の負荷が出力端子T2に接続された際、入力端子T1にローからハイに変化する入力信号が入力されたとき、出力回路1は、放電電流IL2を内部接地ND0流し、出力端子T2の電位をローにしようとする。このとき、放電電流IL2は、出力回路1を構成するNチャネルトランジスタMN1の電流駆動能力によって制限・律束されるため出力端子T2がハイからローに変化する傾きが急峻になり、期間t1が短くなる。当該期間が短くなったことによって、入力端子T1の電位と出力端子T2の電位がそれぞれハイ、ローに落ち着くまでの期間が短くなり、ゲート回路EXNORがPチャネルトランジスタMP4にハイを出力する期間、すなわち、トランジスタMP4がオフし定電流I1をオフする期間が短くなる。なお、入力端子T1にハイからローに変化する入力信号が入力されたときも、同様に、定電流I1をオフする期間が短くなる。したがって、充電電流IL1又は放電電流IL2が流れている間、定電流I1をオフすることが出来、充電電流IL1及び放電電流IL2によって発生する電源ノイズをキャンセルすることが可能となる。
このように、負荷容量が所望の値より大きくなった場合及び小さくなった場合に置いても、当該負荷容量に応じて電源ノイズキャンセルの期間が設定することができる。
次に本発明の電源ノイズキャンセル回路を適用し、負荷を変化させた時の電源に重畳されたノイズ波形を図6に示す。
上段の波形は、設定した負荷より大きい負荷用いた時(本例では20%程度大)、中段の波形は設定したとおりの負荷を用いた時、下段は設定した負荷より小さい負荷(本例では20%程度小)を用いた時電源に重畳されたノイズの波形を示している。このノイズ波形から明らかなとおり、負荷変動に関わらず、前記3つの条件時とも約30mVとなり、負荷の大小に関わらずノイズキャンセルの効果が保たれていることが分かる。
続いて、本発明の第2の実施の形態を、図7を用いて説明する。
第1の実施の形態の電源ノイズキャンセル回路に対して、N-chトランジスタとゲート回路EXORで構成したものである。
電源ノイズキャンセル回路72は、入力端子T1と出力端子T2とが2つの入力に接続され出力がノードN10に接続されたゲート回路EXOR10、ノードN10にゲートが接続されると共にドレインはLSI内部の内部電源VDD0に接続されるNチャネルトランジスタMN4、内部電源VDD0に一端が接続された定電流源I00、定電流源I00の他端と内部接地GND0との間にソース及びドレインが接続されゲートが定電流源I00の他端と接続されたNチャネルトランジスタMN2、内部接地GND0とNチャネルトランジスタMN4のソースに接続されゲートがNチャネルトランジスタMN2のゲートに接続されたNチャネルトランジスタMN3とから構成される。NチャネルトランジスタMN2とNチャネルトランジスタMN3は、カレントミラーの構成をとる。
実施例1との相違点は、キャンセル回路をN-chトランジスタとEXORで構成した為、ノードN10に出力される信号が反転していることである。以下に動作を示す。
図7において、充電電流IL1が流れる時、電源ノイズキャンセル回路72では、ゲート回路EXOR10が、入力端子T1の信号と出力端子T2の信号の排他的論理和をとり、ノードN10に信号を出力する。ゲート回路EXOR10は、負荷容量CLへ充電電流IL1が流れている期間にローを出力し、NチャネルトランジスタMN4をオフ状態とし、電流源IO0とカレントミラーを構成しているNチャネルトランジスタMN2、NチャネルトランジスタMN3により電源ノイズキャンセル回路72に流れていた定電流I10をオフさせる。
同様に、放電電流IL2が流れる時、電源ノイズキャンセル回路72では、ゲート回路EXOR10が入力端子T1の信号と出力端子T2の信号の排他的論理和をとり、ノードN10に信号を出力する。ゲート回路EXOR10は、負荷容量CLから放電電流IL2が流れている期間にローを出力し、NチャネルトランジスタMN4をオフ状態とし、電流源IO0とカレントミラーを構成しているトランジスタMN2、トランジスタMN3により電源ノイズキャンセル回路72に流れていた定電流I10をオフさせる。なお、他の動作については、実施例1と同様であるので省略する。
続いて、本発明の第3の実施の形態について、図8を用いて説明する。
第1の実施の形態では、出力回路1をインバータにて構成したが、これに対して、本実施の形態では、出力回路をバッファで構成したものである。
出力回路81は、入力端子T1にゲートが内部電源VDD0にソースが接続されたPチャネルトランジスタMP1と、入力端子T1にゲートが内部接地GND0にソースが接続されると共にドレインがPチャネルトランジスタMP1のドレインと接続されたNチャネルトランジスタMN1と、内部電源VDD0と出力端子T2との間にソース・ドレインが接続されゲートがPチャネルトランジスタMP1及びNチャネルトランジスタMN1のドレインと接続されたPチャネルトランジスタMP100と、出力端子T2と内部接地GND0との間にソース・ドレインが接続されゲートがPチャネルトランジスタMP1及びNチャネルトランジスタMN1のドレインと接続されたNチャネルトランジスタMN100とから構成される。
電源ノイズキャンセル回路82は、第1の実施の形態では排他的論理和の否定であったゲート回路EXNORに変えて、排他的論理和EXOR100になっている他は同じ構成である。
図1において、充電電流IL100が流れる時、ゲート回路EXOR100は、電源ノイズキャンセル回路では入力端子T1の信号と出力端子T2の信号の排他的論理和をとり、ノードN100に信号を出力する。負荷容量CLへ充電電流IL100が流れている期間は、ゲート回路EXOR100は、ローを出力して、PチャネルトランジスタMP4をオフ状態とし、電流源IOとカレントミラーを構成しているPチャネルトランジスタMP2、PチャネルトランジスタMP3により電源ノイズキャンセル回路82に流れていた定電流I1をオフさせる。
同様に、放電電流IL200が流れる時、ゲート回路EXOR100は、入力端子T1の信号と出力端子T2の信号の排他的論理和をとり、ノードN100に信号を出力する。負荷容量CLから放電電流IL200が流れている期間は、ゲート回路EXOR100は、ローを出力して、PチャネルトランジスタMP4をオフ状態とし、電流源IOとカレントミラーを構成しているトランジスタMP2、トランジスタMP3によりキャンセル回路に流れていた定電流I1をオフさせる。
他の動作については、第1の実施の形態と同様であるので省略する。
このように、第1乃至第3の実施の形態では、出力回路への入力信号と、出力回路からの出力信号に基づいて、電源ノイズキャンセル回路を動作させているため、外部負荷が変更された場合でも、電源ノイズをキャンセルさせることができる。
また、従来技術では電源ノイズキャンセル回路のために内部電源及び内部接地の端子として4端子を必要としていたが、第1乃至第3の実施の形態では、それぞれ1つの端子で実現することが出来、端子の数を減少させることができるという効果も有している。
また、電源ノイズキャンセル回路として、カレントミラー回路を構成するPチャネルトランジスタMP3を電流負荷として定電流I1を用いたものを例に挙げたが、カレントミラー回路を無くし、トランジスタMP3の代わりに電流負荷として抵抗素子を設けてもよい。
また、各実施の形態では、LSI内部(チップ)に適用し、外部負荷(チップの外)を駆動するものについて説明したが、LSI内部のマクロが負荷を駆動するものについても適用可能である。
第1の実施の形態にかかる電源ノイズキャンセル回路を含む回路図 第1の実施の形態にかかる電源ノイズキャンセル回路の各ノードの電圧及び電流波形図 第1の実施の形態にかかる電源ノイズキャンセル回路を使わなかったときの各ノードの電圧及び電流波形図 第1の実施の形態にかかる電源ノイズキャンセル回路において、負荷を増加させた場合のノードの電圧波形 第1の実施の形態にかかる電源ノイズキャンセル回路において、負荷を減少させたときのノードの電圧波形 第1の実施の形態にかかる電源ノイズキャンセル回路において、負荷を変化させたときの出力端子に現れるノイズ波形 第2の実施の形態にかかる電源ノイズキャンセル回路を含む回路図 第3の実施の形態にかかる電源ノイズキャンセル回路を含む回路図 従来のノイズキャンセル回路を示す回路図 従来のノイズキャンセル回路の動作を示す電圧及び電流波形図
符号の説明
VDD 外部電源
GND 外部GND
VDD0 内部電源
GND0 内部接地
I0、I00 電流源
I1、I10 定電流
IL1、IL100 充電電流
IL2、IL200 放電電流
MN1、MN2、MN3、MN4 Nチャネルトランジスタ
MP1、MP2、MP3、MP4 Pチャネルトランジスタ
CL 負荷容量
T1 IN端子(入力端子)
T2 OUT端子(出力端子)
N1、N10、N100 ノード
RVDD 電源端子につくリードのR(抵抗)成分
LVDD 電源端子につくリードのL(インダクタ)成分
RGND GND端子につくリードのR(抵抗)成分
LVDD GND端子につくリードのL(インダクタ)成分
Ivdd 電源VDDに流れる電流
Ignd 接地GNDに流れる電流
EXNOR 排他的論理和の否定
EXOR10 排他的論理和
EXOR100 排他的論理和

Claims (6)

  1. 第1の電源ラインと第2の電源ラインとの間に接続されると共にその入力端が入力端子にその出力端が出力端子に接続された出力回路と、
    前記入力端子と出力端子との間に接続され、前記入力端子と前記出力端子との電位差に基づいて前記出力端子に前記第1の電源ラインから流れ込む電流又は前記出力端子から前記第2の電源ラインに流れ出す電流をキャンセルする電流を発生させる電源ノイズキャンセル回路とを備え
    前記電源ノイズキャンセル回路は、前記第1の電源ラインと前記第2の電源ラインとの間に直列に接続された負荷素子及びスイッチング素子を備え、前記スイッチング素子は前記入力端子と前記出力端子との電位差に基づいて導通及び非導通が制御され、
    前記電源ノイズキャンセル回路は、前記第1の電源ラインと第1のノードとの間に接続され制御端子が第2のノードに接続された前記負荷素子としての第1のトランジスタと、前記第1の電源ラインと前記第2のノードとの間に接続され制御端子が前記第2のノードに接続された第2のトランジスタと、前記第2のノードと前記第2の電源ラインとの間に接続された電流源と、前記第1のノードと前記第2の電源ラインとの間に接続された前記スイッチング素子としての第3のトランジスタと、前記入力端子と前記出力端子との電位差に基づいて前記第3のトランジスタの導通及び非導通を制御する制御回路とを備えることを特徴とする半導体集積回路。
  2. 前記出力回路は、前記第1の電源ラインと前記第2の電源ラインとの間に接続され、入力が前記入力端子、出力が前記出力端子に接続されたインバータ回路で構成されることを特徴とする請求項記載の半導体集積回路。
  3. 前記出力回路は、前記第1の電源ラインと前記第2の電源ラインとの間に接続された入力が前記入力端子、出力が前記出力端子に接続されたバッファ回路で構成されることを特徴とする請求項記載の半導体集積回路。
  4. 前記第3のトランジスタはPチャネルトランジスタにより構成されると共に、前記制御回路は前記入力端子と前記出力端子にその入力が接続され前記第3のトランジスタの制御端子に出力が接続された排他的論理和の否定を出力するゲート回路によって構成されることを特徴とする請求項記載の半導体集積回路。
  5. 前記第3のトランジスタはNチャネルトランジスタにより構成されると共に、前記制御回路は前記入力端子と前記出力端子にその入力が接続され前記第3のトランジスタの制御端子に出力が接続された排他的論理和を出力するゲート回路によって構成されていることを特徴とする請求項記載の半導体集積回路。
  6. 前記第3のトランジスタはPチャネルトランジスタにより構成されると共に、前記制御回路は前記入力端子と前記出力端子にその入力が接続され前記第3のトランジスタの制御端子に出力が接続された排他的論理和を出力するゲート回路によって構成されていることを特徴とする請求項記載の半導体集積回路。
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