JP5110221B2 - 車両前部構造 - Google Patents
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Description
【技術分野】
【0001】
本発明は、バンパカバーがラジエータグリルによって車両後方側から支持された車両前部構造に関する。
【背景技術】
【0002】
下記特許文献1に示された車両前部構造では、車両の斜め前上方からの衝突体の衝突によるエンジンフードの変位軌跡から離間する位置にラジエータサポートが配置されている。これにより、衝突体に大きな荷重が作用することを防止するようにしている。
【特許文献1】
特開2006−076429号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
ところで、近年においては、軽衝突時のフードの破損を防止するために、フードの前端を車両後方側へ退避させて配置すると共に、バンパカバーの上端がフードの前端と対向するようにバンパカバーの上部側を車両後方側へ延長した構成の車両が増えてきている。このような車両では、バンパカバーに対して車両前方側から衝突体が衝突した際には、当該バンパカバーの周辺の構成によって衝撃吸収を図ることにより、衝突体に作用する最大荷重を低減する必要がある。
【0004】
本発明は上記事実を考慮し、バンパカバーに対して車両前方側から衝突体が衝突した際に、当該衝突体に作用する最大荷重を低減することができる車両前部構造を得ることを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0005】
請求項1に記載の発明に係る車両前部構造は、車両前部に車幅方向に沿って延在したバンパカバーと、前記バンパカバーの車両後方側に配置され、上部側に設けられた固定部が車体側の取付部材に固定されると共に、前記固定部よりも下方側に前記バンパカバーを車両後方側から支持するグリル本体部が設けられ、前記グリル本体部に対して車両前方側から荷重が入力された際には前記グリル本体部と前記固定部との間に設けられた曲げ予定部が曲がることにより前記グリル本体部が車両後方側の退避位置へ向けて回転すると共に、当該回転の途中で車体側部材に当接する当接部を有するラジエータグリルと、前記当接によって入力される荷重が設定値以上になると前記当接状態を解除する当接解除手段と、を備えている。
【0006】
請求項1に記載の車両前部構造では、バンパカバーがラジエータグリルのグリル本体部によって車両後方側から支持されている。このため、バンパカバーに対して車両前方側から衝突体が衝突すると、グリル本体部に対して車両前方側から荷重が入力される。これにより、ラジエータグリルの車体側への固定部とグリル本体部との間に設けられた曲げ予定部が曲がり、上記グリル本体部が車両後方側の退避位置へ向けて回転する。この回転の途中では、ラジエータグリルに設けられた当接部が車体側部材に当接する。これにより、衝突体に作用する荷重が増加するが、上述の当接によって当接解除手段に設定値以上の荷重が入力されると、当該当接解除手段が上記当接状態を解除する。これにより、退避位置へのグリル本体部の回転が許容され、バンパカバーから衝突体に入力される荷重が低減される。したがって、衝突体に作用する最大荷重を低減することができる。
【0007】
請求項2に記載の発明に係る車両前部構造は、請求項1に記載の車両前部構造において、前記当接解除手段は、前記ラジエータグリルに設けられ、前記設定値以上の荷重が入力されることにより変形または破断する当接側脆弱部とされている。
【0008】
請求項2に記載の車両前部構造では、ラジエータグリルに設けられた当接部が車体側部材に当接することにより、ラジエータグリルに設けられた当接側脆弱部に設定値以上の荷重が入力されると、この当接側脆弱部が変形又は破断する。これにより、当接部と車体側部材との当接状態を解除することができるため、当接解除手段の構成を簡単なものにすることができる。
【0009】
請求項3に記載の発明に係る車両前部構造は、請求項1又は請求項2に記載の車両前部構造において、前記曲げ予定部は、車両上下方向から見て車幅方向中央側が車幅方向端側よりも車両前方側に位置するように湾曲した曲線状に形成されている。
【0010】
請求項3に記載の車両前部構造では、ラジエータグリルのグリル本体部に対して車両前方側から荷重が入力された際には、車両上下方向から見て車幅方向中央側が車幅方向端側よりも車両前方側に位置するように湾曲した曲線状に形成された曲げ予定部においてラジエータグリルが曲がる。このように、曲げ予定部が車両上下方向から見て車幅方向中央側が車幅方向端側よりも車両前方側に位置するように湾曲した曲線状に形成されているため、ラジエータグリルの前面側が車幅方向中央側で車両前方側へ膨出するように湾曲して形成されている場合でも、ラジエータグリルを曲げ予定部において良好に曲げることができる。
【0011】
請求項4に記載の発明に係る車両前部構造は、請求項1又は請求項2に記載の車両前部構造において、前記ラジエータグリルは、車両上下方向から見て前面側が湾曲して形成されると共に、前記ラジエータグリルには、直線状に形成された一つの前記曲げ予定部が車幅方向に沿って設けられ、又は、直線状に形成された複数の前記曲げ予定部が前記ラジエータグリルの前面側の湾曲に沿うように車幅方向に並んで設けられている。
【0012】
請求項4に記載の車両前部構造では、ラジエータグリルのグリル本体部に対して車両前方側から荷重が入力された際には、車幅方向に沿ってラジエータグリルに設けられた一つの直線状の曲げ予定部、又は、ラジエータグリルの前面側の湾曲に沿うように車幅方向に並んで設けられた複数の直線状の曲げ予定部においてラジエータグリルが曲がる。このように、曲げ予定部が直線状に形成されているため、ラジエータグリルの前面側が湾曲していることによる影響を少なくすることができ、ラジエータグリルを曲げ予定部において良好に曲げることができる。
【0013】
請求項5に記載の発明に係る車両前部構造は、請求項1〜請求項4に記載の車両前部構造において、前記車体側部材は、前記回転における初期に前記当接部と当接する位置に配置されている。
【0014】
請求項5に記載の車両前部構造では、ラジエータグリルのグリル本体部が退避位置へ向けて回転すると、この回転における初期に、ラジエータグリルに設けられた当接部が車体側部材に当接する。これにより、衝突体に作用する初期荷重を早期に立ち上げることができる。
【0015】
請求項6に記載の発明に係る車両前部構造は、請求項1〜請求項5の何れか1項に記載の車両前部構造において、前記車体側部材は、バンパリインフォースメントであり、前記当接部は、前記ラジエータグリルの下端部に設けられている。
【0016】
請求項6に記載の車両前部構造では、ラジエータグリルのグリル本体部が退避位置へ向けて回転すると、ラジエータグリルの下端部に設けられた当接部がバンパリインフォースメントに当接する。このように、一般にラジエータグリルの下方側に配置されるバンパリインフォースメントに当接部が当接するため、グリル本体部の回転開始直後に当接部をバンパリインフォースメントに当接させることができる。したがって、衝突体に作用する初期荷重を早期に立ち上げることができる。
【0017】
請求項7に記載の発明に係る車両前部構造は、請求項1〜請求項6の何れか1項に記載の車両前部構造において、前記曲げ予定部は、前記グリル本体部と前記固定部との間で前記ラジエータグリルを脆弱化させた回転用脆弱部である。
【0018】
請求項7に記載の車両前部構造では、ラジエータグリルのグリル本体部に対して車両前方側から荷重が入力されると、ラジエータグリルの車体側への固定部とグリル本体部との間に設けられた回転用脆弱部が曲がることにより、グリル本体部が車両後方側の退避位置へ向けて回転する。このように、ラジエータグリルに設けられた回転用脆弱部においてラジエータグリルが曲がるため、曲げ予定部の構成を簡単なものにすることができる。
【0019】
請求項8に記載の発明に係る車両前部構造は、請求項7に記載の車両前部構造において、前記取付部材は、前記ラジエータグリルよりも高剛性に形成されると共に、前記回転用脆弱部は、前記取付部材の端部に対向して配置されている。
[0020]
請求項8に記載の車両前部構造では、ラジエータグリルの回転用脆弱部が、ラジエータグリルよりも剛性が高い取付部材の端部に対向して配置されているため、ラジエータグリルのグリル本体部に荷重が入力された際に、回転用脆弱部に応力を集中させることができる。これにより、回転用脆弱部においてラジエータグリルを良好に曲げることができる。
請求項9に記載の発明に係る車両前部構造は、請求項1〜請求項8の何れか1項に記載の車両前部構造において、前記車体側部材は、前記当接部に対して隙間を隔てて対向している。
発明の効果
[0021]
以上説明したように、請求項1に記載の発明に係る車両前部構造では、バンパカバーに対して車両前方側から衝突体が衝突した際に、当該衝突体に作用する最大荷重を低減することができる。
[0022]
請求項2に記載の発明に係る車両前部構造では、当接解除手段の構成を簡単なものにすることができる。
[0023]
請求項3に記載の発明に係る車両前部構造では、ラジエータグリルの前面側が車幅方向中央側で車両前方側へ膨出するように湾曲して形成されている場合でも、ラジエータグリルを曲げ予定部において良好に曲げることができる。
[0024]
請求項4に記載の発明に係る車両前部構造では、ラジエータグリルの前面側が湾曲していることによる影響を少なくすることができ、ラジエータグリルを曲げ予定部において良好に曲げることができる。
[0025]
請求項5に記載の発明に係る車両前部構造では、衝突体に作用する初期荷重を早期に立ち上げることができる。
[0026]
請求項6に記載の発明に係る車両前部構造では、グリル本体部の回転開始直後に当接部をバンパリインフォースメントに当接させることができ、衝突体に作用する初期荷重を早期に立ち上げることができる。
[0027]
請求項7に記載の発明に係る車両前部構造では、曲げ予定部の構成を簡単なものにすることができる。
【0028】
請求項8に記載の発明に係る車両前部構造では、回転用脆弱部においてラジエータグリルを良好に曲げることができる。
【図面の簡単な説明】
【0029】
【図1】本発明の第1実施形態に係る車両前部構造が適用された車両の前部の構成を示す概略的な斜視図である。
【図2】図1の2−2線に沿った切断面を示す縦断面図である。
【図3】図2に示されるラジエータグリルとラジエータサポートアッパの構成を示す概略的な斜視図である。
【図4】図2の一部を拡大した拡大断面図である。
【図5A−B】(A)は図3の5−5線に沿った切断面を示す縦断面図であり、(B)は当接側脆弱部が屈曲して当接部が折り畳まれた状態を示す(A)に対応した縦断面図である。
【図6】本第1実施形態に係るバンパカバーに対して車体前方側の斜め上方側から衝突体が衝突した際に、当該衝突体が受ける荷重とストロークとの関係を示す線図である。
【図7】本発明の第2実施形態に係る車両前部構造の構成部材であるラジエータグリルの構成を示す概略的な斜視図である。
【図8】本発明の第3実施形態に係る車両前部構造の構成部材であるラジエータグリルの構成を示す概略的な斜視図である。
【図9A−B】(A)は図8の9−9線に沿った切断面を示す縦断面図であり、(B)は当接側脆弱部が破断して当接部が脱落した状態を示す(A)に対応した縦断面図である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0030】
<第1の実施形態>
次に、図1〜図6を参照して、本発明の第1実施形態に係る車両前部構造10について説明する。なお、図中矢印FRは車両前方向を示し、矢印UPは車両上方向を示し、矢印INは車幅内側方向を示している。
【0031】
図1に示されるように、本第1実施形態に係る車両前部構造10は、車両前部に車幅方向に沿って延在したバンパカバー12を備えている。このバンパカバー12は、樹脂材料によって薄肉状に形成されたものであり、車両前部の意匠面を構成している。このバンパカバー12の上部側は、図2に示されるように、車両後方側の斜め上方側へ向けて延長されており、バンパカバー12の上端部は、車体前部のエンジンルームを覆うフード14の前端部と対向して配置されている。これにより、バンパカバー12の意匠面とエンジンフード14の意匠面とが連続するように構成されており、フード14の前端部は、バンパカバー12の上部側が延長された分だけ車両後方側へ退避して配置されている(なお、図2では、フード14の断面を概略的に記載している)。
【0032】
フード14の前端部の下方側には、車体を構成する骨格部材であるラジエータサポート16が配置されている。このラジエータサポート16には、図示しないラジエータが取り付けられている。また、このラジエータサポート16の上部を構成するラジエータサポートアッパ16Aには、図示しないブラケットを介してバンパカバー12の上端部が固定されている。なお、バンパカバー12は、車幅方向両端側及び下端側が図示しないブラケット等を介して車体側に固定されている。
【0033】
また、ラジエータサポートアッパ16Aの前面側には、図3に示されるように、取付部材としての複数(ここでは3つ)のラジエータサポートブラケット18が車幅方向に並んで配置されている。これらのラジエータサポートブラケット18は、板金材料が断面略L字状に屈曲されることで形成されたものであり(図4参照)、ラジエータサポートアッパ16Aの前面に溶接された接合部18Aと、この接合部18Aの上端から車両前方側へ一体に延出されたグリル取付部18Bとを備えている。これらのラジエータサポートブラケット18には、ラジエータグリル20が取り付けられている。
【0034】
ラジエータグリル20は、バンパカバー12よりも剛性が高く、ラジエータサポートブラケット18よりも剛性が低い樹脂材料によって成形されており、バンパカバー12の車両後方側に配置されている。このラジエータグリル20は、上記各ラジエータサポートブラケット18のグリル取付部18Bによって下方側から支持された板状の固定部20Aを備えている。この固定部20Aは、当該固定部20Aとグリル取付部18Bとを貫通したクリップ22によってラジエータサポートブラケット18に固定されている。なお、他の第1実施形態では、クリップ22の代わりにスクリューやボルト等を用いる構成にしてもよい。
【0035】
上記固定部20Aの前端からは、車両前方側の斜め下方側へ向けてグリル本体部20Bが一体に延出されている。このグリル本体部20Bの下部側は、バンパカバー12に形成された格子部12Aに対応して格子状に形成されており、バンパカバー12の格子部12Aに車両後方側から嵌合している。これにより、バンパカバー12は、ラジエータグリル20によって車両後方側から支持されている。
【0036】
グリル本体部20Bの下端からは、車両後方側の斜め下方側へ向けて板状の下側延出部20Cが延出されており、この下側延出部20Cの下方側には、当接部20Dが設けられている。当接部20Dは、下側延出部20Cの下端から車体下方側へ一体に延出された板状の縦壁24と、この縦壁24の下端から車両前方側へ一体に延出された板状の水平壁26と、縦壁24の前面及び水平壁26の上面に一体に接続された複数の板状のリブ28とを備えている。これらのリブ28は、板厚方向が車幅方向に沿う状態で車幅方向に並んで配置されており、これらのリブ28によって縦壁24及び水平壁26が補強されている。
【0037】
また、図5(A)に示されるように、当接部20Dの縦壁24と下側延出部20Cとの間には、当接側脆弱部20Eが設けられている。この当接側脆弱部20Eは、縦壁24と下側延出部20Cとの間でラジエータグリル20の前面に車幅方向に延びる溝30が形成され、当該部位が薄肉化されることにより形成されたものであり、当該部位でラジエータグリル20を脆弱化させている。
【0038】
一方、上述した当接部20Dの車両後方側には、車体の前部に設けられた骨格部材であるバンパリインフォースメント32が配置されている。このバンパリインフォースメント32は、上端部が当接部20Dに対して僅かな隙間を隔てて車両後方側から対向している。なお、この隙間は、車両の通常使用時において、当接部20Dとバンパリインフォースメント32とが不用意に干渉しない程度の寸法に設定されている。
【0039】
ここで、本第1実施形態では、上述のラジエータグリル20は、車両上下方向から見て、車幅方向中央側が車幅方向端側よりも車両前方側へ膨出するように前面側が湾曲して形成されている。また、固定部20Aとグリル本体部20Bとの間には、回転用脆弱部20F(曲げ予定部。図3参照)が設けられている(なお、図3では説明の都合上、回転用脆弱部20Fが太目の点線で示されている)。この回転用脆弱部20Fは、固定部20Aとグリル本体部20Bとの間でラジエータグリル20の裏面に溝34(図4参照)が形成され、当該部位が薄肉化されることにより形成されたものであり、当該部位でラジエータグリル20を脆弱化させている。この回転用脆弱部20Fは、車両上下方向から見て車幅方向中央側が車幅方向端側よりも車両前方側に位置するように湾曲した曲線状に形成されており、前述した各ラジエータサポートブラケット18の前端部に対向して配置されている。つまり、回転用脆弱部20Fは、車両上下方向から見て各ラジエータサポートブラケット18の前端部を通るように配置されている。なお、他の実施形態では、固定部20Aとグリル本体部20Bとの間にスリットや孔などが形成されることにより、ラジエータグリル20に回転用脆弱部(曲げ予定部)が設けられる構成にしてもよい。
【0040】
このように、本第1実施形態では、ラジエータグリル20に回転用脆弱部20Fが設けられている。このため、ラジエータグリル20のグリル本体部20Bに対して車両前方側から荷重が入力された際には、回転用脆弱部20Fが曲がることにより、グリル本体部20Bが下側延出部20C及び当接部20Dと共に車両後方側の退避位置(図2に一点差線で示される位置)へ向けて回転する。つまり、本第1実施形態では、グリル本体部20Bに対して車両前方側から荷重が入力された際には、グリル本体部20B、下側延出部20C及び当接部20Dが、ラジエータサポート16への取付部である固定部20Aを基準、つまり車体側を基準として車両後方側へ回転するようになっている。
【0041】
但し、前述したように、当接部20Dの車両後方側には、バンパリインフォースメント32の上端部が対向して配置されているため、上述の如く当接部20Dが車両後方側へ回転すると、バンパリインフォースメント32の上端部に当接部20Dが当接するようになっている。さらにこの場合、当接部20Dは、グリル本体部20Bと共に退避位置まで回転する際の回転直後の段階でバンパリインフォースメント32の上端部に当接するようになっている。
【0042】
次に、本第1実施形態の作用及び効果について説明する。
上記構成の車両前部構造10では、バンパカバー12がラジエータグリル20のグリル本体部20Bによって車両後方側から支持されている。このため、例えば、バンパカバー12に対して車両前方側の斜め上方側から衝突体36が衝突すると、グリル本体部20Bに対して車両前方側から車両後方側への荷重が入力される。これにより、ラジエータグリル20の固定部20Aとグリル本体部20Bとの間に設けられた回転用脆弱部20Fが曲がって、グリル本体部20Bが下側延出部20C及び当接部20Dと共に車両後方側の退避位置へ向けて回転する。
【0043】
ここで、本第1実施形態では、当接部20Dの車両後方側には、バンパリインフォースメント32の上端部が対向して配置されているため、上述の如く当接部20Dがグリル本体部20B等と共に車両後方側へ回転すると、バンパリインフォースメント32の上端部に当接部20Dが当接する。これにより、グリル本体部20Bの車両後方側への回転が阻害され、衝突体36がバンパカバー12から受ける荷重が増加するが、上述の当接によって当接側脆弱部20Eに設定値以上の荷重が入力されると、当接側脆弱部20Eが屈曲することにより、当接部20Dが折り畳まれてバンパリインフォースメント32をすり抜ける(当接部20Dとバンパリインフォースメント32との当接状態が解除される。図2の二点鎖線及び図5(B)参照)。これにより、退避位置へのグリル本体部20Bの回転が許容され、衝突体36がバンパカバー12から受ける荷重が低減される。したがって、本第1実施形態では、衝突体36に作用する最大荷重を低減することができる。
【0044】
なお、図6に示されるF−S線図では、衝突体36がバンパカバー12から受ける荷重と衝突体36の変位との関係が曲線C1により示されている。この図6において、A点は、当接部20Dがバンパリインフォースメント32と接触した際に衝突体36に作用する荷重とストロークとの関係を示し、B点は、当接側脆弱部20Eの屈曲時において衝突体36に作用する荷重とストロークとの関係を示している。また、図6において、符号Eで示される範囲は、グリル本体部20Bの回転の「初期」を示している。
【0045】
この図6から分かるように、本第1実施形態では、衝突体36がバンパカバー12から受ける荷重は、所定の最大荷重Fmaxまで増加した後で直ちに減少に転じる。この最大荷重Fmaxは、当接部20Dとバンパリインフォースメント32との当接により当接側脆弱部20Eに入力される曲げ荷重に基づいて、予め設定することができる。したがって、当接側脆弱部20Eの曲げ剛性を適宜設定変更することにより、衝突体36に作用する最大荷重Fmaxを調整することができる。
【0046】
しかも、本第1実施形態では、ラジエータグリル20の当接部20Dは、通常時にはバンパリインフォースメント32の上端部に対して僅かな隙間を隔てて対向して配置されている。このため、上述の如く当接部20Dがグリル本体部20B等と共に車両後方側へ回転すると、当該回転の直後に当接部20Dがバンパリインフォースメント32の上端部に当接する。これにより、衝突体36に作用する初期荷重を早期に最大荷重Fmaxまで立ち上げて減少に転じさせることができるため、その後に衝突体36がフード14に衝突した場合でも、衝突体36がフード14から受ける荷重(図6の曲線C2参照)の増加を、衝突体36がバンパカバー12から受ける荷重(図6の曲線C1参照)の減少によって相殺することができる。つまり、衝突体36がバンパカバー12から受ける荷重に、衝突体36がフード14から受ける荷重が上乗せされることにより、衝突体36に作用する最大荷重が図6の曲線C3のように増加することを回避できる。これにより、衝突体36に作用する最大荷重Fmaxを所定の設定値以下に抑えることができる。したがって、本第1実施形態では、衝突体保護性能(特に、歩行者の大腿部に対する保護性能)を向上させることができる。
【0047】
また、本第1実施形態では、ラジエータグリル20に設けられた当接側脆弱部20Eが曲がる(変形する)ことにより、当接部20Dとバンパリインフォースメント32との当接状態が解除されるため、当接解除手段の構成を簡単なものにすることができる。
【0048】
さらに、本第1実施形態では、ラジエータグリル20に設けられた回転用脆弱部20Fが、ラジエータグリル20の前面側の湾曲に沿うように曲線状に形成されているため、ラジエータグリル20の前面側が湾曲していることによるラジエータグリル20の曲がり難さの影響を少なくすることができ、ラジエータグリル20を回転用脆弱部20Fにおいて良好に曲げることができる。しかも、ラジエータグリル20に単なる脆弱部(回転用脆弱部20F)を設けるだけでよいため、曲げ予定部の構成を簡単なものにすることができる。
【0049】
また、本第1実施形態では、ラジエータグリルの回転用脆弱部20Fが、それぞれラジエータサポートブラケット18の前端部に対向して配置されているため、ラジエータグリル20のグリル本体部20Bに荷重が入力された際に、回転用脆弱部20Fに応力を集中させることができる。これにより、回転用脆弱部20Fにおいてラジエータグリル20を良好に曲げることができる。
【0050】
さらに、本第1実施形態では、ラジエータグリル20の当接部20Dが、ラジエータグリル20の下方側に配置されたバンパリインフォースメント32に当接する。したがって、グリル本体部20Bの回転開始直後に当接部20Dをバンパリインフォースメント32に当接させることができるため、衝突体36に作用する初期荷重を早期に立ち上げる点で好適である。
【0051】
また、本第1実施形態では、ラジエータグリル20の当接部20Dがリブ28によって補強されているため、バンパリインフォースメント32からの反力によって当接部20Dが変形することを抑制できる。これにより、当接側脆弱部20Eに効果的に荷重を入力することができ、当接側脆弱部20Eを設定通りに屈曲させることができる。
【0052】
次に、本発明の他の実施形態について説明する。なお、前記第1実施形態と基本的に同様の構成・作用については、前記第1実施形態と同符号を付与し、その説明を省略する。
【0053】
<第2の実施形態>
図7には、本発明の第2実施形態に係る車両前部構造の構成部材であるラジエータグリル40が概略的な斜視図にて示されている。
【0054】
本第2実施形態に係るラジエータグリル40は、前記第1実施形態に係るラジエータグリル20と基本的に同様の構成とされているが、このラジエータグリル40には、前記第1実施形態に係る回転用脆弱部20Fの代わりに、直線状に形成された複数(ここでは3つ)の回転用脆弱部20F1、20F2、20F3(何れも曲げ予定部)が車幅方向に並んで設けられている。(なお、図7では説明の都合上、回転用脆弱部20F1、20F2、20F3が太目の点線で示されている)。これらの回転用脆弱部20F1、20F2、20F3は、前記第1実施形態に係る回転用脆弱部20Fと同様に、固定部20Aとグリル本体部20Bとの間でラジエータグリル20の裏面に車幅方向に沿った複数(ここでは3つ)の溝が形成され、当該部位が薄肉化されることにより形成されたものであり、当該部位でラジエータグリル20を脆弱化させている。これらの回転用脆弱部20F1、20F2、20F3は、前述したラジエータサポートブラケット18の前端部に対向して配置されている。
【0055】
ラジエータグリル20の車幅方向中央部に配置された回転用脆弱部20F2は、車幅方向と平行に形成されている。また、ラジエータグリル20の車幅方向端側に配置された回転用脆弱部20F1、20F3は、車幅方向に対して僅かに傾斜して配置されており、車幅方向外側端部が車幅方向内側端部よりも僅かに車両後方側に配置されている。これにより、回転用脆弱部20F1、20F2、20F3は、ラジエータグリル20の前面側の湾曲に沿うように車幅方向に並んで配置されている。
【0056】
このため、ラジエータグリル20のグリル本体部20Bに対して車両前方側から荷重が入力された際には、回転用脆弱部20F1、20F2、20F3の何れか一つ以上が曲がることにより、グリル本体部20Bが下側延出部20C及び当接部20Dと共に車両後方側の退避位置(図2に一点差線で示される位置)へ向けて回転する。
【0057】
なお、この第2実施形態では、上述した以外の構成については、前記第1実施形態と同様の構成とされている。したがって、この第2実施形態においても、前記第1実施形態と基本的に同様の作用効果を奏する。
【0058】
しかも、この第2実施形態では、ラジエータグリル20に設けられた回転用脆弱部20F1、20F2、20F3が直線状に形成され、ラジエータグリル20の前面側の湾曲に沿うように車幅方向に並んで設けられているため、ラジエータグリル20の前面側が湾曲していることによるラジエータグリル20の曲がり難さの影響を少なくすることができ、ラジエータグリル20を回転用脆弱部20F1、20F2、20F3において良好に曲げることができる。
【0059】
また、この第2実施形態では、ラジエータグリルの回転用脆弱部20F1、20F2、20F3が、それぞれラジエータサポートブラケット18の前端部に対向して配置されているため、ラジエータグリル20のグリル本体部20Bに荷重が入力された際に、回転用脆弱部20F1、20F2、20F3に応力を集中させることができる。これにより、回転用脆弱部20F1、20F2、20F3においてラジエータグリル20を良好に曲げることができる。
【0060】
<第3の実施形態>
【0061】
図8には、本発明の第3実施形態に係る車両前部構造の構成部材であるラジエータグリル50が概略的な斜視図にて示されている。また、図9(A)には、図8の9−9線に沿った切断面を示す縦断面図が示されている。
【0062】
本第3実施形態に係るラジエータグリル50は、前記第1実施形態に係るラジエータグリル20と基本的に同様の構成とされているが、このラジエータグリル50では、グリル本体部20Bの車幅方向中央部が板状に形成されている(格子が省略されている)。
【0063】
また、このラジエータグリル50では、下側延出部20Cがグリル本体部20Bの下端から車両下方側へ延出されている。この下側延出部20Cの下端は、車両前後方向から見て車幅方向中央側が車幅方向端側よりも車両下方側へ突出するように湾曲しており、車幅方向中央部において当接部20Dの縦壁24に一体に接続されている。これにより、当接部20Dと下側延出部20Cとの間には、車幅方向両側に切込み52、54が形成された構成になっている。
【0064】
また、図9(A)に示されるように、当接部20Dと下側延出部20Cとの接続部は薄板状に形成されており、これにより、下側延出部20Cと当接部20Dとの間に当接側脆弱部20Gが設けられている。この当接側脆弱部20Gは、予め設定された設定値以上の荷重が作用した際に、切込み52又は切込み54を起点として破断するようになっている。
【0065】
この実施形態では、前記第1実施形態と同様に、ラジエータグリル50のグリル本体部20Bに対して車両前方側から荷重が入力されると、グリル本体部20Bが下側延出部20C及び当接部20Dと共に車両後方側へ回転し、当接部20Dがバンパリインフォースメント32の上端部に当接する。そして、この当接によって当接側脆弱部20Gに設定値以上の荷重が入力されると、図9(B)に示されるように、当接側脆弱部20Gが破断することにより、当接部20Dが脱落する。これにより、上記当接状態が解除され、退避位置へのグリル本体部20Bの回転が許容される。したがって、この実施形態においても、前記第1実施形態と基本的に同様の作用効果を奏する。
【0066】
なお、上記各実施形態に係るラジエータグリル20、40、50では、回転用脆弱部20F、及び回転用脆弱部20F1、20F2、20F3がラジエータサポートブラケット18の前端部に対向して配置された構成にしたが、請求項1に係る発明はこれに限らず、回転用脆弱部(曲げ予定部)は、固定部20Aとグリル本体部20Bとの間に配置されていればよい。例えば、固定部20Aがラジエータサポートブラケット18の前端部よりも車両前方側へ大きく延長されている場合には、当該延長部分の先端とグリル本体部20Bとの間に回転用脆弱部(曲げ予定部)が配置される構成になる。
【0067】
また、上記各実施形態では、ラジエータグリル20、40、50に設けられた脆弱部である回転用脆弱部20F、及び回転用脆弱部20F1、20F2、20F3が曲げ予定部とされた構成にしたが、請求項1に係る発明はこれに限らず、曲げ予定部は、予め設定された設定値以上の荷重がグリル本体部20Bに対して車両前方側から入力された際に曲がることにより、グリル本体部20Bの車両後方側への回転を許容するものであればよい。
【0068】
また、上記各実施形態では、ラジエータグリル20、40、50の前面側が車両上下方向から見て湾曲して形成された構成にしたが、請求項1に係る発明はこれに限らず、ラジエータグリルの構成は適宜変更することができる。
【0069】
また、上記各実施形態では、車体側部材としてバンパリインフォースメント32が適用された場合について説明したが、請求項1に係る発明はこれに限らず、車体側部材は、車体自体または車体に取り付けられた部材であって、当接部20Dとの当接により当接側脆弱部20Eを屈曲させられる程度の剛性を備えたものであればよい。
【0070】
また、上記各実施形態では、当接部20Dがラジエータグリル20の下端部に設けられた構成にしたが、請求項1に係る発明はこれに限らず、当接部の配置は適宜変更することができる。
【0071】
さらに、上記各実施形態では、ラジエータグリル20、40、50に設けられた当接側脆弱部20E、20Gが、当接解除手段として適用された場合について説明したが、請求項1に係る発明はこれに限らず、当接解除手段の構成は適宜変更することができる。例えば、バンパリインフォースメント32等(車体側)に取り付けられた車体側部材(樹脂製の突起など)に当接部20Dを当接させる構成の場合、当該車体側部材に脆弱部を設けて、これを当接側解除手段としてもよい。
【0072】
また、上記各実施形態では、当接解除手段としての当接側脆弱部20E、20Gが屈曲(変形)又は破断する構成にしたが、請求項1に係る発明はこれに限るものではない。例えば、バンパリインフォースメント32等(車体側)に取り付けられた車体側部材に当接部20Dを当接させる構成の場合、当該車体側部材が車体に対し摩擦力等に抗して移動されることで、当接部20Dと車体側部材との当接状態が解除される構成にしてもよい。
【0073】
その他、本発明は、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更して実施できる。また、本発明の権利範囲が上記各実施形態に限定されないことは言うまでもない。
【0001】
本発明は、バンパカバーがラジエータグリルによって車両後方側から支持された車両前部構造に関する。
【背景技術】
【0002】
下記特許文献1に示された車両前部構造では、車両の斜め前上方からの衝突体の衝突によるエンジンフードの変位軌跡から離間する位置にラジエータサポートが配置されている。これにより、衝突体に大きな荷重が作用することを防止するようにしている。
【特許文献1】
特開2006−076429号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
ところで、近年においては、軽衝突時のフードの破損を防止するために、フードの前端を車両後方側へ退避させて配置すると共に、バンパカバーの上端がフードの前端と対向するようにバンパカバーの上部側を車両後方側へ延長した構成の車両が増えてきている。このような車両では、バンパカバーに対して車両前方側から衝突体が衝突した際には、当該バンパカバーの周辺の構成によって衝撃吸収を図ることにより、衝突体に作用する最大荷重を低減する必要がある。
【0004】
本発明は上記事実を考慮し、バンパカバーに対して車両前方側から衝突体が衝突した際に、当該衝突体に作用する最大荷重を低減することができる車両前部構造を得ることを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0005】
請求項1に記載の発明に係る車両前部構造は、車両前部に車幅方向に沿って延在したバンパカバーと、前記バンパカバーの車両後方側に配置され、上部側に設けられた固定部が車体側の取付部材に固定されると共に、前記固定部よりも下方側に前記バンパカバーを車両後方側から支持するグリル本体部が設けられ、前記グリル本体部に対して車両前方側から荷重が入力された際には前記グリル本体部と前記固定部との間に設けられた曲げ予定部が曲がることにより前記グリル本体部が車両後方側の退避位置へ向けて回転すると共に、当該回転の途中で車体側部材に当接する当接部を有するラジエータグリルと、前記当接によって入力される荷重が設定値以上になると前記当接状態を解除する当接解除手段と、を備えている。
【0006】
請求項1に記載の車両前部構造では、バンパカバーがラジエータグリルのグリル本体部によって車両後方側から支持されている。このため、バンパカバーに対して車両前方側から衝突体が衝突すると、グリル本体部に対して車両前方側から荷重が入力される。これにより、ラジエータグリルの車体側への固定部とグリル本体部との間に設けられた曲げ予定部が曲がり、上記グリル本体部が車両後方側の退避位置へ向けて回転する。この回転の途中では、ラジエータグリルに設けられた当接部が車体側部材に当接する。これにより、衝突体に作用する荷重が増加するが、上述の当接によって当接解除手段に設定値以上の荷重が入力されると、当該当接解除手段が上記当接状態を解除する。これにより、退避位置へのグリル本体部の回転が許容され、バンパカバーから衝突体に入力される荷重が低減される。したがって、衝突体に作用する最大荷重を低減することができる。
【0007】
請求項2に記載の発明に係る車両前部構造は、請求項1に記載の車両前部構造において、前記当接解除手段は、前記ラジエータグリルに設けられ、前記設定値以上の荷重が入力されることにより変形または破断する当接側脆弱部とされている。
【0008】
請求項2に記載の車両前部構造では、ラジエータグリルに設けられた当接部が車体側部材に当接することにより、ラジエータグリルに設けられた当接側脆弱部に設定値以上の荷重が入力されると、この当接側脆弱部が変形又は破断する。これにより、当接部と車体側部材との当接状態を解除することができるため、当接解除手段の構成を簡単なものにすることができる。
【0009】
請求項3に記載の発明に係る車両前部構造は、請求項1又は請求項2に記載の車両前部構造において、前記曲げ予定部は、車両上下方向から見て車幅方向中央側が車幅方向端側よりも車両前方側に位置するように湾曲した曲線状に形成されている。
【0010】
請求項3に記載の車両前部構造では、ラジエータグリルのグリル本体部に対して車両前方側から荷重が入力された際には、車両上下方向から見て車幅方向中央側が車幅方向端側よりも車両前方側に位置するように湾曲した曲線状に形成された曲げ予定部においてラジエータグリルが曲がる。このように、曲げ予定部が車両上下方向から見て車幅方向中央側が車幅方向端側よりも車両前方側に位置するように湾曲した曲線状に形成されているため、ラジエータグリルの前面側が車幅方向中央側で車両前方側へ膨出するように湾曲して形成されている場合でも、ラジエータグリルを曲げ予定部において良好に曲げることができる。
【0011】
請求項4に記載の発明に係る車両前部構造は、請求項1又は請求項2に記載の車両前部構造において、前記ラジエータグリルは、車両上下方向から見て前面側が湾曲して形成されると共に、前記ラジエータグリルには、直線状に形成された一つの前記曲げ予定部が車幅方向に沿って設けられ、又は、直線状に形成された複数の前記曲げ予定部が前記ラジエータグリルの前面側の湾曲に沿うように車幅方向に並んで設けられている。
【0012】
請求項4に記載の車両前部構造では、ラジエータグリルのグリル本体部に対して車両前方側から荷重が入力された際には、車幅方向に沿ってラジエータグリルに設けられた一つの直線状の曲げ予定部、又は、ラジエータグリルの前面側の湾曲に沿うように車幅方向に並んで設けられた複数の直線状の曲げ予定部においてラジエータグリルが曲がる。このように、曲げ予定部が直線状に形成されているため、ラジエータグリルの前面側が湾曲していることによる影響を少なくすることができ、ラジエータグリルを曲げ予定部において良好に曲げることができる。
【0013】
請求項5に記載の発明に係る車両前部構造は、請求項1〜請求項4に記載の車両前部構造において、前記車体側部材は、前記回転における初期に前記当接部と当接する位置に配置されている。
【0014】
請求項5に記載の車両前部構造では、ラジエータグリルのグリル本体部が退避位置へ向けて回転すると、この回転における初期に、ラジエータグリルに設けられた当接部が車体側部材に当接する。これにより、衝突体に作用する初期荷重を早期に立ち上げることができる。
【0015】
請求項6に記載の発明に係る車両前部構造は、請求項1〜請求項5の何れか1項に記載の車両前部構造において、前記車体側部材は、バンパリインフォースメントであり、前記当接部は、前記ラジエータグリルの下端部に設けられている。
【0016】
請求項6に記載の車両前部構造では、ラジエータグリルのグリル本体部が退避位置へ向けて回転すると、ラジエータグリルの下端部に設けられた当接部がバンパリインフォースメントに当接する。このように、一般にラジエータグリルの下方側に配置されるバンパリインフォースメントに当接部が当接するため、グリル本体部の回転開始直後に当接部をバンパリインフォースメントに当接させることができる。したがって、衝突体に作用する初期荷重を早期に立ち上げることができる。
【0017】
請求項7に記載の発明に係る車両前部構造は、請求項1〜請求項6の何れか1項に記載の車両前部構造において、前記曲げ予定部は、前記グリル本体部と前記固定部との間で前記ラジエータグリルを脆弱化させた回転用脆弱部である。
【0018】
請求項7に記載の車両前部構造では、ラジエータグリルのグリル本体部に対して車両前方側から荷重が入力されると、ラジエータグリルの車体側への固定部とグリル本体部との間に設けられた回転用脆弱部が曲がることにより、グリル本体部が車両後方側の退避位置へ向けて回転する。このように、ラジエータグリルに設けられた回転用脆弱部においてラジエータグリルが曲がるため、曲げ予定部の構成を簡単なものにすることができる。
【0019】
請求項8に記載の発明に係る車両前部構造は、請求項7に記載の車両前部構造において、前記取付部材は、前記ラジエータグリルよりも高剛性に形成されると共に、前記回転用脆弱部は、前記取付部材の端部に対向して配置されている。
[0020]
請求項8に記載の車両前部構造では、ラジエータグリルの回転用脆弱部が、ラジエータグリルよりも剛性が高い取付部材の端部に対向して配置されているため、ラジエータグリルのグリル本体部に荷重が入力された際に、回転用脆弱部に応力を集中させることができる。これにより、回転用脆弱部においてラジエータグリルを良好に曲げることができる。
請求項9に記載の発明に係る車両前部構造は、請求項1〜請求項8の何れか1項に記載の車両前部構造において、前記車体側部材は、前記当接部に対して隙間を隔てて対向している。
発明の効果
[0021]
以上説明したように、請求項1に記載の発明に係る車両前部構造では、バンパカバーに対して車両前方側から衝突体が衝突した際に、当該衝突体に作用する最大荷重を低減することができる。
[0022]
請求項2に記載の発明に係る車両前部構造では、当接解除手段の構成を簡単なものにすることができる。
[0023]
請求項3に記載の発明に係る車両前部構造では、ラジエータグリルの前面側が車幅方向中央側で車両前方側へ膨出するように湾曲して形成されている場合でも、ラジエータグリルを曲げ予定部において良好に曲げることができる。
[0024]
請求項4に記載の発明に係る車両前部構造では、ラジエータグリルの前面側が湾曲していることによる影響を少なくすることができ、ラジエータグリルを曲げ予定部において良好に曲げることができる。
[0025]
請求項5に記載の発明に係る車両前部構造では、衝突体に作用する初期荷重を早期に立ち上げることができる。
[0026]
請求項6に記載の発明に係る車両前部構造では、グリル本体部の回転開始直後に当接部をバンパリインフォースメントに当接させることができ、衝突体に作用する初期荷重を早期に立ち上げることができる。
[0027]
請求項7に記載の発明に係る車両前部構造では、曲げ予定部の構成を簡単なものにすることができる。
【0028】
請求項8に記載の発明に係る車両前部構造では、回転用脆弱部においてラジエータグリルを良好に曲げることができる。
【図面の簡単な説明】
【0029】
【図1】本発明の第1実施形態に係る車両前部構造が適用された車両の前部の構成を示す概略的な斜視図である。
【図2】図1の2−2線に沿った切断面を示す縦断面図である。
【図3】図2に示されるラジエータグリルとラジエータサポートアッパの構成を示す概略的な斜視図である。
【図4】図2の一部を拡大した拡大断面図である。
【図5A−B】(A)は図3の5−5線に沿った切断面を示す縦断面図であり、(B)は当接側脆弱部が屈曲して当接部が折り畳まれた状態を示す(A)に対応した縦断面図である。
【図6】本第1実施形態に係るバンパカバーに対して車体前方側の斜め上方側から衝突体が衝突した際に、当該衝突体が受ける荷重とストロークとの関係を示す線図である。
【図7】本発明の第2実施形態に係る車両前部構造の構成部材であるラジエータグリルの構成を示す概略的な斜視図である。
【図8】本発明の第3実施形態に係る車両前部構造の構成部材であるラジエータグリルの構成を示す概略的な斜視図である。
【図9A−B】(A)は図8の9−9線に沿った切断面を示す縦断面図であり、(B)は当接側脆弱部が破断して当接部が脱落した状態を示す(A)に対応した縦断面図である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0030】
<第1の実施形態>
次に、図1〜図6を参照して、本発明の第1実施形態に係る車両前部構造10について説明する。なお、図中矢印FRは車両前方向を示し、矢印UPは車両上方向を示し、矢印INは車幅内側方向を示している。
【0031】
図1に示されるように、本第1実施形態に係る車両前部構造10は、車両前部に車幅方向に沿って延在したバンパカバー12を備えている。このバンパカバー12は、樹脂材料によって薄肉状に形成されたものであり、車両前部の意匠面を構成している。このバンパカバー12の上部側は、図2に示されるように、車両後方側の斜め上方側へ向けて延長されており、バンパカバー12の上端部は、車体前部のエンジンルームを覆うフード14の前端部と対向して配置されている。これにより、バンパカバー12の意匠面とエンジンフード14の意匠面とが連続するように構成されており、フード14の前端部は、バンパカバー12の上部側が延長された分だけ車両後方側へ退避して配置されている(なお、図2では、フード14の断面を概略的に記載している)。
【0032】
フード14の前端部の下方側には、車体を構成する骨格部材であるラジエータサポート16が配置されている。このラジエータサポート16には、図示しないラジエータが取り付けられている。また、このラジエータサポート16の上部を構成するラジエータサポートアッパ16Aには、図示しないブラケットを介してバンパカバー12の上端部が固定されている。なお、バンパカバー12は、車幅方向両端側及び下端側が図示しないブラケット等を介して車体側に固定されている。
【0033】
また、ラジエータサポートアッパ16Aの前面側には、図3に示されるように、取付部材としての複数(ここでは3つ)のラジエータサポートブラケット18が車幅方向に並んで配置されている。これらのラジエータサポートブラケット18は、板金材料が断面略L字状に屈曲されることで形成されたものであり(図4参照)、ラジエータサポートアッパ16Aの前面に溶接された接合部18Aと、この接合部18Aの上端から車両前方側へ一体に延出されたグリル取付部18Bとを備えている。これらのラジエータサポートブラケット18には、ラジエータグリル20が取り付けられている。
【0034】
ラジエータグリル20は、バンパカバー12よりも剛性が高く、ラジエータサポートブラケット18よりも剛性が低い樹脂材料によって成形されており、バンパカバー12の車両後方側に配置されている。このラジエータグリル20は、上記各ラジエータサポートブラケット18のグリル取付部18Bによって下方側から支持された板状の固定部20Aを備えている。この固定部20Aは、当該固定部20Aとグリル取付部18Bとを貫通したクリップ22によってラジエータサポートブラケット18に固定されている。なお、他の第1実施形態では、クリップ22の代わりにスクリューやボルト等を用いる構成にしてもよい。
【0035】
上記固定部20Aの前端からは、車両前方側の斜め下方側へ向けてグリル本体部20Bが一体に延出されている。このグリル本体部20Bの下部側は、バンパカバー12に形成された格子部12Aに対応して格子状に形成されており、バンパカバー12の格子部12Aに車両後方側から嵌合している。これにより、バンパカバー12は、ラジエータグリル20によって車両後方側から支持されている。
【0036】
グリル本体部20Bの下端からは、車両後方側の斜め下方側へ向けて板状の下側延出部20Cが延出されており、この下側延出部20Cの下方側には、当接部20Dが設けられている。当接部20Dは、下側延出部20Cの下端から車体下方側へ一体に延出された板状の縦壁24と、この縦壁24の下端から車両前方側へ一体に延出された板状の水平壁26と、縦壁24の前面及び水平壁26の上面に一体に接続された複数の板状のリブ28とを備えている。これらのリブ28は、板厚方向が車幅方向に沿う状態で車幅方向に並んで配置されており、これらのリブ28によって縦壁24及び水平壁26が補強されている。
【0037】
また、図5(A)に示されるように、当接部20Dの縦壁24と下側延出部20Cとの間には、当接側脆弱部20Eが設けられている。この当接側脆弱部20Eは、縦壁24と下側延出部20Cとの間でラジエータグリル20の前面に車幅方向に延びる溝30が形成され、当該部位が薄肉化されることにより形成されたものであり、当該部位でラジエータグリル20を脆弱化させている。
【0038】
一方、上述した当接部20Dの車両後方側には、車体の前部に設けられた骨格部材であるバンパリインフォースメント32が配置されている。このバンパリインフォースメント32は、上端部が当接部20Dに対して僅かな隙間を隔てて車両後方側から対向している。なお、この隙間は、車両の通常使用時において、当接部20Dとバンパリインフォースメント32とが不用意に干渉しない程度の寸法に設定されている。
【0039】
ここで、本第1実施形態では、上述のラジエータグリル20は、車両上下方向から見て、車幅方向中央側が車幅方向端側よりも車両前方側へ膨出するように前面側が湾曲して形成されている。また、固定部20Aとグリル本体部20Bとの間には、回転用脆弱部20F(曲げ予定部。図3参照)が設けられている(なお、図3では説明の都合上、回転用脆弱部20Fが太目の点線で示されている)。この回転用脆弱部20Fは、固定部20Aとグリル本体部20Bとの間でラジエータグリル20の裏面に溝34(図4参照)が形成され、当該部位が薄肉化されることにより形成されたものであり、当該部位でラジエータグリル20を脆弱化させている。この回転用脆弱部20Fは、車両上下方向から見て車幅方向中央側が車幅方向端側よりも車両前方側に位置するように湾曲した曲線状に形成されており、前述した各ラジエータサポートブラケット18の前端部に対向して配置されている。つまり、回転用脆弱部20Fは、車両上下方向から見て各ラジエータサポートブラケット18の前端部を通るように配置されている。なお、他の実施形態では、固定部20Aとグリル本体部20Bとの間にスリットや孔などが形成されることにより、ラジエータグリル20に回転用脆弱部(曲げ予定部)が設けられる構成にしてもよい。
【0040】
このように、本第1実施形態では、ラジエータグリル20に回転用脆弱部20Fが設けられている。このため、ラジエータグリル20のグリル本体部20Bに対して車両前方側から荷重が入力された際には、回転用脆弱部20Fが曲がることにより、グリル本体部20Bが下側延出部20C及び当接部20Dと共に車両後方側の退避位置(図2に一点差線で示される位置)へ向けて回転する。つまり、本第1実施形態では、グリル本体部20Bに対して車両前方側から荷重が入力された際には、グリル本体部20B、下側延出部20C及び当接部20Dが、ラジエータサポート16への取付部である固定部20Aを基準、つまり車体側を基準として車両後方側へ回転するようになっている。
【0041】
但し、前述したように、当接部20Dの車両後方側には、バンパリインフォースメント32の上端部が対向して配置されているため、上述の如く当接部20Dが車両後方側へ回転すると、バンパリインフォースメント32の上端部に当接部20Dが当接するようになっている。さらにこの場合、当接部20Dは、グリル本体部20Bと共に退避位置まで回転する際の回転直後の段階でバンパリインフォースメント32の上端部に当接するようになっている。
【0042】
次に、本第1実施形態の作用及び効果について説明する。
上記構成の車両前部構造10では、バンパカバー12がラジエータグリル20のグリル本体部20Bによって車両後方側から支持されている。このため、例えば、バンパカバー12に対して車両前方側の斜め上方側から衝突体36が衝突すると、グリル本体部20Bに対して車両前方側から車両後方側への荷重が入力される。これにより、ラジエータグリル20の固定部20Aとグリル本体部20Bとの間に設けられた回転用脆弱部20Fが曲がって、グリル本体部20Bが下側延出部20C及び当接部20Dと共に車両後方側の退避位置へ向けて回転する。
【0043】
ここで、本第1実施形態では、当接部20Dの車両後方側には、バンパリインフォースメント32の上端部が対向して配置されているため、上述の如く当接部20Dがグリル本体部20B等と共に車両後方側へ回転すると、バンパリインフォースメント32の上端部に当接部20Dが当接する。これにより、グリル本体部20Bの車両後方側への回転が阻害され、衝突体36がバンパカバー12から受ける荷重が増加するが、上述の当接によって当接側脆弱部20Eに設定値以上の荷重が入力されると、当接側脆弱部20Eが屈曲することにより、当接部20Dが折り畳まれてバンパリインフォースメント32をすり抜ける(当接部20Dとバンパリインフォースメント32との当接状態が解除される。図2の二点鎖線及び図5(B)参照)。これにより、退避位置へのグリル本体部20Bの回転が許容され、衝突体36がバンパカバー12から受ける荷重が低減される。したがって、本第1実施形態では、衝突体36に作用する最大荷重を低減することができる。
【0044】
なお、図6に示されるF−S線図では、衝突体36がバンパカバー12から受ける荷重と衝突体36の変位との関係が曲線C1により示されている。この図6において、A点は、当接部20Dがバンパリインフォースメント32と接触した際に衝突体36に作用する荷重とストロークとの関係を示し、B点は、当接側脆弱部20Eの屈曲時において衝突体36に作用する荷重とストロークとの関係を示している。また、図6において、符号Eで示される範囲は、グリル本体部20Bの回転の「初期」を示している。
【0045】
この図6から分かるように、本第1実施形態では、衝突体36がバンパカバー12から受ける荷重は、所定の最大荷重Fmaxまで増加した後で直ちに減少に転じる。この最大荷重Fmaxは、当接部20Dとバンパリインフォースメント32との当接により当接側脆弱部20Eに入力される曲げ荷重に基づいて、予め設定することができる。したがって、当接側脆弱部20Eの曲げ剛性を適宜設定変更することにより、衝突体36に作用する最大荷重Fmaxを調整することができる。
【0046】
しかも、本第1実施形態では、ラジエータグリル20の当接部20Dは、通常時にはバンパリインフォースメント32の上端部に対して僅かな隙間を隔てて対向して配置されている。このため、上述の如く当接部20Dがグリル本体部20B等と共に車両後方側へ回転すると、当該回転の直後に当接部20Dがバンパリインフォースメント32の上端部に当接する。これにより、衝突体36に作用する初期荷重を早期に最大荷重Fmaxまで立ち上げて減少に転じさせることができるため、その後に衝突体36がフード14に衝突した場合でも、衝突体36がフード14から受ける荷重(図6の曲線C2参照)の増加を、衝突体36がバンパカバー12から受ける荷重(図6の曲線C1参照)の減少によって相殺することができる。つまり、衝突体36がバンパカバー12から受ける荷重に、衝突体36がフード14から受ける荷重が上乗せされることにより、衝突体36に作用する最大荷重が図6の曲線C3のように増加することを回避できる。これにより、衝突体36に作用する最大荷重Fmaxを所定の設定値以下に抑えることができる。したがって、本第1実施形態では、衝突体保護性能(特に、歩行者の大腿部に対する保護性能)を向上させることができる。
【0047】
また、本第1実施形態では、ラジエータグリル20に設けられた当接側脆弱部20Eが曲がる(変形する)ことにより、当接部20Dとバンパリインフォースメント32との当接状態が解除されるため、当接解除手段の構成を簡単なものにすることができる。
【0048】
さらに、本第1実施形態では、ラジエータグリル20に設けられた回転用脆弱部20Fが、ラジエータグリル20の前面側の湾曲に沿うように曲線状に形成されているため、ラジエータグリル20の前面側が湾曲していることによるラジエータグリル20の曲がり難さの影響を少なくすることができ、ラジエータグリル20を回転用脆弱部20Fにおいて良好に曲げることができる。しかも、ラジエータグリル20に単なる脆弱部(回転用脆弱部20F)を設けるだけでよいため、曲げ予定部の構成を簡単なものにすることができる。
【0049】
また、本第1実施形態では、ラジエータグリルの回転用脆弱部20Fが、それぞれラジエータサポートブラケット18の前端部に対向して配置されているため、ラジエータグリル20のグリル本体部20Bに荷重が入力された際に、回転用脆弱部20Fに応力を集中させることができる。これにより、回転用脆弱部20Fにおいてラジエータグリル20を良好に曲げることができる。
【0050】
さらに、本第1実施形態では、ラジエータグリル20の当接部20Dが、ラジエータグリル20の下方側に配置されたバンパリインフォースメント32に当接する。したがって、グリル本体部20Bの回転開始直後に当接部20Dをバンパリインフォースメント32に当接させることができるため、衝突体36に作用する初期荷重を早期に立ち上げる点で好適である。
【0051】
また、本第1実施形態では、ラジエータグリル20の当接部20Dがリブ28によって補強されているため、バンパリインフォースメント32からの反力によって当接部20Dが変形することを抑制できる。これにより、当接側脆弱部20Eに効果的に荷重を入力することができ、当接側脆弱部20Eを設定通りに屈曲させることができる。
【0052】
次に、本発明の他の実施形態について説明する。なお、前記第1実施形態と基本的に同様の構成・作用については、前記第1実施形態と同符号を付与し、その説明を省略する。
【0053】
<第2の実施形態>
図7には、本発明の第2実施形態に係る車両前部構造の構成部材であるラジエータグリル40が概略的な斜視図にて示されている。
【0054】
本第2実施形態に係るラジエータグリル40は、前記第1実施形態に係るラジエータグリル20と基本的に同様の構成とされているが、このラジエータグリル40には、前記第1実施形態に係る回転用脆弱部20Fの代わりに、直線状に形成された複数(ここでは3つ)の回転用脆弱部20F1、20F2、20F3(何れも曲げ予定部)が車幅方向に並んで設けられている。(なお、図7では説明の都合上、回転用脆弱部20F1、20F2、20F3が太目の点線で示されている)。これらの回転用脆弱部20F1、20F2、20F3は、前記第1実施形態に係る回転用脆弱部20Fと同様に、固定部20Aとグリル本体部20Bとの間でラジエータグリル20の裏面に車幅方向に沿った複数(ここでは3つ)の溝が形成され、当該部位が薄肉化されることにより形成されたものであり、当該部位でラジエータグリル20を脆弱化させている。これらの回転用脆弱部20F1、20F2、20F3は、前述したラジエータサポートブラケット18の前端部に対向して配置されている。
【0055】
ラジエータグリル20の車幅方向中央部に配置された回転用脆弱部20F2は、車幅方向と平行に形成されている。また、ラジエータグリル20の車幅方向端側に配置された回転用脆弱部20F1、20F3は、車幅方向に対して僅かに傾斜して配置されており、車幅方向外側端部が車幅方向内側端部よりも僅かに車両後方側に配置されている。これにより、回転用脆弱部20F1、20F2、20F3は、ラジエータグリル20の前面側の湾曲に沿うように車幅方向に並んで配置されている。
【0056】
このため、ラジエータグリル20のグリル本体部20Bに対して車両前方側から荷重が入力された際には、回転用脆弱部20F1、20F2、20F3の何れか一つ以上が曲がることにより、グリル本体部20Bが下側延出部20C及び当接部20Dと共に車両後方側の退避位置(図2に一点差線で示される位置)へ向けて回転する。
【0057】
なお、この第2実施形態では、上述した以外の構成については、前記第1実施形態と同様の構成とされている。したがって、この第2実施形態においても、前記第1実施形態と基本的に同様の作用効果を奏する。
【0058】
しかも、この第2実施形態では、ラジエータグリル20に設けられた回転用脆弱部20F1、20F2、20F3が直線状に形成され、ラジエータグリル20の前面側の湾曲に沿うように車幅方向に並んで設けられているため、ラジエータグリル20の前面側が湾曲していることによるラジエータグリル20の曲がり難さの影響を少なくすることができ、ラジエータグリル20を回転用脆弱部20F1、20F2、20F3において良好に曲げることができる。
【0059】
また、この第2実施形態では、ラジエータグリルの回転用脆弱部20F1、20F2、20F3が、それぞれラジエータサポートブラケット18の前端部に対向して配置されているため、ラジエータグリル20のグリル本体部20Bに荷重が入力された際に、回転用脆弱部20F1、20F2、20F3に応力を集中させることができる。これにより、回転用脆弱部20F1、20F2、20F3においてラジエータグリル20を良好に曲げることができる。
【0060】
<第3の実施形態>
【0061】
図8には、本発明の第3実施形態に係る車両前部構造の構成部材であるラジエータグリル50が概略的な斜視図にて示されている。また、図9(A)には、図8の9−9線に沿った切断面を示す縦断面図が示されている。
【0062】
本第3実施形態に係るラジエータグリル50は、前記第1実施形態に係るラジエータグリル20と基本的に同様の構成とされているが、このラジエータグリル50では、グリル本体部20Bの車幅方向中央部が板状に形成されている(格子が省略されている)。
【0063】
また、このラジエータグリル50では、下側延出部20Cがグリル本体部20Bの下端から車両下方側へ延出されている。この下側延出部20Cの下端は、車両前後方向から見て車幅方向中央側が車幅方向端側よりも車両下方側へ突出するように湾曲しており、車幅方向中央部において当接部20Dの縦壁24に一体に接続されている。これにより、当接部20Dと下側延出部20Cとの間には、車幅方向両側に切込み52、54が形成された構成になっている。
【0064】
また、図9(A)に示されるように、当接部20Dと下側延出部20Cとの接続部は薄板状に形成されており、これにより、下側延出部20Cと当接部20Dとの間に当接側脆弱部20Gが設けられている。この当接側脆弱部20Gは、予め設定された設定値以上の荷重が作用した際に、切込み52又は切込み54を起点として破断するようになっている。
【0065】
この実施形態では、前記第1実施形態と同様に、ラジエータグリル50のグリル本体部20Bに対して車両前方側から荷重が入力されると、グリル本体部20Bが下側延出部20C及び当接部20Dと共に車両後方側へ回転し、当接部20Dがバンパリインフォースメント32の上端部に当接する。そして、この当接によって当接側脆弱部20Gに設定値以上の荷重が入力されると、図9(B)に示されるように、当接側脆弱部20Gが破断することにより、当接部20Dが脱落する。これにより、上記当接状態が解除され、退避位置へのグリル本体部20Bの回転が許容される。したがって、この実施形態においても、前記第1実施形態と基本的に同様の作用効果を奏する。
【0066】
なお、上記各実施形態に係るラジエータグリル20、40、50では、回転用脆弱部20F、及び回転用脆弱部20F1、20F2、20F3がラジエータサポートブラケット18の前端部に対向して配置された構成にしたが、請求項1に係る発明はこれに限らず、回転用脆弱部(曲げ予定部)は、固定部20Aとグリル本体部20Bとの間に配置されていればよい。例えば、固定部20Aがラジエータサポートブラケット18の前端部よりも車両前方側へ大きく延長されている場合には、当該延長部分の先端とグリル本体部20Bとの間に回転用脆弱部(曲げ予定部)が配置される構成になる。
【0067】
また、上記各実施形態では、ラジエータグリル20、40、50に設けられた脆弱部である回転用脆弱部20F、及び回転用脆弱部20F1、20F2、20F3が曲げ予定部とされた構成にしたが、請求項1に係る発明はこれに限らず、曲げ予定部は、予め設定された設定値以上の荷重がグリル本体部20Bに対して車両前方側から入力された際に曲がることにより、グリル本体部20Bの車両後方側への回転を許容するものであればよい。
【0068】
また、上記各実施形態では、ラジエータグリル20、40、50の前面側が車両上下方向から見て湾曲して形成された構成にしたが、請求項1に係る発明はこれに限らず、ラジエータグリルの構成は適宜変更することができる。
【0069】
また、上記各実施形態では、車体側部材としてバンパリインフォースメント32が適用された場合について説明したが、請求項1に係る発明はこれに限らず、車体側部材は、車体自体または車体に取り付けられた部材であって、当接部20Dとの当接により当接側脆弱部20Eを屈曲させられる程度の剛性を備えたものであればよい。
【0070】
また、上記各実施形態では、当接部20Dがラジエータグリル20の下端部に設けられた構成にしたが、請求項1に係る発明はこれに限らず、当接部の配置は適宜変更することができる。
【0071】
さらに、上記各実施形態では、ラジエータグリル20、40、50に設けられた当接側脆弱部20E、20Gが、当接解除手段として適用された場合について説明したが、請求項1に係る発明はこれに限らず、当接解除手段の構成は適宜変更することができる。例えば、バンパリインフォースメント32等(車体側)に取り付けられた車体側部材(樹脂製の突起など)に当接部20Dを当接させる構成の場合、当該車体側部材に脆弱部を設けて、これを当接側解除手段としてもよい。
【0072】
また、上記各実施形態では、当接解除手段としての当接側脆弱部20E、20Gが屈曲(変形)又は破断する構成にしたが、請求項1に係る発明はこれに限るものではない。例えば、バンパリインフォースメント32等(車体側)に取り付けられた車体側部材に当接部20Dを当接させる構成の場合、当該車体側部材が車体に対し摩擦力等に抗して移動されることで、当接部20Dと車体側部材との当接状態が解除される構成にしてもよい。
【0073】
その他、本発明は、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更して実施できる。また、本発明の権利範囲が上記各実施形態に限定されないことは言うまでもない。
Claims (9)
- 車両前部に車幅方向に沿って延在したバンパカバーと、
前記バンパカバーの車両後方側に配置され、上部側に設けられた固定部が車体側の取付部材に固定されると共に、前記固定部よりも下方側に前記バンパカバーを車両後方側から支持するグリル本体部が設けられ、前記グリル本体部に対して車両前方側から荷重が入力された際には前記グリル本体部と前記固定部との間に設けられた曲げ予定部が曲がることにより前記グリル本体部が車両後方側の退避位置へ向けて回転すると共に、当該回転の途中で車体側部材に当接する当接部を有するラジエータグリルと、
前記当接によって入力される荷重が設定値以上になると前記当接状態を解除する当接解除手段と、
を備えた車両前部構造。 - 前記当接解除手段は、前記ラジエータグリルに設けられ、前記設定値以上の荷重が入力されることにより変形または破断する当接側脆弱部とされている請求項1に記載の車両前部構造。
- 前記曲げ予定部は、車両上下方向から見て車幅方向中央側が車幅方向端側よりも車両前方側に位置するように湾曲した曲線状に形成されている請求項1又は請求項2に記載の車両前部構造。
- 前記ラジエータグリルは、車両上下方向から見て前面側が湾曲して形成されると共に、前記ラジエータグリルには、直線状に形成された一つの前記曲げ予定部が車幅方向に沿って設けられ、又は、直線状に形成された複数の前記曲げ予定部が前記ラジエータグリルの前面側の湾曲に沿うように車幅方向に並んで設けられている請求項1又は請求項2に記載の車両前部構造。
- 前記車体側部材は、前記回転における初期に前記当接部と当接する位置に配置されていることを特徴とする請求項1〜請求項4の何れか1項に記載の車両前部構造。
- 前記車体側部材は、バンパリインフォースメントであり、前記当接部は、前記ラジエータグリルの下端部に設けられている請求項1〜請求項5の何れか1項に記載の車両前部構造。
- 前記曲げ予定部は、前記グリル本体部と前記固定部との間で前記ラジエータグリルを脆弱化させた回転用脆弱部である請求項1〜請求項6の何れか1項に記載の車両前部構造。
- 前記取付部材は、前記ラジエータグリルよりも高剛性に形成されると共に、前記回転用脆弱部は、前記取付部材の端部に対向して配置されている請求項7に記載の車両前部構造。
- 前記車体側部材は、前記当接部に対して隙間を隔てて対向している請求項1〜請求項8の何れか1項に記載の車両前部構造。
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