JP6935767B2 - グリルインナ取付構造 - Google Patents

Description

本発明は、ラジエータの車両前側に配置されるグリルインナを車両ボデーに取付ける、グリルインナ取付構造に関する。

実開昭６１−０８０１５２号公報は、ラジエータの車両前側に配置されるグリルインナを開示している。

しかし、上記公報開示の取付構造には、つぎの問題点がある。
たとえば１５ｋｍ／ｈ以下の軽衝突試験（ダメージャ試験）において、グリルインナに車両前側から衝突荷重が入力されたときに、グリルインナが単純に車両後側に移動してしまうと、グリルインナがラジエータに直撃してしまいラジエータが損傷するおそれがある。その結果、ダメージャ等級の低下につながるおそれがある。

実開昭６１−０８０１５２号公報

本発明の目的は、軽衝突時にグリルインナがラジエータに直撃してラジエータが損傷することを抑制できる、グリルインナ取付構造を提供することにある。

上記目的を達成する本発明はつぎの通りである。
（１） ラジエータの車両前側に配置されるグリルインナを車両ボデーに取付ける、グリルインナ取付構造であって、
前記グリルインナは、前記車両ボデーに固定して取付けられるアーム部と、該アーム部に設けられており前記グリルインナに車両前側から衝突荷重が入力されることにより破断して前記アーム部と前記車両ボデーとの固定を解除させる破断起点部と、車両後側かつ上側に傾斜する傾斜面と、を有しており、
前記車両ボデーは、前記傾斜面より車両後側で前記ラジエータより車両前側で車両前側から見たときに前記傾斜面とオーバーラップする位置に、傾斜面対向部を有する、
グリルインナ取付構造。
（２） 前記車両ボデーは、前記ラジエータを支持するラジエータサポートと、該ラジエータサポートに支持されるバンパブラケットと、を有し、
前記アーム部は、前記バンパブラケットに取付けられている、（１）記載のグリルインナ取付構造。
（３） 前記グリルインナには、ミリ波レーダーが取付けられている、（１）または（２）記載のグリルインナ取付構造。
（４） 前記グリルインナは、前記ミリ波レーダーの車両後側に位置する保護壁を有する、（３）記載のグリルインナ取付構造。

上記（１）のグリルインナ取付構造によれば、つぎの効果を得ることができる。
（ｉ）グリルインナが、車両ボデーに固定して取付けられるアーム部と、アーム部に設けられておりグリルインナに車両前側から衝突荷重が入力されることにより破断してアーム部と車両ボデーとの固定を解除させる破断起点部を有する。そのため、グリルインナに車両前側から衝突荷重が入力されたとき、破断起点部が破断することでアームと車両ボデーとの固定が解除されて、グリルインナが車両ボデーに対して車両後側へ移動する。
（ｉｉ）また、グリルインナが車両後側かつ上側に傾斜する傾斜面を有しており、車両ボデーが傾斜面対向部を有するため、グリルインナが車両ボデーに対して車両後側に移動して傾斜面が傾斜面対向部に接触した後は、傾斜面が傾斜面対向部をかけ上がる（滑り上がる）ことにより、グリルインナが車両後側かつ上側に移動する。その結果、グリルインナをラジエータを避けてラジエータの上側に移動させることができ、車両後側に移動するグリルインナがラジエータに直撃することを抑制できる。
（ｉｉｉ）よって、ラジエータを損傷させてしまうことを抑制することができる。したがって、軽衝突時にラジエータが損傷することを抑制でき、ダメージャ等級が低下することを抑制できる。

上記（２）のグリルインナ取付構造によれば、つぎの効果を得ることができる。
（ｉ）車両ボデーがラジエータを支持するラジエータサポートと、ラジエータサポートに支持されるバンパブラケットと、を有するため、衝突時以外である通常時に、グリルインナを比較的容易にラジエータの車両前側に配置できる。
（ｉｉ）また、アーム部がバンパブラケットに取付けられているため、グリルインナをラジエータから車両前側に離して（距離をおいて）配置できる。そのため、衝突時であって傾斜面と傾斜面対向部との作用によりグリルインナが車両後側かつ上側に移動するときに、グリルインナが移動途中でラジエータに衝突してしまうことを抑制できる。よって、グリルインナをラジエータを避けてラジエータの上側に確実に移動させることができる。

上記（３）のグリルインナ取付構造によれば、つぎの効果を得ることができる。
グリルインナにはミリ波レーダーが取付けられているため、グリルインナに衝突荷重が入力されたとき、グリルインナと共にミリ波レーダーを車両ボデーに対して移動させることができる。よって、軽衝突時にミリ波レーダーに衝突荷重がかかることを抑制できる。その結果、ミリ波レーダーが損傷することを抑制でき、ダメージャ等級が低下することを抑制できる。

上記（４）のグリルインナ取付構造によれば、つぎの効果を得ることができる。
グリルインナが保護壁を有するため、グリルインナに衝突荷重が入力されてグリルインナとミリ波レーダーが共に車両後側に移動するときに、車両ボデーなどの周囲の部材がミリ波レーダーに車両後側から当たることを抑制できる。よって、ミリ波レーダーが損傷することを抑制でき、ダメージャ等級が低下することを抑制できる。

本発明実施例のグリルインナ取付構造とその近傍の概略断面図である。 本発明実施例のグリルインナ取付構造における、グリルインナのアーム部とその近傍の部分平面図である。 図２のＡ−Ａ線断面図である。

以下に、図面を参照して、本発明実施例のグリルインナ取付構造（以下、単に取付構造ともいう）を説明する。なお、図中ＦＲは車両前側を示し、ＵＰは上側を示す。

本発明実施例のグリルインナ取付構造（以下、単に取付構造ともいう）１０は、ラジエータ１００の車両前側に配置されるグリルインナ５０を車両ボデー２０に取付ける構造である。

車両ボデー２０は、金属製である。車両ボデー２０は、図１に示すように、ラジエータサポート３０と、ラジエータサポート３０に固定して取付けられるバンパブラケット４０と、を有している。

ラジエータサポート３０は、車両前後方向から見たときに、矩形枠状でありラジエータ１００を囲むようにして設けられている。ラジエータサポート３０は、車両幅方向に延在するラジエータサポートアッパメンバ３１と、車両幅方向に延在するラジエータサポートロアメンバ３２と、を有する。ラジエータサポート３０は、さらに、ラジエータサポートアッパメンバ３１とラジエータサポートロアメンバ３２の車両幅方向中央部同士をつなぐ上下方向に延在する連結メンバ３３を有する。連結メンバ３３は、連結メンバ３３の上端部でラジエータサポートアッパメンバ３１に固定されており、連結メンバ３３の下端部でラジエータサポートロアメンバ３２に固定されている。連結メンバ３３は、ラジエータ１００の車両前側に配置されており、ラジエータ１００との間に車両前後方向に間隔をおいて配置されている。連結メンバ３３の横断面形状（上下方向と直交する断面形状）は、たとえば、車両幅方向の一側に開放するコ字状である。

ラジエータサポート３０の上下方向中間部の車両前側には、車両幅方向に延びるバンパリインフォースメント１１０が配置されており、バンパリインフォースメント１１０の車両前側には、車両幅方向に延びるアブソーバ１２０が配置されている。ラジエータサポート３０の上側には、エンジンルームを開閉可能なエンジンフード１３０が配置されている。

バンパブラケット４０は、車両後側端部にあるボデー側取付部４１でラジエータサポート３０の連結メンバ３３にボルト締結、溶接等にて固定して取付けられている。バンパブラケット４０のボデー側取付部４１が連結メンバ３３にボルト締結される場合、バンパブラケット４０と連結メンバ３３との結合を強固にするとともに相対回転を抑制するために、上下に間隔をおいた複数個所（たとえば２箇所）でボルト締結されていることが望ましい。

バンパブラケット４０は、側面視で、ボデー側取付部４１から車両前側に延びる前方延び部４２と、前方延び部４２の車両前後方向中間部から上側に延びる上方延び部４３と、を有する。

前方延び部４２は、下面４２ａと、下面４２ａの車両前側端部から上側に延びる前側面４２ｂと、前側面４２ｂの上端部から車両後側に上方延び部４３まで延びる上面４２ｃと、を有する。

前方延び部４２の下面４２ａは、ボデー側取付部４１の下面４１ａに連なっている。前方延び部４２の下面４２ａは、車両前側かつ上側に傾斜している。このため、車両の軽衝突時であってバンパリインフォースメント１１０が車両後側に移動したときに、バンパリインフォースメント１１０とバンパブラケット４０とが互いに干渉してバンパリインフォースメント１１０からバンパブラケット４０に衝突荷重が伝達されることが抑制されている。

前方延び部４２の前側面４２ｂは、バンパブラケット４０の前端面となっており、車両前後方向と直交する方向（上下方向）に延びている。下面４２ａと前側面４２ｂとは、下側折れ曲がり部４２ｄを介して連なっている。下側折れ曲がり部４２ｄの折れ曲がりは、屈曲であってもよく、湾曲であってもよい。前方延び部４２の上面４２ｃは、上下方向と直交する水平面またはほぼ水平面とされている。ただし、上面４２ｃは、車両後側かつ上側に傾斜する傾斜面とされていてもよい。

上方延び部４３は、前方延び部４２の上面４２ｃの車両後側端部から上側に立ち上がる立ち上がり面４３ａと、立ち上がり面４３ａの上端から車両後側に延びる上端面４３ｂと、上端面４３ｂの後側端部から下側に延びる後側面４３ｃと、を有する。

上方延び部４３の立ち上がり面４３ａは、車両前側かつ上側に傾斜している。上方延び部４３の上端面４３ｂは、バンパブラケット４０の上端面となっており、上下方向と直交する水平面またはほぼ水平面とされている。立ち上がり面４３ａと上端面４３ｂの間の折れ曲がり部４３ｄの折れ曲がりは、屈曲であってもよく、湾曲であってもよい。上方延び部４３の後側面４３ｃは、車両前後方向と直交する方向に延びていてもよく車両後側かつ下側に傾斜して延びていてもよい。上端面４３ｂと後側面４３ｃとの間の折れ曲がり部４３ｅの折れ曲がりは、屈曲であってもよく、湾曲であってもよい。後側面４３ｃの下端部は、車両後側に湾曲されており、ボデー側取付部４１の上面４１ｂに連なっている。

グリルインナ５０は、グリルアウタ６０とともに、車両のラジエータグリル７０を構成する。グリルアウタ６０は、車両幅方向に延びる複数のフィン部６１を有しており、上下方向に隣り合うフィン部６１間が通風路となっている。ラジエータグリル７０の車両幅方向中央部には、意匠部材であるエンブレム７１が取付けられている。エンブレム７１は、グリルアウタ６０に取付けられていてもよく、グリルインナ５０に取付けられていてもよい。

グリルインナ５０は、たとえば樹脂製である。グリルインナ５０は、車両ボデー２０に固定して取付けられるアーム部５１を有する。アーム部５１は、車両の幅方向中央部にあり、車両幅方向でバンパブラケット４０と同位置に設けられている。アーム部５１は、側面視で、上下方向と直交する方向で車両前後方向に直線状に延びて設けられている。アーム部５１は、バンパブラケット４０に固定して取付けられている。具体的には、図３に示すように、アーム部５１は、バンパブラケット４０の前方延び部４２の上面４２ｃに形成される締結用孔４２ｆと、アーム部５１の車両後側端部に形成される締結用孔５１ａとを、互いに上下方向に重ね合わせた状態で、ボルト、ピン等からなる締結具１４０を両孔４２ｆ、５１ａに挿通させてナット１４１に螺合させることで、バンパブラケット４０の前方延び部４２の上面４２ｃに固定して取付けられている。

図２、図３に示すように、アーム部５１には、締結用孔５１ａと間隔をおいて車両前側に空間部５１ｂが設けられている。空間部５１ｂは、アーム部５１を上下方向（アーム部５１の板厚方向）に貫通して設けられている。空間部５１ｂは、車両前後方向に延びて設けられている。空間部５１ｂの車両幅方向の長さは、締結用孔５１ａの車両幅方向の長さよりも大となっている。

アーム部５１には、グリルインナ５０に車両前側から衝突荷重が入力されることにより破断してアーム部５１と車両ボデー２０との固定を解除させる破断起点部５２が設けられている。破断起点部５２は、車両前後方向で締結用孔５１ａと空間部５１ｂとの間に設けられている。破断起点部５２は、締結用孔５１ａと空間部５１ｂとを車両前後方向に隔てる部分である。破断起点部５２は、締結用孔５１ａと空間部５１ｂとの間に連続して設けられている。破断起点部５２は、アーム部５１の中で最も板厚が薄く（たとえば０．８ｍｍ程度）されており、アーム部５１の中で最も破断しやすくされている。グリルインナ５０への衝突荷重の入力時に、破断起点部５２に応力を集中させてアーム部５１の中で最も先に破断起点部５２が破断するように、空間部５１ｂの車両後側端（締結用孔５１ａ側の端）５１ｂ１は、車両後側にいくにつれては先細る形状とされていることが望ましい。

グリルインナ５０は、図１に示すように、アーム部５１の車両前側端部またはその近傍から、下側に突出する突出部５３を有する。突出部５３の車両後側面は、車両後側かつ上側に傾斜する傾斜面５４とされている。傾斜面５４の車両後側で傾斜面５４と車両前後方向に距離をおいて対向する位置に、車両ボデー２０に設けられる傾斜面対向部２１がある。傾斜面対向部２１は、バンパブラケット４０の前方延び部４２の前側面４２ｂと上面４２ｃとの間の折れ曲がり部からなる。傾斜面対向部２１は、傾斜面５４より車両後側でラジエータ１００より車両前側で車両前側から見たときに傾斜面５４とオーバーラップする位置に設けられている。傾斜面対向部２１は、上下方向で、傾斜面５４の上端よりも下側で傾斜面５４の下端よりも上側にある。

傾斜面５４は、グリルインナ５０に衝突荷重が入力されてグリルインナ５０が車両後側に移動したとき、傾斜面対向部２１に当たり傾斜面対向部２１を駆け上がる（滑り上がる）。そのため、傾斜面５４が比較的容易に傾斜面対向部２１を駆け上がることができるように、傾斜面対向部２１は、側面視で屈曲形状ではなく湾曲形状とされていることが望ましい。

傾斜面５４の車両前側には、間隔をおいてエンブレム７１が配置されている。そして、傾斜面５４とエンブレム７１との間に、他の車両等を検知するためのミリ波レーダー９０が配設されている。なお、ミリ波レーダー９０は、エンブレム７１の車両後側に配置されているため、ミリ波エンブレムといってもよい。ミリ波レーダー９０は、グリルインナ５０に取付けられて（支持されて）いる。傾斜面５４は、ミリ波レーダー９０の下端部とその近傍のみの車両後側に位置しており、ミリ波レーダー９０の上端部を含む大部分の車両後側に位置していない。

グリルインナ５０は、ミリ波レーダー９０の車両後側にミリ波レーダー９０を車両後側から覆うようにして位置する保護壁５５を有する。保護壁５５は、アーム部５１の車両前側端部またはその近傍から、上側に延びて設けられている。保護壁５５の上端５５ａは、ミリ波レーダー９０の上端よりも上側に位置している。車両前後方向で保護壁５５とミリ波レーダー９０との間には、微小隙間Ｓが設けられており、衝突していない通常時に互いに干渉し合うことが抑制されている。

ここで、車両が衝突バリアＢに相対速度１５ｋｍ／ｈ以下で衝突したとき（軽衝突時）における作動を説明する。

グリルインナ５０に衝突荷重が入力されると、図２、図３に示す破断起点部５２が破断する。そして、締結具１４０が、バンパブラケット４０の締結用孔４２ｆに挿入された状態を維持したまま、グリルインナ５０の締結用孔５１ａから破断した破断起点部５２を通ってグリルインナ５０の空間部５１ｂに移動する。そのため、アーム部５１とバンパブラケット４０（車両ボデー２０）との固定が解除され、グリルインナ５０が車両ボデー２０に対して移動可能となる。よって、アーム部５１とバンパブラケット４０との固定が解除された後、グリルインナ５０が車両ボデー２０に対して車両後側へ移動する。

グリルインナ５０が車両ボデー２０に対して車両後側に移動すると、図１に示すように、傾斜面５４が車両ボデー２０の傾斜面対向部２１に接触し（当たり）、傾斜面５４が傾斜面対向部２１をかけ上がる（滑り上がる）。このとき、傾斜面対向部２１が側面視で湾曲形状とされているため、抉りが抑制されつつ、傾斜面５４が傾斜面対向部２１をかけ上がる。

傾斜面５４は、傾斜面対向部２１をかけ上がった後、バンパブラケット４０の前方延び部４２の上面４２ｃに沿って車両後側に移動し、バンパブラケット４０の上方延び部４３に当たる。このとき、上方延び部４３の立ち上がり面４３ａが車両前側かつ上側に傾斜しているため、傾斜面５４が上方延び部４３をさらにかけ上がる（滑り上がる）ことは抑制される。

つぎに、本発明実施例の効果を説明する。
（Ａ）（ｉ）グリルインナ５０が、車両ボデー２０に固定して取付けられるアーム部５１と、アーム部５１に設けられておりグリルインナ５０に車両前側から衝突荷重が入力されることにより破断してアーム部５１と車両ボデー２０との固定を解除させる破断起点部５２を有する。そのため、グリルインナ５０に車両前側から衝突荷重が入力されたとき、破断起点部５２が破断することでアーム５１と車両ボデー２０との固定が解除されて、グリルインナ５０が車両ボデー２０に対して車両後側へ移動する。
（ｉｉ）また、グリルインナ５０が車両後側かつ上側に傾斜する傾斜面５４を有しており、車両ボデー２０が傾斜面対向部２１を有するため、グリルインナ５０が車両ボデー２０に対して車両後側に移動して傾斜面５４が傾斜面対向部２１に接触した後は、傾斜面５４が傾斜面対向部２１をかけ上がる（滑り上がる）ことにより、グリルインナ５０が車両後側かつ上側に移動する。その結果、グリルインナ５０をラジエータ１００を避けてラジエータ１００の上側（ラジエータサポートアッパメンバ３１の上側）に移動させることができ、車両後側に移動するグリルインナ５０がラジエータ１００に直撃することを抑制できる。
（ｉｉｉ）よって、ラジエータ１００を損傷させてしまうことを抑制することができる。したがって、軽衝突時にラジエータ１００が損傷することを抑制でき、ダメージャ等級が低下することを抑制できる。

（Ｂ）車両ボデー２０がラジエータ１００を支持するラジエータサポート３０と、ラジエータサポート３０に支持されるバンパブラケット４０と、を有するため、衝突時以外である通常時に、グリルインナ５０を比較的容易にラジエータ１００の車両前側に配置できる。

（Ｃ）グリルインナ５０のアーム部５１がバンパブラケット４０に取付けられているため、グリルインナ４０をラジエータ１００から車両前側に離して（距離をおいて）配置できる。そのため、衝突時であって傾斜面５４と傾斜面対向部２１との作用によりグリルインナ５０が車両後側かつ上側に移動するときに、グリルインナ５０が移動途中でラジエータ１００に衝突してしまうことを抑制できる。よって、グリルインナ５０をラジエータ１００を避けてラジエータ１００の上側に確実に移動させることができる。

（Ｄ）グリルインナ５０にはミリ波レーダー９０が取付けられているため、グリルインナ５０に衝突荷重が入力されたとき、グリルインナ５０と共にミリ波レーダー９０を車両ボデー２０に対して移動させることができる。よって、軽衝突時にミリ波レーダー９０に衝突荷重がかかることを抑制できる。その結果、ミリ波レーダー９０が損傷することを抑制でき、ダメージャ等級が低下することを抑制できる。

（Ｅ）グリルインナ５０が保護壁５５を有するため、グリルインナ５０に衝突荷重が入力されてグリルインナ５０とミリ波レーダー９０が共に車両後側に移動するときに、車両ボデー２０などの周囲の部材がミリ波レーダー９０に車両後側から当たることを抑制できる。よって、ミリ波レーダー９０がグリルインナ５０と共に車両後側に移動する場合であっても、ミリ波レーダー９０が損傷することを抑制できる。よって、ダメージャ等級が低下することを抑制できる。

（Ｆ）バンパブラケット４０の前方延び部４２の下面４２ａが、車両前側かつ上側に傾斜しているため、車両の軽衝突時であってバンパリインフォースメント１１０が車両後側に移動したときに、バンパリインフォースメント６０がバンパブラケット４０に当たってバンパリインフォースメント６０からバンパブラケット４０に衝突荷重が伝達されることを抑制できる。その結果、バンパリンフォース４０から車両ボデー２０への入力が抑制され、該入力によるラジエータ１００の損傷を抑制できる。

（Ｇ）グリルインナ５０のアーム部５１に板厚を薄くした破断起点部５２を設け、破断起点部５２が破断した後に締結具１４０を締結用孔５１ａから空間部５１ｂに移動させることで、アーム部５１とバンパブラケット４０（車両ボデー２０）との固定が解除されるため、簡易な構成で固定解除できる。

１０ グリルインナ取付構造
２０ 車両ボデー
２１ 傾斜面対向部
３０ ラジエータサポート
３１ ラジエータサポートアッパメンバ
３２ ラジエータサポートロアメンバ
３３ 連結メンバ
４０ バンパブラケット
４１ ボデー側取付部
４２ 前方延び部
４２ａ 下面
４２ｂ 前側面
４２ｃ 上面
４２ｆ 締結用孔
４３ 上方延び部
４３ａ 立ち上がり面
４３ｂ 上端面
４３ｃ 後側面
５０ グリルインナ
５１ アーム部
５１ａ 締結用孔
５１ｂ 空間部
５１ｂ１ 空間部５１ｂの車両後側端
５２ 破断起点部
５３ 突出部
５４ 傾斜面
５５ 保護壁
６０ グリルアウタ
６１ フィン部
７０ ラジエータグリル
７１ エンブレム
９０ ミリ波レーダー
１００ ラジエータ
１１０ バンパリインフォースメント
１２０ アブソーバ
１３０ エンジンフード
１４０ 締結具
１４１ ナット
Ｓ 保護壁５５とミリ波レーダー９０との間の微小隙間

Claims (4)

1. ラジエータの車両前側に配置されるグリルインナを車両ボデーに取付ける、グリルインナ取付構造であって、
   前記グリルインナは、前記車両ボデーに固定して取付けられるアーム部と、該アーム部に設けられており前記グリルインナに車両前側から衝突荷重が入力されることにより破断して前記アーム部と前記車両ボデーとの固定を解除させる破断起点部と、車両後側かつ上側に傾斜する傾斜面と、を有しており、
   前記車両ボデーは、前記傾斜面より車両後側で前記ラジエータより車両前側で車両前側から見たときに前記傾斜面とオーバーラップする位置に、傾斜面対向部を有する、
   グリルインナ取付構造。
2. 前記車両ボデーは、前記ラジエータを支持するラジエータサポートと、該ラジエータサポートに支持されるバンパブラケットと、を有し、
   前記アーム部は、前記バンパブラケットに取付けられている、請求項１記載のグリルインナ取付構造。
3. 前記グリルインナには、ミリ波レーダーが取付けられている、請求項１または請求項２記載のグリルインナ取付構造。
4. 前記グリルインナは、前記ミリ波レーダーの車両後側に位置する保護壁を有する、請求項３記載のグリルインナ取付構造。

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