JP3608361B2 - 低ノイズ半導体集積回路装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、高速動作に伴う電源ノイズを低減した半導体集積回路装置に係り、特にCMOSのように電源電流が特定の期間のみ流れるような半導体からなる低ノイズ半導体集積回路装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
半導体集積回路の高速・高集積化に伴い、半導体集積回路装置が必要とする電源電流、特に同時切り替え電流は増加している。その一方で半導体集積回路装置の実装密度向上を図るため、集積回路へ電源を供給するための電源配線まで微細化せざるを得なくなり、配線の抵抗およびインダクタンスに起因する電源ノイズの発生が問題になっている。この電源ノイズを低減するため、一般的にバイパスコンデンサが用いられる。図11にバイパスコンデンサを用いた電源ノイズ低減方法を示す。集積回路110は接続点N5において電源VDDと接続し、接続点N6において電源VSSと接続する。電源VDDと接続点N5との配線はインピーダンス111を有する。簡単のため、電源VSSと接続点N6との配線のインピーダンスは、十分小さく無視できるとする。集積回路110が多数のゲートが同時オン・オフする論理集積回路から成る場合、該集積回路の電源電流は急峻な立ち上がりおよび立ち下がり特性を持ち、例えばクロック信号に同期して流れるパルス電流となる。このときインピーダンス111のインダクタンス成分によるLdi/dtノイズが発生する。そこで該ノイズ低減のため、接続点N5と接続点N6の間にコンデンサ112を接続して電源電流をバイパスする。なお、この種のバイパスコンデンサとして関連するものが、例えばIEEE JOURNAL OF SOLID−STATE CIRCUITS,VOL.25,NO.5 OCTOBER 1990(アイイ−イ−イ−ジャーナルオブソリッドステイトサーキッツヴォリュ−ム25ナンバー5オクトーバー1990)の第1166ページから第1177頁に記述されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
高密度に集積された半導体集積回路装置では、集積回路あたりに搭載できるバイパスコンデンサの容量には限界がある。バイパスコンデンサは蓄積した電荷を放電して集積回路に電荷を供給するが、この放電には電圧低下を伴う。図11において、コンデンサ112の容量をC、供給できる電荷量をQとすると、電源電流のバイパスにはΔV=Q/Cの電圧低下を伴う。つまり、半導体集積回路装置の実装密度の限界によりバイパスコンデンサ容量が不足していて、かつ抵抗およびインダクタンスにより電源からの電荷供給も不足した場合、集積回路へ供給する電源電圧が低下してしまう。これは言い換えると、バイパスコンデンサは電源ノイズ量がΔVの場合には、Q=CΔVの電荷量しか集積回路に供給できないと言える。つまり、バイパスコンデンサに蓄えられている総電荷量=CVの内、極く一部のみしか集積回路に供給できないので、電源ノイズ低減のためには大面積バイパスコンデンサが必要になるという問題点があった。
【0004】
また、集積回路の高速化に伴う問題点として次のものがある。図12に半導体チップ内で発生した電源ノイズの一例を示す。チップ内のAエリアでΔVAの電源ノイズが発生したとする。回路の切り替わり時間が速くなるにつれ、電源ノイズは距離に対して速く減衰するので、Aエリアから遠く離れたBエリアでは電源ノイズの振幅はΔVB(ΔVA>>ΔVB)となる。ここで、Aエリアで発生した電源ノイズを低減するためのバイパスコンデンサ(容量C)をBエリアに配置したとする。このときバイパスコンデンサはCΔVBの僅かな電荷しか供給できず、且つBエリアからAエリアまでの伝播遅延のために、Aエリアで発生したノイズを低減するには間に合わない。つまり、バイパスコンデンサはノイズの発生源の近傍に配置する必要があることが分かる。しかし、実際の半導体集積回路ではチップ全面にノイズ発生源が分布しているので,バイパスコンデンサもチップ全面に設ける必要があり、やはりチップ面積の増大を招くという問題点があった。
【0005】
本発明の目的は、電源ノイズを低減した低ノイズ半導体集積回路装置を提供することであり、さらに具体的には、以下の(1)〜(11)である。
【0006】
(1)半導体チップ内の局所を含む任意の場所で発生する電源ノイズを低減する。
【0007】
(2)電源ノイズの発生を予測してこれを低減する。
【0008】
(3)局所的に発生したノイズを低減する各ノイズ低減手段が集積回路へ供給する電荷量を調整する。
【0009】
(4)コンデンサ容量が小さい場合でも、電源ノイズの低減に必要かつ十分な電荷量を集積回路に供給する。
【0010】
(5)コンデンサ容量が小さく、半導体集積回路装置に供給する電源電圧が一種類の場合でも、電源ノイズの低減に必要かつ十分な電荷量を集積回路に供給する。
【0011】
(6)コンデンサ容量が小さい場合でも、電源ノイズの低減に必要かつ十分な電荷量を集積回路の正および負の電源に供給する。
【0012】
(7)集積回路の正の電源電圧よりも高い電圧で充電可能なコンデンサを設ける。
【0013】
(8)漏れ電流の少ないノイズ低減手段を設ける。
【0014】
(9)集積回路へ供給する電荷量を決定する手段を有する電源ノイズ低減手段を設ける。
【0015】
(10)集積回路の正の電源に発生する電源ノイズ電圧を観測できる手段を設ける。
【0016】
(11)測定精度の高い電源ノイズ観測手段を設ける。
【0017】
【課題を解決するための手段】
本発明の低ノイズ半導体集積回路装置は、前記(1)〜(11)の目的を達成するため、それぞれ、以下の〈1〉〜〈11〉の手段を有する。
【0018】
〈1〉半導体チップ上に形成された集積回路と、該集積回路の電源ノイズを低減するために必要な電荷量を決定する手段と、該電荷量を該集積回路に供給する時刻を決定する手段と、該電源ノイズ量に応じて前記決定された電荷量を前記決定された時刻に集積回路へ供給するための少なくとも1個の電源ノイズ低減手段。
【0019】
〈2〉半導体チップ内における電源ノイズの発生を予測して前記時刻と電荷量を決定する手段。
【0020】
〈3〉複数の電荷供給手段を備えて作動する電荷供給手段の数を変えることによって前記電荷量を調整する機能を有する複数の電源ノイズ低減手段。
【0021】
〈4〉第1の容量手段を第2のスイッチ手段を介して前記集積回路の電源電圧より高い電圧を有する第1の電源で充電した後、第1のスイッチ手段を介して放電させることにより前記集積回路へ電荷を供給する手段。
【0022】
〈5〉第2の容量手段を充電した後、第2の容量手段の正に帯電した端子を前記集積回路の正の電源に接続し、負に帯電した端子を、前記集積回路の負の電源と第3の容量手段で接続された第2の電源に接続して、第2の容量手段に蓄えた電荷を放電させて、前記集積回路に電荷を供給する手段。
【0023】
〈6〉第3の電源と第4の電源を第6の容量手段で接続し、第4の容量手段を充電した後、第4の容量手段の正に帯電した端子を前記集積回路の正の電源に接続し、負に帯電した端子を、第3の電源に接続して、第2の容量手段に蓄えた電荷を放電させて、前記集積回路に電荷を供給する手段と、
第5の容量手段を充電した後、第5の容量手段の負に帯電した端子を前記集積回路の負の電源に接続し、正に帯電した端子を、第4の電源に接続して、第2の容量手段に蓄えた電荷を放電させて、前記集積回路から電荷の供給を受ける手段。
【0024】
〈7〉半導体集積回路をCMOSで構成し、前記第1の容量手段と第1のスイッチ手段と第2のスイッチ手段を、第1の電源から給電されるウエルを有するMOS型トランジスタとする。
【0025】
〈8〉半導体集積回路装置をCMOSで構成し、前記第2の容量手段、または前記第4の容量手段、または前記第5の容量手段は、周囲のトランジスタのウエルと分離したウエルを有するMOS型トランジスタとする。
【0026】
〈9〉半導体チップ上に形成された集積回路と、該集積回路の電源ノイズを観測する手段と、該観測手段により観測されたノイズ量に対応して該集積回路に必要な電荷量を供給する電源ノイズ低減手段
〈10〉前記集積回路の電源ノイズの直流電圧を変換する手段と、
第1のスイッチ手段と、
第2のスイッチ手段と第1のインバータ回路と第2のインバータ回路を環状に接続した第1の記憶回路と、
第3のスイッチ手段と、
第4のスイッチ手段と第3のインバータ回路と第4のインバータ回路を環状に接続した第2の記憶回路からなり、
第1の電圧降圧手段から第1のスイッチ手段を経て、第1の記憶回路、第3のスイッチ手段、第2の記憶回路の順に信号が伝達するように直列接続された回路を有し、
第1のスイッチ手段をオンからオフへ切り替えて所定の遅延時間を経た後、第2のスイッチ手段と第3のスイッチ手段をオフからオンへ、第4のスイッチ手段をオンからオフへ切り替えて、集積回路の正の電源に発生する電源ノイズ電圧を観測する手段。
【0027】
〈11〉電源ノイズ観測手段の電源を、電源ノイズを発生させる前記集積回路の電源配線と分離する。
【0028】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を詳細に説明する。なお、同一の参照番号は同じ構成要素を示す。また、以下では
【0029】
【数1】
【0030】
をAバーと記述し、信号Aの反転信号を意味する。
【0031】
図1に本発明の第1の実施の形態である低ノイズ半導体集積回路装置の構成を示す。集積回路102はCMOS(相補型金属酸化膜半導体)集積回路であり、電源電流は回路の切り替わり時にのみ流れる。また集積回路102は正の電源VDD(以下、単にVDDという)と負の電源VSS(以下、単にVSSという)から電源供給を受ける。集積回路102の電源電流がVDDからVSSへ流れることにより、電源ノイズが発生する。ここでは説明を簡単にするため、VDD側に発生するノイズ−ΔVDDに着目する。ノイズ低減回路101は、複数の電荷供給回路105〜108を有し、VDDへ電荷を供給する。電荷供給回路105はq1=q0の電荷を、106はq2=2・q0の電荷を、107はq3=4・q0の電荷を、108はq4=8・q0をそれぞれVDDへ供給する。ノイズ低減回路101は、作動する電荷供給回路105〜108の組み合わせにより、VDDへ供給する電荷量をq0から15・q0まで調節できる。今、集積回路102の動作によりVDDにQの電荷量が不足した結果、−ΔVDDの電源ノイズが発生したとする。そのとき、電荷量決定回路104がQの電荷量をVDDに供給するために必要十分な電荷供給回路105〜108の組み合わせを決定し、ノイズ低減回路101へ制御信号を伝達する。位相調整回路103はノイズ低減回路101がVDDへQの電荷量を供給する時刻を、ノイズ−ΔVDDが発生する時刻に同期させる。そして、ノイズ低減回路が出力した電荷Qにより+ΔVDDの相殺用ノイズ発生し、−ΔVDDの電源ノイズを相殺する。つまり、本実施の形態によればVDDに発生した電源ノイズを、該ノイズに対して逆極性のノイズをVDDに加えて相殺することにより、電源ノイズを低減できる。また、位相調整回路103が調整する電荷供給タイミングおよび電荷量決定回路104が決定する電荷量は、電源配線を含む回路シミュレーションまたは高周波プローブによる電源ノイズ測定(振幅値とそのピーク時刻及び時間幅の測定)などの手段によっても決定できる。
【0032】
さらに、シミュレーションや測定の結果、ノイズの発生に周期性が認められた場合には、その後のノイズ発生は予測可能になるので
少なくとも位相調整回路は不要になる。
【0033】
以上、VDDに発生する電源ノイズの低減について説明したが、VSSに発生するノイズの低減もVSSに負の電荷を供給する電荷供給回路を設けることにより、可能である。
【0034】
図2に本発明の第2の実施の形態である低ノイズ半導体集積回路装置の構成を示す。図2(A)に示すように、半導体チップ200は集積回路201〜216からなる。また、201〜216の各集積回路の構成は201を例に図2(B)に示すと、CMOS集積回路217とノイズ低減回路218と位相調整回路219と電荷量決定回路220からなる。電荷量決定回路220が決定した電荷量を、位相調整回路219が決定した時刻において、ノイズ低減回路218がCMOS集積回路217へ供給する。さて、半導体チップ200のチップ面積が大きくなり、且つ集積回路の速度が向上すると該チップ内で発生する電源ノイズは局所性を持つようになる。チップ内の電源ノイズ伝播の様子の一例を図13に示す。縦軸はピーク値で正規化したノイズ量を、横軸はチップの一辺長で正規化した距離を示す。図13より、例えば集積回路201において発生した電源ノイズは、となりの集積回路202のエリアまで伝播すると半分のノイズ量に減衰し、204のエリアには殆ど伝播しないことがわかる。つまり、チップ内の各エリアにおいて局所的に発生したノイズは、各エリアごとに低減する必要がある。本実施の形態によれば、半導体チップ200内に複数のノイズ低減回路を、各集積回路内のCMOS集積回路に対応して分散配置するので、各集積回路毎に不足した電荷を補給でき、半導体チップ200の電源ノイズを低減できる。
【0035】
図3に本発明の第3の実施の形態を示す。本実施の形態によれば、大容量バイパスコンデンサと同等のノイズ低減効果が小容量コンデンサによって得られる。具体的には、図3にノイズ低減回路301の構成、およびノイズ低減の対象となるCMOS集積回路(以下、単に集積回路という)302の等価回路を示す。ノイズ低減回路301は、コンデンサCp1、MOS(金属酸化膜半導体)トランジスタTr1、Tr2およびバイアスVBからなる。Tr1とTr2はCp1を充放電するために排他的にオン・オフし、それぞれオン抵抗R1およびR2を持つ。図3では、Tr1とTr2を等価的にスイッチSW1、SW2とオン抵抗R1、R2で表わした。集積回路302は、動作する回路G1と負荷容量Csおよび非動作回路の容量Cdからなる。回路G1は、等価的にスイッチSW3と回路のオン抵抗Rsで表わした。Cp2はバイパスコンデンサである。CsとRsは同時切り替える回路数が変化すると、それぞれの値も変化する。しかし、その積Rs・Csは一定に保たれる。本実施の形態においては、このRs・CsとR1・Cp1で表わされる時定数を一致させて、集積回路302に必要な電流を供給する。Z1は集積回路302への電源配線(例えば電源バンプ等)が有するインピーダンスである。簡単のため、正の電源VDD側のインピーダンスのみ考慮し,負の電源VSS側の電源配線の有するインピーダンスは十分小さく無視できるとする。VDDからZ1を介して集積回路302へ流れる電流をi1、ノイズ低減回路301から流れる電流をi2、集積回路302の電源電流をi3とする。ここで、i3=i1+i2である。
【0036】
接続点N1の電位をVN1とする。
【0037】
図4に本実施の形態の動作を示す。集積回路302の電源電流i3は周期Tで繰り返すパルス電流であり、電流が流れている期間をT1、流れていない期間をT2とする。T1の期間に集積回路302へ流れる電荷量をQ1とする。ノイズ低減回路301は、SW1を期間T1ではオン、期間T2ではオフする一方、SW2を期間T1ではオフ、期間T2ではオンする。このスイッチ操作により、期間T2ではCp1はVBによりR2を介して充電され、Cp1・VBの電荷を蓄積する。ここで、集積回路302の電源電流i3は回路の切り替わり時のみ流れ、かつT1<<T2である。期間T2において、Cp1をR2・Cp1の時定数で時間をかけて充電することにより、VBから接続点N1までの配線が有するインダクタンスに起因する電源ノイズを抑制できる。そして、期間T1においてQ=Cp1(VB−VDD)の電荷をR1を介して放電し、集積回路302の電源電流i3をバイパスすることにより、Z1に起因する電源ノイズを低減する。VBの値は、Q≒Q1となるように設定する。
ノイズ低減回路301は、VBの電圧を可変することにより、バイパスする電荷量を任意に設定できる。従って、Cp1の容量が小さな場合でも、バイアス電圧VBを高く設定すれば、大容量のバイパスコンデンサを接続した場合と同量の電荷供給が可能である。
【0038】
図5(A)は、ノイズ低減回路301をP型MOSトランジスタで構成した場合の回路図を、図5(B)は、該回路の断面図を示す。コンデンサCp1もP型MOSトランジスタにより実現した。φ1とφ1バーはTr1とTr2を制御する信号であり、φ1がハイのときTr1はオフ、Tr2はオンとなり、Cp1が充電される。φ1がローのときTr1はオン、Tr2はオフとなり、Cp1が放電される。ここで、Tr1、Tr2およびCp1のNウエル501はVBから給電することにより、Tr1、Tr2、Cp1のドレインあるいはソースからNウエル501へ電流が漏れることはない。そして、Cp1はVDDより高い電圧VBで充電することが可能となり、VBを大きくすれば大量の電荷を蓄積できる。
【0039】
次に、ノイズ低減回路301の効果を従来のバイパスコンデンサと比較し、定量的に説明する。具体的には、ΔVの電源ノイズを1/2に低減するために必要な容量を、従来のバイパスコンデンサの場合と本発明によるノイズ低減回路の場合についてそれぞれ求め、両者を比較する。図3において、電源配線のインダクタンスが無限大の大きさを有し、且つバイパスコンデンサCp2が無い場合、SW3のオン・オフにより発生する電源ノイズΔVは、
【0040】
【数2】
【0041】
となる。このΔVを1/2に低減するために必要なCp2は、
【0042】
【数3】
【0043】
である。
【0044】
一方、ノイズ低減回路301を適用した場合、ノイズを1/2に低減するために必要なCp1は、
【0045】
【数4】
【0046】
となる。バイパスコンデンサCp1とコンデンサCp2を用いたノイズ低減回路301が同じノイズ低減効果を持つ。ノイズ低減回路301の効果は、Cp1とCp2の比(mとする)で考えることができるので、mを以下のように定義する。
【0047】
【数5】
【0048】
数5に数2から数4を代入すると、
【0049】
【数6】
【0050】
となる。mの数値例を示すため、電源電圧VDDの10%の電源ノイズを5%に低減する場合を考える。VBをVDDの1.5倍に設定するとm=11、2倍に設定するとm=21となり、ノイズ低減回路301では、従来のバイパスコンデンサの約1/10〜1/20の容量で電源ノイズを1/2に低減可能である。つまり、本実施の形態のノイズ低減回路を用いることにより、従来のバイパスコンデンサより1桁小さな容量で、同等のノイズ低減効果が得られる。
【0051】
図6に本発明の第4の実施の形態を示す。本実施の形態は、1種類の電源電圧で駆動する回路によって第3の実施の形態と同等のノイズ低減効果が得られる。図6(A)において、ノイズ低減回路601はP型MOSトランジスタTr3、Tr4、Tr5とN型MOSトランジスタTr6と、P型MOSトランジスタを利用して実現したコンデンサCp3と、コンデンサC1からなる。Tr5とTr6はインバータ回路INV1を構成する。φ2とφ2バーはノイズ低減回路601の制御信号である。ノイズ低減の対象となる集積回路602はCMOSからなり、正の電源VDDと負の電源VSSから電源供給を受ける。 C1およびCp3は電源VDD2から充電するが、その電源配線はインピーダンズZ2を有する。VDD2はVDDと同じ電圧とする。Z2の大きさは、C1およびCp3を充電するために必要な時間が、集積回路602の電源電流が流れる時間間隔より短くなるように設定する。つまり、集積回路602へ主に電荷を供給するVDDおよびVSSの配線は極力インピーダンズを下げて電源ノイズを低減する必要があるが、VDD2からC1への配線はVDD、VSSほどに低インピーダンスにする必要はない。
【0052】
次に、本実施の形態の動作を説明する。φ2がハイのとき、Tr3はオン、Tr4はオフ、INV1出力はローであり、C1およびCp3は(VDD2−VSS)の電圧で充電される。そして、集積回路602の電源電流が流れる期間はφ2をローにすると、Tr3はオフ、Tr4はオン、INV1出力はハイとなる。このとき、VDDからTr4とCp3とTr5とC1を通りVSSへ接続される電流パスができる。それと同時にC1とCp3は、φ2がハイの期間に充電した電荷を放電し、集積回路602へ該電荷を供給する。つまり、φ2がハイの期間に並列接続したC1とCp3を、φ2がローの期間に直列接続につなぎ変えることによって、C1とCp3の直列回路を(VDD2−VSS)の2倍の電圧で充電した状態を実現している。
【0053】
図6(B)はノイズ低減回路601のTr3、Tr4、Cp3部分の断面図を示す。C1とCp3との直列接続の結果、ノイズ低減回路601のなかでCp3のゲートが最も高い電位になるので、漏れ電流防止のため、Cp3のNウエル603は同ゲートと同じ電位とする必要がある。しかし、Cp3が電荷を完全に放電したとき、Cp3のゲート・ドレイン間電圧およびゲート・ソース間電圧は0Vとなる。そして再びCp3を充電するためにTr3とTr6をオン状態にした瞬間Cp3のゲート、ドレイン、ソースおよびNウエルはVDDとVSSの中間レベルまで引き下げられる。そこで、この電位降下の影響を周囲のトランジスタに及ぼさないために、図6(B)に示すように他のトランジスタとウエルを分離している。これにより、Cp3のNウエルの電位が下がっても、周囲のトランジスタからの漏れ電流を防止できる。
【0054】
次に、本実施の形態の効果を説明する。簡単のため、VDD2=VDD、C1=Cp3=1/2・Cp1とすると、本実施の形態は、第3の実施の形態において1/4・Cp1のコンデンサをVDDの2倍の電圧のVBで充電した場合に相当する。このとき数6よりm=5となり、(C1+Cp3)の容量を有するバイパスコンデンサに比べて5倍のノイズ低減効果があることがわかる。
【0055】
以上、VDDに対してノイズ低減回路の実施の形態を説明したが、図7に示すようにVSSに対してもノイズ低減回路を実施することが可能である。図7(A)において、ノイズ低減回路701はN型MOSトランジスタTr7、Tr8、Tr10とP型MOSトランジスタTr9と、N型MOSトランジスタを利用して実現したコンデンサCp4と、コンデンサC2からなる。Tr9とTr10はインバータ回路INV2を構成する。φ2がハイのときINV2の出力はハイ、Tr7がオン、Tr8がオフとなる。このときC2とCp4は、電源VSS2と、電源配線のインピーダンスZ3を介して接続され、(VDD−VSS2)の電圧で充電される。VSSとVSS2は同電圧とする。Z3の大きさは、C2およびCp4を充電するために必要な時間が、集積回路702の電源電流が流れる時間間隔より短くなるように設定する。φ2がローのときINV2の出力はロー、Tr7がオフ、Tr8がオンとなる。このとき、VSSからTr8とCp4とTr10とC2を通りVDDへ接続される電流パスができる。それと同時にC2とCp4は、φ2がハイの期間に充電した電荷を放電し、集積回路702へ電荷を供給する。図7(B)はノイズ低減回路701のTr7、Tr8、Cp4部分の断面図を示す。Cp4のPウエル703は同ゲートと同電位とするが、ノイズ低減回路601と同様の理由によりCp4の充電開始時にゲート電位が引き上げられるので、周囲のトランジスタのウエルとは分離している。以上により、VSSについてもノイズ低減回路を実施できる。そして、ノイズ低減回路601と701を併用することにより、正の電源と負の電源に発生する電源ノイズを低減できる。
【0056】
図8に、本発明の第5の実施の形態である低ノイズ半導体集積回路装置のブロック構成を示す。CMOS集積回路802は、正の電源VDDと負の電源VSSから電源を供給し、またVDDに対して電荷を供給するノイズ低減回路801がVDDに接続されている。ノイズ観測回路803はVDDの電源ノイズ量を観測する回路であり、ノイズ低減回路801はその観測結果を受けて電源ノイズを低減するために必要十分な電荷量をVDDに対して供給する。ノイズ観測回路803の電源は、VDDに発生する電源ノイズの影響を避けるために、VDD、VSSとは異なる電源配線を有するVDDK、VSSKから供給する。本実施の形態は、特にCMOS集積回路内のクロックドライバに起因する電源ノイズのような、発生する時刻が既知であり、且つ発生するノイズ量が各クロックサイクルにおいて一定であるノイズを低減する場合に有効である。例えば図8に示すように、CMOS集積回路802はクロック信号に同期して動作する集積回路であり、クロック信号CLKを分配しノイズ観測回路803およびノイズ低減回路801へ入力する。ここでクロック周期をtcとする。クロック信号CLKを受けたノイズ観測回路は、時刻t=n・tcにおいて該クロック信号に同期して発生するVDDの電源ノイズを観測する。その観測結果を受けて、ノイズ低減回路は時刻t=(n+1)・tcにおいて、CMOS集積回路802の電源VDDへ不足した電荷を供給する。この場合、ノイズを実測しながら供給する電荷量を決定しているので、CMOS集積回路802へ必要十分な電荷量を供給でき、且つその供給タイミングはクロック信号によって制御できるので、ノイズ発生のタイミングとずれることはない。本実施の形態によれば、ノイズ観測回路803によってノイズを観測したクロックサイクルn・tcの次のサイクル(n+1)・tc 以降、ノイズ低減回路801による電源ノイズ低減が可能となる。
【0057】
なお、ノイズ低減回路801にノイズ発生予測機能を持たせるようにしても良い。
【0058】
図9に、本発明の第6の実施の形態であるノイズ観測回路の回路図を示す。本実施の形態によれば、電源ノイズ振幅を観測することができる。本実施の形態ではCMOSを用いて回路を構成している。Tr11とTr12はN型MOSトランジスタを、INV3〜INV12はインバータを、TG1〜TG3はトランスファゲートを、CIはクロックトインバータを示す。ノイズ観測回路900は、Tr11とTr12からなるレベルシフト回路901とTG1以降のフリップフロップ回路902からなり、電源VDDに発生するノイズを観測する。レベルシフト回路はVDDの電源ノイズの直流電圧を降圧する。レベルシフト回路901の正の電源をVDDS、負の電源をVSSS、フリップフロップ回路902の正の電源をVDDK、負の電源をVSSKとし、電源ノイズの発生する電源と分離し、ノイズ観測回路900が電源ノイズの影響を受けないようにする。
【0059】
レベルシフト回路901において、Tr11はソースフォロワとして、Tr12は該ソースフォロワの負荷電流源として機能する。VDDSとVSSSの電圧値は、VDDS≧VDD、VSS≧VSSSとなるように設定する。VSS>VSSSとなる場合は、VSSSとTr12のPウエルとのショートを防ぐため、Tr12のPウエルは周囲のトランジスタのPウエルと分離し、VSSSから給電する必要がある。Tr11のゲートはVDDに接続する。VDDに発生したノイズはTr11のソースに伝達される。つまり、VDDに発生したノイズはTr11のゲート・ソース間電圧分だけレベルシフトする。Tr12のゲートはバイアスVGへ接続し、VGの電圧を変化させることによってTr11とTr12のドレイン電流が変化する。Tr11のドレイン電流が変化することにより、Tr11のゲート・ソース間電圧が変化する。つまり、VGによりVDDのレベルシフト電圧量を制御できる。このレベルシフト回路により、VDDの電源ノイズの直流電圧はVDDKとVSSKとの平均電圧付近までレベルシフトする。
【0060】
フリッププロップ回路図902は、INV8とINV9、INV10とINV11からなる2個の遅延回路を設けたことを特徴とする。図9において、INV3とINV4とTG2がマスタ段の記憶回路を、INV5とCIがスレーブ段の記憶回路を構成している。INV12は出力バッファとして機能させるためにある。CIおよびTG1、TG2、TG3のオン、オフを制御する制御信号CTLを端子CINから入力する。CTLは、INV6とINV7によって反転信号と非反転信号に分配され、TG1に入力される。そして該反転信号はINV8とINV9を通り、TG2とTG3とCIへ分配される。同様に該非反転信号はINV10とINV11を通り、TG2とTG3とCIへ分配される。INV8とINV9によって、TG1を制御する該反転信号とTG2、TG3、CIを制御する該反転信号との間に遅延が生じる。同様に、INV10とINV11によって、TG1を制御する該非反転信号とTG2、TG3、CIを制御する該非反転信号との間に遅延が生じる。この遅延時間をT3とする。一方、入力信号が接続点N3からINV3、INV4を経て接続点N4まで伝わるために必要な時間をT4とする。ここで、T3≧T4とすることにより、マスタ段の記憶回路はTG2をオンすることにより確実に入力信号を記憶できる。また、N2からTG1を経て入力される信号振幅が小さくなると、インバータ回路特性によってはT4が大きくなる場合がある。その場合には、遅延回路のインバータ段数を増やすことによってT3も大きくする。
【0061】
次に、ノイズの観測方法について説明する。VDDに発生するノイズ電圧をΔVDD、N2の電圧をVdcとする。フリップフロップ回路902において、マスタ段の記憶回路がハイレベルを記憶するVdc電圧とローレベルを記憶するVdc電圧との閾値電圧をVthとする。つまりVdc>Vthの場合にCTLをローからハイに切り替えるとOUTにローが出力され、 Vdc<Vthの場合にCTLをローからハイに切り替えるとOUTにハイが出力される。
【0062】
図14に、本発明の第7の実施の形態の回路図を示す。
【0063】
図14の回路図は図6と図7の回路を組み合わせてVDDと
VSSの電源ノイズをともに低減できるようにしたものである。
【0064】
図10に、VdcとVthとCTLとOUTの関係を示す。ΔVDDのノイズが時刻t=t0に発生し、VdcがΔVDDだけ電圧降下を起こしている。ここでVth>(Vdc−ΔVDD)、且つt=t0にCTLがローからハイに切り替わるとOUTはローからハイに切り替わる。ΔVDDが小さくVth<(Vdc−ΔVDD)の場合はOUTはロー固定である。よってOUTがローからハイに切り替わったとき、ΔVDDは(Vdc−Vth)よりも大きいことがわかる。そして、Vdcの直流レベルをVGによって変化させて、ΔVDDと(Vdc−Vth)の大小関係を調べることにより、ΔVDDの振幅を測定できる。
【0065】
また、レベルシフト回路901をP型MOSトランジスタを用いてVSSを入力するソースフォロワとした場合には、VSSの電源電圧を昇圧できるので、VSSに発生する電源ノイズを観測できる。
【0066】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の前記〈1〉〜〈11〉の手段によれば、それぞれ以下の(e1)〜(e11)の効果がある。
【0067】
(e1)回路の切り替わりによって集積回路に不足した電荷を、電源ノイズの発生時刻に合わせて集積回路へ供給できるので、電源ノイズを低減した半導体集積回路装置を提供できる。
【0068】
(e2)発生する電源ノイズを予測して低減できる。
【0069】
(e3)チップ内で局所的に発生する電源ノイズを低減でき,ノイズ低減手段が集積回路へ供給する電荷量を容易に調節できる。
【0070】
(e4)集積回路の電源電圧より高い電圧で充電したコンデンサを放電させるので、バイパスコンデンサに比べて10倍以上の電荷量を集積回路へ供給できる。
【0071】
(e5)一種類の電源電圧の場合でもバイパスコンデンサの5倍の電荷供給能力を有する電荷供給手段が得られる。
【0072】
(e6)集積回路の正の電源および負の電源の電源ノイズを低減できる。
【0073】
(e7)集積回路の電源電圧より高い電圧で充電可能なコンデンサをMOS型半導体を用いて実現できる。
【0074】
(e8)MOS型半導体を用いて漏れ電流の少ないノイズ低減回路を実現できる。
【0075】
(e9)集積回路の発生するノイズを観測することにより、ノイズ低減回路が集積回路へ電荷を供給する電荷量を決定できる。
【0076】
(e10)特定の時刻に電源ノイズ電圧を所定の電圧と比較した結果を知ることができるので、電源ノイズ振幅を観測することができる。
【0077】
(e11)ノイズ観測回路と集積回路の電源を分離できるので、集積回路の発生する電源ノイズがノイズ観測回路へ及ぼす影響を低減でき、ノイズ観測精度が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態である低ノイズ半導体集積回路装置の構成を示す図。
【図2】本発明の第2の実施の形態である低ノイズ半導体集積回路装置の構成を示す図。
【図3】本発明の第3の実施の形態を示す図。
【図4】本発明の第3の実施の形態の動作を示す図。
【図5】本発明の第3の実施の形態の回路図とその断面図。
【図6】本発明の第4の実施の形態をVDDに対して実施した図。
【図7】本発明の第4の実施の形態をVSSに対して実施した図。
【図8】本発明の第5の実施の形態である低ノイズ半導体集積回路装置の構成を示す図。
【図9】本発明の第6の実施の形態であるノイズ観測回路の回路図。
【図10】本発明の第6の実施の形態であるノイズ観測回路の動作を示す図。
【図11】従来の技術を説明する図。
【図12】従来の技術の問題点を示す図。
【図13】半導体チップ内の電源ノイズ伝播の様子を示す図。
【図14】本発明の第4の実施の形態をVDDとVSSに対して同時に実施した図。
【符号の説明】
VDD、VSS、VDD2、VSS2、
VDDK、VSSK、VDDS、VSSS・・・電源
VB、VG・・・バイアス
101、218、301、601
701、801・・・ノイズ低減回路
103、219・・・位相調整回路
104、220・・・電荷量決定回路
102、201〜217、302、602、
702、802、110・・・集積回路
+ΔVDD、−ΔVSS、ΔVDD、
ΔVA、ΔVB・・・電源ノイズ
105、106、107、108・・・電荷供給回路
200・・・半導体チップ R1、R2、Rs・・・抵抗
Tr1〜Tr12・・・トランジスタ
Cs,Cd、Cp1〜Cp4、C1、C2、112・・・コンデンサ Z1、Z2、 Z3、111・・・インピーダンス
i1〜i3・・・電流 SW1、SW2、SW3・・・スイッチ
G1・・・回路 N1〜N6・・・接続点
Q、Q1・・・電荷 T1、T2、T3、T4・・・時間
φ1、φ2、CKL・・・信号
501、603・・・Nウエル 703・・・Pウエル
INV1〜INV12・・・インバータ
CI・・・クロックトインバータ
TG1、TG2、TG3・・・トランスファゲート
803、900・・・ノイズ観測回路
901・・・レベルシフト回路 902・・・フリップフロップ回路。
Claims (6)
- 半導体チップ上に形成された集積回路と、該集積回路の電源ノイズを低減するために該半導体チップ上に形成された少なくとも1個の電源ノイズ低減手段とを備え、
各電源ノイズ低減手段は、
第1の端子と第2の端子を有する第1のスイッチ手段と、
第3の端子と第4の端子を有する第2のスイッチ手段と、
容量手段とからなり、
第1の端子を前記集積回路の正の電源に接続し、第2の端子と第3の端子を接続し、第4の端子を該正の電源より高い電源電圧を有する第1の電源に接続し、第2の端子と第3の端子との接続点を前記容量手段を介して前記集積回路の負の電源に接続し、
第1のスイッチ手段をオフ、第2のスイッチ手段をオンすることにより第1の容量手段を充電し、第1のスイッチ手段をオン、第2のスイッチ手段をオフすることにより前記容量手段に充電した電荷の少なくとも一部を前記集積回路へ供給することを特徴とする低ノイズ半導体集積回路装置。 - 半導体チップ上に形成された集積回路と、該集積回路の電源ノイズを低減するために該半導体チップ上に形成された少なくとも1個の電源ノイズ低減手段とを備え、
各電源ノイズ低減手段は、
第1の端子と第2の端子を有する第1のスイッチ手段と、
第3の端子と第4の端子を有する第2のスイッチ手段と、
第5の端子と第6の端子を有する第3のスイッチ手段と、
第7の端子と第8の端子を有する第4のスイッチ手段と、
第1の容量手段と、第2の容量手段を有してなり、
第1の端子は前記集積回路の正の電源に接続し、第2の端子と第3の端子を接続し、第4の端子と第5の端子を接続し、第6の端子と第7の端子を接続し、第4の端子と第5の端子との接続点を第1の電源に接続し、第2の端子と第3の端子との接続点と第6の端子と第7の端子との接続点を第1の容量手段を介して接続し、第8の端子を前記集積回路の負の電源に接続し、第1の電源と前記負の電源を第2の容量手段を介して接続した回路からなり、
第1のスイッチ手段をオフ、第2のスイッチ手段をオン、第3のスイッチ手段をオフ、第4のスイッチ手段をオンすることにより、第1の容量手段を充電し、第1のスイッチ手段をオン、第2のスイッチ手段をオフ、第3のスイッチ手段をオン、第4のスイッチ手段をオフすることにより、第1の容量手段と第2の容量手段に充電した電荷の少なくとも一部を前記集積回路へ供給することを特徴とする低ノイズ半導体集積回路装置。 - 半導体チップ上に形成された集積回路と、該集積回路の電源ノイズを低減するために該半導体チップ上に形成された少なくとも1個の電源ノイズ低減手段とを備え、
各電源ノイズ低減手段は、
第1の端子と第2の端子を有する第1のスイッチ手段と、
第3の端子と第4の端子を有する第2のスイッチ手段と、
第5の端子と第6の端子を有する第3のスイッチ手段と、
第7の端子と第8の端子を有する第4のスイッチ手段と、
第1の容量手段と、
第2の容量手段と、
第9の端子と第10の端子を有する第5のスイッチ手段と、
第11の端子と第12の端子を有する第6のスイッチ手段と、
第13の端子と第14の端子を有する第7のスイッチ手段と、
第15の端子と第16の端子を有する第8のスイッチ手段と、
第3の容量手段と、
第4の容量手段とを有してなり、
第1の端子は前記集積回路の正の電源に接続し、第2の端子と第3の端子を接続し、第4の端子と第5の端子を接続し、第6の端子と第7の端子を接続し、第4の端子と第5の端子との接続点を第1の電源に接続し、第2の端子と第3の端子との接続点と第6の端子と第7の端子との接続点を第1の容量手段を介して接続し、第8の端子を前記集積回路の負の電源に接続し、前記第1の電源と前記集積回路の負の電源を前記第2の容量手段を介して接続し、
第9の端子は前記負の電源に接続し、第10の端子と第11の端子を接続し、第12の端子と第13の端子を接続し、第14の端子と第15の端子を接続し、第12の端子と第13の端子との接続点を第2の電源に接続し、第10の端子と第11の端子との接続点と第14の端子と第15の端子との接続点を第3の容量手段を介して接続し、第16の端子を前記正の電源に接続し、前記第2の電源と前記正の電源を前記第4の容量手段を介して接続した回路からなり、
第1のスイッチ手段をオフ、第2のスイッチ手段をオン、第3のスイッチをオフ、第4のスイッチ手段をオン、第5のスイッチ手段をオフ、第6のスイッチ手段をオン、第7のスイッチ手段をオフ、第8のスイッチ手段をオンすることにより、第1の容量手段および第3の容量手段を充電し、
第1のスイッチ手段をオン、第2のスイッチ手段をオフ、第3のスイッチ手段をオン、第4のスイッチ手段をオフ、第5のスイッチ手段をオン、第6のスイッチ手段をオフ、第7のスイッチ手段をオン、第8のスイッチ手段をオフすることにより、第1の容量手段と第2の容量手段に充電された電荷の少なくとも一部、並びに第3の容量と第4の容量手段に充電された電荷の少なくとも一部をそれぞれ前記集積回路へ供給することを特徴とする低ノイズ半導体集積回路装置。 - 前記集積回路はCMOSからなり、前記容量手段と、前記第1のスイッチ手段と、前記第2のスイッチ手段は、前記第1の電源から給電されるウエルを有するMOS型トランジスタからなる請求項1記載の低ノイズ半導体集積回路。
- 前記集積回路はCMOSからなり、前記請第1の容量手段は周囲のトランジスタのウエルと分離したウエルを有するMOS型トランジスタからなる請求項2記載の低ノイズ半導体集積回路装置。
- 前記集積回路はCMOSからなり、前記第1及び第2の容量手段は周囲のトランジスタのウエルと分離したウエルを有するMOS型トランジスタからなる請求項3記載の低ノイズ半導体集積回路装置。
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