JP2010228685A - 車両用バンパビーム - Google Patents

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Abstract

【課題】軽量で、かつ、サイドメンバへの衝撃荷重の伝達をより確実に行うことが可能な車両用バンパビームの提供。
【解決手段】バンパビーム1は、長手方向垂直断面が、前側フランジ2、後側フランジ3、及び複数のウェブ4,5によって閉じられた断面となるように構成される。ウェブ4〜6は、前側フランジ2との接続部から前側フランジ2と後側フランジ3との中間部まで徐々に板厚が減少するとともに、当該中間部から後側フランジ3との接続部まで一定の板厚となるように形成されている。そして、前側フランジ2の板厚が、後側フランジ3との接続部におけるウェブ4〜6の板厚よりも大きい。
【選択図】図3

Description

本発明は、自動車等の車両に取り付けられる車両用バンパビームに関する。
図1に模式的に示すように、車両100に取り付けられるバンパビーム101の主たる役割は、障害物200との衝突時に自身が変形してエネルギーを吸収するとともに、衝突荷重を左右のサイドメンバ102に伝達し、サイドメンバ102を変形させることで衝突時のエネルギを吸収させることである。即ち、衝突時にバンパビーム自身が変形し、また、サイドメンバ102を変形させることでキャビン103の変形が抑制され、乗員を衝撃から守ることができる。このような観点から、衝撃吸収をより効果的に行うことが可能なバンパビームが求められている。
一方で、車両の軽量化や車両の操縦性向上の観点から、バンパビームの軽量化が望まれている。即ち、排ガスの規制強化により車両の燃費向上が望まれており、車両の軽量化の要求が厳しくなっている。また、バンパビームは車体重心から遠く離れた位置に取り付けられるため、バンパビームの重量が増加すると、車両の慣性モーメントが増加し、操縦性に悪影響を及ぼしてしまう。
上述したような衝突時の衝撃吸収性、軽量化等の観点から、断面形状に工夫を施したバンパビームとして、従来、特許文献1〜4に記載のものが知られている。
特許文献1には、前壁部と後壁部とを連結する連結壁部を、前壁部から後壁部に向かって断面2次モーメントが漸減するように形成し、屈曲部を介して後壁部に連結したバンパーリーンフォースが開示されている。この構成によると、バンパーリーンフォースと車体フレームとの間に衝撃吸収部材を設けることなく、バンパーリーンフォースに作用する衝撃を吸収することができる。
特許文献2には、正面フランジと、上面ウエブ、中間ウエブおよび下面ウエブとの連結部分の肉厚を、その連結部分以外の部位の肉厚に比べて厚くした、車両用バンパリインフォースメントが開示されている。この構成によると、軽量な構成で、エネルギー吸収量を大きくすることができる。
特許文献3に開示されたバンパリインフォースメントにおいては、前壁部の上端部となる上壁部の前端部には、車体上方に向かって上厚肉部が突出形成されており、上厚肉部の肉厚は、前壁部の肉厚より大きく(厚肉)となっている。また、前壁部の下端部となる下壁部の前端部には、車体下方に向かって下厚肉部が突出形成されており、下厚肉部の肉厚は、前壁部の肉厚より大きく(厚肉)となっている。この構成によると、オフセット衝突時に、サイドメンバを確実に軸圧縮変形させることができる。
特許文献4に開示された車両用バンパービームにおいては、前壁部と後壁部とを連結する横壁部は、前壁部または後壁部との連結部近傍における肉厚よりも、バンパービームの中央部近傍における肉厚の方が薄く形成されている。この構成によると、バンパービームの座屈変形を安定して生じさせることができる。
特開2005−306294号公報 特開2003−182481号公報 特開2005−212587号公報 特開2000−318549号公報
上述のように、軽量かつ衝撃吸収性の高いバンパビームが提案されているものの、その特性は十分とは言えず、更なるバンパビームの軽量化及び衝撃吸収性の向上が望まれている。特に、衝突時にバンパビームが屈曲、破断してしまうと、バンパビームからサイドメンバへの衝撃荷重の伝達が不十分となるおそれがある。この場合、サイドメンバの変形が十分に行われず、衝撃エネルギーを十分に吸収することができなくなってしまう。
本発明は、上記実情に鑑みることにより、軽重量で、かつ、サイドメンバへの衝撃荷重の伝達をより確実に行うことが可能な車両用バンパビームを提供することを目的とする。
本発明に係る車両用バンパビームは、上記目的を達成するために以下のようないくつかの特徴を有している。すなわち、本発明の車両用バンパビームは、以下の特徴を単独で、若しくは、適宜組み合わせて備えている。
上記目的を達成するための本発明に係る車両用バンパビームにおける第1の特徴は、板状の前側フランジと、当該前側フランジに対向して配置されるとともにサイドメンバの先端部に接続される板状の後側フランジと、当該前側フランジと当該後側フランジとを連結する板状の複数のウェブと、を備え、長手方向垂直断面が、当該前側フランジ、当該後側フランジ、及び当該複数のウェブによって閉じられた断面となるように構成される車両用バンパビームであって、前記ウェブは、前記前側フランジとの接続部から前記前側フランジと前記後側フランジとの中間部まで徐々に板厚が減少するとともに、当該中間部から前記後側フランジとの接続部まで一定の板厚となるように形成されており、前記前側フランジの板厚が、前記後側フランジとの接続部における前記ウェブの板厚よりも大きいことである。
この構成によると、ウェブにおける前側フランジ近傍の座屈荷重を増加させることができる。これにより、前側フランジに衝撃荷重が作用したときに、前側フランジ近傍でのウェブの座屈を抑制することができる。
ここで、衝突時にウェブに発生する応力は、衝突後に前側フランジとの接続部で最も大きくなり、後側フランジに近づくほど小さくなることが本願発明者により知見されている。そのため、上記の構成のように、ウェブの板厚を前側フランジとの接続部から中間部に向かって徐々に減少させることで、重量増加を抑えながら座屈の発生を防ぐことが可能になる。
このように、ウェブの座屈が防止されることで、バンパビームの断面形状の圧縮変形が抑制されることになる。これにより、衝突時においてバンパビームの曲げ強度を維持することができる。結果として、衝突時におけるバンパビームの曲げ変形が抑制され、サイドメンバへの衝撃荷重の伝達をより確実に行うことが可能になる。
更に、衝突後の初期の座屈では、前側フランジ全体が撓むように変形することを本願発明者は知見している。そのため、上記構成のように、前側フランジの板厚を、後側フランジとの接続部におけるウェブの板厚よりも大きくすることで、効果的にバンパビームの断面形状の変形を抑制することが可能になる。
また、本発明に係る車両用バンパビームにおける第2の特徴は、前記ウェブにおける板厚が徐々に減少する部分の、前記前側フランジから前記後側フランジに向かう方向における長さが、同方向における当該ウェブの全長の30〜50%であることである。
この構成によると、ウェブにおける板厚が徐々に減少する部分の長さを、ウェブの全長の30%以上にすることで、ウェブにおける一定の板厚となるように形成されている部分で座屈が発生することを確実に防止できる。
また、ウェブにおける板厚が徐々に減少する部分の長さを、ウェブの全長の50%以下にすることで、バンパビームの重量の増加を抑えることができる。
また、本発明に係る車両用バンパビームにおける第3の特徴は、前記ウェブにおける前記前側フランジとの接続部の板厚が、当該ウェブにおける前記後側フランジとの接続部の板厚の120〜200%であることである。
この構成によると、ウェブにおける前側フランジとの接続部の板厚を、ウェブにおける後側フランジとの接続部の板厚の120%以上にすることで、ウェブの前側フランジ近傍部において座屈が発生することを防止できる。
また、ウェブにおける前側フランジとの接続部の板厚を、ウェブにおける後側フランジとの接続部の板厚の200%以下にすることで、バンパビームの重量の増加を抑えることができる。
また、本発明に係る車両用バンパビームにおける第4の特徴は、前記前側フランジの上端と前記後側フランジの上端とを連結する上端ウェブと、前記前側フランジの下端と前記後側フランジの下端とを連結する下端ウェブと、前記前側フランジの上下方向中間部と前記後側フランジの上下方向中間部とを連結する中間ウェブと、を備え、前記上端ウェブ及び前記下端ウェブは、前記前側フランジとの接続部から前記前側フランジと前記後側フランジとの中間部まで徐々に板厚が減少するとともに、当該中間部から前記後側フランジとの接続部まで一定の板厚となるように形成されており、前記上端ウェブと前記下端ウェブとで、(a)前記前側フランジとの接続部の板厚、(b)前記後側フランジとの接続部の板厚、及び(c)板厚が徐々に減少する部分の前記前側フランジから前記後側フランジに向かう方向における長さ、が同じであることである。
この構成によると、前側フランジに衝撃荷重が作用したときに、前側フランジ近傍での上端ウェブ及び下端ウェブの座屈を遅らせることができ、バンパービームの耐荷力をより増加させることができる。
本発明によれば、サイドメンバへの衝撃荷重の伝達をより確実に行うことが可能なバンパビームを軽重量で構成できる。
自動車衝突時の自動車フロント部の変形状態を示す模式図。 本発明の実施形態に係るバンパビーム1を示す模式的な斜視図 図2に示すバンパビームのA−A断面模式図。 実施形態及び従来構成のバンパビームにおける重量と耐荷力との関係についての解析結果を示す図。 従来構造における衝突時の断面変形様態を示す模式図。 本実施形態における衝突時の断面変形様態を示す模式図。 3点曲げ解析方法を説明するための図。
以下、本発明を実施するための最良の形態について図面を参照しつつ説明する。
図2は、本発明の実施形態に係るバンパビーム1を示す模式的な斜視図である。また、図3は、図2に示すバンパビーム1のA−A断面模式図であり、当該A−A断面は、バンパビーム1の長手方向と垂直な面による断面である。
以下、図2における矢印Xで示す方向を車両の幅方向、矢印Yで示す方向を前後方向(Y1:前方、Y2:後方)、矢印Zで示す方向を上下方向(Z1:上方、Z2:下方)として説明する。
(バンパビーム1の概略)
図2に示すように、本発明の実施形態に係るバンパビーム1は、車両の幅方向に延びるように、車両の前後方向に延在するサイドメンバ10の前方端部に取り付けられる。尚、このバンパビーム1は、アルミニウム合金の押し出し加工により成形されている。
図2及び図3に示すように、バンパビーム1は、車両前方に位置する前側フランジ2と、当該前側フランジ2よりも車両後方に位置する後側フランジ3と、前側フランジ2と後側フランジ3とを連結する3つのウェブ(上端ウェブ4、下端ウェブ5、中間ウェブ6)とを備えている。これらのフランジ及びウェブはそれぞれ板状に形成されている。
(各部の構成)
前側フランジ2は、バンパビーム1の前面(衝撃荷重を受ける面)を形成する板状部である。
後側フランジ3は、バンパビーム1の後面を形成する板状部であり、前側フランジ2に対向して、当該前側フランジ2と略平行に配置されている。この後側フランジ3は、サイドメンバーの前端に固定される。
本実施形態においては、図2に示すように、前側フランジ2及び後側フランジ3は、やや湾曲した板として形成されているが、この場合に限らず、平板等であってもよい。
上端ウェブ4は、バンパビーム1の上面を形成する板状部であり、前側フランジ2の上端と後側フランジ3の上端とを連結している。
下端ウェブ5は、バンパビーム1の下面を形成する板状部であり、前側フランジ2の下端と後側フランジ3の下端とを連結している。
中間ウェブ6は、前側フランジ2、後側フランジ3、上端ウェブ4、及び下端ウェブ5で囲まれた閉空間に設けられた板状部であり、前側フランジ2の上下方向中央部と後側フランジ3の上下方向中央部とを連結している。
これらのウェブ4〜6は、いずれも前側フランジ2及び後側フランジ3と略直交するように配置されている。そして、これらのウェブ4〜6は、前側フランジ2との接続部から後方に向かって前後方向の所定位置まで板厚が比例的に減少し、当該所定位置から後側フランジ3との接続部まで一定の板厚となるように形成されている。
具体的には、以下のように構成される。
バンパビーム1の長手方向垂直断面(図3に示す断面)において、上端ウェブ4の上面4a(バンパビーム1の上端面)は、前側フランジ2に対して略垂直な方向に直線状に延びている。一方、上端ウェブ4の下面4bは、前側フランジから所定量(Lv1)離れた所定位置P1まで、後方に向かうほど上方に位置するように傾斜しており、当該所定位置P1で屈曲して、上端ウェブ4の上面4aと略平行に後側フランジ3まで延びている。
また、バンパビーム1の長手方向垂直断面(図3に示す断面)において、下端ウェブ5の下面5b(バンパビーム1の下端面)は、前側フランジ2に対して略垂直な方向に直線状に延びている。一方、下端ウェブ5の上面5aは、前側フランジ2から所定量(Lv2)離れた所定位置P2まで、後方に向かうほど下方に位置するように傾斜しており、当該所定位置P2で屈曲して、下端ウェブ5の下面5bと略平行に後側フランジ3まで延びている。
また、バンパビーム1の長手方向垂直断面(図3に示す断面)において、中間ウェブ6は、前側フランジ2に対して略垂直な平面S(以下、対称面Sという)に対して対称な形状である。尚、対称面Sは、バンパビーム1の上下方向中央を通過している。そして、中間ウェブ6の上面6aは、前側フランジ2から所定量(Lv3)離れた所定位置P3まで、後方に向かうほど下方に位置するように傾斜しており、当該所定位置P3で屈曲して、前記対称面Sと略平行に後側フランジ3まで延びている。また、中間ウェブ6の下面6bは、前側フランジ2から所定量(Lv3)離れた所定位置P3まで、後方に向かうほど上方に位置するように傾斜しており、当該所定位置P3で屈曲して、前記対称面Sと略平行に後側フランジ3まで延びている。
尚、本実施形態においては、バンパビーム1は、対称面Sに対して対称な形状となっている。
また、本実施形態に係るバンパビーム1においては、ウェブ4〜6における板厚が変化している部分の長さである上記所定量Lv1、Lv2、Lv3は、いずれも等しく(その長さをLvとする)、当該長さLvが、前側フランジ2と後側フランジ3との間隔Lwの40%となるように構成されている。
ここで、上端ウェブ4における前側フランジ2との接続部(板厚が最も厚い部分)の板厚をta1、後側フランジ3との接続部の板厚をtb1とする。また、下端ウェブ5における前側フランジ2との接続部(板厚が最も厚い部分)の板厚をta2、後側フランジ3との接続部の板厚をtb2とする。また、中間ウェブ6における前側フランジ2との接続部(板厚が最も厚い部分)の板厚をta3、後側フランジ3との接続部の板厚をtb3とする。
前側フランジ2は、板厚tfが、上記tb1、tb2、tb3のいずれよりも大きくなるように形成されている。
具体的には、本実施形態に係るバンパビーム1においては、ウェブ4〜6における後側フランジ3との接続部の板厚tb1、tb2、tb3は、いずれも等しく(その板厚をtbとする)、前側フランジ2の板厚tfが、当該板厚tbの約1.5倍となるように構成されている。
また、本実施形態に係るバンパビーム1においては、ウェブ4〜6における前側フランジ2との接続部の板厚ta1、ta2、ta3は、いずれも等しくなるように構成されている。尚、当該前側フランジ2との接続部の板厚ta(=ta1=ta2=ta3)は、後側フランジ3との接続部の板厚tb(=tb1=tb2=tb3)の約1.9倍となるように構成されている。
(従来構造との比較解析)
本実施形態に係るバンパビーム1、及び、以下に示す従来構造のバンパビーム(3種類)について、3点曲げの解析を行い、バンパビームの重量と耐荷力との関係を算出した。図4にその解析結果を示す。
尚、3点曲げ解析は、図7(a)に示すように、バンパビームα1の両端を支持部α2で後側フランジ側から単純支持し、2つの支持部α2の中央における前側フランジ側から圧子α3の円弧面を当接させ、バンパビームの長手方向と垂直な方向(図7(a)における矢印方向)に圧子を移動させて、このときに圧子に作用する反力を求める解析である。圧子の移動量(バンパビームへの押し込み量)と当該反力との関係は、概ね、図7(b)に示すようになり、図7(b)に示すグラフにおける反力の最大値をバンパビームの耐荷力とした。ここで、図7(b)において、圧子の押し込み量の増加に伴い、反力が増加から減少に転じるが、これはウェブの座屈に起因するものであり、これより、反力の最大値(即ち、耐荷力)を大きくするには座屈を遅らせる必要があることが分かる。
解析における、従来構造のバンパビームの形状は、本実施形態に係るバンパビーム1における上端ウェブ4、下端ウェブ5、及び中間ウェブ6の形状を、前後方向において板厚がtb’で一定となる形状(即ち、全面均一厚さのウェブを用いた形状。図5(a)参照)に変更したものとした。具体的には、上端ウェブ4、下端ウェブ5、及び中間ウェブ6の板厚t’を、本実施形態に係るウェブの後側フランジ近傍の板厚tbの、(a)1.0倍、(b)1.2倍、(c)1.7倍として、当該3種類の従来構造について解析を行った。尚、従来構造のバンパビームにおいて、バンパビームの外寸、前後フランジの板厚については、本実施形態に係るバンパビーム1と同じとした。
図4では、本実施形態に係るバンパビーム1の重量及び耐荷力を100%として、相対比較で従来構造(3種類)の重量及び耐荷力を示している。
図4に示すように、本実施形態に係るバンパビーム1は、同一重量の従来構造のバンパビームに比べ、耐荷力が10%以上優れている。
また、耐荷力が同等のもので、比較すると、本実施形態に係るバンパビーム1では、従来構造のバンパビームに比べて、重量を約15%軽量化できることが分かる。
(バンパビーム1の効果)
以上説明したように、本実施形態に係るバンパビーム1は、板状の前側フランジ2と、前側フランジ2に対向して配置されるとともにサイドメンバの先端部に接続される板状の後側フランジ3と、前側フランジ2と後側フランジ3とを連結する板状の3枚のウェブ4〜6と、を備える。そして、バンパビーム1は、長手方向垂直断面(図3に示す断面)が、前側フランジ2、後側フランジ3、上端ウェブ4、及び下端ウェブ5によって閉じられた断面となるように構成されている。
また、ウェブ4〜6は、それぞれ、前側フランジ2との接続部から前側フランジ2と後側フランジ3との中間部まで徐々に板厚が減少するとともに、当該中間部から後側フランジ3との接続部まで一定の板厚となるように形成されている。
また、前側フランジ2の板厚は、後側フランジ3との接続部におけるウェブ4〜6の板厚よりも大きい。
この構成によると、ウェブ4〜6における前側フランジ2近傍の座屈荷重を増加させることができる。これにより、前側フランジ2に衝撃荷重が作用したときに、前側フランジ2近傍でのウェブ4〜6の座屈を抑制することができる。
ここで、本願発明者は、従来構造のバンパビームの衝突時の変形様態について、以下の点、知見している。図5は、従来構造のバンパビーム1’における衝突時の断面変形様態を示す模式図であり、図5(a)は、衝突前の長手方向垂直断面形状、図5(b)は、衝突後、座屈発生直後の断面形状、図5(c)は、ウェブの座屈により前後方向の幅が減少した断面形状を示している。
即ち、図5(a)、(b)に示すように、従来構造のバンパビーム1’においては、前面から衝撃荷重を受けたときに、前側フランジ2’と上下端のウェブ4’,5’がほぼ同時に変形する。このとき、前側フランジ2’は上下幅全体で変形する。また、バンパビーム1’の角部1a’にモーメント(図6参照)が発生することで、上下端のウェブ4’,5’は、前側フランジ2’近傍で、外側に屈曲するように座屈変形が生じる。これに対して、中間ウェブ6’では、上下両側に逆向きのモーメントが発生するため、これらのモーメントが相殺され、曲げ変形が生じにくい。その後、図5(c)に示すように、中間ウェブ6’における前側フランジ2’近傍が座屈することで、バンパビーム1’の断面が潰れていく。すなわち、断面が車両の前後方向に圧縮変形を始める。これにより、曲げ耐荷力が低下していく。
この点、本実施形態に係るバンパビーム1は、前側フランジ2の接続部に向かって徐々にウェブ4〜6の板厚が厚くなっているので、上述したような前側フランジ2の近傍におけるウェブ4〜6の座屈の発生を抑制することができる。尚、ウェブ4〜6全体の板厚を一様に厚くするわけではないので、バンパビーム1の重量の増加を抑えることができる。
このように、ウェブ4〜6の座屈が防止されることで、バンパビーム1の断面形状の圧縮変形が抑制されることになる。これにより、衝突時においてバンパビーム1の曲げ強度を維持することができる。結果として、衝突時におけるバンパビーム1の曲げ変形が抑制され、サイドメンバ10への衝撃荷重の伝達をより確実に行うことが可能になる。
更に、図5に示すように、衝突後の初期においては、前側フランジ2全体が撓むように変形することが分かっている。従って、本実施形態のバンパビーム1のように、前側フランジ2の板厚tfを、後側フランジ3との接続部におけるウェブ4〜6の板厚tbよりも大きくなるように構成することで、当該前側フランジ2の撓みを抑制し、より効果的に(重量を過度に増加させることなく)バンパビーム1の断面形状の変形を抑制することが可能になる。
また、バンパビーム1においては、ウェブ4〜6における板厚が徐々に減少する部分(以下、板厚変化部という)の、車両の前後方向(前側フランジ2から後側フランジ3に向かう方向)における長さLv1、Lv2、Lv3が、同方向における当該ウェブ4〜6の全長(即ち、前側フランジ2と後側フランジ3との間隔Lw)の40%である。
ここで、ウェブ4〜6における板厚変化部の長さLv1、Lv2、Lv3が、前側フランジ2と後側フランジ3との間隔Lwの30%よりも小さくなると、衝突直後に前側フランジ2とウェブ4〜6との接続部が回転し、ウェブ4〜6における一定の板厚となるように形成されている部分(以下、板厚均一部という)で座屈が発生するおそれがある。
即ち、例えば、図6に示すように、衝撃荷重が前側フランジ2に作用したときには、バンパビーム1上端の角部1aに反時計回りのモーメントが発生するが、ウェブ4における板厚変化部の長さLv1が、当該間隔Lwの30%よりも小さくなると、図6(a)に示すように、角の部分が直角を保ったまま厚肉部だけが回転し易くなり、ウェブ4の狭い範囲で座屈変形を生じてしまうおそれがある(図6(a)において変形状態を二点鎖線で示す)。これに対し、本実施形態のように、ウェブ4における板厚変化部の長さLv1を、当該間隔Lwの30%以上とすることで、図6(b)に示すように、ウェブ4全体に変形が及ぶため(図6(b)において変形状態を二点鎖線で示す)、変形に要する荷重が大きくなる(即ち、バンパビーム1の耐荷力が大きくなる)。
一方、ウェブ4〜6における板厚変化部の長さLv1、Lv2、Lv3が、前側フランジ2と後側フランジ3との間隔Lwの50%よりも大きくなると、同重量でウェブ4〜6の板厚を均一にしたものと同等の性能となってしまい、軽量で耐荷力が大きくなるという効果が少なくなってしまう。即ち、当該間隔Lwの50%よりも大きい範囲でウェブの板厚を増しても耐荷力の増加量は少なくなる一方で、ウェブの重量が増加してしまうため、ウェブ4〜6における板厚変化部の長さLv1、Lv2、Lv3は、当該間隔Lwの50%以下が望ましい。
この点、バンパビーム1の構成によれば、前記長さLv1、Lv2、Lv3が、前記間隔Lwの40%であるので、ウェブ4〜6における板厚均一部で座屈が発生することを防止でき、過度に重量を増加させることなく耐荷力を顕著に増加させることが可能である。
また、バンパビーム1においては、ウェブ4〜6における前側フランジ2との接続部の板厚ta1、ta2、ta3が、それぞれ、ウェブ4〜6における後側フランジ3との接続部の板厚tb1、tb2、tb3の190%である。
ここで、ウェブにおける前側フランジ2との接続部の板厚が、ウェブにおける後側フランジ3との接続部の板厚の120%よりも小さくなると、ウェブの前側フランジ2近傍部における座屈防止の効果が少なくなり、200%よりも大きくなると軽量化の効果が顕著には得られなくなってしまう。
この点、バンパビーム1の構成によれば、ウェブ4〜6における前側フランジ2との接続部の板厚ta1、ta2、ta3が、それぞれ、ウェブ4〜6における後側フランジ3との接続部の板厚tb1、tb2、tb3の190%であるので、ウェブ4〜6の前側フランジ2近傍部において座屈が発生することを防止でき、過度に重量を増加させることなく耐荷力を顕著に増加させることが可能である。
また、バンパビーム1において、上端ウェブ4と下端ウェブ5とで、(a)前側フランジ2との接続部の板厚ta1,ta2、(b)前記後側フランジとの接続部の板厚tb1,tb2、及び(c)板厚が徐々に減少する部分の前記前側フランジから前記後側フランジに向かう方向における長さLv1,Lv2、が同じである。即ち、ta1=ta2、tb1=tb2、Lv1=Lv2、が成立する。
この構成によると、前側フランジ2に衝撃荷重が作用したときに、前側フランジ2近傍での上端ウェブ4及び下端ウェブ5の座屈を遅らせることができ、バンパービーム1の耐荷力をより増加させることができる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上述の実施の形態に限られるものではなく、特許請求の範囲に記載した限りにおいて様々に変更して実施することができるものである。
(変形例)
◆前側フランジ2と後側フランジ3との間に設けられるウェブの数は、上端、下端、及びその中央の3枚である場合に限られない。長手方向垂直断面が、閉じられた断面となるように、少なくとも2枚以上あればよい。
◆本実施形態のバンパビーム1においては、ウェブ4〜6における前側フランジとの接続部の板厚、後側フランジとの接続部の板厚、及び板厚変化部の長さは、ウェブ4〜6のいずれも同じであったが、この場合に限らず、各ウェブ毎に異なってもよい。
本発明は、乗員を衝撃から守るために車両に取り付けられるバンパビームとして利用することができる。
1 バンパビーム
2 前側フランジ
3 後側フランジ
4 上端ウェブ
5 下端ウェブ
6 中間ウェブ
10 サイドメンバ

Claims (4)

  1. 板状の前側フランジと、当該前側フランジに対向して配置されるとともにサイドメンバの先端部に接続される板状の後側フランジと、当該前側フランジと当該後側フランジとを連結する板状の複数のウェブと、を備え、長手方向垂直断面が、当該前側フランジ、当該後側フランジ、及び当該複数のウェブによって閉じられた断面となるように構成される車両用バンパビームであって、
    前記ウェブは、前記前側フランジとの接続部から前記前側フランジと前記後側フランジとの中間部まで徐々に板厚が減少するとともに、当該中間部から前記後側フランジとの接続部まで一定の板厚となるように形成されており、
    前記前側フランジの板厚が、前記後側フランジとの接続部における前記ウェブの板厚よりも大きい
    車両用バンパビーム。
  2. 前記ウェブにおける板厚が徐々に減少する部分の、前記前側フランジから前記後側フランジに向かう方向における長さが、同方向における当該ウェブの全長の30〜50%である
    請求項1に記載の車両用バンパビーム。
  3. 前記ウェブにおける前記前側フランジとの接続部の板厚が、当該ウェブにおける前記後側フランジとの接続部の板厚の120〜200%である
    請求項1又は請求項2に記載の車両用バンパビーム。
  4. 前記前側フランジの上端と前記後側フランジの上端とを連結する上端ウェブと、
    前記前側フランジの下端と前記後側フランジの下端とを連結する下端ウェブと、
    前記前側フランジの上下方向中間部と前記後側フランジの上下方向中間部とを連結する中間ウェブと、
    を備え、
    前記上端ウェブ及び前記下端ウェブは、前記前側フランジとの接続部から前記前側フランジと前記後側フランジとの中間部まで徐々に板厚が減少するとともに、当該中間部から前記後側フランジとの接続部まで一定の板厚となるように形成されており、
    前記上端ウェブと前記下端ウェブとで、(a)前記前側フランジとの接続部の板厚、(b)前記後側フランジとの接続部の板厚、及び(c)板厚が徐々に減少する部分の前記前側フランジから前記後側フランジに向かう方向における長さ、が同じである
    請求項1〜3のいずれか一項に記載の車両用バンパビーム。
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