JP5101152B2 - 回路基板検査装置 - Google Patents

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本発明は、電気的に接触させて必要な検査を行う際に用いられる検査プローブをより確実に回路基板の被測定パターンに接触させて正確に検査することができる回路基板検査装置に関する技術である。
回路基板検査装置が備える検査プローブは、通常、回路基板の被測定パターンに接触した際に、内蔵ばねの付勢力に抗してさらに押し込むようにして加圧接触させることで、確実に電気的接触をさせることができるようになっている。
この場合、検査プローブは、予めソフトウエアとして保持させてある設定値に基づいて定まる所定のストローク量分だけZ軸方向に移動させることで押し込まれ、該ストローク量に達した時点で必要な検査が開始されることになる。
また、検査プローブが回路基板の被測定パターンに接触したか否かは、従来よりこれを検知する種々の手法が提案されており、例えば下記特許文献1に示すようにプロービング時における検査プローブの弾性変形量を光学的に検出することで接触を検知する手法も、本出願人により既に提案されている。
特開2005−233738号公報
しかし、被測定パターンが位置する回路基板の表面には、反りやはんだによる盛り上がりなどがあるために表面位置が変動する結果、実際に必要なストローク量が設定値どおりに常に一定になるとは限らず、例えば上記特許文献1に開示されている手法によって検査プローブの弾性変形量を光学的に検出するだけでは、その接触状態を常に正確に検知することができないという不都合があった。
このため、検査プローブの接触を確実なものとするためには、どうしてもストローク量を必要以上に多めにとってしまうことになり、この余分なストローク量が時間的な無駄となって検査時間の短縮化の阻害要因となる不具合があった。
本発明は、従来技術の上記課題に鑑み、検査プローブをより確実に回路基板の被測定パターンに接触させて正確に検査することができる路基板検査装置を提供することに目的がある。
本発明は、上記目的を達成すべくなされたものであり、そのうちの第1の発明(回路基板検査装置)は、少なくとも2本の検査プローブと、これらの検査プローブを検査対象の回路基板における同一の被測定パターンへの同時接触を自在に保持するプローブ移動手段と、前記被測定パターンにおける前記検査プローブ相互間の抵抗値を計測する計測回路とを少なくとも備える検査プローブ接触検知機構と全体を統括制御する中央処理手段と、前記検査プローブ接触検知機構が検知する電気的信号に基づいてプロービング動作を制御するプロービング制御手段とを少なくとも具備させるとともに、前記プローブ移動手段は、計測される抵抗値が検査に必要な許容抵抗値以下になるまで各検査プローブを押し込むことで、前記計測回路による前記被測定パターンへの確実な接触状態の検知を自在とし、前記プロービング制御手段は、被測定パターンへの検査プローブの接触検知位置である停止予定位置と、実際に停止した停止指令位置との差分を検出し、該差分だけ位置データを補正した上でプロービング動作の停止を可能としたこと最も主要な特徴とする。
第2の発明(回路基板検査装置)は、検査プローブである複数本の四端子計測用プローブと、個々の前記四端子計測用プローブを検査対象の回路基板における各被測定パターンへの接触を自在に各別に保持する各プローブ移動手段と、個々の前記四端子計測用プローブを前記被測定パターンに各別に接触させた際の各四端子計測用プローブにおける電流印加側端子と電圧検出側端子との間の導通状態を各別に検出する計測回路とを少なくとも備える検査プローブ接触検知機構と全体を統括制御する中央処理手段と、前記検査プローブ接触検知機構が検知する電気的信号に基づいてプロービング動作を制御するプロービング制御手段とを少なくとも具備させるとともに、前記検査プローブ接触検知機構は、前記計測回路を介して個々の前記四端子計測用プローブの各被測定パターンへの接触の有無の検知を自在とし、前記プロービング制御手段は、被測定パターンへの前記四端子計測用プローブの接触検知位置である停止予定位置と、実際に停止した停止指令位置との差分を検出し、該差分だけ位置データを補正した上でプロービング動作の停止を可能としたことを最も主要な特徴とする。
請求項1に記載の発明によれば、測定される抵抗値が検査に必要な許容抵抗値以下になるまでプローブ移動手段により各検査プローブを押し込むことで、検査プローブが回路基板の被測定パターンに接触しているか否かを計測回路により直ちに電気信号として正確に検知することができる。また、検査プローブが回路基板の被測定パターンに接触しているか否かを直ちに電気信号として正確に検知することができる検査プローブ接触検知機構を備えているので、被測定パターンに反りやはんだによる盛り上がりなどがあっても、プロービング制御手段を介して直ちにモータに対しモータ停止信号を送ることができる。したがって、回路基板の検査は、時間遅れが生じない高速・短時間で行うことができる。さらに、検査プローブ接触検知機構により得られる接触検知位置としての停止予定位置と、モータ停止信号を受けて実際の停止した停止指令位置との間に差が生じても、プロービング制御手段によりこの差分を検出して位置データを補正した上でプロービング動作を停止させることができるので、検査をより高速で短時間に行うことができる。
請求項2に記載の発明によれば、四端子計測用プローブを被測定パターンに接触させた際の電流印加側端子と電圧検出側端子との間の導通状態を計測回路により電気信号として正確に検知して、接触の有無を直ちに検出することができる。また、検査プローブが回路基板の被測定パターンに接触しているか否かを直ちに電気信号として正確に検知することができる検査プローブ接触検知機構を備えているので、被測定パターンに反りやはんだによる盛り上がりなどがあっても、プロービング制御手段を介して直ちにモータに対しモータ停止信号を送ることができる。したがって、回路基板の検査は、時間遅れが生じない高速・短時間で行うことができる。さらに、検査プローブ接触検知機構により得られる接触検知位置としての停止予定位置と、モータ停止信号を受けて実際の停止した停止指令位置との間に差が生じても、プロービング制御手段によりこの差分を検出して位置データを補正した上でプロービング動作を停止させることができるので、検査をより高速で短時間に行うことができる。
図1は、第1の発明(回路基板検査装置)を構成する検査プローブ接触検知機構一例を示す説明図であり、検査プローブ接触検知機構11は、主プローブ12aと補助プローブ12bとからなる各検査プローブ12と、これらの検査プローブ12をX−Y軸方向とZ軸方向への移動を自在に保持する例えば図に示されているようなプローブ移動手段22とを少なくとも備えて構成されている。
この場合、主プローブ12aと補助プローブ12bとは、検査対象である回路基板51における同一の被測定パターン53への同時接触が自在となってプローブ移動手段22側に保持されている。
また、主プローブ12aと補助プローブ12bとは、相互間の抵抗値を測定する例えば図に示されているような計測回路33を備えており、同一の被測定パターン53に同時接触させた際の抵抗値を検出することができるようになっている。
また、検査プローブ移動手段22は、計測回路33を介して得られる抵抗値が検査に必要な許容抵抗値以下になるまで、主プローブ12aと補助プローブ12bとを予め設定されている所定のストローク量まで押し込み、許容抵抗値以下になった時点でその動きを停止させ、例えば主プローブ12aを被測定パターン53に確実に電気的に接触させた状態のもとで本来の電気的検査へと移行することができるようになっている。
図2は、第2の発明(回路基板検査装置)を構成する検査プローブ接触検知機構一例を模式的に示す説明図であり、検査プローブ接触検知機構11は、検査プローブ12としての四端子計測用プローブ13と、該四端子計測用プローブ13を検査対象の回路基板51における被測定パターン53への接触を自在に保持する例えば図に示されているようなプローブ移動手段22と、四端子計測用プローブ13を被測定パターン53に接触させた際の該四端子計測用プローブ13における電流印加側端子13aと電圧検出側端子13bとの導通状態を各別に検出する例えば図に示されているような計測回路33とを少なくとも備えて構成されている
この場合、計測回路33は、四端子計測用プローブ13における電流印加側端子13aと電圧検出側端子13bとの間に流れる電流を検出することで、四端子計測用プローブ13の被測定パターン53への接触の有無を検知できることになる。
図3は、第1の発明と第2の発明についての構成例を示すブロック図である。同図によれば、回路基板検査装置41は、図1または図2に示される検査プローブ接触検知機構11と、装置の全体を統括制御する中央処理手段(CPU)42と、該CPU42からの制御信号を受けて検査プローブ接触検知機構11の駆動に必要な制御信号を発するプロービング制御手段43とを備えてその全体が構成されている。
このうち、検査プローブ接触検知機構11は、回路基板51が備える被測定素子52から2カ所に引き出されている被測定パターン53との関係で対となって各別に配設されており、そのうちの一方の側が備える検査プローブ12または四端子計測用プローブ13がH側として、他方の側が備える検査プローブ12または四端子計測用プローブ13がL側としてそれぞれ使用されることになる。
また、各検査プローブ接触検知機構11は、検査プローブ12または四端子計測用プローブ13と、検査プローブ12または4端子計測用プローブ13を回路基板51における被測定パターン53への接触を自在に保持するプローブ移動手段22とを備えている。
この場合、プローブ移動手段22は、図に示されているようにサーボモータを含む適宜のモータ25により昇降を含む移動が自在に配設された可動腕部24をその本体部23に備えて形成されており、該可動腕部24を介して検査プローブ12または四端子計測用プローブ13が着脱自在に保持される。
また、計測回路33は、各検査プローブ接触検知機構11における検査プローブ12の主プローブ12a側または四端子計測用プローブ13の電流印加側端子13a側から検査プローブ12の補助プローブ12b側または四端子計測用プローブ13の電圧検出側端子13b側へと各計測線34を介して流される電流の有無を検出する。
プロービング制御手段43は、プローブ移動手段22がその本体部23側に備えるモータ25の駆動制御を行うためのものであり、計測回路33が検出する電流の有無に基づきCPU42が発する制御信号もとでモータ25に対し制御信号を送出する。また、プローブ停止指令は、計測回路33からプロービング制御手段43へと直に信号で送るハードウエア処理となっている。
は、図に示す回路基板検査装置41に適用して行われる検査の処理手順を示すフローチャート図である。同図によれば、検査を開始すると、プロービング制御手段43は、CPU42からの制御信号を受けてプローブ移動手段22のモータ25に対し駆動制御信号を送ってその移動を開始させ、予め決まっている目標位置に向かわせた上で、回路基板51における所定の被測定パターン53に向けて検査プローブ12または四端子計測用プローブ13を降下させる。
計測回路32は、計測線34を介して検査プローブ12における主プローブ12aと補助プローブ12bとの間、または四端子計測用プローブ13における電流印加側端子13aと電圧検出側端子13bとの間を流れる電流の有無(導通接触の有無)を常時測定する。
計測回路32は、検査プローブ12または四端子計測用プローブ13の導通接触を意味する電流を検出した際に、プロービング制御手段43に直にプローブ停止指令信号を出し、これを受けたプロービング制御手段43が発するモータ停止信号をプローブ移動手段22が備えるモータ25側に送って該モータ25を停止させる。なお、電流の検出なし(主プローブ12aと補助プローブ12bまたは電流印加側端子13aと電圧検出側端子13bとが所定の被測定パターン53に非接触)と判別された場合、計測回路33は、電流が検出されるまでその測定を続けることになる。
また、プロービング制御手段43は、検査プローブ12または四端子計測用プローブ13が被測定パターン53に接触した瞬間を検知し、この検知信号に基づいてモータ25に対しモータ停止信号を送ることになる。このため、検査プローブ12または四端子計測用プローブ13は、その接触検知位置である停止予定位置と、モータ停止信号を受けて実際の停止した停止指令位置との間に差が生じることになる。プロービング制御手段43は、この差分を検出して位置データを補正した上でプロービング動作を停止させる
モータ25が停止して全ての検査プローブ12または四端子計測用プローブ13の移動を停止させた後は、対となっている検査プローブ12,12相互または四端子計測用プローブ13,13相互間で、特定の被測定素子52の電気的定数の測定を行って目的とする検査が終了に至るまで実行される。
このため、本発明よれば、検査プローブ接触検知機構11を構成している検査プローブ12または四端子計測用プローブ13が回路基板51の被測定パターン53に接触しているか否かを直ちに電気信号として正確に検知して、検査時間の短縮化に寄与させることができる。
また、発明によれば、回路基板検査装置41は、検査プローブ12または四端子計測用プローブ13が回路基板51の被測定パターン53に接触しているか否かを直ちに電気信号として正確に検知することができる検査プローブ接触検知機構11を備えているので、回路基板51の被測定パターン53に反りやはんだによる盛り上がりなどがあっても、プロービング制御手段43を介して直ちにモータ25に対しモータ停止信号を送ることができる。したがって、回路基板51の検査は、時間遅れが生じない高速・短時間で行うことができる。
以上は、本発明を図示例に基づいて説明したものであり、その具体的な内容はこれに限定されるものではない。例えば、回路基板検査装置41は、図1に示す検査プローブ12または図2に示す4端子計測用プローブ14をプローブ移動手段22に備えた検査プローブ接触検知機構11を、図に示すような一対ではなく、複数対のもとで備えているものであってもよい。
第1の発明を構成する検査プローブ接触検知機構一例を示す説明図。 第2の発明を構成する検査プローブ接触検知機構一例を模式的に示す説明図。 本発明に係る回路基板検査装置の構成例を示すブロック図。 図3に示す回路基板検査装置に適用して行われる検査の処理手順を示すフローチャート図。
11 検査プローブ接触検知機構
12 検査プローブ
12a 主プローブ
12b 補助プローブ
13 四端子計測用プローブ
13a 電流印加側端子
13b 電圧検出側端子
22 プローブ移動手段
23 本体部
24 可動腕部
25 モータ
33 計測回路
34 計測線
41 回路基板検査装置
43 プロービング制御手段
51 回路基板
52 被測定素子
53 被測定パターン

Claims (2)

  1. 少なくとも2本の検査プローブと、これらの検査プローブを検査対象の回路基板における同一の被測定パターンへの同時接触を自在に保持するプローブ移動手段と、前記被測定パターンにおける前記検査プローブ相互間の抵抗値を計測する計測回路とを少なくとも備える検査プローブ接触検知機構と全体を統括制御する中央処理手段と、前記検査プローブ接触検知機構が検知する電気的信号に基づいてプロービング動作を制御するプロービング制御手段とを少なくとも具備させるとともに、
    前記プローブ移動手段は、計測される抵抗値が検査に必要な許容抵抗値以下になるまで各検査プローブを押し込むことで、前記計測回路による前記被測定パターンへの確実な接触状態の検知を自在とし、
    前記プロービング制御手段は、被測定パターンへの検査プローブの接触検知位置である停止予定位置と、実際に停止した停止指令位置との差分を検出し、該差分だけ位置データを補正した上でプロービング動作の停止を可能としたことを特徴とする回路基板検査装置
  2. 検査プローブである複数本の四端子計測用プローブと、個々の前記四端子計測用プローブを検査対象の回路基板における各被測定パターンへの接触を自在に各別に保持する各プローブ移動手段と、個々の前記四端子計測用プローブを前記被測定パターンに各別に接触させた際の各四端子計測用プローブにおける電流印加側端子と電圧検出側端子との間の導通状態を各別に検出する計測回路とを少なくとも備える検査プローブ接触検知機構と全体を統括制御する中央処理手段と、前記検査プローブ接触検知機構が検知する電気的信号に基づいてプロービング動作を制御するプロービング制御手段とを少なくとも具備させるとともに、
    前記検査プローブ接触検知機構は、前記計測回路を介して個々の前記四端子計測用プローブの各被測定パターンへの接触の有無の検知を自在とし、
    前記プロービング制御手段は、被測定パターンへの前記四端子計測用プローブの接触検知位置である停止予定位置と、実際に停止した停止指令位置との差分を検出し、該差分だけ位置データを補正した上でプロービング動作の停止を可能としたことを特徴とする回路基板検査装置
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