JP5104377B2 - 電圧安定化装置 - Google Patents

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Description

本発明は、主として入出力が低電圧で高出力電流が得られるLDO(Low Drop Out)タイプの低耐圧電圧レギュレータに代表される電圧安定化装置に関する。
従来、一半導体基板で出力用電界効果トランジスタ(通常MOSトランジスタ)のゲート電極側にオペアンプを接続した基本構成部分を有する汎用的なLDOタイプの低耐圧電圧レギュレータとしては、幾つかの規格のものが知られている。例えば入力電圧3.6Vで出力電圧1Vとなるタイプでは、入出力の電圧差並びに損失が大きく、効率が低くなっている。しかも、高出力電流を得るためには大型の出力用MOSトランジスタを用いなければならず、装置構成が大きくなってしまう。
ここでの効率を改善するため、入力側に降圧スイッチレギュレータを介在させ、例えば低耐圧電圧レギュレータに印加される入力電圧を1.8V、1.5V、‥、という具合に段階別に降下させた中間電圧を出力するようにしたタイプのスイッチングレギュレータを組み合わせた低耐圧電圧レギュレータ(文献公知に係る発明でないが、汎用的に採用されている技術構成に係るもの)もある。
その他、高出力電流が得られる電圧安定化装置として、例えば高耐圧電圧レギュレータと低耐圧電圧レギュレータとを組み合わせ、低耐圧電圧レギュレータで入力電圧の変動を小さくしてAC(交流)特性の改善を図った半導体装置が特許文献1に開示されている。
特開2005−25596号公報
上述した入力初段側に降圧スイッチレギュレータを介在させた低耐圧電圧レギュレータの場合、低耐圧電圧レギュレータへの入力電圧が低くなると、出力用MOSトランジスタのゲート電極−ソース電極間の電圧VGSが小さくなり、負荷電流が増大して電圧降下も大きくなってしまうことにより、高出力電流を得難いという問題がある。
具体的に云えば、従来の低耐圧電圧レギュレータの場合、P型基板内でNウエル領域とその領域内に形成されるP型MOSトランジスタ、並びにPウエル領域とその領域内に形成されるN型MOSトランジスタを使用してオペアンプ回路を構成し、Nウエル領域に入力電圧VIN、Pウエル領域に接地電圧VSSを加えている構造になっているため、P型基板とNウエル領域とによって構成される寄生ダイオード構造が存在する。そして、このダイオードに順方向電圧が加えられると、P型基板からNウエル領域に電流が流れることになるため、P型基板よりNウエル領域の電位を低くすることはできない。従って、オペアンプの負極側電源端子の電圧を接地電圧VSS(0V程度)に維持するのが限界となる。これに伴って出力用MOSトランジスタのゲート電極−ソース電極間の電圧VGSが0Vから入力電圧までの間の低電圧でしか確保されず、大電流で駆動できずに出力電圧が低下することとなる。
又、特許文献1に係る半導体装置(電圧安定化装置)の場合、低耐圧電圧レギュレータ以外に別個に高耐圧電圧レギュレータを入力側に付設するように用いているため、回路構成(装置構成)が大規模になってしまうばかりでなく、用途が低耐圧電圧レギュレータ単体に要求されるような低電圧の入力電圧条件下に限定されれば適用し難く、基本機能として入出力が低電圧な条件下で高出力電流を得難いという問題がある。
そこで、本発明の技術的課題は、入出力が低電圧で高出力電流が得られる簡素な構成の半導体デバイスとしてのLDOタイプの電圧安定化装置を提供することにある。
上記技術的課題を解決するための第1の発明は、
一半導体基板で出力用電界効果トランジスタ(例えば図1の出力用P型MOSトランジスタ1)のゲート電極側にオペアンプ(例えば図1のオペアンプ2)を接続した構成部分を有するLDOタイプの半導体デバイスとしての電圧安定化装置であって、
前記一半導体基板の3重ウエル領域構造部に形成されたバイアス生成用電界効果トランジスタにより、入力されたクロック信号(例えば図1のクロック信号CLK)に基づいて生成した負バイアス電圧(例えば図1の負バイアス電圧VM)を前記オペアンプの負側電源端子に印加する機能を持つ負バイアス生成回路(例えば図1の負バイアス生成回路4)を備えたことを特徴としている。
このような構成により、負バイアス生成回路からの負バイアス電圧をオペアンプに印加し、正極側の入力電圧と負極側の負バイアス電圧との間で動作させることにより、増幅時の反転電位差(電圧値)が大きくなって増幅効率が向上し、出力用電界効果トランジスタのゲート電極−ソース電極間の電圧VGSが十分に高く確保されてゲート電極側のゲートバイアス電圧を0V以下までの電位に維持することができる。
従って、この出力用電界効果トランジスタの場合、大型のものを要すること無く、従来通りのサイズのものであっても、ゲート電極−ソース電極間の電圧VGSを十分に高く確保できるので、電圧降下も小さくなり、高効率で高出力電流が得られる。
即ち、本発明によれば、1チップの簡素な構成の半導体デバイスとして、入出力が低電圧で高出力電流が得られるLDOタイプの電圧安定化装置を提供できる。
又、第2の発明は、
前記一半導体基板は、P型基板(例えば図3のP型半導体基板10)であり、
前記バイアス生成用電界効果トランジスタは、前記一半導体基板の前記3重ウエル領域構造部内の所定のNウエル領域部(例えば図3のNウエル領域部13)内で孤立して表面が露呈されるように形成されたPウエル領域部(例えば図3のPウエル領域部14)に形成されたN型電界効果トランジスタ(例えば図3のバイアス生成用N型MOSトランジスタN2)である電圧安定化装置を特徴としている。
このような構成により、例えば接地電位(又はフローティング)とされるNウエル領域部を0Vに近い負電圧値(−1V未満)に維持し、Pウエル領域部に形成されたN型電界効果トランジスタ(バイアス生成用電界効果トランジスタ)のソース電極側から−1V程度の負バイアス電圧を安定して出力させることができる。因みに、3重ウエル領域構造とは、半導体基板に一つのウエルを形成して、その中に更にウェルを形成したもので、例えばP型半導体基板上にNウエルを作り、その中にPウエルを作る場合を例示できる。
更に、第3の発明は、
前記負バイアス生成回路は、前記バイアス生成用電界効果トランジスタの前段として、
前記一半導体基板の所定のNウエル領域部(例えば図3のNウエル領域部11)に形成されると共に、前記クロック信号がゲート電極側に入力され、且つソース電極側に入力電圧が印加される初段P型電界効果トランジスタ(例えば図2、図3の初段P型MOSトランジスタP1)と、
前記一半導体基板の所定の前記Pウエル領域部(例えば図3のPウエル領域部12)に形成されると共に、前記クロック信号(例えば図2、図3のクロック信号CLK)がゲート電極側に入力され、且つソース電極側が接地接続されて接地電圧(基板電圧)VSSが印加され、ドレイン電極側が前記初段P型電界効果トランジスタのドレイン電極側と接続された初段N型電界効果トランジスタ(例えば図2、図3の初段N型MOSトランジスタN1)と、
を備え、
前記バイアス生成用電界効果トランジスタ(例えば図2、図3のバイアス生成用N型MOSトランジスタN2)は、前記初段P型電界効果トランジスタのドレイン電極側と前記初段N型電界効果トランジスタのドレイン電極との間にゲート電極側が接続され、且つソース電極側から前記負バイアス電圧(例えば図2、図3の負バイアス電圧VM)を出力する電圧安定化装置を特徴としている。
このような構成により、負バイアス生成回路にあってのクロック信号に基づいて負バイアス電圧を生成するためのバイアス生成用電界効果トランジスタに接続される初段回路を、一半導体基板で汎用的なP型、N型の各種電界効果トランジスタの簡素な組み合わせで構築することができる。
加えて、第4の発明は、
前記負バイアス生成回路は、前記バイアス生成用電界効果トランジスタ(例えば図2のバイアス生成用N型MOSトランジスタN2)のゲート電極側が接続される共に、前記初段P型電界効果トランジスタ(例えば図2の初段P型MOSトランジスタP1)のドレイン電極側及び前記初段N型電界効果トランジスタ(例えば図2の初段N型MOSトランジスタN1)のドレイン電極側を結んだ結線からの引き出し線と、
前記バイアス生成用電界効果トランジスタのドレイン電極側との間に介在された第1の容量素子と、前記バイアス生成用電界効果トランジスタのソース電極側と入力電圧線間に接続された第2の容量素子(例えば図2のコンデンサC2)と、
を備えた電圧安定化装置を特徴としている。
このような構成により、各種電界効果トランジスタをスイッチ素子として使用し、第1の容量素子に蓄えた電荷を負方向に昇圧して第2の容量素子に蓄え、バイアス生成用電界効果トランジスタのソース電極から安定して所望の負バイアス電圧(例えば−1V程度)を生成出力することができる。
一方、第5の発明は、
前記一半導体基板には、入力電圧を段階別に降下させた中間電圧を出力する降圧スイッチレギュレータが入力側に配備されて成る電圧安定化装置を特徴としている。
このような構成により、降圧スイッチレギュレータの特徴を活かし、入出力の電圧差が殆ど無い使用条件下でも、入出力が低電圧で高出力電流が得られるため、安定化電源として有効となる。
他方、第6の発明は、
前記一半導体基板には、前記クロック信号を生成するための発振回路(例えば図1の発振回路5)が入力初段側に配備されて成る電圧安定化装置を特徴としている。
このような構成により、外部からのクロック信号が入力されることを前提としなくても、1チップ構成の半導体デバイスとして、オペアンプに負バイアス電圧を印加する機能が構築される。
以下、図を参照して本発明に係る電圧安定化装置の実施の形態を説明する。
(実施形態)
(構成)
先ず、構成及び各部の機能を説明する。
図1は、本実施形態に係る電圧安定化装置の概略構成を示す回路ブロック図である。
この電圧安定化装置は、出力用電界効果トランジスタとしての出力用P型MOSトランジスタ1と、出力用P型MOSトランジスタ1のゲート電極側に接続されてゲートバイアス電圧VGを印加するオペアンプ2と、基準電圧Vrefを生成するための基準電圧生成回路3と、入力されたクロック信号CLKに基づいて生成した負バイアス電圧VMをオペアンプ2の負側電源端子に印加する負バイアス生成回路4と、を一半導体基板に備えて構成される。尚、クロック信号CLKを生成するための発振回路5については、ここでは半導体基板外にあるとする。
このうち、出力用P型MOSトランジスタ1は、ソース電極側が入力電圧VINを印加するための入力端子に接続され、ドレイン電極側が出力電圧VOUTを出力するための出力端子に接続されている。
基準電圧生成回路3は、入力端子(正側電源入力端子)と、接地用電源端子(負側電源入力端子)に接続されている。
オペアンプ2は、負極(−)側が基準電圧生成回路3に接続されると共に、正極(+)側が出力端子及び負側電源端子の間を結んで接地された線に直列に介在された抵抗器R1、R2の間部分に接続されている。その他、オペアンプ2における一方の正側電源端子は、出力用P型MOSトランジスタ1のソース電極側に接続され、他方の負側電源端子は、負バイアス生成回路4に接続されている。尚、抵抗器R1は出力端子側寄り、抵抗器R2は負側電源端子側寄りにそれぞれ配置されている。
負バイアス生成回路4は、一半導体基板の3重ウエル領域構造部に形成されたバイアス生成用電界効果トランジスタにより、入力されたクロック信号CLKに基づいて負バイアス電圧VMを生成することを特徴とするものである。
図2は、負バイアス生成回路4の等価回路を例示したものである。図3は、負バイアス生成回路4の等価回路における要部を半導体基板構造の側面断面により例示したものである。
各図を参照すれば、一半導体基板は、P型半導体基板10を示している。負バイアス生成回路4のバイアス生成用電界効果トランジスタは、3重ウエル領域構造部として、P型半導体基板10の所定のNウエル領域部13内で孤立して表面が露呈されるように形成されたPウエル領域部14に形成されたN型電界効果トランジスタとしてのバイアス生成用N型MOSトランジスタN2を示すものである。尚、3重ウエル領域構造のMOSトランジスタについては、等価回路の図示上において破線丸領域として区別する。
負バイアス生成回路4は、バイアス生成用N型MOSトランジスタN2の前段として、P型半導体基板10の所定のNウエル領域部11(表面側は露呈されている)に形成されると共に、クロック信号CLKがゲート電極側に入力され、且つソース電極側に入力電圧VINが印加される初段P型MOSトランジスタP1と、P型半導体基板10の所定のPウエル領域部12(表面側は露呈されている)に形成されると共に、クロック信号CLKがゲート電極側に入力され、且つソース電極側が接地接続されて接地電圧(基板電圧)VSSが印加され、ドレイン電極側が初段P型MOSトランジスタP1のドレイン電極側と接続された初段N型MOSトランジスタN1と、を備えている。
N型MOSトランジスタN2については、初段P型MOSトランジスタP1のドレイン電極側と初段N型MOSトランジスタN1のドレイン電極との間にゲート電極側が接続され、且つソース電極側から負バイアス電圧VMを出力する。
即ち、この負バイアス生成回路4では、クロック信号CLKに基づいて負バイアス電圧VMを生成するため、N型MOSトランジスタN2とP型半導体基板10で汎用的なP型、N型の各種電界効果トランジスタを組み合わせてスイッチング素子として使用し、負方向へのチャージポンプ昇圧動作をさせて負バイアスを生成している。
又、負バイアス生成回路4は、N型MOSトランジスタN2のゲート電極側が接続される共に、初段P型MOSトランジスタP1のドレイン電極側及び初段N型MOSトランジスタN1のドレイン電極側を結んだ結線からの引き出し線と、N型MOSトランジスタN2のドレイン電極側との間に介在された第1の容量素子としてのコンデンサC1と、N型MOSトランジスタN2のソース電極と入力電圧VIN線に接続された第2の容量素子としてのコンデンサC2と、を備えている。
即ち、この負バイアス生成回路4では、各種電界効果トランジスタをスイッチ素子として使用し、コンデンサC1に蓄えた電荷を負方向に昇圧してコンデンサC2に蓄え、N型MOSトランジスタN2のソース電極側から安定して所望の負バイアス電圧VM(例えば−1V程度)を生成出力できるようにしている。
尚、図3に示す負バイアス生成回路4の等価回路における要部について、Nウエル領域部11の表面に露呈される電極接続形成用拡散領域(具体的には初段P型MOSトランジスタP1のドレイン電極が接続されるP+領域、及びソース電極が接続されるP+領域、Nウエル領域部11の電位が接続されるN+領域)、Pウエル領域部12の表面に露呈される電極接続形成用拡散領域(具体的には初段N型MOSトランジスタN1のドレイン電極が接続されるN+領域、及びソース電極が接続されるN+領域、Pウエル領域部12の電位が接続されるP+領域)、P型半導体基板10の表面に露呈される電極接続形成用拡散領域(具体的には接地電圧VSSが接続されるP+領域)、3重ウエル領域構造部におけるNウエル領域部13の表面に露呈される電極接続形成用拡散領域(具体的には接地電圧VSSが接続されるN+領域を示すが、その電位はフローティングとしても良い)、Pウエル領域部14の表面に露呈される電極接続形成用拡散領域(具体的にはN型MOSトランジスタN2のドレイン電極が接続されるN+領域、及びソース電極が接続されるN+領域、Pウエル領域部14の電位が接続されるP+領域)は、何れもコンタクト抵抗を減らすために高濃度化されている。
図4は、オペアンプ2の等価回路を例示したものである。
オペアンプ2は、バイアス回路6とオペアンプ差動回路7とから構成される。バイアス回路6は、3重ウエル領域構造部を有する1個のN型MOSトランジスタと抵抗器Rとを備えて構成される。N型MOSトランジスタのソース電極側には負バイアス電圧VMが印加され、ドレイン電極側には抵抗器Rを介して入力電圧VINが印加されるようになっている。その他、N型MOSトランジスタのゲート電極側とドレイン電極側とは結線されている。
オペアンプ差動回路7は、3重ウエル領域構造部を有する3個のN型MOSトランジスタと通常の2個のP型MOSトランジスタとを組み合わせて構成されている。
このうち、バイアス回路6のN型MOSトランジスタとの間でゲート電極同士が接続された3重ウエル領域構造部を有するN型MOSトランジスタは、ソース電極側に負バイアス電圧VMが印加され、ドレイン電極側が他の3重ウエル領域構造部を有する2個のN型MOSトランジスタにおけるソース電極同士の結線に接続されている。
他の3重ウエル領域構造部を有するN型MOSトランジスタのうちの一方のものは、ゲート電極側が正極(+)端子に接続され、ゲート電極同士が接続された一方の通常のP型MOSトランジスタのドレイン電極側(ゲート電極側と結線されている)にドレイン電極側が接続され、他方のものは、ゲート電極側が負極(−)端子に接続され、ゲート電極同士が接続された他方の通常のP型MOSトランジスタのドレイン電極側にドレイン電極側が接続(この接続線からゲートバイアス電圧VGが引き出される)されている。ゲート電極同士が接続された通常のP型MOSトランジスタのソース電極側には、それぞれ入力電圧VINが印加される。但し、ここで例示したバイアス回路6とオペアンプ差動回路7とから構成されるオペアンプ2の等価回路は、あくまでも一例であって、他の回路構成でも実現できるものである。
尚、基準電圧生成回路3の等価回路については、周知技術を容易に適用できるので、例示や説明を省略する。
(動作)
次に、動作を説明する。
本実施形態の電圧安定化装置において、電源電圧VDDとして所定の入力電圧VINを入力端子を通して各部に印加すると、LDOタイプの低耐圧電圧レギュレータでは、基準電圧生成回路3で生成出力された基準電圧Vrefとの電位差に応じてオペアンプ2が出力用P型MOSトランジスタ1のゲート電極側へゲートバイアス電圧VGを印加して駆動状態となる。このとき、オペアンプ2の負側電源端子には、外部の発振回路5から出力されたクロック信号CLKに基づいて負バイアス生成回路4が生成出力した負バイアス電圧VMが印加される。
負バイアス生成回路4から出力される負バイアス電圧VMは、3重ウエル領域構造部のN型MOSトランジスタN2のソース電極側から得られるが、N型MOSトランジスタN2を形成したPウエル領域部14を囲むNウエル領域部13の電位を例えば接地電圧VSS(又はフローティング)として0V、或いは0Vに近い負電圧値(但し、−1V未満とする)に維持すれば、ソース電極側から負電位を安定して出力させることができる。図2を参照すれば、接地電圧(基板電圧)VSSが0V、入力電圧VINのとき、出力電圧VOUTは−VIN(厳密に云えば、N型MOSトランジスタN2のソース・ドレイン間の寄生ダイオードの順方向電圧降下分VFが加味されて−VIN+VF)となる。
このように、負バイアス生成回路4からの負バイアス電圧VMが印加されたオペアンプ2では、正極側の入力電圧VINと負極側の負バイアス電圧VMとの間で動作する。従来の低耐圧電圧レギュレータでは、P型基板に設けられたPウエル領域内にN型MOSトランジスタ、P型基板内に設けられたNウエル領域内にP型MOSトランジスタを形成してオペアンプを差動させていたので、負バイアスを生成して電圧印加すると、P型基板である接地電圧(基板電圧)VSSと負バイアス電圧VMが印加されるN型MOSトランジスタを形成するPウエル領域との間が短絡状態になり、且つ負バイアス電圧VMが印加されるN型MOSトランジスタのソース電極とN型MOSトランジスタを形成するPウエル領域及びP型基板との間に存在する寄生ダイオード構造に順方向電圧が加えられる条件下となるため、オペアンプの負極(−)側電源端子の電圧を接地電圧VSSである0V程度に維持するのが限界であった。本実施例におけるオペアンプ2の場合、寄生ダイオード構造に順方向電圧が加えられる条件がなくなり、出力用P型MOSトランジスタ1のゲート電極−ソース電極間の電圧VGSを接地電圧VSSである0V以下にすることが可能となり、出力用P型MOSトランジスタ1の抵抗値を低くすることができる。
従って、本実施例における出力用P型MOSトランジスタ1の場合、トランジスタサイズを大きくすること無く、従来のトランジスタサイズの場合で、負荷電流が増加してもゲート電極−ソース電極間の電圧VGSを負側電位にして十分に電圧を確保できるので、電圧降下も小さくなる。結果として、ドレイン電極側から出力電圧VOUTの低下なく、高出力電流を得ることが可能となる。
即ち、本実施形態によれば、1チップの簡素な構成の半導体デバイスとして、入出力が低電圧で高出力電流が得られるLDOタイプの電圧安定化装置を具現できる。尚、本実施形態で説明した負バイアス生成回路4は、負方向2倍昇圧を例としたが、更なる高倍率で負方向に昇圧して負バイアス電圧VMを生成する構成にすることも可能である。
(応用例1)
上記実施形態において、P型半導体基板10に対し、入力電圧を段階別に降下させた中間電圧を出力する降圧スイッチレギュレータ(図示せず)を入力側、具体的には負バイアス生成回路4の前段に配備し、入力電圧VINと発振回路5からのクロック信号CLKとを入力して電圧を降下させるようにしたものである。
このような構成の電圧安定化装置の場合、降圧スイッチレギュレータの特徴を活かし、入出力の電圧差が殆ど無い使用条件下でも、入出力が低電圧で高出力電流が得られるため、安定化電源として有効となる。
尚、ここでの降圧スイッチレギュレータの等価回路についても、周知技術を容易に適用できるので、例示や説明を省略する。
(応用例2)
上記実施形態において、P型半導体基板10に対し、クロック信号CLKを生成するための図1に示した発振回路5を入力初段側、具体的には負バイアス生成回路4の前段に配備し、クロック信号CLKの生成出力も合わせて行うようにしたものである。
このような構成の電圧安定化装置の場合、外部からのクロック信号CLKが入力されることを前提としなくても、1チップ構成の半導体デバイスとして、オペアンプ2に負バイアス電圧VMを印加する機能が構築される。
尚、ここでの発振回路5の等価回路についても、周知技術を容易に適用できるので、例示を省くが、通常のP型、N型のMOSトランジスタとコンデンサとを複数組み合わせ、入力電圧VIN及び接地電圧(基板電圧)VSSに接続した構成として構築することができる。但し、発振回路5を1チップ構成で配備した場合には、比較的大規模な回路構成(装置構成)となるため、係る構成は使用目的に応じて採択されるべきものである。
(応用例3)
上記応用例1において、P型半導体基板10に対し、降圧スイッチレギュレータの前段にクロック信号CLKを生成するための図1に示した発振回路5を配備し、クロック信号CLKの生成出力、そのクロック信号CLKの電圧降下も合わせて行うようにしたものである。
このような構成の電圧安定化装置の場合、入力電圧VINの他にクロック信号CLKの電圧も降下させることができるので、オペアンプ2に印加する負バイアス電圧VMが低値であることを要求される使用条件下では好適となる。但し、ここでも1チップ構成で配備した場合には、比較的大規模な回路構成(装置構成)となるため、係る構成は使用目的に応じて採択されるべきものである。
本実施形態に係る電圧安定化装置の概略構成を示した回路ブロック図である。 図1に示す電圧安定化装置に備えられる負バイアス生成回路4の等価回路を例示したものである。 図2に示す負バイアス生成回路4の等価回路における要部を半導体基板構造の側面断面により例示したものである。 図1に示す電圧安定化装置に備えられるオペアンプ2の等価回路を例示したものである。
符号の説明
1 出力用P型MOSトランジスタ、2 オペアンプ、3 電圧生成回路、4 負バイアス生成回路、5 発振回路、6 バイアス回路、7 オペアンプ差動回路、10 P型半導体基板、11 Nウエル領域部、12、14 Pウエル領域部、13 Nウエル領域部、P1 初段P型MOSトランジスタ、N1 初段N型MOSトランジスタ、N2 N型MOSトランジスタ、C1、C2 コンデンサ、R、R1、R2 抵抗器

Claims (5)

  1. 一半導体基板で出力用電界効果トランジスタのゲート電極側にオペアンプを接続した構成部分を有するLDOタイプの半導体デバイスとしての電圧安定化装置であって、
    前記一半導体基板の3重ウエル領域構造部に形成されたバイアス生成用電界効果トランジスタにより、入力されたクロック信号に基づいて生成した負バイアス電圧を前記オペアンプの負側電源端子に印加する機能を持つ負バイアス生成回路を備え
    前記負バイアス生成回路は、前記バイアス生成用電界効果トランジスタの前段として、
    前記一半導体基板の所定のNウエル領域部に形成されると共に、前記クロック信号がゲート電極側に入力され、且つソース電極側に入力電圧が印加される初段P型電界効果トランジスタと、
    前記一半導体基板の所定のPウエル領域部に形成されると共に、前記クロック信号がゲート電極側に入力され、且つソース電極側が接地接続されて接地電圧が印加され、ドレイン電極側が前記初段P型電界効果トランジスタのドレイン電極側と接続された初段N型電界効果トランジスタと、を含み、
    前記バイアス生成用電界効果トランジスタは、前記初段P型電界効果トランジスタのドレイン電極側と前記初段N型電界効果トランジスタのドレイン電極側にゲート電極側が接続され、且つソース電極側から前記負バイアス電圧を出力することを特徴とする電圧安定化装置。
  2. 前記一半導体基板は、P型基板であり、
    前記バイアス生成用電界効果トランジスタは、前記一半導体基板の前記3重ウエル領域構造部内の所定のNウエル領域部内で孤立して表面が露呈されるように形成されたPウエル領域部に形成されたN型電界効果トランジスタであることを特徴とする請求項1記載の電圧安定化装置。
  3. 前記負バイアス生成回路は、前記バイアス生成用電界効果トランジスタのゲート電極側が接続される共に、前記初段P型電界効果トランジスタのドレイン電極側及び前記初段N型電界効果トランジスタのドレイン電極側を結んだ結線からの引き出し線と、
    前記バイアス生成用電界効果トランジスタのドレイン電極側との間に介在された第1の容量素子と、
    前記バイアス生成用電界効果トランジスタのソース電極側と入力電圧線間に接続された第2の容量素子と、
    を備えたことを特徴とする請求項1又は2記載の電圧安定化装置。
  4. 前記一半導体基板には、入力電圧を段階別に降下させた中間電圧を出力する降圧スイッチレギュレータが入力側に配備されて成ることを特徴とする請求項1〜3の何れか一つに記載の電圧安定化装置。
  5. 前記一半導体基板には、前記クロック信号を生成するための発振回路が入力初段側に配備されて成ることを特徴とする請求項1〜4の何れか一つに記載の電圧安定化装置。
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